JPH10304692A - モータ - Google Patents

モータ

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JPH10304692A
JPH10304692A JP9104467A JP10446797A JPH10304692A JP H10304692 A JPH10304692 A JP H10304692A JP 9104467 A JP9104467 A JP 9104467A JP 10446797 A JP10446797 A JP 10446797A JP H10304692 A JPH10304692 A JP H10304692A
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JP
Japan
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current
terminal side
switching
transistor
power
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Application number
JP9104467A
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English (en)
Inventor
Makoto Goto
誠 後藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動電流を複数相のコイルに電子的に供給す
る、集積回路化に適した構成のモータを提供する。 【解決手段】 複数相のコイルと、NPN型スイッチン
グトランジスタのPWM動作により負極出力端子側の電
位を可変出力する電圧変換器52と、第1と2のNPN
型パワートランジスタにより入力電流を増幅して出力す
る第1と2のパワー増幅器11〜13、15〜17と、
第1と2の制御電流信号を作り出す制御作成器30と、
複数相の切換信号を出力する切換作成器34と、切換信
号に応動して第1と2の制御電流信号を分配し、滑らか
に変化する第1と2の分配電流信号を出力する第1、2
の分配器37、38と、第1と2の分配電流信号を電流
増幅して第1、2のパワー増幅器に供給する第1と2の
電流増幅器41〜43、45〜47と、第1または2の
NPN型パワートランジスタの動作電圧に応動してNP
N型スイッチングトランジスタのPWM動作を制御する
動作制御器51を含んで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数相のコイル負
荷に供給する電流を複数個のトランジスタにより電子的
に滑らかに切り換えて供給するモータに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器やAV機器の駆動用モー
タとして、複数個のトランジスタにより電子的に電流路
を切り換えるモータが広く使用されている。米国特許
4,494,053号明細書には、このようなモータの
例として、PNP型パワートランジスタとNPN型パワ
ートランジスタを用いてコイルへの電流路を切り換える
モータが記載されている。
【0003】図13に従来のモータを示し、その動作に
ついて簡単に説明する。ロータ2011は永久磁石によ
る界磁部を有し、ロータ2011の回転に応動して、位
置検出器2041は2組の3相の電圧信号K1,K2,
K3とK4,K5,K6を発生する。第1の分配器20
42は電圧信号K1,K2,K3に応動した3相の下側
通電制御信号L1,L2,L3を作りだし、下側のNP
N型パワートランジスタ2021,2022,2023
のベースに供給し、NPN型パワートランジスタ202
1,2022,2023の通電を制御する。第2の分配
器2043は電圧信号K4,K5,K6に応動した3相
の上側通電制御信号M1,M2,M3を作りだし、上側
のPNP型パワートランジスタ2025,2026,2
027のベースに供給し、PNP型パワートランジスタ
2025,2026,2027の通電を制御する。これ
により、3相のコイル2012,2013,2014へ
の電流路を開閉制御する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の構成では、下記の各種の課題があった。
【0005】まず、従来の構成では、コストが高く、コ
ストダウンが大きな問題になっていた。コストダウンの
ためには、モータのトランジスタや抵抗類を1チップの
集積回路(IC)にまとめることが有効であるが、PN
P型パワートランジスタを形成するためには大きなチッ
プ面積が必要になり、コスト増加を招く大きな要因にな
っていた。また、集積回路化した場合の寄生容量の影響
が大きく、PNP型パワートランジスタを高速制御動作
や高速スイッチング動作させることが難しかった。ま
た、大電流を通電できるPNP型パワートランジスタを
実現することが難しく、モータのような大電流を必要と
する用途への適用に限界があった。
【0006】また、従来の構成では、パワートランジス
タの発熱が大きく、集積回路化が難しかった。NPN型
パワートランジスタ2021,2022,2023およ
びPNP型パワートランジスタ2025,2026,2
027は、そのエミッタ−コレクタ間の電圧をアナログ
的に制御し、コイル2012,2013,2014に必
要な振幅の駆動電圧を供給している。そのため、各パワ
ートランジスタの残留電圧が大きく、残留電圧とコイル
への駆動電流の積によって大きな電力損失・発熱が生じ
ていた。特に、モータコイルへの駆動電流が大きいの
で、発熱も著しく大きくなっていた。そのため、これら
のパワートランジスタを1チップの集積回路上に形成し
た場合には、パワートランジスタの発熱による熱破壊を
生じ、実用化できなかった。発熱対策のために放熱板を
使用することも考えられるが、それでも十分な放熱性能
が得られないため、これらのパワートランジスタを集積
回路化して使用することは、極めて難しかった。また、
放熱板を設けることは、コスト増加の要因になる。
【0007】また、従来の構成では、通電状態となるN
PN型パワートランジスタおよびPNP型パワートラン
ジスタを急峻に切り換えることにより、コイル201
2,2013,2014への電流路を切り換えていた。
そのため、電流路の変化時点においてコイルインダクタ
ンスによるスパイク電圧が生じ、駆動電流の脈動の原因
になっていた。これにより、発生駆動力が脈動し、ロー
タ2011は円滑に回転することができなかった。
【0008】本発明の目的は、上記の問題点を解決し、
コイルへの駆動電流をアナログ的に滑らかに切り換えて
制御する、集積回路化に適した構成のモータを提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のモータでは、固
定体上に配設され、移動体に対して複数相の磁束を発生
する複数相のコイルと、直流電源の供給する直流電圧を
電力供給源として、高周波スイッチング動作を行うスイ
ッチングトランジスタの電流流出端子側を前記直流電源
の負極端子側に接続し、前記スイッチングトランジスタ
の電流流入端子側と前記直流電源の正極端子側の間にフ
ライホイールダイオードを接続し、前記スイッチングト
ランジスタの電流流入端子側と負極出力端子側の間に整
流用インダクタを含むフィルタ回路を接続し、前記直流
電源の正極端子側を正極出力端子側とし、前記負極出力
端子側の電位を可変制御される電圧変換手段と、前記コ
イルに電流を供給するパワートランジスタをそれぞれ含
んで構成され、前記電圧変換手段の負極出力端子側と正
極出力端子側の間に並列的に接続され、通電制御端子側
への入力電流を増幅して出力するQ個(Qは2以上の整
数)のパワー増幅手段と、指令信号に応動した電流を前
記コイルに供給するために、制御電流信号を作り出す制
御作成手段と、複数相の切換信号を出力する切換作成手
段と、前記切換作成手段の出力信号に応動して前記制御
電流信号を分配し、滑らかに変化するQ相の分配電流信
号を出力する分配手段と、前記分配電流信号を所定の電
流増幅してQ相の増幅電流信号を得て、前記Q個のパワ
ー増幅手段の各通電制御端子側に各増幅電流信号を供給
するQ個の電流増幅手段と、前記パワートランジスタの
動作電圧に応動して前記スイッチングトランジスタのス
イッチング動作を制御し、前記電圧変換手段の負極出力
端子側の電位を可変制御する動作制御手段を具備して構
成している。
【0010】また、本発明の他の構成のモータでは、固
定体上に配設され、移動体に対して複数相の磁束を発生
する複数相のコイルと、直流電源の供給する直流電圧を
電力供給源として、高周波スイッチング動作を行うスイ
ッチングトランジスタの電流流出端子側を前記直流電源
の負極端子側に接続し、前記スイッチングトランジスタ
の電流流入端子側と前記直流電源の正極端子側の間にフ
ライホイールダイオードを接続し、前記スイッチングト
ランジスタの電流流入端子側と負極出力端子側の間に整
流用インダクタを含むフィルタ回路を接続し、前記直流
電源の正極端子側を正極出力端子側とし、前記負極出力
端子側の電位を可変制御される電圧変換手段と、前記電
圧変換手段の負極出力端子側に各電流流出端子側を接続
され、各電流流入端子側を前記コイルの各電力供給端子
に接続された第1のパワートランジスタをそれぞれ含
み、通電制御端子側への入力電流を増幅して出力するQ
個(Qは2以上の整数)の第1のパワー増幅手段と、前
記直流電源の正極端子側に各電流流入端子側を接続さ
れ、各電流流出端子側を前記コイルの各電力供給端子に
接続された第2のパワートランジスタをそれぞれ含み、
通電制御端子側への入力電流を増幅して出力するQ個の
第2のパワー増幅手段と、指令信号に応動した電流を前
記コイルに供給するために、第1の制御電流信号と第2
の制御電流信号を作り出す制御作成手段と、複数相の切
換信号を出力する切換作成手段と、前記切換作成手段の
出力信号に応動して前記第1の制御電流信号を分配し、
滑らかに変化するQ相の第1の分配電流信号を出力する
第1の分配手段と、前記第1の分配電流信号を所定の電
流増幅してQ相の第1の増幅電流信号を得て、前記Q個
の第1のパワー増幅手段の各通電制御端子側に各第1の
増幅電流信号を供給するQ個の第1の電流増幅手段と、
前記切換作成手段の出力信号に応動して前記第2の制御
電流信号を分配し、滑らかに変化するQ相の第2の分配
電流信号を出力する第2の分配手段と、前記第2の分配
電流信号を所定の電流増幅してQ相の第2の増幅電流信
号を得て、前記Q個の第2のパワー増幅手段の各通電制
御端子側に各第2の増幅電流信号を供給するQ個の第2
の電流増幅手段と、前記第1のパワートランジスタもし
くは前記第2のパワートランジスタの動作電圧に応動し
て前記スイッチングトランジスタのスイッチング動作を
制御し、前記電圧変換手段の負極出力端子側の電位を可
変制御する動作制御手段を具備して構成している。
【0011】このように構成することにより、スイッチ
ングトランジスタやパワートランジスタやフライホイー
ルダイオードに集積回路化に適した製造コストの安いパ
ワー素子(たとえば、NPN型バイポーラトランジスタ
やPN型ダイオード)を使用して構成することができ、
1チップのシリコン基板上に多くのトランジスタ素子や
抵抗素子を低コストに集積化することを可能にした。特
に、スイッチングトランジスタの電流流出端子側を直流
電源の負極端子側に接続し、スイッチングトランジスタ
の電流流入端子側と直流電源の正極端子側の間にフライ
ホイールダイオードを接続し、スイッチングトランジス
タの電流流入端子側と負極出力端子側の間に整流用イン
ダクタを含むフィルタ回路を接続することにより、集積
回路の接合分離部分を含めた寄生的なトランジスタが動
作することを防止した。すなわち、スイッチングトラン
ジスタの高周波スイッチング(オン・オフ)によって、
相補的にフライホイールダイオードもオフ・オンする
が、フライホイールダイオードのオン時の電位は直流電
源の正極端子側電位以上になる。これにより、集積回路
化されたフライホイールダイオードの電位が直流電源の
負極端子側電位(アース電位)以下にならないので、接
合分離部分を含めた寄生的なトランジスタが動作するこ
とがなく、集積化された他のトランジスタ素子や抵抗素
子の動作が乱されることがなくなる。これは、モータの
ように大電流を扱うパワー素子を集積回路化する上で、
極めて重要な事項である。これにより、スイッチングト
ランジスタやフライホイールダイオードによって可変制
御された変換直流電圧を作りだし、並列的に接続された
複数個のパワートランジスタにより変換直流電圧から複
数相のコイルに電子的に滑らかに変化する電流を供給す
るモータ回路を、寄生トランジスタ素子の動作を心配す
ることなく1チップのシリコン基板上に集積回路(I
C)化することを可能にした。このような作用効果は、
スイッチングトランジスタの電流流出端子側を直流電源
の負極端子側に接続し、スイッチングトランジスタの電
流流入端子側に生じる高周波スイッチング電圧信号を平
滑整流して負極出力端子側の電位を可変制御し、電圧変
換手段の正極出力端子側と負極出力端子側の間に変換直
流電圧を作りだし、この変換直流電圧を並列的に接続さ
れたパワー増幅手段に供給することにより得られるもの
である。
【0012】また、パワー増幅器のパワートランジスタ
の電力損失が小さく、電圧変換に伴うスイッチングトラ
ンジスタの電力損失が小さい。従って、これらのパワー
素子を集積回路化しても、その発熱が著しく小さく、集
積回路の熱破壊は生じない。さらに、パワー増幅器のパ
ワートランジスタは能動領域で動作し、滑らかに変化す
る駆動電流をコイルに供給しているので、駆動電流の脈
動は生じない。これにより、脈動の少ない駆動力を発生
する高性能なモータを実現できる。
【0013】また、本発明の構成のモータは、固定体上
に配設され、移動体に対して複数相の磁束を発生する複
数相のコイルと、直流電源の供給する直流電圧を電力供
給源として、高周波スイッチング動作を行うスイッチン
グトランジスタの電流流出端子側を前記直流電源の負極
端子側に接続し、前記スイッチングトランジスタの電流
流入端子側と前記直流電源の正極端子側の間にフライホ
イールダイオードを接続し、前記スイッチングトランジ
スタの電流流入端子側と負極出力端子側の間に整流用イ
ンダクタを含むフィルタ回路を接続し、前記直流電源の
正極端子側を正極出力端子側とし、前記負極出力端子側
の電位を可変制御される電圧変換手段と、前記コイルに
電流を供給するパワートランジスタをそれぞれ含んで構
成され、前記電圧変換手段の負極出力端子側と正極出力
端子側の間に並列的に接続され、前記複数相のコイルへ
の電流路を形成するQ個(Qは2以上の整数)のパワー
増幅手段と、複数相の切換信号を出力する切換作成手段
と、前記切換作成手段の出力信号に応動して前記Q個の
パワー増幅手段の通電を分配制御する分配制御手段と、
前記スイッチングトランジスタのスイッチング動作を制
御し、前記電圧変換手段の負極出力端子側の電位を可変
制御する動作制御手段と、前記スイッチングトランジス
タと前記フライホイールダイオードと前記パワートラン
ジスタ、および、前記電圧変換手段や前記切換作成手段
や前記分配制御手段などの所要のトランジスタと抵抗を
同一チップ上に形成した集積回路手段を具備して構成し
ている。
【0014】さらに、本発明の具体的な構成のモータ
は、固定体上に配設され、移動体に対して複数相の磁束
を発生する複数相のコイルと、直流電源の供給する直流
電圧を電力供給源として、高周波スイッチング動作を行
うスイッチングトランジスタの電流流出端子側を前記直
流電源の負極端子側に接続し、前記スイッチングトラン
ジスタの電流流入端子側と前記直流電源の正極端子側の
間にフライホイールダイオードを接続し、前記スイッチ
ングトランジスタの電流流入端子側と負極出力端子側の
