JPH10317556A - 構築用パネル体とその連結方法 - Google Patents

構築用パネル体とその連結方法

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JPH10317556A
JPH10317556A JP9166498A JP16649897A JPH10317556A JP H10317556 A JPH10317556 A JP H10317556A JP 9166498 A JP9166498 A JP 9166498A JP 16649897 A JP16649897 A JP 16649897A JP H10317556 A JPH10317556 A JP H10317556A
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panel
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connector
convex
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JP9166498A
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Takeshige Shimonohara
武茂 下ノ原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熟練工の技術や手間を必要とすることなく、
短時間に施工できて強度の大きな構造物が得られ、かつ
搬送時や、連結作業時に破損する危険のない連結具を備
えた、構築用パネル体とその連結方法を提供する。 【解決手段】 パネル体1の上端面に凹連結具2を埋設
し、該凹連結具2の底面2cから該パネル体1の下端面
に至る筒体30および筒体30の収納箱31を内設する
とともに、その筒体30内部に下段のパネル体1の凹連
結具2と係止する凸連結具4を保持した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物回りの塀や建物の
外壁、内壁又は間仕切り壁、擁壁さらには土木建造物等
のコンクリート構築物の形成に使用するための構築用パ
ネル体とその連結方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建物回りの塀や建物の外壁、内壁
又は間仕切り壁、擁壁、土木建造物等を構築する場合、
型枠を組み立てて、その中に躯体コンクリートを打設し
たのち型枠を取り除き、必要に応じて表面にタイル等の
化粧材を貼り付けたりモルタル仕上げを行うようにして
いる。また、コンクリートブロックやプレキャストコン
クリートを用い、中空部に補強鉄筋を挿通してこれらを
組積する方法も採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、型枠を
使用する場合には、上記したように型枠の組立工事と解
体工事が必要であり、さらに表面を綺麗にする場合には
タイル等による仕上工事を行うため、多くの時間と労力
を要するとともに作業自体に熟練を要することから、近
年の職人不足と相まって工事費の高騰や工期の遅延を招
くという問題点を有している。
【0004】また、コンクリートブロックやプレキャス
トコンクリートを使用する場合には、これらの位置決め
に時間を要するために作業能率が悪いとともに、重量物
を取り扱うため作業に危険性が伴うなどの不具合があ
る。また、仕上がった塀や擁壁はコンクリートの地肌を
露出したものが多く、このため組積後しばらくすると自
動車の排ガス等による空気の汚れや湿気によるカビやコ
ケの付着により表面が黒ずんだ状態となり、美観的にも
良くないばかりかこれらを除去するのも困難であった。
【0005】本発明は、上述のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、熟練工の
技術や手間を必要とすることなく、短時間に施工できて
強度の大きな構造物が得られ、しかも綺麗な表面で仕上
げることのできる構築用パネル体とその連結方法を提供
することにある。
【0006】また、パネル体体の上下の端縁面に、上段
又は下段のパネル体と連結するための、互いに係合する
形状の凸連結具又は凹連結具を備えた構築用パネル体と
そのような構築用パネル体の連結方法については、すで
に本願の発明者により、特願平8−146418号或い
は特願平8−182657号として提案されている。
【0007】しかしながら、それらの提案のものは、互
いに係合する凸連結具又は凹連結具が、パネル体に埋設
等の手段により固着されているので、上下のパネル体の
連結には追加の連結具を必要とせず、作業は極めて容易
であるという長所を有するが、凸連結具がパネル体の端
縁面から突出しているので、パネル体の搬送時や連結作
業時に凸連結具を破損する危険性があるため、パネル体
の取り扱いは慎重に行う必要があった。この発明は、パ
ネル体の搬送時や、連結作業時に破損する危険のない連
結具を備えたパネル体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するため、パネル体の上端面に凹連結具が埋設され
ており、該凹連結具の底面から該パネル体の下端面に至
る筒体が内設されているとともに、その筒体内部に下段
のパネル体の凹連結具と係止する凸連結具が保持されて
いることを特徴とする構築用パネル体(請求項1)を提
供する。
【0009】また上記発明において、パネル体の裏側
に、対向するパネル体または仮設材と連結するための連
結部材が設けられていることを特徴とする構築用パネル
体(請求項2)も提供する。
【0010】上記した各発明において、パネル体の横端
面付近に、横方向に隣接するパネル体を連結するための
連接具が設けられている構築用パネル体(請求項3)も
提供する。
【0011】上記した各発明において、パネル体がL型
である構築用パネル体(請求項4)、パネル体が曲面を
有する構築用パネル体(請求項5)、パネル体がフレー
ムにより形成されている構築用パネル体(請求項6)を
提供する。
【0012】上記した各発明において、パネル体の表側
または裏側のいずれか一方または双方に遮断板が装着さ
れている構築用パネル体(請求項7)を提供する。
【0013】さらに上記した各発明において、パネル体
の表面に化粧板が添着されている構築用パネル体(請求
項8)も提供する。
【0014】この発明はさらに、上端面に凹連結具を埋
設し、該凹連結具の底面から下端面に至る筒体を内設す
るとともに、その筒体内部に凸連結具を保持したパネル
体を上下に配置したのち、上段のパネル体の筒体内部に
保持された凸連結具を下降させて、下段のパネル体の凹
連結具と係止させる構築用パネル体の連結方法(請求項
9)を提供する。
【0015】上記の発明において、パネル体の裏側に設
けた連結部材により、対向するパネル体または仮設材と
相互に連結する構築用パネル体の連結方法(請求項1
0)を提供する。
【0016】また上記の各発明において、パネル体の横
端面付近に設けた連接具により、横方向に隣接するパネ
ル体と相互に連結する構築用パネル体の連結方法(請求
項11)を提供する。
【0017】上記の各発明において、パネル体が仮設材
の補助により組積みする構築用パネル体の連結方法(請
求項12)を提供する。
【0018】さらに上記の各発明において、対向するパ
ネル体の間に充填材を充填する構築用パネル体の連結方
法(請求項13)も提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳細を説明する。図1はこの発明の構築用パネ
ル体1の一例を示す斜視図である。図2はそのようなパ
ネル体1を組積みした状態を説明する斜視図であり、図
3はパネル体1を組積みした状態の垂直断面図であり、
図4はパネル体1を組積みした状態の裏面側14の正面
図である。
【0020】パネル体1は、矩形の平板状であり、上の
端縁面11には、上段のパネル体と連結するための、左
右方向に延在する凹連結具2を、パネル体1内部には、
下段のパネル体と連結するための、凸連結具4(図3)
を備えている。そして、左右の端縁面12,12には、
左側又は右側のパネル体と連結するための、互いに嵌着
