JPH10314936A - ハニカムパネルの溶接接合方法及びその溶接接合用裏当て材 - Google Patents

ハニカムパネルの溶接接合方法及びその溶接接合用裏当て材

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JPH10314936A
JPH10314936A JP12726397A JP12726397A JPH10314936A JP H10314936 A JPH10314936 A JP H10314936A JP 12726397 A JP12726397 A JP 12726397A JP 12726397 A JP12726397 A JP 12726397A JP H10314936 A JPH10314936 A JP H10314936A
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honeycomb
welding
plate
backing material
thickness
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JP12726397A
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English (en)
Inventor
Tadashi Hatayama
直史 畑山
Haruo Kato
春生 加藤
Shinichiro Takahashi
伸一郎 高橋
Katsumi Tanaka
勝己 田中
Junya Kasamatsu
淳也 笠松
Masao Kageyama
政夫 影山
Masato Kobayashi
真人 小林
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 予めハニカムパネルと溶接接合用形材とをろ
う付けにより一体化する必要がなく、作業が容易で生産
性を向上することができるハニカムパネルの溶接接合方
法及びそれに使用される溶接接合用裏当て材を提供す
る。 【解決手段】 1対のハニカムパネルの端部間に、波の
ピッチが0.5乃至2.0mm、波の高さが10乃至2
0mm、板厚が0.3乃至1mmであり、幅が前記ハニ
カムパネルの面板間の距離と等しい波形状板を挟み込ん
で前記ハニカムパネル同士を溶接接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築用の屋根及び壁
等の構造物に使用されるアルミニウム又はアルミニウム
合金(以下、アルミニウム及びアルミニウム合金を総称
してアルミニウムという)からなるハニカムパネルの溶
接接合方法及びその溶接接合用裏当て材に関し、特に、
ハニカムパネル同士を組立接合するのに好適なハニカム
パネルの溶接接合方法及びその溶接接合用裏当て材に関
する。
【0002】
【従来の技術】ハニカムパネルは1対の面板間にハニカ
ム状のコアが挟まれて構成されている。そして、ハニカ
ムパネルはその周囲に溶接接合用の押出形材を配置し
て、複数枚のハニカムパネル同士を押出形材を介して突
合せ溶接接合することにより建築用の屋根等の構造物に
使用されている。図10は従来のハニカムパネル同士の
突合せを示す断面図である。この従来技術においては、
上面板11と下面板12との間にハニカムコア13が挟
まれて配設されており、ハニカムパネルの端部には溶接
接合用の押出形材51がろう付けによりハニカムパネル
と一体化されている。押出形材51は断面が口の字型で
ありその押出方向がハニカムパネルの面法線方向と直交
して配設されており、ウェブ52がハニカムパネルの端
面となっている。
【0003】そして、このように構成されたハニカムパ
ネル同士を押出形材51を介して突合せて突合せ面を溶
接接合し溶接ビード15を得る。
【0004】図11は従来の他のハニカムパネル同士の
突合せを示す断面図である。この従来技術においては、
上面板11、下面板12及びハニカムコア13が上述の
技術と同様に配置されており、このハニカムパネル端部
には溶接接合用の押出形材61がろう付けによりハニカ
ムパネルと一体化されている。押出形材61は断面がコ
の字型でありその押出方向がハニカムパネルの面法線方
向と直交して配設されている。更に、一方の押出形材6
1のコの字の両先端部の内側には溶接接合用の裏当て材
62が端面から突出して仮付けされている。
【0005】このように構成されたハニカムパネルにお
いては、一方のハニカムパネルに仮付けされた裏当て材
62を他方のハニカムパネルの押出形材61コの字の内
側に嵌合させた後、突合せ面を溶接接合し溶接ビード1
5を得る。
【0006】図12(a)及び(b)は従来の他のハニ
カムパネル同士の突合せを示す断面図である。この従来
技術においては、上面板11、下面板12及びハニカム
コア13が上述の技術と同様に配置されており、このハ
ニカムパネルの端部には溶接接合用の押出形材71がろ
う付けによりハニカムパネルと一体化されている。押出
形材71は断面がコの字型でありその押出方向がハニカ
ムパネルの突合せ面と直交して配設されている。更に、
図12(a)に示した例においては、一方の押出形材7
1のコの字の両先端部の内側に他方の押出形材との溶接
時の裏当て材として突起部72が設けられている。
【0007】そして、突起部72を他方の押出形材71
コの字の内側に嵌合し突合せ面を溶接して溶接ビード1
