JPH10316489A - 一方向凝固装置用鋳型およびその製造方法 - Google Patents

一方向凝固装置用鋳型およびその製造方法

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JPH10316489A
JPH10316489A JP13783097A JP13783097A JPH10316489A JP H10316489 A JPH10316489 A JP H10316489A JP 13783097 A JP13783097 A JP 13783097A JP 13783097 A JP13783097 A JP 13783097A JP H10316489 A JPH10316489 A JP H10316489A
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JP
Japan
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mold
ceramic powder
mold body
coating
stress
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Pending
Application number
JP13783097A
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English (en)
Inventor
Noriaki Yamada
典章 山田
Riyuuji Saikudou
龍司 細工藤
Hitoshi Takahashi
仁 高橋
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Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インゴット製造時の鋳型本体の損傷を防
ぐとともに、鋳型の繰り返し使用を可能にする。 【解決手段】 分散媒にセラミック粉末を分散させたセ
ラミック粉末分散材を鋳型本体1の内面に付着させ、そ
の後、分散材の焼成を行うことなく分散媒を蒸発させて
セラミック粉末を鋳型本体1の内面に固着させる。鋳型
本体1の内面に、セラミック粉末からなる応力緩和被膜
2を施した鋳型が得られる。 【効果】 インゴット凝固時の応力が被膜で緩和さ
れる。製造後鋳型を破壊せず被膜を破壊してインゴット
を取り出せ、鋳型の繰り返し使用が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンインゴッ
ト等の製造に適用される一方向凝固装置用鋳型およびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコン凝固装置の鋳型やるつぼ、シリ
コン単結晶製造装置のるつぼ(以下、これらの狭義の鋳
型やるつぼをあわせて鋳型と表記する。)には石英や黒
鉛製のものが使用されており、安価な黒鉛製鋳型では、
溶湯との反応を防ぐために、鋳型本体の内面にCVDな
どによってSiCやSi34等の緻密な保護被膜を形成
するコーティングが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの鋳型
では凝固時の体積膨張や異方向への急激な凝固によって
鋳型本体が破損し易いという問題がある。またシリコン
インゴット等を製造した後、これを鋳型から取り出す際
には鋳型本体を切断しなければならないため、インゴッ
トを製造する度に新しい鋳型本体が必要になあり、製造
コストが嵩むという問題もある。本発明は上記事情を背
景としてなされたものであり、一方向凝固材の製造に際
し、鋳型本体の破損を防止し、さらに繰り返し使用する
ことができる一方向凝固装置用鋳型およびその製造方法
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の一方向凝固装置用鋳型のうち第1の発明は、鋳
型本体の内面に固着したセラミック粉末により応力緩和
被膜が施されていることを特徴とする 第2の発明は、第1の発明において、鋳型本体が黒鉛か
らなり、かつセラミック粉末がSi34からなることを
特徴とする。第3の発明は、第1または第2の発明にお
いて、応力緩和被膜の厚さが、1〜3mmであることを
特徴とする。第4の発明は、第1〜第3の発明におい
て、鋳型本体内面と応力緩和被膜との間に、緻密薄膜が
形成されていることを特徴とする。
【0005】第5の発明の一方向凝固装置用鋳型の製造
方法は、分散媒にセラミック粉末を分散させたセラミッ
ク粉末分散材を鋳型本体の内面に付着させ、その後、該
分散材の焼成を行うことなく分散媒を蒸発させてセラミ
ック粉末を鋳型本体内面に固着させることを特徴とす
る。
【0006】なお、本発明でいう鋳型は、前述したよう
に、シリコン凝固装置の鋳型やるつぼ、シリコン単結晶
製造装置のるつぼを含む広義の鋳型を意味しており、上
記における狭義の鋳型に限定されるものではない。ま
た、鋳型本体としては、特に保護被膜が必要な黒鉛製の
