JPH10310618A - ブロック共重合体および樹脂組成物 - Google Patents

ブロック共重合体および樹脂組成物

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JPH10310618A
JPH10310618A JP11962497A JP11962497A JPH10310618A JP H10310618 A JPH10310618 A JP H10310618A JP 11962497 A JP11962497 A JP 11962497A JP 11962497 A JP11962497 A JP 11962497A JP H10310618 A JPH10310618 A JP H10310618A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリオレフィン系樹脂に恒久的な帯電防止性
を付与することが可能なブロック共重合体、該ブロック
共重合体により恒久的な帯電防止性が付与されたポリオ
レフィン系樹脂組成物および成形品を提供すること。 【解決手段】 4級アンモニウム塩基含有ビニル系単量
体単位(i)およびポリアルキレングリコール鎖を有する
ビニル系単量体単位(ii)を10〜100モル%含有し、構造
単位(i)/(ii)のモル比が1/10〜1000/1である重合体
ブロック(A)、並びにオレフィン単位を50〜100モル%含
有する重合体ブロック(B)から構成されるブロック共重
合体;該ブロック共重合体をポリオレフィン系樹脂100
重量部に対して0.5〜20重量部配合してなる樹脂組成
物;並びに該樹脂組成物からなる成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
樹脂に恒久的な帯電防止性を付与することが可能なブロ
ック共重合体、該ブロック共重合体により恒久的な帯電
防止性が付与されたポリオレフィン系樹脂組成物、およ
び該樹脂組成物からなる成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリオレフィン系樹脂は電気絶
縁抵抗が大きいため、摩擦により容易に静電気が発生
し、帯電しやすい。このためポリオレフィン系樹脂を用
いて成形品を製造する際や、その成形品を使用する際に
は種々のトラブルが発生する。例えば、ポリオレフィン
系樹脂をフィルムやシートに成形加工する際に静電気が
発生すると、作業効率が低下するだけでなく、静電気火
花の発生により重大な事故が起こる可能性がある。ま
た、ポリオレフィン系樹脂からなるフィルムやシートを
包装用に使用する場合には、塵埃付着による外観の悪化
を招くだけでなく、人体に接触した場合に静電気ショッ
クを与えることがある。
【0003】そこで、ポリオレフィン系樹脂に帯電防止
性を付与するために、各種親水性化合物などの帯電防止
剤を添加する方法が試みられている。例えば、N,N−
ビスヒドロキシエチルアルキルアミンと、多価アルコー
ル脂肪族エステル、脂肪族アルコールまたはグリセリン
モノ脂肪酸エステルなどを併用して添加する方法、ベタ
イン型両性界面活性剤を添加する方法、脂肪酸ジエタノ
ールアミド単独またはこれにソルビタン脂肪酸エステル
を併用して添加する方法などがある。しかしながら、こ
れら従来の低分子量の帯電防止剤では、帯電防止性を発
現するに十分な量を使用した場合には、経時的に帯電防
止剤が樹脂表面に大量にブリードアウトするため、樹脂
表面が白化、着色したり、べたつきを生じ、接着性不
良、印刷性不良などの問題を起こしやすい。一方、樹脂
表面にブリードアウトする量を減らすために、帯電防止
剤を少量使用した場合には、帯電防止性能が発現しにく
く、恒久的な帯電防止効果が得られない。
【0004】これらの問題点を解決するため、高分子量
の帯電防止剤が提案されている。例えば、特開平6−2
12079号公報には、(A)熱可塑性樹脂100重量
部に、(B)65〜99モル%のオレフィン単位、0〜
15モル%の(メタ)アクリレート単位および1〜35
モル%の4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリルア
ミド単位からなるランダム共重合体を3〜30重量部添
加してなる、帯電防止性に優れた樹脂組成物が記載され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開平6−212079号公報に記載されているような
ランダム共重合体を樹脂に添加する方法では、十分な帯
電防止性を得るためには多量に添加する必要があり、製
造コストアップや樹脂の機械的強度が低下するなどの問
題点を有している。
【0006】本発明の目的は、ポリオレフィン系樹脂に
対して少量で恒久的な帯電防止性を付与することが可能
なブロック共重合体を提供することにある。さらに本発
明の他の目的は、恒久的に、かつ成形直後あるいは低湿
度下においても十分な帯電防止性を有するポリオレフィ
ン系樹脂組成物、および該樹脂組成物からなる成形品を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の問