間に整流用インダクタを含むフィルタ回路を接続し、前
記直流電源の正極端子側を正極出力端子側とし、前記負
極出力端子側の電位を可変制御される電圧変換手段と、
前記電圧変換手段の負極出力端子側に各電流流出端子側
を接続され、各電流流入端子側を前記コイルの各電力供
給端子に接続された第1のパワートランジスタをそれぞ
れ含み、前記複数相のコイルへの電流路を形成するQ個
(Qは2以上の整数)の第1のパワー増幅手段と、前記
直流電源の正極端子側に各電流流入端子側を接続され、
各電流流出端子側を前記コイルの各電力供給端子に接続
された第2のパワートランジスタをそれぞれ含み、前記
コイルへの電流路を形成するQ個の第2のパワー増幅手
段と、複数相の切換信号を出力する切換作成手段と、前
記切換作成手段の出力信号に応動して前記Q個の第1の
パワー増幅手段の通電を分配制御する第1の分配制御手
段と、前記切換作成手段の出力信号に応動して前記Q個
の第2のパワー増幅手段の通電を分配制御する第2の分
配制御手段と、前記スイッチングトランジスタのスイッ
チング動作を制御し、前記電圧変換手段の負極出力端子
側の電位を可変制御する動作制御手段と、前記スイッチ
ングトランジスタと前記フライホイールダイオードと前
記第1のパワートランジスタと前記第2のパワートラン
ジスタ、および、前記電圧変換手段や前記切換作成手段
や前記第1の分配制御手段や前記第2の分配制御手段な
どの所要のトランジスタと抵抗を同一チップ上に形成し
た集積回路手段を具備して構成している。
【0015】このように構成することにより、スイッチ
ングトランジスタやパワートランジスタやフライホイー
ルダイオードに集積回路化に適した製造コストの安いパ
ワー素子(たとえば、NPN型バイポーラトランジスタ
やPN型ダイオード)を使用して構成することができ、
1チップのシリコン基板上に多くのトランジスタ素子や
抵抗素子を低コストに集積化することを可能にした。特
に、スイッチングトランジスタの電流流出端子側を直流
電源の負極端子側に接続し、スイッチングトランジスタ
の電流流入端子側と直流電源の正極端子側の間にフライ
ホイールダイオードを接続し、スイッチングトランジス
タの電流流入端子側と負極出力端子側の間に整流用イン
ダクタを含むフィルタ回路を接続することにより、集積
回路の接合分離部分を含めた寄生的なトランジスタが動
作することを防止した。すなわち、スイッチングトラン
ジスタの高周波スイッチング(オン・オフ)によって、
相補的にフライホイールダイオードもオフ・オンする
が、フライホイールダイオードのオン時の電位は直流電
源の正極端子側電位以上になる。これにより、集積回路
化されたスイッチングトランジスタの電流流入端子側の
電位やフライホイールダイオードの両端子の電位が直流
電源の負極端子側電位(アース電位)以下にならないの
で、接合分離部分を含めた寄生的なトランジスタが動作
することがなく、集積化された他のトランジスタ素子や
抵抗素子の動作が乱されることがなくなる。これは、モ
ータのように大電流を扱うパワー素子を集積回路化する
上で、極めて重要な事項である。これにより、スイッチ
ングトランジスタやフライホイールダイオードによって
可変制御された変換直流電圧を作りだし、並列的に接続
された複数個のパワートランジスタにより変換直流電圧
から複数相のコイルへの電流路を電子的に切り換えるモ
ータ回路を、寄生トランジスタ素子の動作を心配するこ
となく1チップのシリコン基板上に集積回路(IC)化
することを可能にした。このような作用効果は、スイッ
チングトランジスタの電流流出端子側を直流電源の負極
端子側に接続し、スイッチングトランジスタの電流流入
端子側に生じる高周波スイッチング電圧信号を平滑整流
して負極出力端子側の電位を可変制御し、電圧変換手段
の正極出力端子側と負極出力端子側の間に変換直流電圧
を作りだし、この変換直流電圧を並列的に接続されたパ
ワー増幅手段に供給することにより得られるものであ
る。
【0016】また、パワー増幅器のパワートランジスタ
の電力損失が小さく、電圧変換に伴うスイッチングトラ
ンジスタの電力損失が小さい。従って、これらのパワー
素子を集積回路化しても、その発熱が著しく小さく、集
積回路の熱破壊は生じない。
【0017】これらおよびその他の構成や動作について
は、実施の形態の説明において詳細に説明する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0019】(実施の形態1)図1から図7に本発明の
実施の形態1のモータを示す。図1に全体構成を示す。
移動体1は、たとえば、永久磁石の発生磁束により複数
極の界磁磁束を発生する界磁部を取り付けられたロータ
である。3相コイル2,3,4は、固定体であるステー
タに配設され、移動体1との相対関係に関して、電気的
に所定角度(電気的に120度相当)ずらされて配置さ
れている。3相コイル2,3,4は3相の駆動電流I
1,I2,I3により3相の磁束を発生し、移動体1と
の相互作用によって駆動力を発生し、移動体1に駆動力
を与える。
【0020】電圧変換器52は、100kHz程度の高
周波スイッチング動作を行うNPN型スイッチングトラ
ンジスタ61(NPN構造のバイポーラトランジスタ)
を有している。NPN型スイッチングトランジスタ61
の電流流出端子側は直流電源50の負極端子側(−)に
接続され、NPN型スイッチングトランジスタ61の電
流流入端子側と直流電源50の正極端子側(+)の間に
フライホイールダイオード62が接続され、NPN型ス
イッチングトランジスタ61の電流流入端子側と電圧変
換器52の負極出力端子側(M)の間に整流用インダク
タ63と整流用コンデンサ64からなる平滑用のフィル
タ回路が接続されている。整流用コンデンサ64は電圧
変換器52の負極出力端子側と直流電源50の正極端子
側の間に接続されている。直流電源50の正極端子側を
電圧変換器52の正極出力端子側(P)となし、NPN
型スイッチングトランジスタ61を高周波PWM動作
(パルス幅変調動作)することにより、負極出力端子側
の電位Vgを可変制御する。これにより、直流電源50
から供給される直流電圧Vccを電力供給源として、直
流電圧Vccよりも低い直流電圧値(Vcc−Vg)を
作り出している。ここで、直流電源50の負極端子をア
ース電位(0V)としている。
【0021】電圧変換器52の負極出力端子側(M)に
は、3個の第1のパワー増幅器11,12,13の電流
流出端子側が共通接続されている。各第1のパワー増幅
器11,12,13はそれぞれ1個の第1のNPN型パ
ワートランジスタ21,22,23を含んで構成され、
第1のNPN型パワートランジスタ21,22,23の
各電流流出端子側は電圧変換器52の負極出力端子側に
共通接続され、各電流流入端子側をコイル2,3,4の
各電力供給端子に接続されている。これにより、第1の
パワー増幅器11,12,13はそれぞれ各通電制御端
子側への入力電流を増幅した電流をコイル2,3,4の
各電力供給端子に出力し、それぞれコイル2,3,4へ
の駆動電流I1,I2,I3の負極側電流を供給してい
る。
【0022】直流電源50の正極端子側には、電流検出
用の抵抗31を介して、3個の第2のパワー増幅器1
5,16,17の電流流入端子側が共通接続されてい
る。各第2のパワー増幅器15,16,17はそれぞれ
1個の第2のNPN型パワートランジスタ25,26,
27を含んで構成され、第2のNPN型パワートランジ
スタ25,26,27の各電流流入端子側は抵抗31を
介して直流電源50の正極端子側に共通接続され、各電
流流出端子側をコイル2,3,4の各電力供給端子に接
続されている。これにより、第2のパワー増幅器15,
16,17はそれぞれ各通電制御端子側への入力電流を
増幅した電流をコイル2,3,4の各電力供給端子に出
力し、それぞれコイル2,3,4への駆動電流I1,I
2,I3の正極側電流を供給している。
【0023】このように、第1のパワー増幅器11,1
2,13もしくは第2のパワー増幅器15,16,17
は、電圧変換器52の負極出力端子側と正極出力端子側
の間に並列的に接続されている。
【0024】制御作成器30は、電流検出用の抵抗31
とレベル変換回路32からなる電流検出部および比較増
幅部33によって構成されている。駆動電流I1,I
2,I3の正極側電流の合成値に相当するコイルへの合
成供給電流Ivは、電流検出用の抵抗31の電圧降下と
して検出され、レベル変換回路32は合成供給電流Iv
に応動した電流検出信号Bvを出力する。比較増幅部3
3は、指令信号Acと電流検出信号Bvを比較し、両者
の差に応動した第1の制御電流信号C1と第2の制御電
流信号C2を出力する。
【0025】図3に制御作成器30の具体的な構成を示
す。レベル変換回路32は、電圧電流変換回路151と
抵抗152を含んで構成されている。電圧電流変換回路
151は合成供給電流Ivによる電流検出用の抵抗31
の電圧降下に比例した電流を出力し、その出力電流は抵
抗152に流れ、直流電源50の負極端子側(−)を基
準とする電流検出信号Bvを出力する。
【0026】比較増幅部33の差動増幅回路161は、
指令信号Acと電流検出信号Bvの差電圧を増幅し、出
力電圧Cgを得る。トランジスタ171,172と抵抗
173,174は、出力電圧Cgに比例した2つの電流
信号を作りだす。トランジスタ171のコレクタ電流
は、トランジスタ181,182のカレントミラー回路
を介して第1の制御電流信号C1として出力される。一
方、トランジスタ172のコレクタ電流は第2の制御電
流信号C2として出力される。ここで、トランジスタ1
71,172と抵抗173,174を所定の設計値にす
ることにより、第1の制御電流信号C1に対して第2の
制御電流信号C2を多くなるようにしている(ここで
は、C2をC1の2倍の値にしている)。なお、コンデ
ンサ162は差動増幅回路161におけるローパスフィ
ルタを形成している。
【0027】図1の切換作成器34は、3相コイルに3
相電流を流すために、滑らかに変化する3相の切換電流
信号D1,D2,D3を出力する。図2に切換作成器3
4の具体的な構成を示す。この例では、切換作成器34
は位置検出部100と切換信号部101によって構成さ
れている。
【0028】位置検出部100は、移動体1の発生磁束
を検知する磁電変換素子(例えばホール素子)からなる
位置検出素子111,112を含んで構成されている。
位置検出素子111,112は、所定の位相差(電気的
に120゜の位相差)を有し、移動体1の移動に伴って
滑らかな正弦波状に変化する2相の位置検出信号Ja1
とJb1、および、Ja2とJb2を出力する。ここ
で、Ja1とJa2は逆相の関係にあり(電気的に18
0゜の位相差)、Jb1とJb2は逆相の関係にある。
なお、逆相の信号は新たな相数に数えない。位置検出信
号Ja2とJb2は抵抗113,114により合成され
て3相目の位置検出信号Jc1を作りだし、位置検出信
号Ja1とJb1は抵抗115,116により合成され
て3相目の位置検出信号Jc2を作りだす。これによ
り、位置検出部100は所定の位相差(電気的に120
゜の位相差)を有する3相の位置検出信号Ja1,Jb
1,Jc1およびJa2,Jb2,Jc2を得ている。
【0029】切換信号部101は、3相の位置検出信号
に応動して滑らかに変化する正弦波状の切換電流信号D
1,D2,D3を作りだす。図2において、定電流源1
21,126,131,136,141,146は同一
値の定電流を供給する。トランジスタ122と123
は、1相目の位置検出信号Ja1とJa2の差電圧に応
動して定電流源121の電流をコレクタ側に分流する。
トランジスタ123のコレクタ電流は、トランジスタ1
24,125のカレントミラー回路によって2倍に増幅
され、トランジスタ125のコレクタより出力される。
トランジスタ125のコレクタ電流は、定電流源126
の電流値と比較され、両者の差電流が1相目の切換電流
信号D1として出力される。従って、切換電流信号D1
は、位置検出信号Ja1に応動して滑らかに変化し、電
気角で180゜区間は電流が流出し(正極性の電流)、
次の180゜区間は電流が流入する(負極性の電流)。
同様に、切換電流信号D2は、位置検出信号Jb1に応
動して滑らかに変化し、電気角で180゜区間は電流が
流出し(正極性の電流)、次の180゜区間は電流が流
入する(負極性の電流)。同様に、切換電流信号D3
は、位置検出信号Jc1に応動して滑らかに変化し、電
気角で180゜区間は電流が流出し(正極性の電流)、
次の180゜区間は電流が流入する(負極性の電流)。
これにより、切換電流信号D1,D2,D3は所定の位
相差を有する正弦波状の3相の電流信号になる。
【0030】図1の分配作成器36は、第1の分配器3
7と第2の分配器38を含んで構成されている。第1の
分配器37は、切換作成器34の3相の切換電流信号D
1,D2,D3に応動して制御作成器30の第1の制御
電流信号C1を分配し、滑らかに変化する3相の第1の
分配電流信号E1,E2,E3を作り出す。第2の分配
器38は、切換作成器34の3相の切換電流信号D1,
D2,D3に応動して制御作成器30の第2の制御電流
信号C2を分配し、滑らかに変化する3相の第2の分配
電流信号G1,G2,G3を作り出す。
【0031】図4に分配作成器36の具体的な構成を示
す。第1の分配器37は、切換作成器34の3相の切換
電流信号D1,D2,D3が供給される各電流流入流出
端子側に一端が接続され、他端を共通接続された3個の
第1のダイオード201,202,203と、各電流流
入流出端子側に各通電制御端子側が接続され、共通接続
された電流信号入力端子側に制御作成器30の第1の制
御電流信号C1が入力され、電流信号出力端子側から3
相の第1の分配電流信号E1,E2,E3を出力する3
個の第1の分配トランジスタ205,206,207に
よって構成されている。第2の分配器38は、切換作成
器34の3相の切換電流信号D1,D2,D3が供給さ
れる各電流流入流出端子側に一端が接続され、他端を共
通接続された3個の第2のダイオード211,212,
213と、各電流流入流出端子側に各通電制御端子側が
接続され、共通接続された電流信号入力端子側に制御作
成器30の第2の制御電流信号C2が入力され、電流信
号出力端子側から3相の第2の分配電流信号G1,G
2,G3を出力する3個の第2の分配トランジスタ21
5,216,217によって構成されている。基準電圧
源220,トランジスタ221,222は、電圧供給部
を構成し、第1のダイオード201,202,203の
共通接続端に第1の直流電圧を供給し、第2のダイオー
ド211,212,213の共通接続端に第2の直流電
圧を供給している。これにより、切換電流信号D1が負
極側電流の時に第1のダイオード201に電流を通電し
(第2のダイオード211には電流が流れない)、正極
側電流の時に第2のダイオード211に電流を通電する
(第1のダイオード201には電流が流れない)。すな
わち、切換電流信号D1の極性に応じて第1のダイオー
ド201と第2のダイオード211に相補的に電流を供
給する。すなわち、第1のダイオード201と第2のダ
イオード211に同時に電流が流れることはなく、か
つ、切換は切れ目なく滑らかに行われる。同様に、切換
電流信号D2が負極側電流の時に第1のダイオード20
2に電流を通電し、正極側電流の時に第2のダイオード
212に電流を通電する。切換電流信号D3が負極側電
流の時に第1のダイオード203に電流を通電し、正極
側電流の時に第2のダイオード213に電流を通電す
る。
【0032】第1の分配器37の第1の分配トランジス
タ205,206,207は、第1のダイオード20
1,202,203に流れる3相電流に応動して、第1
の制御電流信号C1をそれぞれのコレクタ側に分配し、
3相の第1の分配電流信号E1,E2,E3を作り出
す。従って、3相の第1の分配電流信号E1,E2,E
3は3相の切換電流信号D1,D2,D3の負極側電流
に応動して滑らかに変化し、分配電流信号E1,E2,
