JPH10319744A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー像の印字用紙への転写の際に印字用紙
を転写板に密着させ、印字用紙の浮きやズレを防止し、
転写不良及び転写ズレのない、印字品質および信頼性の
高い画像形成装置の提供を目的とする。 【解決手段】 トナー像担持体１に担持されたトナー像
を印字用紙７の搬送方向と直交する方向に印字用紙７に
転写し、印字用紙７に転写されたトナー像を定着手段１
５で定着させる直交転写方式の画像形成装置であって、
印字用紙下面へのバイアス印加手段１８を備え、印字用
紙下面を転写板（図示せず）への印加バイアスと逆極性
の電位に帯電させて転写板へ印字用紙７を静電吸着させ
る構成とすることによって、転写不良及び転写ズレのな
い印字品質及び信頼性の高い画像形成装置を提供するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、トナー像を印字用
紙の搬送方向と直交する方向に印字用紙へ転写する直交
転写方式の画像形成装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、レーザープリンタに代表されるよ
うに、解像度に優れ鮮明な画像を形成できるトナー方式
の画像形成装置が普及してきている。このようなトナー
方式の画像形成装置の中でも、特願平７−３２８６００
号で開示したように、印字用紙の搬送方向と直交する方
向へトナー像担持体を移動させ、１工程ずつ小刻みにト
ナー像の転写を行う直交転写方式の画像形成装置は、そ
の構成上製品の小型化を推進するのに大変適している。

【０００３】以下、従来の直交転写方式の画像形成装置
について図面を参照しながら説明する。

【０００４】図３は従来の画像形成装置の概略構成図で
あり、図４は従来の画像形成装置の転写、搬送工程を示
す要部斜視図である。

【０００５】図３及び図４において、１はトナー像担持
体、２は帯電手段、３は現像手段、３ａはトナー、３ｂ
は現像ローラ、３ｃはトナー像、４はクリーニング手
段、５は除電手段、６は露光手段、７は印字用紙、８は
転写対向ローラ、９ａは支持ローラ、９ｂは変位ロー
ラ、１０は転写板、１２は熱源、１３は反射板、１４は
反射搬送板、１５は定着手段、１６は上レジストロー
ラ、１７は下レジストローラである。

【０００６】図３及び図４に示すように表面が有機光導
電性材料の層でコーティングされた感光体ベルトからな
るトナー像担持体１は支持ローラ９ａ、変位ローラ９
ｂ、転写対向ローラ８の少なくとも３つのローラにより
印字用紙７の搬送方向と直交する方向に張られている。

【０００７】このトナー像担持体１の周囲には、クリー
ニング手段４、除電手段５、帯電手段２、露光手段６、
現像手段３等が順に配置されている。

【０００８】以上のように構成された従来の画像形成装
置について、以下その動作を説明する。

【０００９】図３に矢印で示す様に、トナー担持体１が
印字用紙７の搬送方向と直交する方向に回転すると、帯
電手段２を通過した部分は−６００Ｖ程度に均一に帯電
し、画像信号に基づき露光手段６によりレーザー光を照
射された部分の電位が−１００Ｖ程度に上昇することで
静電潜像が形成される。この静電潜像が形成された部分
にトナー３ａを現像ローラ３ｂで押し付けると、トナー
像担持体１上に可視像となったトナー像３ｃが次々に現
れる。次いで、印字用紙７は上レジストローラ１６、下
レジストローラ１７によって転写領域へ搬送される。転
写の際にはトナー像担持体１の回転と印字用紙７の搬送
を一旦停止し、トナー像担持体の内部にある転写対向ロ
ーラ８が印字用紙９の搬送方向と直交する方向に、トナ
ー像担持体１を転写板１０上に静止した印字用紙７に押
しつけながら移動する。この際、変位ローラ９ｂはトナ
ー像担持体１の弛みをなくす為に転写対向ローラ８の動
きに追従して変位する。

【００１０】同時に、トナー像担持体１からトナー像３
ｃを印字用紙７に転写するために、転写板１０にトナー
像３ｃの帯電極性と逆極性のバイアスを印加する。

【００１１】１工程分の転写が終了する毎に、転写対向
ローラ８は印字用紙７上を通りすぎて、印字用紙７の領
域外に移動することにより、トナー像担持体１は印字用
紙７から離隔する。すると印字用紙７の搬送が開始され
るが、印字用紙７の搬送距離はトナー像担持体１の有効
転写幅の分ずつである。