する形状の凹連接具6及び凸連接具7を備えている。な
お凹連結具2の左右方向の長さは短尺でもよい。
【0021】パネル体1の裏面側14には、上下2箇所
にパネル体1の左右方向に延びる凹連結部材8としてあ
り溝81が設けられている。そしてパネル体1の裏面側
14の上縁には凹段部15が、下縁には凸段部16が設
けられている。これら段部は対峙するパネル体1,1間
に充填材としてコンクリートを打設したとき、コンクリ
ートが外部に漏れるの防ぐためと、上下のパネル体1,
1との間の応力の伝達を良くするためのものであって、
パネル体1の厚さにより、必要に応じて設けるものであ
る。
【0022】左右のパネル体を連接するための凹連接具
6及び凸連接具7、及び対向するパネル体1,1を連結
するための凹連結部材8は、寸法精度を高めるために別
途成形された成形品を埋設して使用する場合を図示して
いるが、パネル体1に直接凹凸を設けることもある。
【0023】図3に示したように、パネル体1を組積み
するには、まず基礎9にコンクリートを打設する前か後
に、凹連結具2を所定位置に埋め込むか、或いは基礎ア
ンカー91を埋め込む。パネル体1の下縁の凸段部16
を図示したように予め切断しておいてもよいし、基礎9
に凸段部16の形状に対応する形状の溝を設けておいて
もよい。凹連結具2が埋め込まれているときは、パネル
体1の内部に凸連結具4をあらかじめ装着しておく。基
礎アンカー91を用いる場合は、基礎アンカー91の頂
部でL字型取付板92を固定するとともに、パネル体1
の下方の凹連結部材8のあり溝81を利用して、そのあ
り溝81に嵌入された取付ありほぞ93を取付ボルト9
4でL字型取付板92に固定すればよい。
【0024】左右のパネル体1,1は、その一方の凹連
接具6に他方の凸連接具7を摺動嵌入することにより両
者は連接される。なお、図示の例では凹連接具6及び凸
連接具はいずれもパネル体1の左右端縁面に設けてある
が、パネル体の端縁付近の裏面側に設けることもある。
【0025】対向するパネル体1,1間の連結は、凹連
結部材8のあり溝81に、そのあり溝81に嵌合するあ
りほぞ82からなる凸結合具85を両端に備えた連結棒
83を使用して行われる。なお、パネル体1,1間の隔
たりを微調節するため、連結棒83の中間にターンバッ
クル84を介在させることもある。
【0026】このようにして一段目のパネル体1が配設
された後、同様にして二段面、三段目と順次パネル体1
が組積みされる。上下のパネル体1,1は、凹連結具2
に凸連結具4を挿入して係止させることにより両者は連
結される。
【0027】図4は、組積みされたパネル体1の裏面側
14の正面図である。この例ではパネル体1の左右端縁
の目地が直線的に連続しない千鳥状に組積みされている
が、パネル体1を上下並列させて通し目地となるように
組積みする場合もある。また図1に示したように、パネ
ル体1の上端面に埋設された凹連結具2が、パネル体1
の左右方向に延在するとき、あるいは左右幅の狭い凹連
結具を数多く埋設し、凸連結具を必要に応じてその対応
する数だけ増した場合は、パネル体1をランダムに組積
みすることも可能である。
【0028】なお、図2〜図4に示したように、パネル
体1の裏面側14に、連接するパネル体1,1の連結境
界101を越えて添着材102を沿わせることにより、
連結境界101に生じる曲げモーメントや剪断力によ
り、連結具が破壊されるのを防ぐことができる。さらに
添着材102の下端を受け具102aで支えておくと添
着材102に応力が作用したとき、添着材102の変位
を拘束する役目を果たす。従って必要に応じて適用され
るもので、添着材102に大きな応力が作用するときに
利用される。受け具102aはボルトまたはアンカー等
で壁面に固着する。
【0029】組積みが完了すると、対向するパネル体間
に充填材として例えばコンクリートが打設され、塀、外
壁、内壁間仕切り壁、擁壁などとしてパネル体1の構築
が完了する。なお予めパネル体1の表面側13(図3)
に、パネル体1の素材で直接、或いは別材料の化粧板を
貼り付けるなどして、化粧層が形成されているときは、
表面の装飾工事は不要となる。
【0030】以上に本発明のパネル体を用いた組積み方
法の概略を説明したが、つぎに上下のパネル体1,1を
連結するための凸連結具4及び凹連結具2の詳細を説明
する。
【0031】図5は、パネル体1a,1bにそれぞれ埋
設された、連結前の凹連結具2と凸連結具4を示す一部
断面の要部斜視図である。下段のパネル体1aの上端面
には、凹連結具2が埋設されている。この凹連結具2は
パネル体1aの左右方向に延在していて、パネル体1a
の上端面から掘り下げられた位置に、開口部より幅が拡
がったあり溝2bが設けられていて、開口部とあり溝2
bとの間は側壁2aが形成されている。
【0032】凸連結具4は、凹連結具2の底面2cから
パネル体1bの下端面に至る筒体30の内部に保持され
ている。筒体30の下部は拡張されて、長方形状の収納
箱31が形成されいて、その内部に凸連結具4の躯体5
が収納されている。そして収納箱31の内幅は、前記凹
連結具2の側壁2a間隔とほぼ等しくしてある。躯体5
の中央には軸40aが回転自在に貫入されていて、軸4
0aの下端には回転係止具40が取り付けられており、
軸40aの上端には軸40aをドライバー等で回転させ
るためのすりわりや十字穴などの凹部31bが設けられ
ている。
【0033】躯体5の上部は連継具30bを介して連継
筒30aに繋がっており、連継筒30aの外周面と筒体
30の内周面は螺合されていて、連継筒30aの上端面
には六角穴30cが刻設されている。したがって六角棒
レンチで連継筒30aを回転させると、その回転方向に
より躯体5が収納箱31の内部を上下する。
【0034】回転係止具40の平面図を図6(a)で、
そのA−A線の矢示方向の断面を図6(b)で、そして
斜視図を図7(a)に拡大して示した。回転係止具40
はありほぞ状で、その1/4角部分が中心の軸40aを
対象に2ヶ所、円錐台40c,40cとなっている。図
7(b)は回転係止具40が躯体5に螺入された状態を
示す斜視図である。回転係止具40の幅の狭い辺の側面
40dが、躯体5の側面と同一面となるようになってい
て、回転係止具40はその軸ねじ40b部分で躯体5に
回転自在に取り付けられている。
【0035】このような凹連結具2と凸連結具4を用い
て、上下のパネル体1a,1bを連結する方法を図2と
図5に基づいて説明する。下段のパネル体1aの上端面
に、上段のパネル体1bを配置する。このとき凸連結具
4は、破損防止のためパネル体1bの内部に保持されて
いる。上段のパネル体1bの上端面に埋設された凹連結
具2の底面2cに設けられた筒体30の開口から六角棒
レンチを挿入して、連継筒30aを回転させ、回転係止
具40が下段のパネル体の凹連結具2の底面2cに達す
るまで、凸連結具4の躯体5を降下させる。
【0036】つぎに筒体30の開口から六角棒レンチの
代わりに、軸の長いドライバーを連継筒30aの奥まで
挿入して、軸40aを90゜回転させると、図6(b)
と図9(b)に示したように回転係止具40の円錐台4
0c部分が、凹連結具2の幅が広げられたあり溝2b内
部に侵入する。そこで、再び六角棒レンチで連継筒30
aを逆方向に回転させて、充分な抗力を感じるまで躯体
5を上昇させる。このとき、回転係止具40の円錐台4
0cの斜面は、凹連結具2のあり溝2bの斜面にぴった
り接触するから、上下のパネル体1a,1bは強固に連
結される。また、上下のパネル体1a,1b内部の連結
境界101において、躯体5がその連結境界101にま
たがって、凹連結具2の側面2aおよび収納箱31の内
側面に密接しているから、連結境界101に生じる曲げ
モーメントや剪断力に対抗することができる。
【0037】図8に示した例は、図5に示したパネル体
の連結方法に類似するもので、異なる点は連継筒30a
を使用しないで頭部4aを使用したことと、躯体5の位
置を保持するために軸40aに連継具30bとしてピン
を挿入している。ピンの代わりにナットや板などを軸4
0aに固着してもよい。連結は図5に示した例と同様
に、下段のパネル体1aに上段のパネル体1bを載置し
たのち、凹連結具2又は上の収納箱2dの上方に位置す
る頭部4aをパネル体1aの凹連結具2の底面2cまで
押し下げ、軸40aを90゜回転させたのち、頭部4a
