JPH10309169A - 麺類のほぐれを向上する品質改良剤及び製造方法 - Google Patents

麺類のほぐれを向上する品質改良剤及び製造方法

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JPH10309169A
JPH10309169A JP9135949A JP13594997A JPH10309169A JP H10309169 A JPH10309169 A JP H10309169A JP 9135949 A JP9135949 A JP 9135949A JP 13594997 A JP13594997 A JP 13594997A JP H10309169 A JPH10309169 A JP H10309169A
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noodles
noodle
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fatty acid
quality improving
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JP9135949A
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Takanori Kawai
隆範 河合
Toshiyuki Muraki
利行 村木
Masami Aizawa
正巳 相沢
Yoshibumi Yamazaki
義文 山崎
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Taiyo Kagaku KK
Original Assignee
Taiyo Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 麺類を製造するにおいて、麺類製造時の機械
耐性及びほぐれ性が極めて良好な特性を有し、喫食時の
ほぐれ性、復元性、食味、食感が良好な麺類の品質改良
剤及び製造方法を提供する。 【解決手段】 エステル化率が40%以上のポリグリセ
リン脂肪酸エステルを含有することを特徴とし上記を目
的とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、麺類を製造する際
に、麺類製造時の機械耐性及びほぐれ性が極めて良好な
特性を有し、喫食時のほぐれ性、復元性、食味、食感が
良好な麺類品質改良剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、麺類の製造において圧延時に麺帯
の脆さがあり、麺において澱粉質の劣化に伴う可撓性の
低下、または麺線表面の離水及び、糊化された澱粉の粘
着性により麺線が互いに結着し全体が塊状に固結し、ほ
ぐれが悪くなる。これらの欠点の改良方法として、従来
麺線同士の付着を防止するためにその表面に食用油脂を
噴霧する方法、乳化油脂を添加する方法等がとられてい
る。さらに、水溶性ヘミセルロースからなるほぐれ改良
剤を添加する方法(特開平6−121647)、ポリグ
リセリン脂肪酸エステルを単品ないしは他の食品用乳化
剤と併用し調製された乳化油脂組成物を練り込む方法
(特公昭60−102139)等が提案されている。し
かしながら、これらの方法は十分に満足できるものでは
なく、また麺線の付着防止効果を期待するには多量の使
用を必要とし、食味、食感が損なわれるという問題があ
った。また、乾麺、即席麺の製造に際し常温で固形状を
なしている食品用乳化剤を添加する方法(特開昭59−
63152)は知られているが、これは「脂肪酸モノグ
リセライド、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステルを添加、混合する早もどり麺類の製造方法」の
ことであって、特定のポリグリセリン脂肪酸エステルを
ほぐれを向上する目的で配合することまで開示している
ものではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は麺の機
械耐性、ほぐれ性を改善し、食味、食感を損なわない麺
類の品質改良剤及びそれを添加する麺類の製造法を提供
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、エステル化率が40%以上のポリグリセ
リン脂肪酸エステルを含有する麺類品質改良剤を麺に添
加することにより麺類製造時の機械耐性及び、ほぐれ性
を著しく向上させることができ、更に喫食時のほぐれ
性、復元性、食味、食感が良好な麺が得られることを見
