JPH10309944A - 車両用ウエザーストリップ - Google Patents

車両用ウエザーストリップ

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JPH10309944A
JPH10309944A JP9118305A JP11830597A JPH10309944A JP H10309944 A JPH10309944 A JP H10309944A JP 9118305 A JP9118305 A JP 9118305A JP 11830597 A JP11830597 A JP 11830597A JP H10309944 A JPH10309944 A JP H10309944A
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JP
Japan
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lip
window panel
main body
resin layer
weather strip
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Application number
JP9118305A
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English (en)
Inventor
Masami Saijo
正己 西條
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Hashimoto Forming Industry Co Ltd
Original Assignee
Hashimoto Forming Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウインドウパネル面に接するウエザーストリ
ップのリップ表面に形成した滑性樹脂層のクラック発生
を防止することができる自動車用ウエザーストリップの
提供を図る。 【解決手段】 ウエザーストリップとしてのドアグラス
ラン1の第1,第2リップ3,4がウインドウパネル1
3面に接して弾性変形した場合、滑性樹脂層7によって
適正な滑性が得られてウインドウパネル13の昇降性を
向上でき、撓み変形の大きな第1リップ3では、くびれ
部5を中心とする回転弾性変形で撓み変形量が軽減され
て滑性樹脂層7にクラックが発生するのを防止できると
共に、滑性樹脂層7はその形成範囲がくびれ部5に及ん
でいないため、該くびれ部5にクラックが発生すること
もない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のドアグラス
ラン、ドアウエザーストリップ、ドアウエストウエザー
ストリップ等の車両用ウエザーストリップに関する。
【0002】
【従来の技術】ドアグラスラン等の車両用ウエザースト
リップの中には、リップが摺接するドアウインドウパネ
ルやリヤサイドウインドウパネル(以下、単にウインド
ウパネルと称する)の昇降性(摺動性)を向上させるた
め、該リップのウインドウパネル面に接する表面に、リ
ップを構成するエラストマー樹脂よりも硬度が高い樹脂
材料からなる薄い滑性樹脂層を形成したものが各種知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】リップがウインドウパ
ネル面に接して弾性変形すると、リップ表面の滑性樹脂
層側には引張り応力が発生し、リップの裏面側には圧縮
応力が発生する。
【0004】ところが、滑性樹脂層は硬度が高いために
引張り応力に伴う伸びに追従できずに、該滑性樹脂層の
表面に微細なクラックが発生することがある。滑性樹脂
層の表面に微細なクラックが発生すると、リップが繰り
返し弾性変形を受けることによってノッチ作用によりこ
のクラックが徐々に進行してリップの割れにつながる可
能性がある。
【0005】そこで、本発明はリップ表面に硬度の高い
滑性樹脂層を備えていても、該滑性樹脂層にクラックが
発生することがない車両用ウエザーストリップを提供す
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1にあっては、可
動式のウインドウパネルに隣接して車体側部材に取付け
られる長尺の主体部と、この主体部からウインドウパネ
ル面に向けて突設されて弾性変形した状態で該ウインド
ウパネル面に接するリップとを備えた弾性材からなるウ
エザーストリップにおいて、前記リップを熱可塑性エラ
ストマー樹脂により成形して、主体部に連なる基部に薄