5を得る。
【0008】また、図12(b)に示した例において
は、双方の押出形材71のコの字の一方の先端部に突起
部73が設けられている。そして、双方の突起部73が
相対しないように他方のコの字に嵌合し突合せ面を溶接
して溶接ビード15を得る。
【0009】また、コの字型の補強部材を使用して2段
階の溶接を行う溶接接合方法が提案されている(特開平
8−1330号公報)。この公報に記載されている技術
においては、ハニカムパネルと一体化されたコの字型の
補強部材を介してハニカムパネル同士を突合せ、突合せ
面近傍のろう層を溶融した後に溶接加工する2段階に溶
接を行っている。この技術によれば、良好な溶接部を得
ることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来の方法によりハニカムパネル同士を溶接接合した場
合、以下のような問題点が生じる。図13は断面が口の
字型の押出形材を使用したときの形材の変形を示す断面
図である。図10に示すような断面が口の字型の押出形
材を使用した場合、ろう付け字の加熱によりウェブ52
が凸状に変形しギャップ53が大きくなることがある。
また、押出精度が低いときにも凸状となることがある。
このため、ギャップ53中に溶接の層数を多くとる必要
があり、溶接入熱量が大きくなるので溶接施工において
も、溶接品質においても好ましくない。また、ギャップ
53を小さくしようとすると、溶接前に予め変形を矯正
する必要があり、工程が増加するという問題がある。
【0011】図14は断面がコの字型の押出形材を使用
するときの工程を示す断面図である。押出形材の軽量化
及びウェブの変形の削除のために、図11に示すような
特開平8−1330号公報で使用されているコの字型の
押出形材を使用する場合には、ハニカムパネルの端部に
押出形材をろう付けして一体化した後に、矢印63に沿
って端部を切断しており作業工程が多い。また、溶接部
の溶け落ちを防止するために裏当て材を使用する場合に
は、ハニカムパネル同士の平坦精度にバラツキがあるた
め、裏当て材の嵌め込み作業に時間がかかり作業効率が
低下する。
【0012】図15(a)及び(b)は先端部に突起部
を有する断面がコの字形の押出形材を使用するときの工
程を示す断面図である。図12(a)及び(b)に示す
ような先端部に突起部72又は73を有する断面がコの
字形の押出形材を使用する場合には、所望の突起部の形
状に応じて口形から変形させた押出形材をハニカムパネ
ルの端部にろう付けして一体化する。そして、矢印74
又は75に沿って端部を切断した後、更に不要な部分を
切断して除去する必要があり、この場合にも作業工程が
多い。
【0013】更に、ハニカムパネルに前述のような押出
形材を一体ろう付けするためには、ろう付け後の切断代
をハニカムパネルに設ける必要がある。また、溶接接合
される1対のハニカムパネルを1度にろう付けする場合
には、ハニカムパネル間に隙間を設ける必要がある。こ
のため、押出形材を一体ろう付けする必要がない場合と
比して、大きな容積の真空炉等の炉が必要となる。真空
炉の容積が決まっている場合には、1対のハニカムパネ
ルを別々にろう付けすることが必要となることもあり、
生産性が劣る。
【0014】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、予めハニカムパネルと溶接接合用形材とを
ろう付けにより一体化する必要がなく、作業が容易で生
産性を向上することができるハニカムパネルの溶接接合
方法及びそれに使用される溶接接合用裏当て材を提供す
ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係るハニカムパ
ネルの溶接接合方法は、1対のハニカムパネルの端部間
に、波のピッチが0.5乃至2.5mm、波の高さが1
0乃至20mm、板厚が0.3乃至1mmであり、幅が
前記ハニカムパネルの面板間の距離と等しい波形状板を
挟み込んで前記ハニカムパネル同士を溶接することを特
徴とする。
【0016】本発明に係る他のハニカムパネルの溶接接
合方法は、1対のハニカムパネルの端部間に、押出方向
に垂直な断面における1対の長辺部分の間隔が10乃至
20mmで、1対の短辺部分には相互に逆方向に傾斜し
押出方向と平行な面を有するテーパが設けられており、
前記テーパの頂部間の距離は前記ハニカムパネルの面板
間の距離と等しい角棒状の押出形材を挟み込んで前記ハ
ニカムパネル同士を溶接することを特徴とする。
【0017】本発明に係る更に他のハニカムパネルの溶
接接合方法は、1対のハニカムパネルの端部間に、押出
方向に垂直な断面において相互に逆方向に傾斜し押出方
向と平行な面からなるテーパを有する1対のフランジ板
と前記フランジ板を連結して支持する支持板とを有し、
前記フランジ板の中央部分の板厚t1が2乃至3mm、
前記フランジ板の先端部での板厚t2が1乃至2.5m
mであり、前記板厚t1と前記板厚t2との間にt1>t2
の関係を有し、前記フランジ板の幅は10乃至20mm
であり、前記テーパの頂部間の距離は前記ハニカムパネ
ルの面板間の距離と等しい押出形材を挟み込んで前記ハ
ニカムパネル同士を溶接することを特徴とする。
【0018】本発明に係るハニカムパネルの溶接接合用
裏当て材は、波形状板であり、波のピッチが0.5乃至
2.5mm、波の高さが10乃至20mm、板厚が0.
