JPH10316354A - 板体の運搬吊具 - Google Patents

板体の運搬吊具

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JPH10316354A
JPH10316354A JP13081497A JP13081497A JPH10316354A JP H10316354 A JPH10316354 A JP H10316354A JP 13081497 A JP13081497 A JP 13081497A JP 13081497 A JP13081497 A JP 13081497A JP H10316354 A JPH10316354 A JP H10316354A
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Mitsuhiro Iwamoto
光博 岩本
Jiro Kanda
次郎 神田
Takamiki Wada
高樹 和田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平面の板体だけでなく、曲面を有する板体の
被搬送物に対しても適用できる板体の運搬吊具を提供す
ること。 【解決手段】 架設されたレール22上を走行する巻上
装置23に吊りチェーン24を介して吊り下げられた運
搬吊具本体21と、運搬吊具本体21の略中心部から垂
下して設けられたガイドロッド27と、ガイドロッド2
7の下端部に略中央部が固定され、両端側が湾曲自在な
吸着具ホルダ30と、吸着具ホルダ30に取り付けら
れ、被搬送物であるサンプリング板13を吸着する多数
の吸着具33と、運搬吊具本体21に設けられ、吸着具
33がサンプリング板13の表面に倣って密着するよう
吸着具ホルダ30の両端をそれぞれ昇降させるホルダ昇
降装置45とを備えて構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば薄板等の被搬
送物を真空式の吸着器具により吸引・吸着して被搬送物
を移動するための板体の運搬吊具に関する。この板体の
運搬吊具は、例えば、薄鋼板がコイル状に巻き取られた
薄鋼板コイルの表面・形状検査のためにサンプリング板
となる最外層の約半分の半割板を自動的に取り出す場合
や、積み重ねられたシート状の板を一枚ずつ取り出す際
に使用される。
【0002】
【従来の技術】薄鋼板がコイル状に巻かれた薄鋼板コイ
ルの表面・形状等のオフライン検査工程に於いて、外層
の長さ約3mのサンプリング板を表面・形状を損傷させ
ることなく運搬するのは、特にφ1800〜φ2400
mmの大径コイルの場合、作業位置が高く且つ被搬送物
が長く・重量物のために作業が大変である。すなわち、
一人作業では不可であり、2人作業でも刃物と同等の切
れ味をもつ薄鋼板の人力運搬件業は、無理な動作を伴い
不安全要素を有する危険な作業である。また、上記作業
の危険要因を排除するため、巻取るコイル径を小さくす
る等の方策をとると、大きなコイルが数本に分割され、
次工程等の作業能率・歩留まり低下などの問題があっ
た。そこで、人手によらないでサンプリング板を運搬す
ることができる板体の運搬吊具が従来より提案されてい
る。
【0003】図9は従来の板体の運搬吊具の構成を示す
正面図、図10は同板体の運搬吊具の構成を示す平面
図、図11は同板体の運搬吊具の吸着具に湾曲した板体
の被搬送物を吸着する状態を示す説明図である。図にお
いて、1は運搬吊具用架台2の上部のレール3上に設置
された運搬吊具本体である。この運搬吊具本体1はそれ
に搭載されたギヤードモータ4の回転力がチェーン5を
介して車輪6に伝えられ、レール3上を走行する。7は
運搬吊具本体1に設置されたエアシリンダ、8はエアシ
リンダ7のシリンダロッド7aから垂下して設けられた
吸着具ホルダである。この吸着具ホルダ8はエアシリン
ダ7のシリンダロッド7aが伸縮することによって昇降
する。9は運搬吊具本体1に設けられ、吸着具ホルダ8
の昇降を案内するガイドロッド、10はエアシリンダ7
にエアを供給するエアホース、11は吸着具ホルダ8か
