JPH10305411A - 装飾骨材洗出シート、装飾骨材入りコンクリート製品及びそれらの製造方法 - Google Patents

装飾骨材洗出シート、装飾骨材入りコンクリート製品及びそれらの製造方法

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JPH10305411A
JPH10305411A JP14984297A JP14984297A JPH10305411A JP H10305411 A JPH10305411 A JP H10305411A JP 14984297 A JP14984297 A JP 14984297A JP 14984297 A JP14984297 A JP 14984297A JP H10305411 A JPH10305411 A JP H10305411A
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Japan
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concrete
sheet
decorative
mortar
decorative aggregate
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JP14984297A
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English (en)
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Takeshi Hanaya
剛 花屋
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CHEM STAR CORP KK
NIPPON TAMAISHI KK
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CHEM STAR CORP KK
NIPPON TAMAISHI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全ての装飾骨材をコンクリートの表面から突
出させると共にそれらの装飾骨材の頂点を連ねて面一状
にしたコンクリート製品を製造するための装飾骨材洗出
シートを提供すること。又、かかるコンクリート製品を
低コストで提供すること。 【解決手段】 本発明の装飾骨材洗出シート1は支持シ
ート2と装飾骨材3とを含有し、支持シート2はシート
素材2とコンクリート硬化遅延剤入り感圧接着剤塗布
層2とから成り、コンクリート硬化遅延剤と感圧接着
剤との組合せは互いに相手の作用を阻害することのない
もの同士の組合せから成り、装飾骨材3は感圧接着剤に
よって支持シート2の表面に面一状に接着されている。
コンクリート硬化遅延剤は、モルタル乃至コンリート打
設後に塗布層2から滲出して所望の深さのモルタル乃
至コンクリート層に浸透し、同層の硬化を遅延させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、小粒の装
飾骨材(自然玉石、砕石、セラミックス塊、蓄光物質
等)をコンクリートの表面から一様に突出せしめたコン
クリート製品乃至構築物、及びそれらの製造乃至製作方
法に関する。特に、かかるコンクリート製品乃至構築物
の製造乃至製作に使用する装飾骨材洗出シート及びその
製造方法、並びに、同装飾骨材洗出シートを使用したコ
ンクリート製品乃至構築物、及びそれらの製造乃至製作
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート表層部に多数の装飾骨材
(例えば天然玉石や人工セラミックス塊等)を略一様に
分布させると共にそれらを表面から突出させたコンクリ
ート製品は、誰が見ても美しい。例えば、道路周辺等に
配設された在り來たりのコンクリート製品を、かかるコ
ンクリート製品で置換をすれば、それらの景観を著しく
改善することが出来る。そのため、かかるコンクリート
製品に関して、種々なる製造方法や中間材料が提案さ
れ、それらの幾つかは実施もされている。
【0003】それらの製造方法や中間材料を、発展段階
順に整理をすれば、凡そ以下の通りとなる。 (1)型枠にコンクリートを打ち込む工程と、打ち込ん
だコンクリートを養生させる工程と、かくして得られた
コンクリート下地上に、装飾骨材を練り込んだモルタル
を、打ち込む工程と、モルタルが半硬化状態に達した
時、表層部分のモルタルを洗い流して、装飾骨材の一部
を露出させる工程とを含有する、景観装飾用コンクリー
ト製品の骨材露出仕上げ方法、(2)装飾骨材を練り込
んだモルタルを、コンクリート下地上に、打ち込む工程
と、該モルタルの表面にコンクリート硬化遅延剤を散布
する工程と、該モルタルの表層が未硬化の内に、内部の
みを硬化させる工程と、該モルタルの内部のみが硬化し
た時点で、未硬化の表層を洗い流して装飾骨材の一部を
露出させる工程とを含有する、景観装飾用コンクリート
の骨材露出仕上げ方法、(3)装飾骨材を練り込んだモ
ルタルを、コンクリート下地上に、打ち込む工程と、該
モルタルの表面に、コンクリート硬化遅延剤を塗布して
成る硬化遅延シートを載置する工程と、該モルタルの表
層が未硬化の内に、内部のみを硬化させる工程と、該モ
ルタルの内部のみが硬化した時点で、未硬化の表層を洗
い流して装飾骨材の一部を露出させる工程とを含有す
る、景観装飾用コンクリートの骨材露出仕上げ方法。
【0004】(4)型枠の底板面に超遅延剤を付着さ
せ、該底板上に石材類を配置し、型枠内にコンクリート
を打ち込み、養生・硬化させ、脱型する各工程と、脱型
によって得られたコンクリートブロックの底板当接面を
洗い出しする工程とから成る、化粧仕上げブロックの製
造方法(特公平4−163105号公報図1参照)、
(5)板材の表面に超遅延剤を付着させ、石材類の表面
数箇所に点状に接着剤又は両面テープの一面を付着さ
せ、上記板材の表面に上記石材類を仮固定する各工程
と、上記3工程を経て成る化粧仕上げユニットを型枠の
底板上に載置し、型枠内にコンクリートを打ち込み、養
生・硬化させ、脱型する各工程と、脱型したコンクリー
トブロックから前記板材を除去し、板材当接面側を洗い
出しする各工程とから成る、化粧仕上げブロックの製造
方法(同上公報図2参照)。
【0005】(6)柔軟なシート基材(30cm×30
cm)上にホットメルト粘着剤層を適切な厚さに塗工し
粘着シートを形成し、その表面に装飾骨材を振り掛けて
付着、固定し、装飾骨材を付着・固定させた粘着シート
を電気炉に入れるか、ホットプレートに置くかして加熱
し、装装飾骨材の一部(高さのほぼ半分程度)を(膨張
した)粘着剤層中に埋没させて成る、装飾骨材搭載シー
ト(特開平6−134736号公報(図1)、特開平6
−134907号公報(図1)参照)、(7)上記装飾
骨材搭載シートを型枠の底面に載置する工程と、型枠に
モルタル若しくはコンクリートを流し込む工程と、モル
タル若しくはコンクリートを養生・硬化させる工程と、
硬化したモルタル若しくはコンクリートを型枠から脱型
する工程と、脱型したモルタル若しくはコンクリートブ
ロックから粘着シートを剥離して装飾骨材を露出させる
工程とを含有する、装飾骨材露出コンクリートブロック
の製造方法(同上公報参照)、
【0006】(8)上記装飾骨材搭載シートの骨材搭載
面を未硬化のモルタル若しくはコンクリートに圧着させ
る工程と、モルタル若しくはコンクリートを養生・硬化
させる工程と、硬化したモルタル若しくはコンクリート
を型枠から脱型する工程と、脱型したモルタル若しくは
コンクリートブロックから上記粘着シートを剥離して装
飾骨材を露出させる工程とを含有する、装飾骨材露出コ
ンクリートブロックの製造方法(同上公報参照)。
(9)シート状支持体(300mm×300mm)上に
粘着剤層(厚さ800μm)を設ける工程と、該粘着剤
層上に高い温度(180°C)に加熱した装飾骨材(5
〜10mm)を載せて該粘着剤層を溶融流動(膨張)さ
せ、該装飾骨材を自重又は加圧によって、該粘着剤層中
に部分埋没(骨材の大きさのほぼ半分程度を埋没)させ
る工程とから成る、装飾骨材搭載シートの製造方法(特
開平7−10660号公報参照)、
【0007】(10)シート基材(600mm×600
mm)上にホットメルト組成物を塗工してバインダー層
(厚さ0.5mm)を形成し、次いで、該バインダー層
上にコンクリート硬化遅延剤を薄く塗工し乾燥する(又
はコンクリート硬化遅延剤を練り込んだポリマー組成物
を積層する)ことによって、支持シートを作製し、更
に、該支持シート上に装飾骨材(天然産小石、平均粒径
15mm)を振り掛け、それらの全体を電気炉に入れて
140°Cに加熱して、装飾骨材の一部分を(膨張し
た)バインダー層中に埋没せしめて成る、装飾骨材搭載
シート(特開平8−57997号公報実施例1〜2参
照)。(11)シート基材上に、コンクリート硬化遅延
剤を練り込んだホットメルト組成物を塗工して、バイン
ダー層(厚さ0.5mm位)を形成することによって、
装飾骨材支持シートを作製し、該シートに(10)と同
様にして装飾骨材を埋め込んで成る、装飾骨材搭載シー
ト(同上公報実施例3参照)。
【0008】(12)装飾骨材を所定の深さ(粒径の1
/3程度)に露出させる装飾コンクリートブロックの製
造方法であって、前掲(10)の装飾骨材搭載シートを
内向きにして型枠に取付け、コンクリートを打ち込む
(若しくは型枠にコンクリートを打ち込み、その表面に
装飾骨材搭載シートを内向きに圧着させる)各工程と、
コンクリートを脱型する工程と、支持シートを装飾骨材
の表面から引き剥して、(膨張した)バインダー層に埋
没していた装飾骨材部分を露出させ、洗い出しによって
未硬化のコンクリート表面を除去する各工程とから成
る、装飾コンクリートブロックの製造方法(同上公報実
施例1〜2参照)、
【0009】(13)装飾骨材を所定の深さ(粒径の1
/3程度)に露出させる装飾コンクリートブロックの製
造方法であって、前掲(11)の装飾骨材搭載シートを
内向きにして型枠に取付け、コンクリートを打ち込む
(若しくは型枠にコンクリートを打ち込み、その表面に
装飾骨材搭載シートを内向きに圧着させる)各工程と、
コンクリートを脱型する工程と、支持シートを装飾骨材
の表面から引き剥して、(膨張した)バインダー層に埋
没していた装飾骨材部分を露出させ、サンドブラストに
よって半硬化のコンクリート部分を除去する各工程と、
から成る、装飾コンクリートブロックの製造方法(同上
公報実施例3参照)、骨材を露出させる工程と、装飾骨
材露出面側の半硬化コンクリートを洗い出し又はサンド
ブラストによって所望の高さ迄装飾骨材を露出させる工
程とを含有する、装飾骨材露出コンクリートの製造方法
(同上公報実施例3参照)。
【0010】(14)スチレン・ブタジエン・スチレン
ブロック共重合体100重量部、C/C共重合石油
樹脂20〜60重量部、ナフテンオイル80〜100重
量部、芳香族オイル10〜40重量部、老化防止剤0.
5〜5重量部からなるホットメルト系粘着剤を柔軟な耐
熱性支持体上に0.2mm以上の厚さに塗工してなるこ
とを特徴とする粘着シート(特開平8−109357号
公報)。
【0011】
【従来の技術の問題点】上記従来の技術には、凡そ以下
の様な欠点乃至問題点があった。 (a)施工性が良くならない。施工者を選ぶ必要があ
る。熟練工が不在若しくは不足の地方又は季節において
は、施工を実施することが困難である(従来の技術1〜
3)。 (b)製造工程上の事前段取りが困難である(従来の技
術1〜3)。 (c)2度打ちの必要がある。工程が複雑であり、工期
を短縮することが困難である(従来の技術1〜3)。 (d)絵を描くことが出来ない。デザイン性を持たせる
のが困難である(従来の技術1〜3)。 (e)材料(装飾玉石等)の使用量を節約することが出
来ない。従って、材料コストを切り下げることが出来な
い(従来の技術1〜3)。 (f)工事現場の近くに装飾骨材入りコンクリート製品
の製造が可能な工場が存在しない場合は、それが可能な
遠方の工場からコンクリート製品を輸送せざるを得なく
なるが、そういうことになると、コンクリート製品が重
量物であるため、運賃コストが大幅に増大する(従来の
技術1〜3)。
【0012】(g)熟練した職人の手を選ぶ必要があっ
た。そのため、時と所を選ぶ必要もあった。従って、生
産コストの節減が困難であった(従来の技術1〜3)。 (h)装飾玉石の先端部の高さを揃えることが困難であ
る。従って、表面を平滑にすることが困難である(従来
の技術1〜14)、 (i)曲面や立上りには適用することが困難である(従
来の技術1〜5)、(バイブレーションを掛けることが
出来ない)、 (j)装飾玉石の分布密度の調節が困難である(従来の
技術1〜14)、 (k)装飾玉石の分布密度を均一にすることが困難であ
る(従来の技術1〜14)。 (m)表面の管理が困難である(従来の技術1〜1
4)。 (n)従って仕上りを美しくすることが困難である(従
来の技術1〜14)。
【0013】(o)シートの剥離が困難である。時に
は、装飾骨材がシートから剥離せず、シートに付着した
状態で、コンクリートから脱落するようなことがある
(従来の技術6〜14)。 (p)電気炉やホットプレートを使用するため、使用可
能なシートの寸法に限界がある(従来の技術6〜1
4)。 (q)装飾骨材が大きくなると、ホットメルト接着剤層
の厚さを大きくしなければならないから、経済的に適用
しにくい(従来の技術6〜14)。 (r)シートと装飾骨材の結合が不十分である(従来の
技術10、12)。 (s)コンクリート硬化遅延剤の性能が十分に発揮され
ない(従来の技術11、13)。 (t)シートの製造に用いられる材料は、シートの製
造、装飾骨材のシートへの埋め込み、コンクリートから
のシートの引き剥し等の工程で要求される性能を全て満
足するには至っていない(従来の技術6〜14)。
【0014】
【発明の目的】それ故、この出願の発明の第1の目的
は、任意所望の平面若しくは曲面、又は水平面、斜面若
しくは垂直面、或はそれらの組合せを成す、モルタル若
しくはコンクリート表層に多数の装飾骨材を一様に分布
させると共に、それらの装飾骨材をモルタル若しくはコ
ンクリート表面から突出させて、当該各装飾骨材の頂点
を連ねる平面乃至曲面を完全に平滑にして成る、コンク
リート製品乃至コンクリート構築物を製造するための、
装飾骨材洗出シートを、然も低コストで、提供すること
にある。この出願の発明の第2の目的は、かかる装飾骨
材洗出シートであって、然もその大きさに格別の制限を
有しない飾骨材洗出シートを、低コストで、提供するこ
とにある。この出願の発明の第3の目的は、かかる装飾
骨材洗出シートであって、然もそれを用いて製造したコ
ンクリート製品乃至コンクリート構築物の表面に任意所
望のデザインを表現することが出来る装飾骨材洗出シー
トを、低コストで、提供することにある。
【0015】この出願の発明の第4の目的は、任意所望
の平面若しくは曲面、又は水平面、斜面若しくは垂直
面、或はそれらの組合せを成す、モルタル若しくはコン
クリート表層に多数の装飾骨材を一様に分布させると共
に、それらの装飾骨材をモルタル若しくはコンクリート
表面から突出させて、当該各装飾骨材の頂点を連ねる平
面乃至曲面を完全に平滑にして成る、コンクリート製品
乃至コンクリート構築物を、然も低コストで、提供する
ことにある。この出願の発明の第5の目的は、かかるコ
ンクリート構築物であって、然もその表面席が1枚のシ
ートではカバーし切れない程の大きさを有するコンクリ
ート構築物を、低コストで、提供することにある。この
出願の発明の第6の目的は、かかるコンクリート構築物
であって、然もその大きな表面に、任意所望のデザイン
を表現することが出来るコンクリート構築物を、低コス
トで、提供することにある。
【0016】
【目的を達成するための手段】前記の諸問題を解決し、
前記の諸目的を達成するために、この出願の発明は、以
下の諸形態で実施される。 (装飾骨材洗出シートの第1の実施の形態)この出願の
発明の装飾骨材洗出シートの第1の実施の形態は、含有
する全ての装飾骨材3,3,…がコンクリートの表面か
ら面一状に突出するコンクリート製品を製造するため
の、装飾骨材洗出シートであって、薄くて柔軟な1枚の
支持シート2と多数の装飾骨材3,3,…とを含有し、
上記支持シート2は、シート素材(シート単体)2
その上面のコンクリート硬化遅延剤入り感圧接着剤の極
薄の塗布層2とから成り、上記コンクリート硬化遅延
剤と上記感圧接着剤との組合せは、互いに相手の作用を
阻害しないもの同士の組合せから成り、多数の装飾骨材
3,3,…は、塗布層2中の感圧接着剤によって、支
持シート2の表面に面一(つらいち)状に接着され、コ
ンクリート硬化遅延剤は、塗布層2側にコンリートが
打設されたとき、当該塗布層2から滲出して、当該コ
ンクリートの所望の深さの表層部分に浸透し、その部分
のコンクリートの硬化を遅延させることが出来るもので
ある。
【0017】(装飾骨材洗出シートの第2の実施の形
態)この出願の発明の装飾骨材洗出シートの第2の実施
の形態は、前記装飾骨材洗出シートの第1の実施の形態
において、前記コンクリート硬化遅延剤入り感圧接着剤
が、感圧接着剤中にコンクリート硬化遅延剤の粉粒体を
均一に分散せしめて成るものである。装飾骨材洗出シー
トの第2の実施の形態のその余の事項は、同第1の実施
の形態と同様である。
【0018】(装飾骨材洗出シートの第3の実施の形
態)この出願の発明の装飾骨材洗出シートの第3の実施
の形態は、コンクリートの表面から突出せしめた2種以
上の多数の装飾骨材によって当該コンクリートの表面に
任意所望のデザイン(文字、記号、シンボルマーク、若
しくはアイコン、又は絵柄若しくは模様等)を表現する
ことが出来るコンクリート製品を製造するための、装飾
骨材洗出シートであって、第1の区画から第nの区画に
至る、n個の区画(nは自然数、且つn≧2)から成
り、第iの区画(1≦i≦n)の装飾骨材3i,3i,
…は、材質、色、蓄光性、大きさ、形状等の属性、若し
くは分布密度、又はそれらの諸元の組合せにおいて、隣
接する第jの区画(1≦j≦n,j≠i)の装飾骨材3
j,3j,…と相違し、各個の区画は、前記装飾骨材洗
出シートの第1又は第2の実施の形態と同様に構成さ
れ、上記n個の区画の全体は、施工前の段階では、上記
任意所望のデザインを裏返しにしたデザインを表現する
ように、配置されている。装飾骨材洗出シート。なお、
装飾骨材洗出シートの第3の実施の形態のその余の事項
は、同第1又は第2の実施の形態と同様である。この出
願の発明の装飾骨材洗出シートは何れも、例えば電気炉
の使用等に起因する、製造工程上の制約が一切ないか
ら、かなりの大面積のものも、安価に製造することが出
来る。
【0019】(装飾骨材洗出シートの製造方法の第1の
実施の形態)この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第1の実施の形態は、含有する全ての装飾骨材
3,3,…がコンクリートの表面から面一状に突出する
コンクリート製品の製造に使用するための、装飾骨材洗
出シートの製造方法であって、薄くて柔軟なシート素材
(シート単体)2と該シート素材2の上面に形成さ
れた極薄のコンクリート硬化遅延剤入り感圧接着剤塗布
層2とを含有し該コンクリート硬化遅延剤及び感圧接
着剤の組合せは互いに相手の作用を阻害することのない
もの同士の組合せから成る支持シート2を、適宜の水平
面上に、載置する第1の工程と、支持シート2の塗布層
側に多数の装飾骨材3,3,…を散布する第2の工
程と、撒布された多数の装飾骨材3,3,…を、上方か
ら均一に押圧して、支持シート2の塗布層2側に接着
させる第3の工程と、支持シート2に不接着の装飾骨材
を除去する第4の工程と、を含有するものである。
【0020】(装飾骨材洗出シートの製造方法の第2の
実施の形態)この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第2の実施の形態は、含有する全ての装飾骨材
3,3,…がコンクリートの表面から面一状に突出する
コンクリート製品の製造に使用するための、装飾骨材洗
出シートの製造方法であって、多数の装飾骨材3,3,
…を水平に置かれた装飾骨材整列手段上に散布し整列さ
せる第1の工程と、薄くて柔軟なシート素材2と該シ
ート素材2の上面に形成された極薄のコンクリート硬
化遅延剤入り感圧接着剤塗布層2とを含有し該コンク
リート硬化遅延剤及び感圧接着剤の組合せは互いに相手
