JP4145050B2 - 水性インキ組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性インキ組成物中の顔料など不溶粒子の沈降抑制に関するものである。さらには比較的高比重の不溶粒子を用いた際や低粘度の筆記具用インキを用いた際にもその沈降を抑制することのできる水性インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の水性インキにおいて、インキ媒質との比重差が大きい顔料などの不溶粒子を低粘度インキに用いると、顔料が沈降してしまい、それを防止することができなかった。例えば、特開昭61−123684号公報や特開昭63−95277号公報に提案されているような金属光沢色を有するインキは、通常、比重の大きい金属粉末顔料を用いているが、インキ自体が低粘度であるため顔料が沈降分離してしまうなどのインキ安定性に問題があった。また、隠蔽力のある白い筆跡を得る白色インキ等においても、隠蔽力があるということで顔料に比重の大きい酸化チタンを用いると、低粘度インキでは安定に分散させることが難しく、経時的に酸化チタンが沈降してしまうという問題があった。これらの金属光沢色や白色を有する低粘度インキは、インキ収容室内に金属球などの攪拌部材を収容し、使用前に筆記具を振って沈降した顔料を再分散しなければ良好な筆跡を得ることができないという問題点を有しており、万年筆、サインペン、マーキングペン、プレートペン等の毛細管現象を利用したペン体を使用し、インキ収容室とペン体との間にバルブ機構をもたない筆記具等には用いることができないという致命的な欠点があった。
【0003】
一方、特開平7−145339号公報や特許第2978798号公報、特開2001−294795号公報のように、グァーガム、キサンタンガム等の天然多糖類、架橋型アクリル酸重合体等の合成系増稠剤などを添加することにより、インキにせん断減粘性を生じさせ静置時高粘度となるようにして顔料の沈降を抑制する方法も知られている。しかし、この方法で得られるインキは金属球などの攪拌部材を必要としないものの、やはり、ゆっくりと顔料が沈降してしまったり、比重の大きな顔料の使用に制限があったりした。また、せん断減粘性を有するがゆえに低せん断時に高粘度であり、せん断をあまりかけずにインキを追従させることが要求される、例えば、万年筆、サインペン、マーキングペン、プレートペン等の通常、低粘度インキが採用され、毛細管現象を利用した筆記具機構を持つ筆記具には使用できなかった。
【0004】
さらに、顔料の沈降を抑制する方法として、比重の軽い顔料を採用し、インキ媒質と顔料との比重差を小さくする方法が知られている。この方法では、水を主溶媒とするインキ媒質に対して、特に比重の小さい顔料を選択する必要があり、インキ媒質と顔料との比重差を極小にすることが困難で、低粘度インキでは沈降分離を完全に防止することはできなかった。例えば、特開昭49−31428号公報には、金属光沢色を有する筆記具用インキの顔料としてアルミニウムよりも比重の小さい金属蒸着粉を用いたインキが提案されている。しかしながら、アルミニウムに比較すると低比重な材料であるものの、一般顔料に比べれば高比重であり、毛細管現象を利用した筆記具機構などに用いるための低粘度インキとしてまでは顔料の沈降を抑制することができないものであった。さらに、十分な金属光沢色の筆跡を得るために粒径の比較的大きいものを用いると、ブラウン運動による分散安定の効果が得られにくくなるため、顔料の沈降を抑制することが一層困難となるといった相反する要求に対する問題もあった。
【0005】
また、特開平9−221617号公報には、白い筆跡を筆記する白色インキの顔料として酸化チタンよりも比重の小さい白色プラスチックピグメントを使用したインキが提案されている。しかしながら、白色プラスチックピグメントの沈降安定性は、インキ中に粘度調整剤を含有させて、剪断速度3.84s-1におけるインキ粘度を100〜2000mPa・sの特定な範囲に調整することにより得られるとされているように、せん断減粘性を有するインキでの対応であり、毛細管現象を利用した筆記具機構に用いるためなどの低粘度インキとしてまでは顔料の沈降を抑制することはできないものであった。
【0006】
