JPH1032141A - 積層セラミック電子部品のためのセラミック積層体の製造方法および装置 - Google Patents

積層セラミック電子部品のためのセラミック積層体の製造方法および装置

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JPH1032141A
JPH1032141A JP8187201A JP18720196A JPH1032141A JP H1032141 A JPH1032141 A JP H1032141A JP 8187201 A JP8187201 A JP 8187201A JP 18720196 A JP18720196 A JP 18720196A JP H1032141 A JPH1032141 A JP H1032141A
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JP
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ceramic
endless belt
ceramic green
endless belts
endless
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JP8187201A
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Inventor
Masao Ikeda
正男 池田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形に際しての支持体として用いられていた
キャリアフィルムを用いることなく、セラミックグリー
ンシートの成形を可能にするとともに、積層セラミック
電子部品のためのセラミック積層体を能率的に製造でき
るようにする。 【解決手段】 複数のエンドレスベルト12,13,1
4,…を周回させながら、コートローラ22,23,2
4,…によるセラミックグリーンシートの成形および転
写装置25,26による内部電極の形成を行なうことに
よって、目的とするセラミック積層体43を積層方向に
分けた複数の部分を、各々別のエンドレスベルト12,
13,14,…上で作製する。作製された複数の部分
を、打ち抜き吸着ヘッド40により所定の順序で取り出
しかつ積み重ねることによって、目的とするセラミック
積層体43を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、積層セラミック
電子部品のためのセラミック積層体の製造方法および装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2には、この発明にとって興味ある積
層セラミック電子部品の一例としての積層セラミックコ
ンデンサ1が断面図で示されている。
【0003】積層セラミックコンデンサ1は、セラミッ
ク積層体2を備える。セラミック積層体2の積層方向に
おける中間部には、複数の内部電極3がそれぞれセラミ
ック層4を介して積層されている内部電極形成部5が形
成され、同じく積層方向における両外側部には、内部電
極3が形成されずセラミック層4のみが積層されている
外層部6および7が形成される。
【0004】上述の内部電極3には、セラミック積層体
2の一方の端面8にまで引き出されるものと、他方の端
面9にまで引き出されるものとがあり、これらは交互に
配置されている。また、これら端面8および9をそれぞ
れ覆うように、外部電極10および11が形成され、そ
れによって、内部電極3は、端面8または9上におい
て、いずれかの外部電極10または11に接続される。
【0005】このような積層セラミックコンデンサ1の
ためのセラミック積層体2を製造するため、まず、セラ
ミック層4となる複数のセラミックグリーンシートが用
意される。これらセラミックグリーンシートの特定のも
のには、たとえば導電性ペーストを印刷することによ
り、所定のパターンを有する内部電極3が形成される。
これらセラミックグリーンシートは、以下のように積み
重ねられる。
【0006】すなわち、まず、前述の一方の外層部6を
得るため、内部電極3が形成されていない複数のセラミ
ックグリーンシートが積み重ねられ、次いで、内部電極
形成部5を得るため、上述の外層部6のための複数のセ