を回転させて軸40aを上昇させて、凹凸連結具2,4
を締め付ける。
【0038】さらに、図10に示したように、凹連結具
2をパネル体1に埋設する前に、その開口部付近の変形
を防ぐ目的で、両側壁2a、2a間を支持ボルト2dで
所々連結しておくと、大きな応力が躯体5に作用したと
き抗することができる。
【0039】この実施例において、パネル体1の前後方
向又は左右方向に、躯体5の側面と収納箱31の内側面
との間に隙間を設けてもよい。これにより、凹連結具2
や収納箱31をパネル体1に埋設するときの位置ずれを
吸収することができる。また躯体5の形状は、直方体の
他、直方体、円柱形や楕円柱形でもよく、収納箱31も
躯体5の形状に対応する形状としてもよい。さらに収納
箱31と躯体5をパネル体1の左右方向に延びた直方体
状とし、回転係止具40とそれに対応する軸40a並び
に筒体30と連継筒30aをそれぞれ複数箇所に設けて
もよい。なお収納箱の形状によっては、成形品でなく直
接パネル体に設けてもよい。
【0040】図11及び図12に別の実施例を示す。図
11はパネル体の凸連結具4と凹連結具2が連結される
前、図12は連結後を示す要部断面図である。この例で
は凸連結具4の躯体5の下部と、凹連結具2の側壁2a
に互いに螺合するねじ4d,2gが刻設されている。た
だ側壁2aのねじ2gは通常の円形の孔の内側面に設け
られる雌ねじとは異なり、紙面の上下方向に延在するも
のである。したがって円柱の外側面に設けられた躯体5
下部の雄ねじ4dの山は、側壁2aのねじ2gと部分的
に接触するにすぎない。このため、両ねじ2g,4dの
山の高さ、溝の深さは大きくすることが好ましい。
【0041】連結される前の凸連結具4は、図11に示
したように、ばね31aにより収納箱31内に保持され
ている。連結にあたり、筒体30の開口から軸の長いド
ライバーを、凸連結具4の頭部4aの凹部31bに差し
込んで、躯体5のねじ4dと凹連結具2のねじ2gが接
触するまで押し下げる。そして凸連結具4を回転させ
て、頭部4aの下面4eが収納箱31の肩31cに接触
するまで、ねじ4dとねじ2gを螺合させると、凹凸連
結具2,4が係止され、図12に示したように上下のパ
ネル体1a,1bは連結される。
【0042】この実施例において、凹凸連結具2,4を
係止させたとき、凸連結具4の頭部4aと収納箱31と
の間、及び凸連結具4の頭部4aと躯体5との中継軸4
bと収納箱31下端の側面との間に、隙間4f.4gが
生じるようになっているので、上下のパネル体1a、1
bにそれぞれ埋め込まれた凹凸連結具2,4が、パネル
体1a,1bの前後方向に若干の位置ずれしていても調
整可能であり、凹凸連結具2,4は支障なく係止され
る。
【0043】また前述したように、凹連結具2の側壁2
aのねじ2gは、紙面の上下方向に延在するもの、すな
わちパネル体1aの左右方向に延在するものであるか
ら、凸連結具4のパネル体1aの左右方向への埋設位置
ずれは全く支障にならない。さらに、複数個の凸連結具
4を一つの凹連結具2に係止することも可能である。
【0044】さらにこの実施例において、凹連結具2を
円筒形として、その内側面2aに設けるねじ2gを、通
常の雌ねじとしてもよい。この場合雌ねじの材料費は少
なくてすむが、図12に示したように連結した場合に、
パネル体の左右方向の隙間4f,4gが少ししかとれな
いので、工場製作時に凹凸連結具の位置決めを正確に行
う必要がある。したがって大規模工事で1枚でも不良品
があると連結できない場合がある。
【0045】図13及び図14は別の実施例を要部断面
図である。図13は下段のパネル体1a上に上段のパネ
ル体が設置された状態を示す。凸連結具4はバネ31a
により筒体30の収納箱31内に保持されている。
【0046】筒体30の上部開口から六角棒レンチを凸
連結具4の頂部に設けた六角穴に差し込んで、そのまま
凸連結具4をその頭部4aに設けたねじ4dが、収納箱
31下方の筒体30に設けたねじ31gに接触するまで
押し下げたのち、凸連結具4を回転させて両方のねじ4
d,31gを螺合させる。そして頭部4aから中継軸4
bを介して繋がっている、図7で示したような、回転係
止具40を凹連結具2のあり溝2b内部に位置するまで
下降させる。
【0047】そこで六角棒レンチをドライバーに交換し
て、その先端を中継軸4bの凹部31bに差し込んで、
中継軸4bを90゜回転させたのち、再び六角棒レンチ
に取り替えて、頭部4aを逆に回転させて頭部4aを引
き上げると、図14に示したように、回転係止具40の
ありほぞ斜面が、凹連結具2のありみぞ2b斜面に接触
して、凹凸係止具2,4は係止され、上下のパネル体1
a,1bは連結される。
【0048】この実施例において、図15に示したよう
に、凹連結具2のあり溝2bと、凸連結具2の回転係止
具40のありほぞの、それぞれの斜面に凹凸を設けてお
くと、両者間の滑りが抑えられて、強固に係止される。
なお図14及び図15に示して例において、中継軸4b
の上部付近にねじ40bと頭部4aの内側にねじ41a
を設けて前述の作業を行ってもよい。
【0049】図16〜図18にさらに別の実施を示す。
図16は下段のパネル体1aに上段のパネル体1bが載
置された状態を示す断面図であり、凹凸連結具2,4は
まだ係止されていない。図17は図16のB−B線断面
図である。この状態から、軸40aをドライバー等の操
作具で、凸連結具4を押し下げて、軸40a上方に設け
られたねじ40mが筒体31に設けられたねじ31mに
接したとき、凹部31bに嵌入されたドライバー等を回
転させると、空回りするねじ40nの作用によって、そ
の躯体5の下部に設けられた凹凸4hを、凹連結具2の
側壁2aに設けられた凹凸2hに掛合させ、両連結具
2,4を係着させて、上下のパネル体1a,1bを連結
した状態を図18に示している。このとき躯体5 又は
少なくとも凹凸4h部分は弾性体であることが好まし
い。
【0050】図19は、前記の実施例と類似の凹凸連結
具2,4で使用される、別の例での凸連結具4の躯体5
を示す斜視図である。躯体5の側面の一部又は全部に水
平方向の凹凸5aを設ける。この水平方向の凹凸5aは
必須であるが、さらに必要に応じて鉛直方向の凹凸5b
を併設して、凸連結具4を押し下げるときの方向性をよ
くすることができる。
【0051】図20〜図22は、別の実施例での凹凸連
結具2,4を説明するための一部断面の斜視図である。
図20に示したように、凸連結具4はその躯体5の上部
に回転自在に取り付けられた軸40aの外周に刻設され
たねじを、筒体30の内周に刻設されたねじと螺合させ
ることにより、筒体30下部の収納箱31内部に保持さ
れている。躯体5の下部半分は柱状で、軽量化のために
中空部分44が設けられているが、中空部分の無い充実
体でもよい。そして躯体5の相対する両外側面42に
は、凹所41が設けられている。
【0052】一方凹連結具2は、前記の凸連結具4の躯
体5の下部半分を受け入れる空洞を備え、底面に筒体3
0の開口を備えた箱体であり、パネル体1aの上端の接
合面に埋め込まれている。そして凹連結具2の箱体内部
には、凸連結具4が所定位置まで挿入されたとき、その
躯体5の凹所41に対応する位置に、箱体の内側面22
から突出した、弾性変形可能な凸起23が設けられてい
る。
【0053】したがって、上のパネル体1bを下のパネ
ル体1aに載置したのち、上のパネル体1bの筒体30
の開口からドライバーを差し込んで、軸40aを回転さ
せて凸連結具4を降下させてその躯体5の下半分を、下
のパネル体1aの凹連結具2の空洞内に嵌入させると、
凹所41と凸起23が掛合する。
【0054】つぎにドライバで軸40aを逆に回転させ
て、躯体5をわずか持ち上げると、凹凸連結具2,4が
強固に係止され、図21に示したように上下のパネル体
1a,1bが連結される。
【0055】この例では躯体5が上下のパネル体1a,
1bの連結境界101で凹連結具2の側面および収納箱
の内側面に接しているうえ、凹連結具2の凸起23と、
その凹連結具2に挿入された凸連結具4の凹所41は、
パネル体1a,1bの表裏方向に延在するように配置さ
れているから、凹凸両連結具2,4により連結された上
下のパネル体1a,1bは、連結境界101で正負のモ
ーメントを受けたときに有効に作用する。
【0056】図22に示した実施例では、図20又は図