3乃至1mmであることを特徴とする。
【0019】本発明に係る他のハニカムパネルの溶接接
合用裏当て材は、押出方向に垂直な断面における1対の
長辺部分の間隔が10乃至20mmで、1対の短辺部分
には相互に逆方向に傾斜し押出方向と平行な面を有する
テーパが設けられている角棒状の押出形材であることを
特徴とする。
【0020】本発明に係る更に他のハニカムパネルの溶
接接合用裏当て材は、押出方向に垂直な断面において相
互に逆方向に傾斜し押出方向と平行な面を有するテーパ
が設けられている1対のフランジ板と前記フランジ板を
連結して支持する支持板とを有し、前記フランジ板の中
央部分の板厚t1が2乃至3mm、前記フランジ板の先
端部での板厚t2が1乃至2.5mmであり、前記板厚
1と前記板厚t2との間にt1>t2の関係を有し、前記
フランジ板の幅は10乃至20mmの押出形材であるこ
とを特徴とする。
【0021】本発明においては、適切な波形状板又はフ
ランジ部を有する適切な形状の押出形材をハニカムパネ
ルの端部間に挟んで溶接接合しているので、ハニカムパ
ネルに予め溶接接合用形材をろう付けする必要がなく、
容易にハニカムパネル同士を位置決めすることができ
る。更に、溶接接合部の強度を維持することもできる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について添
付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の
第1の実施例に係る溶接接合用裏当て材を示す斜視図で
ある。裏当て材1は板材を適当な大きさに切断し波形状
に加工することにより成形される。裏当て材1の寸法
は、溶接時の溶け落ちを防止するために、また、容易に
ハニカムパネル同士を位置決めできるように以下の範囲
内にある。
【0023】波のピッチp:0.5乃至2.5mm 波のピッチpが0.5mm未満であると、板材を波形状
に成形しにくい。一方、波のピッチpが2.5mmを超
えると、溶接の溶け落ちが生じる。従って、波のピッチ
pは0.5乃至2.5mmであることが望ましい。
【0024】波の高さB:10乃至20mm 波の高さBが10mm未満であると、波形状に成形され
ているために剛性が小さく、ばねのように変形すること
がある。図16は波の高さが10mm未満のときの溶接
接合用裏当て材を示す平面図である。裏当て材がばねの
ように変形すると、突合せ線からずれやすくなり、溶接
ビードを裏当て材に到達させることが困難となる。一
方、波の高さBが20mmを超えると、ハニカムパネル
間に挟まれたときにハニカムコアと接触してハニカムパ
ネル同士を位置決めしにくい。従って、波の高さBは1
0乃至20mmであることが望ましい。
【0025】板厚t:0.3乃至1mm 板厚tが0.3mm未満であると、溶接部にかかるせん
断応力が十分に伝達されず、溶接部のせん断強度が不足
する。一方、板厚tが1mmを超えると、板材を波形状
に成形しにくく、重量が増加する。従って、板厚tは
0.3乃至1mmであることが望ましい。
【0026】板幅:面板間の距離と等しい 板幅が面板間の距離と異なると、裏当て材を面板間に挟
み込むことができない。従って、板幅は面板間の距離と
等しいものとする。
【0027】図2(a)及び(b)は本発明の第1の実
施例に係る溶接接合方法を示す図であり、(a)は平面
図、(b)はA−A面を示す断面図である。なお、図2
(a)においては、上面板11が省略されている。本実
施例においては、前述のように構成された裏当て材1
を、上面板11及び下面板12の法線方向と裏当て材1
の板幅方向とが平行となるように1対のハニカムパネル
の端部間でハニカムコア13により挟み込んで溶接接合
し溶接ビード15を得る。
【0028】このように、裏当て材1は波形状に加工さ
れる前に切断されているので、板厚の寸法精度が高い。
また、この裏当て材1をハニカムパネル間に挟み込むこ
とにより、ハニカムパネル同士を容易に位置決めするこ
とができる。
【0029】なお、ハニカムパネルは平板状のものに限
定されるものではない。図3は曲面ハニカムパネルの突
合せを示す模式的斜視図である。裏当て材1は波形状に
成形されているので曲げ剛性が小さくばねのように変形
できる。このため、曲面ハニカムパネル16同士の溶接
接合においても、曲面ハニカムパネル16間に裏当て材
1を挟み込むことにより容易に位置決めすることができ
る。
