JPH10308041A - 光記録媒体の製造方法 - Google Patents

光記録媒体の製造方法

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JPH10308041A
JPH10308041A JP1243698A JP1243698A JPH10308041A JP H10308041 A JPH10308041 A JP H10308041A JP 1243698 A JP1243698 A JP 1243698A JP 1243698 A JP1243698 A JP 1243698A JP H10308041 A JPH10308041 A JP H10308041A
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liquid
adhesive
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JP1243698A
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Reiko Yoshida
玲子 吉田
Gentaro Obayashi
元太郎 大林
Hitoshi Nobumasa
均 信正
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】貼り合わせ型光記録媒体の製造において、製造
工程を簡略化し、かつ光の照射されない部分の樹脂も硬
化可能であり、信頼性および耐久性に優れた光記録媒体
を提供すること、およびそのような光記録媒体を低コス
トで製造する方法を提供することにある。 【解決手段】本発明の光記録媒体の製造方法は、対向す
る2枚の基板の少なくとも一方の対向面上に記録層が設
けてあり、両対向面が接着剤で貼り合わされてなる光記
録媒体の製造方法であって、該接着剤として2液型接着
剤を用い、2枚の基板の内一方に2液型接着剤の一方の
樹脂を塗布、他方の基板あるいは一方の樹脂を塗布した
基板に2液型接着剤の他方の樹脂を塗布し、2枚の基板
を重ね合わせることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録層を有する
2枚の基板を貼り合わせてなる光記録媒体の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、両面記録型光記録媒体の貼り
合わせ構造として、2枚の光記録媒体単板の記録面どう
しを接着層を介して貼り合わせるいわゆる密着貼り合わ
せ構造が知られている。近年、光記録媒体の大容量化が
要求されてきており、光記録媒体基板の薄型化にともな
う強度保持のため、透明基板を貼り合わせるタイプを含
め、2枚以上の貼り合わせタイプが主流となりつつあ
る。これら貼り合わせ方法としては紫外線硬化型、2液
型接着剤を用いる方法がある。
【0003】2液型接着剤の接着方法としては、自動混
合吐出機を使用して2液を直前に混合して一方の基板に
塗布し、もう一方の基板を重ね合わせるタイプや、貼り
合わせる基板の一方に2液型接着剤の第1の液を、もう
一方に第2の液を塗布して重ね合わせるタイプがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、紫外線硬化型
接着剤を用いて貼り合わせる方法は、光記録媒体基板の
薄厚化にともなう強度保持のために透明基板を貼り合わ
せるタイプや半透明膜を形成した基板を貼り合わせるタ
イプには有効であるが、2枚以上の光記録媒体基板を貼
り合わせる用途には、基板に形成された記録膜を紫外線
などの硬化光がほとんど透過しないため光記録媒体基板
の全面を接着することができない。
【0005】そのため広範囲の温度領域において信頼性
が高く、紫外線等の硬化光が透過しない部分の貼り合わ
せが短時間で可能な方法として、2液型接着剤を使用す
る方法が特開平2−223031号公報、特開平7−3
7274号公報等として提案されている。しかしなが
ら、2液混合後の室温近辺でのポットライフが短いた
め、自動混合吐出機を使用した際には、混合部より先の
部分につまりを引き起こしやすいという欠点がある。ま
た、2液を別の基板に塗布してから重ね合わせ、2液を
接触して硬化させる方法では、均一に、かつ気泡が混入
しないように貼り合わせるのが困難であるという問題が
あった。さらに、2液を混合してから塗布する方法では
硬化までの時間が短く、混合後の粘度上昇のため、基板
