JPH10317922A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents
内燃機関のバルブタイミング制御装置Info
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- JPH10317922A JPH10317922A JP9131363A JP13136397A JPH10317922A JP H10317922 A JPH10317922 A JP H10317922A JP 9131363 A JP9131363 A JP 9131363A JP 13136397 A JP13136397 A JP 13136397A JP H10317922 A JPH10317922 A JP H10317922A
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- oil
- internal combustion
- combustion engine
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L1/00—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
- F01L1/34—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
- F01L1/344—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
- F01L1/3442—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
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- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
- Valve Device For Special Equipments (AREA)
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ベーン体のベーンとハウジングの凹部との衝突
を緩和し、ひいては同衝突に起因する異音等の発生をも
抑制することのできる内燃機関のバルブタイミング制御
装置を提供する。 【解決手段】各ベーン32は、吸気側カムシャフト12
の径方向に放射状に所定の曲率Rを有して延びている。
この曲率Rは進角側油圧室13に対する面は凹曲率で、
遅角側油圧室14に対する面は凸曲率となっている。一
方、各突状部33も同様に曲率Rを有して突出してい
る。すなわち、進角側、遅角側各油圧室13,14の対
向するベーン32及び突状部33は同一の曲率Rを有し
ている。ベーン32が遅角側又は進角側の一方の油圧室
13,14側一杯に回動する際、対向するベーン32及
び突状部33の当接は曲率Rを有する面においてなされ
る。
を緩和し、ひいては同衝突に起因する異音等の発生をも
抑制することのできる内燃機関のバルブタイミング制御
装置を提供する。 【解決手段】各ベーン32は、吸気側カムシャフト12
の径方向に放射状に所定の曲率Rを有して延びている。
この曲率Rは進角側油圧室13に対する面は凹曲率で、
遅角側油圧室14に対する面は凸曲率となっている。一
方、各突状部33も同様に曲率Rを有して突出してい
る。すなわち、進角側、遅角側各油圧室13,14の対
向するベーン32及び突状部33は同一の曲率Rを有し
ている。ベーン32が遅角側又は進角側の一方の油圧室
13,14側一杯に回動する際、対向するベーン32及
び突状部33の当接は曲率Rを有する面においてなされ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の運転中
に同機関の気筒に設けられた吸気・排気バルブの開閉タ
イミングを可変制御する内燃機関のバルブタイミング制
御装置に係り、詳しくはベーン式のバルブタイミング制
御装置に関するものである。
に同機関の気筒に設けられた吸気・排気バルブの開閉タ
イミングを可変制御する内燃機関のバルブタイミング制
御装置に係り、詳しくはベーン式のバルブタイミング制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のバルブタイミング制御装
置としては、例えば特開平5−113112号公報に記
載された装置が知られている。そして、この公報記載の
装置も含め、こうしたバルブタイミング制御装置は一般
に、大きくは、クランクシャフトからの動力が伝達され
るギヤと一体に連結されたハウジングと、このハウジン
グ内に同ハウジングと同一回転軸を有して回動自在に収
容され、バルブを開閉駆動するカムの配設されるカムシ
ャフトの一端に一体に連結されたベーン体とによって構
成されている。上記ハウジングには複数の凹部が形成さ
れており、これら凹部はハウジングの回転軸を中心に放
射状に扇の形状をなして配設されている。一方、上記ベ
ーン体には複数のベーンが形成されており、これらベー
ンも同様にベーン体(ハウジング)の回転軸を中心に放
射状に扇の形状をなして配設されている。そして、前述
のベーン体のハウジング内への収容は、これら凹部に同
ベーンが収容される態様でなされており、このように各
凹部を同ベーンにて各々区画することにより各ベーンの
両側に油圧室が形成される。そして、形成された各油圧
室に対する油圧制御に基づきこれらハウジングとベーン
体との相対回転位相が変更されることによってカムシャ
フトとギヤとの相対回転位相、すなわちバルブタイミン
グが変更される。ここで、上記各油圧室に対する油圧制
御に基づきベーン体がカムシャフトの回転方向と同方向
に回動すると、カムシャフトの回転位相がギヤに対して
進み、バルブタイミングが進められる(進角制御)。一
方、同様にベーン体がカムシャフトの回転方向と逆方向
に回動すると、カムシャフトの回転位相がギヤに対して
遅れ、バルブタイミングが遅らされる(遅角制御)。
置としては、例えば特開平5−113112号公報に記
載された装置が知られている。そして、この公報記載の
装置も含め、こうしたバルブタイミング制御装置は一般
に、大きくは、クランクシャフトからの動力が伝達され
るギヤと一体に連結されたハウジングと、このハウジン
グ内に同ハウジングと同一回転軸を有して回動自在に収
容され、バルブを開閉駆動するカムの配設されるカムシ
ャフトの一端に一体に連結されたベーン体とによって構
成されている。上記ハウジングには複数の凹部が形成さ
れており、これら凹部はハウジングの回転軸を中心に放
射状に扇の形状をなして配設されている。一方、上記ベ
ーン体には複数のベーンが形成されており、これらベー
ンも同様にベーン体(ハウジング)の回転軸を中心に放
射状に扇の形状をなして配設されている。そして、前述
のベーン体のハウジング内への収容は、これら凹部に同
ベーンが収容される態様でなされており、このように各
凹部を同ベーンにて各々区画することにより各ベーンの
両側に油圧室が形成される。そして、形成された各油圧
室に対する油圧制御に基づきこれらハウジングとベーン
体との相対回転位相が変更されることによってカムシャ
フトとギヤとの相対回転位相、すなわちバルブタイミン
グが変更される。ここで、上記各油圧室に対する油圧制
御に基づきベーン体がカムシャフトの回転方向と同方向
に回動すると、カムシャフトの回転位相がギヤに対して
進み、バルブタイミングが進められる(進角制御)。一
方、同様にベーン体がカムシャフトの回転方向と逆方向
に回動すると、カムシャフトの回転位相がギヤに対して
遅れ、バルブタイミングが遅らされる(遅角制御)。
【0003】なお、この装置には上記各油圧室に油を供
給する油圧通路が形成されている。そして、機関の運転
に伴なってオイルポンプが駆動されると、オイルパンに
貯留されている油がオイルストレーナを介してオイルポ
ンプ内に吸引されるとともに、同ポンプにより加圧吐出
された油がオイルコントロールバルブを介して上記各油
圧通路に供給される。このとき、各油圧通路への油の供
給態様は、上記進角側若しくは遅角側への所望の制御方
