JP2005351553A - 油だき温水ボイラの制御装置及びその制御方法 - Google Patents
油だき温水ボイラの制御装置及びその制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005351553A JP2005351553A JP2004173112A JP2004173112A JP2005351553A JP 2005351553 A JP2005351553 A JP 2005351553A JP 2004173112 A JP2004173112 A JP 2004173112A JP 2004173112 A JP2004173112 A JP 2004173112A JP 2005351553 A JP2005351553 A JP 2005351553A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- energization
- temperature
- hot water
- heater
- control
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Control Of Combustion (AREA)
Abstract
【課題】 消火時の油だき温水ボイラに接続された前記室内機の運転モードに応じて、ヒータへの通電制御を切換可能とし、効果的に無駄な電力消費を防止すること。
【解決手段】 ヒータで加熱される気化器19と、同気化器19で気化された燃料を燃焼させるバーナ1と、前記ヒータへの通電を制御する制御部とを備え、同制御部に、消火時の室内機11の運転モードに基づき、前記ヒータへの通電を、温水の温度変化に基づいて燃焼開始温度になるまでの燃焼開始時間を予測し、前記気化器の温度変化に基づいて前記ヒータへの通電開始時間を予測し、通電をオンさせる予測通電制御と、前記気化器の温度を一定温度範囲とするように通電を断続的にオンオフさせるオンオフ通電制御のどちらか一方に切換える切換手段12b を構成した。
【選択図】 図2
【解決手段】 ヒータで加熱される気化器19と、同気化器19で気化された燃料を燃焼させるバーナ1と、前記ヒータへの通電を制御する制御部とを備え、同制御部に、消火時の室内機11の運転モードに基づき、前記ヒータへの通電を、温水の温度変化に基づいて燃焼開始温度になるまでの燃焼開始時間を予測し、前記気化器の温度変化に基づいて前記ヒータへの通電開始時間を予測し、通電をオンさせる予測通電制御と、前記気化器の温度を一定温度範囲とするように通電を断続的にオンオフさせるオンオフ通電制御のどちらか一方に切換える切換手段12b を構成した。
【選択図】 図2
Description
本発明は、油だき温水ボイラの制御装置に係わり、消火時の前記油だき温水ボイラに接続される室内機の運転モード判定に応じて、ヒータへの通電を制御するものに関する。
従来、油だき温水ボイラの制御装置は、前記ヒータで加熱される気化器を設け、同気化器で気化された灯油をバーナで点火することで燃焼させ、熱交換器内で温水を作り出す油だき温水ボイラにおいて、温水が一定の温度範囲となるように、前記バーナの点火と消火を繰り返し行っており、前記バーナの点火に備えて、前記気化器の温度を灯油を気化できる一定の温度範囲に保持するように、前記ヒータへの通電を断続的にオンオフ制御するオンオフ通電制御を行っているのが一般的である。
前記ヒータへの通電は、消火後の燃焼待機時の温水温度の変化、すなわち、燃焼待機時の長さに関わらず、独立して制御されており、燃焼待機時が長くなると通電時間も長くなり、それだけ電力消費が多くなるため、前記ヒータへの通電時間は、必要十分な時間を与えることができれば、無駄な電力消費を防止することが可能となる。
この無駄な電力消費の防止を実現した燃焼装置として、温水が設定温度を超えると、前記ヒータを非通電とし、燃焼動作を停止させ、温水が所定温度以下であると、前記ヒータへの通電を開始し、再燃焼するようにしたことにより、燃焼停止中に前記ヒータの制御を行わないようにした通電制御を行っているものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1では燃焼停止中全体にわたり、前記ヒータの通電による無駄な電力消費を防止することができるが、温水温度が再燃焼条件である所定温度以下になった時点に前記ヒータを再通電するため、前記気化器が灯油を気化する温度に加熱されるまでの時間は、再燃焼条件であるにも関わらず、直ちに再燃焼を開始することができないという問題点があった。
