JPH10318486A - 真空断熱材の製造方法 - Google Patents

真空断熱材の製造方法

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JPH10318486A
JPH10318486A JP9128478A JP12847897A JPH10318486A JP H10318486 A JPH10318486 A JP H10318486A JP 9128478 A JP9128478 A JP 9128478A JP 12847897 A JP12847897 A JP 12847897A JP H10318486 A JPH10318486 A JP H10318486A
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JP
Japan
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heat insulating
vacuum
gas barrier
insulating material
core material
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JP9128478A
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Hironobu Okada
大信 岡田
Takayoshi Iwai
隆賀 岩井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空断熱材の経時劣化を抑制し、安定した断
熱状態を長期間に亘って確保すると共に、何等悪影響を
与えるとなく有機物系コア材の使用を可能とする。 【解決手段】 コア材7を挿入したガスバリア容器5を
真空チャンバー11内にセットした後、真空チャンバー
11内を排気し、ガスバリア容器5の挿入部9を密閉シ
ールし、真空チャンバー11内を大気圧に戻して第1の
真空断熱材1aを作り、その第1の真空断熱材1aを放
置する。一定時間放置された第1の真空断熱材1aを解
体してコア材7を取出し、取出したコア材7を新たなガ
スバリア容器5に挿入し、そのガスバリア容器5を真空
チャンバー11内にセットした後、真空チャンバー11
内を排気し、ガスバリア容器5の挿入部9を密閉シール
し、最終の真空断熱材1を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷蔵庫等に用い
られる真空断熱材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷蔵庫の断熱材として使用され
る真空断熱材としては、例えば、図9に示す如く上下2
枚のシート状のガスバリア材101,101の一辺を残
して所定の巾で三辺をシールして袋状のガスバリア容器
105を形成し、シールしていない一方の開口部107
から乾燥したコア材109を入れた後、真空チャンバー
111内で排気し、所定の真空度に達した時点で開口部
107を熱融着装置(図示していない)によってシール
する。シールした後、真空チャンバー111内を大気圧
に戻すことで真空断熱材113が作製される。真空断熱
材のタイプとしては、パウチタイプとトレイタイプがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】真空断熱材113の熱
伝導率は、一般に空隙の気体の熱伝達,粉末間の接触熱
伝導,輻射伝達,対流に起因する熱伝導の4要素の和で
表わされる。実用化されている真空断熱材では、このう
ち、気体の熱伝達による熱伝導率成分が支配的で、理論
的には、充填物の空隙が小さいほど、圧力が低いほど熱
伝導率が小さくなる。そのため、経時安定性を確保する
ためには、ガスバリア容器105の内部の圧力上昇を抑
える必要がある。
【0004】ガスバリア容器105の内部の圧力上昇の
主な要因としては、ガスバリア容器105の外部からの
ガス侵入(ガスバリア材を透過する)とコア材109か
らのガス発生があげられるが、特に、コア材109から
のガス発生が大きな要因となっている。
【0005】このため、コア材からのガス発生を抑える
手段として、コア材109を乾燥させることで、内部に
残るガスを取除くことが可能となる。
