JP2006337013A - 清浄度区分方法及び清浄度区分システム - Google Patents

清浄度区分方法及び清浄度区分システム Download PDF

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Abstract

【課題】出入り口を介して行き来することが可能な隣接する第1室及び第2室で、第2室を第1室より清浄度が高い状態に管理する場合に、安価で、安全性が高く、効果的に第2室の清浄度を保つことが可能な清浄度区分方法及び清浄度区分システムを提供する。
【解決手段】第1室101側の出入り口103の上方に浄化装置1を配設し、出入り口103の上方から下方へ、浄化イオンを含む空気を吐出させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、出入り口を介して行き来することが可能な第1区域及び該第1区域より空気清浄度を高く保つべき第2区域にて、前記第1区域及び第2区域の清浄度を区分する清浄度区分方法、並びに該清浄度区分方法を適用した清浄度区分システムに関し、特に要求される清浄度が高い第2区域の清浄度を保つ清浄度区分方法及び清浄度区分システムに関する。
従来、HACCP(Hazard Analysis Critical Contorol Point:「危害分析・重要管理点」と訳される食品工場、医薬品工場等における衛生管理システム)に適した清浄度の管理においては、工場内に清浄度の異なる区域、例えば清浄区域、準清浄区域及び非清浄区域の三段階の区域を設定し、区域管理により、清浄区域において、適切な清浄度を維持することにより食品又は医薬品の清浄度を確保している。
そして清浄度の低い区域から清浄度の高い区域へ人物又は物品が移動する場合、清浄度の低い区域で付着した病原菌、浮遊塵埃等の汚染源の持込を防止するため、薬液による靴底及び手指の洗浄、粘着剤による毛髪の吸着、頭部及び衣類に対するエアシャワーにより、付着した汚染源を除去している。ところが洗浄用の薬液は、食品衛生法等の法律の規制により、使用に制約がある。またエアシャワーは、清浄な空気による置き換えであり、積極的に浄化をするものではない。
そこで特許文献1には、送風循環系を有するエアシャワー室を設け、浮遊菌及び化学物質を分解・除去するイオンをエアシャワー室内で循環させる方法が提案されている。
特開2004−28532号公報
しかしながら特許文献1に示されたエアシャワー室を設ける方法では、設備費が嵩み、保守管理が難しいという問題がある。このことは多額の設備投資が困難な中小企業にとっては大きな問題である。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、清浄度の低い区域から清浄度の高い区域へ入室するための出入り口の上方に、浮遊菌及び化学物質を分解・除去するイオン等の浄化成分を含む下降流を発生させる浄化装置を配設することにより、安価で、保守管理が容易な清浄度区分方法、及び該清浄度区分方法を適用した清浄度区分システムの提供を目的とする。
本発明に係る清浄度区分方法は、出入り口を介して横方向に行き来することが可能な第1区域及び該第1区域より空気清浄度を高くすべき第2区域にて、前記第1区域及び第2区域の清浄度を区分する清浄度区分方法において、前記第1区域側又は第2区域側の出入り口の上方から、浄化成分を含む下降流を発生させることを特徴とする。
本発明に係る清浄度区分方法では、専用のシャワー室、送風循環系等の設備費が嵩み保守管理が困難な設備を要しないため、安価で、保守管理が容易である。しかも気体に浄化成分を含むため、清浄度を高く保つことが容易である。さらに上方から下方へ気体を吐出させるため、人体において、浮遊塵埃等の付着物が最も多い頭部及び両肩部に対して近距離から気体を吹き付けることができるので、吹き付けられる気体の浄化成分の濃度が高く流速も高速であるため、効果的な浄化を行うことが可能である。
本発明に係る清浄度区分システムは、出入り口を介して横方向に行き来することが可能な第1区域及び該第1区域より空気清浄度を高くすべき第2区域にて、前記第1区域及び第2区域の清浄度を区分する清浄度区分システムにおいて、前記第1区域側の出入り口の上方から下方へ浄化成分を含む気体を吐出する吐出口を有する浄化装置を配設したことを特徴とする。
本発明に係る清浄度区分システムでは、専用のシャワー室、送風循環系等の設備費が高く保守管理が困難な設備を要しないため、安価で、保守管理が容易である。しかも気体に浄化成分を含むため、清浄度を高く保つことが容易である。さらに上方から下方へ気体を吐出させるため、人体において、浮遊塵埃等の付着物が最も多い頭部及び両肩部に対して近距離から気体を吹き付けることができるので、吹き付けられる気体の浄化成分の濃度が高く流速も高速であるため、比較的低出力の装置でも効果的な浄化を行うことが可能である。
本発明に係る清浄度区分システムは、前記第1区域側の出入り口の一側に配設され、出入り口の他側の方向に対して、第1区域側に鋭角をなす方向へ、浄化成分を含む気体を吐出する吐出口を有する浄化装置を更に備えることを特徴とする。
本発明に係る清浄度区分システムでは、人体の前面に付着した汚染源をも効果的に浄化することが可能である。
本発明に係る清浄度区分システムは、前記出入り口の水平方向の断面は、直線状をなし、前記第1区域内で、出入り口を一辺とした平面視多角形状をなす閉領域に対し、出入り口以外の各辺に、上方から下方へ浄化成分を含む気体を吐出する吐出口を有する浄化装置を更に配設したことを特徴とする。
本発明に係る清浄度区分システムでは、第2区域へ入るまでにどのような経路を取ろうとも複数回の浄化が行われるので、第2区域へ持ち込まれる汚染源を効果的に除去し、第2区域の空気清浄度を高い状態に保つことが可能である。
本発明に係る清浄度区分システムは、出入り口を介して横方向に行き来することが可能な第1区域及び該第1区域より空気清浄度を高くすべき第2区域にて、前記第1区域及び第2区域の清浄度を区分する清浄度区分システムにおいて、前記第2区域側の出入り口の上方から下方へ浄化成分を含む気体を吐出する吐出口を有する浄化装置を配設したことを特徴とする。