ラミックグリーンシートの積み重ねの上に、内部電極3
が形成されている複数のセラミックグリーンシートが積
み重ねられ、さらに、他方の外層部7を得るため、上述
の内部電極形成部5のための複数のセラミックグリーン
シートの積み重ねの上に、内部電極3が形成されていな
い複数のセラミックグリーンシートが積み重ねられる。
【0007】このような工程を経て、生のセラミック積
層体2が得られ、これが次いで焼成される。この焼成さ
れたセラミック積層体2の端面8および9をそれぞれ覆
うように、外部電極10および11が形成されたとき、
所望の積層セラミックコンデンサ1が得られる。
【0008】ところで、前述したセラミックグリーンシ
ートは、典型的には、次のようにして製造されている。
【0009】まず、セラミックグリーンシートを成形す
るに際しての支持体となるキャリアフィルムが用意され
る。キャリアフィルムは、たとえば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等の樹脂フィルムから構成される。
【0010】次いで、キャリアフィルム上で、セラミッ
クスラリーをたとえばドクターブレード法により処理す
ることにより、セラミックグリーンシートが成形され
る。
【0011】このようにして製造されたセラミックグリ
ーンシートは、次いで、キャリアフィルムから剥がさ
れ、前述した要領で積み重ねられ、必要に応じてカット
された後、前述したように、焼成され、それによって、
セラミック積層体2が得られる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】たとえば積層セラミッ
クコンデンサについて言えば、小型でありながら大容量
を得ることを可能にするため、セラミック層の薄層化お
よび多層化、すなわち、1つのセラミック層を介して対
向する内部電極間の間隔を小さくするとともに、1つの
セラミック層とこれを介して対向する内部電極からなる
単位容量形成素子を多数化することが進んでいる。
【0013】上述のように多層化が進んだ場合、セラミ
ックグリーンシートを成形するために、膨大な量のキャ
リアフィルムが必要となる。しかしながら、キャリアフ
ィルムは、その材料コストがそれほど安価ではなく、ま
た、それにもかかわらず、ほとんど再利用されていない
のが現状である。なぜなら、種々の要因による汚れがキ
ャリアフィルムに付いたりすることがあるからである。
【0014】そこで、この発明の目的は、上述したよう
なキャリアフィルムに関するコストを節減できる、積層
セラミック電子部品のためのセラミック積層体の製造方
法および装置を提供しようとすることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明は、まず、積み
重ねられた複数のセラミックグリーンシートおよびこれ
らセラミックグリーンシートの所定の界面に沿って形成
された内部電極を備える、積層セラミック電子部品のた
めのセラミック積層体の製造方法に向けられるものであ
って、上述した技術的課題を解決するため、次のような
構成を備えることを特徴としている。
【0016】すなわち、この発明を実施するにあたり、
複数のホイールの周面に巻掛けされて周回する複数のエ
ンドレスベルトを備える装置が用意される。
【0017】そして、エンドレスベルトをそれぞれ周回
させながら、各エンドレスベルト上で、セラミックグリ
ーンシートの成形および必要に応じて内部電極の形成を
行ない、それによって、目的とするセラミック積層体を
積層方向に分けた複数の部分を各々別のエンドレスベル
ト上で得る工程と、エンドレスベルトをそれぞれ周回さ
せながら、セラミックグリーンシートを乾燥する工程
と、エンドレスベルトをそれぞれ周回させながら、各エ
ンドレスベルト上から目的とするセラミック積層体を積
層方向に分けた複数の部分の各々を所定の順序に従って
取り出し積み重ねる工程とが実施される。
【0018】この発明は、また、積み重ねられた複数の
セラミックグリーンシートおよびこれらセラミックグリ
ーンシートの所定の界面に沿って形成された内部電極を
備える、積層セラミック電子部品のためのセラミック積
層体の製造装置にも向けられる。この製造装置は、上述
した技術的課題を解決するため、次のような構成を備え
ることを特徴としている。
