JPH10314965A - 光加工装置および光加工方法 - Google Patents

光加工装置および光加工方法

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JPH10314965A
JPH10314965A JP9124534A JP12453497A JPH10314965A JP H10314965 A JPH10314965 A JP H10314965A JP 9124534 A JP9124534 A JP 9124534A JP 12453497 A JP12453497 A JP 12453497A JP H10314965 A JPH10314965 A JP H10314965A
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numerical aperture
optical system
workpiece
hole
projection optical
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JP9124534A
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Masahito Kumazawa
雅人 熊澤
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】不要な蓋の付くことがないノズル等の加工物を
効率良く製造し得る光加工装置および光加工方法を提供
する。 【解決手段】加工用の光を光源系にてマスクに照明し、
その照明されたマスクを投影光学系を介してマスクパタ
ーン像を被加工物に投影することによって、被加工物に
所定の形状の孔を形成する光加工装置および光加工方法
において、前記投影光学系の開口数を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工物へ光を照
射して被加工物に対して所定の加工を行う光加工装置お
よび光加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被加工物へ光を照射して被加工物を加工
する装置として、例えば、レーザ光を被加工物としての
基板に照射して、その基板に所望の形状の孔を形成する
ものが知られている。レーザ光を用いて基板に孔を形成
するという加工を行う方法として、例えば、特開平2−
12842号には、ポリイミド、ポリエーテルサルフォ
ン等の材質のプレートにインクを噴射するためのノズル
を形成する方法が開示されている。
【0003】すなわち、特開平2−12842号におい
ては、プレートに形成されるノズルに対応した形状を有
するマスクに対してエキシマレーザ光を照射し、マスク
を透過したレーザ光を上記プレートに導くことにより、
所望の形状のノズルを形成している。この時、レーザ光
の照射によって、ノズルの円周部領域がノズルの中心領
域よりも先に加工される。このため、エキシマレーザ光
のエネルギーの不均一性等によりノズルの円周部領域の
一部が残ることがある。
【0004】これにより、加工工程の途中で加工されず
に残ったノズルの中心領域は、同じく加工されずに残っ
たノズルの円周部領域の1部を軸として回転し、加工さ
れたプレートを裏返することにより、いわゆる蓋として
残ることがよくある。この事は、ノズルを通過するイン
ク滴の飛翔方向のばらつきを生じさせることになる。そ
こで、蓋付きのノズルを形成させないノズルの製造方法
が、例えば、特開平7−186393において提案され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平7−186
393において提案されているプレートにノズルを形成
する工程は、プレートの一方の面に粘着性を有する粘着
部材を接着する第1工程と、レーザ光をプレートの他方
の面に照射する第2工程と、その第2工程により残った
蓋を除去するために上記粘着部材をプレートから剥がす
第3工程を有するものである。
【0006】従って、この製造方法では、レーザ光を照
射してノズルを形成する第2工程以外に、上記粘着部材
を接着する第1工程と上記粘着部材を剥がす第3工程を
有することが必須であるため、ノズルの生産効率が大幅
に低下するという致命的に問題があった。従って、本発
明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、不要な
蓋の付くことがないノズル等の加工物を効率良く製造し
得る光加工装置および光加工方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を目的を達成す
