JPH10309819A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10309819A
JPH10309819A JP12267397A JP12267397A JPH10309819A JP H10309819 A JPH10309819 A JP H10309819A JP 12267397 A JP12267397 A JP 12267397A JP 12267397 A JP12267397 A JP 12267397A JP H10309819 A JPH10309819 A JP H10309819A
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JP
Japan
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recording medium
electrode
paper
control electrode
image forming
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Application number
JP12267397A
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English (en)
Inventor
Shiro Wakahara
史郎 若原
Yukito Nishio
幸人 西尾
Tomohiko Okada
知彦 岡田
Takasumi Wada
孝澄 和田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体の厚みによることなく、制御電極と
対向電極間の距離、および制御電極と記録媒体の記録面
との距離を一定に保ち、トナーの飛翔状態を一定にして
高品位な画像を形成する画像形成装置を提供しようとす
るものである。 【解決手段】 画像形成部1はトナー供給部2と印刷部
3とを有していて、画像信号に応じた画像を、顕像剤と
してのトナーを用いて記録媒体である用紙5上に直接形
成する。用紙5は誘導部材128とペーパーガイド12
4、126とによってその印字表面の位置が厚さの差異
によらず一定の位置に保持される。即ち、用紙5の印字
表面と制御電極26との距離は一定に保たれる。また、
対向電極25と制御電極26との距離も挿入される用紙
5の厚さに係わりなく一定の距離が保たれ、印字表面に
おけるトナー21の飛翔状態を常に一定に保つことが可
能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディジタル複写機、
ファクシミリ装置の印字部、デジタルプリンタ、および
プロッタ等に用いられ、顕像剤を飛翔させることにより
記録媒体上に画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像信号を紙等の記録媒体上に可
視像として出力する画像形成装置に、例えば特開平6−
227020号公報のように荷電粒子に電界を付与して
電気力によって飛翔させ、飛翔路に配置した複数の通過
孔を含む制御電極に印加する電位を変化させて対向電極
表面に配置された記録媒体に荷電粒子を付着させること
により、該記録媒体上に画像を直接形成する画像形成装
置が提案されている。
【0003】上述した特開平6−227020号公報に
提案されているような形態の画像形成装置では、荷電粒
子のゲート通過を制御する制御手段が用いられている。
即ち、ゲートとトナー担持体との間に形成される電界に
よってトナーの飛翔の可否を制御し、対向電極によって
形成された強電界によって記録媒体である用紙表面にト
ナーを到着させて画像を形成している。
【0004】前記対向電極は通常、円筒形の部材で構成
される場合は、その回転軸は固定されて移動することは
なく、他の形状、例えば平板等で形成される場合も前記
制御電極に対して移動することはない。更に記録媒体は
対向電極に押しつけられた状態で搬送される構成となっ
ている。
【0005】このような装置で厚みの異なる記録媒体が
用いられた場合、例えば封筒や厚紙が使用された場合と
通常の記録紙が使用された場合とでは、対向電極の位置
は移動しないので、記録媒体の制御電極側の表面の位置
が変化することになる。即ち、封筒や厚紙の厚手の記録
媒体が使用された場合は通常の記録紙が使われた場合と
比較して、記録媒体の表面が制御電極に接近することに
なる。
【0006】このような状態で厚手の記録媒体が用いら
れた場合、記録表面と制御電極との間が非常に狭くな
り、記録媒体の表面と制御電極とが接触することも生じ
る。このように記録媒体が制御電極と接触した場合、制
御電極に付着しているトナーによって記録媒体が汚れ、
また、既に画像が記録媒体上に形成されている場合は、
この画像が接触によって乱されることになる。更に、記
録媒体上のトナーが制御電極に付着し、そのトナーが有
する電位によって、供給されるトナーの飛翔制御を十分
に行うことができなくなると共に、そのトナーによって
ゲートの目詰まりが起きる等の問題があった。
【0007】また、記録媒体の電気的抵抗が低い場合、
対向電極の高圧が記録媒体を介して制御電極にリーク
し、装置の誤動作を引き起こすと共に、リークが非常に
大きな場合は、制御電極、制御電極に電位を供給する電
源、電位の切り換えを行うFET等が破壊され、更に制
御基板、印字装置、或いはこれらに接続された他の機器
の破壊や使用者の感電を招来する虞れがあった。
【0008】また、前述したように記録媒体の厚みによ
って記録媒体の表面と制御電極との距離が異なり、従っ
てトナーの記録媒体に到達する飛行距離が異なることに
なる。即ち、厚手の記録媒体に対してはトナーの飛行距
離が短くなり、一方、通常の用紙では飛行距離は長くな
る。飛行距離が長くなるとトナー粒子同士のクーロン力
によってトナー粒子が広がるため、又は、トナーの加速
によってトナーの飛翔速度が上昇し、記録媒体への着弾
時に生じるトナーのリバウンドが大きくなって、記録媒
体表面に形成されるドットも広がることになり、所望の
ドット濃度が得られず、コントラストのない画像が形成
されることになる。従って、稀に用いられる厚手の記録
媒体のために制御電極を離して設定すると通常の用紙の
画質を劣化させることになる。また、記録媒体の厚みに
よって、形成される画像の画質が異なることも生じる。
【0009】この問題に対して対向電極とトナー担持体
との間隔を、記録媒体の厚みに応じて調整する方法が提
案されている。しかしながら従来より提案されている構
成では記録媒体の厚みを検出する手段と調整する構成機
構が従来の機構に加わるため、部品点数の増加、装置の
複雑化、大型化を招来し、コストアップ、信頼性の低下
をきたすものであった。