21に示した実施例とは逆に、凹連結具2の凸起23と
凸連結具4凹所41は、上下のパネル体1a,1bの左
右方向に延在するように配置されている。しかしなが
ら、この例においても両連結具2,4は連結具の左右方
向、すなわちパネル体1a,1bの表裏方向の両側で係
止されているから、連結境界101で正負のモーメント
を受けたときに有効に作用する。なお凹凸23は図示の
ように鋼バネ等の別材料でもよい。
【0057】このような凹凸連結具2,4は合成樹脂、
鉄、非鉄金属、セラミックス、ゴム等から成形されたも
のであり、補強のために炭素繊維やガラス繊維が添加さ
れている場合や、繊維そのものを樹脂等で固めたもの又
はその複合材等の場合もある。また、必要部分を別の材
料で作り加工したのち、必要箇所に埋設等の手段により
合体させてもよい。さらに、凹連結具2、筒体30や収
納箱の外周には、埋設時にパネル体1a,1b材料との
結合を強いものとするため、鍔、突条、凹溝などの凹凸
を設けてもよい。
【0058】以上図1〜図22を参考して説明した実施
例により、本発明の構築用パネル体とその連結方法の技
術的思想を開示したが、本発明はこの開示された技術に
限定するものでなく、該技術的思想の範囲内において応
用できる。その一例として図1〜図41に示した凹凸連
結具の設置方向を、図21又は図22に示した例のよう
に変更することは、本発明の技術的思想の範囲に属す
る。その他の例を以下に説明する。
【0059】図23〜図25(a)には、別の形状の凹
凸連結具を用いて、パネル体を連結する実施例を示す。
この実施例における凸連結具4は、その躯体5の下部が
2つの平行な脚に分割されて、それぞれの脚の下端には
外側に突出した凸起47を有し、躯体5の上部にはボル
ト状の中継軸4bが固着され、その中継軸4bに頭部4
aが螺入されている。そして2つの脚は、筒体30下部
の内寸が狭くなった収納箱31内に、その弾性に抗して
圧入されているので、図23に示したように、凸連結具
4は筒体30内部に保持される。
【0060】下段のパネル体1aの上に上段のパネル体
1bを載置したのち、上段のパネル体1bの筒体30の
開口から操作具を用いて、凸連結具4を降下させ、頭部
4aを収納箱31の肩31Cに接触させる。このとき躯
体5の下部の脚は図24に示したように、その凸起47
は凹連結具2の凹所31d内部に解放される。しかしこ
のままの状態では、凸起47と凹所31dとの間には隙
間31eが生じている。
【0061】つぎに凸連結具4の頭部4aを操作具で回
転させると、躯体5が持ち上げられて、図25(a)に
示したように、凸起47は凹所31dの上壁と密接す
る。このようにして凹凸連結具2,4が掛合され、上下
のパネル体1a,1bが連結される。図25(b)に示
した例は、図25(a)で示した例に類似するが、この
場合躯体5の少なくとも下部は弾性体である必要があ
る。
【0062】前記の実施例で、躯体5の持ち上げを、そ
の頭部4aの軸出し操作法によって行っているが、同様
の操作による別の実施例をつぎに説明する。図26に示
した例では、躯体5の上部にボルト状の中継軸4bが固
着され、その中継軸4bに軸出し操作用の頭部4aが螺
入されている。
【0063】躯体5の下部には、翼状の係止ばね32が
取り付けられている。この係止ばね32は、パネル体1
bの筒体30の内部では翼が狭められて、凸連結具4を
筒体30内部に保持している。パネル体1a,1bの連
結にあたり、凸連結具4が押し下げられ、係止ばね32
が下のパネル体1aの凹連結具2の凹所31dに入る
と、係止ばね32は解放されて、図27に示したように
翼を拡げる。
【0064】つぎに操作具を凸連結具4の頭部4aの操
作穴4kに差し込んで回転させると、躯体5が持ち上げ
られて、係止ばね32の先端は凹連結具2の凹所31d
の上壁に接触する。さらに所定量だけ引き上げると、凹
凸連結具2,4は掛合されて、上下のパネル体1a,1
bが連結される。
【0065】前記したように、パネル体の連結前には、
凸連結具4は係止ばね32の弾性により筒体30内部に
保持されているが、輸送中に滑り出して躯体5の下部が
パネル体から突出するのを防止するために、図26に示
したように、頭部4aにばね31aを設置して、筒体3
0の内面を押しつけるようにするとよい。
【0066】この発明で使用される凹凸連結具の形状や
方法は、以上の実施例に示したものに限定されるもので
はなく、各種の形状や方法を適宜採用することができ
る。以下図28〜図41に、それらの例を連結具の嵌合
前又は後の断面図で示す。
【0067】図28に示した例はでは、凸連結具4の躯
体5下部の二股の脚部51はその先端で内側に曲げられ
ているとももに、その形状に対応して凹連結具2の凸起
部32もその箱底に向かって凹んだ形状になっており、
かつ脚部51の内外面並びに凸起32の外面及び凹連結
具2の箱内面に、係止爪33,52が形成されていて、
両連結具2,4の噛合範囲を拡大して、両連結具2,4
の係止力を増強している。
【0068】図29に示した例では、凸連結具4の躯体
5の下部に膨出部53を、凹連結具2の空洞部21に凸
起23を設け、その膨出部53の斜面及び凸起23の先
端に備えた係止爪33,52の噛合により、両連結具
2,4を係止するものである。
【0069】図30に示した例では、凸連結具4の躯体
5の下部の膨出部53の斜面及び凹連結具2の凸起23
先端の係止爪33,52のほか、両連結具2,4の垂直
な面にも必要に応じて係止爪33,52を設けて、噛合
面積を広げ両連結具2,4の係止力を増している。
【0070】図31に示した例では、凹連結具2の空洞
部21をあり穴状とし、その底部に向かって拡がる斜面
に係止爪33を設けるとともに、その係止爪33と、凸
連結具4の躯体5下部の二股の脚部51の外面に設けた
係止爪52とが噛合して、挿入された凸連結具4とパネ
ル体1aに埋設された凹連結具2が係止されるようにな
っている。
【0071】図32に示した例は、凹連結具2は箱状の
空洞部を有し、その深さ方向のほぼ中央で空洞部を膨ら
ませて、凹所31dを形成してあり、凸連結具4の柱状
の躯体5の下部も同様に、その中央で弾性変形可能な膨
出部53を形成してある。したがって、両連結具が嵌合
状態にあるとき、凹所31dと膨出部53とからなる凹
凸によって係止され、両連結具は結合される。このとき
凸連結具4の膨出部53の弾性変形を容易にするため
に、その内部に中空部分54を設けてもよい。また凹所
31dと膨出部53にそれぞれ係止爪33,52を設け
ておくと、爪の噛合により両連結具2,4の係止力がさ
らに増大する。凹所31dと膨出部53は1個以上でも
よい。
【0072】図33は凸連結具4の躯体5下部の先端に
設けられた凸起47が、パネル体1aに埋設された凹連
結具2の凸起23と掛合することにより、両連結具が係
止されている状態を示す断面図である。この例では凸連
結具4の躯体5の下部が脚状に二分割され、脚間に係着
されたバネ59の力により、脚の先端に設けられ凸起4
7は外側に強制的に広げられて、掛合が確実になる。な
お、この例の凸連結具4の躯体5と凹連結具2の組み合
わせでは、凸連結具4がさらに凹連結具2内に進入する
ことが可能であり、凸連結具4の凸起47と凹連結具2
の凸起23との間に隙間を生じることがある。したがっ
て、凸連結具4は図23〜図27に示したような軸出し
操作法により、固定係止する必要がある。
【0073】図34に示した例は、図33に示した例と
類似するが、凸連結具4の躯体5の下端両側に、凸起4
7が蝶番状に取り付けられており、バネ59により広が
る方向に付勢されているので、凹連結具2の凸起23と
掛合するようになっている。この例も、凸連結具4は前
記の軸出し操作法により、固定係止される必要がある。
また図33と図34に示した凸連結具4を、図31に示
した凹連結具に使用することができる。さらに図33に
示した凸起47を図34に示した凸起47のように長く
して、必要によりその先端に係止爪52を設けるとよ
い。またバネ59を省いてもよい。
【0074】図35に斜視図で、図36に要部断面図で
示した例での、凸連結具4の躯体5の下部と凹連結具2
との組み合わせでは、凸連結具4の躯体5下部に内蔵さ
れたに凸起47が、バネ59の付勢により、凹連結具2
の凹所31dに填め込まれることにより、両連結具2,
4が掛合されるものである。
