JPH10311553A - 空気調和機の外装パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サンドイッチ構造の空気調和機の外装パネル
を簡単な構造とし、十分な強度を確保し、吸音性能を必
要とする場合も対応できることを目的とする。 【解決手段】 四辺に樹脂製のフレーム部材１を配し、
外端部を折り曲げた薄板パネル３ａ、３ｂを両側より前
記フレーム部材１に被せ、内面に板状の断熱材２を装填
した外装パネル４を、前記薄板パネルとフレーム部材が
重なった部分を貫通してネジ６により空気調和機の外枠
に取り付けた構成としたことにより、簡単な構造で強度
を確保し、容易に吸音性能を有する空気調和機の外装パ
ネルが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ビル、工場等に使
用される空気調和機の外殻を構成する外装パネルに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の空気調和機の外装パネル
は、遮音性能向上や内面の清浄度向上のために薄板パネ
ルで断熱材を挟んだサンドイッチ構造とするが、その方
法としては、例えば図７、図８に示すものが一般的であ
った。図７に示すものは、空気調和機の外枠１０１に内
面パネル１０２を取り付け、その上から内面に断熱材１
０３を貼り付けた外面パネル１０４を外枠１０１に固定
することによりサンドイッチ構造の外装パネル１０５を
構成している。また図８に示すものは、外周端部に樹脂
部材２０１を配しこの樹脂部材２０１を端部を折り曲げ
た薄板パネル２０２で両側より挟み込み、形成された中
空部に発泡断熱材２０３を充填して外装パネル２０４を
構成し、外枠２０５にネジ２０６で取り付けている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の空気
調和機のサンドイッチ構造の外装パネルで図７に示すも
のでは、先ず外枠に内面側パネルを取り付け、更に外面
パネル１０４を取り付ける構造のため、構造が複雑で、
組立に手間がかかる、外面パネルを外しても内面パネル
を外さないと空気調和機の内部を点検できないという課
題があった。また図８に示すものでは、外装パネル２０
４を外枠２０５に取り付けた場合、ネジ２０６がパネル
表面に食い込み、パネルが変形して気密性能が低下した
り、外観の不具合などの課題があった。また断熱材を発
泡させるため内面に穴あき板を採用することが不可能で
あり、そのため吸音性能が必要な場合、対応できないと
いう課題があった。

【０００４】本発明は、このような従来の課題を解決す
るものであり、構造が簡単で断熱性能、遮音性能が高
く、ネジ止め時のパネルの変形が少なく、吸音性能が必
要な場合も対応できる空気調和機の外装パネルを提供す
ることを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の空気調和機の外
装パネルは上記目的を達成するために、四辺に樹脂製の
フレーム部材を配し、外端部を折り曲げた薄板パネルを
両側より前記フレーム部材に被せ、内面に板状の断熱材
を装填した外装パネルを、前記薄板パネルとフレーム部
材が重なった部分を貫通してネジ等により空気調和機の
外枠に取り付けた構成としたものである。

【０００６】本発明によれば構造が簡単で枠へ取り付け
た場合のパネルの変形の少ない空気調和機の外装パネル
が得られる。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、四辺に樹脂製のフレーム部材を配し、外端部を折り
曲げた薄板パネルを両側より前記フレーム部材に被せ、
内面に板状の断熱材を装填した外装パネルを、前記薄板
パネルとフレーム部材が重なった部分を貫通してボルト
等により空気調和機の外枠に取り付けた構成としたもの
であり、パネルがフレーム部材と共に単独でサンドイッ
チパネル化されるという作用を有する。

【０００８】請求項２に記載の発明は、フレーム部材は
内部に補強リブを入れてボルトの貫通方向を補強すると
ともに、全体の剛性を高めることにより外装パネルの補
強枠として構成したもので、パネル端部が補強され、ネ
ジ止め時のパネルの変形を防ぐという作用を有する。

【０００９】請求項３に記載の発明は、フレーム部材の
外殻中央部にスリットを設け、外装パネルどうしがコー
ナーにある場合、前記スリットにＬ状のコーナー部材を
通す構成とすることにより、外枠部と外気の接触を防ぎ
結露を防止する作用を有する。

【００１０】請求項４に記載の発明は、片側の薄板パネ
ルを穴あき板とし、内面の断熱材をグラスウール等の吸
音断熱材とした外装パネルを空気調和機の外枠に取り付
ける際に、内側に穴あき面がくるように構成したことに
より、空気調和機の内部の騒音を吸収するという作用を
有する。

【００１１】請求項５に記載の発明は、パネル内側の開
口部に合わせて周囲に前記フレーム部材を配し、開口を
有した薄板パネルを両側より被せて外装パネルの開口部
を構成することにより、パネルの内側開口も外側と同一
の構造で容易に開口を設けることができ、後から開口を
加工する手間が省けるという作用を有する。

【００１２】以下、本発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。

【００１３】

【実施例】

（実施例１）図１、図２に示すように、中空の断面を持
つ樹脂製フレーム部材１を四辺周囲に組み合わせ、内側
には板状の断熱材２をはめ込み、両側より薄板の外端部
を折り曲げた外面パネル３ａと内面パネル３ｂを覆い被
せてサンドイッチ形の外装パネル４を形成している。こ
の外装パネル４を空気調和機の外枠５にネジ６により四
辺の樹脂製フレーム部材１を貫通して取り付け、外殻を
構成している。

【００１４】上記構成において、外装パネル４は独立し
ているため、空気調和機の外枠５への取り付け、または
取り外しは、外周のフレーム部材１に貫通しているネジ
６の取り付け、取り外しにより行われることになる。

