JPH10311531A - 温度制御装置 - Google Patents

温度制御装置

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JPH10311531A
JPH10311531A JP9125941A JP12594197A JPH10311531A JP H10311531 A JPH10311531 A JP H10311531A JP 9125941 A JP9125941 A JP 9125941A JP 12594197 A JP12594197 A JP 12594197A JP H10311531 A JPH10311531 A JP H10311531A
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combustion
combustion amount
combustor
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耕平 柴田
Shinji Ushizaki
信治 牛崎
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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  • Direct Air Heating By Heater Or Combustion Gas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】負荷の大きさによらずに、燃焼器の燃焼開始後
の被加熱物の温度を速やかに設定温度に向かって上昇さ
せつつ、燃焼器の燃焼・消火が短いサイクルで頻繁に生
じるような事態を防止することができる温度制御装置を
提供する。 【解決手段】燃焼器の燃焼量を、実線及び二点鎖線で示
すような互いに異なる制御特性で制御する二つの燃焼量
制御手段を備え、燃焼開始直後は実線の制御特性に対応
する燃焼量制御手段で燃焼器の燃焼量を制御し、所定時
間の経過時に被加熱物の温度が基準温度に達しているか
否かで負荷の大小を判断する。負荷が小さいと判断した
場合には、実線の制御特性に対応する燃焼量制御手段で
燃焼器の燃焼量の制御を継続し、負荷が大きいと判断し
た場合には、二点鎖線の制御特性に対応する燃焼量制御
手段による燃焼器の燃焼量の制御に切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温水暖房機、温風
暖房機等の温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば屋内の暖房をボイラー等の燃焼器
により加熱した温水により行う温水暖房機や、屋内空気
をファンにより対流させつつ燃焼器により加熱して送風
する温風暖房機では、その燃焼器による被加熱物である
温水や屋内空気の温度を、概ね所要の設定温度に保つよ
うに燃焼器を制御(温調制御)するものが一般に知られ
ている。そして、このような温度制御は具体的には、例
えば次のように行われている。
【0003】すなわち、燃焼器の燃焼を開始してからあ
らかじめ決められた一定時間は、被加熱物の昇温を速や
かに行うために燃焼器を最大燃焼量で燃焼させ、次い
で、設定温度よりも低い所定の温度までは、燃焼器の最
大燃焼量での燃焼を継続した後、被加熱物の温度が設定
温度に近づくに従って燃焼器の燃焼量を減少させていく
ように被加熱物の温度と設定温度との偏差に応じて比例
的に燃焼器の燃焼量を制御(所謂、比例制御)する。そ
して、被加熱物の温度が設定温度を超えて、所定の消火
温度まで上昇すると、燃焼器を一旦消火し、その後、被
加熱物の温度が設定温度よりも低い所定の燃焼再開温度
まで低下すると、燃焼器の燃焼を再開し、このような燃
焼器の制御を行うことで、被加熱物の温度を概ね設定温
度に保持する。
【0004】しかしながら、このような従来の装置で
は、被加熱物の加熱時の負荷、すなわち、被加熱物の温
度を設定温度まで上昇させ、さらに該設定温度に保持す
るために必要な熱エネルギーの大きさによらずに、常に
同じような形態で燃焼器を制御するようにしているた
め、次のような不都合を生じるものであった。
【0005】すなわち、暖房を行う屋内が広かったり、
屋内の温度が低く、あるいは該温度が低下しやすい場合
等、装置の負荷が比較的大きい場合において、燃焼器の
燃焼の開始後、被加熱物の温度がある程度設定温度に近
づくと、燃焼器の燃焼量は該被加熱物の温度と設定温度
との偏差に応じて制御(比例制御)されるため、該燃焼
器の燃焼量が負荷に対して小さめな傾向となり、被加熱
物の温度がなかなか設定温度まで上昇せず、あるいは、
被加熱物の温度が設定温度まで上昇しないという不都合
を生じることがある。
【0006】また、逆に暖房を行う屋内が比較的狭かっ
たり、屋内の温度が設定温度に対してさほど低くない場
合等、装置の負荷が比較的小さい場合において、燃焼器
の燃焼の開始後、被加熱物の温度が設定温度に上昇する
までは、被加熱物の温度と設定温度との偏差に応じた燃
焼量の制御によって、その燃焼量は負荷に対して大きめ
なものとなりやすい。このため、被加熱物の温度が設定
温度に達して、燃焼器が最小燃焼量で燃焼するようにな
っても、被加熱物の温度は燃焼器の燃焼開始後、比較的
短時間で燃焼器を消火する前記消火温度まで上昇してし
まうことが多い。そして、このような場合には、燃焼器
の燃焼・消火が短いサイクルで繰り返されることとなる
ため、燃焼器の寿命低下を招くと共に、短いサイクルで
繰り返される燃焼器の燃焼の開始の都度、異臭を生じる
という不都合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消し、負荷の大きさによらずに、燃焼器の燃焼開始
後の被加熱物の温度を速やかに設定温度に向かって上昇
させつつ、燃焼器の燃焼・消火が短いサイクルで頻繁に
