JPH10312638A - 入力信号制御装置 - Google Patents

入力信号制御装置

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JPH10312638A
JPH10312638A JP11724997A JP11724997A JPH10312638A JP H10312638 A JPH10312638 A JP H10312638A JP 11724997 A JP11724997 A JP 11724997A JP 11724997 A JP11724997 A JP 11724997A JP H10312638 A JPH10312638 A JP H10312638A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 突発的な大レベル入力に対応でき、かつ音質
劣化のないリミッタ動作をコストアップや信号の不自然
さを招くことなく実現する。 【解決手段】 入力信号制御装置として、入力信号のレ
ベル検出を行い、少なくとも突発的な大入力レベルに応
じて入力信号に対するリミッタ動作を行うように構成さ
れた第1のリミッタ回路部3と、入力信号のレベル検出
を行い、少なくとも比較的緩やかな入力レベル変動に応
じて入力信号に対するリミッタ動作を行うように構成さ
れた第2のリミッタ回路部(5,2)とを備えるように
する。そして第1のリミッタ回路部により突発的な大レ
ベル入力に対応し、第2のリミッタ回路部で緩やかな入
力レベル変動に対応することで例えば音声信号等の不自
然さを解消する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えばオーディオ録
音機器などに好適とされる、入力信号に対するレベル制
御を行う入力信号制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、録音機能を有する機器として、据
置型やポータブルタイプなどの各種録音装置が開発され
ており、マイクロホン入力や他の機器からのライン入力
にかかる音声信号をテープ、ディスクなどの記録媒体に
記録できるようにされている。そして特に、音声信号を
デジタルデータとして記録することで、著しい高音質化
も実現されている。
【0003】ところで、アナログ音声信号として入力さ
れた音声信号をデジタルデータとして記録するには、音
声信号をA/D変換器によりデジタルデータに変換する
必要がある。そして、A/D変換器の機能を最大限利用
して高音質記録をはかるには、A/D変換器の変換ダイ
ナミックレンジをフルに利用することが求められる。こ
のため通常、A/D変換器の前段で入力音声信号のレベ
ル調整が行われ、変換ダイナミックレンジに合致した状
態で入力音声信号がA/D変換器に供給されるようにし
ている。また、著しく大きなレベルの音声入力があり、
それがA/D変換器のフルスケールレベルを越えてしま
うと、音声データとしてのひずみとなり、音質劣化が生
ずる。これを防止するために、大入力の際に機能するリ
ミッタ回路も搭載される。
【0004】図6に従来のリミッタ回路の一例を示す。
マイクロホンやライン接続により録音装置に入力された
音声信号SINは、例えば可変抵抗VR2によりユーザー
の操作に応じた録音レベル調整が行われた後、初段アン
プ20を介してリミッタ21に供給される。この入力音
声信号SINは初段アンプ20、次段アンプ21aにより
A/D変換器22の変換ダイナミックレンジに応じたゲ
インが与えられ、A/D変換器22でデジタルデータに
変換されて、記録データDRECとして後段の記録処理回
路系に供給されるわけであるが、入力音声信号SINがA
/D変換器22のフルスケールレベルを越えるような大
入力レベルとなった際は、リミッタ21が機能してレベ
ルが抑えられる。
【0005】このリミッタ21としては次段アンプ21
aの他に、電圧検出回路21b、抵抗R11、R12、
コンデンサC11、トランジスタQ11を有する。電圧
検出回路21bは例えば整流回路とされ、A/D変換器
22への入力端での電圧に応じた電流出力を行う。電圧
検出回路21bの出力によりコンデンサC11の充電が
行われ、またコンデンサC11の充電電圧に応じてトラ
ンジスタQ11のベース電圧が変動し、トランジスタQ
