JPH10308406A - 半導体装置の製造方法及びこれに用いる低温熱処理装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法及びこれに用いる低温熱処理装置

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JPH10308406A
JPH10308406A JP10041589A JP4158998A JPH10308406A JP H10308406 A JPH10308406 A JP H10308406A JP 10041589 A JP10041589 A JP 10041589A JP 4158998 A JP4158998 A JP 4158998A JP H10308406 A JPH10308406 A JP H10308406A
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solder
heat treatment
film pattern
film
manufacturing
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JP10041589A
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Toshiharu Yanagida
敏治 柳田
Kazuo Nishiyama
和夫 西山
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/10Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/11Manufacturing methods

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  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、デバイス・チップの実装不良を回
避すると共に、電気的検査の測定精度の向上やメンテナ
ンス時間の短縮をも可能とする半導体装置の製造方法を
提供することを目的とする。 【解決手段】 Al系電極パッド2にBLM膜5を介し
て接続するハンダ膜パターン7aを形成し、これらBL
M膜5とハンダ膜パターン7aとをオーミック接続させ
るための低温短時間熱処理を行った後、先端部の径10
μmφ、針圧(オーバードライブ量)20μmの条件で
ハンダ膜パターン7aに測定プローブP1を接触させて
電気的検査を行う。ハンダ・ボール形成のためのウェッ
トバックは電気的検査後に行うため、最終的なハンダ・
ボール7cの仕上がり形状にプローブ痕8aの影響は何
ら認められず、その高さの均一性は良好になる。従っ
て、プリント配線基板上へのフリップチップ実装の際の
実装不良が回避される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハンダ・ボールを
用いて実装基板上に実装されるデバイス・チップに対し
てその実装前に電気的検査を行う半導体装置の製造方法
に関し、特にその電気的検査時の測定プローブとの接触
によるハンダ・ボールの形状不良や測定精度の低下を防
止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化をより一層進展させる
ためには、部品実装密度を如何に向上させるかが重要な
ポイントとなる。半導体IC(集積回路)に関しても、
ボンディング・ワイヤとリード・フレームとを用いた従
来のパッケージ実装に代わり、LSI(大規模集積回
路)のベア・チップを直接に実装基板上の導体パターン
に接続するワイヤレス・ボンディングが提案されてい
る。特に、デバイス・チップの素子形成面側に全ての電
極部とこれに接続するハンダ・ボール(バンプ)やビー
ム・リードを実装端子として形成しておき、この素子形
成面を下向きにして実装端子とプリント配線基板上の導
体パターンとを直接的に接続する方法は、フリップ・チ
ップ・ボンディング法と呼ばれており、アセンブリ工程
が合理化できることからハイブリッドICの実装や大型
コンピュータ用途に広く利用されている。
【0003】中でもハンダ・ボールは、今後の多ピン数
パッケージとして有望なBGA(ボール・グリッド・ア
レイ)パッケージ用の実装端子として、ますます重要な
地位を占めるものと期待されている。ここでBGAと
は、通常、デバイス・チップの周辺部に集中しているA
l電極パッドの配列パターンを絶縁性の仲介層(インタ
ポーザ)を介してより広範囲に分散された規則的な電気
接点の配列パターンに変換し、この電気接点にハンダ・
ボールを配する技術である。そして、このBGAによれ
ば、隣接するハンダ・ボール間の配列ピッチを大きく確
保することができるため、ハンダ・ボール間の短絡のお
それがなく、従ってボール径を縮小せずに十分な接合強
度をもってデバイス・チップをプリント配線基板上にフ
リップチップ実装することが可能となる。
【0004】近年においては、パッケージ1個に200
個以上ものハンダ・ボールが形成される場合もあり、こ
れら多数のハンダ・ボールをいかに均一な高さに形成で
きるかが、実装の信頼性を左右する。更に、LSIチッ
プにおいては、前述したインタポーザのハンダ・ボール
に比べて、より小さいハンダ・ボールを狭ピッチで均一
に形成する必要があり、より高い精度が要求される。
【0005】従来、LSIチップにおけるハンダ・ボー
ルの形成は一般に電解メッキにより行われてきたが、こ
の方法には下地材料層の表面状態や電気抵抗のわずかな
バラツキによって成膜されるハンダの厚みが変動すると
いう問題があった。この問題を解決するため、本出願人
は先に特開平7−288255号公報において、真空薄
膜形成技術とレジスト・パターンのリフトオフ技術とを
組み合わせたハンダ・ボールの形成方法を提案した。こ
の方法を、図14及び図15を参照しながら説明する。
【0006】図14は、半導体基板31のパッシベーシ
ョンを経てAl(アルミニウム)電極パッド32上にB
LM(Ball Limiting Metal )膜35を形成し、更に有
機保護膜によるパッシベーションを経てハンダ膜パター
ン37aを形成したウェハWの状態を示している。ここ
でBLM膜とは、下地のAl電極パッド32と後に形成
される上層金属膜との間の密着性向上や両者の間の相互
拡散防止を目的として形成されるバリヤメタル膜の一種
であり、そのBLMという名称は特に上層金属膜がハン
ダ膜である場合にこのバリヤメタル膜がハンダ・ボール
の仕上がり形状を左右することに由来する。
【0007】ここまでの工程を簡単に述べると、先ず、
全ての素子形成が終了した半導体基板31上にAl電極
パッド32を所定の形状にパターニングする。続いて、
ウェハWの全面をSiNパッシベーション膜33で被覆
した後、このSiNパッシベーション膜33をパターニ
ングして、Al電極パッド32に臨む開口33aを形成
する。続いて、ウェハWの全面を有機パッシベーション
膜であるポリイミド膜34で被覆し、Al電極パッド3
2に臨む開口34aを上記の開口33aの更に内側に形
成する。
【0008】次いで、この開口34aを覆うようにBL
M膜35を形成する。このBLM膜35は、下層側から
順にCr(クロム)膜、Cu(銅)膜、Au(金)膜が
スパッタリングによって積層された多層膜であり、リフ
トオフ法により形成する。即ち、上記のポリイミド膜3
4の上に、十分な厚さを有するレジスト・パターン(図
示せず)を開口34aを露出させるように形成する。続
いて、Al電極パッド32の表面に成長している自然酸
化膜を除去するための前処理を行った後、ウェハWの全
面にBLM膜35を被着させる。このとき、レジスト・
パターン上に被着されるBLM膜35とAl電極パッド
12に被着されるBLM膜35とは分断される。この
後、ウェハWをレジスト剥離液に浸して加熱揺動処理を
行うと、レジスト・パターンと共にその上のBLM膜3
5は不要部として除去され、Al電極パッド32に接続
するBLM膜35のみを残すことができる。
【0009】次いで、このBLM膜35を完全に被覆す
るハンダ膜パターン37aを形成する。このハンダ膜パ
ターン37aも、典型的にはBLM膜35の形成時と同
様のリフトオフ法を用いて形成することができる。即
ち、ウェハWの全面に成膜されるハンダ膜を予めBLM
膜35を露出させるように形成された十分な厚さを有す
るレジスト・パターン(図示せず)によって分断し、こ
のレジスト・パターンと共にその上に被着された不要な
ハンダ膜を除去するのである。
【0010】これ以降は、いわゆるウェットバックと呼
ばれる加熱溶融処理を行う。即ち、ハンダ膜パターン3
7aの表面にフラックスを塗布した後、N2 (窒素)雰
囲気下において段階的に昇温すると、ハンダ膜パターン
37aはそれ自身の表面張力により収縮し、図15に示
されるように、BLM膜35上で自己整合的にハンダ・
ボール37cとなる。この後、図示はしないが、ウェハ
Wをダイシングし、このウェハWから分割された個々の
デバイス・チップのハンダ・ボール形成面を下向きにし
てプリント配線基板に対向させ、このプリント配線基板
上の予備ハンダ付けされた導体パターンとハンダ・ボー
ル37cとを位置合わせした上で加熱溶着させると、デ
バイス・チップのプリント配線基板へのフリップチップ
実装が完了する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、デバイス・
チップの実装前には、その電気特性を診断するための電
気的検査が行われる。この電気的検査は、ウェハWのダ
イシング前に行われる場合とダイシング後に行われる場
合とがあるが、いずれにしても従来は図16に示される
ように、仕上がり後のハンダ・ボール37cの頂頭部に
検査装置の測定プローブPを接触させて行われている。
この測定プローブPの接触に際しては、微細なハンダ・
ボール37cをデバイス・チップあるいはBGAパッケ
ージから脱落させることのないように細心の注意を払う
必要があるが、このような球形の接点に対する接触抵抗
を低下させて電気的導通を確保し、正確な電気特性を測
定するためには、ある程度以上の針圧を加えることは止
むを得ない。
【0012】しかし、必要最小限の針圧によっても、測
定後のハンダ・ボール37cの表面に図16に示される
ようなプローブ痕38が生じたり、場合によっては図1
7に示されるようにハンダ・ボール37dが潰れること
もある。そして、これらの変形によりハンダ・ボール3
7c、37dの高さがばらつくと、デバイス・チップと
プリント配線基板との間の密着性の低下、接続抵抗の上
昇等の実装不良を招く原因となり、製造上不利益であ
る。
【0013】また、これらのハンダ・ボール37c、3
7dの変形は、一旦生じてしまうと、再び熱処理を施し
て回復させることは事実上不可能である。これは、ウェ
ットバック工程における熱処理が、通常、BLM膜35
とハンダ膜パターン37aとの間の相互拡散を抑制し得
るかなり臨界的な条件で行われているため、この熱処理
を再度施すと上記の相互拡散が抑制できなくなるおそれ
が大きい上、最悪の場合にはハンダの成分がAl電極パ
ッド32にまで拡散して電気接点の信頼性を損なうおそ
れもあるからである。
【0014】更に、従来の電気的検査においては、上述
のような実装不良の他、測定そのものにも影響が現れて