ところで、特開昭60−115674号公報、特開昭64−40583号公報、特開平10−219177号公報、特開平11−228900号公報などには、筆記具用インキ中にモリブデン酸塩やタングステン酸塩を添加したインキが開示されている。特開昭60−115674号公報、特開昭64−40583号公報などでは、水性ボールペン用インキ中に潤滑剤として、また、特開平10−219177号公報、特開平11−228900号公報などでは、水性ボールペン用インキ中に腐食抑制剤として、モリブデン酸塩やタングステン酸塩を添加している。しかしながら、いずれもインキ媒質の比重を調整する目的で添加されておらず、その効果についても一切述べられていない。さらに、これらモリブデン酸塩またはタングステン酸塩の添加量は、インキ全量に対して少量であり、そのような少量の添加では、比重調整剤としての効果を期待できるものではなく、その示唆のないものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、インキ組成物中の顔料などの不溶粒子の沈降を抑制し、再分散のための攪拌を必要としない水性インキ組成物を提供し、さらには比較的高比重の不溶粒子を用いた際や低粘度の筆記具用インキを用いた際にもその沈降を抑制することのできる水性インキ組成物を提供することを本発明の目的とし、そのような課題の解決手段を提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、インキ媒質中に比重調整剤を添加し、インキ媒質と顔料との比重差を小さくすることなどによって、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
「1.水溶性比重調整剤と比重1.2〜3.1の顔料を含む不溶粒子と水を少なくとも含み、水溶性比重調整剤が原子量45〜185の範囲に含まれる4A族ないし7A族元素の酸素酸及び/又はその塩であり、その配合量が15.0〜75.0質量%である、インキ媒質の比重が1.0〜3.1の範囲の水性インキ組成物。
2.水溶性比重調整剤がポリ金属酸素酸及び/又はその塩である第1項に記載の水性インキ組成物。」である。
【0009】
上記水性インキ組成物によれば、インキ組成物中の顔料等不溶粒子の沈降を抑制し、再分散のための攪拌を必要とせず、比較的高比重の顔料などを用いた際や低粘度の筆記具用インキを用いた際にもその沈降を抑制することができるという優れた効果を得ることができる。
【0010】
本発明で使用する比重調整剤は、原子量45〜185の範囲に含まれる4A族ないし7A族元素の酸素酸及びその塩、さらには原子量50〜185の範囲に含まれる5A族ないし6A族元素の酸素酸及びその塩、さらには原子量90〜185の範囲に含まれる6A族元素の酸素酸及びその塩が用いられる。中でも好適に用いられるのは、原子量90〜185の範囲に含まれる6A族元素ではモリブデン(95.94)、タングステン(183.84)が、原子量50〜185の範囲に含まれる5A族ないし6A族元素では、上記以外にバナジウム(50.94)、ニオブ(92.91)、タンタル(180.95)が、原子量45〜185の範囲に含まれる4A族ないし7A族元素では、上記以外にチタン(47.88)などが挙げられる。
【0011】
本発明に使用する酸素酸及びその塩は前期遷移金属元素の酸素酸及びその塩であり、その酸素酸イオンは金属原子などに酸素原子が通常4または6配位した四面体あるいは八面体を形成してなるものといわれている。この四面体あるいは八面体ユニットが単独のものでも良いし、それらが稜、頂点を介して結合した構造を持つポリ酸及びその塩であるポリ酸塩でも良い。ポリ酸は金属元素の酸素酸が縮合生成した多重酸であるが、ただ一種類の金属によって構成され、縮合する陰イオンが全て同じ型のポリ酸をイソポリ酸といい、2種類以上の陰イオンが縮合したポリ酸をヘテロポリ酸という。そして、それぞれの塩をイソポリ酸塩、ヘテロポリ酸塩という。上記ポリ酸にはイソポリ酸、ヘテロポリ酸等が、上記ポリ酸塩にはイソポリ酸塩、ヘテロポリ酸塩等が含まれる。
【0012】