間に均一に液を展延することが困難であった。
【0006】本発明はかかる課題を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、信頼性および耐久性に
優れた光記録媒体を提供すること、およびそのような光
記録媒体を低コストで製造する方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、対向す
る2枚の基板の少なくとも一方の対向面上に記録層が設
けてあり、両対向面が接着剤で貼り合わされてなる光記
録媒体の製造方法であって、該接着剤として2液型接着
剤を用い、2枚の基板のうち少なくとも一方に2液型接
着剤の第1の液を塗布する第1の工程と、いずれか一方
の基板に2液型接着剤の第2の液をドーナツ状に供給す
る第2の工程と、上記2枚の基板を第2の液を挟んで重
ね合わせ、第2の液を基板間に広げる第3の工程と、前
記接着剤を硬化させる第4の工程とを備えたことを特徴
とする光記録媒体の製造方法によって達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】第1の液はあらかじめ均一に塗布
し、一方、第2の液はドーナツ状に供給して、基板を重
ね合わせた後、基板間に広げるようにすることにより、
均一に、かつ気泡が混入しないように貼り合わせること
ができる。
【0009】本発明における光記録媒体の製造方法の具
体的な例としては、2枚の光記録単板を作製した後、い
ずれか一方の光記録単板の記録膜面に2液型接着剤の第
1の液を塗布し、その上から2液型接着剤の第2の液を
ドーナツ状に塗布する。次いでその上から第2の液を挟
み込むようにして他方の光記録単板を重ね合わせ、高速
で回転させて接着剤を展延し、100℃以下の低温で加
熱し、2液の反応を促進し硬化させる方法を用いること
ができる。また、2枚の光記録単板を作製した後、いず
れか一方の光記録単板の記録膜面に2液型接着剤の第1
の液を塗布、仮硬化し、その上から2液型接着剤の第2
の液をドーナツ状に塗布する。次いでその上から第2の
液を挟み込むようにして他方の光記録単板を重ね合わ
せ、高速で回転させて接着剤を展延し、100℃以下の
低温で加熱し、2液の反応を促進し硬化させる方法を用
いることができる。また、2枚の光記録単板を作製した
後、いずれか一方の光記録単板の記録膜面に2液型接着
剤の第1の液を塗布し仮硬化する。他方の光記録単板の
記録膜面に2液型接着剤の第2の液をドーナツ状に塗布
する。次いでその上から第2の液を挟み込むようにして
前記第1の液を塗布した光記録単板を重ね合わせ、高速
で回転させて接着剤を展延し、100℃以下の低温で加
熱し、2液の反応を促進し硬化させる方法等を用いるこ
とができるが、これらに限られるものではない。
【0010】2液型接着剤の第1の液の塗布方法として
は液の粘度に応じてスクリーン印刷法、スピンコート法
等が用いられる。粘度が数センチポイズから1000セ
ンチポイズ程度の接着剤を用いる場合にはスピンコート
法が好適であり、粘度がそれ以上の接着剤を用いる場合
にはスクリーン印刷法が好適である。
【0011】第1液は塗布後、仮硬化の工程を含んでも
良い。本発明における仮硬化とは、接着剤が完全に硬化
する条件よりも、弱い条件で硬化を行い、接着剤が流動
しなくなる程度に硬化させることを言う。仮硬化の方法
としては化学線、すなわち紫外線、電子線、ガンマ線な
どの活性エネルギー線の照射による硬化、熱硬化、自然
硬化等、何でも良いが、短時間で均一に仮硬化できるこ
とから、化学線硬化および/または熱硬化が好ましい。
従って、本発明に用いる2液型接着剤の第1の液、もし
くは、両方の液が、化学線硬化性および/または熱硬化
性を有することが好ましい。接着剤の化学線硬化性およ
び/または熱硬化性を向上するために、光重合開始剤や
熱重合開始剤を添加することも有効である。光重合開始
剤としては、例えば、アセトフェノン、ベンゾフェノ
ン、p−ジメチルアミノプロピオフェノンなどのケトン
系化合物、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエー
テルなどのベンゾイン系化合物、テトラメチルチウラム
モノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドな
どのスルフィド化合物、チオキサン、2−メチルチオキ
サンなどのチオキサン系化合物、ベンゾインパーオキサ
イドジ−t−ブチルパーオキサイドなどのパーオキサイ