いる。先ず、球形のハンダ・ボール37cに測定プロー
ブPを接触させなければならないため、接触具合のわず
かな変化が測定結果に影響を及ぽすおそれが大きい。ま
た、ハンダ・ボール37cの変形が避けられないほどの
針圧を加えながら使用される測定プローブPの先端部に
は、測定回数が重なるにつれてハンダかすが付着する。
従って、導通不良を回避するためには測定プローブPの
クリーニングを頻繁に行う必要が生ずるが、このことが
検査装置のメンテナンスの所要時間を増大させて、電気
的検査の作業効率、延いては半導体装置の生産効率を劣
化させる原因となっている。このように、ハンダ・ボー
ルに測定プローブを接触させて電気的検査を行った後に
デバイス・チップを実装する従来の方法は、実装の信頼
性やデバイス・チップの歩留まりのみならず、測定精度
や生産効率にも好ましくない影響を与えているという問
題があった。
【0015】そこで本発明は、これらの問題に鑑みてな
されたものであり、デバイス・チップの実装不良を回避
すると共に、電気的検査の測定精度の向上やメンテナン
ス時間の短縮をも可能とする半導体装置の製造方法を提
供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】ハンダ・ボールに測定プ
ローブを接触させて電気的検査を行う場合、一方におい
て、プローブをハンダ・ボールに接触させてから更にあ
る程度の針圧を加えないと接触抵抗が低下せず、電気的
特性の正確かつ安定した測定が行えない。他方、針圧を
余り加え過ぎてしまうと、ハンダ・ボールに形成される
プローブ痕やハンダ・ボールの潰れの程度が大きくな
り、後の実装基板上への実装時に密着性の低下や接続抵
抗の上昇等の種々の不良を発生させてしまう。
【0017】本発明者らは、こうした二律背反を解決
し、ハンダ・ボールの電気特性検査を正確かつ安定して
行うべく鋭意実験と検討を重ねた結果、以下に述べる本
発明に想到した。即ち、請求項1に係る半導体装置の製
造方法は、ハンダ・ボールを用いて実装基板上に実装さ
れるデバイス・チップに対し、実装前に測定プローブの
接触を伴う電気的検査を行う半導体装置の製造方法であ
って、デバイス・チップの電極パッド部に電気的に接続
するハンダ膜パターンを選択的に形成する第1工程と、
このハンダ膜パターンに測定プローブを接触させて電気
的検査を行う第2工程と、加熱溶融処理によりハンダ膜
パターンを収縮させてハンダ・ボールを形成する第3工
程とを有することを特微とする。
【0018】このように請求項1に係る半導体装置の製
造方法においては、第1工程で電極パッド部に電気的に
接続するハンダ膜パターンを選択的に形成し、第2工程
でこのハンダ膜パターンに測定プローブを接触させて電
気的検査を行い、第3工程で例えばウェットバックによ
る加熱溶融処理を行ってハンダ・ボールを形成するた
め、仮に第2工程においてハンダ膜パターンにプローブ
痕が残っても、これに続く第3工程における加熱溶融処
理によってそのプローブ痕は消滅し、ハンダ・ボールの
仕上がり形状には何ら影響を及ぼさない。従って、ハン
ダ・ボールの高さが均一となり、デバイス・チップと実
装基板との間の密着性不足や接続抵抗の上昇等の実装不
良が防止される。また、電気的検査を行う際の測定プロ
ーブの接触対象が、従来のような球形のハンダ・ボール
ではなく、ほぼ平坦なハンダ膜パターンであるため、従
来よりも小さい針圧であっても十分な電気的導通を確保
することができる。従って、測定プローブの先端に転写
されるハンダかすの量が減少し、測定プローブのクリー
ニングの頻度も減少するため、電気的検査の作業効率、
延いては半導体装置の生産効率が向上する。
【0019】また、請求項2に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項1に係る半導体装置の製造方法におい
て、前記電気的検査を行う際に、測定プローブのハンダ
膜パターンに対する針圧をオーバードライブ量にして1
0μm以上100μm以下に設定する構成とすることに
より、従来よりも広い針圧範囲において正確かつ安定し
た電気的特性が測定される。
【0020】即ち、測定プローブの接触対象がほぼ平坦
なハンダ膜パターンであるため、従来よりも小さい針圧
であっても十分な電気的導通を確保することが可能にな
り、測定プローブの先端に転写されるハンダかすの量が
減少して、測定プローブのクリーニングの頻度も減少す
る。その一方、ハンダ膜パターンに測定プローブを接触
させて電気的検査を行う際に多少のプローブ痕が付いた
としても、その後の溶融処理を経ることにより、仕上が
り後のハンダ・ボールには測定プローブによる影響がほ
とんど残らなくなることを考慮して、測定プローブのハ
ンダ膜パターンに対する針圧を従来よりも大きくするこ
とも可能になるため、十分に接触抵抗を低下させて、正
確かつ安定した電気的特性が測定される。こうして、従
来よりも広い針圧範囲において、測定後のハンダ・ボー
ルへのプローブ痕やハンダ・ボール潰れの発生を防止す
ると共に、また測定処理数を重ねた場合であっても導通
不良を回避するための測定器のメンテナンスとして必要
な針先のクリーングもその頻度を最小限に抑制すること
が可能になり、安定したデバイス特性検査が効率よく、
高い生産性で実現される。そして、本発明者らが鋭意実
験と検討を重ねた結果、この従来よりも広い針圧範囲と
しては、プローブ針のハンダ薄膜パターンへの接触後の
オーバードライブ量にして10μm以上100μm以下
の範囲が好適であることを見い出した。
【0021】また、請求項3に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項2に係る半導体装置の製造方法におい
て、前記電気的検査を行う際に、測定プローブの先端部
の径を5μm以上100μm以下に加工したものを使用
する構成とすることにより、測定プローブの先端部の径
が従来よりも広い範囲において正確かつ安定した電気的
特性が測定される。
【0022】即ち、測定プローブの先端部は、ハンダ膜
パターンの表面の自然酸化膜を突き破って純粋なハンダ
と接触するに必要な鋭さが要求される一方で、ハンダと
の接触面積が大きいことが望ましいが、測定プローブの
接触対象がほぼ平坦なハンダ膜パターンであり、球状の
ハンダ・ボールの場合に比べて接触面積が比較的大きく
採れることから、測定プローブの先端部の径が従来より
も小さい場合であっても所定の接触面積を確保すること
が可能になる。その一方、前述のように測定プローブの
針圧を大きくすることも可能であるため、ハンダとの接
触面積を大きくするために先端部の径を従来よりも大き
くした場合であっても、ハンダ膜パターンのの表面の自
然酸化膜を容易に突き破って純粋なハンダと接触させる
ことが可能になる。こうして、測定プローブの先端部の
径が従来よりも広い範囲において、ハンダ膜パターンの
表面の自然酸化膜を突き破ると共に、純粋なハンダとの
接触面積を大きく採ることが可能になるため、接触抵抗
を低下させて、正確かつ安定した電気的特性が測定され
る。そして、本発明者らが鋭意実験と検討を重ねた結
果、この測定プローブの先端部の径の従来よりも広い範
囲としては、5μm以上100μm以下の範囲が好適で
あることを見い出した。従って、実際の製造プロセスに
おいては、測定プローブの取り扱いの容易さ、耐久性、
メンテナンス性等を総合的に勘案して、請求項2、3に
係る範囲内から測定プローブの先端部の径及びその針圧
を選択して、ハンダ膜パターンを対象とする電気的検査
を行えばよい。
【0023】また、請求項4に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項1に係る半導体装置の製造方法におい
て、前記電気的検査を行う際に、デバイス・チップを加
熱した状態にする構成とすることにより、温度バイアス
を加えた時の電気特性が得られるため、室温測定のみで
電気的検査を行う場合よりも、厳しい検査基準で良品チ
ェックが行われることになる。従って、厳しく良品選別
されたハンダ・ボール形成チップのみを実装基板に実装
して組み立てられた最終的な製品デバイスの信頼性及び
耐久性は、従来製造工程のものに比べてより一層向上す
る。なお、電気的検査の際のデバイス・チップの加熱条
件としては、本発明者らの実験と検討の結果、50℃以
上150℃以下の範囲であることが好適であることを見
い出した。
【0024】また、請求項6に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項1に係る半導体装置の製造方法におい
て、ハンダ膜パターン形成工程でハンダ膜パターンの下
層側に下地金属膜を形成し、このハンダ膜パターン形成
工程と次の検査工程との間でハンダ膜パターンと下地金
属膜とをオーミック接続させるための低温熱処理をデバ
イス・チップに対して施す構成とすることにより、下地
の電極パッド部と上層のハンダ膜パターンとの間の密着
性向上やこれら両者間の相互拡散防止を目的として形成
されるバリヤメタル膜ような下地金属膜がハンダ膜パタ
ーンの下層側に存在する場合に、電気的検査に先立って
低温熱処理が行われるため、下地金属膜とハンダ膜パタ
ーンとの間の異種金属界面がシンタリング効果によって
安定化される。なお、この低温熱処理は、デバイス・チ
ップ内にすでに形成されている回路に影響を与えない条
件で行う。また、ここで述べる「低温」とは、後の工程
のウェットバックによる加熱溶融処理の温度域よりも低
いという意昧であり、この熱処理が行われる雰囲気にも
よるが、おおよそ150〜300℃とすることが望まし
い。また、この低温熱処理の処理時間は、30〜60秒
と比較的短い範囲で選択することが望ましい。
【0025】また、請求項7に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項6に係る半導体装置の製造方法におい
て、前記低温熱処理におけるデバイス・チップの昇温/
降温を段階的な温度設定にしたがって行う構成とするこ
とにより、ウェハに加わる熱応力が緩和されるため、結
晶欠陥やクラックの発生が防止され、信頼性の高いデバ
イス・チップが歩留りよく製造される。
【0026】また、請求項8に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項6に係る半導体装置の製造方法におい
て、前記低温熱処理を低酸化性雰囲気下において行う構
成とすることにより、ハンダ膜パターンの表面における
酸化の進行や膜中への酸素の取込みが抑制される。そし
て、表面酸化が抑制されることで、電気的検査時のハン
ダ膜パターンと測定プローブ間の接触抵抗が低減し、少
ない針圧であっても精度の高い測定を行うことが可能と
なる。また、膜中への酸素取込みが抑制されることで、
ウェットバックによる加熱溶融処理後に得られるハンダ
・ボールの内部における局所的な酸素の偏析や空孔の発
生が抑制され、ハンダ・ボール自身の低抵抗化も図られ
る。なお、ここで述べる「低酸化性」とは、大気に比べ
て酸化性が低いという意昧である。
【0027】そして、この低酸化性雰囲気としては、残
留酸素濃度をおおよそ500ppm以下に調整できる雰
囲気であれば、圧力は高真空、常圧のいずれでも構わな
いが、圧力を常圧とする場合には雰囲気を非酸化性のガ
スで置換する必要があるため、非酸化性の不活性ガスで
あるN2 (窒素)雰囲気を用いることが容易かつ好適で