題点を解決するべく鋭意研究した結果、帯電防止剤とし
て、4級アンモニウム塩基含有ビニル系単量体単位
(i)およびポリアルキレングリコール鎖を有するビニ
ル系単量体単位(ii)を含有する重合体ブロック(A)
とオレフィン単位を含有するブロック(B)とから構成
されるブロック共重合体を、オレフィン系樹脂に配合す
ることにより、成形品表面に親水性成分が良好に濃縮さ
れ、従来の帯電防止剤よりも少ない配合量で目標とする
帯電防止性能が恒久的に、かつ成形直後あるいは低湿度
下においても発現され、機械的特性にも優れたポリオレ
フィン系樹脂組成物が得られることを見出し、これらの
知見に基づいて本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、4級アンモニウム塩
基含有ビニル系単量体単位(i)およびポリアルキレン
グリコール鎖を有するビニル系単量体単位(ii)を10
〜100モル%含有し、構造単位(i)/構造単位(i
i)のモル比が1/10〜1000/1の重合体ブロッ
ク(A)、並びにオレフィン単位を50〜100モル%
含有する重合体ブロック(B)から構成されるブロック
共重合体に関する。本発明は、ポリオレフィン系樹脂1
00重量部に対して、該ブロック共重合体を0.5〜2
0重量部配合してなる樹脂組成物に関する。さらに、本
発明は該樹脂組成物からなる成形品に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のブロック共重合体は、以
下に述べる重合体ブロック(A)および重合体ブロック
(B)から構成されており、例えばAB型ブロック共重
合体、ABA型ブロック共重合体、BAB型ブロック共
重合体などを挙げることができる。これらのなかでも、
AB型ブロック共重合体が好ましい。
【0010】本発明のブロック共重合体を構成する重合
体ブロック(A)は、4級アンモニウム塩基含有ビニル
系単量体単位(i)およびポリアルキレングリコール鎖
を有するビニル系単量体単位(ii)を10〜100モル
%含有しており、30〜100モル%含有していること
が好ましく、50〜100モル%含有していることがよ
り好ましい。4級アンモニウム塩基含有ビニル系単量体
単位(i)およびポリアルキレングリコール鎖を有する
ビニル系単量体単位(ii)の含有割合が10モル%未満
の場合には、帯電防止性能が劣る。
【0011】重合体ブロック(A)において、構造単位
(i)/構造単位(ii)のモル比は1/10〜1000
/1であり、1/1〜500/1であることが好まし
く、5/1〜200/1であることがより好ましい。構
造単位(i)と構造単位(ii)の割合が上記の範囲のも
のは、各構造単位に由来する相乗効果が得られ、十分な
帯電防止効果を発現する。
【0012】4級アンモニウム塩基含有ビニル系単量体
単位(i)としては、例えば、下記の一般式(1)で表
される単量体;下記の一般式(2)で表される単量体;
2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジンなどのビニル
ピリジン等を4級化剤で4級アンモニウム塩化した単量
体から誘導される単位を挙げることができる。これらの
なかでも、一般式(1)または一般式(2)で表される
単量体から誘導される単位が好ましい。
【0013】
【化1】
【0014】
【化2】
【0015】〔上記の一般式(1)および一般式(2)
中、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数1〜1
0のアルキレン基または少なくとも1つ以上の水酸基を
有する炭素数1〜10のアルキレン基、R3およびR4
それぞれ水素原子、炭素数1〜10のアルキル基または
少なくとも1つ以上の水酸基を有する炭素数1〜10の
アルキル基を示す。〕
【0016】上記の一般式(1)で表される単量体とし
ては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル
(メタ)アクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジヒドロキシエチル
アミノエチル(メタ)アクリレート等を挙げることがで
き、これらのなかでも、N,N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリレートがより好ましい。
【0017】上記の一般式(2)で表される単量体とし
ては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノブチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピルア
ミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチル
アミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヒド
ロキシエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等を
挙げることができ、これらのなかでも、N,N−ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドがより好ま
しい。
【0018】4級塩化する際に使用される4級化剤は、
特に制限されず、従来から使用されているいずれもが使
用できる。例えば、硫酸ジメチル、硫酸ジエチルなどの
硫酸エステル類;メタンスルホン酸メチル、メタンスル
ホン酸エチルなどの脂肪族系スルホン酸エステル類;o
−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸
メチル、o−トルエンスルホン酸エチル、p−トルエン
スルホン酸エチル、ベンゼンスルホン酸メチル、ベンゼ
ンスルホン酸エチルなどの芳香族系スルホン酸エステル
類;塩化メチル、塩化エチル、塩化ベンジル、ヨウ化メ
チル、ヨウ化エチル、ヨウ化ベンジル、臭化メチル、臭
化エチル、臭化ベンジルなどのハロゲン化アルキル;ク
ロロ酢酸ナトリウム、ブロモ酢酸ナトリウム、ヨード酢
酸ナトリウムなどのハロゲン化アルキルカルボン酸塩;
1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトンな
どのスルトン類などが挙げられる。これらのなかでも、
帯電防止性能が優れているブロック共重合体が得られる
点で、スルホン酸エステル類を4級化剤として用いるの
が好ましい。さらに、得られるブロック共重合体の耐熱
性が優れている点において、o−トルエンスルホン酸メ
チル、p−トルエンスルホン酸メチル、o−トルエンス
ルホン酸エチル、p−トルエンスルホン酸エチルを4級
化剤として用いるのが好ましい。なお、アミノ基の4級
アンモニウム塩化は、ブロック共重合体を製造する際の
任意の段階で行うことができる。例えば、モノマーの段
階でアミノ基を4級アンモニウム塩化してもよいし、ア
ミノ基含有ビニル系単量体を用いてブロック共重合体を
製造した後に、アミノ基を4級アンモニウム塩化しても
よい。
【0019】ポリアルキレングリコール鎖を有するビニ
ル系単量体単位(ii)としては、特に制限はないが、好
ましい単量体単位としては下記の一般式(3)で表され
る(メタ)アクリレート単位を挙げることができる。
【0020】
【化3】
【0021】(一般式(3)中、R5は水素原子または
メチル基、R6は炭素数2〜4のアルキレン基、R7は水
素原子または炭素数1〜18のアルキル基、nは1〜5
00の整数を示す。)
【0022】上記の一般式(3)で表される(メタ)ア
クリレート単位は、例えば、ポリエチレングリコール
[4]モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ール[9]モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコール[14]モノ(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコール[23]モノ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコール[30]モノ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコール[300]モノ(メタ)ア
クリレート、ポリプロピレングリコール[4]モノ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコール[9]モ
ノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール
[14]モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレング
リコール[23]モノ(メタ)アクリレート、ポリプロ
ピレングリコール[30]モノ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコール[300]モノ(メタ)アク
リレート、ポリブチレングリコール[23]モノ(メ
タ)アクリレート、およびこれらのモノメチルエーテ
ル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル、モノ
ノニルエーテル、モノラウリルエーテル、モノステアリ
ルエーテル等から誘導される([ ]内の数字はポリア
ルキレングリコール鎖の平均重合度(n)を示す。)。
これらの中でも、平均重合度(n)が4〜100、R6
が2または3のアルキレン基、R7が炭素数1〜12の
アルキル基である単量体から誘導される単位が特に好ま
しい。
【0023】重合体ブロック(A)は、4級アンモニウ
ム塩基含有ビニル系単量体単位(i)及びポリアルキレ
ングリコール鎖を有するビニル系単量体単位(ii)のみ
からなっていてもよいが、必要に応じてその他の共重合
可能な単量体単位を90モル%以下、好ましくは70モ
ル%以下、より好ましくは50モル%以下の割合で含ん
でいてもよい。この併用可能な単量体単位としては、例
