JPH10306999A - 散骨方法及び散骨のための打上煙火部材 - Google Patents

散骨方法及び散骨のための打上煙火部材

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JPH10306999A
JPH10306999A JP13286997A JP13286997A JPH10306999A JP H10306999 A JPH10306999 A JP H10306999A JP 13286997 A JP13286997 A JP 13286997A JP 13286997 A JP13286997 A JP 13286997A JP H10306999 A JPH10306999 A JP H10306999A
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bone
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smoke
ball
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Toshimi Sakurai
俊實 櫻井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】故人の遺骨を粉状にした骨粉を、故人の尊厳を
保持しつつ、自然に還れるように散骨する方法と、その
ために好適な部材を提供する。 【解決手段】故人の骨粉2を煙火玉4の中に入れて、こ
れを打上筒8及び打上火薬9により上空へ打ち上げ、所
定の高さでその煙火玉4を破裂・燃焼させることによ
り、その内部にある骨粉2を空中に放出し飛散させる。
これにより、その骨粉が天空を仰ぎながら大地に還るよ
うに散骨を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、遺骨を粉にして
散骨するための方法、そのための打上煙火部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、故人の遺骨は墓地に納め供養す
るのが普通であるが、今日、墓地の入手が困難で、しか
も建墓には相当の費用を要する。また納骨堂において安
置する場合でも、空きがなかったり、費用的な負担が大
きい問題がある。墓地の入手等が困難な場合は、故人の
遺骨を自宅に安置したままのケースも相当多くみられ、
簡単に処分もできないところから、困っているという声
も多く聞かれる。また墓地を高額な費用で入手できたと
しても、将来的にその墓の維持管理が大変であり、それ
を供養する後継者に恵まれるかどうかも分からない。
【0003】一方、納骨堂の場合、ずっと壺に入れて安
置されるのが普通であるが、本来人は死んで「無」にな
るべきで、そのためには土に還ったり、灰で蒔かれるの
が望ましい。言い換えれば、いつまでも壺に入れて安置
されていては自然に還れず、納骨堂への安置は一見簡易
ではあるが、故人を自然に帰すことはできない。
【0004】そこで、今日、遺骨を粉にして蒔くという
「散骨」が次第に市民権を得てきた。散骨とは、遺骨を
2mm以下の粉末にして、海の場合は20km以遠の沖合に
流すものである。山など陸地の場合は、岩の近くとか、
木の根元とかに蒔くことが行われているが、海の場合と
比較して地べたに蒔くことは、まだ抵抗がある場合が多
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、遺骨
処理の方法としての散骨を、海の場合と同様、故人の尊
厳を損なうことなく、自然に還れるように行うことがで
きる方法と、そのための好適な部材を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】この発明
は、散骨のための骨粉を打上げ用の煙火玉等の煙火部材
の中に入れ、その煙火部材を上空に打ち上げ、空中で点
火して破裂・燃焼させることにより、その煙火部材中に
存在する骨粉を空中に飛散させて散骨を行うことを特徴
とする。これにより、骨粉を地べたに蒔く場合と異な
