JP2013174391A - 空調装置および空調装置の運転方法 - Google Patents

空調装置および空調装置の運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】処理空間をより簡便かつ効率的に除菌することができる空調装置および空調装置の運転方法を提供することにある。
【解決手段】空調装置Aに、マイクロプラズマ発生手段5を備え、処理空間C内を、加湿された除菌条件に調製する調製手段Dを備え、マイクロプラズマ発生手段5が、送風手段4により搬送される空気の流路における熱交換器2よりも上流側に設けられ、熱交換器2に対する空調運転としての冷房運転または除湿運転の停止後、除菌条件下でマイクロプラズマ発生手段5を作動させる除菌運転手段を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調装置および空調装置の運転方法に関し、具体的には、除菌対象空間内の空気を吸い込む吸気口と、吸い込まれた空気と熱交換する熱交換器と、前記熱交換器で熱交換された空気を除菌対象空間内に放出する吹出口と、前記吸気口から吹出口に空気を搬送させる送風手段とを備えた空調装置、および、前記空調装置により、除菌対象空間内を除菌するのみならず、空調装置内部の処理空間を清浄に維持するための運転方法に関する。
一般的な空調装置の使用環境は、多岐にわたり、たとえば浴室のように高湿度状態となることがある空間で用いられることがあり、また、乾燥された居室で用いられる場合であっても、冷房運転時に熱交換器の結露によるドレン水が発生する場合もあり、前記空調装置内部の処理空間が高湿度状態に保持されるような使用環境となることがある。
このような使用環境では、カビ、雑菌等が発生し易い。このような問題を解決するため、前記処理空間内の機器に対する除菌コーティング、前記処理空間内への薬剤の散布によるカビの駆除、空間内の湿度を下げる換気運転等によるカビ雑菌等の繁殖の抑制が、従来から行われている。しかし、除菌コーティングは、コストが嵩む上、効果の持続期間が限られ、薬剤の散布は、作業者が、当該薬剤による人体被害を防止するために手袋を着用した上で、十分な換気の下、おこなう必要があり、非常に手間がかかる。さらに、換気運転は、ユーザの空調装置使用形態に依存するもので、必ずしも完全に除菌効果を期待できる運転が期待できるものではない。
そこで、空調装置の内部にオゾン発生装置を設けて、空調装置の運転停止時にオゾン発生装置からオゾンを発生させて前記処理空間内の除菌をおこなうことが考えられている。(特許文献1,2)
ところが、オゾン発生装置で除菌をおこなうためには、高濃度のオゾンを必要とすること、高濃度のオゾンを用いるためには、発生したオゾンが人体に有害となるおそれを低減するために、前記空調装置の処理空間を密閉した状態で運転しなければならないことから、空調装置の構成を複雑化するため、好ましくなかった。
そこで、オゾン発生装置に代え、負に帯電した静電ミスト発生装置を空調装置内部に設けて、前記静電ミストにより処理空間を除菌すること(特許文献3)が考えられている。また、近年、大気圧マイクロプラズマを用いた環境浄化技術の開発が積極的に行われている。特許文献4には、μmオーダーの間隔を空けて平行に並べられた電極間に電圧を印加することでマイクロプラズマを発生させる装置が示されている。
特開平01−169247号公報 特開2003−074889号公報 特開2010−223583号公報 特開2009−078266号公報
このようにしてマイクロプラズマを発生させた場合、電極間でストリーマ放電が生じ、大気分子の電離や電子移動反応が促進され、オゾン、イオン、ラジカルなどの活性種が大量に発生する。これらの活性種は、カビ(菌)や、臭いの元となる分子と衝突して反応し、分子構造を変化させる。このため、マイクロプラズマを用いて活性種を発生させ、除菌対象空間に放出すれば滅菌や脱臭、有害物質の除去がおこなえると考えられる。たとえば、特許文献4には、マイクロプラズマを用いて空気中のホルムアルデヒドを分解することが示されている。また、特許文献4の段落〔0003〕には、マイクロプラズマを用いて除菌をおこなうことに言及した記載がある。また、上記マイクロプラズマ発生手段は、空調装置等に搭載され、前記空調装置からマイクロプラズマを用いて活性種を発生させ、除菌対象空間に放出して滅菌や脱臭、有害物質の除去に供されている。
そこで、前記オゾン発生装置や、静電ミスト発生装置に代えて、マイクロプラズマ発生手段を設けて処理空間を除菌することが考えられるが、高濃度のオゾンさえ発生すればよいオゾン発生装置や、空調装置内部が乾燥した状態で有効に除菌が可能である静電ミスト発生装置を用いるのに代え、マイクロプラズマ発生手段を設けて処理空間を除菌する場合に好適な除菌条件は知られておらず、単純にマイクロプラズマ発生手段を摘要する構成を採用することは困難であった。
