JPH10318532A - 高温差し湯型給湯機の制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水バイパス弁が閉故障した場合の高温出湯に
よる危険性を防止する。 【解決手段】 給湯機の通常運転を制御するシーケンス
制御手段９と給湯運転を強制的に終了する給湯運転終了
手段１３を備え、給湯出口に設けられた出湯サーミスタ
ー５からの出湯温度が予めプログラムされた規定温度以
上になると給湯運転を強制的に終了する。これにより高
温出湯温度の検出に要する時間を最少に押さえることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、高温差し湯型給湯
機の制御装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の高温差し湯型給湯機の制御装置は
図６に示されるように、浴槽Ｂの追焚は給湯熱交換器１
による高温水を給湯する高温差し湯で行われており、追
焚中に給湯栓が開けられた場合のやけど防止の観点から
前記給湯熱交換器１の上流側と給湯出口の間に設けられ
た水バイパス弁２を開けて、前記給湯熱交換器１の下流
側の高温水と水を混合して出湯し、前記水バイパス弁２
の上流側に設けられた給湯栓の開閉を検出するための給
湯水流スイッチ３が水流を検出することにより給湯制御
温度を予めプログラムされた注湯温度からリモコン４に
設定された給湯設定温度に変更して出湯を継続してい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の高
温差し湯型の給湯機の制御装置は、水バイパス弁２が閉
故障しても水バイパス弁２の閉故障を検出する手段がな
く、また給湯水流スイッチ３もオフのままのため、給湯
栓から高温水が出湯し続けることによる危険性があっ
た。

【０００４】本発明は上記課題を解決するもので、給湯
の出口に設けられた検出手段からの出湯温度が予めプロ
グラムされた規定温度以上になると給湯運転を強制的に
終了することにより、高温出湯時間を検出に要する時間
を最少に押さえることを第１の目的とする。

【０００５】第２の目的は、水バイパス弁の電気的断線
を事前に検出することにより、水バイパス弁の電気的断
線による高温出湯を事前に防止することにある。

【０００６】第３の目的は、水バイパス弁の電気的断線
およびメカニカル故障を事前に検出することにより、水
バイパス弁の故障による高温出湯を事前に防止すること
にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による高温差し湯型給湯機の制御装置は、給
湯の出口に設けられた検出手段からの出湯温度が予めプ
ログラムされた規定温度以上になると給湯運転を強制的
に終了する給湯運転終了手段を備えたものである。

【０００８】これにより、給湯の出口に設けられた検出
手段からの出湯温度が予めプログラムされた規定温度以
上になると給湯運転を強制的に終了することにより、高
温出湯時間を検出に要する時間を最少に押さえることが
できる。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明による高温差し湯型給湯機
の制御装置の第１の手段は、給湯の出口に設けられた検
出手段からの出湯温度が予めプログラムされた規定温度
以上になると給湯運転を強制的に終了する給湯運転終了
手段を備えたものである。これにより、本発明の高温差
し湯型給湯機の制御装置は給湯の出口に設けられた検出
手段からの出湯温度が予めプログラムされた規定温度以
上になると給湯運転を強制的に終了することにより、高
温出湯時間を検出に要する時間を最少に押さえることが
できる。

【００１０】本発明の第２の手段は、追焚中に給湯栓を
開けた場合の高温出湯を防止するために熱交換器の上流
側と前記出湯温度検出手段の間に設けられた水バイパス
弁の電気的断線を検出する水バイパス弁断線検出手段
と、水バイパス弁が断線している時は高温出湯する前に
給湯運転を強制的に終了する給湯運転終了手段を備えた
ものである。これにより本発明の高温差し湯型給湯機の
制御装置は、水バイパス弁の電気的断線を事前に検出す
ることにより、水バイパス弁の電気的断線による高温出
湯を事前に防止することができる。

【００１１】本発明の第３の手段は、追焚する前に前記
水バイパス弁出口と浴槽への追焚配管の間に設けられた
ふろバイパス弁を開け、前記水バイパス弁の異常を検出
する水バイパス弁異常検出手段と、水バイパス弁が故障
している時は高温出湯する前に給湯運転を強制的に終了
する給湯運転終了手段を備えたものである。これにより
本発明の高温差し湯型給湯機の制御装置は、水バイパス
弁の電気的断線およびメカニカル故障を事前に検出する
ことにより、水バイパス弁の故障による高温出湯を事前
に防止することができる。