E3の合成値は第1の制御電流信号C1に等しくなる。
同様に、第2の分配器38の第2の分配トランジスタ2
15,216,217は、第2のダイオード211,2
12,213に流れる3相電流に応動して、第2の制御
電流信号C2をそれぞれのコレクタ側に分配し、3相の
第2の分配電流信号G1,G2,G3を作り出す。従っ
て、3相の第2の分配電流信号G1,G2,G3は3相
の切換電流信号D1,D2,D3の正極側電流に応動し
て滑らかに変化し、分配電流信号G1,G2,G3の合
成値は第2の制御電流信号C2に等しくなる。
【0033】これにより、分配作成器36は、3相の切
換電流信号D1,D2,D3に応動して3相の第1の分
配電流信号E1,E2,E3および3相の第2の分配電
流信号G1,G2,G3を作りだす。第1の分配電流信
号E1,E2,E3はそれぞれ電気的に120゜の位相
差を有し、第2の分配電流信号G1,G2,G3はそれ
ぞれ電気的に120゜の位相差を有している。また、第
1の分配電流信号E1と第2の分配電流信号G1は電気
的に180゜の位相差を持ちながら相補的に滑らかに変
化する(E1とG1は必ず一方が零になる)。同様に、
第1の分配電流信号E2と第2の分配電流信号G2は電
気的に180゜の位相差を持ちながら相補的に滑らかに
変化する(E2とG2は必ず一方が零になる)。同様
に、第1の分配電流信号E3と第2の分配電流信号G3
は電気的に180゜の位相差を持ちながら相補的に滑ら
かに変化する(E3とG3は必ず一方が零になる)。
【0034】図1の分配作成器36の第1の分配電流信
号E1,E2,E3は、それぞれ第1の電流増幅器4
1,42,43に入力される。第1の電流増幅器41,
42,43は、それぞれ第1の分配電流信号E1,E
2,E3を所定倍の電流増幅して第1の増幅電流信号F
1,F2,F3を作りだし、第1のパワー増幅器11,
12,13の各通電制御端子側に供給する。第1のNP
N型パワートランジスタ21,22,23をそれぞれ含
んで構成された第1のパワー増幅器11,12,13
は、3相の第1の増幅電流信号F1,F2,F3をそれ
ぞれ電流増幅し、各電流流入端子側よりコイル2,3,
4に駆動電流I1,I2,I3の負極側電流を供給す
る。第1のNPN型パワートランジスタ21,22,2
3の電流流出端子側は共通接続され、電圧変換器52の
負極出力端子側(M)に接続されている。
【0035】図5に第1の電流増幅器41,42,43
の具体的な構成を示す。第1の電流増幅器41は、トラ
ンジスタ231,232による初段のカレントミラー回
路と、トランジスタ233,234と抵抗235,23
6による次段のカレントミラー回路を縦続接続した複合
カレントミラー回路により構成されている。トランジス
タ231と232のエミッタ面積は等しくされ、初段の
カレントミラー回路の電流増幅率は1倍にされている。
また、トランジスタ233と234のエミッタ面積比を
50倍、抵抗236と235の抵抗比を50倍にして、
次段のカレントミラー回路では電流増幅率で50倍の所
定の増幅を行うようにしている。同様に、第1の電流増
幅器42は、トランジスタ241,242,243,2
44と抵抗245,246による複合カレントミラー回
路によって構成され、電流増幅率で50倍の所定の増幅
を行うようにしている。同様に、第1の電流増幅器43
は、トランジスタ251,252,253,254と抵
抗255,256による複合カレントミラー回路によっ
て構成され、電流増幅率で50倍の所定の増幅を行うよ
うにしている。これにより、第1の電流増幅器41,4
2,43は、3相の第1の分配電流信号E1,E2,E
3をそれぞれ50倍の増幅し、3相の第1の増幅電流信
号F1,F2,F3を作りだし、第1のパワー増幅器1
1,12,13の各通電制御端子側に供給する。また、
第1の電流増幅器41,42,43の各複合カレントミ
ラー回路は、出力用のPNP型トランジスタ234,2
44,254の電流流入端子側を直流電源50の正極端
子側に接続され、この出力用トランジスタ234,24
4,254を介してそれぞれ第1のパワー増幅器11,
12,13に電流を供給している。これにより、電圧変
換器52の負極出力端子側の電位Vgが大きくなった場
合にも、第1の電流増幅器41,42,43や第1のパ
ワー増幅器11,12,13の動作を安定にすることが
できる。
【0036】図1の分配作成器36の第2の分配電流信
号G1,G2,G3は、それぞれ第2の電流増幅器4
5,46,47に入力される。第2の電流増幅器45,
46,47は、それぞれ第2の分配電流信号G1,G
2,G3を所定倍の電流増幅して第2の増幅電流信号H
1,H2,H3を作りだし、第2のパワー増幅器15,
16,17の各通電制御端子側に供給する。第2のNP
N型パワートランジスタ25,26,27をそれぞれ含
んで構成された第2のパワー増幅器15,16,17
は、3相の第2の増幅電流信号H1,H2,H3をそれ
ぞれ電流増幅し、各電流流出端子側よりコイル2,3,
4に駆動電流I1,I2,I3の正極側電流を供給す
る。第2のNPN型パワートランジスタ25,26,2
7の電流流入端子側は共通接続され、抵抗31を介して
電圧変換器52の正極出力端子側(直流電源50の正極
端子側)に接続されている。
【0037】図6に第2の電流増幅器45,46,47
の具体的な構成を示す。第2の電流増幅器45は、トラ
ンジスタ261,262と抵抗263,264によるカ
レントミラー回路により構成されている。トランジスタ
261と262のエミッタ面積比を50倍、抵抗264
と263の抵抗比を50倍にして、第2の電流増幅器4
5は電流増幅率で50倍の所定の増幅を行うようにして
いる。同様に、第2の電流増幅器46は、トランジスタ
271,272と抵抗273,274によるカレントミ
ラー回路によって構成され、電流増幅率で50倍の所定
の増幅を行うようにしている。同様に、第2の電流増幅
器47は、トランジスタ281,282と抵抗283,
284によるカレントミラー回路によって構成され、電
流増幅率で50倍の所定の増幅を行うようにしている。
これにより、第2の電流増幅器45,46,47は、3
相の第2の分配電流信号G1,G2,G3をそれぞれ5
0倍の増幅し、3相の第2の増幅電流信号H1,H2,
H3を作りだし、第2のパワー増幅器15,16,17
の各通電制御端子側に供給する。また、第2の電流増幅
器45,46,47の各カレントミラー回路は、出力用
のPNP型トランジスタ262,272,282の電流
流入端子側を直流電源50の正極端子側に接続され、こ
の出力用トランジスタ262,272,282を介して
それぞれ第2のパワー増幅器15,16,17に電流を
供給している。これにより、第2の電流増幅器45,4
6,47における電圧降下を小さくし、第2のパワー増
幅器15,16,17の第2のNPN型パワートランジ
スタ25,26,27を十分に通電制御するようにして
いる。
【0038】図1の動作制御器51は、第1のNPN型
パワートランジスタ21,22,23の電流流入端子側
と電流流出端子側の間の3相の動作電圧を検出し、最小
な動作電圧値に応動した動作検出信号Vdを出力する。
電圧変換器52は、PWM部65において動作制御器5
1の動作検出信号Vdに応動したパルス幅を有する所定
の高周波のPWM信号Sw(パルス幅変調信号)を作
り、NPN型スイッチングトランジスタ61を高周波ス
イッチング動作させる(NPN型スイッチングトランジ
スタ61が常時オン状態になる場合も含んでいる)。す
なわち、動作制御器51の動作検出信号Vdに応動して
電圧変換器52のNPN型スイッチングトランジスタ6
1のPWMスイッチング動作が制御される。電圧変換器
52は、直流電源50の直流電圧Vccを電力供給源と
して、NPN型スイッチングトランジスタ61のPWM
スイッチング動作に応動して負極出力端子側の電位Vg
を可変制御し、変換直流電圧(Vcc−Vg)を作り出
す。
【0039】図7に動作制御器51と電圧変換器52の
具体的な構成を示す。動作制御器51は、第1のNPN
型パワートランジスタ21,22,23の電流流入端子
側に生じる3相の電位Va,Vb,Vcで最小の電位値
をダイオード292,293,294と定電流源291
によって検出し、検出電圧信号Waを作り出す。一方、
電圧変換器52の負極出力端子側電位Vgをダイオード
297と定電流源295と抵抗296によって検出し、
負極出力端子側電位Vgよりも所定値高い基準側電圧信
号Wbを抵抗296の端子に作り出す。検出電圧信号W
aと基準側電圧信号Wbを差動増幅回路298によって
比較する。これにより、3個の第1のNPN型パワート
ランジスタの電流流入端子側と電流流出端子側の間の通
電時の動作電圧と所定の基準電圧を比較することにな
る。差動増幅回路298は、その差電圧を増幅して動作
検出信号Vdを出力する。なお、コンデンサ299は差
動増幅回路298においてローパスフィルタを形成して
いる。
【0040】電圧変換器52のPWM部65は、三角波
発生回路301と比較回路302によって構成されてい
る。比較回路302は、三角波発生回路301の三角波
信号Vhと動作制御器51の動作検出信号Vdを比較
し、動作検出信号Vdに応動したPWM信号Swを作り
出す。比較回路302のPWM信号Swに応動してNP
N型スイッチングトランジスタ61はオン・オフ動作す
る。NPN型スイッチングトランジスタ61は電流流出
端子側を直流電源50の負極端子側に接続され、その電
流流入端子側と直流電源50の正極端子側の間にフライ
ホイールダイオード62が接続され、NPN型スイッチ
ングトランジスタ61の電流流入端子側と電圧変換器5
2の負極出力端子側の間に整流用インダクタ63と整流
用コンデンサ64からなるフィルタ回路が接続されてい
る。そのため、NPN型スイッチングトランジスタ61
のオン・オフ動作に応動して、フライホイールダイオー
ド62は相補的にオフ・オン動作する。これにより、N
PN型スイッチングトランジスタ61の電流流入端子側
に、ほぼ直流電源50の負極端子側電位から正極端子側
電位+(フライホイールダイオード61のオン電圧)ま
でスイングする高周波スイッチングPWM電圧信号を得
る。NPN型スイッチングトランジスタ61の高周波ス
イッチング電圧信号を整流用インダクタ63を含んだ平
滑用のフィルタ回路によって平滑・整流することによ
り、電圧変換器52の負極出力端子側(M)の電位Vg
を可変制御できる。すなわち、直流電源50の直流電圧
を電力供給源として、動作検出信号Vdに応動したNP
N型スイッチングトランジスタ61のPWMスイッチン
グ動作により、負極出力端子側の電位Vgを可変制御
し、変換直流電圧(Vcc−Vg)を第1のパワー増幅
器11,12,13と第2のパワー増幅器15,16,
17に供給する。これにより、第1のNPN型パワート
ランジスタ21,22,23の通電時の動作電圧は、所
定の小さな値に制御される。なお、NPN型スイッチン
グトランジスタ61は常時オン状態で動作する場合もあ
り、電圧変換器52の電圧可変範囲はかなり広い。
【0041】次に、図1のモータの全体的な動作につい
て、簡単に説明する。切換作成器34は、滑らかに変化
する3相の切換電流信号D1,D2,D3を作りだし、
分配作成器36に供給する。分配作成器36の第1の分
配器37は、制御作成器30の第1の制御電流信号C1
を3相の切換電流信号D1,D2,D3に応動して分配
し、3相の第1の分配電流信号E1,E2,E3を出力
する。第1の電流増幅器41,42,43は、それぞれ
第1の分配電流信号E1,E2,E3を所定倍の電流増
幅し、第1の増幅電流信号F1,F2,F3を出力し、
第1のパワー増幅器11,12,13の各通電制御端子
側に供給する。第1のパワー増幅器11,12,13の
第1のNPN型パワートランジスタ21,22,23
は、それぞれ第1の増幅電流信号F1,F2,F3を電
流増幅し、3相のコイル2,3,4に駆動電流I1,I
2,I3の負極側電流を供給する。
【0042】一方、分配作成器36の第2の分配器38
は、制御作成器30の第2の制御電流信号C2を3相の
切換電流信号D1,D2,D3に応動して分配し、3相
の第2の分配電流信号G1,G2,G3を出力する。第
2の電流増幅器45,46,47は、それぞれ第2の分
配電流信号G1,G2,G3を所定倍の電流増幅し、第
2の増幅電流信号H1,H2,H3を出力し、第2のパ
ワー増幅器15,16,17の各通電制御端子側に供給
する。第2のパワー増幅器15,16,17の第2のN
PN型パワートランジスタ25,26,27は、それぞ
れ第2の増幅電流信号H1,H2,H3を電流増幅し、
3相のコイル2,3,4に駆動電流I1,I2,I3の
正極側電流を供給する。
【0043】制御作成器30の電流検出用の抵抗31
は、駆動電流I1,I2,I3の正極側電流の合成値で
ある合成供給電流Ivを検出し、レベル変換回路32を
介して合成供給電流Ivに応動した電流検出信号Bvを
作りだす。比較増幅部33は、指令信号Acと電流検出
信号Bvを比較し、その比較結果に応動した第1の制御
電流信号C1と第2の制御電流信号C2を出力する。第
1の制御電流信号C1と第2の制御電流信号C2は比例
関係にある(ここでは、C2の絶対値はC1の絶対値の
2倍の大きさになっている)。その結果、制御作成器3
0と第1の分配器37と第1の電流増幅器41,42,
43と第1のパワー増幅器11,12,13によって、
合成供給電流Ivを指令信号Acに応動した所定値にす
る帰還ループが構成され、コイル2,3,4への供給電
流が制御される。また、制御作成器30と第2の分配器
38と第2の電流増幅器45,46,47と第2のパワ
ー増幅器15,16,17は、第2の電流増幅器45,
46,47や第2のパワー増幅器15,16,17を部
分的に飽和動作させながら(正確には第2の電流増幅器
45,46,47の出力トランジスタが飽和動作す
る)、滑らかに変化する駆動電流I1,I2,I3の正
極側電流をコイル2,3,4に供給している。このと
き、電流検出信号Bvからみた第1のパワー増幅器の出
力電流までの伝達利得(比較増幅部33と第1の分配器
37と第1の電流増幅器41,42,43と第1のパワ
ー増幅器11,12,13のフォーワード利得)に較べ
て、電流検出信号Bvからみた第2のパワー増幅器の出
力電流までの伝達利得(比較増幅部33と第2の分配器
38と第2の電流増幅器45,46,47と第2のパワ
ー増幅器15,16,17のフォーワード利得)を大き
くし、全体の回路動作の安定化をはかっている。すなわ
ち、第2の電流増幅器や第2のパワー増幅器を部分的に
確実に飽和動作させて、第1のパワー増幅器内の第1の
NPN型パワートランジスタによりコイルへの供給電流
を制御することを可能にした。このとき、第2の電流増
幅器45,46,47と第2のパワー増幅器15,1
6,17を低動作電圧にて飽和動作させているので、第
2のパワー増幅器15,16,17の第2のNPN型パ
ワートランジスタ25,26,27における電力損失・
発熱は小さくなる。
【0044】対応する相の第1の分配電流信号E1と第
2の分配電流信号G1は、180゜の位相差をもって相
補的に流れるので、第1の増幅電流信号F1と第2の増
幅電流信号H1は相補的な電流になり、第1のパワー増
幅器11の第1のNPN型パワートランジスタ21と第
2のパワー増幅器15の第2のNPN型パワートランジ
スタ25も相補的に動作する。従って、滑らかに連続的
に変化する両方向の駆動電流I1がコイル2に供給され
る。同様に、第1の分配電流信号E2と第2の分配電流
信号G2が180゜の位相差をもって相補的に流れるの
で、第1の増幅電流信号F2と第2の増幅電流信号H2
は相補的な電流になり、第1のパワー増幅器12の第1
のNPN型パワートランジスタ22と第2のパワー増幅
器16の第2のNPN型パワートランジスタ26も相補
的に動作する。従って、滑らかに連続的に変化する両方
向の駆動電流I2がコイル3に供給される。同様に、第
