JPH10316598A - 弗素化炭化水素並びに洗浄剤と洗浄方法 - Google Patents

弗素化炭化水素並びに洗浄剤と洗浄方法

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JPH10316598A
JPH10316598A JP12759197A JP12759197A JPH10316598A JP H10316598 A JPH10316598 A JP H10316598A JP 12759197 A JP12759197 A JP 12759197A JP 12759197 A JP12759197 A JP 12759197A JP H10316598 A JPH10316598 A JP H10316598A
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JP
Japan
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cleaning
solvent
trihydrofluorocarbon
cleaning agent
hydrocarbons
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JP12759197A
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Toshiro Yamada
俊郎 山田
Kuniaki Goto
邦明 後藤
Tatsuya Sugimoto
達也 杉本
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄作用等に優れ、不燃性で、アルカリ、水
や熱に対する安定性にも優れた弗素化炭化水素を提供す
る。 【解決手段】 次式で表わされる炭素数4〜6のトリハ
イドロフルオロカーボンを95%重量以上含有する弗素
化炭化水素。 Rf1 −R1 −Rf2 (R1 は、CHFとCH2 とが結合した炭素鎖を示す。
Rf1 およびRf2 は、各々、パーフルオロアルキル基
であり、また、Rf1 およびRf2 は互いに結合して環
を形成していてもよい。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、弗素化炭
化水素並びに洗浄剤と洗浄方法に関するものである。さ
らに詳しくは、この出願の発明は、トリハイドロフルオ
ロカーボン含有の弗素化炭化水素と、物品の洗浄、水切
り乾燥、潤滑性等を有する重合体の溶解、分散にも有用
な溶剤組成物、そしてこれを有効成分とする洗浄剤とこ
れを用いて、金属材料、プラスチック材料、ガラス材
料、セラミック材料等の物品の汚染物質を効率的に洗浄
する洗浄方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種材料の工業的な洗浄方法
として、不燃性、低毒性、安定性に優れたCFC113
や1,1,1−トリクロロエタンを主成分とする溶剤組
成物が広く使用されてきている。しかし、各種のCFC
類や1,1,1−トリクロロエタン、四塩化炭素等がオ
ゾン層を破壊することが指摘され、オゾン層保護の観点
からCFC113や1,1,1−トリクロロエタン等に
ついても1995年末をもって世界的にその生産が全廃
され、使用規制が実施されている。
【0003】このCFC113等に代わるものとしてこ
れまでにHCFC225やHCFC141b等のハイド
ロクロロフルオロカーボン類が提案され使用されている
が、これらについてもオゾン層破壊力を僅かとはいえ持
つため、その使用には期限が設けられている。また、塩
素系溶剤についても塩化メチレンやトリクロロエチレ
ン、パークロロエチレン等の従来からあるものについて
は安全性(発ガン性や中毒)の面で問題を抱えており、
各種の規制が既に設けられ、あるいは検討されている。
【0004】さらに、上記のフッ素系溶剤の長所である
不燃性、安定性等を保持ししかもオゾン層破壊の元凶で
ある塩素原子を含まない化合物の提案が種々なされてい
る。たとえば、パーフルオロ−n−ヘプタンのようなパ
ーフルオロカーボン類を主成分とするもの(WO92−
03205等)、鎖状ハイドロフルオロカーボンを主成
分とするもの(WO95−06693、特表平6−50
1949等)、特定の環状のハイドロフルオロカーボン
類を主成分とするもの(WO95−05448)等があ
げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなパーフルオ
ロカーボン類やハイドロフルオロカーボン類はオゾン層
破壊の心配がないこと、そのままあるいは有機溶剤とと
もに用いることにより、仕上がりの良い洗浄性能を発揮
する上では好ましいものであるが、各々に改善すべき問
題点があった。例えば、パーフルオロカーボン類は地球
温暖化係数が高く、地球環境保全上の新たな問題を生じ
る恐れがある。また、鎖状あるいは環状のハイドロフル
オロカーボン類は種々の構造が提案されているが、その
構造上の問題がある。例えば、−CF2 CHFCHFC
2 −結合を有するものはアルカリや水存在下での安定
性に欠けるなどの欠点を有していた。
【0006】そこで、この出願の発明は、このような従
来知られているハイドロフルオロカーボンの欠点を改善
し、洗浄性に優れるとともに、不燃性かつ水存在下での
安定性に優れ、製造の容易な新しい弗素化炭化水素とそ
の製造法とその溶剤組成物、さらにそれらを用いた洗浄
剤や洗浄方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するものとして、次式(I)で表される炭
素数4ないし6のいずれかのトリハイドロフルオロカー
ボンが95重量%以上含有されていることを特徴とする
弗素化炭化水素(請求項1)を提供する。 Rf1 −R1 −Rf2 (I) (R1 は、CHFとCH2 とが結合した炭素鎖を示す。
Rf1 およびRf2 は、各々、パーフルオロアルキル基
であり、また、Rf1 およびRf2 は互いに結合して環
を形成していてもよい。) また、この出願の発明は、弗素化炭化水素について、そ
の製造方法として、次式(II) Rf1 −CHF−CHF−Rf2 (II) (Rf1 およびRf2 はそれぞれパーフルオロアルキル
基を示し、Rf1 およびRf2 は互いに環を形成しても
よい)で表わされるジハイドロフルオロカーボンをアル
カリ処理し、次いで水素添加することを特徴とする弗素
化炭化水素の製造方法(請求項2)とともに、沸点が2
5℃以上250℃以下の少なくとも一種の有機溶剤を含
有することを特徴とする弗素化炭化水素の溶剤組成物
(請求項3)も提供する。そしてまた、この出願の発明
は、上記の弗素化炭化水素もしくはトリハイドロフルオ
ロカーボンを有効成分として含有することを特徴とする
洗浄剤(請求項4)と、汚染物質が付着した物品を炭化
水素類、アルコール類、エステル類、塩素化炭化水素
類、弗素化炭化水素類、エーテル類、ケトン類、および
揮発性有機シリコーン類から選ばれた少なくとも一種か
らなる有機溶剤に接触させることにより、汚染物質を除
去する工程と、汚染物質除去後の物品に付着した有機溶
剤を上記の洗浄剤に接触させてすすぎ洗浄するか、また
はこの洗浄剤の蒸気中で蒸気洗浄する工程を有する物品
の洗浄方法(請求項5)も提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の弗素化炭化水素は、上
記のとおり、隣り合った2つの炭素原子上に3つの水素
原子が結合されている直鎖状あるいは環状の炭素数4な
いし6のいずれかのトリハイドロフルオロカーボンを9
5重量%以上の高純度で含有していることを特徴として
いる。このようなこの発明の弗素化炭化水素は、極めて
微量の他のフルオロカーボンを含むものであっても、ト
リハイドロフルオロカーボンを95重量%以上の高純度
で含有するものとしてはこれまでに全く知られておら
ず、実際にも提供されてこなかったものである。このこ
とは、具体的な製造方法としてこれまでに確立されてこ
なかったことと、上記のトリハイドロフルオロカーボン
の優れた特性や、その洗浄や潤滑への応用性が見出され
ていなかったことに起因していた。
【0009】この発明の弗素化炭化水素を構成する前記
の式(I)で表わされる炭素数4ないし6のいずれかの
トリハイドロフルオロカーボンとしては、この発明の洗
浄剤においては、その沸点は25℃以上で150℃以下
のものが望ましく、特に50℃以上100℃以下が好ま
しい。このような弗素化炭化水素は、鎖状、環状のいず
れのものでもよく、好ましくは環状である。弗素化炭化
水素の炭素数は、4ないし6のいずれかであるが、より
好ましくは5である。このようなハイドロフルオロカー