【0010】更に、対向電極とトナー担持体、制御電極
との距離が変動するため、対向電極とトナー担持体、制
御電極とに加わる電位が一定ならば、その間の電界は変
動するため、トナーの飛翔状態が変化して形成される画
像の品質が低下することになる。また、この対策のため
に対向電極とトナー担持体、制御電極との間隔によって
対向電極とトナー担持体、制御電極との間に印加される
電圧を調整しようとすると、部品点数の増加、装置の複
雑化、大型化を招来し、コストアップ、信頼性の低下を
きたすものであった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、制御
電極と対向電極間に挿入される記録媒体の厚みによるこ
となく、制御電極と対向電極間の距離、および制御電極
と記録媒体の記録面との距離を一定に保ち、トナーの飛
翔状態を一定にして如何なる厚みの記録媒体であっても
高品位な画像を形成する画像形成装置を提供しようとす
るものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも1
色の顕像剤を担持する担持体と、該担持体に対向配置さ
れた対向電極と、これら担持体と対向電極との間に電位
差を発生させるための高電圧を供給する高圧電源手段
と、前記担持体と前記対向電極との間に配置された絶縁
性基板と、該絶縁性基板に設けられた顕像剤の通過部と
なる複数個のゲートと、該複数個のゲートの周囲に設け
られた少なくとも1つ以上の電極群からなる制御電極
と、該制御電極の各電極の複数の電位状態を与える制御
回路とからなる制御手段と、前記対向電極と前記制御電
極の対向領域に記録媒体を搬送する搬送手段と、を有
し、前記の制御手段によって前記電極群の対応する電極
に所定の電位を印加することにより顕像剤の前記ゲート
の通過を制御して、前記対向領域に搬送された記録媒体
表面に画像を形成する画像形成装置である。
【0013】請求項1の発明は、前記搬送手段は、前記
記録媒体の前記制御電極側の表面と該制御電極の距離、
および該制御電極と前記対向電極の距離が常に一定にな
るように前記記録媒体を搬送する手段を具備しているこ
とを特徴とする。
【0014】請求項2の発明は、請求項1記載の画像形
成装置であって、前記搬送手段は、前記記録媒体の前記
制御電極側の表面を該制御電極に対する距離が常に所定
の距離と等しくなるように、該記録媒体が該制御電極か
ら離間する方向の力を該記録媒体に付与する第一の誘導
手段を、少なくとも前記対向電極と前記制御電極の対向
領域、または前記対向領域の前記記録媒体の搬送方向上
流側に有することを特徴とする。
【0015】請求項3の発明は、請求項2記載の画像形
成装置であって、前記搬送手段は、前記第一の誘導手段
に対して前記記録媒体の搬送方向下流側で該記録媒体に
前記対向電極方向の成分を有する力を付与することを特
徴とする。
【0016】請求項4の発明は、請求項2又は3記載の
画像形成装置であって、前記搬送手段は、前記記録媒体
の前記制御電極側の表面を前記第一の誘導手段に接触可
能な位置に前記記録媒体を誘導する第二の誘導手段を配
置することを特徴とする。
【0017】請求項5の発明は、請求項4記載の画像形
成装置であって、前記搬送手段は、前記記録媒体の前記
制御電極側の表面を該制御電極に対する距離が常に所望
の距離と等しくなるように該記録媒体が該制御電極に接
近する方向の力を該記録媒体に付与する第三の誘導手段
を、該制御電極と前記対向電極の間の対向領域に配設す
ることを特徴とする。
【0018】請求項6の発明は、請求項5記載の画像形
成装置であって、第三の誘導手段が可動であると共に、
前記制御電極側方向の可動を制限する規制手段を有する
ことを特徴とする。
【0019】請求項7の発明は、請求項6記載の画像形
成装置であって、前記規制手段が前記第一の誘導手段で
あることを特徴とする。
【0020】請求項8の発明は、請求項4記載の画像形
成装置であって、前記第二の誘導手段は少なくとも前記
第一の誘導手段方向の成分を持って可動することを特徴
とする。
【0021】請求項9の発明は、請求項4記載の画像形
成装置であって、前記第二の誘導手段が弾性部材で構成
されていることを特徴とする。
【0022】請求項10の発明は、請求項2ないし9の
いずれかに記載の画像形成装置であって、前記搬送手段
は、前記対向電極と前記制御電極の対向領域外で前記記
録媒体に前記対向電極方向の力を付与することを特徴と
する。
【0023】請求項11の発明は、請求項2ないし9の
いずれかに記載の画像形成装置であって、前記搬送手段
が有する誘導手段は、各々の表面に発生した電荷の中和
が可能であることを特徴とする。
【0024】請求項12の発明は、請求項3ないし11
記載の画像形成装置であって、前記搬送手段が前記記録
媒体に与える前記対向電極方向の成分を有する力は、空
気吸着手段によって付与されると共に、搬送方向の下流
側において、前記搬送手段の前記対向電極に対向する端
部が、前記対向電極の前記制御電極とは反対側の方向に
屈曲し、延伸して形成されていることを特徴とする。
【0025】本発明によれば、制御電極と対向電極の距
離、および、制御電極と用紙の画像形成表面の距離を、
用紙の厚みによることなく常に一定に保つことができる
ため、トナーの飛翔状態を常に最適の状態に確保して画
像形成を行うことができ、品位の高い画像を形成するこ
とができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態をについて図
1ないし図18を参照して説明する。図1は本発明に係
わる画像形成装置の断面図であって、その構成要素とし
て画像形成部1、トナー供給部2、給紙装置10、定着
部11等がある。これら構成要素に関して、以下に図2
を参照して詳述する。尚、以下の説明においては負帯電
のトナーを用いた構成の画像形成装置について説明する
が、正帯電のトナーを用いる場合は、適宜、各印加電圧
の極性を設定すればよいことは当然である。
【0027】図2に示すように画像形成部1はトナー供
給部2と印刷部3とを有していて、画像信号に応じた画
像を、顕像剤としてのトナーを用いて記録媒体である用
紙5上に顕像化するものである。即ち、本発明に係わる
画像形成装置はトナーを飛翔させて用紙5上に付着させ
ると共に、前記トナーの飛翔を画像信号に基づいて制御
することにより、用紙5上に画像を直接形成するもので
ある。
【0028】前記画像形成部1への用紙5の入紙側に給
紙装置10が設けられていて、この給紙装置10は記録
媒体としての用紙5を収容する用紙カセット4、用紙カ
セット4から用紙5を送り出すピックアップローラ6、
供給された用紙5をガイドする給紙ガイド7、および用
紙5に所定の搬送速度を付与する一対のレジストローラ
125で構成されている。給紙装置10は用紙5が供給
されたことを検出する給紙センサ(図示せず)を具備し