ら吊り下げられて設けられた複数の吸着具で、先端に吸
着口11aを有している。
【0004】従来の板体の運搬吊具は上記のように構成
されており、例えばコンベアにより運搬吊具用架台2内
の搬送物受台12に搬送されてきた板状の被搬送物13
を運搬吊具用架台2内の表面・形状検査用定盤14に運
搬する場合、ギヤードモータ4を駆動させて運搬吊具本
体1を搬送物受台11の上方位置までレール3上を走行
(横行)させ、しかる後にエアシリンダ7を駆動させ、
シリンダロッド7aを伸長させて吊具ホルダ8をその複
数の吸着具11の吸着口11aが搬送物受台12上の被
搬送物13の表面に接触するまで下降させる。そして、
真空圧により複数の吸着具11の吸着口11aが被搬送
物13を吸着したら、今度は吸着具ホルダ8を所定の高
さまで上昇させ、それから運搬吊具本体1を表面・形状
検査用定盤14の上方位置までレール3上を走行させ、
しかる後に吸着具ホルダ8を複数の吸着具11の吸着口
11aに吸着されている被搬送物13が表面・形状検査
用定盤14上に載置されるまで下降させ、載置された状
態で吸着を解除するこによって被搬送物13の運搬が終
了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の板
体の運搬吊具では、先端に吸着口11aを有する複数の
吸着具11が運搬吊具本体1によって横行、昇降させら
れる吸着具ホルダ8から吊り下げられているから、被搬
送物13が水平な板体のときはその表面に複数の吸着具
11の吸着口11aが垂直に当たって必ず吸着される
が、被搬送物13が例えば薄鋼板がコイル状に巻かれた
薄鋼板コイルのサンプリング板のように湾曲した板体の
ときに図11の(b)に示すように複数の吸着具11の
吸着口11aがサンプリング板の表面を吸着することが
望ましいが、サンプリング板の湾曲の度合いが強いと、
図11の(c)に示すように複数の吸着具11の吸着口
11aのうち、サンプリング板の両端部側に位置する吸
着具11の吸着口11aがサンプリング板の表面に対し
て垂直にならないため、吸着しないことが生じ、湾曲し
た板体の被搬送物13に対しては適用できず、また湾曲
した板体の変化に対応する装置を設けると装置が過大
化、複雑化し、設備費の増大、設備スペースの拡大、保
全性等の点で問題点があった。
【0006】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、板体の運搬吊具により危険を
伴う人力運搬作業の上記問題点を解決し、また平面の板
体だけでなく、曲面を有する板体の被搬送物に対しても
適用できる板体の運搬吊具を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る板体の運搬
吊具は、架設されたレール上を走行する巻上装置に吊り
チェーンを介して吊り下げられた運搬吊具本体と、運搬
吊具本体の略中心部から垂下して設けられたガイドロッ
ドと、ガイドロッドの下端部に略中央部が固定され、両
端側が湾曲自在な吸着具ホルダと、吸着具ホルダに取り
付けられ、被搬送物を吸着する多数の吸着具と、運搬吊
具本体に設けられ、吸着具が被搬送物の表面に倣って密
着するよう吸着具ホルダの両端をそれぞれ昇降させるホ
ルダ昇降装置とを備えて構成されている。
【0008】また、前記吸着具ホルダは、長さが同じで
所定間隔を置いて配置された複数列のチェーンと、これ
ら互いに隣接するチェーン間に端部がチェーンと接続さ
れて設けられた多数の連結プレートとから構成されてい
る。
【0009】さらに、前記ホルダ昇降装置は、前記運搬
吊具本体に搭載されたギヤードモータと、前記運搬吊具
本体に回転自在に設けられたワイヤドラムと、ギヤード
モータとワイヤドラムとを連結するチェーンカップリン
グと、前記運搬吊具本体の両端部にそれぞれ設けられた
シーブと、一端がワイヤドラムに巻き付けられ、他端が
シーブを介して前記吸着具ホルダの端部にそれぞれ係留
された2本のワイヤロープと、前記運搬吊具本体の下面
の両端部にそれぞれ設けられ、前記吸着具ホルダが水平
