JPH0948891A - 塗装性に優れた樹脂組成物 - Google Patents

塗装性に優れた樹脂組成物

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JPH0948891A
JPH0948891A JP21677795A JP21677795A JPH0948891A JP H0948891 A JPH0948891 A JP H0948891A JP 21677795 A JP21677795 A JP 21677795A JP 21677795 A JP21677795 A JP 21677795A JP H0948891 A JPH0948891 A JP H0948891A
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JP
Japan
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ethylene
propylene
weight
resin composition
copolymer
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JP21677795A
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English (en)
Inventor
Yoshiharu Saito
義治 斎藤
Masaaki Isoi
政明 磯井
Tadashi Sezume
忠司 瀬詰
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Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲン系有機溶剤による脱脂洗浄、プライ
マー塗装、プラズマ照射等の表面処理の必要がなく、塗
膜の密着性の良好な塗装性に優れた樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 (a) プロピレン単独重合体又はプロピレ
ン−エチレン共重合体35〜80重量%と、(b) エチレ
ン・α−オレフィン(但し、エチレンは含まず)共重合
体ゴム10〜45重量%と、(c) 無機フィラー0〜20
重量%と、(d) 不飽和カルボン酸又はその無水物により
変性され、かつ水酸基が導入されたポリプロピレン5〜
20重量%とからなることを特徴とする塗装性に優れた
樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗装性に優れた樹脂
組成物に関し、特にハロゲン系有機溶剤による脱脂洗
浄、プライマー塗装、プラズマ照射等の表面処理の必要
がなく、塗膜の密着性の良好な塗装性に優れた樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリプ
ロピレンは軽量であり、かつ機械的強度等に優れている
ので、自動車の内外装部品、家電部品等の様々な工業分
野で広く利用されている。しかしながら、ポリプロピレ
ンは無極性高分子であるので、二次加工性、特に極性を
有する塗料との固相状態での密着性が低く、塗装性に劣
るという問題がある。
【0003】ポリプロピレンと塗膜との密着性の向上を
目的として、ポリプロピレン系樹脂とスチレン系樹脂と
の混合物に、エチレン系エラストマー、ポリオレフィン
系樹脂等に不飽和カルボン酸又はその誘導体を付加した
変性共重合体を添加する方法が開示されている(特開平
4−50248号)。しかしながら、この方法は、塗装
前に、1,1,1−トリクロロエタン等のハロゲン系有
機溶剤により脱脂洗浄処理を施し、その後基材表面に極
性基を導入するために、プラズマ処理を行うことが必要
である。このようなハロゲン系有機溶剤は人体や環境に
悪影響を及ぼすという問題がある。またプラズマ処理は
作業工程が煩雑となり、時間的に不経済である。
【0004】このようなプラズマ処理の代わりに、プラ
イマー塗装を行う方法が知られているが、この方法は作
業工程が煩雑となるとともに、多量の有機溶剤を必要と
するため、製造コストが高くなるという問題がある。
【0005】またプロピレン−エチレンブロック共重合
体及び/又はプロピレン−エチレンランダム共重合体
に、エチレンとカルボキシル基含有不飽和化合物との共
重合体を添加する方法が開示されている(特開平3−2
78862号)。しかしながら、この方法はプライマー
塗装やプラズマ処理を施すことなく、塗料を塗布するこ
とを目的としており、1,1,1−トリクロロエタンに
