JPH10305569A - 印刷物及びその製造方法 - Google Patents

印刷物及びその製造方法

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JPH10305569A
JPH10305569A JP9126210A JP12621097A JPH10305569A JP H10305569 A JPH10305569 A JP H10305569A JP 9126210 A JP9126210 A JP 9126210A JP 12621097 A JP12621097 A JP 12621097A JP H10305569 A JPH10305569 A JP H10305569A
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JP
Japan
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ink
recording
pigment
adhesive layer
printed matter
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JP9126210A
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English (en)
Inventor
Yutaka Kurabayashi
豊 倉林
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像濃度が高く、十分な耐候性を有する印刷
物を提供する。 【解決手段】 透明基材上にインク受容層を設けた記録
媒体に顔料を少なくとも含有するインクを用いてインク
ジェット記録を行った後、記録面もしくは記録面とは反
対側に粘着層を設けた不透明基材を粘着層を介して貼り
付けてなる印刷物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋外用ポスター、
看板等に好適に使用される、発色性に優れ、かつ耐光性
に優れる印刷物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、屋外用ポスター、看板等に使用さ
れる印刷物の例としては、顔料インクを使用したいわゆ
るワイドフォーマット用のプロッターを用い、更に顔料
インク専用の記録媒体にインクジェット印刷した後、更
に耐光性が必要な場合には、ラミネート等の処理を施し
て使用することも一般に行われるようになってきた。
【0003】しかしながら、従来のインクジェット記録
方法においては、顔料インクの発色性が水溶性染料に比
べて劣り、更に風雨等にさらされても印刷部が劣化しな
い耐候性が必要な場合には、上述したようなラミネート
処理が必要でありコストが高くなるという問題点もあっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な従
来技術の問題点を解決するためになされたものであり、
画像濃度が高く、染料並みの発色性が得られ、同時に十
分な耐候性を有する印刷物及びその印刷物を低コストで
得ることができる製造方法を提供することを目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために以下に述べる印刷物及び印刷物の製造方法
を提供する。即ち、本発明は、透明基材上にインク受容
層を設けた記録媒体に顔料を少なくとも含有するインク
を用いてインクジェット記録を行った後、記録面もしく
は記録面とは反対側に粘着層を設けた不透明基材を粘着
層を介して貼り付けてなることを特徴とする印刷物であ
る。
【0006】また、本発明は、透明基材上にインク受容
層を設けた記録媒体に顔料を少なくとも含有するインク
を用いてインクジェット記録を行う工程と、透明基材の
記録面もしくは記録面とは反対側に粘着層を設けた不透
明基材を粘着層を介して貼り付ける工程を有することを
特徴とする印刷物の製造方法である。
【0007】本発明において、前記粘着層を設けた不透
明基材が紙、または不透明基材が白色ポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルムが好ましい。また、前記
粘着層を設けた不透明基材が粘着層の下に更にアルミの
薄膜層を有するのが好ましい。また、前記顔料インクが
ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン、レッド、グリ
ーン、ブルーから選択される少なくとも一色を含むもの
