JPH10317281A - 防汚性合成繊維布帛およびその製造方法 - Google Patents

防汚性合成繊維布帛およびその製造方法

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JPH10317281A
JPH10317281A JP9122464A JP12246497A JPH10317281A JP H10317281 A JPH10317281 A JP H10317281A JP 9122464 A JP9122464 A JP 9122464A JP 12246497 A JP12246497 A JP 12246497A JP H10317281 A JPH10317281 A JP H10317281A
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Tetsuo Nakagawa
哲男 中川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し摩擦した後も、優れた撥水性撥油性
を保持ししかも洗濯や拭き取り時の油性・水性の汚れ除
去性にも優れる「汚れが付き難く取れ易い」防汚性合成
繊維布帛およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 合成繊維上に、親水性セグメントを有す
るフッ素系撥水撥油剤と非親水性のフッ素系撥水撥油剤
とを重量比で35〜65/65〜35、および上記混合
物に対して1〜15重量%の硬化剤を含む防汚性成分の
被覆層を繊維重量あたり1〜2重量%有する防汚性合成
繊維布帛、および撥水耐久性が3級以上、撥油耐久性が
2級以上および汚れ除去耐久性が3級以上である防汚性
合成繊維布帛の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繰り返し摩擦され
ても優れた防汚性を維持しうる防汚性合成繊維布帛およ
びその製造方法に関する。さらに詳しくは、布帛が繰り
返し摩擦されても所望のレベルの撥水撥油性を維持し
(撥水撥油耐久性に優れ)、しかも洗濯や拭き取りによ
って油性・水性の汚れが容易に除去できる(汚れ除去性
に優れる)、言い換えれば「汚れが付き難く取れ易い」
防汚性合成繊維布帛およびその製造方法に関する。本発
明の布帛は、過酷な摩擦を受けるユニホーム、スポーツ
衣料、アウトドア衣料やカーシート、椅子張り地などの
インテリア用途の防汚性布帛として有用である。
【0002】
【従来の技術】従来から、汚れが沈着し易い合成繊維の
防汚性を改善する方法として、種々の防汚加工技術が提
案されている。油性もしくは水性の各種の特に液状汚れ
に対する防汚加工技術を大別すると以下の通りとなる。 (1)洗濯による汚れ除去性(SR性)を改善する方法 例えば、合成繊維にポリアルキレングリコール系化合物
などの親水性化合物を共重合もしくは練り込むことによ
って親水性合成繊維にしたり、繊維布帛の後加工、例え
ば、繊維布帛表面にアクリル酸系モノマーのような親水
性モノマーをグラフト共重合させたり、布帛表面を親水
性ポリマーで被覆したり、あるいは布帛表面を化学改質
したりして該布帛表面に親水性を付与する。 (2)汚れが付着し難い特性(SG性)を改善する方法 例えば、シリコン系もしくはフッ素系防汚剤を原糸に練
り込むことによって原糸を撥水性もしくは撥油性にした
り、繊維布帛表面に後加工で上記防汚剤を被覆すること
によって布帛表面に撥水性もしくは撥油性を発現させ
る。 (3)汚れが付き難くしかも付着した汚れは洗濯、拭き
取りで取れ易い特性(SGR性)を改善する方法 例えば、繊維布帛に親水性を付与した後、撥水性もしく
は撥油性を付与する。具体的には、例えば、親水性基を
有するフッ素系防汚剤(特開昭53−134786号公
報、同59−204980号公報、同61−26648
7号公報)や親水性基を有するパーフルオロアルキル基
含有(メタ)アクリレート共重合体を繊維布帛に付与・
乾燥した後、JIS L 1092スプレー試験での撥
水性が90以上のフッ素系撥水撥油剤を付与・乾燥した
後熱処理する2段加工方法(特開平6−333761号
公報)などが挙げられる。
【0003】上記した防汚加工技術のうち、SGR性を