ている。また、ピックアップローラ6は駆動装置(図示
せず)によって回転駆動される。
【0029】また、画像形成部1の用紙の出紙側には、
画像形成部1にて用紙5上に形成されたトナー像を加
熱、および加圧することにより用紙5に定着させる定着
部11が設けられている。定着部11は加熱ローラ1
2、ヒータ13、加圧ローラ14、温度センサ15、お
よび温度制御回路80で構成されている。加熱ローラ1
2は、例えば厚さ2mmのアルミニウム管からなる。ヒ
ータ13は、例えばハロゲンランプからなり、加熱ロー
ラ12に内蔵されている。加圧ローラ14は、例えばシ
リコーン樹脂からなる。更に、互いに対向して設けられ
た加熱ローラ12と加圧ローラ14には、用紙5を挟ん
で加圧することができるように、それぞれの軸の両端に
スプリング等(図示せず)によって、例えば2kgの加
重が加えられている。
【0030】温度センサ15は加熱ローラ12の表面温
度を測定する。温度制御回路80は主制御部(図示せ
ず)によって制御されており、温度センサ15の測定結
果に基づいてヒータ13のON/OFF等を制御し、加
熱ローラ12の表面温度を、例えば150℃に保持す
る。また、定着部11は、用紙5が排出されたことを検
出する排紙センサ(図示せず)を備えている。尚、加熱
ローラ12、ヒータ13、加圧ローラ14等の材質は特
に限定されるものではなく、また、加熱ローラ12の表
面温度は特に限定されるものではない。更に、定着部1
1は、用紙5を加熱定着、もしくは加圧することにより
トナー像を定着させる構成になっていてもよい。
【0031】また、図示しないが、定着部11からの用
紙5の出紙側には、定着部11で処理された用紙5を排
紙トレイ上に排出する排紙ローラ、および排出された用
紙5を受ける排紙トレイが設けられている。前記の加熱
ローラ12、加圧ローラ14、および排紙ローラは図示
しない駆動装置によって回転駆動される。
【0032】画像形成部1のトナー供給部2は、顕像剤
としてのトナー21が収容されているトナー収容槽2
0、トナー21を磁気力によって担持する円筒状の担持
体(スリーブ)としてのトナー担持体22、およびトナ
ー収容槽20の内部に設けられ、トナー21を帯電させ
ると共に、トナー担持体22の外周面に担持されるトナ
ー層の厚さを規制するドクターブレード23から構成さ
れている。
【0033】ドクターブレード23は、トナー担持体2
2の回転方向における上流側に、トナー担持体22の外
周面からの距離が例えば60μmとなるように設けられ
ている。トナー21は、例えば平均粒径が6μmの磁性
トナーであり、ドクターブレード23により、例えば帯
電量が−4μC/g〜−5μC/gとなるように電荷が
付与されている。尚、トナー担持体22とドクターブレ
ード23との距離は、特に限定されるものではなく、ま
た、トナー21の平均粒径や帯電量等は特に限定される
ものではない。
【0034】トナー担持体22は図示しない駆動装置に
よって駆動され、図2において矢印Aの方向に例えばそ
の表面での速度が80mm/secで回転する。また、
トナー担持体22は接地されると共に、トナー担持体2
2内部におけるドクターブレード23と対向する位置、
および制御電極26と対向する位置に、磁石(図示せ
ず)が配置されていて、これによりトナー担持体22
は、その外周面にトナー21を担持することができる。
また、トナー担持体22の外周面に担持されたトナー2
1は制御電極26と対向する位置で穂立ちを形成する。
尚、トナー担持体22の回転速度は特に限定されるもの
ではなく、また、トナー担持体22は磁気力によりトナ
ー21を担持する代わりに、電気力、または電気力およ
び磁気力により担持する構成にしてもよい。
【0035】画像形成部1の印刷部3は、例えば厚さ1
mmのアルミニウム板からなり、トナー担持体22の外
周面と対向する対向電極25と、該対向電極25に高圧
を供給する高圧電源30と、前記トナー担持体22との
間に設けられた制御電極26と、第一の誘導手段である
誘導部材128と、用紙5と誘導部材128とを制御電
極26に接触しないように空気吸着する吸着装置92と
を具備している。
【0036】吸着装置92にはファン93と、用紙5を
吸着する吸気口94と、第二の誘導手段であるペーパー
ガイド124、126とがあり、ペーパーガイド12
4、126の間に対向電極25が設けられている。前記
対向電極25は、トナー担持体22の外周面からの距離
が、例えば1.5mmとなるように設けられている。吸
着装置92はファン93によってチャンバー96内の減
圧を行い、この減圧によって吸気口94に用紙5を吸着
する構成になっている。
【0037】また、対向電極25には、高圧電源30に
より、例えば3kVの高圧が印加されている。即ち、対
向電極25とトナー担持体22との間には高圧電源30
から印加される電圧により、トナー担持体22に担持さ
れたトナー21を対向電極25の方向に飛翔させるため
に必要な電界が付与される。尚、対向電極25の材質は
特に限定されるものではなく、また、対向電極25とト
ナー担持体22との距離は特に限定されるものではな
い。更に、対向電極25に印加される電圧も特に限定さ
れるものではない。
【0038】また、図示しないが、本画像形成装置は制
御回路として画像形成装置全体を制御する主制御部と、
得られた画像データを印刷すべき画像データの形式に変
換する画像処理部と、変換された該画像データを記憶す
る画像メモリと、画像処理部から得られた画像データを
制御電極26に与えるべき画像データに変換する画像形
成ユニットとを備えている。
【0039】前記の制御電極26は対向電極25と平行
であって、且つ対向電極25と対向して2次元的に広が
っており、トナー担持体22から対向電極25方向への
トナー21が通過可能な構造となっている。更に、制御
電極26に供給される電位により、トナー担持体22の
表面に付与された電界が変化し、トナー担持体22から
対向電極25へのトナー21の飛翔が制御される。ま
た、制御電極26はトナー担持体22の外周面からの距
離が、例えば100μmとなるように設けられていて、
図示しない支持部材により固定されている。
【0040】図3は制御電極26について説明するため
の図であって、制御電極26は絶縁性の基板26a、高
圧ドライバー(図示せず)、および各々独立したリング
状の導電体、即ち、リング状電極27からなっている。
基板26aは、例えば厚さ25μmのポリイミド樹脂か
らなり、また、基板26aには、詳しくは後段で説明す
るゲート29となる孔が形成されている。リング状電極
27は、例えば厚さ18μmの銅箔からなり、前記ゲー
ト29の周りに設けられていて、所定の配列にしたがっ
て配置されている。また、各ゲート29の開口部は、例
えば直径160μmで形成されており、トナー担持体2