な直線状になったときに動作する2個のホルダ検出用リ
ミットスイッチと、前記運搬吊具本体の両端側にそれぞ
れ設けられ、各ワイヤロープの弛みを検知する2個のロ
ープ検出用近接スイッチとから構成されている。
【0010】本発明においては、架設されたレール上を
走行する巻上装置に吊りチェーンを介して吊り下げられ
た運搬吊具本体にガイドロッドを介して略中央部が固定
された吸着具ホルダはその両端側が湾曲自在で、その吸
着具ホルダには被搬送物を吸着する多数の吸着具が取り
付けられており、運搬吊具本体に設けられたホルダ昇降
装置は吸着具ホルダの両端をそれぞれ昇降させることが
できるので、巻上装置により運搬吊具本体を曲面を持つ
被搬送物の設置位置まで走行させ、しかる後に運搬吊具
本体を吸着具ホルダの中央部に取り付けられている吸着
具が被被搬送物に接触するまで吊り降ろし、ホルダ昇降
装置が吸着具ホルダの両端を下降させて被被搬送物の曲
面に倣わせることにより、吸着具ホルダの両端側の吸着
具の吸着口が被搬送物に対して略垂直方向に位置決めさ
れ、被搬送物を吸着できるため、例えば薄鋼板コイルの
サイズが変わり、外層に位置する被搬送物の曲面の曲率
が変化しても、部品若しくは装置の交換・調整を行うこ
となく同一の板体の運搬吊具によって被搬送物の搬送が
行えるので、大きいコイルを分割する必要がなく、搬送
能率・歩留り向上等の優れた効果が得られる。また、多
数の吸着具を有する吸着具ホルダを備えた運搬吊具本体
の走行・昇降を巻上装置が行い、運搬吊具本体に固定さ
れ、多数の吸着具を有する吸着具ホルダの両端部の昇降
をホルダ昇降装置が行うから、これらの装置を駆動操作
するだけで被搬送物の搬送が行えるから、従来は二人作
業で行っていたものを一人で行えることになる。
【0011】また、前記吸着具ホルダは、長さが同じで
所定間隔を置いて配置された複数列のチェーンと、これ
ら互いに隣接するチェーン間に端部がチェーンと接続さ
れて設けられた多数の連結プレートとからなるので、頑
丈であり、重い被搬送物でも搬送することができる。
【0012】さらに、前記ホルダ昇降装置は、前記運搬
吊具本体に搭載されたギヤードモータと、前記運搬吊具
本体に回転自在に設けられたワイヤドラムと、ギヤード
モータとワイヤドラムとを連結するチェーンカップリン
グと、前記運搬吊具本体の両端部にそれぞれ設けられた
シーブと、一端がワイヤドラムに巻き付けられ、他端が
シーブを介して前記吸着具ホルダの端部にそれぞれ係留
された2本のワイヤロープと、前記運搬吊具本体の下面
の両端部にそれぞれ設けられ、前記吸着具ホルダが水平
な直線状になったときに動作する2個のリミットスイッ
チと、前記運搬吊具本体の両端側にそれぞれ設けられ、
各ワイヤロープの弛みを検知する2個の近接スイッチと
からなるので、2個のホルダ検出用リミットスイッチや
2個のロープ検出用近接スイッチの信号に基づいてギヤ
モータの駆動、停止等の制御をすることにより、多数の
吸着具を有する吸着具ホルダの両端側昇降の自動化を図
ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態1に係
る板体の運搬吊具の要部概要構成を示す正面図、図2は
同運搬吊具の要部概要構成を示す平面図、図3は同運搬
吊具の要部概要構成を示す側面図、図4は同運搬吊具の
吸着具ホルダの底面図、図5は同運搬吊具の吸着具ホル
ダのチェーンの一部を示す斜視図、図6は同運搬吊具の
吸着具ホルダのチェーンのストッパを示す平面図、図7
は同運搬吊具の吸着具ホルダのチェーンのストッパを示
す正面図、図8は同運搬吊具の制御ブロック図である。
図1〜図4において、21は架設されたレール22上を
走行する巻上装置23に吊りチェーン24を介して吊り
下げられた厚板状の運搬吊具本体である。その巻上装置
23はレール22上を走行する走行体25と、走行体2
5に吊り下げられた2台の電動チェーンブロック26と
から構成されている。
【0014】27は運搬吊具本体21の中心部から垂下
して設けられたガイドロッド、28はガイドロッド27
に設けられ、その下端が被搬送物であるサンプリング板