改善する方法(3)は、油性や水性の各種生活液状汚れ
が付着し難く、汚れが付着しても洗濯で取れ易い布帛が
得られるため、利便性に優れる防汚加工技術として近年
注目されてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの方法(3)
も、JIS L 0217−103法に規定する家庭洗
濯20前後の洗濯耐久性は有しているものの、椅子張り
地、カーシート、ユニホームやスポーツニットなどの商
品に要求される繰り返し摩擦による防汚耐久性は不十分
であった。
【0005】本発明の目的は、繰り返し摩擦を受けて
も、優れた撥水撥油性と優れた汚れ除去性の両方を保持
しうる、言い換えれば、優れた防汚耐久性を有する合成
繊維布帛およびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、親水性セグメントを
有するフッ素系撥水撥油剤、非親水性のフッ素系撥水撥
油剤および架橋剤を含む防汚性成分を表面に均一に被覆
され、撥水耐久性、撥油耐久性および汚れ除去耐久性を
一定の値にコントロールされた合成繊維布帛が、繰り返
し摩擦されても、優れた撥水性撥油性を維持すると同時
に優れた汚れ除去性をも維持していることを見出し、本
発明を完成するに至った。さらに本発明者らは、特定配
合割合の親水性フッ素系撥水撥油剤、非親水性フッ素系
撥水撥油剤および架橋剤の混合物の特定量からなる均一
層を有する繊維布帛が、繰り返し摩擦しても防汚耐久性
に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明によれば、以下の防汚性合成
繊維布帛およびその製造方法が提供される。 (1)合成繊維上に、親水性セグメントを有するフッ素
系撥水撥油剤、非親水性のフッ素系撥水撥油剤および架
橋剤を含む防汚性成分の被覆層を有し、撥水耐久性が3
級以上、撥油耐久性が2級以上および汚れ除去耐久性が
3級以上である防汚性合成繊維布帛。 (2) 合成繊維上に、親水性セグメントを有するフッ
素系撥水撥油剤と非親水性のフッ素系撥水撥油剤とを重
量比で35〜65/65〜35有し、さらに上記混合物
に対して1〜15重量%の硬化剤を含む防汚性成分の被
覆層を繊維重量あたり1〜2重量%有する防汚性合成繊
維布帛。 (3) 合成繊維布帛が先染アクリル系繊維布帛、ポリ
エステル系繊維布帛またはポリアミド系繊維布帛である
上記(1)または(2)記載の防汚性合成繊維布帛。 (4) 合成繊維布帛を、水洗もしくは精練することに
よって付着不純物を取り除き、親水性セグメントを有す
るフッ素系撥水撥油剤、非親水性のフッ素系撥水撥油剤
および架橋剤を含む水分散液に含浸し、乾燥し、次いで
140〜180℃で乾熱処理することを特徴とする防汚
性合成繊維布帛の製造方法。
【0008】本明細書において使用される語句について
説明する。 (1)撥水耐久性 JIS L 0823に規定する摩擦試験機IIを用い
て、摩擦子の載荷重が500gで、3000回摩擦され
た合成繊維布帛〔摩擦布は綿金布を用い、摩擦を100
回(往復を1回とする)行う毎に新品と交換〕につい
て、イソプロピルアルコール/水混合液法(1〜5級判
定)によって判定した撥水性をいう。
【0009】
【表1】
【0010】表1に示す各等級の撥水性測定液を、スポ
イドで1滴試験布に滴下し、滴下30秒後の試験布表面
の濡れ性を目視評価し、浸透濡れのない等級液で撥水性
を判定する。本発明の防汚性合成繊維布帛は3級以上の
撥水耐久性を有する。
【0011】(2)撥油耐久性 (1)と同様にして3000回摩擦された合成繊維繊維
布帛について、AATCC−118−1979法(1〜
8級判定)によって判定した撥油性をいう。本発明の防
汚性合成繊維布帛は2級以上の撥油耐久性を有する。
【0012】(3)汚れ除去耐久性(洗濯) B重油(JIS K 2205−60)と墨汁(市販
品)の標準汚れをスポイドを用いそれぞれ1滴ずつ、
(1)と同様にして3000回摩擦した合成繊維布帛の
上に滴下し、PEフィルムをかぶせガラス板を載せ2k
gの荷重下で30分間汚れを圧着した後、除重し、3時
間放置し、JIS L 0217−103法の規定に従
って1回洗濯し、JIS L 0805に規定する汚染
用グレースケールを用いて判定(1〜5級判定)した汚