るために、本発明による第1の形態では、被加工物に対
して加工用の光を照射することによって前記被加工物に
所定の形状の孔を形成する光加工装置において、前記被
加工物に所定の形状の孔を形成するために所定のパター
ンが形成されたマスクと、前記加工用の光を前記マスク
へ導く光源系と、該光源系により照明された前記マスク
のパターンを前記被加工物に投影する投影光学系とを有
し、前記投影光学系は、開口部の大きさが可変な開口絞
りを有する構成としたものである。
【0008】上記の構成に基づいて、さらに、前記可変
開口絞りの開口部の大きさを所定の大きさに設定する駆
動装置と、該駆動装置を制御する制御系とを配置し、該
制御系は、前記被加工物に所定の孔が形成されるまで、
前記投影光学系の開口数を所定の第1の開口数に設定
し、前記被加工物に所定の孔が形成されたときに、前記
投影光学系の開口数が前記第1の開口数よりも大きい第
2の開口数に設定するように前記駆動装置を制御するこ
とが好ましい。
【0009】このとき、前記投影光学系の第1の開口数
をNA1とし、前記加工用の光の波長をλ、前記被加工
物に形成される所定の形状の孔の大きさをD、前記光源
系の開口数をNAiとするとき、 D×NA1/λ≦12 NAi/NA1≧0.9 の関係を満足することがより好ましい。
【0010】さらに、また、本発明による第2の形態で
は、被加工物に対して加工用の光を照射することによっ
て前記被加工物に所定の形状の孔を形成する光加工方法
において、前記被加工物に所定の形状の孔を形成するた
めに所定のパターンが形成されたマスクに対して光源系
からの前記加工用の光を照射する照射工程と、前記マス
クのパターンを投影光学系を介して前記被加工物に投影
する投影工程とを有し、前記投影工程は、前記投影光学
系の開口数が所定の第1の開口数に設定されたときに、
前記マスクのパターンを投影光学系を介して前記被加工
物に投影する第1の投影工程と、前記投影光学系の開口
数が前記第1の開口数よりも大きい第2の開口数に設定
されたときに、前記マスクのパターンを投影光学系を介
して前記被加工物に投影する第2の投影工程とを有する
ようにしたものである。
【0011】ここで、前記第1の投影工程は、前記被加
工物に所定の孔が形成されるまで、前記第1の開口数の
もとで前記マスクのパターンを投影光学系を介して前記
被加工物に投影し、前記第2の投影工程は、前記第1の
投影工程によって前記被加工物に所定の孔が形成され後
に、前記第2の開口数のもとで前記マスクのパターンを
投影光学系を介して前記被加工物に投影することが望ま
しい。
【0012】さらに、前記投影光学系の第1の開口数を
NA1とし、前記加工用の光の波長をλ、前記被加工物
に形成される所定の形状の孔の大きさをD、前記光源系
の開口数をNAiとするとき、 D×NA1/λ≦12 NAi/NA1≧0.9 の関係を満足することがより望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以上の如き本発明の1つの態様に
よれば、被加工物に対して加工用の光を照射する際に、
その被加工物に所定の形状の孔を形成するために所定の
パターンが形成されたマスクと、上記加工用の光をマス
クへ導く光源系と、その光源系により照明されたマスク
のパターンを被加工物に投影する投影光学系とを有し、
その投影光学系は、開口部の大きさが可変な開口絞りを
有する光加工装置により、蓋付きのノズル等を形成させ
ない精度の良い被加工物の加工が達成される。
【0014】このとき、上記可変開口絞りの開口部の大
きさを所定の大きさに設定する駆動装置と、その駆動装
置を制御する制御系とを配置し、その制御系は、被加工
物に所定の孔が形成されるまで、投影光学系の開口数を
所定の第1の開口数に設定し、被加工物に所定の孔が形
成されたときに、投影光学系の開口数が前記第1の開口
数よりも大きい第2の開口数に設定するように上記駆動
装置を制御することが望ましい。
【0015】また、本発明の別の態様によれば、被加工
物に対して加工用の光を照射する際に、被加工物に所定
の形状の孔を形成するために所定のパターンが形成され
たマスクに対して光源系からの前記加工用の光を照射す
る照射工程と、そのマスクのパターンを投影光学系を介
して被加工物に投影する投影工程とを有し、その投影工
程は、投影光学系の開口数が所定の第1の開口数に設定
されたときに、マスクのパターンを投影光学系を介して
被加工物に投影する第1の投影工程と、投影光学系の開
口数が第1の開口数よりも大きい第2の開口数に設定さ
れたときに、マスクのパターンを投影光学系を介して前
記被加工物に投影する第2の投影工程とを有する光加工
方法によって、蓋付きのノズル等を形成させない精度の