生じるような事態を防止することができる温度制御装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の温度制御装置は
かかる目的を達成するために、燃焼器の燃焼熱により加
熱される被加熱物の温度を設定温度に略一致させるため
に、該被加熱物の温度が前記設定温度よりも高い所定の
消火温度まで上昇したときには該燃焼器を消火し、該消
火後、該被加熱物の温度が前記設定温度よりも低い所定
の燃焼再開温度まで低下したときには該燃焼器の燃焼を
再開すると共に、該燃焼器の燃焼中は、該被加熱物の温
度に応じて該燃焼器の燃焼量を制御する温度制御装置に
おいて、前記燃焼器の燃焼量を、前記被加熱物の温度に
対する互いに異なる制御特性で制御する複数の燃焼量制
御手段と、前記燃焼器の燃焼開始後の前記被加熱物の温
度の上昇形態に基づき該被加熱物の加熱時の負荷の大き
さを把握する加熱負荷把握手段と、前記燃焼器の燃焼中
に前記複数の燃焼量制御手段の中から一つの燃焼量制御
手段を選択して、その選択した燃焼量制御手段による前
記燃焼器の燃焼量の制御を行わしめる燃焼制御選択手段
とを備え、前記各燃焼量制御手段の制御特性は、前記消
火温度よりも低い温度域において燃焼量制御手段毎に定
められた互いに異なる所定の温度範囲で前記被加熱物の
温度の上昇に伴い前記燃焼器の燃焼量がその最大燃焼量
側から最小燃焼量側に変化し、且つ該温度範囲の下側の
温度域では前記燃焼器の燃焼量が最大燃焼量に維持さ
れ、該温度範囲の上側の温度域では前記燃焼器の燃焼量
が最小燃焼量に維持される特性に設定され、前記燃焼制
御選択手段は、前記燃焼器の燃焼開始直後は、前記複数
の燃焼量制御手段のうち、最も低温側の前記温度範囲に
対応する燃焼量制御手段を選択すると共に、前記加熱負
荷把握手段により前記負荷の大きさが把握されたときに
は、その負荷が大きい程、高温側の前記温度範囲に対応
する燃焼量制御手段を選択するように該負荷の大きさに
応じた燃焼量制御手段を選択することを特徴とする。
【0009】かかる本発明によれば、前記燃焼器の燃焼
を開始した直後の初期段階では、前記燃焼制御選択手段
によって、前記複数の燃焼量制御手段のうち、最も低温
側の前記温度範囲に対応する燃焼量制御手段が選択さ
れ、この燃焼量制御手段が有する前記制御特性に従っ
て、燃焼器の燃焼量が制御される。このため、燃焼器の
燃焼量は、被加熱物の温度の比較的低温域(例えば前記
燃焼再開温度に近い温度)で被加熱物の温度の上昇に伴
い最小燃焼量まで減少するように制御される。
【0010】そして、このような燃焼器の燃焼中に前記
加熱負荷把握手段によって、被加熱物の温度の上昇形態
に基づき負荷の大きさが把握され、この負荷の大きさが
把握されると、前記燃焼制御選択手段は、該負荷の大き
さに応じた燃焼量制御手段を選択し、この燃焼量制御手
段による燃焼量の制御を行わしめる。
【0011】この場合、燃焼制御選択手段は、加熱負荷
把握手段によって把握された負荷が大きい程、高温側の
前記温度範囲に対応する燃焼量制御手段を選択するた
め、該負荷が大きめである場合には、燃焼器は、被加熱
物の温度が比較的高い温度域(例えば設定温度に近い温
度等、該設定温度に対して相対的に高い温度)に上昇す
るまで、燃焼器の最大燃焼量を含めて比較的大きな燃焼
量で燃焼することとなる。これは、高温側の前記温度範
囲に対応する燃焼量制御手段の前記制御特性では、低温
側の前記温度範囲に対応する燃焼量制御手段の前記制御
特性よりも、燃焼器を最大燃焼量で燃焼させる温度域が
より高温側に存するからである。このため、被加熱物の
温度は前記負荷の大きさが把握された後、速やかに設定
温度に向かって上昇していく。また、このとき、負荷が
大きいため、上記のように比較的高温度域まで大きな燃
焼量で燃焼器が燃焼しても、被加熱物の温度が設定温度
を超えて前記消火温度まで極端に急激に上昇してしまう
こともない。
【0012】また、上記と逆に、前記負荷が小さめであ
る場合には、燃焼制御選択手段は、低温側の前記温度範
囲に対応する燃焼量制御手段を選択するため、前記負荷
の大きさが把握された後の燃焼器の燃焼量は、比較的低
い温度域(例えば前記燃焼再開温度に近い温度等、設定
温度に対して相対的に低い温度域)で最小燃焼量に減少
して該最小燃焼量に保持される。これは、低温側の前記
温度範囲に対応する燃焼量制御手段の前記制御特性で
は、高温側の前記温度範囲に対応する燃焼量制御手段の
前記制御特性よりも、燃焼器を最小燃焼量で燃焼させる
温度域がより低温側に存するからである。このため、被
加熱物の温度は比較的緩やかに設定温度に向かって上昇
していくこととなる。そして、このとき、燃焼器の最小
燃焼量で被加熱物の温度が設定温度を超えて前記消火温
度まで上昇してしまうような場合であっても、従来に比
して被加熱物の温度が消火温度に上昇するまでには時間
がかかり、従って、燃焼開始後、早期に燃焼器が消火し
てしまうことはない。また、このとき、負荷が小さいた
め、上記のように比較的低い温度域から燃焼器が最小燃
焼量で燃焼しても、被加熱物の温度の上昇が極端に遅く
なるようなこともない。
【0013】つまり、本発明によれば、被加熱物の温度
が設定温度に向かって上昇していく際に、負荷が大きい
程、燃焼器が最大燃焼量を含めて比較的大きな燃焼量で
燃焼する温度域が広くなり、逆に、負荷が小さい程、燃
焼器が最小燃焼量を含めて比較的小さな燃焼量で燃焼す
る温度域が広くなり、これによって、負荷の大きさによ
らずに、燃焼器の燃焼開始後の被加熱物の温度を速やか
に設定温度に向かって上昇させつつ、燃焼器の燃焼・消
火が短いサイクルで頻繁に生じるような事態を防止する
ことができる。
【0014】かかる本発明では、より具体的には、例え
ば前記複数の燃焼量制御手段は、前記設定温度以下で且
つ前記燃焼再開温度よりも高い所定の基準温度もしくは
その近傍温度以下の温度範囲で前記被加熱物の温度の上