すなわち、特許文献4は、マイクロプラズマを除菌のために用いることに言及した記載があるのみであり、それ以上の具体的な記載はされていない。そのため、高湿度状態となることがある空間においてマイクロプラズマが有効に働くとの開示も示唆もなく、現実的にどのような課題が内在し、その課題を解決するための具体的運転方法も示されていない。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、処理空間をより簡便かつ効率的に除菌することができる空調装置および空調装置の運転方法を提供することを目的とする。
〔構成1〕
上記目的を達成するための本発明の特徴構成は、
除菌対象空間内の空気を吸い込む吸気口と、
吸い込まれた空気と熱交換する熱交換器と、
前記熱交換器で熱交換された空気を除菌対象空間内に放出する吹出口と、
前記吸気口から吹出口に空気を搬送させる送風手段と、
前記熱交換器の空調運転中に、前記搬送される空気の流れる処理空間にマイクロプラズマを供給して除菌対象空間内に放出可能にするマイクロプラズマ発生手段とを備え、
前記マイクロプラズマ発生手段が、互いに略平行に配置される一対の電極板と、前記電極板にプラズマ発生用の電圧を印加する電圧印加装置とを備えるとともに、
前記一対の電極板のそれぞれに、複数の貫通孔を前記電極板の厚み方向に形成して、前記一対の電極板の対向する表面の少なくとも一方に誘電体層を形成可能に構成され、
前記処理空間内を、加湿された除菌条件に調製する調製手段を備え、
前記マイクロプラズマ発生手段が、前記送風手段により搬送される空気の流路における前記熱交換器よりも上流側に設けられ、
前記熱交換器に対する空調運転としての冷房運転または除湿運転の停止後、除菌条件下で前記マイクロプラズマ発生手段を作動させる除菌運転手段を備えた点にある。
〔作用効果1〕
上記構成によると、本発明の空調装置は、除菌対象空間内の空気を吸い込む吸気口と、吸い込まれた空気と熱交換する熱交換器と、前記熱交換器で熱交換された空気を除菌対象空間内に放出する吹出口と、前記吸気口から吹出口に空気を搬送させる送風手段とを備え、吸気口から取り入れた除菌対象空間内の空気を熱交換器で温度調節して吹出口から除菌対象空間に吹出すことができ空気調和をおこなうことができる。このとき、前記熱交換器の空調運転中に、前記搬送される空気の流れる処理空間にマイクロプラズマを供給して除菌対象空間内に放出可能にするマイクロプラズマ発生手段を備えているので、前記吸気口から取り入れた空気は、マイクロプラズマを含有した状態で前記除菌対象空間に放出されることになるため、前記除菌対象空間内における除菌をおこなう空調運転をおこなうことができる。
ここで、マイクロプラズマ発生手段は、互いに略平行に配置される一対の電極板と、前記電極板にプラズマ発生用の電圧を印加する電圧印加装置とを備えるとともに、前記一対の電極板のそれぞれに、複数の貫通孔を前記電極板の厚み方向に形成して、前記一対の電極板の対向する表面の少なくとも一方に誘電体層を形成可能に構成されるから、マイクロプラズマを発生させるために一対の電極板間に印加することが必要となる電圧の大きさを低く抑えることができ、少ない消費電力で効率的にマイクロプラズマを発生させることが可能な構成となっている。また、このように構成されるマイクロプラズマ発生手段は、高温湿度雰囲気下において、マイクロプラズマが浮遊菌、付着菌の双方に対し高い除菌効果を示すことが明らかになっており、冷房運転または除湿運転の停止後の加湿された除菌条件において高い除菌効果を期待できる。しかも、ここで発生するマイクロプラズマは、オゾン発生装置より発生されるオゾンガスに比べると人体への影響も少ないので、必ずしも密閉空間内で用いなければならないという事情もない。なお、ここで、加湿された除菌条件としては、相対湿度として規定しても、絶対湿度として規定してもかまわないが、実際に除菌効果は、絶対湿度に依存していると考えられる。
したがって、前記マイクロプラズマ発生手段に、前記処理空間内を、加湿された除菌条件に調製する調製手段を備えてあれば、前記処理空間内における除菌効果を高く設定することができる。また、このようにして除菌条件に調製された除菌空間内でマイクロプラズマ発生手段を作動させると、前記マイクロプラズマ発生手段が、前記送風手段により搬送される空気の流路における前記熱交換器よりも上流側に設けられているから、前記処理空間内で発生したマイクロプラズマは、確実に熱交換器に作用し、その熱交換器における除菌がおこなえる。また、この際、前記空調装置を密閉状態に保持する必要もないから、空調装置の構成をむやみに複雑化することもない。
〔構成2〕
また、前記調製手段が、前記熱交換器で発生するドレンを受けるドレンパンに貯留されるドレンを貯留、排出切換えする切換弁を備えるものであってもよい。
〔作用効果2〕
前記空調運転として、冷房運転または除湿運転を行っている場合、空調運転中に熱交換器には結露による水分が発生することになる。したがって、たとえば、この運転の停止後、結露水を貯留することで前記処理空間内が加湿されやすい環境を実現することができるこれにより、好適な高温湿度の除菌条件の調製が可能となる。