ところが、この特許文献1の問題点を解決した燃焼装置として、設定室温に対して室温が所定温度差以上高くなると、前記ヒータへの通電を非通電とし、燃焼動作を停止させ、その後、室温が低下して再燃焼する前に、前記ヒータへの通電をどれくらい前の時間から開始すればよいかを予測することにより、再燃焼条件の時点で、前記気化器が灯油を気化する温度に加熱され、直ちに再燃焼可能にした予測通電制御を行っているものがある(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に示すような燃焼装置においては、前記ヒータへの通電を制御し、この通電による無駄な消費電力を防止することができる構成であるが、前記油だき温水ボイラに接続されるファンコンベクタ、床暖房用パネル、パネルヒータ等の室内機の運転モードが例えば、ファンの回転数による5段階の運転能力制御のうち、強の段階の風量固定運転がなされている場合には放熱量が高いので、燃焼待機時の温水温度は短時間で低下することになるため、中、弱等の段階の風量固定運転のような放熱量が低い場合と比べて、前記ヒータへの通電時間が短くなる。
そうすると、特許文献2に示すように、再燃焼する前に、前記ヒータへの通電を開始する前記予測通電制御による通電制御を行っても、前記ヒータへの通電時間は、前記オンオフ通電制御による通電制御を行った場合と同等となる。
この時、特許文献2の前記予測通電制御による通電制御では、前記ヒータへの通電を開始する時間を予測するための検出回路や制御回路へ電力供給しておかなければならず、比較的簡単な制御回路からなる前記オンオフ通電制御による通電制御と比べて、かえって無駄な電力消費の防止とならないことがあり、また、室温が低下するにしたがって何回か繰り返し予測すると、予測誤差を生じることがあるという問題点があった。
本発明は上記問題点に鑑み、消火時の前記油だき温水ボイラに接続された前記室内機の運転モードに応じて、前記ヒータへの通電を、温水温度の降下度に対応した通電制御に切換を可能とすることにより、効果的に無駄な電力消費を防止することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するため、ヒータで加熱される気化器と、同気化器で気化された燃料を燃焼させるバーナと、前記ヒータへの通電を制御する制御部とを備えた油だき温水ボイラの制御装置において、前記制御部に、消火時の室内機の運転モードに基づき、前記ヒータへの通電を、温水の温度変化に基づいて燃焼開始温度になるまでの燃焼開始時間を予測し、前記気化器の温度変化に基づいて前記ヒータへの通電開始時間を予測し、通電をオンさせる予測通電制御と、前記気化器の温度を一定温度範囲とするように通電を断続的にオンオフさせるオンオフ通電制御のどちらか一方に切換える切換手段を備えた構成となっている。
本発明によれば、前記切換手段を備えた構成としたので、消火時の前記油だき温水ボイラに接続された前記室内機の運転モードに応じて、前記ヒータへの通電を、温水温度の降下度に対応した通電制御に切換を可能とすることにより、効果的に無駄な電力消費を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいた実施例として詳細に説明する。図1は本発明による制御対象の油だき温水ボイラの概略説明図、図2は本発明による油だき温水ボイラの制御装置の要部ブロック図、図3は本発明による油だき温水ボイラの制御装置のタイムチャートを示す図、図4は本発明による油だき温水ボイラの制御装置の予測通電制御の概要を示す図、図5は本発明による油だき温水ボイラの制御装置の要部フローチャートを示す図、図6は本発明による油だき温水ボイラの制御装置の燃焼開始時間t1と点火開始時間t2を予測するために用意した制御テーブル例を示す図である。
本発明による制御装置が組み込まれる前記油だき温水ボイラは、図1で示すように、下部にバーナ1を備え、上部に排気口2を備えた燃焼筒3と、同燃焼筒3内の上部に設置された熱交換器4とからなるボイラ部5と、同ボイラ部5により熱交換された温水を一時保管するシスターンタンク6と、ポンプ7と、これらを順次配管接続し、戻り温水路8と往き温水路9を有して本体内に配設された温水循環路とを設け、前記バーナ1の下部に、燃焼用の空気を供給する送風ファン10を設けている。
前記油だき温水ボイラの前記戻り温水路8と前記往き温水路9の間には、ファンコンベクタや床暖房用パネル等の室内機11が接続されている。
前記バーナ1が燃焼時には、同バーナ1に対し、前記送風ファン10により空気が供給され、高温になった空気が前記燃焼筒3内を上昇して前記熱交換器4を加熱するようになっている。