り、故人の尊厳を害することなく、逆に故人の御霊が天
に上がり、そして地に還るという合理的かつ理想的な散
骨を行うことができる。このように空に舞い地に還る散
骨により、入手が困難で建墓に大金がかかる墓地は必ず
しも必要でなく、また納骨堂において壺に入れたまま長
期間安置するといったこともしないで済む。
【0007】上述の骨粉は、直接又は包装材に内包され
た状態で煙火部材内の火薬の内部又はその近傍に装填す
ることができる。骨粉は海への散骨の場合と同様、例え
ば2mm以下の粉末にして、所定量を例えば煙火玉に和紙
など仕切部材を介して、割薬(割火薬)の近傍に装填し
たり、場合によっては紙にくるんで煙火玉の火薬内に装
填することができる。この煙火玉等は、通常の打上花火
と同様の手法により、打上筒などを用いて上空に打ち上
げられ、所定の高さで煙火玉内の割火薬に点火され、煙
火玉が破裂・燃焼することにより、その内部に入れ込ま
れた骨粉が空中に蒔かれる。
【0008】骨粉は、火葬した遺骨の一部を粉末にし
て、比較的少量(例えば数グラムから数十グラム程度)
を煙火玉等に入れることが望ましい。また打上げの場所
としては、例えば深山の林の上空であるとか、山岳の峰
部分であるとか、自然に還るのにふさわしい場所が推奨
される。昼の場合は、いわゆる昼煙火(ぽか物等と称さ
れる)により骨粉が打ち上げられ、外殻が割れるのに伴
って空中に飛散する。
【0009】煙火玉等の煙火部材を内部の火薬で破裂さ
せる単純な空中散骨でもよいが、煙火玉内に、打上げ後
の所定の高さで導火線により着火する割火薬と、その割
火薬の周囲におかれてその割火薬の燃焼に基づいて着火
する複数の火薬玉等備えたものとする場合、骨粉はその
割火薬内もしくはその近傍、または火薬玉内もしくはそ
の近傍に、直接もしくは紙等の仕切材を介して、または
包装材に内包された状態で入れ込まれるようにしてもよ
い。この場合、火薬玉が燃焼しながら飛翔すれば、散骨
にとって好ましい光形態が得られ(例えば夜煙火とし
て)、また火薬玉内に発煙材を入れておけば、発煙を伴
うこともできる(例えば昼煙火として)。さらに火薬玉
に発色材が含まれている場合は、散骨の際に、その火薬
玉が燃焼しながら飛翔し、1または2以上の発色、例え
ば夜空に開花する種々の形態の発色を伴うことができ
る。
【0010】このような散骨に好適な打上煙火部材とし
ては、内容物とともに空中に打ち上げられて破裂する殻
体(外殻)と、前記内容物としてこの殻体の内部に収容
され、打上げ後の所定の高さで点火されて燃焼し、前記
殻体を空中で破裂させる火薬類と、その火薬類以外の内
容物としてその殻体内に直接若しくは包装材に内包され
た状態で入れられ、前記火薬類の点火・燃焼による前記
殻体の破裂に伴い、直接又は前記包装材から放出されて
空中に飛散する骨粉とを含む。このような煙火部材を空
中に打ち上げて、上述のような散骨を行うことができ
る。この煙火部材内に、割火薬や火薬玉を入れ得るこ
と、また散骨に際し火薬玉が燃焼しながら飛翔すること
により、発光・発煙さらには発色等を伴えることは前述
の通りである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に示す実施例を参照しつつ説明する。図1図に本発明の
概念の一例を時系列的に示す。人の死亡により(a)、
その遺体は火葬によって荼毘に付される(b)。その遺
骨1の一部を(c)、例えば2mm以下の粒子に粉砕して
骨粉2とする(d)。その骨粉の所定量をそのまま、あ
るいは必要に応じて和紙等の包装紙3にくるみ(e)、
煙火部材としての煙火玉4の外殻5(割物)内に火薬6
とともに収容し、導火線7を付加して密封する(f,
g)。
【0012】そして、この煙火玉4を打上手段の主体を
なす打上筒8内に打上火薬9を介して収容し、導火線1
0によりその打上火薬9に点火する(h)。打上火薬9
の燃焼により、煙火玉4は打上筒8からその導火線7に
点火された状態で上方へ打ち上げられ(i,j)、煙火
玉4の内部の火薬(割薬)6に点火されると(k)、そ
の燃焼により煙火玉4が破裂する(l)。それにより煙
火玉4内の骨粉2が空中へ飛散し、天空に向かい散骨さ