い出し本発明を完成した。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において、麺類とは小麦粉
またはその他の穀粉及びその他の原料に加水混練して製
麺したものを指し、麺類を特に限定するものではない。
例えば、うどん、中華麺、和そば、皮類、素麺、冷や
麦、冷麺、ビーフン、きしめん、マカロニ、スパゲティ
ー等が挙げられ、好ましくはうどん、中華麺、和そば、
皮類、きしめん、スパゲティー、さらに好ましくはうど
ん、中華麺、和そばである。麺類の形態は特に限定され
るものではないが、生麺、茹で麺、蒸し麺、生タイプ即
席麺(LL麺)、即席麺、乾麺、冷凍麺のいずれであっ
てもよいが、好ましくは生タイプ即席麺(LL麺)、即
席麺が良い。本発明における即席麺とは、日本農林規格
の定めるところの即席麺類と一般的にLL麺と呼ばれて
いる生タイプ即席麺のことを指し、例えば即席中華麺、
即席和風麺、即席欧風麺、スナック麺及び水分含量の多
い茹でまたは蒸し麺であっても常温で長期保管でき、簡
単な調理で食用に供せるものをいう。
【0006】本発明のポリグリセリン脂肪酸エステルは
平均重合度2以上のものであれば、特に限定されるもの
ではないが、ポリグリセリンと脂肪酸のエステル化率が
40%以上のものを使用した時に効果が高く、さらに7
5%以上100%以下のものを使用した時に極めて高い
効果が得られる。本発明におけるエステル化率とは次式
で表せるものである。 エステル化率(%)=エステル数/(エステル数+水酸
基数)×100 ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸は特に限定
されるものではないが、飽和脂肪酸が良い。飽和脂肪酸
としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン
酸、ラウリン酸、カプリン酸、カプリル酸が挙げられ、
好ましくは、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン
酸、ラウリン酸が良い。
【0007】ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBは
特に限定されるものではないが、HLB7.5以下のも
のが良い。さらに、好ましくはHLB4以下のものが良
い。本発明におけるHLBとは次式で表せるものであ
る。 HLB=20×{1−(エステルのケン化価/原料脂肪
酸の中和価)} このエステルのケン化価とは「試料1gを規定の方法に
基づき完全ケン化するのに要する水酸化カリウムのmg
数」をいい、この規定の方法とは油脂一般に適用される
方法を指す。また、原料脂肪酸の中和価とは「脂肪酸1
gを中和するに要する水酸化カリウムのmg数」をい
い、いずれも社団法人日本油化学協会編基準油脂分析試
験法(昭和41年11月30日 朝倉書店発行)記載の
方法により分析できる。また、原料脂肪酸が複数である
場合は、次の方法で脂肪酸の中和価を求めることができ
る。すなわちケン化価測定法においてケン化分解後0.
5N塩酸でpH2〜3とし、石油エーテルで抽出する。
石油エーテル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒留去
し、残渣の中和価を測定する。
【0008】本発明におけるポリグリセリン脂肪酸エス
テルは、単独でも使用することができるし、他の食品用
乳化剤及び他の品質改良剤と併用して使用することもで
きる。他の食品用乳化剤としては、モノグリセリン脂肪
酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン縮
合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪
酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、レシチン、
酵素分解レシチン、酵素処理レシチンが挙げられ、好ま
しくはモノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリ
セリド、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、
ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、酵素分解レシチン、
酵素処理レシチンが挙げられる。また、他の品質改良剤
としては、通常、用いられる麺の品質改良剤であれば特
に限定されるものではないが、好ましくは卵白、卵黄、
鶏卵(全卵)、ホエー蛋白、カゼイン、カゼインナトリ