ものが好適であるが、応力緩和という点からは石英製等
の他の鋳型本体にも適用が可能である。さらに、上記鋳
型本体の内面に形成される応力緩和被膜には、溶湯との
反応の問題が生じない材質のセラミック粉末(例えば、
Si34粉末、SiC粉末)が用いられる。例えば、上
記黒鉛製鋳型本体には上記Si34粉末を応力緩和被膜
用材料として用いることができる。
【0007】上記セラミック粉末には、平均粒径0.5
〜1.0μm程度のものを使用するのが望ましく、これ
をアルコール、グリコール、ポリカルボシラン等の分散
媒に、1/10〜1/5の重量比で分散させることがで
きる。セラミック粉末を分散させた分散材は、鋳型本体
内面に付着させる。この付着の方法は特に限定されるも
のではなく、塗布や吹き付け等の適宜の方法により行う
ことができる。この際の付着量は、分散媒を蒸発させた
後に得られるであろう被膜厚さを考慮して定めることが
できる。
【0008】なお、この被膜の厚さは、1〜3mm厚さ
とするのが望ましい。これは1mm未満では応力緩和作
用が十分に得られず、また、製品を取り出す際にこの被
膜を破壊して取り出すものとすれば、1mm厚未満であ
ると、製品または鋳型本体に損傷を与えることなく被膜
を破壊するのが困難になるためである。一方、被膜の厚
さが3mmを越えると被膜が脆くなり、取り扱いが困難
になったり、インゴット製造中に被膜が崩落する等の問
題が生じる。よって、応力緩和被膜厚さは上記範囲が望
ましい。
【0009】なお、被膜を形成する際には、分散材中の
分散媒が積極的に蒸発するように加熱することも可能で
ある。ただし、その温度は、最大でも約180℃以下に
するのが望ましい。これはあまりに急速に高温にすると
被膜に亀裂が生じたり分散材の焼成が起きたりして、被
膜が緻密になり、応力緩和作用が十分に得られなくなる
ためである。
【0010】さらに、鋳型本体と応力緩和被膜との間に
は緻密薄膜を形成することができる。この被膜は、鋳型
本体との密着性がよく、鋳型本体を保護する機能を果た
す。また、これに対し応力緩和被膜は密度が小さいの
で、上記緻密被膜との間に空隙が形成されやすく、鋳型
本体および緻密被膜に損傷を与えることなく応力緩和被
膜を破壊して容易に製品を鋳型から取り出すことが可能
になる。なお、上記緻密被膜は、CVDや蒸着等の公知
の薄膜形成方法により形成することができる。また、セ
ラミック粉末を付着させた後、これを焼成することによ
り緻密被膜とすることもできる。この緻密被膜を構成す
る材質には高温での安定性が高いものが望ましく、例え
ばSiCやTiC等の炭化物やSi34等を用いること
ができる。この緻密被膜は、鋳型に強固に結合され、か
つ剥離等が生じないで良好な強度を有するように、その
厚さを0.3〜1.0μmとするのが望ましい。
【0011】すなわち、本発明の鋳型によれば、応力緩
和被膜によってインゴット製造時の体積膨張や異方向へ
の急激な凝固による応力が緩和され、鋳型本体の破損を
防止することができる。なお、この際に、応力緩和被膜
に一部破壊が生じるものであってもよい。また、インゴ
ットを製造した後、これを鋳型から取り出す際には、比
較的脆い応力緩和被膜を破壊することにより鋳型本体を
破壊することなく容易にインゴットを取り出すことがで
き、鋳型を繰り返し使用することが可能になる。なお、
鋳型を製造する際に、鋳型本体内面に付着させた分散材
を焼成することなく分散媒を蒸発させて鋳型本体内面に
固着させれば嵩密度が小さく、しかも比較的厚い応力緩
和被膜を容易に形成することができ、その結果、インゴ
ット製造時の応力を効果的に緩和でき、またインゴット
を容易に取り出すことが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態を説明
する。セラミック粉末としてのSi34粉末をポリカル
ボシラン系の分散媒に分散させ、この分散材を黒鉛製の
鋳型本体1の内面に塗布する。その後、分散材を約15
0℃に加熱して分散媒を蒸発させ、図1に示すように、
鋳型本体1の内面にSi34粉末が固着した応力緩和被
膜2を得る。この鋳型によれば、応力緩和被膜2によっ
て鋳型内のインゴット凝固による応力が緩和され、鋳型
本体1に過度な応力が加わってこれを破壊するのを防止
する。また、鋳型からインゴットを取り出す際には、応
力緩和被膜2を破壊して鋳型本体1とインゴットとの接
合を解いて鋳型から取り出す。なお、応力緩和被膜2の
破壊方法は特に限定されるものではないが、薄板を被膜
2部分に押し込んだり、薄板を回転させながら被膜2部
分に押し込む等して被膜2の破壊を行うことができる。
【0013】次に、図2に他の実施形態を示すものであ
り、上記と同様の鋳型本体1の内面にCVDにより緻密
な炭化物またはSi34薄膜3を形成する。この薄膜3
の内面に上記と同様にしてSi34粉末が固着した応力
緩和被膜2を得る。この実施形態においても上記と同様
にインゴット製造時の応力が緩和される。また、インゴ
ットの取り出しに際しても応力緩和被膜2を破壊するこ
とにより容易に取り出すことができる。この際に、鋳型