向に応じてオイルコントロールバルブにより選択的に切
り替えられる。
給する油圧通路が形成されている。そして、機関の運転
に伴なってオイルポンプが駆動されると、オイルパンに
貯留されている油がオイルストレーナを介してオイルポ
ンプ内に吸引されるとともに、同ポンプにより加圧吐出
された油がオイルコントロールバルブを介して上記各油
圧通路に供給される。このとき、各油圧通路への油の供
給態様は、上記進角側若しくは遅角側への所望の制御方
向に応じてオイルコントロールバルブにより選択的に切
り替えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
各油圧室に対する油圧制御により進角側又は遅角側にバ
ルブタイミングを変更する装置においては、内燃機関の
始動時等、上記各油圧室に供給する油圧が低いとき、ベ
ーンがハウジングの凹部内壁に強く衝突して、大きな打
音(異音)が発生することがある。
各油圧室に対する油圧制御により進角側又は遅角側にバ
ルブタイミングを変更する装置においては、内燃機関の
始動時等、上記各油圧室に供給する油圧が低いとき、ベ
ーンがハウジングの凹部内壁に強く衝突して、大きな打
音(異音)が発生することがある。
【0005】また、機関の運転中、これを搭載する車両
の急旋回・急停止・急発進等によりオイルパン内の油が
偏ってオイルストレーナから吸引される油中に空気が混
入するなど、油圧が急激に変化したときにおいても同様
に、ベーンがハウジングの凹部内壁に強く衝突して、大
きな打音(異音)が発生することがある。
の急旋回・急停止・急発進等によりオイルパン内の油が
偏ってオイルストレーナから吸引される油中に空気が混
入するなど、油圧が急激に変化したときにおいても同様
に、ベーンがハウジングの凹部内壁に強く衝突して、大
きな打音(異音)が発生することがある。
【0006】本発明はこうした実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、ベーン体のベーンとハウジング
の凹部との衝突に起因する異音等の発生を抑制すること
のできる内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供す
ることにある。
のであり、その目的は、ベーン体のベーンとハウジング
の凹部との衝突に起因する異音等の発生を抑制すること
のできる内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
めに、請求項1記載の発明は、同一の回転軸心を有して
内燃機関の出力軸及び同機関のバルブを開閉駆動するカ
ムシャフトの一方及び他方に連結された第1及び第2の
回転体を備えるとともに、前記第1の回転体に形成され
た凹部を前記第2の回転体に形成されたベーンにて区画
することによりベーンの両側に第1及び第2の液室を形
成し、該形成した液室に対する液圧制御に基づき前記第
1及び第2の回転体を相対回転させて前記機関出力軸と
前記カムシャフトとの相対回転位相を変更し、前記バル
ブの開閉タイミングを可変制御する内燃機関のバルブタ
イミング制御装置において、前記凹部と前記ベーンとの
当接面は非平面であることをその要旨とするものであ
る。
めに、請求項1記載の発明は、同一の回転軸心を有して
内燃機関の出力軸及び同機関のバルブを開閉駆動するカ
ムシャフトの一方及び他方に連結された第1及び第2の
回転体を備えるとともに、前記第1の回転体に形成され
た凹部を前記第2の回転体に形成されたベーンにて区画
することによりベーンの両側に第1及び第2の液室を形
成し、該形成した液室に対する液圧制御に基づき前記第
1及び第2の回転体を相対回転させて前記機関出力軸と
前記カムシャフトとの相対回転位相を変更し、前記バル
ブの開閉タイミングを可変制御する内燃機関のバルブタ
イミング制御装置において、前記凹部と前記ベーンとの
当接面は非平面であることをその要旨とするものであ
る。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の内
燃機関のバルブタイミング制御装置において、前記凹部
と前記ベーンとの当接面は、前記第1及び第2の回転体
の径方向に所定の曲率を有することをその要旨とするも
のである。
燃機関のバルブタイミング制御装置において、前記凹部
と前記ベーンとの当接面は、前記第1及び第2の回転体
の径方向に所定の曲率を有することをその要旨とするも
のである。
【0009】請求項1又は2記載の発明の構成によれ
ば、例えば機関始動時等の液圧が低いとき、あるいは液
中に空気が混入するなど、その液圧が急激に変化すると
きに、上記凹部とベーンとが当接(衝突)する面積は平
面であるときよりも広くなる。したがって、上記当接
(衝突)面全体にかかる面圧の平均値は低減され、打音
(異音)の発生は全体として抑制される。
ば、例えば機関始動時等の液圧が低いとき、あるいは液
中に空気が混入するなど、その液圧が急激に変化すると
きに、上記凹部とベーンとが当接(衝突)する面積は平
面であるときよりも広くなる。したがって、上記当接
(衝突)面全体にかかる面圧の平均値は低減され、打音
(異音)の発生は全体として抑制される。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項2記載の内
燃機関のバルブタイミング制御装置において、前記第1
及び第2の液室のうち、前記バルブの開閉タイミングを
進角せしめる側の液室にあって前記ベーンは凹曲率を有
し、同バルブの開閉タイミングを遅角せしめる側の液室
にあって前記ベーンは凸曲率を有することをその要旨と
するものである。
燃機関のバルブタイミング制御装置において、前記第1
及び第2の液室のうち、前記バルブの開閉タイミングを
進角せしめる側の液室にあって前記ベーンは凹曲率を有
し、同バルブの開閉タイミングを遅角せしめる側の液室
にあって前記ベーンは凸曲率を有することをその要旨と
するものである。
【0011】同構成によれば、前記出力軸に対してカム
シャフトの相対回転位相を進角させる側の液室内におけ
るベーンは凹曲率を有しているため、進角側への駆動時
の液圧力は凹曲率によるへこみに集中されるようにな
る。一般に、カムシャフトの相対回転位相を進角させる
ための駆動は遅角させるための駆動より大きな液圧力が
必要とされるが、こうしたへこみへの液圧力の集中によ
り、第1及び第2の回転体間の外周側摺動面における液
漏れが低減されるとともに、バルブタイミング可変制御
の応答性も向上される。
シャフトの相対回転位相を進角させる側の液室内におけ
るベーンは凹曲率を有しているため、進角側への駆動時
の液圧力は凹曲率によるへこみに集中されるようにな
る。一般に、カムシャフトの相対回転位相を進角させる
ための駆動は遅角させるための駆動より大きな液圧力が
必要とされるが、こうしたへこみへの液圧力の集中によ
り、第1及び第2の回転体間の外周側摺動面における液
漏れが低減されるとともに、バルブタイミング可変制御
の応答性も向上される。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1記載の内
燃機関のバルブタイミング制御装置において、前記凹部
と前記ベーンとの当接面は、互いに噛み合う複数の凹凸
を有することをその要旨とするものである。
燃機関のバルブタイミング制御装置において、前記凹部
と前記ベーンとの当接面は、互いに噛み合う複数の凹凸
を有することをその要旨とするものである。
【0013】同構成によれば、上記複数の凹凸に液膜を
保持することが容易となるため、この液膜の緩衝作用に
より、上記当接(衝突)に伴う打音(異音)は好適に低
減される。また、機関始動時のように各液室の液圧がほ
とんど作用していないときにおいてもベーンと凹部との
当接(衝突)に起因する同当接(衝突)面の表面損傷は
低減される。
保持することが容易となるため、この液膜の緩衝作用に
より、上記当接(衝突)に伴う打音(異音)は好適に低
減される。また、機関始動時のように各液室の液圧がほ
とんど作用していないときにおいてもベーンと凹部との
当接(衝突)に起因する同当接(衝突)面の表面損傷は
低減される。
【0014】
(第1の実施の形態)以下、図1〜図3を参照して、本
