JP2000050671A - ディスク装置とモータ - Google Patents

ディスク装置とモータ

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JP2000050671A
JP2000050671A JP10216746A JP21674698A JP2000050671A JP 2000050671 A JP2000050671 A JP 2000050671A JP 10216746 A JP10216746 A JP 10216746A JP 21674698 A JP21674698 A JP 21674698A JP 2000050671 A JP2000050671 A JP 2000050671A
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current
power
signal
switching
current signal
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JP10216746A
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English (en)
Inventor
Kan Yamamoto
完 山本
Makoto Goto
誠 後藤
Shingo Fukamizu
新吾 深水
Hideji Uemichi
秀嗣 上道
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力消費が少ないモータと、信頼性の高いデ
ィスク装置とを提供すること。 【解決手段】 ディスク装置として、ディスク81を回
転駆動するモータ部アクチュエータ82と、モータ部駆
動ブロック91と、ヘッド部87の出力信号を信号処理
する情報処理ブロック93とを設ける。動作切換器94
の動作切換信号Dhが”L”の場合に、モータ部駆動ブ
ロック91をスイッチング動作させ、情報処理ブロック
93の信号処理動作を停止する。動作切換器94の動作
切換信号Dhが”H”の場合に、モータ部駆動ブロック
91をアナログ動作させ、情報処理ブロック93の信号
処理動作を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体であるデ
ィスクを回転駆動するモータと、前記モータを用いたデ
ィスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、複数個のトランジスタを用いて電
流路を切り換えるモータによりディスクを回転駆動させ
るハードディスク装置(HDD)や光ディスク装置やフ
ロッピーディスク装置が広く使用されている。従来、こ
のようなモータでは、PNP型パワートランジスタとN
PN型パワートランジスタを用いてコイルへの電流路を
切り換えている。
【0003】図13に従来のモータの構成例を示し、そ
の動作について簡単に説明する。ロータ2011は永久
磁石による界磁部を有し、ロータ2011の回転に応動
して、位置検出器2041は2組の3相の電圧信号K
1,K2,K3とK4,K5,K6を発生する。第1の
分配器2042は電圧信号K1,K2,K3に応動した
3相の下側通電制御信号L1,L2,L3を作りだし、
下側のNPN型パワートランジスタ2021,202
2,2023のベースに供給し、NPN型パワートラン
ジスタ2021,2022,2023の通電を制御す
る。第2の分配器2043は電圧信号K4,K5,K6
に応動した3相の上側通電制御信号M1,M2,M3を
作りだし、上側のPNP型パワートランジスタ202
5,2026,2027のベースに供給し、PNP型パ
ワートランジスタ2025,2026,2027の通電
を制御する。これにより、3相のコイル2012,20
13,2014への電流路を開閉制御する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
構成では、下記の各種の課題があった。まず、従来の構
成では、パワートランジスタにおける電力損失が大き
く、モータの電力効率が著しく悪かった。NPN型パワ
ートランジスタ2021,2022,2023およびP
NP型パワートランジスタ2025,2026,202
7は、そのエミッタ−コレクタ間の電圧をアナログ的に
制御し、コイル2012,2013,2014に必要な
振幅の駆動電圧を供給している。各パワートランジスタ
の残留電圧が大きく、残留電圧とコイルへの駆動電流の
積によって大きな電力損失・発熱が生じていた。その結
果、モータの電力効率が悪く、ディスク装置の電力消費
は大きかった。
【0005】また、コストが高く、コストダウンが大き
な問題になっていた。コストダウンのためには、モータ
のトランジスタや抵抗を1チップの集積回路(IC)に
まとめることが有効であるが、パワートランジスタの発
熱が大きく、集積回路化が難しかった。特に、モータ起
動時の駆動電流が大きいので、発熱も著しく大きくな
り、これらのパワートランジスタを1チップの集積回路
上に形成した場合には、パワートランジスタの発熱によ
る熱破壊を生じ、実用化が困難であった。
【0006】このような課題を解決するために、パワー
トランジスタをPWM動作(PWM:パルス幅変調)さ
せることが考えられる。しかしながら、パワートランジ
スタをPWM動作させると、高周波の非常に大きなスイ
ッチングノイズが発生する。このスイッチングノイズは
ヘッドからの再生信号を乱し、ディスク装置の再生信号
の誤り率が格段に大きくする。その結果、ディスク装置
の信頼性を著しく劣化させるので、パワートランジスタ
をPWM動作させることはできなかった。
【0007】また、電流路の急峻な切換に伴ってスパイ
ク電圧が発生し、駆動電流の脈動が大きかった。そのた
め、モータ発生力の脈動およびモータ振動・騒音が生
じ、問題になっていた。特に、近年のディスク装置の高
密度記録再生化に伴って、振動・騒音の少ないモータが
要望されてきた。
【0008】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、信頼性の高いディスク装置を
実現することと、ディスクなどの回転駆動に適し、低消
費電力で低ノイズのモータを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本願の請求項1の発明は、ディスク上に記録
された情報信号を再生するヘッド手段と、前記ヘッド手
段の再生信号に応動した情報出力信号を得る情報処理手
段と、前記ディスクを回転駆動する回転体に取り付けら
れた界磁手段と、前記界磁手段に対して複数相の磁束を
発生する複数相のコイルと、電力供給源となる直流電源
手段と、前記直流電源手段の負極端子側から前記コイル
への電流路を形成する第1のパワートランジスタをそれ
ぞれ含むQ個(Qは2以上の整数)の第1のパワー増幅
手段と、前記直流電源手段の正極端子側から前記コイル
への電流路を形成する第2のパワートランジスタをそれ
ぞれ含むQ個の第2のパワー増幅手段と、複数相の切換
信号を得る切換作成手段と、前記切換作成手段の出力信
号に応動して前記第1のパワー増幅手段の通電を分配制
御する第1の分配制御手段と、前記切換作成手段の出力
信号に応動して前記第2のパワー増幅手段の通電を分配
制御する第2の分配制御手段と、前記ディスクの回転速
度に応動した指令信号を出力する指令手段と、前記指令
手段の出力信号に応動して前記第1のパワートランジス
タと前記第2のパワートランジスタの少なくとも一方を
高周波スイッチング動作させるスイッチング制御手段
と、前記指令信号の出力信号に応動して前記第1のパワ
ートランジスタと前記第2のパワートランジスタをアナ
ログ的に動作させるアナログ制御手段と、前記スイッチ
ング制御手段と前記アナログ制御手段のいずれか一方を
選択的に動作させ、前記スイッチング制御手段を選択動
作させた場合には前記情報処理手段の情報出力信号を無
効にさせ、前記アナログ制御手段を選択動作させた場合
において前記情報処理手段の情報出力信号を有効にさせ
る動作切換手段と、を具備することを特徴とするもので
ある。
【0010】本願の請求項2の発明は、請求項1のディ
スク装置において、前記第1の分配制御手段と第2の分
配制御手段は、前記指令手段の出力信号に応動して変化
する第1の供給電流信号と第2の供給電流信号を出力す
る電流供給手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動
して前記第1の供給電流信号を1相分もしくは2相分に
分配し、Q相の第1の分配電流信号を出力する第1の分
配手段と、前記第1の分配電流信号を電流増幅してQ相
の第1の増幅電流信号を得て、Q個の第1のパワー増幅
手段の各通電制御端子側に各増幅電流信号を供給するQ
個の第1の電流増幅手段と、前記切換作成手段の出力信
号に応動して前記第2の供給電流信号を1相分もしくは
2相分に分配し、Q相の第2の分配電流信号を出力する
第2の分配手段と、前記第2の分配電流信号を電流増幅
してQ相の第2の増幅電流信号を得て、Q個の第2のパ
ワー増幅手段の各通電制御端子側に各増幅電流信号を供
給するQ個の第2の電流増幅手段と、を含んで構成され
ることを特徴とするものである。
【0011】本願の請求項3の発明は、請求項1又は2
のディスク装置において、前記スイッチング制御手段
は、Q個の第1のパワートランジスタだけを高周波スイ
ッチング動作させることを特徴とするものである。
【0012】本願の請求項4の発明は、請求項1〜3の
いずれか1項のディスク装置において、前記第1のパワ
ー増幅手段は、第1のパワートランジスタを用いた第1
のパワー部カレントミラー回路を含んで構成され、前記
第2のパワー増幅手段は、第2のパワートランジスタを
用いた第2のパワー部カレントミラー回路を含んで構成
されることを特徴とするものである。
【0013】本願の請求項5の発明は、請求項1〜4の
いずれか1項のディスク装置において、前記第1のパワ
ー増幅手段は、第1のパワートランジスタに並列に逆接
続された第1のパワーダイオードを有し、前記第2のパ
ワー増幅手段は、第2のパワートランジスタに並列に逆
接続された第2のパワーダイオードを有し、前記第1の
パワートランジスタと前記第2のパワートランジスタに
寄生的に内蔵される寄生ダイオードによって前記第1の
パワーダイオードと前記第2のパワーダイオードを形成
したことを特徴とするものである。
【0014】本願の請求項6の発明は、請求項1〜5の
いずれか1項のディスク装置において、前記動作切換手
段は、前記スイッチング制御手段を選択動作させた場合
には前記情報処理手段の情報処理動作を停止させて情報
出力信号を無効にし、前記アナログ制御手段を選択動作
させた場合において前記情報処理手段の情報処理動作を
実行させて情報出力信号を有効にしたことを特徴とする
ものである。
【0015】請求項1〜6記載の構成のディスク装置に
よれば、動作切換手段がスイッチング制御手段の動作を
選択したときに、第1のパワートランジスタと第2のパ
ワートランジスタの少なくとも一方が高周波スイッチン
グ動作しているので、パワートランジスタの電力損失は
極めて小さい。すなわち、パワートランジスタの発熱は
非常に小さく、電力消費の少ないディスク装置を実現で
きる。このとき、情報処理手段の情報出力信号を無効に
しているので、パワートランジスタの高周波スイッチン
グ動作による大きなスイッチングノイズが発生しても、
ディスク装置が誤った情報出力信号を出力することは無
い。また、第1の分配制御手段と第2の分配制御手段に
より、コイルへの駆動電流を滑らかに変化させることも
可能であり、モータ部分から発生する騒音・振動は小さ
く、高性能なディスク装置を実現できる。また、動作切
換手段がアナログ制御手段の動作を選択したときに、デ
ィスク装置は安定な回転速度制御をしているので、コイ
ルに供給する駆動電流は十分に小さくなっており、パワ
ートランジスタの電力損失は十分小さい。すなわち、パ
ワートランジスタの発熱は非常に小さい。このとき、第
1のパワートランジスタと第2のパワートランジスタは
アナログ動作しているので、スイッチングノイズは発生
しなくなり、情報処理手段の情報出力信号を有効にして
も、ディスク装置の情報出力信号の誤り率は極めて小さ
くなる。すなわち、情報出力信号の誤り率の少ない高信
頼性のディスク装置を実現できる。また、第1の分配制
御手段と第2の分配制御手段により、コイルへの駆動電
流を滑らかに変化させることも可能であり、モータ部分
から発生する騒音・振動は小さく、高性能なディスク装
置を実現できる。また、パワー増幅手段のパワートラン
ジスタの発熱が著しく小さいので、たとえば、パワート
ランジスタを他の半導体素子と一緒に1チップの集積回
路化しても、集積回路の熱破壊は生じない。従って、低
コストのディスク装置を実現できる。
【0016】本願の請求項7の発明は、ディスク上に記
録された情報信号を再生するヘッド手段と、前記ヘッド
手段の再生信号を信号処理する情報処理手段と、前記デ
ィスクを回転駆動する回転体に取り付けられた界磁手段
と、固定体に配設され、前記界磁手段に対して複数相の
磁束を発生する複数相のコイルと、電力供給源となる直
流電源手段と、前記直流電源手段の負極端子側から前記
コイルへの電流路を形成する第1のパワートランジスタ
をそれぞれ含むQ個(Qは2以上の整数)の第1のパワ
ー増幅手段と、前記直流電源手段の正極端子側から前記
コイルへの電流路を形成する第2のパワートランジスタ
をそれぞれ含むQ個の第2のパワー増幅手段と、複数相
の切換信号を得る切換作成手段と、前記切換作成手段の
出力信号に応動したQ相の第1の分配電流信号を得て、
前記第1の分配電流信号に応動した電流信号を前記第1
のパワー増幅手段の通電制御端子側に供給する第1の分
配制御手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動した
Q相の第2の分配電流信号を得て、前記第2の分配電流
信号に応動した電流信号を前記第2のパワー増幅手段の
通電制御端子側に供給する第2の分配制御手段と、前記
ディスクの回転速度に応動した指令信号を出力する指令
手段と、前記直流電源手段の通電電流に応動した電流検
出信号を得る電流検出手段と、前記電流検出手段の出力
信号と前記指令手段の出力信号の比較結果に応動して前
記第1のパワー増幅手段と前記第2のパワー増幅手段の
少なくとも一方の通電制御端子側を高周波スイッチング
動作させるスイッチング制御手段と、前記第1のパワー
増幅手段と前記第2のパワー増幅手段をアナログ的に動
作させ、前記電流検出手段の出力信号と前記指令手段の
出力信号の比較結果に応動して前記第1のパワー増幅手
段と前記第2のパワー増幅手段の少なくとも一方により
前記コイルへの合成供給電流を制御するアナログ制御手
段と、前記スイッチング制御手段と前記アナログ制御手
段のいずれか一方を選択的に動作させ、前記スイッチン
グ制御手段を選択動作させた場合には前記情報処理手段
の信号処理動作を停止させ、前記アナログ制御手段を選
択動作させた場合において前記情報処理手段の信号処理
動作を実行させる動作切換手段と、を具備することを特
徴とするものである。
【0017】本願の請求項8の発明は、請求項7のディ
スク装置において、前記第1の分配制御手段と第2の分
配制御手段は、前記指令手段の出力信号に応動して変化
する第1の供給電流信号と第2の供給電流信号を出力す
る電流供給手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動