良い被加工物の加工が達成される。
【0016】特に、投影光学系の第1の開口数をNA1
とし、加工用の光の波長をλ、被加工物に形成される所
定の形状の孔の大きさをD、光源系の開口数をNAiと
するとき、 (1) D×NA1/λ≦12 (2) NAi/NA1≧0.9 の関係を満足することがより望ましい。
【0017】このように、上記条件(1)および条件
(2)を満足するように、投影光学系の第1の開口数を
設定すると、投影光学系の像面に形成されるマスクパタ
ーンの光像は、図2(a)の実線で示すように、中央部
の光強度が強く周辺部へ行くに従って光強度が弱くなる
光強度分布となる。なお、図2(a)にて示す点線は投
影光学系の像面又は被加工物上に形成される理想的なマ
スクパターンPTNの光像の光強度分布を示している。
【0018】このため、光源系からの加工用の光の供給
により、被加工物としての基板に孔の加工が進行する
と、孔の底面においては、その中央部から周縁部へと貫
通孔が広がっていくため、不要な蓋等が何ら形成される
ことなく、光加工を行うことができる。次に、基板に所
定の孔が形成されたときに、投影光学系の開口数を前記
第1の開口数よりも大きい第2の開口数に設定する。そ
して、光源系からの加工用の光の更なる供給により、基
板の裏側の面(レーザ光が照射されていない基板の裏
面)の孔の形状を高精度のもので所望の形状に加工する
ことができる。
【0019】従って、従来、必要としていた基板の一面
に粘着性を有する接着部材を接着する工程と、レーザ光
を照射する工程後に上記接着部材を基板から剥がす工程
とを不要とすることができるため、製造効率を格段に向
上させることができる。さて、次に、図1を参照しなが
ら本発明による実施例について詳述する。図1は、本発
明によるレーザ加工装置の概略的構成を示す図である。
図1に示す如く、加工用の光源としてのレーザ発振器2
0からは、被加工物としての基板に孔の形成するために
所定の波長の光を持つレーザ光が出力される。
【0020】ここで、レーザ発振器20としては、例え
ば、308nmの波長のパルス状のレーザ光を発振する
XeClエキシマレーザ発振器、248nmの波長のパ
ルス状のレーザ光を発振するKrFエキシマレーザ発振
器、あるいは193nmの波長のパルス状のレーザ光を
発振するArFエキシマレーザ発振器等が用いられる。
【0021】レーザ発振器20から出射するレーザ光R
20は、レンズ21とレンズ22とからなるビーム整形
光学系BMを通過すると、そのレーザ光R20は、所定
の大きさのレーザ光に整形される。その後、整形された
レーザ光R22は、オプティカルインテグレータとして
のフライアイレンズで構成されるホモジナイザーHNを
通過する。このフライアイレンズは、多数のレンズ素子
の集合体で構成されさおり、このフライアイレンズ、す
なわちホモジナイザーHNの射出側には、多数のレンズ
素子の数に対応した多数の光源像(2次光源)が形成さ
れる。なお、ホモジナイザーHNとしては、フライアイ
レンズに限ることなく、例えば、内面反射型のロッド状
の光学部材を用いても良い。
【0022】さて、ホモジナイザーHNにより形成され
た多数の光源像からの各レーザ光は、コンデンサー光学
系としてのコンデンサーレンズ23の集光作用を受け
て、ほほ平行な光束R23に変換される。そして、コン
デンサーレンズ23の集光作用を受けて各平行光束に変
換されたレーザ光R23は、ミラーMを介してマスク1
0上に形成されている所定の円形開口パターンPTNを
所定の照明領域ILRのもとで重畳的に均一照明する。
ここで、マスク10は、マスクステージMSに保持され
ている。
【0023】なお、ビーム整形光学系BM、ホモジナイ
ザーHNおよびコンデンサーレーザ23で照明光学系I
Lを構成し、また、レーザ発振器20と照明光学系IL
とで光源系を構成している。さて、マスク10のパター
ンPTNを通過したレーザ光R10は、投影光学系31
を介してレーザ光R31となり、基板30上で結像す
る。これにより、マスク10のパターンPTNの像が基
板30上に形成される。
【0024】ここで、基板30は、例えば、ポリイミ
ド、ポリエーテルサルフォン等の高分子材料で形成され
たシート状のものである。なお、マスク10上に形成さ
れているパターンPTNは、基板30に開ける穴HLL
に対応した所定の形状を有しており、マスク10は視野
絞りとして機能する。また、マスク10上に形成される
開口パターンPTNは円形に限ることなく、矩形あるい
はそれ以外の形状としても良い。
【0025】さて、投影光学系31の瞳(入射瞳)の位
置には、投影光学系31の開口数を決定するための可変
開口絞りASが設けられている。この開口絞りASは、