えば、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メ
タ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキエチル(メタ)アクリレート、ラ
ウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)
アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ートなどの(メタ)アクリル酸およびその誘導体;N−
フェニルマレイミド、N−メチルマレイミドなどのイミ
ド系単量体;(メタ)アクリロニトリルなどのニトリル
系単量体;(メタ)アクリルアミドなどのアミド系単量
体;スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル
系単量体;酢酸ビニルなどのビニルエステル類;エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテンなどのα−オ
レフィン;無水マレイン酸、イタコン酸などから誘導さ
れる単位を挙げることができ、これらのうち1種または
2種以上を含ませることができる。
【0024】本発明のブロック共重合体を構成する重合
体ブロック(B)は、オレフィン単位を50〜100モ
ル%含有しており、70〜100モル%含有しているこ
とが好ましく、90〜100モル%含有していることが
より好ましい。オレフィン単位の含有割合が50モル%
未満の場合には、ブロック共重合体のオレフィン系樹脂
への相溶性が低下するため、オレフィン系樹脂にブロッ
ク共重合体を配合してなる樹脂組成物の帯電防止性能が
劣る。
【0025】重合体ブロック(B)を構成するオレフィ
ン単位としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−
ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブ
テン、2−ブテン、イソブチレン、ブタジエン、イソプ
レン、ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−オクテン、1−デセン、1−オクタデセン、
ビニルシクロヘキサン、シクロペンタジエン、β−ピネ
ンなどから誘導される単位を挙げることができ、これら
のうち1種または2種以上を含ませることができる。こ
れらのなかでも、エチレン、プロピレン、1−ブテン、
イソブチレンから誘導される単位が好ましい。
【0026】重合体ブロック(B)は、必要に応じて、
オレフィンと共重合可能な単量体単位を50モル%以
下、好ましくは30モル%以下、より好ましくは10モ
ル%以下の割合で含んでいてもよい。この併用可能な単
量体単位としては、例えば、酢酸ビニルなどのビニルエ
ステル類;(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸およびその
誘導体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ル、イソブチルビニルエーテル、メチルプロペニルエー
テル、エチルプロペニルエーテルなどのビニルエーテル
類;無水マレイン酸などから誘導される単位を挙げるこ
とができ、これらのうち1種または2種以上を含ませる
ことができる。
【0027】重合体ブロック(A)の数平均分子量は、
5,000〜400,000であるのが好ましく、1
0,000〜200,000であるのがより好ましい。
重合体ブロック(B)の数平均分子量は100〜20
0,000であるのが好ましく、150〜100,00
0であるのがより好ましい。重合体ブロック(A)およ
び(B)の数平均分子量がこれらの範囲にあると、ポリ
オレフィン系樹脂への溶融分散性および帯電防止性能の
付与効果の点においてより優れたブロック共重合体が得
られる。さらに、ブロック共重合体全体の数平均分子量
は、ポリオレフィン系樹脂に十分な帯電防止効果を付与
することができ、さらに樹脂表面にべとつきを生じない
という点から、6,000〜500,000であるのが
好ましく、10,000〜200,000であるのがよ
り好ましい。なお、本明細書でいう数平均分子量は、重
合体ブロック(A)に含まれるアミノ基を4級アンモニ
ウム塩化していないアミンの状態で、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー(GPC)法により、標準ポリ
スチレン検量線から求めた値である。
【0028】本発明のブロック共重合体の製造法は、特
に制限はないが、例えば、末端にメルカプト基を有する
オレフィンよりなる重合体ブロック(B)の存在下に、
4級アンモニウム塩基含有単量体を重合させることによ
り重合体ブロック(A)を形成させる方法;該重合体ブ
ロック(B)の存在下に、アミノ基含有単量体を重合さ
せた後、4級化剤を用いて4級アンモニウム塩化するこ
とにより重合体ブロック(A)を形成させる方法などを
採用することができる。