【００１２】以下、本発明の高温差し湯型給湯機の制御
装置の実施例について、図面を参照しながら説明する。

【００１３】（実施例１）図１は本発明の実施例１の高
温差し湯型給湯機の制御装置の構成図である。

【００１４】図１に示すように本発明の制御装置は、給
湯熱交換器１の上流側に設けられた入水サーミスター１
１、水量センサー１２からの入水温度、入水量に基づい
て、前記給湯熱交換器１の下流側に設けられたふろ閉止
弁付水量制御弁６で水量を調整する。

【００１５】こうしながら、給湯の場合は給湯出口に設
けられた出湯サーミスター５の温度がリモコン４で設定
された給湯設定温度に、追焚の場合は前記ふろ閉止弁付
水量制御弁４の出口に設けられた注湯サーミスター７の
温度が予めプログラムされた注湯温度（例えば９３℃）
になるようにコントローラ８のシーケンス制御手段９で
コントロールしている。

【００１６】また追焚は前記ふろ閉止弁付水量制御弁６
のふろ閉止弁を開けて浴槽に高温水を注湯し、浴槽出口
に設けられた浴槽サーミスター１０が前記リモコン４で
設定された追焚設定温度になるまで高温水を注湯して行
っている。

【００１７】また追焚中に給湯栓が開けられた場合のや
けど防止の観点から前記給湯熱交換器１上流側と給湯出
口の間に設けられた水バイパス弁２を開けて、前記給湯
熱交換器１下流側の高温水と水を混合して出湯し、前記
水バイパス弁２の上流側に設けられた給湯栓の開閉を検
出するための給湯水流スイッチ３が水流を検出すること
により給湯制御温度を予めプログラムされた注湯温度か
ら前記リモコン４に設定された給湯設定温度に変更して
出湯を継続する。

【００１８】次に前記水バイパス弁２が閉故障した場合
の動作について説明すると、前記出湯サーミスター５の
温度に基づき、出湯温度が予めプログラムされた温度
（例えば前記リモコン４で設定できる給湯設定温度の上
限温度＋５℃）以上であることを給湯運転終了手段１３
が検出すると、前記給湯運転終了手段１３は給湯運転を
強制的に終了して高温出湯を中止する。

【００１９】（実施例２）図２は本発明の実施例２の高
温差し湯型給湯機の制御装置の構成図である。なお実施
例１と同一符号のものは同一構成、動作であり、説明は
省略する。

【００２０】実施例１と異なる点は前記水バイパス弁２
の電気的断線を検出する水バイパス弁断線検出手段１４
を設け、水バイパス弁の故障検出を、出湯温度から水バ
イパス弁自体の巻線の断線に変更した点である。

【００２１】次に動作、作用について前記水バイパス弁
断線検出手段の回路図である図３を用いて説明する。図
３に示すように、追焚が始まると前記シーケンス制御手
段９はリレー１５をオンさせて前記水バイパス弁２に電
源を供給し、前記水バイパス弁２を開弁する。するとフ
ォトカプラ１６がオンして水バイパス弁断線検出信号が
入力周波数を演算する周波数演算手段１７に入力され
る。そして前記周波数演算手段１７で演算された周波数
が予め設定された周波数以外の場合、前記給湯運転終了
手段１３は、給湯運転を強制的に終了する。

【００２２】なお、ＡＣ１００Ｖを全波整流したＤＣ１
００Ｖで駆動する水バイパス弁について説明したが、直
流電圧（例えばＤＣ３０Ｖ）駆動の水バイパス弁を用い
て水バイパス弁断線検出信号の電圧レベル判定を行って
も同様の効果が得られる。

【００２３】（実施例３）図４は本発明の実施例３の高
温差し湯型給湯機の制御装置の構成図である。なお実施
例１と同一符号のものは同一構成、動作であり、説明は
省略する。