ボンとしては例えば、1,1,1,2,4,4,4−ヘ
プタフルオロ−n−ブタン、1,1,1,2,2,3,
5,5,5−ノナフルオロ−n−ペンタン、1,1,
1,2,2,4,5,5,5−ノナフルオロ−n−ペン
タン、1,1,1,2,2,3,3,4,6,6,6−
ウンデカフルオロ−n−ヘキサン等の鎖状の弗素化炭化
水素;1,1,1,2,2,3,3,5,6,6,6−
ウンデカフルオロ−n−ヘキサン、1,1,1,2,
2,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロ−n−
ヘキサン、1,1,2,2,3−ペンタフルオロシクロ
ブタン、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロ
シクロペンタン、1,1,2,2,3,3,4,4,5
−ノナフルオロシクロヘキサン等の環状の弗素化炭化水
素;等があげられ、なかでも1,1,1,2,2,3,
5,5,5−ノナフルオロ−n−ペンタン、1,1,
1,2,2,4,5,5,5−ノナフルオロ−n−ペン
タン、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシ
クロペンタンが好ましく、1,1,2,2,3,3,4
−ヘプタフルオロシクロペンタン、が特に好ましい。
【0010】これらのトリハイドロフルオロカーボンを
高純度で含有するこの発明の弗素化炭化水素は、トリハ
イドロフルオロカーボンの特性を反映して、不燃性で、
アルカリや水存在下での安定性にも優れ、物品表面の洗
浄剤への応用が可能であり、また固体表面の摩擦力を著
しく低減することのできる潤滑性重合体膜の形成のため
の液媒として有用である。
【0011】前記式(I)で表わされるトリハイドロフ
ルオロカーボンは、この発明においては95重量%以上
の高含有率で含まれている。混在する他のフルオロカー
ボンとしては、製造工程において不可避的に含有される
同じ炭素数の飽和あるいは不飽和パーフルオロカーボン
やハイドロフルオロカーボン類等が考慮される。この発
明の弗素化炭化水素は、前記のとおり、式(II)で表わ
されるジハイドロフルオロカーボンをアルカリ処理し、
次いで水素添加することにより得られる。アルカリ処理
としては、処理剤はアルカリ性であれば特に限定されな
いが、例えば、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウムのごとき炭酸水素金属塩類;炭酸
リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムのごとき炭酸金
属塩類;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸
化バリウムのごとき水酸化物類;陰イオン交換樹脂類;
アンモニア、トリエチルアミン、モルホリン等のアミン
類;金属アルコキシド、グリニア試薬などのアルキル金
属化合物等があげられる。なかでも、炭酸水素金属塩
類、炭酸金属塩類が好ましい。
【0012】アルカリの使用量については、前記のジハ
イドロフルオロカーボン1モルに対して、アルカリが当
量以上であればよい。反応濃度についても特に制限はな
いが、通常0〜100℃程度であり、10〜80℃程度
がこの好ましい。また、アルカリ処理反応においては、
反応添加剤を加えてもよい。この添加剤としては、相間
移動触媒が好ましい。この相間移動触媒としては、合成
反応で一般に用いられるものであれば特に制限はなく、
例えば、第4級アンモニウムハライド類、第4級ホスホ
ニウムハライド類などのような第4級塩類;クラウンエ
ーテル類、ポリオキシアルキレングリコール類などのよ
うなポリエーテル類;アミノアルコール類;などが挙げ
られ、特に第4級塩類が好ましい。
【0013】第4級塩類は、窒素原子及びリン原子等の
ようなヘテロ原子に4個の炭素含有置換基が結合して生
じるカチオン(陽性イオン)と、対アニオン(陰性イオ
ン)からなる。これらの相間移動触媒は、それぞれ単独
で、あるいは2種以上組合わせて用いることができる。
【0014】この発明におけるアルカリ処理は、水と前
記のジハイドロフルオロカーボンの2層で行うことがで
きるが、極性溶媒をもって、一部または全部をおきかえ
ることもできる。極性溶媒としては、例えば、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール
類;エチレングリコールなどのグリコール類;エチレン
グリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテ
ル類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類;
スルホラン類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、N−メチルピロリドンのようなアミド類;ジメ
チルイミダゾリジノンのようなウレア類;などがあげら
れる。
【0015】また、その後の水素添加反応は、たとえば
貴金属触媒等を用いて、常圧〜10kgf/cm2 程度
の圧力で、同様に、特に限定されるものではないが、常
温〜350℃程度の反応温度で行うことが推奨される。
また反応については、液相反応または気相反応のいずれ
かを適宜に選択することができる。貴金属触媒として
は、通常、貴金属を担体に担持させたものを用いる。こ
こに言うところの貴金属とは、パラジウム、ロジウム、
ルテニウム、レニウム、または白金であるが、パラジウ
ム、ロジウム、ルテニウムが好ましい。これらの貴金属
は、単一で用いてもよいし、2種以上の合金、いわゆる
バイメタル触媒として用いてもよい。担体の種類および
担体の形状、大きさは特に限定されるものではないが、
活性炭、アルミナ、チタニアが好ましく、粉末でも球
状、ペレット状などの成形品でもよい。
【0016】貴金属の、担体に対する担持量は、通常、
0.5〜20重量%のものが用いられるが、好ましく
は、粉末であれば1〜20重量%の担持量が、成形品で
あれば1〜10重量%の担持量が推奨される。より好ま
しくは、1〜10重量%担持の粉末触媒が推奨される。
これによって、トリハイドロフルオロカーボンの含有量
が95重量%以上の弗素化炭化水素が製造される。
【0017】原料の式(II)で表わされるジハイドロフ
ルオロカーボンは、対応するパーフルオロオレフィン
(シクロオレフィン)の水素添加等により容易に得られ
る。トリハイドロフルオロカーボンを実質とし、または
これを主たる成分として含むこの発明の弗素化炭化水素
は、製造工程や組成物としての調製工程において随伴す
る無視し得る、もしくは不可避的な副生物や不純物を含
有する、実質的にトリハイドロフルオロカーボンのみの
ものとして、あるいはこのトリハイドロフルオロカーボ
ンを主成分とするものとして溶剤組成物を構成すること
ができる。
【0018】トリハイドロフルオロカーボンあるいはこ
れを主成分とする弗素化炭化水素と溶剤との組成物は、
洗浄剤として、あるいは重合体含有液等の構成に有用で
あるが、これらの応用においては、トリハイドロフルオ
ロカーボンとしては、その沸点が25℃以上150℃以
下、特に50℃以上100℃以下のものが好ましく、ま
た沸点が25℃以上250℃以下の少なくとも一種の有
機溶剤を含有することが有効である。これらの有機溶剤
の添加量は特に限定されないが、通常、全量の50重量
%以下、好ましくは2〜30重量%、より好ましくは3
〜20重量%である。上記のトリハイドロフルオロカー
ボンとこれらの有機溶剤が共沸組成物を形成する場合に
は、その共沸組成付近での使用が好ましい。
【0019】洗浄剤や重合体含有液への応用は、この発
明の弗素化炭化水素もしくはトリハイドロフルオロカー
ボン、そしてそれらの溶剤組成物の大きな特徴である
が、たとえば洗浄剤についてみると、この発明の弗素化
炭化水素もしくはトリハイドロフルオロカーボンを有効
成分として含有するものとして特徴づけられる。溶剤組
成物のための有機溶剤としては、特にその種類について
は限定されないが、例えば、炭化水素類、アルコール
類、エステル類、塩素化炭化水素類、他の弗素化炭化水
素類、エーテル類、ケトン類、および揮発性有機シリコ
ーン類から選ばれた少なくとも1種の有機溶剤が挙げら
れる。
【0020】上記炭化水素としては、特に限定されない
が、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタ
ン、イソヘキサン、イソヘプタン、n−オクタン、イソ
オクタン、n−デカン、イソデカン、n−ウンデカン、
n−ドデカン、n−トリデカン等の脂肪族炭化水素類、
シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類をあげ
ることができる。
【0021】上記アルコール類としては、特に制限され