したがって、前記熱交換器で発生するドレンを受けるドレンパンに貯留されるドレンを貯留、排出切換えする切換弁を備えると、通常は単に排出されるだけのドレンを前記処理空間内の加湿に利用することができ、効率よく除菌条件を調整することができるものとなる。
〔構成3〕
また、前記調製手段が、前記処理空間内の温度を昇温させる加熱手段を備えてもよい。
〔作用効果3〕
また、前記処理空間内を加熱することによっても、前記処理空間内を前記高温湿度条件とすることができる。また、前記処理空間内にドレン水が貯留されている条件で加熱をおこなえば、さらに処理空間内を高温湿度条件とすることができる。
〔構成4〕
また、前記除菌対象空間内に放出される空気中に含まれるオゾンを除去するオゾン除去手段が設けられていることが好ましい。
〔作用効果4〕
前記マイクロプラズマ発生手段によると、マイクロプラズマにより環境上の観点から無視できない程度の濃度のオゾンが生成される場合がある。通常、このオゾン量は微量であって、人体に影響のないものであると考えられているが、オゾン臭等により除菌対象空間にいる人に感知される場合がある。そこで、前記除菌対象空間内に放出される空気中に含まれるオゾンを除去するオゾン除去手段が設けられていると、除菌対象空間にいる人にオゾン臭に基づく不快感を与えることを抑制することができるので好ましい。
〔構成5〕
また、本発明の空調装置の運転方法の特徴構成は、
除菌対象空間内の空気を吸い込む吸気口と、
吸い込まれた空気と熱交換する熱交換器と、
前記熱交換器で熱交換された空気を除菌対象空間内に放出する吹出口と、
前記吸気口から吹出口に空気を搬送させる送風手段と、
前記熱交換器の空調運転中に、前記搬送される空気の流れる処理空間にマイクロプラズマを供給して除菌対象空間内に放出可能にするマイクロプラズマ発生手段とを備え、
前記マイクロプラズマ発生手段が、互いに略平行に配置される一対の電極板と、前記電極板にプラズマ発生用の電圧を印加する電圧印加装置とを備えるとともに、
前記一対の電極板のそれぞれに、複数の貫通孔を前記電極板の厚み方向に形成して、前記一対の電極板の対向する表面の少なくとも一方に誘電体層を形成可能に構成された空調装置を、
空調運転としての冷房運転または除湿運転の停止後、前記処理空間内を絶対湿度を0.01g水/g乾燥空気以上となる除菌条件に加湿する加湿工程を行い、
前記マイクロプラズマ発生手段を作動させて、前記送風手段により搬送される空気の流路における前記熱交換器よりも上流側からマイクロプラズマを供給する除菌工程をおこなう点にある。
〔作用効果5〕
上述の構成によると、除菌対象空間内を除菌する空調運転ができるとともに、その空調運転停止後、前記処理空間内を加湿して、前記処理空間内においてマイクロプラズマが存在する場合に除菌が効率よくおこなえる環境(除菌条件)を調製することができる。この状態で、前記マイクロプラズマ発生手段を作動させて、前記送風手段により搬送される空気の流路における前記熱交換器よりも上流側からマイクロプラズマを供給する除菌工程をおこなうと、前記熱交換器にマイクロプラズマを供給して除菌し、カビや細菌の発生を抑制することができ、前記熱交換器を清浄に保ち、ニオイの発生等の不都合を抑制することができる。前記除菌条件としては、0.01g水/g乾燥空気以上が好ましく、さらに好ましくは0.025g水/g乾燥空気以上である。
熱交換器を含む処理空間をより効率的に雑菌やカビの増殖による異臭発生の防止ができ、風量低下による空調性能の低下防止を図り、衛生的に良好な調和空気を吹き出すことができるなどの効果を奏する。また、単にマイクロプラズマ発生手段を組み込むだけで、別途熱交換器の除菌剤コーティング等が不要になるので、基本的な熱交換器の構成を変えることなく簡便な構成で除菌工程がおこなえる。
本発明の実施形態にかかる空調装置の断面図 本発明の実施形態にかかるマイクロプラズマ発生手段の概略図 本発明の実施形態にかかる空調装置の動作を示すタイミングチャート 本発明の実施形態にかかる空調装置の動作を示す別のタイミングチャート マイクロプラズマによる浮遊菌の除菌効果を示す図 従来技術である換気装置による付着菌の除菌効果を示す図 マイクロプラズマを用いた実験の装置構成を示す図 マイクロプラズマによる付着菌の除菌効果を示す図
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は本願発明を明確にするために例示されるものであって、本発明は、下記実施形態に限られるものではない。
〔空調装置〕
図1に示すように、本発明の空調装置Aは、居室、浴室、その他の除菌対象空間B内の空気を吸い込む吸気口1と、吸い込まれた空気と熱交換する熱交換器2と、前記熱交換器2で熱交換された空気を除菌対象空間B内に放出する吹出口3と、前記吸気口1から吹出口3に空気を搬送させる、軸流ファン等の送風手段4と、前記熱交換器2の空調運転中に、前記搬送される空気の流れる処理空間Cにマイクロプラズマを供給して除菌対象空間B内に放出可能にするマイクロプラズマ発生手段5とを備え、天井6に設けられた開口部6aに埋め込んだような状態で取り付けられる。