【0019】すなわち、この発明に係る製造装置は、複
数のホイールの周面に巻掛けされて周回する複数のエン
ドレスベルトと、エンドレスベルト上にそれぞれセラミ
ックスラリーを付与し、それによって、各エンドレスベ
ルト上で連続して延びるようにセラミックグリーンシー
トを成形するためのセラミックスラリー付与手段と、エ
ンドレスベルト上のセラミックグリーンシートの特定の
もの上に所定のパターンを有する内部電極を形成するた
めの内部電極形成手段と、セラミックグリーンシートを
乾燥するように、エンドレスベルトの周回経路の一部に
沿って設けられた乾燥ゾーンと、目的とするセラミック
積層体を積層方向に分けた複数の部分を各々別のエンド
レスベルト上から所定の順序に従って取り出すための取
り出し手段とを備えている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、この発明を図2に示した
ような積層セラミックコンデンサ1のためのセラミック
積層体2の製造に適用した実施形態について説明する。
【0021】図1は、この発明の一実施形態によるセラ
ミック積層体の製造装置を示している。
【0022】図1を参照して、複数のエンドレスベルト
12,13,14,…が互いに平行に延びるように配置
される。エンドレスベルト12,13,14,…は、そ
れぞれ、複数の、たとえば2つのホイール15および1
6,17および18,19および20,…の周面に巻掛
けされており、これらホイール15〜20の回転に従っ
て矢印21方向に周回する。エンドレスベルト12,1
3,14,…は、典型的には、たとえばステンレス鋼の
ような金属からなる薄いシート材から構成されるが、他
の可撓性を有する材質からなるシート材で構成されても
よい。
【0023】エンドレスベルト12,13,14,…の
それぞれの周回経路の下側部分に関連して、セラミック
スラリー付与手段としてのコートローラ22,23,2
4,…が配置される。これらコートローラ22,23,
24,…は、関連のエンドレスベルト12,13,1
4,…に対して近接・離隔可能に設けられ、その近接状
態において、エンドレスベルト12,13,14,…上
にそれぞれセラミックスラリーを所定の膜厚で付与し、
それによって、エンドレスベルト12,13,14,…
上で連続して延びるようにセラミックグリーンシートを
成形する。
【0024】なお、上述のコートローラ22,23,2
4,…は、たとえば、ドクターブレード、スプレー等の
他の形式のセラミックスラリー付与手段に置き換えられ
てもよい。
【0025】エンドレスベルト12,13,14,…の
うちの特定のもの、たとえばエンドレスベルト13およ
び14のそれぞれの周回経路の上側部分に関連して、内
部電極形成手段としての内部電極転写装置25および2
6が配置される。
【0026】エンドレスベルト13に関連して設けられ
る内部電極転写装置25は、転写シート27上に形成さ
れた内部電極のための導電膜を上述のようにエンドレス
ベルト13上で成形されたセラミックグリーンシート上
に転写するためのものである。より詳細には、転写シー
ト27は、供給リール28から引き出され、ガイドロー
ラ29および30間でエンドレスベルト13と平行に並
ぶように案内され、使用後において巻取りリール31に
巻き取られる。ガイドローラ29および30間には、転
写ヘッド32が配置される。転写ヘッド32は、エンド
レスベルト13に対して近接・離隔可能に設けられ、そ
の近接状態において、内部電極を形成すべく、転写シー
ト27上の導電膜を所定のパターンに従ってセラミック
グリーンシート上に転写する。
【0027】エンドレスベルト14に関連して設けられ
る内部電極転写装置26も、上述した内部電極転写装置
25に備える要素に対応する、転写シート33、供給リ
ール34、ガイドローラ35および36、巻取りリール
37、ならびに転写ヘッド38を備えている。
【0028】なお、内部電極転写装置25および26が
転写する導電膜は、導電性ペーストからなる膜であって
も、湿式または乾式めっきにより形成された金属薄膜で
あってもよい。また、内部電極転写装置25および26
に代えて、スクリーン印刷装置のような印刷装置等、他
の形式の内部電極形成手段が用いられてもよい。
【0029】エンドレスベルト12,13,14,…の
周回経路の一部に沿って乾燥ゾーンを形成するように、