11の導通状態が制御されることになる。
【0006】ここで、トランジスタQ11の飽和状態で
の抵抗値をr1とすると、次段アンプ21aの入力端で
の減衰量は、 1−{r1/(R12+r1)}=R12/(R12+
r1) となる。つまり、トランジスタQ11の導通状態に応じ
て抵抗R12及びトランジスタQ11による分圧抵抗が
変化する。従って大レベル入力時にコンデンサC11が
充電され、トランジスタQ11がオンとなり抵抗値が小
さくなる(飽和状態での抵抗値r)ことで、上記式から
わかるようにR12/(R12+r1)という減衰量で
入力音声信号が減衰されるリミッタ動作が実現されるこ
とになる。
【0007】リミッタ動作のイメージを示す信号波形を
図7に示す。図7(a)のように入力音声信号のレベル
が変動した場合に、トランジスタQ11のベース入力、
つまりコンデンサC11の充電電圧に応じたベース入力
は図7(b)のようになる。これによりリミッタ3の出
力(A/D変換器22の入力)は図7(c)のように制
御される。この場合、突発的な大レベル入力があってか
らリミッタ動作が有効となるまでの応答性としてのアタ
ックタイムTAは、コンデンサC11の充電時間による
ものとなる。従って、コンデンサC11の容量値及び抵
抗R11による時定数を小さく設定すれば、アタックタ
イムTAを短くできる。一方、A/D変換器22への入
力レベルが低くなることに応じて、コンデンサC11が
抵抗R11、トランジスタQ11を介した放電を行い、
これによってリミッタ21としての減衰量は減少する。
そしてこの場合の応答性としてのリカバリタイムTR
も、コンデンサC11及び抵抗R11による時定数によ
り決まることになる。
【0008】図8に従来の他のリミッタ回路例を示す。
マイクロホンやライン接続により録音装置に入力された
音声信号SINは、初段アンプ30を介して電子ボリュー
ム31に供給され、この電子ボリューム31でレベル調
整された後、次段アンプ32を介してA/D変換器33
に供給される。この場合、入力音声信号SINは初段アン
プ30、次段アンプ32によりA/D変換器33の変換
ダイナミックレンジに応じたゲインが与えられ、A/D
変換器33でデジタルデータに変換されて、記録データ
DRECとして後段の記録処理回路系に供給されるわけで
あるが、入力音声信号SINがA/D変換器33のフルス
ケールレベルを越えるような大入力レベルとなった際
は、コントローラ34及び電子ボリューム31により形
成されるリミッタ機能によりレベルが抑えられる。
【0009】電子ボリューム31は例えばリニア抵抗ア
レイによるICとされ、その入力信号SINに対する抵抗
値はコントローラ34からの設定データにより設定され
る。コントローラ34はマイクロコンピュータにより形
成される。そしてコントローラ34は、A/D変換器3
3における入力音声信号SINのレベル(デジタルデータ
に変換された入力信号レベル)を監視しており、その入
力レベル値に応じて所定の演算処理を行い、電子ボリュ
ーム31に対する設定データを算出して電子ボリューム
31での抵抗値を制御することになる。即ち大レベル入
力に応じて電子ボリューム31において入力音声信号S
INに与えられる抵抗値を上げることで、リミッタ動作を
実現する。リミッタ動作のイメージを示す信号波形は図
9のようになる。図9(a)のように入力音声信号のレ
ベルが変動した場合に、コントローラ34の制御によっ
て電子ボリューム31の抵抗値が可変制御されること
で、リミッタ出力(A/D変換器33の入力)は図9
(b)のように制御される。なお、コントローラ34は
発振器35からのマスタークロックに基づいて演算処
理、転送処理等を行うことになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これら図
6、図8に示したような従来のリミッタ回路ではそれぞ
れ次のような問題がある。まず図6のリミッタ回路の場
合、上述したようにコンデンサC11と抵抗R11によ
る充電時定数の設定によりアタックタイムを短くでき、
突発的な大レベル入力にも対応できるという利点がある
が、その一方で、コンデンサC11の放電、つまりリカ
バリタイムもその時定数により決まるため、アタックタ
イムを短くするとリカバリタイムも短くなる。ところ
が、入力音声信号が音楽等である場合、リカバリタイム