ないが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、n−プロパノール、n−ブタノール、sブタノ
ール、t−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタ
ノール、n−ヘキサノール、イソヘキサノール、2−エ
チルヘキサノール、n−オクタノール等があげられる。
このなかでも炭素数5以下のものが好ましく、さらに炭
素数1〜4のものが特に好ましい。
【0022】上記エステル類としては、特に制限されな
いが、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、
酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸
ペンチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、
プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、酪
酸メチル、酪酸エチル、酪酸イソプロピル、吉草酸メチ
ル、吉草酸エチル等があげられる。このなかでも炭素数
3〜10のものが好ましく、炭素数3〜6が特に好まし
い。
【0023】上記塩素化炭化水素類としては特に制限さ
れないが、たとえば塩化メチレン、ジクロロエタン、ジ
クロロエチレン、トリクロロエチレン、パークロロエチ
レン等があげられる。その他の弗素化炭化水素類として
は特に制限されず、炭素、水素、フッ素で、主に構成さ
れ、酸素原子や不飽和結合を含んでいてもよい。なかで
も沸点25℃以上のものが好ましく、このようなその他
の弗素化炭化水素類としては例えば、ペンタフルオロプ
ロパン、ヘキサフルオロブタン、デカフルオロペンタ
ン、ヘキサフルオロシクロペンタン、オクタフルオロシ
クロペンタン、パーフルオロプロピルメチルエーテル、
パーフルオロブチルメチルエーテル、パーフルオロブチ
ルエチルエーテル、ヘキサフルオロシクロペンテン、ヘ
プタフルオロシクロペンテン、オクタフルオロシクロペ
ンテン等があげられる。さらに、環状の構造かつ適度な
沸点であるヘキサフルオロシクロペンタン、オクタフル
オロシクロペンタン、ヘキサフルオロシクロペンテン等
が好ましい。
【0024】上記ケトン類としては、特に制限されない
が、例えばアセトン、2−ブタノン、2−ペンタノン、
3−ペンタノン、2−ヘキサノン、3−メチル−2−ブ
タノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メ
チルシクロペンタノン、2−メチルシクロヘキサノン等
があげられる。上記揮発性有機シリコーンとしてはヘキ
サメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、
デカメチルテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロトリ
シロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デ
カメチルシクロペンタシロキサン等があげられる。
【0025】さらに、この発明の洗浄剤には従来より知
られている種々の添加剤を添加することができる。添加
剤としては、例えば安定化剤、界面活性剤などがある。
安定化剤としては、特に制限はないが、具体的には、例
えば、ニトロメタン、ニトロエタンなどの脂肪族ニトロ
化合物;3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メ
チル−1−ペンチン−3−オールなどのアセチレンアル
コール類;グリシドール、メチルグリシジルエーテル、
アクリルグリシジルエーテル等のエポキシド類;ジメト
キシメタン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類;ヘ
キセン、ヘプテン、シクロペンテン、シクロヘキセンな
どの不飽和炭化水素類;アリルアルコール、1−ブテン
−3−オールなどの不飽和アルコール類;アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチルなどのアクリル酸エステル類;
等があげられる。
【0026】また、界面活性剤としては、公知の陰イオ
ン活性剤、陽イオン活性剤、非イオン活性剤、両性活性
剤が使用できる。陰イオン活性剤としては、例えば、カ
ルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エ
ステル塩等があげられる。陽イオン活性剤としては、例
えば、アミンと各種の酸との塩、第4級アンモニウム塩
があげられる。非イオン活性剤としては、例えば、ポリ
オキシエチレンのエーテル、ポリオキシエチレン−ポリ
オキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレン−ポ
リオキシプロピレンアルキルエーテル、多価アルコール
の脂肪酸部分エステル等があげられる。両性活性剤とし
ては、例えば、ベタイン類、アミノ有機酸類、脂肪酸の
アミン塩等があげられる。
【0027】また、これらの化合物の分子中に弗素原子
を含んだ活性剤も好適である。これらの界面活性剤を添
加すると、金属、セラミックス、ガラス、プラスチック
エラストマーなどの加工部品の水洗浄後の付着水を効果
的に除去して乾燥することができる。これら界面活性剤
の添加量は、特に限定されたが、通常、全量の30重量
%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは
0.005〜10重量%である。
【0028】そして、この発明に被洗浄物とする対象物
品としては、格別な限定はなく、例えば、精密機械工
業、金属加工工業、光学機械工業、電子工業、プラスチ
ック工業などにおける金属、セラミック、ガラス、プラ
スチック、エラストマーなどの加工部品などが洗浄の対
象となる。具体的には、バンパー、ギアー、ミッション
部品、ラジエーター部品などの自動車部品、プリント基
板、IC部品、リードフレーム、モーター部品、コンデ
ンサーなどの電子電気部品、ベアリング、ギア、エンプ
ラ製歯車、時計部品、カメラ部品、光学レンズなどの精
密機械部品、印刷機械、印刷機ブレード、印刷ロール、
圧延製品、建設機械、ガラス基板、大型重機部品等の大
型機械部品、食器類などの生活製品や繊維製品など、多
種多彩な例をあげることができる。
【0029】汚染物質の種類としては、例えば、切削
油、焼き入れ油、圧延油、潤滑油、機械油、プレス加工
油、打ち抜き油、引き抜き油、組立油、線引き油などの
オイル類、グリース類、ワックス類、接着剤、油脂類、
成型時の離型剤、手垢、ハンダ付け後のフラック、レジ
スト、ソルダーペーストなどの様々なものがあげられ
る。
【0030】洗浄方法としては被洗浄物と上記洗浄溶剤
組成物とを接触させればよく、通常の洗浄方法を採用で
きる。具体的には、例えば、手拭き、浸漬、スプレー、
シャワーなどの方法を挙げることができる。これらの処
理に際しては、必要により超音波振動、揺動、攪拌、ブ
ラッシングなどの物理的な手段を併用してもよい。洗浄
には、上記のこの発明による洗浄剤とは別の溶剤とし
て、脂肪族炭化水素類、脂環式炭化水素類、芳香族炭化
水素類、アルコール類、エステル類、塩素化炭化水素、
エーテル類、ケトン類及び揮発性有機シリコーン類から
選ばれた少なくとも一種からなる有機溶剤を用いること
もできる。
【0031】この場合には、被洗浄物の汚染物質を除去
する工程と、汚染物質除去後の物品に付着した有機溶剤
をこの発明の洗浄剤に接触させてすすぎ洗浄するか、ま
た洗浄剤の蒸気中で蒸気洗浄する工程の2つの工程から
なる、例えば以下のとおりの洗浄方法(いわゆるコ・ソ
ルベントシステム)が採用される。コ・ソルベントシステム (1)洗浄工程 先ず第1の工程として、被洗浄物を炭化水素類、アルコ
ール類、エーテル類、ケトン類及び揮発性有機シリコー
ン類等から選ばれた少なくとも一種からなる有機溶剤を
主成分とする洗浄溶剤で洗浄する。
【0032】炭化水素類としては、例えば、鎖状飽和、
鎖状不飽和、環状飽和、環状不飽和などの脂肪族炭化水
素類や芳香族炭化水素類などが挙げられ、これらの中で
も、脂肪族炭化水素類が好ましく、特に鎖状飽和、環状
不飽和などの脂肪族炭化水素類が特に好ましい。また、
炭化水素の炭素数は、洗浄用途に応じて適宜選択されれ
ばよいが、通常5〜30個、好ましくは8〜20個、よ
り好ましくは10〜15個である。
【0033】これら炭化水素としては、例えば、ペンタ
ン、ヘキサン、ペプタン、オクタン、イソオクタン、ノ
ナン、デカン、イソデカン、ウンデカン、ドデカン、イ
ソドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカ
ン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、イソ
オクタデカンなどの鎖状飽和の脂肪族炭化水素類;シク
ロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、
メチルシクロヘキサン、シクロデカン、メチルシクロデ
カン、シクロドデカン、デカリン、ノルボルナンなどの
環状飽和の炭化水素類;ヘプテン、ヘプタジエン、オク
テン、オクタジエン、ノネン、ノナジエン、デセン、デ
カジエン、ウンデセン、ドデセン、ドデカジエン、トリ
デセン、トリデカジエン、テトラデセン、テトラデカジ
エン、オクタデセン、オクタデカジエン、イソプレンの
2量体などの鎖状不飽和の炭化水素類;α−ピネン、β
−ピネン、γ−テルビネ、δ−3−カレン、リモネン、
ジペンテン、テルビレンなどのテルペン類などの環状不
飽和炭化水素類;トルエンなどの芳香族炭化水素類;が
挙げられる。これらの中でも、デカン、ウンデカン、ド
デカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、リ
モネン、ジペンテンなどが好ましい。これらの炭化水素
類は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて
用いることができる。また、市販されている炭化水素系
洗浄剤としては、たとえば、ノルマルパラフィンシリー
ズ、アイソゾールシリーズ、アイソランシリーズ(以上
日本石油化学社製)、0〜5号ソルベント、テクリーン
シリーズ(以上日本石油社製)、NSクリーンシリーズ
(日鉱石油化学社製)などを用いることができる。
【0034】洗浄溶剤としては、これらの炭化水素を主
成分とするものが用いられる。炭化水素類のみでもよい
し、また、切削油、潤滑油、機械油、プレス加工油など
のように、炭化水素をベースにして各種添加剤を加えた
ものでもよい。アルコール類としては、例えば、鎖状飽
和、鎖状不飽和、環状飽和、環状不飽和の炭化水素残基
に少なくとも一つの水酸基の結合したものが挙げられ
る。これらの炭化水素残基にはアルコキシ基などの官能
基を含んでいてもよい。炭化水素残基の炭素数は洗浄用
途によって適宜選択されればよいが、通常1〜15個、
好ましくは4〜10個である。かかるアルコール類とし
ては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプ
ロパノール、ブタノール、ヘキサノール、1−ヘキセノ
ール、2−エチルヘキサノール、シクロペンタノール、
シクロヘキサノール、デシルアルコール、エチレングリ
コール、1,2−プロパンジオール、1,2−シクロペ
ンタンジオール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げら
れる。
【0035】エーテル類としては、例えば、鎖状飽和、
鎖状不飽和、環状飽和、環状不飽和の炭化水素残基に少
なくとも一つのアルコキシ基の結合したものが挙げられ
るほか、酸素原子が炭素鎖とともに環状構造を形成して
いても良い。炭素数は洗浄用途によって適宜選択されれ
ばよいが、通常4〜15個、好ましくは4〜10個であ
る。かかるエーテル類としてはジエチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、1,3−ジオキサン、トリオキサン、シクロペ
ンチルメチルエーテル、シクロヘキシルエチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレング
リコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル等が挙げられる。
【0036】また、揮発性有機シリコーン環としては、
次式(1)(2)
【0037】
【化1】
【0038】
【化2】
【0039】(式中、Rは同一または相異なる置換また
は非置換の1価の有機基、nは0〜3の整数、mは3〜
5の整数を示す)で表わされる直鎖および環状のポリジ
オルガノシロキサンから選ばれた少なくとも一種の低分
子量ポリオルガノシロキサンから実質的になるものが用
いられる。式中のRとしては、例えば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;フェニ
ル基のようなアリール基;トリフルオロメチル基、ペン
タフルオロエチル基のような置換アルキル基;メトキシ
基、エトキシ基のような低級アルコキシ基;メトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、アセチル基のよう
なカルボニル含有基;アミド基;などがあげられるが、
化合物の安定性の観点からメチル基、エチル基、メトキ
シ基、エトキシ基が好ましく、メチル基が最も好まし
い。
【0040】式中のn、mの数に関しては、シリコーン
骨格を形成し、環状ポリジオルガ、シロキサンにおいて
は環の安定性を得るためにはnは0以上、mは3以上で
あることが好ましく、また、洗浄剤として回収再利用す
るために実用的な範囲で蒸留が可能であることにより、
nは3以下、mは5以下であることが好ましい。このよ
うなシリコーン系洗浄剤としては、例えば、ヘキサメチ
ルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメ
チルテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキ
サン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチ
ルシクロペンタシロキサンなどがあげられ、この中でも
沸点や表面張力などの物性からみて、特に、オクタメチ
ルシクロテトラシロキサンが好ましい。これらの洗浄剤
には必要により、界面活性剤や水などを添加することも
できる。
【0041】また、繰り返し使用する際には蒸留回収品
を用いることができ、この際には、後述するリンス液が
一部混入していても問題ない。洗浄方法としては、被洗
浄物と上記洗浄溶剤とを接触させればよく、通常の洗浄
方法を採用できる。具体的には、例えば、手拭き、浸
漬、スプレー、シャワーなどの方法を挙げることがで
き、特に浸漬方法が好適に用いられる。浸漬による処理
に際しては、超音波振動、揺動、攪拌、ブラッシングな
どの物理的な手段を併用してもよい。洗浄溶剤の温度
は、被洗浄物の性状に応じて適宜選択されればよいが、
通常室温以上沸点までの範囲、好ましくは40℃以上沸
点までの範囲、より好ましくは50℃以上沸点までの範
囲である。(2)リンス洗浄工程 上記洗浄工程の後に、洗浄溶剤が付着した被洗浄物をこ
の発明の高純度トリハイドロフルオロカーボン含有の弗
素化炭化水素、もしくはトリハイドロフルオロカーボン
そのものを主成分とする洗浄剤を用いてリンス洗浄を行
う。
【0042】リンス洗浄溶剤としてこの発明の高純度ト
リハイドロフルオロカーボンを用いることにより、鎖状
ハイドロフルオロカーボンやパーフルオロカーボンを用
いた場合に比べて、炭化水素のリンス洗浄力が格段に改
善される。特に、その効果の差は、被洗浄物を連続的洗
浄した時により顕著に現れる。この発明のトリハイドロ
フルオロカーボンは、それぞれ単独で、または2種以上
を組み合わせて用いることができる。
【0043】この発明に使用するリンス洗浄剤として
は、上記のとおりの弗素化炭化水素もしくはトリハイド
ロフルオロカーボンが主成分となるものが用いられる
が、トリハイドロフルオロカーボン単独(1種のトリハ
イドロフルオロカーボンまたは2種以上のトリハイドロ
フルオロカーボンの混合物)、またはトリハイドロフル
オロカーボンとその他の有機溶剤の組み合わせで用いる
ことができる。その他の有機溶剤としては、通常のリン
ス洗浄溶媒として用いられているものを用いることがで
き、例えば、ヘキサン、オクタン、イソオクタンなどの
直鎖飽和の炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサ
ンなどの環状飽和の炭化水素類;トルエン、キシレンな
どの芳香族炭化水素類;メチルアルコール、エチルアル
コール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール
などの低級アルコール類;アセトン、メチルエチルケト
ンなどのケトン類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ルなどのエーテル類;酢酸ビニルなどのエステル類;
1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオ
ロペンタンなどの鎖状ハイドロフルオロカーボン類;パ
ーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタンなどのパー
フルオロカーボン類;などを挙げることができる。これ
らのその他の有機溶剤は、それぞれ単独で、または2種
以上を組み合わせて用いることができ、その使用量は、
本発明の効果を損なわれない範囲で適宜選択されればよ
く、通常リンス洗浄剤全量の40重量%以下、好ましく
は20重量%以下、好ましくは10重量%以下である。
【0044】リンス洗浄方法としては、洗浄後の洗浄溶
剤が付着した被洗浄物と上記リンス洗浄溶剤とを接触さ
せればよく、通常のリンス洗浄方法を採用できる。具体
的には、例えば、手拭き、浸漬、スプレー、シャワーな
どの方法を挙げることができ、好適には浸漬方法が用い
られる。浸漬による処理に際しては、超音波振動、揺
動、攪拌、ブラッシングなどの物理的な手段を併用して
もよい。これらのリンス洗浄方法は、単独で、または2
種以上を組み合わせて用いることができる。リンス洗浄
溶剤の温度は、被洗浄物の性状に応じて適宜選択されれ
ばよいが、通常室温以上沸点までの範囲、好ましくは4
0℃以上沸点までの範囲、より好ましくは50℃以上沸
点までの範囲である。(3)分離工程 上記(2)工程のリンス洗浄で使用されるリンス洗浄剤
は、繰り返し使用されているうちに洗浄剤が濃縮されリ
ンス洗浄能力が低下する。そのため濃縮される洗浄剤の
除去を行う必要がある。除去の方法としては二層分離法
や蒸留分離法が採用される。
【0045】二層分離法については前記(1)工程で炭
化水素を用いる場合、前記(2)工程で使用されるトリ
ハイドロフルオロカーボンとは、比重差のため、炭化水
素の上層とトリハイドロフルオロカーボンの下層に分離
される。炭化水素の除去は、同一容器内で新規なトリハ
イドロフルオロカーボンを加えて上層の炭化水素層をオ
ーバーフローさせて除去することもできるが、前記
(2)工程のリンス洗浄溶剤の一部を別の容器に移し、
そこで炭化水素層とトリハイドロフルオロカーボン層に
二層分離し、下層のトリハイドロフルオロカーボン層を
回収し前記(2)工程のリンス洗浄溶剤に戻す方法が好
適に行われる。また、二層分離にあたっては、遠心分離
の方法を用いてもよい。
【0046】この発明に使用されるトリハイドロフルオ
ロカーボンは、高温では炭化水素の高い溶解性を示す
が、低温にするとハイドロフルオロカーボンやパーフル
オロカーボンと同様に炭化水素を殆ど溶解させなくなる
性質をもっている。従って、二層分離の操作は、より低
温で行うのが好ましく、リンス洗浄溶剤温度の通常10
℃以下、好ましくは20℃以下、より好ましくは30℃
以下の温度で行うのが好適である。二層分離操作時の下
限温度は、炭化水素あるいはトリハイドロフルオロカー
ボンの融点以上であることが好ましい。リンス洗浄溶剤
を冷却する方法については、特に制限はなく、室温下に
放置する、冷媒により冷却する、トリハイドロフルオロ
カーボンの一部を蒸発させ、蒸発熱により冷却するなど
のいずれの方法を用いることもできる。冷却速度も制限
はないが、効率の点や自然蒸発による洗浄液の損失を防
ぐことから、外部から冷却する、減圧により蒸発させる
などの積極的な冷却法が推奨される。
【0047】一方、二層分離で回収されたトリハイドロ
フルオロカーボン層は、そのまま、または必要により蒸
留、濾過、活性炭処理、乾燥などの処理をおこなった後
に、前記(2)工程のリンス洗浄溶剤として、または後
記する(4)工程の蒸気洗浄用溶剤として使用すること
ができる。なお、洗浄剤が炭化水素以外の場合には、通
常トリハイドロフルオロカーボンと洗浄溶剤との2層分
離が困難であるので、蒸留による分離が好ましい。(4)蒸気洗浄工程 蒸気洗浄は、常法に従って行うことができる。蒸気洗浄
用溶剤としては、特に限定はなく、一般の蒸気洗浄で使
用される蒸気洗浄用溶剤を格別な限定もなく用いること
ができる。この発明においては、特に、前記(3)工程
で回収されるトリハイドロフルオロカーボンが高純度な
ためそれを蒸気洗浄溶剤として用い、さらに蒸気洗浄後
に前記(2)工程のリンス洗浄溶剤として循環させるこ
とができる。
【0048】図1は、たとえば以上の方法のための洗浄
装置の一例を示したものである。油、ワックス、フラッ
クスなどの汚染物質の付着した被洗浄物は、第1洗浄槽
1に入れた洗浄剤に浸漬され、ここで被洗浄物の表面に
付着した汚染物質を除去する。第1洗浄槽1に入れられ
た洗浄溶剤は、洗浄力の向上のため必要に応じて、加熱
装置9で加温したり、超音波発振装置10により超音波
洗浄することができる。
【0049】次に、第1洗浄槽1で充分な洗浄効果が得
られない場合は、第2洗浄槽2で洗浄することができ
る。第2洗浄槽2においても、第1洗浄槽同様に、必要
に応じて、加温や超音波洗浄を加えることができる。図
1では、洗浄槽を2槽示したが、格別な限定はなく、必
要に応じて1槽または2槽以上を組み合わせて用いるこ
とができる。
【0050】洗浄が終了し洗浄溶剤が付着した被洗浄物
は、次ぎにリンス洗浄槽3に入れたトリハイドロフルオ
ロカーボンを主成分とするリンス洗浄溶剤に浸漬され
る。ここでは、リンス洗浄力向上のために、必要に応じ
て、超音波発振装置10により超音波洗浄を併用した
り、また、シャワー洗浄や揺動洗浄などを併用すること
もできる。
【0051】ここで、被洗浄物表面に付着している洗浄
剤は被洗浄物表面から分離する。分離した洗浄剤は、リ
ンス液移送ポンプ14やオーバーフロー、またはその他
の追加されるリンス洗浄溶剤の流れにより分離槽4ある
いは蒸留塔15へ移送される。また、この発明において
は、リンス洗浄溶剤の主成分となるトリハイドロフルオ
ロカーボンは高温域で優れた洗浄剤との溶解性を示すの
で、加熱装置9で加温することはリンス洗浄効果が格段
に向上するうえで好ましい。また、さらに循環ポンプ1
1または12よりフレッシュなトリハイドロフルオロカ
ーボンが供給されることにより、リンス洗浄槽3内のリ
ンス洗浄溶剤を均一状態で維持することができる。それ
により洗浄剤層が上層に形成されず、従って、被洗浄物
を取り出すときに、上層の洗浄剤が再付着するというこ
の種の装置の従来の最大な欠点をも解決できる。使用後
の均一なリンス洗浄溶剤は、上記同様分離槽4あるいは
蒸留塔15に移送される。
【0052】分離槽4では、比重差により上槽の洗浄剤
層6と下層のトリハイドロフルオロカーボン層7に分離
する。分離槽4の温度を低くすることにより、回収され
るトリハイドロフルオロカーボンの純度を高め、さらに
炭化水素層へのトリハイドロフルオロカーボンの混入を
大幅に低減することができる。従って、二層分離の操作
は、リンス洗浄槽3の温度の通常10℃以下、好ましく
は20℃以下、より好ましくは30℃以下の温度で行わ
れる。
【0053】二層分離された下層のトリハイドロフルオ
ロカーボン層7は循環ポンプ11によってリンス洗浄槽
3へ、また循環ポンプ12より蒸気洗浄槽5に循環され
る。蒸気洗浄は、高度な洗浄度が要求されたり、環状ハ
イドロフルオロカーボンの消耗量を低減する場合に用い
られる。この場合、循環ポンプ12より回収された環状
ハイドロフルオロカーボンが蒸気洗浄槽5に移送され、
加熱装置9で加熱され蒸気ゾーン8を形成する。また、
リンス洗浄槽3から引き上げられた被洗浄物は、環状ハ
イドロフルオロカーボンの蒸気ゾーン8中で、蒸気洗浄
される。
【0054】蒸気洗浄に使用された環状ハイドロフルオ
ロカーボンは、凝集やオーバーフローによりリンス洗浄
槽3へ移送され使用される。図1は、この発明の洗浄方
法の実施に用いる装置の一例の概略を示したもので、個
々の洗浄方法、リンス洗浄方法、二層分離方法、蒸気洗
浄方法などの詳細は特に上記の態様に限定されるもので
はない。この発明においては、他の一般的方法を用いる
ことができる。また洗浄やリンスの回数も必要に応じ
て、増減することができる。
【0055】たとえば以上のような洗浄へのこの発明の
弗素化炭化水素、もしくはこれを構成する前記のとおり
のトリハイドロフルオロカーボンの作用は、その洗浄性
とともに、その安定性において顕著なものである。たと
えば、トリハイドロフルオロカーボンとしてのヘプタフ
ルオロシクロペンタン(HFCPA)は、ジハイドロフ
ルオロカーボンのオクタフルオロシクロペンタン(OF
CPA)と比べ、その洗浄作用においては同等程度のも
のとして優れているとともに、その安定性は、はるかに
優れているのである。オクタシクロペンタン(OFCP
A)は、アルカリ、水や熱によって分解されやすいので
ある。
【0056】また、以下の洗浄への応用の他に、この発
明の弗素化炭化水素とこれを構成するトリハイドロフル
オロカーボン、特に環状トリハイドロフルオロカーボン
は、電子機器、機械装置等における潤滑性重合体膜形成
のための液組成物に有用でもある。このものは、たとえ