【0029】なお、末端にメルカプト基を有する重合体
ブロック(B)は、各種方法により合成可能であり、例
えば、末端に二重結合を有するポリオレフィン系樹脂
に、チオ酢酸、チオ安息香酸、チオプロピオン酸、チオ
酪酸またはチオ吉草酸などを付加させた後、酸またはア
ルカリで処理する方法や、オレフィンのアニオン重合に
おいて、停止剤としてエチレンスルフィドなどを用いる
方法により合成することができる。
【0030】適当な重合開始剤を用いて、末端にメルカ
プト基を有する重合体ブロック(B)の存在下に、重合
体ブロック(A)を構成する単量体を重合する方法は、
例えば、溶液重合、塊状重合、乳化重合、分散重合など
いずれの重合方法を用いることも可能であるが、効率良
くブロック共重合体を合成するには溶液重合が好まし
い。溶液重合の際に用いることができる溶媒としては、
例えば、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレンな
どのハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、テトラリンなどの芳香族系炭化水素;クロロベンゼ
ン、o−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼンなど
のハロゲン化芳香族炭化水素;テトラヒドロフランなど
のエーテル類;メタノール、エタノール、n−プロパノ
ール、イソプロパノール、n−ブタノールなどのアルコ
ール類などを挙げることができ、これらのうち1種また
は2種以上を用いることができる。
【0031】上記の重合開始剤としては、通常のラジカ
ル重合開始剤、例えば、2,2’−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブ
チロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビ
ス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2−シア
ノ−2−プロピルアゾホルムアミド、2,2’−アゾビ
ス−1−シクロブタンニトリル、4,4’−アゾビス−
4−シアノペンタノイックアシッド、2,2’−アゾビ
スシクロプロピルプロピオニトリルなどのアゾビス化合
物;アセチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、
p−クロルベンゾイルパーオキシド、イソブチリルパー
オキシド、ラウロイルパーオキシド、ビス−3,5,5
−トリメチルヘキサノイルパーオキシド、t−ブチルヒ
ドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、ジイソ
プロピルベンゼンヒドロパーオキシド、ジt−ブチルパ
ーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミル
パーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ジt−ブチ
ルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、1,1−ジt−ブチルパーオキシシクロヘキサン、
2,2−ジt−ブチルパーオキシブタン、t−ブチルパ
ーアセテート、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチ
ルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジイソプロピ
ルパーオキシジカーボネートなどの有機過酸化物;過酸
化カリウム、過硫酸アンモニウムなどの無機過酸化物な
どを使用することができる。
【0032】本発明のブロック共重合体の他の製造法と
しては、末端に水酸基、カルボキシル基、アミノ基、イ
ソシアナート基などの官能基を有する重合体ブロック
(A)と、該官能基と反応して結合可能な官能基を末端
に有する重合体ブロック(B)とを、溶液中または溶融
状態で反応させる方法を挙げることができる。例えば、
末端に水酸基を有する重合体ブロック(A)と末端にカ
ルボキシル基を有する重合体ブロック(B)とを、二軸
押出機中で反応させることにより製造することができ
る。
【0033】本発明のブロック共重合体は、ポリオレフ
ィン系樹脂に対して少量添加するだけで恒久的な帯電防
止性を付与することが可能であり、その他、樹脂の防曇
性、表面印刷性、接着性などを改善する効果も有してい
る。
【0034】本発明の樹脂組成物は、ポリオレフィン系
樹脂100重量部に対して、上記のブロック共重合体を
0.5〜20重量部含有しており、1〜10重量部含有
していることが好ましい。ブロック共重合体の含有量が
0.5重量部未満の場合には、帯電防止効果の発現が不
十分であり、一方、20重量部を越える場合には、得ら
れるポリオレフィン系樹脂組成物の機械的特性などが低
下するうえ、製造コストが高くなるので好ましくない。
【0035】本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂
としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポ
リイソブチレン、ポリメチルペンテン、ポリブタジエ
ン、ポリブタジエンの水添物、ポリイソプレン、ポリイ
ソプレンの水添物、エチレン−α−オレフィン共重合体
(エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共
重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−オク
テン共重合体等)、ジエン成分が50重量%以下のエチ
レン−プロピレン−ジエン3元共重合体、エチレンまた
はプロピレンと50重量%以下の酢酸ビニル、メタクリ
ル酸アルキルエステルまたはアクリル酸アルキルエステ
ルとの共重合体、ブタジエン−イソプレン共重合体、ブ
タジエン−イソプレン共重合体の水添物などを挙げるこ
とができ、これらのうち1種または2種以上を使用する
ことができる。これらのなかでもプロピレン成分を50
重量%以上含有するプロピレン系ポリオレフィン、エチ
レン成分を50重量%以上含有するエチレン系ポリオレ
フィン、該プロピレン系ポリオレフィンとエチレン系ポ
リオレフィンの混合物を用いるのが好ましい。
【0036】本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、顔
料、核剤、熱劣化防止剤、紫外線吸収剤、アンチブロッ
キング剤、滑剤などの添加剤や、ガラス繊維、カーボン
繊維、ポリアミド繊維などの繊維状充填剤、シリカ、水
酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、
酸化チタン、カーボンブラック、チタン酸カリウムなど
の粉末状充填剤、ポリマーアロイ相溶化剤、エンジニア
リングプラスチック樹脂、汎用樹脂などを含有していて
もよい。
【0037】本発明の樹脂組成物は、上記のポリオレフ
ィン系樹脂およびブロック共重合体を使用して、通常の
ポリマーブレンドの手法により製造することができる。
例えば、ポリオレフィン系樹脂およびブロック共重合体
を樹脂材料の混合に通常用いられるような一軸押出機、
二軸押出機、ブラベンダー、ニーダー、バンバリーミキ
サーなどの溶融混練機を用いて溶融混練してもよいし、
単にドライブレンドするだけでもよい。
【0038】本発明の樹脂組成物は、熱溶融成形や加熱
加工が可能であり、射出成形、押出成形、インフレーシ
ョンフィルム成形、ブロー成形などの任意の成形方法に
よって種々の成形品を円滑に製造することができる。
【0039】本発明の樹脂組成物は成形後すみやかに帯
電防止効果を発現し、この帯電防止効果は恒久的に持続
するため、包装材料、家電・OA機器用のハウジング製
品、自動車部品などの各種用途の素材などとして有用で
ある。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定される
ものではない。なお、以下の例において、樹脂組成物の
評価は下記の方法に従って行った。
【0041】〔表面抵抗率の測定〕射出成形した試験片
100mm×100mm×3.18mmを、50℃で1
日真空乾燥し、デシケーター中で30分放冷して水分を
除去した直後のもの(評価1)、20℃、40%RHの
条件下で24時間放置したもの(評価2)、あるいは3
0℃水中に1日浸漬した後、超音波洗浄を1時間行い、
20℃、40%RHの条件下で1日放置したもの(評価
3)について、20℃、40%RHの条件下で、デジタ
ル超高抵抗/微少電流計(ADVANTEST社製R8340)を用い
て、印加電圧1000Vでの表面抵抗率を測定した。
【0042】〔耐久性試験〕試験片を80℃、95%R
Hの条件下で1週間放置した後、試験片表面にセロテー
プを貼り付け、このセロテープをはがしてセロテープ表
面への付着物の有無を観察することにより、ブリードア
ウト物の有無を評価した。 ○:セロテープへの付着物なし。 ×:セロテープへの付着物あり。
【0043】実施例1 片末端に二重結合を有するエチレンオリゴマー〔三菱化
成工業(株)製「DIALEN30」〕100重量部、
トルエン200重量部およびチオ−S−酢酸32重量部
を反応容器にとり、内部を十分に窒素置換した後、2,
2’−アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNと
略称する)1.1重量部を添加して、70℃で6時間反
応させることにより片末端にチオアセチル基を有する重
合体を得た。この重合体を、トルエン800重量部とメ
タノール100重量部の混合溶媒に溶解し、4%水酸化
ナトリウム/メタノール溶液13重量部を添加して、窒
素中65℃で6時間反応させることにより片末端にメル
カプト基を有する重合体を得た。 この片末端にメルカ
プト基を有するエチレンオリゴマー7.5重量部をトル
エン400重量部と2−(N,N−ジメチルアミノ)エ
チルメタクリレート(以下、DMAEMAと略称する)
400重量部およびポリエチレングリコール[30]メ