単独の酸素酸としては、チタン酸、モリブデン酸、タングステン酸などが、塩としては、チタン酸ナトリウム、バナジウム酸ナトリウム、バナジウム酸カリウム、ニオブ酸ナトリウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウム、モリブデン酸アンモニウム、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウム、タングステン酸アンモニウム、タングステン酸リチウム、タングステン酸マグネシウムなどが挙げられる。イソポリ酸としては、メタモリブデン酸、パラモリブデン酸、メタタングステン酸、パラタングステン酸などが、イソポリ酸塩としては、メタモリブデン酸ナトリウム、メタモリブデン酸カリウム、メタモリブデン酸アンモニウム、パラモリブデン酸ナトリウム、パラモリブデン酸カリウム、パラモリブデン酸アンモニウム、メタタングステン酸ナトリウム、メタタングステン酸カリウム、メタタングステン酸アンモニウム、メタタングステン酸バリウム、パラタングステン酸ナトリウムなどが挙げられる。ヘテロポリ酸としては、モリブドリン酸、モリブドケイ酸、タングストリン酸、タングストケイ酸などが、ヘテロポリ酸塩としては、モリブドリン酸ナトリウム、モリブドケイ酸ナトリウム、タングストリン酸ナトリウム、タングストケイ酸ナトリウムなどが挙げられる。これらの酸素酸及びその塩を単独あるいは2種類以上を混合して使用することができる。
【0013】
これら比重調整剤は、インキ媒質中に溶解させることにより、インキ媒質の比重を顔料など不溶粒子の比重に合わせる目的で添加するので、その添加量は、用いる不溶粒子の比重に応じて該比重調整剤の溶解度まで任意に設定することができる。十分な沈降抑制効果を得るために、インキ組成物全体に対して15.0〜75.0質量%程度添加するのが好ましい。この範囲を下回るとインキ媒質の比重を調整する効果に乏しくなる傾向があり、比重の大きい不溶粒子を用いた際に、十分な沈降抑制効果を得ることができなくなる。一方、添加量の上限は、用いる比重調整剤の溶解度等に依存する。水に対する溶解度が大きいものほど、様々な比重の不溶粒子に対応することができ、比重調整剤として用いるのに好ましい。不溶粒子としては顔料のほか、潤滑用に配合した球状微粒子や劣化防止用の粒子、磁気インクの磁性粒体などのインキ中で溶解せずに存在する粒子の全てが挙げられる。また、比重調整剤の添加量が増加し、高濃度になればなるほど、溶液の粘度が増加する傾向があるので、使用する比重調整剤と筆記具などの記録メカニズムとの組合せによって適宜調節しなければならない。本発明中に用いるインキ媒質とは、インキ組成物から不溶粒子分を除いた残りの構成物のことである。
【0014】
インキ媒質の比重は、インキ媒質中に溶解させた水溶性物質の比重とその添加量に左右される。インキ媒質中に比重の大きい水溶性物質をより多く添加し、溶解させれば、インキ媒質の比重を大きくすることができる。本発明に用いる比重調整剤は比較的比重の大きい化合物であることから、インキ媒質の比重を調整する添加物として好適に用いることができる。比重調整剤として有用に作用するのは、比重調整剤自体の比重が大きく、かつ水溶性であるためと考えられ、これが本発明における水性インキ組成物中の比重調整メカニズムと推測される。
【0015】
本発明の場合、重金属元素が比重を大きくする要であり、うちわで良好な性能を示すモリブデンの比重は10.28、タングステンの比重は19.32である。中でもメタタングステン酸ナトリウムは水に対する溶解度が極めて大きく、比重調整剤として好適に用いることができる。また、その水溶液(インキ媒質)の比重を1.0〜3.1の範囲で自由に設定するものが比重調整剤として好適に用いることができる。
【0016】
不溶粒子の沈降安定性は、インキ媒質と不溶粒子との比重差が極小のときに最大となる。ただし、インキ組成物中における比重は、真比重と異なる場合があるので注意を要する。これは、そのもの自体の構造に起因するもののほか、インキ組成物中の他の添加物の影響を受けて、見かけ上の比重が変化するためであり、その変化幅もインキ組成物の構成ごとに異なる。したがって、インキ媒質の比重は、沈降安定性が最良になるように、インキ組成物の構成ごとに判断して調整する必要がある。
【0017】
ところで、インキ組成物としてインキ媒質の液比重を上昇させて、不溶粒子の沈降を防止する試みはなされていなかったが、一般的に溶液の液比重を上昇させるための手法は他業種において用いられていた。しかしながら、該技術はブロモホルム、テトラブロモエタン、ヨウ化メチレンといった比重調整剤を用いたもので、毒性のあるハロゲン元素や有毒重元素イオンを含み、刺激性、麻酔性を有する発ガン性物質を利用したものが主流であった。このような比重調整剤は専門的工業分野での使用でない一般日用品としてのインキ組成物にはとても使用でき得るものではなかった。
【0018】