の作用を阻害することのないもの同士の組合せから成る
支持シート2を、多数の装飾骨材3,3,…上に、下向
きに載置する第2の工程と、載置した支持シート2と整
列した多数の装飾骨材3,3,…とを、上下両方から均
一且つ十分に押圧して、多数の装飾骨材3,3,…を支
持シート2上に面一状に接着せしめる第3の工程と、支
持シート2に不接着の装飾骨材を除去する第4の工程
と、を含有するものである。
【0021】(装飾骨材洗出シートの製造方法の第3の
実施の形態)この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第3の実施の形態は、前記装飾骨材洗出シート
の製造方法の第1又は第2の実施の形態において、前記
コンクリート硬化遅延剤入り感圧接着剤が、感圧接着剤
中にコンクリート硬化遅延剤の粉粒体を均一に分散せし
めたものから成る。
【0022】(装飾骨材洗出シートの製造方法の第4の
実施の形態)この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第4の実施の形態は、コンクリートの表面から
突出せしめた2種以上の多数の装飾骨材によって当該コ
ンクリートの表面に任意所望のデザインを表現すること
が出来るコンクリート製品の製造に使用するための、装
飾骨材洗出シートの製造方法であって、薄くて柔軟な支
持シート2を適宜の水平面上に載置する第1の工程と、
支持シート2内の第iのシート区画2の塗布層の上に
第iの装飾骨材3i,3i,…を撒布する素工程、撒布
された装飾骨材3i,3i,…を上方から均一に押圧し
て第iのシート区画2iに接着させる素工程、及び当該
第iのシート区画2iに不接着の装飾骨材を排除する素
工程を含有する第(i+1)の工程において、i=1,
2,・・・,nとして得られる、n個の工程と、から成
る。
【0023】(コンクリート製品の製造方法の第1の実
施の形態)この出願の発明のコンクリート製品の製造方
法の第1の実施の形態は、含有する全ての装飾骨材3,
3,…がコンクリートの表面から面一状に突出するコン
クリート製品の製造方法であって、前記装飾骨材洗出シ
ート1の第1乃至第3の実施の形態の何れかを、型枠8
の底面部8の上面に、上向きに載置する工程と、載置
した装飾骨材洗出シート1の上にコンクリートを緻密に
打設する工程と、打設したコンクリートの所望の高さ以
下の表層部分については、養生中に上記装飾骨材洗出シ
ート1を構成する支持シート2中の塗布層2から滲出
して当該表層部分に浸透したコンクリート硬化遅延剤に
よって硬化を遅延させると共に、所望の高さ以上の内層
部分については、十分に養生・硬化させる工程と、養生
させたコンクリート及びそれと一体化した装飾骨材洗出
シート1を、上記型枠8から、脱型する工程と、脱型し
たコンクリートの表面から上記支持シート2のみを剥離
して、当該コンクリートを露出させると共に、上記各装
飾骨材3,3,…はそのまま当該コンクリート内に残置
する工程と、露出したコンクリートにおける硬化の遅延
した表層部分を水で洗い流すことによって、硬化したコ
ンクリート部分の表面から、上記全ての装飾骨材3,
3,…を突出させる工程と、から成る。
【0024】(コンクリート製品の製造方法の第2の実
施の形態)この出願の発明のコンクリート製品の製造方
法の第2の実施の形態は、含有する全ての装飾骨材3,
3,…がモルタルの表面から面一状に突出するコンクリ
ート製品の製造方法であって、前記装飾骨材洗出シート
1を、型枠8の底面に、上向きに載置する工程と、前記
装飾骨材洗出シート1の第1乃至第3の実施の形態の何
れかを、型枠8の底面部8の上面に、上向きに載置す
る工程と、載置した装飾骨材洗出シート1の上に、先ず
モルタルを、装飾骨材3,3,…の高さと同程度若しく
は若干それを超える高さ迄、緻密に打設し、次いでコン
クリートをその上に打設する工程と、打設したモルタル
及びコンクリートの所望の高さ以下の表層部分について
は、養生中に上記装飾骨材洗出シート1を構成する支持
シート2中の塗布層2から滲出して当該表層部分に浸
透したコンクリート硬化遅延剤によって、硬化を遅延さ
せると共に、所望の高さ以上の内層部分については、十
分に養生・硬化させる工程と、養生させたモルタル及び
コンクリート、並びにそれらと一体化した装飾骨材洗出
シート1を、上記型枠8から、脱型する工程と、脱型し
たモルタル及びコンクリートの表面から上記支持シート
2のみを剥離して、当該モルタルを露出させる共に、上
記各装飾骨材3,3,…はそのまま当該モルタル内に残
置する工程と、露出したモルタルにおける硬化の遅延し
た表層部分を水で洗い流すことによって、硬化したモル
タル部分の表面から上記全ての装飾骨材3,3,…を突
出させる工程と、から成る。
【0025】(立上り部を有するコンクリート製品の製
造方法の第1の実施の形態)この出願の発明の立上り部
を有するコンクリート製品の製造方法の第1の実施の形
態は、含有する全ての装飾骨材3,3,…がモルタル又
はコンクリートの表面から面一状に突出する立上り部を
有するコンクリート製品の製造方法であって、1又は複
数枚の前記装飾骨材洗出シート1の第1乃至第3の実施
の形態の何れかをそのまま、若しくは、同装飾骨材洗出
シート1を構成する全ての装飾骨材3,3,…間にモル
タルを緻密に塗り込めると共に当該モルタルを当該全て
の装飾骨材3,3,…の表面に密着せしめてモルタル層
付き装飾骨材洗出シートを形成した後、当該シートを、
型枠8の底面部8の上面及び立上り部8の内側面
に、両面テープ若しくは接着剤を用いて、内向きに固定
する工程と、型枠8内に鉄筋ibを入れる工程と、鉄筋
ibを入れた型枠8内にコンクリートを緻密に打設する
工程と、打設したモルタル又はコンクリートの所望の厚
さ(高さ)以下の表層部分については、養生中に上記装
飾骨材洗出シート1を構成する支持シート2中の塗布層
から滲出して当該表層部分に浸透したコンクリート
硬化遅延剤によって、硬化を遅延させると共に、所望の
厚さを超える内層部分については、十分に養生・硬化さ
せる工程と、養生させたコンクリート及びそれと一体化
した装飾骨材洗出シート1、又はモルタル及びコンクリ
ート並びにそれらと一体化した装飾骨材洗出シート1
を、上記型枠8から、脱型する工程と、脱型したコンク
リート又はモルタルの表面から上記支持シート2のみを
剥離して、当該コンクリート又はモルタルを露出させる
と共に、上記各装飾骨材3,3,…はそのまま当該コン
クリート又はモルタル内に残置する工程と、露出したコ
ンクリート又はモルタルにおける硬化の遅延した表層部
分を水で洗い流すことによって、硬化したコンクリート
又はモルタル部分の表面から上記全ての装飾骨材3,
3,…を突出させる工程と、から成る。
【0026】(コンクリート構築物の製作方法の第1の
実施の形態)この出願の発明のコンクリート構築物の製
作方法の第1の実施の形態は、含有する全ての装飾骨材
3,3,…がコンクリートの表面から面一状に突出する
コンクリート構築物の製作方法であって、上記コンクリ
ート構築物の元になるコンクリート下地Cの各個の区域
に使用すべき各個の装飾骨材洗出シート1a,1b,…
を、前記装飾骨材洗出シートの製造方法の第1乃至第3
の何れかを用いて、製造する工程と、上記コンクリート
下地Cの表面にモルタルを塗り付けてモルタル層Mを形
成する工程と、上記各区域のモルタル層Mの上面に、対
応する上記各装飾骨材洗出シート1a,1b,…を下向
きに載置し、上方から均一に押圧して、上記各装飾骨材
洗出シート1a,1b,…を構成する各支持シート2
a,2b,…中の全ての装飾骨材3,3,…を上記モル
タル層Mの表層部分に完全に埋没させ、当該全ての装飾
骨材3,3,…の表面にモルタルを密着させるか、若し
くは、上記各装飾骨材洗出シート1a,1b,…を構成
する各支持シート2a,2b,…中の全ての装飾骨材
3,3,…間にモルタルを緻密に塗り込めると共に、当
該モルタルを当該全ての装飾骨材3,3,…の表面に密
着せしめて、モルタル層付き装飾骨材洗出シートを形成
した後、当該シートを下向きにして、上記コンクリート
下地Cの各区域のモルタル層Mの表面に載置し、上方か
ら均一に押圧して、上下のモルタル層を緊密に結合し一
体化させるか、する工程と、上記モルタル層における所
望の厚さ(深さ)の表層部分については、養生中に上記
各支持シート2a,2b,…中の各塗布層から滲出して
当該表層部分に浸透したコンクリート硬化遅延剤によっ
て硬化を遅延させると共に、所望の厚さを超える内層部
分については、十分に養生・硬化させる工程と、養生さ
せたモルタル層の表面から上記各支持シート2a,2
b,…のみを剥離して、当該モルタル層を露出させると
共に、上記全ての装飾骨材3,3,…はそのまま上記モ
ルタル層内に残置する工程と、露出した上記モルタル層
における未硬化の表層部分を水で洗い流すことによっ
て、硬化したモルタル部分の表面から上記全ての装飾骨
材3,3,…を突出させる工程と、を含有する。
【0027】▲12▼ (コンクリート構築物の製作方
法の第2の実施の形態) この出願の発明のコンクリート構築物の製作方法の第2
の実施の形態は、コンクリートの表面から面一状に突出
せしめた2種以上の多数の装飾骨材によって当該コンク
リートの表面に任意所望のデザインを表現することが出
来る、コンクリート構築物の製作方法であって、上記コ
ンクリート構築物の元になるコンクリート下地Cの各個
の区域に使用すべき各個の装飾骨材洗出シート1a,1
b,…の内、内部が区画されず従って使用される装飾骨
材が唯1種となる各装飾骨材洗出シートについては、前
記装飾骨材洗出シートの製造方法の第1乃至第3の形態
の何れかを用いて、製造する工程と、内部が2以上に区
画され従って使用される装飾骨材が2種以上となる装飾
骨材洗出シートについては、前記装飾骨材洗出シートの
製造方法の第4の実施の形態を用いて、製造する工程
と、上記コンクリート下地Cの表面にモルタルを塗り付
けてモルタル層Mを形成する工程と、上記各区域のモル
タル層Mの表面に、対応する上記各装飾骨材洗出シート
1a,1b,…を下向きに載置し、上方から均一に押圧
して、当該各装飾骨材洗出シート1a,1b,…を構成
する各支持シート2a,2b,…中の全ての装飾骨材
を、上記モルタル層Mの表層部分に完全に埋没させ、当
該全ての装飾骨材の表面にモルタルを密着させるか、若
しくは、上記各装飾骨材洗出シート1a,1b,…を構
成する各支持シート2a,2b,…中の全ての装飾骨材
間にモルタルを緻密に塗り込めると共に、当該モルタル
を当該装飾骨材の表面に密着せしめて、モルタル層付き
装飾骨材洗出シートを形成した後、それらのシートを下
向きにして、上記コンクリート下地Cの各区域のモルタ
ル層Mの表面に載置し、上方から均一に押圧して、上下
のモルタル層を緊密に結合し一体化させるか、する工程
と、上記モルタル層における所望の厚さ(深さ)の表層
部分については、養生中に上記各支持シート2a,2
b,…中の各塗布層から滲出して当該表層部分に浸透し
たコンクリート硬化遅延剤によって硬化を遅延させると
共に、所望の厚さを超える内層部分については、十分に
養生・硬化させる工程と、養生させたモルタル層の表面
から上記各支持シート2a,2b,…のみを剥離して、
当該モルタル層を露出させると共に、上記全ての装飾骨
材はそのまま上記モルタル層M内に残置する工程と、露
出したモルタル層Mの未硬化の表層部分を水で洗い流す
ことによって、硬化したモルタル層の表面から、上記全
ての装飾骨材を突出させる工程と、を含有する。
【0028】
【発明の実施の形態】
〔装飾骨材洗出シートの第1の実施の形態〕この出願の
発明の装飾骨材洗出シートの第1の実施の形態について
説明する。図1は、同装飾骨材洗出シートの第1の実施
の形態の断面図である。図1において、1は装飾骨材洗
出シートであって、同シート1は、1枚の支持シート2
と、多数の装飾骨材(例えば玉石)3,3,…とから成
る。支持シート2は、柔軟且つ強靭な薄手のシート単体
と、その上面のコンクリート硬化遅延剤入り感圧接
着剤の極薄な塗布層2とから成る。コンクリート硬化
遅延剤入り感圧接着剤は、コンクリート硬化遅延剤と感
圧接着剤とを含有する。コンクリート硬化遅延剤は、シ
ート単体2と装飾骨材3,3,…とを、塗布層2
の感圧接着剤によって接着する際に、同接着剤の接着作
用を阻害しないものでなければならない。又、感圧接着
剤は、打設されたコンクリートの養生時に、コンクリー
ト硬化遅延剤の硬化遅延作用を阻害しないものでなけれ
ばならない。
【0029】装飾骨材3の材料としては、例えば、自然
玉石、砕石、若しくはプラスチック塊等々を使用するこ
とが出来る。又、ビー玉、ガラスの破片(廃ガラスを壊
して得られる)、プラスチック破片、アルミや鉄の破
片、木材の破片、藁をチップ化したもの、紙を粉砕して
エポキシ樹脂に絡ませたもの等々も使用することが出来
る。更には、蓄光物質(蓄光染料を絡ませた物質)を使
用することも出来る。庭園や遊歩道等々に蓄光物質を使
用した場合は、夜の景観が著しく改善される。装飾骨材
3の形状としては、例えば、小形の球体、楕円体若しく
は不定形の塊状体、小形の円板、多角形板若しくは不定
形板、又は円柱若しくは角柱体とすることが出来る。装
飾骨材3の寸法としては、その長径を、3〜15mm程
度とすることが出来る。但し、コンクリート硬化遅延剤
入り感圧接着剤の接着強度を更に増大させるならば、使
用可能な装飾骨材の長径寸法等を更に大きくすることが
出来る。又、人が歩行しない場所では、3mm未満とし
ても差し支えはない。各個の装飾骨材3,3,…は、支
持シート2の表面に、感圧接着剤によって適宜の強度で
接着される。
【0030】〔装飾骨材洗出シートの第2の実施の形
態〕この出願の発明の装飾骨材洗出シートの第2の実施
の形態について説明する。同実施の形態のコンクリート
硬化遅延剤入り感圧接着剤は、感圧接着剤中にコンクリ
ート硬化遅延剤の粉粒体を均一に分散せしめて成るもの
である。粒径が10〜150μm、好ましくは20〜1
00μmの不飽和ポリエステル樹脂粉粒体を均一に分散
せしめた感圧接着剤をシート表面に塗布して当該表面に
塗布層を形成した粘着シートは、当初は、建築構造物の
外壁やカーテンウォールに使用したタイルの表面が目地
(タイル間)を通って回り込んで来た下地モルタルによ
って汚される虞があるときに、そのモルタルの硬化を抑
制するためのものとして、この出願の出願人の一人によ
って、提案されたものである。上記不飽和ポリエステル
樹脂粉粒体入り感圧接着剤の作用機序は、コンクリート
モルタルから浸出したアルカリ水がシート表面の感圧接
着剤層中に分散せしめられた不飽和ポリエステル樹脂粉
粒体と接触して、当該粉粒体を溶解せしめ、それによっ
てタイル表面でのコンクリートモルタルの硬化を抑制す
る、ということであった。ところが、上記不飽和ポリエ
ステル樹脂粉粒体入り感圧接着剤は、その後の研究によ
って、本発明の装飾骨材洗出シートのコンクリート硬化
遅延剤入り感圧接着剤としても、効果的であることが判
明したのである。上記粉粒体については、粒径が10μ
m未満のものは製造が困難であり、又、凝集し易く、取
扱が不便であり、未硬化コンクリートから浸出したアル
カリ水と接触し難いので効果的でなく、150μmを超
えたものは、感圧接着剤中への均一な分散が困難とな
り、好ましくないことが判明している。この出願の発明
の装飾骨材洗出シートの第2の実施の形態のその余の事
項は、同第1の実施の形態と同様である。
【0031】〔装飾骨材洗出シートの第3の実施の形
態〕この出願の発明の装飾骨材洗出シートの第3の実施
の形態について説明する。図2は、同実施の形態の説明
図であって、同図(a)は同実施の形態に使用される支
持シートの平面図、同図(b)は同実施の形態の全体断
面図である。図2(a)において、2は柔軟な支持シー
トであって、21は同支持シート2の第1のシート区
画、22はその第2のシート区画、23はその第3のシ
ート区画である。第1のシート区画21の形状は円形、
第2のシート区画22の形状は円環形、そして第3のシ
ート区画23の形状は外方内円形(外側輪郭が方形で内
側輪郭が円形を成す形)である。図2(b)において、
1は装飾骨材洗出シート、2はシート素材、2は塗
布層(コンクリート硬化遅延剤入り感圧接着剤から成
る)、31は第1のシート区画21に接着されている第
1種の装飾骨材、32は第2のシート区画22に接着さ
れている第2種の装飾骨材、33は第3のシート区画2
3に接着されている第3種の装飾骨材である。ここで
は、第1種の装飾骨材及び第3種の装飾骨材は白色、第
3種の装飾骨材は黒色である。それらは、協同して、○
印を表現している。この○印は、いずれ、コンクリート
製品の表面に転写することが出来る。シート素材2
び塗布層2は、共に透明若しくは半透明であることが
望ましい。施工の際に、装飾骨材とモルタル等との接触
乃至接着具合について、裏面からの監視が可能になるか
らである。
【0032】前記の特殊具体的な事例を一般化したもの
は、凡そ以下の通りである。シート区画の数は、2以上
の任意の数nとすることが出来る。又、各シート区画の
形状は、任意にデザインすることが出来る。但し、相隣
接する二つのシート区画については、それらの間に隙間
等が生じない様にするために、それらの形状は、相補的
でなければならない。更に、各区画の装飾骨材は、材
質、色、蓄光性、大きさ、形状、若しくは分布密度等々
の諸元を、任意に選択することが出来る。但し、相隣接
する二つのシート区画の装飾骨材については、材質、
色、蓄光性、大きさ、形状、若しくは分布密度、又はそ
れらの組合せにおいて、相異なる様に選択しなければな
らない。尤も、非隣接のシート区画については、この限
りでない。
【0033】装飾骨材洗出シート1における、n個のシ
ート区画21、22、23、…、及び2n上の、n種の
装飾骨材31、32、33、…3nは、協同して、所望
の文字、記号、シンボルマーク、若しくはアイコン、又
はその他の図形、模様若しくは文様を、表現することが
出来る。以下、これらを総称して、「デザインパター
ン」、或は単に「デザイン」という。装飾骨材洗出シー
ト1上のかかるデザインパターンは、目的とするコンク
リート製品の表面に、転写することが出来る。但し、目
的とするコンクリート製品上のデザインパターン5は、
装飾骨材洗出シート上のパターンとは、互いに裏返し
(反転)の関係にある。この出願の発明の装飾骨材洗出
シートの第3の実施の形態のその余の事項は、同第1の
実施の形態と同様である。
【0034】〔装飾骨材洗出シートの製造方法の第1の
実施の形態〕この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第1の実施の形態について説明する。同装飾骨
材洗出シートの製造方法の第1の実施の形態は、好まし
くは、所定の工場において使用される。その製造方法
は、前処理の工程並びに第1〜第4の基幹工程から成
る。前処理の工程では、所要量の装飾骨材3,3,…の
洗いと乾燥を行う。又、広幅の支持シートを所望の形状
・寸法にカットして、所望の枚数の支持シート2,2,
…を用意する。
【0035】装飾骨材洗出シートの製造方法の第1の実
施の形態においては、第1の工程では、適宜の水平面上
に支持シート2を載置する。(必要に応じて、支持シー
ト2を接着剤又は両面テープを用いて水平面上に仮固定
する)。第2の工程では、支持シート2の上に、装飾骨
材3,3,…を撒布する。第3の工程では、撒布された
装飾骨材3,3,…を上方から適宜押圧して、それらの
下端部を支持シート2の塗布層2側に面一(つらい
ち)状に接着させる。ここに、「面一」は、元来は現場
的用語であるが、この明細書では、[面が一様で、局所
的にも凹凸がないさま]の意に用いる。第4の工程で
は、支持シート2に不接着の装飾骨材3,3,…を除去
する。支持シート2に不接着の装飾骨材3,3,…は、
支持シート2を傾ければ、重力によって、バラバラと落
下する。かくして、この出願の発明の装飾骨材洗出シー
トの製造方法の第1の実施の形態による、装飾骨材洗出
シート1が出来上がる。(第1の工程で支持シート2を
水平面上に仮固定した場合は、最後に支持シート2を、
従って又装飾骨材洗出シート1を、上記水平面から剥離
させる。) 出来上がった装飾骨材洗出シート1は、所定の枚数にな
るまで順次重畳し、それらを纏めて梱包することが出来
る。梱包された装飾骨材洗出シートは、工事現場若しく
はその近場に輸送される。
【0036】〔装飾骨材洗出シートの製造方法の第2の
実施の形態〕この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第2の実施の形態は、コンクリートの表面から