ウム、乳蛋白、コラーゲン、ゼラチン、血漿蛋白、小麦
蛋白、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、キサンタンガム、グ
ァーガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガ
ム、カラギーナン、ペクチン、グルコマンナン、アルギ
ン酸、アルギン酸ナトリウム、カードランなどが挙げら
れる。さらに、これらの品質改良剤の1種または2種以
上を本発明のポリグリセリン脂肪酸エステルと併用する
ことが出来るものである。
【0009】本発明における麺類品質改良剤の剤形は特
に限定されるものではなく、粉末混合物、液体混合物、
のいずれでもよく、スプレードライ品、平皿乾燥品、フ
リーズドライ品、それらのブレンド品、油脂組成物、乳
化油脂、水溶液、エタノール製剤等のいずれであっても
良く、好ましくは乳化物の粉末乾燥品または、乳化油脂
が望ましい。乳化物の粉末乾燥品としては、必須成分以
外にデキストリン、乳糖、カゼインナトリウム等の賦形
剤等を用いることもできる。乳化油脂としては、必須成
分以外に油性成分としてなたね油、大豆油、コーン油、
米油、サフラワー油、綿実油、ヤシ油、パーム油、中鎖
トリグリセライド(MCT)等の単独物及び混合物、ま
たは、それらの微水添物及び硬化物を用いることがで
き、水性成分として水またはソルビット、還元澱粉分解
物、水飴等の糖質及びエタノール、グリセリン、プロピ
レングリコール等のアルコール類を用いることができ
る。
【0010】本発明においてポリグリセリン脂肪酸エス
テルが麺類品質改良剤中に0.1〜100重量%含まれ
るのが良く、好ましくは3〜70重量%、さらに好まし
くは5〜40%含有される。麺類品質改良剤中のポリグ
リセリン脂肪酸エステルの含有量が0.1重量%未満で
は麺製造において期待される効果が少ない。本発明の麺
類品質改良剤の麺への添加方法は特に限定されるもので
はないが、噴霧、浸漬、塗布、練り込み等が挙げられ、
好ましくは麺生地への練り込みが良い。本発明のポリグ
リセリン脂肪酸エステルが麺類品質改良剤中に有効成分
として使用される量は特に限定されるものではないが、
小麦粉等の粉体原料の重量に対して有効成分が0.01
〜3重量%の範囲が良く、好ましくは0.025〜2重
量%、さらに好ましくは0.05〜1重量%である。麺
類品質改良剤中の有効成分が0.01重量%未満では期
待される効果が得られず、3重量%を超えるときは食味
において問題が生じる。
【0011】本発明における麺類のほぐれ性とは、喫食
時の麺線同志のほぐれ性だけを指すのではなく、ロール
圧延時の剥離性の向上、切刃離れや麺線を一定の長さに
カットする際の付着防止、茹で蒸し工程における麺線同
士のほぐれ性やバケットやネットコンベアーからの剥が
れ、水洗、包装時のほぐれ性、また、乾燥時の型枠から
の離型等の製造時のほぐれ性も含まれ、さらに沸騰水
や、鉄板による調理時や、熱湯や流水による復元時のほ
ぐれ性のことも含まれる。麺類の一般的な製造方法とし
ては、小麦粉または小麦粉にそば粉等の原料を混合した
粉末に、食塩または、そのほかの塩類を溶解した水溶液
を混合し、ミキサーにて数分間混捏してそぼろ状の粉体
を得る。このそぼろ状の粉体を複合機により麺帯とし、
圧延段階を繰り返した後、切刃にて切出し麺線を得る。
以上の手順により得られた麺線をそのまま包装したり、
沸騰水あるいは蒸気等にて加熱したのち、流水にて水洗
冷却し包装したり、冷凍し包装したり、また加熱α化後
熱風または油揚げにて乾燥を行ったりする。LL麺の様
に長期保存を目的とする場合は、包装後蒸熱殺菌等を行
う。以下、実施例にて本発明を具体的に説明するが、本
発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0012】
【実施例】
実施例1 テトラミリスチン酸トリグリセリン(エステル化率 8
0%)15g、コーンサラダ油25g、70%ソルビッ
ト60gを強力攪拌し麺類品質改良剤100gを得た。
つぎに、中力粉950g、馬鈴薯澱粉50gに本発明の
麺類品質改良剤5g、かんすいとして、炭酸ナトリウム
0.8g、炭酸カリウム1.2g、食塩20g、水35
0gを配合しミキサーで15分間混捏し、常法により圧
延、切出し(切刃#22角、麺線厚み1.0mm)を行
って得られた麺を蒸し器で2分間蒸し、着味後、型枠に
いれ150℃のパーム油で1.5分間油揚げ乾燥し即席
中華麺(フライ麺)を得た。
【0013】比較例1 大豆由来の水溶性ヘミセルロース5gを実施例1の発明
品の代わりに添加し同様にして即席中華麺(フライ麺)
を得た。 比較例2 ジステアリン酸デカグリセリン(エステル化率 16.
