JP3794162B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置の製造方法に係り、特にはんだバンプを介して実装基板に実装されるデバイス・チップにおけるはんだバンプの接合特性の良否を判定する検査工程を有する半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の小型化をより一層進展させるためには、部品実装密度を如何に向上させるかが重要なポイントとなる。半導体IC(集積回路)に関しても、ボンディング・ワイヤとリード・フレームとを用いた従来のパッケージ実装に代わり、LSI(大規模集積回路)のベア・チップを直接に実装基板上の導体パターンに接続するワイヤレス・ボンディングが提案されている。
特に、デバイス・チップの素子形成面側に全ての電極部とこれに接続するはんだボールバンプやビーム・リードを実装端子として形成しておき、この素子形成面を下向きにして実装端子とプリント配線基板上の導体パターンとを直接的に接続する方法は、フリップチップ・ボンディング法と呼ばれており、アセンブリ工程が合理化できることからハイブリッドICの実装や大型コンピュータ用途に広く利用されている。
【0003】
中でもはんだボールバンプは、今後の多ピン数パッケージとして有望なBGA(ボール・グリッド・アレイ)パッケージ用の実装端子として、ますます重要な地位を占めるものと期待されている。ここでBGAとは、通常、デバイス・チップの周辺部に集中しているAl(アルミニウム)電極パッドの配列パターンを絶縁性の仲介層(インタポーザ)を介してより広範囲に分散された規則的な電気接点の配列パターンに変換し、この電気接点にはんだボールバンプを配する技術である。
【0004】
そして、このBGAによれば、隣接するはんだボールバンプ間の配列ピッチを大きく確保することができるため、はんだボールバンプ間の短絡の虞れがなく、従ってボール径を縮小せずに十分な接合強度をもってデバイス・チップをプリント配線基板にフリップチップ実装することが可能となる。
近年においては、パッケージ1個に200個以上ものはんだボールバンプが形成される場合もあり、これら多数のはんだボールバンプをいかに均一な高さに形成できるかが、実装の信頼性を左右する。
従来、はんだボールバンプの形成は一般に電解メッキにより行われてきたが、この方法には下地材料層の表面状態や電気抵抗のわずかなバラツキによって成膜されるはんだの厚みが変動するという問題があった。
【0005】
この問題を解決するため、本出願人は、真空薄膜形成技術とレジスト・パターンのリフトオフ技術とを組み合わせて、半導体ICのAl系電極パッドとバンプとの間に両者の密着性向上や相互拡散防止等を目的とするバリアメタル膜を使用するはんだボールバンプの形成方法を提案している(特開平7−288255号公報参照)。なお、このバリアメタル膜は、バンプの仕上がり形状を左右することから、通常、BLM(Ball Limitting Metal)膜と呼ばれている。
【0006】
以下、このBLM膜を使用したはんだボールバンプの製造方法を、図14〜図19を用いて説明する。
先ず、半導体基板11表面に形成した例えばLSI(図示せず)の接合部に、その外部接続端子として例えばAl電極パッド12を形成する。続いて、例えばシリコン窒化膜13及びポリイミド膜14がこの順に積層されたパッシベーション膜(表面保護膜)15を基体全面に被覆した後、このパッシベーション膜15に開口した接続孔を介してAl電極パッド12に接続するBLM膜16を形成する。
なお、BLM膜16の構造としては、Cr(クロム)膜/Cu(銅)膜/Au(金)膜の3層構造が最も一般的である。この3層構造のうち、下層のCr膜は、Al電極パッド12との良好な密着性を確保するための密着層として、また中間のCu膜は、後に形成するはんだボールバンプからのはんだの拡散を防止するためのバリア層として、更に上層のAu膜は、中間のCu膜の酸化を防止するための酸化を防止膜として、各々主に作用するものである(図14参照)。
【0007】
次いで、基体全面に十分に厚いフォトレジスト膜17を塗布した後、フォトリソグラフィ技術を用いて、このフォトレジスト膜17をパターニングする。こうして、BLM膜16及びその周囲のパッシベーション膜15を露出させる開口部18を形成する(図15参照)。
【0008】
次いで、例えば蒸着技術を用いて、基体全面にPb(鉛)及びSn(スズ)からなるはんだ蒸着膜19を成膜する。このとき、このはんだ蒸着膜19は、開口部18におけるフォトレジスト膜17端部の大きな段差により、開口部18内のBLM膜16及びその周囲のパッシベーション膜15上のはんだ蒸着膜19とフォトレジスト膜17上のはんだ蒸着膜19とに分断される(図16参照)。
【0009】
次いで、リフトオフ技術を用いて、ウェーハをレジスト剥離液に浸した状態で加熱揺動処理を行なって、フォトレジスト膜17と共にそのフォトレジスト膜17上のはんだ蒸着膜19を除去する。こうして、BLM膜16及びその周囲のパッシベーション膜15を被覆するはんだ蒸着膜19のみを残存させる(図17参照)。
【0010】
次いで、いわゆるウェットバックと呼ばれる加熱溶融処理を行う。即ち、はんだ蒸着膜19表面にフラックスを塗布した後、N2 (窒素)雰囲気下において段階的に昇温すると、はんだ蒸着膜19はそれ自身の表面張力により収縮して、BLM膜16上で自己整合的にはんだボールバンプ20となる。このようにして、半導体基板11表面に形成したLSIの外部接続端子としてのAl電極パッド12上に、BLM膜16を介して、はんだボールバンプ20を形成する(図18参照)。
【0011】
次いで、はんだボールバンプ20が形成された半導体基板11をダイシングして、個々のデバイス・チップ21に分割した後、このデバイス・チップ21のはんだボールバンプ形成面を下向きにしてプリント配線基板22に対向させる。なお、このときのプリント配線基板22は、例えばガラスエポキシ基板23上に配線パターンをなすCuランド24が形成され、このCuランド24上に共晶はんだ膜25が予備付けされている。また、Cuランド24以外の表面はソルダーレジスト膜26によって覆われている。
そして、プリント配線基板22の共晶はんだ膜25が予備付けされたCuランド24とデバイス・チップ21のはんだボールバンプ20とを位置合わせした後に、両者を加熱溶着させる。このようにして、デバイス・チップ21のプリント配線基板22へのフリップチップ実装を完了する(図19参照)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、はんだボールバンプ20を介してデバイス・チップ21をプリント配線基板22にフリップチップ実装する前には、デバイス・チップ21のはんだボールバンプ接合部の電気特性を診断するための電気的検査(通称:ぺレットチェック)が行われる。この電気的検査は、半導体基板11のダイシング前に行われる場合とダイシング後に行われる場合とがあるが、いずれにしても従来は仕上がり後のはんだボールバンプ20の頂頭部に検査装置の電気測定プローブを接触させ、接触抵抗測定や動作試験を行っていた。
【0013】
しかしながら、デバイス・チップ21がこのような電気的検査に合格しても、これをフリップチップ実装したプリント配線基板22を更に別部品と組み合わせたりして最終製品にまで組み立てた後、出荷前検査を行う段階において、初めてはんだボールバンプ20の接合不良が検出される場合がある。
【0014】
このようなはんだボールバンプ20の接合不良の原因としては、BLM膜16の表面に僅かに残ったポリイミド膜14やフォトレジスト膜17の残渣がBLM膜16とはんだボールバンプ20との間の接合強度を低下させていること、BLM膜16やはんだ膜19に含まれる微量の不純物がこれら両膜間における金属原子の拡散係数を変化させ、BLM膜16とはんだボールバンプ20との電気的接続に重要な役割を果たすCu−Sn合金層が十分に形成されていないこと等、はんだボールバンプ20の形成プロセスにおける極めて微妙な異変によってBLM膜16とはんだボールバンプ20との接合が所定の強度を保持していないことが考えられる。そして、このような異変が、最終製品の出荷前検査のような過酷な温度サイクルを繰り返し経るうちに、はんだボールバンプ20の接合不良として顕在化されるのである。
【0015】
このように、製品の組み立て等が進んだ段階においてはんだボールバンプ20の接合不良が検出されると、この情報がはんだボールバンプ20の形成プロセスにフィードバックされるまでの時間差が大きくなり、このタイムラグの間に不良デバイス・チップが生産され続け、大量の不良製品の発生を引き起こすおそれがある。従って、デバイス・チップ21をプリント配線基板22にフリップチップ実装する工程に先立って、従来の電気測定プローブによるはんだボールバンプ20の電気特性検査とは別に、はんだボールバンプ20の接合不良を高感度に判定することができる手段を確立することが切望されている。
【0016】
そこで本発明は、こうした事情を鑑みてなされたものであり、実装基板へのチップ実装に先立って、はんだバンプの形成プロセスに起因するはんだバンプの接合不良を検出し、その接合特性の良否を簡便かつ高感度に判定することが可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、過酷な温度サイクルを用いて行われる出荷前検査において不良と判定された製品の中に、はんだバンプの形成プロセスにおける不具合を原因とするはんだバンプの接合不良が多く含まれており、かつこのはんだバンプの接合不良がはんだバンプを上方に引っ張る際の引っ張り強度やはんだバンプの破断面の状態によく反映されている事実を見出した。
【0018】