1の分配電流信号E3と第2の分配電流信号G3が18
0゜の位相差をもって相補的に流れるので、第1の増幅
電流信号F3と第2の増幅電流信号H3は相補的な電流
になり、第1のパワー増幅器13の第1のNPN型パワ
ートランジスタ23と第2のパワー増幅器17の第2の
NPN型パワートランジスタ27も相補的に動作する。
従って、滑らかに連続的に変化する両方向の駆動電流I
3がコイル4に供給される。このように、同一相の第1
のNPN型パワートランジスタと第2のNPN型パワー
トランジスタが同時に通電状態になることがない。すな
わち、第1のNPN型パワートランジスタと第2のNP
N型パワートランジスタの間の短絡電流が発生しない。
その結果、パワートランジスタの過剰な発熱や破壊が生
じなくなり、集積回路化しても破壊や異常現象は生じな
い。さらに、滑らかに変化する連続的な駆動電流が供給
されるので、モータの発生駆動力の脈動は著しく小さく
なる。
【0045】電圧変換器52は、NPN型スイッチング
トランジスタ61を高周波PWM動作させ、負極出力端
子側(M)の電位Vgを可変制御する。動作制御器51
は第1のNPN型パワートランジスタ21,22,23
の3相の動作電圧の内で最小動作電圧を検出し、動作制
御器51の出力信号Vdに応動して電圧変換器52の負
極出力端子側電位Vgが可変制御される。これにより、
第1のパワー増幅器11,12,13の第1のNPN型
パワートランジスタ21,22,23の通電時の動作電
圧は所定の小さな値に制御される。その結果、第1のパ
ワー増幅器11,12,13の第1のNPN型パワート
ランジスタにおける電力損失・発熱は小さくなる。ま
た、PWM動作するNPN型スイッチングトランジスタ
61とフライホイールダイオード62と整流用インダク
タ63を用いて電圧変換しているので、電圧変換器52
における電力損失も著しく小さい。すなわち、NPN型
スイッチングトランジスタ61やフライホイールダイオ
ード62の発熱も極めて小さくなる。
【0046】本実施の形態では、集積回路化に好適のモ
ータ構成になっている。パワー素子としてNPN型スイ
ッチングトランジスタとNPN型パワートランジスタと
フライホイールダイオードを使用して構成しているの
で、製造コストも安く、小さなチップ上に集積回路化す
ることが可能である。これらの素子は、PNP型パワー
トランジスタを使用する場合に比較して、必要なチップ
面積も小さいので、低コストに集積回路化できる。ま
た、制御作成器30,切換作成器34,分配作成器3
6,3個の第1の電流増幅器41,42,43,3個の
第2の電流増幅器45,46,47,動作制御器51,
電圧変換器52のトランジスタやダイオードや抵抗を、
上記のNPN型スイッチングトランジスタやフライホイ
ールダイオードやNPN型パワートランジスタと同一の
チップ上に集積化することも容易にできる。特に、NP
N型スイッチングトランジスタ61の電流流出端子を直
流電源の負極端子側に接続し、NPN型スイッチングト
ランジスタの電流流入端子側と直流電源の正極端子側の
間にフライホイールダイオード62を接続し、NPN型
スイッチングトランジスタ61の電流流入端子側と負極
出力端子側の間に整流用インダクタ63を含むフィルタ
回路を接続しているので、NPN型スイッチングトラン
ジスタ61が高周波スイッチング動作(オン・オフ動
作)しても、集積回路の接合部分を含んだ寄生トランジ
スタが動作しないようになされている。これについて説
明する。一般に、集積回路の接合分離部分は直流電源5
0の負極端子側電位(アース電位)に接続されている。
そのため、集積回路に内蔵されたトランジスタの出力端
子がアース電位以下になると、接合分離部分を含んだ寄
生トランジスタが動作するようになる。特に、アース電
位よりもダイオード順方向電圧分低くなると寄生トラン
ジスタによる電流流出入が発生し、他のトランジスタ素
子から電流を抜き取る現象が生じる。そのため、集積回
路動作に支障をきたし、コイルへの電流の脈動や動作異
常が生じてしまう。従って、スイッチングトランジスタ
やフライホイールダイオードの動作により、トランジス
タの出力端子の電位がアース電位以下にならないように
することが重要である。本実施の形態では、NPN型ス
イッチングトランジスタ61の高周波スイッチング(オ
ン・オフ)によって、相補的にフライホイールダイオー
ド62もオフ・オンするが、フライホイールダイオード
62のオン時の電位は直流電源50の正極端子側電位以
上になるようにしている。これにより、NPN型スイッ
チングトランジスタ61やフライホイールダイオード6
2を他のトランジスタ素子や抵抗素子と単一のシリコン
基板上に接合分離して1チップ集積回路した場合に、ス
イッチングトランジスタ61の電流流入端子の電位およ
び電流流出端子の電位やフライホイールダイオード62
の両端子の電位が直流電源50の負極端子側電位(アー
ス電位)を下回ることがないので、集積回路の接合分離
部分を含めた寄生的なトランジスタが動作することがな
い。これは、モータのように大電流を扱うパワー素子を
集積回路化する上で、極めて重要な事項である。これに
より、NPN型スイッチングトランジスタ61やフライ
ホイールダイオード62によって可変制御された変換直
流電圧を作りだし、電圧変換器52の負極出力端子側と
正極出力端子側の間に並列的に接続された第1のNPN
型パワートランジスタ21,22,23もしくは第2の
NPN型パワートランジスタ25,26,27により変
換直流電圧から3相のコイル2,3,4に電子的に滑ら
かに変化する電流を供給するモータ回路を、寄生トラン
ジスタ素子の動作を心配することなく1チップのシリコ
ン基板上に集積回路(IC)化することを可能にした。
【0047】また、各パワー素子における発熱を極めて
小さくし、集積回路化に適した構成にしている。第2の
パワー増幅器15,16,17の第2のNPN型パワー
トランジスタ25,26,27は、第2の電流増幅器4
5,46,47の出力用トランジスタの動作を含めて考
えると、通電時に低動作電圧にて飽和動作しているの
で、第2のNPN型パワートランジスタ25,26,2
7における電力損失は非常に小さい。また、電流検出用
の抵抗31における電圧降下は、第2のNPN型パワー
トランジスタ25,26,27の電力損失をさらに小さ
くしている。第1のパワー増幅器11,12,13の第
1のNPN型パワートランジスタ21,22,23の通
電時の動作電圧は、動作制御器51と電圧変換器52に
よって所定の小さな電圧値に制御されている。従って、
第1のNPN型パワートランジスタ21,22,23の
電力損失は非常に小さい。電圧変換器52は、NPN型
スイッチングトランジスタ61を100kHz程度で高
周波PWM動作をさせて電圧変換をしているので、電圧
変換に伴う電力損失も非常に小さい。NPN型スイッチ
ングトランジスタ61はその通電制御端子(ベース端
子)の電圧・電流スイングによりPWM動作をするが、
NPN型スイッチングトランジスタ61の電流増幅度が
かなり高いので電力損失は小さい。また、たとえば、ス
イッチングトランジスタ61のオン時の通電制御端子側
への電流供給をコイルへの合成供給電流に比例させて変
化させることにより、スイッチングトランジスタをオン
・オフ動作させる電流スイングを最小にできるので、電
力損失をさらに小さくできる。従って、第1のNPN型
パワートランジスタや第2のNPN型パワートランジス
タやNPN型スイッチングトランジスタやフライホイー
ルダイオードにおける電力損失・発熱が極めて小さく、
これらを1チップに集積回路化することが可能になる。
また、放熱板等の発熱対策は不要になる。
【0048】なお、本実施の形態では、第2のパワー増
幅器15,16,17の第2のNPN型パワートランジ
スタ25,26,27を飽和動作させ、第1のパワー増
幅器11,12,13の第1のNPN型パワートランジ
スタ21,22,23の動作電圧に応動して電圧変換器
52のNPN型スイッチングトランジスタ61をPWM
動作させるようにしたが、このような構成に限定される
ものではない。たとえば、第1のパワー増幅器11,1
2,13の第1のNPN型パワートランジスタ21,2
2,23を飽和動作させ、第2のパワー増幅器15,1
6,17の第2のNPN型パワートランジスタ25,2
6,27の動作電圧を動作制御器によって検出し、第2
のNPN型パワートランジスタ25,26,27の動作
電圧に応動して電圧変換器のNPN型スイッチングトラ
ンジスタをPWM動作させてもよい。
【0049】すなわち、電流検出信号Bvからみた第2
のパワー増幅器の出力電流までの伝達利得(比較増幅部
と第2の分配器と第2の電流増幅器と第2のパワー増幅
器のフォーワード利得)に較べて、電流検出信号Bvか
らみた第1のパワー増幅器の出力電流までの伝達利得
(比較増幅部と第1の分配器と第1の電流増幅器と第1
のパワー増幅器のフォーワード利得)を大きくし、第1
のパワー増幅器の第1のNPN型パワートランジスタを
部分的に飽和動作させる。制御作成器と第2の分配器と
第2の電流増幅器と第2のパワー増幅器によって、合成
供給電流Ivを指令信号Acに応動した所定値にする帰
還ループを構成し、コイルへの供給電流を制御する。動
作制御器は通電時の第2のNPN型パワートランジスタ
の3相の動作電圧の内で最小動作電圧を検出し、動作制
御器の出力信号Vdに応動して電圧変換器のNPN型ス
イッチングトランジスタのPWM動作を制御する。これ
により、第2のパワー増幅器の第2のNPN型パワート
ランジスタの通電時の動作電圧は所定の小さな値に制御
される。その結果、飽和動作する第1のパワー増幅器の
第1のNPN型パワートランジスタにおける発熱は小さ
く、所定の小さな動作電圧になる第2のパワー増幅器の
第2のNPN型パワートランジスタにおける発熱は小さ
く、さらに、PWM動作する電圧変換器のNPN型スイ
ッチングトランジスタやフライホイールダイオードの発
熱も小さい。
【0050】また、本実施の形態では、制御作成器30
は合成供給電流Ivに応動した電流検出信号Bvを得る
電流検出部(抵抗31とレベル変換回路32)と、電流
検出信号Bvと指令信号Acを比較して比較結果に応動
した第1の制御電流信号C1と第2の制御電流信号C2
を出力する比較増幅部33を含んで構成している。第1
の制御電流信号C1に応動した第1の分配電流信号E
1,E2,E3を用いて第1のパワー増幅器11,1
2,13の第1のNPN型パワートランジスタ21,2
2,23の通電を制御し、第2の制御電流信号C2に応
動した第2の分配電流信号G1,G2,G3を用いて第
2のパワー増幅器15,16,17の第2のNPN型パ
ワートランジスタ25,26,27の通電を制御する。
これにより、指令信号Acに応動した正確な駆動電流を
コイル2,3,4に供給することができる。このとき、
電流路の切換はアナログ的に滑らかに行っているので、
駆動電流I1,I2,I3は滑らかに変化し、電流路の
切り換わりに伴う駆動電流の脈動や駆動力の脈動は生じ
ない。
【0051】また、本実施の形態では、第1の電流増幅
器41,42,43を同一形式の第1のカレントミラー
回路によって構成し、第2の電流増幅器45,46,4
7を同一形式の第2のカレントミラー回路によって構成
し、第1のカレントミラー回路の出力用トランジスタ2
34,244,254や第2のカレントミラー回路の出
力用トランジスタ262,272,282の電流流入端
子側を直流電源50の正極端子側に接続した。これによ
り、電圧変換器52の負極出力端子側の電位Vgが変化
してVccに近づいても、第1の電流増幅器や第1のN
PN型パワートランジスタは安定な動作を行い、滑らか
に変化するアナログ的な駆動電流をコイルに供給でき
る。
【0052】さらに、本実施の形態では、分配作成器3
6を工夫し、切換作成器34の滑らかに変化する3相の
切換電流信号D1,D2,D3が流入流出する各電流流
入流出端子側に一端が接続され、他端を共通接続された
3個の第1のダイオード回路と、各電流流入流出端子側
に各通電制御端子側が接続され、共通接続された電流信
号入力端子側に第1の制御電流信号C1が入力され、電
流信号出力端子側から3相の第1の分配電流信号E1,
E2,E3を出力する第1の分配トランジスタ回路と、
各電流流入流出端子側に一端が接続され、他端を共通接
続された3個の第2のダイオード回路と、各電流流入流
出端子側に各通電制御端子側が接続され、共通接続され
た電流信号入力端子側に第2の制御電流信号C2が入力
され、電流信号出力端子側から3相の第2の分配電流信
号G1,G2,G3を出力する第2の分配トランジスタ
回路を含んで構成するようにしている。これにより、第
1の分配電流信号と第2の分配電流信号が180゜の位
相差を有し、相補的に滑らかに切りかわるように変化
し、かつ、同一相の第1の分配電流信号と第2の分配電
流信号の一方は必ず零になる。すなわち、確実に相補的
に動作する。さらに、第1の分配電流信号E1,E2,
E3を電流増幅して第1のパワー増幅器の第1のパワー
トランジスタの通電を制御し、第2の分配電流信号G
1,G2,G3を電流増幅して第2のパワー増幅器の第
2のパワートランジスタの通電を制御しているので、第
1のパワートランジスタと第2のパワートランジスタに
よる電流路の開閉は確実に相補的に行われ、かつ、電流
の値も滑らかに連続的に変化する。これにより、同一相
の第1のパワートランジスタと第2のパワートランジス
タが同時に通電状態になることが生じない。その結果、
直流電源50の短絡電流が発生しないので、集積回路化
した場合にIC内のパワートランジスタの電流破壊や熱
破壊は生じない。さらに、滑らかに変化する3相の駆動
電流を3相コイルに供給できるので、駆動力の脈動も著
しく小さくなる。
【0053】また、本実施の形態では、第1のパワー増
幅器11,12,13と第2のパワー増幅器15,1
6,17と制御作成器30と切換作成器34と分配作成
器36(第1の分配器37と第2の分配器38)と第1
の電流増幅器41,42,43と第2の電流増幅器4
5,46,47と動作制御器51と電圧変換器52によ
って、3相の負荷(コイル2,3,4)への駆動電流を
供給する駆動回路を形成している。
【0054】なお、前述の本実施の形態の切換作成器3
4は、磁電変換素子を使用した位置検出部100を含ん
で構成した。しかし、そのような素子を用いることな
く、たとえば、コイル2,3,4に生じる逆起電圧を利
用して切換信号D1,D2,D3を作り出しても良い。
【0055】また、第1の分配器37の第1の分配電流
信号E1,E2,E3および第2の分配器38の第2の
分配電流信号G1,G2,G3は時間的に傾斜を持って
切り換わっていればよい。これにより、駆動電流I1,
I2,I3も時間的に傾斜を持って滑らかに電流路を切
り換えていく。さらに、駆動電流の極性が変化する時に
連続的に電流値を変化させることが好ましいが、同一相
の第1の分配電流信号と第2の分配電流信号が同時に零
になる期間があり、その相の駆動電流を零にする時間が
存在してもかまわない。
【0056】(実施の形態2)図8から図9に本発明の
実施の形態2のモータの構成を示す。図8に全体構成を
示す。本実施の形態2では、第1のNPN型パワートラ
ンジスタによる合成供給電流Ivを検出する制御作成器
400を使用するようにした。また、直流電源50の正
極端子側電位Vccよりも高い高電位点電位Vuを作り
出す高電圧出力器410を設け、高電圧出力器410の
高電位点電位Vuから第2の電流増幅器45,46,4
7に電流供給するようにした。その他の構成において、
前述の実施の形態1と同様なものには同一の番号を付
し、詳細な説明を省略する。
【0057】図8の制御作成器400は電流検出用の抵
抗401とレベル変換回路32と比較増幅部33を含ん
で構成されている。電流検出用の抵抗401には、第1
のパワー増幅器11,12,13の第1のNPN型パワ
ートランジスタ21,22,23の共通接続端子側から
コイルに供給される合成供給電流Ivが流れ、合成供給