よる脱脂洗浄処理を施さない場合には、安定した塗膜の
密着性が得られない。
【0006】したがって、本発明の目的は、ハロゲン系
有機溶剤による脱脂洗浄、プライマー塗装、プラズマ照
射等の表面処理の必要がなく、塗膜の密着性の良好な塗
装性に優れた樹脂組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、プロピレン単独重合体又はプロ
ピレン−エチレン共重合体と、エチレン・α−オレフィ
ン共重合体ゴムと、無機フィラーとからなる樹脂成分
に、水酸基含有変性ポリプロピレンを配合することによ
り、プライマー塗装やプラズマ照射等の表面処理の必要
がなく、塗膜の密着性の良好な塗装性に優れた樹脂組成
物が得られることを見出し、本発明に想到した。
【0008】すなわち、本発明の塗装性に優れた樹脂組
成物は、(a) プロピレン単独重合体又はプロピレン−エ
チレン共重合体35〜80重量%と、(b) エチレン・α
−オレフィン(但し、エチレンは含まず)共重合体ゴム
10〜45重量%と、(c) 無機フィラー0〜20重量%
と、(d) 不飽和カルボン酸又はその無水物により変性さ
れ、かつ水酸基が導入されたポリプロピレン5〜20重
量%とからなることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 [1] 塗装性に優れた樹脂組成物の各成分 (1) プロピレン単独重合体又はプロピレン−エチレン共
重合体 本発明に用いるプロピレン単独重合体のメルトフローレ
ート(MFR、230℃、荷重2.16kgで測定)
は、成形性及び耐衝撃性の観点から、1〜120g/1
0分が好ましく、10〜90g/10分がより好まし
い。
【0010】プロピレン単独重合体の製造方法は、特に
限定されないが、立体規則性触媒を使用する重合法が好
ましい。立体規則性触媒としては、三塩化チタン、四塩
化チタン、トリクロロエトキシチタン等のハロゲン化チ
タン化合物、前記ハロゲン化チタン化合物とハロゲン化
マグネシウムに代表されるマグネシウム化合物との接触
物等の遷移金属成分とアルキルアルミニウム化合物又は
それらのハロゲン化物、水素化物、アルコキシド等の有
機金属成分との2成分系触媒、更にそれらの成分に窒
素、リン、硫黄、酸素、ケイ素等を含む電子供与性化合
物を加えた3成分系触媒が挙げられる。
【0011】またプロピレン単独重合体の重合反応は、
気相、液相のいずれで行ってもよい。例えば液相で重合
する場合には、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタ
ン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シ
クロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の不活
性炭化水素又は液状モノマー中で行うことができる。重
合温度は、通常−80〜150℃であり、好ましくは4
0〜120℃である。重合圧力は、1〜60気圧が好ま
しく、また得られる重合体の分子量の調節は、水素もし
くは他の公知の分子量の調整剤で行うことができる。重
合は連続式又はバッチ式反応で行い、その条件は通常用
いられている条件でよい。さらに重合反応は一段で行っ
てもよく、二段で行ってもよい。
【0012】本発明に用いるプロピレン−エチレン共重
合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体及び交互
共重合体のいずれでもよい。成形性及び耐衝撃性の観点
から、プロピレン−エチレン共重合体のMFRは1〜1
20g/10分が好ましく、10〜90g/10分がよ
り好ましい。
【0013】またプロピレン−エチレン共重合体の製造
方法も特に限定されないが、前記プロピレンの重合にお
いて前段でプロピレン単独重合体を製造し、その後にエ
チレンを添加してプロピレン−エチレン共重合体を製造
する方法や、あらかじめ前記プロピレン単独重合体と同
様な製造方法でエチレン単独重合体又はプロピレン−エ
チレン共重合体を製造しておいて、これを前記プロピレ
ン単独重合体とポストリアクターブレンドの機械的混合
を行う方法等がある。
【0014】(2) エチレン・α−オレフィン共重合体ゴ
ム エチレン・α−オレフィン共重合体ゴムは、エチレンと
エチレン以外のα−オレフィンとの共重合体ゴムであ
り、例えばエチレン−プロピレン共重合体ゴム(EP
R)、及びこれにジエン化合物を共重合したエチレン−
プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)、エチレ
