JPH10274500A - 花 火 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 花火筒体の内部を見せ、かつ点火時の爆発閃
光を鑑賞でき、商品価値を向上させる。 【解決手段】 内部の火薬、飛翔体、内筒等内部装填物
および点火時の閃光を外部から透視しうる花火筒体を設
けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は玩具用打上げ花火
において、花火火薬、飛翔体等内部装填物を外部から透
視しうるようにした花火に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、打上げ花火は打上げ花火用台座を
偏平な円形、方形状等として筒立て部を形成し、その台
座の筒立て部に厚紙製の打上げ花火用打上げ筒体が直立
状に嵌合固定され、その打上げ筒体の内部には下部に発
射薬を入れ、その上に紙製外殻の丸玉、筒玉を入れ、下
部の発射薬に導火線を設けた構造であり、打上げ筒体自
体は厚紙製であって、その周面に、例えば直接図柄、注
意書きが印刷されているか、或いはその厚紙製打上げ筒
体に図柄等を印刷した合成樹脂製収縮フィルム等を密着
成形されたもの、或いは、火花の噴出型花火は、厚紙、
紙製の筒体内部に火薬を入れ上下にパッキンを備え、上
部に導火線を設けたものが公知である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の打上げ花火或い
は噴出型花火では、筒体が厚紙の円筒で周面に図柄、注
意書きが印刷が施されているだけで、図柄のデザインで
商品価値を向上させることができるに過ぎず、しかも厚
紙であるから打上げ花火、噴出型花火の筒体の内部を外
部から見ることは全くできず、従って、導火線に点火し
て発射薬に点火する際の爆発閃光を見ることはできない
ので、筒体自体には何の興趣も生じないものであった。
又、打上げ花火、噴出型花火の筒体の内部構造が見えな
いために、内部の発射薬等火薬近くにおける導火線の不
具合で点火時に燃え方が遅く点火されないので、点火失
敗と思い子供達が近づいて覗き込んだときに突然爆発発
射されたり、火花が噴出されることがあり危険で問題で
あった。

【０００４】この発明はこのような従来の問題を解決す
るもので、花火の筒体の内部装填物を外部より見うるよ
うにし、かつ点火時に筒体の内部の火薬の爆発閃光を鑑
賞しうるようにして、商品価値を向上でき、又、花火筒
体の内部を見うるようにしたことで、導火線等の点火不
具合の場合の危険を防ぎうる花火を提供することを目的
とする。

【０００５】前記花火筒体だけでなく、その内部に装填
する飛翔体、筒体も外部より内部を透視しうるようにし
て、花火筒体のみならず内部の飛翔体、筒体の中まで外
部より鑑賞できて一層興趣に富んだ花火を提供すること
を目的とする。

【０００６】前記花火筒体の内部の装填物の装填部位に
補強用筒体を備えて、点火時の爆発圧力による破損を防
止する。又火薬を独特の色彩火薬とすることにより花火
の内部構造を異色の色彩で現すことができ、商品価値を
高めることができる。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明の請求項１の花
火は、内部の火薬、飛翔体、内筒等内部装填物および点
火時の閃光を外部から透視しうる花火筒体を設けたこと
を特徴とするものである。

【０００８】このように構成した第１の発明によれば、
花火筒体の内部の火薬、飛翔体、内筒等内部構造物が外
部から透視できるようにしたので、花火の遊戯者、購入
者は花火の内部構造を見ることができ、かつ点火時に導
火線から火薬への点火状態、その火薬の点火時における
爆発閃光を鑑賞することができる。また、導火線の点火
の不具合も外部から確認することができる。

【０００９】請求項２の発明は、花火筒体を透明又は半
透明としたものである。前記花火筒体を第２の発明の透
明又は半透明とすれば、花火筒体の内部の火薬、飛翔
体、内筒等内部装填物を外部より鑑賞することができて
遊戯者の興趣を増大し、商品価値を向上できる。

【００１０】請求項３の発明は、前記花火筒体を色付き
透明又は半透明としたものである。この第３の発明によ
れば、色付きの透明又は半透明の花火筒体を通して内部
に装填した火薬、飛翔体、内筒等内部装填物を見るの
で、きれいで購入者の興趣を一層増大できる。