れ除去性をいう。本発明の防汚性合成繊維布帛は3級以
上の汚れ除去耐久性を有する。
【0013】本発明で用いる親水性セグメントを有する
フッ素系撥水撥油剤として、下記一般式(I)で示され
るパーフルオロアルキル基含有(メタ)アクリレート共
重合体が挙げられる。
【0014】
【化1】
【0015】(式中、Rは低級アルキル基を、Rfはパ
ーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルキレング
リコールを含有する基を、n、aおよびbはそれぞれ1
以上の整数を示す) 一般式(I)において、好ましいRとしては炭素数1〜
3のアルキル基が、好ましいRfとしては炭素数4〜1
0のパーフルオロアルキル基または炭素数4〜20のパ
ーフルオロアルキレングリコールを含有する基が挙げら
れる。n、aおよびbの好ましい範囲はそれぞれ2〜1
0、1〜10、1〜10である。(メタ)アクリレート
共重合体(I)の具体例として、例えば、アサヒガード
GS−1(明成化学工業社製)などが挙げられる。
【0016】非親水性のフッ素系撥水撥油剤とは、式
(I)で示されるようなポリエチレングリコール単位な
どのポリアルキレングリコール単位やスルホン酸基など
の親水性基を含まないものをいう。具体的には、パーフ
ルオロアクリレート系ポリマー、パーフルオロスルホン
アミドアクリレート系ポリマー、パーフルオロアルキル
ポリエーテル、低分子型パーフルオロアルキルウレタン
系オリゴマー、パーフルオロアルキル芳香族エステル系
化合物などが挙げられる。特に、ポリマー中のフッ素原
子含有量が20%以上のパーフルオロアクリレート系ポ
リマーおよびパーフルオロスルホンアミドアクリレート
系ポリマーが好ましい。
【0017】架橋剤としては、Nメチロール基を含有す
るメチロールメラミン系やブロックイソシアネート(T
DI/トリメチロールプロパン付加体、MEKオキシム
付加体)が好ましく使用される。
【0018】親水性セグメントを有するフッ素系撥水撥
油剤と非親水性フッ素系撥水撥油剤との重量比が35〜
65/65〜35の混合物を含み、かつ該混合物に対し
て1〜15重量%の硬化剤を含む防汚性成分を使用した
ばあい、従来にない優れた防汚耐久性を合成繊維布帛に
付与することができる。親水性セグメントを有するフッ
素系撥水撥油剤の上記重量比が35未満のばあいは、洗
濯もしくは汚れ拭き取り時の液状汚れの除去性が低下す
る。また非親水性フッ素系撥水撥油剤の配合比率が35
未満のばあいは、繰返し摩擦による撥水撥油耐久性が低
下し易くなる。さらに、硬化剤の親水性セグメントを有
するフッ素系撥水撥油剤と非親水性セグメントを有する
フッ素系撥水撥油剤との混合物に対する量が1重量%未
満のばあいは、初期撥水撥油性(摩擦を行わない布帛の
撥水撥油性)および撥水撥油耐久性が十分発現せず、逆
に15重量%を超えると、加工布帛の風合いが硬くな
る。好ましい親水性セグメントを有するフッ素系撥水撥
油剤と非親水性フッ素系撥水撥油剤との重量比は40〜
55/60〜45であり、該混合物に対する硬化剤の好
ましい重量割合は4〜10重量%である。
【0019】上記3成分の混合物の付着量は、加工すべ
き合成繊維布帛の重量あたり1〜2重量%である。該混
合物の付着量が1重量%未満のばあいは、防汚耐久性が
低く、逆に2重量%を越えると風合いが硬化するだけで
なく経済的にも不利である。
【0020】本発明で使用できる合成繊維布帛とは、ポ
リエチレンテレフタレート系ポリエステル繊維、イソフ
タル酸や5−スルホイソフタル酸などとの共重合ポリエ
ステル繊維、ナイロン6やナイロン66などのポリアミ
ド系繊維、カチオン可染性アクリルや酸性可染性アクリ
ルなどのアクリル系繊維、蛋白−アクリロニトリルグラ
フト共重合体からなるプロミックス繊維などの合成繊維
から造られる編物、織物および不織布などのシート状物
である。構成繊維の繊度、断面形状、ダル剤添加量や各
種ポリマー安定剤の有無、および布帛の組織、目付、密
度などについては特に限定されない。
【0021】本発明の優れた防汚耐久性を阻害しない範
囲で、導電性繊維の混用や帯電防止剤、難燃剤、抗菌
剤、防カビ剤や消臭剤などの他の機能剤との併用使用も
可能である。
【0022】本発明の防汚性合成繊維布帛の製造方法に