即ち、はんだバンプの接合特性が良好な良品サンプルとはんだバンプの接合特性が良好でない不良品サンプルとを用い、デバイス・チップのはんだバンプをプローブによって上方に引っ張って破断させる実験を行ったところ、良品サンプルの場合、そのはんだバンプの破断が延性破断モードとなり、その破断状態を観察すると、デバイス・チップ側にはんだ残膜が十分に残存しており、はんだバンプの下地の露出は殆ど認められないか、或いは極めて少なかった。また、はんだバンプの破断限界のプローブ荷重、即ち引っ張り強度はある基準値を越えた。
これに対し、不良品サンプルの場合には、そのはんだバンプの破断が脆性破断モードとなり、その破断状態を観察すると、デバイス・チップ側にはんだ残膜が殆ど残存しないか、不規則な島状のはんだ残膜が僅かに残存するにすぎず、はんだバンプの下地の露出面積が大きくなっていた。また、そのはんだバンプの破断限界における引っ張り強度は、延性破断時の基準値に達しなかった。
【0019】
従って、こうした実験結果に基づいて検討を重ね、上記課題を解決するための手段として、以下の本発明に係る半導体装置の製造方法を想到した。
即ち、請求項1に係る半導体装置の製造方法は、デバイス・チップの電極パッド部にはんだバンプを形成するはんだバンプ形成工程と、このはんだバンプをデバイス・チップの主面に略垂直な方向に引っ張り上げて、はんだバンプを破断させるはんだバンプ破断工程と、このはんだバンプの破断限界のプローブ荷重に基づいてはんだバンプの接合特性の良否を判定する検査工程とを有する半導体装置の製造方法において、はんだバンプの破断工程は、はんだバンプを挟持可能なハサミ状の治具をもつ物理測定プローブではんだバンプを挟持することによって、はんだバンプと物理測定プローブとを固着させて行うことを特徴とする。
【0020】
このように請求項1に係る半導体装置の製造方法においては、デバイス・チップのはんだバンプを上方に引っ張り上げてはんだバンプを破断させ、その際のはんだバンプの引っ張り強度を指標としてはんだバンプの接合特性の良否を判定する検査を行う。即ち、予め良品サンプルと不良品サンプルとを用いた実験によって設定した引っ張り強度の基準値を越える場合には、はんだバンプの接合特性が良好であると判定し、その基準値に達しない場合には、はんだバンプの接合特性が不良であると判定する。
このため、はんだバンプ形成工程における異常、例えばはんだバンプとその下地膜との界面における有機物残渣により接合強度不良が突発的に発生し、しかもこの異常が従来の電気特性検査によっては検出することができない場合であっても、このはんだバンプの形成プロセスに起因するはんだバンプの接合不良が検出され、その接合特性の良否が簡便かつ高感度に判定される。
【0021】
従って、このようなはんだバンプの接合特性の良否を判定する検査工程を半導体装置の製造ラインに組み込んで、デバイス・チップの実装基板への実装工程に先立って行うことにより、厳しく良品選別されたバンプ形成チップのみが実装基板に実装され、製品デバイスとして組み立てられることになるため、最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性が従来の製造工程によるものと比較して大幅に向上する。また、はんだバンプの接合不良が検出された場合においても、その情報がはんだバンプの形成プロセスにフィードバックされるまでの時間も従来より短縮されるため、その間における大量の不良製品の発生が抑制される。
【0022】
また、請求項2に係る半導体装置の製造方法は、デバイス・チップの電極パッド部にはんだバンプを形成するはんだバンプ形成工程と、このはんだバンプをデバイス・チップの主面に略垂直な方向に引っ張り上げて、はんだバンプを破断させるはんだバンプ破断工程と、このはんだバンプの破断面の状態に基づいてはんだバンプの接合特性の良否を判定する検査工程とを有する半導体装置の製造方法において、はんだバンプ破断工程は、はんだバンプを挟持可能なハサミ状の治具をもつ物理測定プローブではんだバンプを挟持することによって、はんだバンプと物理測定プローブとを固着させて行うことを特徴とする。
【0023】
このように請求項2に係る半導体装置の製造方法においては、デバイス・チップのはんだバンプを上方に引っ張り上げてはんだバンプを破断させ、その際のはんだバンプの破断面の状態を指標としてはんだバンプの接合特性の良否を判定する検査を行う。即ち、予め良品サンプルと不良品サンプルとを用いた実験よって設定した破断状態を基準として、デバイス・チップ側の破断面にはんだ残膜がより多く残存し、はんだバンプの下地の露出がより少ない場合は、はんだバンプの接合特性が良好であると判定し、デバイス・チップ側の破断面にはんだ残膜がより少なくしか残存せず、はんだバンプの下地の露出がより多い場合には、はんだバンプの接合特性が不良であると判定する。
【0024】
このため、はんだバンプ形成工程における異常、例えばはんだバンプとその下地膜との界面における有機物残渣により接合強度不良が突発的に発生し、しかもこの異常が従来の電気特性検査によっては検出することができない場合であっても、このはんだバンプの形成プロセスに起因するはんだバンプの接合不良が検出され、その接合特性の良否が簡便かつ高感度に判定される。
【0025】
従って、このようなはんだバンプの接合特性の良否を判定する検査工程を半導体装置の製造ラインに組み込んで、デバイス・チップの実装基板への実装工程に先立って行うことにより、厳しく良品選別されたバンプ形成チップのみが実装基板に実装され、製品デバイスとして組み立てられることになるため、最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性が従来の製造工程によるものと比較して大幅に向上する。また、はんだバンプの接合不良が検出された場合においても、その情報がはんだバンプの形成プロセスにフィードバックされるまでの時間も従来より短縮されるため、その間における大量の不良製品の発生が抑制される。
【0026】
なお、上記請求項1に係るはんだバンプの引っ張り強度を指標とする検査方法と上記請求項2に係るはんだバンプの破断面の状態を指標とする検査方法とを組み合わてはんだバンプの接合特性の良否を判定する検査工程としてもよい。この場合、両者は互いに補完・補強し合って、はんだバンプの接合特性の良否がより的確に判定されることになるため、更に一層厳しく良品選別されたバンプ形成チップのみが実装基板に実装されて、最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性は更に向上する。
【0029】
また、請求項3に係る半導体装置の製造方法は、上記請求項1又は2に係る半導体装置の製造方法において、前記はんだバンプ形成工程の後、前記検査工程の前に、デバイス・チップに所定の熱処理を加えて、はんだバンプの接合特性を加速的に劣化させる特性劣化加速工程を有していることを特徴とする。
このように請求項3に係る半導体装置の製造方法においては、検査工程の前にデバイス・チップに熱処理を加えることにより、はんだバンプや下地膜を構成する金属原子の熱拡散を敢えて過剰に進行させて、はんだバンプの接合特性の劣化が強制的に加速されるため、はんだバンプの接合特性の良否が判定されると共にその信頼性寿命が予測評価される。
このため、はんだバンプ形成工程における微妙な異常に起因してはんだバンプの接合不良が発生し、しかもこの微妙な異常が従来の電気特性検査によっては検出することができないばかりでなく、上記請求項1又は2に係る半導体装置の製造方法において特性劣化加速工程のない検査方法によっても検出することができない場合であっても、このはんだバンプの形成プロセスに起因するはんだバンプの接合不良が検出され、接合特性の良否が簡便かつ高感度に判定される。
従って、このようなはんだバンプの接合特性の良否を判定すると共にその信頼性寿命を予測評価する検査工程を半導体装置の製造ラインに組み込んで、デバイス・チップの実装基板への実装工程に先立って行うことにより、上記請求項1又は2に係る半導体装置の製造方法において特性劣化加速工程のない場合よりも更に厳しく良品選別されたバンプ形成チップのみが実装基板に実装されて、製品デバイスとして組み立てられるため、この最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性は、上記請求項1又は2に係る半導体装置の製造方法において特性劣化加速工程のない場合よりも更に向上する。
【0030】
また、請求項4に係る半導体装置の製造方法は、上記請求項3に係る半導体装置の製造方法において、前記特性劣化加速工程が、デバイス・チップに、100〜300℃の温度における50〜2000時間の熱処理を加える工程であることを特徴とする。
このように請求項4に係る半導体装置の製造方法においては、温度100〜300℃、50〜2000時間の熱処理を行うことにより、良品はんだバンプまでを不良品化することなく、はんだバンプの接合特性を加速的に劣化させることが可能な特性劣化加速工程としての高温長時間の熱処理が実現される。即ち、高温長時間の熱処理の条件として、熱処理温度や熱処理時間が上記の範囲より低い方へ外れると、はんだバンプの特性の劣化を加速する効果がなくなり、逆に高い方へ外れると、良品はんだバンプまでが不良品と判定されやすくなり、検査精度か低下する原因となるため、特性劣化加速工程としての高温長時間の熱処理の条件は、上記の温度100〜300℃、50〜2000時間が好適である。