が好ましい。
【0008】本発明において、記録方法は、特に記録媒
体として透明基材を使用するインクジェット記録方法に
より効果的に行なうことができ、特に本発明によれば、
(1)反射画像濃度が高く、発色性が良好で、(2)耐
候性に優れる印刷物の提供が可能な、インクジェット記
録が可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の印刷物は、透明基材上に
インク受容層を設けた記録媒体に顔料を少なくとも含有
するインクを用いてインクジェット記録を行った後、記
録面もしくは記録面とは反対側に粘着層を設けた不透明
基材を粘着層を介して貼り付けてなることを特徴とす
る。
【0010】上記の本発明の印刷物の製造方法は、以下
の工程を有することを特徴とする。 (1)透明基材上にインク受容層を設けた記録媒体に顔
料を少なくとも含有するインクを用いてインクジェット
記録を行う工程。 (2)透明基材の記録面もしくは記録面とは反対側に粘
着層を設けた不透明基材を粘着層を介して貼り付ける工
程。
【0011】以下に本発明の各工程について詳細に説明
する。まず、透明基材上にインク受容層を設けた記録媒
体であるが、これは従来公知のインクジェット用記録媒
体が使用できる。透明基材としては、PET、ポリカー
ボネート、アクリル樹脂等が使用でき、インク受容層と
してはポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等
が使用できる。
【0012】インク受容層の透明基材への塗工量は、固
形分換算で、5〜50g/m2 、更に好ましくは10〜
30g/m2 が望ましい。またインク受容層の透明基材
ヘの塗工は、片面でもよいし両面でも構わない。
【0013】次にインク及びインクジェット記録装置に
ついて説明する。本発明で使用するインクには顔料イン
クが用いられ、色材である顔料、顔料を水性媒体中に分
散せしめる分散剤、水溶性有機溶剤、水及び各種の添加
剤を含有するインクが用いられる。
【0014】以下、顔料インクについて説明する。顔料
インクは、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、マゼン
タ(M)、シアン(C)、レッド(R)、グリーン
(G)、ブルー(B)から選択される少なくとも一色を
含むものが用いられる。
【0015】まず、本発明に使用する色材である顔料に
ついて説明する。Bk用顔料としては、カーボンブラッ
クが使用できる。本発明で使用するカーボンブラック
は、例えばファーネス法、チャネル法で製造されたカー
ボンブラックであって、一次粒子径が15〜40nm、
BET法による比表面積が50〜300m2 /g、DB
P吸油量が40〜150m1/100g、揮発分が0.
5〜10%、pH値が2〜9等の特性を有するものが好
ましく用いられる。このような特性を有する市販品とし
ては、例えば、No.2300,No.900,MCF
88,No.33,No.40,No.45,No.5
2,MA7,MA8,No.2200B(以上三菱化学
社製),RAVENl255(以上コロンビア社製),
REGAL400R,REGAL330R,REGAL
660R,MOGULL(以上キャボット社製),Co
lor Black FW−1,Color Blac
k FWl8,Color Black Sl70,C
olor Black Sl50,Prntex 3
5,Printex U(以上デグッサ社製)等があ
り、いずれも好ましく使用することができる。
【0016】又、イエローのインクに使用されるY用顔
料としては、例えば、C.I.Pigment Yel
low l、C.I.Pigment Yellow
2、C.I.Pigment Yellow 3、C.
I.Pigment.Ye11ow l3、C.I.P
igment Yellow l6、C.I.Pigm
ent Yellow 83等が挙げられる。
【0017】マゼンタのインクに使用されるM用顔料と
しては、例えば、C.I.Pigment Red
5、C.I.Pigment Red 7、C.I.P
igment Red l2、C.I.Pigment
Red 48(Ca)、C.I.Pigment R
ed 48(Mn)、C.I.Pigment Red
57(Ca)、C.I.Pigment Red ll
2、C.I.Pigment Red l22等が挙げ
られる。
【0018】シアンのインクに使用されるC用顔料とし
ては、例えば、C.I.Pigment Blue
l、C.I.Pigment Blue 2、C.I.