して前記第1の供給電流信号を1相分もしくは2相分に
分配し、Q相の第1の分配電流信号を出力する第1の分
配手段と、前記第1の分配電流信号を電流増幅してQ相
の第1の増幅電流信号を得て、Q個の第1のパワー増幅
手段の各通電制御端子側に各増幅電流信号を供給するQ
個の第1の電流増幅手段と、前記切換作成手段の出力信
号に応動して前記第2の供給電流信号を1相分もしくは
2相分に分配し、Q相の第2の分配電流信号を出力する
第2の分配手段と、前記第2の分配電流信号を電流増幅
してQ相の第2の増幅電流信号を得て、Q個の第2のパ
ワー増幅手段の各通電制御端子側に各増幅電流信号を供
給するQ個の第2の電流増幅手段と、を含んで構成され
ることを特徴とするものである。
【0018】本願の請求項9の発明は、請求項7又は8
のディスク装置において、前記スイッチング制御手段
は、Q個の第1のパワー増幅手段だけの通電制御端子側
を高周波スイッチング動作させたことを特徴とするもの
である。
【0019】本願の請求項10の発明は、請求項7〜9
のいずれか1項のディスク装置において、前記第1のパ
ワー増幅手段は、第1のパワートランジスタを用いた第
1のパワー部カレントミラー回路を含んで構成され、前
記第2のパワー増幅手段は、第2のパワートランジスタ
を用いた第2のパワー部カレントミラー回路を含んで構
成されることを特徴とするものである。
【0020】また、請求項7〜10記載の構成のディス
ク装置によれば、動作切換手段がスイッチング制御手段
の動作を選択したときに、情報処理手段の信号処理動作
を停止しているので、情報処理手段の動作電力を低減で
きる。第1のパワー増幅手段と第2のパワー増幅手段の
少なくとも一方がスイッチング動作しているので、第1
のパワートランジスタと第2のパワートランジスタの電
力損失は小さい。すなわち、さらに電力効率の良いディ
スク装置になる。また、情報処理手段の信号処理動作が
停止しているので、パワートランジスタの高周波スイッ
チング動作により大きなスイッチングノイズが発生して
も、ディスク装置が誤った情報出力信号を出力すること
は無い。また、電流検出手段の出力信号と指令手段の出
力信号の比較結果に応動して第1のパワー増幅手段と第
2のパワー増幅手段の少なくとも一方を高周波スイッチ
ング動作させているので、指令信号に応動した正確な駆
動電流をコイルに分配供給できる。その結果、モータ部
分から発生する騒音・振動の小さい高性能なディスク装
置を実現できる。また、動作切換手段がアナログ制御手
段の動作を選択したときに、第1のパワー増幅手段と第
2のパワー増幅手段はアナログ動作しているので、スイ
ッチングノイズの発生はなく、情報処理手段の信号処理
動作を実行させることにより、ディスク装置が正確な情
報出力信号を出力する。すなわち、データ誤りの極めて
少ない高信頼性のディスク装置を実現できる。また、電
流検出手段の出力信号と指令手段の出力信号の比較結果
に応動して第1のパワー増幅手段と第2のパワー増幅手
段の少なくとも一方によりコイルへの合成供給電流を制
御するアナログ制御手段を設けているので、指令信号に
応動した正確な駆動電流をコイルに分配供給できる。そ
の結果、モータ部分から発生する騒音・振動の小さい高
性能なディスク装置を実現できる。
【0021】本願の請求項11の発明は、回転体に取り
付けられた界磁手段と、固定体に配設され、前記界磁手
段に対して複数相の磁束を発生する複数相のコイルと、
電力供給源となる直流電源手段と、前記直流電源手段の
負極端子側から前記コイルへの電流路を形成する第1の
パワートランジスタをそれぞれ含むQ個(Qは2以上の
整数)の第1のパワー増幅手段と、前記直流電源手段の
正極端子側から前記コイルへの電流路を形成する第2の
パワートランジスタをそれぞれ含むQ個の第2のパワー
増幅手段と、複数相の切換信号を得る切換作成手段と、
前記切換作成手段の出力信号に応動したQ相の第1の分
配電流信号を得て、前記第1の分配電流信号に応動した
電流信号を前記第1のパワー増幅手段の通電制御端子側
に供給する第1の分配制御手段と、前記切換作成手段の
出力信号に応動したQ相の第2の分配電流信号を得て、
前記第2の分配電流信号に応動した電流信号を前記第2
のパワー増幅手段の通電制御端子側に供給する第2の分
配制御手段と、前記回転体の回転速度に応動した指令信
号を出力する指令手段と、前記直流電源手段の通電電流
に応動した電流検出信号を得る電流検出手段と、前記電
流検出手段の出力信号と前記指令手段の出力信号の比較
結果に応動して前記第1のパワー増幅手段と前記第2の
パワー増幅手段の少なくとも一方の通電制御端子側を高
周波スイッチング動作させるスイッチング制御手段と、
前記第1のパワー増幅手段と前記第2のパワー増幅手段
をアナログ的に動作させ、前記電流検出手段の出力信号
と前記指令手段の出力信号の比較結果に応動して前記第
1のパワー増幅手段と前記第2のパワー増幅手段の少な
くとも一方により前記コイルへの合成供給電流を制御す
るアナログ制御手段と、前記スイッチング制御手段と前
記アナログ制御手段のいずれか一方を選択的に動作させ
る動作切換手段と、を具備することを特徴とするもので
ある。
【0022】本願の請求項12の発明は、請求項11の
モータにおいて、前記第1の分配制御手段と第2の分配
制御手段は、前記指令手段の出力信号に応動して変化す
る第1の供給電流信号と第2の供給電流信号とを出力す
る電流供給手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動
して前記第1の供給電流信号を1相分もしくは2相分に
分配し、Q相の第1の分配電流信号を出力する第1の分
配手段と、前記第1の分配電流信号を電流増幅してQ相
の第1の増幅電流信号を得て、Q個の第1のパワー増幅
手段の各通電制御端子側に各増幅電流信号を供給するQ
個の第1の電流増幅手段と、前記切換作成手段の出力信
号に応動して前記第2の供給電流信号を1相分もしくは
2相分に分配し、Q相の第2の分配電流信号を出力する
第2の分配手段と、前記第2の分配電流信号を電流増幅
してQ相の第2の増幅電流信号を得て、Q個の第2のパ
ワー増幅手段の各通電制御端子側に各増幅電流信号を供
給するQ個の第2の電流増幅手段と、を含んで構成され
ることを特徴とするものである。
【0023】本願の請求項13の発明は、請求項11又
は12のモータにおいて、前記スイッチング制御手段
は、Q個の第1のパワー増幅手段だけの通電制御端子側
を高周波スイッチング動作させたことを特徴とするもの
である。
【0024】本願の請求項14の発明は、請求項11〜
13のいずれか1項のモータにおいて、前記第1のパワ
ー増幅手段は、第1のパワートランジスタを用いた第1
のパワー部カレントミラー回路を含んで構成され、前記
第2のパワー増幅手段は、第2のパワートランジスタを
用いた第2のパワー部カレントミラー回路を含んで構成
されたことを特徴とするものである。
【0025】本願の請求項15の発明は、請求項11〜
14のいずれか1項のモータにおいて、前記第1のパワ
ー増幅手段は、第1のパワートランジスタに並列に逆接
続された第1のパワーダイオードを有し、前記第2のパ
ワー増幅手段は、第2のパワートランジスタに並列に逆
接続された第2のパワーダイオードを有し、前記第1の
パワートランジスタと前記第2のパワートランジスタに
寄生的に内蔵される寄生ダイオードによって前記第1の
パワーダイオードと前記第2のパワーダイオードを形成
したことを特徴とするものである。
【0026】本願の請求項16の発明は、請求項11〜
15のいずれか1項のモータにおいて、前記第1のパワ
ー増幅手段の第1のパワートランジスタおよび前記第2
のパワー増幅手段の第2のパワートランジスタを、前記
パワー増幅手段以外の半導体素子と同一のチップに形成
したことを特徴とするものである。
【0027】また、請求項11〜16記載の構成のモー
タによれば、動作切換手段がスイッチング制御手段の動
作を選択したときに、第1のパワー増幅手段と第2のパ
ワー増幅手段の少なくとも一方が高周波スイッチング動
作しているので、第1のパワートランジスタと第2のパ
ワートランジスタの電力損失は極めて小さい。すなわ
ち、電力効率の良いモータになる。このとき、電流検出
手段の出力信号と指令手段の出力信号の比較結果に応動
して第1のパワー増幅手段と第2のパワー増幅手段の少
なくとも一方を高周波スイッチング動作させているの
で、指令信号に応動した正確な駆動電流をコイルに分配
供給できる。その結果、騒音・振動の小さい高性能なモ
ータを実現できる。また、動作切換手段がアナログ制御
手段の動作を選択したときに、回転体は定常の回転速度
で安定に回転しているので、コイルに供給する駆動電流
は十分に小さくなっており、第1のパワートランジスタ
と第2のパワートランジスタの電力損失は小さい。この
とき、電流検出手段の出力信号と指令手段の出力信号の
比較結果に応動して第1のパワー増幅手段と第2のパワ
ー増幅手段の少なくとも一方により前記コイルへの合成
供給電流を制御しているので、指令信号に応動した正確
な駆動電流をコイルに分配供給できる。その結果、騒音
・振動の小さい高性能なモータを実現できる。また、パ
ワー増幅手段のパワートランジスタの発熱が著しく小さ
いので、たとえば、パワートランジスタを他の半導体素
子と一緒に1チップの集積回路化しても、集積回路の熱
破壊は生じない。従って、低コストのモータを実現でき
る。
【0028】これらおよびその他の構成や動作について
は、実施の形態の説明において詳細に説明する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
るモータ及びディスク装置について、図面を参照しなが
ら説明する。図2、図3、図4に本発明の実施の形態に
おけるモータの構成図を示す。尚、本実施の形態におけ
るモータとは、回転体(ロータ)と、コイルが配設され
た固定体(ステータ)と、コイルに励磁電流を供給し、
2種類の動作モードで駆動制御信号を生成する駆動回路
とを含むものとする。図1にこのモータを用いたディス
ク装置の全体構成を示す。図1に示すように、ディジタ
ル情報が記録されたディスク81は、モータ部アクチュ
エータ82の回転軸83に取り付けられ、回転軸83と
共に回転している。ヘッド部87は、ディスク81のデ
ィジタル情報を再生するもので、トラッキング部アクチ
ュエータ85の支承部86に取り付けられ、支承部86
の回転移動動作によって位置決めされる。情報処理ブロ
ック93は、ヘッド部87からの出力信号に応動した情
報出力信号Ehを出力し、ディスク81のディジタル情
報を再生する。また、ヘッド部87の出力信号には、デ
ィスク81の再生トラック位置の情報も含まれている。
モータ部駆動ブロック91は、モータ部アクチュエータ
82に駆動電圧と駆動電流を供給し、ディスク81の回
転速度を制御している。トラッキング部駆動ブロック9
2は、トラッキング部アクチュエータ85に駆動電圧と
駆動電流を供給し、ヘッド部81の再生位置をトラッキ
ング制御している。
【0030】動作切換器94は動作切換信号Dhを出力
する。動作切換器94の動作切換信号Dhが”L”(低
電位状態)になると、モータ部駆動ブロック91は駆動
電圧の高周波スイッチング動作を行って、モータ部アク
チュエータ82に電力を供給する。また、トラッキング
部駆動ブロック92は駆動電圧の高周波スイッチング動
作を行ってトラッキング部アクチュエータ85に電力を
供給する。情報処理ブロック93は、その内部回路の回
路動作を全部もしくは一部を停止させ、ヘッド部87か
らの出力信号の信号処理動作を停止し、情報出力信号E
hを無効にする。
【0031】動作切換器94の動作切換信号Dhが”
H”(高電位状態)になると、モータ部駆動ブロック9
1は駆動電圧をアナログ的に変化させて、モータ部アク
チュエータ82に電力を供給する。またトラッキング部
駆動ブロック92は駆動電圧をアナログ的に変化させて
トラッキング部アクチュエータ85に電力を供給する。
情報処理ブロック93は、その内部回路の回路動作を実
行させ、ヘッド部87からの出力信号の信号再生動作を
実行し、情報出力信号Ehを有効にする。
【0032】なお、ハードディスク装置やフロッピーデ
ィスク装置においてはヘッド部87は磁気記録再生ヘッ
ド部分に相当し、光ディスク装置においてはヘッド部8
7はレーザー光再生を行う光ヘッド部分に相当する。
【0033】図2〜図4にモータ部アクチュエータ82
とモータ部駆動ブロック91の具体的な構成を示す。図
4に示す回転体1は、ディスク81を回転駆動するモー
タ部アクチュエータ82の一部であり、複数極の界磁磁
束を発生する界磁部が取り付けられたロータである。こ
の界磁部は、たとえば、多極着磁された円環状の永久磁
石によって構成されている。3相コイル2,3,4は、
固定体であるステータ(図示せず)に配設され、回転体
1の界磁部との相対関係に関して、電気的に互いに12
0度相当ずらされて配置されている。3相コイル2,
3,4は3相の駆動電流I1,I2,I3により3相の
磁束を発生し、回転体1の界磁部との相互作用によって
駆動力を発生し、回転体1およびディスク81を回転駆
動する。
【0034】図2に示す直流電源50は電力供給源であ
り、負極端子側(−)がアース電位にされ、正極端子側
(+)に所要の直流電圧Vccを発生している。直流電
源50の負極端子側には、電流検出器21を介して、図
4の3個の第1のパワー増幅器11,12,13の電流
流出端子側が共通接続されている。第1のパワー増幅器
11は、第1のNMOS型パワートランジスタ61と、
第1のNMOS型パワートランジスタ61に並列に逆接
続された第1のパワーダイオード61dを含んで構成さ
れている。
【0035】ここで、NMOS型トランジスタはNチャ
ンネルMOS構造の電界効果型トランジスタを意味する
(以下同様)。第1のNMOS型パワートランジスタ6
1の電流流出端子側は直流電源50の負極端子側に電流
検出器21を介して接続され、電流流入端子側はコイル
2の電力供給端子に接続されている。第1のパワーダイ
オード61dの電流流入端子側は第1のNMOS型パワ
ートランジスタ61の電流流出端子側に接続され、電流
流出端子側は第1のNMOS型パワートランジスタ61
の電流流入端子側に接続されている。
【0036】第1のパワー増幅器11は、第1のNMO
S型パワートランジスタ61とNMOS型トランジスタ
71により第1のNMOS型パワー部カレントミラー回
路を形成し、通電制御端子側への入力電流を増幅して出
力する。ここで、NMOS型パワー部カレントミラー回
路はNチャンネルMOS構造の電界効果型トランジスタ
を用いた電界効果型パワー部カレントミラー回路を意味
する(以下同様)。第1のNMOS型パワートランジス
タ61をNMOS型トランジスタ71に対してチップ面
積比で100倍にし、第1のNMOS型パワートランジ
スタ61が能動領域で動作している場合の第1のパワー
部カレントミラー回路の電流増幅率を100倍にしてい
る。なお、第1のNMOS型パワートランジスタ61
は、二重拡散型NMOS−FETトランジスタ(二重拡
散型NチャンネルMOS構造の電界効果型トランジス
タ)によって構成され、第1のNMOS型パワートラン
ジスタ61の電流流出端子側から電流流入端子側に向け
て等価回路的に逆接続される寄生ダイオード素子を第1
のパワーダイオード61dとして使用している。
【0037】同様に、第1のパワー増幅器12は、第1
のNMOS型パワートランジスタ62と、第1のNMO