全ての装飾骨材3,3,…が面一状に突出するコンクリ
ート製品の製造に使用するための、装飾骨材洗出シート
の製造方法である。この実施の形態の第1の工程では、
多数の装飾骨材3,3,…を水平に置かれた装飾骨材整
列手段上に撒布し、定位する。装飾骨材整列手段として
は、例えば周縁部に装飾骨材の散逸を防ぐに足る高さの
枠体を巡らせた大きめの板状体や、上面に装飾骨材を仮
保持(位置決め)するに足る寸法形状の多数の凹部乃至
孔部を周期的乃至規則的に配列した板状体等々を、用い
ることが出来る。その際特に、後者の板状体を使用する
ときは、目的とするコンクリート製品の多数の装飾骨材
3,3,…も、同じく周期的乃至規則的に配列されるこ
とと成り、従って又、美観の向上にも寄与することとな
る。第2の工程では、多数の装飾骨材3,3,…上に、
コンクリート硬化遅延剤入り感圧接着剤がシート素材2
の上面に極薄く塗布されて成る支持シート2を、下向
きに載置する。コンクリート硬化遅延剤と感圧接着剤と
の組合せは、互いに相手の作用を阻害することのないも
の同士の組合せでなければならない。第3の工程では、
上記支持シート2と上記多数の装飾骨材3,3,…と
を、上下両方から均一且つ十分に押圧して、上記多数の
装飾骨材3,3,…を上記支持シート2上に面一状に接
着せしめる。第4の工程では、支持シート2に不接着の
装飾骨材を除去する。かくして、この出願の発明の装飾
骨材洗出シートの製造方法の第2の実施の形態による、
装飾骨材洗出シート1が出来上がる。
【0037】〔装飾骨材洗出シートの製造方法の第3の
実施の形態〕この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第3の実施の形態について説明する。この実施
の形態は、前記装飾骨材洗出シートの製造方法の第1又
は第2の実施の形態において、前記コンクリート硬化遅
延剤入り感圧接着剤が、感圧接着剤中にコンクリート硬
化遅延剤の粉粒体を均一に分散せしめたものから成る。
上記のコンクリート硬化遅延剤の粉粒体としては、前述
の通り、粒径が10〜150μm、好ましくは20〜1
00μmの不飽和ポリエステル樹脂粉粒体を用いること
が出来る。この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製造
方法の第3の実施の形態のその余の事項は、同製造方法
の第1又は第2の実施の形態と同様である。
【0038】〔装飾骨材洗出シートの製造方法の第4の
実施の形態〕この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第4の実施の形態について説明する。この実施
の形態は、コンクリートの表面から突出せしめた2種以
上の多数の装飾骨材によって当該コンクリートの表面に
任意所望のデザインを表現することが出来るコンクリー
ト製品の製造に使用するための、装飾骨材洗出シートの
製造方法である。この実施の形態は、前処理の工程と、
第1から第(n+1)までの(n+1)個の基幹工程と
から成る。
【0039】前処理の工程では、先ず、現尺若しくは縮
尺で、画用紙に所望の輪郭形状を線描きし、その内部に
所望のデザインパターンを線描きし、確定する。それに
よって、n個の区画(n≧2、図2ではn=3)が出来
(しゅったい)する。次に、幅広のロールシートから所
望の輪郭形状の裏返しの形状にカットしてなる支持シー
ト2(現尺)を生産予定枚数用意し、又、幅広のロール
紙(好ましくは剥離可能紙)から所望の輪郭形状にカッ
トして成る型紙(現尺)n枚を用意する。第1、第2、
第3、…、第nのシート区画21、22、23、…、2
nにはそれぞれ、第1、第2、第3、…、第nの型紙を
対応させる。第1乃至第nの型紙の表面(又は裏面)に
は、それぞれ、対応するシート区画2i(n=1,2,
…,n)と同一(又は裏返し)の図形を線描きする。各
個の型紙の線描き部をカッター等で切断し、型抜きを行
う。型抜き後の型紙は全て、裏返しにして置く方が良
い。一方、各装飾骨材31,32,33,…,3nにつ
いては、所要の量を取り揃えると共に、支持シート2と
の接着を容易・確実にするために、洗いと乾燥とを行
う。(以上で前処理工程が終了する。)
【0040】第1の工程では、適宜の水平面上に、支持
シート2を、図2(b)の如く上向きにして、載置す
る。場合によっては、同シート2を水平面に仮固定して
も良い(仮固定には、例えば接着剤又は両面テープを使
用する)。第2の工程では、先ず、支持シート2の上
に、第1の型紙を下向きに載置し、両者の輪郭を合致さ
せる。これによって、支持シート2の(予定の)第1の
シート区画21と、第1の型紙の型抜き部分とが正確に
合致せしめられる。次に、第1の型紙の型抜き部分を通
して、支持シート2の(予定の)第1の区画21上に、
第1種の装飾骨材31,31,…を撒布する。撒布され
た第1種の装飾骨材31,31,…を、上方から適宜押
圧して、支持シート2の(予定の)第1の区画21に十
分に接着させる。続いて、第1のシート区画21に不接
着の装飾骨材を取り除く(シート区画21に不接着の装
飾骨材は、支持シート2を傾ければ、重力によって、バ
ラバラと落下する)。最後に、第1の型紙を取り除け
ば、第2の工程が終了する。
【0041】第3の工程では、同じく支持シート2の上
に、第2の型紙を下向きにして、載置し、両者の輪郭を
正確に合致させる。これによって、支持シート2の(予
定の)第2のシート区画22と、第2の型紙の型抜き部
分とが、正確に合致せしめられる。次に、第2の型紙の
型抜き部分を通して、支持シート2の(予定の)第2の
区画22の上に、第2種の装飾骨材32,32,…を撒
布する。撒布された第2種の装飾骨材32,32,…
を、上方から適宜押圧して、支持シート2の(予定の)
第2のシート区画22に十分に接着させる。続いて、第
2のシート区画22に不接着の装飾骨材を取り除く。最
後に、第2の型紙を除去すれば、第3の工程が終了す
る。以下同様にして、第4、…、第(n+1)の工程が
実行される。
【0042】前記第2乃至第(n+1)の各工程の一般
的表現は、凡そ次の通りである。第(i+1)の工程
(n=1,2,3,…,n)では、先ず、支持シート2
の上に、第iの型紙を下向きにして載置し、両者の輪郭
を合致させる。次に、第iの型紙の型抜き部分(窓開き
部分)を通して、支持シート2の(予定の)第iの区画
2iの上に、第i種の装飾骨材3i,3i,…を撒布す
る。撒布された第i種の装飾骨材3i,3i,…を、上
方から適宜押圧して、支持シート2の(予定の)第iの
区画2iに十分に接着させる。続いて、第iのシート区
画2iに不接着の装飾骨材を取り除く。最後に、第iの
型紙を取り除くことによって、第(i+1)の工程が終
了する。
【0043】かくの如くにして成る装飾骨材洗出シート
は、上記n個の区画の全体が、施工前の段階では、上記
任意所望のデザインを裏返しにしたデザインを表現する
こととなる。この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第4の実施の形態のその余の事項は、同第1又
は第2の実施の形態と同様である。さて、この出願の発
明の装飾骨材洗出シートは何れも、以上の説明によって
明らかな如く、例えば電気炉やホットプレートの使用等
に起因する、製造工程上の制約条件が一切ないから、か
なりの大寸法のものでも、確実且つ安価に製造すること
が出来る。
【0044】〔装飾骨材洗出シートの製造方法の第5の
実施の形態〕この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第5の実施の形態について説明する。この実施
の形態は、第4の実施の形態の代替形態である。この実
施の形態は、前処理の工程と、第1から第(n+1)ま
での(n+1)個の基幹工程とから成る。前処理の工程
では、先ず、現尺若しくは縮尺で、画用紙に所望の輪郭
形状を線描きし、その内部に所望のデザインパターンを
線描きする。それによって、n個の区画(n≧2、図2
ではn=3)が出現する。
【0045】次に、幅広のロールシートから所望の輪郭
形状の裏返しの形状にカットしてなる支持シート2(現
尺)を、生産予定枚数用意し、又、支持シート2に対し
て裏打ちをするために、支持シート2の輪郭形状と同一
の形状にカットして成る補助シートを、支持シート2と
同一枚数用意する。そして、支持シート2の裏面に所望
のデザインパターンを線描きする。得られた描線をカッ
ター等で切断する。当該支持シート2は、n個のシート
区画21,22,23,…,2nに分割される。分割後
のn個のシート区画21,22,23,…,2nは、裏
返しにして置く。又、補助シートの表面にも、支持シー
ト2上のデザインパターンと同じパターンを線描きす
る。それによって、支持シート2上のn個の区画(n≧
2、図2ではn=3)に1対1で対応する、n個の区画
が出現する。一方、各装飾骨材31,32,33,…,
3nについては、所要の量を取り揃えると共に、支持シ
ート2との接着を容易・確実にするために、洗いと乾燥
とを行う。(以上で前処理工程が終了する。)
【0046】第1の工程では、適宜の水平面上に、補助
シートを載置し、仮固定する。(仮固定には、例えば接
着剤又は両面テープ等を使用する)。第2の工程では、
補助シートの第1の区画に、支持シート分割後の第1の
シート区画21を載置し、固定する。次に、第1のシー
ト区画21の上に、第1種の装飾骨材31,31,…を
撒布する。撒布された第1種の装飾骨材31,31,…
を、上方から適宜押圧して、第1のシート区画21に接
着させる。続いて、第1のシート区画21に不接着の装
飾骨材を取り除いて、第1の工程を終了させる。以下同
様にして、第3、第4、…、第(n+1)の各工程が実
行される。
【0047】前記第2乃至第(n+1)の各工程の一般
的表現は、凡そ次の通りである。第(i+1)の工程
(i=1,2,3,…,n)では、先ず、補助シートの
第1の区画に、支持シート分割後の第iのシート区画2
iを載置し、固定する。次に、第iのシート区画2i上
に、第i種の装飾骨材3i,3i,…を撒布する。続い
て、撒布された第i種の装飾骨材3i,3i,…を、上
方から適宜押圧して、シート区画2iに接着させる。続
いて、第iのシート区画2iに不接着の装飾骨材を取り
除いて、第(i+1)の工程を終了させる。この出願の
発明の装飾骨材洗出シートの製造方法の第5の実施の形
態のその余の事項は、同第4の実施の形態と同様であ
る。
【0048】〔コンクリート製品の製造方法の第1の実
施の形態〕この出願の発明のコンクリート製品の製造方
法の第1の実施の形態について説明する。この実施の形
態は、含有する全ての装飾骨材(3,3,…)がモルタ
ル又はコンクリートの表面から面一状に突出するコンク
リート構築物の製作方法である。図3は、同実施の形態
の説明図である。図3において、8は型枠、ibは鉄
筋、Cはコンクリートである。そして、1は装飾骨材洗
出シート、2は同シート1を構成する支持シート、3は
同じく装飾骨材である。同コンクリート製品の製造方法
の第1の実施の形態は、前処理の工程並びに第1〜第7
の基幹工程(装飾骨材洗出シート1の製造工程を含めれ
ば、第5〜第11工程)から成る。
【0049】前処理の工程では、装飾骨材洗出シート
1、型枠、鉄筋、生コンクリート、及びブラシ等を用意
する。この実施の形態に用いる型枠の底面は、水平平面
であっても良いし、水平曲面であっても差し支えない。
それらの装飾骨材洗出シート1、型枠、鉄筋等は、奇麗
に清掃して置く。第1の工程(装飾骨材洗出シートの製
造工程をも含めれば第5の工程。以下同様)では、型枠
の底面に、装飾骨材洗出シート1を、上向き状態で、載
置する。(必要に応じて、支持シート2を、接着剤又は
両面テープを用いて、型枠の底面上に仮固定する)。第
2の工程(第6の工程)では、型枠内に鉄筋を入れる。
【0050】第3の工程(第7の工程)では、装飾骨材
洗出シート1の上にコンクリートを打設する。打設の際
は、コンクリートが装飾骨材洗出シート1の表面に緻密
に接触するような状態にしなければならない。(このよ
うな状態は、例えば型枠にバイブレーションを掛けるこ
とによって実現される)。第4の工程(第8の工程)で
は、打設したコンクリートの所定の高さ以下の部分につ
いては、硬化を遅延させ、残余の部分(所定の高さ以上
の部分)については、十分に養生・硬化させる。この様
な硬化遅延作用は、装飾骨材洗出シート1中の支持シー
ト2の塗布層(2)から滲出して当該コンクリートの
所定の高さ迄浸透したコンクリート硬化遅延剤によっ
て、遂行される。その間、塗布層(2)の接着作用は
保存されなければならない。万一、塗布層(2)の接
着作用が消失する様な事態が出来すると、幾許かの装飾
骨材3が支持シート2の表面から剥離して浮上する虞が
あるからである。
【0051】第5の工程(第9の工程)では、硬化した
コンクリートを、脱型する。第6の工程(第10の工
程)では、脱型したコンクリートの表面から支持シート
を剥離する。第7の工程(第11の工程)では、硬化を
遅延させたコンクリート部分を、水で洗い流す。洗い流
しは、例えばブラシと水を用いるだけで可能である。な
お、型枠内に鉄筋を入れる第2の工程(第6工程)は、
場合によっては、省略することが出来る。かくして、こ
の出願の発明のコンクリート製品の製造方法の第1の実
施の形態による、プレキャスト(PC)コンクリート製
品が出来上がる。出来上がったPCコンクリート製品
は、工事現場に敷設される。
【0050】〔コンクリート製品の製造方法の第2の実
施の形態〕この出願の発明のコンクリート製品の製造方
法の第2の実施の形態について説明する。この実施の形
態は、コンクリートの表面から面一状突出せしめた2種
以上の多数の装飾骨材によって当該コンクリートの表面
に任意所望のデザインを表現することが出来る、コンク
リート構築物の製作方法である。この実施の形態は、前
処理の工程並びに第1〜第7の基幹工程(装飾骨材洗出
シート1の製造工程を含めれば第5〜第11の工程)か
ら成る。前処理の工程では、装飾骨材洗出シート1、型
枠、鉄筋、生モルタル、生コンクリート、及びブラシ等
を用意する。この実施の形態に用いる型枠の底面は、水
平平面若しくはそれに近い水平曲面であることが望まし
い。それらの装飾骨材洗出シート1、型枠、鉄筋等は、
奇麗に清掃して置く。第1の工程(装飾骨材洗出シート
1の製造工程を含めれば第5の工程。以下同様)では、
型枠の底面に装飾骨材洗出シート1を載置する。(必要
に応じて、支持シート2を、接着剤又は両面テープを用
いて、型枠の底面上に仮固定する)。第2の工程(第6
の工程)では、型枠内に鉄筋を入れる。
【0051】第3の工程(第7の工程)では、装飾骨材
洗出シート1の上に、装飾骨材モルタルを、装飾骨材
3,3,…の高さを幾らか超える程度に打設し、その上
にコンクリートを打設する。打設の際は、モルタルが装
飾骨材洗出シート1の表面に緻密に接触するような状態
にしなければならない。(このような状態は、例えば型
枠にバイブレーションを掛けることによって実現され
る)。第4の工程(第8の工程)では、打設したモルタ
ルの所定の高さ以下の部分については、硬化を遅延さ
せ、残余のモルタル部分(所定の高さ以上のモルタル部
分)及びコンクリート部分については、十分に養生・硬
化させる。この様な硬化遅延作用は、装飾骨材洗出シー
ト1中の支持シート2の塗布層(2)から滲出して当
該モルタルの所定の高さ迄浸透したコンクリート硬化遅
延剤によって、遂行される。
【0052】第5の工程(第9の工程では、硬化したコ
ンクリートを、脱型する。第6の工程(第10の工程)
では、脱型したコンクリートの表面から支持シートを剥
離する。第7の工程(第11の工程)では、硬化を遅延
させたモルタル部分を、水で洗い流す。洗い流しは、例
えばブラシと水を用いるだけで可能である。かくして、
この出願の発明のコンクリート製品の製造方法の第2の
実施の形態による、コンクリート製品が出来上がる。こ
の出願の発明のコンクリート製品の製造方法の第2の実
施の形態と、同第1の実施の形態とは、第3工程と第7
工程において、若干相違するのみである。様)では、型
枠の底面に装飾骨材洗出シート1を載置する。(必要に
応じて、支持シート2を、接着剤又は両面テープを用い
て、型枠の底面上に仮固定する)。第2の工程(第6の
工程)では、型枠内に鉄筋を入れる。第3の工程(第7
の工程)では、装飾骨材洗出シート1の上に、装飾骨材
モルタルを、装飾骨材3,3,…の高さを幾らか超える
程度に打設し、その上にコンクリートを打設する。打設
の際は、モルタルが装飾骨材洗出シート1の表面に緻密
に接触するような状態にしなければならない。(このよ
うな状態は、例えば型枠にバイブレーションを掛けるこ
とによって実現される)。第4の工程(第8の工程)で
は、打設したモルタルの所定の高さ以下の部分について
は、硬化を遅延させ、残余のモルタル部分(所定の高さ
以上のモルタル部分)及びコンクリート部分について
は、十分に養生・硬化させる。この様な硬化遅延作用
は、装飾骨材洗出シート1中の支持シート2の塗布層
(2)から滲出して当該モルタルの所定の高さ迄浸透
したコンクリート硬化遅延剤によって、遂行される。第
5の工程(第9の工程では、硬化したコンクリートを、
脱型する。第6の工程(第10の工程)では、脱型した
コンクリートの表面から支持シートを剥離する。第7の
工程(第11の工程)では、硬化を遅延させたモルタル
部分を、水で洗い流す。洗い流しは、例えばブラシと水
を用いるだけで可能である。かくして、この出願の発明
のコンクリート製品の製造方法の第2の実施の形態によ
る、コンクリート製品が出来上がる。この出願の発明の
コンクリート製品の製造方法の第2の実施の形態と、同
第1の実施の形態とは、第3工程と第7工程において、
若干相違するのみである。
【0040】〔立上り部を有するコンクリート製品の製
造方法の第1の実施の形態〕この出願の発明の立上り部
を有するコンクリート製品の製造方法の第1の実施の形
態について説明する。同実施の形態は、コンクリートの
表面から全ての装飾骨材3,3,…を面一状に突出せし
めた立上り部を有するコンクリート製品の製造方法であ
る。図4は、同実施の形態の説明図である。図4(a)
において、8は型枠、8は同型枠8の底板、8は同
型枠8の立ち上がり部である。そして、2は支持シー
ト、3は装飾骨材である。この実施の形態は、前処理の
工程並びに第1〜第7の基幹工程(装飾骨材洗出シート
1の製造工程を含めれば、第5〜第11の工程)から成
る。前処理の工程では、前記コンクリート製品の製造方
法の第1の実施の形態のそれと同様に、装飾骨材洗出シ
ート1、立上り部8を有する型枠8、鉄筋、生コンク
リート、及びブラシ等を用意する。そして、装飾骨材洗
出シート1、型枠、鉄筋等は、奇麗に清掃して置く。こ
こに、立上り部とは、垂直乃至傾斜部を意味する。第1
の工程(装飾骨材洗出シートの製造工程をも含めれば第
5の工程。以下同様)では、型枠8の立上り部8の内
側面に、両面テープ若しくは接着剤を用いて、装飾骨材
洗出シート2をそのまま、内向き状態で、接着する(図
4(a)参照)。そして、全ての装飾骨材3,3,…間
にモルタルを緻密に塗り込めると共に、当該モルタルを
当該全ての装飾骨材3,3,…の表面に密着せしめる。
若しくは、接着前の装飾骨材洗出シート1の全ての装飾
骨材3,3,…間にモルタルを緻密に塗り込めると共
に、当該モルタルを当該全ての装飾骨材3,3,…の表
面に密着せしめて、モルタル付き装飾骨材洗出シートを
形成した後、当該モルタル付き装飾骨材洗出シートを、
型枠8の底面部8の内底面及び立上り部8の内側面
に、両面テープ若しくは接着剤を用いて、内向き状態
で、接着する(図4(b)参照)。第2の工程(第6の
工程)では、型枠8内に鉄筋を入れる。第3の工程(第
7の工程)では、型枠8内にコンクリートを打設する。
打設の際は、当該コンクリートが装飾骨材洗出シート2
の全ての装飾骨材間乃至それらの表面に緻密に塗り込め
られたモルタル層と緊密に結合するようにしなければな
らない(図4(b)参照)。そうするためには、例えば
バイブレーションを形枠等に掛けるのが良い。第4の工
程(第8の工程)では、打設したモルタル層中の所望の
深さ乃至厚さの表層部分の効果を遅延させる一方、残余
のモルタル層及びコンクリート層を養生・硬化させる。
それらの効果に要する時間は、例えば一晩程度である。
第5の工程(第9の工程)では、モルタル及びコンクリ
ートを、脱型する。脱型のタイミングは、例えば翌朝と
なる。第6の工程(第10の工程)では、脱型したモル
