JP4454498B2 - スイッチトキャパシタシステム、方法、および使用 - Google Patents

スイッチトキャパシタシステム、方法、および使用 Download PDF

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Description

発明の分野
この発明は一般に、スイッチトキャパシタ回路に関し、より特定的に、アナログ−デジタルコンバータにおけるスイッチトキャパシタ加算回路およびその使用に関する。
背景
広範囲の信号処理用途において、ユービキタスなスイッチトキャパシタ電荷転送回路が、これまで長期にわたって用いられてきた。スイッチトキャパシタ回路は、フィルタ、アナログ−デジタルコンバータ(ADC)、デジタル−アナログコンバータ(DAC)、および他のアナログ/混合信号の適用例に関連してしばしば使用される離散時間系の種別である。従来のスイッチトキャパシタ回路は、増幅器のフィードバックループにおいて、その増幅器の仮想ノードを介して第1の入力キャパシタC1から第2のキャパシタC2に電荷を転送してC1/C2の転送を生じることによる、伝達関数の係数の作成に基づく。
しかしながら、増幅器のDC利得および帯域幅が有限であるため、C1からC2への不完全な電荷の転送が生じる。このことは、キャパシタC1およびC2の整合の不正確さと合わさって、不正確な伝達関数の生成を生じる。多くの適用例、たとえばADC、高精度の高Qフィルタ等は、伝達関数において極めて高い精度、たとえば0.1%を超える精度を要する。この種の精度は、今日のCMOSプロセスにおける従来の回路の使用により実現することが事実上不可能である。正確な転送を生じるために、しばしば、キャパシタの値が製造時にトリミングされるか、またはいくつかのアクティブな構成ルーチンが実行されて、小さな値のキャパシタがスイッチインおよびスイッチアウトされる。このような手法は、大量生産には費用がかかる。キャパシタの不整合の問題を減じるために、ダブルポリキャパシタまたは金属−絶縁体−金属(Metal-Insulator-Metal(MiM))キャパシタ等の特別なキャパシタを用いることができるが、キャパシタの不整合の問題は解消されない。さらに、仮想接地ノードを介した電圧−電荷および電荷−電圧の変換を用いるこのような回路は、外部からの雑音源に対する耐性に限りがある。なぜなら、仮想接地ノードが、所望しない雑音に対する周知のピックアップ地点であるためである。
先行技術のスイッチトキャパシタ回路、たとえば上述の回路は、アナログ−デジタルコンバータ(ADC)、たとえばパイプライン化されたADCおよびアルゴリズミックADCの設計でしばしば用いられる。このようなADCの転送特性は、アナログハードウェアの非直線性により影響を受ける。デジタル誤差補正(DEC)論理を用いることにより、増幅器および比較器のオフセットは補正することができても、他の誤差源が残存する。これらの誤差源には、2による乗算(M×2)の利得関数(サブ−DACレベルの減算を含む)の生成の不正確さ、および基準レベルの変動が含まれる。基準レベルの変動は、各段の別個のハードウェアが+Vrefおよび−Vrefをサンプリングする、パイプライン化されたADCにおいてのみ問題となる。基準レベルの静的誤差は、アルゴリズミックADCにとって問題ではない。なぜなら、ADCの各ローテーションが、同じハードウェアを用いて同じ態様で同じ基準をサンプリングするためである。基準レベルの絶対精度は、基準レベルが安定していて変換の度ごとに変動しない限り、差動実現例においては重要ではない。したがって、全ADCの精度を制限する、残りの誤差源は、M×2関数の精度と、DACレベルが生成され得る精度を介したサブDACの精度とである。実際の最新の実現例において、これらの誤差は主に、上述のキャパシタの不整合の問題によって生じる。
この発明は、先行技術のこれらの欠点および他の欠点に対処し、先行技術のスイッチトキャパシタ回路およびADCが呈する問題に対する解決策を提供する。
発明の概要
さまざまな実施例において、この発明は、複数の入力電圧信号を総和し、かつ、任意のレベルシフトを提供するための方法および装置を提供する。結果的に得られる伝達関数は、キャパシタの不整合および非直線性から独立している。
この発明の一実施例に従い、複数の入力信号を加算するための回路が提供される。この回路は、第1および第2の入力端子と出力端子とを有する増幅器を含む。第1のキャパシタンスは、第1のクロック位相に応答して、第1の入力信号を受取り、そして対応する第1の電圧を記憶するように結合され、第2のキャパシタンスは、第1のクロック位相に応答して、第2の入力信号を受取り、そして対応する第2の電圧を記憶するように結合される。第1のスイッチ回路は、第2のクロック位相に応答して、第1のキャパシタンスに結合されて増幅器の第1の入力端子に第1の電圧を提供し、かつ、フィードバックループを介して第1のキャパシタンスに増幅器の出力端子を結合する。第2のスイッチ回路は、第2のクロック位相に応答して、第2のキャパシタンスに結合されて、増幅器の第2の入力端子に第2の電圧を提供する。この態様で、増幅器は、第1および第2のキャパシタンスの比率から独立した、第1および第2の入力信号の総和に相当する電圧信号を出力する。
この発明の別の実施例に従い、入力電圧信号を加算するための方法が提供される。第1および第2の入力電圧信号は、第1のクロック位相の間に第1および第2のキャパシタ上にそれぞれサンプリングされる。第2のクロック位相に応答して、第1のキャパシタ上に保持された第1のサンプリングされた入力電圧は、増幅器の負の入力端子に結合され、第2のキャパシタ上に保持された第2のサンプリングされた電圧は、増幅器の正の端子に結合される。第2のクロック位相の間に、増幅器の出力から負の増幅器の入力に、第1のキャパシタを介してフィードバック電圧が提供される。第1および第2の入力電圧信号は、第2のクロック位相の間に増幅器において加算され、サンプリングされた入力電圧信号および出力フィードバックに応答してその総和を出力し、それにより、結果的に得られる伝達関数は、キャパシタの不整合および非直線性から独立している。
さまざまな他の実施例において、この発明は、スイッチトキャパシタの構成内におけるキャパシタ間での電荷の転送を必要とせずに、アナログ−デジタル変換に対して正確なレベルシフト、残差の乗算、およびサンプルホールド機能を提供するための方法、装置、およびシステムを提供し、それにより、ADCの誤差源としてのキャパシタの不整合をなくす。
この発明の一実施例に従い、アナログ−デジタル変換で用いるためのADC段が提供される。このADC段は、第1および第2の入力端子と、アナログADC残余信号を提供するための出力端子とを有する増幅器を含む。第1および第2のキャパシタンスは、第1のクロック位相に応答して、入力電圧信号と、相補的な入力電圧信号とをそれぞれサンプリングする。第1のスイッチ回路は、第2のクロック位相に応答して、第1のキャパシタンスに結合されて、増幅器の第1の入力端子にサンプリングされた入力電圧信号を提供し、かつ、フィードバックループを介して第1のキャパシタンスに増幅器の出力端子を結合する。第2のスイッチ回路は、第2のクロック位相に応答して、第2のキャパシタンスに結合されて、増幅器の第2の入力端子に、サンプリングされた相補的な入力電圧信号の反転されたバージョンを提供する。レベルシフト回路は、入力電圧信号を受取り、かつ、それに応答して複数の基準電圧の1つを選択するように結合される。増幅器は、レベルシフト
回路によってシフトされた相補的な入力信号の反転されたバージョンに入力信号を加算して、以降のADC段で用いるためのアナログADC残余信号を生成する。この発明の一実施例に従い、差動バージョンおよび/または二重サンプリングバージョンもまた提供される。さらに、この発明の一実施例は、アルゴリズミックADCおよびパイプライン化されたADCの構成を含む多数のADCの構成で用いることができる。
この発明の別の実施例に従い、増幅器を用いてアナログ入力信号をデジタル信号に変換するための方法が提供される。この方法は、第1のキャパシタ上にアナログ入力信号をサンプリングし、かつ、第2のキャパシタ上にアナログ入力信号の相補をサンプリングするステップを含む。サンプリングされたアナログ入力信号は、単位利得のフィードバック構成において増幅器の出力と第1の入力端子との間に第1のキャパシタを制御可能な態様で接続することにより、増幅器の第1の入力端子に提供される。複数の選択可能な基準電圧の1つによってレベルシフトされた、サンプリングされた相補的なアナログ入力信号の反転されたバージョンは、増幅器の第2の入力端子と選択された基準電圧との間に第2のキャパシタを制御可能な態様で結合することにより、増幅器の第2の入力端子に提供される。サンプリングされたアナログ入力信号は、サンプリングされた相補的なアナログ入力信号の反転されたバージョンに加算され、選択された基準電圧が、そこから減算されて、以降の変換段で用いるために利用することのできる残余信号を提供する。
以下の詳細な説明および前掲の請求項において、他のさまざまな実施例が明示されることを認識されるであろう。
この発明のさまざまな局面および利点は、以下の詳細な説明を考察し、かつ、図面を参照することによって明らかになるであろう。
詳細な説明
例示的な実施例の以下の説明において、発明の一部をなす添付の図面を参照する。この図面では、この発明が実施され得るさまざまな態様が例示として示される。この発明の範囲から逸脱することなく構造上および動作上の変更を行なうことができるため、他の実施例を用いてよいことを理解されるべきである。
スイッチトキャパシタ
この発明の例示的な一実施例は、特別な回路または較正のオプションを必要とせずに、任意の出力電圧レベルシフトを備えた、極めて正確かつスケーラブルな加算および減算機能を提供する装置および方法に向けられる。この発明の例示的な実施例は、キャパシタンスの不整合および非直線性の特性を本質的に呈する既存のスイッチトキャパシタ回路に取って代わるものとして働き得る。この発明の例示的な実施例に従い、入力信号が、対応するキャパシタ回路上にサンプリングされ、そこに記憶された、結果的に得られる電圧は、後に緩衝増幅器に結合されて、入力信号の総和/差が求められる。キャパシタ回路間に電荷の転送が生じず、このことが、キャパシタの不整合の問題から独立した伝達関数を提供する。総和の演算中に、キャパシタ回路の1つに基準電圧としてレベルシフト電圧を提供することにより、電圧のレベルシフトも実現され得る。
図1Aは、この発明の例示的な実施例が対処する、キャパシタの不整合および非直線性という固有の問題を呈する従来のスイッチトキャパシタを示す。アナログサンプリングされたデータ信号の処理関数を生成するための従来の態様は、図1Aに示す電荷転送段100に基づく。電荷転送段100は、1/2クロック期間の遅延を有する非反転の電荷転送段である。
回路100は、Vin_1 102、Vin_2 104、およびVin_3 106と表示された3つの入力信号を含む。Vin_2 104は、増幅器108の正の端子が接続される電圧であり、したがって、増幅器108の正の端子と負の端子との間の仮想の接地電圧である。一般に、増幅器108の正の端子におけるVin_2 104は、第1のクロック位相clk1 112においてキャパシタC1110の上部プレートが接続される電圧である。このように接続されていなければ、増幅器108の負の入力は、第2のクロック位相clk2 114において電圧Vin_2に戻されなければならないことになり、これによって増幅器108の整定速度をかなり下げてしまう。さらに、Vin_2
104は、一般に固定された基準電圧である。電圧Vin_3 106は、必ずしもVin_2 104と等価である必要はないが、一般に従来の設計の範囲内にある。