が短い状態であると、その音声が非常に不自然に聞こえ
るという問題があり、ある程度リカバリタイムを長くと
ることが要求される。さらにその一方で、信号減衰に非
線形素子(トランジスタQ11)を用いて行うため、ひ
ずみ率が1%〜0.1%程度となり、リカバリタイムを
長くすることは高音質化に不利なものとなってしまう。
【0011】また図8のリミッタ回路の場合は、マイク
ロコンピュータ制御による電子ボリュームにより音質劣
化のほとんどない減衰動作が可能とされるとともに、リ
カバリータイムはコントローラ34の制御によりソフト
ウエア的に任意に設定でき、その点では高音質なデジタ
ル録音機器に適しているといえる。ところが、突発的な
大レベル入力に対応できるようにアタックタイムを短く
しようとすることに難があり、実際上アタックタイムを
ある程度以上短くできない。即ち、アタックタイムを早
めようとしても、アタックタイムはマイクロコンピュー
タであるコントローラ34の処理スピードやデータ転送
速度に依存し、つまりマスタークロックの周波数に依存
することになる。従って、アタックタイムを早くするに
はマスタークロックの高周波数化及びそれに応じた高性
能のマイクロコンピュータの採用が必要となるため、も
しアタックタイムの短縮を計るとすれば、コントローラ
34としての処理負担の増大や機器としてのコストアッ
プを余儀なくされる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点に鑑みて、突発的な大レベル入力に対応でき、さらに
音質劣化のないリミッタ動作を実現できる、例えば高音
質録音を行うための録音機器などに好適な入力信号制御
装置を提供することを目的とする。
【0013】このために入力信号制御装置として、入力
信号のレベル検出を行い、入力信号レベルの変動に応じ
て早い応答性で入力信号に対するリミッタ動作を行うよ
うに構成された第1のリミッタ回路部と、入力信号のレ
ベル検出を行い、入力信号レベルの変動に応じて比較的
遅い応答性で入力信号に対するリミッタ動作を行うよう
に構成された第2のリミッタ回路部とを備えるようにす
る。即ち本発明では、第1のリミッタ回路部により突発
的な大レベル入力に対応し、第2のリミッタ回路部で緩
やかな入力レベル変動に対応することで例えば音声信号
等の不自然さを解消する。
【0014】また、第1のリミッタ回路部は、入力信号
により充電が行われるコンデンサと、このコンデンサの
充電状態により制御されるスイッチング素子とを有し、
スイッチング素子の導通状態に伴う抵抗値変化によって
入力信号に対するリミッタ動作が行われるとともに、そ
のリミッタ動作の応答性としてのアタックタイムはコン
デンサの充電動作にかかる時定数により設定される構成
とする。これによりアタックタイムを短くする場合で
も、それを時定数設定により容易に実現可能とする。ま
た第2のリミッタ回路部は、入力信号に対するレベル制
御を行う電子ボリューム部と、入力信号レベルをデジタ
ルデータとして取り込み、そのデジタルデータに基づい
て電子ボリューム部におけるボリューム値を設定制御す
る演算部とを有し、演算部による電子ボリューム部に対
するボリューム値設定制御によりリミッタ動作が行われ
るとともに、そのリミッタ動作の応答性としてのリカバ
リタイムは演算部によるボリューム値の設定演算方式に
より設定できるようにする。これによりリカバリタイム
の最適な設定及び信号品質の劣化の防止を実現する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の入力信号制御装置
の実施の形態としての一例を図1〜図4で説明する。図
1に本例の入力信号制御装置の構成を示す。この入力信
号制御装置は例えばデジタル録音機器の音声信号入力段
でのリミッタ動作を実行できる回路とする。マイクロホ
ンやライン接続により録音装置に入力された音声信号S
INは、初段アンプ1を介して電子ボリューム2に供給さ
れ、この電子ボリューム2でレベル調整された後、リミ
ッタ3に供給される。
【0016】入力音声信号SINは初段アンプ1及びリミ
ッタ3内の次段アンプ3aによりA/D変換器4の変換
ダイナミックレンジに応じたゲインが与えられ、A/D
変換器4でデジタルデータに変換されて、記録データD
RECとして後段の記録処理回路系に供給される。そして
また、入力音声信号SINがA/D変換器4のフルスケー