なお、はんだバンプの特性劣化加速工程としては、通常の製品出荷前検査で採用されている温度サイクルを加える工程を用いてもよいが、高温長時間の熱処理を加える工程の方がより簡単である。また、高温長時間の熱処理の場合の雰囲気は、最終的な組み立て製品の使用環境が大気中であることから、所定の相対湿度に調整された大気とすれば通常は十分である。但し、はんだバンプ形成プロセスにおける特定の不具合の内容を詳細に検討したり、或いは劣化を定量的に解釈する必要がある場合には、たとえば窒素ガス雰囲気等の不活性ガス雰囲気を用いてもよい。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態は、デバイス・チップの電極パッド部にはんだボールバンプを形成するはんだボールバンプ形成工程の後、このはんだボールバンプを介してデバイス・チップをプリント配線基板にフリップチップ実装する実装工程の前に、はんだボールバンプに固着させたハサミ状の物理検査プローブをデバイス・チップの主面に略垂直な方向に上昇させて、はんだボールバンプを破断させると共に、その際のはんだボールバンプの引張り破壊強度及びバンプ破断面の状態に基づいてはんだボールバンプの接合特性の良否を判定する引張り破壊検査工程を設けたものである。
【0033】
このような本実施形態に係る半導体装置の製造方法を、図1〜図5を用いて詳細に説明する。ここで、図1〜図3はそれぞれ引張り破壊検査工程においてハサミ状の物理検査プローブを用いてデバイス・チップのはんだボールバンプを破断する様子を示す概略断面図、図4及び図5はそれぞれ引張り破壊検査工程におけるはんだボールバンプの破断面の状態を示す概略断面図である。
【0034】
先ず、図1に示されるようなはんだボールバンプ17が形成されているデバイス・チップ21を作製する。但し、このはんだボールバンプ17の形成工程は上記図15〜図19に示す従来の場合と同様であるため、その説明は省略する。
なお、このようにして作製したデバイス・チップ21においては、図1に示されるように、半導体基板11表面に形成されたLSI(図示せず)の外部接続端子としてAl電極パッド12が形成されている。また、その半導体基板11は、その全面がシリコン窒化膜及びポリイミド膜がこの順に積層されたパッシベーション膜15によって被覆されている。また、このパッシベーション膜15に開口された接続孔を介してAl系電極パッド12に接続するBLM膜16が形成されている。そして、このBLM膜16上に、はんだボールバンプ20が形成されている。
【0035】
なおここで、BLM膜16は、厚さ約0.1μmのCr膜、厚さ約1.0μmのCu膜、及び厚さ約0.1μmのAu膜がこの順に積層された3層構造となっている。また、はんだボールバンプ20は、97%Pb−3%Sn合金を構成材料としている。そして、これらBLM膜16とはんだボールバンプ20との接触面積は、6.4×103 〜2.8×10 4μm2 とする。
【0036】
次いで、このデバイス・チップ21に形成されているはんだボールバンプ20に対して、引張り破壊検査を行う。
即ち、図1に示されるように、デバイス・チップ21を引張り試験機にセットして、このデバイス・チップ21の上方に、ハサミ状の物理測定プローブ31を配置する。ここで、ハサミ状の物理測定プローブ31とは、デバイス・チップ21のはんだボールバンプ20を挟持するためのハサミ状の治具をもち、上下方向に移動可能な物理検査プローブをいう。そして、デバイス・チップ21のはんだボールバンプ20との位置合わせを行った後、ハサミ状の物理測定プローブ31を図中の矢印で示す方向に下降させる。
【0037】
なお、はんだボールバンプ20の高さ及び大きさはデバイス・チップの種類によって異なる。例えば、チップ周辺に配列されたAl電極パッド12の直上領域にそのままはんだボールバンプ20が配列される場合には、その高さは65μm前後とされるが、BGAのようにAl電極パッド12の直上領域外にも再配列される場合には隣接するはんだボールバンプ20の接触のおそれが少なくなる分、はんだボールバンプ20を大型化することが可能となり、125μm前後とされる。従って、物理測定プローブ31のハサミ状の治具は、はんだボールバンプ20の大きさに合わせて最適化することが必要である。
【0038】
続いて、図2に示されるように、物理測定プローブ31のハサミ状の治具を用いてはんだボールバンプ20を挟持し、このはんだボールバンプ20に物理測定プローブ31を固着させる。
【0039】
続いて、図3に示されるように、はんだボールバンプ20に固着させた物理測定プローブ31を図中の矢印で示す方向に上昇させる。このとき、このハサミ状の物理測定プローブ31には、はんだボールバンプ20が破断するまで荷重を加えていく。また、このハサミ状の物理測定プローブ31の引き上げ速度と引き上げ距離は、それぞれ、
引き上げ速度:0.1mm/秒
引き上げ距離:0.5mm
とする。
【0040】
この結果、はんだボールバンプ20は上方に引っ張られ、遂には下地のBLM膜16近傍から破断される。このとき、はんだボールバンプ20が破断に至るまでの間に物理測定プローブ31に加えた荷重、即ちはんだボールバンプ20の引張り破壊強度を試験機に備え付けのロードセル(図示せず)によって検出し、そのピーク値及びバンプ破断面の状態に基づいて、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する。
【0041】
ここで、本発明者が行った引張り破壊検査の評価結果の一例として、はんだボールバンプ20の接合特性が良好な場合のバンプ破断面の状態とはんだボールバンプ20の接合特性が良好でない場合のバンプ破断面の状態とをそれぞれ図4及び図5に比較して示す。
【0042】
通常の製品ロットから抜き取った良品サンプルの場合、即ちはんだボールバンプ20の品質が良好で、またBLM膜16との合金化反応も十分に進行して優れた下地密着性が達成されているデバイス・チップ21の場合、図4に示されるように、はんだボールバンプ20が物理測定プローブ31を用いて破断された後の半導体基板11側のバンプ破断面は、延性破断されたはんだボールバンプ20の一部であるはんだ残膜20aが下地のBLM膜16表面の全体を覆うように残存した状態となっていた。また、このときのはんだボールバンプ20の破断限界のプローブ荷重、即ち引張り破壊強度は、60〜62gfであった。
【0043】
これに対して、はんだボールバンプ20の形成工程において不具合が発生した製品ロットから抜き取った不良品サンプルの場合、即ちはんだボールバンプ20の品質が不良で、BLM膜16との下地密着性が不足しているデバイス・チップ21の場合、図5に示されるように、はんだボールバンプ20が物理測定プローブ31を用いて破断された後の半導体基板11側のバンプ破断面においては、脆性破断されたはんだボールバンプ20の一部であるはんだ残膜が殆ど残存せず、僅かに残存するはんだ残膜20bが下地のBLM膜16表面の一部を覆って、茶褐色に変色したBLM膜16表面の大部分が露出した状態となっていた。また、このときのはんだボールバンプ20の破断限界の引張り破壊強度は、55gfであった。
【0044】
このようにして、良品サンプルの場合及び不良品サンプルの場合におけるはんだボールバンプ20の引張り破壊強度とバンプ破断面の状態のデータを蓄積して、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する基準を設定することが可能になる。
従って、はんだボールバンプ20の接合特性の良否が不明なサンプルを対象にする場合、はんだボールバンプ20をハサミ状の物理測定プローブ31を用いて破断する引張り破壊検査を行って、はんだボールバンプ20の引張り破壊強度を測定すると共に半導体基板11側のバンプ破断面を観察し、その結果を設定した基準と照らし合わせることにより、従来の電気特性検査によっては検出することができないような異常、例えばはんだボールバンプ20とその下地のBLM膜16との界面における有機物残渣による接合強度不良がはんだボールバンプ形成工程において突発的に発生した場合であっても、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を簡便かつ高感度に判定することが可能になる。
【0045】
そして、このようなはんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する引張り破壊検査工程を半導体装置の製造ラインに組み込み、デバイス・チップ21のプリント配線基板へのフリップチップ実装工程に先立って行うことにより、厳しく接合特性を良品選別されたはんだボールバンプ20が形成されたデバイス・チップ21のみがフリップチップ実装され、製品デバイスとして組み立てられることになるため、この最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性を従来の製造工程によるものと比較して大幅に向上させることができる。
また、はんだボールバンプ20の接合不良が検出された場合においても、その情報がはんだボールバンプ20の形成プロセスにフィードバックされるまでの時間が従来よりも短縮されるため、その間における大量の不良製品の発生を抑制することができる。
【0046】
なお、本実施形態におけるはんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する引張り破壊検査方法は、文字通り破壊的手法であるため、製造ロットごとに所定数をサンプリングしたデバイス・チップ21を対象として行うものとする。
【0047】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態は、デバイス・チップの電極パッド部にはんだボールバンプを形成するはんだボールバンプ形成工程に続いて、このデバイス・チップに所定の熱処理を加えてはんだボールバンプの接合特性を加速的に劣化させる特性劣化加速工程を経た後、このはんだボールバンプを介してデバイス・チップをプリント配線基板に実装する実装工程の前に、はんだボールバンプに固着させたハサミ状の物理検査プローブをデバイス・チップの主面に略垂直な方向に上昇させて、はんだボールバンプを破断させると共に、その際のはんだボールバンプの引張り破壊強度及びバンプ破断面の状態に基づいてはんだボールバンプの接合特性の良否を判定する引張り破壊検査工程を設けたものである。即ち、上記第1の実施形態における引張り破壊検査工程の前に、特性劣化加速工程を設けたものである。