S型パワートランジスタ62に並列に逆接続された第1
のパワーダイオード62dを含んで構成されている。第
1のNMOS型パワートランジスタ62の電流流出端子
側は直流電源50の負極端子側に電流検出器21を介し
て接続され、電流流入端子側はコイル3の電力供給端子
に接続されている。第1のパワーダイオード62dの電
流流入端子側は第1のNMOS型パワートランジスタ6
2の電流流出端子側に接続され、電流流出端子側は第1
のNMOS型パワートランジスタ62の電流流入端子側
に接続されている。
【0038】第1のパワー増幅器12は、第1のNMO
S型パワートランジスタ62とNMOS型トランジスタ
72により第1のNMOS型パワー部カレントミラー回
路を形成し、通電制御端子側への入力電流を増幅して出
力する(チップ面積比は100倍)。なお、第1のNM
OS型パワートランジスタ62は二重拡散型NMOS−
FETトランジスタによって構成され、第1のNMOS
型パワートランジスタ62の寄生ダイオード素子を第1
のパワーダイオード62dとして使用している。
【0039】同様に、第1のパワー増幅器13は、第1
のNMOS型パワートランジスタ63と、第1のNMO
S型パワートランジスタ63に並列に逆接続された第1
のパワーダイオード63dを含んで構成されている。第
1のNMOS型パワートランジスタ63の電流流出端子
側は直流電源50の負極端子側に電流検出器21を介し
て接続され、電流流入端子側はコイル4の電力供給端子
に接続されている。第1のパワーダイオード63dの電
流流入端子側は第1のNMOS型パワートランジスタ6
3の電流流出端子側に接続され、電流流出端子側は第1
のNMOS型パワートランジスタ63の電流流入端子側
に接続されている。
【0040】第1のパワー増幅器13は、第1のNMO
S型パワートランジスタ63とNMOS型トランジスタ
73により第1のNMOS型パワー部カレントミラー回
路を形成し、通電制御端子側への入力電流を増幅して出
力する(チップ面積比は100倍)。なお、第1のNM
OS型パワートランジスタ63は二重拡散型NMOS−
FETトランジスタによって構成され、第1のNMOS
型パワートランジスタ63の寄生ダイオード素子を第1
のパワーダイオード63dとして使用している。
【0041】第1のパワー増幅器11,12,13の各
第1のパワー部カレントミラー回路は、それぞれ各通電
制御端子側への入力電流を増幅して出力する。図2に示
す動作切換器94の動作切換信号Dhが”L”の場合に
は、スイッチング制御器22の制御パルス信号Y1,Y
2,Y3は第1のパワー増幅器11,12,13の通電
制御端子側をオン・オフ制御し、第1のNMOS型パワ
ートランジスタ61,62,63をオン・オフの高周波
スイッチング動作させる。これにより、第1のパワー増
幅器11,12,13は、コイル2,3,4の各電力供
給端子への駆動電圧を高周波スイッチングして供給し、
コイル2,3,4への駆動電流I1,I2,I3の負極
側電流を供給する。また、動作切換器94の動作切換信
号Dhが”H”の場合には、スイッチング制御器22の
制御パルス信号Y1,Y2,Y3はオフ(無通電状態)
になり、第1のパワー増幅器11,12,13は通電制
御端子側への入力電流信号をアナログ増幅して出力す
る。これにより、第1のパワー増幅器11,12,13
は、コイル2,3,4の各電力供給端子への駆動電圧を
アナログ的に変化させ、コイル2,3,4への駆動電流
I1,I2,I3の負極側電流をアナログ的に供給す
る。
【0042】直流電源50の正極端子側には、図4に示
すように、3個の第2のパワー増幅器15,16,17
の電流流入端子側が共通接続されている。第2のパワー
増幅器15は、第2のNMOS型パワートランジスタ6
5と、第2のNMOS型パワートランジスタ65に並列
に逆接続された第2のパワーダイオード65dを含んで
構成されている。第2のNMOS型パワートランジスタ
65の電流流入端子側は直流電源50の正極端子側に接
続され、電流流出端子側はコイル2の電力供給端子に接
続されている。第2のパワーダイオード65dの電流流
入端子側は第2のNMOS型パワートランジスタ65の
電流流出端子側に接続され、電流流出端子側は第2のN
MOS型パワートランジスタ65の電流流入端子側に接
続されている。
【0043】第2のパワー増幅器15は、第2のNMO
S型パワートランジスタ65とNMOS型トランジスタ
75により第2のNMOS型パワー部カレントミラー回
路を形成し、通電制御端子側への入力電流を増幅して出
力する。第2のNMOS型パワートランジスタ65をN
MOS型トランジスタ75に対してチップ面積比で10
0倍にし、第2のNMOS型パワートランジスタ65が
能動領域で動作している場合の第2のパワー部カレント
ミラー回路の電流増幅率を101倍にしている。なお、
第2のNMOS型パワートランジスタ65は二重拡散型
NMOS−FETトランジスタ(二重拡散型Nチャンネ
ルMOS構造の電界効果型トランジスタ)によって構成
され、第2のNMOS型パワートランジスタ65の電流
流出端子側から電流流入端子側に向けて等価回路的に逆
接続される寄生ダイオード素子を第2のパワーダイオー
ド65dとして使用している。
【0044】同様に、第2のパワー増幅器16は、第2
のNMOS型パワートランジスタ66と、第2のNMO
S型パワートランジスタ66に並列に逆接続された第2
のパワーダイオード66dを含んで構成されている。第
2のNMOS型パワートランジスタ66の電流流入端子
側は直流電源50の正極端子側に接続され、電流流出端
子側はコイル3の電力供給端子に接続されている。第2
のパワーダイオード66dの電流流入端子側は第2のN
MOS型パワートランジスタ66の電流流出端子側に接
続され、電流流出端子側は第2のNMOS型パワートラ
ンジスタ66の電流流入端子側に接続されている。
【0045】第2のパワー増幅器16は、第2のNMO
S型パワートランジスタ66とNMOS型トランジスタ
76により第2のNMOS型パワー部カレントミラー回
路を形成し、通電制御端子側への入力電流を増幅して出
力する(チップ面積比は100倍)。なお、第2のNM
OS型パワートランジスタ66は二重拡散型NMOS−
FETトランジスタによって構成され、第2のNMOS
型パワートランジスタ66の寄生ダイオード素子を第2
のパワーダイオード66dとして使用している。
【0046】同様に、第2のパワー増幅器17は、第2
のNMOS型パワートランジスタ67と、第2のNMO
S型パワートランジスタ67に並列に逆接続された第2
のパワーダイオード67dを含んで構成されている。第
2のNMOS型パワートランジスタ67の電流流入端子
側は直流電源50の正極端子側に接続され、電流流出端
子側はコイル4の電力供給端子に接続されている。第2
のパワーダイオード67dの電流流入端子側は第2のN
MOS型パワートランジスタ67の電流流出端子側に接
続され、電流流出端子側は第2のNMOS型パワートラ
ンジスタ67の電流流入端子側に接続されている。
【0047】第2のパワー増幅器17は、第2のNMO
S型パワートランジスタ67とNMOS型トランジスタ
77により第2のNMOS型パワー部カレントミラー回
路を形成し、通電制御端子側への入力電流を増幅して出
力する(チップ面積比は100倍)。なお、第2のNM
OS型パワートランジスタ67は二重拡散型NMOS−
FETトランジスタによって構成され、第2のNMOS
型パワートランジスタ67の寄生ダイオード素子を第2
のパワーダイオード67dとして使用している。
【0048】第2のパワー増幅器15,16,17の第
2のパワー部カレントミラー回路は、それぞれ通電制御
端子側への入力電流を増幅して出力し、コイル2,3,
4への駆動電流I1,I2,I3の正極側電流を供給す
る。
【0049】このように、第1のパワー増幅器11,1
2,13は、直流電源50の負極端子側と正極端子側の
間に並列的に接続され、直流電源50の負極端子側から
コイル2,3,4への電流路を電子的に切り換えてい
る。同様に、第2のパワー増幅器15,16,17は、
直流電源50の負極端子側と正極端子側の間に並列的に
接続され、直流電源50の正極端子側からコイル2,
3,4への電流路を電子的に切り換えている。
【0050】図2に示す指令器20は、ディスク81も
しくは回転体1の回転速度を検出し、回転速度に応動し
た指令信号Adを出力する。指令器20の指令信号Ad
は、電流供給器30とスイッチング制御器22に入力さ
れる。
【0051】電流供給器30は、指令信号Adに応動す
る第1の供給電流信号C1と第2の供給電流信号C2を
出力する。図6に電流供給器30の具体的な構成を示
す。電圧比較回路150は、指令器20の指令信号Ad
と電流検出器21の電流検出信号Agの比較結果に応動
した比較電流信号Bkを出力し、スイッチ回路155の
Sa側に供給する。電圧電流変換回路151は、指令信
号Adに比例した変換電流信号Blを出力する。電圧電
流変換回路151の変換電流信号Blと定電流源152
の所定電流Qqを加算した加算電流信号Bmを得て、ス
イッチ回路155のSb側に供給する。
【0052】スイッチ回路155は、動作切換器94の
動作切換信号Dhが”L”のときにはSb側に接続さ
れ、加算電流信号Bmをスイッチ電流信号Bjとして出
力する。スイッチ回路155は、動作切換器94の動作
切換信号Dhが”H”のときにはSa側に接続され、比
較電流信号Bkをスイッチ電流信号Bjとして出力す
る。トランジスタ170,171,172,173と抵
抗174,175,176によるカレントミラー回路に
供給され、スイッチ電流信号Bjに比例した2つの電流
信号をトランジスタ172,173のコレクタ側に作り
だす。
【0053】トランジスタ172のコレクタ電流は、ト
ランジスタ181,182のカレントミラー回路を介し
て出力され、第1の供給電流信号C1になる。トランジ
スタ173のコレクタ電流は、第2の供給電流信号C2
として出力される。これにより、動作切換器94の動作
切換信号Dhが”L”のときに、第1の供給電流信号C
1と第2の供給電流信号C2は、指令信号Adに比例し
た電流信号とバイアス電流の加算電流になる。また、動
作切換器94の動作切換信号Dhが”H”のときに、第
1の供給電流信号C1と第2の供給電流信号C2は、指
令信号Adと電流検出信号Agの比較結果に応動した電
流信号になる。なお、第1の供給電流信号C1と第2の
供給電流信号C2は比例しているが、トランジスタ17
2,173と抵抗175,176の設定により、第2の
供給電流信号C2は第1の供給電流信号C1よりも所定
倍大きくされている(1.1〜2倍程度)。
【0054】図3に示す切換作成器34は、3相コイル
に3相電流を流すために、滑らかに変化する3相の切換
電流信号D1,D2,D3を出力する。図5に切換作成
器34の具体的な構成を示す。この例では、切換作成器
34は位置検出部100と切換信号部101によって構
成されている。
【0055】位置検出部100は、回転体1の発生磁束
を検知する磁電変換素子(例えばホール素子)からなる
位置検出素子111,112を含んで構成されている。
位置検出素子111,112は、電気的に120゜の位
相差を有し、回転体1の移動に伴って滑らかな正弦波状
に変化する2相の位置検出信号Ja1とJb1、およ
び、Ja2とJb2を出力する。ここで、Ja1とJa
2は逆相の関係にあり(電気的に180゜の位相差)、
Jb1とJb2は逆相の関係にある。なお、逆相の信号
は新たな相数に数えない。位置検出信号Ja2とJb2
は抵抗113,114により合成されて3相目の位置検
出信号Jc1を作りだし、位置検出信号Ja1とJb1
は抵抗115,116により合成されて3相目の位置検
出信号Jc2を作りだす。これにより、位置検出部10
0は電気的に互いに120゜の位相差を有して正弦波状
に変化する3相の位置検出信号Ja1,Jb1,Jc1
(およびJa2,Jb2,Jc2)を得ている。なお、
3個の位置検出素子を使用し、3相の位置検出信号を作
り出すようにしても良い。
【0056】切換信号部101は、3相の位置検出信号
に応動して滑らかに変化する正弦波状の切換電流信号D
1,D2,D3を作りだす。トランジスタ122と12
3は、1相目の位置検出信号Ja1とJa2の差電圧に
応動して定電流源121の電流をコレクタ側に分流す
る。トランジスタ123のコレクタ電流は、トランジス
タ124,125のカレントミラー回路によって2倍に
増幅され、トランジスタ125のコレクタより出力され
る。トランジスタ125のコレクタ電流は、定電流源1
26の電流値と比較され、両者の差電流が1相目の切換
電流信号D1として出力される。従って、切換電流信号
D1は、位置検出信号Ja1に応動して滑らかに変化
し、電気角で180゜区間は電流が流出し(正極性の電
流)、次の180゜区間は電流が流入する(負極性の電
流)。同様に、切換電流信号D2は、位置検出信号Jb
1に応動して滑らかに変化し、電気角で180゜区間は
電流が流出し(正極性の電流)、次の180゜区間は電
流が流入する(負極性の電流)。同様に、切換電流信号
D3は、位置検出信号Jc1に応動して滑らかに変化
し、電気角で180゜区間は電流が流出し(正極性の電
流)、次の180゜区間は電流が流入する(負極性の電
流)。これにより、切換電流信号D1,D2,D3は所
定の位相差を有する正弦波状の3相の電流信号になる。
図12(a)に3相の切換電流信号D1,D2,D3の
波形を示す。なお、図12の横軸は回転体1の回転移動
位置である。
【0057】図3の分配作成器36は、第1の分配器3
7と第2の分配器38を含んで構成されている。第1の
分配手段に相当する第1の分配器37は、切換作成器3
4の3相の切換電流信号D1,D2,D3に応動して電
流供給器30の第1の供給電流信号C1を分配し、滑ら
かに変化する3相の第1の分配電流信号E1,E2,E
3を作り出す。第2の分配手段に相当する第2の分配器
38は、切換作成器34の3相の切換電流信号D1,D
2,D3に応動して電流供給器30の第2の供給電流信
号C2を分配し、滑らかに変化する3相の第2の分配電
流信号G1,G2,G3を作り出す。
【0058】図7に分配作成器36の具体的な構成を示
す。第1の分配器37は、3個の第1の入力トランジス
タ201,202,203と3個の第1の分配トランジ
スタ205,206,207によって構成されている。
それぞれの第1の入力トランジスタ201,202,2
03の通電制御端子と電流経路端子対の信号入力端子
は、切換作成器34の3相の切換電流信号D1,D2,
D3がそれぞれ供給される電流流入流出端子側に接続さ
れている。第1の入力トランジスタ201,202,2
03の電流経路端子対の信号出力端子は共通接続されて
いる。第1の分配トランジスタ205,206,207
の電流信号入力端子側は共通接続され、共通接続端子側
に電流供給器30の第1の供給電流信号C1が入力され
る。第1の分配トランジスタ205,206,207の
通電制御端子側は、3相の切換電流信号D1,D2,D
3がそれぞれ供給される電流流入流出端子側に接続され
ている。これにより、3個の第1の分配トランジスタ2
05,206,207は、その電流信号出力端子側から
3相の第1の分配電流信号E1,E2,E3を出力す
る。
【0059】また、第1の入力トランジスタ201,2
02,203と第1の分配トランジスタ205,20
6,207は同じ型のトランジスタを使用している。こ
こでは、第1の入力トランジスタ201,202,20