ド系化合物などを好適に用いることができる。熱重合開
始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラ
ウロイルパーオキサイドなどの過酸化物やアゾビスイソ
ブチロニトリル、アゾビスイソ酪酸メチルなどのアゾ化
合物などを好適に用いることができる。
【0012】第1の液が仮硬化されていることにより、
第1の液を塗布したディスクの搬送工程および貼り合わ
せ工程において、第1の液が流出することを防止し、2
液を完全に接触させることができる。しかも、第1の液
は完全には硬化されていないので、接触により速やかに
反応が始まり、短時間で硬化が進行する。
【0013】2液型接着剤の第2の液の塗布は、他方の
基板を用いても良いし、第1の液を塗布した基板を用い
ることもできる。
【0014】第2の液を塗布した基板の上から、第2の
液を挟み込むようにしてもう一方の基板を重ね合わせ、
高速で回転させて貼り合わせる方法を用いると、高速回
転される2つの基板の間で、遠心力の作用によって樹脂
がほぼ均一に介在するように拡散するとともに、基板間
に内包されていた気泡もはじき出されるので、反り等の
少ない形状精度の高い光記録媒体が得られる。第1の液
をスピンコートで塗布した基板上に第2の液を塗布し、
この方法で貼り合わせる場合にはスピナーが1台でよい
ので、搬送工程が省略できるという利点がある。
【0015】2枚の基板を重ね合わせ、2液を接触させ
た後は、そのまま室温で硬化させても良いが、加熱処理
をすることによって接着剤の硬化速度を速めることがで
きる。接着剤の硬化前に100℃以上の高温に加熱する
ことは、記録層や基板に熱的な悪影響を与える可能性が
あるため好ましくない。硬化温度は100℃以下、好ま
しくは80℃以下、より好ましくは60℃以下である。
【0016】2液型接着剤としては重合可能なエチレン
性二重結合を分子内に少なくとも1つ以上有するモノマ
ーをベースとする、低温で硬化するものであれば何でも
用いることができるが、特にアクリル樹脂は硬化速度が
速いために好適に用いることができる。また、2液型ア
クリル樹脂は、ホットメルト型接着剤に比べて吸水率が
格段に小さいので、記録膜または反射膜等の腐食を防止
する効果が高く、長期保存性に優れた光記録媒体を作製
することができる。さらに、オーバーコートが省略で
き、工程の簡素化、低コスト化が可能である。2液型ア
クリル樹脂は2液の混合比に十分な余裕があるので混合
比管理が簡単であり容易な作業で確実な接着状態が得ら
れる。また高温時の接着強度が高いので、剥離を生じに
くく、信頼性および耐久性に優れた光記録媒体を作製す
ることができる。
【0017】2液型アクリル樹脂に用いる重合性モノマ
ーとしては、2官能や3官能や4官能や6官能の(メ
タ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。具体的には
2官能の(メタ)アクリル酸エステルとしてはトリプロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート等がある。3官能の(メ
タ)アクリル酸エステルとしてはトリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールト
リ(メタ)アクリレート等がある。4官能の(メタ)ア
クリル酸エステルとしてはテトラメチロールメタンテト
ラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート等がある。6官能の(メタ)アク
リル酸エステルとしてはジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート等がある。
【0018】また、2液型アクリル樹脂に用いる架橋性
オリゴマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリウレタン
(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレー
ト、シリコン(メタ)アクリレート等が挙げられる。具
体的にはポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレンクリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、ポリウ
レタンのジアクリレート、クレゾールノボラック型エポ
キシ(メタ)アクリレート等がある。