【００１２】トナー像が転写された印字用紙７は断続的
に定着手段１５側に送られることによりトナー像が定着
される。図４に示す様に定着手段１５は熱源１２と反射
板１３とで構成されており、定着手段１５の下側に反射
搬送板１４を設置して熱効率を向上させることにより、
非接触でトナー像を定着させる。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の画像形成装置では、転写板１０上の印字用紙７にトナ
ー像担持体１を密着させて転写を行う際、印字用紙７が
転写板１０より離れたり、部分的に浮きが発生したりし
て、転写不良や転写ズレ等が発生し易いという課題を有
していた。

【００１４】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、転写不良や転写ズレ等が発生しにくく、印字品質
及び信頼性の高い画像形成装置の提供を目的とする。

【００１５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の画像形成装置は、トナー像担持体に担持され
たトナー像を印字用紙の搬送方向と直交する方向に印字
用紙へ転写し、印字用紙に転写されたトナー像を定着さ
せる直交転写方式の画像形成装置であって、印字用紙下
面へのバイアス印加手段を備えた構成よりなる。

【００１６】この構成により、印字用紙を印字用紙の支
持部材等に静電吸着させることができ、転写不良や転写
ズレ等が発生しにくく、印字品質及び信頼性の高い画像
形成装置を提供することができる。

【００１７】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、トナー像担持体に担持されたトナー像を印字用紙の
搬送方向と直交する方向に印字用紙へ転写し、印字用紙
に転写されたトナー像を定着させる直交転写方式の画像
形成装置であって、印字用紙下面へのバイアス印加手段
を備えたこととしたものであり、これにより、印字用紙
を印字用紙の支持部材等に静電吸着させることができ、
転写不良や転写ズレ等が発生しにくく、印字品質及び信
頼性の高い画像形成装置を提供することができるという
作用を有する。

【００１８】本発明の請求項２に記載の発明は、請求項
１に記載の画像形成装置において印加バイアスの極性
が、転写板に印加するバイアスと逆極性としたものであ
り、これにより、印字用紙を転写板に静電吸着させて印
字用紙の転写板からの離れや、部分的な浮きを防止する
作用を有する。

【００１９】本発明の請求項３に記載の発明は、バイア
スの絶対値が転写板への印加バイアスの絶対値以下であ
ることとしたものであり、これにより、転写板に印加す
るバイアスを相殺せず、トナー像が印字用紙に静電吸着
させることを妨害しないという作用を有する。

【００２０】本発明の請求項４に記載の発明は、バイア
ス印加手段が上下いずれかのレジストローラに配設さ
れ、かつ少なくとも１以上のレジストローラが導電性材
料で形成されることとしたものであり、これにより、印
字用紙下面を帯電させて転写板に密着させる作用を有す
る。

【００２１】以下、本発明の実施の形態の画像形成装置
について図面を用いて説明する。 （実施の形態１）図１は本発明の実施の形態１による画
像形成装置の概略構成図であり、図２は本発明の実施の
形態１による画像形成装置の転写、搬送工程を示す要部
斜視図である。本実施の形態１による画像形成装置は、
バイアス印加手段１８が下レジストローラに配設され、
かつ下レジストローラが導電性材料で形成されている点
が従来の画像形成装置とは異なる。

【００２２】図１及び図２において、トナー像担持体
１、帯電手段２、現像手段３、露光手段６、印字用紙
７、転写対向ローラ８、支持ローラ９ａ、変位ローラ９
ｂ、熱源１２、反射板１３、反射搬送板１４、定着手段
１５は従来例と同様のものなので、同一符号を付し、説
明は省略する。

【００２３】以上のように構成された本実施の形態１に
おける画像形成装置について、以下その動作を説明す
る。

【００２４】図１に矢印で示す様に、トナー像担持体１
が印字用紙７の搬送方向と直交する方向に回転すると、
帯電手段２を通過した部分は−６００Ｖ程度に均一に帯
電し、画像信号に基づき露光手段６によりレーザー光を
照射された部分の電位が−１００Ｖ程度に上昇すること
で静電潜像が形成される。この静電潜像が形成された部
分にトナー３ａを現像ローラ３ｂで押し付けると、トナ
ー像担持体１上に可視像となったトナー像３ｃが次々に
現れる。次いで、印字用紙７は上レジストローラ１６、
下レジストローラ１７によって転写領域に搬送される。
その際バイアス印加手段１８によって下レジストローラ
１７に転写板への印加バイアスと逆極性のバイアスが印
加され、印字用紙下面が帯電される。