昇に伴い前記燃焼器の燃焼量がその最大燃焼量側から最
小燃焼量側に変化する前記制御特性を有する第1の燃焼
量制御手段と、前記基準温度もしくはその近傍温度以上
の温度範囲で前記被加熱物の温度の上昇に伴い前記燃焼
器の燃焼量がその最大燃焼量側から最小燃焼量側に変化
する前記制御特性を有する第2の燃焼量制御手段とから
成り、前記加熱負荷把握手段は、前記燃焼器の燃焼開始
後、あらかじめ定めた所定時間内に前記被加熱物の温度
が前記基準温度まで上昇するか否かにより前記負荷の大
小を把握し、前記燃焼制御選択手段は前記加熱負荷把握
手段により前記負荷が大きいことが把握されたときに
は、前記第2の燃焼量制御手段を選択し、前記負荷が小
さいことが把握されたときには、前記第1の燃焼量制御
手段を継続的に選択する。
【0015】これによれば、前記燃焼器の燃焼開始後、
まず、前記燃焼制御選択手段によって、前記第1の燃焼
量制御手段が選択され、該第1の燃焼量制御手段による
燃焼器の燃焼量の制御が行われる。このとき、該燃焼器
の燃焼量は前記基準温度もしきはその近傍温度よりも低
い温度域で被加熱物の温度が前記基準温度に近づくに従
って最小燃焼量まで減少する。一方、このように第1の
燃焼量制御手段による燃焼量の制御が行われている燃焼
器の燃焼中に、前記加熱負荷把握手段は、前記燃焼器の
燃焼開始後、あらかじめ定めた所定時間内に前記被加熱
物の温度が前記基準温度まで上昇するか否か、すなわち
上記所定時間の経過時に被加熱物の温度が前記基準温度
に達しているか否かにより前記負荷の大小を把握する。
この場合、所定時間内に前記被加熱物の温度が前記基準
温度まで上昇していなければ、前記加熱負荷把握手段に
より把握される負荷は大きく、該被加熱物の温度が前記
基準温度まで上昇しておれば、前記加熱負荷把握手段に
より把握される負荷は小さい。
【0016】そして、このように加熱負荷把握手段によ
って負荷の大小が把握されたとき、その負荷が大きい場
合には、前記燃焼制御選択手段は、前記第1の燃焼量制
御手段に代えて第2の燃焼量制御手段を選択して、該第
2の燃焼量制御手段による燃焼量の制御を行わしめる。
このとき、被加熱物の温度は基準温度に達していないた
め、第2の燃焼量制御手段によって制御される燃焼器の
燃焼量は、まず、最大燃焼量もしくはこれに近い大燃焼
量となり、その後、該第2の燃焼量制御手段に対応する
前記温度範囲(例えば前記設定温度に近い温度範囲)で
被加熱物の温度の上昇に伴い減少していく。このため、
設定温度に近い温度まで燃焼器は比較的大きな燃焼量で
燃焼し、被加熱物の温度は速やかに設定温度に向かって
上昇し、また、負荷が大きいため、極端に温度上昇が早
くなることもない。
【0017】また、加熱負荷把握手段によって把握され
た負荷の大きさが小さい場合には、前記燃焼制御選択手
段は、前記第1の燃焼量制御手段を継続的に選択して、
該第1の燃焼量制御手段による燃焼量の制御を継続的に
行わしめる。このとき、被加熱物の温度は基準温度に達
しているため、第1の燃焼量制御手段によって制御され
る燃焼器の燃焼量はほぼ最小燃焼量となっており、基本
的にはこの最小燃焼量での燃焼が継続的に行われる。こ
のため、被加熱物の温度は比較的緩やかに上昇し、ま
た、負荷が小さいため、極端に温度上昇が遅くなること
もない。
【0018】このような作動によって、前述の如く負荷
の大きさによらずに、燃焼器の燃焼開始後の被加熱物の
温度を速やかに設定温度に向かって上昇させつつ、燃焼
器の燃焼・消火が短いサイクルで頻繁に生じるような事
態を防止することができる。
【0019】前述のように前記複数の燃焼量制御手段を
第1及び第2の二つの燃焼量制御手段により構成した場
合、前記基準温度は、前記設定温度が高い程、高くなる
ように該設定温度に応じて定められていることが好まし
い。
【0020】すなわち、設定温度が高い程、負荷が大き
くなるため、被加熱物の温度を速やかに設定温度に向か
って上昇させる上では、なるべく広い温度域で燃焼器を
比較的大きな燃焼量で燃焼させることが好ましく、従っ
て、前記第2の燃焼量制御手段を選択して燃焼器の燃焼
量を制御することが好ましい。逆に、設定温度が低い
程、負荷が小さくなるため、被加熱物の温度の急激な上
昇を避ける上では、なるべく広い温度域で燃焼器を比較
的小さな燃焼量で燃焼させることが好ましく、従って、
前記第1の燃焼量制御手段を選択して燃焼器の燃焼量を
制御することが好ましい。
【0021】そこで、前述のように前記基準温度を、設
定温度が高い程、高くなるように定めることで、前記加
熱負荷把握手段による負荷の大きさの把握を確実に適正
に行うことができ、これによって、上記のように的確な
燃焼量制御手段を選択して、燃焼器の燃焼量を制御する
ことができ、ひいては、燃焼器の燃焼開始後の被加熱物
の温度を速やかに設定温度に向かって上昇させつつ、燃
焼器の燃焼・消火が短いサイクルで頻繁に生じるような
事態を防止することができるという本発明の作用効果を
設定温度によらずに的確に奏することができる。
【0022】さらに、本発明では、前記燃焼制御選択手
段は、前記加熱負荷把握手段により把握された負荷に応
じて前記第1の燃焼量制御手段を選択した後、前記被加
熱物の温度が前記基準温度もしくはその近傍温度よりも
低くなったとき、前記第2の燃焼量制御手段を選択す
る。
【0023】これによれば、前記加熱負荷把握手段によ
って負荷が小さいと把握された後に、負荷が大きくなっ
て、前記第1の燃焼量制御手段による燃焼量の制御では
被加熱物の温度が前記基準温度よりも低下してしまうよ
うな場合には、前記第2の燃焼量制御手段が改めて選択
され、該第2の燃焼量制御手段による燃焼量の制御が行
われるため、該燃焼量が前記基準温度を含む比較的広い
温度域で大きなものとなる。これにより、前記加熱負荷
把握手段によって負荷が小さいと把握された後に、負荷
が大きくなった場合に、被加熱物の温度が設定温度まで