【0030】図4は本発明の第2の実施例に係る溶接接
合方法を示す断面図である。本実施例に使用される裏当
て材2は押出方向に垂直な断面において1対の短辺部分
に円弧状のテーパが設けられた角棒状の押出形材であ
る。この角棒状の押出形材の形状について説明する。
【0031】テーパの頂部間の距離:面板間の距離と等
しい テーパの頂部間の距離が面板間の距離と異なると、裏当
て材を面板間に挟み込むことができない。従って、テー
パの頂部間の距離は面板間の距離と等しいものとする。
【0032】押出方向に垂直な断面における長辺部分の
間隔B:10乃至20mm 押出方向に垂直な断面における長辺部分の間隔Bが10
mm未満であると、ハニカムパネル同士を位置決めする
ことが困難であると共に、溶接の溶け落ちが生じる。一
方、長辺部分の間隔Bが20mmを超えると、ハニカム
コアと接触して位置決めできない。従って、押出方向に
垂直な断面における長辺部分の間隔Bは10乃至20m
mとする。
【0033】このように構成された裏当て材を、1対の
テーパの頂部が夫々面板同士の突合せと一致するように
1対のハニカムパネルの端部間に挟み込んで溶接接合し
溶接ビード15を得る。
【0034】押出形材による裏当て材の形状は角棒状に
限定されるものではない。例えば、テーパ以外の部分を
変形して重量を低減することができる。図5は第3の実
施例に係る溶接接合用裏当て材を示す断面図である。本
変形例では、裏当て材3は平板状の支持板4と、その両
端に配設された押出方向に垂直な断面において円弧状の
テーパが設けられたフランジ板14と、を有する押出形
材である。なお、1対のフランジ板14はそのテーパの
頂部同士を結ぶ直線が支持板4上にあるように配置さ
れ、支持板4とフランジ板14とによりエの字型が形成
されている。このフランジ板の形状について説明する。
【0035】テーパの頂部間の距離:面板間の距離と等
しい テーパの頂部間の距離が面板間の距離と異なると、裏当
て材を面板間に挟み込むことができない。従って、テー
パの頂部間の距離は面板間の距離と等しいものとする。
【0036】押出方向に垂直な断面における中央部分で
の板厚t1:2乃至3mm 押出方向に垂直な断面における中央部分での板厚t1
2mm未満であると、溶接条件によっては溶接の溶け落
ちが生じる場合がある。一方、中央部分での板厚t1
3mmを超えると、フランジ板の重量低減の効果が低
い。従って、中央部分での板厚t1は2乃至3mmとす
る。
【0037】押出方向に垂直な断面における先端部での
板厚t2:1乃至2.5mm 押出方向に垂直な断面における先端部での板厚t2が1
mm未満であると、先端部の剛性が小さくなるので、裏
当て材をパネル間に挟み込む際に先端部に割れが生じ
る。一方、先端部での板厚t2が2.5mmを超える
と、フランジ板の重量低減の効果が低い。従って、先端
部での板厚t2は1乃至2.5mmとする。
【0038】但し、テーパの形成のためt1>t2である
必要がある。
【0039】本実施例によれば、支持板4が平板状であ
るので、第2の実施例と比して重量が軽減されいる。
【0040】図6は第4の実施例に係る溶接接合用裏当
て材を示す断面図である。本実施例においては、フラン
ジ板14の形状は第3の実施例と同様であり、平板状の
支持板4は1対のフランジ板の1方の先端部同士を連結
しており、押出方向に垂直な断面においてコの字型を形
成している。図7は第5の実施例に係る溶接接合用裏当
て材を示す断面図である。本実施例においては、フラン
ジ板14の形状は第3の実施例と同様であり、平板状の
1対の支持板5は1対のフランジ板の両先端部同士を連
結しており、押出方向に垂直な断面において口の字型を
形成している。
【0041】第4及び第5の実施例においても、支持板
が平板状であるので、第2の実施例と比して重量が軽減
されいる。第5の実施例においては、断面が口の字型で
あるので、第2及び第3の実施例と比して剛性が高い。
【0042】第3乃至第4の実施例においても、溶接接
合用裏当て材を、1対のテーパの頂部が夫々面板同士の
突合せと一致するように1対のハニカムパネルの端部間
に挟み込んで溶接接合し溶接ビード15を得る。
【0043】なお、テーパの形状は押出方向に垂直な断
面において円弧状であることに限定されない。例えば、
二等辺三角形状であってもよい。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例について、その特許請