【0019】2液型アクリル樹脂の組成として特に好ま
しくはウレタンアクリレートおよび/またはエポキシア
クリレート20〜80重量%、単官能および/または多
官能アクリレート80〜20重量%の混合系が挙げられ
る。
【0020】2液型接着剤は一般に、一方の液に硬化触
媒を、他方の液に重合促進剤を含んだものが用いられ
る。硬化触媒としては、主に過酸化物が用いられ、例え
ば、ベンゾイルパーオキサイド、o−クロロベンゾイル
パーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド等のアシ
ルパーオキサイド類、ジイソプロピルベンゼンパーオキ
サイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハ
イドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキ
サイド等のハイドロパーオキサイド類、メチルエチルケ
トンパーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキ
サイド、アセチルアセトンパーオキサイド、メチルシク
ロヘキサノンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオ
キサイド等のケトンパーオキサイド類等が挙げられる。
重合促進剤は、無機又は有機金属塩や3級アミンが主と
して用いられ、例えばオクチル酸、ナフテン酸の銅、
鉄、錫、コバルトの金属塩、アセチルアセトンバナジウ
ム、銅、鉄、亜鉛、チタン、アルミニウム、マンガン等
の遷移金属の炭酸塩、硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩、塩基性
炭酸塩、塩基性硫酸塩、塩基性塩酸塩、塩基性硝酸塩、
ジメチルアニリン、ジメチルパラトルイジン、エチレン
チオ尿素等が挙げられる。
【0021】本発明において、2液型接着剤の第1の液
において、重合促進剤と、その重合促進剤を溶解しうる
溶剤のみを含んだものを用い、かつ第2の液において、
重合性モノマーおよびオリゴマーと、硬化触媒とを含む
ものを用いて接着を行うと、第1の液の重合促進剤が重
合性モノマーに溶解させたものと比較して、分散が速く
かつ均一に分布するために、硬化速度が速くなる。な
お、析出しやすい重合促進剤を用いる際には、第1の液
に少量のモノマーを添加することによって、析出を防ぐ
ことができる。また、2液型接着剤の第1の液におい
て、硬化触媒と、その触媒を溶解しうる溶剤のみを含ん
だものを用い、かつ第2の液において、重合性モノマー
およびオリゴマーと、重合促進剤とを含むものを用いて
接着した場合においても、上記と同様に第1の液中の硬
化触媒が速く分散し、かつ均一に分布するために、硬化
速度が速くなる。
【0022】また、2液の樹脂成分が同一の組成である
と、硬化状態が均一になるのでクラックが生じないとい
う利点がある。
【0023】本発明においては、2液の混合あるいは接
触により重合反応が開始する2液型接着剤を使用するの
で、貼り合わせは基板の片方は記録層のない透明媒体で
あっても、また、どちらも光を全く透過しない基板でも
よい。また、2液型接着剤を用いることにより、貼り合
わせるまでのオープンタイムが長い場合でも硬化反応が
進行しないために接着力の低下は起こらず、貼り合わせ
後は短時間で反応が進行するので、2枚の基板にズレが
生じたり、再剥離等は起こらず良好な貼り合わせ光記録
媒体が得られる。さらに、本発明においては2液の回
収、再利用が容易であることから低コスト化が可能であ
る。
【0024】本発明は再生専用(ROM)光記録媒体、
光磁気記録媒体や相変化光記録媒体などの書換型(RA
M)光記録媒体、部分再生専用型(PROM)光記録媒
体、追記型(WORM)光記録媒体などのいずれの光記
録媒体を製造する場合にも用いることができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明す
る。ただし、本発明は以下の実施例により限定されるも
のではない。
【0026】実施例1 直径120mm、厚さ0.6mmの基板にスパッタ法に
より外周部と内周部を除く全面に記録層を成膜した光記
録媒体2枚を用いた。2液型接着剤の第1の液(A液)
を第1のディスクの記録層形成面にスピンコートした。
第1のディスクのA液塗布面に第2の液(B液)をドー
ナツ状に滴下し、その上から第2のディスクを記録層形