第1のクロック位相clk1 112において、信号電圧Vin_1 102は、Vin_2 104に対してC1110上にサンプリングされる。このことは、スイッチ116および118がclk1 112のクロック位相において閉じることにより生じ、それにより、信号電圧Vin_1 102と基準電圧Vin_2 104との間にキャパシタC1110を配置する。以降のクロック位相clk2 114において、スイッチ116、118、および120が開き、スイッチ122、124、および126が閉じる。これにより、キャパシタC1110とC2128との上部プレートが結合され、サンプリング位相からのC1110上の電荷が、正の入力端子と負の入力端子との間の増幅器108の仮想接地ノードを介してC2128に転送される。より具体的には、C2を介した負のフィードバックが、clk2 114の位相のアサーションに応答して、増幅器108の入力差動電圧、したがって、C1の両端の電圧を、仮想接地ノードを介して0に駆動する(議論のため、Vin_2=Vin_3と仮定されたい)。C1上に蓄積された電荷は、次にC2に転送されなければならず、信号電圧Vin_1 102×C1/C2の比に等しい出力電圧を生じる。クロック位相の遅延を考慮して、純効果(Vin_3 106=Vin_2
104と仮定されたい)は、電圧Vout130が、以下の式1に示す値を有して、出力において利用可能となることである(ここでTはクロック期間である)。
Figure 0004454498
上述のように、追加の電圧Vin_3 106は、Vin_2 104と同じである必要はなく、それによって回路100が、以下の式2によって与えられる伝達関数を有するようにする。
Figure 0004454498
代替的に、図1Bに示すように負の伝達関数を生成することができ、図1Bは、遅延を有さない、反転する電荷転送段150を示す。電荷転送段150は、図1Aの電荷転送段100と類似するが、クロック位相がキャパシタ110の上部プレート上で切換わる。この電荷転送段150には、クロック位相clk1 112において入力と出力との間に直接のフィードスルー経路が存在する。Vin_2 104がVin_3 106と等価であると仮定すると、この回路に遅延は存在せず、以下の式3によって与えられる出力電圧
を有する。
Figure 0004454498
図1Aおよび図1Bの増幅器108は、その仮想接地ノードを介した電荷の転送(すなわち、活性電荷の再分配)を行なって緩衝を行なうという二重機能を有し、キャパシタ上の電荷に影響を及ぼさずに以降の段が出力電圧を読出すことを可能にする。しかしながら、増幅器のDC利得および帯域幅が有限であることから、不完全な電荷の再分配が生じ、結果的にC1からC2への不完全な電荷の転送が生じる。このことは、キャパシタC1およびC2の整合の不正確さと合わさって、不正確な伝達関数の生成を結果的に生じる。多くの適用例、たとえばADC、ならびにFIRおよびIIRフィルタ等を含む高精度の狭帯域フィルタは、伝達関数において極めて高い精度、たとえば0.1%を超える精度を必要とする。現在の相補型金属酸化膜半導体(Complementary Metal-Oxide Semiconductor(CMOS))プロセスにおける図1Aおよび図1Bの標準的な回路の使用によってこの種の精度を実現することは、実質的に不可能である。正確な転送を生じるために、しばしば、キャパシタの値が製造時にトリミングされるか、または何らかのアクティブな較正ルーチンが実行されて、小さな値のキャパシタがスイッチインおよびスイッチアウトされる。このような手法は、大量生産には費用がかかる。この発明の例示的な実施例は、これらの問題を解決し、設計により、必要とされる伝達関数の精度を提供する。
図2Aは、この発明の一実施例の原理を実現する代表的なシングルサンプリング回路200を示す。回路200の伝達関数は、キャパシタの不整合から独立しており、特別なオプション、たとえばダブルポリキャパシタまたは金属−絶縁体−金属(MiM)キャパシタ、高価なトリミングまたは較正等を必要としない標準的なデジタルCMOSプロセスで実現され得る。この伝達関数は、電荷の転送が(外部負荷キャパシタに向かうものを除き)増幅器の入力における寄生キャパシタのみに向かう、デルタ−電荷の再分配に基づく。増幅器の仮想接地ノードを介した電荷の転送が生じないことから、この回路は本質的に高精度となり、信号キャパシタの不整合および非直線性の両方から二次的に独立する。この回路は、使用される緩衝器タイプの構成により、少なくとも部分的に、先行技術の解決策よりも高速度である。さらに、この回路は、所望しない雑音に対する周知のピックアップ地点である仮想接地ノードを介した電圧−電荷−電圧の変換を用いない電圧処理が主として行なわれることにより、外部の雑音源に対してより良好な耐性を有する。
図2Aの代表的なシングルサンプリング回路200は、2つの反対の位相のクロック信号、すなわちクロック位相clk1 202およびclk2 204を含む。アナログサンプリングされたデータ入力信号は、入力信号Vin_1 206およびVin_2 208として示され、直流(DC)信号または時変信号のいずれかであり得る。信号Vin_4 210およびVin_5 212は、DC信号または時変信号のいずれかであり得る。信号Vin_3 214は、たとえば可変DCシフトとして用いられて、出力信号Vout 216をレベルシフトすることができる。
動作時に、入力信号Vin_1は、スイッチ220および222を閉じることにより、クロック位相clk1 202において基準電圧Vin_5 212に対してキャパシタンスC1218上にサンプリングされる。示された実施例のクロック位相clk1の間に、スイッチ224および226も閉じられて、キャパシタンスC2228上に入力信号Vin_2 208をサンプリングする。この発明の一実施例では、下部プレートのサンプリングが用いられ、入力信号Vin_1 206およびVin_2 208は、キャパシ
タンスC1218およびC2228の下部プレート上にそれぞれサンプリングされる。キャパシタンスC1218およびC2228の上部プレートは、clk1 202の位相の間に基準電圧Vin_5 212およびVin_4 210にそれぞれ結合される。
次のクロック位相clk2 204において、C1218は、スイッチ232および234が閉じかつスイッチ220および222が開くことにより、増幅器230の両端に結合される。したがって、キャパシタンスC1218の上部プレートは、増幅器230の負の入力236に結合され、キャパシタンスC1218の下部プレートは、増幅器230の出力Vout216に結合される。この発明の一実施例において、キャパシタンスC2228は、clk2 204のクロック位相においてスイッチ238を閉じることにより、その下部プレートにおいてVin_3 214に結合され得る。さらに、キャパシタンスC2228の上部プレートは、スイッチ242を閉じることにより、clk2 204において増幅器230の正の入力端子240に結合され得る。この態様で、電圧Vin_3
214は、キャパシタC2228を介して増幅器230の正の端子240に結合されて、出力Vout216において電圧のレベルシフトを提供する。
図2Aに示すシングルサンプリング回路200の実現例に対する伝達関数は、電圧の重ね合わせを用いて求めることができ、式4Aに示す伝達関数を生じる。
Figure 0004454498
または代替的に、伝達関数は式4Bで表記される。
Figure 0004454498
必ずしもそうではないが一般に、アナログサンプリングされたデータ入力信号Vin_1およびVin_2は、基準電圧Vrefに設定されたAC接地に対してサンプリングされる。図2Bに示す、このAC接地252と、AC接地を基準にしたすべての信号とにより、図2AのVin_5 212とVin_4 210との関係は、以下の式5に示すものとなる。
Figure 0004454498
この式は次いで、以下の式6に示す、簡約化された伝達関数を提供する。
Figure 0004454498
認識され得るように、式4A、式4B、および式6は、キャパシタンスC1およびC2から独立しており、回路200および250は、先行技術の解決策において本質的に呈示されるキャパシタの不整合から独立した加算機能を提供することができる。増幅器の仮想接地ノードを介した電荷の転送が生じず、この設計は本質的に高精度となり、かつ、信号キャパシタの不整合および非直線性の両方から二次的に独立する。さらに、この回路構成が、仮想接地ノードを介した電圧−電荷および電荷−電圧の変換を用いない電圧処理を主として用いるため、この回路構成は、先行技術の解決策よりもはるかに優れた耐雑音性を呈する。これにより、この回路構成は、アナログ性能用に特徴付けられておらず、かつ、特別なアナログオプションを有さない、標準的なデジタルCMOSプロセスでの使用に適したものとなる。
この発明の一実施例の回路構成によって生成される正確な伝達関数により、この発明は、キャパシタの不整合から生じる二重サンプリングスイッチトキャパシタ回路の典型的かつ固有の問題を有さない、二重サンプリングバージョンに適合され得る。このような二重サンプリング回路の一例を図3に示す。
図3の代表的な二重サンプリング回路300は、同じく、2つの反対の位相のクロック信号clk1およびclk2を含む。アナログサンプリングされたデータ入力信号は、入力信号Vin_1 302およびVin_2 304として示され、信号Vin_3 306は、ここでも可変DCシフトとして用いられて、出力信号Vout308をレベルシフトすることができる。この例において、データ入力信号Vin_1 302およびVin_2 304は、AC接地に対してサンプリングされる。
動作時に、入力信号Vin_1 302およびVin_2 304は、適切なスイッチ314、316、318、および320を閉じることにより、クロック位相clk1においてキャパシタンスC2310およびC4312のそれぞれ上にサンプリングされる。キャパシタンスC2310およびC4312の上部プレートは、clk1の位相の間に接地に結合される。次のクロック位相のclk2において、C2310は、スイッチ324および326が閉じかつスイッチ314および316が開くことにより、増幅器322の両端に結合される。したがって、キャパシタンスC2310の上部プレートは、増幅器322の負の入力328に結合され、キャパシタンスC2310の下部プレートは、増幅器322の出力Vout308に結合される。この発明の一実施例において、キャパシタンスC4312は、clk2のクロック位相においてスイッチ330を閉じることにより、その下部プレートにおいてVin_3 306に結合され得る。さらに、キャパシタンスC4312の上部プレートは、スイッチ334を閉じることにより、clk2において増幅器322の正の入力端子332に結合され得る。この態様で、電圧Vin_3 306は、キャパシタC4312を介して増幅器322の正の端子332に結合されて、出力Vout308において電圧のレベルシフトを提供する。認識され得るように、この動作は、図2Bに関して説明されたものに類似する。
図3の実施例により、第1のクロック位相(clk1等)における入力Vin_1 302およびVin_2 304のサンプリングと、以降のクロック位相(clk2等)における出力の送出が、上述のように可能になる。さらに、図3に示す、二重サンプリングされる実施例に従い、入力Vin_1 302およびVin_2 304は、追加の組の
キャパシタを用いることにより、クロック位相ごとに代わる代わるサンプリングおよび送出されることも可能であり、それによって入力信号は、第2のクロック位相(clk2等)においてサンプリングされ、第1のクロック位相(clk1等)において出力が送出される。このようにして、キャパシタを2倍にしてクロック位相を交互に使用することにより、同じアナログ電力の損失に対し、回路の処理速度を2倍にすることができる。
より具体的には、図3の二重サンプリングされる実施例において、C1336およびC3338は、C2310およびC4312に関して説明した機能と同様の機能を実行するが、これらの機能を反対の位相のクロック信号に実行する。したがって、入力信号Vin_1
302は、スイッチ338および340が閉じると接地に対してキャパシタンスC1336上にサンプリングされ、このことは、C2310がサンプリングされるときとは反対のクロック位相において生じる。Vin_2 302がC1336上にサンプリングされるのと同じクロック位相において、Vin_2 302もまた、スイッチ342および344が閉じられることにより、キャパシタンスC3338上にサンプリングされる。この態様で、Vin_2 302は、Vin_2 302がC2310およびC4312上にサンプリングされるのと反対のクロック位相においてキャパシタC1336およびC3338上にサンプリングされる。