本発明に使用する比重調整剤は一般に毒性が低い化合物が多い。中でもモリブデンは人体中にも存在し、動物の生存上必要不可欠な元素であり、タングステンは多くの重金属の中で最も沸点が高く、一般的に人体に有害とされる元素ほど沸点が低いとの知見から、比較的安全性の高い金属とされている。特に、メタタングステン酸ナトリウムは、地質ニュース455号31頁などにおいて無毒であると報告されているように、より安全性の高い化合物であり、好適である。このように、非常に安定な物質を用いることで、人体に対し無毒で、高比重な水溶液を得ることができ、比較的高比重の不溶粒子を用いた筆記具用水性インキ組成物の添加物として用いるのに極めて好適となるのである。
【0019】
本発明において使用する顔料としては、比重調整剤と反応してしまうなどの化学的影響を与えないものであれば特に限定されないが、例えば、通常筆記具用インキなどに用いられる有機顔料、プラスチック顔料、無機顔料の他、金属光沢を有する金属粉顔料、着色金属粉顔料、金属蒸着粉顔料、ガラスフレーク等や虹彩色のような色彩を有するパール顔料、コレステリック液晶等が挙げられる。その中でも、比重が1.2〜3.1程度の高比重顔料を用いた際に特に効果的に作用する。
【0020】
有機顔料として具体的には、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、パーマネントレッド、レーキレッド、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アニリンブラックなどが挙げられる。比重はおよそ1.2〜2.9である。
【0021】
比較的低比重の白色やカラフルな色の顔料が選択可能なプラスチック顔料などを用いると、比重調整剤への負担が軽くなるので好ましい。加工顔料の中には比重の軽いものもありそのような顔料を用いた際には、顔料自体の配合量を増加させることができたり、より分散安定性の高いインキ組成物を得ることが可能で、さらに比重を加工により軽くした顔料と併用しても非常に効果的である。プラスチック顔料としては、ローペイクOP−62、同OP−84J、同OP−91、同HP1055(以上、ローム・アンド・ハース社製)、エポカラーFP−1000N、同FP−112、同FP−113、同FP−114、同FP−115、同FP−116、同FP−117、同FP−101、同MA−1002FW、同FP−1050(以上、(株)日本触媒製)、ルミコールNKP−8604、同NKP−8605、同NKP−8607、同NKP−9203、同NKP−9207、同NKP−9237、同NKP−9238(以上、日本蛍光化学(株)製)などが挙げられる。比重はおおよそ1.0〜1.4である。また、加工顔料に限らず、元々低比重である顔料についても同様に本発明の比重調整剤を併用すると顔料の分散安定性を向上させることができる。
【0022】
無機顔料としては、カーボンブラック、群青、ルチル型・アナターゼ型等の各種酸化チタンなどがある。比重はカーボンブラック、群青などでおよそ1.4〜5.5、各種酸化チタンはおよそ3.7〜4.2である。
【0023】
市販されている酸化チタンとしては、タイトーンSR−1、同R−650、同R−3L、同A−110、同A−150(以上、堺化学工業(株)製)、タイペークR−580、同R−550、同R−780(以上、石原産業(株)製)、クロノスKR−310、同KR−380、同KR−480、同KA−10、同KA−15(以上、チタン工業(株)製)、タイピュアーR−900、同R−931、同R−960(以上、デュポン・ジャパン・リミテッド社製)、チタニックスJR−301、同JR−600A、同JR−603、同JA−4(以上、テイカ(株)製)などが挙げられる。また、LIOFAST WHITE H201、EM WHITE H、EM WHITE FX9048(以上、東洋インキ(株)製)、ポルックスホワイトPC−CR(住友カラー(株)製)、FUJI SP WHITE 11、同1011、同1036、同1051(以上、富士色素(株)製)といった市販の酸化チタン水性分散体を使用すれば、生産面での分散工程の省略ができ、簡便にインキ化できるので好ましい。
【0024】
酸化チタンは、各種顔料の中でも特に高比重の顔料のひとつであるが本発明によれば、低粘度インキにおいてもある程度の分散安定性を得ることができる。
【0025】
金属粉顔料としては、アルミニウムペースト、アルミニウム粉末、ブロンズ粉末、銅粉末、亜鉛粉末などが用いられる。比重はおおよそ2.5〜9.0である。
【0026】