【００１１】請求項４の発明は、前記花火筒体内に装填
する飛翔体、内筒等内部装填物の外殻を外部から透視し
うる外殻としたものである。

【００１２】このように構成した第４の発明によれば、
花火筒体のみならず、内部の飛翔体、又は内筒も内部構
造が外部から見ることができるので、花火の遊戯者の興
趣を増大できる。

【００１３】請求項５の発明は、前記花火筒体の内部装
填物の装填部位の周面に外部より内部装填物を透視しう
る補強用筒体を設けたものである。

【００１４】このように構成した第５の発明によれば、
花火筒体の発射装填物の装填部位を補強用筒体で補強す
ることができ、火薬に点火時の膨張圧力による花火筒体
の破損を防止することができる。

【００１５】請求項６の発明は、前記火薬を、火薬と色
付き木粉等を混合してなる色彩火薬としたものである。
花火筒体の火薬、或いは飛翔体、内筒の内部の火薬とし
て色彩火薬を用いることにより、花火筒体、飛翔体、内
筒の内部装填物が色付きとできて、カラー化したきれい
な商品とすることができ、花火の遊戯者の興趣を増大で
きる。

【００１６】

【発明の実施の形態】この発明の実施形態を図面に基づ
いて説明する。図１はこの発明の打上げ花火の正面図、
図２はその要部の拡大断面図である。１は打上げ用花火
筒体であり、２はその打上げ筒体を立てる筒立て部３を
有する台座である。

【００１７】図１および図２において、この発明の打上
げ用花火筒体１は内部に装填する丸玉、筒玉等飛翔体、
発射薬等火薬の内部装填物４が透視でき、かつ発射時の
閃光を透過しうる構造とする。この花火筒体１は内部を
透視しうるように透明又は半透明とする。例えば、筒体
の材質は合成樹脂製で透明又は半透明に作製する。筒体
の強度は火薬の爆発による膨張圧力で破損しない厚みと
する。又筒体は円筒に限られるものではなく、角筒等で
もよい。図４において、筒体１は合成樹脂製フィルム
１’を巻回して複数層の多層構造とし、透明又は半透明
の筒体を作製してもよい。このような多層構造とすれ
ば、筒体が堅牢に構成できる。又花火筒体１は色付き透
明又は半透明とすることもできる。例えば色付き合成樹
脂で筒体を作製するか、透明な筒体の外周に色付き合成
樹脂製収縮性フィルムを熱で収縮させて密着させ一体化
して色付き透明又は半透明筒体を作製する。又この筒体
には図柄、注意書きを印刷する。収縮性フィルムに印刷
してもよい。なお、筒体は合成樹脂製とすることで、軽
量化を図ることができ、しかも難燃性の材質のものを用
いるのが好ましい。

【００１８】この打上げ筒体１の内部は内部装填物４と
しての下部に発射用火薬５と、この火薬５の上に火薬の
爆発圧力により打上げられる飛翔体６が装填され、この
筒体１が台座２の上面の筒立て部３に立てられ、火薬５
の導火線７が台座２の通路を通じて外部へ配設されてい
る。

【００１９】火薬５は外部より見てきれいに見えるよう
に適宜の色彩の色彩火薬を用いるのが好ましい。色彩火
薬は色彩を付けることができる可燃物、例えば木粉を染
料で染色し、これを火薬と混合して製造する。発射用の
色彩火薬の場合、火薬の量を多く、木粉の量を少なくし
て爆発力を大きくする必要がある。

【００２０】飛翔体６としては、紙製半球体を合わせる
構造で、内部に星８、丸玉を割るための割り火薬９を充
填して丸玉６ａが構成され、丸玉６ａに導火線１０が設
けられ、導火線１０が火薬５の中に入れられている。而
して、導火線７に外部で点火することにより発射用火薬
５に点火され、火薬５の点火で導火線１０に点火され、
発射後に空中で割り火薬９が爆発して丸玉６が割れ、内
部の星８等が飛散しつつ飛翔する構成とされている。

【００２１】又、内部装填物４のうち飛翔体６の外殻を
外部から透視しうる外殻とする。すなわち、飛翔体６の
外殻は透明又は半透明の合成樹脂製とする。図１および
図２の飛翔体６の丸玉６ａは２つ割りの外殻を透明又は
半透明として、内部の星８、割り火薬９等が外部から透
視しうるようにする。この割り火薬９も前記火薬５と同
様に火薬と色付き木粉等を混合した色彩火薬を用いて、
内部装填物をカラー化する。