発明を内燃機関としてのエンジンに設けられた吸気バル
ブの開閉タイミングを可変制御する装置に具体化した第
1の実施の形態について説明する。
発明を内燃機関としてのエンジンに設けられた吸気バル
ブの開閉タイミングを可変制御する装置に具体化した第
1の実施の形態について説明する。
【0015】はじめに図3を参照して、同実施の形態に
係るエンジンの動弁構造について説明する。同図3に示
すように、この実施の形態の装置は、エンジンの軸受部
17a,17b上部に平行にかつ回転自在に支持された
吸気側カムシャフト12及び排気側カムシャフト23を
有して構成される。そして、吸気側カムシャフト12に
はカム20が、また排気側カムシャフト23にはカム2
5がそれぞれ設けられており、同カムシャフト12,2
3の回転に伴ってそれらカム20,25が回転すること
により、当該エンジンの各気筒に設けられている図示し
ない吸気バルブ及び排気バルブがそれぞれ開閉駆動され
る。
係るエンジンの動弁構造について説明する。同図3に示
すように、この実施の形態の装置は、エンジンの軸受部
17a,17b上部に平行にかつ回転自在に支持された
吸気側カムシャフト12及び排気側カムシャフト23を
有して構成される。そして、吸気側カムシャフト12に
はカム20が、また排気側カムシャフト23にはカム2
5がそれぞれ設けられており、同カムシャフト12,2
3の回転に伴ってそれらカム20,25が回転すること
により、当該エンジンの各気筒に設けられている図示し
ない吸気バルブ及び排気バルブがそれぞれ開閉駆動され
る。
【0016】排気側カムシャフト23の基端側(図3の
右側)には、カムプーリ26が固定されており、同プー
リ26にはタイミングベルト27が掛装されている。タ
イミングベルト27は、エンジン出力軸であるクランク
シャフト(図示しない)に取り付けられたクランクプー
リ(図示しない)に掛装されている。
右側)には、カムプーリ26が固定されており、同プー
リ26にはタイミングベルト27が掛装されている。タ
イミングベルト27は、エンジン出力軸であるクランク
シャフト(図示しない)に取り付けられたクランクプー
リ(図示しない)に掛装されている。
【0017】また、同排気側カムシャフト23の先端側
(図3の左側)にはドライブギヤ24が固定されてい
る。このドライブギヤ24は、上記吸気側カムシャフト
12の同じく先端側に設けられたドリブンギヤ22に噛
合連結されており、この連結により、ドリブンギヤ22
及びドライブギヤ24が一体回転するようになってい
る。すなわち、エンジンの運転が開始されると、排気側
カムシャフト23には前記カムプーリ26を介してクラ
ンクシャフトの回転駆動力が伝達されるとともに、その
回転駆動力は前記ドライブギヤ24及びドリブンギヤ2
2を介して吸気側カムシャフト12に伝達される。
(図3の左側)にはドライブギヤ24が固定されてい
る。このドライブギヤ24は、上記吸気側カムシャフト
12の同じく先端側に設けられたドリブンギヤ22に噛
合連結されており、この連結により、ドリブンギヤ22
及びドライブギヤ24が一体回転するようになってい
る。すなわち、エンジンの運転が開始されると、排気側
カムシャフト23には前記カムプーリ26を介してクラ
ンクシャフトの回転駆動力が伝達されるとともに、その
回転駆動力は前記ドライブギヤ24及びドリブンギヤ2
2を介して吸気側カムシャフト12に伝達される。
【0018】そして、吸気側カムシャフト12の更に先
端側(図3の左側)には、上記ドリブンギヤ22及び同
カムシャフト12に対して一体に組み付けられたバルブ
タイミング変更機構(以下、「VVT機構」という)1
1が設けられている。
端側(図3の左側)には、上記ドリブンギヤ22及び同
カムシャフト12に対して一体に組み付けられたバルブ
タイミング変更機構(以下、「VVT機構」という)1
1が設けられている。
【0019】以下、図1及び図2を参照して、上記VV
T機構11の構造を説明する。図1は、VVT機構11
及び同VVT機構11が設けられたドリブンギヤ22並
びに吸気側カムシャフト12の断面構造を示す。
T機構11の構造を説明する。図1は、VVT機構11
及び同VVT機構11が設けられたドリブンギヤ22並
びに吸気側カムシャフト12の断面構造を示す。
【0020】吸気側カムシャフト12は、シリンダヘッ
ド17の上端面及び前記軸受部17aによって回転可能
に支持されている。また、同吸気側カムシャフト12に
おいて、その先端には拡径部21が設けられており、こ
の拡径部21の外周に前記ドリブンギヤ22が被嵌され
ている。
ド17の上端面及び前記軸受部17aによって回転可能
に支持されている。また、同吸気側カムシャフト12に
おいて、その先端には拡径部21が設けられており、こ
の拡径部21の外周に前記ドリブンギヤ22が被嵌され
ている。
【0021】一方、VVT機構11は、これも基本的に
は、ボルト53によって上記ドリブンギヤ22に一体に
連結されたハウジング28と、このハウジング28内に
回動自在に収容され、ボルト54によって上記吸気側カ
ムシャフト12に一体に連結されたベーン体29とによ
って構成されている。
は、ボルト53によって上記ドリブンギヤ22に一体に
連結されたハウジング28と、このハウジング28内に
回動自在に収容され、ボルト54によって上記吸気側カ
ムシャフト12に一体に連結されたベーン体29とによ
って構成されている。
【0022】ここで、ハウジング28は、そのカバー3
0共々、全体が有底円筒状を呈しており、その底面とな
るカバー30の側面をベーン体29の先端側側面が摺動
するようになっている。そして、このハウジング28と
ドリブンギヤ22とは、上記ボルト53による連結によ
って、吸気側カムシャフト12を回転軸とした一体回転
が可能となっている。
0共々、全体が有底円筒状を呈しており、その底面とな
るカバー30の側面をベーン体29の先端側側面が摺動
するようになっている。そして、このハウジング28と
ドリブンギヤ22とは、上記ボルト53による連結によ
って、吸気側カムシャフト12を回転軸とした一体回転
が可能となっている。
【0023】図2は図1の2−2線に沿った断面図であ
る(なお、図1は図2の1−1線に沿った断面図に相当
する)。次に、この図2を併せ参照して、上記ハウジン
グ28及びベーン体29の構造を更に詳述する。
る(なお、図1は図2の1−1線に沿った断面図に相当
する)。次に、この図2を併せ参照して、上記ハウジン
グ28及びベーン体29の構造を更に詳述する。
【0024】図2に示すように、VVT機構11のベー
ン体29は、同ベーン体29の中心に位置した円環状を
なして前記吸気側カムシャフト12に固定される固定部
31と、同固定部31の外周部に形成された3つのベー
ン32とを備えている。
ン体29は、同ベーン体29の中心に位置した円環状を
なして前記吸気側カムシャフト12に固定される固定部
31と、同固定部31の外周部に形成された3つのベー
ン32とを備えている。
【0025】一方、ハウジング28の内部には、吸気側
カムシャフト12の周方向に所定間隔を隔てて、同カム
シャフト12の軸心に向けて突出した3つの突状部33
が形成されている。これら各突状部33の内周面は前記
固定部31の外周面に摺接されるようになる。各突状部
33の間は凹部34となっており、前記各ベーン32は
各凹部34内に配置されており、各ベーン32の外周面
はハウジング28の内周面に摺接されるようになる。そ
して、各ベーン32によって凹部34は、更に2つの圧
力室に区画されている。このうち、吸気側カムシャフト
12の回転方向と同方向側に形成された圧力室は遅角側
油圧室14となっており、また、前記回転方向と逆方向
側に形成された圧力室は進角側油圧室13となってい
る。
カムシャフト12の周方向に所定間隔を隔てて、同カム
シャフト12の軸心に向けて突出した3つの突状部33
が形成されている。これら各突状部33の内周面は前記
固定部31の外周面に摺接されるようになる。各突状部
33の間は凹部34となっており、前記各ベーン32は
各凹部34内に配置されており、各ベーン32の外周面
はハウジング28の内周面に摺接されるようになる。そ