3と第1の分配トランジスタ205,206,207に
PNP型バイポーラトランジスタを使用している。第1
の入力トランジスタの通電制御端子はベース端子,電流
経路端子対の信号入力端子はコレクタ端子,電流経路端
子対の信号出力端子はエミッタ端子にしている。第1の
分配トランジスタの通電制御端子はベース端子,電流信
号入力端子はエミッタ端子,電流信号出力端子はコレク
タ端子にしている。
【0060】第2の分配器38は、3個の第2の入力ト
ランジスタ211,212,213と3個の第2の分配
トランジスタ215,216,217によって構成され
ている。それぞれの第2の入力トランジスタ211,2
12,213の通電制御端子と電流経路端子対の信号入
力端子は、切換作成器34の3相の切換電流信号D1,
D2,D3がそれぞれ供給される電流流入流出端子側に
接続されている。第2の入力トランジスタ211,21
2,213の電流経路端子対の信号出力端子は共通接続
されている。第2の分配トランジスタ215,216,
217の電流信号入力端子側は共通接続され、共通接続
端子側に電流供給器30の第2の供給電流信号C2が入
力される。第2の分配トランジスタ215,216,2
17の通電制御端子側は、3相の切換電流信号D1,D
2,D3がそれぞれ供給される電流流入流出端子側に接
続されている。
【0061】これにより、3個の第2の分配トランジス
タ215,216,217は、その電流信号出力端子側
から3相の第2の分配電流信号G1,G2,G3を出力
する。また、第2の入力トランジスタ211,212,
213と第2の分配トランジスタ215,216,21
7は同じ型のトランジスタを使用している。さらに、第
1の入力トランジスタ201,202,203のトラン
ジスタの型を第2の入力トランジスタ211,212,
213のトランジスタの型とは極性が異なるようにして
いる。ここでは、第2の入力トランジスタ211,21
2,213と第2の分配トランジスタ215,216,
217にNPN型バイポーラトランジスタを使用してい
る。第2の入力トランジスタの通電制御端子はベース端
子,電流経路端子対の信号入力端子はコレクタ端子,電
流経路端子対の信号出力端子はエミッタ端子にしてい
る。第2の分配トランジスタの通電制御端子はベース端
子,電流信号入力端子はエミッタ端子,電流信号出力端
子はコレクタ端子にしている。さらに、基準電圧源22
0,トランジスタ221,222は所定電圧供給部を構
成し、第1の入力トランジスタ201,202,203
の共通接続端に第1の直流電圧を供給し、第2の入力ト
ランジスタ211,212,213の共通接続端に第2
の直流電圧を供給している。
【0062】これにより、切換電流信号D1が負極側電
流のときには、第1の入力トランジスタ201に電流を
通電し、第2の入力トランジスタ211には電流が流れ
ない。また、切換電流信号D1が正極側電流のときに
は、第2の入力トランジスタ211に電流を通電し、第
1の入力トランジスタ201には電流が流れない。すな
わち、切換電流信号D1の極性に応じて第1の入力トラ
ンジスタ201と第2の入力トランジスタ211に相補
的に滑らかな電流を供給し、第1の入力トランジスタ2
01と第2の入力トランジスタ211に同時に電流が流
れることはない。
【0063】同様に、切換電流信号D2が負極側電流の
ときに第1の入力トランジスタ202に電流を通電し、
正極側電流のときに第2の入力トランジスタ212に電
流を通電する。同様に、切換電流信号D3が負極側電流
のときに第1の入力トランジスタ203に電流を通電
し、正極側電流のときに第2の入力トランジスタ213
に電流を通電する。
【0064】第1の分配器37の第1の分配トランジス
タ205,206,207は、第1の入力トランジスタ
201,202,203に流れる3相電流に応動して、
第1の供給電流信号C1をそれぞれの電流信号出力端子
側に分配し、3相の第1の分配電流信号E1,E2,E
3を作り出す。従って、3相の第1の分配電流信号E
1,E2,E3は3相の切換電流信号D1,D2,D3
の負極側電流に応動して滑らかに変化し、分配電流信号
E1,E2,E3の合成値は第1の供給電流信号C1に
等しくなる。図12(b)に第1の分配電流信号E1,
E2,E3の波形を示す。第1の分配器37は、第1の
供給電流信号C1を回転体1の回転移動に伴って1相分
もしくは2相分に交互に分配し、電気的に互いに120
゜の位相差を有する3相の第1の分配電流信号E1,E
2,E3を出力する。
【0065】同様に、第2の分配器38の第2の分配ト
ランジスタ215,216,217は、第2の入力トラ
ンジスタ211,212,213に流れる3相電流に応
動して、第2の供給電流信号C2をそれぞれの電流信号
出力端子側に分配し、3相の第2の分配電流信号G1,
G2,G3を作り出す。従って、3相の第2の分配電流
信号G1,G2,G3は3相の切換電流信号D1,D
2,D3の正極側電流に応動して滑らかに変化し、分配
電流信号G1,G2,G3の合成値は第2の供給電流信
号C2に等しくなる。図12(c)に第2の分配電流信
号G1,G2,G3の波形を示す。第2の分配器38
は、第2の供給電流信号C2を回転体1の回転移動に伴
って1相分もしくは2相分に交互に分配し、電気的に互
いに120゜の位相差を有する3相の第2の分配電流信
号G1,G2,G3を出力する。
【0066】第1の分配電流信号E1と第2の分配電流
信号G1は180゜の位相差を有し、相補的に滑らかに
変化する(E1とG1は必ず一方が零になる)。同様
に、第1の分配電流信号E2と第2の分配電流信号G2
は180゜の位相差を有し、相補的に滑らかに変化する
(E2とG2は必ず一方が零になる)。同様に、第1の
分配電流信号E3と第2の分配電流信号G3は180゜
の位相差を有し、相補的に滑らかに変化する(E3とG
3は必ず一方が零になる)。
【0067】図3の第1の分配器37の第1の分配電流
信号E1,E2,E3は、それぞれ第1の電流増幅器4
1,42,43に入力される。第1の電流増幅器41,
42,43は、それぞれ第1の分配電流信号E1,E
2,E3を所定倍の電流増幅して第1の増幅電流信号F
1,F2,F3を作りだす。
【0068】図8に第1の電流増幅手段に相当する第1
の電流増幅器41,42,43の具体的な構成を示す。
第1の電流増幅器41は、トランジスタ231,232
による初段のカレントミラー回路と、トランジスタ23
3,234と抵抗235,236による次段のカレント
ミラー回路を縦続接続した第1の増幅部カレントミラー
回路により構成している。トランジスタ231と232
のエミッタ面積は等しくされ、初段のカレントミラー回
路の電流増幅率は1倍にされている。また、トランジス
タ233と234のエミッタ面積比を50倍、抵抗23
6と235の抵抗比を50倍にして、次段のカレントミ
ラー回路では50倍の電流増幅率で所定の増幅を行う。
【0069】同様に、第1の電流増幅器42は、トラン
ジスタ241,242,243,244と抵抗245,
246による第1の増幅部カレントミラー回路によって
構成され、50倍の電流増幅率で所定の増幅を行う。同
様に、第1の電流増幅器43は、トランジスタ251,
252,253,254と抵抗255,256による第
1の増幅部カレントミラー回路よって構成され、50倍
の電流増幅率で所定の増幅を行う。これにより、第1の
電流増幅器41,42,43は、3相の第1の分配電流
信号E1,E2,E3をそれぞれ50倍に増幅し、3相
の第1の増幅電流信号F1,F2,F3を出力する。
【0070】図3の第2の分配器38の第2の分配電流
信号G1,G2,G3は、それぞれ第2の電流増幅器4
5,46,47に入力される。第2の電流増幅手段に相
当する第2の電流増幅器45,46,47は、それぞれ
第2の分配電流信号G1,G2,G3を所定倍の電流増
幅して第2の増幅電流信号H1,H2,H3を作りだ
し、高電圧出力器51の高電位点Vuから各第2のパワ
ー増幅器15,16,17に供給する。高電圧出力器5
1は高周波パルス信号に応動して昇圧用コンデンサに充
電・蓄積させることにより、直流電源50の正極端子側
電位Vccよりも高い高電位点電位Vuを作り出す。
【0071】高電圧出力器51の高電位点Vuから第2
のパワー増幅器15,16,17の第2のNMOS型パ
ワー部カレントミラー回路の各通電制御端子側に第2の
増幅電流信号H1,H2,H3を供給し、第2の電流増
幅器45,46,47の出力用トランジスタの飽和を防
ぎ、第2のNMOS型パワートランジスタ65,66,
67をフルオン動作させる。ここに、NMOS型トラン
ジスタのフルオン動作とは、トランジスタの電流流入端
子側と電流流出端子側の間が極めて小さく、抵抗性の電
圧降下を生じている状態を意味する。
【0072】図9に第2の電流増幅器45,46,47
と高電圧出力器51の具体的な構成を示す。第2の電流
増幅器45は、トランジスタ261,262と抵抗26
3,264による第2の増幅部カレントミラー回路によ
り構成されている。トランジスタ261と262のエミ
ッタ面積比を50倍、抵抗264と263の抵抗比を5
0倍にして、第2の電流増幅器45は50倍の電流増幅
率で所定の増幅を行う。
【0073】同様に、第2の電流増幅器46は、トラン
ジスタ271,272と抵抗273,274による第2
の増幅部カレントミラー回路によって構成され、50倍
の電流増幅率で増幅を行う。同様に、第2の電流増幅器
47は、トランジスタ281,282と抵抗283,2
84による第2の増幅部カレントミラー回路によって構
成され、50倍の電流増幅率で増幅を行う。これによ
り、第2の電流増幅器45,46,47は、3相の第2
の分配電流信号G1,G2,G3をそれぞれ50倍に増
幅し、3相の第2の増幅電流信号H1,H2,H3を出
力する。
【0074】高電圧出力器51は、100kHz程度の
高周波パルス信号Paを出力するパルス発生回路421
と、第1の昇圧用コンデンサ411と、第2の昇圧用コ
ンデンサ412と、ダイオード425〜428からなる
第1の電圧制限回路と、ダイオード429からなる第2
の電圧制限回路を含んで構成されている。パルス発生回
路421のパルス信号Paに応動してインバータ回路4
22がディジタル的に変化する。インバータ回路422
が”La”(直流電源50の負極端子側電位)のときに
ダイオード423を介して第1の昇圧用コンデンサ41
1が充電される。インバータ回路422が”Ha”(直
流電源50の正極端子側電位)に変わると、第1の昇圧
用コンデンサ411に蓄積された電荷は、ダイオード4
24を介して第2の昇圧用コンデンサ412に移され、
第2の昇圧用コンデンサ412を充電・蓄積する。その
結果、第2の昇圧用コンデンサ412の端子には、直流
電源50の正極端子側電位Vccよりも高電位になる高
電位点電位Vuが出力される。高電位点電位Vuは第2
の電流増幅器45,46,47に出力されている。
【0075】また、第2の昇圧用コンデンサ412への
充電を続けると、高電位点の電圧Vuが非常に高くな
り、集積回路化されたトランジスタやダイオードの耐圧
破壊を起こす恐れがある。そこで、ダイオード425〜
428による第1の電圧制限回路を設け、高電位点電圧
Vuが所定値以上にならないように制限する。耐圧破壊
の恐れが無い場合には、第1の電圧制限回路を無くして
良い。
【0076】また、第2の増幅電流信号H1,H2,H
3は第2の昇圧用コンデンサ412の電荷を放電させる
ように作用する。起動時などの大電流動作が長時間続く
と、第2の昇圧用コンデンサ412の放電量が多くな
り、高電圧出力器51の出力電圧点の電位Vuが著しく
低下する恐れがある。そこで、ダイオード429による
第2の電圧制限回路を設けて、高電圧出力器51の高電
位点電圧Vuが直流電源50の正極端子側電位Vccよ
り大幅に小さくならないように制限する。モータは短時
間に安定な制御状態になり、必要電流値は小さくなる。
従って、第2の電圧制限回路は通常制御時には動作しな
い。なお、電位低下の恐れが無い場合には、第2の電圧
制限回路を無くして良い。
【0077】図2の電流検出手段に相当する電流検出器
21は、直流電源50の供給する通電電流Igを検出
し、通電電流Igに応動した電流検出信号Agを出力す
る。スイッチング制御手段に相当するスイッチング制御
器22は、動作切換器94の動作切換信号Dhが”L”
のときには、指令信号Adと電流検出信号Agの比較結
果に直接的に応動して制御パルス信号Y1,Y2,Y3
を生成する。これにより、第1のパワー増幅器11,1
2,13の通電制御端子側をオン・オフ動作させ、第1
のNMOS型パワートランジスタ61,62,63をオ
ン・オフの高周波スイッチング動作させる。スイッチン
グ制御器22は、動作切換器94の動作切換信号Dh
が”H”のときには、制御パルス信号Y1,Y2,Y3
をオフ(無通電状態)にする。
【0078】図10に電流検出器21とスイッチング制
御器22の具体的な構成を示す。電流検出器21は、直
流電源50の電流供給路に挿入された電流検出用の抵抗
311によって構成され、抵抗311に生じる電圧降下
により直流電源50の通電電流Igを検出し、電流検出
信号Agを出力する。
【0079】まず、動作切換器94の動作切換信号Dh
が”L”のときの動作を説明する。トランジスタ351
はオフになる。図10に示すスイッチング制御器22の
比較回路331は、指令信号Adと電流検出信号Agを
比較した比較出力信号Crを得る。トリガ発生回路33
2は、100kHz程度の高周波のトリガパルス信号D
pを出力し、状態保持回路333を所定時間間隔毎に繰
り返しトリガする。状態保持回路333は、トリガパリ
ス信号Dpの立ち上がりエッジにおいてスイッチング制
御信号Wを”Lb”(低電位状態)に変化させ、比較出
力信号Crの立ち上がりエッジにおいてスイッチング制
御信号Wを”Hb”(高電位状態)に変化させる。スイ
ッチング制御信号Wが”Lb”のときには、制御トラン
ジスタ341,342,343は同時にオフになり、制
御パルス信号Y1,Y2,Y3はオフ(無通電状態)に
なる。このとき、第1のパワー増幅器11,12,13
はそれぞれ第1の増幅電流信号F1,F2,F3を電流
増幅動作し、コイル2,3,4に負極性電流を供給する
電流路を形成する。
【0080】スイッチング制御信号Wが”Hb”のとき
には、制御トランジスタ341,342,343は同時
にオンになり、制御パルス信号Y1,Y2,Y3はオン
(電流通電状態)になる。このとき、第1のパワー増幅
器11,12,13の通電制御端子側への入力電流が零
になり、第1のNMOSパワートランジスタ61,6
2,63はすべて同時にオフ状態になる。このようにし
て、第1のパワー増幅器11,12,13はスイッチン
グ制御信号Wによりオン状態とオフ状態をスイッチング
制御され、コイルへの駆動電流を指令信号Adに応動す
るように制御している。これについて説明する。
【0081】トリガパルス信号Dpの立ち上がりエッジ
によって状態保持回路333のスイッチング制御信号W
が”Lb”に変化したときには、第1の分配器37によ
って選択分配された第1の分配電流信号E1,E2,E
3が零でない相の第1のパワー増幅器のパワー部カレン
トミラー回路が通電状態になる。たとえば、第1の分配
電流信号E1のみが選択されている場合を考えると、第
1のパワー増幅器11の第1のNMOS型パワートラン
ジスタ61が通電状態になる。第1のNMOS型パワー
トランジスタ61は、コイル2に駆動電流I1の負極側
電流を十分に供給するために、フルオン状態になる。こ
こに、NMOS型トランジスタのフルオン状態とは、電
