JP2002125386A - モータ - Google Patents

モータ

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JP2002125386A
JP2002125386A JP2001264440A JP2001264440A JP2002125386A JP 2002125386 A JP2002125386 A JP 2002125386A JP 2001264440 A JP2001264440 A JP 2001264440A JP 2001264440 A JP2001264440 A JP 2001264440A JP 2002125386 A JP2002125386 A JP 2002125386A
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Makoto Goto
誠 後藤
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動や騒音や消費電力を低減したモータをも
つディスク装置、および、モータを提供する。 【解決手段】 第1のパワー増幅器11〜13の第1の
電界効果型パワートランジスタと第2のパワー増幅器1
5〜17の第2の電界効果型パワートランジスタのいず
れかをディスク1bの回転速度に応動して高周波スイッ
チング動作させながら、直流電源50から3相のコイル
2〜4への電流路を滑らかに切り換える。これにより、
パワートランジスタの電力損失を低減して消費電力を小
さくし、コイルへの駆動電流を滑らかにして駆動力の脈
動を小さくする。その結果、ディスク1bを低振動・低
騒音・低消費電力に回転駆動し、ディスク1bからの再
生信号の乱れを小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転するディスク
の信号再生や信号記録を行うディスク装置と、ディスク
装置などへの使用に好適なモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置(DVD装置、CD装
置、等)や磁気ディスク装置(HDD装置、FDD装
置、等)などのようなディスク装置では、複数個のトラ
ンジスタにより電子的に電流路を切り換えるモータを含
んで構成されている。図40にディスク装置などに用い
られる従来のモータを示し、その動作について簡単に説
明する。ロータ2011は永久磁石による界磁部を有
し、ロータ2011の回転に応動して、位置検出器20
41は2組の3相の電圧信号K1,K2,K3とK4,
K5,K6を発生する。第1の分配器2042は電圧信
号K1,K2,K3に応動した3相の下側通電制御信号
L1,L2,L3を作りだし、下側のNPN型パワート
ランジスタ2021,2022,2023のベースに供
給し、NPN型パワートランジスタ2021,202
2,2023の通電を制御する。
【0003】第2の分配器2043は電圧信号K4,K
5,K6に応動した3相の上側通電制御信号M1,M
2,M3を作りだし、上側のPNP型パワートランジス
タ2025,2026,2027のベースに供給し、P
NP型パワートランジスタ2025,2026,202
7の通電を制御する。これにより、3相のコイル201
2,2013,2014に3相の駆動電圧を供給する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の構成で
は、下記の各種の問題があった。まず、従来の構成で
は、NPN型パワートランジスタ2021,2022,
2023およびPNP型パワートランジスタ2025,
2026,2027は、そのエミッタ−コレクタ間の電
圧をアナログ的に制御し、コイル2012,2013,
2014に必要な振幅の駆動電流を供給している。各パ
ワートランジスタの残留電圧が大きく、この残留電圧と
パワートランジスタの通電電流の積によって、大きな電
力損失が生じていた。特に、コイルへの駆動電流が大き
いので、電力損失は著しく大きかった。そのため、ディ
スク装置やモータの電力効率は極めて悪かった。
【0005】コストダウンのためには、トランジスタや
抵抗類を1チップの集積回路(IC)にまとめることが
有効である。しかし、パワートランジスタの電力損失・
発熱が大きく、集積回路化が難しかった。特に、コイル
への駆動電流が大きいので、パワートランジスタの発熱
により集積回路の熱破壊を生じる恐れも大きい。また、
熱破壊を防止するために放熱板を取り付けた場合には、
コストと体積の増加が大きかった。また、近年のディス
ク装置では、高密度ディスクの再生や記録を行うため
に、ディスクの振動や騒音を小さくすることが強く要望