ある。但し、N2 ガスに限定されるものではなく、例え
ば非酸化性のガスとして希ガス等の不活性ガス、或いは
2 (水素)やHF(フッ化水素)等の還元性ガスを用
いてもよい。
【0028】これまでの請求項1〜9に係る半導体装置
の製造方法においては、いずれもの場合も、ハンダ・ボ
ールを形成する前のハンダ膜パターンの段階で電気的検
査を行うものであったが、現行の製造方法においてはハ
ンダ・ボールに測定プローブを接触させて電気的検査が
行われている。このことから、現行の製造方法を前提に
したハンダ・ボールの正確かつ安定した電気特性検査の
改善についても本発明者らは鋭意実験と検討を行い、そ
の結果、以下に述べる半導体装置の製造方法を想到し
た。
【0029】即ち、請求項10に係る半導体装置の製造
方法は、ハンダ・ボールを用いて実装基板上に実装され
るデバイス・チップに対し、実装前に測定プローブの接
触を伴う電気的検査を行う半導体装置の製造方法であっ
て、デバイス・チップの電極パッド部に電気的に接続す
るハンダ膜パターンを選択的に形成する第1工程と、加
熱溶融処理によりハンダ膜パターンを収縮させてハンダ
・ボールを形成する第2工程と、ハンダ・ボールに測定
プローブを接触させて電気的検査を行う第3工程とを有
し、この第3工程において、測定プローブのハンダ・ボ
ールに対する針圧をオーバードライブ量にして20μm
以上40μm以下に設定して電気的検査を行うことによ
り、正確かつ安定した電気的特性が測定される。
【0030】即ち、測定プローブの接触対象が球形のハ
ンダ・ボールであることから、接触抵抗を低下させて十
分な電気的導通を確保するためには、ある程度大きい針
圧を加える必要がある。その一方において、針圧が余り
に大きくなると、ハンダ・ボールへのプローブ痕やハン
ダ・ボール潰れの程度が大きくなって、後の実装基板上
への実装時に密着性の低下や接続抵抗の上昇等の種々の
不良を発生させてしまう。そのため、上記請求項1に係
る平坦なハンダ膜パターンの場合よりも狭い針圧範囲に
おいて、測定後のハンダ・ボールへのプローブ痕やハン
ダ・ボール潰れの発生を許容範囲内に抑制すると共に、
正確かつ安定した電気的特性が測定される針圧範囲を探
す必要がある。そして、本発明者らが鋭意実験と検討を
重ねた結果、この針圧範囲としては、プローブ針のハン
ダ・ボールへの接触後のオーバードライブ量にして20
μm以上40μm以下の範囲が好適であることを見い出
した。
【0031】また、請求項11に係る半導体装置の製造
方法は、上記請求項10に係る半導体装置の製造方法に
おいて、前記電気的検査を行う際に、測定プローブの先
端部の径を10μm以上60μm以下に加工したものを
使用する構成とすることにより、正確かつ安定した電気
的特性が測定される。
【0032】即ち、測定プローブの接触対象が球状のハ
ンダ・ボールであることから、上記請求項1に係る平坦
なハンダ膜パターンの場合に比べて接触面積が比較的小
さくなるため、測定プローブの先端部の径が余り小さく
なると、所定の接触面積を確保することができなくな
る。その一方、測定プローブの先端部の径が余り大きく
なると、測定プローブの先端部がハンダ・ボールの表面
の自然酸化膜を十分には突き破れなくなり、接触抵抗が
増大して正確かつ安定した測定ができなくなる。そのた
め、測定プローブの先端部の径が上記請求項1に係る平
坦なハンダ膜パターンの場合よりも狭い範囲において、
ハンダ膜パターンの表面の自然酸化膜を突き破ると共
に、純粋なハンダとの接触面積を大きくして接触抵抗を
低下させ、正確かつ安定した電気的特性が測定される範
囲を探す必要がある。そして、本発明者らが鋭意実験と
検討を重ねた結果、測定プローブの先端部の径が10μ
m以上60μm以下の範囲が好適であることを見い出し
た。
【0033】従って、実際の製造プロセスにおいては、
測定プローブの取り扱いの容易さ、耐久性、メンテナン
ス性等を総合的に勘案して、請求項10、11に係る範
囲内から測定プローブの先端部の径及びその針圧を選択
して、ハンダ・ボールを対象とする電気的検査を行えば
よい。
【0034】また、請求項12に係る半導体装置の製造
方法は、上記請求項11に係る半導体装置の製造方法に
おいて、前記電気的検査を行う際に、デバイス・チップ
を加熱した状態にする構成とすることにより、温度バイ
アスを加えた時の電気特性が得られるため、室温測定の
みで電気的検査を行う場合よりも、厳しい検査基準で良
品チェックが行われることになる。従って、厳しく良品
選別されたハンダ・ボール形成チップのみを実装基板に
実装して組み立てられた最終的な製品デバイスの信頼性
及び耐久性は、従来製造工程のものに比べてより一層向
上する。なお、この場合も、電気的検査の際のデバイス
・チップの加熱条件としては、本発明者らの実験と検討
の結果、50℃以上150℃以下の範囲であることが好
適であることを見い出した。
【0035】また、請求項1〜13において、測定プロ
ーブを接触させる対象となるハンダ膜パターン又はハン
ダ・ボールは、デバイス・チップの電極パッド部に電気
的に接続していれば、この電極パッド部の直上領域に形
成されるものであっても、或いはそれ以外の領域に再配
置されるものであってもよい。そして、このハンダ膜パ
ターン又はハンダ・ボールの再配置は、本出願人が以前
に提案しているように、前述のバリヤメタル膜ような下
地金属膜を用いて行うことが可能である。即ち、電極パ
ッド部に接続する下地金属膜の一端を例えばポリイミド
等からなる耐熱性保護膜上へも延在させ、この延在部の
先端にハンダ膜パターン又はハンダ・ボールを配するこ
とも可能である。
【0036】また、請求項14に係る低温熱処理装置
は、デバイス・チップの電極パッド部に下地金属膜を介
して被着されたハンダ膜パターンを前記下地金属膜とオ
ーミック接続させるために、デバイス・チップが切り出
される前のウェハに対して低温熱処理を施す低温熱処理
装置であって、単一の加熱チャンバ内における設定温度
が異なる複数の熱処理部と、これらの熱処理部間におい
てウェハを移送するための移送手段とが配され、低温熱
処理を段階的な温度設定にしたがって行うことを特徴と
する。このように請求項14に係る低温熱処理装置にお
いては、単一の加熱チャンバ内に設定温度が異なる複数
の熱処理部が配されていることにより、電気的検査に先
立って上記請求項6に係る低温熱処理を段階的な温度設
定にしたがって行うことが可能になるため、低温熱処理
によってハンダ膜パターンの下層側に存在する下地金属
膜とハンダ膜パターンとの間の異種金属界面をシンタリ
ング効果によって安定化させると共に、その際にウェハ
に加わる熱応力を緩和して結晶欠陥やクラックの発生を
防止するための処理装置として有効に使用される。
【0037】また、請求項15に係る低温熱処理装置
は、上記請求項14に係る低温熱処理装置において、前
記熱処理部の各々が、ウェハを載置するためのウェハ・
ステージと、このウェハ・ステージに対向配置されてい
る加熱ランプとを備えてなる構成とすることにより、各
熱処理部の設定温度が加熱ランプによって制御されるた
め、上記請求項7に係る段階的な低温熱処理が容易かつ
適切に行われる。
【0038】また、請求項16に係る低温熱処理装置
は、上記請求項15に係る低温熱処理装置において、前
記ウェハ・ステージにヒータが内蔵されている構成とす
ることにより、各熱処理部の設定温度が加熱ランプとヒ
ータとの2系統の加熱手段を併用して制御されるため、
上記請求項7に係る段階的な低温熱処理が更に容易かつ
適切に行われる。なお、このヒータとしては、埋込み型
の抵抗加熱素子、シース・ヒータ、熱媒体の循環装置、
又はペルチェ素子等がある。
【0039】また、請求項17に係る低温熱処理装置
は、上記請求項14に係る低温熱処理装置において、前
記加熱チャンバに、その加熱チャンバ内部を低酸化性雰
囲気に維持するための雰囲気制御手段が接続されている
構成とすることにより、上記請求項8に係る低酸化性雰
囲気下における低温熱処理を行うことが可能になるた
め、ハンダ膜パターンの表面における酸化の進行や膜中
への酸素の取込みを抑制して、電気的検査時のハンダ膜
パターンと測定プローブ間の接触抵抗を低減すると共
に、ハンダ・ボール自身の低抵抗化を図るための処理装
置として有効に使用される。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を説明する。 (第1の実施形態)本発明の第1の実施形態は、BLM
膜の上にハンダ膜パターンを形成した段階で低温短時間
熱処理を行い、続いてこのハンダ膜パターンに測定プロ
ーブを接触させて電気的検査を行い、その後にウェット
バックを行ってハンダ・ボールを形成するハンダ・ボー
ルの製造方法である。
【0041】図1〜図5はそれぞれ本実施形態に係るハ
ンダ・ボールの製造方法を説明するための工程断面図で
ある。先ず、図1に示されるように、半導体基板1表面
に例えばフリップチップIC(図示せず)の形成が終了
したウェハWにおいて、Al電極パッド2のパターニン
グを行い、続いて例えばプラズマCVD(Chemical Vap
or Deposition )法によりウェハWの全面をSiNパッ
シベーション膜3で被覆し、更にこのSiNパッシベー
ション膜3をパターニングしてAl電極パッド2を露出
させるように開口3aを形成する。なお、Al電極パッ
ド2の代わりに、A1−0.5%Cu合金等からなる電
極パッドを形成してもよい。
【0042】続いて、ウェハWの全面に感光性のポリイ
ミド膜(東レ社製:商品名UR−3100、比誘電率ε
=3.2)4を約5μmの厚さに塗布し、g線リソグラ
フィと現像処理とを経てこのポリイミド膜4をパターニ
ングする。これにより、Al電極パッド2を露出させる
ための開口4aを開口3aの内側に形成する。続いて、
リフトオフ法によりBLM膜をAl電極パッド2上にの
み選択的に被着させるためのレジスト・パターン(図示
せず)を形成する。
【0043】続いて、Al電極パッド2の表面に成長し
ている自然酸化膜を除去するための前処理として、平行
平板型プラズマ処理装置とArガスを用いたスパッタ・
エッチングを行う。このスパッタ・エッチング前処理
は、通常、DC(直流)スパッタリング装置の成膜前処
理室において行う。続いて、ウェハWを成膜前処理室と
高真空下で連結されたメタル成膜室に搬送し、その全面
にBLM膜をスパッタ成膜する。即ち、スパッタ・エッ
チング前処理を行ったウェハWを大気に曝すことなく、
連続してBLM膜を被着させる。このとき、この成膜後
のBLM膜は、レジスト・パターン上に被着される部分
とAl電極パッド2上に被着される部分との間で分断さ
れる。なお、このBLM膜は、Cr膜(厚さ約0.1μ
m)、Cu膜(厚さ約1.0μm)、Au膜(厚さ約
0.1μm)をこの順に積層したものである。ここで、
最下層のCr膜はAl系金電極パッド2に対する密着層
として、中間層のCu膜はハンダ・ボール構成金属の拡
散防止層として、最上層のAu膜はCu膜の酸化防止膜
として、各々機能するものである。
【0044】その後、このウェハWをレジスト剥離液に
浸して加熱揺動処理を行う。このレジスト剥離液として
は、例えばジメチルスルフォキシド((CH3 2
O)とN−メチル−2−2−ピロリドン(CH3 NC4
6 O)とを混合したものを用いる。その結果、レジス
ト・パターンの剥離に伴ってその上に堆積した不要なB
LM膜を一緒に除去して、Al電極パッド2に接続する
