JP3892109B2 - 食品工場用空気調和システム - Google Patents

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  • Air-Conditioning Room Units, And Self-Contained Units In General (AREA)
  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品加工業などの作業ラインで使用される空気調和システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
平成8年5月に我が国の食品衛生法に「総合衛生管理製造過程による承認制度」としてHACCPシステムが導入・施工されたことからもわかるように、近年、食品加工業などの作業ラインにおいて食品衛生管理の徹底を図る目的から新しい空調システムの提案が求められている。
【0003】
なお、HACCPシステムとは、Hazard Analysis Critical Control Point Systemの略で、1960年代のアポロ計画で宇宙食の安全を確保するために、病原微生物対策を目的に開発・研究された品質管理手法のことである。
【0004】
従来、この種の空調システムは、特開平7−265031号公報に記載されたものが知られている。
【0005】
以下、その空調システムについて図12を参照しながら説明する。
図に示すように作業ゾーン全体を囲うように本体枠101が設けられ、本体枠101の四隅には天井吊り下げ用に吊具102が備えられている。前記本体枠101に天面には内面を覆うように防塵フード103および内部に清浄空気を導入するための送風機104が設けられ、天面内面には内部の空気を殺菌するための殺菌灯105が設けられている。また、本体枠101の外周部にはカーテン106が吊り下げられ、外部からの空気の進入を抑制する構造となっており、衛生的なゾーンを確保するために作業ゾーン全体の空気を処理する構成となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の空調システムでは、食品だけを集中的に冷却するのではなく作業ゾーン全体の空気を空調処理する構成となっていた。そのため加工すべき食品の最適温度(一般的に15℃前後)と作業者の最適温度(一般的に22℃前後)に温度的な差異を生じているため、一方の最適温度環境にしてしまうと他方は最適温度範囲から外れてしまうといった課題を有していた。
【0007】
また、作業ゾーン全体を空調処理する構成となっていたため、エネルギーロスが比較的多いという課題も有していた。
【0008】
したがって、食品と作業者の双方に最適な環境をもたらすとともに、エネルギーロスの少ない効率的な空気調和システムが要求されている。
【0009】
また、従来の空気調和システムでは、同一ブース内に入っている関係上、作業者自身から発生する粉塵は排除することが難しく、作業者の着衣に対して相当の注意を払わなければ、食品内に作業者の髪の毛などが混入する可能性もあり、作業者自身から発生する粉塵も加工する食品から効率的に排除できるシステムが要求されている。
【0010】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、作業ラインのみに清浄空気を供給することができ、また作業者から発生する粉塵も粗塵フィルターを介した半清浄空気により排除することができる食品工場用空気調和システムを提供することを目的としている。
【0011】
また、従来の空調システムでは、殺菌灯などによる作業ゾーン全体を処理しているため充分な殺菌処理をおこなうためには強力な殺菌用紫外線ランプなどが必要となり、これは同時に人体にとっては不安全性という課題があり、衛生的かつ人体に安全なシステムが要求されている。
【0012】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、食品を冷却する冷風のみを殺菌することができ、人体に安全で、より衛生的な空気を排出できる食品工場用空気調和システムを提供することを目的としている。
【0013】
また、従来の空調システムでは、作業ゾーン全体の空気を処理しているため、作業者や加工物の出入りが頻繁であると加工する食品の温度変化が大きくなってしまうという課題があり、きめ細かく温度管理を実施できるシステムが要求されている。
【0014】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、食品を冷却する冷風の温度をライン工程別あるいは食品別に設定することができ、きめ細かい温度管理を実現することができる食品工場用空気調和システムを提供することを目的としている。