流流入端子側と電流流出端子側が極めて小さな抵抗性の
電圧降下を生じる状態である。
【0082】コイルのインダクタンス作用によって、コ
イル2の駆動電流I1の負極側電流値は徐々に増加す
る。従って、直流電源50の供給する通電電流Igも増
加し、電流検出器21の電流検出信号Agは大きくな
る。電流検出信号Agが指令信号Adより大きくなった
瞬間に、比較回路331の比較出力信号Crが立ち上が
りエッジを発生し、状態保持回路333のスイッチング
制御信号Wは”Hb”に変化する。スイッチング制御信
号Wが”Hb”になると、第1のパワー増幅器11,1
2,13の通電制御端子側がオフになり、第1のNMO
S型パワートランジスタ61,62,63はすべて同時
にオフ状態になる。ここに、NMOS型トランジスタの
オフ状態とは、電流流入端子側から電流流出端子側にか
けて電流を流さない状態である。このとき、コイル2の
インダクタンスの作用によってコイル2の電力供給端子
側の駆動電圧をパルス的に急激に大きくし、第2のパワ
ー増幅器15の第2のパワーダイオード65dを通る電
流路を形成する。
【0083】その結果、コイル2の駆動電流I1の負極
側電流値は徐々に小さくなる。少しの時間を経過した後
に、トリガパルス信号Dpの次の立ち上がりエッジが到
来し、上述のスイッチング動作を繰り返す。これによ
り、所定の時間間隔毎に繰り返し発生するトリガパルス
信号Dp及び指令信号と電流検出信号の比較結果に応動
して、第1のパワー増幅器を高周波スイッチング動作さ
せている。その結果、スイッチング周波数は100kH
z程度の高周波になるので、コイルの駆動電流の高周波
リップル分は非常に小さくなる。
【0084】このようにして、直流電源50の通電電流
Igを指令信号Adに応動した値に制御し、コイル2,
3,4への駆動電流を制御する。第1のパワー増幅器の
第1のNMOS型パワートランジスタのオン時の通電電
流は、直流電源50の通電電流Igを超えることはな
い。従って、指令信号Adに応動した第1の供給電流信
号C1を分配増幅して第1のパワー増幅器に供給するこ
とにより、第1のパワー増幅器の第1のパワートランジ
スタを確実にオン状態にスイッチング動作させることが
できる。また、第1の供給電流信号C1を必要最低限な
値にすることにより、第1の増幅電流信号による電力損
失を低減している。
【0085】さらに、回転体1の回転に伴って第1の分
配電流信号を1相分もしくは2相分に交互に滑らかに分
配しているので、電流路の切換は滑らかになる。たとえ
ば、第1の分配電流信号E1,E2に分配している場合
を考える。トリガパルス信号Dpの立ち上がりエッジに
よって状態保持回路333のスイッチング制御信号W
が”Lb”に変化したときには、第1のパワー増幅器1
1の第1のNMOS型パワートランジスタ61と第1の
パワー増幅器12の第1のNMOS型パワートランジス
タ62が通電状態になる。
【0086】第1の分配電流信号E1に応動して第1の
NMOS型パワートランジスタ61はフルオン状態もし
くはハーフオン状態になり、コイル2の駆動電流I1の
負極側電流を供給する電流路を形成する。第1の分配電
流信号E2に応動して第1のNMOS型パワートランジ
スタ62はフルオン状態もしくはハーフオン状態にな
り、コイル3の駆動電流I2の負極側電流を供給する電
流路を形成する。第1の分配電流信号E1,E2の内で
大きい方が供給されている側の第1のパワー増幅器の第
1のNMOS型パワートランジスタはフルオン状態にな
り、小さい方が供給されている方の第1のパワー増幅器
の第1のNMOS型パワートランジスタはフルオン状態
もしくはハーフオン状態になる。ここにNMOSトラン
ジスタのハーフオン状態とは、能動領域において増幅動
作を行っている状態である。このときパワー部カレント
ミラー回路は電流増幅動作を行う。コイル2,3の駆動
電流I1,I2の負極側電流の合成値が、直流電源50
の通電電流Igになる。コイルのインダクタンス作用に
よって、通電電流Igは徐々に大きくなる。
【0087】図10において、電流検出信号Agが指令
信号Adより大きくなると、比較出力信号Crが立ち上
がりエッジを発生し、スイッチング制御信号Wが”H
b”に変化する。制御パルス信号Y1,Y2,Y3がオ
ン(電流通電状態)になり、図4の第1のパワー増幅器
11,12,13の通電制御端子側をオフ状態(低電圧
状態)にスイッチングし、第1のNMOS型パワートラ
ンジスタ61,62,63はすべて同時にオフ状態にな
る。コイル2のインダクタンス作用によって、コイル2
の電力供給端子側の駆動電圧をパルス的に急激に大きく
し、第2のパワー増幅器15の第2のパワーダイオード
65dを通る電流路を形成する。コイル3のインダクタ
ンス作用によって、コイル3の電力供給端子側の駆動電
圧をパルス的に急激に大きくし、第2のパワー増幅器1
6の第2のパワーダイオード66dを通る電流路を形成
する。
【0088】コイル2の駆動電流I1の負極側電流値及
びコイル3の駆動電流I2の負極側電流値は徐々に小さ
くなる。少しの時間を経過した後に、トリガパルス信号
Dpの次の立ち上がりエッジが到来し、上述のスイッチ
ング動作を繰り返す。このようにして、第1の分配電流
信号E1,E2の変化に伴って、コイル2,3の駆動電
流I1,I2の負極側電流値は滑らかにその値を変化さ
せる。その結果、コイル2,3への電流路は滑らかに切
り換わっていく。他の相の電流路の切換も同様である。
なお、第1の供給電流信号C1を指令信号Adに応動し
た必要最小限の値に小さくしているので、指令信号Ad
が変化した場合にも常に滑らかな電流路の切り換え動作
を行っている。すなわち、モータ起動時の大電流動作時
でも、安定な速度制御時の小電流動作時でも、常に滑ら
かな駆動電流がコイルに供給される。
【0089】図4の第2のパワー増幅器15,16,1
7は、図3の第2の分配器38によって選択分配された
第2の分配電流信号G1,G2,G3に応動した電流を
常に流している。たとえば、第2の分配電流信号G2の
みが選択されている場合を考えると、第2のパワー増幅
器16の第2のNMOS型パワートランジスタ66が通
電状態になる。第2のNMOS型パワートランジスタ6
6はコイル3に駆動電流I2の正極側電流を十分に供給
するために、フルオン状態になる。直流電源50の通電
電流Igおよびコイルへの合成供給電流は指令信号Ad
に応動した値に制御されている。従って、指令信号Ad
に応動した第2の供給電流信号C2を分配増幅して第2
のパワー増幅器に供給することにより、第2のパワー増
幅器の第2のNMOS型パワートランジスタを確実にフ
ルオン状態にすることができる。また、指令信号Adに
応動して第2の供給電流信号C2を必要最低限の値にす
ることにより、第2の増幅電流信号による電力損失を低
減している。
【0090】さらに、回転体1の移動に伴って第2の分
配電流信号を1相分もしくは2相分に交互に滑らかに分
配しているので、電流路の切換は滑らかになる。たとえ
ば、第2の分配電流信号G2,G3に分配している場合
を考える。第2のパワー増幅器16の第2のNMOS型
パワートランジスタ66と第2のパワー増幅器17の第
2のNMOS型パワートランジスタ67が通電状態にな
る。第2の分配電流信号G2に応動して第2のNMOS
型パワートランジスタ66はフルオン状態もしくはハー
フオン状態になり、コイル3の駆動電流I2の正極側電
流を供給する。第2の分配電流信号G3に応動して第2
のNMOS型パワートランジスタ67はフルオン状態も
しくはハーフオン状態になり、コイル4の駆動電流I3
の正極側電流を供給する。
【0091】第2の分配電流信号G2,G3の内で大き
い電流が供給されている第2のパワー増幅器における第
2のNMOS型パワートランジスタはフルオン状態にな
り、小さい電流が供給されている第2のパワー増幅器に
おける第2のNMOS型パワートランジスタはフルオン
状態もしくはハーフオン状態になる。従って、第2の分
配電流信号G2,G3の変化に伴って、コイル3,4の
駆動電流I2,I3の正極側電流値は滑らかにその値を
変化させる。その結果、コイル3,4への電流路の切り
換え動作は滑らかになる。他の相の電流路の切換も同様
である。なお、第2の供給電流信号C2を指令信号Ad
に応動して必要最小限の値に小さくしているので、指令
信号Adが変化した場合にも常に滑らかな電流路の切り
換え動作を行っている。
【0092】このようにして、動作切換器94の動作切
換信号Dhが”L”のときには、第1のパワー増幅器1
1,12,13の第1のパワー部カレントミラー回路が
オン・オフの高周波スイッチング動作しながら滑らかに
電流路を切り換え、第2のパワー増幅器15,16,1
7の第2のパワー部カレントミラー回路はアナログ的に
動作しながら滑らかに電流路を切り換えている。また、
指令器20の指令信号Adに応動して直流電源50の通
電電流Ig及びコイルへの合成供給電流を制御し、コイ
ル2,3,4への駆動電流を制御している。なお、コイ
ル2,3,4への駆動電圧は高周波スイッチングされた
パルス的な電圧になる。
【0093】次に、図2の動作切換器94の動作切換信
号Dhが”H”のときの動作を説明する。図10のスイ
ッチング制御器22のトランジスタ351がオンにな
り、制御トランジスタ341,342,343はオフに
なる。その結果、スイッチング制御器22の制御パルス
信号Y1,Y2,Y3はオフ(無通電状態)になる。ま
た、図6の電流供給器30のスイッチ回路155はSa
側に接続され、指令信号Adと電流検出信号Agの比較
結果に応動した第1の供給電流信号C1と第2の供給電
流信号C2が出力される。
【0094】図4の第1のパワー増幅器11,12,1
3は、第1の分配器37によって第1の供給電流信号C
1を選択分配された第1の分配電流信号E1,E2,E
3に応動した電流をアナログ的に流している。たとえ
ば、第1の分配電流信号E1のみが選択されている場合
を考えると、第1のパワー増幅器11の第1のNMOS
型パワートランジスタ61が通電状態になる。第1のパ
ワー増幅器11の第1のパワー部カレントミラー回路
は、第1の分配電流信号E1に応動した第1の増幅電流
信号F1を通電制御端子側に入力され、第1の増幅電流
信号F1を増幅してコイル2に駆動電流I1の負極側電
流を供給する。駆動電流I1の負極側電流は直流電源5
0の通電電流Igになり、電流検出器21は通電電流I
gに応動した電流検出信号Agを得る。電流供給器30
は、指令信号Adと電流検出信号Agを比較し、その比
較結果に応動して第1の供給電流信号C1をアナログ的
に変化させる。これにより、直流電源50の通電電流I
gは指令信号Adに応動した値にアナログ的に制御され
る。
【0095】さらに、回転体1の回転移動に伴って第1
の分配電流信号を1相分もしくは2相分に交互に滑らか
に分配しているので、電流路の切換は滑らかになる。た
とえば、第1の分配電流信号E1,E2に分配している
場合を考える。第1のパワー増幅器11の第1のNMO
S型パワートランジスタ61と第1のパワー増幅器12
の第1のNMOS型パワートランジスタ62が通電状態
になる。第1のパワー増幅器11の第1のパワー部カレ
ントミラー回路は、第1の分配電流信号E1に応動した
第1の増幅電流信号F1を通電制御端子側に入力され、
第1の増幅電流信号F1をアナログ的に電流増幅してコ
イル2に駆動電流I1の負極側電流を供給する。
【0096】第1のパワー増幅器12の第1のパワー部
カレントミラー回路は、第1の分配電流信号E2に応動
した第1の増幅電流信号F2を通電制御端子側に入力さ
れ、第1の増幅電流信号F2をアナログ的に電流増幅し
てコイル3に駆動電流I2の負極側電流を供給する。駆
動電流I1と駆動電流I2の合成供給電流は直流電源5
0の通電電流Igになり、電流検出器21は通電電流I
gに応動した電流検出信号Agを得る。
【0097】電流供給器30は、指令信号Adと電流検
出信号Agを比較し、その比較結果に応動して第1の供
給電流信号C1を変化させる。これにより、直流電源5
0の通電電流Ig及びコイルへの合成供給電流は指令信
号Adに応動した値にアナログ的に制御される。従っ
て、第1の分配電流信号E1,E2の変化に伴って、コ
イル2,3の駆動電流I1,I2の負極側電流値は滑ら
かにその値を変化させる。その結果、コイル2,3への
電流路の切り換え動作は滑らかになる。他の相の電流路
の切換も同様である。
【0098】第2のパワー増幅器15,16,17は、
第2の分配器38によって第2の供給電流信号C2を選
択分配された第2の分配電流信号G1,G2,G3に応
動した電流をアナログ的に流している。たとえば、第2
の分配電流信号G2のみが選択されている場合を考える
と、第2のパワー増幅器16の第2のパワー部カレント
ミラー回路は、第2の分配電流信号G2を増幅した第2
の増幅電流信号H2が通電制御端子側に入力され、第2
のNMOS型パワートランジスタ66が通電状態にな
る。ここで、第2の供給電流信号C2は第1の供給電流
信号C1よりも大きくされているので、第2のNMOS
型パワートランジスタ66はコイル3に駆動電流I2の
正極側電流を十分に供給するために、フルオン状態にな
る。
【0099】さらに、回転体1の回転移動に伴って第2
の分配電流信号を1相分もしくは2相分に交互に滑らか
に分配しているので、電流路の切換は滑らかになる。た
とえば、第2の分配電流信号G2,G3に分配している
場合を考える。第2のパワー増幅器16の第2のNMO
S型パワートランジスタ66と第2のパワー増幅器17
の第2のNMOS型パワートランジスタ67が通電状態
になる。第2のパワー増幅器16の第2のパワー部カレ
ントミラー回路は、第2の分配電流信号G2に応動した
第2の増幅電流信号H2が通電制御端子側に入力され、
第2のNMOS型パワートランジスタ66をフルオン状
態もしくはハーフオン状態にし、コイル3の駆動電流I
2の正極側電流を供給する。
【0100】第2のパワー増幅器17の第2のパワー部
カレントミラー回路は、第2の分配電流信号G3に応動
した第2の増幅電流信号H3が通電制御端子側に入力さ
れ、第2のNMOS型パワートランジスタ67をフルオ
ン状態もしくはハーフオン状態にし、コイル4の駆動電
流I3の正極側電流を供給する。第2の分配電流信号G
2,G3の内で大きい方が供給されている側の第2のパ
ワー増幅器の第2のNMOS型パワートランジスタはフ
ルオン状態になり、小さい方が供給されている方の第2
のパワー増幅器の第2のNMOS型パワートランジスタ
はフルオン状態もしくはハーフオン状態になる。従っ
て、第2の分配電流信号G2,G3の変化に伴って、コ
イル3,4の駆動電流I2,I3の正極側電流値は滑ら
かにその値を変化させる。その結果、コイル3,4への
電流路の切り換え動作は滑らかになる。他の相の電流路
の切換も同様である。
【0101】このようにして、動作切換器94の動作切
換信号Dhが”H”のときには、第1のパワー増幅器1
1,12,13の第1のパワー部カレントミラー回路が
アナログ的に動作しながら滑らかに電流路を切り換え、
第2のパワー増幅器15,16,17の第2のパワー部
カレントミラー回路はアナログ的に動作しながら滑らか
に電流路を切り換えている。また、指令器20の指令信
号Adに応動して直流電源50の通電電流Ig及びコイ
ルへの合成供給電流を制御し、コイル2,3,4への駆
動電流をアナログ的に制御している。
【0102】図4の第1のパワー増幅器11,12,1
3の第1のNMOS型パワートランジスタ61,62,
63と第2のパワー増幅器15,16,17の第2のN