電流Ivに比例した電圧降下が発生する。この電圧降下
はレベル変換回路32に入力され、直流電源50の負極
端子側(−)を基準とする電流検出信号Bvに変換す
る。比較増幅部33は、電流検出信号Bvと指令信号A
cを比較し、比較結果に応動した第1の制御電流信号C
1と第2の制御電流信号C2が出力される。レベル変換
回路32と比較増幅部33の具体的な構成は、前述の図
3に示した構成と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0058】図8の高電圧出力器410は高周波パルス
信号に応動して昇圧用コンデンサに充電・蓄積させるこ
とにより、直流電源50の正極端子側電位Vccよりも
高い高電位点電位Vuを作り出す。第2の電流増幅器4
5,46,47は、第2の分配電流信号G1,G2,G
3を所定倍の電流増幅して第2の増幅電流信号H1,H
2,H3を作りだし、高電圧出力器410によって作り
出された高電位点Vuから第2のNPN型パワートラン
ジスタ25,26,27を含む第2のパワー増幅器1
5,16,17の各通電制御端子側に第2の増幅電流信
号H1,H2,H3を供給する。これにより、第2の電
流増幅器45,46,47の出力用トランジスタの飽和
を防ぎ、第2のNPN型パワートランジスタ25,2
6,27を部分的に飽和動作させる。第2のNPN型パ
ワートランジスタ25,26,27は、それぞれ第2の
増幅電流信号H1,H2,H3を電流増幅し、各電流流
出端子側よりコイル2,3,4に3相の駆動電流I1,
I2,I3の正極側電流を供給する。これにより、第2
のNPN型パワートランジスタ25,26,27での電
力損失・発熱は極めて小さくなる。
【0059】図9に高電圧出力器410の具体的な構成
を示す。高電圧出力器410は、100kHz程度の高
周波パルス信号Paを出力するパルス発生回路421
と、第1の昇圧用コンデンサ411と、第2の昇圧用コ
ンデンサ412と、ダイオード425〜428からなる
第1の電圧制限回路と、ダイオード429からなる第2
の電圧制限回路を含んで構成されている。パルス発生回
路421のパルス信号Paに応動してインバータ回路4
22がディジタル的に変化する。インバータ回路422
が”L”(直流電源50の負極端子側電位)の時にダイ
オード423を介して第1の昇圧用コンデンサ411が
充電される。インバータ回路422が”H”(直流電源
50の正極端子側電位)に変わると、第1の昇圧用コン
デンサ411に蓄積された電荷は、ダイオード424を
介して第2の昇圧用コンデンサ412に移され、第2の
昇圧用コンデンサ412を充電・蓄積する。その結果、
第2の昇圧用コンデンサ412の端子には、直流電源5
0の正極端子側電位Vccよりも高電位になる高電位点
電位Vuが出力される。高電位点電位Vuは第2の電流
増幅器45,46,47に接続されている。
【0060】また、第2の昇圧用コンデンサ412の容
量は第1の昇圧用コンデンサ411の容量の5倍以上に
されているが、充電を続けると、高電位点の電圧Vuが
非常に高くなり、集積回路化されたトランジスタやダイ
オードの耐圧破壊を起こしてしまうことが分かった。そ
こで、高電位点電圧Vuが所定値以上にならないよう
に、ダイオード425〜428による第1の電圧制限回
路で制限し、第2の昇圧用コンデンサ412への過剰な
電荷の充電を妨げ、不要な電荷を直流電源50の正極端
子側に流すようにした。
【0061】また、第2の増幅電流信号H1,H2,H
3は第2の昇圧用コンデンサ412の電荷を放電させる
ように作用する。起動時などの大電流動作時に第2の増
幅電流信号の値が大きくなり、第2の昇圧用コンデンサ
412の充電・蓄積電荷が不足し、高電圧出力器410
の出力電圧点の電位Vuが著しく低下する場合もある。
そのため、回路動作が一時的に不安定になり、起動動作
が著しく阻害される恐れがある。そこで、ダイオード4
29による第2の電圧制限回路を設けて、高電圧出力器
410の高電位点電圧Vuが直流電源50の正極端子側
電位Vccより大幅に小さくならないように制限した。
保護用に設けた第2の電圧制限回路が動作すると、ダイ
オード429を介して第2の電流増幅器45,46,4
7に電流を供給するので、高電圧出力器410の出力電
圧Vuはダイオード順方向電圧程度の低下にとどまり、
モータは安定に起動して短時間に安定な制御状態にな
り、電流レベルはすみやかに小さくなる。その結果、第
2の電圧制限回路は通常制御時には動作しない。
【0062】その他の構成及び動作は、前述の実施の形
態1と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0063】本実施の形態では、高電圧出力器410に
よって直流電源50の正極端子側電位Vccよりも所定
値高い高電位点Vuを作りだし、第2の電流増幅器4
5,46,47を構成するカレントミラー回路の出力用
PNP型トランジスタ262,272,282の電流流
入端子側をこの高電位点Vuに接続しているので、第2
のパワー増幅器15,16,17の第2のNPN型パワ
ートランジスタ25,26,27をそれぞれの通電時点
において確実に飽和状態にできる(オン電圧を0.1V
程度まで小さくできる)。これにより、第2のNPN型
パワートランジスタ25,26,27における発熱が小
さくなり、集積回路化に適した構成になっている。さら
に、コイル2,3,4に供給できる駆動電圧の最大値が
大きくなり、電源電圧Vccの有効利用範囲が広くな
る。これにより、高速までの回転駆動が可能になる。特
に、直流電源50の電圧値Vccが小さいときに、電圧
の有効利用範囲が著しく改善され、その効果が大きい。
【0064】また、高電圧出力器410の出力電位Vu
がVccよりも所定値以上大きくならないように制限す
る第1の電圧制限回路を設けているので、図8の構成の
トランジスタやダイオードや抵抗を1チップの集積回路
化した場合に、耐圧破壊が生じなくなる。さらに、高電
圧出力器410の出力電位VuがVccよりも所定値以
上小さくならないように制限する第2の電圧制限回路を
設けているので、モータ起動時などの大電流供給時でも
高電圧出力器410の出力電位Vuが直流電源50の正
極端子側電位Vcc近くにとどまり、コイル2,3,4
に十分大きな起動電流が供給できる。これにより、高電
圧出力器410内において使用する第1の昇圧用コンデ
ンサや第2の昇圧用コンデンサの容量を小さくすること
も可能である。
【0065】その他、本実施の形態においても、前述の
実施の形態1で得られた各種の利点がある。
【0066】また、本実施の形態では、第1のパワー増
幅器11,12,13と第2のパワー増幅器15,1
6,17と制御作成器400と切換作成器34と分配作
成器36(第1の分配器37と第2の分配器38)と第
1の電流増幅器41,42,43と第2の電流増幅器4
5,46,47と動作制御器51と電圧変換器52と高
電圧出力器410によって、3相の負荷(コイル2,
3,4)への駆動電流を供給する駆動回路を形成してい
る。
【0067】(実施の形態3)図10と図11に本発明
の実施の形態3のモータを示す。図10に全体構成を示
す。本実施の形態3では、前述の実施の形態2の高電圧
出力器の変形例を示す。その他の構成において、前述の
実施の形態1や実施の形態2と同様なものには同一の番
号を付し、詳細な説明を省略する。
【0068】図10の高電圧出力器450は、昇圧用イ
ンダクタと昇圧用コンデンサを含んで構成され、直流電
源50の正極端子電位Vccよりも高い高電位点電位V
uを作りだし、第2の電流増幅器45,46,47に供
給している。
【0069】図11に高電圧出力器450の具体的な構
成を示す。高電圧出力器450は、100kHz程度の
高周波パルス信号Paを出力するパルス発生回路461
と、昇圧用インダクタ451と、昇圧用コンデンサ45
2と、ダイオード475〜478からなる第1の電圧制
限回路と、ダイオード479からなる第2の電圧制限回
路を含んで構成されている。パルス発生回路461のパ
ルス信号Paに応動してインバータ回路462,46
5,466がディジタル的に変化する。パルス信号Pa
が”L”の時にトランジスタ464と468がオンとな
り、トランジスタ464,468を介して昇圧用インダ
クタ451に電流が流れ、昇圧用インダクタ451に磁
気エネルギーを充電する。パルス信号Paが”H”に変
わるとトランジスタ464,468がオフになり、昇圧
用インダクタ451に蓄積された磁気エネルギーによ
り、ダイオード470と471を介して直流電源50の
負極端子側から昇圧用インダクタ451を通って昇圧用
コンデンサ452に電流を流す充電路が形成され、昇圧
用コンデンサ452を充電して電荷を蓄積する。その結
果、昇圧用コンデンサ452の端子には、直流電源50
の正極端子側電位Vccよりも高電位になる高電位点電
位Vuが出力される。
【0070】また、昇圧用コンデンサ452への充電を
続けると、高電位点の電圧Vuが非常に高くなり、集積
回路化されたトランジスタやダイオードの耐圧破壊を引
き起こす。ダイオード475〜478による第1の電圧
制限回路は、高電位点電圧Vuが所定値以上にならない
ように制限し、昇圧用コンデンサ452への過剰な電荷
を直流電源50の正極端子側に流す。
【0071】また、ダイオード479による第2の電圧
制限回路は、高電圧出力器450の高電位点電圧Vuが
直流電源50の正極端子側電位Vccより大幅に小さく
ならないように制限した。保護用に設けた第2の電圧制
限回路が動作すると、ダイオード479を介して第2の
電流増幅器45,46,47に電流を供給するので、高
電圧出力器450の出力電圧Vuはダイオード順方向電
圧程度の低下にとどまり、モータは安定に起動して短時
間に安定な制御状態になり、電流レベルはすみやかに小
さくなる。その結果、第2の電圧制限回路は通常制御時
には動作しない。
【0072】その他の構成及び動作は、前述の実施の形
態1もしくは実施の形態2と同様であり、詳細な説明を
省略する。
【0073】本実施の形態では、昇圧用インダクタ45
1に蓄積された磁気エネルギーを利用し、ダイオード4
70と471を介して直流電源50の負極端子側から昇
圧用インダクタ451を通って昇圧用コンデンサ452
への充電路を形成させることにより、昇圧用電力の回生
を行っている。通常制御状態において第1の電圧制限回
路が動作する場合が多いが、このような場合であって
も、昇圧用インダクタ451の磁気エネルギーは直流電
源50の正極端子側に回生されるので、高電圧出力器4
50における無駄な電力損失が著しく少なくなる。これ
により、高電圧出力器450の電力損失・発熱が小さく
なり、集積回路化が容易になる。
【0074】さらに、本実施の形態でも、前述の実施の
形態と同様な各種の利点を得ることができる。
【0075】また、本実施の形態では、第1のパワー増
幅器11,12,13と第2のパワー増幅器15,1
6,17と制御作成器400と切換作成器34と分配作
成器36(第1の分配器37と第2の分配器38)と第
1の電流増幅器41,42,43と第2の電流増幅器4
5,46,47と動作制御器51と電圧変換器52と高
電圧出力器450によって、3相の負荷(コイル2,
3,4)への駆動電流を供給する駆動回路を形成してい
る。
【0076】(実施の形態4)図12に本発明の実施の
形態4のモータを示す。図12に全体構成を示す。本実
施の形態4では、前述の実施の形態1において、さら
に、スイッチトランジスタ510と第1のスイッチ部5
11を含んで構成されたスイッチ器500、および、第
2の制御電流信号C2の経路に設けた第2のスイッチ部
521を設けたものである。これにより、コイル2,
3,4に両方向の電流と片方向の電流を切り換えて供給
できる構成にしたものである。その他の構成において、
前述の実施の形態1と同様なものには同一の番号を付
し、詳細な説明を省略する。
【0077】まず、第1のスイッチ部511をオフに
し、第2のスイッチ部521をオンにした場合を説明す
る。第1のスイッチ部511がオフであるから、スイッ
チ器500のスイッチトランジスタ510はオフにな
る。第2のスイッチ部521がオンであるから、制御作
成器30の第2の制御電流信号C2は第2の分配器38
に供給される。従って、前述の実施の形態1と同じ構成
になり、第1のパワー増幅器11,12,13および第
2のパワー増幅器15,16,17によって、コイル
2,3,4に両方向の電流が供給される。具体的な構成
及び動作は、前述の実施の形態1と同様であり、詳細な
説明を省略する。
【0078】次に、第1のスイッチ部511をオンに
し、第2のスイッチ部521をオフにした場合を説明す
る。第1のスイッチ部511がオンであるから、スイッ
チ器500のスイッチトランジスタ510はオンにな
る。従って、電圧変換器52の正極出力端子側から電流
検出用の抵抗31とスイッチトランジスタ510を介し
てコイル2,3,4の共通接続端子側への電流路が形成
される。
【0079】一方、第2のスイッチ部521がオフであ
るから、制御作成器30の第2の制御電流信号C2は第
2の分配器38に供給されない。従って、第2の分配電
流信号G1,G2,G3および第2の増幅電流信号H
1,H2,H3は零になる。その結果、第2のパワー増
幅器15,16,17の第2のNPN型パワートランジ
スタ25,26,27はすべてオフになる。従って、コ
イル2,3,4への電流路は、電圧変換器52の正極出
力端子側と負極出力端子側の間に並列的に接続されてい
る第1のパワー増幅器11,12,13の第1のNPN
型パワートランジスタ21,22,23によって形成さ
れる。すなわち、コイル2,3,4へは片方向の電流
(I1,I2,I3の負極側電流)が供給される。
【0080】このときの全体動作について、簡単に説明
する。制御作成器30は、コイル2,3,4への合成供
給電流Ivを検出し、電流検出信号Bvと指令信号Ac
を比較し、その差に応動した第1の制御電流信号C1と
第2の制御電流信号C2を出力する。第2の制御電流信
号C2は第2のスイッチ部521で阻止され、第2の分
配器38に供給されない。従って、第2の電流増幅器4
5,46,47および第2のパワー増幅器15,16,
17はオフになる。すなわち、第2のパワー増幅器1
5,16,17の通電はすべて停止し、第2のパワー増
幅器15,16,17からコイル2,3,4への電流供
給は行われない。一方、第1の制御電流信号C1は第1
の分配器37に供給される。第1の分配器37は、切換
作成器34の3相の切換電流信号D1,D2,D3に応
動して第1の制御電流信号C1を分配し、滑らかに変化
する3相の第1の分配電流信号E1,E2,E3を出力
する。第1の電流増幅器41,42,43は、それぞれ
第1の分配電流信号E1,E2,E3を電流増幅した第
1の増幅電流信号F1,F2,F3を出力し、第1のパ
ワー増幅器11,12,13の通電制御端子側に供給す
る。第1のパワー増幅器11,12,13の第1のNP
N型パワートランジスタは、それぞれ第1の増幅電流信
号F1,F2,F3を電流増幅してコイル2,3,4に
供給する。
【0081】このように、制御作成器30と第1の分配
器37と第1の電流増幅器41,42,43と第1のパ
ワー増幅器11,12,13によって帰還ループが形成
され、コイル2,3,4への合成供給電流Ivが指令信
号Acに応動した所定値になるように電流制御されてい
る。
【0082】動作制御器51は、第1のパワー増幅器1
1,12,13の第1のNPN型パワートランジスタ2
1,22,23の動作電圧を検出し、最小の動作電圧に
応動した動作検出信号Vdを出力する。電圧変換器52
は、動作検出信号Vdに応動したパルス幅のPWM信号
Swを作りだし、NPN型スイッチングトランジスタ6
1を高周波スイッチング動作させる。その結果、電圧変
換器52の負極出力端子側の電位Vgが可変制御され、
第1のNPN型パワートランジスタ21,22,23の
通電時の動作電圧が能動領域の所定の小さな値に制御さ