上昇しないような事態を排除することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1乃至図
4を参照して説明する。図1は本実施形態の温度制御装
置を備えた温水暖房機のシステム構成図、図2は図1の
温水暖房機の要部のブロック図、図3は図1の温水暖房
機における燃焼器の制御特性を示す線図、図4は図1の
温水暖房機に備えたコントローラの処理を示すフローチ
ャートである。
【0025】図1を参照して 1は本実施形態で説明す
る温水暖房機の本体装置であり、この本体装置1は、貯
水タンク2と、該貯水タンク2内の水(被加熱物)を熱
交換器3を介して送り出す往路管4aと、往路管4aか
ら送り出された水を貯水タンク2に戻す復路管4bと、
貯水タンク2内の水を往路管4a及び復路管4bを介し
て循環させる循環ポンプ5と、往路管4aから送り出す
水を熱交換器3を介して加熱する燃焼器6と、燃焼器6
に燃料(本実施形態では油)を図示しない燃料タンクか
ら給油管7aを介して供給する燃料ポンプ7と、燃焼器
6を点火する点火器8と、復路管4bを貯水タンク2に
向かって流れる水の温度(温水温度)を検出する温度セ
ンサ9とを備えている。そして、往路管4a及び復路管
4bの間には、ヘッダ10を介して床暖房パネル等の複
数の放熱器11が接続され、貯水タンク2内の水を燃焼
器6の燃焼熱により熱交換器3を介して加熱してなる温
水が、循環ポンプ5の作動により往路管4a、放熱器1
1及び復路管4bを介して循環するようになっている。
【0026】尚、図示は省略するが、本体装置1には、
燃焼器6に燃焼用空気を供給する送風ファンも備えられ
ている。
【0027】また、本実施形態の温水暖房機では、前記
循環ポンプ5、燃料ポンプ7、点火器8等の動作制御を
行うコントローラ12が備えられ、さらに、このコント
ローラ12に対して、温水暖房機の所望の運転形態(運
転モード)や、放熱器11に供給される温水(往路管4
a及び復路管4bを流れる温水)の温度の設定等を行う
ためのリモートコントロールユニット13(以下、リモ
コン13という)が備えられている。
【0028】リモコン13は、温水暖房機の運転開始及
び運転停止をコントローラ12に指示する運転スイッチ
14と、温水暖房機の運転モードや温水温度、時刻の設
定等を行うための操作部15と、この操作部15で設定
された運転モードや温水の設定温度、時刻等を表示する
表示部16とを有している。
【0029】この場合、本実施形態の温水暖房機の運転
モードは、設定温度運転モード(通常運転モード)、セ
ーブ運転モード及びプログラム運転モードの3種類の運
転モードがあり、これらの運転モードのうち、設定温度
運転モードは、温水温度を通常的な設定温度(例えば5
0〜80°C)に保持するように温水暖房機の運転を行
うモードである。また、セーブ運転モードは、夜間運転
時等、さほど高い温水温度を要求されない場合に温水温
度を低めの設定温度(例えば20〜45°C)に保持す
るように温水暖房機の運転を行うモードであり、プログ
ラム運転モードは、前記設定温度運転モードやセーブ運
転モードでの温水暖房機の運転を1日の決められたタイ
ムスケジュール(例えば9時から12時まで上記設定温
度運転モードでの運転を行い、12時から15時まで運
転を停止するというようなスケジュール)に従って行う
モードである。そして、リモコン13の操作部15で
は、これらの各運転モードについて、所望の温水温度を
所定のスイッチ操作等により例えば5°C単位で設定可
能としている。
【0030】コントローラ12は、マイクロコンピュー
タ等を用いて構成され、前記リモコン13で設定された
各種類の運転モードにおいて(但し、前記プログラム運
転モードにおいて運転停止が設定されている期間を除
く)、温水温度を設定温度に概ね保持するように燃焼器
6の作動を制御(温調制御)するものである。そして、
この制御を行うために、コントローラ12は、図2に示
すように、その主要な機能的構成として、燃焼器6の点
火・消火の制御を担う点火・消火制御手段17と、燃焼
器6の燃焼開始後の燃焼量を互いに異なる制御特性で制
御可能な第1及び第2燃焼量制御手段18,19と、こ
れらの二つの第1及び第2燃焼量制御手段18,19か
ら燃焼器6の燃焼量の制御を行わせる燃焼量制御手段を
選択する燃焼制御選択手段20と、温水暖房機の運転時
の負荷(暖房負荷)の大きさを燃焼器6の燃焼開始後、
所定のタイミングで把握する加熱負荷把握手段21とを
備えている。
【0031】点火・消火制御手段17は、前記設定温度
運転モードあるいはセーブ運転モード(前記プログラム
運転モードで時刻指定された設定温度運転モードあるい
はセーブ運転モードを含む。以下同様)での運転の開始
時に温度センサ9による温水の検出温度が設定温度より
も低い所定の燃焼再開温度以下であるときに、燃料ポン
プ7を作動させて燃焼器6に燃料を供給しつつ、点火器
8を作動させることで燃焼器6を点火する。また、点火
・消火制御手段17は、設定温度運転モードあるいはセ
ーブ運転モードでの燃焼器6の燃焼中に、温度センサ9
による温水の検出温度が設定温度よりも高い所定の消火
温度まで上昇したときに、燃料ポンプ7を停止させて燃
焼器6への燃料供給を遮断することで、燃焼器6を消火
する。尚、点火・消火制御手段17は、燃焼器6の燃焼
中に、リモコン6の運転スイッチ14がOFFにされた
り、プログラム運転モードで運転の停止が指定された時
刻になった場合にも、燃焼器6を消火する。さらに、点
火・消火制御手段17は、設定温度運転モードあるいは
セーブ運転モードでの燃焼器6の消火中に、温度センサ
9による温水の検出温度が設定温度よりも低い所定の燃
焼再開温度まで下降すると、再び、燃料ポンプ7を作動
させて燃焼器6に燃料を供給しつつ、点火器8を作動さ
せることで燃焼器6を点火する。
【0032】ここで、上記消火温度や燃焼再開温度は、
例えば前記設定温度運転モードにおいて、次の表1に示
