JP4038596B2 - 基材表面から有機溶剤および/または油状物質を除去するための組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材から微量の溶剤、油、グリース、ワックスなどを除去することができるクリーニング洗浄剤として使用される溶剤組成物に関する。
とりわけ、除去される油状物質としてはオイル類、シリコーンオイル類、鉱油類およびターペンタイン類が挙げられ、除去される溶剤としては有機溶剤、特に炭化水素類、脂肪酸エステル類などが挙げられ、また、基材としては金属部品の表面、プラスチックおよびガラスが挙げられる。
【0002】
より具体的に言えば、本発明は上記のような物質を溶解することなく除去することができる溶剤に関する。工業的には、クリーニングまたは加工処理サイクル中に有機溶剤または油と接触する部品から、これらの有機溶剤または油を除去することが必要となる。除去処理(脱溶剤または脱油)によって上記部品は汚れまたは残渣が完全に存在しない状態にならねばならない。
【0003】
【従来の技術】
上記のように基材からの油状物質および溶剤の除去処理に用いる物質は基材表面の劣化、侵食または変性をもたらすものであってはならない。さらに、そのような物質は耐炎性かつ非毒性でなければならず、オゾンに衝撃を与えてはならず(ゼロODP)、熱的に安定でなければならず、さらに、除去すべき有機溶剤および油状物質と相溶性がないかまたは相溶性に乏しいものであっても広範囲の有機溶剤および油類を除去できるものでなければならない。
【0004】
本発明が解決しようとする課題は上記のような特性をもつ物質を提供することにあり、特に、多くの国ではオゾン層破壊の問題から多くの溶剤の使用が法規制によって既に禁止されているか、禁止されようとしている状況からみて上記課題の解決は重要である。
オゾン層破壊の問題からもはや使用できない溶剤の例としては、塩素化溶剤、クロロフルオロカーボン(CFC)が挙げられ、さらに、将来はハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)も問題になると考えられる。クロロフルオロカーボン(CFC)、とりわけCFC−113は長年に亘って種々の洗浄および乾燥工程で用いられてきた。クロロフルオロカーボン類は前記の要求特性をほぼ充足するが、ODPが高いために法規制の対象となっている。
【0005】
有機溶剤または鉱油および/もしくはシリコーン油を用いるプロセスは非常に多い。これらの成分が低分子量である場合は、乾燥が速い利点がある反面、引火点が低いため引火し易い難点がある。このような難点を回避するために、より高分子量の油類が用いられる。油類の場合には乾燥に長時間が必要であり、また乾燥後に部品上に汚れや残留物が存在する難点がある。乾燥工程を短縮するために熱風乾燥、真空乾燥、エアナイフおよび炉中乾燥など多くの技術が提案された。しかし、これらの技術には新たな難点がある。すなわち、基材表面を酸化して変性せしめ、時には引続く塗工や溶接などの処理の障害となり、また、処理時間が長びいたり、さらに後処理工程が必要となるためコストが上昇する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
今や、予期に反し、驚くべきことに、高分子量をもつにもかかわらず、上記のように複雑で高価な方法ではなく、有機溶剤および油を効率よく除去することができる組成物が見出された。
本発明によれば、比較的高沸点、通常100℃より高い沸点によって特徴づけられる有機溶剤およびシリコーン油を除去することができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、下記(i)および(ii)両成分を含んでなる、基材表面から有機溶剤および/または油状物質を除去するための組成物が提供される。
(i)パーフルオロアルキル末端基を有するパーフルオロポリエーテル。
(ii)下記式(I)で表されるものの中から選ばれた構造を有するフッ素化添加剤。
T−ORf(CFY)−L (I)
式(I)においてL=X−CH2CH2(OCH2CH2 )n B
ここでX=CH2O、CH2NR″、CONR″、CH2OCH2CH2NR”またはCH2OCOCH2O;
B=OH、SH、NHR”、OCH3またはOCOCH3;(R”=Hまたは炭素数1〜3のアルキル基)
Y=CF3またはF;Tは−CF3、−C2F5、−C3F7、ClCF2CF(CF3)−、CF3CFClCF2−、ClCF2CF2−およびClCF2−の中から選ばれ;
Rfは下記(A)および(B)の中から選ばれる。
【0008】
(A)重合体鎖中にランダムに分布せる下記の中から選ばれた繰り返し単位を有する(パー)フルオロポリエーテル。(CF2CF2O)、(CFYO)〔ここでY=FまたはCF3〕、(C3F6O)、(CF2(CF2)zO)〔ここでZ=2または3〕、(CF2CF(ORf')O)、(CF(ORf')O)〔ここでRf'=−CF3、−C2F5または−C3F7〕、CR4R5CF2CF2O〔ここでR4およびR5は同一であっても相違してもよく、H、Clおよびパーフルオロアルキル(例えば炭素数1〜4を有する)の中から選ばれる。〕