BLM膜5のみを残存させる。図1は、ここまでの工程
を終了した状態を示している。
【0045】次いで、図2に示されるように、ウェハW
の全面にレジスト膜を形成し、ハンダ膜の被着部位を規
定するためのレジスト・パターン6を形成する。このレ
ジスト・パターン6の開口6aは、BLM膜5とその周
辺を含む領域を露出させるように形成し、またこのレジ
スト・パターン6の厚さは後工程で被着されるハンダ膜
を分断させるに十分な厚さとする。
【0046】続いて、ウェハW全面に厚さ約36μmの
ハンダ膜(97%Pb−3%Sn)を蒸着する。このと
き、このハンダ膜は、開口6aの内部においてBLM膜
5に接続するハンダ膜パターン7aとレジスト・パター
ン6上に被着された不要なハンダ膜7bとに分断され
る。
【0047】続いて、このウェハWを再びレジスト剥離
液に浸して加熱揺動処理を行い、レジスト・パターン6
とその上の不要なハンダ膜7bを除去する。この結果、
図3に示されるように、BLM膜5に接続するハンダ膜
パターン7aのみが残存される状態となる。
【0048】次いで、この状態のウェハWに対して、電
気的検査の前段における測定安定化のためのプレアニー
ル処理を行う。具体的には、このウェハWを大気中にお
いてホット・プレート型の加熱装置上に置き、以下のよ
うな条件における低温短時間熱処理を行う。即ち、 処理雰囲気:大気 処理温度 :220℃ 処理時間 :30秒間 このようなプレアニール処理における低温短時間熱処理
により、ハンダ膜パターン7aとBLM膜5との間の電
気的接続のオーミック性が向上する。なお、図3におけ
る熱エネルギーΔの入射状態の表現は模式的なものであ
って、必ずしもウェハWの上方から加熱が行われること
を示すものではない。
【0049】次いで、本発明の特色をなす工程として、
ハンダ膜パターン7aを電気接点として用いる電気的検
査を行う。図4は、ハンダ膜パターン7aに測定プロー
ブP1を接触させて所定の電気的検査を行った後、測定
プローブP1を離間させた直後の状態を示している。
【0050】この電気的検査において使用する測定プロ
ーブP1の先端部の径及びそのハンダ膜パターン7aに
対する針圧(オーバードライブ量により表す)は、以下
の条件とする。 測定プローブP1の先端部の径:10μmφ 針圧(オーバードライブ量) :20μm このとき、測定プローブP1の接触対象であるハンダ膜
パターン7aはほぼ平坦な電気接点であることから、測
定プローブP1の針圧が球形のハンダ・ボールを電気接
点とする従来法に比べて遥かに小さくとも、ハンダ膜パ
ターン7aの表面の自然酸化膜を容易に突き破ると共に
純粋なハンダとの接触面積も比較的大きく採れるため、
測定プローブP1の針先の接触抵抗を低減させて、正確
な測定を行うことができる。しかも、このときハンダ膜
パターン7aの表面に若干のプローブ痕8aが形成され
るものの、その規模は前掲の図16に示した従来のプロ
ーブ痕38に比べて軽微である。
【0051】この後、ウェットバック工程を経て、ハン
ダ・ボールを形成する。即ち、先ず、ハンダ膜パターン
7aにフラックスを塗布する。このフラックスは、アミ
ン系活性剤、アルコール系溶媒、ロジン、及びポリグリ
コール等の樹脂を主成分とし、ハンダ膜9a、9bの還
元及び表面活性化作用を有するものである。そして、こ
の状態のウェハWをN2 雰囲気下で段階的に昇温/降温
させる。このときの加熱には高温対応の熱処理装置を用
い、例えば150℃→260℃→340℃→150℃の
温度設定で各々30秒間ずつといった条件でウェットバ
ックを行う。この高温熱処理の結果、ハンダ膜パターン
7aは溶融しながらそれ自身の表面張力で球状に収縮
し、図5に示されるようなハンダ・ボール7cに変化す
る。
【0052】本発明者らの実験においては、こうして形
成したハンダ・ボール7cの形状には、プローブ痕8a
の影響は何ら認められなかった。また、同時形成される
多数個のハンダ・ボール7cの高さは平均65±4μm
であり、高さのバラツキは些少であった。
【0053】その後、図示はしないが、ウェハWをダイ
シングして個々のデバイス・チップに分割し、上記のハ
ンダ・ボール7cと予め予備ハンダ付けされたプリント
配線基板上の導体パターンとを位置合わせしながら加熱
溶着させることにより、デバイス・チップのフリップチ
ップ実装を完了する。
【0054】本発明者らの実験においては、このように
して完成された半導体装置の組立製品はハンダ接合部に
十分な密着強度と良好な接合特性が保証されているた
め、その信頼性や耐久性が従来品に比べて大幅に改善さ
れていることが確認された。以上のように本実施形態に
よれば、電気的検査を行う際の測定プローブP1の接触
対象をほぼ平坦なハンダ膜パターン7aにすることによ
り、従来の球形のボールバンプの場合に比べると、測定
プローブP1の先端部の径がも小さくても所定の接触面
積が確保され、その針圧が小さくても十分な電気的導通
が確保されるため、接触抵抗を低下させて、正確かつ安
定した電気的特性の測定を行うことができる。
【0055】また、この場合、測定プローブP1の先端
に転写されるハンダかすの量も減少して、測定処理数を
重ねた場合の導通不良を回避するためのメンテナンスと
して必要な測定プローブP1のクリーニングの頻度を最
小限に抑制することが可能になるため、安定したデバイ
ス特性検査を効率よく行い、高い生産性を実現すること
ができる。
【0056】また、測定プローブP1を接触させて電気
的検査を行う際にハンダ膜パターン7aの表面に形成さ
れるプローブ痕8aの規模は、従来の場合と比べて軽微
になり、しかも、たとえ多少のプローブ痕8aが形成さ
れたとしても、その後のウェットバックにおける高温熱
処理によって仕上がり後のハンダ・ボール7cの形状に
はプローブ痕8aの影響は何ら認められなくなるため、
従来のようなハンダ・ボールの潰れやその高さのバラツ
キの発生を防止することができる。従って、ハンダ接合
部に十分な密着強度と良好な接合特性が保証されている
バンプ形成チップのみが厳しく選別されてプリント配線
基板にフリップチップ実装されることになるため、その
組立て後の最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性を
従来品に比べて大幅に改善することができる。
【0057】更に、Al電極パッド2上にBLM膜5を
介してたハンダ膜パターン7aを形成した後、このパタ
ーン7aに対する電気的検査の前段におけるプレアニー
ル処理、即ち大気中における220℃、30秒間の低温
短時間熱処理を行うことにより、BLM膜5とハンダ膜
パターン7aとの間の異種金属界面におけるシンタリン
グ効果によって両者の間の電気的接続のオーミック性を
向上させるため、正確かつ安定した電気的特性の測定を
行うことができる。
【0058】なお、本実施形態においては、電気的検査
の際のハンダ膜パターン7aに接触させる測定プローブ
P1の先端部の径を10μmφに、その針圧をオーバー
ドライブ量にして20μmに設定しているが、この条件
に限定されるものではない。例えば測定プローブP1の
先端部の径を更に小さくしてその下限が5μmφとなる
範囲内に、その針圧を更に小さくしてオーバードライブ
量にしてその下限が10μmとなる範囲内に設定して
も、ほぼ同様の効果を奏することができる。
【0059】(第2の実施形態)本発明の第2の実施形
態は、BLM膜の上にハンダ膜パターンを形成した後、
電気的検査の前段におけるプレアニール処理を行う際、
このハンダ膜パターンに対する低温熱処理をN2 雰囲気
中における段階的な昇温/降温を通じて行うハンダ・ボ
ールの製造方法である。
【0060】図6は本実施形態に係るハンダ・ボールの
製造方法におけるプレアニール処理に用いる低温熱処理
装置を示す模式的断面図である。なお、本実施形態に係
るハンダ・ボールの製造方法を説明するための工程断面
図は上記第1の実施形態における図1〜図5と同様であ
るため、その図示を省略することとし、半導体装置の各
構成要素を示す符号はそのまま使用する。
【0061】最初に、本実施形態におけるプレアニール
処理に用いる低温熱処理装置に付いて説明する。図6に
示されるように、この低温熱処理装置100は、ステン
レス鋼からなる30cm角、長さ100cmの細長い加
熱チャンバ11内でその軸方向に沿って複数の設定温度
の異なる熱処理部が配列され、加熱チャンバ11の一端
に設けられたウェハ搬入口18から搬入されたウェハW
がこれら熱処理部における所定の熱処理を順次経た後
に、他端に設けられたウェハ搬出口19から搬出される
ように構成されたものである。なお、図6においては、
熱処理部を4つ直列に配しているが、配列数や配列様式
はこれに限られるものではない。
【0062】また、各熱処理部は、加熱チャンバ14の
底面側に設置された6インチ・ウェハ対応のウェハ・ス
テージ14a〜14dと、天井側に設置された赤外練ラ
ンプ16a〜16dとを有し、各ウェハ・ステージ14
a〜14dの内部にはそれぞれヒータ15a〜15dが
内蔵されている。そして、各熱処理部の設定温度は、こ
れらのヒータ15a〜15dと赤外線ランプ16a〜1
6dとの2系統の加熱手段を併用してPID(Proporti
onal, Integral, and Differential)制御を行うことに
より、精密かつ迅速に調整・維持されるようになってい
る。ここで、ヒータ15a〜15dとしては、埋込み型
の抵抗加熱素子、シース・ヒータ、熱媒体の循環装置、
ペルチェ素子のいずれを用いてもよい。
【0063】また、ウェハ搬入口18とウェハ・ステー
ジ14aとの間、隣接する熱処理部の中間、及びウェハ
・ステージ14dとウェハ搬出口19との間には、ウェ
ハWを移送するためのハンドラ17a、17b〜17
d、17eがそれぞれ設けられている。各ハンドラ17
a〜17eは、図示されない駆動手段に接続されること
により、ウェハ・ステージ14a〜14dと平行な面内
で回転可能となり、かつウェハ・ステージ14a〜14
dに垂直な方向に上下動可能となっている。そして、こ
れらのハンドラ17a〜17eを順次用いることによ
り、ウェハ・カセット20aからウェハWを取り出して
ウェハ搬入口18から加熱チャンバ11内へ搬入し、各
熱処理部における所定の熱処理を順次経た後、ウェハ搬
出口19からウェハWを搬出してウェハ・カセット20
bへ収容するという一連の操作が可能となっている。
【0064】また、加熱チャンバ11の両端部付近の天
井側に、図中矢印A方向に雰囲気ガスを導入するための
雰囲気ガス導入ポート12が設けられ、中央部の底面側
に、矢印B方向に雰囲気ガスを排気するための排気ポー
ト13が設けられ、これら雰囲気ガス導入ポート12と
排気ポート13とによって雰囲気制御が行われるように
なっている。そして、加熱チャンバ11内の圧力も、こ
れら両方のポート12、13を通じたガスの供給速度と
排気速度とのバランスに応じて決定されるようになって
いる。
【0065】なお、雰囲気ガス導入ポート12及び排気
ポート13の位置関係や配設数は、図6に示されるもの
に限られず、加熱チャンバ11内の相対的に高温の部分
で残留O2 濃度が減少し、相対的に低温の部分で残留O
2 濃度が増大するようにして、各ウェハに対する熱処理
ができるだけ均一化されるように設置されることが望ま
しい。
【0066】ところで、上述の低温熱処理装置100
は、ハンダ膜パターンを最終的にウェットバックさせる