タル及びコンクリートの表面から支持シート2だけを剥
離し、装飾骨材3,3,…をモルタル乃至コンクリート
内にそのまま残置する。第7の工程(第11の工程)で
は、硬化を遅延させたモルタル部分を、水で洗い流す。
洗い流しは、例えばブラシと水を用いるだけで可能であ
る。かくして、コンクリートの表面から全ての装飾骨材
3,3,…を面一状に突出せしめた立上り部を有するコ
ンクリート製品が出来上る。
【0041】〔コンクリート構築物の製作方法の第1の
実施の形態〕この出願の発明のコンクリート構築物の製
作方法の第1の実施の形態について説明する。第1の実
施の形態は、コンクリート表面から突出せしめた多数の
装飾骨材3,3,…を有するコンクリート構築物の製作
方法である。この形態は、現場打ち、或は湿式工法に関
する。図5は、第1の実施の形態によるコンクリート構
築物(の仕掛り状態)の断面図である。同コンクリート
構築物(の仕掛り状態)の平面図は、図6(第2の実施
の形態)においてパターン5を削除したものと同様であ
る。同図において、Cはコンクリート下地、Mはモルタ
ル、1a,1b,1c,…は何れも装飾骨材洗出シー
ト、2a,2b,2c,…は装飾骨材洗出シート1a,
1b,1c,…を構成する支持シート、3,3,…は支
持シート2a,2b,2c,…に接着した装飾骨材であ
る。支持シート2a,2b,2c,…は、この実施の形
態では、透明であることが望ましい。コンクリート下地
Cの表面は、この出願の発明のコンクリート構築物の製
作方法の第1の実施の形態にとって、言わば前提要件を
成すものであるが、水平面のみならず、傾斜面若しくは
垂直面、又は曲面であっても差し支えない。第1の実施
の形態の実施のためには、測量器具、幅広の支持シート
材料、カッター、両面テープ、こて(鏝)乃至へら
(箆)、モルタルD、水、ブラシ等を準備する。
【0042】第1の実施の形態の第1の工程では、コン
クリート下地Cの施工領域(施工対象)を、測量器具を
用いて、図面化する。図面は縮尺又は現尺とする。第2
の工程では、図面化したコンクリート下地Cの施工領域
(施工対象)を、複数個の区域に分割する。各個の区域
の形状は、正方形のみならず、長方形、台形、三角形、
若しくは六角形、又はその他の形状とすることが出来る
(施工対象周縁部の形状が不規則な形状の場合は、対応
する支持シートも不規則な形状とならざるを得ない。) 第3の工程では、対象領域を分割して成る各個の区域と
同一形状の支持シート2(現尺)を、幅広の支持シート
材料から、カッターで切り出す。切り出された支持シー
ト2の大きさは、作業者にとって扱い易い大きさでなけ
ればならない。第4の工程では、切り出した支持シート
2に対して、この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第1又は第2の実施の形態と同一の要領で、装
飾骨材3,3,…を付着させる。かくして、装飾骨材洗
出シート1a,1b,1c,…が出来上がる。
【0043】第5の工程では、コンクリート下地Cの表
面に、モルタルを、こて(鏝)又はへら(箆)で、図示
の如く層状に塗り付けて、モルタル層Mを形成する。第
6の工程では、モルタル層Mの表面に、装飾骨材洗出シ
ート1a,1b,1c,…を下向きにして載置し、上方
から強く押圧して、全ての装飾骨材3,3,…を、モル
タル層Mに埋没させ、当該装飾骨材3,3,…の表面に
モルタルを密着させる。若しくは、装飾骨材洗出シート
1a,1b,1c,…の装飾骨材3,3,…間にモルタ
ルを緻密に塗り込めると共に、当該モルタルを当該装飾
骨材の表面に密着させて、モルタル付き装飾骨材洗出シ
ートを形成し、それらを下向きにして、上記コンクリー
ト下地Cの各区画のモルタル層Mの表面に載置し、上方
から押圧して、両モルタル層を緊密に結合させる。何れ
の場合にも、各装飾骨材間に空気が残存し局所的な空所
が形成されないように、十分な注意を払わなければなら
ない。その際、装飾骨材3,3,…間のモルタル充填状
態の適否は、透明な支持シート2a,2b,2c,…を
通して、監視をすることが出来る。第7の工程では、モ
ルタルの表層の硬化を遅延させる一方、残余のモルタル
層を硬化させる。残余のモルタル層の硬化に要する時間
は、例えば、一晩である。第8の工程では、支持シート
2a,2b,2cを剥離する。剥離開始のタイミング
は、例えば翌朝となる。第9の工程では、未硬化のモル
タル層の洗出を行う。洗出は、例えば水とブラシを用い
るだけで可能である。かくして、コンクリート表面から
全ての装飾骨材3,3,…が所望の高さに突出し、且つ
突出した装飾玉石の頂点を連ねて成る面が完全に滑らか
な平面又は曲面を成す、コンクリート構築物が出来上が
る。
【0044】〔コンクリート構築物の製作方法の第2の
実施の形態〕この出願の発明のコンクリート構築物の製
作方法の第2の実施の形態について説明する。第2の実
施の形態は、コンクリート表面から突出せしめた2種以
上の多数の装飾骨材によって当該コンクリート表面に任
意所望のデザインを表現するコンクリート構築物の製作
方法である。この形態も、現場打ち、或は湿式工法に関
する。図6は、第2の実施の形態によるコンクリート構
築物(の仕掛り状態)の平面図である。第2のコンクリ
ート構築物(の仕掛り状態)の断面図は、装飾骨材3を
除けば、図5(第1の実施の形態)の断面図と同じであ
る。図6において、1a〜1iは六つの装飾骨材洗出シ
ートであって、施工領域を6分割して成る六つの区域に
対応する。装飾骨材洗出シートを構成する支持シート2
a〜2iとしては、透明材料を使用することが望まし
い。同図において、5は大寸法の任意所望のデザイン
(ここでは半径がメートルオーダーの方位図)である。
施工領域にあるコンクリート下地Cの表面は、この出願
の発明のコンクリート構築物の製作方法の第2の実施の
形態にとっても、言わば前提要件を成すものであるが、
水平面のみならず、傾斜面若しくは垂直面、又は曲面で
あっても差し支えない。第2の実施の形態の実施のため
には、測量器具、幅広の支持シート材料、カッター、両
面テープ、こて(鏝)乃至へら(箆)、モルタルD、
水、ブラシ等を準備する。
【0045】第2の実施の形態の第1の工程では、コン
クリート下地Cの施工領域(施工対象)を、測量器具を
用いて、図示の如く、図面化する。図面は、縮尺又は現
尺とする。第2の工程では、図面化したコンクリート下
地Cの施工領域(施工対象)を、複数個の区域に分割す
る。各個の区域の形状は、正方形のみならず、長方形、
台形、三角形、若しくは六角形、又はその他の形状とす
ることが出来る(施工対象周縁部の形状が不規則な形状
の場合は、対応する支持シートの形状も不規則な形状と
ならざるを得ない。) 第3の工程では、対象領域を分割して成る各個の区域と
同一形状の支持シート2(現尺)を、幅広の支持シート
材料から、カッターで切り出す。切り出された支持シー
ト2の大きさは、作業者にとって扱い易い大きさでなけ
ればならない。第4の工程では、切り出した支持シート
2に対して、この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第3の実施の形態と同一の要領で、複数種の装
飾骨材を接着させる。かくして、装飾骨材洗出シート1
a〜1iが出来上がる。
【0046】第5の工程では、コンクリート下地Cの表
面に、モルタルを、こて(鏝)又はへら(箆)で、層状
に塗り付けて、モルタル層Mを形成する。第6の工程で
は、モルタル層Mの表面に、装飾骨材洗出シート1a,
1b,…を下向きにして図6の如く載置し、上方から強
く押圧して、全ての装飾骨材を、モルタル層Mに埋没さ
せ、当該全ての装飾骨材の表面にモルタルを密着させ
る。若しくは、装飾骨材洗出シート1a,1b,…の各
装飾骨材間にモルタルを緻密に塗り込めると共に、当該
モルタルを当該各装飾骨材の表面に密着させて、モルタ
ル付き装飾骨材洗出シートを形成し、それらのシートを
下向きにして、上記コンクリート下地Cの各区画のモル
タル層Mの表面に載置し、且つ上方から押圧して、上下
の両モルタル層を緊密に結合させる。何れの場合にも、
各装飾骨材間に空気が残存して局所的な空所が形成され
ないように、十分な注意を払わなければならない。その
際、装飾骨材3,3,…間のモルタル充填状態の適否
は、透明な支持シート2a,2b,…を通して、監視を
することが出来る。第7の工程では、モルタルの表層の
硬化を遅延させる一方、残余のモルタル層を硬化させ
る。残余のモルタル層の硬化に要する時間は、例えば、
一晩である。第8の工程では、支持シート2a〜2iを
剥離する。剥離開始のタイミングは、例えば翌朝とな
る。第9の工程では、未硬化のモルタル層の洗出を行
う。洗出は、例えば水とブラシを用いるだけで可能であ
る。かくして、コンクリート表面から全ての装飾骨材が
所望の高さに突出し、且つ突出した装飾玉石の頂点を連
ねて成る面が完全に滑らかな平面又は曲面を成し、しか
もそれらの装飾骨材が共同して所望のパターンを表現す
る、コンクリート構築物が出来上がる。例えば、公園、
保育園若しくは遊園地、又は道路乃至道路脇等々の大面
積の平面又は斜面等に表現して見たいパターンとして
は、方位図の他にも、超大形の時計の文字盤(傾斜面等
に設置し指針を回転させる)、県花、シンボルマーク、
案内記号、更には商業広告等々が考えられる。
【0047】
【発明の効果】この出願の発明は、以上の様に構成した
から、下記の通り顕著な効果を奏することが出来る。 (1)装飾骨材(例えば装飾玉石)の頂点の高さを揃え
ることが出来る。従って、装飾骨材の頂点を連ねてなる
平面乃至曲面が平滑になる。 (2)曲面部及び立上り部(垂直面乃至傾斜面部)も同
等の仕上りとなる。 (3)装飾骨材の分布密度(粗密)の調節が出来る。 (4)装飾玉石の分布密度を均一とすることが出来る。 (5)表面の管理が出来る。 (6)従って仕上りが美しくなる。 (7)平面、垂直面、又は傾斜面における施工性が良く
なる。しかも、施工者を選ばない。従って、熟練工が不
在若しくは不足の地方、又は季節においても、施工を実
施することが出来る。 (8)製造上の事前段取りが容易になる。 (9)シートの剥離が容易である。従って、装飾玉石が
シートから剥離することなくシートに付着した状態でコ
ンクリートから脱落するようなことがない。 (10)場合によりモルタルの練り込みが不要となり、
コンクリートの一発打ちが可能となる。従って、工程を
省き、工期を短縮することが出来る。 (11)材料(装飾玉石等)の使用量を節約することが
出来る。従って、材料コストを切り下げることが出来
る。 (12)工場で生産した装飾骨材洗出シートを、コンク
リート製品とせずに、任意所望の施工現場の近くの工場
若しくは施工現場それ自体に輸送し、当該工場若しくは
施工現場において、これらのシートを用いて誰でも、コ
ンクリート製品を製造することが出来るようにしたこと
から、運賃コストを、大幅に削減することが出来る。 (13)熟練した職人の手を選ぶ必要がなくなる。その
ため、時と所とを選ぶ必要もなくなる(即ち、装飾骨材
入りコンクリート製品を、何時でも何処でも誰でも、生
産することが可能になる)。従って、生産コストを大幅
に節減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の装飾骨材洗出シートの第1の
実施の形態の断面図である。
【図2】この出願の発明の装飾骨材洗出シートの第3の
実施の形態の説明図である。
【図3】この出願の発明のコンクリート製品の製造方法
の第1の実施の形態の説明図である。
【図4】この出願の発明の立上がり部を有するコンクリ
ート製品の製造方法の第1の実施の形態の説明図であ
る。
【図5】この出願の発明のコンクリート構築物の製作方
法の第1の実施の形態の説明図である。
【図6】この出願の発明のコンクリート構築物の製作方
法の第2の実施の形態の説明図である。
【符号の説明】
1 装飾骨材洗出シート 2 支持シート2シート単体 2塗布層3 装飾骨材 5 デザイン(パターン) 8 型枠 8型枠の底部 8型枠の立上り部 21 第1のシート区画 22 第2のシート区画 23 第3のシート区画 31 第1種の装飾骨材 32 第2種の装飾骨材 33 第3種の装飾骨材 1a〜1i 装飾骨材洗出シート 2a〜2i 支持シート C コンクリート ib 鉄筋
【手続補正書】
【提出日】平成9年6月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】 装飾骨材洗出シート、装飾骨材入りコ
ンクリート製品及びそれらの製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、小粒の装
飾骨材(自然玉石、砕石、セラミックス塊、蓄光物質
等)をコンクリートの表面から一様に突出せしめたコン
クリート製品乃至構築物、及びそれらの製造乃至製作方
法に関する。特に、かかるコンクリート製品乃至構築物
の製造乃至製作に使用する装飾骨材洗出シート及びその
製造方法、並びに、同装飾骨材洗出シートを使用したコ
ンクリート製品乃至構築物、及びそれらの製造乃至製作
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート表層部に多数の装飾骨材
(例えば天然玉石や人工セラミックス塊等)を略一様に
分布させると共にそれらを表面から突出させたコンクリ
ート製品は、誰が見ても美しい。例えば、道路周辺等に
配設された在り來たりのコンクリート製品を、かかるコ
ンクリート製品で置換をすれば、それらの景観を著しく
改善することが出来る。そのため、かかるコンクリート
製品(成形品)に関して、種々なる製造方法や中間材料
が提案され、それらの幾つかは実施もされている。
【0003】それらの製造方法や中間材料(装飾骨材搭
載シート)を、発展段階順に整理をすれば、凡そ以下の
通りとなる。 (1)型枠にコンクリートを打ち込む工程と、打ち込ん
だコンクリートを養生させる工程と、かくして得られた
コンクリート下地上に、装飾骨材を練り込んだモルタル
を、打ち込む工程と、モルタルが半硬化状態に達した
時、表層部分のモルタルを洗い流して、装飾骨材の一部
を露出させる工程とを含有する、景観装飾用コンクリー
ト成型品の骨材露出仕上げ方法、(2)装飾骨材を練り
込んだモルタルを、コンクリート下地上に、打ち込む工
程と、該モルタルの表面にコンクリート硬化遅延剤を散
布する工程と、該モルタルの表層が未硬化の内に、内部
のみを硬化させる工程と、該モルタルの内部のみが硬化
した時点で、未硬化の表層を洗い流して装飾骨材の一部
を露出させる工程とを含有する、景観装飾用コンクリー
トの骨材露出仕上げ方法、(3)装飾骨材を練り込んだ
モルタルを、コンクリート下地上に、打ち込む工程と、
該モルタルの表面に、コンクリート硬化遅延剤を塗布し
て成る硬化遅延シートを載置する工程と、該モルタルの
表層が未硬化の内に、内部のみを硬化させる工程と、該
モルタルの内部のみが硬化した時点で、未硬化の表層を
洗い流して装飾骨材の一部を露出させる工程とを含有す
る、景観装飾用コンクリートの骨材露出仕上げ方法。
【0004】(4)型枠の底板面に超遅延剤を付着さ
せ、該底板上に石材類を配置し、型枠内にコンクリート
を打ち込み、養生・硬化させ、脱型する各工程と、脱型
によって得られたコンクリートブロックの底板当接面を
洗い出しする工程とから成る、化粧仕上げブロックの製
造方法(特公平4−163105号公報図1参照)、
(5)板材の表面に超遅延剤を付着させ、石材類の表面
数箇所に点状に接着剤又は両面テープの一面を付着さ
せ、上記板材の表面に上記石材類を仮固定する各工程
と、上記3工程を経て成る化粧仕上げユニットを型枠の
底板上に載置し、型枠内にコンクリートを打ち込み、養
生・硬化させ、脱型する各工程と、脱型したコンクリー
トブロックから前記板材を除去し、板材当接面側を洗い
出しする各工程とから成る、化粧仕上げブロックの製造
方法(同上公報図2参照)。
【0005】(6)柔軟なシート基材(30cm×30
cm)上にホットメルト粘着剤層を適切な厚さに塗工し
粘着シートを形成し、その表面に装飾骨材を振り掛けて
付着、固定し、装飾骨材を付着・固定させた粘着シート
を電気炉に入れるか、ホットプレートに置くかして加熱
し、装装飾骨材の一部(高さのほぼ半分程度)を(膨張
した)粘着剤層中に埋没させて成る、装飾骨材搭載シー
ト(特開平6−134736号公報(図1)、特開平6
−134907号公報(図1)参照)、(7)上記装飾
骨材搭載シートを型枠の底面に載置する工程と、型枠に
モルタル若しくはコンクリートを流し込む工程と、モル
タル若しくはコンクリートを養生・硬化させる工程と、
硬化したモルタル若しくはコンクリートを型枠から脱型
する工程と、脱型したモルタル若しくはコンクリートブ
ロックから粘着シートを剥離して装飾骨材を露出させる
工程とを含有する、装飾骨材露出コンクリートブロック
の製造方法(同上公報参照)、
【0006】(8)上記装飾骨材搭載シートの骨材搭載
面を未硬化のモルタル若しくはコンクリートに圧着させ
る工程と、モルタル若しくはコンクリートを養生・硬化
させる工程と、硬化したモルタル若しくはコンクリート
を型枠から脱型する工程と、脱型したモルタル若しくは
コンクリートブロックから上記粘着シートを剥離して装
飾骨材を露出させる工程とを含有する、装飾骨材露出コ
ンクリートブロックの製造方法(同上公報参照)。
(9)シート状支持体(300mm×300mm)上に
粘着剤層(厚さ800μm)を設ける工程と、該粘着剤
層上に高い温度(180゜C)に加熱した装飾骨材(5
〜10mm)を載せて該粘着剤層を溶融流動(膨張)さ
せ、該装飾骨材を自重又は加圧によって、該粘着剤層中
に部分埋没(骨材の大きさのほぼ半分程度を埋没)させ
る工程とから成る、装飾骨材搭載シートの製造方法(特
開平7−10660号公報参照)、
【0007】(10)シート基材(600mm×600
mm)上にホットメルト組成物を塗工してバインダー層
(厚さ0.5mm)を形成し、次いで、該バインダー層
上にコンクリート硬化遅延剤を薄く塗工し乾燥する(又
はコンクリート硬化遅延剤を練り込んだポリマー組成物
を積層する)ことによって、支持シートを作製し、更
に、該支持シート上に装飾骨材(天然産小石、平均粒径
15mm)を振り掛け、それらの全体を電気炉に入れて
140゜Cに加熱して、装飾骨材の一部分を(膨張し
た)バインダー層中に埋没せしめて成る、装飾骨材搭載
シート(特開平8−57997号公報実施例1〜2参
照)。(11)シート基材上に、コンクリート硬化遅延
剤を練り込んだホットメルト組成物を塗工して、バイン
ダー層(厚さ0.5mm位)を形成することによって、
装飾骨材支持シートを作製し、該シートに(10)と同
様にして装飾骨材を埋め込んで成る、装飾骨材搭載シー
ト(同上公報実施例3参照)。
【0008】(12)装飾骨材を所定の深さ(粒径の1
/3程度)に露出させる装飾コンクリートブロックの製
造方法であって、前掲(10)の装飾骨材搭載シートを
内向きにして型枠に取付け、コンクリートを打ち込む
(若しくは型枠にコンクリートを打ち込み、その表面に
装飾骨材搭載シートを内向きに圧着させる)各工程と、
コンクリートを脱型する工程と、支持シートを装飾骨材
の表面から引き剥して、(膨張した)バインダー層に埋
没していた装飾骨材部分を露出させ、洗い出しによって
未硬化のコンクリート表面を除去する各工程とから成
る、装飾コンクリートブロックの製造方法(同上公報実
施例1〜2参照)、
【0009】(13)装飾骨材を所定の深さ(粒径の1
/3程度)に露出させる装飾コンクリートブロックの製
造方法であって、前掲(11)の装飾骨材搭載シートを
内向きにして型枠に取付け、コンクリートを打ち込む
(若しくは型枠にコンクリートを打ち込み、その表面に
装飾骨材搭載シートを内向きに圧着させる)各工程と、
コンクリートを脱型する工程と、支持シートを装飾骨材
の表面から引き剥して、(膨張した)バインダー層に埋
没していた装飾骨材部分を露出させ、サンドブラストに
よって半硬化のコンクリート部分を除去する各工程と、
から成る、装飾コンクリートブロックの製造方法(同上
公報実施例3参照)、骨材を露出させる工程と、装飾骨
材露出面側の半硬化コンクリートを洗い出し又はサンド
ブラストによって所望の高さ迄装飾骨材を露出させる工
程とを含有する、装飾骨材露出コンクリートの製造方法
(同上公報実施例3参照)。
【0010】(14)スチレン・ブタジエン・スチレン
ブロック共重合体100重量部、C/C共重合石油
樹脂20〜60重量部、ナフテンオイル80〜100重
量部、芳香族オイル10〜40重量部、老化防止剤0.