【0015】
また、従来の空調システムでは、作業ゾーン全体の空気を処理するとともに食品に吹き付ける冷風の影響で加工する食品が乾燥してしまうという課題があり、食品の乾燥を防止する空気調和システムが要求されている。
【0016】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、乾燥が好ましくない食品を冷却する場合、吹き付ける冷風の湿度を本体に備えられた噴霧式加湿器により高められることができ、食品の乾燥を防止することができる食品工場用空気調和システムを提供することを目的としている。
【0017】
そして、従来の空調システムでは、作業ゾーン全体の空気を処理しているため、比較的エネルギー消費が大きく、食品のみに低温の冷風を吹き付けられないという課題があり、食品のみを効率的に冷却することができる空気調和システムが要求されている。
【0018】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、食品の近傍に冷風を供給することができ、効率的に食品を冷却することができる食品工場用空気調和システムを提供することを目的としている。
【0019】
また、従来の空調システムでは、作業者自身が発生する粉塵を十分排除できないという課題があり、作業者自身が発生する粉塵を効率的に排除することができるシステムが要求されている。
【0020】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、食品の近傍に冷風を供給することができ、効率的に食品を冷却することができ、下方からの送風空気により効率的に作業者から発生する粉塵を排除できる食品工場用空気調和システムを提供することを目的としている。
【0021】
また、従来の空調システムでは、食品加工室の中に備えられた作業ゾーンのみの清浄空間であって、出入りが不便であるとともに、作業ゾーン以外の食品加工室には外気粉塵が侵入し易いものであった。そのため、作業ゾーンの清浄度を保つためには極めて高性能なフィルターが要求されていた。
【0022】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、外気処理フィルターを介して外気を導入しながら食品加工室全体を冷却する主空気調和機を備えることにより、加工室全体が陽圧(大気に対してプラス圧力)かつクラス10万前後の清浄度を保つため、作業ライン上の空調機に設置するフィルターは一般的な高性能フィルターであっても食品に触れる空気はクラス1000前後を保つことが可能となり、しかも外気粉塵の侵入を防止できる食品工場用空気調和システムを提供することを目的としている。
【0023】
また、従来の空調システムでは、上記したように、出入りが不便かつ作業ゾーン以外の食品加工室には外気粉塵が侵入し易かった。
【0024】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、外気処理フィルターを介して外気を導入しながら食品加工室全体を冷却する主空気調和機を備え、加工室全体は陽圧(大気に対してプラス圧力)を保ちながら、さらに外部との出入り口にエアーシャワーを採用することで外気粉塵を侵入しにくくするとともに作業者自身に付着した粉塵を吹き飛ばし、外部からの粉塵の侵入を総合的に防止できる食品工場用空気調和システムを提供することを目的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明の食品工場用空気調和システムの一つの手段は、風上側より粗塵用フィルターおよび熱交換器を併設した本体ユニットと、1ユニットにつき送風機と高効率フィルターを備えた送風ユニットと、前記本体ユニットの吹出口と連通し、前記各送風ユニットに冷風を搬送するためのダクトユニットを配し、また、本体ユニット内部に送風機と、冷風風路とは別の風路を設け、各送風ユニットの両側に前記本体ユニットから連通する送風専用ダクトを備え、送風ユニットにより、作業ラインのみに冷却された清浄空気を供給し、本体ユニットの送風機より排出される冷却されない空気を作業者にあたるように吹き出して、作業者から発生する粉塵を排除する構成としたものである。
【0026】
本発明によれば、作業ラインのみに冷却された空気を供給することができ、また作業者から発生する粉塵も清浄空気により排除することができ、食品と作業者の双方に最適な環境をもたらすとともに、エネルギーロスの少ない効率的な食品工場用空気調和システムを提供できる。