続くクロック位相において、C1336は、スイッチ346および348が閉じることにより、増幅器322の両端に接続される。したがって、キャパシタンスC1336の上部プレートは、増幅器322の負の入力328に結合され、キャパシタンスC1336の下部プレートは、増幅器322の出力Vout308に結合される。この同じクロック位相において、キャパシタンスC3338の下部プレートは、スイッチ350を閉じることにより、その下部プレートにおいてVin_3 306に結合される。さらに、キャパシタンスC3338の上部プレートは、スイッチ352を閉じることにより、このクロック位相において増幅器322の正の入力端子332に結合され得る。この態様で、電圧Vin_3 306は、キャパシタC3338を介して増幅器322の正の端子332に結合され、出力Vout308において電圧のレベルシフトを提供する。
このような二重サンプリングされる実施例において追加の回路を用いることにより、入力Vin_1 302およびVin_2 304は、シングルサンプリングの実現例の2倍の速度で処理され得、それにより、(同じ増幅器のハードウェアが使用されていると仮定した場合に)回路の処理速度を2倍にする。
図3の例示的な回路300は、以下の式7に示す伝達関数を有する。
Figure 0004454498
キャパシタの整合から独立して作動することのできる二重サンプリング回路は、シングルサンプリングバージョンに比べ多数の利点を有する。たとえば、二重サンプリング回路は、同じ周波数の非重複クロック(clk1およびclk2等)に対し、シングルサンプリング回路の2倍の速度で作動することができる。なぜなら、入力が、clk1およびcl2の位相の両方において処理され得るためである。このように動作速度が上昇するにもかかわらず、二重サンプリング回路が消費するアナログ電力は、シングルサンプリング回路が消費するアナログ電力と同じである。さらに、二重サンプリング回路は、全期間の遅延を提供する。この全期間の遅延は、1/Tのサンプリングレートで作動する任意のサン
プルドデータシステムに対する要件である。さらに、アナログサンプリングされたデータから連続した時間データへのインターフェイスとして用いられる場合に全期間(T)のホールド信号が可能である。シングルサンプリング回路がT/2の遅延しか有さないため、アナログサンプリングされたデータのすべてのサンプルがTの時間期間にのみ利用され得るようにするために、T/2のさらなる遅延を探さなければならない。
図2A、図2B、および図3に関して説明した代表的な回路は、キャパシタからの平衡インピーダンスと、シングルエンド増幅器の感度の高い2つの入力端子に付随するスイッチとを示す。これにより、クロック端の間における正確な整定が確実となる。上述のように、これらの回路に関連する伝達関数は、キャパシタ比を含まず、それにより、信号の処理は、公称値Cを有する2つの信号キャパシタの不整合から独立して生じる。増幅器の入力ノードにおける寄生キャパシタンスの存在による、二次的な特性の誤差のみが生じる。公称値Cのキャパシタまたは入力寄生キャパシタ間のいずれかの不均衡が、絶対的な不均衡に対する二次的な誤差を生じる。
この発明の一実施例に従い、クロック位相制御のさまざまな組合せを用いることができる。上述の例では2つのクロック位相を説明した(clk1およびclk2等)が、任意の数の所望のクロック位相を用いてよい。たとえば、3つのクロック位相clk1、clk2、およびclk3を用いて、1つのクロック遅延において第1の電圧信号を加算することができ、たとえば2つのクロック遅延において別の電圧信号を加算することができる。これにより、遅延の選択にさらなる多様性および柔軟性が提供される。このことは、延長されたおよび/または可変のクロック遅延から利益を得る回路の適用例に有用であることが考えられる。たとえば、有限および無限インパルス応答(Finite and Infinite Impulse Response(FIR/IIR))フィルタにおけるようなフィルタ設計の場合、遅延が必要とされることが考えられる。より具体的に、このようなフィルタはn次であることが考えられ、ここでは、複数の以前の入力(非再帰型フィルタの場合)および/または複数の以前の出力(再帰型フィルタの場合)を用いて、所望のフィルタ機能を実行する。この発明の一実施例に従った、スイッチトキャパシタの加算器/レベルシフタにおける遅延線の柔軟性は極めて有利である。したがって、伝達関数が、1つ以上の遅延により分離された信号の加算を必要とする場合、この発明の一実施例に従ったさらなるクロック位相の追加が、この機能を提供する。
図4は、この発明の一実施例に従った、N経路の加算−遅延−シフト回路400の一例を示す。したがって、図3に示す実施例における二重サンプリングを容易にするために追加のクロック位相を用いる場合、遅延を必要とする回路に対して追加のクロック位相を用いることができる。図4の回路は、図3に関して説明した回路と同様に作動するが、追加のスイッチトキャパシタ回路およびN個のクロック位相が設けられる。たとえば、N個のスイッチトキャパシタ回路402、404、および406が、増幅器410の負の入力408に結合され、N個のスイッチトキャパシタ回路412、414、および416が、増幅器410の正の入力418に結合される。
アナログサンプリングされたデータ入力信号は、入力信号Vin_1 420およびVin_2 422として示され、信号Vin_3 424は、やはり可変DCシフトとして用いられて、出力信号Vout426をレベルシフトすることができる。この例において、データ入力信号Vin_1 420およびVin_2 422は、AC接地に対してサンプリングされる。動作時に、入力信号Vin_1 420およびVin_2 422は、それらのそれぞれのN個のスイッチトキャパシタ回路402、404、406、412、414、および416内において、キャパシタンスC上にサンプリングされる。たとえば、第1のスイッチトキャパシタ回路402および412に対するサンプリングは、clk1において生じ、N−1個のスイッチトキャパシタ回路404および414に対する
サンプリングは、clkN−1において生じ、N個のスイッチトキャパシタ回路406および416に対するサンプリングは、clkNにおいて生じ、以下同様である。異なるクロック位相において、各スイッチトキャパシタ回路は、その後、増幅器426の両端に結合されて、上述の加算/レベルシフト機能を実行することができる。この態様で、入力信号は任意の所望の遅延において加算され得、それにより、たとえばFIRおよびIIRフィルタ回路等の多種多様な異なる回路の実現例の実現を容易にする。
図5は、この発明の一実施例の原理に従った、少なくとも2つの入力電圧信号を加算するための方法を示すフロー図である。500において、第1の入力電圧信号が、第1のクロック位相の間に第1のキャパシタ上にサンプリングされる。同様に、502において、第2の入力電圧信号が、第1のクロック位相の間に第2のキャパシタ上にサンプリングされる。第2のクロック位相において、第1のキャパシタは、504において増幅器の負の入力端子に接続するように切換えられ、第2のキャパシタは、506において増幅器の正の入力端子に接続するように切換えられる。また、第2のクロック位相の間に、ブロック508に示すように、出力電圧が増幅器の出力から増幅器の負の入力に、第1のキャパシタによってフィードバックされる。第1および第2の入力電圧信号の総和は、第2のクロック位相の間においてフィードバック電圧に応答して、ならびに第1および第2のサンプリングされた入力電圧に応答して、510において増幅器から出力される。
この発明の一実施例に従った方法およびアーキテクチャの信号処理能力により、アナログサンプリングされたデータ信号の正確な加算および減算がキャパシタの不整合から独立して実施され得る多種多様な適用例において、この発明の使用が可能になる。伝達関数は、キャパシタの非直線性からも独立している。なぜなら、電圧のサンプリングのみが行なわれ、信号キャパシタから信号キャパシタへの電荷の転送が生じないためである。唯一の重要な電荷の転送(負荷キャパシタンスへの電荷の転送を除く)は、増幅器の入力における寄生キャパシタへの転送であり、これは、公称値Cを有する信号キャパシタ上に保持される総電荷量のごく一部である。しかしながら、これは伝達関数の精度に影響を及ぼさない。このことは、この明細書において、デルタ−電荷再分配と呼ばれる。なぜなら、唯一の主な電荷の転送が、電荷寄生キャパシタンスに対するものであるためである。
この発明の例示的な一実施例の原理は、多種多様な適用例、たとえば有限および無限インパルス応答フィルタ(FIRおよびIIRフィルタ)、N経路フィルタ、遅延線、櫛形フィルタ、積分器、微分器、任意のレベルまでの電圧乗算器、高精度のインバータ、レベルシフタ、電圧乗算器、シングルエンド−差動コンバータおよび差動−シングルエンドコンバータ等で用いることができる。これらの機能は、(同様のハードウェア構成要素を使用すると仮定すると)標準的なCMOSプロセスにおけるこれまでの回路に比べ、1桁分改善された精度で、かつ、少なくとも2倍の速度で実現され得る。
この発明の例示的な一実施例に従った動作を提供するために、任意の公知の回路構成要素を用いてよいことに注目されるべきである。たとえば、複数のキャパシタが示されている場合に1つのキャパシタを用いてよく、直列および/または並列キャパシタの群を用いてもよい。さらに、容量性特性を呈し、かつ、電荷を蓄積することのできる他の構成要素を用いてよい。別の例として、使用されるスイッチは、スイッチ機能を実行することのできる任意の構成要素であり得る。たとえば、この発明の例示的な一実施例の原理は、電界効果トランジスタ(FET)および変形例、たとえば金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、JFET、VMOS、CMOS等を用いて実現され得る。他のトランジスタ技術、たとえばバイポーラ技術を用いることもできる。スイッチは、電気的に制御された機械的スイッチおよび/または継電器を用いて実現することもできる。速度、効率、消費電力、および他の因子が使用すべきスイッチの種類を決定し、特に有利な一実施例では、所望の速度および消費電力の特性を提供するために、CMOSスイッチが実現
される。増幅器の構成要素は、シングルエンド動作を容易にする多種多様な任意の演算増幅器であってよい。
ADCにおけるスイッチトキャパシタの使用
この発明の別の例示的な実施例は、さまざまなADCアーキテクチャ、たとえばアルゴリズミックADCおよびパイプライン化されたADCのアーキテクチャで用いるためのアナログ−デジタルコンバータ(ADC)に向けられる。この発明の別の例示的な実施例に従ったADC回路は、1クロックサイクル内において、極めて正確な態様の減算/レベルシフト、残差の乗算、およびサンプルホールド(S&H)の機能をすべて提供する。この発明に従い、これらの機能は、キャパシタの整合から一次的に独立したスイッチトキャパシタ技術を用いて実行される。これにより、キャパシタの整合およびアナログ性能の特徴を有さない新規のデジタル技術プロセス、たとえば相補型金属酸化膜半導体(CMOS)プロセスでの使用が可能になる。
先行技術のADC回路、たとえば1.5−ビットのADC段において、電荷の転送は、増幅器のフィードバックループにおいて、増幅器の仮想接地ノードを介して、第1の入力キャパシタから第2のキャパシタに生じる。この態様で、入力キャパシタはフィードバックキャパシタに放電し、キャパシタ比(すなわち、入力キャパシタンス/フィードバックキャパシタンス)に比例した出力電圧を生じる。たとえば、フィードバックキャパシタのキャパシタンス値の2倍のキャパシタンス値を有する入力キャパシタを設けることにより、「2」の利得が生じ得る。
他方で、この発明の別の例示的な実施例は、緩衝器として働く増幅器により、キャパシタ電圧のみを加算する。たとえば、1.5−ビットのADC段を用いるこの発明の特定の一実施例では、信号電圧が、1つのクロックサイクルにおいて2つのキャパシタ上にサンプリングされ得る。以降のクロックサイクルにおいて、キャパシタの一方は増幅器のフィードバックループに配置され、他方のキャパシタは反転されて、増幅器の負の入力端子と、1.5−ビット段で用いられる予め定められた数の電圧(+Vref、0、−Vref等)の任意の1つとの間に接続されて、予め定められた電圧の1つの減算と組合わされた入力サンプル電圧の、効果的な2倍化を生じる。結果的に得られた電圧は、以降のクロックサイクルにおいて出力に保持されて、たとえばパイプラインADCにおける以降の段によりサンプリングされ得るか、またはアルゴリズミックADCにおける以降の組のキャパシタにより再びサンプリングされ得る。キャパシタ電圧のみを総和してかつ増幅器を緩衝器として用いることにより、たとえば2による乗算は、キャパシタの絶対値に依存せず、デジタル環境での埋込に適した、極めて誤差に強い解決策を生じる。したがって、チップ面積および消費電力が減じられ、それによって現在のADC設計に比べ、電力および面積の性能指数(FOM)が向上する。