乾燥機39が設けられる。乾燥機39は、エンドレスベ
ルト12,13,14,…上のセラミックグリーンシー
トを乾燥するためのものである。内部電極の形成のため
に、セラミックグリーンシート上に導電性ペースト膜が
形成される場合には、この導電性ペースト膜を乾燥する
ためにも、乾燥機39は用いられる。もちろん、導電性
ペースト膜の乾燥を、乾燥機39以外の乾燥機によって
行なってもよい。
【0030】この製造装置は、また、エンドレスベルト
12,13,14,…上で作製されたセラミックグリー
ンシートを含む積層構造物の所定の部分を取り出すため
の取り出し手段としての打ち抜き吸着ヘッド40を備え
る。打ち抜き吸着ヘッド40は、エンドレスベルト1
2,13,14,…のそれぞれに対して近接・離隔可能
かつエンドレスベルト12,13,14,…間および別
の作業位置すなわち取り出しテーブル41まで移動可能
に設けられ、このような動作に従って、エンドレスベル
ト12,13,14,…上で作製された積層構造物の所
定の部分を打ち抜き、続いてこの部分を真空吸引に基づ
き吸着して保持し、これを取り出しテーブル41まで搬
送する。
【0031】上述した打ち抜きを行なうため、より具体
的には、打ち抜き吸着ヘッド40は、図示しないが、そ
の下面側に切断刃を備え、この切断刃が、エンドレスベ
ルト12,13,14,…のいずれかに対して近接した
とき、この近接したエンドレスベルト12,13,1
4,…上に形成された積層構造物から所定の部分を打ち
抜く。
【0032】上述のように積層構造物の所定の部分を取
り出した後においては、エンドレスベルト12,13,
14,…上には、セラミックグリーンシートの一部等を
含む積層構造物の残留物がそのまま保持されている。こ
の残留物は、ベルトクリーニングヘッド42によって除
去されたりする。ベルトクリーニングヘッド42は、エ
ンドレスベルト12,13,14,…上の残留物をたと
えば刃によって削り落とす物理的手段によるものであっ
ても、溶剤によって溶かしながら落とす化学的手段によ
るものであっても、さらには、これら両者を組み合わせ
たものであってもよい。ベルトクリーニングヘッド42
は、必要なときに、エンドレスベルト12,13,1
4,…のそれぞれに近接し、上述した残留物の除去作業
を行なう。この製造装置による1回の操作が終了する毎
に、このようにエンドレスベルト12,13,14,…
が清浄にされる。
【0033】このような製造装置を用いて、たとえば図
2に示したセラミック積層体2が製造される。この製造
装置において、複数のエンドレスベルト12,13,1
4,…が設けられているが、必ずしもエンドレスベルト
12,13,14,…のすべてを用いるとは限らず、得
ようとするセラミック積層体の構造、生産性等を考慮し
て、エンドレスベルト12,13,14,…のいずれを
用いるかが選択される。図2に示したセラミック積層体
2を得るため、たとえば2つのエンドレスベルト12お
よび13が用いられる。
【0034】この実施形態では、目的とするセラミック
積層体2を積層方向に分けた複数の部分、すなわち内部
電極形成部5と外層部6および7とを各々別のエンドレ
スベルト12および13上で得ようとしている。より具
体的には、内部電極形成部5を第2のエンドレスベルト
13上で得、外層部6および7を第1のエンドレスベル
ト12上で得ようとしている。
【0035】まず、セラミック積層体2の外層部6およ
び7に対応する部分を得るため、第1のエンドレスベル
ト12が連続して周回しながら、コートローラ22がこ
の第1のエンドレスベルト12に近接する。これによっ
て、セラミックスラリーがエンドレスベルト12上に付
与され、エンドレスベルト12上でセラミックグリーン
シートが成形される。また、同時に、乾燥機39による
乾燥ゾーンを通過するとき、成形されたセラミックグリ
ーンシートは乾燥される。
【0036】この操作は、所望の積層数のセラミックグ
リーンシートが得られるまで実施され、所望の数のセラ
ミックグリーンシートが積層されたとき、コートローラ
22はエンドレスベルト12から離隔される。たとえ
ば、外層部6および7として20層のセラミック層4が
必要な場合には、エンドレスベルト12は20周された
後、コートローラ22はエンドレスベルト12から離隔
される。そして、最終のセラミックグリーンシートの乾
