JPH10305724A - 自動車用空調装置の操作スイッチ取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチ取付けの省スペース化を有効に図り
うる自動車用空調装置の操作スイッチ取付構造を提供す
る。 【解決手段】 各スイッチ１０の上下面と左右側面に溝
状部材１１、１２と鍵状部材１３、１４を形成し、一つ
のスイッチ１０に対してその上下左右のどの側において
も、他のスイッチ１０を一方の溝状部材１１、１２と他
方の鍵状部材１３、１４とを嵌合することにより相互に
隣接して連結しうる構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用空調装置
のコントローラに取り付けられる各種操作スイッチのそ
の取付けのための構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動車用空調装置のコントローラには、
各種操作スイッチ、たとえば、コンプレッサをＯＮ／Ｏ
ＦＦするＡ／Ｃスイッチ、ファンスピードを切り換える
ファンスイッチ、システムを停止させるＯＦＦスイッ
チ、所定の機能につき自動制御を行うＡＵＴＯスイッ
チ、吹出口を切り換えるモードスイッチ、車室内温度を
設定する温度調節スイッチ、吸込口を内気循環に固定す
るＲＥＣスイッチ、吹出口をＤＥＦに固定するＤＥＦス
イッチなどが取り付けられている。

【０００３】従来、この種の操作スイッチは、通常、た
とえば、図４に示すような方法でコントローラに取り付
けられていた。すなわち、プッシュボタン式のスイッチ
１を例にとると、該スイッチ１は、大別して、接点を含
む電子回路を内蔵した本体部２と、ユーザによって押さ
れるキャップ部３とで構成されており、本体部２のケー
シング４の上面には、前後以外の方向への移動を規制し
うる適当な断面形状を持った突起部５が形成されてい
る。他方、コントローラ側のコントロールベース６に
は、スイッチ１を収納するスイッチ収納部７が形成さ
れ、該スイッチ収納部の上部には前記突起部５と嵌合し
てその受けとなる断面同形状の取付レール（溝など）７
ａが形成されている。したがって、スイッチ１の突起部
５をコントロールベース６の取付レール（溝）７ａに嵌
合させた状態でスイッチ１をスイッチ収納部６の中に押
し込むことによって、各スイッチ１がコントローラに取
り付けられる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のスイッチ取付構造にあっては、個々のスイッ
チについて、それ専用の取付レール（溝など）７ａをコ
ントロールベース６に設ける必要があるため、その分、
必要となるスイッチ１用の取付スペースが増加し、操作
スイッチ１の取付け自由度が小さくなるおそれがある。
特に、今日の一部の高級車には、ラジオ放送受信、カセ
ットテープ再生、ＣＤ再生、テレビ放送受信のＡＶ機能
およびエアコン操作機能、自動車電話操作機能などを一
つの画面上に表示するＡＶシステムや、このＡＶシステ
ムに、道路地図上に車両の現在値などの表示を行うナビ
ゲーションシステムを追加したマルチＡＶシステムが搭
載されており、こうしたマルチビジョン化が進むと、一
般に、インストルメントパネル上、コントローラに各種
操作スイッチ１を設けるためのスペースが減少すること
になるため、コントローラ側についてスイッチ取付けの
ための省スペース化を有効に図りうるような操作スイッ
チの取付構造が強く望まれている。

【０００５】本発明は、自動車用空調装置に使用される
操作スイッチの取付構造における上記課題に着目してな
されたものであり、スイッチ取付けの省スペース化を有
効に図りうる自動車用空調装置の操作スイッチ取付構造
を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１記載の発明は、自動車用空調装置のコント
ローラに取り付けられる各種操作スイッチの取付構造に
おいて、各スイッチの本体部のケーシングの上面または
下面と左側面または右側面とを組み合せてなる二組のう
ち、一方の組のそれぞれの面に所定の形状を持った第１
嵌合部材を設け、他方の組のそれぞれの面に前記第１嵌
合部材と嵌合する第２嵌合部材を設け、一のスイッチの
前記第１嵌合部材と該スイッチに隣接する他の一のスイ
ッチの第２嵌合部材とを嵌合することによって、複数の
スイッチを相互に連結して任意のレイアウトに組み立て
うるようにしたことを特徴とする。