れる。
【0083】その他の構成及び動作は、前述の実施の形
態1と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0084】本実施の形態は、コイルに両方向の電流を
流す構成だけでなく、コイルに片方向の電流を供給する
場合であっても、同様な作用効果が得られることを示し
ている。
【0085】また、本実施の形態に示したように、電圧
変換器52の正極出力端子側と3相のコイル2,3,4
の共通接続端子側を実質的に短絡するスイッチ手段(ス
イッチ器500)を設け、第2のパワー増幅器15,1
6,17の第2のパワートランジスタ25,26,27
によるコイル2,3,4への電流供給を停止させる通電
停止手段(第2のスイッチ部521)を設けるならば、
3相のコイル2,3,4への電流の供給の仕方を両方向
電流もしくは片方向電流に簡単に切り換えることができ
る。すなわち、スイッチ手段をオフにし、通電停止手段
を動作させなくすることにより、第1のパワー増幅器1
1,12,13と第2のパワー増幅器15,16,17
によってコイル2,3,4に滑らかに変化する両方向に
電流を供給する。また、スイッチ手段をオンにし、通電
停止手段を動作させることにより、第2のパワー増幅器
11,12,13による電流供給を停止させ、第1のパ
ワー増幅器11,12,13とスイッチ手段によってコ
イル2,3,4に滑らかに変化する片方向に電流を供給
する。これにより、適時、用途に応じて電流の流し方を
切り換えて、モータ特性を変えることが可能になる。
【0086】このような切り換えを行っても、電流制御
器30と第1の分配器37と第1の電流増幅器41,4
2,43と第1のパワー増幅器11,12,13はコイ
ル2,3,4への合成供給電流Ivを指令信号Acに応
動した所望の値に制御し、動作制御器51と電圧変換器
52は第1のパワー増幅器11,12,13の第1のN
PN型パワートランジスタ21,22,23の通電時の
動作電圧を所定の小さな値にしている。その結果、両方
向電流供給と片方向電流供給を適時切り換えた場合であ
っても、コイルへの駆動電流を滑らかに変化させ、コイ
ルへの合成供給電流を高精度に制御し、かつ、第1のパ
ワートランジスタ21,22,23や第2のパワートラ
ンジスタ25,26,27やスイッチトランジスタ51
0やスイッチングトランジスタ61などのパワー素子の
発熱を小さくしている。
【0087】また、スイッチトランジスタ510は、ス
イッチングトランジスタ61やフライホイールダイオー
ド62や第1のパワートランジスタ21,22,23や
第2のパワートランジスタ25,26,27と一緒に単
一のシリコン基板上に集積回路化できる。
【0088】さらに、本実施の形態でも、前述の実施の
形態と同様な各種の利点を得ることができる。
【0089】また、本実施の形態では、第1のパワー増
幅器11,12,13と第2のパワー増幅器15,1
6,17と制御作成器30と切換作成器34と分配作成
器36(第1の分配器37と第2の分配器38)と第1
の電流増幅器41,42,43と第2の電流増幅器4
5,46,47と動作制御器51と電圧変換器52とス
イッチ器500と第2のスイッチ部521によって、3
相の負荷(コイル2,3,4)への駆動電流を供給する
駆動回路を形成している。
【0090】なお、前述の各実施の形態の具体的な構成
については、各種の変形が可能である。たとえば、各相
のコイルは複数個のコイルを直列もしくは並列に接続し
て構成しても良い。3相コイルはスター結線に限らず、
デルタ結線であってもよい。また、3相に限らず、一般
に、多相のモータが構成できる。
【0091】また、移動体は回転移動に限らず、直進移
動しても良い。移動体の磁極数も2極に限定されるもの
ではない。切換作成器の構成は、2個の位置検出素子を
用いるものに限定されない。
【0092】また、切換作成器は磁電変換素子を使用し
た位置検出部を含んで構成したが、そのような場合に限
らず、たとえば、コイルに生じる逆起電圧を利用して切
換信号を作り出しても良い。
【0093】また、第1の分配器の第1の分配電流信号
もしくは第2の分配器の第2の分配電流信号は時間的に
傾斜を持って切り換わっていればよく、その構成は前述
の実施の形態に限定されない。たとえば、同一相の第1
の分配電流信号と第2の分配電流信号が同時に零になる
期間があり、その相の駆動電流を零にする時間が存在し
てもかまわない。
【0094】さらに、第1のパワー増幅器の第1のパワ
ートランジスタもしくは第2のパワー増幅器の第2のパ
ワートランジスタの内、いずれか一方を飽和動作させる
ことにより発熱を極めて小さくした。しかし、本発明は
そのような場合に限定されない。また、第1のパワー増
幅器もしくは第2のパワー増幅器の一方だけしかない構
成も可能である。
【0095】また、前述の各実施の形態では、パワー素
子としてNPN型バイポーラトランジスタを使用して、
低コストのプロセスにより小さなチップ面積で実現でき
る構成を示したが、本発明はそのような場合に限らな
い。たとえば、NMOS型FETトランジスタ(Nチャ
ンネルのMOS構造の電解効果トランジスタ)などのM
OS型トランジスタを使用して、スイッチングトランジ
スタやパワートランジスタなどを構成し、1チップのシ
リコン基板上に集積回路化することも可能である。
【0096】さらに、フライホイールダイオードに並列
に同期整流用トランジスタを接続し、スイッチングトラ
ンジスタと相補的にスイッチング動作をさせるようにし
ても良い。また、同期整流用トランジスタに二重拡散型
MOS−FETトランジスタを用いて、このFETトラ
ンジスタに寄生的に接続されるボディ・ダイオードによ
ってフライホイールダイオードの役目をさせても良い。
その他、フライホイールダイオードの役目(スイッチン
グトランジスタの電流流入端子側から直流電源の正極端
子側に向かう電流路の形成)を実質的に果たす構成であ
れば、各種の変形が可能であり、本発明に含まれること
は言うまでもない。
【0097】さらに、一般に、本発明のモータは、固定
体上に配設され、移動体に対して複数相の磁束を発生す
る複数相のコイル(コイル2,3,4)と、直流電源
(50)の供給する直流電圧を電力供給源として、高周
波スイッチング動作を行うスイッチングトランジスタ
(61)の電流流出端子側を前記直流電源の負極端子側
に接続し、前記スイッチングトランジスタの電流流入端
子側と前記直流電源の正極端子側の間にフライホイール
ダイオード(62)を接続し、前記スイッチングトラン
ジスタの電流流入端子側と負極出力端子側の間に整流用
インダクタ(63)を含むフィルタ回路を接続し、前記
直流電源の正極端子側を正極出力端子側とし、前記負極
出力端子側の電位を可変制御される電圧変換手段(5
2)と、前記コイルに電流を供給するパワートランジス
タ(21,22,23)をそれぞれ含んで構成され、前
記電圧変換手段の負極出力端子側と正極出力端子側の間
に並列的に接続され、前記複数相のコイルへの電流路を
形成するQ個(Qは2以上の整数)のパワー増幅手段
(11,12,13)と、複数相の切換信号を出力する
切換作成手段(34)と、前記切換作成手段の出力信号
に応動して前記Q個のパワー増幅手段の通電を分配制御
する分配制御手段(37,41,42,43)と、前記
スイッチングトランジスタのスイッチング動作を制御
し、前記電圧変換手段の負極出力端子側の電位を可変制
御する動作制御手段(51)と、前記スイッチングトラ
ンジスタと前記フライホイールダイオードと前記パワー
トランジスタ、および、前記電圧変換手段や前記切換作
成手段や前記分配制御手段などの所要のトランジスタと
抵抗を同一チップ上に形成した集積回路手段を具備して
構成されている。
【0098】また、本発明の具体的な構成のモータは、
固定体上に配設され、移動体に対して複数相の磁束を発
生する複数相のコイル(2,3,4)と、直流電源(5
0)の供給する直流電圧を電力供給源として、高周波ス
イッチング動作を行うスイッチングトランジスタ(6
1)の電流流出端子側を前記直流電源の負極端子側に接
続し、前記スイッチングトランジスタの電流流入端子側
と前記直流電源の正極端子側の間にフライホイールダイ
オード(62)を接続し、前記スイッチングトランジス
タの電流流入端子側と負極出力端子側の間に整流用イン
ダクタ(63)を含むフィルタ回路を接続し、前記直流
電源の正極端子側を正極出力端子側とし、前記負極出力
端子側の電位を可変制御される電圧変換手段(52)
と、前記電圧変換手段の負極出力端子側に各電流流出端
子側を接続され、各電流流入端子側を前記コイルの各電
力供給端子に接続された第1のパワートランジスタ(2
1,22,23)をそれぞれ含み、前記複数相のコイル
への電流路を形成するQ個(Qは2以上の整数)の第1
のパワー増幅手段(11,12,13)と、前記直流電
源の正極端子側に各電流流入端子側を接続され、各電流
流出端子側を前記コイルの各電力供給端子に接続された
第2のパワートランジスタ(25,26,27)をそれ
ぞれ含み、前記コイルへの電流路を形成するQ個の第2
のパワー増幅手段(15,16,17)と、複数相の切
換信号を出力する切換作成手段(34)と、前記切換作
成手段の出力信号に応動して前記Q個の第1のパワー増
幅手段の通電を分配制御する第1の分配制御手段(3
7,41,42,43)と、前記切換作成手段の出力信
号に応動して前記Q個の第2のパワー増幅手段の通電を
分配制御する第2の分配制御手段(38,45,46,
47)と、前記スイッチングトランジスタのスイッチン
グ動作を制御し、前記電圧変換手段の負極出力端子側の
電位を可変制御する動作制御手段(51)と、前記スイ
ッチングトランジスタと前記フライホイールダイオード
と前記第1のパワートランジスタと前記第2のパワート
ランジスタ、および、前記電圧変換手段や前記切換作成
手段や前記第1の分配制御手段や前記第2の分配制御手
段などの所要のトランジスタと抵抗を同一チップ上に形
成した集積回路手段を具備して構成している。
【0099】ここで、()内の数字は、図1,図8,図
10もしくは図12の番号に対応している。たとえば、
第1の分配制御手段の具体的な構成例は、第1の分配器
37と第1の電流増幅器41,42,43によって示さ
れ、第2の分配制御手段の具体的な構成例は、第2の分
配器38と第2の電流増幅器45,46,47によって
示されている。図1,図8,図10もしくは図12が具
体的な実施の形態であるが、本発明はそのような場合に
限定されるものではない。たとえば、図1,図8,図1
0もしくは図12に示した実施の形態の図面において、
第1の制御電流信号C1と第2の制御電流信号C2を所
定の一定値にすることにより、第1の分配制御手段が切
換信号に応動してQ個の第1のパワー増幅器の第1のパ
ワートランジスタをオン・オフ切り換えさせ、第2の分
配制御手段が切換信号に応動してQ個の第2のパワー増
幅器の第2のパワートランジスタをオン・オフ切り換え
させる構成が得られる。このとき、動作制御手段は、電
圧信号Va,Vb,Vc,Vgの代わりに、速度制御信
号などの指令信号Acを入力信号になるように接続し
て、指令信号Acに応動した動作検出信号Vdを出力
し、動作検出信号Vdに応動して電圧変換手段のスイッ
チングトランジスタのスイッチング動作を制御するよう
に構成できる。このような構成であっても本発明の主要
な作用効果(スイッチングトランジスタやフライホイー
ルダイオードを含めた1チップ集積回路化に適してい
る)が得られ、本発明に含まれることは、言うまでもな
い。
【0100】なお、集積回路手段には、周知の半導体プ
ロセスによる1チップ集積回路技術が使用可能であるこ
とは、言うまでもない。たとえば、バイポーラトランジ
スタが使用できる1チップ集積回路、バイポーラトラン
ジスタやCMOSトランジスタが使用できる1チップ集
積回路、DMOSトランジスタ(二重拡散MOS型FE
Tトランジスタ)やバイポーラトランジスタやCMOS
トランジスタが使用できる1チップ集積回路、などがあ
る。いずれも、接合分離によって集積化を行い、接合分
離部分を直流電源の負極端子側の電位(アース電位)に
接続して使用する。1チップ内の具体的なトランジスタ
配置や接合分離のための拡散層の形成配置は、個々の集
積回路設計によって異なるので、詳細な説明を省略す
る。
【0101】その他、本発明の主旨を変えずして種々の
変形が可能であり、本発明に含まれることはいうまでも
ない。
【0102】
【発明の効果】本発明のモータでは、集積回路化に適し
たスイッチングトランジスタやパワートランジスタやフ
ライホイールダイオードをパワー素子(たとえば、NP
N型バイポーラトランジスタ)として使用し、チップサ
イズが小さく、1チップのシリコン基板上に低コストに
集積化して実現できる。特に、スイッチングトランジス
タの電流流出端子側を直流電源の負極端子側に接続して
負極出力端子側の電位を可変制御し、スイッチングトラ
ンジスタのオン・オフ動作やフライホイールダイオード
のオフ・オン動作に伴う集積回路内の寄生トランジスタ
の悪影響が生じないので、大電流を流すモータにおいて
も、並列的に接続されたパワートランジスタによって極
めて安定に複数相のコイルへの電流路を切り換えて電流
を供給することができる。また、第1のパワー増幅器の
第1のパワートランジスタの電力損失が小さく、第2の
パワー増幅器の第2のパワートランジスタの電力損失が
小さく、さらに、電圧変換に伴うスイッチングトランジ
スタの電力損失が小さい。従って、これらのパワー素子
から発生する発熱が小さく、発熱による熱破壊の恐れが
ないので、これらのパワー素子を容易に集積回路化でき
る。さらに、並列的に接続された第1のパワー増幅器も
しくは第2のパワー増幅器により、滑らかに変化する駆
動電流を各電力供給端子からコイルに供給することも可
能であり、駆動力の脈動が極めて少ない、滑らかに動作
するモータを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における全体構成を示す
【図2】実施の形態1における切換作成器34の回路図
【図3】実施の形態1における制御作成器30の回路図
【図4】実施の形態1における分配作成器36の回路図
【図5】実施の形態1における第1の電流増幅器41,
42,43の回路図
【図6】実施の形態1における第2の電流増幅器45,
46,47の回路図
【図7】実施の形態1における動作制御器51と電圧変
換器52の回路図
【図8】本発明の実施の形態2における全体構成を示す
【図9】実施の形態2における高電圧出力器410の回
路図
【図10】本発明の実施の形態3における全体構成を示
す図
【図11】実施の形態3における高電圧出力器450の
回路図
【図12】本発明の実施の形態4における全体構成を示
す図
【図13】従来のモータの構成を示す図
【符号の説明】
1 移動体 2,3,4 コイル 11,12,13 第1のパワー増幅器 15,16,17 第2のパワー増幅器 21,22,23 第1のNPN型パワートランジスタ 25,26,27 第2のNPN型パワートランジスタ 30,400 制御作成器 34 切換作成器 36 分配作成器 37 第1の分配器 38 第2の分配器 41,42,43 第1の電流増幅器 45,46,47 第2の電流増幅器 50 直流電源 51 動作制御器 52 電圧変換器 61 NPN型スイッチングトランジスタ 62 フライホイールダイオード 63 整流用インダクタ 410,450 高電圧出力器 500 スイッチ器

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定体上に配設され、移動体に対して複数
    相の磁束を発生する複数相のコイルと、直流電源の供給
    する直流電圧を電力供給源として、高周波スイッチング
    動作を行うスイッチングトランジスタの電流流出端子側
    を前記直流電源の負極端子側に接続し、前記スイッチン
    グトランジスタの電流流入端子側と前記直流電源の正極