MOS型パワートランジスタ65,66,67は、指令
器20や電流検出器21やスイッチング制御器22や電
流供給器30や切換作成器34や分配作成器36や第1
の電流増幅器41,42,43や第2の電流増幅器4
5,46,47や高電圧出力器51や動作切換器94の
所要のトランジスタや抵抗等の半導体素子と一緒に、単
一のシリコン基板上に接合分離されて集積回路化されて
いる。
【0103】図11に集積回路の構造の一例を示す。P
型シリコン基板上に所要のN+ 層やN- 層やP+ 層やP
- 層等を拡散させて各種のトランジスタを形成してい
る。番号591は、二重拡散NMOS型電界効果トラン
ジスタの例であり、第1のNMOS型パワートランジス
タや第2のNMOS型パワートランジスタとして使用す
る。番号592は、NPN型バイポーラトランジスタの
例であり、信号増幅トランジスタとして使用する。番号
593は、PNP型バイポーラトランジスタの例であ
り、信号増幅トランジスタとして使用する。番号594
は、PチャンネルおよびNチャンネルのCMOS型電界
効果トランジスタの例であり、論理信号処理に使用す
る。また、各トランジスタの間は、アース電位(0V)
に接続されたシリコン基板と同電位になるP層によって
接合分離される。接合分離された集積回路は、誘電分離
された集積回路と比較して、低コストの製造プロセスを
用いて、小さな1チップ基板上に多数のパワー用トラン
ジスタ素子や信号用トランジスタを高密度に集積化でき
る。すなわち、安価に集積回路化できる。なお、具体的
なマスク配置は設計事項であり、詳細な説明を省略す
る。
【0104】次に、図1のディスク装置と図2〜図4の
モータの全体的な動作について説明する。まず、動作切
換器94の動作切換信号が”L”のときについて、説明
する。モータ部駆動ブロック91は駆動電圧のスイッチ
ング動作を行ってモータ部アクチュエータ82のコイル
に駆動電流を供給し、トラッキング部駆動ブロック92
は駆動電圧のスイッチング動作を行ってトラッキング部
アクチュエータ85のコイルに駆動電流を供給する。ま
た、情報処理ブロック93はヘッド部87からの出力信
号の信号処理動作を停止し、情報出力信号Ehを無効に
する。
【0105】モータ部駆動ブロック91の動作について
説明する。切換作成器34は、滑らかに変化する3相の
切換電流信号D1,D2,D3を作りだし、分配作成器
36の第1の分配器37と第2の分配器38に供給す
る。電流供給器30は、指令信号Adに比例もしくは略
比例した第1の供給電流信号C1と第2の供給電流信号
C2を出力する。第1の分配器37は、電流供給器30
の第1の供給電流信号C1を3相の切換電流信号D1,
D2,D3に応動して分配し、3相の第1の分配電流信
号E1,E2,E3を出力する。第1の電流増幅器4
1,42,43は、それぞれ第1の分配電流信号E1,
E2,E3を所定倍に電流増幅し、第1の増幅電流信号
F1,F2,F3を出力し、第1のパワー増幅器11,
12,13の各通電制御端子側に供給する。
【0106】第1のパワー増幅器11,12,13の第
1のパワー部カレントミラー回路の通電制御端子側は、
スイッチング制御器22のスイッチング制御信号Wに応
動した制御パルス信号Y1,Y2,Y3によってオン・
オフの高周波スイッチング動作される。スイッチング制
御信号Wが”Lb”のときには、第1のパワー増幅器1
1,12,13はそれぞれ第1の増幅電流信号F1,F
2,F3を電流増幅し、3相のコイル2,3,4に駆動
電流I1,I2,I3の負極側電流を供給する電流路を
形成する。スイッチング制御信号Wが”Hb”のときに
は、第1のパワー増幅器11,12,13の第1のNM
OS型パワートランジスタ61,62,63はすべてオ
フになる。このとき、3相のコイル2,3,4に駆動電
流I1,I2,I3の負極側電流を供給する電流路は、
第2のパワー増幅器15,16,17の第2のパワーダ
イオード65d,66d,67dによって形成される。
その結果、コイルへの駆動電流は連続的に変化し、滑ら
かな駆動電流が供給される。
【0107】電流検出器21は直流電源50の通電電流
Igを検出し、通電電流Igに応動した電流検出信号A
gを出力する。スイッチング制御器22は、指令器20
の指令信号Adと電流検出器21の電流検出信号Agの
両者を比較し、その比較結果に直接的に応動してスイッ
チング制御信号Wを変化させ、第1のパワー増幅器1
1,12,13の第1のNMOS型パワートランジスタ
61,62,63および第1のパワー部カレントミラー
回路を同時にオフさせる。その結果、第1の分配電流信
号によって通電状態となる第1のパワー増幅器が高周波
スイッチング動作を行ない、直流電源50の通電電流I
gおよびコイルへの合成供給電流を指令信号Adに応動
した値にスイッチング制御する。なお、電流供給器30
と第1の分配器37と第1の電流増幅器41,42,4
3は第1の分配制御ブロックを形成し、第1のパワー増
幅器11,12,13の第1のNMOS型パワートラン
ジスタ61,62,63の通電を分配制御している。又
スイッチング周波数が高いので、駆動電流の高周波リッ
プル分は非常に小さくなっている。
【0108】一方、第2の分配器38は、電流供給器3
0の第2の供給電流信号C2を3相の切換電流信号D
1,D2,D3に応動して分配し、3相の第2の分配電
流信号G1,G2,G3を出力する。第2の電流増幅器
45,46,47は、それぞれ第2の分配電流信号G
1,G2,G3を所定倍に電流増幅し、第2の増幅電流
信号H1,H2,H3を出力し、第2のパワー増幅器1
5,16,17の第2のパワー部カレントミラー回路の
各通電制御端子側に供給する。第2のパワー増幅器1
5,16,17の第2のNMOS型パワートランジスタ
65,66,67は、それぞれ第2の増幅電流信号H
1,H2,H3を電流増幅し、3相のコイル2,3,4
に駆動電流I1,I2,I3の正極側電流を供給する電
流路を滑らかに切り換える。すなわち、電流供給器30
と第2の分配器38と第2の電流増幅器45,46,4
7は第2の分配制御ブロックを形成し、第2のパワー増
幅器15,16,17の第2のNMOS型パワートラン
ジスタ65,66,67の通電分配を制御している。
【0109】従って、第1のパワー増幅器11,12,
13によるコイル2,3,4への電流路の切換が滑らか
に行われ、第2のパワー増幅器15,16,17による
コイル2,3,4への電流路の切換が滑らかに行われ、
コイル2,3,4への駆動電流I1,I2,I3は滑ら
かに変化する。また、コイルへの合成供給電流は指令信
号Adに応動して制御されている。その結果、発生駆動
力の脈動が小さくなり、モータ部分の発生する騒音・振
動は著しく小さくなる。更に第1のパワー増幅器がオン
・オフの高周波スイッチング動作しているので、第1の
パワー増幅器及び第2のパワー増幅器の電力損失は著し
く小さくなる。即ちモータの電力効率は極めて良い。
【0110】また、第1の分配器37と第2の分配器3
8の動作によって、同一相の第1の分配電流信号と第2
の分配電流信号は相補的に流れる(同時に流れる事がな
い)ので、第1のパワー増幅器の第1のNMOS型パワ
ートランジスタと第2のパワー増幅器の第2のNMOS
型パワートランジスタも相補的に動作する。従って、滑
らかに連続的に変化する両方向の駆動電流がコイルに供
給される。その結果、モータの発生駆動力の脈動は大幅
に小さくなり、騒音・振動は小さくなる。また、同一相
の第1のパワートランジスタと第2のパワートランジス
タによる短絡電流は生じない。その結果、パワートラン
ジスタの電流破壊が生じることはない。
【0111】次に、図1の動作切換器94の動作切換信
号Dhが”H”のときの動作について説明する。モータ
部駆動ブロック91は駆動電圧をアナログ的に変化させ
てモータ部アクチュエータ82のコイルに駆動電流を供
給し、トラッキング部駆動ブロック92は駆動電圧をア
ナログ的に変化させてトラッキング部アクチュエータ8
5のコイルに駆動電流を供給する。このとき、情報処理
ブロック93はヘッド部87からの出力信号の信号処理
動作を実行し、情報出力信号Ehを有効にする。
【0112】モータ部駆動ブロック91の動作について
説明する。切換作成器34は、滑らかに変化する3相の
切換電流信号D1,D2,D3を作りだし、分配作成器
36の第1の分配器37と第2の分配器38に供給す
る。電流供給器30は、指令信号Adと電流検出信号A
gの比較結果に応動した第1の供給電流信号C1と第2
の供給電流信号C2を出力する。第1の分配器37は、
3相の切換電流信号D1,D2,D3に応動して電流供
給器30の第1の供給電流信号C1を分配し、3相の第
1の分配電流信号E1,E2,E3を出力する。第1の
電流増幅器41,42,43は、それぞれ第1の分配電
流信号E1,E2,E3を所定倍に電流増幅し、第1の
増幅電流信号F1,F2,F3を出力し、第1のパワー
増幅器11,12,13の各通電制御端子側に供給す
る。第1のパワー増幅器11,12,13の第1のパワ
ー部カレントミラー回路は、第1の増幅電流信号F1,
F2,F3を電流増幅し、3相のコイル2,3,4に駆
動電流I1,I2,I3の負極側電流をアナログ的に供
給する。
【0113】電流検出器21は直流電源50の通電電流
Igを検出し、通電電流Igに応動した電流検出信号A
gを出力する。電流供給器30は、指令器20の指令信
号Adと電流検出器21の電流検出信号Agの両者を比
較し、その比較結果に応動した第1の供給電流信号C1
と第2の供給電流信号C2を出力する。その結果、第1
の分配電流信号によって通電状態となる第1のパワー増
幅器がアナログ的に動作し、直流電源50の通電電流I
gおよびコイルへの合成供給電流を指令信号Adに応動
した値にアナログ的に制御する。なお、第1の分配制御
ブロック(電流供給器30と第1の分配器37と第1の
電流増幅器41,42,43)は、第1のパワー増幅器
11,12,13の第1のNMOS型パワートランジス
タ61,62,63の通電を分配制御している。
【0114】一方、第2の分配器38は、3相の切換電
流信号D1,D2,D3に応動して電流供給器30の第
2の供給電流信号C2を分配し、3相の第2の分配電流
信号G1,G2,G3を出力する。第2の電流増幅器4
5,46,47は、それぞれ第2の分配電流信号G1,
G2,G3を所定倍に電流増幅し、第2の増幅電流信号
H1,H2,H3を出力し、第2のパワー増幅器15,
16,17の第2のパワー部カレントミラー回路の各通
電制御端子側に供給する。第2のパワー増幅器15,1
6,17の第2のNMOS型パワートランジスタ65,
66,67は、それぞれ第2の増幅電流信号H1,H
2,H3を電流増幅し、3相のコイル2,3,4に駆動
電流I1,I2,I3の正極側電流をアナログ的に供給
する電流路を滑らかに切り換える。すなわち、第2の分
配制御ブロック(電流供給器30と第2の分配器38と
第2の電流増幅器45,46,47)は、第2のパワー
増幅器15,16,17の第2のNMOS型パワートラ
ンジスタ65,66,67の通電分配を制御している。
【0115】第1の分配器37の第1の分配電流信号の
滑らかな変化に応動して、第1のパワー増幅器11,1
2,13の第1のNMOS型パワートランジスタ61,
62,63はアナログ的に動作し、コイル2,3,4へ
の駆動電流I1,I2,I3は滑らかに変化する。ま
た、第2の分配器38の第2の分配電流信号の滑らかな
変化に応動して、第2のパワー増幅器15,16,17
の第2のNMOS型パワートランジスタ65,66,6
7はアナログ的に動作し、コイル2,3,4への駆動電
流I1,I2,I3は滑らかに変化する。従って、第1
のパワー増幅器11,12,13と第2のパワー増幅器
15,16,17によるコイル2,3,4への電流路の
切換が滑らかに行われ、3相の駆動電流I1,I2,I
3の脈動が小さくなる。また、コイルへの合成供給電流
は指令信号Adに応動して制御されている。その結果、
発生駆動力の脈動が小さくなり、モータ部分の発生する
騒音・振動は著しく小さくなる。なお、このときの第1
の分配制御ブロックと第2の分配制御ブロックは、第1
のNMOS型パワートランジスタ61,62,63と第
2のNMOS型パワートランジスタ65,66,67を
アナログ的に動作させるアナログ制御ブロックを形成し
ている。
【0116】また、第1の分配器37と第2の分配器3
8の動作によって、同一相の第1の分配電流信号と第2
の分配電流信号は相補的に流れる(同時に流れる事がな
い)ので、第1のパワー増幅器の第1のNMOS型パワ
ートランジスタと第2のパワー増幅器の第2のNMOS
型パワートランジスタも相補的に動作する。従って、滑
らかに連続的に変化する両方向の駆動電流がコイルに供
給される。その結果、モータの発生駆動力の脈動は大幅
に小さくなり、騒音・振動は小さくなる。また、同一相
の第1のパワートランジスタと第2のパワートランジス
タによる短絡電流は生じない。その結果、パワートラン
ジスタの電流破壊が生じることはない。
【0117】本実施の形態では、信頼性の高い情報再生
を行うディスク装置の消費電力を大幅に削減している。
これについて説明する。ディスク装置は常時ディスク8
1からの情報を再生しているわけではない。そこで、デ
ィスク装置が再生を必要としない場合に、動作切換器9
4の動作切換信号Dhを”L”にして、モータ部駆動ブ
ロック91やトラッキング部駆動ブロック92や情報処
理ブロック93の動作を選択的に切り換えさせた。すな
わち、モータ部駆動ブロック91によって駆動電圧をス
イッチングさせてモータ部アクチュエータ82に電力を
供給し、ディスク81を所定の回転速度で回転させなが
ら、その消費電力を低減した。
【0118】また、トラッキング部駆動ブロック92に
よって駆動電圧をスイッチングさせてトラッキング部ア
クチュエータ85に電力を供給し、ヘッド部87を所定
のトラッキング位置に保つように駆動しながら、その消
費電力を低減した。さらに、情報処理ブロック93の回
路処理動作を停止させて(電源電圧の供給を停止した場
合も含む)、その消費電力を低減した。このとき、情報
処理ブロック93の情報出力信号Ehは無効にされてい
る。従って、ディスク装置の待機時の消費電力は大幅に
削減される。また、モータ部駆動ブロック91やトラッ
キング部駆動ブロック92のスイッチング動作によって
高電力のスイッチングノイズが発生するけれども、情報
処理ブロック93が信号処理を停止しているので、情報
出力信号Ehは無効にされ、ディスク装置はスイッチン
グノイズによる誤動作は生じない。
【0119】次に、ディスク装置がディスク81からの
情報再生を行う場合に、動作切換器94の動作切換信号
Dhを”H”にして、モータ部駆動ブロック91やトラ
ッキング部駆動ブロック92や情報処理ブロック93の
動作を選択的に切り換える。すなわち、モータ部駆動ブ
ロック91によってアナログ的な駆動電圧をモータ部ア
クチュエータ82に供給し、ディスク81を所定の回転
速度で回転制御する。また、トラッキング部駆動ブロッ
ク92によってアナログ的な駆動電圧をトラッキング部
アクチュエータ85に供給し、ヘッド部87を所定のト
ラッキング位置に制御する。さらに、情報処理ブロック
93は回路処理動作を実行し、ヘッド部87の再生信号
Chに応動した情報出力信号Ehを出力する。このと
き、情報処理ブロック93の情報出力信号Ehは有効に
されている。従って、モータ部駆動ブロック91やトラ
ッキング部駆動ブロック92がアナログ的に動作し、ス
イッチングノイズを発生しないので、情報処理ブロック