5〜5重量部からなるホットメルト系粘着剤を柔軟な耐
熱性支持体上に0.2mm以上の厚さに塗工してなるこ
とを特徴とする粘着シート(特開平8−109357号
公報)。
【0011】
【従来の技術の問題点】上記従来の技術には、凡そ以下
の様な欠点乃至問題点があった。 (a)施工性が良くならない。施工者を選ぶ必要があ
る。熟練工が不在若しくは不足の地方又は季節において
は、施工を実施することが困難である(従来の技術1〜
3)。 (b)製造工程上の事前段取りが困難である(従来の技
術1〜3)。 (c)2度打ちの必要がある。工程が複雑であり、工期
を短縮することが困難である(従来の技術1〜3)。 (d)絵を描くことが出来ない。デザイン性を持たせる
のが困難である(従来の技術1〜3)。 (e)材料(装飾玉石等)の使用量を節約することが出
来ない。従って、材料コストを切り下げることが出来な
い(従来の技術1〜3)。 (f)工事現場の近くに装飾骨材入りコンクリート製品
の製造が可能な工場が存在しない場合は、それが可能な
遠方の工場からコンクリート製品を輸送せざるを得なく
なるが、そういうことになると、コンクリート製品が重
量物であるため、運賃コストが大幅に増大する(従来の
技術1〜3)。
【0012】(g)熟練した職人の手を選ぶ必要があっ
た。そのため、時と所を選ぶ必要もあった。従って、生
産コストの節減が困難であった(従来の技術1〜3)。 (h)装飾玉石の先端部の高さを揃えることが困難であ
る。従って、表面を平滑にすることが困難である(従来
の技術1〜14)、 (i)曲面や立上りには適用することが困難である(従
来の技術1〜5)、(バイブレーションを掛けることが
出来ない)、 (j)装飾玉石の分布密度の調節が困難である(従来の
技術1〜14)、 (k)装飾玉石の分布密度を均一にすることが困難であ
る(従来の技術1〜14)。 (m)表面の管理が困難である(従来の技術1〜1
4)。 (n)従って仕上りを美しくすることが困難である(従
来の技術1〜14)。
【0013】(o)シートの剥離が困難である。時に
は、装飾骨材がシートから剥離せず、シートに付着した
状態で、コンクリートから脱落するようなことがある
(従来の技術6〜14)。 (p)電気炉やホットプレートを使用するため、使用可
能なシートの寸法に限界がある(従来の技術6〜1
4)。 (q)装飾骨材が大きくなると、ホットメルト接着剤層
の厚さを大きくしなければならないから、経済的に適用
しにくい(従来の技術6〜14)。 (r)シートと装飾骨材の結合が不十分である(従来の
技術10、12)。 (s)コンクリート硬化遅延剤の性能が十分に発揮され
ない(従来の技術11、13)。 (t)シートの製造に用いられる材料は、シートの製
造、装飾骨材のシートへの埋め込み、コンクリートから
のシートの引き剥し等の工程で要求される性能を全て満
足するには至っていない(従来の技術6〜14)。
【0014】
【発明の目的】それ故、この出願の発明の第1の目的
は、任意所望の平面若しくは曲面、又は水平面、斜面若
しくは垂直面、或はそれらの組合せを成す、モルタル若
しくはコンクリート表層に多数の装飾骨材を一様に分布
させると共に、それらの装飾骨材をモルタル若しくはコ
ンクリート表面から突出させて、当該各装飾骨材の頂点
を連ねる平面乃至曲面を完全に平滑にして成る、コンク
リート製品乃至コンクリート構築物を製造乃至製作する
ための、装飾骨材洗出シートを、然も低コストで、提供
することにある。この出願の発明の第2の目的は、かか
る装飾骨材洗出シートであって、然もその大きさに格別
の制限を有しない飾骨材洗出シートを、低コストで、提
供することにある。この出願の発明の第3の目的は、か
かる装飾骨材洗出シートであって、然もそれを用いて製
乃至製作したコンクリート製品乃至コンクリート構築
物の表面に任意所望のデザインを表現することが出来る
装飾骨材洗出シートを、低コストで、提供することにあ
る。
【0015】この出願の発明の第4の目的は、任意所望
の平面若しくは曲面、又は水平面、斜面若しくは垂直
面、或はそれらの組合せを成す、モルタル若しくはコン
クリート表層に多数の装飾骨材を一様に分布させると共
に、それらの装飾骨材をモルタル若しくはコンクリート
表面から突出させて、当該各装飾骨材の頂点を連ねる平
面乃至曲面を完全に平滑にして成る、コンクリート製品
乃至コンクリート構築物を、然も低コストで、提供する
ことにある。この出願の発明の第5の目的は、かかるコ
ンクリート構築物であって、然もその表面が1枚のシ
ートではカバーし切れない程の大きさを有するコンクリ
ート構築物を、低コストで、提供することにある。この
出願の発明の第6の目的は、かかるコンクリート構築物
であって、然もその大きな表面に、任意所望のデザイン
を表現することが出来るコンクリート構築物を、低コス
トで、提供することにある。
【0016】
【目的を達成するための手段】前記の諸問題を解決し、
前記の諸目的を達成するために、この出願の発明は、以
下の諸形態で実施される。 (装飾骨材洗出シートの第1の実施の形態)この出願の
発明の装飾骨材洗出シートの第1の実施の形態は、含有
する全ての装飾骨材3,3,…がコンクリートの表面か
ら面一状に突出するコンクリート製品を製造するため
の、装飾骨材洗出シートであって、薄くて柔軟な1枚の
支持シート2と多数の装飾骨材3,3,…とを含有し、
上記支持シート2は、シート素材(シート単体)2
その上面のコンクリート硬化遅延剤入り感圧接着剤の極
薄の塗布層2とから成り、上記コンクリート硬化遅延
剤と上記感圧接着剤との組合せは、互いに相手の作用を
阻害しないもの同士の組合せから成り、多数の装飾骨材
3,3,…は、塗布層2中の感圧接着剤によって、支
持シート2の表面に面一(つらいち)状に接着され、コ
ンクリート硬化遅延剤は、塗布層2側にコンリートが
打設されたとき、当該塗布層2から滲出して、当該コ
ンクリートの所望の深さの表層部分に浸透し、その部分
のコンクリートの硬化を遅延させることが出来るもので
ある。
【0017】(装飾骨材洗出シートの第2の実施の形
態)この出願の発明の装飾骨材洗出シートの第2の実施
の形態は、前記装飾骨材洗出シートの第1の実施の形態
において、前記コンクリート硬化遅延剤入り感圧接着剤
が、感圧接着剤中にコンクリート硬化遅延剤の粉粒体を
均一に分散せしめて成るものである。装飾骨材洗出シー
トの第2の実施の形態のその余の事項は、同第1の実施
の形態と同様である。
【0018】(装飾骨材洗出シートの第3の実施の形
態)この出願の発明の装飾骨材洗出シートの第3の実施
の形態は、コンクリートの表面から突出せしめた2種以
上の多数の装飾骨材によって当該コンクリートの表面に
任意所望のデザイン(文字、記号、シンボルマーク、若
しくはアイコン、又は絵柄若しくは模様等)を表現する
ことが出来るコンクリート製品を製造するための、装飾
骨材洗出シートであって、第1の区画から第nの区画に
至る、n個の区画(nは自然数、且つn≧2)から成
り、第iの区画(1≦i≦n)の装飾骨材3i,3i,
…は、材質、色、蓄光性、大きさ、形状等の属性、若し
くは分布密度、又はそれらの諸元の組合せにおいて、隣
接する第jの区画(1≦j≦n,j≠i)の装飾骨材3
j,3j,…と相違し、各個の区画は、前記装飾骨材洗
出シートの第1又は第2の実施の形態と同様に構成さ
れ、上記n個の区画の全体は、施工前の段階では、上記
任意所望のデザインを裏返しにしたデザインを表現する
ように、配置されている。装飾骨材洗出シート。なお、
装飾骨材洗出シートの第3の実施の形態のその余の事項
は、同第1又は第2の実施の形態と同様である。この出
願の発明の装飾骨材洗出シートは何れも、例えば電気炉
の使用等に起因する、製造工程上の制約が一切ないか
ら、かなりの大面積のものも、安価に製造することが出
来る。
【0019】(装飾骨材洗出シートの製造方法の第1の
実施の形態)この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第1の実施の形態は、含有する全ての装飾骨材
3,3,…がコンクリートの表面から面一状に突出する
コンクリート製品の製造に使用するための、装飾骨材洗
出シートの製造方法であって、薄くて柔軟なシート素材
(シート単体)2と該シート素材2の上面に形成さ
れた極薄のコンクリート硬化遅延剤入り感圧接着剤塗布
層2とを含有し該コンクリート硬化遅延剤及び感圧接
着剤の組合せは互いに相手の作用を阻害することのない
もの同士の組合せから成る支持シート2を、適宜の水平
面上に、載置する第1の工程と、支持シート2の塗布層
側に多数の装飾骨材3,3,…を散布する第2の工
程と、撒布された多数の装飾骨材3,3,…を、上方か
ら均一に押圧して、支持シート2の塗布層2側に接着
させる第3の工程と、支持シート2に不接着の装飾骨材
を除去する第4の工程と、を含有するものてある。
【0020】(装飾骨材洗出シートの製造方法の第2の
実施の形態)この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第2の実施の形態は、含有する全ての装飾骨材
3,3,…がコンクリートの表面から面一状に突出する
コンクリート製品の製造に使用するための、装飾骨材洗
出シートの製造方法であって、多数の装飾骨材3,3,
…を水平に置かれた装飾骨材整列手段上に散布し整列さ
せる第1の工程と、薄くて柔軟なシート素材2と該シ
ート素材2の上面に形成された極薄のコンクリート硬
化遅延剤入り感圧接着剤塗布層2とを含有し該コンク
リート硬化遅延剤及び感圧接着剤の組合せは互いに相手
の作用を阻害することのないもの同士の組合せから成る
支持シート2を、多数の装飾骨材3,3,…上に、下向
きに載置する第2の工程と、載置した支持シート2と整
列した多数の装飾骨材3,3,…とを、上下両方から均
一且つ十分に押圧して、多数の装飾骨材3,3,…を支
持シート2上に面一状に接着せしめる第3の工程と、支
持シート2に不接着の装飾骨材を除去する第4の工程
と、を含有するものである。
【0021】(装飾骨材洗出シートの製造方法の第3の
実施の形態)この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第3の実施の形態は、前記装飾骨材洗出シート
の製造方法の第1又は第2の実施の形態において、前記
コンクリート硬化遅延剤入り感圧接着剤が、感圧接着剤
中にコンクリート硬化遅延剤の粉粒体を均一に分散せし
めたものから成る。
【0022】(装飾骨材洗出シートの製造方法の第4の
実施の形態)この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第4の実施の形態は、コンクリートの表面から
突出せしめた2種以上の多数の装飾骨材によって当該コ
ンクリートの表面に任意所望のデザインを表現すること
が出来るコンクリート製品の製造に使用するための、装
飾骨材洗出シートの製造方法であって、薄くて柔軟な支
持シート2を適宜の水平面上に載置する第1の工程と、
支持シート2内の第iのシート区画2の塗布層の上に
第iの装飾骨材3i,3i,…を撒布する素工程、撒布
された装飾骨材3i,3i,…を上方から均一に押圧し
て第iのシート区画2iに接着させる素工程、及び当該
第iのシート区画2iに不接着の装飾骨材を排除する素
工程を含有する第(i+1)の工程において、i=1,
2,・・・,nとして得られる、n個の工程と、から成
る。
【0023】(コンクリート製品の製造方法の第1の実
施の形態)この出願の発明のコンクリート製品の製造方
法の第1の実施の形態は、含有する全ての装飾骨材3,
3,…がコンクリートの表面から面一状に突出するコン
クリート製品の製造方法であって、前記装飾骨材洗出シ
ート1の第1乃至第3の実施の形態の何れかを、型枠8
の底面部8の上面に、上向きに載置する工程と、載置
した装飾骨材洗出シート1の上にコンクリートを緻密に
打設する工程と、打設したコンクリートの所望の高さ以
下の表層部分については、養生中に上記装飾骨材洗出シ
ート1を構成する支持シート2中の塗布層2から滲出
して当該表層部分に浸透したコンクリート硬化遅延剤に
よって硬化を遅延させると共に、所望の高さ以上の内層
部分については、十分に養生・硬化させる工程と、養生
させたコンクリート及びそれと一体化した装飾骨材洗出
シート1を、上記型枠8から、脱型する工程と、脱型し
たコンクリートの表面から上記支持シート2のみを剥離
して、当該コンクリートを露出させると共に、上記各装
飾骨材3,3,…はそのまま当該コンクリート内に残置
する工程と、露出したコンクリートにおける硬化の遅延
した表層部分を水で洗い流すことによって、硬化したコ
ンクリート部分の表面から、上記全ての装飾骨材3,
3,…を突出させる工程と、から成る。
【0024】(コンクリート製品の製造方法の第2の実
施の形態)この出願の発明のコンクリート製品の製造方
法の第2の実施の形態は、含有する全ての装飾骨材3,
3,…がモルタルの表面から面一状に突出するコンクリ
ート製品の製造方法であって、前記装飾骨材洗出シート
1を、型枠8の底面に、上向きに載置する工程と、前記
装飾骨材洗出シート1の第1乃至第3の実施の形態の何
れかを、型枠8の底面部8の上面に、上向きに載置す
る工程と、載置した装飾骨材洗出シート1の上に、先ず
モルタルを、装飾骨材3,3,…の高さと同程度若しく
は若干それを超える高さ迄、緻密に打設し、次いでコン
クリートをその上に打設する工程と、打設したモルタル
及びコンクリートの所望の高さ以下の表層部分について
は、養生中に上記装飾骨材洗出シート1を構成する支持
シート2中の塗布層2から滲出して当該表層部分に浸
透したコンクリート硬化遅延剤によって、硬化を遅延さ
せると共に、所望の高さ以上の内層部分については、十
分に養生・硬化させる工程と、養生させたモルタル及び
コンクリート、並びにそれらと一体化した装飾骨材洗出
シート1を、上記型枠8から、脱型する工程と、脱型し
たモルタル及びコンクリートの表面から上記支持シート
2のみを剥離して、当該モルタルを露出させる共に、上
記各装飾骨材3,3,…はそのまま当該モルタル内に残
置する工程と、露出したモルタルにおける硬化の遅延し
た表層部分を水で洗い流すことによって、硬化したモル
タル部分の表面から上記全ての装飾骨材3,3,…を突
出させる工程と、から成る。
【0025】(立上り部を有するコンクリート製品の製
造方法の第1の実施の形態)この出願の発明の立上り部
を有するコンクリート製品の製造方法の第1の実施の形
態は、含有する全ての装飾骨材3,3,…がモルタル又
はコンクリートの表面から面一状に突出する立上り部を
有するコンクリート製品の製造方法であって、1又は複
数枚の前記装飾骨材洗出シート1の第1乃至第3の実施
の形態の何れかをそのまま、若しくは、同装飾骨材洗出
シート1を構成する全ての装飾骨材3,3,…間にモル
タルを緻密に塗り込めると共に当該モルタルを当該全て
の装飾骨材3,3,…の表面に密着せしめてモルタル層
付き装飾骨材洗出シートを形成した後、当該シートを、
型枠8の底面部8の上面及び立上り部8の内側面
に、両面テープ若しくは接着剤を用いて、内向きに固定
する工程と、型枠8内に鉄筋ibを入れる工程と、鉄筋
ibを入れた型枠8内にコンクリートを緻密に打設する
工程と、打設したモルタル又はコンクリートの所望の厚
さ(高さ)以下の表層部分については、養生中に上記装
飾骨材洗出シート1を構成する支持シート2中の塗布層
から滲出して当該表層部分に浸透したコンクリート
硬化遅延剤によって、硬化を遅延させると共に、所望の
厚さを超える内層部分については、十分に養生・硬化さ
せる工程と、養生させたコンクリート及びそれと一体化
した装飾骨材洗出シート1、又はモルタル及びコンクリ
ート並びにそれらと一体化した装飾骨材洗出シート1
を、上記型枠8から、脱型する工程と、脱型したコンク
リート又はモルタルの表面から上記支持シート2のみを
剥離して、当該コンクリート又はモルタルを露出させる
と共に、上記各装飾骨材3,3,…はそのまま当該コン
クリート又はモルタル内に残置する工程と、露出したコ
ンクリート又はモルタルにおける硬化の遅延した表層部
分を水で洗い流すことによって、硬化したコンクリート
又はモルタル部分の表面から上記全ての装飾骨材3,
3,…を突出させる工程と、から成る。
【0026】(コンクリート構築物の製作方法の第1の
実施の形態)この出願の発明のコンクリート構築物の製
作方法の第1の実施の形態は、含有する全ての装飾骨材
3,3,…がコンクリートの表面から面一状に突出する
コンクリート構築物の製作方法であって、上記コンクリ
ート構築物の元になるコンクリート下地Cの各個の区域
に使用すべき各個の装飾骨材洗出シート1a,1b,…
を、前記装飾骨材洗出シートの製造方法の第1乃至第3
の何れかを用いて、製造する工程と、上記コンクリート
下地Cの表面にモルタルを塗り付けてモルタル層Mを形
成する工程と、上記各区域のモルタル層Mの上面に、対
応する上記各装飾骨材洗出シート1a,1b,…を下向
きに載置し、上方から均一に押圧して、上記各装飾骨材
洗出シート1a,1b,…を構成する各支持シート2
a,2b,…中の全ての装飾骨材3,3,…を上記モル
タル層Mの表層部分に完全に埋没させ、当該全ての装飾
骨材3,3,…の表面にモルタルを密着させるか、若し
くは、上記各装飾骨材洗出シート1a,1b,…を構成
する各支持シート2a,2b,…中の全ての装飾骨材
3,3,…間にモルタルを緻密に塗り込めると共に、当
該モルタルを当該全ての装飾骨材3,3,…の表面に密
着せしめて、モルタル層付き装飾骨材洗出シートを形成
した後、当該シートを下向きにして、上記コンクリート
下地Cの各区域のモルタル層Mの表面に載置し、上方か
ら均一に押圧して、上下のモルタル層を緊密に結合し一
体化させるか、する工程と、上記モルタル層における所
望の厚さ(深さ)の表層部分については、養生中に上記
各支持シート2a,2b,…中の各塗布層から滲出して
当該表層部分に浸透したコンクリート硬化遅延剤によっ
て硬化を遅延させると共に、所望の厚さを超える内層部
分については、十分に養生・硬化させる工程と、養生さ
せたモルタル層の表面から上記各支持シート2a,2
b,…のみを剥離して、当該モルタル層を露出させると
共に、上記全ての装飾骨材3,3,…はそのまま上記モ
ルタル層内に残置する工程と、露出した上記モルタル層
における未硬化の表層部分を水で洗い流すことによっ
て、硬化したモルタル部分の表面から上記全ての装飾骨
材3,3,…を突出させる工程と、を含有する。
【0027】(コンクリート構築物の製作方法の第2の
実施の形態)この出願の発明のコンクリート構築物の製
作方法の第2の実施の形態は、コンクリートの表面から
面一状に突出せしめた2種以上の多数の装飾骨材によっ
て当該コンクリートの表面に任意所望のデザインを表現
することが出来る、コンクリート構築物の製作方法であ
って、上記コンクリート構築物の元になるコンクリート
下地Cの各個の区域に使用すべき各個の装飾骨材洗出シ
ート1a,1b,…の内、内部が区画されず従って使用
される装飾骨材が唯1種となる各装飾骨材洗出シートに
ついては、前記装飾骨材洗出シートの製造方法の第1乃
至第3の形態の何れかを用いて、製造する工程と、内部
が2以上に区画され従って使用される装飾骨材が2種以
上となる装飾骨材洗出シートについては、前記装飾骨材
洗出シートの製造方法の第4の実施の形態を用いて、製
造する工程と、上記コンクリート下地Cの表面にモルタ
ルを塗り付けてモルタル層Mを形成する工程と、上記各
区域のモルタル層Mの表面に、対応する上記各装飾骨材
洗出シート1a,1b,…を下向きに載置し、上方から
均一に押圧して、当該各装飾骨材洗出シート1a,1
b,…を構成する各支持シート2a,2b,…中の全て
の装飾骨材を、上記モルタル層Mの表層部分に完全に埋
没させ、当該全ての装飾骨材の表面にモルタルを密着さ
せるか、若しくは、上記各装飾骨材洗出シート1a,1
b,…を構成する各支持シート2a,2b,…中の全て
の装飾骨材間にモルタルを緻密に塗り込めると共に、当
該モルタルを当該装飾骨材の表面に密着せしめて、モル
タル層付き装飾骨材洗出シートを形成した後、それらの
シートを下向きにして、上記コンクリート下地Cの各区
域のモルタル層Mの表面に載置し、上方から均一に押圧
して、上下のモルタル層を緊密に結合し一体化させる
か、する工程と、上記モルタル層における所望の厚さ