現在、多数のADCアーキテクチャが存在しており、設計の選択が、速度、消費電力、必要な面積、複雑性等を含むパラメータに基づいて行なわれることが多い。たとえば、単純かつ高速度のADCアーキテクチャはフラッシュアーキテクチャであり、多数の並列な比較器回路が、サンプリングされた/保持されたアナログ信号と、さまざまな基準レベルとを比較する。しかしながら、各基準レベルは1つの最下位ビット(LSB)分を超えて離れるべきではないため、このようなアーキテクチャには多数の比較器が必要とされ得る。たとえば、NビットのADCは2n個の比較器を必要とする。フルスケール入力が相対的に小さな電圧である場合、LSBのサイズは相対的に小さくなり、比較器のオフセットが極めて小さなものでなければならなくなるが、このことをCMOS等の技術で達成することは難しいことが考えられ、特別な回路技術が必要とされ得る。したがって、フラッシュADCは一般に、8ビット以下の分解能等の、より小さな分解能のコンバータに限定される。
2段のフラッシュアーキテクチャは、フラッシュADCの問題のいくつかに対処するために生じた。2段のフラッシュADCはまず、粗い量子化を行ない、保持された信号が、粗い量子化のアナログバージョンから減算されて、次に、その残差がより精密に量子化される。このことは、標準的なフラッシュADCアーキテクチャで必要とされる比較器の数を大いに減らすが、段が追加されることにより、信号を処理するためにさらなるクロックサイクルが必要とされる。段間利得を用いて、第2段の比較器についての、より大きな比較器のオフセットを許容する別の改良が生じたが、このことは最終的に、複数段を使用する、パイプライン化されたADCのアーキテクチャにつながる。パイプライン化されたADCアーキテクチャの各段でサンプリングされた入力は、その段の特定の分解能、たとえばnビットに変換される。
1/2ビットの重複を有する、1段につき1ビット分解するADCアーキテクチャは、「1.5ビット」のADCアーキテクチャと呼ばれる。この発明の理解を容易にするために、この明細書で行なわれる説明のさまざまな実施例は、このような1.5ビットのアーキテクチャに関して説明される。このようなアーキテクチャの例を以下に明示し、この発明の別の例示的な実施例の原理が説明され得る適切かつ代表的な状況を提供する。しかしながら、当業者は、この明細書に提示される説明から、この発明の別の例示的な実施例が、スケーラブルであり、かつ、他の類似したADCアーキテクチャにも等しく適用可能であることを認識するであろう。
図6は、典型的な1.5ビットのADC段1100を示すブロック図である。回路1100は、サンプルホールド(S&H)回路1102、1.5ビットのサブADC1104、1.5ビットのサブDAC1106、減算器1108、および乗算器1110を含む。パイプライン化されたACSまたはアルゴリズミックACSでこのようなアーキテクチャを用いて、最大帯域幅と、構成要素の不整合に対する低い感度とを提供する。なぜなら、各段1100が、1.5ビットのサブADC1104に対して+/−(Vref/4)の精度を有する2つの比較器(図示せず)と、1つの乗算器(増幅器等)1110とのみを必要とするためである。関連付けられた比較器および増幅器のオフセットは、標準的なデジタル誤差補正(DEC)技術を用いて容易に補正され得る。
図6の回路において、入力電圧「In」は、サンプルホールド1102によってサンプリングされ、粗いアナログ−デジタルサブコンバータ(サブADC)1104において1.5ビットのデジタルコードに分解される。1.5ビットのサブADCにより、3つのコード、たとえば00、01、および10のみが可能である。結果的に得られた1.5ビットのコード1112は、デジタル誤差補正回路に出力される。このコードはまた、デジタル−アナログサブコンバータ(サブDAC)1106を介して、3つの予め定められたアナログ値、たとえば−Vref/2、0、+Vref/2の1つを有する粗いアナログ信号に再び変換される。この結果は、サンプリングされて保持されたアナログ入力信号「In」から、減算器1108を介して減算される。結果的に得られたアナログ「残差」は、乗算器1110を用いて2倍に増大されて、以降の変換に対する入力電圧となる。
認識され得るように、サブADC1104の出力のアナログ等価物に(乗算前の)出力の残差を加えたものは、アナログ入力電圧に等しい。したがって、非理想による残差の摂動が、微分非直線性(DNL)誤差を生じ得る。効果的にも、増大されたアナログ残差におけるすべての誤差は、最初の変換後に、ADCの残りの分解能の1LSB未満(またはNビットのレベルにおける総分解能の2LSB未満)となるはずである。
図2に示すNビットのアルゴリズミックADC200は、第1のクロックサイクルにおいて入力信号をサンプリングし、次のN−1個のサイクルにおいて1.5ビット段202
の出力をサンプリングすることによって形成される。各ローテーションからの1.5ビットデータ204は、DEC1206回路における1ビットの重複に加算され、それにより、1つのローテーションからの最下位ビット(LSB)が次のローテーションからの最上位ビット(MSB)に加算されるようにする。ADCの各ローテーションは、MSBレベルからLSB−1レベルまでの1つの有効ビットを分解する。最終的なLSBビットは、単純な1ビットフラッシュ1208、たとえばそのしきい値が0Vに設定された比較器を用いて分解されることが多い。このビット1210は加算されず、DEC1206のパラレルデータ1212に連結される。
代替的に、一連のこのような段を用いて、パイプライン化されたADC、たとえば図8に示す、パイプライン化された代表的なADC300を形成することができる。パイプライン化されたADC1300は、N段1306に加え、図6に関して説明した段等の一連のN−2段1300、1302、…、1304を含む。段1300、1302、…、1304を用いてN−2ビットを分解することができ、最終段1308は、最後の2ビットを絶対的に分解するための2ビットのフラッシュである。1.5ビットデータ1310、1312、…、1314および2ビットデータ1316は、DEC1318に提供されて、Nビットのパラレルな出力データ1320を生じる。パイプラインのサンプリングレートは、フラッシュコンバータが最終段1308に対してどのような分解能で使用されるかに最終的に依存して、アルゴリズミックなアーキテクチャの速度の約N倍の速度である。
完全な1.5ビットのADC段の残差の転送特性の一例を図9に示す。この例では、全信号範囲が−Vrefと+Vrefとの間であると仮定される。伝達関数は、以下の式1により規定される。
Figure 0004454498
ここでDは、アナログ入力電圧が、対応する以下の範囲内に収まるか否かに依存して、値{−1、0、+1}の任意の1つを取り得る。
Figure 0004454498
式1のVoutは、以降のローテーションにおいてアルゴリズミックADC内に再びサンプリングされ得るか、またはパイプライン化されたADCにおける以降の段に対する入力電圧となり得るか、のいずれかである。
実際の実現例において、転送特性は、アナログハードウェアにおける非理想により影響を受ける。以前に示したように、増幅器および比較器のオフセットは、DECによって補正され得る。実際の実現例において残存する2つの誤差源は、2による乗算(M×2)の利得関数(サブDACレベルの減算を含む)の生成における不正確さと、基準レベルの変動とを含む。基準レベルの変動は、各1.5ビット段における別個のハードウェアが+Vrefおよび−Vrefをサンプリングする、パイプライン化されたADCにおいてのみ問題となり、補正されない誤差が段から段へと生じ得る。基準レベルにおける静的誤差は、アルゴリズミックADCにとって問題ではない。なぜなら、ADCの各ローテーションが、同じハードウェアを用いて同じ態様で同じ基準をサンプリングするためである。基準
レベルの絶対精度は、基準レベルが作動中の回路の使用可能なダイナミックレンジ内で安定しており変換の度ごとに変動しない限り、差動の実現例においては重要でない。最大でも、利得の転送は、DNL/INLに影響を及ぼさずに行なわれる。したがって、全ADCの精度を制限する、残存するただ2つの誤差源は、乗算(M×2)関数の精度と、DACレベル(サブDAC)とである。従来の実現例において、この誤差は主に、キャパシタの不整合によって生じた。
M×2およびサブDAC関数の組合わされた精度は、ミッシングコードがないことを保証するために、ADCの残りの分解能の1LSBよりも良好でなければならない。パイプラインの第1段は、ここで最も厳密な要件を有する。なぜなら、NビットのADCに対するM×2/サブDAC関数が、第1段の後に分解されるべきビット数である、少なくともN−1ビットに対して正確でなければならないためである。NビットのアルゴリズミックADCに必要とされる分解能は、パイプラインの第1段に必要とされる分解能、すなわちN−1ビットと釣り合う。誤差に強い設計を目指して、そして他の誤差源、最も注目すべきは雑音源を明らかにするために、サブDACを有するM×2増幅器の精度は、考え得るすべての誤差源を含んだ後に、残りの分解能の少なくとも0.5LSB、すなわちNビットの精度となるように設計されるべきである。
パイプラインの第1段、またはアルゴリズミックの第1のローテーションにおける利得誤差の影響を、図9に示す。1.5ビット段の2つの比較器の比較器レベルは、それぞれ−Vref/4および+Vref/4に設定されている。その段の利得が大きすぎると、M×2の傾き400がM×2の理想的な傾き402よりも大きいオーバーレンジが生じ得ることを認識することができる。これにより、次の段への入力信号が、変換に対する許容可能な最大範囲{+Vrefおよび−Vref}を超える。
ADCの完全な伝達関数に対する影響を、パイプラインの第1段またはアルゴリズミックADCにおける利得誤差およびサブDAC誤差に関して図10A、図10B、および図10Cに示す。図10Aは、ミッシングコードに対する非単調性および電位を生じるM×2における、2よりも大きな利得誤差の影響を示す。理想的な利得が点線1500上に示されるように2に等しい場合、線1502A、1502B、および1502C上に示される、2よりも大きな非理想的な利得誤差は、デジタル出力のミッシングコードを生じ得る。同様に、図10Bは、ミッシングコードを生じるM×2における、2未満の利得誤差の影響を示す。図10Bの点線500上に示されるように、理想的な利得が同じく2に等しい場合、線1504A、1504B、および1504C上に示される、2未満の非理想的な利得誤差は、デジタル出力のミッシングコードを生じ得る。さらに、図10Cは、ADCの第1段のサブDAC誤差が伝達関数全体に及ぼす影響を示す。理想的な伝達関数は、点線1506上に示され、さまざまな代表的なDACレベルシフト誤差は、線1508A、1508B、および1508C上に示され、これらはミッシングコードを生じる。これらの誤差は、キャパシタの不整合および非直線性により生じる。実際に、これらの誤差のすべては、MSBからLSBのレベルに伝播し、最終的に(および望ましくないことであるが)、全ADCに対して、急激に変化する伝達関数を生じる。
現在の1.5ビットの設計は、この利得誤差の多くの原因となる特性を呈する。シングルエンドの適用例のための1.5ビット段のスイッチトキャパシタの実現例を図11Aに示す。その一部は、先行技術のスイッチトキャパシタ(SC)回路1600を含む。スイッチトキャパシタ回路1600は、増幅器1602、名目上等しい2つのキャパシタCf1604およびCs1606、ならびにいくつかのスイッチ1608、1610、1612、1614、1616、1618、および1620を含む。2つの反対の位相のクロック信号clk1およびclk2は重複しない。スイッチトキャパシタ回路1600は、先行技術で公知のレベルシフト、2による残差の乗算(M×2)、およびサンプルホールド