ルレベルを越えるような大入力レベルとなった際は、第
1のリミッタ回路部としてのリミッタ3と、第2のリミ
ッタ回路部としての電子ボリューム2及びコントローラ
5が機能して、レベルが適正状態にコントロールされ
る。
【0017】第1のリミッタ回路部としてのリミッタ3
は、次段アンプ3a、電圧検出回路3b、抵抗R1、R
2、コンデンサC1、トランジスタQ1を有する。電圧
検出回路3bは例えば整流回路とされ、A/D変換器4
への入力端での電圧に応じた電流出力を行う。電圧検出
回路3bの出力によりコンデンサC1の充電が行われ、
またコンデンサC1の充電電圧に応じてトランジスタQ
1のベース電圧が変動し、トランジスタQ1の導通状態
が制御されることになる。コンデンサC1の充放電時定
数はコンデンサC1の容量及び抵抗R1の抵抗値によっ
て決まる。
【0018】トランジスタQ1の飽和状態での抵抗値を
rとすると、次段アンプ3aの入力端での減衰量は、 1−{r/(R2+r)}=R2/(R2+r) となる。つまり上述した図6のリミッタ21と同様に、
トランジスタQ1の導通状態に応じて抵抗R2及びトラ
ンジスタQ1による分圧抵抗が変化する。従って大レベ
ル入力時にコンデンサC1が充電され、トランジスタQ
11がオンとなり抵抗値が小さくなる(抵抗値r)こと
で、R2/(R2+r)という減衰量で入力音声信号が
減衰されるリミッタ動作が実現される。
【0019】一方、第2のリミッタ回路部の構成として
は、電圧検出回路3bの出力端の電圧が、コンデンサC
2及び抵抗R3により安定化されて、マイクロコンピュ
ータにより形成されているコントローラ5のA/D変換
入力端子5aに供給される。コントローラ5は、A/D
変換入力端子5aから、電圧検出回路3bの出力端の電
圧、つまりA/D変換器4への入力音声信号電圧をデジ
タルデータとして取り込む。そしてその取り込んだデー
タレベル値に応じて所定の演算処理を行い、電子ボリュ
ーム2に対する設定データを算出して電子ボリューム2
での抵抗値を制御する。なお、コントローラ5は発振器
6からのマスタークロックに基づいて演算処理、転送処
理等を行うことになる。
【0020】電子ボリューム2は例えばリニア抵抗アレ
イによるICとされ、その入力信号SINに対する抵抗値
はコントローラ34からの設定データにより設定され
る。そしてコントローラ5が取り込んだデータレベル値
に応じた演算処理で求められた設定データにより電子ボ
リューム2での抵抗値が制御されることで、大レベル入
力に対応したリミッタ動作が実行される。コントローラ
34の設定データの算出のための演算処理としては、入
力信号レベル値を用いた所定の演算式により設定データ
を算出してもよいし、例えばテーブルデータとして各入
力信号レベルに応じた設定データを記憶しておき、A/
D変換入力端子5aから入力され検出された入力信号レ
ベルの値に応じてテーブルデータを検索し、対応する設
定データを得るようにしてもよい。
【0021】この図1の入力信号制御装置によるリミッ
タ動作のイメージを示す信号波形は図2のようになる。
図2(a)のように入力音声信号のレベルとして突発的
な大レベル入力があった場合には、まず第1のリミッタ
回路部としてのリミッタ3により短いアタックタイムT
Aで反応して信号減衰が行われる。このように短いアタ
ックタイムを実現するためにコンデンサC1及び抵抗R
1による充電時定数は短い値に設定される。このためコ
ンデンサC1についてはその容量を小さくする。また時
定数が短くされることで、リミッタ3でのリカバリタイ
ムも短いものとなり、入力音声信号に対するリミッタ動
作としては、リミッタ3は瞬間的にしか反応しないもの
となる。図3の特性は、リミッタ3による入出力特性
を示しており、突発的な大レベル入力となってトランジ
スタQ1がオンとなることで得られる特性である。
【0022】またコンデンサC1の容量が小さく、放電
が早められていることで図2(b)に示すリカバリタイ
ムTRでの減衰動作は、リミッタ3による減衰動作の影
響はほとんどなく、このリカバリ期間は第2のリミッタ
回路部における電子ボリューム2による信号減衰にかか
るものとなる。そしてこのリカバリ期間の減衰動作は、
コントローラ5の演算処理により制御されるものであ
り、その演算ソフトウエアの設定によりリカバリタイム
TRは自在に設定可能である。図3の特性は、電子ボ