本発明に係る清浄度区分システムでは、専用のシャワー室、送風循環系等の設備費が高く保守管理が困難な設備を要しないため、安価で、保守管理が容易である。しかも気体に浄化成分を含むため、清浄度を高く保つことが容易である。さらに上方から下方へ気体を吐出させるため、人体において、浮遊塵埃等の付着物が最も多い頭部及び両肩部に対して近距離から気体を吹き付けることができるので、吹き付けられる気体の浄化成分の濃度が高く流速も高速であるため、比較的低出力の装置でも効果的な浄化を行うことが可能である。
本発明に係る清浄度区分システムは、前記吐出口は、第1区域側へ浄化成分を含む気体を吐出する様に構成してあることを特徴とする。
本発明に係る清浄度区分システムでは、気体の吐出方向を第1区域側に傾けることにより、第1区域側から第2区域側へ進入する人体又は物品の前面に付着した汚染源をも効果的に浄化することが可能である。
本発明に係る清浄度区分システムは、前記出入り口の開閉に連動して、気体の吐出方向を変更する手段を更に備え、前記吐出口は、出入り口が開である場合に、第1区域側へ浄化成分を含む気体を吐出する様に構成してあることを特徴とする。
本発明に係る清浄度区分システムでは、出入り口が開いている場合に、気体の吐出方向を第1区域側に傾けることにより、第1区域側から第2区域側へ進入する人体又は物品に付着した汚染源をも効果的に浄化することが可能であり、出入り口が閉じている場合には、第2区域内に気体を吐出するので、仮に第2区域内に汚染源が混入したとしても、汚染源を浄化することが可能である。
本発明に係る清浄度区分システムは、前記第1区域側から出入り口へ接近する人物又は物品を検知する検知手段と、該検知手段による検知の状況に基づいて、気体の吐出方向を変更する手段とを更に備えることを特徴とする。
本発明に係る清浄度区分システムでは、人物又は物品が出入り口に接近していない場合にでも吐出を停止させることは無いため、人物又は物品が出入り口に接近してから停止していた吐出を再起動させる場合の様に、浄化効果が不十分な気体を吐出することがなく、安定した浄化効果を得ることが可能である。
本発明に係る清浄度区分システムは、前記第1区域は、床面を有し、該床面には、吸気口が開設されていることを特徴とする。
本発明に係る清浄度区分システムでは、上方から吐出した気体を床面の吸気口にて吸気するので、人体又は物品から吹き払われた汚染源を回収することが可能であり、汚染源が堆積することがない。
本発明に係る清浄度区分システムは、前記浄化装置は、筐体と、該筐体に開設された吸気口と、筐体内部に配設された浄化イオン発生手段と、筐体内部に配設され、浄化イオン発生手段が発生させた浄化イオンを含む空気を送風する送風手段と、筐体に開設され、送風手段により送風される空気を吐出する吐出口とを備えることを特徴とする。
本発明に係る清浄度区分システムでは、吐出する気体として人体に無害な浄化イオンを用いることにより、安全性を高めることが可能である。
本発明に係る清浄度区分システムは、前記浄化装置が備える吸気口及び吐出口は、開閉することが可能であり、前記浄化装置が備える送風手段は、吸気口及び吐出口が閉である場合に、浄化イオンを含む空気を筐体内で循環させるように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る清浄度区分システムでは、気体の吐出が不要な夜間等の業務停止時に、浄化イオンを含む空気を筐体内で循環させることにより、運転停止中に筐体内に進入した外気及び内部に沈着した塵埃等の汚染源を浄化させることが可能である。
本発明に係る清浄度区分方法及び清浄度区分システムは、出入り口を介して行き来することが可能な隣接する第1区域及び第2区域で、第2区域を第1区域より清浄度が高い状態に管理する場合に、第1区域側の出入り口の上方に浄化装置を配設し、浄化装置により、出入り口の上方から下方へ浄化イオン等の浄化成分を含む空気を吐出する。
この構成により、専用のシャワー室、送風循環系等の設備費が高く保守管理が困難な設備を要しないため、安価で、保守管理が容易な清浄度の区分管理を実現することが可能である等、優れた効果を奏する。また吐出させる空気に、人体に無害な浄化イオンを含ませることにより、安全性を配慮しながらも清浄度を高く保つことが可能である等、優れた効果を奏する。さらに上方から下方へ空気を吐出させるため、人体において、浮遊塵埃等の付着物が最も多い頭部及び両肩部に対して近距離から気体を吹き付けることができるので、吹き付けられる気体の浄化成分の濃度が高く流速も高速であるため、比較的低出力の浄化装置を用いた場合でも効果的に浄化を行うことが可能であり、従って安価な浄化装置でも対応することが可能である等、優れた効果を奏する。
さらに本発明に係る浄化区分システム等では、第1区域側から第2区域側へ進入する人物の前面に空気が吐出されるように、第1区域側の出入り口の両側に浄化装置を配設することにより、人体の前面に付着した汚染源をも効果的に浄化することが可能である等、優れた効果を奏する。
また本発明に係る浄化区分システム等では、第1区域の一部に出入り口を一辺とした例えば平面視多角形状をなす閉領域を設定し、出入り口以外の各辺に、上方から下方へ浄化成分を含む気体を吐出する浄化装置を配設する。
この構成により、第2区域へ入るまでにどのような経路を取ろうとも複数回の浄化が行われるので、第2区域へ持ち込まれる汚染源を効果的に除去し、第2区域の空気清浄度を高い状態に保つことが可能である等、優れた効果を奏する。
さらに本発明に係る清浄度区分システム等では、第2区域側の出入り口の上方に浄化装置を配設し、浄化装置により、出入り口の上方から下方へ浄化イオン等の浄化成分を含む空気を吐出する。そして出入り口の開閉に連動して、出入り口が開である場合に、第1区域側へ浄化成分を含む気体を吐出させる。