バッファを実施する。電圧しきい値がそれぞれ+Vref/4および−Vref/4に設定された比較器1622および1624を含むサブADCに、入力信号Vinが印加される。同時に、入力信号Vinは、Cs1606およびCf1604上にサンプリングされる。第1のクロック位相clk1の終わりに、VinはCs1606およびCf1604上に完全にサンプリングされ、サブADC1622および1624の出力は、ラッチおよびクロック生成器1626に関連付けられたラッチによりラッチされて保持される。Cf1604は、clk2の間に、スイッチ608を介して切換えられて増幅器1602の両端に配置され、その負のフィードバックループ1628を完成する。それと同時に、Cs1606に接続された入力スイッチ1614、1616、および1618の1つが、クロック信号top、mid、およびbotの1つのみを用いるサブDACにより閉じられる。この態様で、アナログ残余電圧が出力1630において生じ、それにより、Voutが式2に示すように提供されるようにする。
Figure 0004454498
ここでは、以下のようになる。
Figure 0004454498
同じ値を有するようにキャパシタCs1606およびCf1604を選択することにより、式2は、1.5ビット段の式1の理想的な伝達関数に相当するように作成される。基準レベルが正確に生成され得、一般に、高分解能ADC(12ビットレベル等)の実現に対する制限とならない。ADCの最大分解能を最終的に決定する唯一の要因が、キャパシタの不整合である。この不整合は、現在の最新型設計の性能に2つの影響を及ぼし、1)不整合がM×2関数の精度に影響を及ぼすことと、2)不整合が、DACレベル{−Vref、0、+Vref}が生成され得る精度を介したサブDACの精度に影響を及ぼすこととを含む。
10ビットの性能を達成するために、Cs1606とCf1604との間に0.1%のオーダの整合が必要とされる。このことは、特別なキャパシタのオプションを使用せずに、たとえばポリ−ポリキャパシタを使用せずに、標準的なCMOSプロセスで達成することが現在不可能である。このような特別なキャパシタを用いても、すべてのプロセスコーナーの全体に0.1%の整合を保証するために、キャパシタに対して極めて大きな値(すなわち、多くのピコファラッドのオーダ)が必要とされる。このような大きな値のキャパシタは、大きな面積を必要としかつ著しい消費電力を呈するADCを生じる原因となる。N−1段を有するパイプライン化されたADCについては、このような手法が容認され得ない。代替的に、較正ルーチンを時として用いて、キャパシタの値をトリミングするか、ま
たは後処理ルーチンにおいて利得誤差をデジタル式に較正して除去する。このような補正/較正ルーチンは、先行技術のADC回路アーキテクチャに対する処理技術の限界により、10ビットよりも良好な分解能を得るために必要とされる。複雑な較正ルーチンが存在し、このような較正ルーチンは、変換に対し、面積、消費電力、および待ち時間を追加する。一般に、1ビットにつき多くの(たとえば7までの)クロックサイクルが、キャパシタの不整合の誤差を較正して除去するために必要とされる。さらなる問題点が、キャパシタの直線性であり得る。すなわち、図11AのCs1606およびCf1604における非直線性が、M×2増幅器602に非直線性を生じ、微分非直線性(DNL)の誤差および積分非直線性(INL)の誤差を生じる。
耐雑音性および増大するダイナミックレンジの周知の理由に対し、従来のADCの解決策は、完全な差動増幅器を用いて実現され得る。図11Bは、1.5ビットのADC段の差動スイッチトキャパシタの実現例を示す。従来のスイッチトキャパシタの実現例は、差動増幅器1650に加え、差動入力信号Vin1652および差動出力信号1654を含む。このような従来の差動増幅器の実現例において、差動増幅器1650が用いられ、キャパシタ間で電荷が転送され、利得を確立するために(たとえば2による乗算)、依然としてキャパシタ比が用いられる。シングルエンドの例において上で述べたように、一方のキャパシタ上のすべての電荷が他方のキャパシタに転送され、この電荷の転送における誤差が、伝達関数全体の誤差を生じる。二重サンプリング技術が用いられる場合、キャパシタンスの不整合および非直線性の問題は悪化するおそれがある。二重サンプリングADC段が実現され得、このADC段は、第1のクロック位相clk1において入力をサンプリングして第2のクロック位相clk2においてその出力を送出し、また、追加の組のキャパシタを用いることにより、clk2において入力をサンプリングして、clk1においてその出力を送出することもできる。このようにしてキャパシタを2倍にすることにより、同じアナログ電力の損失に対してADCの変換速度を2倍にすることができる。しかしながら、現在の最新型設計において、二重サンプリングは、clk1およびclk2における互いのキャパシタの不整合からの、二重サンプリングチャネルの両方の間で生じるさらなる不整合により、サンプリング周波数のほぼ半分に、所望しない特性を生じる。このような不整合を減らすために、キャパシタは、シングルサンプリングバージョンにおけるよりも一層大きくならなければならず、このことは、所望しないより多くの電力および面積の消費を意味する。主としてこれらの理由のために、現在のADCの実現例では二重サンプリングが用いられないことが多い。
この発明の別の例示的な実施例は、現在のADC技術が呈示する上述の誤差の状態を含む、先行技術のADC技術の多数の欠点に対処する。この発明の別の例示的な実施例は、従来のADC技術に存在する、M×2(または他の乗数)関数の誤差に加え、DACレベルの生成における誤差を著しく減じる。この発明の別の例示的な実施例は、キャパシタの整合から一次的に独立しており、アナログ構成要素の整合の特徴を有さないCMOS(および他の技術)において、相対的に大きなビット幅の正確なADCを可能にする。さらに、この発明の別の例示的な実施例に従った装置および方法は、正確かつ大きなビット幅の性能を依然として達成しながらも、信号キャパシタとしての単純な金属層キャパシタの使用を可能にする。この発明の別の例示的な実施例は、また、類似のハードウェアを用いる先行技術のADCよりも実質的に高速度である。したがって、先行技術のシステムおよびこの発明の別の例示的な実施例の両方において同様の増幅器およびキャパシタを使用することにより、増幅器に対する帰還率(および、結果的に利得帯域幅)が実質的により大きくなるという事実により、別の例示的な実施例は、先行技術のシステムよりも実質的に高速度となる。
図12Aを参照すると、作動実現例の第1の半分に相当する代表的な1.5ビットのADC段1700のブロック図が示される。図12Bは、代表的な作動実現例の第2の半分
を示す。2つの反対の位相のクロック信号、すなわちクロック位相clk1およびclk2が用いられる。まず、図12Aに示す作動実現例の上半分を考えると、スイッチ1706および1708を閉じることにより、クロック位相clk1において、差動入力信号のIn_p1702が、接地に対してキャパシタンスC1a1704上にサンプリングされる。示される実施例のクロック位相clk1の間に、スイッチ1714および1716を含む、多数の他の異なるスイッチが閉じられる。したがって、クロック位相clk1の間にスイッチ1714および1716が閉じられることにより、差動入力信号のIn_n1720もまた、キャパシタンスC3a1722上にサンプリングされる。この発明の一実施例において、下部プレートのサンプリングが用いられ、ここで入力信号In_p1702およびIn_n1720は、キャパシタンスC1a1704およびC3a1722のそれぞれの下部プレート上にサンプリングされる。キャパシタンスC1a1704およびC3a1722の上部プレートは、clk1の位相の間に接地に結合される。
次のクロック位相clk2において、スイッチ1726および1728が閉じかつスイッチ1706および1708が開くことにより、C1a1704は、増幅器1724の両端に接続される。したがって、キャパシタンスC1a1704の上部プレートは、増幅器1724の負の入力1730に結合され、キャパシタンスC1a1704の下部プレートは、増幅器1724の出力(Out_p1732)に結合される。また、クロック位相clk2のアサーションにより、キャパシタンスC3a1722の下部プレートが、電圧+Vref、0、−Vrefの任意の1つに接続される。このような電圧は、上(top_a)、中(mid_a)、または下(bot_a)と表示されるサブDAC制御信号により、制御可能な態様で選択される。そして、キャパシタンスC3a1722の上部プレートは、clk2において増幅器1724の正の入力端子734に結合される。この態様で、サブDACの出力制御信号(すなわち、bot_a、mid_a、およびtop_a)の1つは、対応する+Vref、0、または−Vref電圧を選択し、この電圧が次いで、第2のクロック位相clk2の間においてキャパシタンスC3a1722に対する基準電圧として働く。これらの措置の最終結果として、1クロック期間の遅延の後に、In_pがIn_nの反転されたバージョンに加算され、それと同時に+Vref、0、−Vrefのいずれかによってレベルシフトされる。このことは、キャパシタ間における電荷の転送を生じずに達成される。
二重サンプリングの実施例において、C2a1736およびC4a1738は、C1a1704およびC3a1722に関して説明したものと同様の機能を実行するが、異なる位相のクロック信号を用いる。より具体的に、差動入力信号のIn_p1702は、スイッチ1740および1742を閉じることにより、クロック位相clk2において接地に対してキャパシタンスC2a1736上にサンプリングされる。示した実施例のクロック位相clk2の間に、差動入力信号のIn_n720もまた、クロック位相clk2の間にスイッチ1744および1746が閉じられることにより、キャパシタンスC4a1738上にサンプリングされる。この発明の一実施例では、下部プレートのサンプリングが用いられ、入力信号In_p1702およびIn_n1720が、キャパシタンスC2a1736およびC4a1738のそれぞれの下部プレート上にサンプリングされる。キャパシタンスC2a1736およびC4a1738の上部プレートは、clk2の位相の間に接地に結合される。
次のクロック位相clk1において、スイッチ1748および1750が閉じ、かつスイッチ1740および1742が開くことにより、C2a1736は増幅器1724の両端に接続される。したがって、キャパシタンスC2a1736の上部プレートは、増幅器1724の負の入力1730に結合され、キャパシタンスC2a1736の下部プレートは、増幅器1724の出力(Out_p1732)に結合される。また、クロック位相clk1のアサーションにより、キャパシタンスC4a1738の下部プレートは、サブDACからの適切な制御出力に応答して、電圧+Vref、0、および−Vrefの任意の1つに接
続される。このようなサブDAC制御信号は、上(top_a)、中(mid_a)、または下(bot_a)として表示される。キャパシタンスC4a1738の上部プレートは、次に、増幅器1724の正の入力端子1734に結合される。この態様で、サブDACの出力制御信号(すなわち、bot_a、mid_a、およびtop_a)の1つが、対応する電圧+Vref、0、または−Vrefを選択し、この電圧が次いで、第1のクロック位相clk1の間にキャパシタンスC4a1738に対する基準電圧として働く。
二重サンプリングされたこのような実施例において追加の回路構成を用いることにより、入力In_p1702およびIn_n1720は、シングルサンプリングの実現例の2倍の速度で処理され得、それにより、このような回路段を用いるADCの変換速度を2倍にする。