これの開口部の径が変更可能に設けられており、開口絞
りASの開口部の径の変更は、駆動装置42を介して行
われる。ここで、の被加工物に関する情報(基板30の
厚さ、基板30の材質および形成すべき孔の大きさ等の
情報)、光源系又は照明光学系等に関する情報(加工用
の光の波長、光源系又は照明光学系の開口数等)、およ
び開口絞りASの変更に関する情報(加工時の開口絞り
ASを変更する時のタイミングに関する情報等)等の加
工に関する各種の情報がコンソール等の入力装置40を
介して制御系41へ入力され、その制御系41は、その
入力情報に基づいて駆動装置42を制御する。従って、
制御系41は、投影光学系31の開口数の値を駆動装置
42を介して常時制御している。
【0026】また、制御系41は、ステージ駆動装置4
3も制御している。まず、基板30は、投影光学系31
の光軸AX31と直交する平面内で2次元的に移動可能
な基板ステージSGに保持されている。そして、上記制
御系41は、ステージ駆動装置43を介して基板ステー
ジSGの位置を制御している。なお、制御系41は、各
駆動装置(42、43)の制御のみならず、レーザ発振
器20の出力並びにステージ駆動装置43も制御してい
る。
【0027】以上においては、図1に示すレーザ加工装
置の構成について述べたが、次に、基板30に貫通孔を
形成して、インクを噴射するノズルを形成する製造方法
について説明する。まず、レーザ発振器20からの複数
回のパルスレーザ光の供給により、基板30上に複数回
のパルスレーザ光が照射されると、アブレーション作用
によりマスク10上のパターンPTNに対応した形状を
有する基板30の孔HLLの加工が進行し、最終的に
は、基板30に貫通孔が形成される。
【0028】ここで、上記条件(1)および条件(2)
を満足するとき、基板30上に形成されるマスク10の
パターンPTNの光像強度分布は、図2(a)の実線で
示す如き光強度分布となる。一例として、投影光学系3
1の開口数(第1の開口数)NA1を0.045、加工
用の光の波長λを0.248μm、基板30に形成され
る所定の形状の孔の大きさDを60μm、照明光学系I
L(又は光源系)の開口数NAiを0.06とすると
き、D×NA1/λ=10.9、NAi/NA1=1.
33となり、図2(a)の実線で示す如き光強度分布が
得られる。
【0029】また、投影光学系31の開口数(第1の開
口数)NA1を0.03、加工用の光の波長λを0.2
48μm、基板30に形成される所定の形状の孔の大き
さDを60μm、照明光学系IL(又は光源系)の開口
数NAiを0.027とするとき、D×NA1/λ=
7.25、NAi/NA1=0.9となり、図2(a)
の実線で示す如き光強度分布が得られる。
【0030】図2(a)の実線で示す如き光強度分布の
もとで基板30での孔HLLの加工を進めると、図2
(b)に示す如く、基板30に形成される孔HLLの底
面33はほぼ平面となって加工は進行せず、孔HLLの
底面33の中央部35の加工が底面33の周縁部34の
加工よりも速く進行する。このため、孔HLLが貫通す
る際には、孔HLLの底面33の中央部35から周縁部
34へと貫通孔が拡がっていき、この結果、不要な蓋が
形成されることは全くない。
【0031】一方、比較例として、上記条件(1)およ
び条件(2)を満足しない場合には、基板30上に形成
されるマスク10のパターンPTNの光像強度分布は、
図3(a)の実線で示す如く、中央部から周縁部へ行く
に従って光強度が強くなる光強度分布となる。なお、図
3(a)にて示す点線は投影光学系31の像面又は基板
30上に形成される理想的なマスクパターンPTNの光
像の光強度分布を示している。
【0032】このため、図3(b)にて示す如く、基板
30に孔HLLの加工が進んでいく時、孔HLLの底面
33はほぼ平面となって加工が進行せず、孔HLLの底
面33の周縁部34の加工が中央部35の加工よりも速
く進行する。従って、図4(a)に示す如く、レーザ光
R31のエネルギー密度の不均一性等により、孔HLL
の底面33の周縁部34の一部36が残り、蓋CPが形
成される。図4(b)は、図4(a)を上方より基板3
0の孔HLLを見た様子を示している。
【0033】さて、ここで、本発明の実施例において基
板30に孔HLLを形成する工程の手順について説明す
る。今、図1に示す装置において、光源系(又は照明光
学系IL)の開口数NAiを0.065とし、基板30
に形成すべき円形状の孔の大きさ(直径)Dを60μ
m、レーザ光源20から供給される加工用の光の波長λ
を0.248μmとする。
【0034】まず、第1の投影工程では、図1に示す如
く、コンソール等の入力装置40を介して入力された加
