JPH10311550A - 食品工場用空気調和システム - Google Patents

食品工場用空気調和システム

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JPH10311550A
JPH10311550A JP9123701A JP12370197A JPH10311550A JP H10311550 A JPH10311550 A JP H10311550A JP 9123701 A JP9123701 A JP 9123701A JP 12370197 A JP12370197 A JP 12370197A JP H10311550 A JPH10311550 A JP H10311550A
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air
food
conditioning system
unit
blower
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Hirobumi Yamada
博文 山田
Mutsuhiko Matsumoto
睦彦 松本
Kiichi Tada
喜一 多田
Toshihiko Hashimoto
俊彦 橋本
Tetsushi Oishi
哲史 大石
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Matsushita Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品加工業などの作業ラインで使用される空
調システムにおいて、省エネかつ食品衛生管理の徹底を
図ることを目的とする。 【解決手段】 風上側より粗塵用フィルター2および熱
交換器3を併設した本体ユニット1と、送風機13と高
効率フィルター14を備えた送風ユニット10と、吹出
口5と連通し、各送風ユニット10に冷風を搬送するた
めのダクトユニット20を配し、食品加工用作業ライン
35に、冷風を送り出すことにより、同ライン35のみ
に清浄空気を供給し、また作業者から発生する粉塵も冷
風により排除する食品工場用空気調和システムが得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品加工業などの
作業ラインで使用される空気調和システムに関する。
【0002】
【従来の技術】平成8年5月に我が国の食品衛生法に
「総合衛生管理製造過程による承認制度」としてHAC
CPシステムが導入・施工されたことからもわかるよう
に、近年、食品加工業などの作業ラインにおいて食品衛
生管理の徹底を図る目的から新しい空調システムの提案
が求められている。
【0003】なお、HACCPシステムとは、Hazard A
nalysis Critical Control Point Systemの略で、19
60年代のアポロ計画で宇宙食の安全を確保するため
に、病原微生物対策を目的に開発・研究された品質管理
手法のことである。
【0004】従来、この種の空調システムは、特開平7
−265031号公報に記載されたものが知られてい
る。
【0005】以下、その空調システムについて図12を
参照しながら説明する。図に示すように作業ゾーン全体
を囲うように本体枠101が設けられ、本体枠101の
四隅には天井吊り下げ用に吊具102が備えられてい
る。前記本体枠101に天面には内面を覆うように防塵
フード103および内部に清浄空気を導入するための送
風機104が設けられ、天面内面には内部の空気を殺菌
するための殺菌灯105が設けられている。また、本体
枠101の外周部にはカーテン106が吊り下げられ、
外部からの空気の進入を抑制する構造となっており、衛
生的なゾーンを確保するために作業ゾーン全体の空気を
処理する構成となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の空調
システムでは、食品だけを集中的に冷却するのではなく
作業ゾーン全体の空気を空調処理する構成となってい
た。そのため加工すべき食品の最適温度(一般的に15
℃前後)と作業者の最適温度(一般的に22℃前後)に
温度的な差異を生じているため、一方の最適温度環境に
してしまうと他方は最適温度範囲から外れてしまうとい
った課題を有していた。
【0007】また、作業ゾーン全体を空調処理する構成
となっていたため、エネルギーロスが比較的多いという
課題も有していた。
【0008】したがって、食品と作業者の双方に最適な