7%)1g、ペーストレシチン2g、コーンサラダ油4
0g、70%ソルビット57gを強力攪拌し乳化性油脂
組成物100gを得た。つぎに、得られた乳化性油脂組
成物5gを実施例1の発明品の代わりに添加し同様にし
て即席中華麺(フライ麺)を得た。
【0014】比較例3 固形状脂肪酸モノグリセライド5gを実施例1の発明品
の代わりに添加し同様にして即席中華麺(フライ麺)を
得た。 比較例4 実施例1の発明品の代わりに水5g添加し、同様にして
即席中華麺(フライ麺)を得た。
【0015】試験例1 (評価方法)上記の実施例、比較例で得られた即席中華
麺(フライ麺)において、製造工程中の機械耐性及びほ
ぐれ性について評価した。評価の付け方は、極めて良い
ものを10点、かなり良いものを9点、やや良いものを
8点、普通を7点、やや悪いものを6点、かなり悪いも
のを5点、極めて悪いものを4点とし製造に携わった3
人の合議により評価を行った。また試食における評価に
ついては、ポリスチロール性の容器に入れ、熱湯300
mlを注いだ2分後からの麺線の復元性、ほぐれ性、食
味、食感についてパネラー20人にて評価した。評価の
付け方は、極めて良いものを10点、かなり良いものを
9点、やや良いものを8点、普通を7点、やや悪いもの
を6点、かなり悪いものを5点、極めて悪いものを4点
としパネラー20人の平均値で評価した。結果を表1に
示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1から明らかなように本発明品は比較品
に比べ機械耐性、麺線のほぐれ性が向上し、復元性も良
く、食味・食感も良好であった。 実施例2 トリステアリン酸ペンタグリセリン(エステル化率=4
2.9%)25g、デキストリン50g、水175gを
強力撹拌した乳化液をフリーズドライし麺類品質改良剤
70gを得た。つぎに、中力粉900g、タピオカ澱粉
100gに本発明品の麺類品質改良剤20g、食塩20
g、水330gを配合しミキサーで15分間混捏し、常
法により圧延、切出し(切刃#10角、麺線厚み2.5
mm)を行って得られた麺を沸騰水中で12分間茹で上
げ、流水で30秒間水洗を行った。これをpH2のリン
ゴ酸ーリンゴ酸ナトリウム溶液に40秒間浸漬し、水切
り後茹で麺200gを耐熱性ポリエチレン袋に充填、完
全密封した。これを、94℃、30分加熱殺菌した後流
水で30分間冷やし、本発明品の生タイプ即席うどん
(LLうどん)を得た。
【0018】実施例3 ドデカラウリン酸デカグリセリン(エステル化率=10
0%)25g、デキストリン50g、水175gを強力
撹拌した乳化液をフリーズドライし麺類品質改良剤70
gを得た。つぎに、得られた麺類品質改良剤20gを実
施例2の代わりに添加し同様にして本発明品の生タイプ
即席うどん(LLうどん)を得た。 実施例4 トリパルミチン酸ジグリセリン(エステル化率=75
%)25g、デキストリン50g、水175gを強力撹
拌した乳化液をフリーズドライし麺類品質改良剤70g
を得た。つぎに、得られた麺類品質改良剤20gを実施
例2の代わりに添加し同様にして本発明品の生タイプ即
席うどん(LLうどん)を得た。
【0019】比較例5 モノステアリン酸トリグリセリン(エステル化率=20
%)25g、デキストリン50g、水175gを強力撹
拌した乳化液をフリーズドライし麺類品質改良剤70g
を得た。つぎに、得られた麺類品質改良剤20gを実施
例2の発明品の代わりに添加し同様にして生タイプ即席
うどん(LLうどん)を得た。 比較例6 モノラウリン酸ヘキサグリセリン(エステル化率=1
2.5%)25g、デキストリン50g、水175gを
強力撹拌した乳化液をフリーズドライし麺類品質改良剤
70gを得た。つぎに、得られた麺類品質改良剤20g
を実施例2の発明品の代わりに添加し同様にして生タイ
プ即席うどん(LLうどん)を得た。 比較例7 モノパルミチン酸デカグリセリン(エステル化率=8.