また、前記空調装置Aは、前記処理空間C内を、加湿された除菌条件に調製する調製手段Dを備え、前記熱交換器2に対する空調運転としての冷房運転または除湿運転の停止後、除菌条件下で前記マイクロプラズマ発生手段5を作動させる除菌運転手段Eを備えてなる。
前記熱交換器2の下方には、前記熱交換器2で発生するドレンを受けるドレンパン7を備え、冷房運転または除湿運転を行った場合に、前記熱交換器2に発生するドレンをドレン排出管7aに誘導するドレン排出路として機能するとともに、前記ドレンを一時貯留、排出切換えする切換弁7bを前記ドレン排出管7aに設けて構成してある。
また、前記吸気口1には、除塵用のフィルタ1aが設けられるとともに、前記吹出口3には、前記マイクロプラズマ発生手段5から発生したマイクロプラズマに起因して生じたオゾンを分解除去するオゾン除去手段としてのオゾン除去フィルタ3aが設けられている。
〔マイクロプラズマ発生手段〕
図2に示すように、前記マイクロプラズマ発生手段5は、互いに略平行に配置される一対の電極板5a,5bと、前記電極板5a,5bにプラズマ発生用の電圧を印加する電圧印加装置とを備えるとともに、 前記一対の電極板5a,5bのそれぞれに、複数の貫通孔5cを前記電極板5a,5bの厚み方向に形成して、前記一対の電極板5a,5bの対向する表面の少なくとも一方に誘電体層を形成可能に構成されたている。
具体的には、ハウジング50,51内部に一対の電極板5a、5bを固定支持させ、図1に示すように、マイクロプラズマ発生手段5内部を流れる空気の流通方向を、前記処理空間Cにおける空気の流通方向に沿わせ、一方の電極板5aから他方の電極板5bに向かって流通するように前記処理空間C内に設けられている。
電極板5a、5bは、大気圧中でマイクロプラズマを発生させるための電極として用いるため、高温での耐酸化性を有する各種のステンレス鋼で形成されたものを用いるのが好ましい。このようなステンレス鋼としては、たとえば、マルテンサイト系ステンレス鋼(martensitic stainless steels)、フェライト系ステンレス鋼(ferritic stainless steels)、オーステナイト系ステンレス鋼(austenitic stainless steels)、オーステナイト・フェライト系ステンレス鋼(austenitic−ferritic stainless steels)、析出硬化系ステンレス鋼(precipitation hardening stainless steels)等がある。なお、ステンレス鋼以外の金属を用いて電極板5a、5bを形成しても良い。ここで、電極板5a、5bの板厚(図2における空気の流通方向の厚み)は、1mm以上とするのが好ましい。
電極板5a、5bには空気が通過可能な貫通孔5cが厚み方向に複数形成されている。本実施形態では、貫通孔5cは、断面形状が円形であり、平面視で六方格子(三角格子、60度千鳥)状に配置されている。複数の貫通孔5cは同一の孔径を有しており、貫通孔5c間に位置する電極板5a,5b部分に関し、隣接して配置される貫通孔5c間の最小離間長さは、貫通孔5cによらず一定の値となっている。電極板5a,5bに形成される貫通孔5cの孔径は、1.5mm以上3mm以下とすれば、マイクロプラズマ発生手段5は流路抵抗が低くなるとともに、充分なマイクロプラズマ発生量を確保できるので好ましい。
本実施形態にかかるマイクロプラズマ発生手段5は、一対の電極板5a、5b間に誘電体バリア放電を生起させマイクロプラズマを発生させる。そのため、一対の電極板5a、5bの互いに対向する面のうち少なくとも一方の面には誘電体膜5dを形成することになる。そこで、電極板5a、5bに隣接して配設される貫通孔5c間に位置する電極板5a、5b部分に関し、隣接して配設される貫通孔5c間の最小離間長さは、少なくとも1mmとするのが好ましい。
また、これらの面に加え、貫通孔5cの内周面にも誘電体膜5dを形成する構成としてもよい。このように誘電体膜5dを形成することで、一対の電極板5a、5b間に安定してマイクロプラズマを発生させることができる。誘電体膜5dの膜厚は、たとえば、50μm以上500μm以下とすることが好ましい。また、誘電体膜5dは、たとえば、SiO2、Al23、MgO、ZrO2、Y23、PbZrO3−PbTiO3、BaTiO3、TiO2、ZnO等や、これらの複合酸化物により構成することができる。
マイクロプラズマ発生手段5を構成する一対の電極板5a,5bは、具体的には、ハウジング50、51により挟持された状態で締結機構(ボルト52およびナット53より成る)により互いに締結固定されている。除菌対象の流体である空気は、ハウジング50、51の内部に形成された空間を、図2に破線矢印で示す方向に流れる。ここで、マイクロプラズマ発生手段5は、図1に示すように、処理空間Cにおける空気の流通方向と、マイクロプラズマ発生手段5内部を流れる空気の流通方向が一致するように空調装置A内に設けられている。ここで、マイクロプラズマ発生手段5の内部に形成された空間を、プラズマ発生空間Fとする。