2から対向電極25へ飛翔するトナー21の通過部とな
っている。尚、制御電極26とトナー担持体22との距
離は特に限定されるものではない。
【0041】前記ゲート29、即ちリング状電極27に
形成された孔は、例えば2560個形成されており、各
リング状電極27は給電線41、および高圧ドライバー
(図示せず)を介して図2に示す制御電源部31に電気
的に接続されている。尚、リング状電極27の個数は特
に限定されるものではなく、また、ゲート29の大き
さ、基板26aおよびリング状電極27の材質や厚さ等
は特に限定されるものではない。
【0042】また、リング状電極27の表面、および給
電線41の表面は厚さ30μmの絶縁体層26bで覆わ
れており、これによりリング状電極27同士の絶縁性、
給電線41同士の絶縁性、および互いに接続されていな
いリング状電極27と給電線41との間の絶縁性、およ
びトナー担持体22や対向電極25との絶縁性が確保さ
れている。
【0043】制御電極26のリング状電極27には、図
2に示す制御電源部31により画像信号に応じたパル
ス、即ち、電圧が印加される。制御電源部31はリング
状電極27に対し、トナー担持体22に担持されたトナ
ー21を対向電極25の方向に通過させる場合には、例
えば150Vを印加し、通過させない場合には、例えば
−200Vを印加するようになっている。
【0044】このように、制御電極26への付与電位を
画像信号に応じて制御し、対向電極25におけるトナー
担持体22との対向面側に用紙5を配置すると、用紙5
の表面に画像信号に応じたトナー像が形成される。尚、
制御電源部31は図示しない画像形成制御ユニットから
送られてくる制御電極制御信号によって制御されてい
る。
【0045】前記画像形成装置はコンピュータやワード
プロセッサの出力用プリンタとして使用可能であり、さ
らにデジタルコピーの印字部分にも使用可能である。つ
ぎに図4を参照してデジタルコピーの印字部分として使
用した場合の画像形成動作について説明する。
【0046】まず、画像読み取り部に複写すべき原稿が
載置され、コピースタートの操作がされると(ステップ
S401)、この操作入力を受けて主制御部は画像形成
動作を開始させる。即ち、画像読み取り部によって原稿
画像が読み取られ(ステップS402)、その画像デー
タが画像処理部で処理され(ステップS403)、画像
メモリに記憶される(ステップS404)。画像メモリ
に記憶された画像データが、画像形成制御ユニットに転
送され(ステップS405)、画像形成制御ユニットで
は入力された画像データを制御電極26に与える制御電
極制御信号に変換する(ステップS406)。
【0047】画像形成制御ユニットは前記制御電極制御
信号が所定量であるか否かを判別し(ステップS40
7)、所定量でなければエラー表示をして動作を停止す
る(ステップS408)。一方、所定量であればトナー
担持体22を回転させ(ステップS409)、制御電極
26のリング状電極27には−200Vを印加してトナ
ー21が通過しない状態にしておく(ステップS41
0)。つぎに対向電極25に例えば3kVの高圧を印加
し、ファン93を駆動してチャンバー96内の減圧を行
う(ステップS411)。つぎに図示しない駆動装置を
作動させ、この駆動装置によってピックアップローラ6
が回転駆動され、用紙5の給紙が開始される(ステップ
S412)。給紙センサで正常な給紙状態であるか否か
を判別し(ステップS413)、正常な給紙状態でなけ
ればエラー表示をして動作を停止する(ステップS41
4)。一方、正常な給紙状態であれば、制御電極26の
リング状電極27に画像制御電位を印加して印字を開始
する(ステップS415)。印字を終了するか否かを判
別し(ステップS416)、引き続き印字を行う場合は
ステップS412に戻って、その後の印字動作を繰り返
す。一方、終了する場合はステップS401に戻って、
改めてスタートが指令されるのを待つ。
【0048】上述した動作フローの中で、ステップS4
12のピックアップローラ6によって送りだされた用紙
5はレジストローラ125によって所定の速度で押し出
されて、吸気口94に到達し、吸着された状態で誘導部
材128によって制御電極26から所定の距離を保持し
ながら対向電極25と制御電極26との対向領域に搬送
される。この状態で用紙5はペーパーガイド124とペ
ーパーガイド126を滑りながら所定の速度で移動す
る。尚、制御電極制御信号の大きさは、画像形成装置の
構成等によって異なる。
【0049】また、画像形成制御ユニットはステップS
406で画像データを変換した制御電極制御信号を制御
電源部31に供給する。制御電源部31は前記制御電極
制御信号に基づいて、ステップS415で制御電極26
のリング状電極27に印加する高圧を制御する。即ち、
制御電源部31から適宜、所定のリング状電極27に1
50V(トナー21の通過状態)、もしくは−200V
(トナー21の通過阻止状態)が印加され、トナー21
の飛翔とその阻止が適宜行われ、ペーパーガイド124
とペーパーガイド126を滑りながら所定の速度で移動
している用紙5上に画像信号に応じたトナー像が形成さ
れることになる。
【0050】トナー像が形成された用紙5は、定着部1
1に搬送された後、トナー像が用紙5に定着される。ト
ナー像が定着され用紙5は排紙ローラにて排紙トレイ上
に排出されると共に、正常に排出されたことを排紙セン
サにて検出される。この検出動作に基づいて、主制御部
が印刷動作の正常な終了を判断する。正常な終了を判断
した後、ステップS416でつぎの動作を判別すること
になる。
【0051】以上説明した画像形成動作により、用紙5
上に良好な画像が形成される。本画像形成装置は用紙5
上に画像を直接形成するので、従来の画像形成装置で用
いられている感光体や誘電体ドラム等の顕像体が不要と
なっている。従って、顕像体から用紙5に画像を転写す
る動作が省略されるので、画像の劣化が生じず、装置の
信頼性が向上する。また、装置の構成が簡単化されると
共に、部品点数が削減されるので、小型化、低価格化が
可能となっている。
【0052】上述した実施の形態例である画像形成装置
をコンピュータの出力端末機の印字部分として使用する
場合も、デジタルコピーの印字部分として使用する場合
も、処理する画像信号や処理方法に相違はあるが、画像
形成動作方法そのものは何ら相違点を有するものではな
い。尚、トナー21の通過、およびこれを阻止する制御
電極26のリング状電極27に付与する電位は、本発明
の請求範囲を逸脱しないかぎりにおいて特に限定される
ものではない。
【0053】つぎに、上述した実施の形態例において用
いる用紙5の搬送手段の構成、および搬送方法について
説明する。図5は図2に示した吸着装置92とそれに関
する部位の拡大図である。
【0054】図5に示すように対向電極25と制御電極
