JPH10318501A - ボイラの台数制御装置 - Google Patents

ボイラの台数制御装置

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JPH10318501A
JPH10318501A JP14324497A JP14324497A JPH10318501A JP H10318501 A JPH10318501 A JP H10318501A JP 14324497 A JP14324497 A JP 14324497A JP 14324497 A JP14324497 A JP 14324497A JP H10318501 A JPH10318501 A JP H10318501A
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Hiromasa Shirakawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多缶設置のボイラにおいて、優先順位の変更
により燃焼を行うボイラを切り替える場合に蒸気圧力が
大きく低下することを防止する。 【解決手段】 高燃焼、低燃焼、停止の3位置で燃焼制
御を行うボイラ2を複数台設置し、ボイラの蒸気集合部
分3に蒸気圧力を検出する圧力検出装置1を設け、検出
された蒸気圧力値に応じて必要台数のボイラの燃焼を優
先順位に従って制御しており、優先順位は定期的に変更
を行っているボイラの台数制御装置5において、優先順
位の変更時、まず各ボイラにおける燃焼状態の確認を行
い、高燃焼の状態にあるボイラと停止の状態にあるボイ
ラが両方存在する場合には、高燃焼のボイラの1台と停
止のボイラの1台をそれぞれ低燃焼に変更する指令を出
力し、その後で優先順位の変更を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数台設置したボイラ
の燃焼制御を蒸気圧力と優先順位に従って行う台数制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】3位置燃焼制御式ボイラを複数台設置し
た多缶設置システムにおいては、蒸気集合部分に圧力検
出装置を設けて負荷の状態を把握し、負荷変動に応じて
燃焼制御が行われている。燃焼は予め設定しておいた優
先順位に従って行われており、特定のボイラに燃焼が集
中することを防止するために優先順位は定期的に変更さ
れる。
【0003】ボイラは停止していた状態から燃焼を開始
するときにはプリパージを行う必要があり、燃焼の開始
を出力してもすぐに蒸気供給を行うことはできない。そ
のため、優先順位の変更によって燃焼を行うボイラが切
り替えられる時、それまで燃焼を行っていたボイラが停
止し、停止していたボイラが代わって燃焼を開始する場
合、蒸気供給が中断するためにその間に蒸気圧力が低下
していた。
【0004】3位置燃焼制御の場合、低燃焼の燃焼量は
高燃焼の燃焼量の半分であり、低燃焼が2台の場合と高
燃焼が1台の場合の蒸気供給量は等しくなる。そのた
め、燃焼制御のパターンとしては、低燃焼の台数を多く
し高燃焼の台数を少なくすることで燃焼台数を多くする
燃焼パターンであるパターン1と、低燃焼の台数を少な
くし高燃焼の台数を多くすることで燃焼台数を少なくす
る燃焼パターンであるパターン2の2通りが考えられ
る。パターン1は一度燃焼を開始したボイラはできるか
ぎり停止しないようにするものであり、ボイラを稼働し
続けることにより消費電力は増加するが、蒸気供給量を
増加する時にプリパージが必要な燃焼の開始を行う頻度
が少なくなる分、蒸気供給量をすぐに増加させることが
できるという特徴がある。逆にパターン2の場合は燃焼
を行うボイラの台数ができるだけ少なくなるようにする
ものであるため、消費電力を削減することができる。ま
た、パターン1の場合であれば、優先順位の変更によっ
て燃焼を行うボイラが切り替わる場合であっても低燃焼
のボイラが停止して代わりに停止していたボイラを低燃
焼とするものであるため、蒸気圧力が大きく低下するこ
とはないが、パターン2の場合、優先順位の変更によっ
て高燃焼を行っていたボイラが停止し、停止していたボ
イラを高燃焼としなければならない場合があり、その場
合には蒸気圧力が大きく低下するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、優先順位の変更により燃焼を行うボイラを
切り替える場合に蒸気圧力が大きく低下することを防止