すように、設定温度に応じた温度に定められ、設定温度
が高い程、これに合わせて消火温度や燃焼再開温度も高
くなるように定められている。
【0033】
【表1】
【0034】尚、表1には、設定温度運転モードにおけ
る消火温度や燃焼再開温度、後述する基準温度を示した
が、前記セーブ運転モードにおいても同様に消火温度や
燃焼再開温度等が定められている。
【0035】前記第1及び第2燃焼量制御手段18,1
9は、燃焼器6の燃焼中にそれぞれ図3に実線及び二点
鎖線で示すような制御特性で燃焼器6の燃焼量を制御可
能としている。
【0036】すなわち、本実施形態では、前記表1に示
したように、設定温度に対応して所定の基準温度があら
かじめ定められており、第1燃焼量制御手段18の制御
特性は、温度センサ9により検出される温水温度が、基
準温度の近傍温度で該基準温度よりも若干(2°C)低
い温度(基準温度−2°C。以下、副基準温度という)
と、該副基準温度から所定の温度幅ΔT(本実施形態で
はΔT=8°C)だけ下がった温度(=副基準温度−Δ
T)との間の温度範囲(以下、第1比例帯という)に存
するときには、燃焼器6の燃焼量が最大燃焼量から最小
燃焼量まで温水温度の上昇に伴い比例的に減少し、且
つ、温水温度が上記第1比例帯の下側の温度(≦副基準
温度−ΔT)であるときには、燃焼量が最大燃焼量に維
持されると共に、該温水温度が上記第1比例帯の上側の
温度(≧副基準温度)であるときには、燃焼量が最小燃
焼量に維持されるような制御特性とされている。
【0037】また、第2燃焼量制御手段19の制御特性
は、温水温度が、前記副基準温度と、該副基準温度から
前記所定の温度幅ΔT(8°C)だけ上がった温度(=
副基準温度+ΔT)との間の温度範囲(以下、第2比例
帯という)に存するときには、燃焼器6の燃焼量が最大
燃焼量から最小燃焼量まで温水温度の上昇に伴い比例的
に減少し、且つ、温水温度が上記第2比例帯の下側の温
度(≦副基準温度)であるときには、燃焼量が最大燃焼
量に維持されると共に、該温水温度が上記第2比例帯の
上側の温度(≧副基準温度+ΔT)であるときには、燃
焼量が最小燃焼量に維持されるような制御特性とされて
いる。
【0038】尚、上記第2比例帯の上限温度(=副基準
温度+ΔT)は、設定温度以下の温度で、例えば設定温
度70°Cに対応する第2比例帯の上限温度は、64°
Cである。
【0039】この場合、本実施形態では、燃焼器6の燃
焼量は最小燃焼量から最大燃焼量まで、16段階に調整
可能とされ、前記第1及び第2比例帯における燃焼量の
変化は段階的に行われ、また、温度センサ9による温水
温度の検出誤差等に起因して燃焼量の頻繁な変更が行わ
れるのを防止するために、温水温度の変化に対する各段
階の燃焼量の変更は、燃焼量が増加する場合と減少する
場合とで若干異なる温度で行われるようになっている。
そして、各燃焼量制御手段18,19は、それぞれの制
御特性に従って、燃焼器6を燃焼させるように温度セン
サ9による温水温度の検出温度に応じて燃料ポンプ7を
制御するようにしている。
【0040】尚、前記基準温度及び副基準温度は、前記
表1に示したように、設定温度よりも低く(従って、消
火温度よりも低い)、且つ燃焼再開温度よりも高い温度
に定められ、設定温度が高い程、これに合わせて基準温
度及び副基準温度も高くなるように定められている。よ
り詳しく言えば、基準温度は、燃焼再開温度よりも前記
温度幅ΔT(8°C)だけ高く、消火温度よりも例えば
14°Cだけ低い温度に定められている。
【0041】前記加熱負荷把握手段21は、燃焼器6の
燃焼開始後、負荷の大小を把握するタイミングを規定す
るあらかじめ定められた所定時間(本実施形態では例え
ば20分)を計時する負荷判定タイマ21aを具備し、
燃焼器6の燃焼開始後、この負荷判定タイマ21aがタ
イムアップした時に、温度センサ9により検出される温
水温度が、前記基準温度に達しているか否かによって、
負荷の大小を把握する。すなわち、負荷判定タイマ21
aのタイムアップ時に温水の検出温度が基準温度に達し
ていれば、負荷が小さいと判断し、温水の検出温度が基
準温度に達していなければ、負荷が大きいと判断する。
【0042】前記燃焼制御選択手段20は、燃焼器6の
燃焼が開始してから前記加熱負荷把握手段21による負
荷の大小の把握がなされるまでは、前記第1燃焼量制御
手段を燃焼器6の燃焼量を制御させる手段として選択
し、加熱負荷把握手段21による負荷の大小の把握がな
された後は、その負荷の大小に応じて、第1及び第2燃
焼量制御手段18,19のうちの一方を燃焼器6の燃焼
量を制御させる手段として選択する。この場合、把握さ
れた負荷が大きいときには、第2燃焼量制御手段19を
選択して、該第2燃焼量制御手段19による燃焼量の制
御を行わしめ、負荷が小さいときには、第1燃焼量制御
手段18を選択して、該第1燃焼量制御手段18による
燃焼量の制御を行わしめる。また、燃焼制御選択手段2
0は、加熱負荷把握手段21による負荷の大小の把握が
なされた後、第1燃焼量制御手段18を選択した場合
に、温度センサ9により検出される温水温度が、前記副
基準温度以下に低下した時には、第2燃焼量制御手段1
9を選択する。
【0043】尚、本実施形態においては、前記第1及び
第2比例帯の境界を規定する副基準温度と負荷の把握を
行う基準温度とを若干(2°C)異なるものとしたが、
これは、温水温度の検出誤差を考慮したものである。従
って、該検出誤差が無視できるほど小さい場合には、副
基準温度と基準温度とを同一にしてもよい。
【0044】次に、本実施形態の温水暖房機の作動を説
明する。
【0045】コントローラ12は、リモコン13の運転
スイッチ14のON状態において図4のフローチャート
に示す処理を行う。
【0046】すなわち、コントローラ12は、まず燃焼
器6の点火要求があるか否かを判断する(STEP
1)。この点火要求は、前記設定温度運転モードあるい