(B)分子量300〜1200を有するハイドロフルオロアルカンおよびパーフルオロアルカン。
【0009】
【発明の実施の形態】
上記成分(ii)(フッ素化添加剤)は式(I)で表わされる構造を有している。
上記成分(i)の代表例は、塩素および臭素を含まず上記の末端基を有し、パーフルオロポリエーテル構造(PFPE)を有する高フッ素化有機化合物である。PFPE繰り返し単位は、前記Rf において(A)で表わされるパーフルオロポリエーテルである。PFPEは化学的に不活性な物質であって、当業界において広く用いられている多くのフッ素化および非フッ素化物質と良好な相溶性をもっている。また、PFPEは毒性がなく、オゾンを破壊せず、引火性もない。有機溶剤、ターペンタインおよびシリコーン油はPFPE類とは相溶性がないため、基材表面から微量のこれら物質を単に溶解によって除去することは不可能であって、置換によらなければならない。
【0010】
成分(ii)の(パー)フルオロエーテル部分(T−ORf またはCF2 Rf CF2 )が数平均分子量500〜1200を有し、(パー)フッ素化部分と水素化部分との重量比(K)が1.5〜3.5である。成分(ii)において、Rf が下記の繰り返し単位(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)を有するフルオロポリエーテル類の中から選ばれることが好ましい。
【0011】
(a) −(CF2 CF(CF3 )O)a (CFYO)b −
式(a)においてY=FまたはCF3 であり、aとbは分子量300〜1500に相当する数であってa/bが10〜100であるか、または該繰り返し単位(a)は下記のように結合したものである。
-(CF2CF(CF3)O)a (CFYO)b -CF2(R′f ) x CF2 -O-(CF2CF(CF3)O)a (CFYO)b -
(ここでR′f はフルオロアルキル基〔例えば炭素数1〜4を有する〕である)
【0012】
(b) -(CF2CF2O)c (CF2O)d (CF2(CF2) z O)h -
式(b)においてc、dおよびhは分子量300〜1500に相当する数であり、c/dが0.1〜10であり、h/(c+d)が0〜0.05であり、zは前記のとおりであり、hは0であってもよい。
(c) -(CF2CF(CF3)O)e (CF2CF2O) f (CFYO)g -
式(c)においてYはFまたはCF3 であり、e、f、gは分子量300〜1500に相当する数であり、e/(f+g)は0.1〜10であり、f/gは2〜10である。
【0013】
(d) -(CF2O) j (CF2CF(OR f")O) k (CF(ORf")O)l -
式(d)においてRf"は−CF3 、−C2 F5 または−C3 F7 であり、j、k、lは分子量300〜1500に相当する数であり、k+lおよびj+k+lは少くとも2であり、k/(j+i)は0.01〜1000であり、l/jは0.01〜100である。
(e) −(CF2 (CF2 )z O)s −
式(e)においてsは分子量300〜1500に相当する数であり、zは前記のとおりである。
【0014】
(f) −(CR4 R5 CF2 CF2 O)j'−
式(f)においてR4 およびR5 は同一であっても相違してもよく、H、Clおよびパーフルオロアルキル(例えば炭素数1〜4を有する)の中から選ばれ、j′は分子量300〜1500に相当する数であり、フルオロポリオキシアルキル鎖中の該繰り返し単位は互に下記のように結合する。
-(CR4R5CF2CF2O) p ′-R′f -O-(CR4R5CF2CF2O) q ′-
上式中、R′f はフルオロアルキレン基(例えば炭素数1〜4を有する)であり、p′およびq′は分子量300〜1500に相当する数である。
【0015】
(g) −(CF(CF3 )CF2 O)j"−
式(g)においてj″は分子量300〜1500に相当する数であり、該繰り返し単位はフルオロポリオキシアルキレン鎖中で下記のように結合して2価のラジカルを形成する。
-(CF2CF(CF3)O)a'-CF2(R′f ) x CF2-O-(CF(CF3)CF2O) b'-
上式中、R′f は上記のとおりであり、xは0または1であり、a′およびb′はa′+b′が1以上である整数であって、分子量300〜1500に相当する数である。
【0016】