環境をもたらすとともに、エネルギーロスの少ない効率
的な空気調和システムが要求されている。
【0009】また、従来の空気調和システムでは、同一
ブース内に入っている関係上、作業者自身から発生する
粉塵は排除することが難しく、作業者の着衣に対して相
当の注意を払わなければ、食品内に作業者の髪の毛など
が混入する可能性もあり、作業者自身から発生する粉塵
も加工する食品から効率的に排除できるシステムが要求
されている。
【0010】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、作業ラインのみに清浄空気を供給すること
ができ、また作業者から発生する粉塵も粗塵フィルター
を介した半清浄空気により排除することができる食品工
場用空気調和システムを提供することを目的としてい
る。
【0011】また、従来の空調システムでは、殺菌灯な
どによる作業ゾーン全体を処理しているため充分な殺菌
処理をおこなうためには強力な殺菌用紫外線ランプなど
が必要となり、これは同時に人体にとっては不安全性と
いう課題があり、衛生的かつ人体に安全なシステムが要
求されている。
【0012】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、食品を冷却する冷風のみを殺菌することが
でき、人体に安全で、より衛生的な空気を排出できる食
品工場用空気調和システムを提供することを目的として
いる。
【0013】また、従来の空調システムでは、作業ゾー
ン全体の空気を処理しているため、作業者や加工物の出
入りが頻繁であると加工する食品の温度変化が大きくな
ってしまうという課題があり、きめ細かく温度管理を実
施できるシステムが要求されている。
【0014】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、食品を冷却する冷風の温度をライン工程別
あるいは食品別に設定することができ、きめ細かい温度
管理を実現することができる食品工場用空気調和システ
ムを提供することを目的としている。
【0015】また、従来の空調システムでは、作業ゾー
ン全体の空気を処理するとともに食品に吹き付ける冷風
の影響で加工する食品が乾燥してしまうという課題があ
り、食品の乾燥を防止する空気調和システムが要求され
ている。
【0016】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、乾燥が好ましくない食品を冷却する場合、
吹き付ける冷風の湿度を本体に備えられた噴霧式加湿器
により高められることができ、食品の乾燥を防止するこ
とができる食品工場用空気調和システムを提供すること
を目的としている。
【0017】そして、従来の空調システムでは、作業ゾ
ーン全体の空気を処理しているため、比較的エネルギー
消費が大きく、食品のみに低温の冷風を吹き付けられな
いという課題があり、食品のみを効率的に冷却すること
ができる空気調和システムが要求されている。
【0018】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、食品の近傍に冷風を供給することができ、
効率的に食品を冷却することができる食品工場用空気調
和システムを提供することを目的としている。
【0019】また、従来の空調システムでは、作業者自
身が発生する粉塵を十分排除できないという課題があ
り、作業者自身が発生する粉塵を効率的に排除すること
ができるシステムが要求されている。
【0020】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、食品の近傍に冷風を供給することができ、
効率的に食品を冷却することができ、下方からの送風空
気により効率的に作業者から発生する粉塵を排除できる
食品工場用空気調和システムを提供することを目的とし
ている。
【0021】また、従来の空調システムでは、食品加工
室の中に備えられた作業ゾーンのみの清浄空間であっ
て、出入りが不便であるとともに、作業ゾーン以外の食
品加工室には外気粉塵が侵入し易いものであった。その
ため、作業ゾーンの清浄度を保つためには極めて高性能
なフィルターが要求されていた。
【0022】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、外気処理フィルターを介して外気を導入し
ながら食品加工室全体を冷却する主空気調和機を備える
ことにより、加工室全体が陽圧(大気に対してプラス圧
力)かつクラス10万前後の清浄度を保つため、作業ラ