26の対向領域に誘導部材128が、制御電極26の支
持体130に支持され、対向電極25とゲート29の対
向領域のごく近傍にその端部が達するように配置されて
いる。誘導部材128は対向電極25とゲート29の対
向領域において、ペーパーガイド124との間を、用い
られる用紙5の最も薄い厚みと同じ間隔をもって保持さ
れている。
【0055】この状態で最も薄い用紙5が矢印Bで示す
方向に搬送された場合は、図6aに示すように誘導部材
128とペーパーガイド124との間を用紙5は正常に
通過する。一方、封筒や厚紙のような厚みのある用紙5
が搬送された場合は、図6bに示すように、まず吸気口
94で誘導部材128によって用紙5が押し下げられ
る。この状態で用紙5が押し出されると、用紙5の先端
はそれがもつ弾性によって吸気口94に入り込むことな
く対向電極25上を移動し、更に用紙5が同図に示す矢
印Bの方向に押し出されると、用紙5はペーパーガイド
126の先端に到達し、ペーパーガイド126の先端部
の傾斜に沿ってペーパーガイド126上に誘導される。
最終的に用紙5はペーパーガイド124とペーパーガイ
ド126上を図6cに示すように、対向電極25上で対
向電極25の方向に押し込まれた状態で搬送されること
になる。
【0056】このように対向電極25と制御電極26の
相対位置を変化させることなく、また、用紙5の印字表
面と制御電極26との距離も用紙5の厚みによることが
なく、常に一定に維持することが可能となるものであ
る。
【0057】また、図5に示すように、ペーパーガイド
126の対向電極25と対向する端部は屈曲して対向電
極25の表面より制御電極26から離間する方向に延び
るように構成されている。これにより誘導部材128に
よって用紙5の先端が所定の位置に誘導されても、対向
電極25とペーパーガイド126との間でペーパージャ
ムが発生することはない。また、対向電極25と制御電
圧26の対向領域の下流でも吸気口94で吸着を行って
いるため、対向電極25と制御電極26の対向領域の全
域で用紙5は平面が保たれて、ペーパージャム等が発生
しない良好な状態で搬送が可能となっている。
【0058】つぎに図7を参照して従来の装置において
の、用紙5の厚みと用紙5に形成されるトナー21のド
ット径との関係、および対向電極25の位置と用紙5に
形成されるトナー21のドット径との関係について説明
する。
【0059】まず、図7(a)は対向電極25と制御電
極26間の距離を一定にし、種々の厚みの用紙5にトナ
ー21でドットを描いたときのドット径であって、厚み
が100μmの用紙5の表面に形成されたドット径によ
って規格化されたグラフである。同図から用紙5の厚み
が薄くなるにしたがってドット径が大きくなることが分
かる。これは用紙5の厚みが薄くなると制御電極26と
用紙5の印字表面との距離が長くなり、従って、飛翔す
るトナー21の飛翔距離が増加することになる。トナー
21はお互いのクーロン力によって反発するが、飛翔距
離が増加すると飛翔中の発散が多くなるためである。ま
た、飛翔距離が大きくなると飛翔中のトナー21の加速
がさらに行われトナー21の飛翔速度が大きくなり用紙
5の表面へトナー21が着弾した時に発生するトナー2
1のリバウンドが大きくなる。これによってドットの周
囲に発生する飛散トナー21を増加させる。従って用紙
5の厚みが薄くなるとドットが大きくなり濃度が低下す
ることになる。この場合はコントラストの低下したボケ
た画像となり、また、ハーフトーンの再現が困難とな
る。
【0060】一方、図7(b)は用紙5を同一の厚さと
し、対向電極25の位置を制御電極26に対して所定の
位置から離間していった場合のトナー21が描くドット
径について、所定の位置でのドット径によって規格化さ
れたグラフである。所定の位置からの離間量を横軸にと
ってある。同図から対向電極25が離れるにしたがって
ドット径が大きくなることが分かる。これは電極間が離
れると電界が弱くなってトナー21の飛翔速度が低下
し、用紙5に到達するまでに多くの時間を要するためで
ある。その間にトナー21がお互いのクーロン力によっ
て反発し、飛翔中に発散が多くなり、従ってドットが大
きくなり、濃度が低下することになる。さらにこの場合
は飛翔距離が大きくなるために飛翔中のトナー21の加
速がさらに行われトナー21の飛翔速度が大きくなり用
紙5の表面へトナー21が着弾した時に発生するトナー
21のリバウンドが大きくなる。これによってドットの
周囲に発生する飛散トナー21を増加させる。この場合
も十分な濃度が得られず同様にコントラストの低下した
ボケた画像となり、また、ハーフトーンの再現が困難と
なる。
【0061】本発明による画像形成装置では用紙5の厚
さによらず、対向電極25と制御電極26との間隔は常
に一定であり、また、用紙5の記録面の位置は制御電極
26に対して変化することがないので、上述したように
従来の画像形成装置で生じた画像のボケやコントラスト
の低下はなく良好な画像が得られることになる。
【0062】つぎに、図8(a)に示すように対向電極
25とゲート29との対向領域が広く、対向電極25上
で用紙5が平面を構成できない場合の対策について説明
する。
【0063】まず、その第一は図8(b)に示すように
対向電極25とゲート29との対向領域に第三の誘導手
段であるガイド133を配置して、用紙5をガイド13
3に当接させて平面にする方法である。
【0064】図8(b)の用紙5の搬送方向の上流側か
ら見た図が図9(a)〜(c)であって、ガイド133
は対向電極25との間隔が変化できるようにスプリング
117によって支持されている。このとき、スプリング
117の強度は用紙5を下から押し上げて誘導部材12
8が用紙5の上限となるような力を発することが必要で
ある。スプリング117が強すぎる場合、ガイド133
が制御電極26に接触してこれを変形させ、用紙5、対
向電極25、制御電極26、ゲート29等の位置関係に
ズレを生じさせ、良好な画像が形成されなくなる。特に
制御電極26とガイド133とが接触したままの状態で
は、ガイド133とゲート29に配置されたリング状電
極27との間で放電が発生し、機器の破壊と共に使用者
に対す感電の危険性があるので、ガイド133が制御電
極26に接触しないように構成しなければならない。こ
のためにガイド133の上昇を制御するためのストッパ
ーが必要であるが、誘導部材128にストッパーの働き
を持たせてもよい。
【0065】図9はガイド133の動作が表されてい
て、同図(a)は用紙5がまだ挿入されてない状態であ
る。このときガイド133はスプリング117により支
持体127に設けられた溝部127aに沿って誘導部材
128まで持ち上げられている。また、同図(b)は薄
い用紙5が挿入された状態であって、ガイド133は用
紙5の厚さだけ押し下げられている。更に、同図(c)