13に接触したことを検知する搬送物検出用リミットス
イッチ。30はガイドロッド27の下端部に中央部が固
定され、両端側が湾曲自在な吊具ホルダである。この吸
着具ホルダ30は、長さが同じで所定間隔を置いて配置
された5列のチェーン31と、これら互いに隣接するチ
ェーン31間に端部がチェーン31と接続されて設けら
れた多数の連結プレート32とで構成されている。従っ
て、この吊具ホルダ30は頑丈であり、重い被搬送物で
も搬送することができる。
【0015】33は吸着具ホルダ30の連結プレート3
2のうち、適宜の連結プレート32に取り付けられた被
搬送物であるサンプリング板13を吸引・吸着する真空
式の吸着具で、その下端に吸引口34が設けられてい
る。35は運搬吊具本体21に取り付けられ、各吸着具
33に対して真空圧力を発生させる真空ユニットで、そ
の出力側に電磁バルブ35aを有する。なお、吸着具ホ
ルダ30に対する吸着具33の数及び配列は搬送する被
搬送物の大きさにより決定される。吸着具ホルダ30の
チェーン31は図5に示すようにリンクプレート36
と、リンクプレート36同士を連結するピン37と、ピ
ン37に取り付けられたローラ38と、リンクプレート
36に設けられ、連結プレート32が連結されるプレー
ト連結片39とからなる。また、図6及び図7に示すよ
うに隣接する連結プレート32の端部の一方にはストッ
パプレート41が取り付けられ、他方にはネジプレート
42が取り付けられ、ネジプレート42にアジャスタボ
ルト43が螺合されて吸着具ホルダ30を色々な角度で
維持されるよう設定するストッパ44が構成される。
【0016】45は運搬吊具本体21に設けられ、吸着
具33が被搬送物であるサンプリング板13の表面にな
らって密着するよう吸着具ホルダ30の両端をそれぞれ
昇降させるホルダ昇降装置である。このホルダ昇降装置
45は、運搬吊具本体21に搭載されたギヤードモータ
51と、運搬吊具本体21に回転自在に設けられたワイ
ヤドラム52と、ギヤードモータ51とワイヤドラム5
2とを連結するチェーンカップリング53と、運搬吊具
本体21の両端部にそれぞれ設けられたシーブ54と、
一端がワイヤドラム52に巻き付けられ、他端がシーブ
54を介して吸着具ホルダ30の端部にそれぞれ係留さ
れた2本のワイヤロープ55と、運搬吊具本体21の下
面の両端部にそれぞれ設けられ、吸着具ホルダ30が水
平な直線状になったときに動作する2個のホルダ検出用
リミットスイッチ56a,56bと、運搬吊具本体21
の両端側にそれぞれ設けられ、各ワイヤロープ55の弛
みを検知する2個のロープ検出用近接スイッチ57a、
57bとで構成されている。60は板体の運搬吊具の制
御回路、61は制御回路60に各種の操作指令を出力す
る操作司令部である。
【0017】次に、本発明の実施の形態1の板体の運搬
吊具の使用方法について説明する。通常、運搬吊具本体
21にガイドロッド27を介して中央部が固定されてい
る吸着具ホルダ30はホルダ昇降装置45によって水平
な直線状態に維持されている。この状態で、まず操作司
令部61の指令に基づき、巻上装置23の走行体25が
レール22上を走行し、指示された薄鋼板コイルの被搬
送物であるサンプリング板13の中央まで移動する。そ
の後、巻上装置23の電動チェーンブロック26が運搬
吊具本体21を下降させる。そうすると、運搬吊具本体
21と一体の吸着具ホルダ30も下降し、吸着具ホルダ
30の中央部に取り付けられている吸着具33がサンプ
リング板13にまずタッチする。それと同時にガイドロ
ツド27に設けられている搬送物検出用リミットスイッ
チ28が動作し、そのリミットスイッチ28のオン信号
を制御回路60が受けて電動チェーンブロック26の動
作を停止させ、運搬吊具本体21の下降、即ち吸着具ホ
ルダ30の下降を停止させる。
【0018】次に、搬送物検出用リリミットスイッチ2
8のオン信号により、ホルダ昇降装置45が動作する。
即ち、搬送物検出用リミットスイッチ28のオン信号に
よってホルダ昇降装置45のギヤードモータ51が回転
駆動し、その回転力がチェーンカップリング53を介し