肉のくびれ部を形成し、かつ、該リップのウインドウパ
ネル面に接する表面には、該リップを構成する熱可塑性
エラストマー樹脂よりも硬度が高い高密度ポリオレフィ
ン樹脂からなる薄い滑性樹脂層を、前記くびれ部に及ば
ない範囲で該リップと融合一体化して形成したことを特
徴としている。
【0007】請求項2にあっては、請求項1に記載の主
体部には、リップの裏面側で該リップとの間に所要の間
隔をおいて、リップの過度の撓み変形を規制する支持部
を形成したことを特徴としている。
【0008】請求項3にあっては、請求項1,2に記載
のリップをオレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂によ
り形成し、滑性樹脂層を超高密度ポリエチレン樹脂で形
成したことを特徴としている。
【0009】なお本願明細書において、高密度ポリオレ
フィン樹脂又は高密度ポリエチレン樹脂の高密度とは樹
脂の密度が0.941gr/cm3 以上のものを指し、
特に密度が0.965gr/cm3 以上のものを超高密
度ということもあり、本願では高密度の用語は超高密度
を含むものとする。
【0010】
【発明の効果】請求項1によれば、リップの表面は硬度
の高い薄い滑性樹脂層で形成されているため、該リップ
がウインドウパネル面に接して弾性変形した場合に、リ
ップ表面の滑性樹脂層により適正な滑性が得られて、ウ
インドウパネルの昇降性(摺動性)を向上できることは
勿論、リップ自体の弾性変形は該リップの基部に形成し
た薄肉のくびれ部を中心としてほぼ回転する回転弾性変
形によって軽減され、この結果、リップ表面の滑性樹脂
層にクラックが発生するのを防止することができる。
【0011】しかも、くびれ部には滑性樹脂層が形成さ
れておらず熱可塑性エラストマー樹脂だけで構成されて
いるため、前述のリップ自体の弾性変形量が軽減される
ことと相俟って、該くびれ部にクラックが発生するのを
防止することもできる。
【0012】請求項2によれば、請求項1の効果に加え
て、リップの過度の撓み変形、即ち、所定量を超える弾
性変形を支持部で規制することができるため、リップ表
面の滑性樹脂層はもとよりくびれ部でのクラック発生防
止効果を高めることができる。
【0013】請求項3によれば、請求項1,2の効果に
加えて、リップを構成するオレフィン系熱可塑性エラス
トマー樹脂と、滑性樹脂層を構成する超高密度ポリエチ
レン樹脂とは相溶性があるため、これらリップと滑性樹
脂層とをしっかりと融着できて剥離を生じることがな
く、品質感および信頼性をさらに高めることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面と
共に詳述する。
【0015】図1は本発明を自動車のドアグラスランに
適用した図6のA−A線に沿う断面を示しており、弾性
材からなるウエザーストリップとしてのドアグラスラン
1は車体側部材としてのドア本体10のロアサッシュ1
1の内面に設けてあり、該ドアグラスラン1は上下方向
に摺動(昇降)するウインドウパネル13に隣接してロ
アサッシュ11に設けられた長尺の主体部2と、この主
体部2からウインドウパネル13面に向けて突設され
て、弾性変形した状態で該ウインドウパネル13面に接
する板状の車外側の第1リップ3,および車内側の第2
リップ4とを備えている。
【0016】なお、図1において、ウインドウパネル1
3は紙面と垂直方向に移動する。
【0017】ロアサッシュ11は例えば表面を電気亜鉛
メッキ処理した防錆鋼板をもって断面チャンネル形にロ
ール成形してあり、この実施形態ではドアグラスラン1
の主体部2はロアサッシュ11の開口部端縁を被覆する
と共にチャンネル側壁11aの内面およびチャンネル底
壁11bの内面を被覆するように断面チャンネル形に形
成し、ウインドウパネル13が万一これらチャンネル側
壁11a、チャンネル底壁11bに干渉しても主体部2
の緩衝作用により異音を発生したり、ウインドウパネル
13が傷つくのを回避できるようにしてある。
【0018】第1リップ3および第2リップ4は主体部
2の開口端縁より対向的に一体に突設してあり、自由状
態では先端部相互が接し、ウインドウパネル13に接す
る時は互いに離れる方向に撓み変形してウインドウパネ
ル13面に弾接し、所要のシール反力が得られるように
弧状に形成してある。
【0019】ウインドウパネル13は車両走行時の車外
側への吸い出し作用に対処するためにロアサッシュ11
内でやや車室側に偏寄らせて配置してあり、これに伴っ
て車外側の第1リップ3は車室側の第2リップ4よりも
長く形成してある。
【0020】ウインドウパネル13の車外側への振れに
よって撓み変形量が大きくなる傾向にある車外側の第1