    端子側の間にフライホイールダイオードを接続し、前記
    スイッチングトランジスタの電流流入端子側と負極出力
    端子側の間に整流用インダクタを含むフィルタ回路を接
    続し、前記直流電源の正極端子側を正極出力端子側と
    し、前記負極出力端子側の電位を可変制御される電圧変
    換手段と、前記コイルに電流を供給するパワートランジ
    スタをそれぞれ含んで構成され、前記電圧変換手段の負
    極出力端子側と正極出力端子側の間に並列的に接続さ
    れ、通電制御端子側への入力電流を増幅して出力するQ
    個(Qは2以上の整数)のパワー増幅手段と、指令信号
    に応動した電流を前記コイルに供給するために、制御電
    流信号を作り出す制御作成手段と、複数相の切換信号を
    出力する切換作成手段と、前記切換作成手段の出力信号
    に応動して前記制御電流信号を分配し、滑らかに変化す
    るQ相の分配電流信号を出力する分配手段と、前記分配
    電流信号を所定の電流増幅してQ相の増幅電流信号を得
    て、前記Q個のパワー増幅手段の各通電制御端子側に各
    増幅電流信号を供給するQ個の電流増幅手段と、前記パ
    ワートランジスタの動作電圧に応動して前記スイッチン
    グトランジスタのスイッチング動作を制御し、前記電圧
    変換手段の負極出力端子側の電位を可変制御する動作制
    御手段を具備するモータ。
  2. 【請求項2】スイッチングトランジスタとフライホイー
    ルダイオードとパワートランジスタ、および、電圧変換
    手段や制御作成手段や分配手段や電流増幅手段や動作制
    御手段などの所要のトランジスタと抵抗を同一チップ上
    に形成した集積回路手段を含んで構成された請求項1に
    記載のモータ。
  3. 【請求項3】固定体上に配設され、移動体に対して複数
    相の磁束を発生する複数相のコイルと、直流電源の供給
    する直流電圧を電力供給源として、高周波スイッチング
    動作を行うスイッチングトランジスタの電流流出端子側
    を前記直流電源の負極端子側に接続し、前記スイッチン
    グトランジスタの電流流入端子側と前記直流電源の正極
    端子側の間にフライホイールダイオードを接続し、前記
    スイッチングトランジスタの電流流入端子側と負極出力
    端子側の間に整流用インダクタを含むフィルタ回路を接
    続し、前記直流電源の正極端子側を正極出力端子側と
    し、前記負極出力端子側の電位を可変制御される電圧変
    換手段と、前記電圧変換手段の負極出力端子側に各電流
    流出端子側を接続され、各電流流入端子側を前記コイル
    の各電力供給端子に接続された第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含み、通電制御端子側への入力電流を増幅
    して出力するQ個(Qは2以上の整数)の第1のパワー
    増幅手段と、前記直流電源の正極端子側に各電流流入端
    子側を接続され、各電流流出端子側を前記コイルの各電
    力供給端子に接続された第2のパワートランジスタをそ
    れぞれ含み、通電制御端子側への入力電流を増幅して出
    力するQ個の第2のパワー増幅手段と、指令信号に応動
    した電流を前記コイルに供給するために、第1の制御電
    流信号と第2の制御電流信号を作り出す制御作成手段
    と、複数相の切換信号を出力する切換作成手段と、前記
    切換作成手段の出力信号に応動して前記第1の制御電流
    信号を分配し、滑らかに変化するQ相の第1の分配電流
    信号を出力する第1の分配手段と、前記第1の分配電流
    信号を所定の電流増幅してQ相の第1の増幅電流信号を
    得て、前記Q個の第1のパワー増幅手段の各通電制御端
    子側に各第1の増幅電流信号を供給するQ個の第1の電
    流増幅手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動して
    前記第2の制御電流信号を分配し、滑らかに変化するQ
    相の第2の分配電流信号を出力する第2の分配手段と、
    前記第2の分配電流信号を所定の電流増幅してQ相の第
    2の増幅電流信号を得て、前記Q個の第2のパワー増幅
    手段の各通電制御端子側に各第2の増幅電流信号を供給
    するQ個の第2の電流増幅手段と、前記第1のパワート
    ランジスタもしくは前記第2のパワートランジスタの動
    作電圧に応動して前記スイッチングトランジスタのスイ
    ッチング動作を制御し、前記電圧変換手段の負極出力端
    子側の電位を可変制御する動作制御手段を具備するモー
    タ。
  4. 【請求項4】制御作成手段の第1の制御電流信号と第2
    の制御電流信号を比例させて変化させ、第1のパワート
    ランジスタもしくは第2のパワートランジスタのうちで
    動作制御手段が動作電圧を検出する側のパワートランジ
    スタにより複数相のコイルへの合成供給電流を指令信号
    に応動して制御し、前記第1のパワートランジスタもし
    くは前記第2のパワートランジスタのうちで前記動作制
    御手段が動作電圧を検出しない側のパワートランジスタ
    を低動作電圧にて飽和動作させた請求項3に記載のモー
    タ。
  5. 【請求項5】Q個の第1の電流増幅手段はそれぞれ所定
    の電流増幅を行う第1のカレントミラー回路によって構
    成され、Q個の第2の電流増幅手段はそれぞれ所定の電
    流増幅を行う第2のカレントミラー回路によって構成さ
    れ、前記第1の電流増幅手段を構成する前記第1のカレ
    ントミラー回路の出力用トランジスタの電流流入端子側
    および前記第2の電流増幅手段を構成する前記第2のカ
    レントミラー回路の出力用トランジスタの電流流入端子
    側を直流電源の正極端子側に接続した請求項3もしくは
    請求項4のいずれかに記載のモータ。
  6. 【請求項6】第1の分配手段および第2の分配手段は、
    切換作成手段のQ相の切換電流信号の各電流流入流出端
    子側に一端が接続され、他端を共通接続されたQ個の第
    1のダイオード手段と、前記各電流流入流出端子側に各
    通電制御端子側が接続され、共通接続された電流信号入
    力端子側に前記第1の制御電流信号が入力され、電流信
    号出力端子側からQ相の第1の分配電流信号を出力する
    Q個の第1の分配トランジスタ手段と、前記切換作成手
    段の各電流流入流出端子側に一端が接続され、他端を共
    通接続されたQ個の第2のダイオード手段と、前記各電
    流流入流出端子側に各通電制御端子側が接続され、共通
    接続された電流信号入力端子側に前記第2の制御電流信
    号が入力され、電流信号出力端子側からQ相の第2の分
    配電流信号を出力するQ個の第2の分配トランジスタ手
    段とを含んで構成された請求項3から請求項5のいずれ
    かに記載のモータ。
  7. 【請求項7】固定体上に配設され、移動体に対して複数
    相の磁束を発生する複数相のコイルと、直流電源の供給
    する直流電圧を電力供給源として、高周波スイッチング
    動作を行うスイッチングトランジスタの電流流出端子側
    を前記直流電源の負極端子側に接続し、前記スイッチン
    グトランジスタの電流流入端子側と前記直流電源の正極
    端子側の間にフライホイールダイオードを接続し、前記
    スイッチングトランジスタの電流流入端子側と負極出力
    端子側の間に整流用インダクタを含むフィルタ回路を接
    続し、前記直流電源の正極端子側を正極出力端子側と
    し、前記負極出力端子側の電位を可変制御される電圧変
    換手段と、前記電圧変換手段の負極出力端子側に各電流
    流出端子側を接続され、各電流流入端子側を前記コイル
    の各電力供給端子に接続された第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含み、通電制御端子側への入力電流を増幅
    して出力するQ個(Qは2以上の整数)の第1のパワー
    増幅手段と、前記直流電源の正極端子側に各電流流入端
    子側を接続され、各電流流出端子側を前記コイルの各電
    力供給端子に接続された第2のパワートランジスタをそ
    れぞれ含み、通電制御端子側への入力電流を増幅して出
    力するQ個の第2のパワー増幅手段と、高周波パルス信
    号に応動して昇圧用コンデンサに充電・蓄積させ、前記
    直流電源の正極端子側電位よりも高電位点になる直流電
    圧を出力する高電圧出力手段と、指令信号に応動した電
    流を前記コイルに供給するために、第1の制御電流信号
    と第2の制御電流信号を作り出す制御作成手段と、複数
    相の切換信号を出力する切換作成手段と、前記切換作成
    手段の出力信号に応動して前記第1の制御電流信号を分
    配し、滑らかに変化するQ相の第1の分配電流信号を出
    力する第1の分配手段と、前記第1の分配電流信号を所
    定の電流増幅してQ相の第1の増幅電流信号を得て、前
    記Q個の第1のパワー増幅手段の各通電制御端子側に各
    第1の増幅電流信号を供給するQ個の第1の電流増幅手
    段と、前記切換作成手段の出力信号に応動して前記第2
    の制御電流信号を分配し、滑らかに変化するQ相の第2
    の分配電流信号を出力する第2の分配手段と、前記第2
    の分配電流信号を所定の電流増幅してQ相の第2の増幅
    電流信号を得て、前記高電圧出力手段の高電位点から前
    記Q個の第2のパワー増幅手段の各通電制御端子側に各
    第2の増幅電流信号を供給するQ個の第2の電流増幅手
    段と、前記第1のパワートランジスタもしくは前記第2
    のパワートランジスタの動作電圧に応動して前記スイッ
    チングトランジスタのスイッチング動作を制御し、前記
    電圧変換手段の負極出力端子側の電位を可変制御する動
    作制御手段を具備するモータ。
  8. 【請求項8】高電圧出力手段は、高周波パルス信号に応
    動して所定期間充電される第1の昇圧用コンデンサと、
    前記第1の昇圧用コンデンサの充電電荷を移送・蓄積す
    る第2の昇圧用コンデンサと、前記第2の昇圧用コンデ
    ンサの端子に発生する高電位点の電位が直流電源の正極
    端子側電位より所定値以上に大きくならないように制限
    する第1の電圧制限手段を有する請求項7に記載のモー
    タ。
  9. 【請求項9】Q個の第1の電流増幅手段はそれぞれ所定
    の電流増幅を行う第1のカレントミラー回路によって構
    成され、Q個の第2の電流増幅手段はそれぞれ所定の電
    流増幅を行う第2のカレントミラー回路によって構成さ
    れ、前記第1の電流増幅手段を構成する前記第1のカレ
    ントミラー回路の出力用トランジスタの電流流入端子側
    を直流電源の正極端子側に接続し、前記第2の電流増幅
    手段を構成する前記第2のカレントミラー回路の出力用
    トランジスタの電流流入端子側を前記高電圧出力手段の
    高電位点に接続した請求項7または請求項8のいずれか
    に記載のモータ。
  10. 【請求項10】固定体上に配設され、移動体に対して複
    数相の磁束を発生する複数相のコイルと、直流電源の供
    給する直流電圧を電力供給源として、高周波スイッチン
    グ動作を行うスイッチングトランジスタの電流流出端子
    側を前記直流電源の負極端子側に接続し、前記スイッチ
    ングトランジスタの電流流入端子側と前記直流電源の正
    極端子側の間にフライホイールダイオードを接続し、前
    記スイッチングトランジスタの電流流入端子側と負極出
    力端子側の間に整流用インダクタを含むフィルタ回路を
    接続し、前記直流電源の正極端子側を正極出力端子側と
    し、前記負極出力端子側の電位を可変制御される電圧変
    換手段と、前記電圧変換手段の負極出力端子側に各電流
    流出端子側を接続され、各電流流入端子側を前記コイル
    の各電力供給端子に接続された第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含み、通電制御端子側への入力電流を増幅
    して出力するQ個(Qは2以上の整数)の第1のパワー
    増幅手段と、前記直流電源の正極端子側に各電流流入端
    子側を接続され、各電流流出端子側を前記コイルの各電
    力供給端子に接続された第2のパワートランジスタをそ
    れぞれ含み、通電制御端子側への入力電流を増幅して出
    力するQ個の第2のパワー増幅手段と、高周波パルス信
    号に応動して昇圧用インダクタにエネルギーを充電・蓄
    積させた後に昇圧用コンデンサに放電させ、前記昇圧用
    コンデンサの端子に前記直流電源の正極端子側電位より
    も高電位点になる直流電圧を出力する高電圧出力手段
    と、指令信号に応動した電流を前記コイルに供給するた
    めに、第1の制御電流信号と第2の制御電流信号を作り
    出す制御作成手段と、複数相の切換信号を出力する切換
    作成手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動して前
    記第1の制御電流信号を分配し、滑らかに変化するQ相
    の第1の分配電流信号を出力する第1の分配手段と、前
    記第1の分配電流信号を所定の電流増幅してQ相の第1
    の増幅電流信号を得て、前記Q個の第1のパワー増幅手
    段の各通電制御端子側に各第1の増幅電流信号を供給す
    るQ個の第1の電流増幅手段と、前記切換作成手段の出
    力信号に応動して前記第2の制御電流信号を分配し、滑
    らかに変化するQ相の第2の分配電流信号を出力する第
    2の分配手段と、前記第2の分配電流信号を所定の電流
    増幅してQ相の第2の増幅電流信号を得て、前記高電圧
    出力手段の高電位点から前記Q個の第2のパワー増幅手
    段の各通電制御端子側に各第2の増幅電流信号を供給す
    るQ個の第2の電流増幅手段と、前記第1のパワートラ
    ンジスタもしくは前記第2のパワートランジスタの動作
    電圧に応動して前記スイッチングトランジスタのスイッ
    チング動作を制御し、前記電圧変換手段の負極出力端子
    側の電位を可変制御する動作制御手段を具備するモー
    タ。
  11. 【請求項11】高電圧出力手段は、高周波パルス信号に
    応動して所定期間エネルギーを充電される昇圧用インダ
    クタと、前記昇圧用インダクタのエネルギーを放電させ
    て移送・蓄積する昇圧用コンデンサと、前記昇圧用コン
    デンサの端子に発生する高電位点の電位が直流電源の正
    極端子側電位より所定値以上に大きくならないように制
    限する第1の電圧制限手段を有する請求項10に記載の
    モータ。
  12. 【請求項12】高電圧出力手段は、高周波パルス信号に
    応動して所定期間エネルギーを充電される昇圧用インダ
    クタと、前記昇圧用インダクタのエネルギーを放電させ
    て移送・蓄積する昇圧用コンデンサと、前記昇圧用コン
    デンサの充電路として直流電源の負極端子側から前記昇
    圧用インダクタを通して充電電流を流す充電路形成手段
    を有する請求項10または請求項11のいずれかに記載
    のモータ。
  13. 【請求項13】Q個の第1の電流増幅手段はそれぞれ所
    定の電流増幅を行う第1のカレントミラー回路によって
    構成され、Q個の第2の電流増幅手段はそれぞれ所定の
