JPH10310735A - ボールペン用酸化チタン含有水性インキ - Google Patents
ボールペン用酸化チタン含有水性インキInfo
- Publication number
- JPH10310735A JPH10310735A JP15912697A JP15912697A JPH10310735A JP H10310735 A JPH10310735 A JP H10310735A JP 15912697 A JP15912697 A JP 15912697A JP 15912697 A JP15912697 A JP 15912697A JP H10310735 A JPH10310735 A JP H10310735A
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- JP
- Japan
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- ink
- titanium oxide
- oleic acid
- water
- ball point
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】筆記性の優れた水性ボールペン用のインキを提
供する。 【構成】酸化チタン、水溶性樹脂、分散剤、増粘剤、潤
滑剤そして水から成るインキにおいて、潤滑剤がオレイ
ン酸及びアニオン活性剤であることが特徴のボーペン用
インキ。
供する。 【構成】酸化チタン、水溶性樹脂、分散剤、増粘剤、潤
滑剤そして水から成るインキにおいて、潤滑剤がオレイ
ン酸及びアニオン活性剤であることが特徴のボーペン用
インキ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明はボールペンに用いられ
る酸化チタンを含む水性インキに関する。本発明のイン
キを充填したボールペンは、潤滑性に優れると共に、耐
久性を有し長期にわたって滑らかな筆跡を持続する。
る酸化チタンを含む水性インキに関する。本発明のイン
キを充填したボールペンは、潤滑性に優れると共に、耐
久性を有し長期にわたって滑らかな筆跡を持続する。
【0002】
【従来の技術】 酸化チタンを含有する水性インキは、
酸化チタンの凝集、沈降という本質的な問題を有してお
り、また、酸化チタン粒子は金属を摩耗する力が強いの
で、ボールペンの玉と受け部の接点が軋むという問題が
ある。これを防ぐ方法として、増粘剤でインキ粘度を調
節し、さらに糖アルコールを加えて酸化チタンの沈降防
止と潤滑性付与を与える試みがなされている(特開平8
−12916)。また、同様の理由から、潤滑剤として
ジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛が提案されている
(特開平7−166120)。
酸化チタンの凝集、沈降という本質的な問題を有してお
り、また、酸化チタン粒子は金属を摩耗する力が強いの
で、ボールペンの玉と受け部の接点が軋むという問題が
ある。これを防ぐ方法として、増粘剤でインキ粘度を調
節し、さらに糖アルコールを加えて酸化チタンの沈降防
止と潤滑性付与を与える試みがなされている(特開平8
−12916)。また、同様の理由から、潤滑剤として
ジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛が提案されている
(特開平7−166120)。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】 ボールペン用水
性酸化チタン含有インキは、上述したように酸化チタン
の沈降防止と、インキの潤滑性付与とを同時に与えるこ
とが課題である。
性酸化チタン含有インキは、上述したように酸化チタン
の沈降防止と、インキの潤滑性付与とを同時に与えるこ
とが課題である。
【0004】
【課題を解決するための手段】 本発明は、酸化チタン
の沈降と摩耗性とを同時に解決させた水性インキを提供
する。酸化チタンを含む水性インキの成分は、酸化チタ
ン、分散剤、水溶性樹脂または水性エマルション、粘度
調整剤、潤滑性付与剤、それに水が主なものであるが、
その他濡れ調整剤、防腐剤などである。本発明は、上記
組成のインキに、オレイン酸を加えることが第一の要件
である。なぜオレイン酸が有効かは不明であるが、本発
明のインキを充填したボールペンは、滑らかな筆記性を
有し、また耐久性も良好である。活性剤を用いて水に分
散させたオレイン酸を用いても同様の効果がある。本発
明の第二の要件は、オレイン酸と共にアニオン活性剤を
用いることである。アニオン活性剤を用いるとオレイン
酸の使用量が少なくて良いという利点がある。アニオン
活性剤は、オレイン酸をインキ中に非常に良く分散させ
るためではないかと思われる。本発明に用いるオレイン
酸は、高純度品である必要はない。例えば、LUNAC
O−P(花王製)のような80%程度のものでも良
い。好ましいオレイン酸の添加量は、インキ中、0.1
(%)以上5(%)以下である。0.1(%)より少な
いと効果がない。また5(%)より多いと、相対的に酸
化チタン濃度が低下して白さが低下し好ましくない。
の沈降と摩耗性とを同時に解決させた水性インキを提供
する。酸化チタンを含む水性インキの成分は、酸化チタ
ン、分散剤、水溶性樹脂または水性エマルション、粘度
調整剤、潤滑性付与剤、それに水が主なものであるが、
その他濡れ調整剤、防腐剤などである。本発明は、上記
組成のインキに、オレイン酸を加えることが第一の要件
である。なぜオレイン酸が有効かは不明であるが、本発