して、各ベーン32によって凹部34は、更に2つの圧
力室に区画されている。このうち、吸気側カムシャフト
12の回転方向と同方向側に形成された圧力室は遅角側
油圧室14となっており、また、前記回転方向と逆方向
側に形成された圧力室は進角側油圧室13となってい
る。
【0026】前記各油圧室13,14の内部には、後述
する各油圧通路P1,P2を通じて油が供給されるよう
になっており、ベーン体29は、各油圧室13,14に
供給された油の油圧の大きさに応じて、吸気側カムシャ
フト12の軸回りの双方向に回動可能となっている。
する各油圧通路P1,P2を通じて油が供給されるよう
になっており、ベーン体29は、各油圧室13,14に
供給された油の油圧の大きさに応じて、吸気側カムシャ
フト12の軸回りの双方向に回動可能となっている。
【0027】ここで、ベーン体29が吸気側カムシャフ
ト12の回転方向と同方向(以下、この回転方向を「進
角回転方向」とする)に回動すると、同ベーン体29が
固定された吸気側カムシャフト12の回転位相がドリブ
ンギヤ22に対して進められ、吸気バルブの開閉タイミ
ング(以下、「バルブタイミング」という)が早められ
る。
ト12の回転方向と同方向(以下、この回転方向を「進
角回転方向」とする)に回動すると、同ベーン体29が
固定された吸気側カムシャフト12の回転位相がドリブ
ンギヤ22に対して進められ、吸気バルブの開閉タイミ
ング(以下、「バルブタイミング」という)が早められ
る。
【0028】これに対して、ベーン体29が吸気側カム
シャフト12の回転方向と逆方向(以下、この回転方向
を「遅角回転方向」とする)に回動すると、吸気側カム
シャフト12の回転位相がドリブンギヤ22に対して遅
れ、バルブタイミングが遅らされることとなる。
シャフト12の回転方向と逆方向(以下、この回転方向
を「遅角回転方向」とする)に回動すると、吸気側カム
シャフト12の回転位相がドリブンギヤ22に対して遅
れ、バルブタイミングが遅らされることとなる。
【0029】次に、図1及び図2を併せ参照して、前記
進角側油圧室13及び遅角側油圧室14に油を供給する
ための油圧通路を構成する進角側・遅角側油圧通路P
1,P2、並びにこれら油圧通路P1,P2を通じて油
を供給するためのオイルポンプ15及び前記油圧通路P
1,P2の途中に設けられたオイルコントロールバルブ
(以下、「OCV」という)16等について説明する。
進角側油圧室13及び遅角側油圧室14に油を供給する
ための油圧通路を構成する進角側・遅角側油圧通路P
1,P2、並びにこれら油圧通路P1,P2を通じて油
を供給するためのオイルポンプ15及び前記油圧通路P
1,P2の途中に設けられたオイルコントロールバルブ
(以下、「OCV」という)16等について説明する。
【0030】シリンダヘッド17の内部には図示しない
進角側ヘッド油路及び遅角側ヘッド油路が形成されてお
り、各ヘッド油路はOCV16、オイルポンプ15、及
びオイルストレーナ56を介してオイルパン57に接続
可能となっている。エンジンの運転に伴ってオイルポン
プ15が駆動されると、オイルパン57に貯留されてい
る油はオイルストレーナ56を介してオイルポンプ15
内に吸引されるとともに、同ポンプ15により加圧され
て吐出される。そして、吐出された油はOCV16によ
って上記各ヘッド油路へ選択的に圧送されるようにな
る。
進角側ヘッド油路及び遅角側ヘッド油路が形成されてお
り、各ヘッド油路はOCV16、オイルポンプ15、及
びオイルストレーナ56を介してオイルパン57に接続
可能となっている。エンジンの運転に伴ってオイルポン
プ15が駆動されると、オイルパン57に貯留されてい
る油はオイルストレーナ56を介してオイルポンプ15
内に吸引されるとともに、同ポンプ15により加圧され
て吐出される。そして、吐出された油はOCV16によ
って上記各ヘッド油路へ選択的に圧送されるようにな
る。
【0031】吸気側カムシャフトジャーナル12aに
は、上記各ヘッド油路の開口位置に対応して同カムシャ
フト12の周方向に延びる油溝58,59がそれぞれ形
成されており、これら各油溝58,59はシリンダヘッ
ド17の上端部及び軸受部17aによって囲まれてい
る。
は、上記各ヘッド油路の開口位置に対応して同カムシャ
フト12の周方向に延びる油溝58,59がそれぞれ形
成されており、これら各油溝58,59はシリンダヘッ
ド17の上端部及び軸受部17aによって囲まれてい
る。
【0032】吸気側カムシャフト12の内部には、その
軸線方向に延びる遅角側シャフト油路61が形成されて
いる。この遅角側シャフト油路61の先端側はボルト5
4により閉鎖されている。また、前記カムシャフト12
内部には、前記遅角側シャフト油路61からベーン体2
9の遅角側供給油路63に延びる1本の遅角側油路62
が穿設されており、同油路62によって遅角側シャフト
油路61と前記遅角側供給油路63とが連通されてい
る。
軸線方向に延びる遅角側シャフト油路61が形成されて
いる。この遅角側シャフト油路61の先端側はボルト5
4により閉鎖されている。また、前記カムシャフト12
内部には、前記遅角側シャフト油路61からベーン体2
9の遅角側供給油路63に延びる1本の遅角側油路62
が穿設されており、同油路62によって遅角側シャフト
油路61と前記遅角側供給油路63とが連通されてい
る。
【0033】ベーン体29の内部には、前記遅角側供給
油路63が設けられており、基端側は前記遅角側油路6
2に連通されているとともに、先端側は、遅角側環状油
路64に連通し、さらに前記遅角側環状油路64から3
本の遅角側連通油路65を介して前記各遅角側油圧室1
4に連通される。
油路63が設けられており、基端側は前記遅角側油路6
2に連通されているとともに、先端側は、遅角側環状油
路64に連通し、さらに前記遅角側環状油路64から3
本の遅角側連通油路65を介して前記各遅角側油圧室1
4に連通される。
【0034】ジャーナル12aの内部には吸気側カムシ
ャフト12の径方向に延びる遅角側油孔60が形成され
ている。遅角側シャフト油路61は、この遅角側油孔6
0によって前記一方の油溝59に通じており、同遅角側
シャフト油路61内には、油溝59及び遅角側油孔60
を介して遅角側ヘッド油路の油が供給されるようになっ
ている。したがって、遅角側ヘッド油路から供給される
油は油溝59、遅角側油孔60、遅角側シャフト油路6
1、遅角側油路62、遅角側供給油路63、遅角側環状
油路64、遅角側連通油路65を通じて前記各遅角側油
圧室14に供給可能となる。
ャフト12の径方向に延びる遅角側油孔60が形成され
ている。遅角側シャフト油路61は、この遅角側油孔6
0によって前記一方の油溝59に通じており、同遅角側
シャフト油路61内には、油溝59及び遅角側油孔60
を介して遅角側ヘッド油路の油が供給されるようになっ
ている。したがって、遅角側ヘッド油路から供給される
油は油溝59、遅角側油孔60、遅角側シャフト油路6
1、遅角側油路62、遅角側供給油路63、遅角側環状
油路64、遅角側連通油路65を通じて前記各遅角側油
圧室14に供給可能となる。
【0035】さらに、吸気側カムシャフト12の内部に
は、その軸線方向に対し斜めに延びる進角側シャフト油
路67が形成されている。ベーン体29の内部には、進
角側環状油路68が設けられており、基端側は前記進角
側シャフト油路67に連通されているとともに、先端側
は、前記進角側環状油路68から3本の進角側連通油路
69を介して前記各進角側油圧室13と連通される。
は、その軸線方向に対し斜めに延びる進角側シャフト油
路67が形成されている。ベーン体29の内部には、進
角側環状油路68が設けられており、基端側は前記進角
側シャフト油路67に連通されているとともに、先端側
は、前記進角側環状油路68から3本の進角側連通油路
69を介して前記各進角側油圧室13と連通される。
【0036】ジャーナル12aの内部には吸気側カムシ
ャフト12の径方向に延びる進角側油孔66が形成され
ている。進角側シャフト油路67は、この進角側油孔6
6によって前記他方の油溝58に通じており、同進角側
シャフト油路67内には、油溝58及び進角側油孔66
を介して進角側ヘッド油路の油が供給されるようになっ