(深さ)の表層部分については、養生中に上記各支持シ
ート2a,2b,…中の各塗布層から滲出して当該表層
部分に浸透したコンクリート硬化遅延剤によって硬化を
遅延させると共に、所望の厚さを超える内層部分につい
ては、十分に養生・硬化させる工程と、養生させたモル
タル層の表面から上記各支持シート2a,2b,…のみ
を剥離して、当該モルタル層を露出させると共に、上記
全ての装飾骨材はそのまま上記モルタル層M内に残置す
る工程と、露出したモルタル層Mの未硬化の表層部分を
水で洗い流すことによって、硬化したモルタル層の表面
から、上記全ての装飾骨材を突出させる工程と、を含有
する。
【0028】
【発明の実施の形態】 〔装飾骨材洗出シートの第1の実施の形態〕この出願の
発明の装飾骨材洗出シートの第1の実施の形態について
説明する。同装飾骨材洗出シートの第1の実施の形態
は、含有する全ての装飾骨材3,3,…がコンクリート
の表面から面一(つらいち)状に突出するコンクリート
製品を製造するための、装飾骨材洗出シートである。
1は、同装飾骨材洗出シートの第1の実施の形態の断面
図である。図1において、1は装飾骨材洗出シートであ
って、同シート1は、1枚の支持シート2と、多数の装
飾骨材(例えば玉石)3,3,…とから成る。支持シー
ト2は、柔軟且つ強靭な薄手のシート単体2と、その
上面のコンクリート硬化遅延剤入り感圧接着剤の極薄な
塗布層2とから成る。コンクリート硬化遅延剤入り感
圧接着剤は、コンクリート硬化遅延剤と感圧接着剤とを
含有する。コンクリート硬化遅延剤は、シート単体2
と装飾骨材3,3,…とを、塗布層2中の感圧接着剤
によって接着する際に、同接着剤の接着作用を阻害しな
いものでなければならない。又、感圧接着剤は、打設さ
れたコンクリートの養生時に、コンクリート硬化遅延剤
の硬化遅延作用を阻害しないものでなければならない。
【0029】装飾骨材3の材料としては、例えば、自然
玉石、砕石、若しくはプラスチック塊等々を使用するこ
とが出来る。又、ビー玉、ガラスの破片(廃ガラスを壊
して得られる)、プラスチック破片、アルミや鉄の破
片、木材の破片、藁をチップ化したもの、紙を粉砕して
エポキシ樹脂に絡ませたもの等々も使用することが出来
る。更には、蓄光物質(蓄光染料を絡ませた物質)を使
用することも出来る。庭園や遊歩道等々に蓄光物質を使
用した場合は、夜の景観が著しく改善される。装飾骨材
3の形状としては、例えば、小形の球体、楕円体若しく
は不定形の塊状体、小形の円板、多角形板若しくは不定
形板、又は円柱若しくは角柱体とすることが出来る。装
飾骨材3の寸法としては、その長径を、3〜15mm程
度とすることが出来る。但し、コンクリート硬化遅延剤
入り感圧接着剤の接着強度を更に増大させるならば、使
用可能な装飾骨材の長径寸法等を更に大きくすることが
出来る。又、人が歩行しない場所では、3mm未満とし
ても差し支えはない。各個の装飾骨材3,3,…は、支
持シート2の表面に、感圧接着剤によって適宜の強度で
接着される。
【0030】〔装飾骨材洗出シートの第2の実施の形
態〕この出願の発明の装飾骨材洗出シートの第2の実施
の形態について説明する。同実施の形態のコンクリート
硬化遅延剤入り感圧接着剤は、感圧接着剤中にコンクリ
ート硬化遅延剤の粉粒体を均一に分散せしめて成るもの
である。粒径が10〜150μm、好ましくは20〜1
00μmの不飽和ポリエステル樹脂粉粒体を均一に分散
せしめた感圧接着剤をシート表面に塗布して当該表面に
塗布層を形成した粘着シートは、当初は、建築構造物の
外壁やカーテンウォールに使用したタイルの表面が目地
(タイル間)を通って回り込んで来た下地モルタルによ
って汚される虞があるときに、そのモルタルの硬化を抑
制するためのものとして、この出願の出願人の一人によ
って、提案されたものである。上記不飽和ポリエステル
樹脂粉粒体入り感圧接着剤の作用機序は、コンクリート
モルタルから浸出したアルカリ水がシート表面の感圧接
着剤層中に分散せしめられた不飽和ポリエステル樹脂粉
粒体と接触して、当該粉粒体を溶解せしめ、それによっ
てタイル表面でのコンクリートモルタルの硬化を抑制す
る、ということであった。ところが、上記不飽和ボリエ
ステル樹脂粉粒体入り感圧接着剤は、その後の研究によ
って、本発明の装飾骨材洗出シートのコンクリート硬化
遅延剤入り感圧接着剤としても、効果的であることが判
明したのである。上記粉粒体については、粒径が10μ
m未満のものは製造が困難であり、又、凝集し易く、取
扱が不便であり、未硬化コンクリートから浸出したアル
カリ水と接触し難いので効果的でなく、150μmを超
えたものは、感圧接着剤中への均一な分散が困難とな
り、好ましくないことが判明している。この出願の発明
の装飾骨材洗出シートの第2の実施の形態のその余の事
項は、同第1の実施の形態と同様である。
【0031】〔装飾骨材洗出シートの第3の実施の形
態〕この出願の発明の装飾骨材洗出シートの第3の実施
の形態について説明する。同第3の実施の形態は、コン
クリートの表面から突出せしめた2種以上の多数装飾
骨材によって当該コンクリートの表面に任意所望のデザ
イン(文字、記号、シンボルマーク、若しくはアイコ
ン、又は絵柄若しくは模様等)を表現することが出来る
コンクリート製品を製造するための、装飾骨材洗出シー
トである。図2は、同実施の形態の説明図であって、同
図(a)は同実施の形態に使用される支持シートの平面
図、同図(b)は同実施の形態の全体断面図である。図
2(a)において、2は柔軟な支持シートであって、2
1は同支持シート2の第1のシート区画、22はその第
2のシート区画、23はその第3のシート区画である。
第1のシート区画21の形状は円形、第2のシート区画
22の形状は円環形、そして第3のシート区画23の形
状は外方内円形(外側輪郭が方形で内側輪郭が円形を成
す形)である。図2(b)において、1は装飾骨材洗出
シート、2,はシート素材、2は塗布層(コンクリー
ト硬化遅延剤入り感圧接着剤から成る)、31は第1の
シート区画21に接着されている第1種の装飾骨材、3
2は第2のシート区画22に接着されている第2種の装
飾骨材、33は第3のシート区画23に接着されている
第3種の装飾骨材である。ここでは、第1種の装飾骨材
及び第3種の装飾骨材は白色、第3種の装飾骨材は黒色
である。それらは、協同して、○印を表現している。こ
の○印は、いずれ、コンクリート製品の表面に転写する
ことが出来る。シート素材2及び塗布層2は、共に
透明若しくは半透明であることが望ましい。施工の際
に、装飾骨材とモルタル等との接触乃至接着具合につい
て、裏面からの監視が可能になるからである。
【0032】前記の特殊具体的な事例を一毅化したもの
は、凡そ以下の通りである。シート区画の数は、2以上
の任意の数nとすることが出来る。又、各シート区画の
形状は、任意にデザインすることが出来る。但し、相隣
接する二つのシート区画については、それらの間に隙間
等が生じない様にするために、それらの形状は、相補的
でなければならない。更に、各区画の装飾骨材は、材
質、色、蓄光性、大きさ、形状、若しくは分布密度等々
の諸元を、任意に選択することが出来る。但し、相隣接
する二つのシート区画の装飾骨材については、材質、
色、蓄光性、大きさ、形状、若しくは分布密度、又はそ
れらの組合せにおいて、相異なる様に選択しなければな
らない。尤も、非隣接のシート区画については、この限
りでない。
【0033】装飾骨材洗出シート1における、n個のシ
ート区画21、22、23、…、及び2n上の、n種の
装飾骨材31、32、33、…3nは、協同して、所望
の文字、記号、シンボルマーク、若しくはアイコン、又
はその他の図形、模様若しくは文様を、表現することが
出来る。以下、これらを総称して、「デザインパター
ン」、或は単に「デザイン」という。装飾骨材洗出シー
ト1上のかかるデザインパターンは、目的とするコンク
リート製品の表面に、転写することが出来る。但し、目
的とするコンクリート製品上のデザインパターン5は、
装飾骨材洗出シート上のパターンとは、互いに裏返し
(反転)の関係にある。この出願の発明の装飾骨材洗出
シートの第3の実施の形態のその余の事項は、同第1の
実施の形態と同様である。
【0034】〔装飾骨材洗出シートの製造方法の第1の
実施の形態〕この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第1の実施の形態について説明する。同装飾骨
材洗出シートの製造方法の第1の実施の形態は、含有す
る全ての装飾骨材3,3,…がコンクリートの表面から
面一状に突出するコンクリート製品の製造に使用するた
めの、装飾骨材洗出シートの製造方法である。同装飾骨
材洗出シートの製造方法の第1の実施の形態は、好まし
くは、所定の工場において使用される。その製造方法
は、前処理の工程並びに第1〜第4の基幹工程から成
る。前処理の工程では、所要量の装飾骨材3,3,…の
洗いと乾燥を行う。又、広幅の支持シートを所望の形状
・寸法にカットして、所望の枚数の支持シート2,2,
…を用意する。
【0035】装飾骨材洗出シートの製造方法の第1の実
施の形態においては、第1の工程では、適宜の水平面上
に支持シート2を載置する。(必要に応じて、支持シー
ト2を接着剤又は両面テープを用いて水平面上に仮固定
する)。第2の工程では、支持シート2の上に、装飾骨
材3,3,…を撒布する。第3の工程では、撒布された
装飾骨材3,3,…を上方から適宜押圧して、それらの
下端部を支持シート2の塗布層2側に面一(つらい
ち)状に接着させる。ここに、「面一」は、元来は現場
的用語であるが、この明細書では、[面が一様で、局所
的にも凹凸がないさま]の意に用いる。第4の工程で
は、支持シート2に不接着の装飾骨材3,3,…を除去
する。支持シート2に不接着の装飾骨材3,3,…は、
支持シート2を傾ければ、重力によって、バラバラと落
下する。かくして、この出願の発明の装飾骨材洗出シー
トの製造方法の第1の実施の形態による、装飾骨材洗出
シート1が出来上がる。(第1の工程で支持シート2を
水平面上に仮固定した場合は、最後に支持シート2を、
従って又装飾骨材洗出シート1を、上記水平面から剥離
させる。) 出来上がった装飾骨材洗出シート1は、所定の枚数にな
るまで順次重畳し、それらを纏めて梱包することが出来
る。梱包された装飾骨材洗出シートは、工事現場若しく
はその近場に輸送される。
【0036】〔装飾骨材洗出シートの製造方法の第2の
実施の形態〕この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第2の実施の形態について説明する。この実施
の形態は、含有する全ての装飾骨材3,3,…がコンク
リートの表面から面一状に突出するコンクリート製品の
製造に使用するための、装飾骨材洗出シートの製造方法
である。この実施の形態の第1の工程では、多数の装飾
骨材3,3,…を水平に置かれた装飾骨材整列手段上に
撒布し、定位する。装飾骨材整列手段としては、例えば
周縁部に装飾骨材の散逸を防ぐに足る高さの枠体を巡ら
せた大きめの板状体や、上面に装飾骨材を仮保持(位置
決め)するに足る寸法形状の多数の凹部乃至孔部を周期
的乃至規則的に配列した板状体等々を、用いることが出
来る。その際特に、後者の板状体を使用するときは、目
的とするコンクリート製品の多数の装飾骨材3,3,…
も、同じく周期的乃至規則的に配列されることと成り、
従って又、美観の向上にも寄与することとなる。第2の
工程では、多数の装飾骨材3,3,…上に、コンクリー
ト硬化遅延剤入り感圧接着剤がシート素材2の上面に
極薄く塗布されて成る支持シート2を、下向きに載置す
る。コンクリート硬化遅延剤と感圧接着剤との組合せ
は、互いに相手の作用を阻害することのないもの同士の
組合せでなければならない。第3の工程では、上記支持
シート2と上記多数の装飾骨材3,3,…とを、上下両
方から均一且つ十分に押圧して、上記多数の装飾骨材
3,3,…を上記支持シート2上に面一状に接着せしめ
る。第4の工程では、支持シート2に不接着の装飾骨材
を除去する。かくして、この出願の発明の装飾骨材洗出
シートの製造方法の第2の実施の形態による、装飾骨材
洗出シート1が出来上がる。
【0037】〔装飾骨材洗出シートの製造方法の第3の
実施の形態〕この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第3の実施の形態について説明する。この実施
の形態は、前記装飾骨材洗出シートの製造方法の第1又
は第2の実施の形態において、前記コンクリート硬化遅
延剤入り感圧接着剤が、感圧接着剤中にコンクリート硬
化遅延剤の粉粒体を均一に分散せしめたものから成る。
上記のコンクリート硬化遅延剤の粉粒体としては、前述
の通り、粒径が10〜150μm、好ましくは20〜1
00μmの不飽和ポリエステル樹脂粉粒体を用いること
が出来る。この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製造
方法の第3の実施の形態のその余の事項は、同製造方法
の第1又は第2の実施の形態と同様である。
【0038】〔装飾骨材洗出シートの製造方法の第4の
実施の形態〕この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第4の実施の形態について説明する。この実施
の形態は、コンクリートの表面から突出せしめた2種以
上の多数の装飾骨材によって当該コンクリートの表面に
任意所望のデザインを表現することが出来るコンクリー
ト製品の製造に使用するための、装飾骨材洗出シートの
製造方法である。この実施の形態は、前処理の工程と、
第1から第(n+1)までの(n+1)個の基幹工程と
から成る。
【0039】前処理の工程では、先ず、現尺若しくは縮
尺で、画用紙に所望の輪郭形状を線描きし、その内部に
所望のデザインパターンを線描きし、確定する。それに
よって、n個の区画(n≧2、図2ではn=3)が出来
(しゅったい)する。次に、幅広のロールシートから所
望の輪郭形状の裏返しの形状にカットしてなる支持シー
ト2(現尺)を生産予定枚数用意し、又、幅広のロール
紙(好ましくは剥離可能紙)から所望の輪郭形状にカッ
トして成る型紙(現尺)n枚を用意する。第1、第2、
第3、…、第nのシート区画21、22、23、…、2
nにはそれぞれ、第1、第2、第3、…、第nの型紙を
対応させる。第1乃至第nの型紙の表面(又は裏面)に
は、それぞれ、対応するシート区画2i(n=1,2,
…,n)と同一(又は裏返し)の図形を線描きする。各
個の型紙の線描き部をカッター等で切断し、型抜きを行
う。型抜き後の型紙は全て、裏返しにして置く方が良
い。一方、各装飾骨材31,32,33,…,3nにつ
いては、所要の量を取り揃えると共に、支持シート2と
の接着を容易・確実にするために、洗いと乾燥とを行
う。(以上で前処理工程が終了する。)
【0040】第1の工程では、適宜の水平面上に、支持
シート2を、図2(b)の如く上向きにして、載置す
る。場合によっては、同シート2を水平面に仮固定して
も良い(仮固定には、例えば接着剤又は両面テープを使
用する)。第2の工程では、先ず、支持シート2の上
に、第1の型紙を下向きに載置し、両者の輪郭を合致さ
せる。これによって、支持シート2の(予定の)第1の
シート区画21と、第1の型紙の型抜き部分とが正確に
合致せしめられる。次に、第1の型紙の型抜き部分を通
して、支持シート2の(予定の)第1の区画21上に、
第1種の装飾骨材31,31,…を撒布する。撒布され
た第1種の装飾骨材31,31,…を、上方から適宜押
圧して、支持シート2の(予定の)第1の区画21に十
分に接着させる。続いて、第1のシート区画21に不接
着の装飾骨材を取り除く(シート区画21に不接着の装
飾骨材は、支持シート2を傾ければ、重力によって、バ
ラバラと落下する)。最後に、第1の型紙を取り除け
ば、第2の工程が終了する。
【0041】第3の工程では、同じく支持シート2の上
に、第2の型紙を下向きにして、載置し、両者の輪郭を
正確に合致させる。これによって、支持シート2の(予
定の)第2のシート区画22と、第2の型紙の型抜き部
分とが、正確に合致せしめられる。次に、第2の型紙の
型抜き部分を通して、支持シート2の(予定の)第2の
区画22の上に、第2種の装飾骨材32,32,…を撒
布する。撒布された第2種の装飾骨材32,32,…
を、上方から適宜押圧して、支持シート2の(予定の)
第2のシート区画22に十分に接着させる。続いて、第
2のシート区画22に不接着の装飾骨材を取り除く。最
後に、第2の型紙を除去すれば、第3の工程が終了す
る。以下同様にして、第4、…、第(n+1)の工程が
実行される。
【0042】前記第2乃至第(n+1)の各工程の一般
的表現は、凡そ次の通りである。第(i+1)の工程
(n=1,2,3,…,n)では、先ず、支持シート2
の上に、第iの型紙を下向きにして載置し、両者の輪郭
を合致させる。次に、第iの型紙の型抜き部分(窓開き
部分)を通して、支持シート2の(予定の)第iの区画
2iの上に、第i種の装飾骨材3i,3i,…を撒布す
る。撒布された第i種の装飾骨材3i,3i,…を、上
方から適宜押圧して、支持シート2の(予定の)第iの
区画2iに十分に接着させる。続いて、第iのシート区
画2iに不接着の装飾骨材を取り除く。最後に、第iの
型紙を取り除くことによって、第(i+1)の工程が終
了する。
【0043】かくの如くにして成る装飾骨材洗出シート
は、上記n個の区画の全体が、施工前の段階では、上記
任意所望のデザインを裏返しにしたデザインを表現する
こととなる。この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第4の実施の形態のその余の事項は、同第1又
は第2の実施の形態と同様である。さて、この出願の発
明の装飾骨材洗出シートは何れも、以上の説明によって
明らかな如く、例えば電気炉やホットプレートの使用等
に起因する、製造工程上の制約条件が一切ないから、か
なりの大寸法のものでも、確実且つ安価に製造すること
が出来る。
【0044】〔装飾骨材洗出シートの製造方法の第5の
実施の形態〕この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第5の実施の形態について説明する。この実施
の形態は、第4の実施の形態の代替形態である。この実
施の形態は、前処理の工程と、第1から第(n+1)ま
での(n+1)個の基幹工程とから成る。前処理の工程
では、先ず、現尺若しくは縮尺で、画用紙に所望の輪郭
形状を線描きし、その内部に所望のデザインパターンを
線描きする。それによって、n個の区画(n≧2、図2
ではn=3)が出現する。
【0045】次に、幅広のロールシートから所望の輪郭
形状の裏返しの形状にカットしてなる支持シート2(現
尺)を、生産予定枚数用意し、又、支持シート2に対し
て裏打ちをするために、支持シート2の輪郭形状と同一
の形状にカットして成る補助シートを、支持シート2と
同一枚数用意する。そして、支持シート2の裏面に所望
のデザインパターンを線描きする。得られた描線をカッ
ター等で切断する。当該支持シート2は、n個のシート
区画21,22,23,…,2nに分割される。分割後
のn個のシート区画21,22,23,…,2nは、裏
返しにして置く。又、補助シートの表面にも、支持シー
ト2上のデザインパターンと同じパターンを線描きす
る。それによって、支持シート2上のn個の区画(n≧
2、図2ではn=3)に1対1で対応する、n個の区画
が出現する。一方、各装飾骨材31,32,33,…,
3nについては、所要の量を取り揃えると共に、支持シ
ート2との接着を容易・確実にするために、洗いと乾燥
とを行う。(以上で前処理工程が終了する。)
【0046】第1の工程では、適宜の水平面上に、補助
シートを載置し、仮固定する。(仮固定には、例えば接
着剤又は両面テープ等を使用する)。第2の工程では、
補助シートの第1の区画に、支持シート分割後の第1の
シート区画21を載置し、固定する。次に、第1のシー
ト区画21の上に、第1種の装飾骨材31,31,…を
撒布する。撒布された第1種の装飾骨材31,31,…
を、上方から適宜押圧して、第1のシート区画21に接
着させる。続いて、第1のシート区画21に不接着の装
飾骨材を取り除いて、第1の工程を終了させる。以下同