ための高温熱処理装置として流用することも不可能では
ない。但し、シンタリング用の低温短時間熱処理とウェ
ットバック用の高温熱処理とでは処理温度域がメイン・
ヒータ部で120〜150℃も異なるため、装置を共用
とするとウェハWの温度制御に長時間が費やされ、半導
体装置の生産性を低下させるおそれがある。また、上述
の低温熱処理装置100をウェットバックに用いると、
加熱チャンバの内壁面がハンダ膜パターンの表面に塗布
されているフラックスの飛散により汚染され易く、汚染
を拡大させる原因となる。従って、シンタリング用の熱
処理装置とウェットバック用の熱処理装置とは分けた方
がよい。
【0067】次に、本実施形態に係るハンダ・ボールの
製造方法を説明する。上記第1の実施形態における図1
〜図3に示される工程と同様にして、半導体基板1表面
に例えばフリップチップIC(図示せず)の形成が終了
したウェハWにおいて、Al電極パッド2のパターニン
グを行い、ウェハWの全面をSiNパッシベーション膜
3で被覆し、更にこのSiNパッシベーション膜3をパ
ターニングしてAl電極パッド2を露出させるように開
口3aを形成する。
【0068】続いて、ウェハWの全面に塗布したポリイ
ミド膜4をパターニングして、Al電極パッド2を露出
させるための開口4aを開口3aの内側に形成し、更に
Al電極パッド2の表面に成長している自然酸化膜を除
去した後、リフトオフ法により、Al電極パッド2に接
続するBLM膜5を形成する。
【0069】次いで、十分な厚さのレジスト・パターン
6を形成し、そのレジスト・パターン6の開口6aに、
BLM膜5とその周辺を含む領域を露出させた後、ウェ
ハW全面に厚さ約36μmのハンダ膜(97%Pb−3
%Sn)を蒸着する。このとき、このハンダ膜は、開口
6aの内部においてBLM膜5に接続するハンダ膜パタ
ーン7aとレジスト・パターン6上に被着された不要な
ハンダ膜7bとに分断される。続いて、リフトオフ法に
より、レジスト・パターン6とその上の不要なハンダ膜
7bを除去して、BLM膜5に接続するハンダ膜パター
ン7aを残存させる。
【0070】次いで、電気的検査の前段における測定安
定化のためのプレアニール処理を、上記第1の実施形態
の場合と異なる条件により行う。具体的には、このハン
ダ膜パターン7aが形成された状態のウェハWを前掲の
図6に示した低温熱処理装置100に搬入し、以下のよ
うな条件における段階的な昇温/降温による低温短時間
熱処理を行う。即ち、 処理チャンバ11内の雰囲気:N2 (残留O2 濃度20
0ppm以下) 処理チャンバ11内の圧力 :常圧 ウェハ・ステージ14a上におけるウェハ温度:150
℃ ウェハ・ステージ14b上におけるウェハ温度:200
℃ ウェハ・ステージ14c上におけるウェハ温度:100
℃ ウェハ・ステージ14d上におけるウェハ温度: 50
【0071】また、各ウェハ・ステージ14a〜14d
上におけるウェハWの保持時間はそれぞれ20秒間とす
る。ここで、各ウェハ・ステージ14a〜14d上にお
けるウェハ温度とは、ヒータ15a〜15dと赤外線ラ
ンプ16a〜16dとを併用したPID制御により違成
されるべきウェハ温度の目標値である。
【0072】このようなプレアニール処理における徐熱
徐冷プロセスを経ることにより、ハンダ膜パターン7a
とBLM膜5との間の電気的接続のオーミック性が向上
すると共に、熱ストレスによるウェハWへのダメージ発
生が防止される。また、熱処理雰囲気中の残留O2 濃度
が低く制御されているため、ハンダ膜パターン7aの表
面酸化や膜中への酸素の取込みが抑制される。
【0073】次いで、上記第1の実施形態における図4
及び図5に示される工程と同様にして、ハンダ膜パター
ン7aに測定プローブP1を接触させ、この測定プロー
ブP1の先端部の径10μmφ、その針圧(オーバード
ライブ量)20μmの条件により所定の電気的検査を行
う。続いて、ウェットバック工程を経て、ハンダ・ボー
ル7cを形成する。
【0074】本発明者らの実験においては、ハンダ膜パ
ターン7aに測定プローブP1を接触させて電気的検査
を行った際の測定プローブP1先端の接触抵抗は、上記
第1の実施形態の場合に比べて更に一層低下し、感度の
高い測定を再現性よく行うことができた。
【0075】その後、上記第1の実施形態の場合と同様
にして、ウェハWをダイシングして個々のデバイス・チ
ップに分割し、上記のハンダ・ボール7cと予め予備ハ
ンダ付けされたプリント配線基板上の導体パターンとを
位置合わせしながら加熱溶着させることにより、デバイ
ス・チップのフリップチップ実装を完了する。
【0076】本発明者らの実験においては、プリント配
線基板との密着性が向上すると共にハンダ・ボール7c
自身の抵抗も減少し、上記第1の実施形態の場合に比べ
てデバイス性能が更に向上することが確認された。
【0077】以上のように本実施形態によれば、上記第
1の実施形態の場合と同様の効果を奏することに加え、
電気的検査の前段における測定安定化のためのプレアニ
ール処理として、上記図6の低温熱処理装置100を使
用し、ハンダ膜パターン7aとBLM膜5との間の電気
的接続のオーミック性を向上させるための低温短時間熱
処理を150℃→200℃→100℃→50℃という段
階的な温度設定にしたがう徐熱徐冷プロセスによって行
うことにより、BLM膜5とハンダ膜パターン7aとの
間の電気的接続のオーミック性を向上させて、正確かつ
安定した電気的特性の測定を行うと共に、ウェハWに加
わる熱応力を緩和して結晶欠陥やクラックの発生を防止
し、信頼性の高いデバイス・チップを歩留りよく作製す
ることができる。
【0078】また、このプレアニール処理としての段階
的な低温短時間熱処理を残留O2 濃度200ppm以下
のN2 雰囲気中において行うため、ハンダ膜パターン7
aの表面酸化や膜中への酸素の取込みを抑制することが
可能になる。そして、このハンダ膜パターン7aの表面
酸化の抑制により、電気的検査時のハンダ膜パターン7
aと測定プローブP1間の接触抵抗を低減させて、小さ
い針圧であっても精度の高い測定を行うことができると
共に、膜中への酸素取込みの抑制により、ウェットバッ
ク後に得られるハンダ・ボール7c内部における局所的
な酸素の偏析や空孔の発生を抑制して、ハンダ・ボール
7c自身の低抵抗化も実現することができる。従って、
上記第1の実施形態の場合よりも更にデバイス性能を向
上することができる。
【0079】(第3の実施形態)本発明の第3の実施形
態は、上記第1の実施形態における電気的検査の際の測
定条件を変更したものである。図7〜図9はそれぞれ本
実施形態に係るハンダ・ボールの製造方法を説明するた
めの工程断面図である。なお、上記第1の実施形態にお
ける図1〜図5に示される半導体装置の各構成要素と同
一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0080】上記第1の実施形態における図1〜図3に
示される工程と同様にして、半導体基板1表面に例えば
フリップチップIC(図示せず)の形成が終了したウェ
ハWにおいて、Al電極パッド2のパターニングを行
い、ウェハWの全面をSiNパッシベーション膜3で被
覆し、更にこのSiNパッシベーション膜3をパターニ
ングしてAl電極パッド2を露出させるように開口3a
を形成する。
【0081】続いて、ウェハWの全面に塗布したポリイ
ミド膜4をパターニングして、Al電極パッド2を露出
させるための開口4aを開口3aの内側に形成し、更に
Al電極パッド2の表面に成長している自然酸化膜を除
去した後、リフトオフ法により、Al電極パッド2に接
続するBLM膜5を形成する。
【0082】次いで、十分な厚さのレジスト・パターン
6を形成し、そのレジスト・パターン6の開口6aに、
BLM膜5とその周辺を含む領域が露出させた後、ウェ
ハW全面に厚さ約36μmのハンダ膜(97%Pb−3
%Sn)を蒸着する。このとき、このハンダ膜は、開口
6aの内部においてBLM膜6aに接続するハンダ膜パ
ターン7aとレジスト・パターン8上に被着された不要
なハンダ膜7bとに分断される。続いて、リフトオフ法
により、BLM膜5に接続するハンダ膜パターン7aを
残存させる。こうして、図7に示されるように、半導体
基板1上のAl電極パッド2にBLM膜5を介して接続
するハンダ膜パターン7aを形成する。
【0083】次いで、電気的検査の前段における測定安
定化のためのプレアニール処理を、上記第1の実施形態
の場合と異なる条件により行う。具体的には、このハン
ダ膜パターン7aが形成された状態のウェハWに対し、
以下のような条件の低温短時間熱処理を行う。即ち、 処理雰囲気:N2 (残留O2 濃度200ppm以下) 処理温度 :220℃ 処理時間 :30秒間 このようなプレアニール処理における低温短時間熱処理
により、ハンダ膜パターン7aとBLM膜5との間の電
気的接続のオーミック性が向上すると共に、熱処理雰囲
気中の残留O2 濃度が低く制御されているために、ハン
ダ膜パターン7aの表面酸化や膜中への酸素の取込みが
抑制される。
【0084】次いで、ハンダ膜パターン7aを電気接点
として用いる電気的検査を行う。図8は、ハンダ膜パタ
ーン7aに測定プローブP2を接触させて所定の電気的
検査を行った後、測定プローブP2を離間させた直後の
状態を示している。この電気的検査において使用する測
定プローブP2の先端部の径及びそのハンダ膜パターン
7aに対する針圧(オーバードライブ量により表す)
は、以下の条件とする。 測定プローブP2の先端部の径:70μmφ 針圧(オーバードライブ量) :70μm ウェハWの加熱温度 :105℃
【0085】このとき、測定プローブP2の接触対象で
あるハンダ膜パターン7aはほぼ平坦な電気接点である
ことに加え、測定プローブP2の針圧が上記第1の実施
形態の場合よりも十分に大きいため、測定プローブP2
の先端部の径が十分に大きくても、ハンダ膜パターン7
aの表面の自然酸化膜を容易に突き破って純粋なハンダ
と接触する。また、測定プローブP2の先端部の径が上
記第1の実施形態の場合よりも十分に大きいため、純粋
なハンダとの接触面積を比較的大きく採れる。従って、
測定プローブP2の針先の接触抵抗を一層低減させて、
より正確かつ安定した測定を行うことができる。但し、
このときにハンダ膜パターン7aの表面に形成されたプ
ローブ痕8bは上記第1の実施形態の図4に示されるプ
ローブ痕8aよりも大きなものとなる。
【0086】また、ウェハWを105℃に加熱した状態
にして電気的検査を行うことにより、温度バイアスを加
えた時の電気特性が得られるため、上記第1の実施形態
の場合の室温測定のみで電気的検査を行う場合よりも、
厳しい検査基準で良品チェックが行われることになる。
【0087】次いで、図9に示されるように、上記第1
の実施形態の場合と同様にして、ハンダ膜パターン7a
にフラックスを塗布した後、この状態のウェハWをN2
雰囲気下で段階的に昇温/降温させる。即ち、高温対応
の熱処理装置を用い、例えば150℃→260℃→34
0℃→150℃の温度設定で各々30秒間ずつといった
条件でウェットバックを行う。この高温熱処理の結果、
ハンダ膜パターン7aは溶融しながらそれ自身の表面張
力で球状に収縮して、ハンダ・ボール7cに変化する。
本発明者らの実験においては、こうして形成したハンダ
・ボール7cの形状には、上記第1の実施形態の場合の