求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明す
る。
【0045】第1実施例 先ず、表1に示す裏当て材を使用してハニカムパネル同
士を溶接接合し実施例1乃至4並びに比較例11及び1
2の試験材を作製した。これらの試験材の寸法は、長さ
が2360mm、幅が220mmである。なお、表1中
の裏当て材の欄において、波形状板はpが1.5mm
で、Bが15mmで、tが0.5mmである図2(b)
に示す裏当て材を、エの字型はt1が3mmで、t2
1.5mmで、Bが20mmである図5に示す裏当て材
を、一体化材は板厚が3mmである図11に示す裏当て
材を使用したことを夫々示している。
【0046】
【表1】
【0047】図8は4点曲げ試験の試験方法を示す模式
図である。なお、図8中の数値の単位は(mm)であ
る。次に、溶接接合部の曲げ強度を評価するために、溶
接ビード15を支持部間の中央に配置し、そこから支持
部の方向に等距離の2点にW/2(kN)の荷重をかけ
ることにより4点曲げ試験を行った。この結果を表2に
示す。
【0048】
【表2】
【0049】表2に示すように、実施例1乃至4におい
ては、本発明で規定した裏当て材を使用しているので簡
略化された工程で、従来使用されている比較例11及び
12とほぼ同等の曲げ強度が得られた。
【0050】第2実施例 先ず、表3に示す裏当て材を使用してハニカムパネル同
士を溶接接合し実施例5乃至10及び比較例13乃至1
5の試験材を作製した。これらの試験材の寸法は、長さ
が550mm、幅が110mmである。なお、表3中の
裏当て材の欄の記載事項は第1実施例と同じである。
【0051】
【表3】
【0052】図9は3点曲げ試験の試験方法を示す模式
図である。なお、図9中の数値の単位は(mm)であ
る。次に、溶接接合部のせん断強度を評価するために、
溶接ビード15を支持部間を4等分した位置に配置し、
支持部間の中央にW(kN)の荷重をかけることにより
3点曲げ試験を行った。この結果を表4に示す。
【0053】
【表4】
【0054】表4に示すように、実施例5乃至10にお
いては、本発明で規定した裏当て材を使用しているので
簡略化された工程で、従来使用されている比較例13乃
至15とほぼ同等のせん断強度が得られた。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
適切な波形状板又はフランジ部を有する適切な形状の押
出形材をハニカムパネルの端部間に挟んで溶接接合して
いるので、ハニカムパネルに予め溶接接合用形材をろう
付けする必要がない。このため、溶接接合部の強度を低
下させることなく溶接工程数が低減され、生産性が向上
する。更に、容易にハニカムパネル同士を位置決めする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る溶接接合用裏当て
材を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る溶接接合方法を示
す図であり、(a)は平面図、(b)はA−A面を示す
断面図である。なお、図2(a)においては、上面板1
1は省略されている。
【図3】曲面ハニカムパネルの突合せを示す模式的斜視
図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係る溶接接合方法を示
す断面図である。
【図5】第3の実施例に係る溶接接合用裏当て材を示す
断面図である。
【図6】第4の実施例に係る溶接接合用裏当て材を示す
断面図である。
【図7】第5の実施例に係る溶接接合用裏当て材を示す
断面図である。
【図8】4点曲げ試験の試験方法を示す模式図である。
【図9】3点曲げ試験の試験方法を示す模式図である。
【図10】従来のハニカムパネル同士の突合せを示す断
面図である。
【図11】従来の他のハニカムパネル同士の突合せを示
す断面図である。
【図12】従来の他のハニカムパネル同士の突合せを示
す断面図である。
【図13】断面が口の字型の押出形材を使用したときの
形材の変形を示す断面図である。
【図14】断面がコの字型の押出形材を使用するときの
工程を示す断面図である。
【図15】先端部に突起部を有する断面がコの字形の押
出形材を使用するときの工程を示す断面図である。
【図16】波の高さが10mm未満のときの溶接接合用