ば弗素系重合体、シリコーン系樹脂、フェノール樹脂、
ポリオレフィン樹脂などの重合体を分散または溶解させ
る液剤体として用いられることになる。これによって、
固体表面の摩擦力を著しく低減することのできる重合体
膜が形成されることになる。
【0057】以上説明したこの発明について、以下にそ
の好ましい実施の態様を要約する。 1.式(I)で表わされる弗素化炭化水素は、鎖状また
は環状である。 2.前記1の弗素化炭化水素は環状である。 3.前記1の弗素化炭化水素の炭素数は5である。 4.前記1の弗素化炭化水素は1,1,1,2,2,
3,5,5,5−ノナフルオロ−n−ペンタン、1,
1,1,2,2,4,5,5,5−ノナフルオロ−n−
ペンタン、または1,1,2,2,3,3,4−ヘプタ
フルオロシクロペンタンである。
【0058】5.前記1の弗素化炭化水素は、1,1,
2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンで
ある。 6.式(II)のジハイドロフルオロカーボンのアルカリ
処理のためのアルカリは、炭酸水素金属塩類、炭酸金属
塩類、水酸化物類、陰イオン交換樹脂類から選択される
少くとも1種のものである。
【0059】7.前記6のアルカリは、炭酸水素金属塩
類および炭酸金属塩類から選択される少くとも1種のも
のである。 8.前記6のアルカリの使用量は、ジハイドロフルオロ
カーボン1モルに対して当量以上である。 9.アルカリ処理後の水素添加反応における圧力は常圧
〜10kgf/cm2程度で、反応温度は常温〜350
℃程度である。
【0060】10.アルカリ処理後の水素添加反応は、液
相反応または気相反応として行われる。 11.アルカリ処理後の水素添加反応のための貴金属触媒
の貴金属は、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、レニ
ウムおよび白金から選択される少くとも1種である。
【0061】12.前記11の貴金属は、パラジウム、ロ
ジウムおよびルテニウムから選択される少くとも1種で
ある。 13.前記11の貴金属触媒は、活性炭、アルミナまたは
チタニアの担体に担持されたものである。 14.前記13の担体への担持量は、0.5〜20重量%
である。
【0062】15.前記14の担持量は、粉末の場合1〜
20重量%、また、成形品の場合、1〜10重量%であ
る。 16.前記15の担持量の貴金属触媒は、1〜10重量%
担持の粉末触媒である。 17.式(I)の弗素化炭化水素またはトリハイドロフル
オロカーボンと有機溶剤との組成物においては、トリハ
イドロフルオロカーボンは、その沸点が25℃以上15
0℃以下である。
【0063】18.前記17の沸点は、50℃以上100
℃以下である。 19.式(II)の弗素化炭化水素またはトリハイドロフル
オロカーボンと有機溶剤との組成物における有機溶剤の
添加量は、全量の50重量%以下である。 20.前記18の添加量は、2〜30重量%である。 21.前記19の添加量は、3〜20重量%である。
【0064】22.式(II)の弗素化炭化水素またはトリ
ハイドロフルオロカーボンと有機溶剤との組成物におけ
る有機溶剤は、炭化水素類、アルコール類、エステル
類、塩素化炭化水素類、他の弗素化炭化水素類、エーテ
ル類、ケトン類、揮発性有機シリコーン類から選択され
る少くとも1種である。
【0065】
【実施例】この発明を実施例により具体的に説明する。
もちろん、この発明は以下の実施例によって限定される
ものではない。実施例1 1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオ
ロシクロペンタンの合成 攪拌機付きの70mlオートクレーブにオクタフルオロ
シクロペンテン(99.9%純度、42.4g,200
mmol)、5%パラジウムカーボン(2.12g)を
仕込み、50℃、水素圧6kg/cm2 の雰囲気下にて
水素添加をおこなった。15時間後、水素の消費が完全
に止まったところで加温をやめ、反応を停止した。飽和
重曹水にて十分に中和を行った後、有機層を分離し、1
モルの濃度の炭酸ナトリウム水溶液200mlを加え、
30℃10時間攪拌した。反応液を二層分離し、得られ
た有機層を再度70mlオートークレーブに5%パラジ
ウムカーボン(1.78g)、トリデカン1gとともに
仕込み、50℃,水素圧6kg/cm2 の雰囲気下にて
水素添加をおこなった。先と同様に15時間後に水素の
吸収が止まった時点で反応を停止し、飽和重曹水により
中和を行った後蒸留したところ、1,1,2,2,3,
3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンが得られた。
(純度99.0%、34.0g)実施例2 1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナ
フルオロペンタンの合成 1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオ
ロペンタン(99.9%純度、20g,79.4mmo
l)に、4モル濃度の炭酸カリウム水溶液100mlを
加え、30℃10時間攪拌した。反応液を二層分離し、
得られた有機層を70mlオートクレーブに5%パラジ
ウムカーボン(0.55g)、トリデカン0.33gと
ともに仕込み、50℃,水素圧6kg/cm2 の雰囲気
下にて水素添加をおこなった。15時間後に水素の吸収
が止まった時点で反応を停止し、飽和重曹水により中和
を行った後蒸留したところ、ノナフルオロペンタン
(1,1,1,2,4,4,5,5,5−および1,
1,1,3,4,4,5,5,5−の混合物)が得られ
た。(純度(合計)99.7%、10.4g)実施例3 ポリイミド樹脂製プリント基板(30mm×30mm×
0.2mm厚)全面にフラックス(千住金属社製 PO
−F−1010S)を塗布し、室温で乾燥させた。これ
を純度96%1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフル
オロシクロペンタン中に30℃で3分間浸漬した。フラ
ックスの除去具合を肉眼で観察したところ、完全に除去
されていることが確認された。実施例4 プレス加工部品(ステンレス製50mm角)を50枚整
列させ針金で束ねたものをプレス油(出光興産製ダフニ
ーパンチオイル)をいれたビーカーに常温にて浸漬さ
せ、プレス油を全体になじませるため超音波を1分間か
けた。そのまま液中に30分間放置後、プレス油上に引
き上げ、油切りのために5分間放置した。このサンプル
を純度96%の1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフ
ルオロシクロペンタン中に50℃で3分間超音波をかけ
ながら浸漬し、さらに同じく純度96%の1,1,2,
2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンの蒸気
中で蒸気洗浄した。冷却後オイルの除去具合を肉眼で観
察及びにおいを確認したところ、完全に除去されている
ことが確認された。実施例5〜8 比較例1〜8 1.6mm×69mm×95mmのプリント基板(表
1)に、ロジン系フラックス(表2)を塗布し、予備乾
燥後200℃×3分間加熱して、試験片とした。
【0066】これら試験片を室温で10%のエタノール
を含んだ1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロ
シクロペンタン(HFCPA)に浸漬し、1分間超音波
洗浄(出力50%:60W、35kHz)を行った。ま
た、比較例として、フロン113およびパーフルオロヘ
キサンによる洗浄も行った。
【0067】そして、このロジン系フラックスの除去効
果およびプリント基板に対する影響を目視観察の結果は
表3に示した。その結果、10%エタノール含有HFC
PAは従来用いられてきたフロン113やPFCの洗浄
性と同等以上の洗浄効果があることがわかった。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】実施例9〜13 図1に示すように、加熱装置9および超音波発振装置1
0を装備した二槽式の洗浄機(洗浄槽1、洗浄槽2)
に、NSクリーン230(C13の炭化水素系洗浄剤;
日鉱石油化学社製)を仕込み洗浄槽とし、また、加熱装
置9および超音波発振装置10を装備したリンス洗浄機
(リンス洗浄槽3)に1,1,2,2,3,3,4−ヘ
プタフルオロシクロペンタン(HFCPA)を仕込み、
更に冷却管13を装備した蒸気洗浄装置(蒸気洗浄槽
5)に、分離槽4で回収した環状ハイドロフルオロカー
ボンを移送し加熱装置9で加熱させて蒸気ゾーン8を発
生させた。なお、分離槽4の温度は、25℃にコントロ
ールした。