てワイヤドラム52に伝達され、ワイヤドラム52が回
転を始める。そうすると、今までワイヤドラム52に巻
き付けられていた2本のワイヤロープ55が巻き戻さ
れ、シーブ54を介して吸着具ホルダ30の両端を吊り
上げていた2本のワイヤロープ55が吊り上げをやめて
吸着具ホルダ30の両端を次第に下降させていく。そう
すると、吸着具ホルダ30の下降していく両端側に設け
られている吸着具33がサンプリング板13の湾曲した
外周表面に接触する。
【0019】このように、ホルダ昇降装置45が吸着具
ホルダ30の両端を下降させてサンプリング板13の曲
面に倣わせることにより、吸着具ホルダ30の両端側の
吸着具33の吸着口34がサンプリング板13に対して
略垂直方向に位置決めされ、サンプリング板13を吸引
・吸着することができる。従って、例えば薄鋼板コイル
のサイズが変わり、外層に位置する被搬送物であるサン
プリング板13の曲面の曲率が変化しても、ホルダ昇降
装置45により吸着具ホルダ30の両端側の昇降を調節
することにより、サンプリング板13の曲面に吸着具ホ
ルダ30を倣わせて吸着具ホルダ30の吸着具33がサ
ンプリング板13を吸引・吸着することができるため、
部品若しくは装置の交換・調整を行うことなく、同一の
板体の運搬吊具によって被搬送物の搬送が行えることと
となる。
【0020】こうして、吸着具33の接触が完了する
と、ワイヤドラム52と各シーブ54との間に位置する
ワイヤロープ55が弛み、運搬吊具本体21の両端側に
それぞれ設けられた2個のロープ検出用近接スイッチ5
7a、57bにワイヤロープ55が近かずくことにより
その弛みを検知してオン信号を出力する。その2個のロ
ープ検出用近接スイッチ57のオン信号を制御回路60
が受けてギヤードモータ51の回転駆動を停止させ、ホ
ルダ昇降装置45の下降動作、即ち吸着具ホルダ30の
両端部の下降を停止させる。それと同時に、2個の近接
スイッチ57のオン信号に基づき、真空ユニット35の
電磁バルブ35aが開放し、吸着具33に負庄を与えて
サンプリング板13を吸着する。
【0021】次に、吸着具33に負庄を与えてから所定
時間後に、ホルダ昇降装置45のギヤードモータ51を
回転駆動させてワイヤドラム52を回転させる。そうす
ると、今まで巻き戻されていた2本のワイヤロープ55
がワイヤドラム52に巻き付けられ、シーブ54を介し
て吸着具ホルダ30の両端を吊り下げていた2本のワイ
ヤロープ55が吸着具ホルダ30の両端を次第に上昇さ
せていく。そして、吸着具ホルダ30の両端が上昇限に
達すると、運搬吊具本体21の下面の両端部にそれぞれ
設けられた2個のホルダ検出用リミットスイッチ56
a、56bが吸着具ホルダ30の両端が上昇限に達した
ことを検知してオン信号を出力する。その2個のリミッ
トスイッチ56a、56bのオン信号を制御回路60が
受けてギヤードモータ51の回転駆動を停止させ、ホル
ダ昇降装置45の上昇動作、即ち吸着具ホルダ30の両
端部の上昇を停止させる。このとき、吸着具ホルダ30
がその両端部でサンプリング板13を持ち上げるため、
トラブルもなく容易に吊上げることが出来る。
【0022】それと同時に、2個のホルダ検出用リミッ
トスイッチ56のオン信号を制御回路60が受けて巻上
装置23の電動チェーンブロック26を動作させ、運搬
吊具本体21を上昇させる。その後、巻上装置23の走
行体25を駆動させてレール22上を走行させて移動先
である表面・形状検査用定盤の上方までサンプリング板
13を略水平状態で搬送する。サンプリング板13が表
面・形状検査用定盤の上方まで搬送されてきたら、再
び、電動チェーンブロック26を駆動させて運搬吊具本
体21を下降させ、運搬吊具本体21と一体の吸着具ホ
ルダ30の吸着具33に取り付けられているサンプリン
グ板13が表面・形状検査用定盤に接触する。それと同
時にガイドロツド3に設けられている搬送物検出用リミ
ットスイッチ28が動作し、その搬送物検出用リミット
スイッチ28のオン信号を制御回路60が受けて電動チ
ェーンブロック26の動作を停止させ、運搬吊具本体2