プローブ痕8aよりも大きいものであったプローブ痕8
bの影響は殆ど認められなかった。また、同時形成され
る多数個のハンダ・ボール7cの高さのバラツキも上記
第1の実施形態の場合と同様に些少であった。
【0088】その後、ウェハWをダイシングして個々の
デバイス・チップに分割し、上記のハンダ・ボール7c
と予め予備ハンダ付けされたプリント配線基板上の導体
パターンとを位置合わせしながら加熱溶着させることに
より、デバイス・チップのフリップチップ実装を完了す
る。本発明者らの実験においては、このようにして完成
された半導体装置の組立製品はハンダ接合部に十分な密
着強度と良好な接合特性が保証されているため、その信
頼性や耐久性が従来品に比べて大幅に改善されているこ
とが確認された。
【0089】以上のように本実施形態によれば、電気的
検査を行う際の測定プローブの接触対象をほぼ平坦なハ
ンダ膜パターン7aにすることに加え、測定プローブP
2の先端部の径を70μmφに、その針圧をオーバード
ライブ量にして70μmに設定して、それぞれ上記第1
の実施形態の場合よりも十分に大きくすることにより、
上記第1の実施形態の場合よりも接触抵抗をより一層低
減させて、十分な電気的導通が確保されるため、より正
確かつ安定した電気的特性の測定を行うことができる。
また、この場合、測定プローブP2の先端部の径が大き
いため、電気的検査やクリーニング等における取り扱い
が容易になると共に、破損等に対する耐久性も大きなも
のとなる。
【0090】また、測定プローブP2を接触させて電気
的検査を行う際にハンダ膜パターン7aの表面に形成さ
れるプローブ痕8bの規模は、上記第1の実施形態の場
合のプローブ痕8aよりも大きなものとなるものの、そ
の後のウェットバックにおける高温熱処理によって仕上
がり後のハンダ・ボール7cの形状にはプローブ痕8b
の影響は殆ど認められなくなるため、上記第1の実施形
態の場合と同様に、従来のようなハンダ・ボールの潰れ
やその高さのバラツキの発生を防止することができる。
従って、ハンダ接合部に十分な密着強度と良好な接合特
性が保証されているハンダ・ボール形成チップのみが厳
しく選別されてプリント配線基板にフリップチップ実装
されることになるため、その組立て後の最終的な製品デ
バイスの信頼性及び耐久性を従来品に比べて大幅に改善
することができる。
【0091】また、電気的検査を行う際に、ウェハWを
105℃に加熱した状態にすることにより、温度バイア
スを加えた時の電気特性が得られるため、上記第1の実
施形態のように室温測定のみで電気的検査を行う場合よ
りも、厳しい検査基準で良品チェックが行われることに
なる。従って、より厳しく良品選別されたハンダ・ボー
ル形成チップのみをプリント配線基板にフリップチップ
実装して組み立てられた最終的な製品デバイスの信頼性
及び耐久性を、上記第1の実施形態の場合よりも更に一
層向上させることができる。
【0092】更に、Al電極パッド2上にBLM膜5を
介してたハンダ膜パターン7aを形成した後、このハン
ダ膜パターン7aに対する電気的検査の前段におけるプ
レアニール処理として、N2 雰囲気中における220
℃、30秒間の低温短時間熱処理を行うことにより、上
記第1の実施形態の場合と同様に、BLM膜5とハンダ
膜パターン7aとの間の電気的接続のオーミック性を向
上させて正確かつ安定した電気的特性の測定を行うこと
ができると共に、ハンダ膜パターン7aの表面酸化や膜
中への酸素の取込みを抑制して接触抵抗の低減とハンダ
・ボール7cの低抵抗化を実現し、上記第1の実施形態
の場合よりも更にデバイス性能を向上することができ
る。
【0093】なお、本実施形態においては、電気的検査
の際のハンダ膜パターン7aに接触させる測定プローブ
P2の先端部の径を70μmφに、その針圧をオーバー
ドライブ量にして70μmに設定しているが、この条件
に限定されるものではない。例えば測定プローブP2の
先端部の径を更に大きくしてその上限が100μmφと
なる範囲内に、その針圧を更に大きくしてオーバードラ
イブ量にしてその上限が100μmとなる範囲内に設定
しても、ほぼ同様の効果を奏することが可能である。ま
た、この電気的検査の際のウェハWの加熱温度を105
℃に設定しているが、この条件に限定されるものではな
く、所望の検査基準に応じてウェハWの加熱温度を例え
ば50℃〜105℃の範囲内に設定してもよい。
【0094】更に、電気的検査の前段における測定安定
化のためのプレアニール処理としては、上記第2の実施
形態の場合のように、上記図6の低温熱処理装置100
を使用して150℃→200℃→100℃→50℃とい
う段階的な温度設定にしたがう徐熱徐冷プロセスを採用
してもよい。この場合、BLM膜5とハンダ膜パターン
7aとの間の電気的接続のオーミック性を向上させて正
確かつ安定した電気的特性の測定を行うことができるこ
とに加え、ウェハWに加わる熱応力を緩和して結晶欠陥
やクラックの発生を防止し、更に信頼性の高いデバイス
・チップを歩留りよく作製することができる。
【0095】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態は、フリップチップ実装前にハンダ・ボールに測定プ
ローブを接触させて電気的検査を行う現行の製造方法を
前提として、ハンダ・ボールを電気接点として用いる電
気的検査であっても、正確かつ安定した電気的特性を測
定することができるようにしたハンダ・ボールの製造方
法である。図10〜図13はそれぞれ本実施形態に係る
ハンダ・ボールの製造方法を説明するための工程断面図
である。なお、上記第1の実施形態における図1〜図5
に示される半導体装置の各構成要素と同一の要素には同
一の符号を付して説明を省略する。
【0096】上記第1の実施形態における図1〜図3に
示される工程と同様にして、半導体基板1表面に例えば
フリップチップIC(図示せず)の形成が終了したウェ
ハWにおいて、Al電極パッド2のパターニングを行
い、ウェハWの全面をSiNパッシベーション膜3で被
覆し、更にこのSiNパッシベーション膜3をパターニ
ングしてAl電極パッド2を露出させるように開口3a
を形成する。
【0097】続いて、ウェハWの全面に塗布したポリイ
ミド膜4をパターニングして、Al電極パッド2を露出
させるための開口4aを開口3aの内側に形成し、更に
Al電極パッド2の表面に成長している自然酸化膜を除
去した後、リフトオフ法により、Al電極パッド2に接
続するBLM膜5を形成する。
【0098】次いで、十分な厚さのレジスト・パターン
6を形成し、そのレジスト・パターン6の開口6aに、
BLM膜5とその周辺を含む領域が露出させた後、ウェ
ハW全面に厚さ約36μmのハンダ膜(97%Pb−3
%Sn)を蒸着する。このとき、このハンダ膜は、開口
6aの内部においてBLM膜6aに接続するハンダ膜パ
ターン7aとレジスト・パターン8上に被着された不要
なハンダ膜7bとに分断される。続いて、リフトオフ法
により、BLM膜5に接続するハンダ膜パターン7aを
残存させる。こうして、図10に示されるように、半導
体基板1上のAl電極パッド2にBLM膜5を介して接
続するハンダ膜パターン7aを形成する。
【0099】次いで、図11に示されるように、ハンダ
膜パターン7aにフラックスを塗布し、続いてこの状態
のウェハWをN2 雰囲気下において段階的に昇温/降温
させる。即ち、高温対応の熱処理装置を用い、例えば1
50℃→260℃→340℃→150℃の温度設定で各
々30秒間ずつといった条件でウェットバックを行う。
この高温熱処理の結果、ハンダ膜パターン7aは溶融し
ながらそれ自身の表面張力で球状に収縮して、ハンダ・
ボール7dに変化する。
【0100】次いで、図12に示されるように、ハンダ
・ボール7dを電気接点として用いる電気的検査を行
う。そして、この電気的検査において使用する測定プロ
ーブP3の先端部の径及びそのハンダ・ボール7dに対
する針圧(オーバードライブ量により表す)は、以下の
条件とする。 測定プローブP3の先端部の径:30μmφ 針圧(オーバードライブ量) :30μm ウェハWの加熱温度 :105℃ このとき、測定プローブP3の接触対象は従来の場合と
同様のハンダ・ボール7dであるが、その測定プローブ
P3の先端部の径が30μmφであり、その針圧(オー
バードライブ量)が30μmであることにより、ハンダ
・ボール7dの表面の自然酸化膜を突き破って測定プロ
ーブP3の先端周辺部を純粋なハンダと面接触すること
が可能になるため、測定プローブP3の針先の接触抵抗
を所定の範囲内に抑制して正確かつ安定した測定が行わ
れると共に、ハンダ・ボール7dの表面に形成されるプ
ローブ痕8cも比較的小さなものに抑制される。
【0101】また、ウェハWを105℃に加熱した状態
にして電気的検査を行うことにより、温度バイアスを加
えた時の電気特性が得られるため、上記第3の実施形態
の場合と同様に、室温測定のみで電気的検査を行う場合
よりも厳しい検査基準で良品チェックが行われることに
なる。
【0102】なお、上記第1〜第3の実施形態における
電気的検査の前段のプレアニール処理は、既にウェット
バック工程において高温熱処理が行われているため、こ
こでは不要となる。
【0103】本発明者らの実験においては、ハンダ・ボ
ール7dの形状にプローブ痕8cが残るものの、その規
模は比較的小さなものに抑制されて、従来のようなハン
ダ・ボール潰れの発生は認められなかった。従って、同
時形成される多数個のハンダ・ボール7dの高さのバラ
ツキも些少であった。
【0104】その後、ウェハWをダイシングして個々の
デバイス・チップに分割し、上記のハンダ・ボール7d
と予め予備ハンダ付けされたプリント配線基板上の導体
パターンとを位置合わせしながら加熱溶着させることに
より、デバイス・チップのフリップチップ実装を完了す
る。
【0105】本発明者らの実験においては、このように
して完成された半導体装置の組立製品はハンダ接合部に
十分な密着強度と良好な接合特性が保証されているた
め、その信頼性や耐久性が従来品に比べて大幅に改善さ
れていることが確認された。
【0106】以上のように本実施形態によれば、電気的
検査を行う際の測定プローブの接触対象を従来通りハン
ダ・ボール7dとしているものの、測定プローブP3の
先端部の径を30μmφ、その針圧をオーバードライブ
量にして30μmに設定することにより、接触抵抗を所
定の範囲内に抑制して十分な電気的導通が確保されるた
め、より正確かつ安定した電気的特性の測定を行うこと
ができる。
【0107】また、測定プローブP3を接触させて電気
的検査を行う際にハンダ・ボール7dの表面に形成され
るプローブ痕8cの規模は比較的小さなものに抑制され
るため、従来のようなハンダ・ボールの潰れやその高さ
のバラツキの発生を防止することができる。従って、ハ
ンダ接合部に十分な密着強度と良好な接合特性が保証さ
れているハンダ・ボール形成チップのみが厳しく選別さ
れてプリント配線基板にフリップチップ実装されるた
め、その組立て後の最終的な製品デバイスの信頼性及び
耐久性を従来品に比べて改善することができる。
【0108】また、電気的検査を行う際に、ウェハWを
105℃に加熱した状態にすることにより、温度バイア
スを加えた時の電気特性が得られることから、室温測定
のみで電気的検査を行う場合よりも厳しい検査基準で良
品チェックが行われることになるため、より厳しく良品
選別されたハンダ・ボール形成チップのみをプリント配