ている。したがって、進角側ヘッド油路から供給される
油は油溝58、進角側油孔66、進角側シャフト油路6
7、進角側環状油路68、進角側連通油路69を通じて
前記各進角側油圧室13に供給可能となる。
ャフト12の径方向に延びる進角側油孔66が形成され
ている。進角側シャフト油路67は、この進角側油孔6
6によって前記他方の油溝58に通じており、同進角側
シャフト油路67内には、油溝58及び進角側油孔66
を介して進角側ヘッド油路の油が供給されるようになっ
ている。したがって、進角側ヘッド油路から供給される
油は油溝58、進角側油孔66、進角側シャフト油路6
7、進角側環状油路68、進角側連通油路69を通じて
前記各進角側油圧室13に供給可能となる。
【0037】同VVT機構11にあってはこのように、
進角側ヘッド油路、油溝58、進角側油孔66、進角側
シャフト油路67、進角側環状油路68及び進角側連通
油路69によって進角側油圧通路P1が構成され、ま
た、遅角側ヘッド油路、油溝59、遅角側油孔60、遅
角側シャフト油路61、遅角側油路62、遅角側供給油
路63、遅角側環状油路64及び遅角側連通油路65に
よって遅角側油圧通路P2が構成されている。そして本
実施形態では、前記OCV16によって前記各油圧通路
P1,P2と、オイルポンプ15及びオイルパン57と
の連通状態を切り換えることによってオイルポンプ15
から前記各油圧室13,14内へ油を供給し、あるいは
同各油圧室13,14内から油を排出してオイルパン5
7に戻すようにしている。なお、OCV16は、図示し
ない電子制御装置を通じてその開度がデューティ制御さ
れることにより上記進角側、遅角側の各油圧室13,1
4に供給される油圧を制御する周知の油圧制御弁であ
る。
進角側ヘッド油路、油溝58、進角側油孔66、進角側
シャフト油路67、進角側環状油路68及び進角側連通
油路69によって進角側油圧通路P1が構成され、ま
た、遅角側ヘッド油路、油溝59、遅角側油孔60、遅
角側シャフト油路61、遅角側油路62、遅角側供給油
路63、遅角側環状油路64及び遅角側連通油路65に
よって遅角側油圧通路P2が構成されている。そして本
実施形態では、前記OCV16によって前記各油圧通路
P1,P2と、オイルポンプ15及びオイルパン57と
の連通状態を切り換えることによってオイルポンプ15
から前記各油圧室13,14内へ油を供給し、あるいは
同各油圧室13,14内から油を排出してオイルパン5
7に戻すようにしている。なお、OCV16は、図示し
ない電子制御装置を通じてその開度がデューティ制御さ
れることにより上記進角側、遅角側の各油圧室13,1
4に供給される油圧を制御する周知の油圧制御弁であ
る。
【0038】また、同図1及び図2に示すように、ベー
ン体29における各ベーン32の外周部には、断面矩形
状をなす溝35が形成され、この溝35内には板バネ3
7によって外周側に向けて付勢されるシール部材36が
配設されている。そして、このシール部材36によって
ベーン32の外周面とハウジング28の内周面との間が
シールされ、上記進角側油圧室13及び遅角側油圧室1
4間での油の移動が規制されるようになっている。
ン体29における各ベーン32の外周部には、断面矩形
状をなす溝35が形成され、この溝35内には板バネ3
7によって外周側に向けて付勢されるシール部材36が
配設されている。そして、このシール部材36によって
ベーン32の外周面とハウジング28の内周面との間が
シールされ、上記進角側油圧室13及び遅角側油圧室1
4間での油の移動が規制されるようになっている。
【0039】次に、本実施の形態におけるハウジング2
8及びベーン体29の構造を図2に基づき更に詳述す
る。本実施の形態においては、前述の各ベーン32は、
吸気側カムシャフト12の径方向に放射状に所定の曲率
Rを有して延びており全体が略Y字状を呈している。こ
の曲率Rは前記進角側油圧室13に対する面は凹曲率
で、前記遅角側油圧室14に対する面は凸曲率となって
いる。
8及びベーン体29の構造を図2に基づき更に詳述す
る。本実施の形態においては、前述の各ベーン32は、
吸気側カムシャフト12の径方向に放射状に所定の曲率
Rを有して延びており全体が略Y字状を呈している。こ
の曲率Rは前記進角側油圧室13に対する面は凹曲率
で、前記遅角側油圧室14に対する面は凸曲率となって
いる。
【0040】一方、各突状部33も同様に上記曲率Rを
有して突出している。すなわち、進角側、遅角側各油圧
室13,14の対向するベーン32及び突状部33は同
一の曲率Rを有している。したがって、ベーン32が遅
角側又は進角側の一方の油圧室13,14側一杯に回動
する際、上記対向するベーン32及び突状部33の当接
は上記曲率Rを有する面においてなされる。
有して突出している。すなわち、進角側、遅角側各油圧
室13,14の対向するベーン32及び突状部33は同
一の曲率Rを有している。したがって、ベーン32が遅
角側又は進角側の一方の油圧室13,14側一杯に回動
する際、上記対向するベーン32及び突状部33の当接
は上記曲率Rを有する面においてなされる。
【0041】次に、上記のように構成された内燃機関の
バルブタイミング制御装置の作用を説明する。前述のよ
うに、エンジンの始動時等、遅角側・進角側油圧室1
3,14に供給する油圧が低いとき、あるいはエンジン
を搭載する車両が急旋回・急停止・急発進等を行ったと
き、ベーン体29のベーン32側面と、対向するハウジ
ング28の突状部33側面とが当接(衝突)することが
ある。ここに本実施の形態においては、上記当接(衝
突)する面は曲率Rを有している。すなわち、当接面が
平面に形成されている場合に比べ、より広い面積となっ
ている。このことにより、上記対向するベーン32及び
突状部33との当接(衝突)は、より広い面積において
なされ、上記当接面全体にかかる面圧の平均値は低減さ
れる。そして、平均の面圧が小さくなることにより、上
記当接(衝突)に伴う打音(異音)も全体として抑制さ
れる。
バルブタイミング制御装置の作用を説明する。前述のよ
うに、エンジンの始動時等、遅角側・進角側油圧室1
3,14に供給する油圧が低いとき、あるいはエンジン
を搭載する車両が急旋回・急停止・急発進等を行ったと
き、ベーン体29のベーン32側面と、対向するハウジ
ング28の突状部33側面とが当接(衝突)することが
ある。ここに本実施の形態においては、上記当接(衝
突)する面は曲率Rを有している。すなわち、当接面が
平面に形成されている場合に比べ、より広い面積となっ
ている。このことにより、上記対向するベーン32及び
突状部33との当接(衝突)は、より広い面積において
なされ、上記当接面全体にかかる面圧の平均値は低減さ
れる。そして、平均の面圧が小さくなることにより、上
記当接(衝突)に伴う打音(異音)も全体として抑制さ
れる。
【0042】また、進角側油圧室13内において対向す
るベーン32は凹曲率を有し、突状部33は凸曲率を有
している。一般にベーン体29をカムシャフト12の回
転方向と同一方向に回動させる進角側への駆動は、カム
シャフト12の駆動を上回る力が必要とされるため、遅
角側への駆動に比べより大きな油圧力が必要となる。こ
のとき、ベーン体29の外周側ほど上記油圧力が集中す
ることなる。したがって、ベーン体29(ベーン32)
の外周面とハウジング28(凹部34)の内周面との摺
接面において油漏れが生じ易いという問題があった。し
かし本実施の形態にあっては、上記のように設定された
曲率Rの態様により、油圧力はベーン32の内側(ベー
ン32のへこみ)に集中され、上記油漏れは低減され
る。そして、VVT機構11のバルブタイミング可変制
御の応答性も向上される。
るベーン32は凹曲率を有し、突状部33は凸曲率を有
している。一般にベーン体29をカムシャフト12の回
転方向と同一方向に回動させる進角側への駆動は、カム
シャフト12の駆動を上回る力が必要とされるため、遅
角側への駆動に比べより大きな油圧力が必要となる。こ
のとき、ベーン体29の外周側ほど上記油圧力が集中す
ることなる。したがって、ベーン体29(ベーン32)
の外周面とハウジング28(凹部34)の内周面との摺
接面において油漏れが生じ易いという問題があった。し