工に関する各種の情報に基づいて、制御系41は、上記
条件(1)および条件(2)を満足するように、駆動装
置42を介して投影光学系31の開口数の値を第1の開
口数NA1、例えば0.035に設定する。以上の動作
と同時に、制御系41は、ステージ駆動装置43を介し
て、基板30が載置された基板ステージSGを投影光学
系31の光軸AX31と直交する平面内で2次元的に移
動させて、基板30の加工されるべき所定の位置にレー
ザ光R31が照射されるように、基板ステージSGの位
置を設定する。
【0035】その後、制御系41は、レーザ発振器20
からレーザ光を発振するための信号をレーザ発振器20
へ出力して、加工動作が開始される。レーザ発振器20
によりレーザ光R31が基板30上に供給されると、こ
の基板30上での光強度分布は、図2(a)の実線で示
す如き形状となる。そして、図2(a)の実線で示す如
き光強度分布のもとで基板30の加工が行われる。
【0036】図5(a)は、図2(a)の実線で示す如
き光強度分布のもとで基板30が加工されるときの様子
を示している。図5(a)に示す如く、孔開け加工が進
行して、孔HLLの底面33が基板の底面30LWに達
すると、孔HLLの底面33の中央部から貫通する。更
なるレーザ光R20の発振により、孔HLLの底面33
の周縁部34へと貫通が拡がり、図5(b)に示す如
く、基板30には不要の蓋が全く無い孔HLLが形成さ
れる。
【0037】このとき、基板30の上面30UPでは直
径Dupの孔HLLが形成され、基板30の底面30LW
では直径DLWの孔HLLが形成され、 (3) DUP>DLW の関係が成立する。ここで、マスク10上の円形開口の
パターンPTMの直径をDM とし、マスク10のパター
ンを基板30へ投影する投影光学系31の投影倍率をB
とすると、 (4) DUP=DM /B の関係が成立する。
【0038】今、DM =350μm、B=5.0、DUP
=60μm、NA1=0.035およびλ=0.248
μmとすると、DUP×NA1/λ=8.5≦12とな
り、上記(1)の関係を満足する。以上のように、投影
光学系31の第1の開口数0.035のもとで基板30
の上面30UPの直径DUPが上記(4)式の関係を満た
したときに、制御系41は、駆動装置42を介して投影
光学系31の開口数の値を第1の開口数NA1から第2
の開口数NA2に設定する。そして、第1の投影工程か
ら第2の投影工程に移行する。
【0039】このとき、制御系41は、以下の条件
(5)の関係を満たすように投影光学系31の開口数の
値を変更し、投影光学系31の第2の開口数NA2、例
えば0.07に設定する。 (5) NA2>NA1 なお、投影光学系31の開口数の変更のタイミングは、
レーザ発振器20から所定の数のパルス光の数が所定の
数となった時に、投影光学系31の開口数を変更しても
良く、あるいは基板30に照射されるレーザ光の照射時
間が所定の時間となった時に投影光学系31の開口数を
変更しても良い。さらには、図1のミラーMをハーフミ
ラーとして、そのハーフミラーの上方において基板30
の加工状況を監視する観察装置を設け、観察装置にて観
察される基板30の孔HLLの像の直径が所定の値とな
った時に投影光学系31の開口数を変更するように構成
しても良い。
【0040】さて、第2の投影工程では、投影光学系3
1の開口数の変更後、レーザ発振器20からの更なるレ
ーザ光R20の供給により、基板30の上面30UPで
の直径DUPの値が維持されながら、基板30に形成され
る孔HLLの下方部の側面の加工が進行し、最終的に、
基板30の底面30LWでの孔HLLの直径が所望の値
HPとなる。このとき、DHP>DLWの関係を満たしてい
る。
【0041】以上のように、投影光学系31の開口数の
変更後、さらに基板30の孔HLLの加工を行うことに
より、基板30には不要の蓋が全く形成されることなく
精密な孔HLLの加工を行うことができる。このよう
に、上述の実施例によれば、被加工物としての基板30
に光を照射して加工するという1つの工程中において、
投影光学系31の開口数を変更して、基板30上に形成
されるマスクパターンの像の光強度分布の形状を所定の
形状に変化させることにより、基板30に蓋が何ら形成
されることなく、基板30上に良好なる形状の貫通孔を
効率良く形成することができる。
【0042】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、基本的
に、加工用光源からのレーザ照射を行って被加工物を加
工するという加工工程によって、良好なる穴の加工が行
われるので、加工効率を格段に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明によるレーザ加工装置の概略的構