【0006】コア材109を乾燥させるには、100℃
以上の温度が効率の面で大変有効であるが、特に、有機
物系のコア材では、温度が高過ぎると変形,分解等が生
じ、物性自体に支障を生じてしまう恐れがある。
【0007】そこで、この発明は、熱に弱い有機物系の
コア材にあっても、コア材からのガス発生を小さく抑
え、長期間に亘り、安定した断熱状態が得られる真空断
熱材を大がかりな装置を必要とせずに提供し得る真空断
熱材の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、コア材を挿入したガスバリア容器を真
空チャンバー内にセットした後、真空チャンバー内を排
気し、ガスバリア容器の挿入部を密閉シールし、真空チ
ャンバー内を大気圧に戻して第1の真空断熱材を作り、
その第1の真空断熱材を放置する。一定時間放置された
第1の真空断熱材を解体してコア材を取出し、取出した
コア材をガスバリア容器に挿入し、そのガスバリア容器
を真空チャンバー内にセットした後、真空チャンバー内
を排気し、ガスバリア容器の挿入部を密閉シールし、最
終の真空断熱材を得ることを特徴とする。
【0009】そして、好ましい実施形態として、第1の
真空断熱材を少なくとも100℃を越えることのない高
温状態に一定時間放置する。
【0010】あるいは、コア材の他にガス吸着剤を具備
し、ガス吸着剤は、第1の真空断熱材の解体時に取出し
たコア材を、新たなガスバリア容器又は新たなものに交
換せずにそのまま第1の真空断熱材で使用したバリア容
器へ挿入する時、新しいものに交換する。
【0011】かかる真空断熱材の製造方法によれば、第
1の真空断熱材を一定時間放置することで、コア材内部
に残るガスが出尽すようになる。この時、高温状態で一
定時放置することで、コア材内部のガス発生が促進さ
れ、より確実に取除けるようになると共に、有機物系の
耐熱性に劣るコア材であっても何等支障は起きない。
【0012】したがって、最終の真空断熱材にあって
は、ガス吸着剤の作用と相俟って長期間に亘り安定した
断熱状態が得られるようになる。
【0013】また、この発明にあっては、コア材を挿入
したガスバリア容器を真空チャンバー内にセットした
後、真空チャンバー内を排気し、ガスバリア容器の挿入
部を密閉シールし、真空チャンバー内を大気圧に戻して
第1の真空断熱材を作り、その第1の真空断熱材を放置
する。一定時間放置された第1の真空断熱材を減圧され
た真空チャンバー内で解体してコア材を取出し、取出し
たコア材をガスバリア容器に挿入し、真空チャンバー内
を排気しながら前記ガスバリア容器の挿入部を密閉シー
ルし、最終の真空断熱材を得ることを特徴とする。
【0014】これにより、第1の真空断熱材を一定時間
放置することで、コア材内部に残るガスが出尽すように
なる。と同時に、第1の真空断熱材は、減圧された真空
チャンバー内で解体され、再び最終の真空断熱材に作ら
れる。この時、最終の真空断熱材を得るガスバリア容器
の密閉シール時に、第1の真空断熱材を解体する解体時
の減圧時より高い減圧状態で行なうため、コア材内部に
残るガスを確実に取除くことが可能となる。このため、
最終の真空断熱材は、安定した断熱状態が長期間に亘っ
て得られるようになる。
【0015】また、この発明にあっては、コア材を挿入
したガスバリア容器を真空チャンバー内にセットした
後、真空チャンバー内を排気し、ガスバリア容器の挿入
部を密閉シールし、真空チャンバー内を大気圧に戻して
第1の真空断熱材を作り、その第1の真空断熱材を放置
する。一定時間放置された第1の真空断熱材を放置温度
より高い温度で加熱した後、解体してコア材を取出し、
取出した高温状態のコア材を新たなガスバリア容器に挿
入し、そのガスバリア容器を真空チャンバー内にセット
した後、真空チャンバー内を排気し、ガスバリア容器の
挿入部を密閉シールし、最終の真空断熱材を得ることを
特徴とする。
【0016】これにより、第1の真空断熱材を一定時間
放置することで、コア材内部に残るガスが出尽すように
なる。と同時に、解体前に加熱することで、さらにコア
材内部のガス発生が促進される。
【0017】したがって、解体後、新たなガスバリア容
器内に高い温度状態のコア材を、排気した真空チャンバ
ー内で密閉シールすることで、最終の真空断熱材が得ら
れる。この結果、有機物系のコア材であっても何等支障
は起こらず、安定した断熱状態が長期間に亘って得られ
るようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図3の図面を参照
しながらこの発明の実施の形態を説明する。図1,2に
おいて、1は真空断熱材を示しており、真空断熱材1
は、外周に所定巾のシール部となる耳3を有するガスバ
リア容器5と、ガスバリア容器5内に充填されたコア材
7とで構成されている。
【0019】図3は真空断熱材1の製造方法を示したも
のである。
【0020】即ち、図3に示す如く最内層に熱融着層を
有する金属箔−プラスチックラミネートフィルタから成
る上下2枚のシート状のガスバリア材の一辺を残して三
辺を熱融着した袋状のガスバリア容器5aを形成する。
【0021】次に、シールされていない一方の挿入部と
なる開口部9から図外の80℃恒温槽で24時間乾燥し
たコア材7をガスバリア容器5a内に挿入する(a)。
この場合、コア材7としては、無機粉末、ガラス繊維、
連続気泡構造の有機フォーム等で成形した成形品、ある
いは不織布等の袋に入れたいずれのものでもよい。
【0022】次に、コア材7を挿入したガスバリア容器
5aを真空チャンバー11内のステージ13にセットす
る。セット完了後、真空チャンバー11内を排気し、所
定の真空度(10-4torr以下)が得られた時点で開
口部9を真空チャンバー11内に設けられたシール装置
(図示していない)によって密閉シールした後、大気圧
に戻すことで第1の真空断熱材1aを作製する(b)。
【0023】次に、真空チャンバー11内から取出した
第1の真空断熱材1aを、2ケ月間常温放置する
(c)。
【0024】次に、2ケ月間放置した第1の真空断熱材
1aを解体し(d)、取出したコア材7を新たなガスバ
リア容器5内へ挿入し、再び真空チャンバー11内のス
テージ13にセットした後、排気する(e)。所定の真
空度(10-4torr以下)に達した時点で開口部9を
密閉シールし、最終の真空断熱材1を作製した(f)
(g)。
【0025】得られた最終の真空断熱材1の評価を表1
の実施形態1に示す。実施形態1で使用したコア材7
は、連続気泡構造の有機フォームである。
【0026】
【表1】 表1は、熱伝導率測定、行なったもので初期値は、作製
直後の値である。
【0027】これによれば、本発明の実施形態1は、長
期間に亘り、断熱性能の変化が少ないことがわかる。し
たがって、安定した断熱状態が長期間に亘って得られる
ようになる。また、コア材は高温度にさらされることが
ないため、有機物系のコア材であっても何等悪影響は起
きない。
【0028】図4から図8は真空断熱材の製造方法の別
の実施形態2,3,4,5,6を示したものである。実
施形態2乃至6もコア材は、実施形態1と同様のコア材
を使用した。
【0029】図4は実施形態2となる真空断熱材1の別
の製造方法を示したものである。
【0030】即ち、図4に示す如く最内層に熱融着層を
有する金属箔−プラスチックラミネートフィルタから成
る上下2枚のシート状のガスバリア材の一辺を残して三
辺を熱融着した袋状のガスバリア容器5aを形成する。
【0031】次に、シールされていない一方の挿入部と
なる開口部9から図外の80℃恒温槽で24時間乾燥し
たコア材7をガスバリア容器5a内に挿入する(a)。
この場合、コア材7としては、無機粉末、ガラス繊維、
連続気泡構造の有機フォーム等で成形した成形品、ある
いは不織布等の袋に入れたいずれのものでもよい。
【0032】次に、コア材7を挿入したガスバリア容器
5aを真空チャンバー11内のステージ13にセットす
る。セット完了後、真空チャンバー11内を排気し、所
定の真空度(10-4torr以下)が得られた時点で開
口部9を真空チャンバー11内に設けられたシール装置
(図示していない)によって密閉シールした後、大気圧
に戻すことで第1の真空断熱材1aを作製する(b)。
【0033】次に、第1の真空断熱材1aを、60℃恒
温槽15内で3週間放置する(c)。次に、3週間放置
した第1の真空断熱材1aを解体し(d)、取出したコ
ア材7を新たなガスバリア容器5内へ挿入し、再び真空
チャンバー11内のステージ13にセットした後、排気
する(e)。所定の真空度(10-4torr以下)に達
した時点で開口部9を密閉シールし、最終の真空断熱材
1を作製した(f)(g)。
【0034】得られた最終の真空断熱材1の評価を前記