図12Bは、図12Aに関して説明された作動実現例の第2の半分に相当する代表的な1.5ビットのADC段1760を示す。回路段760は、二重サンプリングの実現例に対してキャパシタンスC2b1766およびC4b1768に加え、別の組のキャパシタンスC1b1762およびC3b1764を用いて、図12Aに関して説明した態様と類似した態様で作動する。さらに、この回路1760が作動実施例の第2の半分を形成するため、入力信号In_p1702およびIn_n1720が逆にされ、それにより、入力信号In_n1720が増幅器1724の負の入力1730に最終的に結合され、かつ、入力信号In_p1702が増幅器1724の正の入力1734に最終的に結合されるようにする。増幅器1724は、図12Bにおいて出力信号Out_n1770と示される、他の差動信号を出力する。このことを除き、動作は図12Aに関して説明したものと類似しており、差動出力信号Out_p1732およびOut_n1770を最終的に生じる。
図13は、図12Aおよび図12Bに関して説明した差動ADC段1800の実現例を示す。示された実施例は、アルゴリズミックADCに関する差動ADC段の実現例を表す。この実施例において、回路段1802および1804は、図12Aおよび図12Bに関して説明した回路1700および1760のそれぞれに相当する。この実施例では、信号範囲がrefnとrefpとの間に入るように、すべての電圧レベルが同相電圧refcmによってシフトされる。したがって、1つの供給電圧(すなわち0からVdd)が用いられ得る。示されたADC段1800は、図7に関して以前に説明したように、重複しないクロックADC_clkおよびADC_clk_nを用いるアルゴリズミックADCにおいて適用され、それにより、図7に関して説明したように、1つのクロック期間においてADC_clkがハイになり、残りのN−2個のクロック期間においてADC_clk_nがハイになるようにする。差動アナログ入力信号(すなわち、In_p1806、In_n1808)は、ADC_clkを用いて各変換の開始時にサンプリングされ、一方で、ADC_clk_nによるゲート制御により、差動出力信号(すなわち、Out_p1810、Out_n1812)が、残りのN−2個のクロック期間において確実にサンプリングされるようにする。最後の瞬間的な決定が1ビットフラッシュによってなされて、最終ビットを決定することができ、Nビットを分解するために、N−1個のクロックサイクルの全体を提供する。
基準電圧−Vref/4および+Vref/4の絶対値、ならびに結果的にrefp−refcmおよびrefcm−refnの整合は、差動アルゴリズミック/パイプライン化されたADCにおいて必要とされない。さらに、refcmは、refpとrefnとの間の中程で名目上設定され得るが、その厳密な位置は重要ではない。
図14は、図13に関連して説明したもの等のアルゴリズミックADCに対応する代表的な波形図を示す。マスタクロック1900が提供され、ここで、clk1およびclk2は、クロックの、重複しない位相である。このアルゴリズミックADCに対し、クロッ
クADC_clk1906およびADC_clk_n1908は重複せず、それにより、ADC_clk1960が1つのクロック期間においてハイになり、かつADC_clk_n1908が残りのN−2クロック期間においてハイになるようにする。ADC_clk1906がアサートされたときにデータレディ信号(DRDY)1914がアサートされ、それにより、パラレルデータ1912は、関連付けられたデジタルデータを蓄積し始めることができる。
早めのターンオフ時間を有する重複しないクロック、すなわちclk1_e1914およびclk2_e1916は、アルゴリズミックADCの実現例に適用され得る。キャパシタが入力信号または基準をサンプリングすると、入力は、この発明の一実施例において、refcmスイッチに対するスイッチを早めにオフに切換える。その一方で、増幅器の入力にキャパシタを接続するスイッチは、この発明のこの実施例に従い、遅れてオフに切換えられるはずである。この態様で、巡回モードにあるときに、増幅器の出力は、増幅器の周辺で任意の切換が生じる前に、反対の位相のキャパシタネットワークによってサンプリングされ得、明瞭なサンプリングを確保する。
図13に関して説明したもの等の差動アルゴリズミックADCの実現例の第1の半分に相当するADC段の一例を図15Aおよび図15Bに示す。図15Aおよび図15Bの例は、代表的な実現例として提示されており、このような実現例に対して多くの変更例が可能であることを当業者は認識するであろう。
図15Aは、増幅器の負の入力に結合された回路構成、たとえば図13のブロック1802に示す、増幅器の負の入力に結合されたスイッチおよびキャパシタに相当する。図13および図14に関して説明したように、2つの異なる位相のクロック信号、すなわちクロック位相clk1およびclk2が用いられる。差動入力信号の信号In_p2000は、クロック位相clk1 2004において、refcm等の基準電圧に対してキャパシタンスC1a2002上にサンプリングされる。信号2000は、スイッチ回路2006を介してC1a2002上にサンプリングされる。ADC_clk2008は、NANDゲート2010および関連するインバータ2012および2014を介して、clk1 2004が1クロック期間中にCMOSスイッチ2016に渡され得るようにする。したがって、ADC_clk2008およびclk1 2004がアサートされると、スイッチ2016は、早めのターンオフのクロックclk1_e2020によって切換えられたときのCMOSスイッチ2018を介した基準電圧に対して、C1a2002上にIn_p2000信号をサンプリングする。
次のクロック位相clk2 2022において、C1a2002は、スイッチ回路2026を介して増幅器の負の端子2024に結合される。以前に示したように、ADC_clk_n2028は、残りのN−2クロック期間中はハイであり、それにより、論理構成要素2032、2034、2036、および2038を介して、CMOSスイッチ2030に対する適切なクロック位相をゲート制御する。したがって、増幅器の出力からの出力信号Out_p2040(図示せず)は、スイッチ2030にフィードバックされて、clk2 2022においてキャパシタC1aの下部プレートに結合される。
二重サンプリングされる実施例では、スイッチ回路2042および2044も設けられる。これらのスイッチ回路2042および2044は、clk1 2004およびclk2 2022信号がスイッチ回路2006および2026に対して逆にされた状態で、スイッチ回路2006および2026のそれぞれと類似した態様で差動する。二重サンプリングされる実施例において、In_p2000は、キャパシタンスC2a2046上にサンプリングされ、次のクロック位相において、C2a2046は、スイッチ回路2048を介して増幅器の負の端子2024に結合される。
図15Bは、増幅器の正の入力に結合された回路構成の一部、たとえば図13のブロック802に示す、増幅器の正の入力に結合されたスイッチおよびキャパシタに相当する。図13の二重サンプリングの実現例における、キャパシタC3aおよびC4aの各々に関連する回路が類似しているため、1つのこのような回路の回路構成のみを図15Bに示す。
In_n2050は、スイッチ回路2054を介してキャパシタンスC4a2052上にサンプリングされる。このことは、clk2 2056がハイであり、かつ、ADC_clk2008が、アルゴリズミックな実現例の第1のクロック期間にアサートされたときに生じる。NANDゲート2056およびならびにインバータ2058および2060は、CMOSスイッチ2062を介したIn_n2050信号の通過が、C4a2052上にサンプリングされることを可能にする。残りのすべての段において、ADC_clk_n2028は、NANDゲート2066ならびにインバータ2068および2070を含むスイッチ回路2064を介してclk2 2022信号をゲート制御し、それにより、相当するもう一方の差動回路からのOut_n2072信号の通過が、スイッチ2074を介して可能となり、C4a2052上にサンプリングされて、スイッチ2074を介して増幅器の正の端子2076まで最終的に切換えられるようにする。
サブDACは、bot_b、mid_b、およびtop_b等の制御信号を提供し、これらの制御信号は、レベルシフト回路2078を介してキャパシタC4aの下部プレートに対し、対応する電圧refp、refcm、またはrefnを選択的に提供する。この態様で、サブDACの出力制御信号(すなわち、bot_b、mid_b、およびtop_b)の1つにより、対応する電圧が、増幅器の正の端子2076において電圧をレベルシフトすることを可能にする。
図15Aおよび図15Bに示す差動回路の他方の半分に相当するもう一方の回路(図示せず)は、類似した態様で作動する。
この発明の別の例示的な実施例に関連して用いられ得る増幅器、たとえば図12Aおよび図7Bに関して説明した増幅器2724は、或るNビットの変換から次の変換への切換時に、かなりの量の残留電荷を保持し得る。これは、入力における、増幅器への寄生キャパシタンスによるものであり、この寄生キャパシタンスは、増幅器の酸化物入力キャパシタンス、配線キャパシタンス、スイッチ拡散キャパシタンス等を含む。この電荷は、次の新規の変換の開始時に信号キャパシタに転送され、オーバーレンジ(すなわち、refp−refnよりも大きな振幅を有する入力信号)がADCに生じると、実質的な性能の低下を生じる。
この発明の別の例示的な実施例に従い、変換と変換との間のこのような残留電荷の問題に対処するために、増幅器をリセットする新規の方法が実現される。一実施例では、マスタクロックのN個のクロックサイクルでNビットの変換を実施しながら、増幅器の端子上の残留電荷を除去するように多数のリセットスイッチがタイミングを取られる。以前に示したように、最終フラッシュ段を用いることにより、マスタクロックのN−1個のクロック期間を用いて、アナログ信号をデジタル信号に変換することができる。最終決定は瞬間的なものであり、DECにおける最終LSB+1ビットと共に利用されることが可能になる。したがって、(図13、図14、図15A、および図15Bに関して説明した)ADC_clkを有するサンプリング−インの期間中に、増幅器はリセットされ得る。なぜなら、それらの出力が、DECにとってもはや必要ではないためである。この態様で、追加されたクロックサイクルにおいてのみNビットの変換が実施され得、それにより、マスタクロックのN個のクロックサイクルにおいてNビットの変換を生じる。このようなリセット動作が実施されなければ、入力はたとえば0V未満となり、ADCが適切な態様で変換
を再び開始する前に、入力信号が、信号キャパシタに転送された最小レベルのオフセットに到していなければならないことになる。したがって、この発明の別の例示的な実施例に関連して用いられたリセット回路は、アルゴリズミックADCの性能を飛躍的に高める。
図16は、このようなリセット回路を実現するアルゴリズミックADC段2100の代表的な一部分を示す。増幅器2102、すなわち、示された実施例におけるシングルエンドの増幅器は、負の入力2104、正の入力2106、および出力2108を含む。以前に説明した実施例に関して示したように、導出されたクロック信号ADC_clk2110を用いて、アルゴリズミックADCにおける入力信号の最初のサンプリングを引起すことができ、導出されたクロック信号ADC_clk_n2112は、残りのN−2個のクロック期間中に用いられる。新規の入力信号が、ADC_clk2110によって能動化されるのに伴いサンプリングされる時間中に、増幅器2102はリセットされ得る。ADC_clk2110に対応するサンプリング−イン期間中ではなく、追加のクロックサイクルを用いて増幅器2102がリセットされ得るが、この期間中に増幅器をリセットすることにより、すべての変換が最小限に抑えられ得ることを認識されるべきである。
したがって、ADC_clk2110がアサートされると、スイッチ2114、2116、2118、および2120の各々が閉じ、示された実施例ではrefcmである基準電圧まで電荷を放電する。リセットスイッチ2114は、増幅器2102の負の入力2104とrefcmとの間に結合され、リセットスイッチ2118は、増幅器2102の正の入力2106とrefcmとの間に結合される。リセットスイッチ2116はまた、増幅器の負の入力2104と正の入力2106との間に結合され、増幅器は次いで、refcmに結合される。最後に、リセットスイッチ2120は、増幅器2102の出力2108とrefcmとの間に結合される。ADC_clk2110がアサートされると(たとえばハイに遷移すると)、スイッチ2114、2116、2118、および2120の各々が閉じ、それにより、寄生キャパシタンスをrefcmまで放電する。