この構成により、出入り口が開いている場合に、気体の吐出方向を第1区域側に傾けて、第1区域側から第2区域側へ進入する人体又は物品に付着した汚染源をも効果的に浄化することが可能であり、出入り口が閉じている場合には、第2区域内に気体を吐出するので、仮に第2区域内に汚染源が混入したとしても、汚染源を浄化することが可能である等、優れた効果を奏する。
さらに本発明に係る清浄度区分システム等では、第2区域へ進入すべく第1区域側から出入り口へ接近する人物又は物品を検知する検知手段を配設し、検知の状況に基づいて浄化装置の吐出方向を変更、例えば人物又は物品の接近を検知した場合には、接近する人物又は物品の方向へ空気を吐出し、接近を検知していない場合には、第1区域内の内部方向へ空気を吐出する。
この構成により、人物又は物品が出入り口に接近していない場合にでも吐出を停止させることは無いため、人物又は物品が出入り口に接近してから停止していた吐出を再起動させる場合の様に、浄化効果が不十分な気体を吐出することがなく、ほぼ一定の濃度の浄化イオンを吐出し、安定した浄化効果を得ることが可能である等、優れた効果を奏する。
また本発明に係る清浄度区分システム等では、第1区域の床面に吸気口を開設することにより、上方から吐出した気体を床面の吸気口にて吸気するので、人体又は物品から吹き払われた汚染源を回収することが可能であり、汚染源が堆積することがない等、優れた効果を奏する。
さらに本発明に係る清浄度区分システム等では、浄化装置の吸気口及び吐出口を開閉可能に形成し、気体の吐出が不要な夜間等の業務停止時に、吸気口及び吐出口を閉じて、浄化イオンを含む空気を筐体内で循環させることにより、運転停止中に筐体内に進入した外気及び内部に沈着した塵埃等の汚染源を浄化させることが可能である等、優れた効果を奏する。
以下、本発明をその実施をするための形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における清浄度区分システムを示す模式図である。図1は、非清浄区域として使用される第1室101と、該第1室101に水平方向に隣接し、該第1室101より清浄度の高い清浄区域(無菌区域、クリーンルーム)として使用される第2室102との横断面を模式的に示している。第1室101及び第2室102を隔てる壁には、自動ドアが設けられた長方形状の出入り口103が開設されており、人物又は物品は出入り口103を介して行き来することが可能である。そして第1室101側における出入り口103の上方には、浄化装置1が配設されている。なお図1中の矢印は、浄化装置1から吐出する空気の方向を示している。図1中に矢印として示す様に浄化装置1から吐出される空気は、浄化装置1の略下方へ向けて吐出される。
図2は、本発明の実施の形態1における清浄度区分システムにて用いられる浄化装置1を模式的に示す横断面図である。なお図2に向かって左方が第1室101の壁面に固着される浄化装置1の背面であり、図2に向かって右方が第1室101の室内側に面した浄化装置1の前面である。浄化装置1は、直方体状の筐体10を備え、筐体10の上面には、吸気口11が開設されており、吸気口11には、摺動して吸気口11を開閉する吸気口開閉蓋11aが設けられている。
吸気口11から筐体10内に吸気された空気は、除菌等の浄化作用を有する浄化イオンを発生させる放電回路12により浄化イオンを含む空気に加工され、浄化イオンを含む空気は、送風部13へ吸気される。
送風部13は、回転駆動するクロスローファン13aと、クロスローファン13aを収容する風洞13bとを備え、吸気した浄化イオンを含む空気を風洞13b内で撹拌し、撹拌により浄化イオン濃度を均一にした空気を、筐体10の下面に開設された下方吐出口14から下降流として吐出する。なお下方吐出口14には、摺動して下方吐出口14を開閉する下方吐出口開閉蓋14aが設けられている。
また筐体10の前面下部には、前方吐出口15が設けられており、前方吐出口15には、摺動して前方吐出口15を開閉する前方吐出口開閉蓋15aが設けられている。
送風部13の風洞13bの吹き出し口には、羽根16が揺動可能に設けられており、羽根16が揺動することにより、下方吐出口14及び前方吐出口15の一方の吐出口から浄化イオンを含む空気を吐出する。なお図2では、矢印として示す様に、下方吐出口14から下降流として浄化イオンを含む空気を吐出している状態を示している。
図2において送風部13が備えるクロスローファン13aは、複数であっても良く、複数のクロスローファン13aを用いることにより、風量の調整が可能となり、用途に応じた風量の気流を発生させることが可能となる。
図3は、本発明の実施の形態1における清浄区分システムにて用いられる浄化装置1が備える放電回路12を示す一部破断図である。放電回路12は、基板となる長方形の板状のアルミナ誘電体12aを備え、アルミナ誘電体12aの一方の面(表面)には、網目状のパターンとして成形された放電電極12bが貼着されており、アルミナ誘電体12aの内部には、対向電極12cが埋設されている。放電電極12bは、約1cm×3cmの長方形状をなし、放電電極12b及び対向電極12c間の電極間隔は、約0.2mmの距離をもって離隔されている。そして放電電極12b及び対向電極12cに、周波数が60Hzで尖頭電圧が約2kVの高圧パルス電圧を印加する高圧パルス電源12dが設けられている。
放電回路12においては、放電電極12b及び対向電極12cに高圧パルス電圧を印加することにより、放電電極12bの表面に、プラズマ放電が発生し、プラズマ放電により、空気中の酸素分子O2 、水分子H2 O等の分子が電離し、プラスイオン及びマイナスイオンとして空気中に放出される。実施の形態1に示す例では、空気中の水分子H2Oが電離することにより水素イオンH+ が生成され、生成された水素イオンH+ は、空気中の水分子H2Oとクラスタリングすることにより、プラスイオンであるH3+ (H2 O)n(nは、0又は自然数)が生成される。また空気中の酸素分子O2 又は水分子H2 Oが電離することにより酸素イオンO2-が生成され、生成された酸素イオンO2-は、空気中の水分子H2Oとクラスタリングすることにより、マイナスイオンであるO2-(H2 O)m (mは、0又は自然数)が生成される。