イン上の空調機に設置するフィルターは一般的な高性能
フィルターであっても食品に触れる空気はクラス100
0前後を保つことが可能となり、しかも外気粉塵の侵入
を防止できる食品工場用空気調和システムを提供するこ
とを目的としている。
【0023】また、従来の空調システムでは、上記した
ように、出入りが不便かつ作業ゾーン以外の食品加工室
には外気粉塵が侵入し易かった。
【0024】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、外気処理フィルターを介して外気を導入し
ながら食品加工室全体を冷却する主空気調和機を備え、
加工室全体は陽圧(大気に対してプラス圧力)を保ちな
がら、さらに外部との出入り口にエアーシャワーを採用
することで外気粉塵を侵入しにくくするとともに作業者
自身に付着した粉塵を吹き飛ばし、外部からの粉塵の侵
入を総合的に防止できる食品工場用空気調和システムを
提供することを目的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の食品工場用空気
調和システムの一つの手段は、風上側より粗塵用フィル
ターおよび熱交換器を併設した本体ユニットと、1ユニ
ットにつき送風機と高効率フィルターを備えた送風ユニ
ットと、前記本体ユニットの吹出口と連通し、前記各送
風ユニットに冷風を搬送するためのダクトユニットを配
し、食品加工用作業ラインに、一定の冷風を送り出す構
成としたものである。
【0026】本発明によれば、食品と作業者の双方に最
適な環境をもたらすとともに、エネルギーロスの少ない
効率的な食品工場用空気調和システムを提供できる。
【0027】また、他の手段は、本体ユニット内部に送
風機と、冷風風路とは別の風路を設け、各送風ユニット
の両側に前記本体ユニットから連通する送風専用ダクト
を備え、本体ユニットの送風機より排出される空気を冷
風と同様に下方に吹き出して、冷風と送風の2層の空気
を下方の食品加工用作業ライン上に吹き付ける構成とし
たものである。
【0028】本発明によれば、作業ラインのみ清浄空気
を供給することができ、また作業者から発生する粉塵も
清浄空気により排除することができる食品工場用空気調
和システムを提供できる。
【0029】また、他の手段は、各送風ユニット内部の
高効率フィルター下部に噴霧式加湿器を設けた構成とし
たものである。
【0030】本発明によれば、食品の乾燥を防止するこ
とができる食品工場用空気調和システムを提供できる。
【0031】また、他の手段は、フィルターを介して外
気を導入しながら食品加工室全体を冷却する主空気調和
機を備えることにより、前記加工室全体が陽圧(大気に
対してプラス圧力)となるようにした構成としたもので
ある。
【0032】本発明によれば、外気粉塵の侵入を防止で
きる食品工場用空気調和システムを提供できる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、風上側より粗塵用フィルターおよび熱交換器を併設
した本体ユニットと、1ユニットにつき送風機と高効率
フィルターを備えた送風ユニットと、前記本体ユニット
の吹出口と連通し、前記各送風ユニットに冷風を搬送す
るためのダクトユニットを配し、食品加工用作業ライン
に、一定の冷風を送り出すことにより、作業ラインのみ
に清浄空気を供給し、また作業者から発生する粉塵も冷
風により排除する構成としたものであり、本体ユニット
部の粗塵用フィルターを通過した室内空気が内部の熱交
換器により冷却され、ダクト部に導出され、各送風ユニ
ットに設けられた送風機に誘引され下部の高効率フィル
ターを通過し、清浄された冷風が下方に吹き出し、食品
加工用作業ライン上の食品を冷却するという作用を有す
る。
【0034】請求項2に記載の発明は、本体ユニット内
部に送風機と、冷風風路とは別の風路を設け、各送風ユ
ニットの両側に前記本体ユニットから連通する送風専用
ダクトを備え、本体ユニットの送風機より排出される空
気を冷風と同様に下方に吹き出して、冷風と送風の2層
の空気を下方の食品加工用作業ライン上に吹き付ける構
成としたものであり、作業ラインのみ清浄空気を供給す
ることができ、また作業者から発生する粉塵も清浄空気
により排除するという作用を有する。
【0035】請求項3に記載の発明は、各送風ユニット
内部の送風機と高効率フィルターのボックス内に殺菌灯
を設け、食品に搬送される冷風を予め殺菌することによ
り、粉塵を除去するとともに雑菌を除去したクリーンな