上に示したように、この発明の別の例示的な実施例に従ったADC段は、差動実現例で使用され得る。しかしながら、この発明の別の例示的な実施例の原理を非差動モードで実現することもできる。図17は、この発明の別の例示的な実施例が、非差動のシングルサンプリングADC段2200でどのように実現され得るかについての一例である。この例において、入力信号Vin2202は、clk1の間にスイッチ2206および2208が閉じると第1のキャパシタC12204上にサンプリングされる。Vin2202信号の相補的なバージョンが任意の公知の態様で生成され、インバータ2210によって表わされる。したがって、この反転された信号Vin′2212は、スイッチ2216および2218が閉じると、clk1の間にC22214上にサンプリングされる。
clk1の位相の間に、Vin2202信号は、レベルシフト回路2230のサブADC回路2220においても受取られる。ここでサブACD回路2220は、1.5ビットの(または他の)データ2221を提供し、その値はVin2202のアナログ電圧レベルに依存する。この1.5ビットのデジタル出力は、デコーダ/クロック生成器(clkgen)回路2222によって受取られる。次のクロック位相clk2において、デコーダ/clkgen2222は、1.5ビットデータ2221に基づき、複数の制御信号、たとえば「下」、「中」、または「上」の信号の1つをアサートする。アサートされた下、中、または上の信号の1つは、レベルシフト回路2230のスイッチ2224、2226、および2228の対応する1つを閉じる。スイッチ2224、2226、および2228のいずれが閉じたかに依存して、対応する基準電圧の−Vref、0、+Vrefを用いて、増幅器2234の正の入力2235に選択された基準電圧を提供することにより、増幅器2234の出力信号RESIDUE2232をシフトする。
RESIDUE2232信号2232は、clk2の位相の間に生成され、ここでC12204上にサンプリングされた電圧は、スイッチ2240および2242が閉じかつスイッチ2206および2208が開くことにより、増幅器2234の負の端子2238と出力2236との間に結合される。さらに、C22214上にサンプリングされた電圧は、clk2に応答してスイッチ2244が閉じると、増幅器2234の正の入力2235に結合される。
したがって、Vin2202信号は反転され、相補的な信号Vin2202およびVin′2212は、サンプリングされて、そしてVin2202信号および相補的なVin信号の反転されたバージョンとして増幅器2234に提供され、これらの信号を加算することによってM×2関数を提供する。RESIDUE2232は、レベルシフト回路2230と、増幅器2234において実行されるM×2関数とによって提供される電圧の減算の結果として提供される。認識され得るように、減算/レベルシフト、2による残差の乗算、およびサンプル/ホールド機能はすべて、信号キャパシタC12204とC22214との間で生じ得るキャパシタの不整合から独立して、1クロックサイクル中に実行される。
サブADC2220、デコーダ/clkgen2222、およびレベルシフト回路2230が、この明細書で説明したこの発明の任意の実施例に対し、粗いアナログ−デジタル変換、復号、およびレベルシフト機能を提供するために用いられ得る回路(またはその等価物)を表わすことに注意されたい。
図18は、この発明の一実施例に従った、アナログ入力信号をデジタル入力信号に変換するための方法のフロー図である。アナログ入力信号は、2300において、第1のキャパシタか、または、入力信号が記憶され得るキャパシタンスを集合的に提供するキャパシタもしくは容量性素子の群上にサンプリングされる。相補的なアナログ入力信号、すなわち、アナログ入力信号の反転は、2302において、第2のキャパシタ上に同様にサンプリングされる。1つ以上のスイッチが、2304において作動され、単位利得のフィードバック構成において増幅器の出力と第1の増幅器の入力との間に第1のキャパシタを結合する。したがって、サンプリングされた入力信号は、反転/負の増幅器の入力等の第1の増幅器の入力に提供される。1つ以上のスイッチが、同じく2306においても作動されて、選択された基準電圧と第2の増幅器の入力との間に第2のキャパシタを結合し、サンプリングされた相補的な入力信号の反転されたバージョンを、選択された基準電圧によってレベルシフトされたものとして第1の増幅器の入力に提供する。サンプリングされた入力信号は、2308において、相補的な入力信号の反転されたバージョンに増幅器を用いて加算され、選択された基準電圧は、出力から効果的に減算されて、以降の変換段で使用するために利用することのできる残余信号を提供する。
決定ブロック2310における決定時に、ADC内にADCのより多くの残りの段が存在する場合、次の段2312が考慮され、その段に対してプロセスが繰返される。さらに多くの段が存在しないとき、たとえば、N−1段がアルゴリズミックADCまたはパイプライン化されたADCの構成で処理されたときは、上述のように2314において最終フラッシュ段が処理され得る。
示された実施例の各々(およびこの明細書に図示されていないこの発明の他の実施例)は、より一層正確な変換を提供し、加えて、結果的に得られるADCは、類似のハードウェアを用いる先行技術のADCよりも実質的に高速度となる。換言すると、先行技術のシステムおよびこの発明の別の例示的な実施例の両方において増幅器およびキャパシタを用いることにより、増幅器に対する帰還率(したがって、利得帯域幅)が実質的により大きくなるという事実により、この別の例示的な実施例は、先行技術のシステムよりも実質的
に高速度となる。
この発明の種々の例示的な実施例の上述の説明は、例示および説明のために提示されている。この説明は、網羅的であるように意図されず、または、開示された厳密な形態にこの発明を限定するように意図されない。上述の教示に照らして多くの変更および変形が可能である。この発明の範囲は、この詳細な説明によって限定されず、前掲の請求項によって限定されるように意図される。
この発明の一実施例が対処する、キャパシタの不整合および非直線性という固有の問題を呈する従来のスイッチトキャパシタ回路を示す図である。 遅延を有さない、反転する電荷転送段を有する従来の別のスイッチトキャパシタ回路を示す図である。 この発明の原理を実現する代表的なシングルサンプリング回路を示す図である。 この発明の原理を実現し、かつ共通の基準電圧を参照する代表的なシングルサンプリング回路を示す図である。 この発明の原理を実現する代表的な二重サンプリング回路を示す図である。 この発明の一実施例に従った、N経路の加算−遅延−シフト回路の一例を示す図である。 この発明の原理に従った、少なくとも2つの入力電圧信号を加算するための方法を示すフロー図である。 典型的な1.5ビットのADC段を示すブロック図である。 NビットのアルゴリズミックADCのブロック図である。 代表的な、パイプライン化されたADCのブロック図である。 完全な1.5ビットのADC段の残差転送特性の一例を示す図である。 2による乗算関数において2よりも大きな利得誤差を呈するADCの伝達関数に対する影響を示すグラフである。 2による乗算関数において2未満の利得誤差を呈するADCの伝達関数に対する影響を示すグラフである。 ADCの第1段におけるサブDACの誤差が、伝達関数全体に及ぼす影響を示すグラフである。 シングルエンドの適用例のための1.5ビット段のスイッチトキャパシタの実現例を示す図である。 1.5ビット段の差動スイッチトキャパシタの実現例を示す図である。 この発明の原理に従った、代表的な差動1.5ビットADC段の一方の半分を示す図である。 この発明の原理に従った、代表的な差動1.5ビットADC段の他方の半分を示す図である。 この発明の原理に従った、差動ADC段の実現例を示す図である。 この発明の一実施例に従ったアルゴリズミックADCに対応する代表的な波形図である。 この発明の一実施例に従った、差動アルゴリズミックADCの実現例の第1の半分に相当するADC段の代表的な例を示す図である。 この発明の一実施例に従った、差動アルゴリズミックADCの実現例の第1の半分に相当するADC段の代表的な例を示す図である。 この発明の一実施例に従った、このようなリセット回路を実現するアルゴリズミックADC段1100の代表的な一部を示す図である。 この発明の原理に従った、非差動のシングルサンプリングADC段を示す図である。 この発明の一実施例に従った、アナログ入力信号をデジタル入力信号に変換するための方法のフロー図である。

Claims (30)

  1. 複数の入力信号を加算するための回路であって、
    反転入力端子および非反転入力端子ならびに出力端子を有する増幅器と、
    第1のクロック位相に応答して、第1の入力信号と第2の入力信号との間に結合されて第1のキャパシタの両端に第1の電圧を記憶する第1のサンプリング回路と、
    第1のクロック位相に応答して、第の入力信号と第4の入力信号との間に結合されて第2のキャパシタの両端に第2の電圧を記憶する第2のサンプリング回路とを備え、
    第1の入力信号と第の入力信号とは独立した信号であり、
    増幅器ならびに第1および第2のサンプリング回路に結合されたスイッチング回路を備え、スイッチング回路は、第2のクロック位相に応答して、増幅器の反転入力端子と出力端子との間で第1の電圧を記憶する第1のキャパシタを切換え、非反転入力端子と第の入力信号との間で第2の電圧を記憶する第2のキャパシタをさらに切換え
    第1のキャパシタの両端に記憶される第1の電圧が、第2の入力信号によって調整される第1の入力信号となるように、第1の入力信号は、第2の入力信号に関してサンプリングされ、第2のキャパシタの両端に記憶される第2の電圧が、第4の入力信号によって調整される第3の入力信号となるように、第3の入力信号は、第4の入力信号に関してサンプリングされ、
    第5の入力信号は、第1の入力信号の最大範囲または第3の入力信号の最大範囲とは独立している、回路。
  2. N位相のクロック信号をさらに備え、前記N位相のクロック信号は、N位相のクロック信号の第1および第2のクロック位相ならびに残りのクロック位相を含み、スイッチング回路は、N位相のクロック信号の第2の位相および残りのクロック位相の選択された1つに応答して、増幅器の反転入力端子と出力端子との間で第1のキャパシタを切換え、非反転入力端子と第の入力信号との間で第2のキャパシタを切換える、請求項1に記載の回路。
  3. 第2の入力信号は、DC基準電圧または時変信号を含む、請求項1に記載の回路。
  4. および第入力信号は、共通のDC基準電圧を含む、請求項1に記載の回路。
  5. (a) さらに、
    (i) 第2のクロック位相に応答して、第1の入力信号と第2の入力信号との間に結合されて第3のキャパシタの両端に第3の電圧を記憶する第3のサンプリング回路と、
    (ii) 第2のクロック位相に応答して、第の入力信号と第4の入力信号との間に結合されて第4のキャパシタの両端に第4の電圧を記憶する第4のサンプリング回路とを備え、
    (b) スイッチング回路は、第3および第4のサンプリング回路にさらに結合され、スイッチング回路は、第1のクロック位相に応答して、増幅器の反転入力端子と出力端子との間で第3の電圧を記憶する第3のキャパシタを切換え、非反転入力端子と第3の入力信号との間で第4の電圧を記憶する第4のキャパシタをさらに切換える、請求項1に記載の回路。
  6. 少なくとも2つの入力電圧信号を加算するための方法であって、
    第1のクロック位相の間に、第1のキャパシタ回路上に、第2の入力電圧信号によって調整される第1の入力電圧信号をサンプリングするステップと、
    第1のクロック位相の間に、第2のキャパシタ回路上に、第4の入力電圧信号によって調整される第3の入力電圧信号をサンプリングするステップとを含み、
    第1の入力電圧信号と第の入力電圧信号とは独立した電圧信号であり、
    第2のクロック位相の間に、第1のキャパシタ回路上に保持された第1のサンプリングされた入力電圧を、増幅器の負の入力端子に結合するステップ、および第2のキャパシタ回路上に保持された第2のサンプリングされた入力電圧を、増幅器の正の入力端子に結合するステップと、