Pigment Blue 3、C.I.Pigmen
t Blue l5:3、C.I.Pigment B
lue l6、C.I.Pigment Blue 2
2、C.I.Vat Blue 4、C.I.Vat
Blue 6等が挙げられる。
【0019】例えば、Rインクは、YとMインクの適当
な混合割合で作っても良い。Gインクは、YとCインク
の適当な混合割合で作っても良い。Bインクは、MとC
インクの適当な混合割合で作っても良い。
【0020】以上の顔料は、これらに限られるものでは
ない。又、以上の他、本発明のために新たに製造された
顔料も勿論使用することが可能である。
【0021】本発明で使用されるインクの色材として顔
料を用いる場合には、顔料の量は、インク全重量に対し
て、重量比で1〜20重量%、好ましくは2〜12重量
%の範囲で用いる。
【0022】又、顔料を使用する場合にインク中に含有
させる、顔料を分散させる分散剤としては、水溶性樹脂
ならどのようなものでも使用することができるが、重量
平均分子量が500〜30,000の範囲のものが好ま
しく、更に好ましくは、1,000〜15,000の範
囲のものが好ましく使用される。このような分散剤とし
て、具体的には、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナ
フタレン、ビニルナフタレン誘導体、α,β−エチレン
性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、ア
クリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸
誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、
フマール酸誘導体、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ア
クリルアミド、及びその誘導体等から選ばれた少なくと
も2つ以上の単量体(このうち少なくとも1つは親水性
単量体)からなるブロック共重合体、或いはランダム共
重合体、グラフト共重合体、又はこれらの塩等が挙げら
れる。或いは、ロジン、シェラック、デンプン等の天然
樹脂も好ましく使用することができる。これらの樹脂
は、塩基を溶解させた水溶液に可溶であり、アルカリ可
溶型樹脂である。
【0023】尚、これらの顔料分散剤として用いられる
水溶性樹脂は、インク全重量に対して0.1〜5重量
%、好ましくは0.5〜2重量%の範囲で含有させるの
が望ましい。
【0024】また、インク中に含有させる水溶性有機溶
剤は、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、
n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n
−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、te
rt−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルア
ルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等
のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコー
ル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,
6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレ
ングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基
が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;
グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチ
ル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチ
ル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又
はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキル
エーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリ
ドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙
げられる。
【0025】これらの多くの水溶性有機溶剤の中でもジ
エチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレン
グリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価
アルコールの低級アルキルエーテルが好ましい。
【0026】上記した様な水溶性有機溶剤のインク中の
含有量は、一般的にはインクに対して3〜50重量%、
好ましくは3〜40重量%の範囲が望ましい。
【0027】又、インクに使用される水の含有量として
は、インクに対して10〜90重量%、好ましくは30
〜80重量%の範囲が望ましい。
【0028】又、本発明で使用される顔料が含有された
インクには、上記の成分の他に、必要に応じて所望の物
性値を持つインクとする為に、界面活性剤、消泡剤、防
腐剤等を適宜に添加することが出来る。又、色材として