除菌効果のある浄化イオン(除菌イオン)とは、プラズマ放電により生成したプラスイオンであるH3+ (H2 O)n 及びマイナスイオンであるO2-(H2 O)m を示している。空気中に放出されたこれらのプラスイオン及びマイナスイオンは、細菌等の菌類を取り囲み、菌の表面でプラスイオン及びマイナスイオンが化学反応によって酸化力の大きなヒドロキシラジカル生成する。生成されるヒドロキシラジカルは、菌類の細胞膜を破壊して、その増殖能力を喪失させることにより、効率的な殺菌を行うこととなる。
そして本発明の実施の形態1における清浄度区分システムでは、隣接する第1室101及び第2室102を隔てる壁に開設された出入り口103における第1室101側の上方に、浄化装置1を配設し、除菌効果のある浄化イオンを含む空気を出入り口の上方から下方へ吐出させる。これにより、清浄度の低い第1室101から清浄度の高い第2室102へ進入する人物又は物品に対し、上方から浄化イオンを含む空気を吹き付けられるので、第1室101にて付着した病原菌、浮遊塵埃等の汚染源の第2室102内への持込を回避することが可能となる。
前記実施の形態1では、第1室及び第2室が屋内である形態を示したが、本発明はこれに限らず、第1室(第1区域)が屋外であっても良い等、様々な形態に展開することが可能である。
また前記実施の形態1では、プラスイオンであるH3+ (H2 O)n 及びマイナスイオンであるO2-(H2 O)m を浄化成分として吐出する空気中に拡散させる形態を示したが、本発明はこれに限らず、上述した以外のイオン又は他の殺菌成分を含む気体を浄化装置から吐出する様にしても良い等、様々な形態に展開することが可能である。
実施の形態2.
実施の形態2は、実施の形態1において、出入り口103の上方からだけでなく左右からも浄化イオンを含む空気を吐出させる形態である。なお以降の説明及び図面において、実施の形態1と同様の構成要件については、実施の形態1と同様の符号を付し、その説明を省略する。
図4は、本発明の実施の形態2における清浄度区分システムの隣接する第1室101及び第2室102を隔てる壁に長方形状に開設された出入り口103を模式的に示す正面図である。図4に示した出入り口103は、第1室101側から見た状態を示している。出入り口103の上方には、浄化装置1が配設されており、浄化装置1からは矢印として示す様に浄化イオンを含む空気が上方から略下方への下降流として吐出している。
さらに出入り口103の左右両側には、側用浄化装置2,2,…が配設されている。側用浄化装置2,2,…には、配設されている出入り口103の一側に対向する出入り口103の他側の方向に対して、第1室101側に鋭角をなす方向、例えば第1室101及び第2室102を隔てる壁面に対して60度の方向へ、浄化イオンを含む空気を斜方流として吐出する様に吐出口21,21,…が開設されている。図4中に矢印として示す様に側用浄化装置2,2,…の吐出口21,21,…から斜方流として吐出される浄化イオンを含む空気は、第1室101側から第2室102側へ進入する人物又は物品の前面に空気が吹き付けられるので、人体又は物品の前面に付着した汚染源をも効果的に浄化することが可能である。
前記実施の形態2では、出入り口の両側に側用浄化装置を配設する形態を示したが、本発明はこれに限らず、左右のいずれか一方のみに側用浄化装置を配設する等、様々な形態に展開することが可能である。
実施の形態3.
実施の形態3は、実施の形態1において、浄化イオンを含む空気をエアカーテン状に吐出し、第1室101内に吐出された空気にて囲まれた閉領域を設定する形態である。なお以降の説明及び図面において、実施の形態1及び実施の形態2と同様の構成については、実施の形態1等と同様の符号を付し、その説明を省略する。
図5は、本発明の実施の形態3における清浄度区分システムを模式的に示す配置図である。図5は、上方から見た状態の各室及び浄化装置の配置を示している。第1室101内には、出入り口103を一辺とした平面視四角形状をなす閉領域104が設定されており、閉領域の一辺を構成する出入り口103には、浄化装置1が配設されており、他の辺には、夫々閉領域用浄化装置3,3,3が配設されている。なお矢印は、吐出される空気の方向を示している。
図6は、本発明の実施の形態3における清浄度区分システムを模式的に示す断面図である。図6は、図5においてA−A’にて切断し、第1室101側から出入り口103を見た状態を示している。なお矢印は吐出される空気の方向を示している。閉領域用浄化装置3,3は、浄化装置1と同じ高さに配設されており、浄化イオンを含む空気が上方から略下方への下降流として吐出される様に吐出口31,31が開設されている。
図7は、本発明の実施の形態3における清浄度区分システムを模式的に示す断面図である。図7は、図5において、B−B’にて切断し、第1室101及び第2室102を隔てる壁面に垂直で、該壁面が図7中で第1室101の左方になるように見た状態を示している。なお矢印は吐出される空気の方向を示している。閉領域用浄化装置3,3は、浄化装置1と同じ高さに配設されており、浄化イオンを含む空気が上方から略下方への下降流として吐出される様に吐出口31,31が開設されている。
図5乃至図7を用いて示した様に第1室101内に、出入り口103を一辺とした平面視四角形状をなす閉領域104の各辺に沿って、浄化装置1及び閉領領域用浄化装置3,3,3が配設されており、夫々の装置から浄化イオンを含む空気を略下方へ吐出させる。これにより浄化イオンを含む空気によるエアカーテンが形成されるので、第2室102へ入るまでにどのような経路を取ろうとも複数回の浄化が行われるので、第2室102へ持ち込まれる汚染源を効果的に除去し、第2室102の空気清浄度を高い状態に保つことが可能である。
前記実施の形態3では、出入り口を含む閉領域が四角形状である形態を示したが、本発明はこれに限らず、他の多角形、曲線を含む閉領域等の他の形状であっても良く、更にはこれらの閉領域を多重化する等、様々な形態に展開することが可能である。
実施の形態4.