【0072】被洗浄物は、表4記載の物品を、1,1,
1−トリクロロエタンに表4記載の汚染物質を25%溶
解し、さらにトレーサーとしてズダン染料を0.1重量
%を添加したものに浸漬して汚染物質を付着させて調製
した。付加量は、浸漬前後の重量差から求めた。次い
で、手動にて被洗浄物を洗浄槽1、洗浄槽2、リンス洗
浄槽3、蒸気洗浄槽5の順に下記の操作を付し、被洗浄
物の洗浄試験を行った。
【0073】(1)洗浄槽1:50℃とし、被洗浄物を
浸漬し3分間超音波をかけた。 (2)洗浄槽2:50℃とし、被洗浄物を浸漬し1分間
超音波をかけた。 (3)リンス洗浄槽3:50℃とし、被洗浄物を浸漬し
1分間超音波をかけた。 (4)蒸気洗浄槽5:回収1,1,2,2,3,3,4
−ヘプタフルオロシクロペンタン(HFCPA)の沸点
80℃の蒸気洗浄槽5の蒸気ゾーン8に2分間入れた。
【0074】洗浄試験後の被洗浄物の評価は、下記方法
に従って行い、それらの結果も表4に示した。 <A>汚染物質の残存量 洗浄した被洗浄物を、精製した1,1,1−トリクロロ
エタンの一定量で処理し、残留している汚染物質と染料
を抽出し、550nmの波長でズダンの赤色を吸光測定
し、検量線から残存量を求めた。残存量を前記測定した
付着量で割って残存率(%)として表示した。 <B>目視評価 洗浄した被洗浄物を観察し、下記基準で評価した。
【0075】 ○:全くしみが見られなかった。 △:僅かにしみが見られた。 ×:ハッキリとしたしみが見られた。 <C>臭い評価洗浄した被洗浄物の臭いを嗅ぎ、下記基
準で評価した。
【0076】 ○:全くオイル臭が感じられなかった。 △:僅かにオイル臭が感じられた。 ×:ハッキリとオイル臭を感じた。比較例9 リンス洗浄溶剤をvic−ジハイドロフルオロカーボン
である1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカ
フルオロペンタン(DFPA;沸点=55℃)に代えた
他は実施例1と同様に洗浄試験を行い、その結果を表5
に示した。比較例10 リンス洗浄溶剤をパーフルオロカーボンであるパーフル
オロヘキサン(PFHX;沸点=56℃)に代えた他は
実施例1と同様に洗浄試験を行い、その結果も表5に示
した。
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】表4および表5より、この発明例(実施例
7〜11)は、汚染物質の残存量評価、目視評価および
臭い評価のいずれに対しても良好な結果を示している。
それとは対照的に、リンス洗浄溶剤として鎖状のハイド
ロフルオロカーボンを用いた場合(比較例9)は、汚染
物質残存量および臭いの評価に劣り、洗浄効果が充分で
ないことがわかる。また、リンス洗浄溶剤としてパーフ
ルオロカーボンを用いた場合(比較例10)も、汚染物
質残存量および臭いの評価に劣り、洗浄効果が充分でな
いことがわかる。実施例14 比較例11 実施例7および比較例9の洗浄方法を20回繰り返し、
そのときの洗浄力の評価を行い、それらの結果を表6に
示した。
【0080】
【表6】
【0081】(*1:リンス洗浄溶剤が、均一か、また
は上層に炭化水素層が生じ二層分離しているかを観察し
た。) 表6の結果より、この発明例(実施例12)は、繰り返
し使用を行っても充分に高いリンス洗浄効果を維持して
いることがわかる。対照的に、リンス洗浄溶剤として鎖
状のハイドロフルオロカーボンを用いたもの(比較例1
1)は、リンス洗浄力が極端に低下することがわかる。
これは、実施例10ではリンス洗浄溶剤が均一であるの
に対して、比較例11では、炭化水素層の上層が生じて
いるために、被洗浄物を引き上げる時に再付着するため
と思われる。参考例1 Pyrex製ガラスチューブ(15ml)に1,1,
2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン
(純度98.3%,1.0g)、炭酸カリウム水溶液
(濃度4mol/l,1.5ml)、及びテトラブチル
アンモニウムブロミド(50mg)を入れ、水浴上30
℃で攪拌した。2時間後攪拌を止め、下層をガスクロマ
トグラフィー(日立製作所製263−70)にて分析し
た結果、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロ
シクロペンタンの分解率は19.5%であった。参考例2 Pyrex製ガラスチューブ(15ml)に1,1,
1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロペンタ
ン(1.0g)、炭酸カリウム水溶液(濃度4mol/
l,1.5ml)及びテトラブチルアンモニウムブロミ
ド(50mg)を入れ、水浴上30℃にて参考例1と同
様の速度で攪拌した。2時間後攪拌を止め、下層をガス
クロマトグラフィー(日立製作所製263−70)にて
分析した結果、1,1,1,2,3,4,4,5,5,
5−デカフルオロペンタンの分解率は40%であった。参考例3 1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオ
ロペンタンにかえて実施例2で合成したノナフルオロペ
ンタンを用いる他は参考例2と同様にして実験を行なっ
たところノナフルオロペンタンの分解率は18%であっ
た。参考例4 1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペ
ンタンにかえて1,1,2,2,3,3,4,5−オク
タフルオロシクロペンタンを用いる他は参考例1と同様
にして実験を行ったところ、オクタフルオロシクロペン
タンの分解率は56.9%であった。参考例5 1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペ
ンタンに代えて、1,1,2,2,3,3,4,5−オ
クタフルオロシクロペンタン65重量部と1,1,2,
2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン35重
量部の混合物(10g)、炭酸カリウム水溶液(濃度
2.5mol/l、1,1,2,2,3,3,4,5−
オクタフルオロシクロペンタンに対して1.2等量)、
及びテトラブチルアンモニウムブロミド(OFCPAに
対して5重量%)を入れ、水浴上30℃にて参考例1と
同様の速度で攪拌した。2時間後攪拌を止め、下層をガ
スクロマトグラフィー(日立製作所製263−70)に
て分析した結果、1,1,2,2,3,3,4,5−オ
クタフルオロシクロペンタンの分解率は100%、1,
1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタ
ンの分解率は1.8%であった。参考例6 ガラス製の蒸発皿に1,1,2,2,3,3,4−ヘプ
タフルオロシクロペンタン(純度98.3%)を2g入
れ、ハンド式ガスバーナーの炎を近づけたところ、液は
蒸発するのみで、燃焼することはなかった。参考例7 ガラス製蒸発皿に1,1,2,2,3,3−ヘキサフル
オロシクロペンタン(純度99.9%)を2g入れ、ハ
ンド式ガスバーナーの炎を近づけたところ、液は赤い炎
を出して燃え、その後炎は消えた。蒸発皿の壁面には煤
が付着していた。参考例8 (分離槽4における精製回収) n−トリデカン10g、1,1,2,2,3,3,4−
ヘプタフルオロシクロペンタン100mlの混合物(実
施例1)を、200mlのマグネット攪拌子を入れたフ
ラスコに仕込み、攪拌しながら徐々に昇温し75℃まで
温め、均一溶液を得た。つぎにこの均一溶液を図1の分
離槽4(20℃)に移送したところ、溶液に白濁が生じ
はじめ、まもなく完全に二層分離した。この下層をガス
クロマトグラフィーにより分析したところ、1,1,
2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンの
純度は98%でありほぼ完全に精製回収されることがわ
かった。
【0082】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この出願の
発明によって、洗浄作用等に優れ、不燃性かつアルカリ
や水存在下での安定性に優れ、しかも製造も容易な、高
純度トリハイドロフルオロカーボンからなる弗素化炭化
水素とその組成物、並びに洗浄剤と洗浄方法が提供され
ることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるリンス洗浄のための装置例を示
した構成図である。
【符号の説明】
1 第1洗浄槽 2 第2洗浄槽 3 リンス洗浄槽 4 分離槽 5 蒸気洗浄槽 6 洗浄剤層 7 トリハイドロカーボン層 8 蒸気ゾーン 9 加熱装置 10 超音波発振装置 11 循環ポンプ 12 循環ポンプ 13 冷却コイル 14 リンス液移送ポンプ 15 蒸留塔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正内容】