タクリレートモノメチルエーテル119重量部に溶解
し、窒素中70℃で、重合速度が1時間あたり約10%
になるようにAIBNを添加し、重合率が95%になっ
た段階で反応を停止した。さらに、得られた重合体10
0重量部を、トルエン400重量部とメタノール600
重量部の混合溶媒に溶解し、p−トルエンスルホン酸メ
チル90.5重量部を添加して、窒素中50℃で4時間
反応させることにより、重合体中の3級アミノ基を全て
4級アンモニウム塩化した。得られたABブロック共重
合体(重合体A)の物性値を下記の表1に示す。
【0044】実施例2 実施例1において、片末端にメルカプト基を有するエチ
レンオリゴマーのかわりにヘキサデシルメルカプタンを
用いる以外は、実施例1と同様にしてAB型ブロック共
重合体(重合体B)を得た。得られたAB型ブロック共
重合体の物性値を下記の表1に示す。
【0045】実施例3 ポリプロピレン(三菱油化株式会社製「三菱ノーブレン
MH8」)を二軸押出機を用いて420℃で熱分解さ
せ、末端に二重結合を導入した。この重合体10重量
部、トルエン100重量部およびチオ−S−酢酸3重量
部を反応容器にとり、内部を十分に窒素置換した後、A
IBN1重量部を添加して、80℃で6時間反応させる
ことにより末端にチオアセチル基を有する重合体を得
た。この重合体を、トルエン80重量部とn−ブタノー
ル20重量部の混合溶媒に溶解し、5.6%水酸化カリ
ウム/n−ブタノール溶液1重量部を添加して、窒素中
トルエン還流温度で6時間反応させることにより末端に
メルカプト基を有する重合体を得た。この末端にメルカ
プト基を有するポリプロピレン50重量部をトルエン4
50重量部とDMAEMA400重量部およびポリエチ
レングリコール[30]メタクリレートモノメチルエー
テル119重量部に溶解し、窒素中90℃で、重合速度
が1時間あたり約10%になるように1,1’−アゾビ
ス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)を添加し、
重合率95%になった段階で反応を停止した。さらに、
得られた重合体100重量部を、トルエン400重量部
とメタノール600重量部の混合溶媒に溶解し、p−ト
ルエンスルホン酸メチル83.7重量部を添加して、窒
素中50℃で4時間反応させることにより、重合体中の
3級アミノ基を全て4級アンモニウム塩化した。得られ
たAB型ブロック共重合体(重合体C)の物性値を下記
の表1に示す。
【0046】実施例4 実施例3において、ポリプロピレンのかわりにエチレン
/プロピレン重量比が73/27のエチレン−プロピレ
ン共重合体〔日本合成ゴム(株)製「EP07P」〕を
用いる以外は、実施例3と同様にしてAB型ブロック共
重合体(重合体D)を得た。得られたAB型ブロック共
重合体の物性値を下記の表1に示す。
【0047】実施例5 実施例1において、片末端にメルカプト基を有するエチ
レンオリゴマーの使用量を30重量部に変更した以外
は、実施例1と同様にしてAB型ブロック共重合体(重
合体E)を得た。得られたAB型ブロック共重合体の物
性値を下記の表1に示す。
【0048】実施例6 実施例1において、片末端にメルカプト基を有するエチ
レンオリゴマーの使用量を3.8重量部に変更した以外
は、実施例1と同様にしてAB型ブロック共重合体(重
合体F)を得た。得られたAB型ブロック共重合体の物
性値を下記の表1に示す。
【0049】実施例7 イソブチレン210重量部、塩化メチレン800重量
部、メチルシクロヘキサン1200重量部、2−クロロ
−2,4,4−トリメチルペンタン6.5重量部、2,
6−ジメチルピリジン0.98重量部およびピリジン
3.5重量部を反応容器にとり、四塩化チタン12.3
重量部を添加して、−78℃で4時間反応させることに
よりポリイソブチレンを得た。この重合体140重量部
をテトラヒドロフラン6800重量部に溶解し、カリウ
ムt−ブトキシド280重量部を加えて20時間撹拌還
流することにより片末端に二重結合を有する重合体を得
た。この重合体100重量部、トルエン200重量部お
よびチオ−S−酢酸11重量部を反応容器にとり、内部
を十分に窒素置換した後、AIBN1.0重量部を添加
して、30℃で6時間反応させることにより片末端にチ
オアセチル基を有する重合体を得た。この重合体を、ト
ルエン800重量部とメタノール100重量部の混合溶
媒に溶解し、4%水酸化ナトリウム/メタノール溶液1
0重量部を添加して、窒素中65℃で6時間反応させる
ことにより片末端にメルカプト基を有する重合体を得
た。実施例1において、片末端にメルカプト基を有する
エチレンオリゴマーのかわりに、得られた片末端にメル
カプト基を有するポリイソブチレン系重合体を用いる以
外は、実施例1と同様にしてAB型ブロック共重合体
(重合体G)を得た。得られたAB型ブロック共重合体
の物性値を下記の表1に示す。
【0050】比較例1 実施例1において、片末端にメルカプト基を有するエチ
レンオリゴマーのかわりに2−メルカプトエタノールを
5.5重量部用いる以外は、実施例1と同様にしてDM