3%)25g、デキストリン50g、水175gを強力
撹拌した乳化液をフリーズドライし麺類品質改良剤70
gを得た。つぎに、得られた麺類品質改良剤20gを実
施例2の発明品の代わりに添加し同様にして生タイプ即
席うどん(LLうどん)を得た。
【0020】試験例2 上記の実施例2、3、4と比較例5、6、7から得られ
た生タイプ即席うどん(LLうどん)の製造工程中の機
械耐性及びほぐれ性と5℃の冷蔵庫にて4週間保存した
後、ポリスチロール性の容器に入れ、熱湯300mlを
注いだ2分後からの麺線のほぐれ性、食味、食感につい
て評価した。評価方法は実施例1と同様である。結果を
表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】表2から明らかなように本発明品は比較品
に比べ機械耐性、麺線のほぐれ性が向上し、食感も良好
であった。 実施例5 デカステアリン酸デカグリセリン(HLB=3.0)3
0g、99%エタノール70gを均一溶解し、麺類品質
改良剤100gを得た。つぎに、中力粉900g、タピ
オカ澱粉100gに本発明の麺類品質改良剤10g、か
んすいとして、炭酸ナトリウム0.8g、炭酸カリウム
1.2g、リン酸三ナトリウム10g、食塩20g、水
350gを配合しミキサーで15分間混捏し、常法によ
り圧延、切出し(切刃#16角、麺線厚み0.85m
m)を行って得られた麺を蒸し器で2分間蒸し、型枠に
いれ80℃で30分間熱風乾燥し本発明品の即席中華麺
(ノンフライ麺)を得た。
【0023】実施例6 デカカプリル酸デカグリセリン30g、99%エタノー
ル70gを均一溶解し、麺類品質改良剤100gを得
た。つぎに、得られた麺類品質改良剤10gを実施例5
の代わりに添加し同様にして本発明品の即席中華麺(ノ
ンフライ麺)を得た。 実施例7 ペンタステアリン酸デカグリセリン(HLB=4.5)
30g、99%エタノール70gを均一溶解し、麺類品
質改良剤100gを得た。つぎに、得られた麺類品質改
良剤10gを実施例5の代わりに添加し同様にして本発
明品の即席中華麺(ノンフライ麺)を得た。
【0024】比較例8 デカオレイン酸デカグリセリン30g、99%エタノー
ル70gを均一溶解し、麺類品質改良剤100gを得
た。つぎに、得られた麺類品質改良剤10gを実施例5
の発明品の代わりに添加し同様にして即席中華麺(ノン
フライ麺)を得た。 比較例9 モノステアリン酸デカグリセリン(HLB=12.0)
30g、99%エタノール70gを均一溶解し、麺類品
質改良剤100gを得た。つぎに、得られた麺類品質改
良剤10gを実施例5の発明品の代わりに添加し同様に
して即席中華麺(ノンフライ麺)を得た。 比較例10 実施例5の発明品の代わりに水10g添加し、同様にし
て即席中華麺(ノンフライ麺)を得た。 試験例3 上記の実施例5、6、7と比較例8、9、10から得ら
れた即席中華麺(ノンフライ麺)の製造工程中の機械耐
性及びほぐれ性とポリスチロール性の容器に入れ、熱湯
300mlを注いだ3分後からの麺線の復元性、ほぐれ
性、食味、食感について評価した。評価方法は実施例1