上記顔料の他に前記した様な水溶性染料等を適宜添加す
ることも出来る。
【0029】上記した様な顔料が含有されたインクの作
成方法としては、始めに、分散剤としての水溶性樹脂、
湿潤剤及び水が少なくとも含有された水性媒体に顔料を
添加し、撹拌した後、後述の分散手段を用いて分散を行
い、必要に応じて遠心分離処理を行って所望の分散液を
得る。次に、この分散液にサイズ剤、及び、上記で挙げ
た様な適宜に選択された添加剤成分を加え、撹拌して本
発明で使用するインクとする。
【0030】尚、分散剤として前記した様なアルカリ可
溶型樹脂を使用する場合には、樹脂を溶解させる為に塩
基を添加することが必要であるが、この際の塩基類とし
ては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、プロパノールアミン、アンモニア
等の有機アミン、或いは水酸化カリウム、水酸化ナトリ
ウム等の無機塩基が好ましく使用される。
【0031】又、顔料が含有されているインクの作成方
法においては、顔料を含む水性媒体を撹拌し分散処理す
る前に、プレミキシングを30分間以上行うのが効果的
である。即ち、この様なプレミキシング操作は、顔料表
面の濡れ性を改善し、顔料表面への分散剤の吸着を促進
することが出来る為、好ましい。
【0032】上記した顔料の分散処理の際に使用される
分散機は、一般に使用される分散機なら、如何なるもの
でもよいが、例えば、ボールミル、ロールミル及びサン
ドミル等が挙げられる。その中でも、高速型のサンドミ
ルが好ましく使用され、この様なものとしては、例え
ば、スーパーミル、サンドグラインダー、ビーズミル、
アジテータミル、グレンミル、ダイノーミル、パールミ
ル及びコボルミル(いずれも商品名)等が挙げられる。
【0033】又、顔料が含有されているインクをインク
ジェット記録方法に使用する場合には、耐目詰り性等の
要請から、最適な粒度分布を有する顔料が用いられる
が、所望の粒度分布を有する顔料を得る方法としては、
分散機の粉砕メディアのサイズを小さくすること、粉砕
メディアの充填率を大きくすること、処理時間を長くす
ること、吐出速度を遅くすること、粉砕後フィルターや
遠心分離機等で分級すること及びこれらの手法の組合せ
等の手法が挙げられる。
【0034】次に本発明で使用するインクジェット記録
方法および装置について説明する。本発明のインクを用
いて記録を行なうのに好適な方法及び装置としては、記
録ヘッドの室内のインクに記録信号に対応した熱エネル
ギーを与え、該熱エネルギーにより液滴を発生させるイ
ンクジェット記録方法及びインクジェット記録装置が挙
げられる。
【0035】その装置の主要部である記録ヘッドの構成
例を図1、図2及び図3に示す。ヘッド13はインクを
通す溝14を有するガラス、セラミック又はプラスチッ
ク板等と、感熱記録に用いられる発熱抵抗体を有する発
熱ヘッド15(図ではヘッドが示されているが、これに
限定されるものではない)とを接着して得られる。発熱
ヘッド15は酸化シリコン等で形成される保護膜16、
アルミニウム電極17−1及び17−2、ニクロム等で
形成される発熱抵抗体層18、蓄熱層19、アルミナ等
の放熱性の良い基板20より成っている。
【0036】インク21は吐出オリフィス(微細孔)2
2迄来ており、不図示の圧力によりメニスカス23を形
成している。
【0037】今、電極17−1、17−2に電気信号が
加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域が急激に
発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生し、
その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が吐出
し、吐出オリフィス22より記録液滴24となり、被記
録材25に向かって飛翔する。
【0038】図3には図1に示したノズルを多数並べた
マルチヘッドの外観図を示す。該マルチヘッドはマルチ
溝26を有するガラス板27と、図1に説明したものと
同様な発熱ヘッド28を密着して製作される。尚、図1
は、インク流路に沿ったヘッド13の断面図であり、図
2は図1のA−B線での切断面である。
【0039】図4に、上記のヘッドを組み込んだインク
ジェット記録装置の1例を示す。図4において、61は
ワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブ
レード保持部材によって保持されて固定端となり、カン
チレバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッドによ
る記録領域に隣接した位置に配設される。
【0040】又、本例の場合、記録ヘッドの移動経路中
に突出した形態で保持される。62は記録ヘッド65の
吐出口面のキャップであり、ブレード61に隣接するホ
ームポジションに配設され、記録ヘッド65の移動方向
と垂直な方向に移動して吐出口面と当接し、キャッピン
グを行う構成を具備する。更に63はブレード61に隣
接して配設されるインク吸収体であり、ブレード61と
同様、記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持さ
れる。上記ブレード61、キャップ62、インク吸収体
63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61
及びインク吸収体63によってインク吐出口面の水分、
塵埃等の除去が行われる。
【0041】65は吐出エネルギー発生手段を有し、吐