明のインキを充填したボールペンは、滑らかな筆記性を
有し、また耐久性も良好である。活性剤を用いて水に分
散させたオレイン酸を用いても同様の効果がある。本発
明の第二の要件は、オレイン酸と共にアニオン活性剤を
用いることである。アニオン活性剤を用いるとオレイン
酸の使用量が少なくて良いという利点がある。アニオン
活性剤は、オレイン酸をインキ中に非常に良く分散させ
るためではないかと思われる。本発明に用いるオレイン
酸は、高純度品である必要はない。例えば、LUNAC
O−P(花王製)のような80%程度のものでも良
い。好ましいオレイン酸の添加量は、インキ中、0.1
(%)以上5(%)以下である。0.1(%)より少な
いと効果がない。また5(%)より多いと、相対的に酸
化チタン濃度が低下して白さが低下し好ましくない。
【0005】本発明に用いられる活性剤はアニオン活性
剤が必須成分であり、非イオン活性剤との併用も可能で
ある。用いられるアニオン活性剤の一例を挙げると、オ
レイン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナ
トリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、アルキルリン酸
カリウム、アルキルナフタレンスルフォン酸ナトリウ
ム、βナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物のナト
リウム塩、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどで
ある。その添加量は、オレイン酸の量とほぼ同量又はそ
れ以下が好ましい。
剤が必須成分であり、非イオン活性剤との併用も可能で
ある。用いられるアニオン活性剤の一例を挙げると、オ
レイン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナ
トリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、アルキルリン酸
カリウム、アルキルナフタレンスルフォン酸ナトリウ
ム、βナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物のナト
リウム塩、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどで
ある。その添加量は、オレイン酸の量とほぼ同量又はそ
れ以下が好ましい。
【0006】本発明に用いる酸化チタンは、市販品から
適当に選んで用いれば良く、メーカーとか、銘柄とか何
ら制約はない。顔料級のものであれば、アナタース型、
ルチル型を問わない。
適当に選んで用いれば良く、メーカーとか、銘柄とか何
ら制約はない。顔料級のものであれば、アナタース型、
ルチル型を問わない。
【0007】本発明のインキの流動性を調節するため
に、有機系界面活性剤や、シリコーン系界面活性剤を使
用しても良い。
に、有機系界面活性剤や、シリコーン系界面活性剤を使
用しても良い。
【0008】
【実施例】実施例を上げて更に詳しく説明する。
【0009】実施例1 水500(g)にエマゲン840S(花王製ノニオン活
性剤)20(g)を溶かし、SR−1(堺化学製酸化チ
タン)400(g)を加えて十分に撹拌後、サンドミル
を用いてビーズ分散し、ミルベースを得た。このミルベ
ースにケルザンAR(三晶製増粘剤)3(g)を加えて
1時間撹拌し粘度を25℃で800cp(B型粘度でロ
ーターNo.3,60rpmで測定)に調整後、プライ
マルMV−1(ロームアンドハース製アクリルエマルシ
ョン)300(g)とLUNACO−P(花王製オレイ
ン酸)20(g)とオレイン酸ナトリウム5(g)とを
加えて、ボールペン用水性酸化チタン含有インキを得
た。
性剤)20(g)を溶かし、SR−1(堺化学製酸化チ
タン)400(g)を加えて十分に撹拌後、サンドミル
を用いてビーズ分散し、ミルベースを得た。このミルベ
ースにケルザンAR(三晶製増粘剤)3(g)を加えて
1時間撹拌し粘度を25℃で800cp(B型粘度でロ
ーターNo.3,60rpmで測定)に調整後、プライ
マルMV−1(ロームアンドハース製アクリルエマルシ
ョン)300(g)とLUNACO−P(花王製オレイ
ン酸)20(g)とオレイン酸ナトリウム5(g)とを
加えて、ボールペン用水性酸化チタン含有インキを得
た。
【0010】実施例2 実施例1において、LUNAC O−Pの代わりに、こ
れをエマルション化したもの[水100(g)にペッレ
クスOT−P(花王製ジアルキルスルホコハク酸ナトリ
ウム)20(g)を溶かしLUNAC O−P200
(g)を入れてエマルション化した]50(g)を使用
した他は、実施例1と同様に実施して、ボーぺン用水性
酸化チタン含有インキを得た。
れをエマルション化したもの[水100(g)にペッレ
クスOT−P(花王製ジアルキルスルホコハク酸ナトリ
ウム)20(g)を溶かしLUNAC O−P200
(g)を入れてエマルション化した]50(g)を使用
した他は、実施例1と同様に実施して、ボーぺン用水性
酸化チタン含有インキを得た。
【0011】実施例3 水400(g)にデモールN(花王製βナフタレンスル
フォン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩)6(g),
ジュリマーAT515(日本純薬製ポリアクリル酸エス
テル)120(g),酸化チタンSR−1(前記)30
0(g)、エチレングリコール100(g)及びLUN
AC O−P10(g)を加えてビーズ分散を行った。