プラズマ発生空間Fは、マイクロプラズマ発生手段5の外観と同じ方向に略円筒状に形成されている。マイクロプラズマ発生手段5は、図2に示すように、プラズマ発生空間Fにおいて気体の流通方向を横断して互いに略平行に配置される一対の電極板5a、5bと、電極板5a、5bにプラズマ発生用の電圧を印加する高周波電源54とを備えて構成される。また、電極板5a、5bの表面には誘電体膜5dが形成され、高周波電源54と一対の電極板5a、5bのそれぞれとは電気配線により電気的に接続されている。そして、一対の電極板5a、5b間に高周波電源54から交流電圧を印加することで、一対の電極板5a、5b間にストリーマ形式の誘電体バリア放電を生起させ、マイクロプラズマを生成することができる。このマイクロプラズマにより生成された活性種(OHラジカルやO原子と考えられる)が、一対の電極板5a、5bに形成された貫通孔5cを通過する空気の流れによりマイクロプラズマ発生手段5の外へと運ばれ、吹出口3を通じて除菌対象空間B内へ放出される。
本実施形態では、一対の電極板5a、5bは、電極板5a、5bの周縁部に沿う形状の円環状のスペーサ5eを間に挟持した状態で互いに固定されている。このスペーサ5eは一様の厚みを有しており、一対の電極板5a、5bは互いに略平行になるように配置される。よって、一対の電極板5a、5b間に形成される空隙の板面に直交する方向の長さは、このスペーサ5eの厚みにより厳密に定められる。一対の電極板5a、5bをこのように配設することで、一対の電極板5a、5b間に形成される空隙を板面に沿う方向において略均一にすることができ、誘電体バリア放電を均一に安定して発生させることが可能となっている。スペーサ5eの厚みは、たとえば、5〜500μm以下の値から選択することができる。この時、上記の長さも少なくとも500μm以下となり、一対の電極板5a、5b間に印加する交流電圧の波高値を1000V程度と比較的低い値としても、マイクロプラズマを発生させることができる。この場合、一対の電極板5a、5b間に波高値が1000V以上の交流電圧が印加される構成とすると好適である。このようなスペーサ5eは、たとえば、ポリエチレン樹脂、フッ素樹脂等の合成樹脂やセラミックス等の絶縁材料により形成することができる。
なお、一対の電極板5a、5bの互いに対向する面の双方に誘電体膜5dが形成され、当該誘電体膜5dが電極板5a、5bの板面に直交する方向(厚み方向)に凹凸(たとえば、5μm以上50μm以下の高低差を有する凹凸)を有する場合には、上記のスペーサ5eを介さずに一対の電極板5a、5bを積層するように互いに固定する構成としても好適である。この場合、上記の凹凸により形成される間隙において誘電体バリア放電が生じるため、一対の電極板5a、5b間にマイクロプラズマを発生させることができる。
なお、本実施形態では、一対の電極板5a、5bは同じ構成のものであり、一対の電極板5a、5bは、板面に直交する方向から見て、双方の電極板5a、5bに形成された貫通孔5c同士が全体として互いに重なり合うように円周方向に位置決めされ、互いに固定されている。そのため、図2に示すように、除菌対象の空気は貫通孔5cの間を通過することができ、除菌対象の空気の流れを大きく阻害することなく一対の電極板5a、5bを厚さ方向に近接して配置することができる。その結果、マイクロプラズマを発生させるために一対の電極板5a、5b間に印加することが必要となる電圧の大きさを低く抑えることができ、少ない消費電力で効率的にマイクロプラズマ発生手段5にマイクロプラズマを発生させることが可能な構成となっている。
本実施形態においては、一対の電極板5a、5bおよび高周波電源54が、本発明におけるマイクロプラズマ発生手段5に相当する。
〔オゾン除去手段〕
マイクロプラズマ発生手段5において、一定の除菌効果が得られる程度の電圧を一対の電極板5a、5b間に印加すると、一対の電極板5a、5b間に環境上の観点から無視できない程度のオゾンが発生する場合がある。また、排出用電動ファン12は、内部にオゾン除去フィルタ3aを備え、排出される空気がオゾン除去フィルタ3aを通過するように構成されている。オゾン除去フィルタ3aは、たとえば、二酸化マンガン、酸化ニッケル、四三酸化鉄、酸化銅、炭酸コバルト、炭酸ニッケル、および炭酸銅から選ばれるいずれか一種または複数種の組み合わせからなるオゾン分解触媒と、ハニカム状に構成された触媒担持用の構造体とから構成される。なお、このようなオゾン除去フィルタ3aとしては種々公知の構成のものを適用することができる。
以下に空調装置Aの運転方法について説明する。
〔空調運転〕