は厚い用紙5が挿入された状態であって、ガイド133
はより押し下げられた状態を示していて、いずれも、誘
導部材128を押し上げることがないようにスプリング
117のバネ定数が決められている。
【0066】上述した機構によって厚みの異なる用紙5
が用いられても用紙5の印字表面は常に誘導部材128
によって定められることになり、従って制御電極26と
用紙5の印字表面との距離は常に一定であり、また、対
向電極25と制御電極26との距離も変わることがな
く、トナー21の飛翔条件は常に一定となり、品質のよ
い画像を形成することが可能となる。
【0067】ガイド133の形状としては図8(b)に
示すような下方に湾曲したものが用紙5の円滑な搬送の
ために好適である。しかしながら、用紙5をゲート29
全般に対して平面性を保つ必要がある場合は図8(c)
に示す平面状のガイド133bが好適である。また、制
御電極26がトナー担持体22と同心状に配置されてい
る場合は、ガイド133も同心状に曲率をもたせ、用紙
5をこれに沿わせる構成を採ることによって制御電極2
6との間隔を一定に保つことが可能となる。
【0068】また、非常に固い用紙5では、その搬送が
困難になる場合がある。これに対処する方法として図1
0に示すように、ペーパーガイド124に回転軸124
aを設け、更に板バネ131でペーパーガイド124を
誘導部材128の方向に付勢して用紙5を誘導部材12
8に押し当てて位置決めをすることにより、矢印Bの方
向に容易に搬送することができる。
【0069】また、軸と板バネ構造の替わりに、それ自
体がバネ性を有する部材、例えば図11(a)に示すよ
うな板状の金属部材や高分子材でペーパーガイド124
bを構成してもよい。更に、11(b)に示すようにス
ポンジの表面を滑らかにしたペーパーガイド124cを
構成してもよい。これらいずれのペーパーガイドも上述
したペーパーガイド124と同様に非常に固い用紙5の
搬送に効果的である。尚、スポンジに代わって、柔軟な
弾性力が付与できる他の部材を用いてもよい。
【0070】更に、ペーパーガイド124等に替わって
誘導部材128に用紙5を押し当てる方法として、用紙
5をロール紙とし、搬送方向の上流および下流から引っ
張ることで誘導部材128に押し当てることも可能であ
る。
【0071】また、前記誘導部材128、ペーパーガイ
ド124、ガイド133の全てを絶縁体で形成すると、
これらと用紙5の搬送による接触、摩擦で用紙5が帯電
し、トナー21の飛翔制御が困難になる場合がある。こ
の用紙5の帯電を除去する手段を設ける替わりに、ガイ
ド133を所定の抵抗値を有した部材で構成することで
用紙5の帯電を防止することが可能となる。この抵抗値
として、例えば107Ω・cm〜1014Ω・cmが使用
可能である。このような部材の例として絶縁材料に導電
材料を混入したもの、例えばシリコンゴムにカーボンブ
ラックや導電性繊維を混入したゴムが好適である。
【0072】また、対向電極25と制御電極26との対
向領域では、図10や図11等で示すように、ファン9
3で吸着装置92のチャンバー96内の空気を外部に抜
くことで、吸気口94で用紙5をペーパーガイド12
4、126に吸着していたが、固い用紙では、特に用紙
に変形が生じたときは、十分に吸着させることが困難と
なる場合があった。この対策として図12に示すよう
に、ペーパーガイド124、126の広い範囲において
複数の吸気口94を設けることにより、良い状態で吸着
させることができるものである。
【0073】以上説明した画像形成装置の用紙搬送装置
として空気吸着を用い、複数の誘導手段を使用する構成
であるが、用紙5の表面に電荷を付与して静電吸着を用
いる搬送装置について図13を参照して説明する。尚、
図13の画像形成装置で付与した番号と図2の画像形成
装置で付与した番号が同じものは、同一の構成、動作を
有するものであって、それらのさらなる説明は省略す
る。
【0074】図13において、誘電体ベルト24は支持
体16aおよび支持体16bによって支持されていて、
支持体16a、16bは図示しない駆動手段によって回
転駆動される。支持体16a、16bは電源30bから
対向電極25bと同電位である2.3kVが付与される
一方、帯電ブラシ8には帯電電源18から1.2kVが
付与される。用紙5が帯電ブラシ8と支持体16aの対
向領域に到達すると両者の電位差によって用紙5の表面
に負の電荷が付与される。この状態で支持体16a、1
6bの回転によって誘電体ベルト24が移動すると、用
紙5の表面の電荷によって用紙5は誘電体ベルト24に
電気的に吸着された状態で搬送されることになる。
【0075】誘電体ベルト24に接触して上下に移動可
能な支持ローラ142aが支持体16aの近傍に、一
方、支持ローラ142bが支持体16bの近傍に設けら
れている。この支持ローラ142aは図14に示すよう
にその回転軸142が支持体144に回転自在に設定さ
れて保持されていて、また、支持体144は支持体14
5に上下に移動可能に取り付けられている。ステッピン
グモータ143の回転によって回転軸143aが回転
し、回転軸143aに設けられたスクリュウ構造で支持
体144は所定量だけ上下に移動可能になっている。
尚、図14は図13のB−BB断面図である。また、支
持ローラ142bも支持ローラ142aと同様な構成を
有している。
【0076】つぎに、図15を参照して支持ローラ14
2a、142bの動作について説明する。支持ローラ1
42aは、ピックアップローラ6の後に設けられた紙厚
検知センサ141によって検出された用紙5の厚みに基
づいて上下し、用紙5の印字表面が制御電極26に対し
て常に一定距離になるように制御される。図13に示す
支持ローラ142a、142bの位置は使用可能な最大
の用紙厚みに対応していて、このとき誘電体ベルト24
が平坦となっている。ここで薄い用紙5が使用された場
合、まず、紙厚検知センサ141によって用紙5の厚み
を検出し、その検出値に基づいて図14に示すステッピ
ングモータ143が所定量だけ回転して支持ローラ14
2a、および支持ローラ142bを所定量上昇させ、図
15に示すように誘電体ベルト24が平行して上昇す
る。
【0077】上述した構成によっても対向電極25bと
制御電極26の距離は用紙5の厚みによって変化するこ
となく、また、用紙5の印字表面と制御電極26の距離
も変化することなく用紙5を搬送することができ、印字
品質の劣化も生じることはない。尚、紙厚検知センサ1
41はフォトセンサを含め種々のセンサーが使用可能で
あって、特に限定されない。
【0078】上述した画像形成装置の実施形態例ではト
ナー21は上方から下方に向かって飛翔するが、図2の
トナー供給部2と吸着装置92を上下反転させて、下方
から上方に向かって飛翔する構成を採ることも可能であ
る。他の定着部11や給紙装置10はその位置を調整す