【0075】以上図28〜図36に示した例で、凹凸連
結具2,4の掛合による係止を説明し、凸連結具2の筒
体内の保持並びに凹連結具係止するための操作について
の説明を、特殊な場合を除いて省略しているが、図1〜
図27に示した実施例で使用された、凸連結具2の筒体
内の保持並びに凹連結具係止するための操作法を応用す
ることができる。例えば、図29〜図36に示した凸連
結具とパネル体1bの連結は、図5、図8,図11,図
13,図16,図20及び図23に示した方法によって
なされる。
【0076】図37及び図38は別の実施例であり、そ
の要部を断面図で示した。この凹凸連結具2,4の形状
と両者の掛合の状態は、図25(b)に示した例と類似
しているが、凸連結具4の躯体5の上部に、躯体5を貫
通するくさび形の係止孔5nが設けられている。
【0077】凸連結具4の躯体5の少なくとも下部は弾
性材料から形成され、切り込み48により二つの脚部に
分かれている。そしてその各々に外側に突出した凸起4
7が設けられていて、脚部が狭められた状態で筒体30
の収納箱31に保持されている。また凹連結具2には、
凸連結具4の躯体5の下部が解放された形状で受け入れ
る空洞部21が設けられている。
【0078】下段のパネル体1aの上に上段のパネル体
1bを載置し、上段のパネル体1bの筒体30の開口か
ら操作具を挿入して、軸40aを押し下げて凸連結具4
を下降させると、図38に示したように、凸連結具4の
躯体5の脚部が解放されて空洞部21に拡がり、その凸
起47が凹連結具2の凹所31dと掛合する。
【0079】この状態では、凹凸連結具2,4は係止さ
れているが、凸連結具2とパネル体1bとは係止されて
いない。したがって、パネル体1bに設けた、パネル体
1bの一方の側からの収納箱31の両壁を貫通するくさ
び形の係止孔4nと、前記した躯体5の係止孔5nとを
連通させたのち、その孔にくさび4pを打ち込むと両パ
ネル体1a,1bは連結される。
【0080】この実施例において、凸連結具4の躯体5
の切り込み48や凸起47の形状は、躯体5の材料の弾
性により決められるものであり、またそれに従って凹連
結具2の空洞部21の形状が決められる。躯体5の材料
によっては切り込み48を省略することもできる。
【0081】図39に示した例は、前図に示した例と類
似するものであるが、凸連結具4の躯体5は凹連結具2
に嵌入されているが、両者は互いに係止手段をもってい
ない。このため躯体5の下部と下段のパネル体1aと
は、前図同様に凹連結具2を貫通するくさび4pを打ち
込んで掛合している。一方躯体5の上部と上段のパネル
体1bは、筒体30の収納箱31を貫通するボルト4q
で掛合している。このように躯体5を介して、上下のパ
ネル体1a,1bは連結される場合もある。
【0082】図40に示した例は、別の連結方法を説明
するための連結直前の断面図である。凸連結具4の躯体
5の下部は狭められて、筒体30の収納箱31に保持さ
れている。この収納箱31の一部は、パネル体1bも含
めてその裏面14側からみて、L字形に切り抜かれてい
る。そして凸連結具2の躯体5の上部に、左右方向、す
なわち紙面に対して上下方向に延びるあり溝5tが設け
られ、そのあり溝5tにありほぞ4tを備えた係止具4
sが付設されている。
【0083】そして係止具4sを手又は操作棒で、L字
形の垂直方向の切り抜きに沿って押し下げると躯体5が
降下する。そして、その下部が凹連結具2の空洞部21
に導入されると開放されて、凹連結具2のあり溝2bに
接触して、躯体5と凹連結具2は係止される。つぎに係
止具4sをL字形の水平方向の切り抜きに沿って移動さ
せて固定すると、躯体5及び係止具4sを介して、上下
のパネル体1a,1bは連結される。
【0084】この実施例において、躯体5上部に螺入さ
れている軸40aは、係止具4sの押し下げを補助する
働きをするもので、必要に応じて設けられるものであ
る。また躯体5下部および凹連結具2のあり溝2bの凹
凸も、必要に応じて設けられるものである。
【0085】図41に示す例は前図に示した例と類似す
るもので、L字形の代わりに上下方向の切り抜き1eと
してある。そして、係止具4sの一端は躯体の上部側面
に固定されていて、他端には角孔が設けられている。係
止具4sを押し下げて躯体5下部を凹連結具2と係着さ
せたのち、パネル体1bの裏面14に回転自在に固着さ
れたくさび4tを、前記係止具4sの角孔に嵌入して、
凸連結具4の躯体5を上段のパネル体1bに係着する。
このようにして、上下のパネル体1a,1bが連結され
るのである。
【0086】図42はパネル体1の斜視図であって、図
40及び図41においてパネル体の断面図で示した係止
具4sを斜視図で示すもので、パネル体の左側半分は図
40に示した係止具4sの実施態様を、右半分は図41
に示した係止具4sの実施態様を示す。このとき、くさ
び4tの代わりに窓に使用されているクレセントを利用
してもよい。
【0087】図42は、左右のパネル体を連結するため
の連接具の例も示している。この例では、パネル体1の
裏面に左右に延在させた凹連結部材8の両端に、連接具
180,181が設けられている。回転自在のくさび状
の連接具181の先端を、くさび受けの孔を備えた連接
具180に嵌入することにより、左右のパネル体を連結
する。このような連接具180,181は直接パネル体
1に固着してもよい。
【0088】また図42には、上下のパネル体間の前後
左右方向の振れ止めと据え付けを強化するための設置具
の例も示している。この例ではパネル体1の下端面中央
に設置凸具1fを、上端面中央に設置受け具1gを設け
てある。なお設置受け具1gは成形品でもよい。
【0089】図43は、組積みされた上下のパネル体1
a,1b間に設置具が配置されている状態を示す断面図
である。(a)の例では設置凸具1fが直接パネル体1
bに埋設されており、設置受け具1gは円錐台形の穴で
ある。(b)の例では、あらかじめパネル体1bに埋設
されている設置固定具1hに、現場で設置凸具1fを螺
入したものである。螺合の代わりに、接着剤で接合して
もよい。このような方法は、図1〜図41に示した例に
も適用することができる。
【0090】図44はパネル体1の裏面14側を示す斜
視図である。図1にはあり溝を備えた凹連結具を示した
が、本図のように裏面14から突出したありほぞ74
が、パネル体の左右方向に延在する凸連結部材73も利
用することがある。連結棒76の両端はあり溝75を備
えた凹結合具77となっている。この場合でもあり溝8
1を備えた凹連結部材8と併用してもよい。
【0091】図45に示したパネル体1は、パネル体の
上下方向に凹連結部材8を備えている。この場合でもパ
ネル体の裏面から突出した、上下に延びる凸連結部材も
利用することができる。
【0092】左右のパネル体を連結するための連接具に
ついて、パネル体の横端面に設ける場合は、すでに図1
及び図2に示した例で説明しているが、別の例を図46
〜図47に示す。図46(a)はパネル体の裏面側14
に埋設された凹連結部材8のあり溝81に、ありほぞ6
5を入れ、そのありほぞ65のボルト64に、先端に鉤
部を備えた平板状の連接具7aを通して蝶ナット113
で締結した状態を示す。この連接具7aの形状は、図4
6(b)に示した対応する連接具7bと組み合わされた
とき、図47に示したようにそれぞれの鉤部が噛み合う
ようになっていて、両者間に引っ張り応力や圧縮応力が
かかっても外れることがない。この例では連接具7a,
7bは凹連結部材8を介してパネル体1に固着されてい
るが、パネル体に直接埋め込まれたボルト及びナットを
介して連接具7を蝶ナット113で締結してもよい。但
し埋込ナットの場合は、ボルトを介するとよい。この応
用例として建築金物で窓に使用されているクレセント及
び公知のフック連接等がある。
【0093】図48に示した例は、パネル体1の裏面1
4の凹連結部材8に切り込み89を設け、かすがい状の
連接具7cで両パネル体1,1の切り込み89に差し込
んで橋かけすることにより、左右のパネル体1,1を連
結するものである。さらに連接具7cの中央部付近に挿
通孔を設け、図47で示したありほぞ65のボルト64
を挿通して蝶ナット113で締め付けてもよい。
【0094】以上の実施例において、パネル体1を矩形
のパネル状のものを例示して説明してきたが、この発明