冷風を供給する構成としたものであり、食品を冷却する
冷風のみを殺菌するという作用を有する。
【0036】請求項4に記載の発明は、各送風ユニット
内部の送風機吹出口部に温度センサーを設け、各送風ユ
ニット毎(各ゾーン毎)に吹出空気温度を検知するとと
もに送風量を制御し、ライン工程別、あるいは食品別に
温度管理をおこなう構成としたものであり、きめ細かい
衛生管理を実現するという作用を有する。
【0037】請求項5に記載の発明は、各送風ユニット
内部の高効率フィルター下部に噴霧式加湿器を設け、冷
風吹出風の湿度を高めることにより食品の乾燥を防止す
る構成としたものであり、食品の近傍に冷風を供給する
ことができ、効率的に食品を冷却するという作用を有す
る。
【0038】請求項6に記載の発明は、ダクトユニット
および送風ユニットを食品加工用作業ラインの下部に設
け、さらに同ラインの両側に冷風空気を搬送し、同ライ
ン上で中央方向に偏向する冷風吹出口を備えたことによ
り、食品の近傍に冷風を吹き出し、効率的に食品を冷却
する構成としたものであり、作業者自身が発生する粉塵
を排除するという作用を有する。
【0039】請求項7に記載の発明は、ダクトユニット
および送風ユニットを食品加工用作業ラインの下部に設
け、同ライン両側の冷風吹出口のさらに外側に冷却され
ない送風空気を上方に吹き出す送風吹出口を備え、作業
者から発生する粉塵を効率よく排除する構成としたもの
であり、下方からの送風空気により効率的に作業者から
発生する粉塵を排除するという作用を有する。
【0040】請求項8に記載の発明は、外気処理フィル
ターを介して外気を導入しながら食品加工室全体を冷却
する主空気調和機を備えることにより、前記加工室全体
が陽圧(大気に対してプラス圧力)となるようにしたも
のであり、外気粉塵の侵入を防止するという作用を有す
る。
【0041】請求項9に記載の発明は、食品加工室の出
入口にエアーシャワーを設けたものであり、作業者自身
に付着した粉塵を吹き飛ばすことで外部からの粉塵の侵
入を総合的に防止するという作用を有する。
【0042】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付図面を参
照しながら説明する。
【0043】(実施例1)図1および図2に示すよう
に、本体ユニット1は、その内部に風上側より、粗塵用
フィルター2、熱交換器3を併設し、下部に熱交換器3
により発生する凝縮水を排水するためのドレンパン4を
備え、空気の出口として吹出口5を備えている。そして
仕切りA11により1ユニットごとに区切られた送風ユ
ニット10は、その内部にダクトユニット20との仕切
りB12を持った送風機13と、一定の間隔をおいて高
効率フィルター14を下部に備え、上部に各送風ユニッ
ト10に冷風を搬送するための、本体ユニット1の吹出
口5と連通するダクトユニット20により構成される。
【0044】上記構成において、室内空気30は粗塵用
フィルター2により清浄され、熱交換器3により冷却さ
れたのち本体ユニット1の吹出口5よりダクトユニット
20に導出される。そして、冷風31は各送風ユニット
10の送風機13により下方に偏向され高効率フィルタ
ー14によりさらに清浄され、下方の食品加工用作業ラ
イン35上の食品36を冷却することとなる。このとき
の食品加工用作業ラインの雰囲気温度は食品加工に適し
た15℃前後に保持されており、作業者周辺は22℃前
後に保たれ、作業に適した温度となるように吹出温度と
風量を調整している。
【0045】したがって、食品と作業者の双方に最適な
環境をもたらすとともに、エネルギーロスの少ない効率
的な空気調和システムが実現できる。
【0046】(実施例2)図3および図4に示すよう
に、実施例1の構成に加え、本体ユニット1内部に、熱
交換器3の両端に冷風風路とは別の風路7を形成するた
めの仕切板6で分割された空間に送風用の送風機8を備
え、各送風ユニット10の両側に前記本体ユニット1の
送風吹出口9から連通する送風専用ダクト21を備え、
本体ユニット1の送風機8より排出される空気を冷風と
同様に送風専用吹出口22により下方に吹き出すように
している。
【0047】上記構成において、室内空気30は粗塵用
フィルター2により清浄され、一部が熱交換器3により
冷却されたのち本体ユニット1の吹出口5よりダクトユ
ニット20に導出される。また、室内空気30の粗塵用
フィルター2を通過した他方の空気は、風路7を通り本
体ユニット1内部の送風機8により送風吹出口9より送
風専用ダクト21に導出される。