このような前記油だき温水ボイラでは、図示を省略したヒータで加熱される気化器で給油された灯油を気化し、気化ガスとなった灯油を前記バーナ1に供給して点火され、前記送風ファン10からの空気と前記バーナ1による気化ガスの点火によって、前記燃焼筒3内で燃焼させることで、燃焼空気により前記熱交換器4を加熱することとなり、温水を作り出している。
次に、前記油だき温水ボイラの制御装置について図2乃至図4を用いて説明する。まず、図3のタイムチャートに示すように、前記油だき温水ボイラは、温水が高温とならないように、燃焼開始温度T1bから消火温度T1aまでの間を点火(燃焼)と消火(燃焼待機)を繰返すことにより、温水を一定範囲の温度に保持するとともに、燃焼待機時にはいつでも燃焼を開始できるように、前記ヒータへの通電制御を点火開始温度T2bから通電OFF温度T2aまでの間を通電動作をオンオフさせて、前記気化器の温度T2を一定範囲の温度に保持している(オンオフ通電制御)。
このような前記ヒータへの通電制御を常にオンオフ通電制御とすると、前記室内機11の運転モードにより放熱量が少ない等によって温水の温度が下がりにくい場合、燃焼待機中の期間が長くなり、前記ヒータへの通電制御において、通電動作のオンオフ回数が燃焼待機中の期間繰返されて多くなり、また、前記室内機11の運転モードにより放熱量が多い等によって温水の温度がはやく下がる場合、燃焼待機中の期間が短くなり、通電動作のオンオフ回数が1回程度と少なくなるため、燃焼待機に入る消火時の前記室内機11の運転モードを判定して、前記ヒータへの通電制御を、前記オンオフ通電制御と後述する予測通電制御との間で切換えるように制御する。
次に、前記ヒータへの通電制御を詳細に説明すると、図2に示すように、マイコン12により制御され、前記マイコン12には、温水温度検出部14、気化器温度検出部15、温度設定部16、時間予測部17、タイマー18、前記気化器19及び室内機11をそれぞれ接続している。
前記マイコン12は、前記気化器19を加熱する前記ヒータへの通電を制御する通電手段12a(制御部)を備え、前記通電手段12aでは、前記オンオフ通電制御と前記予測通電制御の一部(後述の予測手段13を除く)を実行している。また、前記マイコン12は、前記ヒータへの通電を、前記オンオフ通電制御と前記予測通電制御との間で切換える切換手段12bを備えている。
前記マイコンの前記通電手段12aは、運転モードにより温水の温度が早く下がる場合の通電時は、前記オンオフ通電制御で気化器温度T2が一定範囲の温度となるように前記ヒータへ繰返しオンオフする通電動作を行い、運転モードにより温水の温度が下がりにくい場合の通電時は、前記予測通電制御で、後述の予測手段13により予測した点火開始時間t2が燃焼開始時間t1より等しいか大きくなった時点で前記ヒータへ通電を開始して燃焼開始までに点火開始温度T2bとなるように予熱する通電動作を行うようにしている。この時点の点火開始時間t2が、前記ヒータへの通電開始から点火開始温度T2bに到達するまでの時間、すなわち、通電開始時間を示している。
前記マイコン12の前記切換手段12bは、前記室内機11の運転モードを受信し、前記室内機11の運転モードを判定することにより、前記ヒータへの通電を、前記オンオフ通電制御と前記予測通電制御との間で切換えるようにしている。
前記室内機11の運転モードは、前記室内機11のファンの回転数による運転情報を前記マイコン12で受信することにより、大まかな放熱量を監視している。
例えば、前記室内機11がファンコンベクタの場合、ファンの回転数による運転情報は、強、中、弱、微、対流の5段階の風量固定運転と、室温に応じて前記5段階を自動で調節する自動運転とを行っているとすると、前記マイコン12でこの5段階の運転情報を受信し、いずれの段階の運転情報であるかで大まかな放熱量を監視するようにしている。また、前記室内機11で外気温に応じて前記5段階を自動で調節する自動運転を行っている場合も、同様にして大まかな放熱量を監視するようにしてもよい。
このように、例えば5段階の運転情報のうち、強の段階は放熱量が高いので(放熱量5160kcal/h、保有水量8L/minとすると1分間で10℃下がる)、短時間で温水温度T1が下がり、前記予測通電制御とする必要がないため、強の段階を所定風量運転の運転情報に設定し、強の段階であるか否かの判定結果によって前記オンオフ通電制御と前記予測通電制御との間で切換えるようにしている。
