JPH10305709A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH10305709A
JPH10305709A JP9115407A JP11540797A JPH10305709A JP H10305709 A JPH10305709 A JP H10305709A JP 9115407 A JP9115407 A JP 9115407A JP 11540797 A JP11540797 A JP 11540797A JP H10305709 A JPH10305709 A JP H10305709A
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JP
Japan
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white filler
filler
tread
tire
tread rubber
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Pending
Application number
JP9115407A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Naito
泰裕 内藤
Akira Matsuda
明 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トレッドゴムにシリカの如き白色充填剤が配
合されウエット性能および低燃費性能が改善された空気
入りタイヤにおいて、優れた帯電防止効果が得られるよ
うにする。 【解決手段】 トレッドゴムの充填剤として、正に帯電
する白色充填剤が、走行により該トレッドゴムが正に帯
電する速度と車体における負電荷の発生速度とが実質的
に等しくなるように配合されてなる空気入りタイヤであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿潤路面における
制動性、操縦安定性能等(以下、「ウエット性能」と称
する)および低燃費性能等を改善すべくシリカの如き白
色充填剤が配合されたトレッドゴムにおいて電気抵抗を
下げ、帯電を防止を図った空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】ウエット性能および低燃費性能に優れた
トレッド、特にはシリカ含有トレッドを備えたタイヤは
電気抵抗値が高く、導電性が低いため、車体やタイヤで
発生した静電気がトレッドを通して地表に逸散しにく
く、そのため、ラジオノイズの問題や、電気ショック、
スパーク等による問題があった。
【0003】かかる問題を解決する方法として、これま
で主に下記の方法が知られている。その一つは、通常タ
イヤで用いられるカーボンブラックとは異なった、導電
性に優れたカーボンブラックを配合したトレッドゴムを
用いるというものである。
【0004】また、他の方法は、タイヤ製造時のトレッ
ド押出し時にトレッド表面に導電性物質、例えば、水を
ベースとしたゴム組成物に導電性のカーボンブラックを
配合したセメント等をコーティングする方法である(例
えば、特開平8−120120号公報参照)。この方法
によると、タイヤ加硫後の製品タイヤが乗用車に装着さ
れ踏面部が摩耗しても、踏面部のパターンとして刻まれ
ている多くの溝の側壁に導電性のコーティング物質が残
存し、これによりタイヤ全体に帯電した静電気を路面に
逸散させることができるとするものである。さらに、他
の方法として、薄い導電性ゴムシートをトレッドショル
ダーからサイド内側へ挟み込むものも知られている(例
えば、米国特許第5518055号明細書等参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記い
ずれの方法も各々以下に述べる如き製造上及び品質上の
問題があり、必ずしも十分に満足の得られるものではな
かった。例えば、タイヤトレッドゴムに、ゴム成分10
0重量部に対して導電性カーボンブラックを数十量部加
えた場合、該トレッドの体積抵抗率は低下するものの、
そのタイヤ本来の目的であるウエット性能や低燃費性が
著しく悪化し、またそのカーボンブラック自身、ポリマ
ーとの補強性が著しく低いため、結果としてタイヤトレ
ッドの耐摩耗性が低下するという問題もある。
【0006】また、キャップ層のゴム表面に導電性のカ
ーボンブラックを配合した水ベースセメントをコーティ
ングする方法は、そのセメント自身の放置安定性に問題
があり、相分離を生ずるおそれがあり、また塗布時の発
泡性を防止するために、種々の安定化剤が必要となり、
それらが加硫後フィルム上となったゴム組成物の耐久性
を低下させ、また加硫時のモールド汚染の原因となる。
さらに、キャップ層のゴム組成物は疎水性であり、上述
の水ベースセメント塗布の際、乾燥までに時間がかか
り、また塗りむらが生じ、結果として塗布被膜の耐久性
が悪化する。さらにまた、加硫時、キャップ層のゴムと
水ベースセメントの被覆ゴムとの界面接着力が低下し、
走行中に界面剥離が生じ、走行末期には通電経路が断た
れ、帯電防止効果が得られなくなってしまうという問題
もある。一方、薄い導電性ゴムシートをトレッドショル
ダーからサイド内側へ挟み込む手法は、走行初期にはそ
の効果は維持されるが、充填剤として汎用カーボンブラ
ックが使われた場合には走行末期に導電層の摩耗促進に
より通電経路が遮断され、帯電防止効果が消失してしま
うという問題があった。
【0007】そこで本発明の目的は、トレッドゴムにシ
リカの如き白色充填剤が配合されウエット性能および低
燃費性能が改善された空気入りタイヤにおいて、優れた
帯電防止効果が得られるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、一般に、シリカなどの
白色充填剤を用いた絶縁タイヤトレッドは、変形、摩
擦、剥離などによって負に帯電し、また、車体で発生す
る静電気も負に帯電するために、トレッド表面に負の電
荷が集中し、それが原因となってタイヤの表面電位が大
きくなり、放電量も増加し、前述の問題が生じているこ
とを突き止めた。そこで、かかる知見に基づき更に鋭意
検討した結果、白色充填剤として正に帯電するものをト
レッドゴムに所定量配合することにより、前述のように
して車体に発生した負の電荷を相殺することができるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明の空気入りタイヤは、トレッ
ドゴムの充填剤として、正に帯電する白色充填剤が、走
行により該トレッドゴムが正に帯電する速度と車体にお
ける負電荷の発生速度とが実質的に等しくなるように配
合されてなることを特徴とするものである。
【0010】本発明においては、前記トレッドゴムにお
いてゴム成分100重量部に対しカーボンブラック含量
が50重量部以下であり、かつ正に帯電する白色充填剤
含有量が10重量部以上であることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の空気入りタイヤのトレッ
ドゴムには、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタ
ジエンゴム(BR)または天然ゴム(NR)等のジエン
系ゴムを用いることができ、特に制限されるべきもので
はない。
【0012】本発明においては、正に帯電する白色充填
剤をトレッドゴムに採用することにより、当該白色充填
剤が有するウエット性能および低燃費性能等の改善効果
を損なうことなく良好な帯電防止効果を得ることができ
る。本発明においては、単に、正に帯電する白色充填剤
を、負に帯電する通常のシリカの如き白色充填剤の代わ
りに用いるだけであるため、タイヤを従来と同じ方法で