【0048】そして、冷風31は各送風ユニット10の
送風機13により下方に偏向され高効率フィルター14
によりさらに清浄された冷風31が下方の食品加工用作
業ライン35上の食品36を冷却することとなる。
【0049】また、送風専用ダクト21に導出された冷
却されない空気は冷風31と同様に送風専用吹出口22
により下方に偏向され高効率フィルター14によりさら
に清浄され、下方の食品加工用作業ライン35の横で作
業している作業者37にあたり、作業者37から発生す
る粉塵を排除することができる。
【0050】このように冷却されていない空気を用いて
作業者からの粉塵を排除するようにしたので、効率的で
あると同時に作業者にとっても冷風気流がほとんど当た
らないので快適である。
【0051】(実施例3)図5に示すように、実施例2
の構成に加え、各送風ユニット10内部の、送風機13
と高効率フィルター14のボックス内に殺菌灯15を設
け、食品に搬送される冷風31を予め殺菌することとし
たものである。
【0052】上記構成において、送風ユニット10の送
風機13により排出された冷風31は殺菌灯15により
殺菌され雑菌を除去した冷風31が下部の高効率フィル
ター14を通過し、下方の食品加工用作業ライン35上
に吹き付けることとなる。
【0053】したがって食品を冷却する冷風のみを殺菌
することができ、より衛生的な空気を排出できる食品工
場用空気調和システムを実現できる。
【0054】なお、本実施例は実施例2を基本として記
載したが、これは実施例1を基本としても応用可能であ
ることは言うまでもない。
【0055】(実施例4)図6に示すように、実施例2
の構成に加え、各送風ユニット10内部の送風機13の
吹出口部13Aに温度センサー16を設け、各送風ユニ
ット10毎(各ゾーン毎)に吹出空気温度を検知すると
ともに送風量を制御するようにしている。
【0056】上記構成において、送風ユニット10の送
風機13により排出された冷風31の温度を温度センサ
ー16により検知し、設定された温度になるように本体
ユニット1の熱交換器3の温度を変化させたり、送風ユ
ニット10の送風機13の送風量を変化させ、きめ細か
く温度管理を実施できるシステムが構築できる。
【0057】(実施例5)図7に示すように、実施例2
の構成に加え、各送風ユニット10内部の高効率フィル
ター14下部に噴霧式加湿器17を設けた構成としてい
る。
【0058】上記構成において、送風ユニット10の高
効率フィルター14を通過した清浄された冷風31に水
分を付加し、冷風吹出風の湿度を高めることで、乾燥が
好ましくない食品を冷却する場合に、その食品の乾燥を
防止することができる。
【0059】(実施例6)図8に示すように、実施例1
の構成に加え、ダクトユニット20および送風ユニット
10を食品加工用作業ライン35の下部に設け、同ライ
ン35の両側に冷風31を搬送し、ライン上で中央方向
に偏向させる冷風吹出口18を設けた構成としている。
【0060】上記構成において、送風ユニット10の高
効率フィルター14を通過した清浄された冷風31は冷
風吹出口18より食品加工用作業ライン35上に吹き出
され、食品のみを効率的に冷却することができる。
【0061】(実施例7)図9に示すように、実施例6
の構成に加え、ダクトユニット20および送風ユニット
10を食品加工用作業ライン35の下部に設け、同食品
加工用作業ライン35の両側の冷風吹出口18のさらに
外側に冷却されない送風空気32を上方に吹き出す送風
吹出口19を設けた構成としている。
【0062】上記構成において、送風ユニット10の高
効率フィルター14を通過した清浄された冷風31は冷
風吹出口18より食品加工用作業ライン35上に吹き出
され、食品加工用作業ライン35上の食品のみを冷却
し、別の風路を経由してきた冷却されない送風空気32
は上方に吹き出し、作業者37から発生する粉塵を効率
よく排除することができる。
【0063】(実施例8)図10に示すように、外気に
面した給気口40にはNBS65〜90%程度の中高性
能フィルターからなる外気処理フィルター41が設置さ
れており、給気用送風機42を用いて主空気調和機43
に外気を導入するようになっている。主空気調和機43
は食品加工室44からの還気と外気の双方を混合吸気と
して主ダクト45を介しながら食品加工室44の空気調
和をおこなう構成としている。そして食品加工室44は
出入口46以外は略密閉構造となっており、この食品加
工室44の内部には上記した実施例1〜7に相当する空
気調和システムが備えられている。