前記温水温度検出部14、気化器温度検出部15、温度設定部16、時間予測部17及びタイマー18は予測手段13であって、前記予測通電制御の一部を構成している。そして、前記温水温度検出部14は、前記温水循環路を循環する温水の温水温度T1を検出し、前記気化器温度検出部15は、前記気化器19の温度T2を検出するものである。
そして、前記温度設定部16は、温水温度T1中の消火温度T1a、燃焼開始温度T1b、気化器温度T2中の通電OFF温度T2a、点火開始温度T2bを設定するもので、前記マイコン12内の記憶部にこの設定値を記憶している。
前記時間予測部17は、前記温水温度検出部14、前記気化器温度検出部15、前記温度設定部16から得られる情報値に基づいて、燃焼開始時間t1と点火開始時間t2とを予測し、点火開始時間t2が燃焼開始時間t1より等しいか大きいかを判断している。そして、前記タイマー18は、前記燃焼開始時間t1と前記点火開始時間t2とを予測するタイミングを測っており、消火後の燃焼待機時に、時間経過とともに一定間隔毎に予測を行うためのものであるが、燃焼待機時の前半の間隔を狭く、後半の間隔を広くするような間隔で予測を行ってもよい。
前記気化器19は、同気化器19を加熱する前記ヒータを含み、前記室内機11の運転モードの判定結果によって、前記オンオフ通電制御と前記予測通電制御との間で切換えられた通電制御に基づき、前記マイコン12を介して前記ヒータに通電されることで、前記気化器19を加熱しその温度を調整している。
次に、通電制御のうち予測通電制御による方法について、図4のタイムチャートにより概略的に説明する。
前記室内機11の運転モードが5段階の運転情報のうち、弱の段階であったとすると、前記ヒータの通電をOFFに保持するようにし、温水温度T1が低下する勾配の変化から、温水温度T1が燃焼開始温度T1bまで下がる燃焼開始時間t1を予測し、気化器温度T2が通電した場合に点火開始温度T2bに達するまでの点火開始時間t2を予測する。
予測方法は、燃焼開始時間t1は、温水温度T1と燃焼開始温度T1bとの温度差 T1と温水温度勾配d/dt・T1によって直線近似することにより予測するようにし、点火開始時間t2は、点火開始温度T2bと気化器温度T2との温度差 T2と予め設定された時間係数によって、例えば、時間係数を1℃当り1sとし、 T2[s]後に到達するものと予測するようにする。
また、予測を行うタイミングは、温水温度T1が消火温度T1aとなり、消火から一定時間経過した時点に最初の予測1を実施し、燃焼開始時間t1’と点火開始時間t2’を予測する。ここでは、燃焼開始時間t1’が点火開始時間t2’より大きいので、温水温度T1が燃焼開始温度T1bに低下する以前に、気化器温度T2が点火開始温度T2bに達することとなり、仮に、この時点で前記ヒータの通電をONにすると、温水温度T1が燃焼開始温度T1bに低下するまで前記オンオフ通電制御による通電制御になってしまうため、以降、一定時間間隔毎にその時点の予測2、3、・・・を実施し、予測した燃焼開始時間t1と点火開始時間t2とを更新している。
このように、予測2、3、・・・、nと実施するに従って、更新した燃焼開始時間t1と点火開始時間t2は、温水温度T1が低下する勾配の変化が緩やかとなる傾向から、予測した燃焼開始時間t1は段々と小さくなり、逆に、気化器温度T2が一定の傾斜で低下する傾向から、予測した点火開始時間t2は段々と大きくなる。そして、一定時間経過時点の予測nを実施し、燃焼開始時間t1”と点火開始時間t2”を予測すると、ここでは、燃焼開始時間t1”が点火開始時間t2”と等しくなっているので、温水温度T1が燃焼開始温度T1bに低下する時点で、気化器温度T2が点火開始温度T2bに達することとなり、この時点で前記ヒータの通電をONにすると、再燃焼開始に備え、必要最小限の通電時間を与える。また、必ずしも燃焼開始時間t1”が点火開始時間t2”と等しくなることはないため、一定時間間隔毎に燃焼開始時間t1と点火開始時間t2とを更新し、点火開始時間t2が燃焼開始時間t1より等しいか大きくなったかを判断して、前記ヒータの通電を開始するようにしている。
以上のように通電を開始し、気化器温度T2が前記温度設定部16で設定した通電をオフする通電OFF温度T2aに到達した時点で通電を終了する。
次に、前記ヒータへの通電制御の燃焼待機中の制御例を、図5のフローチャートに基づき説明する。