アルミニウムペーストは、アルミニウム金属粉をミネラルスピリットとステアリン酸またはオレイン酸などを入れたボールミルの中で粉砕、研磨し、非常に薄い鱗片状のアルミ微粒子にしてあるため、発火、爆発の危険が少なく、使用上取り扱いやすくなっているものである。市販されているアルミニウムペーストとしては、スーパーファインNo.22000WN、同No.18000WN(以上、大和金属粉工業(株)製)、WB0230(東洋アルミニウム(株)製)、400SW、010WD、FM4010WG(以上、昭和アルミパウダー(株)製)などがある。
【0027】
アルミニウム粉末としては、AA12、AA8、No.900、No.18000(以上、福田金属箔粉工業(株)製)などがある。
【0028】
着色金属粉顔料としては、F503RG、F503BG、F500SI、F500RE、F500RE、F500BL(以上、昭和アルミパウダー(株)製)などが挙げられる。
【0029】
金属蒸着粉顔料としては、合成樹脂にアルミニウムを真空蒸着し、金属層を樹脂により保護して片状に粉砕したエルジーSilver#500、同#325、同#200(以上、尾池工業(株)製)などがある。さらに、樹脂層に着色を施したエルジーR.Gold#500、同B.Gold#500、同R.Gold#325、同B.Gold#325、同Red#325、同Blue#325、同Green#325、同Violet#325、同Black#325、同Copper#325、同R.Gold#200、同B.Gold#200、同Red#200、同Blue#200、同Green#200、同Violet#200、同Black#200、同Copper#200(以上、尾池工業(株)製)などが挙げられる。このような加工顔料は比較的比重が軽く、おおよそ1.2〜1.3の比重である。
【0030】
ガラスフレーク顔料としては、ガラスフレークに無電解めっき法により金属を被覆したメタシャインREFSX−2015PS、同−2025PS、同−2040PS、RCFSX−5030NS、同−5030NB、同−5030PS、同−2015PS、同−5090GG(以上、日本板硝子(株)製)などがあり、比重はおおよそ3.0〜3.4である。
【0031】
パール顔料としては、イリオジン120 Luster Satin、同123Bright Luster Satin、同201 Rutile Fine Gold、同211 Rutile Fine Red、同221 Rutile Fine Blue、同223 Rutile Fine Lilac、同231 Rutile Fine Green、同302 Gold Satin、同323 Royal Gold Satin、同520 Bronze Satin、同522 Red Brown Satin、同524 Red Satin(以上、メルクジャパン(株)製)などが挙げられ、比重はおおよそ3.0前後である。
【0032】
コレステリック液晶としては、ヘリコーンHC SLM90020、同90120,同90220,同90320(以上、ワッカーケミー社製)などがあり、比重はおおよそ1.3前後である。
【0033】
これらの顔料はそれぞれ単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、安定性に影響を与えない範囲で比重の異なる顔料や染料を組み合わせて用いてもよい。さらに、水に完全溶解しない染料についても、不溶粒子として沈降抑制効果を得ることができるので使用可能である。これらの顔料および/または染料の添加量は、水性インキ組成物として十分な濃度が得られれば特に限定されない。また、これら顔料および/または染料の粒径は、用いる記録方法に適応した範囲内であれば特に限定されない。
【0034】
本発明の水性インキ組成物は、ニュートニアンインキやせん断減粘性インキなどのどのような形態のインキ構成に用いても有用であるが、低粘度のインキほど不溶粒子の沈降の課題が大きいため、より好ましく用いられる。せん断速度384s-1(at20℃)におけるインキ組成物の粘度が2.0〜100.0mPa・sのインキ組成物の場合、より大きな効果を得ることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明は、比重調整剤と比重1.2〜3.1の顔料を含む不溶粒子と水を必須成分とするが、これ以外の成分で通常筆記具用インキ組成物などに用いられる成分も、任意に用いることができる。例えば、インキ粘度を調整したり、顔料の被筆記媒体への定着性や耐水性を向上させるために通常用いられる樹脂などを添加してもよい。また、防腐剤、防錆剤、分散剤、潤滑剤、保湿剤、pH調整剤、粘度調整剤、せん断減粘性付与剤、界面活性剤等の成分も用いることができる。ただし、その種類、添加量は本発明で用いる比重調整剤の比重調整機能に影響を与えない範囲で使用しなければならない。