1の下降、即ち吸着具ホルダ30の下降を停止させる。
それと同時に、その搬送物検出用リミットスイッチ28
のオン信号を制御回路60が受けて真空ユニット35の
バルブが閉止し、負圧供給を止め、吸着具33からサン
プリング板13が離脱し、目的とする運搬は完了する。
【0023】なお、この実施の形態では、吸着具ホルダ
30の両端部がホルダ昇降装置45によって昇降させら
れるが、ストッパ44によって吸着具ホルダ30が水平
な直線状態以上に反り返らないように、吸着具ホルダ3
0の両端部の上昇がストッパ44によって阻止されてい
る。それは吸着具ホルダ30が水平な直線状態のときに
ネジプレート42に螺合されているアジャスタボルト4
3の先端がストッパプレート41に当接するようにアジ
ャスタボルト43の進退具合が設定され、図7に示すよ
うに隣接する連結プレート32の一方が他方の連結プレ
ート32に対して傾くようにしてもアジャスタボルト4
3の先端がストッパプレート41に当接してそれ以上に
傾くことが阻止されるからである。アジャスタボルト4
3の進退具合を調整することにより、吸着具ホルダ30
を色々な角度で維持されるよう設定することができる。
【0024】なお、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の板体の運搬吊具を、薄鋼板
コイル外層の曲面状態のサンプリング板以外の被搬送物
を搬送する際に用いることも可能である。また、この実
施の形態の吸着具33は真空式の吸引吸着によるもので
あるが、被搬送物の吸着形態は上述の真空式に限るもの
ではなく、電磁石方式でも可能であり、被搬送物の材質
・形状などの運搬物条件により選定すればよい。
【0025】さらに、この実施の形態の吊具ホルダ30
を湾曲させるために、吊具ホルダ30の両端部をホルダ
昇降装置45がワイヤロープ55で昇降させるワイヤー
巻き上げ方式を採用しているが、これに限定されるもの
ではなく、チェーン駆動方式或いはリンク機構方式であ
ってもよいことは勿論である。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、架設され
たレール上を走行する巻上装置に吊りチェーンを介して
吊り下げられた運搬吊具本体にガイドロッドを介して略
中央部が固定された吸着具ホルダはその両端側が湾曲自
在で、その吸着具ホルダには被搬送物を吸着する多数の
吸着具が取り付けられており、運搬吊具本体に設けられ
たホルダ昇降装置は吸着具ホルダの両端をそれぞれ昇降
させることができるので、巻上装置により運搬吊具本体
を曲面を持つ被搬送物の設置位置まで走行させ、しかる
後に運搬吊具本体を吸着具ホルダの中央部に取り付けら
れている吸着具が被被搬送物に接触するまで吊り降ろ
し、ホルダ昇降装置が吸着具ホルダの両端を下降させて
被被搬送物の曲面に倣わせることにより、吸着具ホルダ
の両端側の吸着具の吸着口が被搬送物に対して略垂直方
向に位置決めされ、被搬送物を吸着できるため、例えば
薄鋼板コイルのサイズが変わり、外層に位置する被搬送
物の曲面の曲率が変化しても、部品若しくは装置の交換
・調整を行うことなく同一の板体の運搬吊具によって被
搬送物の搬送が行えるので、大きいコイルを分割する必
要がなく、搬送能率・歩留り向上等の優れた効果が得ら
れる。また、多数の吸着具を有する吸着具ホルダを備え
た運搬吊具本体の走行・昇降を巻上装置が行い、運搬吊
具本体に固定され、多数の吸着具を有する吸着具ホルダ
の両端部の昇降をホルダ昇降装置が行うから、これら装
置を操作するだけで済むから、従来は二人作業で行って
いたものを一人で行えることになる。
【0027】また、前記吸着具ホルダは、長さが同じで
所定間隔を置いて配置された複数列のチェーンと、これ
ら互いに隣接するチェーン間に端部がチェーンと接続さ
れて設けられた多数の連結プレートとからなるので、頑
丈であり、重い被搬送物でも搬送することができるとい
う効果を有する。
【0028】さらに、前記ホルダ昇降装置は、前記運搬
吊具本体に搭載されたギヤードモータと、前記運搬吊具
本体に回転自在に設けられたワイヤドラムと、ギヤード