リップ3には、その主体部2に連なる基部に薄肉のくび
れ部5を形成してある。
【0021】本実施形態では第1リップ3の基部の裏側
に凹溝5aを設けて薄肉のくびれ部5を形成している
が、この凹溝5aは前記基部の表側に設けるようにして
もよい。
【0022】また、主体部2の前記くびれ部5の近傍に
は、第1リップ3の裏面側で該第1リップ3との間に所
要の間隔をおいて、第1リップ3の過度の撓み変形を規
制する支持部6を一体に突出成形してある。
【0023】そして、第1リップ3および第2リップ4
のウインドウパネル13面に接する表面に、これら第1
リップ3,第2リップ4を構成する弾性材よりも硬度の
高い合成樹脂材からなる薄い滑性樹脂層7を形成してあ
る。
【0024】第1リップ3側の滑性樹脂層7は前記くび
れ部5に及ばない範囲で、該第1リップ3の先端からく
びれ部5の近傍に亘って形成してある。
【0025】また、ウインドウパネル13の端縁に対向
する主体部2のチャンネル底部面にも前述の滑性樹脂層
7を形成して、ドア構成部品の成形誤差や建付け誤差等
によって、万一ウインドウパネル13の端縁が主体部2
のチャンネル底部面に接するようなことがあっても、適
正な緩衝と滑性が得られるようにしてある。
【0026】第1,第2リップ3,4および主体部2
と、滑性樹脂層7とは、互いに相溶性のある合成樹脂材
が用いられて融着一体化してあり、これは、例えば2台
の押出成形機を使用して、1つの押出成形ダイに主体部
2および第1,第2リップ3,4を成形する合成樹脂材
料と滑性樹脂層7を成形する合成樹脂材料とを同時に供
給してダイ内で融合させると共に、該押出成形ダイにチ
ャンネル形のロアサッシュ11を連続的に送り込んで該
ロアサッシュ11と一体に押出成形することができる。
【0027】前記主体部2および第1,第2リップ3,
4は圧縮永久歪の少ない熱可塑性エラストマー樹脂を用
いることが好ましく、また、滑性樹脂層7はこの熱可塑
性エラストマー樹脂と相溶性があり、かつ、該熱可塑性
エラストマー樹脂よりも硬度が高くウインドウパネル1
3に対する摺動性の良い高密度ポリオレフィン樹脂を用
いることが好ましい。
【0028】また、滑性樹脂層7は厚さの薄い部分と厚
い部分とが混在すると、第1,第2リップ3,4が撓み
変形した時に、滑性樹脂層7の薄い部分に過度の引張り
応力が集中して、この部分でクラックが発生することが
考えられるため、該滑性樹脂層7は厚さが均一となるよ
うに薄く成形してある。
【0029】前述の主体部2および第1,第2リップ
3,4を構成する熱可塑性エラストマー樹脂としては、
三井石油化学工業株式会社製の「ミラストマ(商品
名)」、三菱化学社株式会社製の「サーモラン(商品
名)」、モンサント株式会社製の「サントプレーン(商
品名)」等のオレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂
や、三菱化学株式会社製の「ラバロン(商品名)」等の
スチレン系統熱可塑性エラストマー樹脂が適しており、
また、滑性樹脂層7を構成する高密度ポリオレフィン樹
脂としては三井石油化学工業株式会社製の「リュブマー
(商品名)」等の超高密度ポリエチレン樹脂が適してい
るが、本実施形態では主体部2および第1,第2リップ
3,4を前述のオレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂
で形成し、滑性樹脂層7をこの超高密度ポリエチレン樹
脂で形成してある。
【0030】以上の実施形態の構造によれば、第1リッ
プ3および第2リップ4の表面は硬度の高い薄い滑性樹
脂層7で形成されているため、これら第1リップ3およ
び第2リップ4がウインドウパネル13面に接して弾性
変形した場合に、第1リップ3,第2リップ4の各表面
の滑性樹脂層7により適正な滑性が得られて、ウインド
ウパネル13の昇降性(摺動性)を向上することができ
る。
【0031】ここで、撓み変形量が大きくなる突設長の
長い車外側の第1リップ3にあっては、該第1リップ3
自体の弾性変形はその基部に形成した薄肉のくびれ部5
を中心としてほぼ回転する回転弾性変形によって軽減さ
れるから、これに伴って第1リップ3の表面の滑性樹脂
層7に発生する引張り応力が軽減され、該滑性樹脂層7
にクラックが発生するのを防止することができる。
【0032】また、前記くびれ部5には滑性樹脂層7が
形成されておらず、圧縮永久歪の少ない熱可塑性エラス
トマー樹脂だけで構成されているため、前述の第1リッ
プ3自体の弾性変形量が軽減されることと相俟って、該
くびれ部5にクラックが発生することもない。
【0033】更に、この第1リップ3の過度の撓み変
形、即ち、所定量を超える弾性変形は主体部2に形成し