【0029】
また、他の手段は、各送風ユニット内部の高効率フィルター下部に噴霧式加湿器を設けた構成としたものである。
【0030】
本発明によれば、食品の乾燥を防止することができる食品工場用空気調和システムを提供できる。
【0031】
また、他の手段は、フィルターを介して外気を導入しながら食品加工室全体を冷却する主空気調和機を備えることにより、前記加工室全体が陽圧(大気に対してプラス圧力)となるようにした構成としたものである。
【0032】
本発明によれば、外気粉塵の侵入を防止できる食品工場用空気調和システムを提供できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、風上側より粗塵用フィルターおよび熱交換器を併設した本体ユニットと、1ユニットにつき送風機と高効率フィルターを備えた送風ユニットと、前記本体ユニットの吹出口と連通し、前記各送風ユニットに冷風を搬送するためのダクトユニットを配し、また、本体ユニット内部に送風機と、冷風風路とは別の風路を設け、各送風ユニットの両側に前記本体ユニットから連通する送風専用ダクトを備え、送風ユニットにより、作業ラインのみに冷却された清浄空気を供給し、本体ユニットの送風機より排出される冷却されない空気を作業者にあたるように吹き出して、作業者から発生する粉塵を排除する構成としたものであり、本体ユニット部の粗塵用フィルターを通過した室内空気が内部の熱交換器により冷却され、ダクト部に導出され、各送風ユニットに設けられた送風機に誘引され下部の高効率フィルターを通過し、清浄された冷風が下方に吹き出し、食品加工用作業ライン上の食品を冷却するという作用を有し、また、作業者から発生する粉塵も清浄空気により排除するという作用を有する。
【0035】
請求項に記載の発明は、各送風ユニット内部の送風機と高効率フィルターのボックス内に殺菌灯を設け、食品に搬送される冷風を予め殺菌することにより、粉塵を除去するとともに雑菌を除去したクリーンな冷風を供給する構成としたものであり、食品を冷却する冷風のみを殺菌するという作用を有する。
【0036】
請求項に記載の発明は、各送風ユニット内部の送風機吹出口部に温度センサーを設け、各送風ユニット毎(各ゾーン毎)に吹出空気温度を検知するとともに送風量を制御し、ライン工程別、あるいは食品別に温度管理をおこなう構成としたものであり、きめ細かい衛生管理を実現するという作用を有する。
【0037】
請求項に記載の発明は、各送風ユニット内部の高効率フィルター下部に噴霧式加湿器を設け、冷風吹出風の湿度を高めることにより食品の乾燥を防止する構成としたものであり、食品の近傍に冷風を供給することができ、効率的に食品を冷却するという作用を有する。
【0038】
請求項に記載の発明は、ダクトユニットおよび送風ユニットを食品加工用作業ラインの下部に設け、さらに同ラインの両側に冷風空気を搬送し、同ライン上で中央方向に偏向する冷風吹出口を備えたことにより、食品の近傍に冷風を吹き
出し、効率的に食品を冷却する構成としたものであり、作業者自身が発生する粉塵を排除するという作用を有する。
【0039】
請求項に記載の発明は、ダクトユニットおよび送風ユニットを食品加工用作業ラインの下部に設け、同ライン両側の冷風吹出口のさらに外側に冷却されない送風空気を上方に吹き出す送風吹出口を備え、作業者から発生する粉塵を効率よく排除する構成としたものであり、下方からの送風空気により効率的に作業者から発生する粉塵を排除するという作用を有する。
【0040】
請求項に記載の発明は、外気処理フィルターを介して外気を導入しながら食品加工室全体を冷却する主空気調和機を備えることにより、前記加工室全体が陽圧(大気に対してプラス圧力)となるようにしたものであり、外気粉塵の侵入を防止するという作用を有する。
【0041】
請求項に記載の発明は、食品加工室の出入口にエアーシャワーを設けたものであり、作業者自身に付着した粉塵を吹き飛ばすことで外部からの粉塵の侵入を総合的に防止するという作用を有する。
【0042】
【実施例】
以下、本発明の実施例について添付図面を参照しながら説明する。
【0043】
(実施例1)
図1および図2に示すように、本体ユニット1は、その内部に風上側より、粗塵用フィルター2、熱交換器3を併設し、下部に熱交換器3により発生する凝縮水を排水するためのドレンパン4を備え、空気の出口として吹出口5を備えている。そして仕切りA11により1ユニットごとに区切られた送風ユニット10は、その内部にダクトユニット20との仕切りB12を持った送風機13と、一定の間隔をおいて高効率フィルター14を下部に備え、上部に各送風ユニット10に冷風を搬送するための、本体ユニット1の吹出口5と連通するダクトユニット20により構成される。