れて、それが空中を漂いながら大地に戻される(m)。
この散骨(打上げ)は、深山の山中で行えば、いっそう
趣のあるものとなる(n)。
【0013】煙火玉4の構造やその打上技術について
は、公知の打上花火の技法を用いればよい。参考文献と
して、「火薬のはなし」(発行所:日刊工業新聞社、発
行日:1996年6月25日)の第89頁〜97頁に記
載されている技術や、「一般火薬学・改訂版」(発行
所:日本火薬工業会・資料編集部、発行日:平成8年4
月1日)の128頁(ぽか物)の手法等を用いることが
できる。打上げには、打上筒、打上火薬、点火装置が必
要である。例えば図2(a)に示す打上筒8は、鉄製あ
るいはステンレス製の筒が用いられ、打上火薬9の燃焼
による圧力に耐えるもので、煙火玉の大きさ、質量、打
上高度によってその大きさが決定される。煙火玉4(ぽ
か物又は割物)を打ち上げる手順としては、打上火薬9
を筒8の底に置き、その上に煙火玉4を置くという単純
なものである。打上火薬9は導火線10を用いて、ある
いは導火線10を廃止して上から火種を落とすことによ
り着火することができる。11は、煙火玉降し紐であ
る。
【0014】打上火薬9の燃焼により発生したガスは圧
力を作り出し、その圧力が煙火玉4の底面に作用して、
打上筒8から上方へ噴出させる。打上筒8の上に穴14
aの開いた蓋14をのせ、その穴14aから火種を落と
すとともに、打上火薬9の燃焼ガスの損失を防ぐことが
できる。同図(b)は、着火用の落とし火12と呼ばれ
る燃え火を打上筒8内に投げ入れて着火させる状態を示
すものである。この場合、煙火玉4の上に「ふり粉」と
呼ばれる黒色火薬を少量振りかけておき、そのふり粉火
薬13が着火すると、煙火玉4の底部にある打上火薬9
に伝火する。打上火薬9には黒色火薬が一般に用いられ
るが、細かい粉状では燃焼速度が早すぎて、煙火玉4が
運動量を得て充分な速度に達する前に燃焼が終了してし
まうため、黒色火薬は燃焼速度を低下させるために、直
径が例えば数mmの粒状に成型したものが用いられる。な
お、煙火玉4は例えば2段重ねで同時に2個打ち上げる
こともできる。
【0015】煙火部材打上げによる散骨を昼間に行う場
合、いわゆるぽか物と称される煙火玉を用いることがで
きる。図3はその一例を簡略に示すものである。この煙
火玉4は、2個割で半球状の紙製の半球体を突き合わせ
て外周から貼紙等で補強・一体化した外殻5を備え、そ
の中に導火線7で着火される割薬(外殻5を割るための
割火薬)6が装槇され、その近傍に仕切材として和紙等
の仕切紙4aを介して骨粉2が収容される。骨粉2は所
定厚さの層をなすように割薬6をドーム状に被い、ある
いは割薬6に近接するように所定厚さの平面状の層をな
す。骨粉2の割薬6とは反対側は外殻5の内面に接する
か、あるいは仕切紙4bで仕切られ、不燃物等の詰物4
cで空間が埋められる。このような煙火玉4が図1
(j)のように打ち上げられ、割薬6の着火、外殻5の
破裂に伴い、内部の骨粉2が空中にまかれることとな
る。
【0016】ここで、煙火玉4内で上記のように骨粉2
を面状に広げて収容することにより、割薬6の破裂・燃
焼の際に骨粉2が広範囲に飛散しやすい利点がある。ま
た割薬6と骨粉2が入るだけの小さい煙火玉を使用する
ことも可能であるが、小さすぎると、打上火薬の燃焼の
際に充分な打上圧力を受けにくくなるので、煙火玉4は
4寸以上の大きさとし、内部の余った空間には詰物4c
を入れることが好適といえる。
【0017】一方、骨粉を包装紙等の包装材に収容した
状態で、煙火玉内に入れることもできる。この場合、煙
火玉の破裂の際に、骨粉が包装紙から抜け出して空中に
放出される緩い包装であることはもちろんである。緩い
包装には、包装が解かれやすい形態、あるいは包装材の
強度が低く、煙火玉の破裂で容易に破壊されるもの等が
ある。
【0018】そのような前提の下で、例えば図4(a)
のように、骨粉2を、包装材として例えば和紙等の包装
紙3にのせて周囲からくるむようにした後、包装紙3の
上部を緩くねじって梱包する。あるいは破れやすい紙に
くるみ、必要に応じて細い針金材等のクランプ部3aで