実施の形態4は、実施の形態1において、人物又は物品の接近状況に応じて浄化装置から吐出する空気の風向を調整する形態である。なお以降の説明及び図面において、実施の形態1乃至実施の形態3と同様の構成については、実施の形態1等と同様の符号を付し、その説明を省略する。
図8は、本発明の実施の形態4における清浄度区分システムを示す模式図である。図8は、第1室101及び第2室102の横断面を模式的に示している。本発明の実施の形態4では、第1室101の出入り口103の近傍に人物の接近を検知する赤外線センサ等の検知装置4が配設されており、検知装置4は、人物の接近を検知した場合、人物が接近したことを示す接近検知信号を有線通信又は無線通信により浄化装置1へ送信する。浄化装置1では、接近検知信号に基づいて羽根16を揺動させ、空気の吐出方向を調整する。
実施の形態1の図2に示した浄化装置1は、検知装置4から接近検知信号を受信した状態を示しており、人物が出入り口103に接近した場合には、下方吐出口14から略下方へ下降流として浄化イオンを含む空気が吐出される。
図9は、本発明の実施の形態4における清浄度区分システムにて用いられる浄化装置1を模式的に示す横断面図である。図9は、図2に示した状態から羽根16が揺動して、矢印で示す様に、前方吐出口15から浄化イオンを含む空気を吐出している状態を示している。浄化装置1は、例えば接近検知信号の受信により、人物の接近を検知していない場合、又は人物が離脱したことを検知した場合に、図9に示す様に前方吐出口15から浄化イオンを含む空気を吐出する。そして人物の接近を検知した場合に、羽根16が揺動して下方吐出口14から浄化イオンを含む空気を吐出する。
このように人物の接近状況に応じて吐出方向を変更することにより、人物が出入り口103に接近していない場合にでも吐出を停止させることは無いため、人物が出入り口103に接近してから、停止していた吐出を再起動させる場合の様に、浄化効果が不十分な気体を吐出することがなく、ほぼ一定の濃度の浄化イオンを吐出し、安定した浄化効果を得ることが可能である。しかも人物が接近していない場合には、第1室101内全体を浄化することが可能である。
なお実施の形態2における側用浄化装置2,2,…及び実施の形態3における閉領域用浄化装置3,3,3についても、人物の接近の検知状況に応じて空気の吐出方向を調整する様にしても良い。
前記実施の形態4では、検知手段により人物の接近を検知する形態を示したが、本発明はこれに限らず、人物以外の物品の接近を検知して吐出方向を調整する様にしても良く、また赤外線センサ以外の検知手段により、人物又は物品の接近を検知しても良い等、様々な形態に適用することが可能である。
実施の形態5.
実施の形態5は、実施の形態1において、浄化装置内で浄化イオンを含む空気を循環させる形態である。なお以降の説明及び図面において、実施の形態1乃至実施の形態4と同様の構成については、実施の形態1等と同様の符号を付し、その説明を省略する。
図10は、本発明の実施の形態5における清浄度区分システムにて用いられる浄化装置1を模式的に示す横断面図である。図10は、実施の形態1の図2に示す状態から、吸気口開閉蓋11a、下方吐出口開閉蓋14a及び前方吐出口開閉蓋15aを摺動して、吸気口11、下方吐出口14及び前方吐出口15を閉じ、羽根16を揺動させて風向が筐体10内に向く様にした状態を示している。図10中矢印は、空気が流れる方向を示している。
図10に示す様に、実施の形態5では、浄化装置1の筐体10内で浄化イオンを含む空気を循環させている。例えば浄化イオンを含む空気の吐出が不要な夜間等の業務停止中に、図10に示す状態にして浄化イオンを含む空気を筐体10内で循環させることにより、運転停止中に筐体10内に進入した外気及び内部に沈着した塵埃等の汚染源を浄化させることが可能である。
なお実施の形態2における側用浄化装置及び実施の形態3における閉領域用浄化装置についても、筐体内で浄化イオンを含む空気を循環させる様にしても良い。
実施の形態6.