リューム2によるリミッタ動作としての入出力特性を示
しており、緩やかなレベル変動であってリミッタ3のト
ランジスタQ1がオフの場合に定常的に反応することに
なる入出力特性である。
【0023】図4に本例の入力信号制御装置の動作の流
れを示す。入力音声信号SINは初段アンプ1へ入力され
(F1)、増幅された後、電子ボリューム2に入力され
る(F2)。この電子ボリュームの抵抗値の設定(F
3)はステップF16でのコントローラ5の演算結果に
より行われ、入力された音声信号はその設定された抵抗
値でレベル制御されて次段アンプ3aへ入力される(F
4)。次段アンプ3aの出力はA/D変換器4への入力
信号となる(F6)他、電圧検出回路3bへの入力とな
る(F5)。
【0024】そして電圧検出回路3bの出力に応じてコ
ンデンサC1の充電又は放電が行われ、その結果トラン
ジスタQ1がオン/オフ制御される。即ち、電圧検出回
路3bの出力がトランジスタQ1をオンとさせるレベル
となっている期間は、ステップF7からF11に進み、
コンデンサC1が充電され、その結果トランジスタQ1
が飽和状態となり(F12)、リミッタ3によるリミッ
タ動作としてR2/(R2+r)の信号減衰が行われる
(F13)。一方、電圧検出回路3bの出力がトランジ
スタQ1をオンとさせないレベルとなると、ステップF
7からF8に進み、コンデンサC1が放電され、その結
果トランジスタQ1がオフとなり、リミッタ3の信号減
衰機能はオフとなる(F10)。
【0025】一方、電圧検出回路3bの出力はステップ
F14でコントローラ5に取り込まれ、そのデータ値と
して入力信号レベルが検知される(F15)。そしてそ
の入力信号レベルを用いた演算処理が行われ(F1
6)、電子ボリューム2のレベル設定が行われる。
【0026】以上のような本例の入力信号制御装置で
は、突発的な大レベル入力があった場合には、トランジ
スタQ1を用いたアタックタイムの早いリミッタ3のリ
ミッタ動作により対応できる。そしてこの場合非線形素
子であるトランジスタQ1を用いているがリカバリタイ
ムも短く設定することで、ひずみ率の悪くなる期間を非
常に短く(例えば数msec以下)でき、リミッタ動作
を非線形素子で行うことによる音質劣化を解消できる。
またアタックタイムの設定はコンデンサC1、抵抗R1
の時定数によるものとなるため、短いアタックタイムの
設定が容易である。一方、緩やかなレベル変動に対して
は電子ボリューム2とコントローラ5による第2のリミ
ッタ回路部が機能するが、この場合歪み率の少ない電子
ボリューム2を用いることで音質劣化が無く、またリカ
バリータイムも例えば音響的に不自然さがないようなあ
る程度長い時間に任意に設定できることになる。またア
タックタイムを短くすることによる突発的大レベル入力
時の迅速な反応に関してはリミッタ3が行うため電子ボ
リューム2が対応する必要はなく、従ってクロック周波
数やマイクロコンピュータの処理速度を早くするなどの
処置は不要となり、コストアップ等を招かない。
【0027】さらに本例では、コンデンサC1、抵抗R
1の組み合わせと、コンデンサC2、抵抗R3の組み合
わせの設定をかえるのみで、第1のリミッタ回路部と第
2のリミッタ回路部で電圧検出回路3bを共用できるよ
うにしており、これにより回路構成の簡易化、部品店数
の削減を実現している。
【0028】またリミッタ3のアタックタイムが早いた
め、A/D変換器4の変換ダイナミックレンジのフルス
ケールレベルに対し、−2dB〜−3dB程度までリニ
アリティをのばすことが可能となる。また図3の特性例
のように電子ボリューム2での制御レベルをリミッタ3
での制御レベルより低いレベルで設定しておくことで、
リミッタ3を突発的大レベル入力時にしか動作させない
ようにし、入力レベルが安定している期間は、トランジ
スタQ1の非線形性の影響のない歪みの少ない状態を維
持できる。つまり高音質記録に好適なものとなる。
【0029】図5に本発明の実施の形態としての他の入
力信号制御装置を示す。なお図1と同一機能部分には同
一符号を付し、説明を省略する。この図5の例では、初
段アンプ1及び電子ボリューム2を有する入力信号経路
とは並行に可変抵抗VR1を介する入力信号経路が形成
され、この2つの入力信号経路がスイッチ7、8で切り
換えられるようにされている。スイッチ7、8はユーザ