燥を終えるまで、エンドレスベルト12は連続回転され
る。
【0037】他方、第2のエンドレスベルト13におい
ては、セラミック積層体2の内部電極形成部5に対応す
る部分を得るため、まず、この第2のエンドレスベルト
13が連続して周回しながら、対応のコートローラ23
がエンドレスベルト13に近接し、セラミックグリーン
シートが成形される。また、乾燥ゾーンを通過すると
き、この成形されたセラミックグリーンシートは乾燥さ
れる。エンドレスベルト13上で1周分のセラミックグ
リーンシートが成形されたとき、コートローラ23はエ
ンドレスベルト13から離隔される。そして、このセラ
ミックグリーンシートが乾燥されたとき、エンドレスベ
ルト13は一時的に停止される。
【0038】次に、内部電極転写装置25の転写ヘッド
32をエンドレスベルト13に近接させ、それによって
上述のようにして成形されたセラミックグリーンシート
上に所定のパターンを有する内部電極を形成し、その
後、転写ヘッド29をエンドレスベルト13から離隔さ
せる。この操作は、エンドレスベルト13を所定ピッチ
で間欠的に送りながら、エンドレスベルト13の停止時
点において、それぞれ実施され、エンドレスベルト13
の1周分について実施されるように、複数回繰り返され
る。なお、内部電極を導電性ペーストの塗布で形成した
場合には、乾燥機39、あるいは別に設ける乾燥機(図
示せず。)によって乾燥される。
【0039】そして、上述したセラミックグリーンシー
トの成形および内部電極の形成は、所望の回数だけ繰り
返され、たとえば、内部電極形成部5において20層の
内部電極3を形成しようとする場合には、20回繰り返
される。
【0040】なお、以上の第1のエンドレスベルト12
上での操作および第2のエンドレスベルト13上での操
作は、好ましくは、同時に実施される。
【0041】このようにして、第1のエンドレスベルト
12上には、外層部6および7となる部分を含む連続的
な積層構造物が形成され、第2のエンドレスベルト13
上には、内部電極形成部5となる部分を含む連続的な積
層構造物が形成されている。
【0042】次に、打ち抜き吸着ヘッド40が、まず、
第1のエンドレスベルト12の上方の位置にまで移動
し、ここで下降することによって、第1のエンドレスベ
ルト12上の積層構造物から一方の外層部7となる部分
を打ち抜き、この打ち抜かれた部分をそのまま保持す
る。この打ち抜き動作を終えたとき、エンドレスベルト
12は、次の打ち抜きに備えて所定ピッチ分だけ周回す
る。
【0043】次いで、打ち抜き吸着ヘッド40は、外層
部7となる部分を保持したまま、第2のエンドレスベル
ト13の上方の位置にまで移動し、ここで下降すること
によって、第2のエンドレスベルト13上の積層構造物
から内部電極形成部5となる部分を打ち抜き、この打ち
抜かれた部分を外層部7となる部分に積み重ねられた状
態で保持する。この打ち抜きを終えたとき、エンドレス
ベルト13は、次の打ち抜きに備えて所定ピッチだけ周
回する。
【0044】次いで、打ち抜き吸着ヘッド40は、再
び、第1のエンドレスベルト12の上方の位置にまで移
動し、ここで下降することによって、第1のエンドレス
ベルト12上の積層構造物から他方の外層部6となる部
分を打ち抜き、この打ち抜かれた部分を内部電極形成部
5となる部分に積み重ねられた状態で保持する。この打
ち抜き動作を終えたときにも、エンドレスベルト12
は、次の打ち抜きに備えて所定ピッチ分だけ周回する。
【0045】以上の段階において、打ち抜き吸着ヘッド
40には、外層部7となる部分、内部電極形成部5とな
る部分、および外層部6となる部分がこの順序で積み重
ねられて保持されている。打ち抜き吸着ヘッド40は、
次に、取り出しテーブル41にまで移動し、この上に、
目的とするセラミック積層体43を排出する。
【0046】このセラミック積層体43は、そのまま図
2に示したセラミック積層体2となる場合もあるが、通
常、カットすることにより複数のセラミック積層体2を
得ることができるマザーの状態となっている。したがっ
て、このマザーの状態のセラミック積層体43は、次い
で、カットされた後、焼成されることによって、図2に
示すような個々の積層セラミックコンデンサ1のための
セラミック積層体2とされる。
【0047】なお、前述のような打ち抜き吸着ヘッド4