【００２２】図３において、花火筒体１の別の実施形態
を示す。この花火筒体１には、前記丸玉６ａの代わり
に、内部に星８、火薬９等を充填し下部にパッキン、止
め底１１が設けられた打上げ用筒玉６ｂが構成され、筒
玉６ｂに導火線１０が設けられ、導火線１０が火薬５の
中に入れられている。而して、導火線７に点火すると、
火薬５、導火線１０に点火されて筒玉６ｂが空中へ飛翔
し、内部火薬９で装填した星が筒玉から噴出飛散され
る。

【００２３】又、この筒玉６ｂの外殻を丸玉と同様に透
明又は半透明の合成樹脂製とすれば、内部に入れた星
８、火薬９等が外部から見ることができて内部構造が良
くわかり、興味をひくことができる。さらには、その筒
玉６ｂの外殻の内部の星８に適宜色彩を付し、かつ火薬
９も前記と同じように色彩火薬を用いることで、外部よ
りその色彩を見ることができる。前記丸玉６ａ、筒玉６
ｂは、その外殻に適宜の色彩、図柄を施すことは自由に
できる。

【００２４】図５に示すように、前記花火筒体１の内部
装填物の装填部位の内周に外部より内部装填物を透視し
うる補強用筒体１２を設ける。この補強用筒体１２は前
記花火筒体１と同じく内部を透視しうる透明又は半透明
とする。補強用筒体１２の材質、構造も前記と花火筒体
と同様とする。

【００２５】前記台座２は合成樹脂製で、その台座の上
面には花火筒体１を支持する筒立て部３が形成される。
筒立て部３は上面に凹陥部２０と、その凹陥部２０の底
面から立ち上がる環状壁２１とが同心に形成され、花火
筒体１が起立状に嵌合されている。又、点火用の通路２
２が台座２の一側面から前記凹陥部２０に溝状に構成さ
れ、この点火用通路２２の外部より前記筒体１の火薬５
の位置まで導火線７が配設されている。

【００２６】上記実施形態で、花火筒体を台座上に設け
る場合を説明したが、これに限られるものではなく、花
火筒体は底部に止め板、パッキン等を設けたものでもよ
い。又、丸玉、内筒の上部に圧力を貯えるため空気止め
具を備える等したものでもよい。

【００２７】前記した構成とした打上げ花火の作用を説
明すると、透明又は半透明とした花火筒体の外部より内
部装填物４の発射火薬５と飛翔体６の丸玉６ａ、筒玉６
ｂ等が透視でき、かつ点火時に導火線７に点火し、発射
火薬５に点火して飛翔体６を発射する瞬間に発する閃光
を外部より鑑賞することができる。又、花火筒体１を色
付き花火筒体とすれば、内部装填物４を色付きで現わす
ことができ、きれいで、興趣を増大する。

【００２８】花火筒体のみならず、内部の装填物外殻を
透明又は半透明とした場合には、装填物の内部の星、火
薬まで透視できて一層興趣を増大する。花火筒体の内部
装填物の装填部位を補強用筒体で補強した場合には、点
火時の爆発による膨張圧力でも破損することがなく安全
性を向上できる。火薬を色彩火薬とすることにより、内
部構造をよりカラフルにする。

【００２９】図６において、火花噴出型花火の実施形態
を示す。この花火筒体１は前記打上げ用花火筒体１と同
様に内部に装填する内筒等内部装填物４が透視でき、か
つ点火による閃光を透過しうる構造とする。この花火筒
体１は前記筒体１と同様に透明又は半透明とする。その
筒体の材質、構造も前記筒体の材質、構造と同様とす
る。

【００３０】この花火筒体１には内部装填物４として内
筒３１が装填されている。内筒３１には内部に火薬３
２、上部と下部にパッキング３３、土込み３４が設けら
れ、火薬３２に導火線３５が設けられ、導火線３５は筒
体１の周壁の透孔３６より外部へ露出させ、その導火線
３５に点火することにより火薬３２に点火し、内筒上部
より火花を噴出状に放出させる。

【００３１】この内部装填物４である内筒３１の外殻を
前記飛翔体と同様に透明又は半透明の合成樹脂製とし
て、内部の火薬３２が透視できるようにする。この火薬
３２も前記と同じく色彩火薬とするのが好ましい。この
場合の色彩火薬は噴出力は小さくてよいので、火薬と、
色付き木粉の比率はほぼ同量ぐらいとする。