【００２５】転写の際にはトナー像担持体１の回転と印
字用紙７の搬送を一旦停止し、トナー像担持体の内部に
ある転写対向ローラ８が印字用紙９の搬送方向と直交す
る方向に、トナー像担持体１を転写板１０上に静止した
印字用紙７に押しつけながら移動する。この際、変位ロ
ーラ９ｂはトナー像担持体１の弛みをなくす為に転写対
向ローラ８の動きに追従して変位する。

【００２６】この際、トナー像３ｃを印字用紙７に転写
するために転写板１０にトナー像３ｃの帯電極性と逆極
性のバイアスを印加する。印字用紙下面にはあらかじめ
転写板への印加バイアスと逆極性のバイアスが印加され
ているので、印字用紙７は転写板１０に静電吸着され
る。これにより印字用紙の浮き、離れが防止されて転写
不良や転写ズレが発生しにくくなる。

【００２７】この時、印字用紙下面への印加バイアスの
絶対値は転写板１０への印加バイアスの絶対値以下であ
る必要がある。その理由は印字用紙下面への印加バイア
スの絶対値が転写板１０への印加バイアスの絶対値より
大きくなると、転写板１０への印加バイアスを相殺して
しまいトナー担持体から印字用紙へのトナーの静電吸着
が妨げられるからである。

【００２８】１工程分の転写が終了する毎に、転写対向
ローラ８は印字用紙７上を通りすぎて、印字用紙７の領
域外に移動することにより、トナー像担持体１は印字用
紙７から離隔する。印字用紙７は断続的に定着手段１５
側に送られてトナー像３ｃが定着される。

【００２９】なお、本実施の形態１では下レジストロー
ラ１７を導電性材料で形成しバイアス印加手段１８を配
設した例について説明したが、上レジストローラ１６を
導電性材料で形成しバイアス印加手段を配設した場合も
同様の効果が得られる。

【００３０】

【発明の効果】以上のように本発明の画像形成装置によ
れば、印字用紙下面へのバイアス印加手段を備えたこと
により、転写不良や転写ズレ等が発生しにくく、印字品
質及び信頼性の高い画像形成装置を提供することができ
るという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１による画像形成装置の概
略構成図

【図２】本発明の実施の形態１による画像形成装置の転
写、搬送工程を示す要部斜視図

【図３】従来の画像形成装置の概略構成図

【図４】従来の画像形成装置の転写、搬送工程を示す要
部斜視図

【符号の説明】

１ トナー像担持体 ２ 帯電手段 ３ 現像手段 ３ａ トナー ３ｂ 現像ローラ ３ｃ トナー像 ４ クリーニング手段 ５ 除電手段 ６ 露光手段 ７ 印字用紙 ８ 転写対向ローラ ９ａ 支持ローラ ９ｂ 変位ローラ １０ 転写板 １２ 熱源 １３ 反射板 １４ 反射搬送板 １５ 定着手段 １６ 上レジストローラ １７ 下レジストローラ １８ バイアス印加手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木津 信一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 椎原 裕介 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小川 雅士 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 原 幸範 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】トナー像担持体に担持されたトナー像を印
   字用紙の搬送方向と直交する方向に印字用紙へ転写し、
   前記印字用紙に転写されたトナー像を定着させる直交転
   写方式の画像形成装置であって、前記印字用紙下面への
   バイアス印加手段を備えたことを特徴とする画像形成装
   置。
2. 【請求項２】前記バイアスの極性が、転写板に印加する
   バイアスと逆極性であることを特徴とする請求項１に記
   載の画像形成装置。
3. 【請求項３】前記バイアスの絶対値が前記転写板に印加
   するバイアスの絶対値以下であることを特徴とする請求
   項１に記載の画像形成装置。
4. 【請求項４】前記バイアス印加手段が上下いずれかのレ
   ジストローラに配設され、かつ少なくとも１以上のレジ
   ストローラが導電性材料で形成されていることを特徴と
   する請求項１に記載の画像形成装置。