送風手段4を回転駆動すると、吸気口1から除菌対象空間B内の空気を吸引し、吸引した空気を吹出口3から排出するように配置されている。そして、送風手段4の働きにより吸入口21から吸引された空気は、前記搬送される空気の流れる処理空間C内において、熱交換器2に接した後、吹出口3から除菌対象空間B内へと戻される。この際、前記熱交換器の上流側で、前記送風手段4により搬送される空気の流路における前記熱交換器2よりも上流側(上述の例では吸気口1と送風手段4との間)に設けられているので、その空気の流れの一部がマイクロプラズマ発生手段5の内部に設けられた空間であるプラズマ発生空間Fを通過し、マイクロプラズマを含んだ状態で熱交換器2を経由して熱交換により空気調和された後、除菌対象空間Bに放出される。
すなわち、送風手段4を備える空間は、送風手段4によって吸引された空気の一部をマイクロプラズマ発生手段5のプラズマ発生空間Fに送り込んだ後、除菌対象空間B内へと戻す処理空間Cを形成している。なお、吸引された空気のうちプラズマ発生空間Fに送り込まれなかった分は、マイクロプラズマ発生手段5の下流側で、プラズマ発生空間Fに送り込まれた空気と混ざって、除菌対象空間B内へと戻る。
これにより通常の空調運転が行われ、前記除菌対象空間Bが空調されるとともに除菌される。
前記空調装置Aが、空調運転として冷房運転または除湿運転をおこなった場合、前記熱交換器2は、除菌対象空間Bから取り入れた空気を冷却して、その空気に含有する水分を結露させる。結露した水分は、前記熱交換器2を下方に伝ってドレンパン7に入る。冷房運転または除湿運転中は、このような水分が連続的に発生するので。前記ドレン排出管7aは、切換弁7bにより常時開とされ、排水を行っている。前記切換弁7bは、CPU、記憶装置等を搭載したマイコンからなる制御装置9により開閉切換えされる構成となっている。なお、前記制御装置9は、空調装置Aの熱交換器2、送風手段4等のON−OFFについても制御するものとし、制御にかかる制御信号の入出力機構、制御のために必要な温度センサ、湿度センサ等のセンサ類を備えるものとする。このような構成としては、種々公知の構成を採用することができる。
〔空調装置の運転方法:除菌運転〕
空調装置Aが空調運転を終了した場合、前記空調運転が冷房運転または除湿運転であった場合の運転形態の一例を、図3に示すタイミングチャートにしたがって説明する。
〔加湿工程〕
空調装置Aの運転が停止されると、送風手段4の回転が停止される(t1)。その後、熱交換器2からのドレンの発生はしばらく続くが、切換弁7bを閉とすると(t2)、ドレンの排水を停止する。すると、前記ドレンパンにはドレンが貯留され始めるとともに、前記処理空間内の湿度が上昇し始める。ドレンが略落下しきった時点(t3)で前記処理空間内の湿度が絶対湿度0.028g水/g乾燥空気となり、絶対湿度0.01g水/g乾燥空気以上に達しているので、後述の実験結果より、前記マイクロプラズマ発生手段5によるマイクロプラズマによる除菌効果が高くなったと考えられる環境となる。
本例では、切換弁7bを制御装置9で切換え自在にする構成が前記調製手段Dとして機能している。また、t3時点で前記処理空間内の湿度が十分高くなっていない場合には、切替弁を閉とした後、ドレンパン7に水がたまった状態をしばらく保持することもできる。この場合、湿度が十分に上昇したことを知るには、前記処理空間内に湿度センサを設けるとともに、前記制御装置9が、その湿度センサからの出力に基づいて動作するように設定しておくことができる。
〔除菌工程〕
上記環境において、前記切換弁を開とし、以後不要となるドレン水を排出する(t3〜t4)とともに、マイクロプラズマ発生手段5による放電をおこなうとともに、空調装置Aの送風手段4の運転を開始する(t5)。これにより、高温湿度条件でマイクロプラズマ発生手段5からのマイクロプラズマを処理空間Cに発生させることができ、発生したマイクロプラズマが、送風手段4により搬送されて、熱交換器2に接触するので、その熱交換器2を除菌可能にする除菌工程がおこなえる。なお、本例では、マイクロプラズマ発生手段5からのマイクロプラズマ放出し終えた(t6)後、わずかに送風手段4の運転を継続し(t7)、処理空間C内に発生したマイクロプラズマを有効に熱交換器2に供給する構成となっている。
本例では、切換弁7bの切換および送風手段4のON−OFF切換、マイクロプラズマ発生手段5のON−OFF切換を制御装置9で切換自在にする構成が除菌運転手段Eとして機能している。
なお、調製手段Dおよび除菌運転手段Eは、前記制御装置9により駆動されるが、動作条件は、前記制御装置9に設けられた記憶手段に記憶される時間情報に基づいて行われてもよく、別途設けられる湿度センサ等の出力に基づいて行われてもよく、制御装置9の動作条件は、種々公知の手段により規定することができる。また、ドレンパン7に貯留された水は、前記切替弁を開とする事により排水したが、前記ドレン排出管に排水ポンプを設けて、強制的に排出するようにもできる。このように強制的に排水することができると、前記調製手段Dによる湿度の制御が応答性よく行えるようになり、効率よい除菌工程を行いやすくなる。
たとえば、上記の例では、記憶手段に記憶された時間情報に基づき、t1を基準としてt2を300秒、t3を2100秒、t4を2200秒、t5を2260秒、t6を2860秒、t7を2920秒後と設定することにより好適な除菌運転が可能となっている。