と同様である。結果を表3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】表3から明らかなように本発明品は比較品
に比べ機械耐性、麺線のほぐれ性が向上し、切れること
なく食味、食感も良好であった。 実施例8 ヘキサミリスチン酸ヘキサグリセリン30g、なたね油
70gを均一溶解し、麺類品質改良剤100gを得た。
つぎに、中力粉1000gに本発明の麺類品質改良剤2
0g、粉末かんすい10g、食塩10g、水330gを
配合しミキサーで15分間混捏し、常法により圧延、切
出し(切刀#22角、麺線厚み1.35mm)を行って
得られた麺を沸騰水中で4分間茹で上げ、本発明品の冷
やし中華調理麺を得た。 実施例9 ヘキサミリスチン酸ヘキサグリセリン80g、なたね油
20gを均一溶解し、麺類品質改良剤100gを得た。
つぎに、得られた麺類品質改良剤20gを実施例8の代
わりに添加し同様にして本発明品の冷やし中華調理麺を
得た。
【0027】実施例10 ヘキサミリスチン酸ヘキサグリセリン50g、なたね油
50gを均一溶解し、麺類品質改良剤100gを得た。
つぎに、得られた麺類品質改良剤20gを実施例8の代
わりに添加し同様にして本発明品の冷やし中華調理麺を
得た。 実施例11 ヘキサミリスチン酸ヘキサグリセリン2g、なたね油9
8gを均一溶解し、麺類品質改良剤100gを得た。つ
ぎに、得られた麺類品質改良剤20gを実施例8の代わ
りに添加し同様にして本発明品の冷やし中華調理麺を得
た。 実施例12 ヘキサミリスチン酸ヘキサグリセリン4g、なたね油9
6gを均一溶解し、麺類品質改良剤100gを得た。つ
ぎに、得られた麺類品質改良剤20gを実施例8の代わ
りに添加し同様にして本発明品の冷やし中華調理麺を得
た。
【0028】比較例11 ヘキサミリスチン酸ヘキサグリセリン0.02g、なた
ね油99.98gを均一溶解し、麺類品質改良剤100
gを得た。つぎに、得られた麺類品質改良剤20gを実
施例8の発明品の代わりに添加し同様に冷やし中華調理
麺を得た。 比較例12 実施例8の発明品の代わりに水20g添加し、同様にし
て冷やし中華調理麺を得た。 試験例4 上記の実施例8、9、10、11、12と比較例11、
12から得られた冷やし中華調理麺の製造工程中の機械
耐性及びほぐれ性と5℃の冷蔵庫で24時間保存した後
のほぐれ性、食味、食感について評価した。評価方法は
実施例1と同様である。結果を表4に示す。
【0029】
【表4】
【0030】表4から明らかなように本発明品は比較品
に比べ機械耐性、麺線のほぐれ性が向上し、切れること
なく食味、食感も良好であった。 実施例13 オクタステアリン酸ヘキサグリセリン15g、デキスト
リン30g、水105gを強力撹拌した乳化液をスプレ
ードライし麺類品質改良剤42gを得た。つぎに、準強
力粉600g、そば粉400gに本発明の麺類品質改良
剤を20g(有効成分0.67重量%)添加し、食塩1
0g、水300gを配合しミキサーで15分間混捏し、
常法により圧延、切出し(切刃#22角、麺線厚み1.