ついて説明する。合成繊維布帛を水洗もしくは精練する
ことによって、布帛表面に付着している不純物を取り除
く。このように前処理した繊維布帛を、上記した配合割
合の親水性セグメントを有するフッ素系撥水撥油剤、非
親水性のフッ素系撥水撥油剤および架橋剤を含む水分散
液に含浸する。水分散液中の親水性フッ素系撥水撥油
剤、非親水性フッ素系撥水撥油剤および架橋剤の含量
は、特に限定されず適宜決められるが、上記3成分の合
計が合成繊維布帛の重量あたり1〜2重量%になるよう
に調整される。含浸時の温度は40〜80℃、時間は5
〜30分が適当である。繊維表面への防汚性成分の層の
形成は、上記した含浸法に限らず、スプレー法、パッデ
ィング法など用いてもよい。次いで、風乾、乾燥機の使
用など常法で乾燥後、140〜180℃の乾熱で30秒
〜3分間乾熱処理する。上記した140〜180℃乾熱
処理後、さらに水洗、乾燥し、130℃以上で乾熱処理
(時間:3秒〜5分)してもよい。このようにして形成
される層は、厚さが0.01〜30μmが好ましく、よ
り好ましくは0.1〜10μmである。
【0023】摩擦されても優れた防汚耐久性を的確に発
現させる技術的ポイントは、特定成分を特定割合で含む
防汚性成分の特定量を、合成繊維表面に均一に付着させ
る点にある。そのためには、合成繊維布帛に微量残留し
易い紡糸油剤、紡績油剤、製織糊剤、分散剤、均緩染
剤、浴中柔軟剤もしくはカチオン系フィックス剤などの
染色助剤、先染糸に使用される帯電防止剤、柔軟剤、平
滑剤を主成分とする先染油剤をできるだけきれいに洗浄
除去した後、上記した防汚性成分の層を形成することが
好ましい。このような観点から、上記した製造方法は有
利である。
【0024】本発明における摩擦による防汚耐久性に優
れるという防汚効果の発現メカニズムは不詳であるが、
特定配合比率の親水性セグメントを有するフッ素系撥水
撥油剤、非親水性フッ素系撥水撥油剤および架橋剤の防
汚性成分を、不純物を取り除いたクリーンな合成繊維布
帛に所定量付与することで達成できることから、(1)
繊維表面と配合防汚成分間の強力な密着力、(2)摩擦
に強い均一な防汚性被膜の形成、(3)布帛に撥水撥油
性を付与するパーフルオロアルキル基の配列と洗濯時の
SR性を改良する親水性セグメント(例えば、ポリアル
キレングリコール成分)の配列バランスが優れるためと
考える。
【0025】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて、本発明
を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されな
い。実施例および比較例の%は特に断らない限り重量基
準である。
【0026】実施例における防汚性繊維布帛の評価方法
は以下の通りである。
【0027】(1)撥水性 前述した表1に示すイソプロピルアルコールIPA/水
混合液法(1〜5級判定)によって判定する。
【0028】(2)撥油性 AATCC−118−1979法(1〜8級判定)に準
拠して判定する。
【0029】(3)汚れ除去性(洗濯) B重油(JIS K 2205−60:粘度23.4C
BT・残炭素5.5%)と墨汁(不易糊工業社:墨彩)
の標準汚れを、スポイドを用いそれぞれ1滴ずつ試験布
に滴下し、該布上にPEフィルムをかぶせ、ガラス板を
載せ2kgの荷重下で30分間汚れを圧着した後、除重
し3時間放置する。その後、JIS L0217−10
3法にて1回洗濯し、汚れ除去性をJIS L 080
5に規定する汚染用グレースケールに照らして1〜5級
判定する。
【0030】(4)汚れ除去性(拭き取り) (4)で用いたものと同じB重油および墨汁を、スポイ
ドでそれぞれ1滴試験布に滴下、滴下して1分後、ティ
ッシュペーパーで1分間予備拭き取りをする。その後、
市販合成洗剤(花王マジックリン)0.5%水溶液を含
む濡れタオル(木綿)で、繰り返し拭き取り(30秒×
6回)、該試験布を乾燥後、残留汚れをJIS L 0
805に規定する汚染用グレースケールに照らして1〜
5級判定する。
【0031】(5)撥水耐久性、撥油耐久性、汚れ除去
耐久性(洗濯)、汚れ除去耐久性(拭き取り) 試験布として、JIS L 0823に規定する摩擦試
験機IIを用い、摩擦子の載荷重が500g下で布帛を3