上記の繰返し単位を有する構造体およびそれらの製造方法は、GB1,104,482、USP3,242,218、USP3,665,041、USP3,715,378、USP3,665,041、EP148,482、USP4,523,039、USP5,144,092などの特許に記載され、また、それらの官能性誘導体はUSP3,810,874に記載されている。これらの特許はそれらの内容をここに引用する。本発明で用いるハイドロフルオロポリエーテルは、当業界で周知の方法によって対応するアシルフルオライド類の加水分解およびサリフィケーション(salification)によって得られるアルカリ塩の脱カルボキシル化により得られる。この脱カルボキシル化は、例えば、水素供与体化合物(例えば水)の存在下に温度140〜170℃、圧力4気圧以上にて行うことができる。この方法は、例えばEP695,775およびその実施例に記載されているので、このEPをここに引用する。
【0017】
本発明で使用する(パー)フルオロポリエーテル(i)は通常数平均分子量300〜1500、好ましくは400〜800を有し、またはパーフルオロポリエーテルのほうが好ましい。
(パー)フルオロポリエーテルは好ましくは次式
T′−O−Rf −T″
で表される構造を有する。式中、Rf は上記のとおりであり、T′は−CF3 、−C2 F5 、−C3 F7 の中から選ばれ、T″は−CF3 、−C2 F5 、−C3 F7 、−CF2 H、−CFHCF3 、−CF2 CF2 Hの中から選ばれる。
【0018】
特に好ましい(パー)フルオロポリエーテルは次式(III )、(IV)および(V)で表されるものから選ばれる。
T′O(C3 F6 O)a"(CF2 O)b"T″ (III)
a″およびb″は分子量300〜1500に相当する整数であり、a″/b″は1〜40であり、T′およびT″は上記のとおりである。
T′O(C2 F4 O)p (CF2 O)q T″ (IV)
pおよびqは分子量300〜1500に相当する整数であり、p/qは0.6〜1.2であり、T′およびT″は上記のとおりである。
T′O(C3 F6 O)s'T″ (V)
s′は分子量300〜1500に相当する整数であり、T′およびT″は上記のとおりである。
【0019】
本発明の組成物は高い効力を示すのでフッ素化添加剤の量は少量でよく、通常0.1重量%以下、好ましくは0.05重量%未満である。このことは、使用時に添加剤が基材上に残留するとしてもその量は痕跡量であり、また、従来技術にみられるように高濃度で用いるため発泡するという問題を生じない。
添加剤を調製する方法は、上記の特許に記載されている。例えば、USP3,810,874に記載されるように−COFのような末端基を有する一官能または二官能(パー)フルオロポリエーテルを出発原料として用い調製することができる。
【0020】
例えば、X=CH2 O、B=OHである添加剤は−COF末端を有する化合物を出発原料として調製される。この−COF基は金属水素化物で還元されてアルコール誘導体−CH2 OHとなり、さらに1モルのエチレンオキサイドの付加処理によって1モル付加生成物−CH2 O−CH2 CH2 OHとなる。対応するトシル誘導体はパラトルエンスルホン酸塩化物との反応により調製される。トシル誘導体は、さらにター酪酸カリ(K terbutylate)の存在下に過剰量のポリエチレングリコールモノ成分と反応させる。その他の架橋結合XのものについてはUSP3,810,874記載の教示に従って調製することができる。
【0021】
本発明の組成物を用いると油状物質を97%よりかなり高い除去率で除くことができる。基材上に残った痕跡量の物質は蒸発によって容易に除去できる。
本発明の組成物によって洗浄処理される基材は有機および無機の種々の物質であって、金属、セラミックおよびガラス材料、ならびに重合体を挙げることができる。
油状物質の除去は浸漬法、スプレイ法など既知の手法によって行うことができる。浸漬法の場合、本発明の溶剤組成物と基材表面との接触は超音波を利用することによって高めることができ、また、超音波の適用により固体汚染物を除去することができる。
【0022】
除去すべき油状物質および有機溶剤の具体例としては、前述のようにシリコーン、フルオロシリコーン油、水素ベース油および炭化水素混合物ベース溶剤などが挙げられる。本発明の組成物の利点の一つは前記の除去すべき物質を溶解することなく除去できる点にある。そのため、油状物質を溶液とすることがなく、溶剤を蒸留することなく簡易な物理的操作によって循環再利用できる。それ故、本発明の組成物による除去プロセスは非常に簡易である。
【0023】
除去すべきシリコーンベース油は周知であって、一般に、例えば50〜30,000cStの種々の粘度を有するポリメチルシロキサンとして知られている。フルオロシリコーン類の中では特にトリフルオロプロピルメチルポリシロキサンを挙げることができる。水素ベース油とは石油から導かれる鉱油および合成もしくは半合成油を意味する。ミネラルターペン、ポリ−α−オレフィン、例えばエステルダイマーのような鉱油を挙げることができる。