まず、温水温度T1が上昇し消火温度T1aとなり消火され(s1)、消火後、前記室内機11の運転モードが強と判定した場合はオンオフ通電制御側に、強と判定しなかった場合(中、弱、微、対流のうちどれか)は予測通電制御側に移行する(s2)。ここでの運転モードの判定基準は、強の段階と設定されているが、油だき温水ボイラに接続される前記室内機11の設定条件に応じて設定変更が可能となっている。例えば、室温や外気温に応じて前記5段階を自動調節する自動運転と、前記5段階の風量固定運転の各運転に応じた基準について、前記5段階のいずれかに設定変更するようにしてもよい。また、前記室内機11を複数の設置した場合は、複数の前記室内機11の運転状況に応じた基準について、前記5段階のいずれかに設定変更するようにしてもよい。
予測通電制御側に移行すると、前記ヒータの通電がOFFである場合、s6のステップに移行し、通電がONである場合、s4のステップに移行して(s3)、前記ヒータの通電をOFFとする(s4)。前記ヒータの通電をOFFした後に、必要に応じて運転モードが強であるか否かを判定し、予測通電制御側かオンオフ通電制御側かを決定するようにしてもよい(s5)。次に、燃焼開始時間t1の予測を開始し、前記ヒータの通電判定から一定時間経過した時点に、温水温度T1と燃焼開始温度T1bとの温度差 T1と、温水温度勾配d/dt・T1を求めて、燃焼開始までの燃焼開始時間t1を次式(1)から算出することにより予測する(s6)。
t1= T1/(d/dt・T1)・・・(1)
同様にして、点火開始時間t2の予測を開始し、前記ヒータの通電判定から一定時間経過した時点に、点火開始温度T2bと気化器温度T2との温度差 T2を求めて、通電した場合に点火開始温度T2bに達するまでの点火開始時間t2を次式(2)から算出することにより予測する(s7)。
t2= T2×k(kは時間係数)・・・(2)
前記式(2)の時間係数kは、前記気化器19の種類に対応して実験等で予め算出した1℃上昇当りの通電時間を表す係数であり、例えば、k=0.8(1℃上昇当り、0.8sと考える)としている。
次に、これらの予測された燃焼開始時間t1と点火開始時間t2から、点火開始時間t2が燃焼開始時間t1より等しいか大きいかを判断し(s8)、点火開始時間t2が燃焼開始時間t1より小さい場合は、s6のステップの燃焼開始時間t1の予測とs7のステップの点火開始時間t2の予測とを一定時間間隔毎に実施し、予測した燃焼開始時間t1、点火開始時間t2を逐次更新する。また、s8のステップの判断で点火開始時間t2が燃焼開始時間t1より小さい場合は、s2のステップに戻って再度、運転モードが強かそれ以外かを判定して予測を行ってもよい。
そして、s8のステップの判断結果として、点火開始時間t2が燃焼開始時間t1より等しいか大きい場合、次のステップの前記ヒータの通電がOFFであるか否かを判断する(s9)。
予測通電制御側に移行したものは、前記ヒータの通電がOFFとなっているため、前記ヒータの通電がOFFであると判断され(s9)、次のステップで気化器温度T2が点火開始温度T2bより小さいか否かを判断する(s10)。そして、気化器温度T2が点火開始温度T2bより小さくなっているため、前記ヒータの通電をONとする(s11)。
次のステップで温水温度T1が燃焼開始温度T1bとなったかを判断し(s14)、気化器温度T2が点火開始温度T2bより大きいか否かを判断して(s15)、点火を開始するかどうか決定される(s16)。
そして、s14とs15の判断結果として、温水温度T1が燃焼開始温度T1bとなって、気化器温度T2が点火開始温度T2bより大きくなった場合に点火を開始し(s16)、前記気化器19の通電OFF温度T2aまで通電オンとなる。それ以外の場合は、s9のステップに戻る。
一方、消火後、前記室内機11の運転モードが強と判定して、オンオフ通電制御側に移行すると(s2)、s9のステップで前記ヒータの通電がOFFの場合には、s10からs15までのステップにより進み、s10のステップでは気化器温度T2が点火開始温度T2bより大きくなった場合、前記ヒータの通電をOFFに保持させ、気化器温度T2が点火開始温度T2bより小さくなった場合、前記ヒータの通電をONにする。s9のステップで前記ヒータの通電がONの場合には、気化器温度T2が通電OFF温度T2aとなったかを判断する(s12)。
気化器温度T2が通電OFF温度T2aとなった場合、前記ヒータの通電をOFFし(s13)、気化器温度T2が通電OFF温度T2a未満の場合、前記ヒータの通電をONに保持させる。そして、s14からs15のステップは前記の説明と同様に実行される。このように、燃焼状態から消火により燃焼待機になった時点で、前記室内機11の運転モードに応じた前記ヒータの通電制御を、予測通電制御とオンオフ通電制御との間で切換えることができる。