【0048】
このような本実施形態に係る半導体装置の製造方法を、図1〜図6を用いて詳細に説明する。ここで、図6は特性劣化加速工程による良品/不良品はんだボールバンプの引張り破壊強度とバンプ破断面の異常発生率の変化を示すグラフである。なお、図1〜図5は上記第1の実施形態の場合と同様であるため、本実施形態においてそのまま流用する。
【0049】
先ず、図1に示されるようなはんだボールバンプ17が形成されているデバイス・チップ21を作製する。但し、このはんだボールバンプ17の形成工程は上記図15〜図19に示す従来の場合と同様であるため、その説明は省略する。
次いで、このデバイス・チップ21に形成されているはんだボールバンプ20に対する引張り破壊検査を行う前に、高温長時間の熱処理を加える。例えば加熱オーブン内の大気雰囲気中にデバイス・チップ21をセットして、設定温度150℃において220時間だけ放置する。
【0050】
ところで、デバイス・チップ21に対しては、はんだボールバンプ20が完成されるまでのはんだ膜の成膜工程やウェットバック工程において所定の熱履歴が既に加えられている。このため、Cr膜/Cu膜/Au膜の3層構造をなすBLM膜16の最上層のAu膜とその下の層である厚いCu膜の一部にははんだ膜の成分元素であるPbやSnが拡散して合金層が形成されており、Cu膜の下層側と、最下層のCr膜は未反応状態で残っている。この金属拡散や合金化反応の進行具合は、不純物のわずかな混入や温度変化によっても容易に変動してしまう。つまり、はんだボールバンプ接合部は、各々の成分元素が微妙なバランスを保って存在する極めて複雑な多元素系となっている。
従って、このようなはんだボールバンプ20が形成されているデバイス・チップに対して引張り破壊検査を行う前に高温長時間の熱処理を加えることは、BLM膜16やはんだボールバンプ20の構成原子の熱拡散を敢えて過剰に進行させることになり、信頼性寿命を予測評価するためのはんだボールバンプの接合特性を加速的に劣化させる特性劣化加速試験の意味合いをもつ。このときの高温長時間の熱処理は、当然、はんだ膜の成膜工程やウェットバック工程において加えられる熱履歴よりも総熱エネルギー量の大きいものでなければならない。
【0051】
次いで、このような特性劣化加速試験として、温度150℃、220時間の高温長時間の熱処理を加えたデバイス・チップ21のはんだボールバンプ20に対して、引張り破壊検査を行う。
即ち、図1に示されるように、デバイス・チップ21を引張り試験機にセットして、ハサミ状の物理測定プローブ31とデバイス・チップ21のはんだボールバンプ20との位置合わせを行った後、このハサミ状の物理測定プローブ31を図中の矢印で示す方向に下降させる。
【0052】
続いて、図2に示されるように、物理測定プローブ31のハサミ状の治具を用いてはんだボールバンプ20を挟持し、はんだボールバンプ20にハサミ状の物理測定プローブ31を固着させた後、図3に示されるように、このハサミ状の物理測定プローブ31を図中の矢印で示す方向に上昇させる。このとき、ハサミ状の物理測定プローブ31には、はんだボールバンプ20が破断するまで荷重を加えていく。また、このハサミ状の物理測定プローブ31の引き上げ速度と引き上げ距離は、それぞれ上記第1の実施形態の場合と同様とする。
【0053】
この結果、はんだボールバンプ20は上方に引っ張られ、遂には下地のBLM膜16近傍から破断される。このとき、はんだボールバンプ20が破断に至るまでの間に物理測定プローブ31に加えた荷重、即ちはんだボールバンプ20の引張り破壊強度を試験機に備え付けのロードセルによって検出し、そのピーク値及びバンプ破断面の状態に基づいて、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する。
【0054】
ここで、本発明者が行った引張り破壊検査の評価結果の一例として、はんだボールバンプ20の接合特性が良好な場合のバンプ破断面の状態とはんだボールバンプ20の接合特性が良好でない場合のバンプ破断面の状態とをそれぞれ図4及び図5に比較して示す。
【0055】
デバイス・チップ21のはんだボールバンプ20の品質が良好で、またBLM膜16との合金化反応も十分に進行して優れた下地密着性が達成されている良品サンプルの場合には、引張り破壊検査の前に温度150℃、220時間の高温長時間の熱処理を加えても、図4に示されるように、半導体基板11側のバンプ破断面には、延性破断されたはんだボールバンプ20の一部であるはんだ残膜20aが下地のBLM膜16表面の全体を覆うように残存した状態となっていた。また、このときのはんだボールバンプ20の引張り破壊強度は、62〜63gfと、引張り破壊検査の前に高温長時間の熱処理を加えない場合と殆ど変化がなかった。
【0056】
これに対して、デバイス・チップ21のはんだボールバンプ20の品質が不良で、BLM膜16との下地密着性が不足している不良品サンプルの場合には、引張り破壊検査の前に温度150℃、220時間の高温長時間の熱処理を加えると、図5に示されるように、半導体基板11側のバンプ破断面には、脆性破断されたはんだボールバンプ20の一部であるはんだ残膜が殆ど残存せず、僅かに残存するはんだ残膜20bが下地のBLM膜16表面の一部を覆って、茶褐色に変色したBLM膜16表面の大部分が露出した状態となっていた。また、このときのはんだボールバンプ20の破断限界の引張り破壊強度は、43gfと、同じ不良品サンプルであっても、引張り破壊検査の前に高温長時間の熱処理を加えない場合と比べると12gf程度更に低下していた。
【0057】
次に、引張り破壊検査前の高温長時間の熱処理における温度を150℃に維持したまま、放置時間を50〜260時間の範囲において変化させた場合のはんだボールバンプ20の引張り破壊強度及びバンプ破断面の異常発生率を測定した。なおここで、バンプ破断面の異常発生率とは、デバイス・チップ1個当たりのはんだボールバンプ20の測定数25個のうち、図5に示されるように、半導体基板11側のバンプ破断面に、脆性破断されたはんだボールバンプ20の一部であるはんだ残膜が全く残存しないか、僅かしか残存せず、茶褐色に変色したBLM膜16表面の大部分が露出した状態となっているはんだボールバンプ20の数の割合である。
【0058】
この測定の結果を、図6のグラフに示す。このグラフの横軸はデバイス・チップ21を温度150℃に放置した時間[時間]を示し、縦軸は白抜きのプロット(□−□、△−△、○−○)に対応するはんだボールバンプ20の引張り破壊強度[gf]、及び黒塗りのプロット(■−■、●−●)に対応するバンプ破断面の異常発生率[%]をそれぞれ示す。また、四角プロット(□−□、■−■)及び三角プロット(△−△)はそれぞれ良品はんだボールバンプの場合を表し、丸プロット(○−○、●−●)は不良品はんだボールバンプの場合を表す。
【0059】
良品はんだボールバンプの場合の引張り破壊強度は、高温長時間の熱処理を加えない場合、上記第1の実施形態において述べたように61〜62gfであったが、温度150℃の熱処理を加えた場合には、引張り破壊強度の値に多少の変動は生じるものの50〜260時間の範囲において殆ど変わらなかった。また、良品はんだボールバンプの場合のバンプ破断面の異常発生率も、220時間くらいまでは殆ど増加せず、220時間を越えると僅かに増加し始め、更に240時間を越えると急激に増大していった。
【0060】
これに対して、不良品はんだボールバンプの場合の引張り破壊強度は、高温長時間の熱処理を加えない場合、上記第1の実施形態において述べたように55gfであったが、温度150℃の熱処理を加えた場合には、この引張り破壊強度の値は、220時間を越えると急速に低下し始め、240時間経過後においては43gfまで低下した。また、不良品はんだボールバンプの場合のバンプ破断面の異常発生率は、130時間を越えるあたりから急激に上昇し始め、240時間経過後においてはバンプ破断面の異常発生率が100%となり、全数に異常が発生した。
【0061】
また、不良品はんだボールバンプの場合、良品はんだボールバンプの場合に比べてバンプ破断面に異常が発生するまでの高温熱処理時間、即ち寿命が著しく短縮しており、この寿命は引張り破壊強度が低下し始める高温熱処理時間とおおよそ一致していた。即ち、はんだボールバンプ20の引張り破壊強度とバンプ破断面の性状変化との間には強い相関があり、引張り試験機による引張り破壊強度の測定とバンプ破断面の観察とが互いに補完・補強的な検査手法となり得ることが裏付けられた。
【0062】
このようにして、良品サンプルの場合及び不良品サンプルの場合におけるはんだボールバンプ20の引張り破壊強度及びバンプ破断面の異常発生率のデータを蓄積して、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する基準を設定することが可能になる。
【0063】
従って、はんだボールバンプ20の接合特性の良否が不明なサンプルを対象にする場合、例えば温度150℃、220〜240時間の高温長時間の熱処理を加えた後に引張り破壊検査を行って、はんだボールバンプ20が物理測定プローブ31を用いて破断された際のはんだボールバンプ20の引張り破壊強度と半導体基板11側のバンプ破断面の異常発生率を測定し、その結果を設定した基準と照らし合わせることにより、従来の電気特性検査によっても、上記第1の実施形態の引張り破壊検査によっても検出することができないような微妙な異常がはんだボールバンプ形成工程において突発的に発生した場合であっても、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を簡便かつ高感度に判定することが可能になる。
【0064】