【0036】
防腐剤としては、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、安息香酸ナトリウム等を使用することができる。
【0037】
保湿剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等の多価アルコール、尿素などを単独もしくは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0038】
pH調整剤としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリアタノールアミン、N,N−ジエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N,N−メチルジエタノールアミン、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等を使用することができる。
【0039】
せん断減粘性付与剤としては、無機系、天然高分子系、合成高分子系、高分子多糖類系等のせん断減粘性付与剤を使用することができる。
【0040】
本発明のインキ組成物は、公知である種々のインキ組成物の製造方法により製造することができる。本発明の水性インキ組成物は、万年筆、サインペン、マーキングペン、プレートペン、ボールペン等の筆記具において最も好適に使用できるが、その他、インクジェットプリンタ用インキや印刷インキといった一般用途としても広範に使用できる。
【0041】
【実施例】
以下に実施例、比較例を挙げ、本発明を詳細に説明するが、本発明は実施例によって何ら限定されるものではない。
【0042】
実施例1
保湿剤(注1) 25.0質量部
保湿剤(注2) 6.3質量部
分散剤(注4) 1.0質量部
潤滑剤(注5) 0.5質量部
防腐剤(注6) 0.2質量部
pH調整剤(注7) 1.0質量部
不溶粒子:顔料(注8) 20.0質量部
イオン交換水 46.0質量部
モリブデン酸ナトリウム(比重調整剤) 30.4質量部
まず、比重調整剤をイオン交換水に溶解した後に、顔料以外のその他の成分を混合し、該混合物に対して相当量の顔料を攪拌しながら添加して、金属光沢色の水性インキ組成物を得た。
比重調整剤としてはモリブデン酸ナトリウム(鹿1級 関東化学(株)製)を用いた。分散剤としてはポリビニルピロリドン(K−15 ISPテクノロジーズ社製)を用いた。潤滑剤としては、リン酸エステル系界面活性剤(プライサーフA−208S 第一工業製薬(株)製)を用いた。防腐剤としては1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(プロキセルXL−2(S)アビシア(株)製)を用いた。pH調整剤としてはトリエタノールアミンを用いた。顔料(不溶粒子)としては金属蒸着粉顔料(エルジーSilver#500 尾池工業(株)製)を用いた。
【0043】
実施例2〜8
インキの組成を表1に示す通りとした以外は実施例1と同様にして水性インキ組成物を得た。実施例2〜5および8は金属光沢色の筆跡を得るインキ組成物であり、実施例6、7は白い筆跡のインキ組成物である。
【0044】
比較例1〜5
インキの組成を表2に示す通りとした以外は実施例1と同様にして水性インキ組成物を得た。比較例1、2、5は金属光沢色の筆跡を得るインキ組成物であり、比較例3、4は白い筆跡のインキ組成物である。
【0045】
【表1】
Figure 0004145050
【表2】
Figure 0004145050
注1:エチレングリコール
注2:尿素
注3:グリセリン
注4:ポリビニルピロリドン(K−15 ISPテクノロジーズ社製)
注5:リン酸エステル系界面活性剤(プライサーフA−208S 第一工業製薬(株)製)
注6:1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(プロキセルXL−2(S)アビシア(株)製)
注7:トリエタノールアミン
注8:エルジーSilver#500(尾池工業(株)製)、比重1.2〜1.3