【００２４】実施例１と異なる点は前記水バイパス弁２
出口と浴槽への追焚配管の間にふろバイパス弁１８とふ
ろ水流スイッチ１９を設け、水バイパス弁の故障検出
を、水バイパス弁異常検出手段２０による水バイパス弁
異常検出シーケンスで行うことである。

【００２５】次に動作、作用について前記水バイパス弁
異常検出シーケンスを図５のフローチャートを用いて説
明する。追焚時、前記水バイパス弁２オンと同時に前記
水バイパス弁異常検出手段２０は前記ふろバイパス弁１
８を開弁する。

【００２６】この時、前記水バイパス弁２が正常であれ
ば前記ふろ水流スイッチ１９がオンして前記水バイパス
弁異常検出手段２０は水流を検出し、前記水バイパス弁
２が正常であることを検出する。

【００２７】ここで前記ふろ水流スイッチ１９がオフの
ままで前記水バイパス弁異常検出手段２０が水流を検出
しなかった場合、前記給湯運転終了手段１３は前記水バ
イパス弁が故障しているものと判定し、給湯運転を強制
的に終了する。

【００２８】なお、水流検出をふろ水流スイッチ１９で
行う場合について説明したが、給湯水流スイッチ３で行
っても同様の効果が得られる。

【００２９】

【発明の効果】以上の説明から明かのように本発明によ
れば次の効果が得られる。

【００３０】請求項１の高温差し湯型給湯機の制御装置
は、給湯の出口に設けられた検出手段からの出湯温度が
予めプログラムされた規定温度以上になると給湯運転を
強制的に終了することにより、高温出湯時間を検出に要
する最少時間に押さえることができる。

【００３１】請求項２では、水バイパス弁の電気的断線
を事前に検出することにより、水バイパス弁の電気的断
線による高温出湯を事前に防止することができる。

【００３２】請求項３では、水バイパス弁の電気的断線
およびメカニカル故障を事前に検出することにより、水
バイパス弁の故障による高温出湯を事前に防止すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１の高温差し湯型給湯機の制御
装置の構成図

【図２】本発明の実施例２の高温差し湯型給湯機の制御
装置の構成図

【図３】同装置の水バイパス弁断線検出手段の回路図

【図４】本発明の実施例３の高温差し湯型給湯機の制御
装置の構成図

【図５】同装置のフローチャート

【図６】従来の高温差し湯型給湯機の制御装置の構成図

【符号の説明】

１ 給湯熱交換器 ２ 水バイパス弁 ５ 出湯サーミスター ９ シーケンス制御手段 １３ 給湯運転終了手段 １４ 水バイパス弁断線検出手段 １８ ふろバイパス弁 ２０ 水バイパス弁異常検出手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 良司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】給湯機の通常運転を制御するシーケンス制
   御手段と、給湯の出口に設けられた検出手段と、この検
   出手段からの出湯温度が予めプログラムされた規定温度
   以上になると給湯運転を強制的に終了する給湯運転終了
   手段とを備えた高温差し湯型給湯機の制御装置。
2. 【請求項２】給湯機の通常運転を制御するシーケンス制
   御手段と、追焚中に給湯栓を開けた場合の高温出湯を防
   止するために熱交換器の上流側と出湯温度検出手段の間
   に設けられた水バイパス弁と、この水バイパス弁の電気
   的断線を検出する水バイパス弁断線検出手段と、前記水
   バイパス弁が断線している時は高温出湯する前に給湯運
   転を強制的に終了する給湯運転終了手段とを備えた高温
   差し湯型給湯機の制御装置。
3. 【請求項３】給湯機の通常運転を制御するシーケンス制
   御手段と、水バイパス弁の出口と浴槽への追焚配管の間
   に設けられたふろバイパス弁と、このふろバイパス弁を
   開け、前記水バイパス弁と、このふろバイパス弁の異常
   を検出する水バイパス弁異常検出手段と、前記水バイパ
   ス弁が故障している時は高温出湯する前に給湯運転を強
   制的に終了する給湯運転終了手段とを備えた高温差し湯
   型給湯機の制御装置。