本発明の組成物によれば、さらに、痕跡量の炭化水素混合物ベース有機溶剤および脂肪族エステルベース有機溶剤(例えば、市販Axarel 9100)を除去することができる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例について具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらによって限定されるものではないことを理解されたい。
実施例において使用したパーフルオロポリエーテル溶剤は市販品であって、数平均分子量が異なる。従って、沸点および粘度が異なる種々のものを用いた。
例1(脱溶剤)
使用した基材試料(金属板および電子部品)は市販有機溶剤Axarel 9100で洗浄した。この溶剤は脂肪族炭化水素96〜99重量%と脂肪酸エステル4〜1重量%とからなり、沸点221〜277℃、引火点96℃を有し、易燃性のものである。上記試料は次式
CF3 O(C3 F6 O)1.8 (CF2 O)0.1 CF3
で表される化学構造をもつPFPEを含有する浴中に1〜2分間浸漬した。PFPEは沸点約90℃を有し、数平均分子量460を有する。次いで、PFPEに対し0.1重量%の次式
CF3O(C3F6O)3(CF2O)0.2CF2CH2OCH2CH2(OCH2CH2)4OH
で表されるフッ素化添加剤を加えた。
次いで、試料を乾燥し、試料表面に残留するAxarel 9100の量を測定した。溶剤の99.5重量%が除去されたことが判明した。
【0025】
例2(比較例)
例1のテストを繰り返した。ただし、純度の高いPFPEのみを用いAxarel 9100は加えなかった。Axarel 9100の除去率は90重量%未満であった。
例3(比較例)
例2のテストを繰り返した。ただし、超音波浴を併用した、Axarel 9100の除去率は約96重量%に増大した。
【0026】
例4(脱油)
例1〜3と同様にPFPEを用いて試料表面からのシリコーン油の除去性能をテストした。例1〜3と同様に既知量のシリコーン油を試料表面に均一に適用した。次いで試料を、PFPEに0.1重量%のフッ素化剤(例1で用いたものと同じ)を添加した混合溶剤浴に浸漬した。
【0027】
使用したシリコーン油は下記のとおりである。
メシリコーン(Mesilicone)50:ダウコーニング社からの市販品、粘度50cStのメチルシリコーン油
メシリコーン(Mesilicone)500:ダウコーニング社からの市販品、粘度500cStのメチルシリコーン油
FS1265:ダウコーニング社からの市販品、粘度1,000cStのフルオロシリコーン油
DC200:ダウコーニング社からの市販品、粘度12,000cStのシリコーン油
例1〜3と同様に処理を行い、油除去率を調べた。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
例5(比較例)
例4のテストを繰り返した。ただし、フッ素化添加剤を加えずに純度の高いPFPEのみを用いた。シリコーン油除去率を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】
例6(脱油)
例1〜5と同様にPFPEを用いて上記と同じ試料表面からのミネラル油およびテレピン油の除去性能をテストした。試料は、例1のものと同じフッ素化溶剤0.1重量%を加えたPFPE含有浴に浸漬した。前記各例におけると同様に油除去率の評価を行った。結果を表3に示す。使用した油は下記のとおりである。ポリ−α−オレフィン(PAO):Itec社からの市販品、粘度40cStエステルダイマー PRIOLUBE 3967:ユニケム、インターナショナル社からの市販品
脱芳香族化ターペンタインD40:エクソン社からの市販品
【0032】
【表3】
【0033】
例7(比較例)
例6のテストを繰り返した。ただし、フッ素化添加剤を加えずに純度の高いPFPEのみを用いた。油除去率を表4に示す。
【0034】
【表4】
Claims (9)
- 下記(i)および(ii)両成分を含んでなる、基材表面から有機溶剤および/または油状物質を除去するための組成物。
(i)パーフルオロアルキル末端基を有するパーフルオロポリエーテル。
(ii)下記式(I)で表されるものの中から選ばれた構造を有するフッ素化添加剤。
T−ORf(CFY)−L (I)
式(I)において、L=X−CH2CH2(OCH2CH2)nB
ここで、X=CH2O、CH2NR″、CONR″、CH2OCH2CH2NR”またはCH2OCOCH2O;
B=OH、SH、NHR″、OCH3またはOCOCH3;(R″=Hまたは炭素数1〜3のアルキル基)
Y=CF3またはF;Tは−CF3、−C2F5、−C3F7、ClCF2CF(CF3)−、CF3CFClCF2−、ClCF2CF2−およびClCF2−の中から選ばれ;
Rfは下記(A)および(B)の中から選ばれる。