で利用できるパネル体の形状は長方形のみならず、また
一種類の形状のパネル体の構築に限られるものではな
い。図49に示したように矩形状のパネル体1に、十字
型のパネル体161、変形十字型のパネル体162、凸
字形のパネル体163等の形状のパネル体も可能で、さ
らに該パネル体を組み合わせて連結することができる。
図49に示した例では、横方向の連結境界が連続しない
ので、曲げ応力に対する抵抗性が向上するほか、模様を
形成することができる。
【0095】また、上記したパネル体は、いずれも平板
状であるが、L型のパネル体を使用して、前記した各種
の連結具、連結部材、連接具を用いてパネル体を連結し
て、建造物等を構築することが可能である。図50及び
図51には、パネル体1を構築するにあたり、隅部分に
使用されるパネル体の一例を斜視図を示す。図50は入
隅用パネル体18であり、図51は出隅用のパネル体1
9である。
【0096】さらに本発明のパネル体1は、平面的な板
状体に限るものではなく、図52に示したような円筒を
縦に切断した形状のものでもよく、出隅や入隅用に使用
したり、組み合わせてタンクの外壁などの構築に利用す
ることも可能である。なお、化粧層190は入り丸面側
に限らず、出丸面側にも設ける場合がある。
【0097】図53はさらに別の実施例を示すパネル体
170の斜視図である。この例のパネル体170は、上
下の受け板171とその受け板171を連結するフレー
ム172とから構成された枠体に、金属製や合成樹脂製
の網体173を取り付けたものである。受け板171は
金属や合成樹脂から作られた断面略コの字形のチャンネ
ルレール状であり、その上部の受け板171の上面、す
なわちパネル体としての端縁面に、並んで開口した凹連
結具2が形成されている。フレーム172は角筒状であ
り、内部に筒体、収納箱、凸連結具を内蔵している。
【0098】したがって、すでに示した各種の凸連結具
と、上方のパネル体の凹連結具と係止可能であるから、
上下のパネル体を連結することができるのである。な
お、受け板171の一方の端部に挿入された角柱体は、
凸連接具177を、他方の端部が凹連接具を形成してお
り、角柱体は蝶ナット178で左右の受け板171間に
固定されるので、左右のパネル体を連結することができ
る。さらに対向するパネル体とは連結棒83で連結され
る。
【0099】なお網体と受け板は打ち抜きで一体に作成
することもできる。また、受け板171とフレーム17
2の断面形状はコの字形に限定されるものではなく、角
パイプ形、丸パイプ形又はL形であってもよい。
【0100】土木建築に関する築造物に使用する遮断板
の取付方法は、型枠を設置したのち躯体コンクリートを
打設し、硬化をまって、適宜の位置にドリルで孔をあ
け、アンカーをその孔に挿入して接着剤等で固着して、
遮熱板を取り付けてその上に外壁材、内壁材を取り付け
ているが、その手間と工期は大変なもので、外壁材等の
取付は内側施工なため特に狭い所では、確実な施工が期
待できないという欠点がある。このように多くの時間と
労力を要するとともに作業自体に熟練を要することか
ら、近年の職人不足と相まって工事費の高騰や工期の遅
延を招くという問題点を有している。
【0101】他方、水気、冷気又は熱気を有する液体、
気体及び固体の貯留槽或いは化学薬品、放射能、騒音及
び電波、振動防止材の取付、その他の物体等の影響を遮
断を必要とする構築物も前記と同様な方法で行われてい
たので施工が設計通り確実に行われないために貯留エネ
ルギーの漏れが生じたり、構築物の寿命に影響したり、
構築物の工事費の高騰や工期の遅延を招くという問題が
ある。
【0102】図54〜図57に示した例は、上記の問題
点を鑑みて発明されたもので、図54は本発明の遮断板
を有する構築用パネル体の裏面側からみた一部断面の斜
視図で、図55は別のパネル体の要部断面斜視図で、図
56及び図57は別のパネル体を組積みした断面図であ
る。
【0103】図54に示した例では、図1に示したパネ
ル体の背面に、直接使用する凹連結部材8の部分を除い
て遮断板を添着している。遮断板Fを有するパネル体の
組積み方法は前記図3を参照して説明した組積み方法と
同じで、ただ異なる点は連結棒83を対向するパネル体
と連結したのち、凹連結部材8部分の遮断板空隙部F2
に発泡性の遮断板又は固形状の遮断板を詰めることであ
る。
【0104】遮断板Fとパネル体との添着方法は遮断板
にパネル体の材料を流し込んだり、又はパネル体に遮断
板を接着したり、ビス止め、くぎ止め等の適宜の方法に
よって添着する。遮断板はパネル体の表面にも添着さ
れ、その上に化粧板が固着されることもある。
【0105】図55は組積みされたパネル体の要部断面
図である。図において前述したパネル体の裏面に本発明
の遮断板Fが添着されている。遮断板の機能は水気、冷
気又は熱気を有する液体、気体、固体の材料から放出さ
れるエネルギーを遮断することで、現在使用されている
断熱材がこれにあたる。遮断材等の利用は現在、住宅、
貯蔵庫等多く利用されている。
【0106】この他には放射能、電波、振動防止材、太
陽発電板等の壁面への取付にも本発明は利用される。パ
ネル体の表面はコンクリート肌又はパネル体の素材の肌
でもよいが美観をよくするために従来使用されているタ
イル、ガラス、自然石、竹、木材、及びれんが、セラミ
ックス、網等の化粧板Eをパネル体に添着することもあ
るがその他に前述した遮断板を使用することもある。
【0107】遮断板は前述した化粧板に使用される材料
は勿論のこと、鉄、非鉄金属、樹脂、断熱材、鉛、木毛
セメント板、ゴム、紙、皮等及び上記材料の他に炭素、
ガラス、アラミド等の無機質、有機質からなる繊維で作
られた織布、不織布及び網等でさらに上記材料を合成し
たもの等が利用される。すなわち、化粧板と遮断板は上
記材料が適宜パネル体の目的に応じて各々単独に、又は
異なる材質の遮断板を複合したり、或いは先の化粧板と
併用したりして利用される。
【0108】前述したように、パネル体が下段のパネル
体に載置されるときの目地F5の処理はいろいろな方法
で行われる。すなわち、遮断板の端面同士をそのまま当
接する場合と第2に接着剤、発泡性の接着剤、又は水又
はその他の液体によって反応する薬品を塗布するか又は
パッキン等の目地材F4を狭めて前述の水又は液体によ
って反応させて止水又は接着するか、作業場所があれば
溶接によって止水、接着等が行われる。第3の方法とし
て上下方向に当接する遮断板に切抜空間を長手方向に作
り、前記第1,第2の方法にて遮断板を当接した後、前
述の発泡材、モルタル、樹脂、ゴム等の溶液の充填材F
3を充填して止水性又は接着性を高めるとよい。なお目
地F5又はF3の位置はパネル体の凹凸段部15,16
の位置に限定するものでなく適宜の位置にずらして設置
できることは云うまでもない。
【0109】図56は対向するパネル体1,1のそれぞ
れ裏面側に遮断板Fが装着されたのち、図3に示した例
と同様に組積みされ、パネル体間に充填材Cが充填され
た状態を示す断面図である。
【0110】図57はパネル体を3枚並列した場合の断
面図で、図56のパネル体の中間にパネル体を増設した
状態を示す。図示のように中間パネル体Gは外側のパネ
ル体1と同様に上下方向を連結する連結具、必要に応じ
て設けられる横方向を連接するために使用する連接具及
び対向するパネル体と連結する凹連結部材を片側又は両
側に有している。
【0111】中間パネル体Gは上記と同様な方法で2ヶ
所以上設置することも可能で、前述の遮断板Fを片面又
は両面に設けることもあり、中間パネル体の材質と目的
によっては遮断板を設けないこともあり或いは遮断板単
独の中間パネル体の場合もある。
【0112】中間パネル体の左右の充填材Cは同質の材
料に限定するものでなく、左右異なる充填材を充填する
こともある。なお、中間パネル体を複数枚設ける場合は
上述したいろいろのパネル体の材質を同一にしたり、各
々違わせることも可能で、さらに一部連結部材を省略す
ることもある。
【0113】施工方法についても、前述した図3の外側
パネル体1と同様な方法で行われる。すなわち図面に対
して下段の左外側のパネル体を設置後、中間パネル体を
左外側のパネル体と同様な方法で設置したのち、中間パ
ネル体の左側の凹連結部材と左外側パネル体の凹連結部
材8を連結棒83で連結する。この同様な方法で右側も
