JP3089883B2 - 湯はり装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、給湯機能付風呂追いだ
き装置における湯はりの制御に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の湯はり装置を、図３に示す。浴槽
１の浴槽水を循環するポンプ２と、この浴槽水を加熱す
る風呂熱交換器３が風呂回路４に設けられている。給水
を加熱する給湯熱交換器５と、適所に設けられた給湯栓
６の使用を判定する流水検出器７が給湯回路８に設けら
れている。給湯回路８を利用して設定温度の湯を設定量
だけ浴槽１に注湯を行う給湯回路８と風呂回路４を連通
する湯はり回路９と、湯はり回路９には閉止弁１０が設
けられている。

【０００３】また、風呂回路４から給湯回路８への逆流
を防止するため逆止弁１１が湯はり回路９に取りつけら
れている。給湯回路８には、給湯栓６および湯はり回路
９の流量を検出する流量検出器１２が設けられている。
リモコン１３には、浴槽への注湯を発停する自動スイッ
チ１４と、浴槽１に落とし込まれる湯量を設定する湯量
設定スイッチ１８と、部品の故障を表示するエラー表示
装置１７がある。上記部品には、制御装置１５と図の破
線で電気的に接続されている。また、制御装置１５に
は、流水検出器７と流量検出器１２によりそれぞれの故
障を判定する故障判定手段１６がある。

【０００４】次に、その動作について説明する。給湯栓
６を開くと流量検出器１２が通水を検出して、給湯熱交
換器５にて適温に加熱する。また、追いだきする場合
は、ポンプ２が作動して浴槽水を風呂熱交換器３に送給
して、設定温度になるまで加熱する。さらに、リモコン
１３に設けられている自動スイッチ１４を押すと、閉止
弁１０が開いて給湯回路８にて適温に加熱された湯が湯
はり回路９、風呂回路４を経由して浴槽１に送給され
る。ここで、流量検出器１２が浴槽１に送給された湯の
量をカウントして、設定量注湯する。このとき給湯栓６
を開くと、流水検出器７が給湯栓６の使用を検出して、
閉止弁１０を閉止し、浴槽１への注湯をやめ、待機す
る。

【０００５】ここで、流水検出器７がオープン状態にて
故障したら、給湯栓６の使用を検出できないため、給湯
栓６と浴槽１に同時に送湯され、浴槽１に落とし込まれ
る湯量は湯量設定スイッチ１８にて設定した湯量よりも
少なくなってしまう。また、流水検出器７がショート状
態にて故障すると、給湯栓６を使用していると判定し
て、自動スイッチ１４を押しても浴槽１への湯はりを待
機してしまう。

【０００６】そこで、故障判定手段１６が流水検出器７
あるいは流量検出器１２の故障を判断する。つまり閉止
弁１０が閉止状態にて、流量検出器１２と流水検出器７
の組合せによりそれぞれの故障を判定する。流量検出器
１２が通水を検出しているにもかかわらず、流水検出器
７が通水を検出しない場合、あるいはその逆の場合であ
る。そして、故障したらエラー表示装置１７にエラーを
表示する。また制御装置１５が上記部品の運転を制御し
ている。

【０００７】図４に自動湯はり機能のない風呂装置につ
いて説明する。上記湯はり装置より湯はり機能のみを取
ったもので、湯はり回路９、閉止弁１０、逆止弁１１、
流水検出器７がない。従って給湯栓６の使用を検出する
必要がないため流水検出器７および故障判定手段１６も
ない。つまり、浴槽１の浴槽水を循環するポンプ２と、
この浴槽水を加熱する風呂熱交換器３が風呂回路４に設
けられている。給水を加熱する給湯熱交換器５と、給湯
栓６の使用を判定する流量検出器１２が給湯回路８に設
けられている。リモコン１３には、追い焚きの運転スイ
ッチ２２が設けられている。さらに、これらの部品は制
御装置２３と図の破線で接続されている。