1の内面には緻密な薄膜が形成されているので、応力緩
和被膜2の破壊に伴って鋳型本体1の内面の損傷を受け
るのを防止できる。なお、応力緩和被膜2の破壊に伴っ
て上記薄膜3が損傷を受けた場合には、次にインゴット
の製造に先立って再度CVD等により薄膜を補修、形成
することも可能である。
【0014】
【実施例】鋳型本体として内径25mm、深さ40mm
の黒鉛るつぼを用意し、このるつぼの内面に、ポリカル
ボシラン系の分散媒に対し、平均粒径1μmSi34
末を1/7の比率で分散させた液を塗布し、その後、約
150℃に加熱して焼成することなく分散媒を蒸発さ
せ、厚さ約3mmの応力緩和被膜を得た。また、比較の
ため、上記るつぼの内面に上記液を同量塗布し、その
後、1500℃に加熱して焼成し、厚さ約0.3mmの
緻密な保護膜を形成した。上記各るつぼ内で、約8gの
シリコン原料を1600℃以上に加熱して溶解、凝固さ
せた。表1には1回の溶解・凝固後のるつぼの変形とる
つぼの使用可能回数を示した。
【0015】
【表1】
【0016】表から明らかなように、本発明の鋳型によ
れば、インゴット製造後においても鋳型本体の内径には
変化はなく、インゴット製造時の応力が効果的に緩和さ
れていることが分かる。一方、比較のための鋳型では、
インゴット製造後に鋳型本体の内径に明らかな変化が見
られる。これはインゴット製造時の応力によって鋳型本
体が損傷を受けて変形したためである。また比較の鋳型
では、インゴットを取り出す際に鋳型を切断する必要が
あり、一度の使用が可能であるのみである。一方、本発
明の鋳型では、被膜を破壊することにより鋳型を切断等
することなくインゴットを取り出すことができ、複数回
の使用が可能となっている。これにより製造コストの大
幅な低減が可能になる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の一方向凝
固装置用鋳型によれば、鋳型本体の内面に、セラミック
粉末からなる応力緩和被膜が施されているので、インゴ
ット製造時の応力が緩和され、鋳型本体が破壊されるの
を防止する。また、インゴットの取り出し時に鋳型本体
を破壊することなく鋳型から取り出すことが可能にな
る。また、鋳型本体内面と応力緩和被膜との間に緻密薄
膜を形成すれば、インゴット取り出しが一層容易になる
とともに、その際の鋳型の損傷を防止することができ
る。
【0018】また、本発明の製造方法によれば、分散媒
にセラミック粉末を分散させ、このセラミック粉末分散
材を鋳型本体の内面に付着させ、その後、該分散材の焼
成を行うことなく分散媒を蒸発させてセラミック粉末を
鋳型本体内面に固着させるので、嵩密度が低く比較的膜
厚の厚い被膜を容易に形成することができ、この被膜を
上記応力緩和被膜として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の断面図である。
【図2】 同じく他の一実施形態の断面図である。
【符号の説明】
1 鋳型本体 2 応力緩和被膜 3 緻密薄膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳型本体の内面に、セラミック粉末から
    なる応力緩和被膜が施されていることを特徴とする一方
    向凝固装置用鋳型
  2. 【請求項2】 鋳型本体は黒鉛からなり、かつセラミッ
    ク粉末がSi34からなることを特徴とする請求項1記
    載の一方向凝固装置用鋳型
  3. 【請求項3】 応力緩和被膜の厚さが、1〜3mmであ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の一方向凝
    固装置用鋳型
  4. 【請求項4】 鋳型本体内面と応力緩和被膜との間に、
    緻密薄膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の一方向凝固装置用鋳型
  5. 【請求項5】 分散媒にセラミック粉末を分散させたセ
    ラミック粉末分散材を鋳型本体の内面に付着させ、その
    後、該分散材の焼成を行うことなく分散媒を蒸発させて
    セラミック粉末を鋳型本体内面に固着させることを特徴
    とする一方向凝固装置用鋳型の製造方法
JP13783097A 1997-05-12 1997-05-12 一方向凝固装置用鋳型およびその製造方法 Pending JPH10316489A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007534590A (ja) * 2004-04-29 2007-11-29 ベスビウス クルーシブル カンパニー シリコン結晶化用坩堝

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007534590A (ja) * 2004-04-29 2007-11-29 ベスビウス クルーシブル カンパニー シリコン結晶化用坩堝

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