上記空調装置Aの運転方法において、前記加湿工程および前記除菌工程を、図4に示すタイミングチャートにしたがっておこなうこともできる。
〔加湿工程・除菌工程〕
図4においてt21〜t23が図3における加湿工程のt1〜t3に該当する。上記環境において、前記切換弁を開とし、以後不要となるドレン水を排出する(t23〜t24)とともに、熱交換器2を作動させて、前記処理空間C内を加温する(t25)。前記処理空間Cを加温すると、前記処理空間C内の温度は上昇するとともに、熱交換器2に付着して残留していた水分や、t24以後に発生したわずかなドレンが気化して絶対湿度の上昇が見られ、より好適な除菌条件に調製することができる。このとき、温度の上昇に伴い、相対湿度(RH)は低下するが、充分高い絶対湿度に基づき高い除菌効果が発揮される。前記処理空間Cの温度が上昇すると、前記マイクロプラズマ発生手段5を作動して放電をおこなうとともに、空調装置Aの送風手段4の運転を開始する(t26)。その後、マイクロプラズマ発生手段5からのマイクロプラズマ放出し終えた(t27)後、わずかに送風手段4の運転を継続し(t28)先と同様に発生したマイクロプラズマを有効に熱交換器2に供給して運転を終了する。
本例では、前記熱交換器2を作動させて処理空間Cの温度を上昇させる制御を前記制御手段によって行うことができ、これらをもって、前記処理空間C内の温度を昇温させる加熱手段を構成する。
〔マイクロプラズマの除菌効果〕
図5に、マイクロプラズマにより発生する活性種の除菌効果の湿度依存性を示す。なお、ここでの除菌対象は空気中を浮遊する浮遊菌である。図5の縦軸は、浮遊菌の数を、横軸は、マイクロプラズマによる処理時間を示している。図中の70%RHおよび30%RHは、これらの湿度雰囲気下においてマイクロプラズマを発生させた場合を、Controlは、マイクロプラズマを発生させない場合を示している。図から、マイクロプラズマにより発生する活性種は、高湿度雰囲気下において、特に強力に浮遊菌を除菌できることがわかる。
次に、付着菌に対するマイクロプラズマにより発生する活性種の除菌効果を説明する。説明にあたってまず、図6に、従来技術である換気装置の運転(「換気扇のみ」と記載)による付着菌の除菌効果を示す。図6に示すデータは、冬季に浴室において公知の浴室換気装置を各種頻度(毎日、3回/週、1回/週)で動作させたときの、浴室内の各位置(床、床から10cmの位置にある壁面、床から110cm
の位置にある壁面天井)での真菌数を計測したものである。比較例として、浴室換気装置ではなく、換気扇のみを動作させた場合のデータも加えてある。図から、浴室換気装置による浴室の換気によっても、除菌効果があることがわかるとともに、動作頻度を上げるほど除菌効果が上がることがわかる。しかし、毎日換気を行ったとしても、完全には浴室内の付着菌を除菌できないことがわかる。
次に、従来技術に対するマイクロプラズマを用いた除菌方法の優位性を明らかにするため、高湿度雰囲気下におけるマイクロプラズマの付着菌の除菌効果を以下の方法で調べた。
(実験方法)
図7に実験装置の模式図を示す。1m3のボックス86内で超音波加湿器84を用いて湿度を35%RH、50%RH、70%RH、90%RHに調整した。各試験区において、スライドガラス82上に100μLのPDA(ポテトデキストロース寒天培地)とカビ胞子83(Phoma)液10μLを混釈して添加し、湿度調整された1m3のボックス86内に放置した。Phomaは、ユニットバスなどの浴室内で繁殖するカビの代表である。Phoma胞子液の調製は、PDA寒天培地上で30℃の雰囲気下、7日間培養したカビ胞子を生理食塩水にて懸濁し、ガーゼにてろ過し胞子を採取した。
1m3のボックス86内に設置したマイクロプラズマ発生手段5による放電は、30分/日(印加電圧:1kV)の頻度で3日間連続して実施した。放電の際、同時に軸流ファン81により風量0.5m3/分で、マイクロプラズマ発生手段5に風を送り込み、放電により発生する活性種(OHラジカル、O原子、O3等)をボックス86内に放出させた。また、放電と同時に拡散用ファン85によって、ボックス86内の空気が攪拌した。放電後は、毎回人工気象器内にスライドガラス82を放置し、温度30℃の雰囲気下、湿度90%RHで培養した。放電をしない比較試験は、湿度35%RHで実施した。3日後に、顕微鏡で胞子からの菌糸の伸びを観察し発芽率を求めた。
(実験結果)
図8に、各実験条件において観察された付着菌の発芽率を示す。図8の縦軸は、付着菌の発芽率を、横軸は実験条件を示している。実験条件は、マイクロプラズマ発生手段5の動作状況をON/OFFで示すとともに、括弧内に実験時の湿度を示している。低湿度(湿度35%RH)の条件下でマイクロプラズマを発生させた場合は、放電しない場合と同様、付着菌の死滅は認められず胞子が発芽して菌糸の伸長が見られた。湿度を50%RHに上げると、胞子の発芽率は60%まで減少した。湿度を70%RH、90%RHに上昇させた条件では、発芽が見られず死滅することが確認できた。