(A)重合体鎖中にランダムに分布せる下記の中から選ばれた繰り返し単位を有する(パー)フルオロポリエーテル。(CF2CF2O)、(CFYO)〔ここでY=FまたはCF3〕、(C3F6O)、(CF2(CF2)ZO)〔ここでZ=2または3〕、(CF2CF(ORf')O)、(CF(ORf')O)〔ここで、Rf'=−CF3、−C2F5または−C3F7〕、CR4R5CF2CF2O〔ここで、R4およびR5は同一であっても相違してもよく、H、Clおよびパーフルオロアルキルの中から選ばれる。〕
(B)分子量300〜1200を有するハイドロフルオロアルカンおよびパーフルオロアルカン。 - Rfが繰り返し単位(CFYO)〔ここでY=FまたはCF3〕および(C3F6O)を有する請求項1に記載の組成物。
- 成分(i)がパーフルオロアルキル末端基(所望により、水素化末端を有するパーフルオロポリエーテルとの混合物であってもよい)を有する請求項1または2に記載の組成物。
- 成分(ii)の(パー)フルオロエーテル部分(T−ORfまたはCF2RfCF2)が分子量500〜1200を有し、(パー)フッ素化部分と水素化部分との重量比(K)が1.5〜3.5である請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
- 成分(ii)において、Rfが下記の繰り返し単位(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)を有するフルオロポリエーテル類の中から選ばれる請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
(a)−(CF2CF(CF3)O)a(CFYO)b−
式(a)においてY=FまたはCF3であり、aとbは分子量300〜1500に相当する数であってa/bが10〜100であるか、または該繰り返し単位(a)は下記のように結合したものである。
−(CF2CF(CF3)O)a(CFYO) b−CF2(R′f) xCF2−O−(CF2CF(CF3)O)a(CFYO) b−(ここでR’fはフルオロアルキル基である)
(b) −(CF2CF2O)c(CF2O)d(CF2(CF2)zO)h−
式(b)においてc、dおよびhは分子量300〜1500に相当する数であり、c/dが0.1〜10であり、h/(c+d)が0〜0.05であり、zは前記のとおりであり、hは0であってもよい。
(c) −(CF2CF(CF3)O)e(CF2CF2O)f(CFYO)g−
式(c)において、YはFまたはCF3であり、e、f、gは分子量300〜1500に相当する数であり、e/(f+g)は0.1〜10であり、f/gは2〜10である。
(d) −(CF2O)j(CF2CF(ORf”)O)k(CF(ORf”)O)l−
式(d)において、Rf”は−CF3、−C2F5または−C3F7であり、j、k、lは分子量300〜1500に相当する数であり、k+lおよびj+k+lは少くとも2であり、k/(j+i)は0.01〜1000であり、l/jは0.01〜100である。
(e) −(CF2(CF2)ZO)S−
式(e)において、sは分子量300〜1500に相当する数であり、zは前記のとおりである。
(f) −(CR4R5CF2CF2O)j'−
式(f)において、R4およびR5は同一であっても相違してもよく、H、Clおよびパーフルオロアルキルの中から選ばれ、j’は分子量300〜1500に相当する数であり、フルオロポリオキシアルキル鎖中の該繰り返し単位は互に下記のように結合する。
−(CR4R5CF2CF2O)p'−R’f−O−(CR4R5CF2CF2O)q'−
上式中、R’fはフルオロアルキレン基であり、p’およびq’は分子量300〜1500に相当する数である。
(g) −(CF(CF3)CF2 O)j”−
式(g)において、j”は分子量300〜1500に相当する数であり、該繰り返し単位はフルオロポリオキシアルキレン鎖中で下記のように結合して2価のラジカルを形成する。
−(CF2CF(CF3)O)a'−CF2(R′f)xCF2−O−(CF(CF3)CF2O)b'−
上式中、R’fは上記のとおりであり、xは0または1であり、a’およびb’はa’+b’が1以上である整数であって、分子量300〜1500に相当する数である。 - 成分(i)が請求項5に記載の繰り返し単位を有する請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
- 成分(ii)の量が0.1重量%以下である請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
- 除去すべき物質がシリコーン、フルオロシリコーン油、水素化ベース油、および炭化水素混合物をベースとする溶剤から選ばれる請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
- 請求項1〜8のいずれかに記載せる組成物の有機および/または無機基材から油状物質および/または有機溶剤を除去するための使用。
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