ン−ブテン共重合体ゴム(EBR)等が挙げられる。
【0015】具体的には、エチレン−プロピレン共重合
体ゴム(EPR)は、エチレンの含有量が50〜90モ
ル%であり、プロピレンの含有量が50〜10モル%で
あるのが好ましい。より好ましい範囲は、エチレンの含
有量が70〜80モル%であり、プロピレンの含有量が
30〜20モル%である。なお、エチレン−プロピレン
−ジエン共重合体ゴム(EPDM)の場合、ジエン化合
物としては、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタ
ジエン、1,4−ヘキサジエン等が挙げられる。エチレ
ン−プロピレン共重合体ゴム (エチレン−プロピレン−
ジエン共重合体ゴムを含む) のMFRは、0.5〜20
g/10分が好ましく、0.5〜10g/10分がより
好ましい。
【0016】またエチレン−ブテン共重合体ゴム(EB
R)は、エチレンの含有量が70〜85モル%であり、
ブテン−1の含有量が30〜15モル%であるのが好ま
しい。より好ましい範囲は、エチレンの含有量が75〜
85モル%であり、ブテン−1の含有量が25〜15モ
ル%である。エチレン−ブテン共重合体ゴム(EBR)
のMFRは、1〜30g/10分が好ましく、1〜20
g/10分がより好ましい。このようなEBRはエチレ
ン及びブテン−1以外にヘキセン−1、オクテン−1等
の他のα−オレフィンやエチリデンノルボルネン、ジシ
クロペンタジエン等のジエン化合物等を少量含有してい
てもよい。
【0017】なお、上述したようなエチレン・α−オレ
フィン共重合体ゴムは、単独で使用しても、あるいは2
種以上を適宜配合して用いてもよい。
【0018】(3) 無機フィラー 本発明に用いる無機フィラーは、樹脂等の充填材、強化
材として一般に用いられているものであり、例えばタル
ク、マイカ、繊維結晶性ケイ酸カルシウム、炭酸カルシ
ウム等が挙げられる。これらの中では、特にタルクが好
ましい。上記無機フィラーの平均粒径は15μm以下の
ものを用いるのが好ましい。なお、針状あるいは繊維状
物の場合、繊維径が1〜100μmで、アスペクト比が
3〜30のものが好ましい。
【0019】(4) 不飽和カルボン酸又はその無水物によ
り変性され、かつ水酸基が導入されたポリプロピレン 不飽和カルボン酸又はその無水物により変性され、かつ
水酸基が導入されたポリプロピレン(以下、水酸基含有
変性ポリプロピレンという。)は、不飽和カルボン酸又
はその無水物により変性されたポリプロピレンに水酸基
を導入することにより得られる。
【0020】(a) 不飽和カルボン酸又はその無水物によ
るポリプロピレンの変性 変性対象となるポリプロピレンは、プロピレンモノマー
を主成分として重合した結晶性のポリマーであり、ホモ
ポリマーに限定されず、プロピレンとエチレン等の他の
α−オレフィンとのブロック共重合体又はランダム共重
合体や、プロピレンと非共役ジエンとのランダム共重合
体等を含む。特に、製造コストの低減の観点から、プロ
ピレンのホモポリマーが好適である。
【0021】このようなポリプロピレンを変性する不飽
和カルボン酸又はその無水物としては、例えばアクリル
酸、メタクリル酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸等のジカルボン酸、無水マレイン
酸、無水イタコン酸、エンド−ビシクロ−〔2,2,
1〕−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物(無
水ハイミック酸)等のジカルボン酸無水物等が挙げられ
る。これらの中では、無水マレイン酸が好ましい。
【0022】不飽和カルボン酸又はその無水物による変
性ポリプロピレンはブロック共重合体、グラフト共重合
体、ランダム共重合体又は交互共重合体のいずれでもよ
い。
【0023】不飽和カルボン酸又はその無水物による変
性ポリプロピレン中の不飽和カルボン酸又はその無水物
の含有量は1〜10重量%であるのが好ましく、5〜1
0重量%であるのがより好ましい。不飽和カルボン酸又
はその無水物の含有量が1重量%未満では塗装性の改善
効果が十分でなく、一方10重量%を越えると機械的強
度が低下する。
【0024】不飽和カルボン酸又はその無水物による変
性ポリプロピレンの製造は溶液法又は溶融混練法のいず
れでも行うことができる。溶融混練法の場合、ポリプロ
ピレン、不飽和カルボン酸又はその無水物及び触媒を押
出機や二軸混練機等に投入し、180〜230℃の温度
に加熱して、溶融しながら混練する。また溶液法の場
合、キシレン等の有機溶剤に上記出発物質を溶解し、1