そして、このようなはんだボールバンプ接合部の劣化を意図的に促進させる特性劣化加速工程を経たはんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する引張り破壊検査工程を半導体装置の製造ラインに組み込み、デバイス・チップ21のプリント配線基板へのフリップチップ実装工程に先立って行うことにより、上記第1の実施形態の場合よりも更に厳しく接合特性を良品選別されたはんだボールバンプ20が形成されたデバイス・チップ21のみがフリップチップ実装され、製品デバイスとして組み立てられることになるため、この最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性を上記第1の実施形態の場合と比較して更に向上させることができる。
【0065】
なお、本実施形態におけるはんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する引張り破壊検査方法は、文字通り破壊的手法であるため、製造ロットごとに所定数をサンプリングしたデバイス・チップ21を対象として行うものとする。
【0066】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態は、デバイス・チップの電極パッド部にはんだボールバンプを形成するはんだボールバンプ形成工程の後、このはんだボールバンプを介してデバイス・チップをプリント配線基板に実装する実装工程の前に、はんだボールバンプに固着させた加熱可能な棒状の物理検査プローブをデバイス・チップの主面に略垂直な方向に上昇させて、はんだボールバンプを破断させると共に、その際のはんだボールバンプの引張り破壊強度及びバンプ破断面の状態に基づいてはんだボールバンプの接合特性の良否を判定する引張り破壊検査工程を設けたものである。即ち、はんだボールバンプの引張り破壊検査工程において、上記第1の実施形態におけるハサミ状の物理検査プローブの代わりに、加熱可能な棒状の物理検査プローブを用いたものである。
【0067】
このような本実施形態に係る半導体装置の製造方法を、図7〜図9を用いて詳細に説明する。ここで、図7〜図9はそれぞれ引張り破壊検査工程において加熱可能な棒状の物理検査プローブを用いてデバイス・チップのはんだボールバンプを破断する様子を示す概略断面図である。なお、上記図1〜図3の構成要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0068】
先ず、図7に示されるようなはんだボールバンプ17が形成されているデバイス・チップ21を作製する。但し、このはんだボールバンプ17の形成工程は上記図15〜図19に示す従来の場合と同様であるため、その説明は省略する。
【0069】
なお、このようにして作製したデバイス・チップ21は、図7に示されるように、半導体基板11表面に形成されたLSIの外部接続端子としてのAl電極パッド12上に、基体全面に純に積層されたシリコン窒化膜及びポリイミド膜からなるパッシベーション膜15に開口された接続孔を介して、厚さ約0.1μmのCr膜、厚さ約1.0μmのCu膜、及び厚さ約0.1μmのAu膜がこの順に積層された3層構造のBLM膜16が形成されており、更にこのBLM膜16上には、97%Pb−3%Sn合金を構成材料とするはんだボールバンプ20が形成されている。ここで、BLM膜16とはんだボールバンプ20との接触面積は、6.4×103 〜2.8×10 4μm2 とする。
【0070】
次いで、このデバイス・チップ21に形成されているはんだボールバンプ20に対して、引張り破壊検査を行う。
即ち、図7に示されるように、デバイス・チップ21を引張り試験機にセットして、このデバイス・チップ21の上方に、加熱可能な棒状の物理測定プローブ32を配置する。ここで、加熱可能な棒状の物理測定プローブ32とは、デバイス・チップ21のはんだボールバンプ20に突き刺すための加熱可能な棒状の治具をもち、上下方向に移動可能な物理検査プローブをいう。そして、デバイス・チップ21のはんだボールバンプ20との位置合わせを行った後、棒状の治具を加熱した状態で物理測定プローブ32の図中の矢印で示す方向に下降させる。
【0071】
続いて、図8に示されるように、物理測定プローブ32の加熱した状態の棒状の治具をはんだボールバンプ20に突き刺す。このとき、物理測定プローブ32の棒状の治具は加熱されており、その先端部が接触するはんだボールバンプ20は部分的に溶融するため、容易に突き刺さる。その後、物理測定プローブ32の棒状の治具を冷却させることにより、この物理測定プローブ32の棒状の治具とはんだボールバンプ20とを固着させる。
【0072】
続いて、図9に示されるように、はんだボールバンプ20に固着させた棒状の物理測定プローブ32を図中の矢印で示す方向に上昇させる。このとき、棒状の物理測定プローブ32には、はんだボールバンプ20が破断するまで荷重を加えていく。また、この棒状の物理測定プローブ32の引き上げ速度と引き上げ距離は、それぞれ、
引き上げ速度:0.1mm/秒
引き上げ距離:0.5mm
とする。
【0073】
この結果、はんだボールバンプ20は上方に引っ張られ、遂には下地のBLM膜16近傍から破断される。このとき、はんだボールバンプ20が破断に至るまでの間に物理測定プローブ32に加えた荷重、即ちはんだボールバンプ20の引張り破壊強度を試験機に備え付けのロードセル(図示せず)によって検出し、そのピーク値及びバンプ破断面の状態に基づいて、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する。
【0074】
即ち、上記第1の実施形態の場合と同様に、はんだボールバンプ20の品質が良好で、またBLM膜16との合金化反応も十分に進行して優れた下地密着性が達成されている良品サンプルの場合と、はんだボールバンプ20の品質が不良で、BLM膜16との下地密着性が不足している不良品サンプルの場合におけるはんだボールバンプ20の引張り破壊強度とバンプ破断面の状態のデータを蓄積して、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する基準を設定する。
【0075】
その後、はんだボールバンプ20の接合特性の良否が不明なサンプルを対象にして、はんだボールバンプ20を物理測定プローブ32を用いて破断する引張り破壊検査を行い、はんだボールバンプ20の引張り破壊強度の測定とバンプ破断面の観察の結果を設定した基準と照らし合わせることにより、従来の電気特性検査によっては検出することができないような異常がはんだボールバンプ形成工程において突発的に発生した場合であっても、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を簡便かつ高感度に判定することが可能になる。
【0076】
そして、このようなはんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する引張り破壊検査工程を半導体装置の製造ラインに組み込み、デバイス・チップ21のプリント配線基板へのフリップチップ実装工程に先立って行うことにより、上記第1の実施形態の場合と同様に、最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性を従来の製造工程によるものと比較して大幅に向上させることができる。また、はんだボールバンプ20の接合不良についての情報がはんだボールバンプ20の形成プロセスにフィードバックされるまでの時間も従来より短縮されるため、その間における大量の不良製品の発生を抑制することができる。
【0077】
なお、本実施形態におけるはんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する引張り破壊検査方法は、文字通り破壊的手法であるため、製造ロットごとに所定数をサンプリングしたデバイス・チップ21を対象として行うものとする。
【0078】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態は、デバイス・チップの電極パッド部にはんだボールバンプを形成するはんだボールバンプ形成工程に続いて、このデバイス・チップに所定の熱処理を加えてはんだボールバンプの接合特性を加速的に劣化させる特性劣化加速工程を経た後、このはんだボールバンプを介してデバイス・チップをプリント配線基板に実装する実装工程の前に、はんだボールバンプに固着させた加熱可能な棒状の物理検査プローブをデバイス・チップの主面に略垂直な方向に上昇させて、はんだボールバンプを破断させると共に、その際のはんだボールバンプの引張り破壊強度及びバンプ破断面の状態に基づいてはんだボールバンプの接合特性の良否を判定する引張り破壊検査工程を設けたものである。即ち、上記第3の実施形態における引張り破壊検査工程の前に、上記第2の実施形態の場合と同様の特性劣化加速工程を設けたものである。
【0079】
このような本実施形態に係る半導体装置の製造方法を、図7〜図9を用いて詳細に説明する。なお、図7〜図9は上記第3の実施形態の場合と同様であるため、本実施形態にそのまま流用する。
【0080】
先ず、図7に示されるようなはんだボールバンプ17が形成されているデバイス・チップ21を作製する。但し、このはんだボールバンプ17の形成工程は上記図15〜図19に示す従来の場合と同様であるため、その説明は省略する。
【0081】
次いで、このデバイス・チップ21に形成されているはんだボールバンプ20に対する引張り破壊検査を行う前に、高温長時間の熱処理を加える。例えば加熱オーブン内の大気雰囲気中にデバイス・チップ21をセットして、設定温度150℃において220時間だけ放置する。このようにして、BLM膜16やはんだボールバンプ20の構成原子の熱拡散を敢えて過剰に進行させることにより、信頼性寿命を予測評価するためのはんだボールバンプ20の接合特性を加速的に劣化させる特性劣化加速試験を行う。