実施の形態6は、実施の形態1において、浄化装置から吐出された浄化イオンを含む空気を回収する形態である。なお以降の説明及び図面において、実施の形態1乃至実施の形態5と同様の構成については、実施の形態1等と同様の符号を付し、その説明を省略する。
図11は、本発明の実施の形態6における清浄度区分システムを示す模式図である。図11は、第1室101及び第2室102の横断面を模式的に示している。第1室101の床下には、排気ダクト105が埋設されており、第1室101の床面で、浄化装置1の下方吐出口14に対向する位置には、排気ダクト105の一端に繋がる吸気口105aが開設されている。吸気口105aには、取り外しが可能な吸気側除塵フィルタ105bが嵌挿されており、吸気口105aから吸気する空気中の塵埃等の汚染源を除去する。また第1室101の床面で、吸気口105aと異なる位置には、排気ダクト105の他端に繋がる排気口105cが開設されている。排気口105cには、取り外し可能な排気側除塵フィルタ105dが嵌挿されており、排気口105cから排気する空気中の汚染源を除去する。なお排気口105cは、第1室101の外部に開設する用にしてもよい。そして排気ダクト105の内部には、ファン105eが配設されており、ファン105eが回転駆動することにより、吸気口105aから吸気し、排気口105cへ排気する。
このように本発明の実施の形態6における清浄度区分システムでは、浄化装置1の下方吐出口14から吐出した空気を、第1室101の床面に開設された吸気口105aにて吸気するので、人物又は物品から吹き払われた汚染源を回収することが可能であり、汚染源が堆積することがない。
実施の形態7.
実施の形態7は、実施の形態1において、浄化装置を、非清浄区域として使用される第1室より清浄度の高い清浄区域として使用される第2室側に配設する形態である。なお以降の説明及び図面において、実施の形態1と同様の構成要件については、実施の形態1と同様の符号を付し、その説明を省略する。
図12は、本発明の実施の形態7における清浄度区分システムを示す模式図である。図12は、第1室101と、該第1室101に水平方向に隣接する第2室102との横断面を模式的に示している。第1室101及び第2室102を隔てる壁には、自動ドアが設けられた長方形状の出入り口103が開設されており、人物又は物品は出入り口103を介して行き来することが可能である。そして第2室102側における出入り口103の上方には、実施の形態7にて用いる浄化装置5が配設されている。また第1室101の出入り口103の近傍に人物の接近を検知する赤外線センサ等の検知装置4が配設されており、検知装置4は、人物の接近を検知した場合、人物が接近したことを示す接近検知信号を有線通信又は無線通信により浄化装置5へ送信する。浄化装置5では、接近検知信号に基づいて空気の吐出方向を制御する。
図13は、本発明の実施の形態7における清浄度区分システムにて用いられる浄化装置5を模式的に示す横断面図である。なお図13に向かって右方が第2室102の壁面に固着される浄化装置5の背面であり、図13に向かって左方が第2室102の室内側に面した浄化装置5の前面である。浄化装置5は、直方体状の筐体50を備え、筐体10の上面には、吸気口51が開設されており、吸気口51には、摺動して吸気口51を開閉する吸気口開閉蓋51aが設けられている。
吸気口51から筐体50内に吸気された空気は、放電回路52により浄化イオンを含む空気に下降され、浄化イオンを含む空気は、送風部53へ吸気される。なお実施の形態5における放電回路52は、実施の形態1に係る放電回路12と同様の回路である。
送風部53は、回転駆動するクロスローファン53aと、クロスローファン53aを収容する風洞53bとを備え、吸気した浄化イオンを含む空気を風洞53b内で撹拌し、撹拌により浄化イオン濃度を均一にした空気を外部へ下降流として吐出する。
浄化装置5には、筐体50の下面、背面及び前面に吐出口54が開設されており、吐出口54には、筐体50の背面及び背面側の下面を摺動する第1開閉蓋54aと、筐体50の前面及び前面側の下面を摺動する第2開閉蓋54bとが設けられている。第1開閉蓋54aは、筐体50の背面及び下面に設けられた図示しないガイドに沿って摺動し、背面及び下面にて形成される辺に当接する任意の箇所で屈曲する。第2開閉蓋54bは、筐体50の前面及び下面に設けられた図示しないガイドに沿って摺動し、前面及び下面にて形成される辺に当接する任意の箇所で屈曲する。そして第1開閉蓋54a及び第2開閉蓋54bの位置を適宜調整することにより、吐出口54の開口部を、背面及び下面、下面、又は前面及び下面とすることが可能であり、また閉鎖することも可能である。
送風部53の風洞53bの吹き出し口には、羽根56が揺動可能に設けられており、羽根56が揺動することにより、下降流として吐出させる空気を、第1室101側又は第2室102側に傾けることが可能である。さらに実施の形態5にて説明した様に浄化装置5の筐体50内で浄化イオンを含む空気を循環させることも可能である。
図13は、第1開閉蓋54aを背面の上側に配置し、第2開閉蓋54bを前面及び下面に配置して、筐体50の背面及び下面を吐出口54の開口部とした状況を示している。そして羽根56の揺動位置を直下から背面側に流路が確保される様に固定することにより、浄化装置5は、矢印として示す様に、第1室101側へ浄化イオンを含む空気を吐出する。
図14は、本発明の実施の形態7における清浄度区分システムにて用いられる浄化装置5を模式的に示す横断面図である。図14は、図13を用いて説明した浄化装置5の第1開閉蓋54aを背面及び下面に配置し、第2開閉蓋54bを前面の上側に配置して、筐体50の前面及び下面を吐出口54の開口部とした状況を示している。そして羽根56の揺動位置を直下から前面側に流路が確保される様に固定することにより、浄化装置5は、矢印として示す様に、第2室102側へ浄化イオンを含む空気を吐出する。
図15は、本発明の実施の形態7における清浄度区分システムにて用いられる浄化装置5を模式的に示す横断面図である。図15は、図13を用いて説明した浄化装置5の第1開閉蓋54aを背面及び下面に配置し、第2開閉蓋54bを前面及び下面に配置して、筐体50の吐出口54を閉鎖した状態を示している。そして羽根56を揺動させて風向が筐体50内に向く様にすることで、浄化装置5は、矢印として示す様に筐体50内で浄化イオンを含む空気を循環させる。
なお第1開閉蓋54aを背面に配置し、第2開閉蓋54bを前面に配置して、筐体50の下面を吐出口54の開口部とし、そして羽根56の揺動位置を直下に流路が確保される様に固定した場合、浄化装置5は、真下に浄化イオンを含む空気を吐出する。図13乃至図15を用いて説明した様に、本発明の実施の形態7における浄化装置5は、第1室101側から第2室102側まで広角度に空気の吐出方向を制御することが可能である。
図13乃至図15を用いて説明した浄化装置5の風向の制御は、検知装置4から受信する検知信号に基づいて行われる。図12に示した模式図は、検知装置4が人物等の接近を検知し、検知信号を浄化装置5へ送信した状況を示している。図12に示す様に人物等の接近を検知した場合、出入り口103が開き、浄化装置5は、矢印として示す様に、出入り口103の上方から下方へ、第1室101側へ傾けて浄化イオンを含む空気を吐出する。出入り口103が開いている場合に、気体の吐出方向を第1室101側に傾けることにより、第1室101側から第2室102側へ進入する人体等に付着した汚染源をも効果的に浄化することが可能である。
図16は、本発明の実施の形態7における清浄度区分システムを示す模式図である。図16は、図12に示した模式図において、検知装置4が人物等の接近を検知していない状況を示している。図16に示す様に人物等の接近を検知していない場合、出入り口103は閉じ、浄化装置5は、矢印として示す様に、出入り口103の上方から下方へ、第2室102側へ傾けて浄化イオンを含む空気を吐出する。出入り口103が閉じている場合、第2室102内に浄化イオンを含む空気を吐出するので、仮に第2室102内に汚染源が混入したとしても、汚染源を浄化することが可能である。
実施の形態8.