した表1の実施形態2に示す。
【0035】これによれば、実施形態2は、長期間に亘
り、断熱性能の変化が少ないことがわかる。したがっ
て、安定した断熱状態が長期間に亘って得られるように
なる。また、コア材は高温度にさらされることがないた
め、有機物系のコア材であっても何等悪影響は起きな
い。
【0036】図5は実施形態3となる真空断熱材1の別
の製造方法を示したものである。
【0037】即ち、図5に示す如く最内層に熱融着層を
有する金属箔−プラスチックラミネートフィルタから成
る上下2枚のシート状のガスバリア材の一辺を残して三
辺を熱融着した袋状のガスバリア容器5aを形成する。
【0038】次に、シールされていない一方の挿入部と
なる開口部9から図外の80℃恒温槽で24時間乾燥し
たコア材7をガスバリア容器5a内に挿入する。さら
に、コア材7と一緒にゼオライトからなるガス吸着剤1
7を挿入する(a)。尚、ガス吸着剤17は、ゼオライ
トの他に活性炭等を使用してもよい。
【0039】次に、コア材7とガス吸着剤17を挿入し
たガスバリア容器5aを真空チャンバー11内のステー
ジ13にセットする。セット完了後、真空チャンバー1
1内を排気し、所定の真空度(10-4torr以下)が
得られた時点で開口部9を真空チャンバー11内に設け
られたシール装置(図示していない)によって密閉シー
ルした後、大気圧に戻すことで第1の真空断熱材1aを
作製する(b)。
【0040】次に、第1の真空断熱材1aを、60℃恒
温槽15内で3週間放置する(c)。
【0041】次に、3週間間放置した第1の真空断熱材
1aを解体し(d)、取出したコア材7と新たなガス吸
着剤19とを新たなガスバリア容器5内へ挿入し、再び
真空チャンバー11内のステージ13にセットした後、
排気する(e)。所定の真空度(10-4torr以下)
に達した時点で開口部9を密閉シールし、最終の真空断
熱材1を作製した(f)(g)。
【0042】得られた最終の真空断熱材1の評価を前記
した表1の実施形態3に示す。
【0043】これによれば、実施形態3は、長期間に亘
り、断熱性能の変化が少ないことがわかる。したがっ
て、安定した断熱状態が長期間に亘って得られるように
なる。また、コア材は高温度にさらされることがないた
め、有機物系のコア材であっても何等悪影響は起きな
い。
【0044】図6は実施形態4となる真空断熱材1の別
の製造方法を示したものである。
【0045】即ち、図6に示す如く最内層に熱融着層を
有する金属箔−プラスチックラミネートフィルタから成
る上下2枚のシート状のガスバリア材の一辺を残して三
辺を熱融着した袋状のガスバリア容器5aを形成する。
【0046】次に、シールされていない一方の挿入部と
なる開口部9から図外の80℃恒温槽で24時間乾燥し
たコア材7をガスバリア容器5a内に挿入する(a)。
【0047】次に、コア材7を挿入したガスバリア容器
5aを真空チャンバー11内のステージ13にセットす
る。セット完了後、真空チャンバー11内を排気し、所
定の真空度(10-4torr以下)が得られた時点で開
口部9を真空チャンバー11内に設けられたシール装置
(図示していない)によって密閉シールした後、大気圧
に戻すことで第1の真空断熱材1aを作製する(b)。
【0048】次に、第1の真空断熱材1aを、60℃の
恒温槽15内で3週間放置する(c)。
【0049】次に、3週間放置した第1の真空断熱材1
aのガスバリア容器5aを減圧された真空チャンバー1
1内で開封装置(図示していない)により開封し
(d)、再び排気を継続し、所定の真空度(10-4to
rr以下)に達した時点で開口部9を密閉シールし、最
終の真空断熱材1を作製した(e)(f)。
【0050】得られた最終の真空断熱材1の評価を前記
した表1の実施形態4に示す。
【0051】これによれば、実施形態4は、長期間に亘
り、断熱性能の変化が少ないことがわかる。したがっ
て、安定した断熱状態が長期間に亘って得られるように
なる。また、コア材は高温度にさらされることがないた
め、有機物系のコア材であっても何等悪影響は起きな
い。
【0052】図7は実施形態5となる真空断熱材1の別
の製造方法を示したものである。
【0053】即ち、図7に示す如く最内層に熱融着層を
有する金属箔−プラスチックラミネートフィルタから成
る上下2枚のシート状のガスバリア材の一辺を残して三