0によるすべての打ち抜きを終えた段階において、エン
ドレスベルト12および13上にそのまま保持されてい
るセラミックグリーンシートの一部を含む積層構造物の
残留物は、ベルトクリーニングヘッド42によって除去
され、エンドレスベルト12および13が清浄にされた
後、再び、上述した工程が繰り返される。
【0048】以上、この発明を図示した実施形態に関連
して説明したが、この発明の範囲内において、その他い
くつかの変形例が可能である。
【0049】たとえば、図示した実施形態では、コート
ローラ22,23,24,…によるセラミックスラリー
付与手段がすべてのエンドレスベルト12,13,1
4,…に関連して設けられたが、1つのセラミックスラ
リー付与手段がエンドレスベルト12,13,14,…
のうちの2つ以上のものに関連して設けられ、これら2
つ以上のエンドレスベルト間で移動可能とされ、1つの
セラミックスラリー付与手段が2つ以上のエンドレスベ
ルトに対してセラミックスラリー付与作業を順次行なう
ようにしてもよい。極端に言えば、当該製造装置におい
て、単に1つのセラミックスラリー付与手段のみが設け
られ、この1つのセラミックスラリー付与手段がすべて
のエンドレスベルト12,13,14,…間で移動可能
とされてもよい。
【0050】また、図示の実施形態では、内部電極転写
装置25および26による内部電極形成手段がエンドレ
スベルト13および14のそれぞれに関連して設けられ
たが、このように内部電極形成手段がそれを必要とする
エンドレスベルトのすべてに関連して1つずつ設けられ
るのではなく、内部電極形成手段を2つ以上のエンドレ
スベルト間で移動可能とし、1つの内部電極形成手段が
2つ以上のエンドレスベルトに対して内部電極形成作業
を順次行なうようにしてもよい。
【0051】また、上述した実施形態では、第1のエン
ドレスベルト12上で外層部6および7のための積層構
造物を作製し、かつ第2のエンドレスベルト13上で内
部電極形成部5のための積層構造物を作製した上で、第
1のエンドレスベルト12、第2のエンドレスベルト1
3、第1のエンドレスベルト12の順で、各エンドレス
ベルト上の積層構造物を、打ち抜き吸着ヘッド40によ
って取り出すことによって、図2に示したような内部電
極形成部5ならびに外層部6および7を有するセラミッ
ク積層体2を得るようにしている。言い換えると、この
ように取り出すことによって、目的とするセラミック積
層体2が得られるように、エンドレスベルト12および
13の各上で積層構造物を作製している。
【0052】しかしながら、このような各エンドレスベ
ルト上での積層構造物の作製の態様および各エンドレス
ベルトからの積層構造物の取り出しの態様は、以下にそ
の一例を説明するように、種々に変更することができ
る。
【0053】たとえば、第2のエンドレスベルト13上
で作製する積層構造物が、内部電極形成部5を積層方向
に半分に分けたものに相当するようにし、打ち抜き吸着
ヘッド40によって、第1のエンドレスベルト12上の
積層構造物を取り出した後、第2のエンドレスベルト1
3上の積層構造物を2回続けて取り出し、次いで、第1
のエンドレスベルト12上の積層構造物を取り出すよう
にしてもよい。
【0054】この場合には、エンドレスベルト12およ
び13上の各積層構造物の取り出し回数をバランスさせ
ることができるので、エンドレスベルト12および13
の長さが互いに同じであるとき、エンドレスベルト12
および13上の各積層構造物を実質的に同時に消費する
ことができる。なお、前述した実施形態では、取り出し
回数は、エンドレスベルト12上の積層構造物がエンド
レスベルト13上の積層構造物の2倍であるので、たと
えば、エンドレスベルト12の長さをエンドレスベルト
13の長さの2倍にすれば、各積層構造物の消費時点を
実質的に同じにすることができる。
【0055】また、前述した実施形態では用いられなか
った第3のエンドレスベルト14上で、たとえば外層部
6のための積層構造物を作製するようにしてもよい。こ
の場合には、第1のエンドレスベルト12上では、一方
の外層部7のための積層構造物のみが作製され、第1の
エンドレスベルト12、第2のエンドレスベルト13、
第3のエンドレスベルト14の順で、各エンドレスベル
ト上の積層構造物を、打ち抜き吸着ヘッド40によって
取り出すことによって、図2に示したような内部電極形