行われるが、これはいずれから先に施工されてもよい。
【0114】つぎに横方向の連接が行われるが、この作
業においても連結棒の作業を先にするか又は横方向の連
接作業を後にするかはパネル体によってきまる。すなわ
ち図1のような連接具であれば先に横方向の連接作業が
行われ、図42,図47及び図48に示した連接具であ
れば先、後いずれかが選択される。図示のように中間パ
ネル体の上、下端面パネル体の接面の一体性をよくする
ために必要により凹凸目地F6が付設されている。
【0115】このようにして2段目の左右外側と中間パ
ネル体と組積みされ所定の段数に達したとき左、右側の
いずれかより充填材が打設される。パネル体の目的によ
っては充填材が1ヶ所又は2ヶ所以上充填されないで中
空の状態のこともある。前述の外側のパネル体1と遮断
板Fのいずれかの材質が中間パネル体Gと遮断板G1の
いずれか又は両方に使用される。
【0116】図54と図55に示す遮断板と同質又は異
質の2次遮断板F1,F2には、各々に又は同時に、パ
ネル体の連結棒83の位置決定後に型材又は発泡材によ
って充填される。なお図1〜図53に示したパネル体の
表面又は裏面のいずれか又は双方に必要に応じて遮断板
を添着することができることは云うまでもない。
【0117】つぎに、パネル体と対向するパネル体又は
仮設材と連結するための連接具が、対向する面側にそれ
ぞれ設けられている構築用パネル体について説明する。
対峙するパネル体を連結する連接具については、すでに
図2及び図3により説明してるが、パネル体と仮設材と
の連結について説明する。
【0118】図58に示した例では、片側は表面が化粧
されたパネル体1で構築し、見栄えをそれほど必要とし
ない他側のパネル体を型枠131で構築した例である。
型枠131は、型枠の外側に添えられた丸パイプ132
で支えられている。そして丸パイプ132はめがね座金
133を介して連結棒83と結合されているから、パネ
ル体1と型枠131との間にコンクリートが打設される
とき、両者の間隔を正確に保つ。そしてコンクリート工
事終了後、型枠131は取り除かれる。
【0119】なお図58において、パネル体1の裏面側
14には必要に応じて遮断板Fが添着されている。この
場合定尺の遮断板Fをそのまま添着するだけでもよい
が、遮断効果を高めるために、遮断小片F1を用いてパ
ネル体1の裏面側14全面に添着することが好ましい。
このような遮断板Fは、パネル体1の裏面側14のみな
らず、パネル体1の表面側に、あるいは双方の側に添着
することがある。また、図2や図3に示した例にも適用
することができる。
【0120】図59は補助材の組立斜視図である。図5
8の例では工事費を安価にするため、躯体用型枠として
補助材の丸パイプ132を利用したが、図59に示した
例ではパネル体の構築用の補助材199として丸パイプ
191,192を利用する。前記したパネル体は自立し
て組積みできる構造となっているが、連結具の内容によ
っては凹凸連結具の連結状態がピン結合に近い状態にな
った場合に、パネル体を組積みしたとき、パネル体のピ
ン結合部分が前後に変位することがあるので、このよう
な場合に補助材199を利用する。
【0121】施工方法としてはパイプ基礎194を設置
後、縦の丸パイプ191をパネル体に接触させてパイプ
基礎194に立設し、所定のパネル体の目地間の位置に
セパレーター195を架設し、横の丸パイプ192を架
設後、これらを締付金具193で締め付ける。このよう
にして左右方向と上方に補助材の仮設工事を行う。なお
丸パイプ工事は横の丸パイプ192から始めてもよい。
【0122】補助材199は丸パイプに限定するもので
はなく、ロ形、H形、L形等適宜の形状から選択され、
必要によっては片側のみの補助材でもよく、補助材と連
結具の種類によってはセパレーター195を省略する場
合もある。またパネル体の組積みは図3により説明した
方法にて行われる。
【0123】このように仮設材としての補助材199を
利用すると、前述したパネル体の上下方向を連結する連
結具と、必要によってはパネル体の横方向を連接する連
接具も、さらに対向するパネル体を連結する連結部材と
連結棒も省略できる。しかし図57に示した例のような
場合は対向するパネル体との連結が必要になるために最
小限度に連結部材と連結棒が必要となる。
【0124】このようなパネル体の構築方法はまず図5
9に示す仮設材としての補助材199を立設して、図6
0の取付具Tの一部断面斜視図に示す部材の裏面に接着
剤を塗布して、各パネル体の表面の適宜の位置に取り付
ける。取付具Tより立設したボルトT1を、先の補助材
に溶接、接着剤又はナット等で取り付けてコンクリート
圧の浮き上がりと水平移動に対処する。
【0125】中間パネル体Gがある場合は補助材199
と必要に応じて設けた取付具Tを埋め殺し、これに前述
の方法で中間パネル体と連結する。そののちパネル体間
に充填材を充填し硬化後、補助材を取り外し、パネル体
の表面に接着された取付具T等の接着剤をはがす。
【0126】この発明において、パネル体はコンクリー
トのプレキャスト品又はこれに類するものであり、特に
対向するパネル体間にさらにコンクリートを打設する場
合は、可能な限り、パネル体の厚さを薄くすることが有
利であるから、内部に鉄筋、強化繊維等の補強材を埋設
することが好ましい。パネル体はコンクリートの他、
網、金網、織布、不織布、木材、鉄、非鉄金属、石、セ
ラミックス、革等の建築材料から構成される。化粧層と
しては単なるモルタル仕上げのほか、大理石や花崗岩な
どの石張り、タイル張りやテラゾー仕上げ及び上記建築
材料を採用することができる。
【0127】また連結具、連接具および連結部材として
別途成形品を使用する場合の材料としては、各種合成樹
脂、各種の金属材料が使用できるが、特に連結具の材料
としては、構築物に要求される引っ張り強度、予想され
る連結具間の位置ずれ量等を考慮して合成樹脂材料から
最適な材料が選択される。なお実施例ではパネル体の上
端面に凹連結具を、下端面に凸連結具を備えた場合を示
したが、上下逆の場合でもよい。
【0128】なお、図2に示したように、パネル体1の
裏面側14に、連接するパネル体1,1の連結境界10
1を越えて添着材102を沿わせることにより、連結境
界101に生じる曲げモーメントや剪断力により、連結
具が破壊されるのを防ぐことができる。
【0129】この発明において、実施例や図面に示した
各部材は、一例を示したものであり、同様の機能を果た
す公知の他の部材で置き換えることは可能である。たと
えば連結部材や連接具にあり溝、ありほぞを利用する例
を説明しているが、あり溝をC型チャンネルに、ありほ
ぞを断面T字型材に置換してもよく、さらにL型の形材
の他方をパネル体の裏面に埋め込んで、壁とL型材とで
形成されるC型の係着部としても発明を支障なく実施す
ることができる。
【0130】
【発明の効果】この発明は、上記した如く構成されてい
るから、つぎのような効果を奏する。すなわち、対応す
る連結具、連結部材及び連接具を互いに係止することに
より、上下、左右及び対向するパネル体と、工具や補助
材料を使用することなく、熟練工でなくても簡単迅速に
互いに連結することができるほか、高い精度で正確に組
積みすることができる。
【0131】この発明の凸連結具は、パネル体内に保持
されているから、パネル体の端面から突出しておらず、
パネル体の製造時、搬送時、組積み時などにおいて破損
したり、嵩高にすることはない。
【0132】パネル体の表面、又は裏面のいずれか或い
は両方に遮断板を有する場合は、施工が簡単で工費の低
減がなされる。パネル体の形状によって補助材を使用す
るので、正確で安全な組積みが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構築用パネル体の一例を示す斜視図で
ある。
【図2】図1のパネル体を組積みした状態を示す斜視図
である。
【図3】図1のパネル体を組積みした状態を示す垂直断
面図である。
【図4】組積みされたパネル体の背面図である。
【図5】連結前の凹凸連結具の一例を示す一部断面の斜
視図である。
【図6】回転係止具の一例を示す平面図と断面図であ
る。
【図7】回転係止具を説明する図で、(a)は回転係止
具の斜視図、(b)は回転係止具が躯体に挿入された状
態を示す斜視図である。
【図8】パネル体の別の連結方法を説明する断面図で