辺を熱融着した袋状のガスバリア容器5aを形成する。
【0054】次に、シールされていない一方の挿入部と
なる開口部9から図外の80℃恒温槽で24時間乾燥し
たコア材7をガスバリア容器5a内に挿入する(a)。
【0055】次に、コア材7を挿入したガスバリア容器
5aを真空チャンバー11内のステージ13にセットす
る。セット完了後、真空チャンバー11内を排気し、所
定の真空度(10-4torr以下)が得られた時点で開
口部9を真空チャンバー11内に設けられたシール装置
(図示していない)によって密閉シールした後、大気圧
に戻すことで第1の真空断熱材1aを作製する(b)。
【0056】次に、第1の真空断熱材1aを、60℃の
恒温槽15内で3週間放置する(c)。
【0057】次に、加熱装置21により70℃に加熱
し、その加熱状態で解体し(d)(e)、取出したコア
材7を新たなガスバリア容器5内へ挿入し、再び真空チ
ャンバー11内のステージ13にセットした後、排気
し、所定の真空度(10-4torr以下)に達した時点
で開口部9を密閉シールし、最終の真空断熱材1を作製
した(g)(h)。
【0058】得られた最終の真空断熱材1の評価を前記
表1の実施形態5に示す。
【0059】これによれば、実施形態5は、長期間に亘
り、断熱性能の変化が少ないことがわかる。したがっ
て、安定した断熱状態が長期間に亘って得られるように
なる。また、コア材は高温度にさらされることがないた
め、有機物系のコア材であっても何等悪影響は起きな
い。
【0060】図8は実施形態6となる真空断熱材1の別
の製造方法を示したものである。
【0061】即ち、図8に示す如く最内層に熱融着層を
有する金属箔−プラスチックラミネートフィルタから成
る上下2枚のシート状のガスバリア材の一辺を残して三
辺を熱融着した袋状のガスバリア容器5aを形成する。
【0062】次に、シールされていない一方の挿入部と
なる開口部9から図外の80℃恒温槽で24時間乾燥し
たコア材7をガスバリア容器5a内に挿入する(a)。
【0063】次に、コア材7を挿入したガスバリア容器
5aを真空チャンバー11内のステージ13にセットす
る。セット完了後、真空チャンバー11内を排気し、所
定の真空度(10-4torr以下)が得られた時点で開
口部9を真空チャンバー11内に設けられたシール装置
(図示していない)によって密閉シールした後、大気圧
に戻すことで第1の真空断熱材1aを作製する(b)。
【0064】次に、第1の真空断熱材1aを、60℃の
恒温槽15内で3週間放置する(c)。次に、3週間放
置した第1の真空断熱材1aを、加熱装置21により7
0℃に加熱し、その加熱状態のまま、真空チャンバー1
1内にセットし、減圧された真空チャンバー11内にお
いて、開封冶具(図示していない)によりガスバリア容
器5aを開封する(d)(e)。続いて排気を継続し、
所定の真空度(10-4torr以下)に達した時点で開
口部9を密閉シールし、最終の真空断熱材1を作製した
(f)(g)。
【0065】得られた最終の真空断熱材1の評価を前記
した表1の実施形態6に示す。
【0066】これによれば、実施形態6は、長期間に亘
り、断熱性能の変化が少ないことがわかる。したがっ
て、安定した断熱状態が長期間に亘って得られるように
なる。また、コア材は高温度にさらされることがないた
め、有機物系のコア材であっても何等悪影響は起きな
い。
【0067】なお、参考までに、従来例の真空断熱材を
表1の比較例に、また、硬質ウレタンフォームから成る
コア材を80℃で2週間減圧乾燥したものを使用した真
空断熱材を表1の比較例2に示した。
【0068】いずれの真空断熱材も、長期間の間に断熱
性能の値の変動が大きくなり、長期間に亘り、安定した
断熱性能が得られにくいことがわかる。
【0069】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明の真空
断熱材の製造方法によれば、真空断熱材の経時劣化を抑
制でき、安定した断熱状態が長期間に亘って得られるよ
うになる。
【0070】また、有機物系耐熱性に劣るコア材であっ
て何等悪影響を与えることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる最終の真空断熱材の概要説明
図。
【図2】ガスバリア容器とコア材とを分解した説明図。
【図3】真空断熱材の製造方法の実施形態1を示した説