封止する。または図4(b)に示すように、包装紙3に
骨粉2をのせ、薬剤をくるむように折り畳んで内包して
もよいし、同図(c)に示すように、破裂させ易い紙等
の外殻15の中に骨粉2を入れ、その外殻15を開口部
で嵌合したり、あるいは突き合わせて外側から薄紙を貼
る等して球状にしてもよい。さらに同図(d)に示すよ
うに、紙等の容器16内に骨粉2を入れて蓋17をし、
上空でその蓋17がはずれ、あるいは容器16が破れて
骨粉2が空中に飛散するようにしてもよい。他方、例え
ば図5のように包装材を使用せず、骨粉2に結合力の弱
いバインダー(水などでもよい)を混入し、成型型18
でこれを例えば球状、円柱状、立方体状など適宜の形に
成型し、これを煙火玉4内に入れ込むことも可能であ
る。
【0019】図6に示すように、骨粉2は包装紙3に包
まれた状態で、あるいは例えば図5のようにごく弱い結
合力で成型された状態で、煙火玉4内の火薬6中に埋め
込むことができる。そして、前述の主に昼打上用のぽか
物に対して、主に夜打上げに適した割物(煙火玉)に骨
粉2を入れ、日没後の夜間に打上げて散骨することもで
きる。この場合、火薬6(割薬)の周囲に仕切紙21を
介して星と称される火薬玉20(以下、星ともいう)を
配置し、割薬6に伝火薬22を介して導火線7により点
火する構造を採用できる。
【0020】または図7に示すように、中心部の割薬2
5の外側に、仕切紙27を介して心星と称される火薬玉
26(以下、心星ともいう)を配置し、そのさらに外層
の割薬6の内部、あるいは外周部に骨粉2を包装材3等
に緩くくるんだ状態で配置することもできる。この場
合、骨粉2を例えば数個等の複数の包み3に分割して収
容し、これを割物40内の所定位置、例えば正四面体の
頂点をなすようなほぼ均等な位置に配置し、空中で飛散
させることもできる。
【0021】さらに図8は、中心部の火薬として割薬2
5が、その外側に仕切紙27を介して複数の火薬玉であ
る心星26が配されるとともに、その外側に外層の割薬
6が充填され、その更に外側に仕切紙21を介して、心
星26よりやや大きな火薬玉である星20が配され、こ
の外側を外殻5が覆っている。外殻5は例えば2つ割
で、それらを合わせた状態で外側から薄紙(上貼り紙)
が貼られるのが普通である。そして、包装材3にくるま
れた骨粉2もしくは球状等に緩く成型された骨粉2は、
例えば割薬6または25の内部、あるいは星20の内
部、もしくは心星26の内部等に入れ込むことができ
る。
【0022】また図9に示す割物(煙火玉)45は、割
薬6の内部に、その中心からほぼ均等位置に複数の小割
(小花と称される小玉)30を収容する。これら小割3
0の外側に仕切紙21を介して星20が配され、その外
側が外殻5となっている。小割30は、内部に割薬31
を備え、その外側に仕切紙32を介して複数の星33が
配され、その外側が紙等からなる玉皮34とされ、割薬
31からのびる導火線35が玉皮34の外部に出てい
る。そして、これら小割30の導火線35が本体の割薬
6の中心側に向けて配置され、その割薬6の中心部には
伝火薬22を介して導火線7がつながれる。前述の骨粉
2は、例えば割薬6の中心部、あるいは外層部、もしく
は星20の内部、さらには小割30の割薬31の内部も
しくは外層部に入れ込むことができる。
【0023】上述の星20、心星26、さらには小割3
0の星33等(以下、星と総称する)には、飛翔しつつ
光の尾を引きながら燃焼するもの、飛翔中に突然に破裂
して光を発するもの、多層になっていて色を変えながら
燃焼する等がある。星としては全般に色を発するものが
普通で、赤色星、黄色星、緑色星、青色星等がある。原
料としては過塩素酸カリウムを主成分として、発色剤が
例えば15ないし30%程度添加されている。発色剤と
しては、赤色星は炭酸ストロンチウム、黄色星はシュウ
酸ナトリウム、緑色星は硝酸バリウム、青色星は硫酸銅
などが好適に用いられる。また発光を強めるために、例
えば約10%程度のマグネシウム粉が加えられる。一
方、割火薬としては、燃焼速度が速いことが必要で、黒
色火薬が一般的であるが、過塩素酸カリウムを主剤とし