【0082】
次いで、このように加速劣化試験としての温度150℃、220時間の高温長時間の熱処理を加えたデバイス・チップ21のはんだボールバンプ20に対して、引張り破壊検査を行う。
即ち、図7に示されるように、デバイス・チップ21を引張り試験機にセットして、加熱可能な棒状の物理測定プローブ32とデバイス・チップ21のはんだボールバンプ20との位置合わせを行った後、棒状の治具を加熱した状態で物理測定プローブ32を図中の矢印で示す方向に下降させる。
【0083】
続いて、図8に示されるように、物理測定プローブ32の加熱した状態の棒状の治具をはんだボールバンプ20に突き刺した後、その棒状の治具を冷却させることにより、この物理測定プローブ32とはんだボールバンプ20とを固着させる。
【0084】
続いて、図9に示されるように、はんだボールバンプ20に固着させた棒状の物理測定プローブ32を図中の矢印で示す方向に上昇させる。このとき、棒状の物理測定プローブ32には、はんだボールバンプ20が破断するまで荷重を加えていく。また、この棒状の物理測定プローブ32の引き上げ速度と引き上げ距離は、それぞれ上記第3の実施形態の場合と同様とする。
【0085】
この結果、はんだボールバンプ20は上方に引っ張られ、遂には下地のBLM膜16近傍から破断される。このとき、はんだボールバンプ20が破断に至るまでの間に物理測定プローブ31に加えた荷重、即ちはんだボールバンプ20の引張り破壊強度を試験機に備え付けのロードセルによって検出する。
【0086】
次に、引張り破壊検査前の高温長時間の熱処理における温度を150℃に維持したまま、熱処理時間を50〜260時間の範囲において変化させた場合のはんだボールバンプ20のバンプ破断面の異常発生率及びはんだボールバンプ20の引張り破壊強度を測定する。その結果、上記第2の実施形態における図6のグラフに示す場合とほぼ同様のデータが得られた。
【0087】
このようにして、良品サンプルの場合及び不良品サンプルの場合におけるはんだボールバンプ20の引張り破壊強度及びバンプ破断面の異常発生率のデータを蓄積して、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する基準を設定した後、はんだボールバンプ20の接合特性の良否が不明なサンプルを対象にして、例えば温度150℃、220〜240時間の高温長時間の熱処理を加えた後にはんだボールバンプ20を物理測定プローブ32を用いて破断する引張り破壊検査を行い、はんだボールバンプ20の引張り破壊強度の測定及びバンプ破断面の観察の結果を設定した基準と照らし合わせることにより、従来の電気特性検査によっても、上記第3の実施形態の引張り破壊検査によっても検出することができないような微妙な異常がはんだボールバンプ形成工程において突発的に発生した場合であっても、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を簡便かつ高感度に判定することが可能になる。
【0088】
そして、このようなはんだボールバンプ接合部の劣化を意図的に促進させる特性劣化加速工程を経たはんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する引張り破壊検査工程を半導体装置の製造ラインに組み込み、デバイス・チップ21のプリント配線基板へのフリップチップ実装工程に先立って行うことにより、上記第1の実施形態の場合よりも更に厳しく接合特性を良品選別されたはんだボールバンプ20が形成されたデバイス・チップ21のみがフリップチップ実装され、製品デバイスとして組み立てられることになるため、この最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性を上記第3の実施形態の場合よりも更に向上させることができる。
【0089】
なお、本実施形態におけるはんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する引張り破壊検査方法は、文字通り破壊的手法であるため、製造ロットごとに所定数をサンプリングしたデバイス・チップ21を対象として行うものとする。
【0090】
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態は、デバイス・チップの電極パッド部にはんだボールバンプを形成するはんだボールバンプ形成工程を経て、このはんだボールバンプを介してデバイス・チップをプリント配線基板にフリップチップ実装する実装工程の後に、デバイス・チップをプリント配線基板の主面に略垂直な方向に上昇させて、はんだボールバンプを破断させると共に、その際のはんだボールバンプの引張り破壊強度及びバンプ破断面の状態に基づいてはんだボールバンプの接合特性の良否を判定する引張り破壊検査工程を設けたものである。
【0091】
このような本実施形態に係る半導体装置の製造方法を、図10〜図13を用いて詳細に説明する。ここで、図10及び図12はそれぞれ引張り破壊検査工程においてデバイス・チップのプリント配線基板へのフリップチップ実装後のはんだボールバンプを破断する様子を示す概略断面図、図11及び図13はそれぞれ図10及び図12の一部拡大図である。
【0092】
先ず、図10及び図11に示されるようなはんだボールバンプ17を介してデバイス・チップ21がプリント配線基板22にフリップチップ実装されている半導体装置を作製する。但し、このはんだボールバンプ17の形成工程及びデバイス・チップ21のプリント配線基板22への実装工程は上記図14〜図19に示す従来の場合と同様であるため、その説明は省略する。
【0093】
なお、このようにして作製した半導体装置は、図10及び図11に示されるように、デバイス・チップ21の半導体基板11表面に形成されたLSIの外部接続端子としてのAl電極パッド12上に、基体全面に積層されたシリコン窒化膜及びポリイミド膜からなるパッシベーション膜15に開口された接続孔を介して厚さ約0.1μmのCr膜、厚さ約1.0μmのCu膜、及び厚さ約0.1μmのAu膜がこの順に積層された3層構造のBLM膜16が形成されており、更にこのBLM膜16上に、97%Pb−3%Sn合金を構成材料とするはんだボールバンプ20が形成されている。ここで、BLM膜16とはんだボールバンプ20との接触面積は、6.4×103 〜2.8×10 4μm2 である。
【0094】
また、プリント配線基板22のガラスエポキシ基板23上には、配線パターンをなすCuランド24が形成され、このCuランド24上には共晶はんだ膜25が予備付けされている。また、Cuランド24以外の表面はソルダーレジスト膜26によって覆われている。
そして、プリント配線基板22上にデバイス・チップ21が下向きに対向し、プリント配線基板22の共晶はんだ膜25が予備付けされた複数ヶ所のCuランド24とデバイス・チップ21の複数個のはんだボールバンプ20とが加熱溶着されている。このようにして、デバイス・チップ21がプリント配線基板22にフリップチップ実装されている。
【0095】
次いで、このようにデバイス・チップ21がプリント配線基板22にフリップチップ実装されている半導体装置の複数個のはんだボールバンプ20に対して、引張り破壊検査を行う。
即ち、図10に示されるように、デバイス・チップ21を引っ張り試験機にセットして、上下方向に移動可能な物理測定プローブ33をデバイス・チップ21に固着させる。
【0096】
続いて、図12に示されるように、このデバイス・チップ21に固着させた物理測定プローブ33を図中の矢印で示す方向に上昇させる。このとき、物理測定プローブ33には、複数個のはんだボールバンプ20が全て破断するまで荷重を加えていく。
【0097】
この結果、図12及び図13に示されるように、デバイス・チップ21は上方に引っ張られ、遂には複数個のはんだボールバンプ20の全てが下地のBLM膜16近傍から破断される。このとき、複数個のはんだボールバンプ20の全てが破断に至るまでの間に物理測定プローブ33に加えた荷重、即ち複数個のはんだボールバンプ20の引張り破壊強度を引張り試験機に備え付けのロードセル(図示せず)によって検出し、そのピーク値及び破断面の状態に基づいて、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する。
【0098】
即ち、はんだボールバンプ20の品質が良好で、BLM膜16との合金化反応も十分に進行して優れた下地密着性が達成されている良品サンプルの場合と、はんだボールバンプ20の品質が不良で、BLM膜16との下地密着性が不足している不良品サンプルの場合における複数個のはんだボールバンプ20の引張り破壊強度とバンプ破断面の状態のデータを蓄積して、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する基準を設定する。
【0099】
その後、はんだボールバンプ20の接合特性の良否が不明なサンプルを対象にして、複数個のはんだボールバンプ20を物理測定プローブ33を用いて破断する引張り破壊検査を行い、複数個のはんだボールバンプ20の引張り破壊強度の測定し、バンプ破断面の観察して、その結果を設定した基準と照らし合わせることにより、従来の電気特性検査によっては検出することができないような異常がはんだボールバンプ形成工程において突発的に発生した場合であっても、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を簡便かつ高感度に判定することが可能になる。
【0100】