成部5ならびに外層部6および7を有するセラミック積
層体2を得ることができる。
【0056】このように、各エンドレスベルト上での積
層構造物の作製の態様および各エンドレスベルトからの
積層構造物の取り出しの態様は、たとえば、目的とする
セラミック積層体の構造、各エンドレスベルト上で得よ
うとするセラミック積層体の各部分の構造等に応じて、
種々に変更することができる。また、これら積層構造物
の作製の態様および取り出しの態様は、生産性の向上の
ため、無駄時間をできるだけ短くするように各エンドレ
スベルトの能力バランスを考慮しながら決定されるのが
好ましい。
【0057】また、前述した実施形態では、打ち抜き吸
着ヘッド40によって、エンドレスベルト12および1
3上の各積層構造物の取り出しだけでなく、各積層構造
物の積み重ねも行なったが、取り出しだけを行ない、取
り出しの都度、取り出しテーブル41にまで搬送し、積
み重ねは、取り出しテーブル41上で行なうようにして
もよい。
【0058】また、図示の実施形態では、エンドレスベ
ルト12,13,14,…を巻掛けするためのホイール
15,…として、円柱状のものを用いたが、多角柱状の
ものを用いてもよい。多角柱状ホイールを用いた場合に
は、エンドレスベルトが周回する間、エンドレスベルト
における一定の領域が各多角柱状ホイールの周面上の各
平面部分に接触するように設定するとともに、各平面部
分に接触するエンドレスベルトの各領域の範囲内で、そ
の上の積層構造物を取り出すようにすることにより、次
のような利点が奏される。
【0059】すなわち、エンドレスベルトの周回の間、
エンドレスベルトおよびその上のセラミックグリーンシ
ートには、いずれかの場所において繰り返し曲げおよび
延びが付与されるが、上述のように設定することによ
り、このように曲げおよび延びの生じる場所が、エンド
レスベルトの周回にかかわらず、変わらないようにする
ことができ、他方、積層構造物を取り出す部分について
は、平面状態のまま取り扱われ、ここには曲げおよび延
びが及ぼされないようにすることができる。したがっ
て、取り出された部分には、不所望なストレスが付与さ
れていないので、これらの部分をもって品質の優れたセ
ラミック積層体を得ることができる。特に多層化が進む
ほど、上述した曲げおよび延びによるストレスが増大す
るため、多層化を進める場合には、多角柱状ホイールを
用いることが好ましい。
【0060】また、図示の実施形態では、複数のエンド
レスベルト12,13,14,…が各々独立して周回す
るように構成されたが、このような独立した周回が必要
でない場合には、複数のエンドレスベルトを一体のエン
ドレスベルトによって構成してもよい。
【0061】また、この発明は、図2に示したような積
層セラミックコンデンサ1のためのセラミック積層体2
の製造だけでなく、たとえば積層セラミックバリスタ、
積層セラミックインダクタ、セラミック多層回路基板等
の他の積層セラミック電子部品のためのセラミック積層
体の製造にも適用することができる。したがって、積層
セラミック電子部品のためのセラミック積層体に備える
内部電極は、コンデンサのための内部電極を構成するも
のに限らず、バリスタのための内部電極を構成するも
の、抵抗を構成するもの、インダクタを構成するもの等
であってもよい。
【0062】
【発明の効果】このように、この発明によれば、従来の
キャリアフィルムを用いずに、繰り返し使用可能なエン
ドレスベルト上でセラミックグリーンシートの成形およ
び内部電極の形成を実施するので、多層化が進んでも、
膨大な量のキャリアフィルムが消費されることはなく、
セラミック積層体の製造コストを低減することができ
る。
【0063】また、この発明によれば、エンドレスベル
トを周回させながら、セラミックグリーンシートの成形
および積み重ね、ならびに内部電極の形成の各工程が一
連の操作の下で実施されるので、これら工程が一連に実
施されない場合に必要な工程間における運搬やロード/
アンロード作業が不要となるとともに、セラミック積層
体を得るまでに要する時間の短縮を図ることができ、ま
た、得られたセラミック積層体への異物混入などの機会
も低減させることができる。
【0064】また、この発明によれば、目的とするセラ
ミック積層体を積層方向に複数の部分に分けて、各部分
を与える積層構造物を別々のエンドレスベルト上で作製