製造することができ、複雑な構造、煩雑なコーティング
などの作業を必要としない。
【0013】正に帯電するシリカ、アルミナ、炭酸カル
シウム等の白色充填剤は、走行により該トレッドゴムが
正に帯電する速度と車体における負電荷の発生速度とが
実質的に等しくなるように配合され、好ましくは全無機
充填剤量の50重量%以上含まれるようにする。かかる
白色充填剤の配合量が50重量%未満では、白色充填剤
本来の特徴であるウエット性能等の改善効果が観られな
いからである。但し、100重量%を超えるとムーニー
粘度が高くなり過ぎ、混練できなくなって、加工性に劣
るため、好ましくない。前記無機充填剤の好ましい配合
量は、ゴム成分100重量部に対して50〜90重量部
の範囲内である。尚、白色充填剤の好適配合量は、タイ
ヤの用途に応じ若干変動し得るものであり、いずれにし
ても、トレッドで正に帯電する速度と、車体における負
電荷の発生速度が実質的に等しくなるようにすればよ
い。
【0014】本発明において採用し得る、正に帯電する
白色充填剤としては、疎水処理を施したシリカ、アルミ
ナ、具体的にはデグサ社製アエロジルRA200−HS
(商品名)を挙げることができる。
【0015】本発明のタイヤのトレッドゴムには、補強
性充填剤としてさらにカーボンブラックを配合すること
ができるが、カーボンブラックの配合量がゴム成分10
0重量部に対し50重量部を超えると、もはや帯電防止
を図る必要がなくなるため、50重量部以下とすること
が好ましい。さらに、上記成分の他、通常ゴム組成物に
用いられる老化防止剤、ワックス、加硫促進剤等の配合
剤、またシリカ含有ゴム組成物に用いられるシランカッ
プリング剤、分散剤等を適宜配合することができる。
【0016】かかるシランカップリング剤の具体例とし
ては、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラ
スルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テ
トラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピ
ル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリル
エチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキ
シシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、
2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−ニトロ
プロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリ
エトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロ
ロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエ
トキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,
N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−
トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカ
ルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリル
エチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスル
フィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾ
ールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピ
ルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキ
シシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−
トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフ
ィド等が挙げられる。
【0017】ゴム組成物に配合するシランカップリング
剤の添加量は、シリカの配合量の3〜20重量%、好ま
しくは8〜15重量%である。シランカップリング剤の
添加量が3重量%未満ではカップリング効果が極めて小
さく、転がり抵抗および耐摩耗性の改良効果が見られ
ず、一方20重量%を超えると補強性が低下し、耐摩耗
性、耐カット性が低下する。
【0018】
【実施例】次に本発明を実施例および比較例により具体
的に説明する。下記の表1に示す配合処方に従い、空気
入りタイヤのトレッドゴム用ゴム組成物を各種調製し、
また得られたゴム組成物をサイズ195/65R15の
空気入りタイヤのトレッドに配置した。
【0019】上述のようにして調製したトレッド用ゴム
組成物および空気入りタイヤについて下記の試験を行っ
た。 (イ)ウエットスキッド摩擦抵抗 ASTM E−303−83法に準拠して、ポータブル
ウエットスキッドテスターにて23℃で測定し、比較例
1のデータを100とした指数で示した。数値が大きい
程結果が良好である。
【0020】(ロ)トレッド表面電位 試作したタイヤのタイヤの抵抗値は、リム組みした試験
タイヤをEPドラム上に置いて、タイヤ電位と踏面電位
間の差を春日電機(株)製KSD−0101Aを用いて
測定した。 得られた結果を下記の表1に示す。
【0021】
【表1】 *1 ISAF級カーボンブラック *2 負に帯電するシリカ(日本シリカ(株)製) *3 正に帯電するシリカ(日本アエロジル(株)製) *4 シランカップリング剤(デグサ社製) *5 正に帯電するAl(日本アエロジル(株)
製)
【0022】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の空気
入りタイヤにおいては、正に帯電する白色充填剤配合を
トレッドゴムに配合したことにより、シリカ等の白色充
填剤配合に特徴的なウエット性能や低燃費性能の改善効
果を損なうことなく、タイヤの電気抵抗を下げ、帯電防
止を図ることができる。また、本発明においては、従来
と同じ方法でタイヤを製造することができ、タイヤ自体
を複雑な構造としたり、煩雑なコーティング作業を行っ
たりする必要がない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3/36 C08K 3/36 C08L 21/00 C08L 21/00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッドゴムの充填剤として、正に帯電
    する白色充填剤が、走行により該トレッドゴムが正に帯
    電する速度と車体における負電荷の発生速度とが実質的
    に等しくなるように配合されてなることを特徴とする空
    気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記トレッドゴムにおいてゴム成分10
    0重量部に対しカーボンブラック含量が50重量部以下
    であり、かつ正に帯電する白色充填剤含有量が10重量
    部以上である請求項1記載の空気入りタイヤ。
JP9115407A 1997-05-06 1997-05-06 空気入りタイヤ Pending JPH10305709A (ja)

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