以上、本発明の油だき温水ボイラの制御装置によれば、前記切換手段を設けた構成としたので、消火時の前記室内機の運転モードに応じて前記ヒータの通電制御を可能とし、燃焼待機時の温水温度の降下度に対応した通電制御の切換によって、効果的に無駄な電力消費を防止することができる。また、運転モード判定条件を設定変更可能とすることにより、前記室内機の設定条件に応じて、燃焼待機時の温水温度の降下度に対応した通電制御に切換えることができる。
前記実施の形態例では、予測方法としては、燃焼開始時間t1は、温水温度T1と燃焼開始温度T1bとの温度差 T1と温水温度勾配d/dt・T1によって直線近似することにより予測するようにし、点火開始時間t2は、点火開始温度T2bと気化器温度T2との温度差 T2と予め設定した時間係数によって、例えば、時間係数を1℃当り1sとし、 T2[s]後に到達するものと予測するようにしているが、本発明はこれに限らず、予め制御テーブルを用意してもよい。
図6に示す燃焼開始時間t1と点火開始時間t2を予測するために用意した制御テーブル例を説明する。燃焼開始時間t1の予測は、現在の温水温度T1が、複数の温度領域のどの部分にあるかを検出し、そのときの温水温度変化率 T1がどこに当てあまるかをみて、燃焼開始時間t1[min]を予測する。なお、現在の設定条件を消火温度86℃、燃焼開始温度68℃とする。
例えば、現在の温水温度T1が73℃と検出され、このときの温水温度変化率 T1が−1となった場合、制御テーブルを参照した結果、燃焼開始時間t1は5[min]と予測される。
点火開始時間t2の予測は、気化器の仕様で1℃上げるのに通電時間1sかかるものとすると、点火開始時間t2=(235−気化器温度T2)/60[min]により、現在の気化器温度T2を検出して算出することにより予測する。なお、現在の設定条件を点火開始温度235℃、通電OFF温度305℃とする。
このように予測して得られた燃焼開始時間t1と点火開始時間t2を、前記と同様に、点火開始時間t2が燃焼開始時間t1より等しいか大きい場合、前記ヒータへの通電をオンにするようにする。
1 バーナ
2 排気口
3 燃焼筒
4 熱交換器
5 ボイラ部
6 シスターンタンク
7 ポンプ
8 戻り温水路
9 往き温水路
10 送風ファン
11 室内機
12 マイコン
12a 通電手段
12b 切換手段
13 予測手段
14 温水温度検出部
15 気化器温度検出部
16 温度設定部
17 時間予測部
18 タイマー
19 気化器
2 排気口
3 燃焼筒
4 熱交換器
5 ボイラ部
6 シスターンタンク
7 ポンプ
8 戻り温水路
9 往き温水路
10 送風ファン
11 室内機
12 マイコン
12a 通電手段
12b 切換手段
13 予測手段
14 温水温度検出部
15 気化器温度検出部
16 温度設定部
17 時間予測部
18 タイマー
19 気化器
Claims (4)
- ヒータで加熱される気化器と、同気化器で気化された燃料を燃焼させるバーナと、前記ヒータへの通電を制御する制御部とを備えた油だき温水ボイラの制御装置において、前記制御部に、消火時の室内機の運転モードに基づき、前記ヒータへの通電を、温水の温度変化に基づいて燃焼開始温度になるまでの燃焼開始時間を予測し、前記気化器の温度変化に基づいて前記ヒータへの通電開始時間を予測し、通電をオンさせる予測通電制御と、前記気化器の温度を一定温度範囲とするように通電を断続的にオンオフさせるオンオフ通電制御のどちらか一方に切換える切換手段を備えたことを特徴とする油だき温水ボイラの制御装置。
- 前記切換手段は、所定風量運転以上の運転モードと判定された場合に前記オンオフ通電制御に切換え、所定風量運転未満の運転モードと判定された場合に前記予測通電制御に切換えることを特徴とする請求項1記載の油だき温水ボイラの制御装置。
- 前記運転モードの判定条件は、前記室内機の設定条件に応じて設定変更可能としたことを特徴とする請求項2記載の油だき温水ボイラの制御装置。