00〜120℃の温度で撹拌しながら行う。いずれの場
合にも、触媒としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウ
ロイル、過酸化ジ−t−ブチル、過酸化アセチル、t−
ブチルペルオキシ安息香酸、過酸化ジクミル、ペルオキ
シ安息香酸、ペルオキシ酢酸、t−ブチルペルオキシピ
バレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチル
ペルオキシヘキシン等の過酸化物や、アゾビスイソブチ
ロニトリル等のジアゾ化合物等の通常のラジカル重合用
触媒を用いることがでる。
【0025】(b) 水酸基の導入 上述したような不飽和カルボン酸又はその無水物による
変性ポリプロピレンは、アミノアルコール等で処理する
ことにより、容易に水酸基が導入される。アミノアルコ
ールとしては、アミノエタノール、2−アミノ−2−エ
チル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メ
チル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−
1,3−プロパンジオール、2−アミノ−1−ブタノー
ル等が挙げられる。
【0026】水酸基含有変性ポリプロピレン中の水酸基
の含有量は1〜10重量%、好ましくは5〜10重量%
である。水酸基の含有量が1重量%未満では塗装性の改
善効果が十分でなく、一方10重量%を越えると機械的
強度が低下する。
【0027】(c) 物性 水酸基含有変性ポリプロピレンの平均分子量は1,00
0〜20,000であるのが好ましく、3,000〜1
5,000であるのがより好ましい。水酸基含有変性ポ
リプロピレンの平均分子量が1,000未満では、機械
的強度が低い。一方20,000を越えると、相溶性が
低くなるため塗装性が低下する。
【0028】このような水酸基含有変性ポリプロピレン
は極性を有する塗料との親和性が高いため、これを樹脂
に添加することにより、塗装性を改善することができ
る。
【0029】[2] 配合割合 上述したような樹脂組成物の各成分の配合割合は、プロ
ピレン単独重合体又はプロピレン−エチレン共重合体が
35〜80重量%、好ましくは40〜60重量%であ
り、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴムが10〜4
5重量%、好ましくは20〜40重量%であり、無機フ
ィラーが0〜20重量%、好ましくは5〜15重量%で
あり、水酸基含有変性ポリプロピレンが5〜20重量
%、好ましくは5〜15重量%である。
【0030】プロピレン単独重合体又はプロピレン−エ
チレン共重合体の配合量が35重量%未満では、得られ
る組成物の延性、硬度等が低く、一方80重量%を越え
ると耐衝撃性が低下する。またエチレン・α−オレフィ
ン共重合体ゴムが10重量%未満では引張強度が低く、
一方45重量%を越えると成形性及び耐熱性が低下す
る。また無機フィラーが20重量%を越えると、耐衝撃
性が低下する。さらに水酸基含有変性ポリプロピレンの
配合量が5重量部未満の場合には、塗装性の改善効果が
十分でなく、一方20重量部を越えてもそれに見合う塗
装性の改善効果が見られない。
【0031】[3] その他の成分 本発明の塗装性に優れた樹脂組成物は、その他にその改
質を目的として、他の添加剤、例えば熱安定剤、酸化防
止剤、光安定剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、離型
剤、発泡剤、色剤、顔料等を添加することができる。
【0032】[4] 塗装性に優れた樹脂組成物の製造方法 本発明の塗装性に優れた樹脂組成物は、上記成分をヘン
シェルミキサー、スーパーミキサー、リボンブレンダー
等を用いて混合し、一軸押出機、二軸押出機、バンバリ
ーミキサー、ニーダー等で180〜230℃の温度範囲
で溶融混練することにより得ることができる。
【0033】
【実施例】本発明を以下の実施例及び比較例により詳細
に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではな
い。
【0034】実施例1〜11及び比較例1〜6 1.原料 (a) プロピレン単独重合体又はプロピレン−エチレン共
重合体 PP1 :プロピレン−エチレンブロック共重合体 MFR=25g/10min(230 ℃、荷重2.16kgで測定) 冷キシレン可溶部分の割合=13重量% PP2 :プロピレン−エチレンブロック共重合体 MFR=40g/10min 冷キシレン可溶部分の割合=13重量%