ーが記録装置に設けられているある操作子を操作するこ
とで連動切換されるものである。
【0030】またトランジスタQ1のベースがリミッタ
制御回路9のトランジスタQ2のコレクタと接続され
る。このトランジスタQ2は抵抗R4、スイッチ9aを
介してベース電圧V1が印加され、つまりスイッチ9a
のオン/オフに応じてトランジスタQ2がオン/オフさ
れる構成となっている。スイッチ9aはユーザーが記録
装置に設けられているある操作子を操作することで開閉
される。
【0031】この図5の例の場合、ユーザーは入力信号
制御装置での入力信号レベル制御機能として3通りの機
能状態を選択できる。リミッタ機能モード、マニュアル
及びリミッタ機能モード、マニュアルモードである。
【0032】リミッタ機能モードとは、図1の例と同様
にリミッタ3によるリミッタ機能と電子ボリューム2に
よるリミッタ機能の両方が発揮されるモードであり、こ
の場合ユーザーは入力レベルに関して何も操作しなくて
も最適な状態での録音ができることになる。このために
はユーザーはスイッチ7、8がt1端子に接続される状
態とし、スイッチ9aがオフとされる状態とする。その
状態は等価的に図1と同様の回路構成となる。
【0033】マニュアル及びリミッタ機能モードとする
場合は、ユーザーはスイッチ7、8がt2端子に接続さ
れる状態とし、スイッチ9aがオフとされる状態とす
る。この場合、入力音声信号SINは初段アンプ1及び電
子ボリューム2を通らず、可変抵抗VR1でレベル調整
されてリミッタ3に供給される。即ちユーザーは手動で
可変抵抗VR1を操作して任意の録音レベルを設定でき
る。そして、突発的な大レベル入力があったような場合
に関してはリミッタ3のリミッタ動作が発揮されること
になる。
【0034】マニュアル機能モードとする場合は、ユー
ザーはスイッチ7、8がt2端子に接続される状態と
し、スイッチ9aがオンとされる状態とする。この場
合、入力音声信号SINは初段アンプ1及び電子ボリュー
ム2を通らず、可変抵抗VR1でレベル調整されてリミ
ッタ3に供給される。ところがトランジスタQ1のベー
スはトランジスタQ2を介して接地されることになるた
めトランジスタQ1はオンになることはない。従ってリ
ミッタ3は機能しない。即ちユーザーは手動で可変抵抗
VR1を操作して任意の録音レベルを設定できるが、第
1及び第2のリミッタ回路部としての機能はオフとされ
た状態となる。
【0035】以上のように3通りの状態を選択できる
が、これはユーザの好みや、野外・屋内などの録音場所
の違い、録音対象となる音声の種別、大レベル音声の発
生する可能性などの各種の条件により最適な状態が選択
されればよく、これによって幅広い録音用途に対応でき
る録音装置に好適な入力信号制御装置を実現できる。
【0036】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の入力信号制御装置としては各種他の構成例
が考えられることはいうまでもない。また搭載される機
器は録音装置に限られず、アンプユニット、音響エフェ
クタなど他の機器にも好適に用いることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、第1の
リミッタ回路部により突発的な大レベル入力に対応し、
第2のリミッタ回路部で緩やかな入力レベル変動に対応
することができる。そして第1のリミッタ回路部では充
電時定数の設定により非常に短いアタックタイムを容易
に設定でき、これにより突発的な大レベル入力への対応
をコンデンサ、抵抗等の素子の選択設定のみで簡易に実
現できる。またこの場合第1のリミッタ回路部でのリカ
バリタイムも短くなるため、リミッタ動作に非線形素子
を用いていることによる信号劣化の影響もほとんどな
い。そして第2のリミッタ回路部においてリカバリタイ
ムを任意に設定でき、このリカバリタイムをある程度長
く設定することで信号の不自然さを解消できる。また、
リカバリタイムが長くなっても、その間の減衰動作は本
質劣化のほとんどない電子ボリューム部によるものとす
ることで、高音質化への妨げとはならない。これらのこ
とから、高品質信号保持、突発的レベル変動対応という
ことを、不自然なレベル制御やコストアップを招かずに
実現する入力信号制御装置を提供できるという効果があ
り、例えばデジタル録音機器におけるリミッタとして非