た支持部6で規制されるため、該第1リップ3の表面の
滑性樹脂層7はもとよりくびれ部5にクラックが発生す
るのを確実に防止することができる。
【0034】しかも、第1,第2リップ3,4は主体部
2を含めてオレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂によ
り形成する一方、滑性樹脂層7を超高密度ポリエチレン
樹脂で形成してあって、これら樹脂材料は相溶性に富む
ため第1,第2リップ3,4と滑性樹脂層7とをしっか
りと融着できて剥離を生じることがなく、品質感および
信頼性を更に高めることができる。
【0035】図2,3は本発明をドアウエストウエザー
ストリップに適用した図6のB−B線に沿う断面を示し
ており、図2は車外側のドアウエストウエザーストリッ
プを、および図3は車内側のドアウエストウエザースト
リップを示している。
【0036】これらドアウエストウエザーストリップ2
0はステンレス鋼板等の耐蝕性の金属異形材からなる芯
材27を備えた長尺の主体部21と、主体部21のウイ
ンドウパネル13面に対向する側部にウインドウパネル
13面に向けて突設されて、弾性変形した状態で該ウイ
ンドウパネル13面に接する板状の上段側第1リップ2
2と下段側方第2リップ23とを備えている。
【0037】第1リップ22,第2リップ23は何れも
斜め上向きに弧状に成形してあって、それらの主体部2
1に連なる基部には凹溝24aを設けて薄肉のくびれ部
24を形成してある。
【0038】凹溝24aは前記基部の上側に設けてある
が、これは下側に設けるようにしてもよい。
【0039】また、第1リップ22,第2リップ23の
ウインドウパネル13面と接する下面(表面)には薄い
滑性樹脂層25を融合一体化して形成してある。
【0040】滑性樹脂層25は何れも第1,第2リップ
22,23のくびれ部24に及ばない範囲で、リップ先
端からくびれ部24の近傍に亘って形成してある。
【0041】また、主体部21には第1,第2リップ2
2,23の裏面側、即ち、第1,第2リップ22,23
の各上側で、これらリップ22,23との間に所要の間
隔をおいて、リップ22,23の過度の撓み変形を規制
する支持部26を一体に突設してある。
【0042】車外側のドアウエストウエザーストリップ
20Aおよび車内側のドアウエストウエザーストリップ
20Bは何れも芯材27A,27Bおよび主体部21
A,21Bの上端部を側方へ折り返したモール部28
A,28Bを備え、モール部28A,28Bの曲折基部
には図外のドアウエスト開口部に張り出す目隠し用のサ
ブリップ29A,29Bを主体部21A,21Bから一
体に突設してあると共に、モール部28A,28Bの端
末部には図外のドアアウタパネルあるいはドアインナパ
ネル面に接するボディタッチリップ30A,30Bを主
体部21A,21Bから一体に突設してある。
【0043】車外側のドアウエストウエザーストリップ
20Aは図外のドアアウタパネルのウエストフランジ部
にクリップ等の止着手段によってしっかりと固定される
一方、車室側のドアウエストウエザーストリップ20B
は図外のドアインナパネルのウエストフランジ部に同様
に止着手段によってしっかりと固定される。
【0044】第1リップ22A,22Bと第2リップ2
3A,23Bは、それぞれ自由状態ではドアウエスト開
口部内で先端部相互が接し、ウインドウパネル13に接
する時は互いに逆方向に撓み変形してウインドウパネル
13面に弾接し、所要のシール反力が得られるように任
意の長さに形成してある。
【0045】第1リップ22,第2リップ23は主体部
21を含めて前記第1実施形態と同様に圧縮永久歪の少
ない熱可塑性エラストマー樹脂で成形され、また、滑性
樹脂層25は該熱可塑性エラストマー樹脂よりも硬度が
高く、かつ、相溶性に優れた高密度ポリオレフィン樹脂
で成形されるもので、これら主体部21と第1,第2リ
ップ22,23および滑性樹脂層25は、芯材27と共
に一体に押出成形される。
【0046】従って、この第2実施形態にあっても第
1,第2リップ22,23がウインドウパネル13面に
接して弾性変形した場合に、これら第1,第2リップ2
2,23の各表面の滑性樹脂層25により適正な滑性が
得られて、ウインドウパネル13の昇降性(摺動性)を
向上できることは勿論、第1,第2リップ22,23自
体の弾性変形はこれら第1,第2リップ22,23の基
部に形成した薄肉のくびれ部24を中心としてほぼ回転
する回転弾性変形によって軽減され、この結果、第1,
第2リップ22,23表面の滑性樹脂層25にクラック
が発生するのを防止することができる。
【0047】しかも、くびれ部24には滑性樹脂層25