実施の形態8は、実施の形態7において、出入り口103の上方からだけでなく左右からも浄化イオンを含む空気を吐出させる形態である。なお以降の説明及び図面において、実施の形態7と同様の構成要件については、実施の形態7と同様の符号を付し、その説明を省略する。
図17は、本発明の実施の形態8における清浄度区分システムの隣接する第1室101及び第2室102を隔てる壁に長方形状に開設された出入り口103を模式的に示す正面図である。図17に示した出入り口103は、第2室102側から見た状態を示している。出入り口103の上方には、浄化装置5が配設されており、浄化装置5からは矢印として示す様に浄化イオンを含む空気が上方から略下方への下降流として吐出している。
さらに出入り口103の左右両側には、側用浄化装置6,6,…が配設されている。側用浄化装置6,6,…には、配設されている出入り口103の一側に対向する出入り口103の他側の方向に対して、第1室101側に鋭角をなす方向、例えば第1室101及び第2室102を隔てる壁面に対して30度の方向へ、浄化イオンを含む空気を斜方流として吐出する様に吐出口61,61,…が開設されている。図17中に矢印として示す様に側用浄化装置6,6,…の吐出口61,61,…から斜方流として吐出される浄化イオンを含む空気は、第1室101側から第2室102側へ進入する人物又は物品の前面に空気が吹き付けられるので、人体又は物品の前面に付着した汚染源をも効果的に浄化することが可能である。
しかも実施の形態7と同様に、側用浄化装置6,6,…の吐出口61,61,…から吐出される浄化イオンを含む空気の吐出方向は、検知装置4から送信される接近検知信号に基づいて制御される。即ち、人物又は物品の接近を検知した場合、出入り口103が開き、側用浄化装置6,6,…は、第1室101側へ傾けて浄化イオンを含む空気を吐出し、出入り口103が閉じている場合、第2室102内に浄化イオンを含む空気を吐出する。
図18は、本発明の実施の形態8における清浄度区分システムを示す模式図である。図18は、第1室101と、該第1室101に水平方向に隣接する第2室102との横断面を模式的に示している。図18は、人物が接近したことを検知装置4が検知し、出入り口103が開き、浄化装置5及び側用浄化装置6,6,…が、第1室101側へ傾けて浄化イオンを含む空気を吐出している状況を示している。
図19は、本発明の実施の形態8における清浄度区分システムを示す模式図である。図19は、図18に示した状態から出入り口103が閉じ浄化装置5及び側用浄化装置6,6,…が、第2室102内へ浄化イオンを含む空気を吐出している状況を示している。
前記実施の形態7及び実施の形態8に示した清浄度区分システムは、例えば酒造工場、パン工場等の発酵食品製造現場に適用することで、特に優れた効果を発揮する。これらの発酵食品製造現場では、発酵に要する有用菌以外の雑菌の混入を避けなければならない。除菌イオンは、空気中に浮遊する雑菌に対する滅菌能力は高いが、富栄養環境下、即ちパン生地内の酵母菌、酒蔵中の麹菌等の培地内の有用菌に対する滅菌能力は極めて低い。このため発酵のためのクリーンルームとして用いられる第2室102内に除菌イオンを含む空気を送り込むことで、第1室101内から雑菌が混入したとしても、有用菌に悪影響を与えることなく、混入した雑菌を殺菌することができる。
図18及び図19は、本発明を酒蔵に適用した例を示しており、第2室102が酒蔵である。人物が出入りする場合、出入り口103が開き、浄化装置5及び側用浄化装置6,6,…は、第1室101側へ傾けて浄化イオンを含む空気を吐出し、出入り口103が閉じている場合、浄化装置5及び第2室102内に浄化イオンを含む空気を吐出する。これにより、第1室101から第2室102内に雑菌が混入したとしても、酒樽内の及び麹菌に悪影響を与えることなく、混入した雑菌を殺菌することができる。
前記実施の形態8では、出入り口の両側に側用浄化装置を配設する形態を示したが、本発明はこれに限らず、左右のいずれか一方のみに側用浄化装置を配設する等、様々な形態に展開することが可能である。
前記実施の形態1乃至実施の形態8に示した清浄度区分システムに関する各種構成は、あくまでも一例であり、その用途、目的等に応じて様々な形態に展開することが可能である。
本発明の実施の形態1における清浄度区分システムを示す模式図である。 本発明の実施の形態1における清浄度区分システムにて用いられる浄化装置を模式的に示す横断面図である。 本発明の実施の形態1における清浄区分システムにて用いられる浄化装置が備える放電回路を示す一部破断図である。 本発明の実施の形態2における清浄度区分システムの隣接する第1室及び第2室を隔てる壁に長方形状に開設された出入り口を模式的に示す正面図である。 本発明の実施の形態3における清浄度区分システムを模式的に示す配置図である。 本発明の実施の形態3における清浄度区分システムを模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態3における清浄度区分システムを模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態4における清浄度区分システムを示す模式図である。 本発明の実施の形態4における清浄度区分システムにて用いられる浄化装置を模式的に示す横断面図である。 本発明の実施の形態5における清浄度区分システムにて用いられる浄化装置を模式的に示す横断面図である。 