はセーブ運転モードでの運転の開始に際して温度センサ
9による温水の検出温度が設定温度よりも低い所定の燃
焼再開温度以下であるときや、これらの運転モードにお
ける温調運転時の燃焼器6の消火中に温度センサ9によ
る温水の検出温度が前記燃焼再開温度まで低下したとき
に発生する。
【0047】そして、コントローラ12は点火要求が無
い場合には待機し、また、点火要求が生じた場合には、
前記点火・消火制御手段17によって、燃焼器6を点火
するための点火処理を行う(STEP2)。この点火処
理によって、点火器8や燃料ポンプ7が作動され、燃焼
器6が点火される。尚、このとき、図示しない送風ファ
ンから燃焼器6に燃焼用空気も供給される。また、コン
トローラ12は、温水暖房機の運転中(運転スイッチ1
4がON状態)は、循環ポンプ5を適宜作動させて、温
水を循環させる。
【0048】上記のような点火処理の後、コントローラ
12は、前記加熱負荷把握手段21の負荷判定タイマ2
1aをスタートさせ(STEP3)、さらに、燃焼器6
の消火要求があるか否かを判断する(STEP4)。こ
の消火要求は、燃焼器6の燃焼中に温度センサ9により
検出される温水温度が前記消火温度まで上昇したとき
や、リモコン13の運転スイッチ14がOFF操作され
たとき、あるいはプログラム運転モードで運転の停止が
指定された時刻になった場合に発生する。
【0049】そして、該消火要求が無い場合には、コン
トローラ12はさらに、前記加熱負荷把握手段21によ
る後述の負荷の判定がなされたか否かを示すフラグFの
値を判断し(STEP5)、フラグFの値が負荷の判定
がなされていないことを示す「0」である場合には、加
熱負荷把握手段21の負荷判定タイマ21aがタイムア
ップしたか否かを判断する(STEP6)。
【0050】このSTEP6の判断で、負荷判定タイマ
21aがタイムアップしていない場合、すなわち、燃焼
器6の燃焼開始後の初期段階では、前記燃焼制御選択手
段21によって、前記第1燃焼量制御手段18を選択
し、該第1燃焼量制御手段18による燃焼器6の燃焼量
の制御を行わしめつつ(STEP7)、STEP4から
の処理を繰り返す(STEP4,5,6,7の繰り返
し)。このとき、第1燃焼量制御手段18は、前記温度
センサ9によって検出される温水温度から前記図3の実
線で示した制御特性に従って、燃焼器6の燃焼量を決定
し、その決定した燃焼量で燃焼器6を燃焼させるように
燃料ポンプ7を介して燃焼器6への燃料供給量を制御す
る。
【0051】次いで、上記のようにして第1燃焼量制御
手段18による燃焼量の制御が行われている燃焼機6の
燃焼中に、負荷判定タイマ21aがタイムアップすると
(STEP6でYES)、前記フラグFの値を「1」に
セットし(STEP8)、さらに、加熱負荷把握手段2
1によって、負荷の大小を判定する(STEP9)。こ
のとき、加熱負荷把握手段21は、温度センサ9による
温水の現在の検出温度が前記基準温度に達しておれば、
負荷が小さいと判断し、該基準温度に達していなけれ
ば、負荷が大きいと判断する。
【0052】そして、加熱負荷把握手段21によって負
荷が小さいと判断された場合には、燃焼制御選択手段2
1によって、引き続き前記第1燃焼量制御手段18を選
択し、該第1燃焼量制御手段18による燃焼量の制御を
継続させる(STEP9→STEP7)。
【0053】また、加熱負荷把握手段21によって負荷
が小さいと判断された場合には、燃焼制御選択手段21
によって、前記第2燃焼量制御手段19を選択し、燃焼
量の制御を該第2燃焼量制御手段19による制御に切り
換える(STEP9→STEP10)。このとき、第2
燃焼量制御手段19は、前記温度センサ9によって検出
される温水温度から前記図3の二点鎖線で示した制御特
性に従って、燃焼器6の燃焼量を決定し、その決定した
燃焼量で燃焼器6を燃焼させるように燃料ポンプ7を介
して燃焼器6への燃料供給量を制御する。
【0054】次に、上記のように負荷の判定が行われる
と、前記STEP8でフラグFの値が「1」となるた
め、前記STEP5の判断でF≠0となる(STEP5
でNO)。このとき、コントローラ12は、燃焼制御選
択手段21によって現在選択している燃焼量制御手段が
第1燃焼量制御手段18であるか第2燃焼量制御手段1
9であるかを判断する(STEP11)。このとき、選
択している燃焼量制御手段が第2燃焼量制御手段19で
ある場合には、燃焼制御選択手段21によって引き続き
第2燃焼量制御手段19を選択して、該第2燃焼量制御
手段19による燃焼量の制御を継続させる(STEP1
1→STEP10)。
【0055】一方、STEP11の判断で、選択してい
る燃焼量制御手段が第1燃焼量制御手段18である場合
には、コントローラ12はさらに、温度センサ9による
温水の現在の検出温度が前記副基準温度より高いか否か
を判断する(STEP12)。そして、このとき、検出
温度が副基準温度より高い場合には、燃焼制御選択手段
21によって引き続き第1燃焼量制御手段18を選択し
て、該第1燃焼量制御手段18による燃焼量の制御を継
続させる(STEP12→STEP7)。
【0056】また、STEP12の判断で、温水の検出
温度が副基準温度以下である場合には、燃焼制御選択手
段21によって、第2燃焼量制御手段19を選択し、燃
焼量の制御を該第2燃焼量制御手段19による制御に切
り換える(STEP12→STEP10)。
【0057】尚、以上のような制御処理中に、前記ST
EP4において、燃焼器6の消火要求が生じた場合(温
度センサ6による温水の検出温度が前記消火温度に達し
た場合等)には、コントローラ12は、前記点火・消火
制御手段17によって、燃料ポンプ7の作動を停止して
燃焼器6への燃料供給を遮断することで燃焼器6を消火
する消火処理を行い(STEP13)、さらに、前記フ
ラグFの値を「0」にクリアした後(STEP14)、
STEP1に戻る。