様にして、第3、第4、…、第(n+1)の各工程が実
行される。
【0047】前記第2乃至第(n+1)の各工程の一般
的表現は、凡そ次の通りである。第(i+1)の工程
(i=1,2,3,…,n)では、先ず、補助シートの
第1の区画に、支持シート分割後の第iのシート区画2
iを載置し、固定する。次に、第iのシート区画2i上
に、第i種の装飾骨材3i,3i,…を撒布する。続い
て、撒布された第i種の装飾骨材3i,3i,…を、上
方から適宜押圧して、シート区画2iに接着させる。続
いて、第iのシート区画2iに不接着の装飾骨材を取り
除いて、第(i+1)の工程を終了させる。この出願の
発明の装飾骨材洗出シートの製造方法の第5の実施の形
態のその余の事項は、同第4の実施の形態と同様であ
る。
【0048】〔コンクリート製品の製造方法の第1の実
施の形態〕この出願の発明のコンクリート製品の製造方
法の第1の実施の形態について説明する。この実施の形
態は、含有する全ての装飾骨材(3,3,…)がコンク
リートの表面から面一状に突出するコンクリート製品
製造方法である。図3は、同実施の形態の説明図であ
る。図3において、8は型枠、ibは鉄筋、Cはコンク
リートである。そして、1は装飾骨材洗出シート、2は
同シート1を構成する支持シート、3は同じく装飾骨材
である。同コンクリート製品の製造方法の第1の実施の
形態は、前処理の工程並びに第1〜第7の基幹工程(装
飾骨材洗出シート1の製造工程を含めれば、第5〜第1
1工程)から成る。
【0049】前処理の工程では、装飾骨材洗出シート
1、型枠、鉄筋、生コンクリート、及びブラシ等を用意
する。この実施の形態に用いる型枠の底面は、水平平面
であっても良いし、水平曲面であっても差し支えない。
それらの装飾骨材洗出シート1、型枠、鉄筋等は、奇麗
に清掃して置く。第1の工程(装飾骨材洗出シートの製
造工程をも含めれば第5の工程。以下同様)では、型枠
の底面に、装飾骨材洗出シート1を、上向き状態で、載
置する。(必要に応じて、支持シート2を、接着剤又は
両面テープを用いて、型枠の底面上に仮固定する)。第
2の工程(第6の工程)では、型枠内に鉄筋を入れる。
【0050】第3の工程(第7の工程)では、装飾骨材
洗出シート1の上にコンクリートを打設する。打設の際
は、コンクリートが装飾骨材洗出シート1の表面に緻密
に接触するような状態にしなければならない。(このよ
うな状態は、例えば型枠にバイブレーションを掛けるこ
とによって実現される)。第4の工程(第8の工程)で
は、打設したコンクリートの所定の高さ以下の部分につ
いては、硬化を遅延させ、残余の部分(所定の高さ以上
の部分)については、十分に養生・硬化させる。この様
な硬化遅延作用は、装飾骨材洗出シート1中の支持シー
ト2の塗布層(2)から滲出して当該コンクリートの
所定の高さ迄浸透したコンクリート硬化遅延剤によっ
て、遂行される。その間、塗布層(2)の接着作用は
保存されなければならない。万一、塗布層(2)の接
着作用が消失する様な事態が出来すると、幾許かの装飾
骨材3が支持シート2の表面から剥離して浮上する虞が
あるからである。
【0051】第5の工程(第9の工程)では、硬化した
コンクリートを、脱型する。第6の工程(第10の工
程)では、脱型したコンクリートの表面から支持シート
を剥離する。第7の工程(第11の工程)では、硬化を
遅延させたコンクリート部分を、水で洗い流す。洗い流
しは、例えばブラシと水を用いるだけで可能である。な
お、型枠内に鉄筋を入れる第2の工程(第6工程)は、
場合によっては、省略することが出来る。かくして、こ
の出願の発明のコンクリート製品の製造方法の第1の実
施の形態による、プレキャスト(PC)コンクリート製
品が出来上がる。出来上がったPCコンクリート製品
は、工事現場に敷設される。
【005】〔コンクリート製品の製造方法の第2の実
施の形態〕この出願の発明のコンクリート製品の製造方
法の第2の実施の形態について説明する。この実施の形
態は、含有する全ての装飾骨材3,3,…がモルタル又
コンクリートの表面から面一状突出するコンクリー
製品の製方法である。この実施の形態は、前処理の
工程並びに第1〜第7の基幹工程(装飾骨材洗出シート
1の製造工程を含めれば第5〜第11の工程)から成
る。前処理の工程では、装飾骨材洗出シート1、型枠、
鉄筋、生モルタル、生コンクリート、及びブラシ等を用
意する。この実施の形態に用いる型枠の底面は、水平平
面若しくはそれに近い水平曲面であることが望ましい。
それらの装飾骨材洗出シート1、型枠、鉄筋等は、奇麗
に清掃して置く。第1の工程(装飾骨材洗出シート1の
製造工程を含めれば第5の工程。以下同様)では、型枠
の底面に装飾骨材洗出シート1を載置する。(必要に応
じて、支持シート2を、接着剤又は両面テープを用い
て、型枠の底面上に仮固定する)。第2の工程(第6の
工程)では、型枠内に鉄筋を入れる。
【005】第3の工程(第7の工程)では、装飾骨材
洗出シート1の上に、装飾骨材モルタルを、装飾骨材
3,3,…の高さを幾らか超える程度に打設し、その上
にコンクリートを打設する。打設の際は、モルタルが装
飾骨材洗出シート1の表面に緻密に接触するような状態
にしなければならない。(このような状態は、例えば型
枠にバイブレーションを掛けることによって実現され
る)。第4の工程(第8の工程)では、打設したモルタ
ルの所定の高さ以下の部分については、硬化を遅延さ
せ、残余のモルタル部分(所定の高さ以上のモルタル部
分)及びコンクリート部分については、十分に養生・硬
化させる。この様な硬化遅延作用は、装飾骨材洗出シー
ト1中の支持シート2の塗布層(2)から滲出して当
該モルタルの所定の高さ迄浸透したコンクリート硬化遅
延剤によって、遂行される。
【005】第5の工程(第9の工程では、硬化したコ
ンクリートを、脱型する。第6の工程(第10の工程)
では、脱型したコンクリートの表面から支持シートを剥
離する。第7の工程(第11の工程)では、硬化を遅延
させたモルタル部分を、水で洗い流す。洗い流しは、例
えばブラシと水を用いるだけで可能である。かくして、
この出願の発明のコンクリート製品の製造方法の第2の
実施の形態による、コンクリート製品が出来上がる。こ
の出願の発明のコンクリート製品の製造方法の第2の実
施の形態と、同第1の実施の形態とは、第3工程と第7
工程において、若干相違するのみである。様)では、型
枠の底面に装飾骨材洗出シート1を載置する。(必要に
応じて、支持シート2を、接着剤又は両面テープを用い
て、型枠の底面上に仮固定する)。第2の工程(第6の
工程)では、型枠内に鉄筋を入れる。第3の工程(第7
の工程)では、装飾骨材洗出シート1の上に、装飾骨材
モルタルを、装飾骨材3,3,…の高さを幾らか超える
程度に打設し、その上にコンクリートを打設する。打設
の際は、モルタルが装飾骨材洗出シート1の表面に緻密
に接触するような状態にしなければならない。(このよ
うな状態は、例えば型枠にバイブレーションを掛けるこ
とによって実現される)。第4の工程(第8の工程)で
は、打設したモルタルの所定の高さ以下の部分について
は、硬化を遅延させ、残余のモルタル部分(所定の高さ
以上のモルタル部分)及びコンクリート部分について
は、十分に養生・硬化させる。この様な硬化遅延作用
は、装飾骨材洗出シート1中の支持シート2の塗布層
(2)から滲出して当該モルタルの所定の高さ迄浸透
したコンクリート硬化遅延剤によって、遂行される。第
5の工程(第9の工程では、硬化したコンクリートを、
脱型する。第6の工程(第10の工程)では、脱型した
コンクリートの表面から支持シートを剥離する。第7の
工程(第11の工程)では、硬化を遅延させたモルタル
部分を、水で洗い流す。洗い流しは、例えばブラシと水
を用いるだけで可能である。かくして、この出願の発明
のコンクリート製品の製造方法の第2の実施の形態によ
る、コンクリート製品が出来上がる。この出願の発明の
コンクリート製品の製造方法の第2の実施の形態と、同
第1の実施の形態とは、第3工程と第7工程において、
若干相違するのみである。
【0055】〔立上り部を有するコンクリート製品の製
造方法の第1の実施の形態〕この出願の発明の立上り部
を有するコンクリート製品の製造方法の第1の実施の形
態について説明する。同実施の形態は、コンクリートの
表面から全ての装飾骨材3,3,…を面一状に突出せし
めた立上り部を有するコンクリート製品の製造方法であ
る。図4は、同実施の形態の説明図である。図4(a)
において、8は型枠、8は同型枠8の底板、8は同
型枠8の立ち上がり部である。そして、2は支持シー
ト、3は装飾骨材である。この実施の形態は、前処理の
工程並びに第1〜第7の基幹工程(装飾骨材洗出シート
1の製造工程を含めれば、第5〜第11の工程)から成
る。前処理の工程では、前記コンクリート製品の製造方
法の第1の実施の形態のそれと同様に、装飾骨材洗出シ
ート1、立上り部8を有する型枠8、鉄筋、生コンク
リート、及びブラシ等を用意する。そして、装飾骨材洗
出シート1、型枠、鉄筋等は、奇麗に清掃して置く。こ
こに、立上り部とは、垂直乃至傾斜部を意味する。第1
の工程(装飾骨材洗出シートの製造工程をも含めれば第
5の工程。以下同様)では、型枠8の立上り部8の内
側面に、両面テープ若しくは接着剤を用いて、装飾骨材
洗出シート2をそのまま、内向き状態で、接着する(図
4(a)参照)。そして、全ての装飾骨材3,3,…間
にモルタルを緻密に塗り込めると共に、当該モルタルを
当該全ての装飾骨材3,3,…の表面に密着せしめる。
若しくは、接着前の装飾骨材洗出シート1の全ての装飾
骨材3,3,…間にモルタルを緻密に塗り込めると共
に、当該モルタルを当該全ての装飾骨材3,3,…の表
面に密着せしめて、モルタル付き装飾骨材洗出シートを
形成した後、当該モルタル付き装飾骨材洗出シートを、
型枠8の底面部8の内底面及び立上り部8の内側面
に、両面テープ若しくは接着剤を用いて、内向き状態
で、接着する(図4(b)参照)。第2の工程(第6の
工程)では、型枠8内に鉄筋を入れる。第3の工程(第
7の工程)では、型枠8内にコンクリートを打設する。
打設の際は、当該コンクリートが装飾骨材洗出シート2
の全ての装飾骨材間乃至それらの表面に緻密に塗り込め
られたモルタル層と緊密に結合するようにしなければな
らない(図4(b)参照)。そうするためには、例えば
バイブレーションを形枠等に掛けるのが良い。第4の工
程(第8の工程)では、打設したモルタル層中の所望の
深さ乃至厚さの表層部分の効果を遅延させる一方、残余
のモルタル層及びコンクリート層を養生・硬化させる。
それらの効果に要する時間は、例えば一晩程度である。
第5の工程(第9の工程)では、モルタル及びコンクリ
ートを、脱型する。脱型のタイミングは、例えば翌朝と
なる。第6の工程(第10の工程)では、脱型したモル
タル及びコンクリートの表面から支持シート2だけを剥
離し、装飾骨材3,3,…をモルタル乃至コンクリート
内にそのまま残置する。第7の工程(第11の工程)で
は、硬化を遅延させたモルタル部分を、水で洗い流す。
洗い流しは、例えばブラシと水を用いるだけで可能であ
る。かくして、コンクリートの表面から全ての装飾骨材
3,3,…を面一状に突出せしめた立上り部を有するコ
ンクリート製品が出来上る。
【0056】〔コンクリート構築物の製作方法の第1の
実施の形態〕この出願の発明のコンクリート構築物の製
作方法の第1の実施の形態について説明する。同第1の
実施の形態は、含有する全ての装飾骨材3,3,…が
ンクリート表面から面一状に突出するコンクリート構
築物の製作方法である。この形態は、現場打ち、或は湿
式工法に関する。図5は、第1の実施の形態によるコン
クリート構築物(の仕掛り状態)の断面図である。同コ
ンクリート構築物(の仕掛り状態)の平面図は、図6
(第2の実施の形態)においてパターン5を削除したも
のと同様である。同図において、Cはコンクリート下
地、Mはモルタル、1a,1b,1c,…は何れも装飾
骨材洗出シート、2a,2b,2c,…は装飾骨材洗出
シート1a,1b,1c,…を構成する支持シート、
3,3,…は支持シート2a,2b,2c,…に接着し
た装飾骨材である。支持シート2a,2b,2c,…
は、この実施の形態では、透明であることが望ましい。
コンクリート下地Cの表面は、この出願の発明のコンク
リート構築物の製作方法の第1の実施の形態にとって、
言わば前提要件を成すものであるが、水平面のみなら
ず、傾斜面若しくは垂直面、又は曲面であっても差し支
えない。第1の実施の形態の実施のためには、測量器
具、幅広の支持シート材料、カッター、両面テープ、こ
て(鏝)乃至へら(箆)、モルタルD、水、ブラシ等を
準備する。
【0057】第1の実施の形態の第1の工程では、コン
クリート下地Cの施工領域(施工対象)を、測量器具を
用いて、図面化する。図面は縮尺又は現尺とする。第2
の工程では、図面化したコンクリート下地Cの施工領域
(施工対象)を、複数個の区域に分割する。各個の区域
の形状は、正方形のみならず、長方形、台形、三角形、
若しくは六角形、又はその他の形状とすることが出来る
(施工対象周縁部の形状が不規則な形状の場合は、対応
する支持シートも不規則な形状とならざるを得ない。) 第3の工程では、対象領域を分割して成る各個の区域と
同一形状の支持シート2(現尺)を、幅広の支持シート
材料から、カッターで切り出す。切り出された支持シー
ト2の大きさは、作業者にとって扱い易い大きさでなけ
ればならない。第4の工程では、切り出した支持シート
2に対して、この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第1又は第2の実施の形態と同一の要領で、装
飾骨材3,3,…を付着させる。かくして、装飾骨材洗
出シート1a,1b,1c,…が出来上がる。
【0058】第5の工程では、コンクリート下地Cの表
面に、モルタルを、こて(鏝)又はへら(箆)で、図示
の如く層状に塗り付けて、モルタル層Mを形成する。第
6の工程では、モルタル層Mの表面に、装飾骨材洗出シ
ート1a,1b,1c,…を下向きにして載置し、上方
から強く押圧して、全ての装飾骨材3,3,…を、モル
タル層Mに埋没させ、当該装飾骨材3,3,…の表面に
モルタルを密着させる。若しくは、装飾骨材洗出シート
1a,1b,1c,…の装飾骨材3,3,…間にモルタ
ルを緻密に塗り込めると共に、当該モルタルを当該装飾
骨材の表面に密着させて、モルタル付き装飾骨材洗出シ
ートを形成し、それらを下向きにして、上記コンクリー
ト下地Cの各区画のモルタル層Mの表面に載置し、上方
から押圧して、両モルタル層を緊密に結合させる。何れ
の場合にも、各装飾骨材間に空気が残存し局所的な空所
が形成されないように、十分な注意を払わなければなら
ない。その際、装飾骨材3,3,…間のモルタル充填状
態の適否は、透明な支持シート2a,2b,2c,…を
通して、監視をすることが出来る。第7の工程では、モ
ルタルの表層の硬化を遅延させる一方、残余のモルタル
層を硬化させる。残余のモルタル層の硬化に要する時間
は、例えば、一晩である。第8の工程では、支持シート
2a,2b,2cを剥離する。剥離開始のタイミング
は、例えば翌朝となる。第9の工程では、未硬化のモル
タル層の洗出を行う。洗出は、例えば水とブラシを用い
るだけで可能である。かくして、コンクリート表面か
ら全ての装飾骨材3,3,…が所望の高さに突出し、且
つ突出した装飾玉石の頂点を連ねて成る面が完全に滑ら
かな平面又は曲面を成す、コンクリート構築物が出来上
がる。
【0059】〔コンクリート構築物の製作方法の第2の
実施の形態〕この出願の発明のコンクリート構築物の製
作方法の第2の実施の形態について説明する。同第2の
実施の形態は、コンクリート表面から面一状に突出せ
しめた2種以上の多数の装飾骨材によって当該コンクリ
ート表面に任意所望のデザインを表現するコンクリー
ト構築物の製作方法である。この形態も、現場打ち、或
は湿式工法に関する。図6は、第2の実施の形態による
コンクリート構築物(の仕掛り状態)の平面図である。
第2のコンクリート構築物(の仕掛り状態)の断面図
は、装飾骨材3を除けば、図5(第1の実施の形態)の
断面図と同じである。図6において、1a〜1iは六つ
の装飾骨材洗出シートであって、施工領域を6分割して
成る六つの区域に対応する。装飾骨材洗出シートを構成
する支持シート2a〜2iとしては、透明材料を使用す
ることが望ましい。同図において、5は大寸法の任意所
望のデザイン(ここでは半径がメートルオーダーの方位
図)である。施工領域にあるコンクリート下地Cの表面
は、この出願の発明のコンクリート構築物の製作方法の
第2の実施の形態にとっても、言わば前提要件を成すも
のであるが、水平面のみならず、傾斜面若しくは垂直
面、又は曲面であっても差し支えない。第2の実施の形
態の実施のためには、測量器具、幅広の支持シート材
料、カッター、両面テープ、こて(鏝)乃至へら
(箆)、モルタルD、水、ブラシ等を準備する。
【0060】第2の実施の形態の第1の工程では、コン
クリート下地Cの施工領域(施工対象)を、測量器具を
用いて、図示の如く、図面化する。図面は、縮尺又は現
尺とする。第2の工程では、図面化したコンクリート下
地Cの施工領域(施工対象)を、複数個の区域に分割す
る。各個の区域の形状は、正方形のみならず、長方形、
台形、三角形、若しくは六角形、又はその他の形状とす
ることが出来る(施工対象周縁部の形状が不規則な形状
の場合は、対応する支持シートの形状も不規則な形状と
ならざるを得ない。) 第3の工程では、対象領域を分割して成る各個の区域と
同一形状の支持シート2(現尺)を、幅広の支持シート
材料から、カッターで切り出す。切り出された支持シー
ト2の大きさは、作業者にとって扱い易い大きさでなけ
ればならない。第4の工程では、切り出した支持シート
2に対して、この出願の発明の装飾骨材洗出シートの製
造方法の第3の実施の形態と同一の要領で、複数種の装
飾骨材を接着させる。かくして、装飾骨材洗出シート1
a〜1iが出来上がる。
【0061】第5の工程では、コンクリート下地Cの表
面に、モルタルを、こて(鏝)又はへら(箆)で、層状
に塗り付けて、モルタル層Mを形成する。第6の工程で
は、モルタル層Mの表面に、装飾骨材洗出シート1a,
1b,…を下向きにして図6の如く載置し、上方から強
く押圧して、全ての装飾骨材を、モルタル層Mに埋没さ
せ、当該全ての装飾骨材の表面にモルタルを密着させ
る。若しくは、装飾骨材洗出シート1a,1b,…の各
装飾骨材間にモルタルを緻密に塗り込めると共に、当該
モルタルを当該各装飾骨材の表面に密着させて、モルタ
ル付き装飾骨材洗出シートを形成し、それらのシートを
下向きにして、上記コンクリート下地Cの各区画のモル
タル層Mの表面に載置し、且つ上方から押圧して、上下
の両モルタル層を緊密に結合させる。何れの場合にも、
各装飾骨材間に空気が残存して局所的な空所が形成され
ないように、十分な注意を払わなければならない。その
際、装飾骨材3,3,…間のモルタル充填状態の適否
は、透明な支持シート2a,2b,…を通して、監視を
することが出来る。第7の工程では、モルタルの表層の
硬化を遅延させる一方、残余のモルタル層を硬化させ
る。残余のモルタル層の硬化に要する時間は、例えば、
一晩である。第8の工程では、支持シート2a〜2iを
剥離する。剥離開始のタイミングは、例えば翌朝とな
る。第9の工程では、未硬化のモルタル層の洗出を行
う。洗出は、例えば水とブラシを用いるだけで可能であ
る。かくして、コンクリート表面から全ての装飾骨材
が所望の高さに突出し、且っ突出した装飾玉石の頂点を
連ねて成る面が完全に滑らかな平面又は曲面を成し、し
かもそれらの装飾骨材が共同して所望のパターンを表現
する、コンクリート構築物が出来上がる。例えば、公
園、保育園若しくは遊園地、又は道路乃至道路脇等々の
大面積の平面又は斜面等に表現して見たいパターンとし
ては、方位図の他にも、超大形の時計の文字盤(傾斜面
等に設置し指針を回転させる)、県花、シンボルマー
ク、案内記号、更には商業広告等々が考えられる。
【0062
【発明の効果】この出願の発明は、以上の様に構成した
から、下記の通り顕著な効果を奏することが出来る。 (1)装飾骨材(例えば装飾玉石)の頂点の高さを揃え
ることが出来る。従って、装飾骨材の頂点を連ねてなる
平面乃至曲面が平滑になる。 (2)曲面部及び立上り部(垂直面乃至傾斜面部)も同