モータとワイヤドラムとを連結するチェーンカップリン
グと、前記運搬吊具本体の両端部にそれぞれ設けられた
シーブと、一端がワイヤドラムに巻き付けられ、他端が
シーブを介して前記吸着具ホルダの端部にそれぞれ係留
された2本のワイヤロープと、前記運搬吊具本体の下面
の両端部にそれぞれ設けられ、前記吸着具ホルダが水平
な直線状になったときに動作する2個のホルダ検出用リ
ミットスイッチと、前記運搬吊具本体の両端側にそれぞ
れ設けられ、各ワイヤロープの弛みを検知する2個のロ
ープ検出用近接スイッチとからなるので、2個のホルダ
検出用リミットスイッチや2個のロープ検出用近接スイ
ッチの信号に基づいてギヤードモータの駆動、停止等の
制御をすることにより、多数の吸着具を有する吸着具ホ
ルダの両端側昇降の自動化を図ることができるという効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る板体の運搬吊具の
要部概要構成を示す正面図である。
【図2】同運搬吊具の要部概要構成を示す平面図であ
る。
【図3】同運搬吊具の要部概要構成を示す側面図であ
る。
【図4】同運搬吊具の吸着具ホルダの底面図である。
【図5】同運搬吊具の吸着具ホルダのチェーンの一部を
示す斜視図である。
【図6】同運搬吊具の吸着具ホルダのチェーンのストッ
パを示す平面図である。
【図7】同運搬吊具の吸着具ホルダのチェーンのストッ
パを示す正面図である。
【図8】同運搬吊具の制御ブロック図である。
【図9】従来の板体の運搬吊具の構成を示す正面図であ
る。
【図10】同板体の運搬吊具の構成を示す平面図であ
る。
【図11】同板体の運搬吊具の吸着具に湾曲した板体の
被搬送物を吸着する状態を示す説明図である。
【符号の説明】
13 サンプリング板(被搬送物) 21 運搬吊具本体 22 レール 23 巻上装置 24 吊りチェーン 27 ガイドロッド 30 吸着具ホルダ 33 吸着具 45 ホルダ昇降装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架設されたレール上を走行する巻上装置
    に吊りチェーンを介して吊り下げられた運搬吊具本体
    と、 運搬吊具本体の略中心部から垂下して設けられたガイド
    ロッドと、 ガイドロッドの下端部に略中央部が固定され、両端側が
    湾曲自在な吸着具ホルダと、 吸着具ホルダに取り付けられ、被搬送物を吸着する多数
    の吸着具と、 運搬吊具本体に設けられ、吸着具が被搬送物の表面に倣
    って密着するよう吸着具ホルダの両端をそれぞれ昇降さ
    せるホルダ昇降装置とを備えたことを特徴とする板体の
    運搬吊具。
  2. 【請求項2】 前記吸着具ホルダは、長さが同じで所定
    間隔を置いて配置された複数列のチェーンと、これら互
    いに隣接するチェーン間に端部がチェーンと接続されて
    設けられた多数の連結プレートとからなることを特徴と
    する請求項1記載の板体の運搬吊具。
  3. 【請求項3】 前記ホルダ昇降装置は、前記運搬吊具本
    体に搭載されたギヤードモータと、前記運搬吊具本体に
    回転自在に設けられたワイヤドラムと、ギヤードモータ
    とワイヤドラムとを連結するチェーンカップリングと、
    前記運搬吊具本体の両端部にそれぞれ設けられたシーブ
    と、一端がワイヤドラムに巻き付けられ、他端がシーブ
    を介して前記吸着具ホルダの端部にそれぞれ係留された
    2本のワイヤロープと、前記運搬吊具本体の下面の両端
    部にそれぞれ設けられ、前記吸着具ホルダが水平な直線
    状になったときに動作する2個のホルダ検出用リミット
    スイッチと、前記運搬吊具本体の両端側にそれぞれ設け
    られ、各ワイヤロープの弛みを検知する2個のロープ検
    出用近接スイッチとからなることを特徴とする請求項1
    又は2記載の板体の運搬吊具。
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