するようにしているので、複数の操作を同時に進めるこ
とができる。したがって、セラミック積層体の生産性を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態による積層セラミック電
子部品のためのセラミック積層体の製造方法において用
いられる製造装置を示す斜視図である。
【図2】この発明にとって興味ある積層セラミック電子
部品の一例としての積層セラミックコンデンサ1を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 積層セラミックコンデンサ 2,43 セラミック積層体 3 内部電極 4 セラミック層 12,13,14 エンドレスベルト 15〜20 ホイール 22,23,24 コートローラ 25,26 内部電極転写装置 39 乾燥機 40 打ち抜き吸着ヘッド 41 取り出しテーブル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積み重ねられた複数のセラミックグリー
    ンシートおよび前記セラミックグリーンシートの所定の
    界面に沿って形成された内部電極を備える、積層セラミ
    ック電子部品のためのセラミック積層体を製造する方法
    において、 複数のホイールの周面に巻掛けされて周回する複数のエ
    ンドレスベルトを備える装置を用意する工程と、 前記エンドレスベルトをそれぞれ周回させながら、各前
    記エンドレスベルト上で、前記セラミックグリーンシー
    トの成形および必要に応じて前記内部電極の形成を行な
    い、それによって、目的とするセラミック積層体を積層
    方向に分けた複数の部分を各々別の前記エンドレスベル
    ト上で得る工程と、 前記エンドレスベルトをそれぞれ周回させながら、前記
    セラミックグリーンシートを乾燥する工程と、 前記エンドレスベルトをそれぞれ周回させながら、各前
    記エンドレスベルト上から前記目的とするセラミック積
    層体を積層方向に分けた複数の部分の各々を所定の順序
    に従って取り出し積み重ねる工程とを備えることを特徴
    とする、積層セラミック電子部品のためのセラミック積
    層体の製造方法。
  2. 【請求項2】 積み重ねられた複数のセラミックグリー
    ンシートおよび前記セラミックグリーンシートの所定の
    界面に沿って形成された内部電極を備える、積層セラミ
    ック電子部品のためのセラミック積層体を製造する装置
    において、 複数のホイールの周面に巻掛けされて周回する複数のエ
    ンドレスベルトと、 前記エンドレスベルト上にそれぞれセラミックスラリー
    を付与し、それによって、各前記エンドレスベルト上で
    連続して延びるようにセラミックグリーンシートを成形
    するためのセラミックスラリー付与手段と、 前記エンドレスベルト上の前記セラミックグリーンシー
    トの特定のもの上に所定のパターンを有する内部電極を
    形成するための内部電極形成手段と、 前記セラミックグリーンシートを乾燥するように、前記
    エンドレスベルトの周回経路の一部に沿って設けられた
    乾燥ゾーンと、 目的とするセラミック積層体を積層方向に分けた複数の
    部分を各々別の前記エンドレスベルト上から所定の順序
    に従って取り出すための取り出し手段とを備えることを
    特徴とする、積層セラミック電子部品のためのセラミッ
    ク積層体の製造装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005223014A (ja) * 2004-02-03 2005-08-18 Denso Corp 積層型圧電素子及びその製造方法
JP2007318039A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Univ Nihon セラミック電子部品及びその製造方法
JP2011258929A (ja) * 2010-05-13 2011-12-22 Murata Mfg Co Ltd 積層型電子部品製造装置及び積層型電子部品の製造方法

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