【０００７】この発明にあっては、各スイッチは、本体
部のケーシングの上面または下面と左側面または右側面
とを組み合せてなる二組のうち、一方の組（たとえば、
上面と右側面）のそれぞれの面に所定の形状を持った第
１嵌合部材を有し、他方の組（たとえば、下面と左側
面）のそれぞれの面に第１嵌合部材と嵌合する第２嵌合
部材を有している。このような構造を持った複数のスイ
ッチをコントローラに取り付けるにあたっては、一のス
イッチの第１嵌合部材と該スイッチに隣接する他の一の
スイッチの第２嵌合部材とを嵌合することにより複数の
スイッチを相互に連結して任意のレイアウトに組み立て
て一体化し、この一体化されたスイッチのブロックを一
まとめでコントローラ側のコントロールベースの所定の
収納部に収納する。すなわち、各スイッチを相互に連結
し合える構造とし、連結された複数の操作スイッチのブ
ロックを一体物としてコントローラに取り付けるので、
個々のスイッチごとに溝などを設ける必要がなくなり、
スイッチ取付けの省スペース化が図られる。また、各ス
イッチは他のスイッチと上下左右のどの側においても連
結可能であるため、レイアウトの自由度が大きい。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。

【０００９】図１は本発明の一実施形態に係る自動車用
空調装置の操作スイッチを示す図であり、同図（Ａ）は
平面図、同図（Ｂ）は正面図、同図（Ｃ）は右側面図、
同図（Ｄ）は同図（Ｂ）のＤ−Ｄ断面図である。なお、
図４と共通する部材には同一の符号を付してある。

【００１０】この操作スイッチ１０は、プッシュボタン
式のスイッチであって、図４に示す従来のスイッチ１と
基本構成を同じくし、大別して、接点を含む電子回路８
を内蔵した本体部２と、ユーザによって押されるキャッ
プ部３とで構成されている。キャップ部３の前面には、
そのスイッチの機能を表わす所定の記号（文字や絵な
ど）が付されている。なお、スイッチ１０の内部構造や
機能は、従来のものと同様であって周知であるので、こ
こでは、その説明は省略する。

【００１１】各種の操作スイッチ１０はすべて同一の外
形形状・寸法を有しており、本体部２のケーシング４の
上面および右側面にそれぞれ溝状部材１１、１２が形成
され、同ケーシング４の下面および左側面にそれぞれ鍵
状部材１３、１４が形成されている。少なくとも、上面
の溝状部材１１と下面の鍵状部材１３とは前後方向に相
互に嵌合し合うようにそれぞれ形状・寸法が設計され、
右側面の溝状部材１２と左側面の鍵状部材１４とは前後
方向に相互に嵌合し合うようにそれぞれ形状・寸法が設
計されている。もちろん、上面と右側面の溝状部材１
１、１２をそれぞれ同一の形状・寸法とし、下面と左側
面の鍵状部材１３、１４をそれぞれ同一の形状・寸法と
することも可能であって、図１の実施形態ではそのよう
に設計されている。インストルメントパネルのコントロ
ーラに複数のスイッチ１０を取り付ける場合には、後で
詳述するように、これら溝状部材１１、１２と鍵状部材
１３、１４を対応するもの同士嵌合することによって隣
接する二つのスイッチ同士をすべて連結して、複数のス
イッチ１０を一体化する。なお、第１嵌合部材は溝状部
材１１、１２と鍵状部材１３、１４のどちらか一方によ
って構成され、残りのもう一方によって第２嵌合部材が
構成されている。

【００１２】図２は複数のスイッチ１０の連結状態を示
す模式図である。ここでは、四つのスイッチ、たとえ
ば、Ａ／Ｃスイッチ１０ａ、ＲＥＣスイッチ１０ｂ、Ｄ
ＥＦスイッチ１０ｃ、およびＡＵＴＯスイッチ１０ｄを
組み合わせて使用する場合を例にとる。