ることによりそのままの状態で用いることが可能であ
る。
【0079】図16にトナー供給部2と吸着装置92を
上下反転させた場合の要部を示す。同図(a)は薄い用
紙5が供給された場合であり、同図(b)は厚い用紙5
が供給された場合である。用紙5が供給されると重力に
より誘導部材128に押しつけられる。用紙5の印字表
面は誘導部材128に押しつけられている側の面であっ
て、用紙5の厚さに関係なく印字表面と制御電極26と
の距離は自動的に常に一定となる。また、対向電極25
と制御電極26との距離も変わることがないため、トナ
ー21の飛翔状態も一定であって、高品位の画像が常に
形成される。尚、ペーパーガイド146、147は用紙
5のしわやそり等を規制するものであり、前述した第
二、第三の誘導手段を付加して、より効果的にしわやそ
り等を規制してもよい。
【0080】また、上述した画像形成装置の実施形態例
ではゲート29を1つの電極で制御する制御電極26を
用いる場合について説明したが、図17に示すマトリッ
クス制御による制御電極26aを用いても良好な画像形
成が可能となる。同図では図3に示すリング状電極27
に代わって、帯状電極27aおよび27bを交差するよ
うに配置している。所定のゲート29の選択は帯状電極
27aと帯状電極27bの組み合わせ位置で決定するも
のであり、この方法によると各ゲート29の駆動手段で
あるドライバー用のFETの数を大きく低減することが
でき、コストダウンに効果が大きい。
【0081】更に、本発明に係わる画像形成装置をカラ
ー画像形成装置に用いても大きな効果が得られる。図1
8に示すように画像形成部1a〜1dをカラートナーで
あるイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックのトナーを
供給するそれぞれのトナー供給部とそれぞれの印刷部等
から構成する。それぞれのカラートナーによる画像形成
は上述した画像形成を順次行って作成する。本発明の画
像形成装置によればカラー画像の形成においても高品位
の画像が得られることは同様である。
【0082】また、顕像剤としてトナーを用いた場合に
ついて説明してきたが、顕像剤はインク等であってもよ
い。また、トナー供給部の構成をイオンフロー法を適用
した構成をとることも可能である。
【0083】
【発明の効果】請求項1の構成によれば、対向電極と制
御電極間の距離、および、記録媒体の記録面と制御電極
間の距離を記録媒体の厚みによることなく一定に維持す
ることができ、従ってこれらの間の電界を一定に保つこ
とができるので顕像剤の飛行距離や飛行時間が変化せ
ず、記録媒体上に形成されるドット径や濃度に変化が生
じることはない。従って、任意の厚みの記録媒体に対し
て所望のドット濃度とコントラストを有した高品位な画
像が得られる。
【0084】請求項2の構成によれば、記録媒体の表面
を記録媒体の厚みによることなく所定の位置に設定する
ことができる。記録媒体の搬送路を稼働することはな
く、厚みの検出手段も必要としないので、部品点数の増
加がなく小型化・コストダウン・信頼性の向上が可能と
なる。
【0085】請求項3の構成によれば、対向電極の下流
側で記録媒体に吸着力を付与するため、記録媒体をより
確実に所定の位置に誘導し維持することが可能となると
共に、吸着力は記録媒体の記録面位置に影響を与えるこ
となく所定の記録面位置を確保することができるため、
任意の厚みの記録媒体に対しても良好な画像が形成でき
る。
【0086】請求項4の構成によれば、上述の構成に設
けた第二の誘導手段によって、記録媒体の記録面位置を
所望の位置に誘導し維持することが簡単で確実に行うこ
とが可能となる。
【0087】請求項5の構成によれば、対極電極と制御
電極との対向領域に第三の誘導手段を配置するので、対
極電極と制御電極との対向領域で記録媒体が湾曲した場
合においても記録媒体の記録面を所定の位置に誘導し維
持することが可能となる。また、請求項6の構成によっ
て、前記第三の誘導手段が可動である場合、該第三の誘
導手段が制御電極に接触しないように可動範囲を制限す
るため、第三の誘導手段が制御電極に接触することによ
る制御電極の変形、破損、放電、また制御回路や電源回
路の破壊、および装置に接続されている他の機器の破壊
や使用者の感電する虞れを防止する。
【0088】請求項7の構成によれば、上述した第三の
誘導手段の可動範囲の規制に第一の誘導手段を用いるた
め、別途に規制手段を設ける必要はない。また、請求項
8の構成によれば、第二の誘導手段が第一の誘導手段の
誘導方向の誘導成分を有しているので、記録媒体の記録
面を所定の位置に確実に維持することが可能となる。更
に、請求項9の構成によれば、第二の誘導手段が弾性を
有する部材で構成されているため、記録媒体の記録面を
所定の位置に簡単な構成で維持することが可能となる。
【0089】請求項10の構成によれば、対極電極と制
御電極との対向領域以外においても記録媒体を吸着する
吸着力を付与されるため、前記各誘導手段によって記録
媒体の搬送が影響されることがない。
【0090】請求項11の構成によれば、誘導手段の表
面に発生した電荷が中和されるので電荷の蓄積が起き
ず、電荷が蓄積し記録媒体表面の電位が変化した場合に
起こる顕像剤の飛翔制御が困難になることはない。ま
た、除電手段を設ける必要がなく、部品点数の削減、小
型化、コストダウン、信頼性の向上が得られる。
【0091】請求項12の構成によれば、空気吸着を行
う開口部を設けると共に、搬送方向の下流側において、
前記搬送手段の前記対向電極に対向する端部が、前記対
向電極の前記制御電極とは反対側の方向に屈曲し、延伸
して形成されているため、対向電極と搬送手段との間に
段差が生じることなく、記録媒体の円滑な搬送ができ、
所謂、ペーパージャムが発生することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる画像形成装置の断面図である。
【図2】本発明に係わる画像形成装置の実施形態例の概
略断面図である。
【図3】制御電極について説明するための図である。
【図4】画像形成動作を説明するためのフローチャート
である。
【図5】対極電極と吸着装置について説明するための断
面図である。
【図6】ペーパーガイドと対向電極について説明するた
めの断面図である。
【図7】記録媒体の厚みと形成されるドット径との関係
について説明するための図である。
【図8】対向電極と吸着装置の他の形態を示す断面図で
ある。
【図9】対向電極と吸着装置の他の形態を示す断面図で
ある。
【図10】対向電極と吸着装置の他の形態を示す断面図
である。
【図11】対向電極と吸着装置の他の形態を示す断面図
である。
【図12】対向電極と吸着装置の他の形態を示す断面図
である。
【図13】本発明に係わる画像形成装置の他の実施形態
例の概略断面図である。