【0064】なお、食品加工室44には排気口47も設
けられているが、この排気口47からの排気量は上記給
気用送風機42の給気量よりも少なくなるよう、調整・
設定をしている。
【0065】上記構成において、外気処理フィルター4
1を介して外気を導入しながら食品加工室44全体を冷
却する主空気調和機43を備えているため、食品加工室
44全体が大気圧力に対してプラス圧力、いわゆる陽圧
となるとともに、クラス10万前後の清浄度を保つこと
ができる。
【0066】したがって、食品加工室44自体の雰囲気
がかなり高い清浄度を保持できるため、食品加工用作業
ライン35上の高効率フィルター14は一般的な高性能
フィルター(NBS90%前後の性能)であっても食品
に触れる空気はクラス1000前後を保つことが可能と
なる。
【0067】しかも食品加工室44全体が陽圧であるた
め、出入口46が開いた場合でも食品加工室44から外
気の方向に向かって空気の移動がおこなわれるため、外
気の中に含まれた浮遊粉塵の侵入を防止できる。
【0068】(実施例9)図11に示すように、実施例
8の構成に加えて、高風速のジェット気流で作業者に着
衣等に付着した粉塵を吹き飛ばすクリーンルーム出入口
に用いられるエアーシャワー48を食品加工室44の出
入口46に設けた構成としている。
【0069】上記構成において、外気の中に含まれた浮
遊粉塵の侵入防止のみならず、作業者自身に付着した粉
塵を吹き飛ばすことで外部からの粉塵の侵入を総合的に
防止することができる。
【0070】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、作業ラ
インのみ清浄空気を供給することができ、また、食品と
作業者の双方に最適な環境をもたらすとともに作業者か
ら発生する粉塵も冷風により効率的に排除することがで
き、エネルギーロスが少なく、食品衛生管理の徹底を図
ることができるという有利な効果が得られる。
【0071】また、作業ラインのみ清浄空気を供給する
ことができ、また作業者から発生する粉塵も冷却されな
い送風空気により効率的に排除することができ、エネル
ギーロスが少なく、作業者を冷却することなく粉塵を排
除できるため作業環境を向上できるという有利な効果が
得られる。
【0072】また、本発明によれば、人体に安全で、よ
り衛生的な空気を排出することができ、雑菌の排除が容
易となり、食品衛生管理の徹底をおこない得るという有
利な効果が得られる。
【0073】また、本発明によれば、食品を冷却する冷
風の温度をライン工程別あるいは食品別に設定すること
ができ、きめ細かい温度管理を実現することができると
いう有利な効果が得られる。
【0074】また、本発明によれば、乾燥が好ましくな
い食品を冷却する場合、吹き付ける冷風の湿度を本体に
備えられた噴霧式加湿器により高められることができ、
食品の乾燥を防止することができるという有利な効果が
得られる。
【0075】また、本発明によれば、食品の近傍に冷風
を供給することができ、効率的に食品を冷却することが
できるため、食品衛生管理の徹底を図ることができ、さ
らに作業者に冷風があたらないため快適な作業環境を創
造することができるという有利な効果が得られる。
【0076】また、本発明によれば、下方からの送風空
気により効率的に作業者から発生する粉塵を排除できる
という有利な効果が得られる。
【0077】また、本発明によれば、加工室全体を陽圧
に保持することで外気粉塵の侵入を防止できるという有
利な効果が得られる。
【0078】また、本発明によれば、エアーシャワーを
採用することで外気粉塵を侵入しにくくするとともに作
業者自身に付着した粉塵を吹き飛ばし、外部からの粉塵
の侵入を総合的に防止できるという有利な効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の食品工場用空気調和システ
ムを示す斜視図
【図2】同断面図
【図3】本発明の実施例2の食品工場用空気調和システ
ムを示す斜視図
【図4】同断面図
【図5】本発明の実施例3の食品工場用空気調和システ
ムを示す断面図
【図6】本発明の実施例4の食品工場用空気調和システ
ムを示す断面図
【図7】本発明の実施例5の食品工場用空気調和システ
ムを示す断面図
【図8】本発明の実施例6の食品工場用空気調和システ
ムを示す断面図
【図9】本発明の実施例7の食品工場用空気調和システ
ムを示す断面図
【図10】本発明の実施例8の食品工場用空気調和シス
テムを示す断面図
【図11】本発明の実施例9の食品工場用空気調和シス
テムを示す断面図