成面を内側にして自然落下し、同心に重ね合わせた。こ
の2枚のディスクを一体にスピンナーで高速回転させて
B剤をディスク間に均一に展延させた。重ね合わせ後6
0℃オーブンで10分加熱処理を行ったところ接着剤は
全面にわたって硬化し、気泡の混入のない良好な貼り合
わせ光記録媒体が得られた。また、貼り合わせ後のチル
ト、軸方向加速度は5mrad、5m/s2となり、ともに
目標値(6mrad、7m/s2以下)をクリアした。この
貼り合わせ記録媒体を90℃、80%R.H.で環境試
験を1000時間行ったところ外観上の変化はなく、記
録膜の腐蝕はみられなかった。
【0027】実施例2 直径120mm、厚さ0.6mmの基板にスパッタ法に
より外周部と内周部を除く全面に記録層を成膜した光記
録媒体2枚を用いた。2液型感光性接着剤のA液を第1
のディスクの記録層形成面にスピンコートした。第2の
ディスクにB液をドーナツ状に滴下し、その上から第1
のディスクをA液塗布面を内側にして自然落下し、同心
に重ね合わせた。この2枚のディスクを一体にスピンナ
ーで高速回転させてB剤をディスク間に均一に展延させ
た。重ね合わせ後60℃オーブンで10分加熱処理を行
ったところ接着剤は全面にわたって硬化し、気泡の混入
のない良好な貼り合わせ光記録媒体が得られた。また、
貼り合わせ後のチルト、軸方向加速度は5mrad、5m/
2となり、ともに目標値(6mrad、7m/s2以下)を
クリアした。この貼り合わせ記録媒体を90℃、80%
R.H.で環境試験を1000時間行ったところ外観上
の変化はなく、記録膜の腐蝕はみられなかった。
【0028】実施例3 直径120mm、厚さ0.6mmの基板にスパッタ法に
より外周部と内周部を除く全面に記録層を成膜した光記
録媒体2枚を用いた。2液型感光性接着剤のA液を第1
のディスクの記録層形成面にスピンコートし、硬化に必
要な照射量の2分の1の照射量の紫外線照射を行い仮硬
化した。第2のディスクにB液を同心円状に滴下し、そ
の上から第1のディスクをA液塗布面を内側にして自然
落下し、同心に重ね合わせた。この2枚のディスクを一
体にスピンナーで高速回転させてB液をディスク間に均
一に展延させた。重ね合わせ後60℃オーブンで5分加
熱処理を行ったところ接着剤は全面にわたって硬化し、
気泡の混入のない良好な貼り合わせ光記録媒体が得られ
た。また、貼り合わせ後のチルト、軸方向加速度は5mr
ad、5m/s2となり、ともに目標値(6mrad、7m/
2以下)をクリアした。この貼り合わせ記録媒体を9
0℃、80%R.H.で環境試験を1000時間行った
ところ外観上の変化はなく、記録膜の腐蝕はみられなか
った。
【0029】実施例4 直径120mm、厚さ0.6mmの基板にスパッタ法に
より外周部と内周部を除く全面に記録層を成膜した光記
録媒体2枚を用いた。2液型接着剤の熱硬化開始成分を
含むA液を第1のディスクの記録層形成面にスピンコー
トし、60℃、3分の加熱を行い仮硬化した。第1のデ
ィスクの仮硬化したA液塗布面上にB液を同心円状に滴
下し、その上から第2のディスクを記録層形成面を内側
にして自然落下し、同心に重ね合わせた。この2枚のデ
ィスクを一体にスピンナーで高速回転させてB液をディ
スク間に均一に展延させた。重ね合わせ後60℃オーブ
ンで5分加熱処理を行ったところ接着剤は全面にわたっ
て硬化し、気泡の混入のない良好な貼り合わせ光記録媒
体が得られた。また、貼り合わせ後のチルト、軸方向加
速度は5mrad、5m/s2となり、ともに目標値(6mra
d、7m/s2以下)をクリアした。この貼り合わせ記録
媒体を90℃、80%R.H.で環境試験を1000時
間行ったところ外観上の変化はなく、記録膜の腐蝕はみ
られなかった。
【0030】比較例1 実施例1と同様の光記録媒体2枚を紫外線硬化型接着剤
を用いて貼り合わせた後紫外線照射し、硬化させた。し
かしながら、2枚の基板を剥がしたところ外周部と内周
部の透明部分は硬化していたが、光の透過しない成膜部
分は未硬化のままであった。
【0031】比較例2 実施例1と同様の光記録媒体2枚を用いた。2液型接着
剤のA液を一方のディスクの記録層形成面に厚さ20μ
mになるよう塗布した。他方のディスクにも同様にB液
を20μm厚に塗布し、A、B液塗布面を内側にして貼
り合わせたところ気泡が混入した。60℃オーブンで5
分加熱したところ硬化が不十分であったため、15分間
加熱したところ2液が接触している部分は硬化したが、
気泡が混入した部分は硬化が不十分だった。90℃、8