【0044】
上記構成において、室内空気30は粗塵用フィルター2により清浄され、熱交換器3により冷却されたのち本体ユニット1の吹出口5よりダクトユニット20に導出される。そして、冷風31は各送風ユニット10の送風機13により下方に偏向され高効率フィルター14によりさらに清浄され、下方の食品加工用作業ライン35上の食品36を冷却することとなる。このときの食品加工用作業ラインの雰囲気温度は食品加工に適した15℃前後に保持されており、作業者周辺は22℃前後に保たれ、作業に適した温度となるように吹出温度と風量を調整している。
【0045】
したがって、食品と作業者の双方に最適な環境をもたらすとともに、エネルギーロスの少ない効率的な空気調和システムが実現できる。
【0046】
(実施例2)
図3および図4に示すように、実施例1の構成に加え、本体ユニット1内部に、熱交換器3の両端に冷風風路とは別の風路7を形成するための仕切板6で分割された空間に送風用の送風機8を備え、各送風ユニット10の両側に前記本体ユニット1の送風吹出口9から連通する送風専用ダクト21を備え、本体ユニット1の送風機8より排出される空気を冷風と同様に送風専用吹出口22により下方に吹き出すようにしている。
【0047】
上記構成において、室内空気30は粗塵用フィルター2により清浄され、一部が熱交換器3により冷却されたのち本体ユニット1の吹出口5よりダクトユニット20に導出される。また、室内空気30の粗塵用フィルター2を通過した他方の空気は、風路7を通り本体ユニット1内部の送風機8により送風吹出口9より送風専用ダクト21に導出される。
【0048】
そして、冷風31は各送風ユニット10の送風機13により下方に偏向され高効率フィルター14によりさらに清浄された冷風31が下方の食品加工用作業ライン35上の食品36を冷却することとなる。
【0049】
また、送風専用ダクト21に導出された冷却されない空気は冷風31と同様に送風専用吹出口22により下方に偏向され高効率フィルター14によりさらに清浄され、下方の食品加工用作業ライン35の横で作業している作業者37にあたり、作業者37から発生する粉塵を排除することができる。
【0050】
このように冷却されていない空気を用いて作業者からの粉塵を排除するようにしたので、効率的であると同時に作業者にとっても冷風気流がほとんど当たらないので快適である。
【0051】
(実施例3)
図5に示すように、実施例2の構成に加え、各送風ユニット10内部の、送風機13と高効率フィルター14のボックス内に殺菌灯15を設け、食品に搬送される冷風31を予め殺菌することとしたものである。
【0052】
上記構成において、送風ユニット10の送風機13により排出された冷風31は殺菌灯15により殺菌され雑菌を除去した冷風31が下部の高効率フィルター14を通過し、下方の食品加工用作業ライン35上に吹き付けることとなる。
【0053】
したがって食品を冷却する冷風のみを殺菌することができ、より衛生的な空気を排出できる食品工場用空気調和システムを実現できる。
【0054】
なお、本実施例は実施例2を基本として記載したが、これは実施例1を基本としても応用可能であることは言うまでもない。
【0055】
(実施例4)
図6に示すように、実施例2の構成に加え、各送風ユニット10内部の送風機13の吹出口部13Aに温度センサー16を設け、各送風ユニット10毎(各ゾーン毎)に吹出空気温度を検知するとともに送風量を制御するようにしている。
【0056】
上記構成において、送風ユニット10の送風機13により排出された冷風31の温度を温度センサー16により検知し、設定された温度になるように本体ユニット1の熱交換器3の温度を変化させたり、送風ユニット10の送風機13の送風量を変化させ、きめ細かく温度管理を実施できるシステムが構築できる。
【0057】
(実施例5)
図7に示すように、実施例2の構成に加え、各送風ユニット10内部の高効率フィルター14下部に噴霧式加湿器17を設けた構成としている。
【0058】
上記構成において、送風ユニット10の高効率フィルター14を通過した清浄された冷風31に水分を付加し、冷風吹出風の湿度を高めることで、乾燥が好ましくない食品を冷却する場合に、その食品の乾燥を防止することができる。
【0059】
(実施例6)
図8に示すように、実施例1の構成に加え、ダクトユニット20および送風ユニット10を食品加工用作業ライン35の下部に設け、同ライン35の両側に冷風31を搬送し、ライン上で中央方向に偏向させる冷風吹出口18を設けた構成としている。