成を示す図である。
【図2】(a)は条件(1)および条件(2)を満足す
るときの基板上でのマスクパターン像の光強度分布を示
す図であり、(b)は(a)の光強度分布の時に基板3
0上に孔が形成される様子を示す図である。
【図3】(a)は、条件(1)および条件(2)を満足
しないときの基板上でのマスクパターン像の光強度分布
を示す図であり、(b)は(a)の光強度分布の時に基
板30上に孔が形成される様子を示す図である。
【図4】図4は、条件(1)および条件(2)を満足し
ないときに基板30の孔に蓋が形成される様子を示す図
である。
【図5】図5は、条件(1)および条件(2)を満足す
るときに基板30の孔に蓋が形成されない様子を示す図
である。
【図6】図6は、投影光学系31の開口数を変更した後
に基板30に形成される貫通孔の様子を示す図である。
【符号の説明】
10・・・・・・・ マスク 20・・・・・・・ レーザ発振器 30・・・・・・・ 基板 31・・・・・・・ 投影光学系 IL・・・・・・・ 照明光学系 AS・・・・・・・ 開口絞り HLL・・・・・・・ 孔(穴)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工物に対して加工用の光を照射するこ
    とによって前記被加工物に所定の形状の孔を形成する光
    加工装置において、 前記被加工物に所定の形状の孔を形成するために所定の
    パターンが形成されたマスクと、 前記加工用の光を前記マスクへ導く光源系と、 該光源系により照明された前記マスクのパターンを前記
    被加工物に投影する投影光学系とを有し、 前記投影光学系は、開口部の大きさが可変な開口絞りを
    有することを特徴とする光加工装置。
  2. 【請求項2】前記可変開口絞りの開口部の大きさを所定
    の大きさに設定する駆動装置と、該駆動装置を制御する
    制御系とを配置し、 該制御系は、前記被加工物に所定の孔が形成されるま
    で、前記投影光学系の開口数を所定の第1の開口数に設
    定し、 前記被加工物に所定の孔が形成されたときに、前記投影
    光学系の開口数が前記第1の開口数よりも大きい第2の
    開口数に設定するように前記駆動装置を制御することを
    特徴とする請求項1に記載の光加工装置。
  3. 【請求項3】前記投影光学系の第1の開口数をNA1と
    し、前記加工用の光の波長をλ、前記被加工物に形成さ
    れる所定の形状の孔の大きさをD、前記光源系の開口数
    をNAiとするとき、 D×NA1/λ≦12 NAi/NA1≧0.9 の関係を満足することを特徴とする請求項2に記載の光
    加工装置。
  4. 【請求項4】被加工物に対して加工用の光を照射するこ
    とによって前記被加工物に所定の形状の孔を形成する光
    加工方法において、 前記被加工物に所定の形状の孔を形成するために所定の
    パターンが形成されたマスクに対して光源系からの前記
    加工用の光を照射する照射工程と、 前記マスクのパターンを投影光学系を介して前記被加工
    物に投影する投影工程とを有し、 前記投影工程は、前記投影光学系の開口数が所定の第1
    の開口数に設定されたときに、前記マスクのパターンを
    投影光学系を介して前記被加工物に投影する第1の投影
    工程と、前記投影光学系の開口数が前記第1の開口数よ
    りも大きい第2の開口数に設定されたときに、前記マス
    クのパターンを投影光学系を介して前記被加工物に投影
    する第2の投影工程とを有することを特徴とする光加工
    方法。
  5. 【請求項5】前記第1の投影工程は、前記被加工物に所
    定の孔が形成されるまで、前記第1の開口数のもとで前
    記マスクのパターンを投影光学系を介して前記被加工物
    に投影し、 前記第2の投影工程は、前記第1の投影工程によって前
    記被加工物に所定の孔が形成され後に、前記第2の開口
    数のもとで前記マスクのパターンを投影光学系を介して
    前記被加工物に投影することを特徴とする請求項4に記
    載の光加工方法。
  6. 【請求項6】前記投影光学系の第1の開口数をNA1と
    し、前記加工用の光の波長をλ、前記被加工物に形成さ
    れる所定の形状の孔の大きさをD、前記光源系の開口数
    をNAiとするとき、 D×NA1/λ≦12 NAi/NA1≧0.9 の関係を満足することを特徴とする請求項4又は請求項
    5に記載の光加工方法。
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