る。
【図9】回転係止具の回転前後の状態を説明する一部断
面の斜視図である。
【図10】凹連結具の補強手段を説明する断面図であ
る。
【図11】別の例の凹連結具と凸連結具を示す断面図で
ある。
【図12】図11の凹凸連結具が係止された状態を示す
断面図である。
【図13】別の例の凹連結具と凸連結具の断面図であ
る。
【図14】図13の凹凸連結具が係止された状態を示す
断面図である。
【図15】別の例の凹凸連結具が係止された状態を示す
断面図である。
【図16】別の例の凹連結具と凸連結具を示す断面図で
ある。
【図17】図16におけるB−B線断面図である。
【図18】図16の凹凸連結具が係止された状態を示す
断面図である。
【図19】別の例の凸連結具を示す斜視図である。
【図20】別の例の凹凸連結具を示す一部断面の斜視図
である。
【図21】図20の凹凸連結具が係止された状態を示す
断面図である。
【図22】別の例の凹連結具と凸連結具を示す一部断面
の斜視図である。
【図23】別の例の凹連結具と凸連結具を示す断面図で
ある。
【図24】図23の凸連結具が凹連結具内に押し込まれ
た状態を示す断面図である。
【図25】凹凸連結具が係止された状態を示す断面図で
ある。
【図26】別の例の凸連結具を示す斜視図である。
【図27】図26の凸連結具が凹連結具に係止されてい
る状態を示す断面図である。
【図28】別の例の凹連結具と凸連結具を示す断面図で
ある。
【図29】別の例の凹連結具と凸連結具が係止されてい
る状態を示す断面図である。
【図30】別の例の凹連結具と凸連結具が係止されてい
る状態を示す断面図である。
【図31】別の例の凹連結具と凸連結具が係止されてい
る状態を示す断面図である。
【図32】別の例の凹連結具と凸連結具が係止されてい
る状態を示す断面図である。
【図33】別の例の凹連結具と凸連結具が係止されてい
る状態を示す断面図である。
【図34】別の例の凹連結具と凸連結具が係止されてい
る状態を示す断面図である。
【図35】別の例の凹連結具と凸連結具が係止されてい
る状態を示す一部断面の要部斜視図である。
【図36】図35の要部拡大の断面図である。
【図37】別の例の凹連結具と凸連結具を示す断面図で
ある。
【図38】図37の上下のパネル体が連結された状態を
示す断面図である。
【図39】別の例の上下のパネル体が連結された状態を
示す断面図である。
【図40】別の例の凸連結具を示す断面図である。
【図41】別の例の上下のパネル体が連結された状態を
示す断面図である。
【図42】別の例のパネル体の裏面を示す斜視図であ
る。
【図43】設置具の使用されている状態を説明する断面
図である。
【図44】連結部材を示すパネル体裏面の斜視図であ
る。
【図45】別の例の連結部材を示すパネル体裏面の斜視
図である。
【図46】パネル体の横端面付近に設けられた連接具の
一例を示す斜視図である。
【図47】図46の連接具で連結されたパネル体を示す
要部斜視図である。
【図48】別の例の連接具を示す斜視図である。
【図49】矩形状のパネル体と変形した形状のパネル体
を組み合わせて構築した例を示す正面図である。
【図50】入隅用パネル体の斜視図である。
【図51】出隅用パネル体の斜視図である。
【図52】曲面を有するパネル体の一例を示す斜視図で
ある。
【図53】フレームで形成されたパネル体の一例を示す
斜視図である。
【図54】裏面に遮断板を有するパネル体の斜視図であ
る。
【図55】遮断板を装着したパネル体が組積みされた状
態を示す一部断面の斜視図である。
【図56】遮断板を装着したパネル体が組積みされた状
態を示す断面図である。
【図57】遮断板を有するパネル体を複数枚並設した組
積み断面図である。
【図58】対向するパネル体と仮設材を連結部材を介し
て連結した状態を示す斜視図である。
【図59】補助材を使用してパネル体を組積みした状態
を説明する斜視図である。
【図60】取付具の取り付けた状態を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1,1a,1b パネル体 2 凹連結具 4 凸連結具 6 連接具 7 連接具 8 連結部材 18,19 パネル体 131 仮設材 161,162,163 パネル体 170 パネル体 191,192 補助材 E 化粧板 F 遮断板

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネル体の上端面に凹連結具が埋設され
    ており、該凹連結具の底面から該パネル体の下端面に至
    る筒体が内設されているとともに、その筒体内部に下段
    のパネル体の凹連結具と係止する凸連結具が保持されて
    いることを特徴とする構築用パネル体。
  2. 【請求項2】 パネル体の裏側に、対向するパネル体ま
    たは仮設材と連結するための連結部材が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の構築用パネル体。
  3. 【請求項3】 パネル体の横端面付近に、横方向に隣接
    するパネル体を連結するための連接具が設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記
    載の構築用パネル体。
  4. 【請求項4】 パネル体がL型であることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の構築用パネル体。
  5. 【請求項5】 パネル体が曲面を有することを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の構築用パネル
    体。
  6. 【請求項6】 パネル体がフレームにより形成されてい
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の構築用パネル体。
  7. 【請求項7】 パネル体の表側または裏側のいずれか一
    方または双方に遮断板が装着されていることを特徴とす
    る請求項1〜6のいずれか1項に記載の構築用パネル
    体。
  8. 【請求項8】 パネル体の表面に化粧板が添着されてい
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載
    の構築用パネル体。
  9. 【請求項9】上端面に凹連結具を埋設し、該凹連結具の
    底面から下端面に至る筒体を内設するとともに、その筒
    体内部に凸連結具を保持したパネル体を上下に配置した
    のち、上段のパネル体の筒体内部に保持された凸連結具
    を下降させて、下段のパネル体の凹連結具と係止させる
    ことを特徴とする構築用パネル体の連結方法。
  10. 【請求項10】 パネル体の裏側に設けた連結部材によ
    り、対向するパネル体または仮設材と相互に連結するこ
    とを特徴とする請求項9に記載の構築用パネル体の連結
    方法。
  11. 【請求項11】 パネル体の横端面付近に設けた連接具
    により、横方向に隣接するパネル体と相互に連結するこ
    とを特徴とする請求項9または10のいずれか1項に記
    載の構築用パネル体の連結方法。
  12. 【請求項12】 パネル体が仮設材の補助により組積み
    することを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に
    記載の構築用パネル体の連結方法。
  13. 【請求項13】 対向するパネル体の間に充填材を充填
    することを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に
    記載の構築用パネル体の連結方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100769971B1 (ko) 2006-11-08 2007-10-25 (주)대풍산업 거푸집용 조립식 패널 및 이의 시공방법
WO2010082854A1 (en) * 2009-01-16 2010-07-22 Cabrera Jose B Jr Wall panel

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