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】高燃焼、低燃焼、停止の
3位置で燃焼制御を行うボイラを複数台設置し、ボイラ
の蒸気集合部分に蒸気圧力を検出する圧力検出装置を設
け、検出された蒸気圧力値に応じて必要台数のボイラの
燃焼を優先順位に従って制御しており、優先順位は定期
的に変更を行っているボイラの台数制御装置において、
優先順位の変更時、まず各ボイラにおける燃焼状態の確
認を行い、高燃焼の状態にあるボイラと停止の状態にあ
るボイラが両方存在する場合には、高燃焼のボイラの1
台と停止のボイラの1台をそれぞれ低燃焼に変更する指
令を出力し、その後で優先順位の変更を行う。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図面を用いて
説明する。図1においては、1号缶、2号缶、3号缶の
3台ボイラ2を並列に設けており、ボイラは下部に接続
された給水配管4を通して給水が行われ、各ボイラ2で
発生した蒸気を蒸気配管6を通してスチームヘッダー3
に送っている。各ボイラからの蒸気を合流させるスチー
ムヘッダー3に圧力検出装置1を設け、圧力検出装置1
にて検出された蒸気圧力値によって台数制御装置5が各
ボイラの燃焼を制御する。ボイラ2は高燃焼、低燃焼、
停止の3位置で燃焼制御を行うものであり、台数制御装
置5は蒸気圧力を全てのボイラを高燃焼とする最も低い
圧力から、全てのボイラの燃焼を停止する最も高い圧力
までの7段階に分け、圧力検出装置1にて検出された蒸
気圧力値に応じて燃焼量を制御し、蒸気圧力を調整す
る。蒸気圧力値ごとの燃焼状態は図2に高燃焼をH、低
燃焼をL、停止を−で示したようになり、蒸気供給量の
増加必要時、低燃焼のボイラがある場合には低燃焼のボ
イラを高燃焼とすることで燃焼台数をできるだけ増やさ
ない燃焼パターンとする。高燃焼の場合の蒸気供給量を
2t/h、低燃焼の場合の蒸気供給量を1t/hとすると、蒸
気供給量は蒸気圧力が高圧で蒸気供給の必要が無い0t/
hから蒸気圧力が低圧で蒸気供給が多く必要である6t/h
までとなり、蒸気圧力が一段階上がるごとに全体での蒸
気供給量を一段階下げ、蒸気圧力が一段階下がるごとに
蒸気供給量を一段階上げる制御を行う。
【0008】ボイラ2の燃焼量は低燃焼の場合の燃焼量
が高燃焼の場合の燃焼量の半分であり、2台のボイラが
低燃焼を行っている時の蒸気供給量と1台のボイラが高
燃焼を行っている場合の蒸気供給量は等しくなる。その
ため、燃焼パターンは図3に記載のように高燃焼が1台
の場合と低燃焼が2台の場合、高燃焼が1台低燃焼が1
台の場合と低燃焼が3台の場合、高燃焼が2台の場合と
高燃焼が1台低燃焼が2台の場合のそれぞれで同じ蒸気
供給量となる。
【0009】ボイラの燃焼は優先順位の高いものから順
番に燃焼が開始され、優先順位はボイラの燃焼時間が所
定の時間に達するごとに変更される。優先順位の変更
は、図2に記載のようにそれまで1位であったものが3
位に下がり、それまで2位、3位であったものがそれぞ
れ1位、2位に繰り上がる。以降も燃焼時間が所定の時
間に達するごとに優先順位が変更され、燃焼が特定のボ
イラに偏ることなく平均に行われるようにする。
【0010】優先順位が1位である1号缶のみが高燃焼
であり、他のボイラは停止している時に所定の燃焼時間
が経過して優先順位の変更時期が到来したとする。この
場合、そのまま優先順位の変更を行うと高燃焼であった
1号缶が停止し、停止していた2号缶が高燃焼となるよ
うに出力されることとなるが、停止していたボイラはす
ぐに燃焼を開始することができないため一時的に蒸気供
給が中断されることとなり、蒸気圧力の低下を招く。そ
のため、本発明の台数制御装置5では優先順位変更時期
が到来するとまず燃焼状態の確認を行い、高燃焼のボイ
ラと停止しているボイラが両方存在している場合には、
優先順位を変更する前に高燃焼のボイラの一台に対して
燃焼状態を低燃焼に変更するように指令を出力し、停止
しているボイラの一台に対しても低燃焼とするように指
令を出力する。
【0011】高燃焼のボイラが複数台あった場合には、
複数台の高燃焼のボイラの内、優先順位の変更が行われ
るとより下位となるボイラに対して低燃焼への変更の指
令を出力し、停止のボイラが複数台あった場合には、複
数台の停止のボイラの内、優先順位の変更が行われると
より上位となるボイラに対して低燃焼への変更の指令を
出力する。本実施例の場合、高燃焼は1台のみであるの