明図。
【図4】真空断熱材の製造方法の実施形態2を示した説
明図。
【図5】真空断熱材の製造方法の実施形態3を示した説
明図。
【図6】真空断熱材の製造方法の実施形態4を示した説
明図。
【図7】真空断熱材の製造方法の実施形態5を示した説
明図。
【図8】真空断熱材の製造方法の実施形態6を示した説
明図。
【図9】従来例の真空断熱材の製造方法を示した概要説
明図。
【符号の説明】
1 最終の真空断熱材 1a 第1の真空断熱材 5 ガスバリア容器 7 コア材 9 開口部(挿入部) 11 真空チャンバー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア材を挿入したガスバリア容器を真空
    チャンバー内にセットした後、真空チャンバー内を排気
    し、ガスバリア容器の挿入部を密閉シールし、真空チャ
    ンバー内を大気圧に戻して第1の真空断熱材を作り、そ
    の第1の真空断熱材を放置する。一定時間放置された第
    1の真空断熱材を解体してコア材を取出し、取出したコ
    ア材を新たなガスバリア容器に挿入し、そのガスバリア
    容器を真空チャンバー内にセットした後、真空チャンバ
    ー内を排気し、ガスバリア容器の挿入部を密閉シール
    し、最終の真空断熱材を得ることを特徴とする真空断熱
    材の製造方法。
  2. 【請求項2】 第1の真空断熱材は、少なくとも100
    ℃を越えることのない高温状態に一定時間放置すること
    を特徴とする請求項1記載の真空断熱材の製造方法。
  3. 【請求項3】 第1の真空断熱材は、コア材の他にガス
    吸着剤を具備していることを特徴とする請求項1記載の
    真空断熱材の製造方法。
  4. 【請求項4】 第1の真空断熱材の解体時に取出したコ
    ア材を、新たなガスバリア容器へ挿入する時、ガス吸着
    剤を新しいものに交換することを特徴とする請求項3記
    載の真空断熱材の製造方法。
  5. 【請求項5】 コア材を挿入したガスバリア容器を真空
    チャンバー内にセットした後、真空チャンバー内を排気
    し、ガスバリア容器の挿入部を密閉シールし、真空チャ
    ンバー内を大気圧に戻して第1の真空断熱材を作り、そ
    の第1の真空断熱材を放置する。一定時間放置された第
    1の真空断熱材を減圧された真空チャンバー内で解体し
    てコア材を取出し、取出したコア材を新たなガスバリア
    容器に挿入し、真空チャンバー内を排気しながら前記そ
    のガスバリア容器の挿入部を密閉シールし、最終の真空
    断熱材を得ることを特徴とする真空断熱材の製造方法。
  6. 【請求項6】 最終の真空断熱材を得るガスバリア容器
    の密閉シール時は、第1の真空断熱材を解体する解体時
    の減圧時より高い減圧状態で行なうことを特徴とする請
    求項5記載の真空断熱材の製造方法。
  7. 【請求項7】 コア材を挿入したガスバリア容器を真空
    チャンバー内にセットした後、真空チャンバー内を排気
    し、ガスバリア容器の挿入部を密閉シールし、真空チャ
    ンバー内を大気圧に戻して第1の真空断熱材を作り、そ
    の第1の真空断熱材を放置する。一定時間放置された第
    1の真空断熱材を放置温度より高い温度で加熱した後、
    解体してコア材を取出し、取出した高温状態のコア材を
    新たなガスバリア容器に挿入し、そのガスバリア容器を
    真空チャンバー内にセットした後、真空チャンバー内を
    排気し、ガスバリア容器の挿入部を密閉シールし、最終
    の真空断熱材を得ることを特徴とする真空断熱材の製造
    方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015096743A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 日新製鋼株式会社 真空断熱パネルの製造方法
US10989137B2 (en) 2018-10-29 2021-04-27 Cartridge Limited Thermally enhanced exhaust port liner

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