0%R.H.の環境試験を行ったところ、250時間で
記録膜部分に気泡に起因する腐蝕が発生した。
【0032】比較例3 実施例1と同様の光記録媒体2枚を用いた。2液型接着
剤を混合し第1のディスクにドーナツ状に滴下し、その
上から第2のディスクを自然落下し、同心に重ね合わせ
て一体にスピンナーで高速回転させて接着剤を2枚のデ
ィスク間に均一に展延させた。重ね合わせ後60℃オー
ブンで5分加熱処理を行ったところ接着剤は全面にわた
って硬化し、気泡の混入のない貼り合わせ光記録媒体が
得られた。しかしながら、接着剤層は接着剤滴下部分が
厚く、他の部分は薄くなっており、貼り合わせ後のチル
ト、軸方向加速度は7mrad、12m/s2となり目標値
を大きく下回った。
【0033】
【発明の効果】上述の実施例からも明らかなように、本
発明の製造方法を用いて光記録媒体を製造することによ
り、紫外線など硬化光がほとんど透過しない記録膜が形
成された部分の樹脂についても短時間で硬化させること
が可能であり、かつ剥離が生じにくく、信頼性および耐
久性に優れた光記録媒体を作製することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向する2枚の基板の少なくとも一方の対
    向面上に記録層が設けてあり、両対向面が接着剤で貼り
    合わされてなる光記録媒体の製造方法であって、該接着
    剤として2液型接着剤を用い、2枚の基板のうち少なく
    とも一方に2液型接着剤の第1の液を塗布する第1の工
    程と、いずれか一方の基板に2液型接着剤の第2の液を
    ドーナツ状に供給する第2の工程と、上記2枚の基板を
    第2の液を挟んで重ね合わせ、第2の液を基板間に広げ
    る第3の工程と、前記接着剤を硬化させる第4の工程と
    を備えたことを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】第1の工程の後、第2の工程の前に、2液
    型接着剤の第1の液を仮硬化する工程をさらに含むこと
    を特徴とする請求項1記載の光記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】仮硬化工程が化学線硬化および/または熱
    硬化により行われることを特徴とする請求項2記載の光
    記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】第3の工程では、2枚の基板を重ね合わせ
    た後、該基板を一体的に回転させることを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の光記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】第4の工程では100℃以下の加熱処理を
    行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の光
    記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】2液型接着剤の第1の液は、硬化触媒と重
    合促進剤のうち、いずれか一方を、第2の液は他方を含
    有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    光記録媒体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017107862A (ja) * 2006-01-17 2017-06-15 ヘンケル アイピー アンド ホールディング ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 燃料電池部品を形成するための方法、燃料電池部品を形成するためのシステムおよび電気化学電池

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JP2017107862A (ja) * 2006-01-17 2017-06-15 ヘンケル アイピー アンド ホールディング ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 燃料電池部品を形成するための方法、燃料電池部品を形成するためのシステムおよび電気化学電池

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