ビーズ分離後ケルザンARを全体の0.5(%)加えて
1000(cp)に増粘してインキを得た。
フォン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩)6(g),
ジュリマーAT515(日本純薬製ポリアクリル酸エス
テル)120(g),酸化チタンSR−1(前記)30
0(g)、エチレングリコール100(g)及びLUN
AC O−P10(g)を加えてビーズ分散を行った。
ビーズ分離後ケルザンARを全体の0.5(%)加えて
1000(cp)に増粘してインキを得た。
【0012】比較例1 実施例1において、LUNAC O−Pを省いたインキ
を作成した。
を作成した。
【0013】比較例2 実施例1において、オレイン酸ナトリウムを省いたイン
キを作成した。
キを作成した。
【0014】実施例4 実施例1、実施例2、実施例3、比較例1及び比較例2
で得たインキを、それぞれボールペンに充填して、筆記
性を試験した。実施例1、実施例2及び実施例3のボー
ルペンは、良好な筆記性と耐久性を示したが、比較例1
及び比較例2の性能は、著しく劣っていた。
で得たインキを、それぞれボールペンに充填して、筆記
性を試験した。実施例1、実施例2及び実施例3のボー
ルペンは、良好な筆記性と耐久性を示したが、比較例1
及び比較例2の性能は、著しく劣っていた。
【0015】
【発明の効果】オレイン酸及びアニオン活性剤を加えて
得られる水性酸化チタン含有インキを使用して得られる
ボールペンは、優れた筆記性と耐久性を有している。
得られる水性酸化チタン含有インキを使用して得られる
ボールペンは、優れた筆記性と耐久性を有している。
Claims (1)
- 【請求項1】 酸化チタンとオレイン酸とアニオン活性
剤を必須成分として含むボールペン用水性インキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15912697A JPH10310735A (ja) | 1997-05-12 | 1997-05-12 | ボールペン用酸化チタン含有水性インキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15912697A JPH10310735A (ja) | 1997-05-12 | 1997-05-12 | ボールペン用酸化チタン含有水性インキ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10310735A true JPH10310735A (ja) | 1998-11-24 |
Family
ID=15686816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15912697A Pending JPH10310735A (ja) | 1997-05-12 | 1997-05-12 | ボールペン用酸化チタン含有水性インキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10310735A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008115206A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-05-22 | Pentel Corp | ボールペン用水性インキ組成物 |
JP2012021055A (ja) * | 2010-07-13 | 2012-02-02 | Pilot Ink Co Ltd | ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン |
JP2013075938A (ja) * | 2011-09-29 | 2013-04-25 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 水性ボールペン用インク組成物 |
JP2021138893A (ja) * | 2020-03-09 | 2021-09-16 | 三菱鉛筆株式会社 | マーキングペン用水性インク組成物、及びマーキングペン |
-
1997
- 1997-05-12 JP JP15912697A patent/JPH10310735A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008115206A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-05-22 | Pentel Corp | ボールペン用水性インキ組成物 |
JP2012021055A (ja) * | 2010-07-13 | 2012-02-02 | Pilot Ink Co Ltd | ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン |
JP2013075938A (ja) * | 2011-09-29 | 2013-04-25 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 水性ボールペン用インク組成物 |
JP2021138893A (ja) * | 2020-03-09 | 2021-09-16 | 三菱鉛筆株式会社 | マーキングペン用水性インク組成物、及びマーキングペン |
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