000回(往復を1回とする)摩擦した布帛を試験布と
して使用する。摩擦布は綿金布を使用、摩擦1000回
毎に新品と交換する。
【0032】(6)初期撥水性、初期撥油性、初期汚れ
除去性(洗濯)、初期汚れ除去性(拭き取り) 試験布として、摩擦していない布帛を使用する。
【0033】実施例1 ポリエステル加工糸編地(150d−48f−SD丸断
面糸使いMタイプ仮撚加工糸・30φ−22Gスムース
編地・目付160g/m2 )を常法にて精練、プレセッ
トし、液流染色機にて高圧蛍光染色(ヘキスト社蛍光染
料Hostalux ERC 1.2%で130℃×4
0分染色)した。その後還元洗浄し、水洗乾燥後、下記
処方の防汚性成分を、通常のパッディング法でWPU
(ウェットピックアップ)80%の絞り率で均一に付与
し、120℃下で乾燥し、160℃×60秒間の乾熱セ
ットを行った。
【0034】 (防汚性成分) ・親水性セグメントを有するフッ素系撥水撥油剤(20%水分散液) 明成化学工業社製 アサヒガード GS−1 5% ・非親水性フッ素系撥水撥油剤(20%水分散液) 明成化学工業社製 アサヒガード AG970 5% ・架橋剤 住友化学工業社 Sumitex Resin M3 (60% 固形分) 0.3% 住友化学工業社 Sumitex Accelerater ACX (20%固形分) 0.2%
【0035】得られた防汚性ポリエステル加工糸編地の
各種防汚特性を表2にまとめる。
【0036】実施例2 アクリル繊維(日本エクスラン工業社)2/52’s使
いカチオン染料先染ジャガード織物を精練、水洗乾燥し
た。実施例1と同一の防汚性成分を、通常のパッディン
グ法にてWPU(ウェットピックアップ)80%の絞り
率で均一に付与し、110℃下で乾燥した後、140℃
×60秒間の乾熱セットを行った。得られた防汚性先染
ジャガード織物の各種防汚特性を表2にまとめる。
【0037】実施例3 蛋白−ポリアクリロニトリルグラフト共重合体からなる
プロミックス系繊維:シノン(東洋紡績株式会社)10
0d−48f使い平織物を、常法にて糊抜き、精練後、
酸性染料にて淡赤色にボイル染色した。ソーピング、水
洗乾燥後、下記した防汚性成分を通常のパッディング法
にて、WPU(ウェットピックアップ)80%の絞り率
で均一に付与し、100℃下で乾燥した。その後、14
0℃×30秒間の乾熱セットを行った。得られた防汚性
プロミックス繊維編地の各種防汚特性を表2にまとめ
る。
【0038】 (防汚性成分) ・親水性セグメントを有するフッ素系撥水撥油剤(20%水分散液) 明成化学工業社製 アサヒガード GS−1 4% ・非親水性フッ素系撥水撥油剤(20%水分散液) 明成化学工業社製 アサヒガード AG970 4% ・架橋剤 住友化学工業社 Sumitex Resin M3 (60% 固形分) 0.1% 住友化学工業社 Sumitex Accelerater ACX (20%固形分) 0.1%
【0039】実施例4 アクリル繊維(日本エクスラン工業社)2/52’s使
いカチオン染料先染ジャガード織物に、実施例1と同一
の防汚性成分を、通常のパッディング法にてWPU(ウ
ェットピックアップ)80%の絞り率で均一に付与し、
110℃下で乾燥後、140℃×60秒間の乾熱セット
を行った。その後、オープンソパーにて拡布状で連続水
洗を実施、乾燥後、130℃×30秒の乾熱セットを行
った。得られた防汚性先染ジャガード織物の各種防汚特
性を表2にまとめる。
【0040】比較例1 実施例1の防汚性成分のうち、親水性セグメントを有す
るフッ素系撥水撥油剤(アサヒガートGS−1)を使用
しない以外は全く同一の試料、条件にて加工を実施し
た。得られたポリエステル加工糸編地の各種防汚特性を
表2にまとめる。
【0041】比較例2 実施例1の防汚性成分のうち、非親水性フッ素系撥水撥
油剤(アサヒガードAG970)を使用しない以外は実
施例1と全く同一の試料、条件にて加工を実施した。得
られたポリエステル加工糸編地の各種防汚特性を表2に
まとめた。
【0042】比較例3 実施例2の防汚性成分を下記処方に変更する以外は実施
例2と全く同一の試料、条件にて加工を実施した。得ら
れた先染ジャガード織物の各種防汚特性を表2にまとめ