本発明の実施の形態6における清浄度区分システムを示す模式図である。 本発明の実施の形態7における清浄度区分システムを示す模式図である。 本発明の実施の形態7における清浄度区分システムにて用いられる浄化装置を模式的に示す横断面図である。 本発明の実施の形態7における清浄度区分システムにて用いられる浄化装置を模式的に示す横断面図である。 本発明の実施の形態7における清浄度区分システムにて用いられる浄化装置を模式的に示す横断面図である。 本発明の実施の形態7における清浄度区分システムを示す模式図である。 本発明の実施の形態8における清浄度区分システムの隣接する第1室及び第2室を隔てる壁に長方形状に開設された出入り口を模式的に示す正面図である。 本発明の実施の形態8における清浄度区分システムを示す模式図である。 本発明の実施の形態8における清浄度区分システムを示す模式図である。
符号の説明
1 浄化装置
10 筐体
11 吸気口
11a 吸気口開閉蓋
12 放電回路
13 送風部
14 下方吐出口
14a 下方吐出口開閉蓋
15 前方吐出口
15a 前方吐出口開閉蓋
2 側用浄化装置
21 吐出口
3 閉領域用浄化装置
31 吐出口
5 浄化装置
50 筐体
51 吸気口
52 放電回路
53 送風部
54 吐出口
54a 第1開閉蓋
54b 第2開閉蓋
6 側用浄化装置
61 吐出口
101 第1室
102 第2室
103 出入り口
104 閉領域
105 排気ダクト
105a 吸気口

Claims (11)

  1. 出入り口を介して横方向に行き来することが可能な第1区域及び該第1区域より空気清浄度を高くすべき第2区域にて、前記第1区域及び第2区域の清浄度を区分する清浄度区分方法において、
    前記第1区域側又は第2区域側の出入り口の上方から、浄化成分を含む下降流を発生させることを特徴とする清浄度区分方法。
  2. 出入り口を介して横方向に行き来することが可能な第1区域及び該第1区域より空気清浄度を高くすべき第2区域にて、前記第1区域及び第2区域の清浄度を区分する清浄度区分システムにおいて、
    前記第1区域側の出入り口の上方から下方へ浄化成分を含む気体を吐出する吐出口を有する浄化装置を配設したことを特徴とする清浄度区分システム。
  3. 前記第1区域側の出入り口の一側に配設され、出入り口の他側の方向に対して、第1区域側に鋭角をなす方向へ、浄化成分を含む気体を吐出する吐出口を有する浄化装置を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の清浄度区分システム。
  4. 前記出入り口の水平方向の断面は、直線状をなし、
    前記第1区域内で、出入り口を一辺とした平面視多角形状をなす閉領域に対し、出入り口以外の各辺に、上方から下方へ浄化成分を含む気体を吐出する吐出口を有する浄化装置を更に配設したことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の清浄度区分システム。
  5. 出入り口を介して横方向に行き来することが可能な第1区域及び該第1区域より空気清浄度を高くすべき第2区域にて、前記第1区域及び第2区域の清浄度を区分する清浄度区分システムにおいて、
    前記第2区域側の出入り口の上方から下方へ浄化成分を含む気体を吐出する吐出口を有する浄化装置を配設したことを特徴とする清浄度区分システム。
  6. 前記吐出口は、第1区域側へ浄化成分を含む気体を吐出する様に構成してあることを特徴とする請求項5に記載の清浄度区分システム。
  7. 前記出入り口の開閉に連動して、気体の吐出方向を変更する手段を更に備え、
    前記吐出口は、出入り口が開である場合に、第1区域側へ浄化成分を含む気体を吐出する様に構成してある
    ことを特徴とする請求項5に記載の清浄度区分システム。
  8. 前記第1区域側から出入り口へ接近する人物又は物品を検知する検知手段と、
    該検知手段による検知の状況に基づいて、気体の吐出方向を変更する手段と
    を更に備えることを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれかひとつに記載の清浄度区分システム。
  9. 前記第1区域は、床面を有し、
    該床面には、吸気口が開設されている
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項8のいずれかひとつに記載の清浄度区分システム。
  10. 前記浄化装置は、
    筐体と、
    該筐体に開設された吸気口と、
    筐体内部に配設された浄化イオン発生手段と、
    筐体内部に配設され、浄化イオン発生手段が発生させた浄化イオンを含む空気を送風する送風手段と、
    筐体に開設され、送風手段により送風される空気を吐出する吐出口と
    を備える
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項9のいずれかひとつに記載の清浄度区分システム。
  11. 前記浄化装置が備える吸気口及び吐出口は、開閉することが可能であり、
    前記浄化装置が備える送風手段は、吸気口及び吐出口が閉である場合に、浄化イオンを含む空気を筐体内で循環させるように構成してある
    ことを特徴とする請求項10に記載の清浄度区分システム。
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