て木炭を混ぜた火薬などを用いてもよい。
【0024】以上のような煙火玉(ぽか物または割物)
の大きさは、煙火技術の伝統に従えば、寸玉あるいは尺
玉であらわされ、例えば5寸玉は直径約15cm、1尺玉
は直径約30cmである。
【0025】そして、例えば図8に示すような割物43
に骨粉をつめて、例えば図10(a,b)に示すように
打ち上げると、(c)に示すように外周に大きな星が、
内周に小さな星が発光し、かつ骨粉2が飛散・散骨され
ることとなる。また図9のような割物45に骨粉2を入
れて打ち上げれば、図10(c’)に示すように、外周
の大きな星の中に、複数の小さな玉が発光しつつ、骨粉
2が放出される。
【0026】なお、以上のような割物の打上げによる散
骨は、夜であれば華麗な煙火の色彩を伴うことができる
が、山間部等での打上げは、昼の方が行いやすい面があ
るので、前述のように骨粉を入れた煙火玉を単純に上空
で割るぽか物を使用するのが簡単である。ただし、昼間
に打ち上げる煙火玉として、発色又は発煙、それに音等
を伴うこともできる。例えば発煙のための火薬を装槇し
た星を入れたりする。発煙の発生は、微粒子が太陽光を
受けて反射する光により特有の色彩を持つものとなる。
【0027】ここで微粒子の発生原因により、火薬の燃
焼による発煙と、単に微粒子を天空に拡散させた発煙と
がある。例えば染料を拡散させれば、天空に着色した発
煙を生成することができ、その状態で骨粉を拡散・飛翔
させることができる。また、発煙には化学反応に依存し
ない物理煙と、燃焼により生ずる化学煙とがあり、例え
ばマグネシウム、アルミニウム等が燃焼すると白煙とな
り、木炭が不完全燃焼すれば黒煙となる。
【0028】いずれにしても、例えば明るい昼間に打ち
上げる場合、最も単純には例えば黒色火薬の燃焼のみ伴
い、それに伴う破裂により骨粉が天空に拡散するもの、
あるいは煙火玉の星等に発煙剤や発色剤を入れて発煙や
発色を伴いつつ、骨粉の空中への飛散が行わうもの等が
ある。夜の打上げの場合、昼の打上げの場合と同様の煙
火玉でもよいが、発色剤入りの複数の星を収容した煙火
玉を用いれば、綺麗な花火状の燃焼とともに骨粉を放散
させることができる。
【0029】以上の説明では骨粉を仕切紙を介して、あ
るいは包装紙にくるんで、もしくは緩く成型して煙火玉
に入れ込むものであったが、図11に示すように、骨粉
2を火薬(割薬)35と混ぜて外殻36内に収容し、こ
れに外側から導火線7で着火する等して、割薬35の燃
焼とともに、ある程度骨粉を燃焼させつつ散骨すること
もできる。さらにこの玉50を、例えば図6の星20、
図7の星26、あるいは図8の星20、心星26、もし
くは図9の星20、小割30の1個または複数個と置き
換えることもできる。または小割30の星33と置き換
えたり、割薬31の内部に埋め込むこともできる。
【0030】このように火薬と骨粉を混ぜた状態で、空
中に打ち上げ破裂・燃焼させれば、骨粉2は火薬35の
燃焼の熱を直接的に受けて、ある程度燃焼しながら飛散
することも可能となる。従って、単に骨粉を空中でまく
のみならず、ある程度の燃焼を伴い飛散すれば、いわば
2回目の火葬で骨粉を清め、空中から大地に還すことが
できる。もっとも、単独の骨粉を直接又は包装紙等にく
るんで煙火玉に埋め込んだ場合でも、その煙火玉の破裂
・燃焼により骨粉も多少燃焼する可能性もあるだろう
が、骨粉と火薬を混ぜた場合の方が、より直接的な燃焼
環境を生ずるものと言える。
【0031】煙火玉の燃焼により煙と微粒子が生成さ
れ、光や音が空中で拡散されるのが普通だが、煙火の煙
には有害な物質が含まれておらず、微粒子も酸化カリウ
ム、酸化アルミニウムなど、土に還る物質であり、もち
ろん骨粉もカルシウムを主体とするもので土に還るか
ら、環境への悪影響がない。また煙火の主体が黒色火薬
であり、発色剤等を用いる場合でもカリウム、アルミニ
ウム、マグネシウムの軽金属が煙火の主体で、有害とさ
れる重金属は用いられず、この点からも環境を害するこ
となく、故人の骨粉を天空から大地に還すことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念の一例を示す工程図。