3mm)を行って得られた麺を沸騰水中で3.5分間茹
で上げ、流水で30秒水洗を行った。水切り後、ポリエ
チレン製の割り子そばの容器1仕切につき茹で麺45g
ずつ充填、密封し、本発明品の割り子そばを得た。
【0031】実施例14 準強力粉600g、そば粉400gに実施例13の麺類
品質改良剤を20g(有効成分0.67重量%)添加
し、卵白粉末10g、食塩10g、水300gを配合し
同様にして本発明品の割り子そばを得た。 実施例15 オクタステアリン酸ヘキサグリセリン8g、ペンタステ
アリン酸デカグリセリン7g、デキストリン30g、水
105gを強力撹拌した乳化液をスプレードライし麺類
品質改良剤42gを得た。つぎに、得られた麺類品質改
良剤20g(有効成分0.67重量%)を実施例13の
代わりに添加し同様にして本発明品の割り子そばを得
た。
【0032】実施例16 オクタステアリン酸ヘキサグリセリン8g、ペンタステ
アリン酸デカグリセリン4g、クエン酸モノオレイン酸
グリセリン3g、デキストリン30g、水105gを強
力撹拌した乳化液をスプレードライし麺類品質改良剤4
2gを得た。つぎに、得られた麺類品質改良剤20g
(有効成分0.67重量%)を実施例13の代わりに添
加し同様にして本発明品の割り子そばを得た。 実施例17 オクタステアリン酸ヘキサグリセリン15g、デキスト
リン30g、水105gを強力撹拌した乳化液をスプレ
ードライし麺類品質改良剤42gを得た。つぎに、得ら
れた麺類品質改良剤0.7g(有効成分0.023重量
%)を実施例13の代わりに添加し同様にして本発明品
の割り子そばを得た。
【0033】比較例13 オクタステアリン酸ヘキサグリセリン15g、デキスト
リン30g、水105gを強力撹拌した乳化液をスプレ
ードライし麺類品質改良剤42gを得た。つぎに、準強
力粉600g、そば粉400gに、得られた麺類品質改
良剤0.2g(有効成分0.0067重量%)を実施例
13の発明品の代わりに添加し同様にして割り子そばを
得た。 比較例14 オクタステアリン酸ヘキサグリセリン15g、デキスト
リン30g、水105gを強力撹拌した乳化液をスプレ
ードライし麺類品質改良剤42gを得た。つぎに、準強
力粉600g、そば粉400gに、得られた麺類品質改
良剤152g(有効成分5.06重量%)を実施例13
の発明品の代わりに添加し同様にして割り子そばを得
た。 試験例5 上記の実施例13、14、15、16、17と比較例1
3、14から得られた割り子そばの製造工程中の機械耐
性及びほぐれ性と5℃の冷蔵庫で24時間保存した後の
ほぐれ性、食味、食感について評価した。評価方法は実
施例1と同様である。結果を表5に示す。
【0034】
【表5】
【0035】表5から明らかなように本発明品は比較品
に比べ麺線のほぐれ性が向上し、切れることなく食味、
食感も良好であった。
【0036】本発明の実施態様ならびに目的主成分をあ
げれば以下の通りである。 (1)エステル化率が40%以上のポリグリセリン脂肪
酸エステルを含有することを特徴とする麺類品質改良
剤。 (2)エステル化率が75%以上のポリグリセリン脂肪
酸エステルを含有することを特徴とする麺類品質改良
剤。 (3)エステル化率が100%のポリグリセリン脂肪酸
エステルを含有することを特徴とする麺類品質改良剤。 (4)ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸が飽
和脂肪酸である(1)〜(3)いずれか記載の麺類品質
改良剤。 (5)ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸がス
テアリン酸である(1)〜(3)いずれか記載の麺類品
質改良剤。
【0037】(6)ポリグリセリン脂肪酸エステルの構
成脂肪酸がパルミチン酸である(1)〜(3)いずれか
記載の麺類品質改良剤。 (7)ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸がミ
リスチン酸である(1)〜(3)いずれか記載の麺類品
質改良剤。 (8)ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸がラ
ウリン酸である(1)〜(3)いずれか記載の麺類品質
改良剤。 (9)ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸がカ
プリン酸である(1)〜(3)いずれか記載の麺類品質