【0058】以上のような処理によって、燃焼器6の燃
焼開始時から負荷判定タイマ21aがタイムアップする
までは、第1燃焼量制御手段18によって、図3の実線
で示した制御特性に従って、燃焼器6の燃焼量が温水温
度に応じて制御される。
【0059】そして、負荷判定タイマ21aがタイムア
ップした時点で温水温度が前記基準温度まで上昇してい
るか否かによって、前記加熱負荷把握手段21により負
荷の大小が判断され、その負荷の大小に応じた燃焼量制
御手段18又は19によって燃焼器6の燃焼量が制御さ
れる。また、第1又は第2燃焼量制御手段18,19に
よって燃焼量が制御される燃焼器6の燃焼によって、温
水温度が前記消火温度まで上昇すると、前記STEP4
で消火要求が発生して、燃焼器6が点火・消火制御手段
17によって消火され、さらに、その消火中に、温水温
度が前記燃焼再開温度まで低下すると、前記STEP1
で点火要求が発生して、燃焼器6が点火・消火制御手段
17によって点火され、燃焼器6の燃焼が再開する。そ
して、この燃焼再開後の燃焼量は前述と同様に第1又は
第2燃焼量制御手段18,19によって制御される。こ
のような作動によって、温水温度が概ね設定温度に保持
されることとなる。
【0060】このような作動において、燃焼器6の燃焼
開始後の前記負荷判定タイマ21aのタイムアップ時に
負荷が小さいと判断される場合では、燃焼開始直後の第
1燃焼量制御手段18による燃焼量の制御によって、温
水温度が既に前記基準温度まで上昇しているので、該第
1燃焼量制御手段18の制御特性(図3の実線)から明
らかなように、燃焼器6の燃焼量は温水温度が前記副基
準温度(=基準温度−2°C)まで到達した時点で最小
燃焼量となっている。従って、負荷の判断後に引き続き
燃焼量を制御する第1燃焼量制御手段18は、燃焼器6
の燃焼量を最小燃焼量に維持する。すなわち、加熱負荷
把握手段21により負荷が小さいと判断される場合に
は、燃焼器6の燃焼量は、図3の実線の制御特性に従っ
て同図に矢印aで示すように温水温度に応じて制御さ
れ、温水温度が副基準温度まで上昇した時点から燃焼器
6の燃焼量が最小燃焼量に維持される(但し、その後に
温水温度が副基準温度まで低下した場合を除く。これに
ついは後述する)。このため、負荷が小さい場合には、
温水温度が設定温度や消火温度に満たない比較的早期の
段階で燃焼器6が最小燃焼量で燃焼することとなり、負
荷が十分に小さい場合でも、温水温度が設定温度を超え
て消火温度まで急速に上昇してしまうようなことがな
い。これにより、燃焼器6の燃焼開始後、早期に燃焼器
6が消火されてしまうことが回避され、ひいては、燃焼
器6の燃焼・消火が短いサイクルで頻繁に生じて、燃焼
器6の寿命が短くなるような事態を防止することができ
る。また、このとき、負荷が小さいため、燃焼開始後の
温水温度の上昇が極端に遅くなるようなこともない。ま
た、燃焼器6の燃焼開始後の前記負荷判定タイマ21a
のタイムアップ時に負荷が大きいと判断される場合で
は、その負荷の判断時点では温水温度が基準温度に達し
ておらず、例えば図3の燃焼量Qx (>最小燃焼量)で
燃焼器6が燃焼している。そして、負荷が大きいと判断
された後は、第2燃焼量制御手段19によってその制御
特性(図3の二点鎖線)に従って燃焼量が制御されるた
め、燃焼器6の燃焼量は最大燃焼量の増加され、その
後、第2燃焼量制御手段19の制御特性に従って燃焼量
が制御される。すなわち、加熱負荷把握手段21により
負荷が大きいと判断される場合には、燃焼器6の燃焼量
は、例えば図3に矢印bで示すように温水温度に応じて
制御され、基本的には、図3の二点鎖線で示す制御特性
に従って制御される。このため、負荷が大きい場合に
は、温水温度が設定温度に近い温度に上昇するまで燃焼
器6が比較的大きな燃焼量で燃焼することとなり、温水
温度の上昇が遅くなったりすることなくスムーズに温水
温度が設定温度に向かって上昇していく。また、このと
き、負荷が大きいため、燃焼開始後の温水温度の上昇が
極端に早くなって、温水温度が燃焼開始後、早期に設定
温度を超えて消火温度まで達し、燃焼器6が消火されて
しまうようなこともない。
【0061】このように本実施形態によれば、負荷の大
小によらずに、温水温度を比較的速やかに設定温度に向
かって上昇させつつ、短いサイクルで燃焼器6の燃焼・
消火が繰り返されるような事態を回避することができ
る。そして、本実施形態では、前記基準温度や副基準温
度は、設定温度に応じて定められているので、第1燃焼
量制御手段18及び第2燃焼量制御手段19の制御特性
を上記のような作用効果を奏する上で、最適な制御特性
とすることができる。
【0062】また、本実施形態では、前記加熱負荷把握
手段21によって、負荷が小さいと判断され、その判断
後も継続して第1燃焼量制御手段が選択された場合であ
っても、例えば前記放熱器11の放熱量が増加して負荷
が増加し、温水温度が前記副基準温度まで低下すると、
前記STEP12,STEP10の処理によって、第2
燃焼量制御手段19が選択されて、該第2燃焼量制御手
段19による燃焼量の制御が行われる。
【0063】このため、第1燃焼量制御手段18によっ
て燃焼器6の燃焼量が最小燃焼量に維持されている途中
で負荷が増加して、温水温度を設定温度まで上昇させる
ことができないような状況になると、第2燃焼量制御手
段19によって、燃焼器6の燃焼量が大きな燃焼量に制
御されることとなり、温水温度を確実に所望の設定温度
に上昇させることができる。
【0064】尚、以上説明した本実施形態では、温水暖
房機を例にとって説明したが、例えば室内空気を送風フ
ァンで対流させつつ、設定室温の保持するような温風暖
房機についても本発明を適用することができることはも
ちろんである。
【0065】また、本実施形態では、燃焼量制御手段を
第1及び第2燃焼量制御手段18、19の二つとした場
合を例にとって説明したが、さらに多くの燃焼量制御手