【００１５】（実施例２）図３に示すように、樹脂製フ
レーム部材１の断面構造は、ネジ６が貫通する方向を補
強するように補強リブ１ａ、１ｂを設けた構成としてい
る。

【００１６】上記構成において、外枠５にネジ６で取り
付ける際に、ネジ６はフレーム部材１の補強リブ１ａ、
１ｂ間を貫通することとなり、締め付け時のネジ６の圧
力によるパネル３ａ、３ｂの変形がフレーム部材１の補
強効果により防止できることとなる。またフレーム部材
１の剛性が向上することにより、外装パネル４全体の強
度が向上することとなる。

【００１７】（実施例３）図４に示すように、樹脂製フ
レーム部材１の断面構造において、補強リブ１ａ、１ｂ
の直角方向の外殻にスリット１ｃを設けている。外面パ
ネル３ａと内面パネル３ｂをフレーム部材１に被せた外
装パネル４が空気調和機の外枠７のそれぞれの直角面に
ネジ６により取り付けられている。そしてフレーム部材
１のそれぞれのスリット１ｃにＬ字状のコーナー部材８
が通されている。またコーナー部材８の両端はパッキン
９などにより塞いで空気の流通を防止している。

【００１８】上記構成において、外枠のコーナー角部７
ａは、空気調和機の内部と外部の境界であるため、内外
温度差により表面に結露を生じるが、コーナー部材８に
より角部７ａの外気との直接接触が防止でき、結露を防
止できることとなる。

【００１９】（実施例４）図５に示すように、外装パネ
ル４の構成を外面パネル３ａに対して内面パネル３ｂを
パンチングメタルなどの穴あき板とし、パネル間にグラ
スウール等の吸音性断熱材１０を装填して構成してい
る。この外装パネル４を空気調和機の外枠５にネジ６に
より取り付けている。

【００２０】上記構成において、空気調和機のファン
（図示せず）などによる内部発生音は、外装パネル４の
吸音面が内部側となることにより、吸音効果を生み、騒
音エネルギーを減少させることとなる。

【００２１】（実施例５）図６に示すように、外装パネ
ル４の内側の開口部４ａは、パネル外周のフレーム部材
１と同一の部材を使用して開口の周囲四辺に開口枠１１
を組み立て、内側に開口を有する外面パネル３ａと内面
パネル３ｂを前記開口枠１１に合わせて覆い被せ、パネ
ル間に断熱材を装填し、内側に開口を有する外装パネル
４を構成している。

【００２２】上記構成において、外装パネル４の開口部
４ａはサンドイッチパネルを構成する際に同時に形成さ
れ、構造も外周部と同一であるため、開口を有する外装
パネルが後加工等をする場合に比較して容易に開口を有
する外装パネルが得られる。

【００２３】

【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば簡単な構造でサンドイッチタイプの外装パネ
ルが得られる。

【００２４】また、薄板パネル構造でありながら、ネジ
止め時のパネルの変形が少なく、取り付け取り外しが容
易な外装パネルが得られる。

【００２５】また、吸音性能を有するパネルをほぼ同一
の部材、構造で容易に構成できる空気調和機の外装パネ
ルを提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１の空気調和機の外装パネルの
取り付け時の断面図

【図２】同外装パネルの構成を示す断面図

【図３】本発明の実施例２の空気調和機の外装パネルの
フレーム部材の説明図

【図４】本発明の実施例３の空気調和機の外装パネルの
フレーム部材の説明図

【図５】本発明の実施例４の空気調和機の外装パネルの
吸音構造の構成図

【図６】本発明の実施例５の空気調和機の外装パネルの
開口部構造の構成図

【図７】従来の空気調和機の外装パネルの構成図

【図８】同外装パネルの構成図

【符号の説明】

１ フレーム部材 １ａ 補強リブ １ｂ 補強リブ １ｃ スリット ２ 断熱材 ３ａ 外面パネル ３ｂ 内面パネル ４ 外装パネル ５ 外枠 ６ ネジ ８ コーナー部材 １０ 吸音性断熱材 １１ 開口枠

フロントページの続き (72)発明者 谷山 豊 大阪府大阪市城東区今福西６丁目２番61号 松下精工株式会社内

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】四辺に樹脂製のフレーム部材を配し、外端
   部を折り曲げた薄板パネルを両側より前記フレーム部材
   に被せ、内面に板状の断熱材を装填した外装パネルを、
   前記薄板パネルとフレーム部材が重なった部分を貫通し
   てボルト等により空気調和機の外枠に取り付けた空気調
   和機の外装パネル。
2. 【請求項２】フレーム部材は内部に補強リブを入れてボ
   ルトの貫通方向を補強するとともに、全体の剛性を高め
   ることにより外装パネルの補強枠として構成した請求項
   １記載の空気調和機の外装パネル。
3. 【請求項３】フレーム部材の外殻中央部にスリットを設
   け、外装パネルどうしがコーナーにある場合、前記スリ
   ットにＬ状のコーナー部材を通すことにより外枠の結露
   防止をした請求項１記載の空気調和機の外装パネル。
4. 【請求項４】片側の薄板パネルを穴あき板とし、内面の
   断熱材をグラスウール等の吸音断熱材とした外装パネル
   を空気調和機の外枠に取り付ける際に、内側に穴あき面
   がくるように構成した請求項１記載の空気調和機の外装
   パネル。
5. 【請求項５】パネル内側の開口部に合わせて周囲に前記
   フレーム部材を配し、開口を有した薄板パネルを両側よ
   り被せて外装パネルの開口部を構成した請求項１記載の
   空気調和機の外装パネル。