等の仕上りとなる。 (3)装飾骨材の分布密度(粗密)の調節が出来る。 (4)装飾玉石の分布密度を均一とすることが出来る。 (5)表面の管理が出来る。 (6)従って仕上りが美しくなる。 (7)平面、垂直面、又は傾斜面における施工性が良く
なる。しかも、施工者を選ばない。従って、熟練工が不
在若しくは不足の地方、又は季節においても、施工を実
施することが出来る。 (8)製造上の事前段取りが容易になる。 (9)シートの剥離が容易である。従って、装飾玉石が
シートから剥離することなくシートに付着した状態でコ
ンクリートから脱落するようなことがない。 (10)場合によりモルタルの練り込みが不要となり、
コンクリートの一発打ちが可能となる。従って、工程を
省き、工期を短縮することが出来る。 (11)材料(装飾玉石等)の使用量を節約することが
出来る。従って、材料コストを切り下げることが出来
る。 (12)工場で生産した装飾骨材洗出シートを、コンク
リート製品とせずに、任意所望の施工現場の近くの工場
若しくは施工現場それ自体に輸送し、当該工場若しくは
施工現場において、これらのシートを用いて誰でも、コ
ンクリート製品を製造することが出来るようにしたこと
から、運賃コストを、大幅に削減することが出来る。 (13)熟練した職人の手を選ぶ必要がなくなる。その
ため、時と所とを選ぶ必要もなくなる(即ち、装飾骨材
入りコンクリート製品を、何時でも何処でも誰でも、生
産することが可能になる)。従って、生産コストを大幅
に節減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の装飾骨材洗出シートの第1の
実施の形態の断面図である。
【図2】この出願の発明の装飾骨材洗出シートの第3の
実施の形態の説明図である。
【図3】この出願の発明のコンクリート製品の製造方法
の第1の実施の形態の説明図である。
【図4】この出願の発明の立上がり部を有するコンクリ
ート製品の製造方法の第1の実施の形態の説明図であ
る。
【図5】この出願の発明のコンクリート構築物の製作方
法の第1の実施の形態の説明図である。
【図6】この出願の発明のコンクリート構築物の製作方
法の第2の実施の形態の説明図である。
【符号の説明】 1 装飾骨材洗出シート 2 支持シート 2シート単体 2塗布層 3 装飾骨材 5 デザイン(パターン) 8 型枠 8型枠の底部 8型枠の立上り部 21 第1のシート区画 22 第2のシート区画 23 第3のシート区画 31 第1種の装飾骨材 32 第2種の装飾骨材 33 第3種の装飾骨材 1a〜1i 装飾骨材洗出シート 2a〜2i 支持シート C コンクリートM モルタル ib 鉄筋

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含有する全ての装飾骨材(3,3,…)
    がコンクリートの表面から面一状に突出するコンクリー
    ト製品を製造するための、装飾骨材洗出シートであっ
    て、 薄くて柔軟な1枚の支持シート(2)と、多数の装飾骨
    材(3,3,…)とを含有し、 上記支持シート(2)は、シート素材(2)と、その
    上面のコンクリート硬化遅延剤入り感圧接着剤の極薄の
    塗布層(2)とから成り、 上記コンクリート硬化遅延剤と上記感圧接着剤との組合
    せは、互いに相手の作用を阻害しないもの同士の組合せ
    から成り、 上記多数の装飾骨材(3,3,…)は、上記塗布層(2
    )中の感圧接着剤によって、上記支持シート(2)の
    表面に面一状に接着され、 上記コンクリート硬化遅延剤は、上記塗布層(2)側
    にコンリートが打設されたとき、当該塗布層(2)か
    ら滲出して、当該コンクリートの所望の深さの表層部分
    に浸透し、その部分のコンクリートの硬化を遅延させる
    ことが出来る、 装飾骨材洗出シート。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装飾骨材洗出シートにお
    いて、 前記コンクリート硬化遅延剤入り感圧接着剤は、感圧接
    着剤中にコンクリート硬化遅延剤の粉粒体を均一に分散
    せしめてなる、 装飾骨材洗出シート。
  3. 【請求項3】 コンクリートの表面から突出せしめた2
    種以上の多数の装飾骨材によって当該コンクリートの表
    面に任意所望のデザインを表現することが出来るコンク
    リート製品を製造するための、装飾骨材洗出シートであ
    って、 第1の区画から第nの区画に至る、n個の区画(nは自
    然数、且つn≧2)から成り、 第iの区画(1≦i≦n)の装飾骨材(3i,3i,
    …)は、材質、色、蓄光性、大きさ、形状等の属性、若
    しくは分布密度、又はそれらの諸元の組合せにおいて、
    隣接する第jの区画(1≦j≦n,j≠i)の装飾骨材
    (3j,3j,…)と相違し、 上記各個の区画は、請求項1又は2記載の装飾骨材洗出
    シートと同様に構成され、 上記n個の区画の全体は、施工前の段階では、上記任意
    所望のデザインを裏返しにしたデザインを表現するよう
    に、配置されている、 装飾骨材洗出シート。
  4. 【請求項4】 含有する全ての装飾骨材(3,3,…)
    がコンクリートの表面から面一状に突出するコンクリー
    ト製品の製造に使用するための装飾骨材洗出シートの製
    造方法であって、 薄くて柔軟なシート素材(2)と該シート素材
    (2)の上面に形成された極薄のコンクリート硬化遅
    延剤入り感圧接着剤塗布層(2)とを含有し該コンク
    リート硬化遅延剤及び感圧接着剤の組合せは互いに相手
    の作用を阻害することのないもの同士の組合せから成る
    支持シート(2)を、適宜の水平面上に、載置する第1
    の工程と、 上記支持シート(2)の塗布層(2)側に多数の装飾
    骨材(3,3,…)を散布する第2の工程と、 散布された上記多数の装飾骨材(3、3、…)を、上方
    から均一に押圧して、上記支持シート(2)の塗布層
    (2)側に、接着させる第3の工程と、 上記支持シート(2)に不接着の装飾骨材を除去する第
    4の工程と、 を含有する、 装飾骨材洗出シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 含有する全ての装飾骨材(3,3,…)
    がコンクリートの表面から面一状に突出するコンクリー
    ト製品の製造に使用するための、装飾骨材洗出シートの
    製造方法であって、 多数の装飾骨材(3,3,…)を水平に置かれた装飾骨
    材整列手段上に散布し整列させる第1の工程と、 薄くて柔軟なシート素材(2)と該シート素材
    (2)の上面に形成された極薄のコンクリート硬化遅
    延剤入り感圧接着剤塗布層(2)とを含有し該コンク
    リート硬化遅延剤及び感圧接着剤の組合せは互いに相手
    の作用を阻害することのないもの同士の組合せから成る
    支持シート(2)を、上記多数の装飾骨材(3,3,
    …)上に、下向きに載置する第2の工程と、 載置した支持シート(2)と整列した多数の装飾骨材
    (3,3,…)とを、上下両方から均一且つ十分に押圧
    して、上記多数の装飾骨材(3,3,…)を上記支持シ
    ート(2)上に面一状に接着せしめる第3の工程と、 上記支持シート(2)に不接着の装飾骨材を除去する第
    4の工程と、 を含有する、 装飾骨材洗出シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の装飾骨材洗出シー
    トの製造方法において、 前記コンクリート硬化遅延剤入り感圧接着剤は、感圧接
    着剤中にコンクリート硬化遅延剤の粉粒体を均一に分散
    せしめたものから成る、 装飾骨材洗出シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 コンクリートの表面から突出せしめた2
    種以上の多数の装飾骨材によって当該コンクリートの表
    面に任意所望のデザインを表現することが出来るコンク
    リート製品の製造に使用するための、装飾骨材洗出シー
    トの製造方法であって、 薄くて柔軟な支持シート(2)を適宜の水平面上に載置
    する第1の工程と、 上記支持シート(2)内の第iのシート区画(2)の
    塗布層の上に第iの装飾骨材(3i,3i,…)を撒布
    する素工程、撒布された装飾骨材(3i,3i,…)を
    上方から均一に押圧して第iのシート区画(2i)に接
    着させる素工程、及び当該第iのシート区画(2i)に
    不接着の装飾骨材を排除する素工程を含有する第(i+
    1)の工程において、i=1,2,・・・,nとして得
    られる、n個の工程と、 から成る、 装飾骨材洗出シートの製造方法。
  8. 【請求項8】 含有する全ての装飾骨材(3,3,…)
    がコンクリートの表面から面一状に突出するコンクリー
    ト製品の製造方法であって、 請求項1乃至3の何れかに記載の装飾骨材洗出シート
    (1)を、型枠(8)の底面部(8)の上面に、上向
    きに載置する工程と、 載置した装飾骨材洗出シート(1)の上にコンクリート
    を緻密に打設する工程と、 打設したコンクリートの所望の高さ以下の表層部分につ
    いては、養生中に上記装飾骨材洗出シート(1)を構成
    する支持シート(2)中の塗布層(2)から滲出して
    当該表層部分に浸透したコンクリート硬化遅延剤によっ
    て硬化を遅延させると共に、所望の高さ以上の内層部分
    については、十分に養生・硬化させる工程と、 養生させたコンクリート及びそれと一体化した装飾骨材
    洗出シート(1)を、上記型枠(8)から、脱型する工
    程と、 脱型したコンクリートの表面から上記支持シート(2)
    のみを剥離して、当該コンクリートを露出させると共
    に、上記各装飾骨材(3,3,…)はそのまま当該コン
    クリート内に残置する工程と、 露出したコンクリートにおける硬化の遅延した表層部分
    を水で洗い流すことによって、硬化したコンクリート部
    分の表面から、上記全ての装飾骨材(3,3,…)を突
    出させる工程と、 から成る、 コンクリート製品の製造方法。
  9. 【請求項9】 含有する全ての装飾骨材(3,3,…)
    がモルタルの表面から面一状に突出するコンクリート製
    品の製造方法であって、 請求項1乃至3の何れかに記載の装飾骨材洗出シート
    (1)を、型枠(8)の底面部(8)の上面に、上向
    きに載置する工程と、 載置した装飾骨材洗出シート(1)の上に、先ずモルタ
    ルを、装飾骨材3,3,…の高さと同程度若しくは若干
    それを超える高さ迄、緻密に打設し、次いでコンクリー
    トをその上に打設する工程と、 打設したモルタル及びコンクリートの所望の高さ以下の
    表層部分については、養生中に上記装飾骨材洗出シート
    (1)を構成する支持シート(2)中の塗布層(2
    から滲出して当該表層部分に浸透したコンクリート硬化
    遅延剤によって硬化を遅延させると共に、所望の高さ以
    上の内層部分については、十分に養生・硬化させる工程
    と、 養生させたモルタル及びコンクリート、並びにそれらと
    一体化した装飾骨材洗出シート(1)を、上記型枠
    (8)から、脱型する工程と、 脱型したモルタル及びコンクリートの表面から上記支持
    シート(2)のみを剥離して、当該モルタルを露出させ
    る共に、上記各装飾骨材(3,3,…)はそのまま当該
    モルタル内に残置する工程と、 露出したモルタルにおける硬化の遅延した表層部分を水
    で洗い流すことによって、硬化したモルタル部分の表面
    から上記全ての装飾骨材(3,3,…)を突出させる工
    程と、 から成る、 コンクリート製品の製造方法。
  10. 【請求項10】 含有する全ての装飾骨材(3,3,
    …)がモルタル又はコンクリートの表面から面一状に突
    出する立上り部を有するコンクリート製品の製造方法で
    あって、 請求項1乃至3の何れかに記載の1又は複数枚の装飾骨
    材洗出シート(1)をそのまま、若しくは、同装飾骨材
    洗出シート(1)を構成する全ての装飾骨材(3,3,
    …)間にモルタルを緻密に塗り込めると共に当該モルタ
    ルを当該全ての装飾骨材(3,3,…)の表面に密着せ
    しめてモルタル層付き装飾骨材洗出シートを形成した
    後、当該シートを、型枠(8)の底面部(8)の上面
    及び立上り部(8)の内側面に、両面テープ若しくは
    接着剤を用いて、内向きに固定する工程と、 上記型枠(8)内に鉄筋(ib)を入れる工程と、 鉄筋(ib)を入れた型枠(8)内にコンクリートを緻
    密に打設する工程と、 打設したモルタル又はコンクリートの所望の厚さ(高
    さ)以下の表層部分については、養生中に上記装飾骨材
    洗出シート(1)を構成する支持シート(2)中の塗布
    層(2)から滲出して当該表層部分に浸透したコンク
    リート硬化遅延剤によって、硬化を遅延させると共に、
    所望の厚さを超える内層部分については、十分に養生・
    硬化させる工程と、 養生させたコンクリート及びそれと一体化した装飾骨材
    洗出シート(1)、又はモルタル及びコンクリート並び
    にそれらと一体化した装飾骨材洗出シート(1)を、上
    記型枠(8)から、脱型する工程と、 脱型したコンクリート又はモルタルの表面から上記支持
    シート(2)のみを剥離して、当該コンクリート又はモ
    ルタルを露出させると共に、上記各装飾骨材(3,3,
    …)はそのまま当該コンクリート又はモルタル内に残置
    する工程と、 露出したコンクリート又はモルタルにおける硬化の遅延
    した表層部分を水で洗い流すことによって、硬化したコ
    ンクリート又はモルタル部分の表面から上記全ての装飾
    骨材(3,3,…)を突出させる工程と、 から成る、 立上り部を有するコンクリート製品の製造方法。
  11. 【請求項11】 含有する全ての装飾骨材(3,3,
    …)がコンクリートの表面から面一状に突出するコンク
    リート構築物の製作方法であって、 上記コンクリート構築物の元になるコンクリート下地
    (C)の各個の区域に使用すべき各個の装飾骨材洗出シ
    ート(1a,1b,…)を、請求項4乃至6の何れかに
    記載の装飾骨材洗出シートの製造方法を用いて、製造す
    る工程と、 上記コンクリート下地(C)の表面にモルタルを塗り付
    けてモルタル層(M)を形成する工程と、 上記各区域のモルタル層(M)の上面に、対応する上記
    各装飾骨材洗出シート(1a,1b,…)を下向きに載
    置し、上方から均一に押圧して、上記各装飾骨材洗出シ
    ート(1a,1b,…)を構成する各支持シート(2
    a,2b,…)中の全ての装飾骨材(3,3,…)を上
    記モルタル層(M)の表層部分に完全に埋没させ、当該
    全ての装飾骨材(3,3,…)の表面にモルタルを密着
    させるか、若しくは、上記各装飾骨材洗出シート(1
    a,1b,…)を構成する各支持シート(2a,2b,
    …)中の全ての装飾骨材(3,3,…)間にモルタルを
    緻密に塗り込めると共に、当該モルタルを当該全ての装
    飾骨材(3,3,…)の表面に密着せしめて、モルタル
    層付き装飾骨材洗出シートを形成した後、当該シートを
    下向きにして、上記コンクリート下地(C)の各区域の
    モルタル層(M)の表面に載置し、上方から均一に押圧
    して、上下のモルタル層を緊密に結合し一体化させる
    か、する工程と、 上記モルタル層における所望の厚さ(深さ)の表層部分
    については、養生中に上記各支持シート(2a,2b,
    …)中の各塗布層から滲出して当該表層部分に浸透した
    コンクリート硬化遅延剤によって硬化を遅延させると共
    に、所望の厚さを超える内層部分については、十分に養
    生・硬化させる工程と、 養生させたモルタル層の表面から上記各支持シート(2
    a,2b,…)のみを剥離して、当該モルタル層を露出
    させると共に、上記全ての装飾骨材(3,3,…)はそ
    のまま上記モルタル層内に残置する工程と、 露出した上記モルタル層における未硬化の表層部分を水
    で洗い流すことによって、硬化したモルタル部分の表面
    から上記全ての装飾骨材(3,3,…)を突出させる工
    程と、 を含有する、 コンクリート構築物の製作方法。
  12. 【請求項12】 コンクリートの表面から面一状突出せ
    しめた2種以上の多数の装飾骨材によって当該コンクリ
    ートの表面に任意所望のデザインを表現することが出来
    る、コンクリート構築物の製作方法であって、 上記コンクリート構築物の元になるコンクリート下地
    (C)の各個の区域に使用すべき各個の装飾骨材洗出シ
    ート(1a,1b,…)の内、内部が区画されず従って
    使用される装飾骨材が唯1種となる各装飾骨材洗出シー
    トについては、請求項4乃至6の何れかに記載の装飾骨
    材洗出シートの製造方法を用いて、製造する工程と、 内部が2以上に区画され従って使用される装飾骨材が2
    種以上となる装飾骨材洗出シートについては、請求項7
    記載の装飾骨材洗出シートの製造方法を用いて、製造す
    る工程と、 上記コンクリート下地(C)の表面にモルタルを塗り付
    けてモルタル層(M)を形成する工程と、 上記各区域のモルタル層(M)の表面に、対応する上記
    各装飾骨材洗出シート(1a,1b,…)を下向きに載
    置し、上方から均一に押圧して、当該各装飾骨材洗出シ
    ート(1a,1b,…)を構成する各支持シート(2
    a,2b,…)中の全ての装飾骨材を、上記モルタル層
    (M)の表層部分に完全に埋没させ、当該全ての装飾骨
    材の表面にモルタルを密着させるか、若しくは、上記各
    装飾骨材洗出シート(1a,1b,…)を構成する各支
    持シート(2a,2b,…)中の全ての装飾骨材間にモ
    ルタルを緻密に塗り込めると共に、当該モルタルを当該
    装飾骨材の表面に密着せしめて、モルタル層付き装飾骨
    材洗出シートを形成した後、それらのシートを下向きに
    して、上記コンクリート下地(C)の各区域のモルタル
    層(M)の表面に載置し、上方から均一に押圧して、上
    下のモルタル層を緊密に結合し一体化させるか、する工
    程と、 上記モルタル層における所望の厚さ(深さ)の表層部分
    については、養生中に上記各支持シート(2a,2b,
    …)中の各塗布層から滲出して当該表層部分に浸透した
    コンクリート硬化遅延剤によって硬化を遅延させると共
    に、所望の厚さを超える内層部分については、十分に養
    生・硬化させる工程と、 養生させたモルタル層の表面から上記各支持シート(2
    a,2b,…)のみを剥離して、当該モルタル層を露出
    させると共に、上記全ての装飾骨材はそのまま上記モル
    タル層(M)内に残置する工程と、 露出したモルタル層(M)の未硬化の表層部分を水で洗
    い流すことによって、硬化したモルタル層の表面から上
    記全ての装飾骨材を突出させる工程と、 を含有する、 コンクリート構築物の製作方法。
JP14984297A 1997-05-01 1997-05-01 装飾骨材洗出シート、装飾骨材入りコンクリート製品及びそれらの製造方法 Pending JPH10305411A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114922450A (zh) * 2022-05-24 2022-08-19 中国铁道科学研究院集团有限公司铁道建筑研究所 一种零暴露期混凝土保湿养护材料及其制备和使用方法

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