段を備えて、それらの燃焼量制御手段の制御特性におけ
る比例帯(温水温度の上昇に伴い燃焼量を減少させる温
度範囲)を本実施形態と同様に互いに異なるものとし、
負荷の大きさに応じてそれらの燃焼量制御手段を選択す
る(負荷が大きい程、より高温側に比例帯を有する制御
特性の燃焼量制御手段を選択する)ようにしてもよい。
例えば、三つの燃焼量制御手段を備えるとともに、負荷
の大きさを大中小の3種類に分類して判断し、その負荷
の大中小に応じて燃焼器の燃焼量を制御させるべき燃焼
量制御手段を選択するようにしてもよい。
【0066】また、本実施形態では、第1燃焼量制御手
段18の制御特性の比例帯の上限温度と第2燃焼量制御
手段18の制御特性の比例帯の下限温度とを同じ温度
(=副基準温度)としたが、例えば第2燃焼量制御手段
18の制御特性の比例帯の下限温度を第1燃焼量制御手
段18の制御特性の比例帯の上限温度よりも若干高くす
るようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の温度制御装置を備えた温
水暖房機のシステム構成図。
【図2】図1の温水暖房機の要部のブロック図。
【図3】図1の温水暖房機における燃焼器の制御特性を
示す線図。
【図4】図1の温水暖房機に備えたコントローラの処理
を示すフローチャート。
【符号の説明】
6…燃焼器、18,19…燃焼量制御手段、20…燃焼
制御選択手段、21…加熱負荷把握手段。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼器の燃焼熱により加熱される被加熱物
    の温度を設定温度に略一致させるために、該被加熱物の
    温度が前記設定温度よりも高い所定の消火温度まで上昇
    したときには該燃焼器を消火し、該消火後、該被加熱物
    の温度が前記設定温度よりも低い所定の燃焼再開温度ま
    で低下したときには該燃焼器の燃焼を再開すると共に、
    該燃焼器の燃焼中は、該被加熱物の温度に応じて該燃焼
    器の燃焼量を制御する温度制御装置において、 前記燃焼器の燃焼量を、前記被加熱物の温度に対する互
    いに異なる制御特性で制御する複数の燃焼量制御手段
    と、 前記燃焼器の燃焼開始後の前記被加熱物の温度の上昇形
    態に基づき該被加熱物の加熱時の負荷の大きさを把握す
    る加熱負荷把握手段と、 前記燃焼器の燃焼中に前記複数の燃焼量制御手段の中か
    ら一つの燃焼量制御手段を選択して、その選択した燃焼
    量制御手段による前記燃焼器の燃焼量の制御を行わしめ
    る燃焼制御選択手段とを備え、 前記各燃焼量制御手段の制御特性は、前記消火温度より
    も低い温度域において燃焼量制御手段毎に定められた互
    いに異なる所定の温度範囲で前記被加熱物の温度の上昇
    に伴い前記燃焼器の燃焼量がその最大燃焼量側から最小
    燃焼量側に変化し、且つ該温度範囲の下側の温度域では
    前記燃焼器の燃焼量が最大燃焼量に維持され、該温度範
    囲の上側の温度域では前記燃焼器の燃焼量が最小燃焼量
    に維持される特性に設定され、 前記燃焼制御選択手段は、前記燃焼器の燃焼開始直後
    は、前記複数の燃焼量制御手段のうち、最も低温側の前
    記温度範囲に対応する燃焼量制御手段を選択すると共
    に、前記加熱負荷把握手段により前記負荷の大きさが把
    握されたときには、その負荷が大きい程、高温側の前記
    温度範囲に対応する燃焼量制御手段を選択するように該
    負荷の大きさに応じた燃焼量制御手段を選択することを
    特徴とする温度制御装置。
  2. 【請求項2】前記複数の燃焼量制御手段は、前記設定温
    度以下で且つ前記燃焼再開温度よりも高い所定の基準温
    度もしくはその近傍温度以下の温度範囲で前記被加熱物
    の温度の上昇に伴い前記燃焼器の燃焼量がその最大燃焼
    量側から最小燃焼量側に変化する前記制御特性を有する
    第1の燃焼量制御手段と、前記基準温度もしくはその近
    傍温度以上の温度範囲で前記被加熱物の温度の上昇に伴
    い前記燃焼器の燃焼量がその最大燃焼量側から最小燃焼
    量側に変化する前記制御特性を有する第2の燃焼量制御
    手段とから成り、 前記加熱負荷把握手段は、前記燃焼器の燃焼開始後、あ
    らかじめ定めた所定時間内に前記被加熱物の温度が前記
    基準温度まで上昇するか否かにより前記負荷の大小を把
    握し、 前記燃焼制御選択手段は前記加熱負荷把握手段により前
    記負荷が大きいことが把握されたときには、前記第2の
    燃焼量制御手段を選択し、前記負荷が小さいことが把握
    されたときには、前記第1の燃焼量制御手段を継続的に
    選択することを特徴とする請求項1記載の温度制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記基準温度は、前記設定温度が高い程、
    高くなるように該設定温度に応じて定められていること
    を特徴とする請求項2記載の温度制御装置。
  4. 【請求項4】前記燃焼制御選択手段は、前記加熱負荷把
    握手段により把握された負荷に応じて前記第1の燃焼量
    制御手段を選択した後、前記被加熱物の温度が前記基準
    温度もしくはその近傍温度よりも低くなったとき、前記
    第2の燃焼量制御手段を選択することを特徴とする請求
    項2又は3記載の温度制御装置。
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CN111322760A (zh) * 2020-03-06 2020-06-23 万家乐热能科技有限公司 一种可扩大燃烧负荷比的壁挂炉及其控制方法

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