【００１３】これら四つのスイッチ１０ａ〜１０ｄを図
示のようにレイアウトする場合には、ＲＥＣスイッチ１
０ｂの左側面の鍵状部材１４ｂをＡ／Ｃスイッチ１０ａ
の右側面の溝状部材１２ａと嵌合させ、ＲＥＣスイッチ
１０ｂの上面の溝状部材１１ｂにＡＵＴＯスイッチ１０
ｄの下面の鍵状部材１３ｄを嵌合し、ＲＥＣスイッチ１
０ｂの右側面の溝状部材１２ｂにＤＥＦスイッチ１０ｃ
の左側面の鍵状部材１４ｃを嵌合する。このようにし
て、四つのスイッチ１０ａ〜１０ｄが相互に連結され
る。

【００１４】図３は複数の操作スイッチ１０の組合せの
レイアウトのバリエーションを示す図であり、ここで
は、八つの操作スイッチ１０を例にとってある。

【００１５】上記のように、各スイッチ１０の上下面と
左右側面には溝状部材１１、１２と鍵状部材１３、１４
が設けられているため、一つのスイッチ１０に対してそ
の上下左右のどの側においても、他のスイッチ１０を一
方の溝状部材と他方の鍵状部材とを嵌合することにより
相互に隣接して連結することができる。したがって、図
３に示すように、複数の操作スイッチ１０を、同図中央
に示す横列レイアウト以外に、縦列レイアウト、段列レ
イアウト、Ｌ字レイアウト、Ｕ字レイアウトなどのいろ
いろなレイアウトで配置して、一体化することができ
る。

【００１６】このようにして一体化された複数スイッチ
のブロックは、一体物として、一まとめでコントローラ
側のコントロールベースの所定の収納部に収納される。
したがって、従来のように個々のスイッチごとに溝７ａ
などを設ける必要がなくなり、コントローラ側において
スイッチ取付けの省スペース化が図られる。しかも、上
記のように自由なレイアウトが可能であるため、上記省
スペース化と相俟って、インストルメントパネル上のＡ
ＶシステムやマルチＡＶシステムといったマルチビジョ
ン化によるレイアウト上の制約にも容易に対応すること
ができるようになる。

【００１７】

【発明の効果】以上述べたように、請求項１記載の発明
によれば、各操作スイッチを相互に連結し合える構造と
し、連結された複数の操作スイッチのブロックを一体物
としてコントローラに取り付けるので、従来のように個
々のスイッチごとに溝などを設ける必要がなくなり、ス
イッチ取付けの省スペース化を有効に図ることができ
る。しかも、自由なレイアウトが可能であるため、上記
省スペース化と相俟って、スイッチの取付スペースの減
少をもたらすいわゆるＡＶシステムやマルチＡＶシステ
ムなどのマルチビジョン化にも容易に対応することがで
きるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施形態に係る自動車用空調装置
の操作スイッチを示す図である。

【図２】 複数のスイッチの連結状態を示す模式図であ
る。

【図３】 複数の操作スイッチの組合せのレイアウトの
バリエーションを示す図である。

【図４】 従来のスイッチ取付構造を示す図である。

【符号の説明】

２…本体部 ３…キャップ部 ４…ケーシング １０…操作スイッチ １１，１２…溝状部材（第１嵌合部材または第２嵌合部
材） １３，１４…鍵状部材（第２嵌合部材または第１嵌合部
材）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車用空調装置のコントローラに取り
   付けられる各種操作スイッチの取付構造において、 各スイッチ（１０）の本体部（２）のケーシング（４）
   の上面または下面と左側面または右側面とを組み合せて
   なる二組のうち、一方の組のそれぞれの面に所定の形状
   を持った第１嵌合部材（１１，１２）を設け、他方の組
   のそれぞれの面に前記第１嵌合部材（１１，１２）と嵌
   合する第２嵌合部材（１３，１４）を設け、一のスイッ
   チ（１０）の前記第１嵌合部材（１１，１２）と該スイ
   ッチ（１０）に隣接する他の一のスイッチ（１０）の第
   ２嵌合部材（１３，１４）とを嵌合することによって、
   複数のスイッチ（１０）を相互に連結して任意のレイア
   ウトに組み立てうるようにしたことを特徴とする自動車
   用空調装置の操作スイッチ取付構造。