93は正確で信頼性の高い情報出力信号Ehを出力でき
る。
【0120】また、本実施の形態のモータ(モータ部ア
クチュエータ82とモータ部駆動ブロック92)では、
動作切換器94の動作切換信号Dhが”L”のときに、
第1のパワー増幅器の第1のNMOS型パワートランジ
スタを高周波スイッチング動作させているので、第1の
パワー増幅器の電力損失は小さい。第2のパワー増幅器
の第2のNMOS型パワートランジスタをオン動作させ
ているので、第2のパワー増幅器の電力損失は少ない。
従って、電力効率の良いモータになる。さらに、第1の
供給電流信号C1と第2の供給電流信号C2を指令信号
Adに比例もしくは略比例して変化させ、第1のパワー
増幅器や第2のパワー増幅器への入力電流による電力損
失も小さくしている。
【0121】また、本実施の形態のモータでは、第1の
供給電流信号C1を回転体1の回転移動に伴って1相分
もしくは2相分に交互に分配し、立ち上がり傾斜部分お
よび立ち下がり傾斜部分において滑らかに変化する3相
の第1の分配電流信号および3相の第1の増幅電流信号
を作り出し、第1のパワー増幅器の第1のパワー部カレ
ントミラー回路に供給した。これにより、第1のパワー
増幅器11,12,13の第1のNMOS型パワートラ
ンジスタ61,62,63は高周波スイッチング動作し
ながら、コイル2,3,4への駆動電流I1,I2,I
3の負極側電流を滑らかに変化させる。また、第2の供
給電流信号C2を回転体1の回転移動に伴って1相分も
しくは2相分に交互に分配し、立ち上がり傾斜部分およ
び立ち下がり傾斜部分において滑らかに変化する3相の
第2の分配電流信号および3相の第2の増幅電流信号を
作り出し、第2のパワー増幅器の第2のパワー部カレン
トミラー回路に供給した。これにより、第2のパワー増
幅器15,16,17の第2のNMOS型パワートラン
ジスタ65,66,67は、コイル2,3,4への駆動
電流I1,I2,I3の正極側電流を滑らかに変化させ
る。その結果、駆動電流の脈動が大幅に小さくなり、モ
ータ部分の騒音・振動は著しく小さくなる。さらに、第
1の供給電流信号C1と第2の供給電流信号C2を指令
信号Adに比例もしくは略比例して変化させ、指令信号
Adの変化に伴ってコイルへの供給電流が変化しても、
常に滑らかな電流路の切り換えを実現している。
【0122】また、本実施の形態のモータでは、直流電
源50の通電電流Igを電流検出器21にて検出し、指
令信号Adと電流検出器21の出力信号Agを比較し、
その比較結果に応動して第1のパワー増幅器を高周波ス
イッチング制御する。これにより、指令信号Adに応動
した正確な通電電流Ig及びコイルへの合成供給電流を
3相のコイル2,3,4に分配供給でき、指令信号Ad
によりモータ発生駆動力を正確に制御できる。また、ト
リガパルス信号Dpの繰り返しタイミングにおいて第1
のパワー増幅器をオン状態にし、指令信号Adと電流検
出器21の出力信号Agの比較結果に直接的に応動して
第1のパワー増幅器を同時にオフ状態に変えるので、極
めて簡単な構成によって通電電流Igの制御が実現でき
る。すなわち、回転体1の回転移動に伴って1相分もし
くは2相分の第1のパワー増幅器がオン状態になってい
るが、オフにするときには3相分の第1のパワー増幅器
11,12,13を同時にオフ状態にすればよいので、
構成が簡単である。また、高周波スイッチングのタイミ
ング管理が1個であるから、電流検出器21による電流
検出動作が安定になる。
【0123】本実施の形態では、集積回路化に好適のモ
ータ構成になっている。パワー素子としてパワートラン
ジスタとその寄生素子として形成されるパワーダイオー
ドを使用して構成しているので、製造コストが安く、小
さなチップ上に集積回路化することが可能である。ま
た、指令器20,電流検出器21,スイッチング制御器
22,電流供給器30,切換作成器34,分配作成器3
6(第1の分配器37と第2の分配器38),3個の第
1の電流増幅器41,42,43,3個の第2の電流増
幅器45,46,47,高電圧出力器51,動作切換器
94等の所要の半導体素子(トランジスタや抵抗等)
を、パワートランジスタと同一チップ上に高密度に集積
回路化できる。
【0124】また、各パワー素子における発熱を極めて
小さくし、集積回路化に適した構成にしている。動作切
換信号Dhが”L”のときには、第1のパワートランジ
スタや第2のパワートランジスタはスイッチング動作や
フルオン動作しながら電流路を形成しているので、第1
のパワートランジスタや第2のパワートランジスタや第
1のパワーダイオードや第2のパワーダイオードにおけ
る電力損失・発熱が極めて小さい。また、動作切換信号
Dhが”H”になるときには、モータは安定な回転速度
制御状態にあり、コイルに供給する駆動電流の大きさは
小さい。そのため、アナログ動作しても第1のパワート
ランジスタや第2のパワートランジスタの電力損失・発
熱は小さい。従って、これらのパワー素子を1チップに
集積回路化しても、熱破壊を起こすことはない。
【0125】また、本実施の形態のモータでは、集積回
路の接合分離部分を含んだ寄生トランジスタの動作を防
止している。集積回路の接合分離部分は直流電源の負極
端子側電位(アース電位)に接続される。集積回路に内
蔵されたトランジスタの出力端子電位がアース電位より
もダイオード順方向電圧分低くなると、寄生トランジス
タが動作し、他のトランジスタ素子から電流を抜き取る
現象が生じる。そのため、集積回路動作に支障をきた
し、動作異常が生じてしまう。本実施の形態のモータで
は、第1のNMOS型パワートランジスタだけを高周波
スイッチング動作させ、コイルに電流を供給する構成に
した。第1のNMOS型パワートランジスタの電流流出
端子側は直流電源の負極端子側に接続されているので、
第1のパワートランジスタの電流流入端子側電位および
電流流出端子側電位はアース電位以下にならない。従っ
て、集積回路の接合分離部分を含めた寄生的なトランジ
スタが動作しない。これは、モータコイルに大電流を供
給するパワー素子を集積回路化する上で、極めて重要な
事項である。これにより、3相のコイルへの電流路を電
子的に滑らかに切り換えるモータ回路を、寄生トランジ
スタ素子の動作を心配することなく1チップのシリコン
基板上に集積回路化することを可能にした。
【0126】なお、本実施の形態では、第1のパワー増
幅器11,12,13と第2のパワー増幅器15,1
6,17と指令器20と電流検出器21とスイッチング
制御器22と電流供給器30と切換作成器34と分配作
成器36(第1の分配器37と第2の分配器38)と第
1の電流増幅器41,42,43と第2の電流増幅器4
5,46,47と高電圧出力器51と動作切換器94に
よって、3相の負荷(コイル2,3,4)への駆動電流
を供給する駆動回路を形成している。
【0127】なお、前述の実施の形態の具体的な構成に
ついては、各種の変形が可能である。たとえば、ディス
ク装置の情報処理ブロック93とヘッド部87が記録動
作もしくは再生動作を行う場合に、動作切換器の動作切
換信号Dhを”H”にし、それ以外の待機時に動作切換
器の動作切換信号Dhを”L”にしても良い。
【0128】また、スイッチング制御器は第1のパワー
増幅器の通電制御端子側をスイッチングしたが、本発明
はそのような場合に限らず、第1のパワー増幅器と第2
のパワー増幅器の両方もしくは第2のパワー増幅器をス
イッチング動作させても良い。
【0129】また、モータのコイルは複数個の部分コイ
ルを直列もしくは並列に接続して構成しても良い。コイ
ルの相数は3相に限定されない。回転体の磁極数は2極
に限定されるものではなく、多極にしても良い。
【0130】また、切換作成器34は、2個の位置検出
素子に限定されるものではなく、3個以上の位置検出素
子を使用しても良い。また、位置検出素子を用いること
なく、たとえば、コイル2,3,4に生じる逆起電力を
利用して、切換信号D1,D2,D3を作り出しても良
い。
【0131】また、分配作成器の第1の分配器や第2の
分配器の構成は、前述の実施の形態に限定されるもので
はない。駆動電流の極性が変化する時に連続的に電流値
を変化させることが騒音・振動を防ぐ意味で好ましい
が、たとえば、同一相の第1の増幅電流信号と第2の増
幅電流信号が同時に零になる期間があり、その相の駆動
電流を零にする時間が存在してもかまわない。
【0132】また、NMOS型パワートランジスタに限
らず、PMOS型パワートランジスタ(PチャンネルM
OS構造の電界効果型トランジスタ)を使用したPMO
S型パワー部カレントミラー回路(PチャンネルMOS
構造の電界効果型トランジスタを用いた電界効果型カレ
ントミラー回路)を用いて第2のパワー増幅器を構成し
ても良い。
【0133】また、パワートランジスタに二重拡散型M
OS−FETトランジスタを用いて、このFETトラン
ジスタに逆接続される寄生ダイオードをパワーダイオー
ドとして使用し、構成を簡素にした。パワーダイオード
はパワートランジスタと一緒に集積回路内に形成するこ
とが可能であるが、必要に応じて、集積回路に外付けし
ても良く、本発明に含まれることは言うまでもない。た
とえば、パワートランジスタに並列にショットキー型の
パワーダイオードを逆接続してもよい。
【0134】また、第1のパワー増幅器の第1のパワー
部カレントミラー回路や第2のパワー増幅器の第2のパ
ワー部カレントミラー回路や第1の電流増幅器の第1の
増幅部カレントミラー回路や第2の電流増幅器の第2の
増幅部カレントミラー回路は、所定の電流増幅率での線
形な電流増幅動作をさせた方が、脈動の少ない駆動電流
をコイルに供給できるので好ましい。しかし、本発明は
そのような場合に限定されるものではない。たとえば、
抵抗を挿入されたカレントミラー回路で構成したり、複
数段のカレントミラー回路を縦続接続して複合カレント
ミラー回路を構成したり、大電流時に電流増幅率が大き
くなるような非線形な電流増幅をするカレントミラー回
路を使用するようにしても良い。また、リーク吸収用の
回路、通電制御端子側の容量に蓄えられていた電荷を放
電する回路等を設けても良い。
【0135】また、制御パルス信号に連動して、第1の
電流増幅器や第2の電流増幅器の入力信号も一緒にオン
・オフさせても良い。
【0136】また、分配作成器や電流供給器や切換作成
器や第1の電流増幅器や第2の電流増幅器やスイッチン
グ制御器や指令器におけるトランジスタやダイオード
を、適時、FETトランジスタ(電界効果トランジス
タ)を用いて構成するようにしても良い。
【0137】なお、集積回路化には、周知の半導体プロ
セスによる1チップ集積回路技術が使用可能であること
は、言うまでもない。たとえば、二重拡散MOS型FE
TトランジスタやバイポーラトランジスタやCMOSト
ランジスタが使用できる1チップ集積回路技術、CMO
Sトランジスタが使用できる1チップ集積回路技術、バ
イポーラトランジスタが使用できる1チップ集積回路技
術、などがある。接合分離技術に限らず、誘電分離技術
を使用しても良い。1チップ内の具体的なトランジスタ
配置は、個々の集積回路設計によって異なるので、詳細
な説明を省略する。
【0138】その他、本発明の主旨を変えずして種々の
変形が可能であり、本発明に含まれることはいうまでも
ない。
【0139】
【発明の効果】本発明のモータでは、動作切換器の動作
切換信号に応動してモータ部駆動ブロックや情報処理ブ
ロックの動作を切り換えた。動作切換信号が”L”の場
合には、モータ部駆動ブロックをスイッチング動作さ
せ、情報処理ブロックの信号処理を停止させることによ
り、モータの消費電力と発生ノイズを大幅に低減できる
効果が得られた。
【0140】また本発明のディスク装置では、上記のモ
ータを用いてディスクを駆動するに際し、動作切換信号
が”H”の場合には、モータ部駆動ブロックをアナログ
的に動作させ、情報処理ブロックの信号処理を実行する
ことにより、ディスクから誤りの少ない信頼性の高い情
報出力信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるディスク装置の全
体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるモータの構成図
(その1)である。
【図3】本発明の実施の形態におけるモータの構成図
(その2)である。
【図4】本発明の実施の形態におけるモータの構成図
(その3)である。
【図5】本実施の形態における切換作成器34の回路図
である。
【図6】本実施の形態における電流供給器30の回路図
である。
【図7】本実施の形態における分配作成器36(第1の
分配器37と第2の分配器38)の回路図である。
【図8】本実施の形態における第1の電流増幅器41,
42,43の回路図である。
【図9】本実施の形態における第2の電流増幅器45,
46,47と高電圧出力器51の回路図である。
【図10】本実施の形態におけるスイッチング制御器2
2の回路図である。
【図11】本実施の形態における集積回路の一例を表す
構造断面図である。
【図12】本実施の形態における切換電流信号D1,D
2,D3と第1の分配電流信号E1,E2,E3と第2
の分配電流信号G1,G2,G3との波形図である。
【図13】従来のモータの構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 回転体 2,3,4 コイル 11,12,13 第1のパワー増幅器 15,16,17 第2のパワー増幅器 20 指令器 21 電流検出器 22 スイッチング制御器 30 電流供給器 34 切換作成器 36 分配作成器 37 第1の分配器 38 第2の分配器 41,42,43 第1の電流増幅器 45,46,47 第2の電流増幅器 50 直流電源 51 高電圧出力器 61,62,63 第1のNMOS型パワートランジス
タ 61d,62d,63d 第1のパワーダイオード 65,66,67 第2のNMOS型パワートランジス
タ 65d,65d,65d 第2のパワーダイオード 71,72,73 NMOS型トランジスタ 75,76,77 NMOS型トランジスタ 81 ディスク 82 モータ部アクチュエータ 83 回転軸 85 トラッキング部アクチュエータ 86 支承部 87 ヘッド部 91 モータ部駆動ブロック 92 トラッキング部駆動ブロック 93 情報処理ブロック 94 動作切換器 100 位置検出部 101 切換信号部 111,112 位置検出素子 150 電圧比較回路 151 電圧電流変換回路 152 定電流源 155 スイッチ回路 220 基準電圧源 222 所定電圧供給部 311 電流検出用の抵抗 331 比較回路 332 トリガ発生回路 352 状態保持回路 421 パルス発生回路 422 インバータ回路 411 第1の昇圧用コンデンサ 412 第2の昇圧用コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深水 新吾 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 上道 秀嗣 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D109 BA01 BA29 BA40 KA01 5H560 AA04 BB04 BB07 BB12 DA02 DB16 DC12 EA05 EB01 EC04 EC07 EC10 ED07 FF02 FF12 FF23 FF28 FF29 JJ10