が形成されておらず熱可塑性エラストマー樹脂だけで構
成されているため、前述の第1,第2リップ22,23
自体の弾性変形量が軽減されることと相俟って、該くび
れ部24にクラックが発生することもない。
【0048】また、これら第1,第2リップ22,23
の過度の撓み変形は主体部21に突設した支持部26で
規制されるため、前記滑性樹脂層25はもとよりくびれ
部24にクラックが発生するのを防止することができ
る。
【0049】図4は本発明をドア本体10のアッパサッ
シュ12に設けられるドアグラスランに適用した図6の
C−C線に相当する断面を示しており、アッパサッシュ
12のアウタサッシュ12aとインナサッシュ12bの
内周の周縁フランジ間には、例えば表面を電気亜鉛メッ
キ処理した防錆鋼板からなるチャンネル材14を接合配
置してあり、このチャンネル材14に前記第1,第2実
施形態と同様の熱可塑性エラストマー樹脂からなるドア
グラスラン41を嵌着固定してある。
【0050】このドアグラスラン41はチャンネル材1
4に合わせて断面チャンネル形に形成した主体部42
と、主体部42の内周側の端縁に内側に向けて突設した
板状の車外側の第1リップ43と車室側の第2リップ4
4とを備えている。
【0051】ウインドウパネル13はドアグラスラン4
1の車外側の側部に偏寄らせて配置してフラッシュサー
フエイス化を図っており、これに伴って車内側の第2リ
ップ44は車外側の第1リップ43よりも突設長を大き
く設定してある。
【0052】これら第1リップ43,第2リップ44は
自由状態では先端部相互が接し、ウインドウパネル13
に接する時は互いに逆方向に撓み変形してウインドウパ
ネル13面に弾接し、所要のシール反力が得られるよう
に弧状に形成してある。
【0053】突設長が大きくウインドウパネル13との
弾接により撓み変形量が大きくなる車室側の第2リップ
44の基部には、その裏側に凹溝45aを設けて薄肉の
くびれ部45を形成してある。
【0054】また、主体部42の前記くびれ部45の近
傍には、第2リップ44の裏面側で該第2リップ44と
の間に所要の間隔をおいて、第2リップ44の過度の撓
み変形を規制する支持部46を一体に突設してある。
【0055】支持部46は中空に形成してあるが、これ
は勿論中実に形成してもよい。
【0056】そして、この第2リップ44のウインドウ
パネル13面に接する表面に、前記くびれ部45に及ば
ない範囲でリップ先端から該くびれ部45の近傍に亘っ
て、第2リップ44を構成する熱可塑性エラストマー樹
脂よりも硬度が高く、かつ、相溶性のある高密度ポリオ
レフィン樹脂からなる薄い滑性樹脂層47を形成してあ
る。
【0057】また、主体部42のチャンネル底部にも、
ウインドウパネル13の端縁に対向する部分に前述の滑
性樹脂層47を形成して滑性が得られるようにしてあ
る。
【0058】この主体部42の内周側の端縁には、第1
リップ43,第2リップ44とそれぞれ反対側に向けて
フランジ保持リップ48を一体成形してある。
【0059】また、主体部42の外周面にはチャンネル
材14との間をシールする複数個のシールリップ42a
と、支持部46に所要の支持反力を付与するための座部
42bとを一体成形してある。
【0060】この実施形態のドアグラスラン41は第2
リップ44の表面および主体部42のチャンネル底部の
各滑性樹脂層47と共に一体に押出成形され、前記フラ
ンジ保持リップ48と主体部42との間に形成された溝
部49を、チャンネル材14を接合したアウタサッシュ
12aとインナサッシュ12bの各周縁フランジに嵌合
して、ドアグラスラン41自体の弾性によりアッパサッ
シュ12に嵌着固定してある。
【0061】なお、滑性樹脂層47は第1リップ43の
表面にも融合一体化して形成するようにしてもよい。
【0062】従って、この第3実施形態にあっても大き
な第1リップ44がウインドウパネル13面に接して弾
性変形した場合に、該第2リップ44の表面の滑性樹脂
層47により適正な滑性が得られて、ウインドウパネル
13の昇降性(摺動性)を向上できることは勿論、第2
リップ44自体の弾性変形はその基部に形成した薄肉の
くびれ部45を中心としてほぼ回転する回転弾性変形に
よって軽減され、この結果、第2リップ44表面の滑性
樹脂層47にクラックが発生するのを防止することがで
きる。
【0063】しかも、くびれ部45には滑性樹脂層47
が形成されておらず熱可塑性エラストマー樹脂だけで構
成されているため、前述の第2リップ44自体の弾性変
形量が軽減されることと相俟って、該くびれ部45にク
ラックが発生することもない。
【0064】また、第2リップ44の過度の撓み変形は
主体部41に突設した支持部46で規制されるため、前