(総括)
以上の結果から、高湿度雰囲気下において、マイクロプラズマが浮遊菌、付着菌の双方に対し高い除菌効果を示すことが確認できた。なお上記実験は、所定の実験環境温度の元で行われており、相対湿度と絶対湿度は対応するものであるが、上記加熱手段Gを用いた例からも、前記処理空間を加湿された除菌条件とする場合には、所定の絶対湿度を確保することを規定することが適切であることがわかる。ここで、絶対湿度を0.01g水/g乾燥空気以上となる除菌条件に加湿することが望ましく、さらには、0.025g水/g乾燥空気以上とすることが好ましい。
〔その他の実施形態〕
上記の実施形態においては、誘電体層として導電性の金属板の片面に誘電体膜5dを形成し、プラズマ発生に使用する電極とする例を示した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。したがって、たとえば、酸化チタン等の誘電体粉末を成形・焼結して誘電体の板状体を得、この板状体の片面全面に導電体からなる電極膜を形成し、プラズマ発生用の電極としても良い。
熱交換器2を含む処理空間をより効率的に雑菌やカビの増殖による異臭発生の防止ができ、より快適に使用することができる空調装置Aを提供することができる。
1 :吸気口
1a :フィルタ
2 :熱交換器
3 :吹出口
3a :オゾン除去フィルタ
4 :送風手段
5 :マイクロプラズマ発生手段
5a、5b:電極板
5c :貫通孔
5d :誘電体膜
5e :スペーサ
6 :天井
6a :開口部
7 :ドレンパン
7a :ドレン排出管
7b :切換弁
50、51:ハウジング
52 :ボルト
53 :ナット
54 :高周波電源
81 :軸流ファン
82 :スライドガラス
83 :カビ胞子
84 :超音波加湿器
85 :拡散用ファン
86 :ボックス
A :空調装置
B :除菌対象空間
C :処理空間
D :調製手段
E :除菌運転手段
F :プラズマ発生空間

Claims (5)

  1. 除菌対象空間内の空気を吸い込む吸気口と、
    吸い込まれた空気と熱交換する熱交換器と、
    前記熱交換器で熱交換された空気を除菌対象空間内に放出する吹出口と、
    前記吸気口から吹出口に空気を搬送させる送風手段と、
    前記熱交換器の空調運転中に、搬送される空気の流れる処理空間にマイクロプラズマを供給して除菌対象空間内に放出可能にするマイクロプラズマ発生手段とを備え、
    前記マイクロプラズマ発生手段が、互いに略平行に配置される一対の電極板と、前記電極板にプラズマ発生用の電圧を印加する電圧印加装置とを備えるとともに、
    前記一対の電極板のそれぞれに、複数の貫通孔を前記電極板の厚み方向に形成して、前記一対の電極板の対向する表面の少なくとも一方に誘電体層を形成可能に構成され、
    前記処理空間内を、加湿された除菌条件に調製する調製手段を備え、
    前記マイクロプラズマ発生手段が、前記送風手段により搬送される空気の流路における前記熱交換器よりも上流側に設けられ、
    前記熱交換器に対する空調運転としての冷房運転または除湿運転の停止後、除菌条件下で前記マイクロプラズマ発生手段を作動させる除菌運転手段を備えた空調装置。
  2. 前記調製手段が、前記熱交換器で発生するドレンを受けるドレンパンに貯留されるドレンを貯留、排出切換えする切換弁を備える請求項1に記載の空調装置。
  3. 前記調製手段が、前記処理空間内の温度を昇温させる加熱手段を備える請求項1または2に記載の空調装置。
  4. 前記除菌対象空間内に放出される空気中に含まれるオゾンを除去するオゾン除去手段が設けられている請求項1〜3のいずれか一項に記載の空調装置。
  5. 除菌対象空間内の空気を吸い込む吸気口と、
    吸い込まれた空気と熱交換する熱交換器と、
    前記熱交換器で熱交換された空気を除菌対象空間内に放出する吹出口と、
    前記吸気口から吹出口に空気を搬送させる送風手段と、
    前記熱交換器の空調運転中に、搬送される空気の流れる処理空間にマイクロプラズマを供給して除菌対象空間内に放出可能にするマイクロプラズマ発生手段とを備え、
    前記マイクロプラズマ発生手段が、互いに略平行に配置される一対の電極板と、前記電極板にプラズマ発生用の電圧を印加する電圧印加装置とを備えるとともに、
    前記一対の電極板のそれぞれに、複数の貫通孔を前記電極板の厚み方向に形成して、前記一対の電極板の対向する表面の少なくとも一方に誘電体層を形成可能に構成された空調装置を、
    空調運転としての冷房運転または除湿運転の停止後、前記処理空間内を絶対湿度を0.01g水/g乾燥空気以上となる除菌条件に加湿する加湿工程を行い、
    前記マイクロプラズマ発生手段を作動させて、前記送風手段により搬送される空気の流路における前記熱交換器よりも上流側からマイクロプラズマを供給する除菌工程をおこなう空調装置の運転方法。
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