る。 (防汚加工配合処方) ・親水性セグメントを有するフッ素系撥水撥油剤(20%水分散液) 明成化学工業社製 アサヒガード GS−1 2% ・非親水性フッ素系撥水撥油剤(20%水分散液) 明成化学工業社製 アサヒガード AG970 8% ・架橋剤 住友化学工業社 Sumitex Resin M3 (60% 固形分) 0.3% 住友化学工業社 Sumitex Accelerater ACX (20%固形分) 0.2%
【0043】比較例4 実施例2の防汚加工配合処方のうち、架橋剤および触媒
を使用しない以外は実施例2と全く同一の試料、条件に
て加工を実施した。得られた先染ジャガード織物の各種
防汚特性を表2にまとめた。
【0044】比較例5 実施例2のうち、防汚加工前の精練水洗乾燥を実施しな
い以外は実施例2と全く同一の試料、条件にて加工を実
施した。得られた先染ジャガード織物の各種防汚特性を
表2にまとめる。なお加工前の先染ジャガード織物に
は、帯電防止性能を有するカチオン系柔軟剤が繊維重量
あたり0.3%付着していた。
【0045】比較例6 下記した防汚性成分を使用した以外は実施例1と全く同
一の試料、条件にて加工を実施した。得られたポリエス
テル加工糸編地の各種防汚特性を表2にまとめた。
【0046】 (防汚性成分) ・親水性セグメントを有するフッ素系撥水撥油剤(20%水分散液) 明成化学工業社製 アサヒガード GS−1 2% ・非親水性フッ素系撥水撥油剤(20%水分散液) 明成化学工業社製 アサヒガード AG970 2% ・架橋剤 住友化学工業社 Sumitex Resin M3 (60% 固形分) 0.2% 住友化学工業社 Sumitex Accelerater ACX (20%固形分) 0.1%
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、親水性セグメントを有
するフッ素系撥水撥油剤、非親水性フッ素系撥水撥油剤
および架橋剤を特定比率で配合した防汚性成分を、撥水
撥油性を阻害する不純残留成分のない、クリーンな合成
繊維布帛に所定量、均一に付着させ、強固な防汚性被膜
を形成させることで、繰返し摩擦されても優れた撥水撥
油性を保持し、また、そのような状態でも汚れ、特に液
状汚れを付着し難くする。即ち、頑固な油性および水性
液状沈着汚れに対する洗濯もしくは拭き取り時の汚れ除
去を容易にする汚れ除去性に優れ、かつ優れた撥水撥油
耐久性をもつという、一見すると相反する防汚特性を兼
備させることで、汚れが付き難く洗濯などで簡単に取れ
やすい従来にない摩擦による防汚耐久性に優れる繊維布
帛を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森井 浩之 大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡 績株式会社本社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維上に、親水性セグメントを有す
    るフッ素系撥水撥油剤、非親水性のフッ素系撥水撥油剤
    および架橋剤を含む防汚性成分の被覆層を有し、撥水耐
    久性が3級以上、撥油耐久性が2級以上および汚れ除去
    耐久性が3級以上である防汚性合成繊維布帛。
  2. 【請求項2】 合成繊維上に、親水性セグメントを有す
    るフッ素系撥水撥油剤と非親水性のフッ素系撥水撥油剤
    とを重量比で35〜65/65〜35有し、さらに上記
    混合物に対して1〜15重量%の硬化剤を含む防汚性成
    分の被覆層を繊維重量あたり1〜2重量%有する防汚性
    合成繊維布帛。
  3. 【請求項3】 合成繊維布帛が先染アクリル系繊維布
    帛、ポリエステル系繊維布帛またはポリアミド系繊維布
    帛である請求項1または2記載の防汚性合成繊維布帛。
  4. 【請求項4】 合成繊維布帛を、水洗もしくは精練する
    ことによって付着不純物を取り除き、親水性セグメント
    を有するフッ素系撥水撥油剤、非親水性のフッ素系撥水
    撥油剤および架橋剤を含む水分散液に含浸し、乾燥し、
    次いで140〜180℃で乾熱処理することを特徴とす
    る防汚性合成繊維布帛の製造方法。
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