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク上に記録された情報信号を再生
    するヘッド手段と、 前記ヘッド手段の再生信号に応動した情報出力信号を得
    る情報処理手段と、 前記ディスクを回転駆動する回転体に取り付けられた界
    磁手段と、 前記界磁手段に対して複数相の磁束を発生する複数相の
    コイルと、 電力供給源となる直流電源手段と、 前記直流電源手段の負極端子側から前記コイルへの電流
    路を形成する第1のパワートランジスタをそれぞれ含む
    Q個(Qは2以上の整数)の第1のパワー増幅手段と、 前記直流電源手段の正極端子側から前記コイルへの電流
    路を形成する第2のパワートランジスタをそれぞれ含む
    Q個の第2のパワー増幅手段と、 複数相の切換信号を得る切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記第1のパワ
    ー増幅手段の通電を分配制御する第1の分配制御手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記第2のパワ
    ー増幅手段の通電を分配制御する第2の分配制御手段
    と、 前記ディスクの回転速度に応動した指令信号を出力する
    指令手段と、 前記指令手段の出力信号に応動して前記第1のパワート
    ランジスタと前記第2のパワートランジスタの少なくと
    も一方を高周波スイッチング動作させるスイッチング制
    御手段と、 前記指令信号の出力信号に応動して前記第1のパワート
    ランジスタと前記第2のパワートランジスタをアナログ
    的に動作させるアナログ制御手段と、 前記スイッチング制御手段と前記アナログ制御手段のい
    ずれか一方を選択的に動作させ、前記スイッチング制御
    手段を選択動作させた場合には前記情報処理手段の情報
    出力信号を無効にさせ、前記アナログ制御手段を選択動
    作させた場合において前記情報処理手段の情報出力信号
    を有効にさせる動作切換手段と、を具備することを特徴
    とするディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の分配制御手段と第2の分配制
    御手段は、 前記指令手段の出力信号に応動して変化する第1の供給
    電流信号と第2の供給電流信号を出力する電流供給手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記第1の供給
    電流信号を1相分もしくは2相分に分配し、Q相の第1
    の分配電流信号を出力する第1の分配手段と、 前記第1の分配電流信号を電流増幅してQ相の第1の増
    幅電流信号を得て、Q個の第1のパワー増幅手段の各通
    電制御端子側に各増幅電流信号を供給するQ個の第1の
    電流増幅手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記第2の供給
    電流信号を1相分もしくは2相分に分配し、Q相の第2
    の分配電流信号を出力する第2の分配手段と、 前記第2の分配電流信号を電流増幅してQ相の第2の増
    幅電流信号を得て、Q個の第2のパワー増幅手段の各通
    電制御端子側に各増幅電流信号を供給するQ個の第2の
    電流増幅手段と、を含んで構成されることを特徴とする
    請求項1記載のディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記スイッチング制御手段は、Q個の第
    1のパワートランジスタだけを高周波スイッチング動作
    させることを特徴とする請求項1又は2記載のディスク
    装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のパワー増幅手段は、第1のパ
    ワートランジスタを用いた第1のパワー部カレントミラ
    ー回路を含んで構成され、 前記第2のパワー増幅手段は、第2のパワートランジス
    タを用いた第2のパワー部カレントミラー回路を含んで
    構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項記載のディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記第1のパワー増幅手段は、第1のパ
    ワートランジスタに並列に逆接続された第1のパワーダ
    イオードを有し、 前記第2のパワー増幅手段は、第2のパワートランジス
    タに並列に逆接続された第2のパワーダイオードを有
    し、 前記第1のパワートランジスタと前記第2のパワートラ
    ンジスタに寄生的に内蔵される寄生ダイオードによって
    前記第1のパワーダイオードと前記第2のパワーダイオ
    ードを形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か1項記載のディスク装置。
  6. 【請求項6】 前記動作切換手段は、 前記スイッチング制御手段を選択動作させた場合には前
    記情報処理手段の情報処理動作を停止させて情報出力信
    号を無効にし、前記アナログ制御手段を選択動作させた
    場合において前記情報処理手段の情報処理動作を実行さ
    せて情報出力信号を有効にしたことを特徴とする請求項
    1〜5のいずれか1項記載のディスク装置。
  7. 【請求項7】 ディスク上に記録された情報信号を再生
    するヘッド手段と、 前記ヘッド手段の再生信号を信号処理する情報処理手段
    と、 前記ディスクを回転駆動する回転体に取り付けられた界
    磁手段と、 固定体に配設され、前記界磁手段に対して複数相の磁束
    を発生する複数相のコイルと、 電力供給源となる直流電源手段と、 前記直流電源手段の負極端子側から前記コイルへの電流
    路を形成する第1のパワートランジスタをそれぞれ含む
    Q個(Qは2以上の整数)の第1のパワー増幅手段と、 前記直流電源手段の正極端子側から前記コイルへの電流
    路を形成する第2のパワートランジスタをそれぞれ含む
    Q個の第2のパワー増幅手段と、 複数相の切換信号を得る切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動したQ相の第1の分
    配電流信号を得て、前記第1の分配電流信号に応動した
    電流信号を前記第1のパワー増幅手段の通電制御端子側
    に供給する第1の分配制御手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動したQ相の第2の分
    配電流信号を得て、前記第2の分配電流信号に応動した
    電流信号を前記第2のパワー増幅手段の通電制御端子側
    に供給する第2の分配制御手段と、 前記ディスクの回転速度に応動した指令信号を出力する
    指令手段と、 前記直流電源手段の通電電流に応動した電流検出信号を
    得る電流検出手段と、 前記電流検出手段の出力信号と前記指令手段の出力信号
    の比較結果に応動して前記第1のパワー増幅手段と前記
    第2のパワー増幅手段の少なくとも一方の通電制御端子
    側を高周波スイッチング動作させるスイッチング制御手
    段と、 前記第1のパワー増幅手段と前記第2のパワー増幅手段
    をアナログ的に動作させ、前記電流検出手段の出力信号
    と前記指令手段の出力信号の比較結果に応動して前記第
    1のパワー増幅手段と前記第2のパワー増幅手段の少な
    くとも一方により前記コイルへの合成供給電流を制御す
    るアナログ制御手段と、 前記スイッチング制御手段と前記アナログ制御手段のい
    ずれか一方を選択的に動作させ、前記スイッチング制御
    手段を選択動作させた場合には前記情報処理手段の信号
    処理動作を停止させ、前記アナログ制御手段を選択動作
    させた場合において前記情報処理手段の信号処理動作を
    実行させる動作切換手段と、を具備することを特徴とす
    るディスク装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の分配制御手段と第2の分配制
    御手段は、 前記指令手段の出力信号に応動して変化する第1の供給
    電流信号と第2の供給電流信号を出力する電流供給手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記第1の供給
    電流信号を1相分もしくは2相分に分配し、Q相の第1
    の分配電流信号を出力する第1の分配手段と、 前記第1の分配電流信号を電流増幅してQ相の第1の増
    幅電流信号を得て、Q個の第1のパワー増幅手段の各通
    電制御端子側に各増幅電流信号を供給するQ個の第1の
    電流増幅手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記第2の供給
    電流信号を1相分もしくは2相分に分配し、Q相の第2
    の分配電流信号を出力する第2の分配手段と、 前記第2の分配電流信号を電流増幅してQ相の第2の増
    幅電流信号を得て、Q個の第2のパワー増幅手段の各通
    電制御端子側に各増幅電流信号を供給するQ個の第2の
    電流増幅手段と、を含んで構成されることを特徴とする
    請求項7記載のディスク装置。
  9. 【請求項9】 前記スイッチング制御手段は、Q個の第
    1のパワー増幅手段だけの通電制御端子側を高周波スイ
    ッチング動作させたことを特徴とする請求項7又は8記
    載のディスク装置。
  10. 【請求項10】 前記第1のパワー増幅手段は、第1の
    パワートランジスタを用いた第1のパワー部カレントミ
    ラー回路を含んで構成され、 前記第2のパワー増幅手段は、第2のパワートランジス
    タを用いた第2のパワー部カレントミラー回路を含んで
    構成されることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1
    項記載のディスク装置。
  11. 【請求項11】 回転体に取り付けられた界磁手段と、 固定体に配設され、前記界磁手段に対して複数相の磁束
    を発生する複数相のコイルと、 電力供給源となる直流電源手段と、 前記直流電源手段の負極端子側から前記コイルへの電流
    路を形成する第1のパワートランジスタをそれぞれ含む
    Q個(Qは2以上の整数)の第1のパワー増幅手段と、 前記直流電源手段の正極端子側から前記コイルへの電流
    路を形成する第2のパワートランジスタをそれぞれ含む
    Q個の第2のパワー増幅手段と、 複数相の切換信号を得る切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動したQ相の第1の分
    配電流信号を得て、前記第1の分配電流信号に応動した
    電流信号を前記第1のパワー増幅手段の通電制御端子側
    に供給する第1の分配制御手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動したQ相の第2の分
    配電流信号を得て、前記第2の分配電流信号に応動した
    電流信号を前記第2のパワー増幅手段の通電制御端子側
    に供給する第2の分配制御手段と、 前記回転体の回転速度に応動した指令信号を出力する指
    令手段と、 前記直流電源手段の通電電流に応動した電流検出信号を
    得る電流検出手段と、 前記電流検出手段の出力信号と前記指令手段の出力信号
    の比較結果に応動して前記第1のパワー増幅手段と前記
    第2のパワー増幅手段の少なくとも一方の通電制御端子
    側を高周波スイッチング動作させるスイッチング制御手
    段と、 前記第1のパワー増幅手段と前記第2のパワー増幅手段
    をアナログ的に動作させ、前記電流検出手段の出力信号
    と前記指令手段の出力信号の比較結果に応動して前記第
    1のパワー増幅手段と前記第2のパワー増幅手段の少な
    くとも一方により前記コイルへの合成供給電流を制御す
    るアナログ制御手段と、 前記スイッチング制御手段と前記アナログ制御手段のい
    ずれか一方を選択的に動作させる動作切換手段と、を具
    備することを特徴とするモータ。
  12. 【請求項12】 前記第1の分配制御手段と第2の分配
    制御手段は、 前記指令手段の出力信号に応動して変化する第1の供給
    電流信号と第2の供給電流信号とを出力する電流供給手
    段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記第1の供給
    電流信号を1相分もしくは2相分に分配し、Q相の第1
    の分配電流信号を出力する第1の分配手段と、 前記第1の分配電流信号を電流増幅してQ相の第1の増
    幅電流信号を得て、Q個の第1のパワー増幅手段の各通
    電制御端子側に各増幅電流信号を供給するQ個の第1の
    電流増幅手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記第2の供給
    電流信号を1相分もしくは2相分に分配し、Q相の第2
    の分配電流信号を出力する第2の分配手段と、 前記第2の分配電流信号を電流増幅してQ相の第2の増
    幅電流信号を得て、Q個の第2のパワー増幅手段の各通
    電制御端子側に各増幅電流信号を供給するQ個の第2の
    電流増幅手段と、を含んで構成されることを特徴とする
    請求項11記載のモータ。
  13. 【請求項13】 前記スイッチング制御手段は、Q個の
    第1のパワー増幅手段だけの通電制御端子側を高周波ス
    イッチング動作させたことを特徴とする請求項11又は
    12記載のモータ。
  14. 【請求項14】 前記第1のパワー増幅手段は、第1の
    パワートランジスタを用いた第1のパワー部カレントミ
    ラー回路を含んで構成され、 前記第2のパワー増幅手段は、第2のパワートランジス
    タを用いた第2のパワー部カレントミラー回路を含んで
    構成されたことを特徴とする請求項11〜13のいずれ
    か1項記載のモータ。
  15. 【請求項15】 前記第1のパワー増幅手段は、第1の
    パワートランジスタに並列に逆接続された第1のパワー
    ダイオードを有し、 前記第2のパワー増幅手段は、第2のパワートランジス
    タに並列に逆接続された第2のパワーダイオードを有
    し、 前記第1のパワートランジスタと前記第2のパワートラ
    ンジスタに寄生的に内蔵される寄生ダイオードによって
    前記第1のパワーダイオードと前記第2のパワーダイオ
    ードを形成したことを特徴とする請求項11〜14のい
    ずれか1項記載のモータ。
  16. 【請求項16】 前記第1のパワー増幅手段の第1のパ
    ワートランジスタおよび前記第2のパワー増幅手段の第
    2のパワートランジスタを、前記パワー増幅手段以外の
    半導体素子と同一のチップに形成したことを特徴とする
    請求項11〜15のいずれか1項記載のモータ。
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