【図12】従来の空調システムを示す斜視図
【符号の説明】
1 本体ユニット 2 粗塵用フィルター 3 熱交換器 5 吹出口 7 風路 8 送風機 10 送風ユニット 13 送風機 14 高効率フィルター 15 殺菌灯 16 温度センサー 17 噴霧式加湿器 18 冷風吹出口 19 送風吹出口 20 ダクトユニット 21 送風専用ダクト 31 冷風 32 送風空気 35 食品加工用作業ライン 41 外気処理フィルター 43 主空気調和機 44 食品加工室 48 エアーシャワー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // A23L 1/00 F24F 1/00 371Z (72)発明者 橋本 俊彦 大阪府大阪市城東区今福西6丁目2番61号 松下精工株式会社内 (72)発明者 大石 哲史 大阪府大阪市城東区今福西6丁目2番61号 松下精工株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 風上側より粗塵用フィルターおよび熱交
    換器を併設した本体ユニットと、1ユニットにつき送風
    機と高効率フィルターを備えた送風ユニットと、前記本
    体ユニットの吹出口と連通し、前記各送風ユニットに冷
    風を搬送するためのダクトユニットを配し、食品加工用
    作業ラインに、一定の冷風を送り出すことにより、作業
    ラインのみに清浄空気を供給し、また作業者から発生す
    る粉塵も冷風により排除する構成とした食品工場用空気
    調和システム。
  2. 【請求項2】 本体ユニット内部に送風機と、冷風風路
    とは別の風路を設け、各送風ユニットの両側に前記本体
    ユニットから連通する送風専用ダクトを備え、本体ユニ
    ットの送風機より排出される空気を冷風と同様に下方に
    吹き出して、冷風と送風の2層の空気を下方の食品加工
    用作業ライン上に吹き付けることにより、作業ラインの
    み清浄空気を供給することができ、また作業者から発生
    する粉塵は冷却されない送風空気により排除する構成と
    した請求項1記載の食品工場用空気調和システム。
  3. 【請求項3】 各送風ユニット内部の送風機と高効率フ
    ィルターのボックス内に殺菌灯を設け、食品に搬送され
    る冷風を予め殺菌することにより、粉塵を除去するとと
    もに雑菌を除去したクリーンな冷風を供給する請求項1
    および2記載の食品工場用空気調和システム。
  4. 【請求項4】 各送風ユニット内部の送風機吹出口部に
    温度センサーを設け、各送風ユニット毎(各ゾーン毎)
    に吹出空気温度を検知するとともに送風量を制御し、ラ
    イン工程別、あるいは食品別に温度管理をおこない、き
    め細かい衛生管理を実現するよう構成した請求項2記載
    の食品工場用空気調和システム。
  5. 【請求項5】 各送風ユニット内部の高効率フィルター
    下部に噴霧式加湿器を設け、冷風吹出風の湿度を高める
    ことにより食品の乾燥を防止する構成とした請求項1お
    よび2記載の食品工場用空気調和システム。
  6. 【請求項6】 ダクトユニットおよび送風ユニットを食
    品加工用作業ラインの下部に設け、さらに同ラインの両
    側に冷風空気を搬送し、同ライン上で中央方向に偏向す
    る冷風吹出口を備えたことにより、食品の近傍に冷風を
    吹き出し、効率的に食品を冷却する構成とした請求項1
    記載の食品工場用空気調和システム。
  7. 【請求項7】 ダクトユニットおよび送風ユニットを食
    品加工用作業ラインの下部に設け、同ライン両側の冷風
    吹出口のさらに外側に冷却されない送風空気を上方に吹
    き出す送風吹出口を備え、作業者から発生する粉塵を効
    率よく排除する構成とした請求項6記載の食品工場用空
    気調和システム。
  8. 【請求項8】 外気処理フィルターを介して外気を導入
    しながら食品加工室全体を冷却する主空気調和機を備え
    ることにより、前記加工室全体が陽圧(大気に対してプ
    ラス圧力)となるようにした請求項1〜7記載の食品工
    場用空気調和システム。
  9. 【請求項9】 食品加工室の出入口にエアーシャワーを
    設けた請求項1〜8記載の食品工場用空気調和システ
    ム。
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