【0060】
上記構成において、送風ユニット10の高効率フィルター14を通過した清浄された冷風31は冷風吹出口18より食品加工用作業ライン35上に吹き出され、食品のみを効率的に冷却することができる。
【0061】
(実施例7)
図9に示すように、実施例6の構成に加え、ダクトユニット20および送風ユニット10を食品加工用作業ライン35の下部に設け、同食品加工用作業ライン35の両側の冷風吹出口18のさらに外側に冷却されない送風空気32を上方に吹き出す送風吹出口19を設けた構成としている。
【0062】
上記構成において、送風ユニット10の高効率フィルター14を通過した清浄された冷風31は冷風吹出口18より食品加工用作業ライン35上に吹き出され、食品加工用作業ライン35上の食品のみを冷却し、別の風路を経由してきた冷却されない送風空気32は上方に吹き出し、作業者37から発生する粉塵を効率よく排除することができる。
【0063】
(実施例8)
図10に示すように、外気に面した給気口40にはNBS65〜90%程度の中高性能フィルターからなる外気処理フィルター41が設置されており、給気用送風機42を用いて主空気調和機43に外気を導入するようになっている。主空気調和機43は食品加工室44からの還気と外気の双方を混合吸気として主ダクト45を介しながら食品加工室44の空気調和をおこなう構成としている。そして食品加工室44は出入口46以外は略密閉構造となっており、この食品加工室44の内部には上記した実施例1〜7に相当する空気調和システムが備えられている。
【0064】
なお、食品加工室44には排気口47も設けられているが、この排気口47からの排気量は上記給気用送風機42の給気量よりも少なくなるよう、調整・設定をしている。
【0065】
上記構成において、外気処理フィルター41を介して外気を導入しながら食品加工室44全体を冷却する主空気調和機43を備えているため、食品加工室44全体が大気圧力に対してプラス圧力、いわゆる陽圧となるとともに、クラス10万前後の清浄度を保つことができる。
【0066】
したがって、食品加工室44自体の雰囲気がかなり高い清浄度を保持できるため、食品加工用作業ライン35上の高効率フィルター14は一般的な高性能フィルター(NBS90%前後の性能)であっても食品に触れる空気はクラス1000前後を保つことが可能となる。
【0067】
しかも食品加工室44全体が陽圧であるため、出入口46が開いた場合でも食品加工室44から外気の方向に向かって空気の移動がおこなわれるため、外気の中に含まれた浮遊粉塵の侵入を防止できる。
【0068】
(実施例9)
図11に示すように、実施例8の構成に加えて、高風速のジェット気流で作業者に着衣等に付着した粉塵を吹き飛ばすクリーンルーム出入口に用いられるエアーシャワー48を食品加工室44の出入口46に設けた構成としている。
【0069】
上記構成において、外気の中に含まれた浮遊粉塵の侵入防止のみならず、作業者自身に付着した粉塵を吹き飛ばすことで外部からの粉塵の侵入を総合的に防止することができる。
【0070】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、作業ラインのみ清浄空気を供給することができ、また、食品と作業者の双方に最適な環境をもたらすとともに作業者から発生する粉塵も冷風により効率的に排除することができ、エネルギーロスが少なく、食品衛生管理の徹底を図ることができるという有利な効果が得られる。
【0071】
また、作業ラインのみ清浄空気を供給することができ、また作業者から発生する粉塵も冷却されない送風空気により効率的に排除することができ、エネルギーロスが少なく、作業者を冷却することなく粉塵を排除できるため作業環境を向上できるという有利な効果が得られる。
【0072】
また、本発明によれば、人体に安全で、より衛生的な空気を排出することができ、雑菌の排除が容易となり、食品衛生管理の徹底をおこない得るという有利な効果が得られる。
【0073】
また、本発明によれば、食品を冷却する冷風の温度をライン工程別あるいは食品別に設定することができ、きめ細かい温度管理を実現することができるという有利な効果が得られる。
【0074】
また、本発明によれば、乾燥が好ましくない食品を冷却する場合、吹き付ける冷風の湿度を本体に備えられた噴霧式加湿器により高められることができ、食品の乾燥を防止することができるという有利な効果が得られる。
【0075】
また、本発明によれば、食品の近傍に冷風を供給することができ、効率的に食品を冷却することができるため、食品衛生管理の徹底を図ることができ、さらに作業者に冷風があたらないため快適な作業環境を創造することができるという有利な効果が得られる。