出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐
出して記録を行う記録ヘッドであり、66はこの記録ヘ
ッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行う為のキ
ャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動
可能に係合し、キャリッジ66の一部はモータ68によ
って駆動されるベルト69と接続(不図示)している。
これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿って移動
が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその
隣接した領域の移動が可能となる。
【0042】51は被記録材を挿入する為の給紙部であ
り、52は不図示のモータにより駆動される紙送りロー
ラである。これらの構成によって記録ヘッド65の吐出
口面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行
するにつれて排紙ローラ53を配した排紙部へ排紙され
る。
【0043】上記の構成において、記録ヘッド65が記
録終了等でホームポジションに戻る際、吐出回復部64
のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避し
ているが、ブレード61は移動経路中に突出している。
この結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされ
る。尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出口面に当
接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘ
ッドの移動経路中に突出する様に移動する。
【0044】記録ヘッド65がホームポジションから記
録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード
61は、上記したワイピング時の位置と同一の位置にあ
る。この結果、この移動においても、記録ヘッド65の
吐出口面はワイピングされる。
【0045】上記の記録ヘッド65のホームポジション
への移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記
録ヘッド65が記録の為に記録領域を移動する間に所定
の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動
し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0046】図5は、ヘッドにインク供給部材、例え
ば、チューブを介して供給されるインクを収容したイン
クカートリッジの一例を示す図である。ここで40は供
給用インクを収容したインク収容部、例えば、インク袋
であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられてい
る。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、
インク袋40中のインクをヘッドに供給可能ならしめ
る。44は廃インクを受容するインク吸収体である。イ
ンク収容部としては、インクとの接液面がポリオレフフ
ィン、特にポリエチレンで形成されているのが本発明に
とって好ましい。
【0047】本発明で使用されるインクジェット記録装
置としては、上記の如きヘッドとインクカートリッジと
が別体となったものに限らず、図6に示す如きそれらが
一体となったものにも好適に用いられる。
【0048】図6において、70は記録ユニットであっ
て、この中にはインクを収容したインク収容部、例え
ば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収
体中のインクが複数のオリフィスを有するヘッド部71
からインク滴として吐出される構成になっている。イン
ク吸収体の材料としては、ポリウレタン、セルロース又
はポリビニルアセテートを用いることが本発明にとって
好ましい。
【0049】72は、記録ユニット内部を大気に連通さ
せる為の大気連通口である。この記録ユニット70は、
図4で示す記録ヘッドに代えて用いられるものであっ
て、キャリッジ66に対し着脱自在になっている。
【0050】尚、本発明に使用するインクジェット記録
装置において、上記ではインクに熱エネルギーを作用さ
せてインク液滴を吐出するインクジェット記録装置を例
に挙げたが、本発明は、そのほかに圧電素子を使用する
ピエゾ方式などその他のインクジェット記録装置でも同
様に利用できる。
【0051】次に、工程(2)の粘着層を設けた不透明
基材を、工程(1)でインクジェット記録した記録媒体
の記録面もしくは記録面とは反対側の面に貼り付ける工
程について詳しく説朋する。
【0052】使用する不透明基材は紙、白色PET等の
他、これらの基材上にアルミ、クロム等の薄膜等の光反
射層を設けた構成としても良い。
【0053】上記のような媒体に設ける粘着層について
も、従来公知のものが使用できる。粘着層を構成する材
料について、具体例を例示すると、アクリル系粘着剤、
天然ゴム系、スチレン−ブタジエン系、ポリイソブチレ
ン系、イソプレン系等のゴム系粘着剤、シリコーン系粘
着剤、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸含有ポリマ