【図2】打上手法を例示する断面図。
【図3】煙火玉(いわゆるぽか物)に骨粉を収容した場
合の第1の例を示す断面図。
【図4】骨粉を包装材に収容する場合の幾つかの例を示
す説明図。
【図5】骨粉を球状等に緩く成型する例を示す説明図。
【図6】煙火玉に骨粉を収容した第2の例を示す断面
図。
【図7】煙火玉に骨粉を収容した第3の例を示す断面
図。
【図8】さらに別の煙火玉に骨粉を収容する例を説明す
る断面図。
【図9】小割を含む煙火玉に骨粉を入れ込む例を説明す
る断面図。
【図10】図8または図9の煙火玉を用いて散骨する例
を示す工程図。
【図11】骨粉と火薬を混ぜた例を示す説明図。
【符号の説明】
2 骨粉 3 包装材 4、43、45 煙火玉(煙火部材) 4a、4b 仕切紙 4c 詰物 5 外殻(殻体) 6 火薬(割薬) 7 導火線 8 打上筒 9 打上火薬 10 導火線 20、33 星 26 心星 30 小割(小玉)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 散骨のための骨粉を打上げ用の煙火玉等
    の煙火部材の中に入れ、その煙火部材を上空に打ち上
    げ、空中で点火して破裂・燃焼させることにより、その
    煙火部材中に存在する骨粉を空中に飛散させて散骨を行
    うことを特徴とする散骨方法。
  2. 【請求項2】 前記煙火部材内には、打上げ後の所定の
    高さで導火線により着火して煙火部材の外殻を割る割火
    薬を備え、前記骨粉は前記割火薬の近傍に仕切紙等の仕
    切部材を介して入れ込まれる請求項1に記載の散骨方
    法。
  3. 【請求項3】 前記煙火部材内には、打上げ後の所定の
    高さで導火線により着火して煙火部材の外殻を割る割火
    薬と、その割火薬の周囲に置かれてその割火薬により着
    火する複数の火薬玉とを備え、前記骨粉は前記割火薬内
    若しくはその近傍、又は火薬玉内若しくはその近傍に、
    直接若しくは仕切部材を介して、又は包装材に内包され
    た状態で入れ込まれる請求項1に記載の散骨方法。
  4. 【請求項4】 前記骨粉の散骨に際し、前記火薬玉が燃
    焼しながら飛翔し、発光及び/又は発煙する請求項3に
    記載の散骨方法。
  5. 【請求項5】 前記火薬玉には発色剤が含まれており、
    前記骨粉の散骨の際に、その火薬玉が燃焼しながら飛翔
    し、1又は2以上の発色を伴う請求項3又は4にに記載
    の散骨方法。
  6. 【請求項6】 内容物とともに空中に打ち上げられて破
    裂する殻体と、前記内容物としてこの殻体の内部に収容
    され、打上げ後の所定の高さで点火されて燃焼し、前記
    殻体を空中で破裂させる火薬類と、 その火薬類以外の内容物としてその殻体内に直接若しく
    は包装材に内包された状態で入れられ、前記火薬類の点
    火・燃焼による前記殻体の破裂に伴い、直接又は前記包
    装材から放出されて空中に飛散する骨粉と、 を含むことを特徴とする散骨のための打上煙火部材。
  7. 【請求項7】 前記煙火部材内には、打上げ後の所定の
    高さで導火線により着火する割火薬と、その割火薬の周
    囲に置かれてその割火薬により着火する複数の火薬玉と
    を備え、前記骨粉は前記割火薬内若しくはその近傍、又
    は火薬玉内若しくはその近傍に、直接若しくは仕切部材
    を介して、又は包装材に内包された状態で入れ込まれる
    請求項6に記載の打上煙火部材。
  8. 【請求項8】 前記骨粉の散骨に際し、前記火薬玉が燃
    焼しながら飛翔し、発光及び/又は発煙する請求項7に
    記載の打上煙火部材。
  9. 【請求項9】 前記火薬玉には発色剤が含まれており、
    前記骨粉の散骨の際に、その火薬玉が燃焼しながら飛翔
    し、1又は2以上の発色を伴う請求項7又は8にに記載
    の打上煙火部材。
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