線基板にフリップチップ実装して組み立てられた最終的
な製品デバイスの信頼性及び耐久性を一層向上させるこ
とができる。
【0109】なお、本実施形態においては、電気的検査
の際のハンダ・ボール7dに接触させる測定プローブP
3の先端部の径を30μmφに、その針圧をオーバード
ライブ量にして30μmに設定しているが、この条件に
限定されるものではない。例えば測定プローブP3の先
端部の径を20μmφ〜60μmφの範囲内に、その針
圧をオーバードライブ量にして20μm〜40μmの範
囲内に設定しても、ほぼ同様の効果を奏することができ
る。また、この電気的検査の際のウェハWの加熱温度を
105℃に設定しているが、この条件に限定されるもの
ではなく、所望の検査基準に応じてウェハWの加熱温度
を例えば50℃〜105℃の範囲内に設定してもよい。
【0110】以上、本発明を4つの実施形態に基づいて
説明したが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定され
るものではない。例えば、上述の実施形態においてはハ
ンダ・ボールをAl電極パッドの直上領域に形成する場
合について説明したが、このハンダ・ボールの少なくと
も一部は上記の領域外に再配置されるものであってもよ
い。この他、サンプルとして用いたウェハの構成、各材
料膜の種類や膜厚、低温熱処理装置の構成、低温短時間
熱処理の条件等の細部については、適宜変更、選択、組
合せが可能である。
【0111】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明に係
る半導体装置の製造方法によれば、次のような効果を奏
することができる。即ち、請求項1に係る半導体装置の
製造方法によれば、電極パッド部に電気的に接続するハ
ンダ膜パターンを選択的に形成した後、ウェットバック
による加熱溶融処理を行ってハンダ・ボールを形成する
前に、ハンダ膜パターンに測定プローブを接触させて電
気的検査を行うことにより、電気的検査の際にハンダ膜
パターンにプローブ痕が残っても、これに続く加熱溶融
処理によってそのプローブ痕は消滅し、ハンダ・ボール
の仕上がり形状には何ら影響を及ぼさないため、ハンダ
・ボールの高さが均一となり、デバイス・チップと実装
基板との間の密着性不足や接続抵抗の上昇等の実装不良
を防止することができる。
【0112】また、電気的検査を行う際の測定プローブ
の接触対象がほぼ平坦なハンダ膜パターンであることに
より、測定プローブの接点確保が容易となるため、電気
的検査の精度や再現性が向上する他、測定装置のメンテ
ナンス時間を短縮することが可能となる。従って、ハン
ダ接合部に十分な密着強度と良好な接合特性が保証され
ているハンダ・ボール形成チップのみが厳しく選別され
て実装基板に実装されるため、その組立て後の最終的な
製品デバイスの性能、信頼性及び耐久性、歩留り、生産
性を従来品に比べて大幅に改善することができる。
【0113】また、請求項2に係る半導体装置の製造方
法によれば、上記請求項1に係る半導体装置の製造方法
において、電気的検査を行う際に測定プローブのハンダ
膜パターンに対する針圧をオーバードライブ量にして1
0μm以上100μm以下に設定することにより、この
範囲内であれば、従来よりも小さい針圧であっても、測
定プローブの接触対象がほぼ平坦なハンダ膜パターンで
あるために十分な電気的導通を確保することが可能にな
る一方、針圧を従来よりも大きくしても、電気的検査の
際に形成されるプローブ痕はその後の溶融処理によって
その影響を殆ど残らないようにすることが可能になるた
め、従来よりも広い針圧範囲において、接触抵抗を低下
させ、正確かつ安定した電気的特性を測定することがで
きる。
【0114】また、請求項3に係る半導体装置の製造方
法によれば、上記請求項2に係る半導体装置の製造方法
において、電気的検査を行う際に測定プローブの先端部
の径を5μm以上100μm以下に加工したものを使用
することにより、この範囲内であれば、ハンダ膜パター
ン表面の自然酸化膜を突き破ると共に、純粋なハンダと
の接触面積を大きく採ることが可能になるため、測定プ
ローブの先端部の径が従来よりも広い範囲において、接
触抵抗を低下させ、正確かつ安定した電気的特性を測定
することができる。
【0115】また、請求項4に係る半導体装置の製造方
法によれば、上記請求項1に係る半導体装置の製造方法
において、電気的検査を行う際に、デバイス・チップを
加熱した状態にすることにより、温度バイアスを加えた
時の電気特性が得られるため、室温測定のみで電気的検
査を行う場合よりも厳しい検査基準で良品チェックが行
われることになる。従って、厳しく良品選別されたハン
ダ・ボール形成チップのみを実装基板に実装して組み立
てられた最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性を従
来よりも一層向上させることができる。
【0116】また、請求項6に係る半導体装置の製造方
法によれば、上記請求項1に係る半導体装置の製造方法
において、ハンダ膜パターン形成工程でハンダ膜パター
ンの下層側に下地金属膜を形成し、このハンダ膜パター
ン形成工程と次の検査工程との間でハンダ膜パターンと
下地金属膜とをオーミック接続させるための低温熱処理
を施すことにより、電極パッド部とハンダ膜パターンと
の間の密着性向上や相互拡散防止を達成すると共に、電
気的検査に先立つ低温熱処理により下地金属膜とハンダ
膜パターンとの間の異種金属界面を安定化させて両者の
電気的接続のオーミック性を向上させることが可能にな
るため、正確かつ安定した電気的特性の測定を行うこと
ができる。
【0117】また、請求項7に係る半導体装置の製造方
法によれば、上記請求項6に係る半導体装置の製造方法
において、低温熱処理におけるデバイス・チップの昇温
/降温を段階的な温度設定にしたがって行うことによ
り、ウェハに加わる熱応力が緩和されるため、結晶欠陥
やクラックの発生を防止して、信頼性の高いデバイス・
チップを歩留りよく製造することができる。
【0118】また、請求項8に係る半導体装置の製造方
法によれば、上記請求項6に係る半導体装置の製造方法
において、低温熱処理を低酸化性雰囲気下において行う
ことにより、ハンダ膜パターンの表面における酸化の進
行や膜中への酸素の取込みが抑制されるため、接触抵抗
を低減して精度の高い測定を行うことが可能となると共
に、ハンダ・ボールの内部における局所的な酸素の偏析
や空孔の発生を抑制してハンダ・ボール自身の低抵抗化
を実現し、デバイス性能を向上することができる。
【0119】また、請求項10に係る半導体装置の製造
方法によれば、ハンダ・ボールを形成した後にこのハン
ダ・ボールに測定プローブを接触させて電気的検査を行
うものの、その際の測定プローブのハンダ・ボールに対
する針圧をオーバードライブ量にして20μm以上40
μm以下に設定することにより、この範囲内であれば、
測定後のハンダ・ボールへのプローブ痕を許容範囲内に
抑制することが可能になると共に、接触抵抗を低下させ
て十分な電気的導通を確保することが可能になるため、
ハンダ・ボール潰れを発生させることなく、正確かつ安
定した電気的特性を測定することができる。従って、ハ
ンダ接合部に十分な密着強度と良好な接合特性が保証さ
れているハンダ・ボール形成チップのみが選別されて実
装基板に実装されるため、その組立て後の最終的な製品
デバイスの性能、信頼性及び耐久性、歩留り、生産性を
従来品に比べて改善することができる。
【0120】また、請求項11に係る半導体装置の製造
方法によれば、上記請求項10に係る半導体装置の製造
方法において、電気的検査を行う際に、測定プローブの
先端部の径を10μm以上60μm以下に加工したもの
を使用することにより、この範囲内であれば、ハンダ膜
パターン表面の自然酸化膜を突き破ると共に、純粋なハ
ンダとの所定の接触面積を確保することが可能になるた
め、接触抵抗を低下させて、正確かつ安定した電気的特
性を測定することができる。
【0121】また、請求項12に係る半導体装置の製造
方法によれば、上記請求項11に係る半導体装置の製造
方法において、電気的検査を行う際にデバイス・チップ
を加熱した状態にすることにより、温度バイアスを加え
た時の電気特性が得られるため、室温測定のみで電気的
検査を行う場合よりも厳しい検査基準で良品チェックが
行われることになる。従って、厳しく良品選別されたハ
ンダ・ボール形成チップのみを実装基板に実装して組み
立てられた最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性を
従来よりも一層向上することができる。
【0122】また、請求項14に係る低温熱処理装置に
よれば、単一の加熱チャンバ内に設定温度が異なる複数
の熱処理部が配されていることにより、電気的検査に先
立って上記請求項6に係る低温熱処理を段階的な温度設
定にしたがって行うことが可能になるため、この低温熱
処理によって下地金属膜とハンダ膜パターンとの間の異
種金属界面を安定化すると共に、その際にウェハに加わ
る熱応力を緩和して結晶欠陥やクラックの発生を防止す
るための処理装置として有効に使用することができる。
【0123】また、請求項15に係る低温熱処理装置に
よれば、上記請求項14に係る低温熱処理装置におい
て、熱処理部の各々が、ウェハを載置するためのウェハ
・ステージと、このウェハ・ステージに対向配置されて
いる加熱ランプとを備えてなることにより、各熱処理部
の設定温度が加熱ランプによって制御されるため、上記
請求項7に係る段階的な低温熱処理を容易かつ適切に行
うことができる。
【0124】また、請求項16に係る低温熱処理装置に
よれば、上記請求項15に係る低温熱処理装置におい
て、ウェハ・ステージにヒータが内蔵されていることに
より、各熱処理部の設定温度が加熱ランプとヒータとの
2系統の加熱手段を併用して制御することが可能になる
ため、上記請求項7に係る段階的な低温熱処理を更に容
易かつ適切に行うことができる。
【0125】また、請求項17に係る低温熱処理装置に
よれば、上記請求項14に係る低温熱処理装置におい
て、加熱チャンバに、その内部を低酸化性雰囲気に維持
するための雰囲気制御手段が接続されていることによ
り、上記請求項8に係る低酸化性雰囲気下における低温
熱処理を行うことが可能になるため、ハンダ膜パターン
の表面における酸化の進行や膜中への酸素の取込みを抑
制して、電気的検査時のハンダ膜パターンと測定プロー
ブ間の接触抵抗を低減すると共に、ハンダ・ボール自身
の低抵抗化を図るための処理装置として有効に使用する
ことができる。
【0126】以上の説明からも明らかなように、本発明
は、微細なデザインルールに基づいて設計され、高集積
度、高性能、高信頼性を要求される将来の半導体装置の
製造方法を実現することに極めて有効に寄与することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るハンダ・ボール
の製造方法を説明するための工程断面図(その1)であ
って、Al電極パッド上にBLM膜を形成したウェハの
状態を示す模式的断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るハンダ・ボール
の製造方法を説明するための工程断面図(その2)であ
って、開口部内のBLM膜及びその周囲のパッシベーシ