ー、ポリビニルピロリドン等の水溶性型粘着剤等を挙げ
ることができるが、これらに限定されるものではない。
【0054】粘着層を設けた不透明基材は、透明基材の
インクジェット記録を行った記録面もしくは記録面とは
反対側に貼り付ける。上記の様にして得られた本発明の
印刷物は、顔料インクを用いても染料並みの発色性が得
られ、また十分な耐候性を有することができる。
【0055】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。なお、%は重量%を、部は重量部を示す。
【0056】(顔料インクの作製)ブラックインク アニオン系高分子P−1(スチレン−メタクリル酸−エ
チルアクリレート、酸価400、重量平均分子量6,0
00、固形分20%の水溶液、中和剤:水酸化カリウ
ム)を分散剤として用い、以下に示す材料をパッチ式縦
型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、lmm径の
ガラスビーズをメディアとして充填し、水冷しつつ3時
間分散処理を行った。分散後の粘度は9cps、pHは
10.0であった。この分散液を遠心分離機にかけ粗大
粒子を除去し、重量平均粒径100nmのカーボンブラ
ック分散体を作製した。
【0057】 カーボンブラック分散体の組成 P−1水溶液(固形分20%) 40部 カーボンブラック Mogul L(キャブラック製) 24部 グリセリン 7部 エチレングリコール 8部 イソプロピルアルコール 3部 水 135部 次に、上記で得られた分散体を充分に撹拌して顔料が含
有されたインクジェット用のブラックインクを得た。最
終調製物の固形分は、約10%であった。
【0058】イエローインク アニオン系高分子P−2(スチレン−アクリル酸−メチ
ルメタアクリレート、酸価280、重量平均分子量1
1,000、固形分20%の水溶液、中和剤:ジエタノ
ールアミン)を分散剤として用い、以下に示す材料を用
いて、ブラックインクの作製の場合と同様に分散処理を
行い、重量平均粒径103nmのイエロー色分散体を作
製した。
【0059】 イエロー分散体の組成 P−2水溶液(固形分20%) 35部 C.I.ビグメントイエロー180 24部 (ノバパームイエロー PH−G、ヘキスト製) グリセリン 7部 ジエチレングリコール 8部 イソプロピルアルコール 0.5部 水 135部 上記で得られたイエロー分散体を充分に撹拌して、顔料
が含有されたインクジェット用のイエローインクを得
た。最終調製物の固形分は、約10%であった。
【0060】シアンインク ブラックインクの作製の際に使用したアニオン系高分子
P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用いて、
前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分散処
理を行い、重量平均粒径120nmのシアン色分散体を
作製した。
【0061】 シアン色分散体の組成 P−1水溶液(固形分20%) 30部 C.I.ビグメントブルー15:3 24部 (ファストゲンブルーFGF、大日本インキ化学) グリセリン 7部 ジエチレングリコール 8部 イソプロピルアルコール 3部 水 135部 上記で得られたシアン色分散体を充分に撹拌して、顔料
が含有されたインクジェット用のシアンインクを得た。
最終調製物の固形分は、約9.6%であった。
【0062】マゼンタインク ブラックインクの作製の際に使用したアニオン系高分子
P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用いて、
前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分散処
理を行い、重量平均粒径115nmのマゼンタ色分散体
を作製した。
【0063】 マゼンタ色分散体の組成 P−1水溶液(固形分20%) 20部 C.I.ピグメントレッド122(大日本インキ化学) 24部 グリセリン 10部 ジエチレングリコール 5部 イソプロピルアルコール 3部 水 135部 上記で得られたマゼンタ色分散体を充分に撹拌して、顔
料が含有されたインクジェット用のマゼンタインクを得
た。最終調製物の固形分は、約9.2%であった。
【0064】実施例1 厚さ100μmのPETフィルムにポリビニルアルコー
ル(クラレ社製、PVA−217)を乾燥後重量で20
g/m2 になるようにバーコーターで塗布した後、90
℃で5分間乾燥して記録媒体とした。
【0065】次に、上記の様に調整した顔料インクをカ
ラーバブルジェットプリンター(キヤノン社製、BJC
−600J)を使用して、Bk,Y,M,C,R,G,
Bのべた画像を印字した。更に、厚さ100μmの白色
PETフィルムにポリアクリル酸メチルの粘着層(厚さ
20μm)を設けた不透明媒体を作製し、印字後2時間
後に粘着層を記録面と向かい合わせて、貼り合せて実施
例1の印刷物を得た。
【0066】実施例2 実施例1で使用したのと同じPETフィルムを使用し
て、ポリビニルピロリドン(ISPジャパン社製、PV
PK−70)を乾燥後重量で20g/m2 になるように
バーコーターで塗布して、90℃のオーブンで5分間乾
燥して、記録媒体とした。
【0067】この記録媒体に、実施例1と全く同様の顔
料インクとカラーバブルジェットプリンター(BJC−
600)を使用して同様にパターンを印字した。次に、
厚さ100μmのPETフィルムの片面にアルミニウム
を0.2μmの厚さに蒸着したものに、実施例1と同じ
粘着層を設け、印字後2時間後に記録面と接着面を貼り