【0076】
また、本発明によれば、下方からの送風空気により効率的に作業者から発生する粉塵を排除できるという有利な効果が得られる。
【0077】
また、本発明によれば、加工室全体を陽圧に保持することで外気粉塵の侵入を防止できるという有利な効果が得られる。
【0078】
また、本発明によれば、エアーシャワーを採用することで外気粉塵を侵入しにくくするとともに作業者自身に付着した粉塵を吹き飛ばし、外部からの粉塵の侵入を総合的に防止できるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の食品工場用空気調和システムを示す斜視図
【図2】同断面図
【図3】本発明の実施例2の食品工場用空気調和システムを示す斜視図
【図4】同断面図
【図5】本発明の実施例3の食品工場用空気調和システムを示す断面図
【図6】本発明の実施例4の食品工場用空気調和システムを示す断面図
【図7】本発明の実施例5の食品工場用空気調和システムを示す断面図
【図8】本発明の実施例6の食品工場用空気調和システムを示す断面図
【図9】本発明の実施例7の食品工場用空気調和システムを示す断面図
【図10】本発明の実施例8の食品工場用空気調和システムを示す断面図
【図11】本発明の実施例9の食品工場用空気調和システムを示す断面図
【図12】従来の空調システムを示す斜視図
【符号の説明】
1 本体ユニット
2 粗塵用フィルター
3 熱交換器
5 吹出口
7 風路
8 送風機
10 送風ユニット
13 送風機
14 高効率フィルター
15 殺菌灯
16 温度センサー
17 噴霧式加湿器
18 冷風吹出口
19 送風吹出口
20 ダクトユニット
21 送風専用ダクト
31 冷風
32 送風空気
35 食品加工用作業ライン
41 外気処理フィルター
43 主空気調和機
44 食品加工室
48 エアーシャワー

Claims (8)

  1. 風上側より粗塵用フィルターおよび熱交換器を併設した本体ユニットと、1ユニットにつき送風機と高効率フィルターを備えた送風ユニットと、前記本体ユニットの吹出口と連通し、前記各送風ユニットに冷風を搬送するためのダクトユニットを配し、
    また、本体ユニット内部に送風機と、冷風風路とは別の風路を設け、
    各送風ユニットの両側に前記本体ユニットから連通する送風専用ダクトを備え、
    送風ユニットにより、作業ラインのみに冷却された清浄空気を供給し、
    本体ユニットの送風機より排出される冷却されない空気を作業者にあたるように吹き出して、作業者から発生する粉塵を排除する構成とした食品工場用空気調和システム。
  2. 各送風ユニット内部の送風機と高効率フィルターのボックス内に殺菌灯を設け、食品に搬送される冷風を予め殺菌することにより、粉塵を除去するとともに雑菌を除去したクリーンな冷風を供給する請求項1記載の食品工場用空気調和システム。
  3. 各送風ユニット内部の送風機吹出口部に温度センサーを設け、各送風ユニット毎(各ゾーン毎)に吹出空気温度を検知するとともに送風量を制御し、ライン工程別、あるいは食品別に温度管理をおこない、きめ細かい衛生管理を実現するよう構成した請求項1または2記載の食品工場用空気調和システム。
  4. 各送風ユニット内部の高効率フィルター下部に噴霧式加湿器を設け、冷風吹出風の湿度を高めることにより食品の乾燥を防止する構成とした請求項1〜3いずれかに記載の食品工場用空気調和システム。
  5. ダクトユニットおよび送風ユニットを食品加工用作業ラインの下部に設け、さらに同ラインの両側に冷風空気を搬送し、同ライン上で中央方向に偏向する冷風吹出口を備えたことにより、食品の近傍に冷風を吹き出し、効率的に食品を冷却する構成とした請求項1〜4いずれかに記載の食品工場用空気調和システム。
  6. ダクトユニットおよび送風ユニットを食品加工用作業ラインの下部に設け、同ライン両側の冷風吹出口のさらに外側に冷却されない送風空気を上方に吹き出す送風吹出口を備え、作業者から発生する粉塵を効率よく排除する構成とした請求項5記載の食品工場用空気調和システム。
  7. 外気処理フィルターを介して外気を導入しながら食品加工室全体を冷却する主空気調和機を備えることにより、前記加工室全体が陽圧(大気に対してプラス圧力)となるようにした請求項1〜6いずれかに記載の食品工場用空気調和システム。
  8. 食品加工室の出入口にエアーシャワーを設けた請求項1〜7いずれかに記載の食品工場用空気調和システム。
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