そして、このようなはんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する引張り破壊検査工程を半導体装置の製造ラインに組み込み、製品ロット全体のプリント配線基板22へのフリップチップ実装工程に先立ち、製品ロットから抜き取ったテスト用のデバイス・チップ21を先行的にプリント配線基板22にフリップチップ実装して、はんだバンプ20の接合特性の良否を判定することにより、上記第1の実施形態の場合と同様に、最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性を従来の製造工程によるものと比較して大幅に向上させることができる。また、はんだボールバンプ20の接合不良についての情報がはんだボールバンプ20の形成プロセスにフィードバックされるまでの時間も従来より短縮されるため、その間における大量の不良製品の発生を抑制することができる。
【0101】
なお、本実施形態におけるはんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する引張り破壊検査方法は、文字通り破壊的手法であるため、製造ロットごとに所定数をサンプリングしたデバイス・チップ21を先行的にプリント配線基板22にフリップチップ実装した半導体装置を対象として行うものとする。
【0102】
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態は、デバイス・チップの電極パッド部にはんだボールバンプを形成するはんだボールバンプ形成工程を経て、このはんだボールバンプを介してデバイス・チップをプリント配線基板にフリップチップ実装する実装工程に続き、この実装後の半導体装置に所定の熱処理を加えてはんだボールバンプの接合特性を加速的に劣化させる特性劣化加速工程を経た後に、デバイス・チップをプリント配線基板の主面に略垂直な方向に上昇させて、はんだボールバンプを破断させると共に、その際のはんだボールバンプの引張り破壊強度及びバンプ破断面の状態に基づいてはんだボールバンプの接合特性の良否を判定する引張り破壊検査工程を設けたものである。即ち、上記第5の実施形態における引張り破壊検査工程の前に、上記第2の実施形態の場合と同様の特性劣化加速工程を設けたものである。
【0103】
このような本実施形態に係る半導体装置の製造方法を、図10〜図13を用いて詳細に説明する。なお、図10〜図13は上記第3の実施形態の場合と同様であるため、そのまま流用するものである。
【0104】
先ず、図10及び図11に示されるようなはんだボールバンプ17を介してデバイス・チップ21がプリント配線基板22にフリップチップ実装されている半導体装置を作製する。但し、このはんだボールバンプ17の形成工程及びデバイス・チップ21のプリント配線基板22への実装工程は上記図14〜図19に示す従来の場合と同様であるため、その説明は省略する。
【0105】
次いで、このようにデバイス・チップ21がプリント配線基板22にフリップチップ実装されている半導体装置の複数個のはんだボールバンプ20に対して引張り破壊検査を行う前に、高温長時間の熱処理を加える。
例えば加熱オーブン内の大気雰囲気中に半導体装置をセットして、設定温度150℃において220時間だけ放置する。このようにして、BLM膜16やはんだボールバンプ20の構成原子の熱拡散を敢えて過剰に進行させることにより、信頼性寿命を予測評価するためのはんだボールバンプ20の接合特性を加速的に劣化させる特性劣化加速試験を行う。
【0106】
次いで、このように加速劣化試験としての高温長時間の熱処理を加えた半導体装置のデバイス・チップ21とプリント配線基板22とを接続しているはんだボールバンプ20に対して、引張り破壊検査を行う。
即ち、図10に示されるように、デバイス・チップ21を引っ張り引張り試験機にセットして、上下方向に移動可能な物理測定プローブ33をデバイス・チップ21に固着させた後、図12に示されるように、この物理測定プローブ33を図中の矢印で示す方向に上昇させる。このとき、物理測定プローブ33には、複数個のはんだボールバンプ20が全て破断するまで荷重を加えていく。
【0107】
この結果、図12及び図13に示されるように、デバイス・チップ21は上方に引っ張られ、遂には複数個のはんだボールバンプ20の全てが下地のBLM膜16近傍から破断される。このとき、複数個のはんだボールバンプ20の全てが破断に至るまでの間に物理測定プローブ33に加えた荷重、即ち複数個のはんだボールバンプ20の引張り破壊強度を引張り試験機に備え付けのロードセル(図示せず)によって検出し、そのピーク値及び破断面の状態に基づいて、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する。
【0108】
次に、引張り破壊検査前の高温長時間の熱処理における温度を150℃に維持したまま、熱処理時間を50〜260時間の範囲において変化させた場合の複数個のはんだボールバンプ20の引張り破壊強度とバンプ破断面の異常発生率を測定する。
その結果、上記第2の実施形態における図6のグラフに示す場合と(引張り強度は、バンプ1個当りの値に換算すると)ほぼ同様のデータが得られた。
【0109】
このようにして、良品サンプルの場合及び不良品サンプルの場合における複数個のはんだボールバンプ20の引張り破壊強度及びバンプ破断面の異常発生率のデータを蓄積して、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する基準を設定した後、はんだボールバンプ20の接合特性の良否が不明なサンプルを対象にして、例えば温度150℃、220〜240時間の高温長時間の熱処理を加えた後に複数個のはんだボールバンプ20を物理測定プローブ33を用いて破断する引張り破壊検査を行い、複数個のはんだボールバンプ20の引張り破壊強度の測定し、バンプ破断面の観察して、その結果を設定した基準と照らし合わせることにより、従来の電気特性検査によっても、上記第3の実施形態の引張り破壊検査によっても検出することができないような微妙な異常がはんだボールバンプ形成工程において突発的に発生した場合であっても、はんだボールバンプ20の接合特性の良否を簡便かつ高感度に判定することが可能になる。
【0110】
そして、このようなはんだボールバンプ接合部の劣化を意図的に促進させる特性劣化加速工程を経たはんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する引張り破壊検査工程を半導体装置の製造ラインに組み込み、製品ロット全体のプリント配線基板22へのフリップチップ実装工程に先立ち、製品ロットから抜き取ったテスト用のデバイス・チップ21を先行的にプリント配線基板22にフリップチップ実装して、はんだバンプ20の接合特性の良否を判定することにより、上記第5の実施形態の場合よりも更に厳しく接合特性を良品選別されたはんだボールバンプ20が形成されたデバイス・チップ21のみがフリップチップ実装されて、製品デバイスとして組み立てられることになるため、最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性を上記第5の実施形態の場合よりも更に向上させることができる。
【0111】
なお、本実施形態におけるはんだボールバンプ20の接合特性の良否を判定する引張り破壊検査方法は、文字通り破壊的手法であるため、製造ロットごとに所定数をサンプリングしたデバイス・チップ21を先行的にプリント配線基板22にフリップチップ実装した半導体装置を対象として行うものとする。
【0112】
以上、上記第1〜第6の実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、デバイス・チップやプリント配線基板の各材料膜の種類や膜厚、物理測定プローブの構成、引張り破壊検査の条件、特性劣化加速試験としての高温長時間の熱処理の条件等の細部については、適宜変更、選択、組合せが可能である。
【0113】
【発明の効果】
以上、詳細に説明した通り、本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、次のような効果を奏することができる。
即ち、請求項1に係る半導体装置の製造方法によれば、デバイス・チップのはんだバンプを上方に引っ張り上げてはんだバンプを破断させ、その際のはんだバンプの引張り破壊強度を指標としてはんだバンプの接合特性の良否を判定する検査を行うことにより、はんだバンプ形成工程における異常が突発的に発生し、しかもこの異常が従来の電気特性検査によっては検出することができない場合であっても、このはんだバンプの形成プロセスに起因するはんだバンプの接合不良を検出し、その接合特性の良否を簡便かつ高感度に判定することが可能になる。
従って、このようなはんだバンプの接合特性の良否を判定する検査工程を半導体装置の製造ラインに組み込んで、デバイス・チップの実装基板への実装工程に先立って行うことにより、厳しく良品選別されたバンプ形成チップのみが実装基板に実装され、製品デバイスとして組み立てられるため、最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性を従来よりも大幅に向上することができる。また、はんだバンプの接合不良が検出された場合に、その情報がはんだバンプの形成プロセスにフィードバックされるまでの時間が従来より短縮されるため、その間における大量の不良製品の発生を抑制することができる。
【0114】
また、請求項2に係る半導体装置の製造方法は、デバイス・チップのはんだバンプを上方に引っ張り上げてはんだバンプを破断させ、その際のバンプ破断面の状態を指標としてはんだバンプの接合特性の良否を判定する検査を行うことにより、はんだバンプ形成工程における異常が突発的に発生し、しかもこの異常が従来の電気特性検査によっては検出することができない場合であっても、このはんだバンプの形成プロセスに起因するはんだバンプの接合不良を検出し、その接合特性の良否を簡便かつ高感度に判定することが可能になる。