    電流増幅を行う第2のカレントミラー回路によって構成
    され、前記第1の電流増幅手段を構成する前記第1のカ
    レントミラー回路の出力用トランジスタの電流流入端子
    側を直流電源の正極端子側に接続し、前記第2の電流増
    幅手段を構成する前記第2のカレントミラー回路の出力
    用トランジスタの電流流入端子側を前記高電圧出力手段
    の高電位点に接続した請求項10または請求項12のい
    ずれかに記載のモータ。
  14. 【請求項14】固定体上に配設され、移動体に対して複
    数相の磁束を発生する複数相のコイルと、直流電源の供
    給する直流電圧を電力供給源として、高周波スイッチン
    グ動作を行うスイッチングトランジスタの電流流出端子
    側を前記直流電源の負極端子側に接続し、前記スイッチ
    ングトランジスタの電流流入端子側と前記直流電源の正
    極端子側の間にフライホイールダイオードを接続し、前
    記スイッチングトランジスタの電流流入端子側と負極出
    力端子側の間に整流用インダクタを含むフィルタ回路を
    接続し、前記直流電源の正極端子側を正極出力端子側と
    し、前記負極出力端子側の電位を可変制御される電圧変
    換手段と、前記電圧変換手段の負極出力端子側に各電流
    流出端子側を接続され、各電流流入端子側を前記コイル
    の各電力供給端子に接続された第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含み、通電制御端子側への入力電流を増幅
    して出力するQ個(Qは2以上の整数)の第1のパワー
    増幅手段と、前記直流電源の正極端子側に各電流流入端
    子側を接続され、各電流流出端子側を前記コイルの各電
    力供給端子に接続された第2のパワートランジスタをそ
    れぞれ含み、通電制御端子側への入力電流を増幅して出
    力するQ個の第2のパワー増幅手段と、指令信号に応動
    した電流を前記コイルに供給するために、第1の制御電
    流信号と第2の制御電流信号を作り出す制御作成手段
    と、複数相の切換信号を出力する切換作成手段と、前記
    切換作成手段の出力信号に応動して前記第1の制御電流
    信号を分配し、滑らかに変化するQ相の第1の分配電流
    信号を出力する第1の分配手段と、前記第1の分配電流
    信号を所定の電流増幅してQ相の第1の増幅電流信号を
    得て、前記Q個の第1のパワー増幅手段の各通電制御端
    子側に各第1の増幅電流信号を供給するQ個の第1の電
    流増幅手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動して
    前記第2の制御電流信号を分配し、滑らかに変化するQ
    相の第2の分配電流信号を出力する第2の分配手段と、
    前記第2の分配電流信号を所定の電流増幅してQ相の第
    2の増幅電流信号を得て、前記Q個の第2のパワー増幅
    手段の各通電制御端子側に各第2の増幅電流信号を供給
    するQ個の第2の電流増幅手段と、前記第1のパワート
    ランジスタの動作電圧に応動して前記スイッチングトラ
    ンジスタのスイッチング動作を制御し、前記電圧変換手
    段の負極出力端子側の電位を可変制御する動作制御手段
    と、前記電圧変換手段の正極出力端子側と前記複数相の
    コイルの共通接続端子側の電流路をオフ・オンするスイ
    ッチ手段と、前記第2のパワー増幅手段による前記コイ
    ルへの電流供給を停止させる通電停止手段を具備し、前
    記スイッチ手段をオフおよび前記通電停止手段を動作し
    ないようにした場合に、前記コイルに滑らかに変化する
    両方向の電流を供給し、前記スイッチ手段をオンおよび
    前記通電停止手段を動作させた場合に、前記コイルに滑
    らかに変化する片方向の電流を供給するようにしたモー
    タ。
  15. 【請求項15】固定体上に配設され、移動体に対して複
    数相の磁束を発生する複数相のコイルと、直流電源の供
    給する直流電圧を電力供給源として、高周波スイッチン
    グ動作を行うスイッチングトランジスタの電流流出端子
    側を前記直流電源の負極端子側に接続し、前記スイッチ
    ングトランジスタの電流流入端子側に生じる高周波電圧
    信号を平滑整流することにより負極出力端子側の電位を
    可変制御し、前記直流電源の正極端子側を正極出力端子
    側とし、前記正極出力端子側と前記負極出力端子側の間
    の変換直流電圧を可変制御される電圧変換手段と、前記
    コイルに電流を供給するパワートランジスタをそれぞれ
    含んで構成され、前記電圧変換手段の負極出力端子側と
    正極出力端子側の間に並列的に接続され、通電制御端子
    側への入力電流を増幅して出力するQ個(Qは2以上の
    整数)のパワー増幅手段と、指令信号に応動した電流を
    前記コイルに供給するために、制御電流信号を作り出す
    制御作成手段と、複数相の切換信号を出力する切換作成
    手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動して前記制
    御電流信号を分配し、滑らかに変化するQ相の分配電流
    信号を出力する分配手段と、前記分配電流信号を所定の
    電流増幅してQ相の増幅電流信号を得て、前記Q個のパ
    ワー増幅手段の各通電制御端子側に各増幅電流信号を供
    給するQ個の電流増幅手段と、前記パワートランジスタ
    の動作電圧に応動して前記スイッチングトランジスタの
    スイッチング動作を制御し、前記電圧変換手段の負極出
    力端子側の電位を可変制御する動作制御手段を具備する
    モータ。
  16. 【請求項16】固定体上に配設され、移動体に対して複
    数相の磁束を発生する複数相のコイルと、直流電源の供
    給する直流電圧を電力供給源として、高周波スイッチン
    グ動作を行うスイッチングトランジスタの電流流出端子
    側を前記直流電源の負極端子側に接続し、前記スイッチ
    ングトランジスタの電流流入端子側と前記直流電源の正
    極端子側の間にフライホイールダイオードを接続し、前
    記スイッチングトランジスタの電流流入端子側と負極出
    力端子側の間に整流用インダクタを含むフィルタ回路を
    接続し、前記直流電源の正極端子側を正極出力端子側と
    し、前記負極出力端子側の電位を可変制御される電圧変
    換手段と、前記コイルに電流を供給するパワートランジ
    スタをそれぞれ含んで構成され、前記電圧変換手段の負
    極出力端子側と正極出力端子側の間に並列的に接続さ
    れ、前記複数相のコイルへの電流路を形成するQ個(Q
    は2以上の整数)のパワー増幅手段と、複数相の切換信
    号を出力する切換作成手段と、前記切換作成手段の出力
    信号に応動して前記Q個のパワー増幅手段の通電を分配
    制御する分配制御手段と、前記スイッチングトランジス
    タのスイッチング動作を制御し、前記電圧変換手段の負
    極出力端子側の電位を可変制御する動作制御手段と、前
    記スイッチングトランジスタと前記フライホイールダイ
    オードと前記パワートランジスタ、および、前記電圧変
    換手段や前記切換作成手段や前記分配制御手段などの所
    要のトランジスタと抵抗を同一チップ上に形成した集積
    回路手段を具備するモータ。
  17. 【請求項17】固定体上に配設され、移動体に対して複
    数相の磁束を発生する複数相のコイルと、直流電源の供
    給する直流電圧を電力供給源として、高周波スイッチン
    グ動作を行うスイッチングトランジスタの電流流出端子
    側を前記直流電源の負極端子側に接続し、前記スイッチ
    ングトランジスタの電流流入端子側と前記直流電源の正
    極端子側の間にフライホイールダイオードを接続し、前
    記スイッチングトランジスタの電流流入端子側と負極出
    力端子側の間に整流用インダクタを含むフィルタ回路を
    接続し、前記直流電源の正極端子側を正極出力端子側と
    し、前記負極出力端子側の電位を可変制御される電圧変
    換手段と、前記電圧変換手段の負極出力端子側に各電流
    流出端子側を接続され、各電流流入端子側を前記コイル
    の各電力供給端子に接続された第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含み、前記複数相のコイルへの電流路を形
    成するQ個(Qは2以上の整数)の第1のパワー増幅手
    段と、前記直流電源の正極端子側に各電流流入端子側を
    接続され、各電流流出端子側を前記コイルの各電力供給
    端子に接続された第2のパワートランジスタをそれぞれ
    含み、前記コイルへの電流路を形成するQ個の第2のパ
    ワー増幅手段と、複数相の切換信号を出力する切換作成
    手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動して前記Q
    個の第1のパワー増幅手段の通電を分配制御する第1の
    分配制御手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動し
    て前記Q個の第2のパワー増幅手段の通電を分配制御す
    る第2の分配制御手段と、前記スイッチングトランジス
    タのスイッチング動作を制御し、前記電圧変換手段の負
    極出力端子側の電位を可変制御する動作制御手段と、前
    記スイッチングトランジスタと前記フライホイールダイ
    オードと前記第1のパワートランジスタと前記第2のパ
    ワートランジスタ、および、前記電圧変換手段や前記切
    換作成手段や前記第1の分配制御手段や前記第2の分配
    制御手段などの所要のトランジスタと抵抗を同一チップ
    上に形成した集積回路手段を具備するモータ。
  18. 【請求項18】移動体に対して磁束を発生する複数相の
    コイルへの電流路を複数個のトランジスタによって電子
    的に切り換えるモータであって、直流電源の供給する直
    流電圧を電力供給源として、高周波スイッチング動作を
    行うスイッチングトランジスタの電流流出端子側を前記
    直流電源の負極端子側に接続し、前記スイッチングトラ
    ンジスタの電流流入端子側と前記直流電源の正極端子側
    の間にフライホイールダイオードを接続し、前記スイッ
    チングトランジスタの電流流入端子側と負極出力端子側
    の間に整流用インダクタを含むフィルタ回路を接続し、
    前記直流電源の正極端子側を正極出力端子側とし、前記
    負極出力端子側の電位を可変制御される電圧変換手段
    と、前記コイルに電流を供給するパワートランジスタを
    それぞれ含んで構成され、前記電圧変換手段の負極出力
    端子側と正極出力端子側の間に並列的に接続されたQ個
    (Qは2以上の整数)のパワー増幅手段と、前記スイッ
    チングトランジスタと前記フライホイールダイオードと
    前記パワートランジスタ、および、その他の所要のトラ
    ンジスタと抵抗を同一チップ上に形成した集積回路手段
    を含んで構成されたモータ。
  19. 【請求項19】移動体に対して磁束を発生する複数相の
    コイルへの電流路を複数個のトランジスタによって電子
    的に切り換えるモータであって、直流電源の供給する直
    流電圧を電力供給源として、高周波スイッチング動作を
    行うスイッチングトランジスタの電流流出端子側を前記
    直流電源の負極端子側に接続し、前記スイッチングトラ
    ンジスタの電流流入端子側と前記直流電源の正極端子側
    の間にフライホイールダイオードを接続し、前記スイッ
    チングトランジスタの電流流入端子側と負極出力端子側
    の間に整流用インダクタを含むフィルタ回路を接続し、
    前記直流電源の正極端子側を正極出力端子側とし、前記
    負極出力端子側の電位を可変制御される電圧変換手段
    と、前記電圧変換手段の負極出力端子側に各電流流出端
    子側を接続され、各電流流入端子側を前記コイルの各電
    力供給端子に接続された第1のパワートランジスタをそ
    れぞれ含み、前記電圧変換手段の負極出力端子側から前
    記複数相のコイルへの電流路を形成するQ個(Qは2以
    上の整数)の第1のパワー増幅手段と、前記直流電源の
    正極端子側に各電流流入端子側を接続され、各電流流出
    端子側を前記コイルの各電力供給端子に接続された第2
    のパワートランジスタをそれぞれ含み、前記直流電源の
    正極端子側から前記複数相のコイルへの電流路を形成す
    るQ個の第2のパワー増幅手段と、前記スイッチングト
    ランジスタと前記フライホイールダイオードと前記第1
    のパワートランジスタと前記第2のパワートランジス
    タ、および、その他の所要のトランジスタと抵抗を同一
    チップ上に形成した集積回路手段を含んで構成されたモ
    ータ。
  20. 【請求項20】移動体に対して磁束を発生する複数相の
    コイルへの電流路を複数個のトランジスタによって電子
    的に切り換えるモータであって、直流電源の供給する直
    流電圧を電力供給源として、高周波スイッチング動作を
    行うスイッチングトランジスタの電流流出端子側を前記
    直流電源の負極端子側に接続し、前記スイッチングトラ
    ンジスタの電流流入端子側と前記直流電源の正極端子側
    の間にフライホイールダイオードを接続し、前記スイッ
    チングトランジスタの電流流入端子側と負極出力端子側
    の間に整流用インダクタを含むフィルタ回路を接続し、
    前記直流電源の正極端子側を正極出力端子側とし、前記
    負極出力端子側の電位を可変制御される電圧変換手段
    と、前記電圧変換手段の負極出力端子側に各電流流出端
    子側を接続され、各電流流入端子側を前記コイルの各電
    力供給端子に接続された第1のパワートランジスタをそ
    れぞれ含み、前記電圧変換手段の負極出力端子側から前
    記複数相のコイルへの電流路を形成するQ個(Qは2以
    上の整数)の第1のパワー増幅手段と、前記直流電源の
    正極端子側に各電流流入端子側を接続され、各電流流出
    端子側を前記コイルの各電力供給端子に接続された第2
    のパワートランジスタをそれぞれ含み、前記直流電源の
    正極端子側から前記複数相のコイルへの電流路を形成す
    るQ個の第2のパワー増幅手段と、前記直流電源の正極
    端子側と前記複数相のコイルの共通接続端子側の電流路
    をオフ・オンするスイッチトランジスタを有するスイッ
    チ手段と、前記第2のパワー増幅手段による前記コイル
    への電流供給を停止させる通電停止手段と、前記スイッ
    チングトランジスタと前記フライホイールダイオードと
    前記第1のパワートランジスタと前記第2のパワートラ
    ンジスタと前記スイッチトランジスタ、および、その他
    の所要のトランジスタと抵抗を同一チップ上に形成した
    集積回路手段を含んで構成され、前記スイッチ手段をオ
    フおよび前記通電停止手段を動作しないようにした場合
    に、前記コイルに両方向の電流を供給し、前記スイッチ
    手段をオンおよび前記通電停止手段を動作させた場合
    に、前記コイルに片方向の電流を供給するようにしたモ
    ータ。
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