【0035】(b) エチレン・α−オレフィン共重合体ゴ
ム EPR1:エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EP02P 、日
本合成ゴム(株)製) MFR=3.2g/10min エチレン含有量=74モル% EPR2:エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EP07P 、日
本合成ゴム(株)製) MFR=0.7g/10min エチレン含有量=73モル%
【0036】(c) 無機フィラー タルク:LMR100(富士タルク(株)製) 平均粒径=2μm
【0037】(d) 水酸基含有変性ポリプロピレン CMPP1 :無水マレイン酸による変性率=10重量% 水酸基含有量=10重量% 平均分子量=4,000 CMPP2 :無水マレイン酸による変性率=5 重量% 水酸基含有量= 5重量% 平均分子量=15,000 CMPP3 :無水マレイン酸による変性率=5 重量% 水酸基含有量= 5重量% 平均分子量=30,000
【0038】2.混練及び成形方法 上記原料を表1及び2に示す割合で配合し、スーパーミ
キサーを用いてドライブレンドした後、二軸押出機(池
貝(株)製、PCM−45)にて200℃で、200r
pmのスクリュー回転数で溶融混練し、押出してペレッ
トを得た。得られた、ペレットを射出成形機により、樹
脂温度210℃ 、射出圧力650kg/cm2 及び金
型温度50℃で射出成形し、試験片を作製した。
【0039】3.物性測定 各試験片の物性測定は以下の方法で行った。それらの結
果を下記表1及び2に示す。 (1) 引張強度(kg/cm2 ):ASTM D638 により室温で測
定。 (2) 引張破断伸度(%):ASTM D638 により室温で測
定。 (3) 曲げ弾性率(kg/cm2 ):ASTM D790 により室温で
測定。 (4) 曲げ強度(kg/cm2 ):ASTM D790 により室温で測
定。 (5) アイゾット衝撃強度(kg・cm/cm):ASTM D256 に
より3.2 mm厚試験片を用いて、ノッチ付きにて-30 ℃で
測定した。 (6) 熱変形温度(℃):ASTM D648 により18.6kg/cm2
の圧力にて測定した。 (7) ロックウェル硬度(スケールR):ASTM D785 によ
り測定した。 (8) 脆化温度(℃):ASTM D746 により測定した。 (9) 密着性:試験片をイソプロピルアルコールを含ませ
たガーゼで拭き、固形分30%の塗料を塗布し、80℃で30
分間焼き付けることにより塗膜を形成した。得られた塗
装成形体を23℃、湿度50%の条件下に24時間以上放置し
た後の密着強度(一次密着強度)をJIS D0202 4.15に準
拠して、コバン目剥離試験により評価した。また40℃の
温水に240 時間浸漬した後の塗膜についても同様に密着
強度(二次密着強度)を評価した。 ○・・・剥離が全く生じないもの。 ×・・・剥離が少しでも生じたもの。
【0040】 表1 実施例No 組成(重量%) PP1 55 50 45 60 40 55 PP2 ─ ─ ─ ─ ─ ─ EPR1 30 30 30 20 40 30 EPR2 ─ ─ ─ ─ ─ ─ タルク 10 10 10 10 10 10 CMPP1 5 10 15 10 10 ─ CMPP2 ─ ─ ─ ─ ─ 5 CMPP3 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 組成物の特性 引張強度(kg/cm2 ) 181 183 185 189 176 181 引張破断伸度(%) 520 400 300 390 590 540 曲げ弾性率(kg/cm2 ) 10300 10400 10400 11900 8700 10200 曲げ強度(kg/cm2 ) 204 206 207 217 192 204 アイゾット衝撃強度(1) 5.9 5.4 5 4.8 9.1 6.1 熱変形温度(℃) 95 96 96 102 87 94 ロックウェル硬度(R) 32 31 32 36 27 33 脆化温度(℃) -39 -38 -37 -32 -41 -39 一次密着強度 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 二次密着強度 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 注(1) 単位:kg・cm/cm。