で1号缶が低燃焼とされ、停止している2台のボイラの
内で優先順位の変更が行われた後で最も上位となる2号
缶に対して低燃焼となるように出力を行う。その後、2
号缶が蒸気供給を開始することのできる時間(例えば3
分)経過した後で優先順位の変更を行う。優先順位の変
更が行われると、優先順位が1位から3位に変わる1号
缶は停止とされ、新しく1位となる2号缶に対して高燃
焼となるように出力される。2号缶は既に低燃焼を行っ
ているため、高燃焼への変更の指令があるとすぐに高燃
焼へ移ることができ、2号缶からすぐに高燃焼での蒸気
供給が行われるので、蒸気圧力が低下することなく優先
順位の変更を行うことができる。
【0012】本実施例のように3台のボイラを設置して
いる場合に高燃焼と停止が両方存在する燃焼状態は、図
3で符号を丸で囲んでいるように、高燃焼が1台停止が
2台の場合、高燃焼1台低燃焼1台停止1台の場合、高
燃焼が2台停止が1台の場合の3通りあり、いずれの場
合も上記実施例と同様の操作を行うことで優先順位変更
時の蒸気圧力低下を抑えることができる。
【0013】なお、高燃焼のボイラまたは停止のボイラ
が複数台あった場合、前記の条件によって低燃焼へ変更
するボイラを決定することで、高燃焼から低燃焼になっ
たボイラが優先順位の変更によって停止し、停止から低
燃焼となったボイラは優先順位変更後も燃焼を行うこと
となるので、優先順位の変更が行われる際の燃焼状態の
変更を最小限とすることができる。
【0014】
【発明の効果】本発明を実施することで、優先順位の変
更によって燃焼を行うボイラが切り替わる場合であって
も蒸気供給量の低下を抑えることができ、切り替え時の
蒸気圧力低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するボイラの多缶設置システムの
説明図
【図2】一実施例でのボイラの燃焼状態と優先順位の説
明図
【図3】一実施例での優先順位変更の際の燃焼状態の説
明図
【符号の説明】
1 圧力検出装置 2 ボイラ 3 スチームヘッダー 4 給水配管 5 台数制御装置 6 蒸気配管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高燃焼、低燃焼、停止の3位置で燃焼制
    御を行うボイラを複数台設置し、ボイラの蒸気集合部分
    に蒸気圧力を検出する圧力検出装置を設け、検出された
    蒸気圧力値に応じて必要台数のボイラの燃焼を優先順位
    に従って制御しており、優先順位は定期的に変更を行っ
    ているボイラの台数制御装置において、優先順位の変更
    時、まず各ボイラにおける燃焼状態の確認を行い、高燃
    焼の状態にあるボイラと停止の状態にあるボイラが両方
    存在する場合には、高燃焼のボイラの1台と停止のボイ
    ラの1台をそれぞれ低燃焼に変更する指令を出力し、そ
    の後で優先順位の変更を行うことを特徴とするボイラの
    台数制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のボイラの台数制御装置
    において、優先順位の変更前に燃焼状態の変更を行う
    時、高燃焼の状態にあるボイラが複数台存在する場合に
    は、高燃焼のボイラの内で優先順位の変更が行われると
    最も下位となるボイラに対して低燃焼へ変更するよう指
    令を出力し、停止のボイラが複数台存在する場合には、
    停止のボイラの内で優先順位の変更が行われると最も上
    位となるボイラに対して低燃焼へ変更するように指令を
    出力することを特徴とするボイラの台数制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002081604A (ja) * 2000-08-31 2002-03-22 Miura Co Ltd 熱機器の台数制御方法
JP2009024946A (ja) * 2007-07-20 2009-02-05 Miura Co Ltd 台数制御装置および多缶設置システム
JP2014149120A (ja) * 2013-01-31 2014-08-21 Miura Co Ltd ボイラシステム
JP2021042895A (ja) * 2019-09-10 2021-03-18 クリタ・ビーエムエス株式会社 多缶設置ボイラの運転制御方法

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