ョン膜上とフォトレジスト膜上とに分断してハンダ膜を
被着させた状態を示す模式的断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るハンダ・ボール
の製造方法を説明するための工程断面図(その3)であ
って、リフトオフによりBLM膜及びその周囲のパッシ
ベーション膜上にハンダ膜パターンを形成し、低温熱処
理を施している状態を示す模式的断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るハンダ・ボール
の製造方法を説明するための工程断面図(その4)であ
って、ハンダ膜パターンに測定ブローブを接触させて電
気的検査を行っている状態を示す模式的断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るハンダ・ボール
の製造方法を説明するための工程断面図(その5)であ
って、ハンダ膜パターンをウェットバックによりハンダ
・ボールに変化させた状態を示す模式的断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るハンダ・ボール
の製造方法において使用する低温熱処理装置の構成例を
示す模式的断面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係るハンダ・ボール
の製造方法を説明するための工程断面図(その1)であ
って、リフトオフによりBLM膜及びその周囲のパッシ
ベーション膜上にハンダ膜パターンを形成した状態を示
す模式的断面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係るハンダ・ボール
の製造方法を説明するための工程断面図(その2)であ
って、ハンダ膜パターンに測定ブローブを接触させて電
気的検査を行っている状態を示す模式的断面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係るハンダ・ボール
の製造方法を説明するための工程断面図(その3)であ
って、ハンダ膜パターンをウェットバックによりハンダ
・ボールに変化させた状態を示す模式的断面図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係るハンダ・ボー
ルの製造方法を説明するための工程断面図(その1)で
あって、リフトオフによりBLM膜及びその周囲のパッ
シベーション膜上にハンダ膜パターンを形成した状態を
示す模式的断面図である。
【図11】本発明の第4の実施形態に係るハンダ・ボー
ルの製造方法を説明するための工程断面図(その2)で
あって、ハンダ膜パターンをウェットバックによりハン
ダ・ボールに変化させた状態を示す模式的断面図であ
る。
【図12】本発明の第4の実施形態に係るハンダ・ボー
ルの製造方法を説明するための工程断面図(その3)で
あって、ハンダ・ボールに測定ブローブを接触させて電
気的検査を行っている状態を示す模式的断面図である。
【図13】本発明の第4の実施形態に係るハンダ・ボー
ルの製造方法を説明するための工程断面図(その4)で
あって、電気的検査が終了した段階のウェハの状態を示
す模式的断面図である。
【図14】従来のハンダ・ボールの製造方法を説明する
ための工程断面図(その1)であって、Al電極パッド
上にBLM膜とハンダ膜パターンとを形成したウェハの
状態を示す模式的断面図である。
【図15】従来のハンダ・ボールの製造方法を説明する
ための工程断面図(その2)であって、ハンダ膜パター
ンをウェットバックによりハンダ・ボールに変化させた
状態を示す模式的断面図である。
【図16】従来のハンダ・ボールの製造方法を説明する
ための工程断面図(その3)であって、ハンダ・ポール
に測定ブローブを接触させて電気的検査を行っている状
態を示す模式的断面図である。
【図17】従来のハンダ・ボールの製造方法において、
電気的検査を行った結果、ハンダ・ポールが潰れた状態
を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…Al電極パッド、3…SiNパッ
シペーション膜、4…ポリイミド膜、5…BLM膜、6
…レジスト・パターン、7a…ハンダ膜パターン、7b
…ハンダ膜、7c、7d…ハンダ・ボール、8a、8
b、8c…プローブ痕、11…加熱チャンバ、14a〜
14d…ウエハ・ステージ、15a〜15d…ヒータ、
16a〜16d…赤外線ヒータ、W…ウェハ、P1、P
2、P3…測定プローブ。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンダ・ボールを用いて実装基板上に実
    装されるデバイス・チップに対し、実装前に測定プロー
    ブの接触を伴う電気的検査を行う半導体装置の製造方法
    であって、 前記デバイス・チップの電極パッド部に電気的に接続す
    るハンダ膜パターンを選択的に形成する第1工程と、 前記ハンダ膜パターンに前記測定プローブを接触させて
    前記電気的検査を行う第2工程と、 加熱溶融処理により前記ハンダ膜パターンを収縮させ
    て、前記ハンダ・ボールを形成する第3工程とを有する
    ことを特微とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第2工程において、前記測定プロー
    ブの前記ハンダ膜パターンに対する針圧をオーバードラ
    イブ量にして10μm以上100μm以下に設定して前
    記電気的検査を行うことを特徴とする請求項1記載の半
    導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第2工程において、前記測定プロー
    ブの先端部の径を5μm以上100μm以下に加工した
    ものを使用して前記電気的検査を行うことを特徴とする
    請求項2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第2工程において、前記デバイス・
    チップを加熱した状態で前記電気的検査を行うことを特
    徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記デバイス・チップの加熱条件が50
    ℃以上150℃以下であることを特徴とする請求項4記
    載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1工程において、前記ハンダ膜パ
    ターンの下層側に下地金属膜を形成し、 前記第1工程と前記第2工程との間において、前記ハン
    ダ膜パターンと前記下地金属膜とをオーミック接続させ
    るための低温熱処理を、前記デバイス・チップに対して
    施すことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 前記低温熱処理において、前記デバイス
    ・チップの昇温/降温を段階的な温度設定にしたがって
    行うことを特徴とする請求項6記載の半導体装置の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記低温熱処理を低酸化性雰囲気下にお
    いて行うことを特徴とする請求項6記載の半導体装置の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 前記低酸化性雰囲気が窒素雰囲気である
    ことを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 ハンダ・ボールを用いて実装基板上に
    実装されるデバイス・チップに対し、実装前に測定プロ
    ーブの接触を伴う電気的検査を行う半導体装置の製造方
    法であって、 前記デバイス・チップの電極パッド部に電気的に接続す
    るハンダ膜パターンを選択的に形成する第1工程と、加
    熱溶融処理により前記ハンダ膜パターンを収縮させて前
    記ハンダ・ボールを形成する第2工程と、前記ハンダ・
    ボールに前記測定プローブを接触させて前記電気的検査
    を行う第3工程とを有し、 前記第3工程において、前記測定プローブの前記ハンダ
    ・ボールに対する針圧をオーバードライブ量にして20
    μm以上40μm以下に設定して前記電気的検査を行う
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第3工程において、前記測定プロ
    ーブの先端部の径を10μm以上60μm以下に加工し
    たものを使用して前記電気的検査を行うことを特徴とす
    る請求項10記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第3工程において、前記デバイス
    ・チップを加熱した状態で前記電気的検査を行うことを
    特徴とする請求項10記載の半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記デバイス・チップの加熱条件が5
    0℃以上150℃以下であることを特徴とする請求項1
    2記載の半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 デバイス・チップの電極パッド部に下
    地金属膜を介して被着されたハンダ膜パターンを前記下
    地金属膜とオーミック接続させるために、前記デバイス
    ・チップが切り出される前のウェハに対して低温熱処理
    を施す低温熱処理装置であって、 単一の加熱チャンバ内における設定温度が異なる複数の
    熱処理部と、前記熱処理部間において前記ウェハを移送
    するための移送手段とが配され、 前記低温熱処理を段階的な温度設定にしたがって行うこ
    とを特徴とする低温熱処理装置。
  15. 【請求項15】 前記熱処理部の各々は、前記ウェハを
    載置するためのウェハ・ステージと、前記ウェハ・ステ
    ージに対向配置されている加熱ランプとを備えてなるこ
    とを特徴とする請求項14記載の低温熱処理装置。
  16. 【請求項16】 前記ウェハ・ステージにヒータが内蔵
    されていることを特徴とする請求項15記載の低温熱処
    理装置。
  17. 【請求項17】 前記加熱チャンバに、前記加熱チャン
    バの内部を低酸化性雰囲気に維持するための雰囲気制御
    手段が接続されていることを特徴とする請求項14記載
    の低温熱処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009038146A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Nidec-Read Corp 基板処理装置
JP2011181555A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Kyocera Kinseki Corp バンプボンダー装置
CN111725083A (zh) * 2020-07-06 2020-09-29 颀中科技(苏州)有限公司 一种芯片金属凸块成型方法

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