【0082】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この出願の
発明によって、洗浄作用等に優れ、不燃性かつアルカリ
や水存在下での安定性に優れ、しかも製造も容易な、高
純度トリハイドロフルオロカーボンからなる弗素化炭化
水素とその組成物、並びに洗浄剤と洗浄方法が提供され
ることになる。この出願の発明の弗素化炭化水素は、洗
浄剤、リンス洗浄剤、蒸気洗浄剤、隙間洗浄剤、水切り
洗浄剤として使用できることはいうまでもない。また、
その他の具体的な用途としては、例えば、開閉器の耐電
圧テスト用溶剤、セラミック分極テスト用溶剤、ブラウ
ン管ソケット耐電圧テスト用溶剤、フィルムコンデンサ
ー耐電圧テスト用溶剤などの各種テスト用溶剤;整流器
用液媒体;変圧器用液媒体;コンデンサー用液媒体;半
導体製造やドライエッチング装置の冷却、オゾン装置の
冷却、液晶プロジェクターの冷却、電源熱交換機の冷却
などの冷却・加熱用液媒体;フッ素重合物製造用溶剤;
フッ素系/シリコーン系重合物による皮膜形成溶剤;中
空糸用洗浄剤:ドライクリーニング溶剤;含フッ素電解
質の溶剤;光ディスク、磁気ディスク;磁気ディスクお
よび磁気テープなどの表面潤滑層形成用の溶剤;鋳物、
セラミック製品などの亀裂や漏れのチェック用溶剤;ル
イス酸触媒等を用いる反応などの化学反応用溶媒;中空
洗浄溶剤;シリコンウェハー基板、金属基板、ガラス基
板等のディスク研磨用溶剤;半導体ICチップ製造用洗
浄剤;プリント基板の表面処理用溶剤;ケミカルメカニ
カルポリッシング研磨用溶剤;フォトレジスト用溶剤;
現像液用溶剤;リンス液組成物;などである。医療用媒
体としても使用することできる。例えば、消炎剤、筋肉
疲労治療剤、局所保温剤、鎮痛鎮痒剤、血行促進剤、人
体皮膚に塗擦散布するための剤型とする外用剤、吸入
剤、点鼻剤、防臭剤、殺菌剤、清浄清拭剤などの薬剤を
含む人体用エアゾル用媒体;空気の滅菌用媒体;透析用
中空繊維の滅菌用洗浄剤:カテーテルを用いたクライオ
ブレーションや頭部など医療用冷却装置の冷却用媒体;
カテーテル、挿入具、ガイドワイヤー、回路、センサー
などのディスポーザル製品や人工血管、ステント、人工
骨などの埋め込み製品の表面に重合体被膜を形成するた
めの重合体含有液;カテーテル、挿入具、ガイドワイヤ
ー、注射針、回路、バッグ、センサーなどのディスポー
ザル製品、人工血管、ステント、人工骨、歯科材料など
の埋め込み製品およびカンシ、切子(はさみ)、ピンセ
ット、開胸器などの剛性器具などの洗浄剤;患部に薬剤
を微量持続投与するための加圧媒体;薬剤入りゼラチン
製カプセル製造用溶剤;医療用カテーテル製造時の潤滑
剤塗布用溶剤および潤滑剤除去用溶剤;人工臓器、人工
血管などの潤滑剤塗布用溶剤および潤滑剤除去用溶剤;
などである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるリンス洗浄のための装置例を示
した構成図である。
【符号の説明】 1 第1洗浄槽 2 第2洗浄槽 3 リンス洗浄槽 4 分離槽 5 蒸気洗浄槽 6 洗浄剤層 7 トリハイドロカーボン層 8 蒸気ゾーン 9 加熱装置 10 超音波発振装置 11 循環ポンプ 12 循環ポンプ 13 冷却コイル 14 リンス液移送ポンプ 15 蒸留塔 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年3月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正内容】
【0082】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この出願の
発明によって、洗浄作用等に優れ、不燃性かつアルカリ
や水存在下での安定性に優れ、しかも製造も容易な、高
純度トリハイドロフルオロカーボンからなる弗素化炭化
水素とその組成物、並びに洗浄剤と洗浄方法が提供され
ることになる。この出願の発明の弗素化炭化水素は、洗
浄剤、リンス洗浄剤、蒸気洗浄剤、隙間洗浄剤、水切り
洗浄剤として使用できることはいうまでもない。また、
その他の具体的な用途としては、例えば、開閉器の耐電
圧テスト用溶剤、セラミック分極テスト用溶剤、ブラウ
ン管ソケット耐電圧テスト用溶剤、フィルムコンデンサ
ー耐電圧テスト用溶剤などの各種テスト用溶剤;整流器
用液媒体;変圧器用液媒体;コンデンサー用液媒体;半
導体製造やドライエッチング装置の冷却、オゾン装置の
冷却、液晶プロジェクターの冷却、電源熱交換機の冷却
などの冷却・加熱用液媒体;フッ素重合物製造用溶剤;
フッ素系/シリコーン系重合物による皮膜形成溶剤;中
空糸用洗浄剤:ドライクリーニング溶剤;含フッ素電解
質の溶剤;光ディスク、磁気ディスク;磁気ディスクお
よび磁気テープなどの表面潤滑層形成用の溶剤;鋳物、
セラミック製品などの亀裂や漏れのチェック用溶剤;ル
イス酸触媒等を用いる反応などの化学反応用溶媒;中空
洗浄溶剤;シリコンウェハー基板、金属基板、ガラス基
板等のディスク研磨用溶剤;半導体ICチップ製造用洗
浄剤;プリント基板の表面処理用溶剤;ケミカルメカニ
カルポリッシング研磨用溶剤;フォトレジスト用溶剤;
現像液用溶剤;リンス液組成物;などである。医療用媒
体としても使用することができる。例えば、消炎剤、筋
肉疲労治療剤、局所保温剤、鎮痛鎮痒剤、血行促進剤、
人体皮膚に塗擦散布するための剤型とする外用剤、吸入
剤、点鼻剤、防臭剤、殺菌剤、清浄清拭剤などの薬剤を
含む人体用エアゾル用媒体;空気の滅菌用媒体;透析用
中空繊維の滅菌用洗浄剤;カテーテルを用いたクライオ
ブレーションや頭部など医療用冷却装置の冷却用媒体;
カテーテル、挿入具、ガイドワイヤー、回路、センサー
などのディスポーザル製品や人工血管、ステント、人工
骨などの埋め込み製品の表面に重合体被膜を形成するた
めの重合体含有液;カテーテル、挿入具、ガイドワイヤ
ー、注射針、回路、バッグ、センサーなどのディスポー
ザル製品、人工血管、ステント、人工骨、歯科材料など
の埋め込み製品およびカンシ、切子(はさみ)、ピンセ
ット、開胸器などの剛性器具などの洗浄剤;患部に薬剤
を微量持続投与するための加圧媒体;薬剤入りゼラチン
製カプセル製造用溶剤;医療用カテーテル製造時の潤滑
剤塗布用溶剤および潤滑剤除去用溶剤;人工臓器、人工
血管などの潤滑剤塗布用溶剤および潤滑剤除去用溶剤;
などである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(I)で表わされる炭素数4ないし
    6のいずれかのトリハイドロフルオロカーボンが95重
    量%以上含有されていることを特徴とする弗素化炭化水
    素。 Rf1 −R1 −Rf2 (I) (R1 は、CHFとCH2 とが結合した炭素鎖を示す。
    Rf1 およびRf2 は、各々、パーフルオロアルキル基
    であり、また、Rf1 およびRf2 は互いに結合して環
    を形成していてもよい。)
  2. 【請求項2】 弗素化炭化水素の製造方法であって、次
    式(II)で表わされるジハイドロフルオロカーボンをア
    ルカリ処理し、次いで水素添加することを特徴とする弗
    素化炭化水素の製造方法。 Rf1 −CHF−CHF−Rf2 (II) (Rf1 およびRf2 はそれぞれパーフルオロアルキル
    基を示し、Rf1 およびRf2 は互いに環を形成しても
    よい)
  3. 【請求項3】 請求項1の弗素化炭化水素もしくはトリ
    ハイドロフルオロカーボンの溶剤組成物であって、沸点
    が25℃以上250℃以下の少なくとも一種の有機溶剤
    を含有することを特徴とする弗素化炭化水素組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1の弗素化炭化水素もしくはトリ
    ハイドロフルオロカーボンを有効成分として含有するこ
    とを特徴とする洗浄剤。
  5. 【請求項5】 汚染物質が付着した物品を炭化水素類、
    アルコール類、エステル類、塩素化炭化水素類、その他
    の弗素化炭化水素類、エーテル類、ケトン類、および揮
    発性有機シリコーン類から選ばれた少なくとも一種から
    なる有機溶剤に接触させることにより、汚染物質を除去
    する工程と、汚染物質除去後の物品に付着した有機溶剤
    を請求項4の洗浄剤に接触させてすすぎ洗浄するか、ま
    たはこの洗浄剤の蒸気中で蒸気洗浄する工程を有するこ
    とを特徴とする物品の洗浄方法。
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