かし本実施の形態にあっては、上記のように設定された
曲率Rの態様により、油圧力はベーン32の内側(ベー
ン32のへこみ)に集中され、上記油漏れは低減され
る。そして、VVT機構11のバルブタイミング可変制
御の応答性も向上される。
【0043】以上詳述したように、本実施の形態によれ
ば、以下に示す効果が得られるようになる。 ・当接(衝突)に伴う打音(異音)の大きさを全体とし
て抑制することができる。
ば、以下に示す効果が得られるようになる。 ・当接(衝突)に伴う打音(異音)の大きさを全体とし
て抑制することができる。
【0044】・VVT機構11のバルブタイミング可変
制御の応答性を向上することができる。なお、本実施の
形態は上記に限定されるものではなく、次のように変更
してもよい。
制御の応答性を向上することができる。なお、本実施の
形態は上記に限定されるものではなく、次のように変更
してもよい。
【0045】・本実施の形態においては、ベーン32の
形状を進角側・遅角側両油圧室13,14側に対して同
一の曲率を有する構成とした。これに対して、進角側・
遅角側各油圧室13,14側に対してそれぞれ異なる曲
率を採用してもよい。
形状を進角側・遅角側両油圧室13,14側に対して同
一の曲率を有する構成とした。これに対して、進角側・
遅角側各油圧室13,14側に対してそれぞれ異なる曲
率を採用してもよい。
【0046】・本実施の形態においては、ベーン32の
形状を進角側油圧室13側は凹曲率とし、遅角側油圧室
14側は凸曲率とし、それぞれに対向する突状部33を
その形状に合わせる構造とした。これに対して、ベーン
32の形状を進角側・遅角側両油圧室13,14側が凹
曲率となる構造としてもよい。この場合、VVT機構1
1の遅角側制御時の油漏れも、同様に低減されることと
なる。
形状を進角側油圧室13側は凹曲率とし、遅角側油圧室
14側は凸曲率とし、それぞれに対向する突状部33を
その形状に合わせる構造とした。これに対して、ベーン
32の形状を進角側・遅角側両油圧室13,14側が凹
曲率となる構造としてもよい。この場合、VVT機構1
1の遅角側制御時の油漏れも、同様に低減されることと
なる。
【0047】・本実施の形態においては、ベーン体29
の全てのベーン32の形状を進角側油圧室13側は凹曲
率とし、遅角側油圧室14側は凸曲率とし、それぞれに
対向する突状部33をその形状に合わせる構造とした。
これに対して、各ベーン32の少なくとも1つに同形状
を採用してもよい。
の全てのベーン32の形状を進角側油圧室13側は凹曲
率とし、遅角側油圧室14側は凸曲率とし、それぞれに
対向する突状部33をその形状に合わせる構造とした。
これに対して、各ベーン32の少なくとも1つに同形状
を採用してもよい。
【0048】(第2の実施の形態)次に、本発明を具体
化した第2の実施の形態について、図4を参照して第1
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
化した第2の実施の形態について、図4を参照して第1
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0049】上記第1の実施の形態では、前記ベーン3
2の形状を進角側油圧室13側は凹曲率とし、遅角側油
圧室14側は凸曲率とし、それぞれに対向する突状部3
3をその形状に合わせる構造とした。これに対して、本
実施の形態では、ベーン32’の進角側・遅角側両油圧
室13’,14’側での形状を図4に示すように複数の
凹凸32aによるノコギリ歯状とし、それぞれに対向す
る突状部33’の形状を、上記ベーン32’形状に合わ
せて互いに噛み合う複数の凹凸33aによるノコギリ歯
状としている。
2の形状を進角側油圧室13側は凹曲率とし、遅角側油
圧室14側は凸曲率とし、それぞれに対向する突状部3
3をその形状に合わせる構造とした。これに対して、本
実施の形態では、ベーン32’の進角側・遅角側両油圧
室13’,14’側での形状を図4に示すように複数の
凹凸32aによるノコギリ歯状とし、それぞれに対向す
る突状部33’の形状を、上記ベーン32’形状に合わ
せて互いに噛み合う複数の凹凸33aによるノコギリ歯
状としている。
【0050】次に、上記のように構成された内燃機関の
バルブタイミング制御装置の作用を説明する。前述のよ
うに、エンジンの始動時等、進角側・遅角側油圧室1
3’,14’に供給する油圧が低いとき、あるいはエン
ジンを搭載する車両が急旋回・急停止・急発進等を行っ
たとき、ベーン体29のベーン32’側面と、対向する
ハウジング28の突状部33’側面とが当接(衝突)す
ることがある。本実施の形態においては、上記当接(衝
突)にかかる面を互いに噛み合う複数の凹凸32a,3
3aによるノコギリ歯状としている。したがって、第1
の実施の形態と同様に上記当接面が平面に形成される場
合に比べ、より広い面積となる。このことにより前記同
様、当接(衝突)に伴う打音(異音)は全体として抑制
される。
バルブタイミング制御装置の作用を説明する。前述のよ
うに、エンジンの始動時等、進角側・遅角側油圧室1
3’,14’に供給する油圧が低いとき、あるいはエン
ジンを搭載する車両が急旋回・急停止・急発進等を行っ
たとき、ベーン体29のベーン32’側面と、対向する
ハウジング28の突状部33’側面とが当接(衝突)す
ることがある。本実施の形態においては、上記当接(衝
突)にかかる面を互いに噛み合う複数の凹凸32a,3
3aによるノコギリ歯状としている。したがって、第1
の実施の形態と同様に上記当接面が平面に形成される場
合に比べ、より広い面積となる。このことにより前記同
様、当接(衝突)に伴う打音(異音)は全体として抑制
される。
【0051】また、ベーン32’側面及び突状部33’
側面の複数の凹凸32a,33aにより形成されるこの
ノコギリ歯状の面に油膜を形成することが容易となる。
したがって、この形成された油膜の緩衝作用により、上
記当接(衝突)に伴う打音(異音)の大きさはさらに低
減される。また、エンジン始動時のように進角側・遅角
側各油圧室13’,14’の油圧がほとんど作用してい
ないときにおいても上記ベーン体29のベーン32’側
面と、対向するハウジング28の突状部33’側面との
当接(衝突)に起因する同当接(衝突)面の表面損傷は
低減される。
側面の複数の凹凸32a,33aにより形成されるこの
ノコギリ歯状の面に油膜を形成することが容易となる。
したがって、この形成された油膜の緩衝作用により、上
記当接(衝突)に伴う打音(異音)の大きさはさらに低
減される。また、エンジン始動時のように進角側・遅角
側各油圧室13’,14’の油圧がほとんど作用してい
ないときにおいても上記ベーン体29のベーン32’側
面と、対向するハウジング28の突状部33’側面との
当接(衝突)に起因する同当接(衝突)面の表面損傷は
低減される。
【0052】さらに、エンジン運転中の油圧制御時に生
じる油圧脈動も上記複数の凹凸32a,33aにより緩
和される。すなわち、VVT機構11は前述のとおり、
カムシャフト12側から油を伝達して成り立っている。
ベーン体29の外周の方がVVT機構11回動駆動力が
大きいため、油圧脈動が外周に達すると、VVT機構1
1の進角、あるいは保持が不安定になる。本実施の形態
のようにノコギリ歯状の面を油が通過するように構成す
ることで、油が外周に達するまでに油圧脈動が緩和さ
れ、上記不安定さは低減する。このため、油圧脈動を抑
えるための余分な油圧が不要となり、VVT機構11の
油圧制御に必要とされる油量が低減され、前記オイルポ
ンプ15から吐出させる油量も少なくて済む。オイルポ
ンプ15から吐出させる油量の低減は油の流通に伴う摩
擦を減少させ、エンジンの燃費を向上させる。
じる油圧脈動も上記複数の凹凸32a,33aにより緩
和される。すなわち、VVT機構11は前述のとおり、
カムシャフト12側から油を伝達して成り立っている。
ベーン体29の外周の方がVVT機構11回動駆動力が
大きいため、油圧脈動が外周に達すると、VVT機構1
1の進角、あるいは保持が不安定になる。本実施の形態
のようにノコギリ歯状の面を油が通過するように構成す
ることで、油が外周に達するまでに油圧脈動が緩和さ