裏当て材を示す平面図である。なお、上面板11は省略
されている。
【符号の説明】
1、2、3、62;裏当て材 4、5;支持板 11、12;面板 13;ハニカムコア 14;フランジ板 15;溶接ビード 16;曲面ハニカムパネル 51、61、71;押出形材 52;ウェブ 53;ギャップ 72、73;突起部 63、74、75;矢印
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B23K 101:02 (72)発明者 田中 勝己 東京都千代田区丸の内1丁目8番2号 株 式会社神戸製鋼所東京本社内 (72)発明者 笠松 淳也 山口県下関市長府港町14番1号 株式会社 神戸製鋼所長府製造所内 (72)発明者 影山 政夫 山口県下関市長府港町14番1号 株式会社 神戸製鋼所長府製造所内 (72)発明者 小林 真人 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対のハニカムパネルの端部間に、波の
    ピッチが0.5乃至2.5mm、波の高さが10乃至2
    0mm、板厚が0.3乃至1mmであり、幅が前記ハニ
    カムパネルの面板間の距離と等しい波形状板を挟み込ん
    で前記ハニカムパネル同士を溶接することを特徴とする
    ハニカムパネルの溶接接合方法。
  2. 【請求項2】 1対のハニカムパネルの端部間に、押出
    方向に垂直な断面における1対の長辺部分の間隔が10
    乃至20mmで、1対の短辺部分には相互に逆方向に傾
    斜し押出方向と平行な面を有するテーパが設けられてお
    り、前記テーパの頂部間の距離は前記ハニカムパネルの
    面板間の距離と等しい角棒状の押出形材を挟み込んで前
    記ハニカムパネル同士を溶接することを特徴とするハニ
    カムパネルの溶接接合方法。
  3. 【請求項3】 1対のハニカムパネルの端部間に、押出
    方向に垂直な断面において相互に逆方向に傾斜し押出方
    向と平行な面からなるテーパを有する1対のフランジ板
    と前記フランジ板を連結して支持する支持板とを有し、
    前記フランジ板の中央部分の板厚t1が2乃至3mm、
    前記フランジ板の先端部での板厚t2が1乃至2.5m
    mであり、前記板厚t1と前記板厚t2との間にt1>t2
    の関係を有し、前記フランジ板の幅は10乃至20mm
    であり、前記テーパの頂部間の距離は前記ハニカムパネ
    ルの面板間の距離と等しい押出形材を挟み込んで前記ハ
    ニカムパネル同士を溶接することを特徴とするハニカム
    パネルの溶接接合方法。
  4. 【請求項4】 波形状板であり、波のピッチが0.5乃
    至2.5mm、波の高さが10乃至20mm、板厚が
    0.3乃至1mmであることを特徴とするハニカムパネ
    ルの溶接接合用裏当て材。
  5. 【請求項5】 押出方向に垂直な断面における1対の長
    辺部分の間隔が10乃至20mmで、1対の短辺部分に
    は相互に逆方向に傾斜し押出方向と平行な面を有するテ
    ーパが設けられている角棒状の押出形材であることを特
    徴とするハニカムパネルの溶接接合用裏当て材。
  6. 【請求項6】 押出方向に垂直な断面において相互に逆
    方向に傾斜し押出方向と平行な面を有するテーパが設け
    られている1対のフランジ板と前記フランジ板を連結し
    て支持する支持板とを有し、前記フランジ板の中央部分
    の板厚t1が2乃至3mm、前記フランジ板の先端部で
    の板厚t2が1乃至2.5mmであり、前記板厚t1と前
    記板厚t2との間にt1>t2の関係を有し、前記フラン
    ジ板の幅は10乃至20mmの押出形材であることを特
    徴とするハニカムパネルの溶接接合用裏当て材。
JP12726397A 1997-05-16 1997-05-16 ハニカムパネルの溶接接合方法及びその溶接接合用裏当て材 Pending JPH10314936A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110434464A (zh) * 2019-08-26 2019-11-12 山东旺泰科技有限公司 换热原件的激光焊接方法及工装

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