改良剤。 (10)ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸が
カプリル酸である(1)〜(3)いずれか記載の麺類品
質改良剤。
【0038】(11)HLBが7.5以下のポリグリセ
リン脂肪酸エステルを含有することを特徴とする(1)
〜(10)記載の麺類品質改良剤。 (12)HLBが4.5以下のポリグリセリン脂肪酸エ
ステルを含有することを特徴とする(1)〜(10)記
載の麺類品質改良剤。 (13)HLBが3.5以下のポリグリセリン脂肪酸エ
ステルを含有することを特徴とする(1)〜(10)記
載の麺類品質改良剤。 (14)麺類が生麺、茹で麺、蒸し麺、生タイプ即席麺
(LL麺)、即席麺、乾麺、冷凍麺である(1)〜(1
3)記載の麺類品質改良剤。 (15)麺類が生タイプ即席麺(LL麺)、即席麺であ
る(1)〜(13)記載の麺類品質改良剤。
【0039】(16)麺類がうどん、中華麺、和そば、
皮類、素麺、冷や麦、冷麺、ビーフン、きしめん、マカ
ロニ、スパゲティーである(1)〜(13)記載の麺類
品質改良剤。 (17)麺類がうどん、中華麺、和そば、皮類、きしめ
ん、スパゲティーである(1)〜(13)記載の麺類品
質改良剤。 (18)麺類がうどん、中華麺、和そばである(1)〜
(13)記載の麺類品質改良剤。 (19)ポリグリセリン脂肪酸エステルが麺類品質改良
剤中に0.1〜100重量%以上含まれることを特徴と
する(1)〜(13)記載の麺類品質改良剤。 (20)ポリグリセリン脂肪酸エステルが麺類品質改良
剤中に3〜70重量%含まれることを特徴とする(1)
〜(13)記載の麺類品質改良剤。
【0040】(21)ポリグリセリン脂肪酸エステルが
麺類品質改良剤中に5〜40重量%含まれることを特徴
とする(1)〜(13)記載の麺類品質改良剤。 (22)(1)〜(21)記載の麺類品質改良剤を麺生
地に練り込み使用することを特徴とする麺類の製造方
法。 (23)麺類品質改良剤中の有効成分量が小麦粉等の粉
体原料に対して0.01〜3重量%であることを特徴と
する(19)〜(21)記載の麺類の製造方法。 (24)麺類品質改良剤中の有効成分量が小麦粉等の粉
体原料に対して0.025〜2重量%であることを特徴
とする(19)〜(21)記載の麺類の製造方法。 (25)麺類品質改良剤中の有効成分量が小麦粉等の粉
体原料に対して0.05〜1重量%であることを特徴と
する(19)〜(21)記載の麺類の製造方法。
【0041】
【発明の効果】麺の食味、食感を損なうことなく機械耐
性、ほぐれ性を向上させることにより、本発明は食品産
業に大いに貢献できるものある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 義文 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エステル化率が40%以上のポリグリセ
    リン脂肪酸エステルを含有することを特徴とする麺類品
    質改良剤。
  2. 【請求項2】 ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂
    肪酸が飽和脂肪酸である請求項1記載の麺類品質改良
    剤。
  3. 【請求項3】 麺類が即席麺である請求項1または2記
    載の麺類品質改良剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載の麺類品質改
    良剤を添加することを特徴とする麺類の製造方法。
JP9135949A 1997-05-09 1997-05-09 麺類のほぐれを向上する品質改良剤及び製造方法 Pending JPH10309169A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001095514A (ja) * 1999-10-01 2001-04-10 Taiyo Kagaku Co Ltd 麺類の品質改良剤と麺類の製造方法

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JP2001095514A (ja) * 1999-10-01 2001-04-10 Taiyo Kagaku Co Ltd 麺類の品質改良剤と麺類の製造方法

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