【００３２】この噴出型花火の作用を説明すると、前記
打上げ花火と同様に筒体の外部より内部装填物４の内筒
３１を透視することができ、又内筒３１を透明又は半透
明とした場合にはその内部の装填物も透視できる。又、
導火線３５に点火し、火薬３２に点火することにより火
花が噴出する状態を内部まで見せることができる。前記
花火用筒体１内の内筒、火薬を異色としておけば、花火
筒体の異色の内部構造を見ることができて、遊戯者の興
味を引くことができる。

【００３３】以上の実施形態を示したが、この発明はこ
の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸
脱しない範囲で、様々な形態を実施しうるものである。

【００３４】

【発明の効果】この発明の請求項１の打上げ花火によれ
ば、花火筒体の内部の装填物および点火時の閃光を外部
から透視しうるようにしたので、花火遊びをする子供等
遊戯者、購入者等は花火の内部構造を見ることができ、
かつ点火時に導火線から火薬への点火状態、その火薬の
爆発閃光を鑑賞することができるので、遊戯者の興趣を
高めることができる。また、導火線の点火の不具合も筒
体の外部から透視できるから、外部から燃焼が途中で止
まったり、燃焼がゆっくり伝わっていることを確認する
ことができ、従って不具合時の事故を未然に防止するこ
とができる。

【００３５】請求項２の発明によれば、花火筒体を透明
又は半透明としたので、内部装填物、点火時の閃光を外
部よりはっきりと鑑賞できて、興趣を増大できる。

【００３６】請求項３の発明によれば、花火筒体を色付
き透明又は半透明としたので、内部装填物、点火時の閃
光を外部より色付きで鑑賞できて、興趣を一層増大でき
る。

【００３７】請求項４の発明によれば、花火筒体の内部
に装填する飛翔体、内筒等内部装填物の外殻を外部から
透視できるようにしたので、外部より内部に装填した
星、割り火薬まで鑑賞することができ、商品価値を向上
できる。

【００３８】請求項５の発明によれば、花火筒体の内部
装填物の装填部位の周面に内部を透視しうる補強用筒体
を設けたので、点火時の爆発の膨張圧力がかかるも花火
筒体が破損することなく、安全性を向上することができ
る。

【００３９】請求項６の発明によれば、火薬として色彩
火薬を用いて、透明又は半透明の花火筒体で内部構造が
カラフルにでき、花火遊びをする者の興趣を増大でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の打上げ花火を示す正面図である。

【図２】同一部破断拡大断面図である。

【図３】打上げ花火の別の実施形態の一部破断拡大断面
図である。

【図４】合成樹脂フィルム製花火筒体を示す断面図であ
る。

【図５】噴出型花火の断面図である。

【符号の説明】

１…花火筒体、４…内部装填物、５…火薬、６…飛翔
体、６ａ…丸玉、６ｂ…筒玉、３１…内筒、３２…火
薬。

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【手続補正書】

【提出日】平成９年５月２７日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の打上げ花火を示す正面図である。

【図２】同一部破断拡大断面図である。

【図３】打上げ花火の別の実施形態の一部破断拡大断面
図である。

【図４】合成樹脂フィルム製花火筒体を示す断面図であ
る。

【図５】打上げ花火の別の実施形態の一部破断拡大断面
図である。

【図６】火花噴出型花火の断面図である。

【符号の説明】 １…花火筒体、４…内部装填物、５…火薬、６…丸玉、
６ｂ…筒玉、３１…内筒、３２…火薬。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内部の火薬、飛翔体、内筒等内部装填物お
   よび点火時の閃光を透視しうる花火筒体を設けたことを
   特徴とする花火。
2. 【請求項２】前記花火筒体を透明又は半透明とした請求
   項１記載の花火。
3. 【請求項３】前記花火筒体を色付き透明又は半透明とし
   た請求項１記載の花火。
4. 【請求項４】前記花火筒体内に装填する飛翔体、内筒等
   内部装填物の外殻を外部から透視しうる外殻とした請求
   項１記載の花火。
5. 【請求項５】前記花火筒体の内部装填物の装填部位に外
   部より内部装填物を透視しうる補強用筒体を設けた請求
   項１記載の花火。
6. 【請求項６】前記火薬を、火薬と色付き木粉等を混合し
   てなる色彩火薬とした請求項１又は４記載の花火。