    第2のクロック位相の間に第1のキャパシタ回路を介して、増幅器の出力から増幅器の負の入力にフィードバック電圧を提供するステップと、
    第2のクロック位相の間に、フィードバック電圧ならびに第1および第2のサンプリングされた入力電圧に応答して、第2の入力電圧信号によって調整される第1の入力電圧信号および第4の入力電圧信号によって調整されるの入力電圧信号の総和を出力するステップとを含む、方法。
  7. 第2のキャパシタ回路にシフトレベル電圧を印加して、増幅器の正の入力端子に存在する第2のサンプリングされた入力電圧を代数的に変更することにより、第2のクロック位相の間に出力において電圧レベルをシフトするステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  8. 第2のクロック位相に応答して、第2のキャパシタ回路とシフトレベル電圧との間に電気的接続を生じるために少なくとも1つのスイッチを活性化させるステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  9. 第2のクロック位相の間に、第3のキャパシタ回路上に、第2の入力電圧信号によって調整される第1の入力電圧信号をサンプリングするステップと、
    第2のクロック位相の間に、第4のキャパシタ回路上に、第4の入力電圧信号によって調整される第3の入力電圧信号をサンプリングするステップと
    第1のクロック位相の間に、第3のキャパシタ回路上に保持された第1のサンプリングされた入力電圧を、増幅器の負の入力端子に結合するステップ、および第4のキャパシタ回路上に保持された第2のサンプリングされた入力電圧を、増幅器の正の入力端子に結合するステップと、
    第1のクロック位相の間に第3のキャパシタ回路を介して、増幅器の出力から増幅器の負の入力に第2のフィードバック電圧を提供するステップと、
    第1のクロック位相の間に、第2のフィードバック電圧ならびに第1および第2のサンプリングされた入力電圧に応答して、第2の入力電圧信号によって調整される第1の入力電圧信号および第4の入力電圧信号によって調整されるの入力電圧信号の総和を出力するステップとをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  10. 第2のキャパシタ回路にシフトレベル電圧を印加して、増幅器の正の入力端子に存在する第2のサンプリングされた入力電圧を代数的に変更することにより、第2のクロック位相の間に出力において電圧レベルをシフトするステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  11. 第4のキャパシタ回路にシフトレベル電圧を印加して、増幅器の正の入力端子に存在する第2のサンプリングされた入力電圧を代数的に変更することにより、第1のクロック位相の間に出力において電圧レベルをシフトするステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  12. 第1のキャパシタ回路上に保持された第1のサンプリングされた入力電圧を、増幅器の負の入力端子に結合するステップは、第1のキャパシタ回路と増幅器の負の入力端子との間に電気的接続を生じるために、第2のクロック位相に応答して少なくとも1つのスイッチを作動させるステップを含む、請求項6に記載の方法。
  13. 第2のキャパシタ回路上に保持された第2のサンプリングされた入力電圧を、増幅器の正の入力端子に結合するステップは、第2のキャパシタ回路と増幅器の正の入力端子との間に電気的接続を生じるために、第2のクロック位相に応答して少なくとも1つのスイッチを作動させるステップを含む、請求項6に記載の方法。
  14. アナログ−デジタルコンバータ(ADC)で用いるためのADC段であって、
    第1および第2の入力端子ならびにアナログADC残余信号を提供するための出力端子を有する増幅器と、
    第1のクロック位相に応答して入力電圧信号および相補的な入力電圧信号をそれぞれサンプリングするように結合される第1および第2のキャパシタンスと、
    第2のクロック信号に応答して入力電圧信号を受取り、かつ、複数の基準電圧の1つを選択するように結合されるレベルシフト回路と、
    第2のクロック位相に応答して、第1のキャパシタンスに結合されて、増幅器の第1の入力端子にサンプリングされた入力電圧信号を提供し、かつ、フィードバックループを介して第1のキャパシタンスに増幅器の出力端子を結合する第1のスイッチ回路と、
    第2のクロック位相に応答して、第2のキャパシタンスに結合されて、増幅器の第2の入力端子に、サンプリングされた相補的な入力電圧信号の反転されたバージョンを提供し、かつ、選択された基準電圧に対して第2のキャパシタンスを参照する第2のスイッチ回路とを備え、
    増幅器は、選択された基準電圧によってシフトされた相補的な入力信号の反転されたバージョンに入力信号を加算して、以降のADC段で用いるためのアナログADC残余信号を生成する、ADC段。
  15. レベルシフト回路は、
    入力電圧信号を受取り、かつ、入力電圧信号の電圧に基づいてデジタルコードを提供するように結合されたサブADCと、
    デジタルコードを受取り、かつ、それに応答して複数のスイッチ信号の1つをアサートするように結合されるデコーダ回路と、
    各々が複数の基準電圧の異なる1つに結合される複数のスイッチとを含み、
    スイッチ信号のうちのアサートされた1つは、複数のスイッチのうちの対応する1つを閉じて、第2のキャパシタンスに、複数の基準電圧のうちの対応する1つを結合して、サンプリングされた相補的な入力電圧の反転されたバージョンに加算する、請求項14に記載のADC段。
  16. デジタルコードは、2n個の可能な値を有するnビットのバイナリコードであり、2n個の可能な値の各々は、複数のスイッチ信号のうちの異なる1つがデコーダ回路によりアサートされ得るようにする、請求項15に記載のADC段。
  17. デジタルコードは、3つの可能な値を有する1.5ビットのバイナリコードであり、3つの可能な値の各々は、複数のスイッチ信号のうちの異なる1つがデコーダ回路によりアサートされ得るようにする、請求項15に記載のADC段。
  18. 第1のキャパシタンスは、上部プレートおよび下部プレートを有する少なくとも1つのキャパシタを含み、
    キャパシタの上部プレートは、第1のクロック位相の間に第1のスイッチ回路を介して第1の基準電圧に結合され、第2のクロック位相の間に第1のスイッチ回路を介して増幅器の第1の入力端子に結合され、
    キャパシタの下部プレートは、第1のクロック位相の間に第1のスイッチ回路を介して入力電圧信号に結合され、第2のクロック位相の間に第1のスイッチ回路を介して増幅器の出力端子に結合される、請求項14に記載のADC段。
  19. 第2のキャパシタンスは、上部プレートおよび下部プレートを有する少なくとも1つのキャパシタを含み、
    キャパシタの上部プレートは、第1のクロック位相の間に第2のスイッチ回路を介して第2の基準電圧に結合され、第2のクロック位相の間に第2のスイッチ回路を介して増幅器の第2の入力端子に結合され、
    キャパシタの下部プレートは、第1のクロック位相の間に第2のスイッチ回路を介して相補的な入力電圧信号に結合され、第2のクロック位相の間に第2のスイッチ回路を介して、レベルシフト回路により選択された基準電圧に結合される、請求項14に記載のADC段。
  20. 増幅器に結合されて増幅器の第1および第2の入力端子ならびに出力端子の1つ以上に存在する残留電荷を放電して、以降のアナログADC残余信号の出力に備え、現在のアナログADC残余信号をクリアするリセット回路をさらに備える、請求項14に記載のADC段。
  21. 入力電圧信号および相補的な入力電圧信号は、差動入力電圧信号の相補的な入力電圧信号を含む、請求項14に記載のADC段。
  22. 第2のクロック位相に応答して入力電圧信号および相補的な入力電圧信号のそれぞれをサンプリングするように結合された第3および第4のキャパシタンスと、
    第1のクロック位相に応答して、入力電圧信号を受取り、かつ、複数の第2の基準電圧の1つを選択するように結合された第2のレベルシフト回路と、
    第1のクロック位相に応答して、第3のキャパシタンスに結合されて、増幅器の第1の入力端子にサンプリングされた入力電圧信号を提供し、かつ、第2のフィードバックループを介して第3のキャパシタンスに増幅器の出力端子を結合する第3のスイッチ回路と、
    第1のクロック位相に応答して、第4のキャパシタンスに結合されて、増幅器の第2の入力端子に、サンプリングされた相補的な入力電圧信号の反転されたバージョンを提供し、かつ、選択された第2の基準電圧に対して第4のキャパシタンスを参照する第4のスイッチ回路とをさらに備え、
    増幅器は、選択された第2の基準電圧によってシフトされた相補的な入力信号の反転されたバージョンに入力信号を加算して、以降のADC段で用いるための第2のアナログADC残余信号を生成する、請求項14に記載のADC段。
  23. 増幅器を用いてアナログ入力信号をデジタル信号に変換するための方法であって、
    (a) 第1のキャパシタ上にアナログ入力信号をサンプリングし、かつ、第2のキャパシタ上にアナログ入力信号の相補をサンプリングするステップと、
    (b) 単位利得のフィードバック構成において増幅器の出力と第1の入力端子との間に第1のキャパシタを制御可能な態様で結合することにより、増幅器の第1の入力端子において、サンプリングされたアナログ入力信号を提供するステップと、
    (c) 基準電圧の選択された1つと増幅器の第2の入力端子との間に第2のキャパシタを制御可能な態様で結合することにより、増幅器の第2の入力端子において、複数の選択可能な基準電圧の1つによりレベルシフトされた、サンプリングされた相補的なアナログ入力信号を提供するステップと、
    (d) サンプリングされた相補的なアナログ入力信号の反転されたバージョンに、サンプリングされたアナログ入力信号を加算するステップと、以降の変換段で用いるために利用することのできる残余信号を提供するために、基準電圧の選択された1つを減算するステップとを含む、方法。
  24. Nビットの分解能を有するM段のアナログ−デジタル変換の第1のM−1段の各々に対し、ステップ(a)〜(d)を繰返すステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  25. M−1段からの残余信号と、1組の予め定められた基準電圧とを比較することにより、アナログ−デジタル変換のM番目のフラッシュ段におけるデジタル信号の最下位ビットを分解するステップとさらに含む、請求項24に記載の方法。
  26. 1組の予め定められた基準電圧は、2n−1個の基準電圧を含み、nはM番目の段の分解能に対応する、請求項25に記載の方法。
  27. Nビットの分解能を有するアナログ−デジタル変換のM番目の段において、N−Mビットを分解するステップをさらに含む、請求項26に記載の方法。
  28. 第1のクロック位相および第2のクロック位相を含む多相クロック信号を提供するステップをさらに含み、ステップ(a)は第1のクロック位相の間に実行され、ステップ(b)、(c)、および(d)は、第2のクロック位相の間に実行される、請求項23に記載の方法。
  29. 増幅器の出力と第1の入力端子との間に第1のキャパシタを制御可能な態様で結合するステップは、第2のクロック位相の遷移に応答して、増幅器の出力と第1の入力端子との間に結合された1つ以上のスイッチを活性化させて、それらの間の回路経路を完成するステップを含む、請求項28に記載の方法。
  30. 第1のクロック位相の第1の遷移に応答して、アナログ入力信号と基準電圧との間に結合された1つ以上のサンプリングスイッチを活性化させるステップと、第1のクロック位相の第2の遷移に応答してサンプリングスイッチを不活性化するステップとをさらに含む、請求項29に記載の方法。
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