れ、上記不安定さは低減する。このため、油圧脈動を抑
えるための余分な油圧が不要となり、VVT機構11の
油圧制御に必要とされる油量が低減され、前記オイルポ
ンプ15から吐出させる油量も少なくて済む。オイルポ
ンプ15から吐出させる油量の低減は油の流通に伴う摩
擦を減少させ、エンジンの燃費を向上させる。
【0053】さらにまた、上記油圧脈動に対するVVT
機構11の相対回転位相の安定化は、前記タイミングベ
ルト27の張力変動を低減させることとなり、ひいては
同ベルト27の振れが減少し、寿命も延長される。
機構11の相対回転位相の安定化は、前記タイミングベ
ルト27の張力変動を低減させることとなり、ひいては
同ベルト27の振れが減少し、寿命も延長される。
【0054】以上詳述したように、本実施の形態によれ
ば、以下に示す効果が得られるようになる。 ・当接(衝突)に伴う打音(異音)の大きさを全体とし
て抑制することができる。
ば、以下に示す効果が得られるようになる。 ・当接(衝突)に伴う打音(異音)の大きさを全体とし
て抑制することができる。
【0055】・ベーン体29のベーン32’側面と、対
向するハウジング28の突状部33’側面との当接(衝
突)に起因する表面損傷を低減することができる。 ・油圧脈動に起因するベーン体29のぶれを排除するこ
とにより、VVT機構11の相対回転位相を安定させる
ことができる。
向するハウジング28の突状部33’側面との当接(衝
突)に起因する表面損傷を低減することができる。 ・油圧脈動に起因するベーン体29のぶれを排除するこ
とにより、VVT機構11の相対回転位相を安定させる
ことができる。
【0056】・上記安定化に伴い、VVT機構11の油
圧制御に必要とされる油量が低減され、エンジンの燃費
を向上することができる。 ・同安定化に伴い、タイミングベルト27の寿命を延長
することができる。
圧制御に必要とされる油量が低減され、エンジンの燃費
を向上することができる。 ・同安定化に伴い、タイミングベルト27の寿命を延長
することができる。
【0057】なお、本実施の形態は上記に限定されるも
のではなく、次のように変更してもよい。 ・本実施の形態においては、ベーン体29の全てのベー
ン32’の進角側・遅角側両油圧室13’,14’側を
複数の凹凸32aによるノコギリ歯状とし、それぞれに
対向する突状部33’をその形状に合わせる構造とし
た。これに対して、各ベーン32’の少なくとも1つの
進角側・遅角側両油圧室13’,14’側での形状を複
数の凹凸32aによるノコギリ歯状としてもよい。
のではなく、次のように変更してもよい。 ・本実施の形態においては、ベーン体29の全てのベー
ン32’の進角側・遅角側両油圧室13’,14’側を
複数の凹凸32aによるノコギリ歯状とし、それぞれに
対向する突状部33’をその形状に合わせる構造とし
た。これに対して、各ベーン32’の少なくとも1つの
進角側・遅角側両油圧室13’,14’側での形状を複
数の凹凸32aによるノコギリ歯状としてもよい。
【0058】・本実施の形態においては、ベーン体29
のベーン32’の進角側・遅角側両油圧室13’,1
4’側を複数の凹凸32aによるノコギリ歯状とし、そ
れぞれに対向する突状部33’をその形状に合わせる構
造とした。これに対して、ベーン体29のベーン32’
の進角側・遅角側両油圧室13’,14’側での形状を
矩形状の複数の凹凸、あるいは梯形状の複数の凹凸など
としてもよい。
のベーン32’の進角側・遅角側両油圧室13’,1
4’側を複数の凹凸32aによるノコギリ歯状とし、そ
れぞれに対向する突状部33’をその形状に合わせる構
造とした。これに対して、ベーン体29のベーン32’
の進角側・遅角側両油圧室13’,14’側での形状を
矩形状の複数の凹凸、あるいは梯形状の複数の凹凸など
としてもよい。
【0059】その他、以上の各実施の形態に共通して変
更可能な要素としては次のようなものがある。 ・上記各実施の形態においては、ベーン32,32’の
進角側・遅角側両油圧室13,13’,14,14’側
を曲率Rを有する形状、又は複数の凹凸32aによるノ
コギリ歯状とし、それぞれに対向する突状部33,3
3’をその形状に合わせる構造とした。これに対して、
ベーン32,32’の形状は非平面であれば任意の形状
であってもよい。
更可能な要素としては次のようなものがある。 ・上記各実施の形態においては、ベーン32,32’の
進角側・遅角側両油圧室13,13’,14,14’側
を曲率Rを有する形状、又は複数の凹凸32aによるノ
コギリ歯状とし、それぞれに対向する突状部33,3
3’をその形状に合わせる構造とした。これに対して、
ベーン32,32’の形状は非平面であれば任意の形状
であってもよい。
【0060】・上記各実施の形態では、吸気側カムシャ
フト12にVVT機構11を設ける場合について示した
が、図5に示すように、排気側カムシャフト23に同V
VT機構11を設ける構成を採用してもよい。
フト12にVVT機構11を設ける場合について示した
が、図5に示すように、排気側カムシャフト23に同V
VT機構11を設ける構成を採用してもよい。
【0061】・上記各実施の形態においては、ハウジン
グ28をドリブンギヤ22を介してクランクシャフトに
駆動連結し、ベーン体29を吸気側カムシャフト12に
連結する構成とした。これに対して、ベーン体29をド
リブンギヤ22を介してクランクシャフトに駆動連結
し、ハウジング28を吸気側カムシャフト12に連結す
る構成としてもよい。
グ28をドリブンギヤ22を介してクランクシャフトに
駆動連結し、ベーン体29を吸気側カムシャフト12に
連結する構成とした。これに対して、ベーン体29をド
リブンギヤ22を介してクランクシャフトに駆動連結
し、ハウジング28を吸気側カムシャフト12に連結す
る構成としてもよい。
【0062】・上記各実施の形態では、ベーン体29の
各ベーン32,32’の外周部に断面矩形状をなす溝3
5を形成し、この溝35内にシール部材36を配設する
とともに、これを板バネ37により外周部に向けて付勢
する構成としたが、これを、同ベーン体29の固定部3
1側に、またはベーン32,32’及び固定部31の両
側に設ける構成とすることもできる。
各ベーン32,32’の外周部に断面矩形状をなす溝3
5を形成し、この溝35内にシール部材36を配設する
とともに、これを板バネ37により外周部に向けて付勢
する構成としたが、これを、同ベーン体29の固定部3
1側に、またはベーン32,32’及び固定部31の両
側に設ける構成とすることもできる。
【0063】・吸気側バルブまたは排気側バルブの一方
の開閉タイミングを変更する構成に限らず、VVT機構
11を吸気側カムシャフト12及び排気側カムシャフト
23の双方に設け、吸気バルブ及び排気バルブの双方の
バルブ開閉タイミングを変更するようにしてもよい。
の開閉タイミングを変更する構成に限らず、VVT機構
11を吸気側カムシャフト12及び排気側カムシャフト
23の双方に設け、吸気バルブ及び排気バルブの双方の
バルブ開閉タイミングを変更するようにしてもよい。
【0064】・上記各実施の形態では、ベーン体29に
3つのベーン32,32’が形成される構成を採用した
が、同ベーンを2つ以下、あるいは4つ以上有した構成
とすることもできる。ベーンの数を上記各実施の形態よ
り少なくした場合には、前記各油圧通路P1,P2の構
成を簡略化することができ、上記各実施の形態より多く
した場合には、ベーン体29に対してより大きな回転ト
ルクを付与することができる。
3つのベーン32,32’が形成される構成を採用した
が、同ベーンを2つ以下、あるいは4つ以上有した構成
とすることもできる。ベーンの数を上記各実施の形態よ
り少なくした場合には、前記各油圧通路P1,P2の構
成を簡略化することができ、上記各実施の形態より多く
した場合には、ベーン体29に対してより大きな回転ト
ルクを付与することができる。
【0065】・上記各実施の形態において、カムプーリ
26をタイミングスプロケットに変更し、タイミングベ
ルト27をタイミングチェーンに変更した構成を採用す
るようにしてもよい。
26をタイミングスプロケットに変更し、タイミングベ
ルト27をタイミングチェーンに変更した構成を採用す