AEMAを重合し、得られた重合体を4級アンモニウム
塩化した。得られたホモポリマー(重合体H)の物性値
を下記の表1に示す。
【0051】比較例2 片末端に二重結合を有するエチレンオリゴマー〔三菱化
成工業(株)製「DIALEN30」〕100重量部、
トルエン200重量部およびチオ−S−酢酸32重量部
を反応容器にとり、内部を十分に窒素置換した後、2,
2’−アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNと
略称する)1.1重量部を添加して、70℃で6時間反
応させることにより片末端にチオアセチル基を有する重
合体を得た。この重合体を、トルエン800重量部とメ
タノール100重量部の混合溶媒に溶解し、4%水酸化
ナトリウム/メタノール溶液13重量部を添加して、窒
素中65℃で6時間反応させることにより片末端にメル
カプト基を有する重合体を得た。 この片末端にメルカ
プト基を有するエチレンオリゴマー7.5重量部をトル
エン400重量部およびDMAEMA400重量部に溶
解し、窒素中70℃で、重合速度が1時間あたり約10
%になるようにAIBNを添加し、重合率が95%にな
った段階で反応を停止した。さらに、得られた重合体1
00重量部を、トルエン400重量部とメタノール60
0重量部の混合溶媒に溶解し、p−トルエンスルホン酸
メチル117重量部を添加して、窒素中50℃で4時間
反応させることにより、重合体中の3級アミノ基を全て
4級アンモニウム塩化した。得られたABブロック共重
合体(重合体I)の物性値を下記の表1に示す。
【0052】比較例3 65モル%のエチレン単位および35モル%の2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート単位
からなるランダム共重合体を、p−トルエンスルホン酸
メチルで処理することにより4級アンモニウム塩化する
ことによりランダム共重合体(重合体J)を得た。得ら
れたランダム共重合体の物性値を下記の表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】実施例8〜16 ポリプロピレン〔三菱油化(株)製「三菱ノーブレンM
A4」〕100重量部に、重合体A〜Gのいずれか1種
を下記の表2に示した割合で配合し、二軸押出機を用い
て210℃で溶融混練することにより樹脂組成物を製造
した。この樹脂組成物を用いて、230℃で100mm
×100mm×3.18mmの板状試験片を射出成形し
た。前記の評価方法に従って評価した結果を、下記の表
2に示す。
【0055】比較例4〜8 ポリプロピレン〔三菱油化(株)製「三菱ノーブレンM
A4」〕100重量部に、重合体A、H〜Jのいずれか
1種を下記の表2に示した割合で配合し、二軸押出機を
用いて210℃で溶融混練することにより樹脂組成物を
製造した。この樹脂組成物を用いて、230℃で100
mm×100mm×3.18mmの板状試験片を射出成
形した。前記の評価方法に従って評価した結果を、下記
の表2に示す。
【0056】比較例9 ポリプロピレン〔三菱油化(株)製「三菱ノーブレンM
A4」〕を用いて、230℃で100mm×100mm
×3.18mmの板状試験片を射出成形した。前記の評
価方法に従って評価した結果を、下記の表2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】本発明のブロック共重合体は、ポリオレ
フィン系樹脂に少量添加するだけで十分な帯電防止性を
付与することが可能であり、該ブロック共重合体を配合
したポリオレフィン系樹脂組成物からなる成形品は、成
形直後あるいは低湿度下においても十分な帯電防止性を
有しているのみならず、水洗や加熱による劣化が少な
く、恒久的な帯電防止性を有している。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4級アンモニウム塩基含有ビニル系単量
    体単位(i)およびポリアルキレングリコール鎖を有す
    るビニル系単量体単位(ii)を10〜100モル%含有
    し、構造単位(i)/構造単位(ii)のモル比が1/1
    0〜1000/1の重合体ブロック(A)、並びにオレ
    フィン単位を50〜100モル%含有する重合体ブロッ
    ク(B)から構成されるブロック共重合体。
  2. 【請求項2】 重合体ブロック(A)の数平均分子量が
    5,000〜400,000であり、重合体ブロック
    (B)の数平均分子量が100〜200,000である
    請求項1記載のブロック共重合体。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
    して、請求項1または2記載のブロック共重合体を0.
    5〜20重量部配合してなる樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の樹脂組成物からなる成形
    品。
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