常に好適である。
【0038】また、第2のリミッタ回路部によるリミッ
タ動作が行われる信号経路と、可変抵抗手段によるレベ
ル制御が行われる信号経路を選択可能とすることや、第
1及び第2のリミッタ回路部による入力信号に対するリ
ミッタ動作をオフとすることができるようにすること
で、録音形態や録音対象などのユーザーの使用事情に応
じた最適なリミッタ動作制御を実現できるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の入力信号制御装置
の回路図である。
【図2】第1の実施の形態のリミッタ動作波形の説明図
である。
【図3】第1の実施の形態のリミッタ特性の説明図であ
る。
【図4】第1の実施の形態の動作の流れの説明図であ
る。
【図5】第2の実施の形態の入力信号制御装置の回路図
である。
【図6】従来のリミッタ回路の回路図である。
【図7】従来のリミッタ回路の動作波形の説明図であ
る。
【図8】従来のリミッタ回路のブロック図である。
【図9】従来のリミッタ回路の動作波形の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 初段アンプ、2 電子ボリューム、3 リミッタ、
4 A/D変換器、5コントローラ、6 発振器、7,
8,9 スイッチ、Q1,Q2 トランジスタ、C1,
C2 コンデンサ、R1,R2,R3,R4 抵抗

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号のレベル検出を行い、設定され
    た早い応答性で入力信号レベルの変動に応じて入力信号
    に対するリミッタ動作を行うことができるように構成さ
    れた第1のリミッタ回路部と、 入力信号のレベル検出を行い、比較的遅い応答性で入力
    信号レベルの変動に応じて入力信号に対するリミッタ動
    作を行うように構成された第2のリミッタ回路部と、 を備えたことを特徴とする入力信号制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のリミッタ回路部は、入力信号
    により充電が行われるコンデンサと、該コンデンサの充
    電状態により制御されるスイッチング素子とを有し、 前記スイッチング素子の導通状態に伴う抵抗値変化によ
    って入力信号に対するリミッタ動作が行われるととも
    に、そのリミッタ動作の応答性は前記コンデンサの充電
    動作にかかる時定数により設定されることを特徴とする
    請求項1に記載の入力信号制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第2のリミッタ回路部は、入力信号
    に対するレベル制御を行う電子ボリューム部と、入力信
    号レベルをデジタルデータとして取り込み、そのデジタ
    ルデータに基づいて前記電子ボリューム部におけるボリ
    ューム値を設定制御する演算部とを有し、 前記演算部による前記電子ボリューム部に対するボリュ
    ーム値設定制御によりリミッタ動作が行われるととも
    に、そのリミッタ動作の応答性は前記演算部によるボリ
    ューム値の設定演算方式により設定できることを特徴と
    する請求項1に記載の入力信号制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第2のリミッタ回路部によるリミッ
    タ動作が行われる信号経路と並行して、可変抵抗手段に
    よるレベル制御が行われる信号経路を備え、これらの信
    号経路のうちの1つを入力信号の信号経路として選択可
    能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    入力信号制御装置。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2のリミッタ回路部に
    よる入力信号に対するリミッタ動作をオフとすることが
    できるように構成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の入力信号制御装置。
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