【図14】支持ローラの構成を示す図である。
【図15】支持ローラの動作を示す図である。
【図16】対向電極と吸着装置の他の形態を示す断面図
である。
【図17】制御電極の他の形態を示す図である。
【図18】本発明に係わる画像形成装置の他の実施形態
例の概略断面図である。
【符号の説明】
1 画像形成部 2 トナー供給部 3 印刷部 4 用紙セット 5 用紙 6 ピックアップローラ 7 給紙ガイド 8 帯電ブラシ 10 給紙装置 11 定着部 12 加熱ローラ 13 ヒータ 14 加圧ローラ 15 温度センサ 16a 支持体 16b 支持体 17 除電電源 18 帯電電源 19 クリーナーブレード 20 トナー収容槽 21 トナー 22 トナー担持体 23 ドクターブレード 24 誘電体ベルト 25 対向電極 25b 対向電極 26 制御電極 26a 基板 26b 絶縁体層 27 リング状電極体 27a 帯状電極 27b 帯状電極 28 除電ブラシ 29 ゲート 30 高圧電源 30b 電源 31 制御電源部 41 給電線 80 温度制御回路 92 吸着装置 93 ファン 94 吸気口 96 チャンバー 117 スプリング 124 ペーパーガイド 124a 回転軸 124b ペーパーガイド 124c ペーパーガイド 125 レジストローラ 126 ペーパーガイド 127 支持体 127a 溝部 128 誘導部材 130 支持体 131 板バネ 133 ガイド 133b ガイド 141 紙厚検知センサー 142 回転軸 142a 支持ローラ 142b 支持ローラ 143 ステッピングモータ 143a 回転軸 144 支持体 146 ペーパーガイド 147 ペーパーガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 孝澄 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1色の顕像剤を担持する担持
    体と、 該担持体に対向配置された対向電極と、 これら担持体と対向電極との間に電位差を発生させるた
    めの高電圧を供給する高圧電源手段と、 前記担持体と前記対向電極との間に配置された絶縁性基
    板と、該絶縁性基板に設けられた顕像剤の通過部となる
    複数個のゲートと、該複数個のゲートの周囲に設けられ
    た少なくとも1つ以上の電極群からなる制御電極と、該
    制御電極の各電極の複数の電位状態を与える制御回路と
    からなる制御手段と、 前記対向電極と前記制御電極の対向領域に記録媒体を搬
    送する搬送手段と、を有し、 前記の制御手段によって前記電極群の対応する電極に所
    定の電位を印加することにより顕像剤の前記ゲートの通
    過を制御して、前記対向領域に搬送された記録媒体表面
    に画像を形成する画像形成装置において、 前記搬送手段は、前記記録媒体の前記制御電極側の表面
    と該制御電極の距離、および該制御電極と前記対向電極
    の距離が常に一定になるように前記記録媒体を搬送する
    手段を具備していることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記搬送手段は、前記記録媒体の前記制
    御電極側の表面を該制御電極に対する距離が常に所定の
    距離と等しくなるように、該記録媒体が該制御電極から
    離間する方向の力を該記録媒体に付与する第一の誘導手
    段を、少なくとも前記対向電極と前記制御電極の対向領
    域、または前記対向領域の前記記録媒体の搬送方向上流
    側に有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記搬送手段は、前記第一の誘導手段に
    対して前記記録媒体の搬送方向下流側で該記録媒体に前
    記対向電極方向の成分を有する力を付与することを特徴
    とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記搬送手段は、前記記録媒体の前記制
    御電極側の表面を前記第一の誘導手段に接触可能な位置
    に前記記録媒体を誘導する第二の誘導手段を配置するこ
    とを特徴とする請求項2又は3記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記搬送手段は、前記記録媒体の前記制
    御電極側の表面を該制御電極に対する距離が常に所望の
    距離と等しくなるように該記録媒体が該制御電極に接近
    する方向の力を該記録媒体に付与する第三の誘導手段
    を、該制御電極と前記対向電極の間の対向領域に配設す
    ることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 第三の誘導手段が可動であると共に、前
    記制御電極側方向の可動を制限する規制手段を有するこ
    とを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記規制手段が前記第一の誘導手段であ
    ることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記第二の誘導手段は少なくとも前記第
    一の誘導手段方向の成分を持って可動することを特徴と
    する請求項4記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記第二の誘導手段が弾性部材で構成さ
    れていることを特徴とする請求項4記載の画像形成装
    置。
  10. 【請求項10】 前記搬送手段は、前記対向電極と前記
    制御電極の対向領域外で前記記録媒体に前記対向電極方
    向の力を付与することを特徴とする請求項2ないし9の
    いずれかに記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記搬送手段が有する誘導手段は、各
    々の表面に発生した電荷の中和が可能であることを特徴
    とする請求項2ないし9のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  12. 【請求項12】 前記搬送手段が前記記録媒体に与える
    前記対向電極方向の成分を有する力は、空気吸着手段に
    よって付与されると共に、搬送方向の下流側において、
    前記搬送手段の前記対向電極に対向する端部が、前記対
    向電極の前記制御電極とは反対側の方向に屈曲し、延伸
    して形成されていることを特徴とする請求項3ないし1
    1のいずれかに記載の画像形成装置。
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