るようにしてもよい。
【0066】・上記各実施の形態はいずれもハウジング
28の突状部33,33’が立体に構成されているが、
軽量化を図るべく、この立体内部をくり抜いて突状部3
3,33’を構成してもよい。
28の突状部33,33’が立体に構成されているが、
軽量化を図るべく、この立体内部をくり抜いて突状部3
3,33’を構成してもよい。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1又は2記
載の発明の構成によれば、例えば機関始動時等の液圧が
低いとき、あるいは液中に空気が混入するなど、その液
圧が急激に変化するときに、上記凹部とベーンとが当接
(衝突)する面積は平面であるときよりも広くなる。し
たがって、上記当接(衝突)面全体にかかる面圧の平均
値は低減され、打音(異音)の発生は全体として抑制さ
れる。
載の発明の構成によれば、例えば機関始動時等の液圧が
低いとき、あるいは液中に空気が混入するなど、その液
圧が急激に変化するときに、上記凹部とベーンとが当接
(衝突)する面積は平面であるときよりも広くなる。し
たがって、上記当接(衝突)面全体にかかる面圧の平均
値は低減され、打音(異音)の発生は全体として抑制さ
れる。
【0068】請求項3記載の発明の構成によれば、前記
出力軸に対してカムシャフトの相対回転位相を進角させ
る側の液室内におけるベーンは凹曲率を有しているた
め、進角側への駆動時の液圧力は凹曲率によるへこみに
集中されるようになる。一般に、カムシャフトの相対回
転位相を進角させるための駆動は遅角させるための駆動
より大きな液圧力が必要とされるが、こうしたへこみへ
の液圧力の集中により、第1及び第2の回転体間の外周
側摺動面における液漏れが低減されるとともに、バルブ
タイミング可変制御の応答性も向上される。
出力軸に対してカムシャフトの相対回転位相を進角させ
る側の液室内におけるベーンは凹曲率を有しているた
め、進角側への駆動時の液圧力は凹曲率によるへこみに
集中されるようになる。一般に、カムシャフトの相対回
転位相を進角させるための駆動は遅角させるための駆動
より大きな液圧力が必要とされるが、こうしたへこみへ
の液圧力の集中により、第1及び第2の回転体間の外周
側摺動面における液漏れが低減されるとともに、バルブ
タイミング可変制御の応答性も向上される。
【0069】請求項4記載の発明の構成によれば、上記
複数の凹凸に液膜を保持することが容易となるため、こ
の液膜の緩衝作用により、上記当接(衝突)に伴う打音
(異音)は好適に低減される。また、機関始動時のよう
に各液室の液圧がほとんど作用していないときにおいて
もベーンと凹部との当接(衝突)に起因する同当接(衝
突)面の表面損傷は低減される。
複数の凹凸に液膜を保持することが容易となるため、こ
の液膜の緩衝作用により、上記当接(衝突)に伴う打音
(異音)は好適に低減される。また、機関始動時のよう
に各液室の液圧がほとんど作用していないときにおいて
もベーンと凹部との当接(衝突)に起因する同当接(衝
突)面の表面損傷は低減される。
【図1】この発明に係るバルブタイミング制御装置の一
実施の形態を示す断面図。
実施の形態を示す断面図。
【図2】図1の2−2線に沿った断面図。
【図3】同実施の形態に係る動弁構造を示す平面図。
【図4】この発明に係るバルブタイミング制御装置の他
の構成例を示す部分断面図。
の構成例を示す部分断面図。
【図5】この発明に係るバルブタイミング制御装置の他
の構成例を示す平面図。
の構成例を示す平面図。
11…VVT機構、12…吸気側カムシャフト、13,
13’…進角側油圧室、14,14’…遅角側油圧室、
15…オイルポンプ、16…OCV、17…シリンダヘ
ッド、17a,17b…軸受部、22…ドリブンギヤ、
28…ハウジング、29…ベーン、30…カバー、3
2,32’…ベーン、32a…凹凸、33,33’…突
状部、33a…凹凸、34…凹部、57…オイルパン、
P1…進角側油圧通路、P2…遅角側油圧通路。
13’…進角側油圧室、14,14’…遅角側油圧室、
15…オイルポンプ、16…OCV、17…シリンダヘ
ッド、17a,17b…軸受部、22…ドリブンギヤ、
28…ハウジング、29…ベーン、30…カバー、3
2,32’…ベーン、32a…凹凸、33,33’…突
状部、33a…凹凸、34…凹部、57…オイルパン、
P1…進角側油圧通路、P2…遅角側油圧通路。
Claims (4)
- 【請求項1】 同一の回転軸心を有して内燃機関の出力
軸及び同機関のバルブを開閉駆動するカムシャフトの一
方及び他方に連結された第1及び第2の回転体を備える
とともに、前記第1の回転体に形成された凹部を前記第
2の回転体に形成されたベーンにて区画することにより
ベーンの両側に第1及び第2の液室を形成し、該形成し
た液室に対する液圧制御に基づき前記第1及び第2の回
転体を相対回転させて前記機関出力軸と前記カムシャフ
トとの相対回転位相を変更し、前記バルブの開閉タイミ
ングを可変制御する内燃機関のバルブタイミング制御装
置において、 前記凹部と前記ベーンとの当接面は非平面であることを
特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の内燃機関のバルブタイミ
ング制御装置において、 前記凹部と前記ベーンとの当接面は、前記第1及び第2
の回転体の径方向に所定の曲率を有することを特徴とす
る内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の内燃機関のバルブタイミ
ング制御装置において、 前記第1及び第2の液室のうち、前記バルブの開閉タイ
ミングを進角せしめる側の液室にあって前記ベーンは凹
曲率を有し、同バルブの開閉タイミングを遅角せしめる
側の液室にあって前記ベーンは凸曲率を有することを特
徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 【請求項4】 請求項1記載の内燃機関のバルブタイミ
ング制御装置において、 前記凹部と前記ベーンとの当接面は、互いに噛み合う複
数の凹凸を有することを特徴とする内燃機関のバルブタ
イミング制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9131363A JPH10317922A (ja) | 1997-05-21 | 1997-05-21 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9131363A JPH10317922A (ja) | 1997-05-21 | 1997-05-21 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10317922A true JPH10317922A (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=15056183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9131363A Pending JPH10317922A (ja) | 1997-05-21 | 1997-05-21 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10317922A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012062869A (ja) * | 2010-09-17 | 2012-03-29 | Denso Corp | バルブタイミング調整装置 |
-
1997
- 1997-05-21 JP JP9131363A patent/JPH10317922A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012062869A (ja) * | 2010-09-17 | 2012-03-29 | Denso Corp | バルブタイミング調整装置 |
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