合せて実施例2の印字物を得た。
【0068】実施例3 厚さ200μmのアクリル樹脂フィルムの片面に実施例
1と全く同様の記録層を設け、更に実施例1と全く同様
のインクとプリンターを使用し、同じパターンを印字し
た。次に、坪量100g/m2 の紙にポリアクリル酸ブ
チルからなる粘着層(厚さ20μm)を設けたものを、
実施例1と同様に貼り合せて実施例3の印刷物を得た。
【0069】比較例1 実施例1で使用した白色PETフィルム上に実施例1で
使用したのと全く同様の記録層を設け、その記録層に実
施例1と同様のインクとプリンターを用いて、同じパタ
ーンを印字して、比較例1の印刷物とした。
【0070】(印字の評価)Bk,Y,M,C,R,
G,Bのべた印字部の反射濃度をマクベスRD914を
使用して測定した。表1に評価結果を示す。但し、表1
中でOD(R)は、反射濃度系でイエロー測定用のフィ
ルターで測定したイエロー成分のODとマゼンタ測定用
のフィルターで測定したマゼンタ成分のODの二つの値
が記されている。OD(R)=OD(Y)/OD(M)
である。同様に、OD(G)=0D(Y)/OD
(C)、OD(B)=OD(C)/OD(M)の値を示
す。
【0071】
【表1】
【0072】表1で示されるように本発明の印刷物は従
来のインクジェット用記録媒体と比べて顔料インクを使
用してインクジェット記録を行った場合、画像濃度が顕
著に高くなる事が認められる。また、上記実施例1〜3
の印刷物は、目視による官能試験においても比較例1の
印刷物に比べてもはるかに彩度が向上している事が認め
られた。
【0073】(印字の耐候性の評価)実施例1〜3の印
刷物をアトラスフェードオメーター(キセノンランプ使
用、0.39w/m2)で、100時間照射した後、C
IELABを測定し、試験前後でΔEを測定したとこ
ろ、全色のΔEは10以内であった。
【0074】
【発明の効果】以上説朋したように、本発明によれば、
インクジェット記録により、最高画像濃度が高く、かつ
優れた階調性、耐候性を有する印刷物を得ることができ
る。また、本発明の製造方法によれば、上記の印刷物を
低コストで得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面図
である。
【図2】インクジェット記録装置のヘッド部の横断面図
である。
【図3】インクジェット記録装置のヘッド部の外観斜視
図である。
【図4】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図で
ある。
【図5】インクカートリッジの縦断面図である。
【図6】記録ユニットの斜視図である。
【符号の説明】
13 ヘッド 14 インク溝 15、28 発熱ヘッド 16 保護膜 17−1、17−2 アルミニウム電極 18 発熱抵抗体層 19 蓄熱層 20 基板 21 インク 22 吐出オリフィス(微細孔) 23 メニスカス 24 記録小滴 25 被記録材 26 マルチ溝 27 ガラス板 28 発熱ヘッド 40 インク収容部 42 栓 44 インク吸収体 45 インクカートリッジ 51 給入部 52 送りローラ 53 排出ローラ 61 ブレード 62 キャップ 63 インク吸収体 64 吐出回復部 65 記録ヘッド 66 キャリッジ 70 記録ユニット 71 ヘッド部 72 大気連通口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基材上にインク受容層を設けた記録
    媒体に顔料を少なくとも含有するインクを用いてインク
    ジェット記録を行った後、記録面もしくは記録面とは反
    対側に粘着層を設けた不透明基材を粘着層を介して貼り
    付けてなることを特徴とする印刷物。
  2. 【請求項2】 前記粘着層を設けた不透明基材が紙であ
    る請求項1記載の印刷物。
  3. 【請求項3】 前記粘着層を設けた不透明基材が白色ポ
    リエチレンテレフタレートフィルムである請求項1記載
    の印刷物。
  4. 【請求項4】 前記粘着層を設けた不透明基材が粘着層
    の下に更にアルミの薄膜層を有する請求項1記載の印刷
    物。
  5. 【請求項5】 前記顔料インクがブラック、イエロー、
    マゼンタ、シアン、レッド、グリーン、ブルーから選択
    される少なくとも一色を含む請求項1乃至4のいずれか
    の項に記載の印刷物。
  6. 【請求項6】 透明基材上にインク受容層を設けた記録
    媒体に顔料を少なくとも含有するインクを用いてインク
    ジェット記録を行う工程と、透明基材の記録面もしくは
    記録面とは反対側に粘着層を設けた不透明基材を粘着層
    を介して貼り付ける工程を有することを特徴とする印刷
    物の製造方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2362852A (en) * 2000-03-27 2001-12-05 Hewlett Packard Co Photo-media printing using an opaque backing layer

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB2362852A (en) * 2000-03-27 2001-12-05 Hewlett Packard Co Photo-media printing using an opaque backing layer
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