記滑性樹脂層47はもとよりくびれ部45にクラックが
発生するのを確実に防止することができる。
【0065】図5は本発明をサッシュレスドア型車の車
体開口縁部に装着される車体側のドアウエザーストリッ
プに適用した図4と同様の断面を示している。
【0066】ドアウエザーストリップ51は図外の車体
開口縁部にビス等により締結固定したリテーナプレート
15に嵌合固定してある。
【0067】リテーナプレート15はステンレス鋼板等
の耐蝕性の金属異形材で形成され、その車外側の側縁部
にはドリップモール16を接合配置してある。
【0068】ドリップモール16はリテーナプレート1
5と同質材からなる芯材17の表面にポリ塩化ビニル樹
脂等からなる表皮材18を押出成形して構成されてい
る。
【0069】ドアウエザーストリップ51は熱可塑性エ
ラストマー樹脂をもって一体に押出し成形してあり、前
記リテーナプレート15に嵌着保持される主体部52
と、該主体部52の外面側に一体成形した中空のリップ
53と、主体部52とリップ53との間の中空部を仕切
る形で一体成形した補強リブ54とを備え、リップ53
に形成した溝状のホルダー部53aにウインドウパネル
13の周縁部を密接させて車室内,外をシールするよう
にしてある。
【0070】リップ53にはドアウエザーストリップ5
1の内周側で、前記主体部52としての補強リブ54と
連なる基部の裏面側に凹溝55aを設けてくびれ部55
を形成してある。
【0071】リップ53の前記くびれ部55の近傍に
は、リップ53との間に所要の間隔をおいて、該リップ
53の過度の撓み変形を規制する支持部56を一体に突
設してある。
【0072】そして、このリップ53のウインドウパネ
ル13面に接する表面に、前記くびれ部55に及ばない
範囲で、該リップ53を構成する熱可塑性エラストマー
樹脂よりも硬度が高く、かつ、相溶性のある高密度ポリ
オレフィン樹脂からなる薄い滑性樹脂層57を形成して
ある。
【0073】従って、この第4実施形態のドアウエザー
ストリップ51にあっても、前記第3実施形態に示した
ドアグラスラン41と略同様に、ウインドウパネル13
の良好な摺動性と、滑性樹脂層57のクラック発生防止
効果およびくびれ部55のクラック発生防止効果が得ら
れ、品質感および信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す図6のA−A線に
沿う断面図。
【図2】本発明の第2実施形態の車外側ドアウエストウ
エザーストリップを示す図6のB−B線に沿う断面図。
【図3】同第2実施形態の車内側ドアウエストウエザー
ストリップを示す図6のB−B線に沿う断面図。
【図4】本発明の第3実施形態を示す図6のC−C線に
沿う断面図。
【図5】本発明の第4実施形態を示す図4と同様の断面
図。
【図6】本発明のウエザーストリップが装着されるドア
の略示的外観側面図。
【符号の説明】
1,20,41,51 ウエザーストリップ 2,21,42,52 主体部 3,4,22,23,43,44,53 リップ 5,24,45,55 くびれ部 6,26,46,56 支持部 7,25,47,57 滑性樹脂層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動式のウインドウパネルに隣接して車
    体側部材に取付けられる長尺の主体部と、この主体部か
    らウインドウパネル面に向けて突設されて弾性変形した
    状態で該ウインドウパネル面に接するリップとを備えた
    弾性材からなるウエザーストリップにおいて、前記リッ
    プを熱可塑性エラストマー樹脂により成形して、主体部
    に連なる基部に薄肉のくびれ部を形成し、かつ、該リッ
    プのウインドウパネル面に接する表面には、該リップを
    構成する熱可塑性エラストマー樹脂よりも硬度が高い高
    密度ポリオレフィン樹脂からなる薄い滑性樹脂層を、前
    記くびれ部に及ばない範囲で該リップと融合一体化して
    形成したことを特徴とする車両用ウエザーストリップ。
  2. 【請求項2】 主体部にはリップの裏面側で該リップと
    の間に所要の間隔をおいて、リップの過度の撓み変形を
    規制する支持部を形成したことを特徴とする請求項1記
    載の車両用ウエザーストリップ。
  3. 【請求項3】 リップをオレフィン系熱可塑性エラスト
    マー樹脂により形成し、滑性樹脂層を超高密度ポリエチ
    レン樹脂で形成したことを特徴とする請求項1,2記載
    の車両用ウエザーストリップ。
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