- 気化器を加熱するヒータへの通電を制御する油だき温水ボイラの制御方法において、バーナ消火時の室内機の運転モードを判定し、この判定結果に基づき、バーナ消火後の前記ヒータへの通電を、温水の温度変化に基づいて燃焼開始温度になるまでの燃焼開始時間を予測し、前記気化器の温度変化に基づいて前記ヒータへの通電開始時間を予測し、通電をオンさせる予測通電制御と、前記気化器の温度を一定温度範囲とするように通電を断続的にオンオフさせるオンオフ通電制御のどちらか一方に切換えることを特徴とする油だき温水ボイラの制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004173112A JP2005351553A (ja) | 2004-06-10 | 2004-06-10 | 油だき温水ボイラの制御装置及びその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004173112A JP2005351553A (ja) | 2004-06-10 | 2004-06-10 | 油だき温水ボイラの制御装置及びその制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005351553A true JP2005351553A (ja) | 2005-12-22 |
Family
ID=35586180
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004173112A Pending JP2005351553A (ja) | 2004-06-10 | 2004-06-10 | 油だき温水ボイラの制御装置及びその制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005351553A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009180456A (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-13 | Noritz Corp | 暖房システム |
JP2012047356A (ja) * | 2010-08-24 | 2012-03-08 | Noritz Corp | 燃焼装置 |
-
2004
- 2004-06-10 JP JP2004173112A patent/JP2005351553A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009180456A (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-13 | Noritz Corp | 暖房システム |
JP2012047356A (ja) * | 2010-08-24 | 2012-03-08 | Noritz Corp | 燃焼装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2005351553A (ja) | 油だき温水ボイラの制御装置及びその制御方法 | |
KR101906218B1 (ko) | 보일러의 급속 난방운전 제어방법 | |
KR101824026B1 (ko) | 난방공급 온도센서와 난방환수 온도센서를 이용한 보일러의 난방연소 제어방법 | |
JP5151512B2 (ja) | 暖房システム | |
JP2006349301A (ja) | 暖房システム及び制御方法 | |
JP2006226574A (ja) | 温水循環加熱装置 | |
JP2013217604A (ja) | 温水暖房装置 | |
JP4222271B2 (ja) | 温水暖房システムの燃焼制御方法 | |
JP3647203B2 (ja) | 温度制御装置 | |
JP4155896B2 (ja) | 熱媒供給設備 | |
JP5632784B2 (ja) | 温風暖房装置の運転制御方法 | |
JP3930213B2 (ja) | 温水暖房装置 | |
JP2740499B2 (ja) | 温風暖房機の運転制御方法 | |
JP5318732B2 (ja) | 温水暖房装置 | |
JP2002286285A (ja) | 給湯装置 | |
JP6513593B2 (ja) | 温風暖房装置 | |
JPH11101507A (ja) | 給湯器 およびその燃焼制御方法 | |
KR101832890B1 (ko) | 보일러의 난방운전 중 조기소화 시 난방운전 제어방법 | |
JP2024030632A (ja) | 連結給湯システム | |
JP6757621B2 (ja) | 熱機器 | |
JP2004205128A (ja) | 熱機器および熱機器の燃焼制御方法 | |
JP3098730B2 (ja) | 給湯装置 | |
JP3558925B2 (ja) | 温風暖房装置 | |
JP2010276293A (ja) | 温水暖房装置の制御装置 | |
JPH0560333A (ja) | 温水暖房機の制御装置 |