【０００８】次に、その動作について説明する。給湯栓
６を開くと流量検出器１２が通水を検出して、給湯熱交
換器５にて適温に加熱する。また、追い焚きする場合
は、リモコン１３の追い焚きの運転スイッチ２２を押す
とポンプ２が作動して、浴槽水を風呂熱交換器３に送給
し、設定温度になるまで加熱する。湯はり機能がないた
め、流水検出器７がなく、流量検出器１２の故障の判定
はできない。従って、故障判定手段１６は設けられてい
ない。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】上記自動湯はりタイプ
と自動湯はり機能のないタイプは同時開発されることが
多い。制御装置の種類を増やさないために制御装置を共
通にしたい。しかし共通にすると自動湯はり機能のない
タイプにおいては、流水検出器が不要である。これを取
り外すと流量検出器のみが通水を検出することになり、
故障と判定されてしまう。そのために、制御装置に機種
の判定をするパラメータを取りつける必要がある。そう
すると、コストアップにつながるとともに間違いやすく
なる。また、別の手段としては、制御装置を全く別のも
のにする方法もある。これも種類がふえ、しかも開発に
工数を要するという欠点がある。

【００１０】そこで、本発明は、制御装置の種類をふや
さずに共用化でき、流水検出器と流量検出器の故障を検
出して、信頼性の高い湯はり装置を提供する。

【００１１】

【課題を解決するための手段】そして、上記目的を達成
するために、本発明の湯はり装置は、風呂熱交換器と浴
槽を接続する風呂回路と、給湯熱交換器を介して適所に
備えられた給湯栓より給湯を行う給湯回路と、給湯回路
を利用して設定温度の湯を設定量浴槽に注湯を行う給湯
回路と風呂回路を連通する湯はり回路と、湯はり回路に
設けられた閉止弁と、給湯回路に設けられた給湯栓の使
用を検出する流水検出器と、給湯回路に設けられた給湯
栓および湯はり回路の流量を検出する流量検出器と、浴
槽への注湯の発停を指示入力する自動スイッチと、流水
検出器と流量検出器からの信号によりそれぞれの故障を
判定する故障判定手段と、自動スイッチを押されたこと
により故障判定手動の動作を開始指示する制御手段を設
けたものである。

【００１２】

【作用】本発明の湯張り装置は、自動スイッチを押され
たことにより、流水検出器と流量検出器の故障判定を開
始する。自動湯はり機能タイプは、給湯栓の使用を検出
する流水検出器を有しているため、この流水検出器と、
流量を検出する流量検出器の動作によりそれぞれの故障
状態を判定することが可能である。自動スイッチが押さ
れることにより自動湯はりタイプであると判定し、故障
検出を開始する。また、自動湯はり機能のないタイプで
は、湯はり機能がないため、給湯栓の使用を検出する必
要がなく、流水検出器が不要である。このタイプには自
動スイッチがないため、故障検出行わない。こうして、
自動スイッチが押されたかどうかによりタイプを判別し
て、故障判定を行うかどうか判別するため、制御装置の
種類を削減できるとともに、間違いを防止できる。さら
にパラメータによる切り替えがないために、安価でしか
も確実に機種の判定ができ、信頼性が向上する。

【００１３】

【実施例】以下、本発明による湯はり装置の一実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。

【００１４】図１において、浴槽１の浴槽水を循環する
ポンプ２と、この浴槽水を加熱する風呂熱交換器３が風
呂回路４に設けられている。給水を加熱する給湯熱交換
器５と、適所に設けられた給湯栓６の使用を判定する流
水検出器７が給湯回路８に設けられている。給湯回路８
を利用して設定温度の湯を設定量浴槽１に注湯を行う給
湯回路８と風呂回路４を連通する湯はり回路９と、湯は
り回路９には閉止弁１０が設けられている。また、風呂
回路４から給湯回路８への逆流を防止するため逆止弁１
１が湯はり回路９に取りつけられている。給湯回路８に
は、給湯栓６および湯はり回路９の流量を検出する流量
検出器１２が設けられている。