【0041】 表1(つづき) 実施例No 10 11 組成(重量%) PP1 50 ─ 50 55 45 PP2 ─ 50 ─ ─ ─ EPR1 30 30 ─ 30 30 EPR2 ─ ─ 30 ─ ─ タルク 10 10 10 5 15 CMPP1 ─ 10 10 10 10 CMPP2 10 ─ ─ ─ ─ CMPP3 ─ ─ ─ ─ ─ 組成物の特性 引張強度(kg/cm2 ) 182 181 179 178 90 引張破断伸度(%) 470 480 650 660 300 曲げ弾性率(kg/cm2 ) 10100 10100 10100 880 12100 曲げ強度(kg/cm2 ) 204 206 205 198 218 アイゾット衝撃強度 5.3 6.1 7.2 7.7 4.9 熱変形温度(℃) 95 96 95 88 109 ロックウェル硬度(R) 32 33 32 31 30 脆化温度(℃) -38 -38 -40 -39 -30 一次密着強度 ○ ○ ○ ○ ○ 二次密着強度 ○ ○ ○ ○ ○
【0042】 表2 比較例No 組成(重量%) PP1 50 60 70 ─ 60 50 PP2 ─ ─ ─ 60 ─ ─ EPR1 40 30 20 30 ─ 30 EPR2 ─ ─ ─ ─ 30 ─ タルク 10 10 10 10 10 10 CMPP1 ─ ─ ─ ─ ─ ─ CMPP2 ─ ─ ─ ─ ─ ─ CMPP3 ─ ─ ─ ─ ─ 10 組成物の特性 引張強度(kg/cm2 ) 175 180 186 181 178 182 引張破断伸度(%) 660 650 420 490 640 390 曲げ弾性率(kg/cm2 ) 8500 10000 11500 10500 10000 11100 曲げ強度(kg/cm2 ) 195 205 216 204 206 208 アイゾット衝撃強度(1) 16 6.6 4.4 5.9 7.4 4.9 熱変形温度(℃) 88 95 101 94 96 97 ロックウェル硬度(R) 28 32 36 33 31 32 脆化温度(℃) -45 -40 -33 -36 -41 -37 一次密着強度 × × × × × × 二次密着強度 × × × × × × 注(1) 単位:kg・cm/cm。
【0043】表1及び2から明らかなように、実施例1
〜11の樹脂組成物は、耐衝撃性、耐熱性等に優れている
とともに、良好な塗膜密着性を有するが、比較例1〜6
の樹脂組成物は、塗膜の密着性に劣る。
【0044】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明の塗装性
に優れた樹脂組成物は、プロピレン単独重合体又はプロ
ピレン−エチレン共重合体と、エチレン・α−オレフィ
ン(但し、エチレンは含まず)共重合体ゴムと、無機フ
ィラーと、水酸基含有変性ポリプロピレンとからなるの
で、プライマー塗装やプラズマ照射等の表面処理の必要
がなく、塗膜の密着性が良好である。このような本発明
の塗装性に優れた樹脂組成物は各種用途に適用可能であ
るが、特にバンパー、サイドモール等の自動車の外装品
用に好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) プロピレン単独重合体又はプロピレ
    ン−エチレン共重合体35〜80重量%と、(b) エチレ
    ン・α−オレフィン(但し、エチレンは含まず)共重合
    体ゴム10〜45重量%と、(c) 無機フィラー0〜20
    重量%と、(d) 不飽和カルボン酸又はその無水物により
    変性され、かつ水酸基が導入されたポリプロピレン5〜
    20重量%とからなることを特徴とする塗装性に優れた
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の塗装性に優れた樹脂組
    成物において、前記(d)ポリプロピレンを100重量%
    として、水酸基の含有量が1〜10重量%であることを
    特徴とする塗装性に優れた樹脂組成物。
JP21677795A 1995-08-02 1995-08-02 塗装性に優れた樹脂組成物 Pending JPH0948891A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020034858A (ko) * 2000-11-01 2002-05-09 이계안 폴리프로필렌 수지 조성물
JP2003532755A (ja) * 2000-05-03 2003-11-05 ソルヴェイ エンジニアード ポリマーズ 特性の改良されたエンジニアリングポリオレフィン材料
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