従って、このようなはんだバンプの接合特性の良否を判定する検査工程を半導体装置の製造ラインに組み込んで、デバイス・チップの実装基板への実装工程に先立って行うことにより、厳しく良品選別されたバンプ形成チップのみが実装基板に実装され、製品デバイスとして組み立てられるため、最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性を従来よりも大幅に向上することができる。また、はんだバンプの接合不良が検出された場合に、その情報がはんだバンプの形成プロセスにフィードバックされるまでの時間が従来より短縮されるため、その間における大量の不良製品の発生を抑制することができる。
なお、上記請求項1に係るはんだバンプの引張り破壊強度を指標とする検査方法と上記請求項2に係るバンプ破断面の状態を指標とする検査方法とを組み合わてはんだバンプの接合特性の良否を判定する検査工程とすることにより、互いに補完・補強し合って、はんだバンプの接合特性の良否をより的確に判定することが可能になるため、更に一層厳しく良品選別されたバンプ形成チップのみが実装基板に実装されて、最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性を更に向上させることができる。
【0117】
また、請求項3に係る半導体装置の製造方法によれば、はんだバンプを形成した後、はんだバンプの接合特性の良否を判定する検査を行う前に、デバイス・チップに所定の熱処理を加えてはんだバンプの接合特性を加速的に劣化させる特性劣化加速工程を設けることにより、はんだバンプや下地膜を構成する金属原子の熱拡散が過剰に進行して、はんだバンプの接合特性の劣化が強制的に加速されるため、はんだバンプ形成工程における微妙な異常に起因してはんだバンプの接合不良が発生し、しかもこの微妙な異常が従来の電気特性検査によっては検出することができないばかりでなく、上記請求項1又は2に係る半導体装置の製造方法において特性劣化加速工程のない検査方法によっても検出することができない場合であっても、このはんだバンプの形成プロセスに起因するはんだバンプの接合不良を検出し、その接合特性の良否を簡便かつ高感度に判定することが可能になると共に、その信頼性寿命を予測評価することが可能になる。
従って、このようなはんだバンプの接合特性の良否を判定すると共にその信頼性寿命を予測評価する検査工程を半導体装置の製造ラインに組み込んで、デバイス・チップの実装基板への実装工程に先立って行うことにより、上記請求項1又は2に係る半導体装置の製造方法において特性劣化加速工程のない場合より更に厳しく良品選別されたバンプ形成チップのみが実装基板に実装されて、製品デバイスとして組み立てられるため、最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性を上記請求項1又は2に係る半導体装置の製造方法において特性劣化加速工程のない場合より更に向上することができる。
【0118】
また、請求項4に係る半導体装置の製造方法によれば、温度100〜300℃、50〜2000時間の熱処理を行うことにより、特性劣化加速工程として高温長時間の熱処理を実現し、良品はんだバンプまでを不良品化することなく、はんだバンプの接合特性を加速的に劣化させることが可能になるため、上記請求項3に係る半導体装置の製造方法における最終的な製品デバイスの信頼性及び耐久性の更なる向上という効果を実現することができる。
【0120】
以上の説明からも明らかなように、本発明は、微細なデザインルールに基づいて設計され、高集積度、高性能、高信頼性を要求される将来の半導体装置の製造方法を実現することに極めて有効に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施形態に係る半導体装置の製造プロセスの引張り破壊検査工程においてハサミ状の物理検査プローブを用いてデバイス・チップのはんだボールバンプを破断する様子を示す概略断面図(その1)である。
【図2】本発明の第1及び第2の実施形態に係る半導体装置の製造プロセスの引張り破壊検査工程においてハサミ状の物理検査プローブを用いてデバイス・チップのはんだボールバンプを破断する様子を示す概略断面図(その2)である。
【図3】本発明の第1及び第2の実施形態に係る半導体装置の製造プロセスの引張り破壊検査工程においてハサミ状の物理検査プローブを用いてデバイス・チップのはんだボールバンプを破断する様子を示す概略断面図(その3)である。
【図4】本発明の第1及び第2の実施形態に係る半導体装置の製造プロセスの引張り破壊検査工程において良品はんだバンプが延性破断された破断面の状態を示す概略断面図である。
【図5】本発明の第1及び第2の実施形態に係る半導体装置の製造プロセスの引張り破壊検査工程において不良品はんだバンプが脆性破断された破断面の状態を示す概略断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造プロセスにおける特性劣化加速工程による良品/不良品はんだボールバンプの引張り破壊強度とバンプ破断面の異常発生率の変化を示すグラフである。
【図7】本発明の第3及び第4の実施形態に係る半導体装置の製造プロセスの引張り破壊検査工程において加熱可能な棒状の物理検査プローブを用いてデバイス・チップのはんだボールバンプを破断する様子を示す概略断面図(その1)である。
【図8】本発明の第3及び第4の実施形態に係る半導体装置の製造プロセスの引張り破壊検査工程において加熱可能な棒状の物理検査プローブを用いてデバイス・チップのはんだボールバンプを破断する様子を示す概略断面図(その2)である。
【図9】本発明の第3及び第4の実施形態に係る半導体装置の製造プロセスの引張り破壊検査工程において加熱可能な棒状の物理検査プローブを用いてデバイス・チップのはんだボールバンプを破断する様子を示す概略断面図(その3)である。
【図10】本発明の第5及び第6の実施形態に係る半導体装置の製造プロセスの引張り破壊検査工程においてデバイス・チップのプリント配線基板へのフリップチップ実装後のはんだボールバンプを破断する様子を示す概略断面図(その1)である。
【図11】図10の一部拡大図である。
【図12】本発明の第5及び第6の実施形態に係る半導体装置の製造プロセスの引張り破壊検査工程においてデバイス・チップのプリント配線基板へのフリップチップ実装後のはんだボールバンプを破断する様子を示す概略断面図(その2)である。
【図13】図12の一部拡大図である。
【図14】従来の半導体装置の製造プロセスを説明するための工程断面図(その1)である。
【図15】従来の半導体装置の製造プロセスを説明するための工程断面図(その2)である。
【図16】従来の半導体装置の製造プロセスを説明するための工程断面図(その3)である。
【図17】従来の半導体装置の製造プロセスを説明するための工程断面図(その4)である。
【図18】従来の半導体装置の製造プロセスを説明するための工程断面図(その5)である。
【図19】従来の半導体装置の製造プロセスを説明するための工程断面図(その6)である。
【符号の説明】
11…半導体基板、12…Al電極パッド、13…シリコン窒化膜、14…ポリイミド膜、15…パッシベーション膜、16…BLM膜、17…フォトレジスト膜、18…開口部、19…はんだ蒸着膜、20…はんだボールバンプ、20a、20b…はんだ残膜、21…デバイス・チップ、22…プリント配線基板、23…ガラスエポキシ基板、24…Cuランド、25…共晶はんだ膜、26…ソルダーレジスト膜、31、32、33…物理測定プローブ。
Claims (4)
- デバイス・チップの電極パッド部にはんだバンプを形成するはんだバンプ形成工程と、
前記はんだバンプを前記デバイス・チップの主面に略垂直な方向に引っ張り上げて、前記はんだバンプを破断させるはんだバンプ破断工程と、
前記はんだバンプの破断限界のプローブ荷重に基づいて前記はんだバンプの接合特性の良否を判定する検査工程と、を有する半導体装置の製造方法において、
前記はんだバンプ破断工程は、前記はんだバンプを挟持可能なハサミ状の治具をもつ物理測定プローブで前記はんだバンプを挟持することによって、前記はんだバンプと前記物理測定プローブとを固着させて行う
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - デバイス・チップの電極パッド部にはんだバンプを形成するはんだバンプ形成工程と、
前記はんだバンプを前記デバイス・チップの主面に略垂直な方向に引っ張り上げて、前記はんだバンプを破断させるはんだバンプ破断工程と、
前記はんだバンプの破断面の状態に基づいて前記はんだバンプの接合特性の良否を判定する検査工程と、を有する半導体装置の製造方法において、
前記はんだバンプ破断工程は、前記はんだバンプを挟持可能なハサミ状の治具をもつ物理測定プローブで前記はんだバンプを挟持することによって、前記はんだバンプと前記物理測定プローブとを固着させて行う
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法において、前記はんだバンプ形成工程の後、前記検査工程の前に、前記デバイス・チップに所定の熱処理を加えて前記はんだバンプの接合特性を加速的に劣化させる特性劣化加速工程を有している
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項3記載の半導体装置の製造方法において、前記特性劣化加速工程が、前記デバイス・チップに、100℃乃至300℃の温度における50時間乃至2000時間の熱処理を加える工程である
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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