【００１５】リモコン１３には、浴槽１への注湯を発停
する自動スイッチ１４と、浴槽１に落とし込まれる湯量
を設定する湯量設定スイッチ１８と、部品の故障を表示
するエラー表示装置１７がある。上記部品は、制御装置
１９と図の破線で電気的に接続されている。また、制御
装置１９には、流水検出器７と流量検出器１２によりそ
れぞれの故障を判定する故障判定手段１６、さらに自動
スイッチ１４が押されたことにより故障判定を行う制御
手段２０が設けられている。

【００１６】次に、その動作について説明する。給湯栓
６を開くと流量検出器１２が通水を検出して、給湯熱交
換器５にて適温に加熱する。また、追いだきする場合
は、ポンプ２が作動して浴槽水を風呂熱交換器３に送給
して、設定温度になるまで加熱する。さらに、リモコン
１３に設けられている自動スイッチ１４を押すと、閉止
弁１０が開いて給湯回路８にて適温に加熱された湯がお
湯はり回路９、風呂回路４を経由して浴槽１に送給され
る。ここで、流量検出器１２が浴槽１に送給された湯の
量をカウントして、設定量注湯する。このとき給湯栓６
を開くと、流水検出器７が給湯栓６の使用を検出して、
閉止弁１０を閉止し、浴槽１への注湯をやめ、待機す
る。

【００１７】ここで、流水検出器７がオープン状態にて
故障したら、給湯栓６の使用を検出できないため、給湯
栓６と浴槽１に同時に送湯されるため、浴槽１に落とし
込まれる湯量は湯量設定スイッチ１８にて設定した湯量
よりも少なくなってしまう。また、流水検出器７がショ
ート状態にて故障すると、給湯栓６を使用していると判
定して、自動スイッチ１４を押しても浴槽１への湯はり
を待機してしまう。そこで、故障判定手段１６が流水検
出器あるいは流量検出器１２の故障を判断するために、
閉止弁１０の閉止状態にて、流量検出器１２と流水検出
器７の組合せによりそれぞれの故障を判定する。つま
り、流量検出器１２が通水を検出しているにもかかわら
ず、流水検出器７が通水を検出しない場合、あるいはそ
の逆の場合である。

【００１８】次に、制御手段２０の動作を説明する。図
２は制御装置１９のシーケンスフローを示し、左肩に示
すフローナンバーＡ１で、電源（図示せず）を投入する
と、Ａ２において、制御手段２０は、故障判定手段１６
の作動はせず、故障を判定しない。Ａ３において自動ス
イッチ１４が押されると自動湯はり機能タイプであると
判定してＡ４で故障判定手段１６を作動させ、故障の判
定を行う。Ａ３において自動スイッチ１４が押されない
と故障の判定を行わない。自動湯はり機能のないタイプ
においては、自動スイッチ１４がないため自動のスイッ
チ１４が押されることはなく、故障の判定は行わない。

【００１９】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の湯はり装置は、自動スイッチを押されたことにより流
水検出器と流量検出器の故障判定を開始する。従って、
流水検出器の使用の有無による機種別の制御装置の種類
を削減して共用化でき、しかも相互の使用間違いを防止
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による湯はり装置を示す構成
図

【図２】同装置の故障検出のフローチャート

【図３】従来の湯はり装置の構成図

【図４】従来の湯はり機能なしの風呂追い焚き装置の構
成図

【符号の説明】

４ 風呂回路 ７ 流水検出器 ８ 給湯回路 ９ 湯はり回路 １２ 流量検出器 １４ 自動スイッチ １６ 故障判定手段 ２０ 制御手段

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】風呂熱交換器と浴槽を接続する風呂回路
   と、給湯熱交換器を介して適所に備えられた給湯栓より
   給湯を行う給湯回路と、前記給湯回路と前記風呂回路を
   連通する湯はり回路と、この湯はり回路に設けられた閉
   止便と、前記給湯栓の使用を検出する流水検出器と、前
   記給湯栓および前記湯はり回路の流量を検出する流量検
   出器と、前記浴槽への注湯の発停を指示入力する自動ス
   イッチと、前記流水検出器と前記流量検出器からの信号
   によりそれぞれの故障を判定する故障判定手段と、前記
   自動スイッチが押されたことにより前記故障判定手段の
   動作を開始指示する制御手段とを設けた湯はり装置。