注9:エルジーR.Gold#500(尾池工業(株)製)、比重1.2〜1.3
注10:FM4010WG(昭和アルミパウダー(株)製)、比重2.5前後注11:エポカラーMA−1002FW((株)日本触媒製)、比重1.2〜1.3
注12:タイトーンA−110(堺化学工業(株)製)、比重3.9前後
注13:ハイビスワコー105(和光純薬工業(株)製)
注14:鹿1級(関東化学(株)製)
注15:1級(関東化学(株)製)
注16:SPT(SOMETU社製)
注17:n水和物(和光純薬工業(株)製)
【0046】
上記実施例1〜8および比較例1〜5で得られたインキ組成物について、次に示す試験方法で試験を行った。その結果を表1および表2に示す。
1.インキ媒質の比重:インキ組成物から不溶粒子(顔料)のみを除いて配合したインキ媒質の比重を、20℃において10ml比重びんを用いて測定した。
2.不溶粒子の浮遊・沈降安定性:インキ組成物を(株)パイロット製の万年筆用インキカートリッジに充填し、栓をした状態で縦置きに一定期間放置した後、粒子の分散状態を目視で確認した。評価基準は、下記の通り4段階評価とした。
◎:不溶粒子は2週間以上安定した。
○:不溶粒子は1週間安定した。
×:不溶粒子は6時間も安定しなかった。
3.インキ粘度:インキ組成物作成後、DV−2+粘度計(ブルックフィールド社)で、CPE−42スピンドルを使用し、せん断速度384s-1(100rpm)における粘度を測定した(at20℃)。
インキ粘度が64.0mPa・sを超える場合、DV−2+粘度計ではで測定することができないため、ストレス制御式レオメーターCSL−100(キャリメ社)を用い、直径4cmのコーンプレート(2°)を使用して、せん断速度384s-1における粘度を測定した(at20℃) 。(比較例5)
さらに、実施例7では、3.84s-1(1.0rpm)での粘度も測定した。
【0047】
表1の結果より、実施例1〜8の水性インキ組成物は、万年筆、サインペン、マーキングペン、プレートペン、ボールペン等に好適に使用でき、実施例1〜6および8の例は、低粘度ながら顔料の沈降安定性が良好で、再分散のための攪拌を必要としない優れたインキ組成物であるということが判る。特に実施例1、2、4、5、8においては非常に良い評価を得ることができ、さらに実施例4においては極低粘度ながら良好なインキの安定性を得ることができ、インクジェットプリンタ用インキに使用しても十分な性能であり、使用する筆記機構のバリエーションを広げることができた。実施例7はせん断減粘性インキであるが、顔料の安定性を向上させることができた。
【0048】
実施例に挙げた潤滑剤や分散剤との反応性に難があったため実施例として挙げなかったが、モリブドリン酸ナトリウムなどのその他の酸素酸及びその塩を用いても別の潤滑剤や分散剤を適宜選択することにより良好なインキ組成物を得ることができる。
【0049】
また、表2に示したように、比較例1〜4においては比重調整剤を配合しなかったため、いずれの顔料を用いても顔料が沈降してしまい不十分なものであった。比較例5においては、粘度を上昇させ、顔料の沈降を遅らせたものの、基本的に沈降を防止することができず、低粘度インキとして用いる際にも粘度が高すぎて好ましくなかった。
【0050】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の水性インキ組成物は、特定の比重調整剤を使用することなどにより、インキ組成物中の顔料など不溶粒子の沈降を抑制し、再分散のための攪拌を必要とせず、比較的高比重の不溶粒子を用いた際や低粘度の筆記具用インキを用いた際にもその沈降を抑制することのできるインキ組成物を得ることができる優れた効果を奏するものである。また、顔料だけに限らず、インキ組成物中の高比重不溶粒子の安定化が図れるので、非常に有用である。

Claims (2)

  1. 水溶性比重調整剤と比重1.2〜3.1の顔料を含む不溶粒子と水を少なくとも含み、水溶性比重調整剤が原子量45〜185の範囲に含まれる4A族ないし7A族元素の酸素酸及び/又はその塩であり、その配合量が15.0〜75.0質量%である、インキ媒質の比重が1.0〜3.1の範囲の水性インキ組成物。
  2. 水溶性比重調整剤がポリ金属酸素酸及び/又はその塩である請求項1に記載の水性インキ組成物。
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