されてきた。しかし、従来の構成では、パワートランジ
スタの急峻な切り換えに伴ってコイルにスパイク電圧が
生じ、駆動電流の脈動を生じ、それによる発生駆動力の
脈動で、ディスクの振動や騒音が大きくなっていた。
【0006】DVD−ROMやCD−ROMのような光
ディスク装置やHDDやFDDのような磁気ディスク装
置では、特に、振動や騒音および発熱を小さくすること
が要望されている。高品位の音声・映像信号をディジタ
ル的に記録された光ディスクまたは磁気ディスクから情
報信号を再生するディスク装置では、再生機構から発生
する振動がディスク回転速度のジッタを生じ、ディジタ
ル再生信号のビット誤りを多くするという問題がある。
再生機構の騒音が大きいと、音声・映像再生信号の鑑賞
(たとえば、再生された映画の鑑賞)を妨害するという
問題がある。また、記録可能ディスクは熱に弱いため、
記録可能ディスクの記録時または再生時のディスク温度
を下げる必要があり、ディスク装置の発熱・消費電力を
極力小さくしなければならない。以上の種々の問題を解
決することが、この種のディスク装置、および、モータ
における課題であった。本発明の目的は、上記の課題を
それぞれまたは同時に解決したディスク装置やモータを
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のモータの構成で
は、移動体と、3相のコイルと、2つの出力端子を有
し、直流電圧を供給する電圧供給手段と、前記電圧供給
手段の一方の出力端子側と前記3相のコイルの一つへの
電流路を形成する第1のパワートランジスタをそれぞれ
含む3個の第1のパワー増幅手段と、前記電圧供給手段
の他方の出力端子側と前記3相のコイルの一つへの電流
路を形成する第2のパワートランジスタをそれぞれ含む
3個の第2のパワー増幅手段と、切換信号を作りだす切
換作成手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動して
前記3個の第1のパワー増幅手段の動作を制御する第1
の分配制御手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動
して前記3個の第2のパワー増幅手段の動作を制御する
第2の分配制御手段と、指令信号を出力する指令手段
と、3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記
第2のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパ
ワートランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイ
ッチング動作させるスイッチング動作手段と、を具備す
るモータであって、前記スイッチング動作手段は、前記
電圧供給手段から前記3相のコイルに供給する通電電流
に応動した電流検出信号を得る電流検出手段と、前記電
流検出信号と前記指令信号に応動して前記3個の第1の
パワー増幅手段と前記3個の第2のパワー増幅手段のう
ちで少なくとも1個のパワー増幅手段を高周波スイッチ
ング動作させるスイッチング制御手段と、を含んで構成
され、前記3個の第1のパワー増幅手段のうちで少なく
とも1個の第1のパワー増幅手段は、前記第1のパワー
トランジスタとして第1の電界効果型パワートランジス
タを含んで構成され、前記第1の分配制御手段は、立ち
上がり傾斜部分と立ち下がり傾斜部分のうちの少なくと
も一方の傾斜部分において実質的に滑らかに変化する少
なくとも1つの電流信号を作成し、前記少なくとも1つ
の電流信号を前記少なくとも1個の第1のパワー増幅手
段の通電制御端子側に供給するように構成されている。
【0008】このように構成することにより、第1のパ
ワー増幅手段と第2のパワー増幅手段のうちで少なくと
も1個のパワー増幅手段を指令信号に応動して高周波ス
イッチング動作させ、パワー増幅手段における電力損失
を大幅に低減し、モータの消費電力を格段に小さくし
た。電流検出手段により電圧供給手段から3相のコイル
に供給される通電電流に応動した電流検出信号を得て、
電流検出信号と指令信号に応動して3個の第1のパワー
増幅手段と3個の第2のパワー増幅手段のうちで少なく
とも1個のパワー増幅手段を高周波スイッチング動作さ
せた。さらに、第1のパワー増幅手段の第1のパワート
ランジスタを電界効果型パワートランジスタによって構
成し、立ち上がり傾斜部分と立ち下がり傾斜部分のうち
の少なくとも一方の傾斜部分において実質的に滑らかに
変化する電流信号を第1のパワー増幅手段の通電制御端
子側に供給することにより、3相のコイルへの電流路の
滑らかな切換を可能にした。これにより、発生駆動力の
脈動を大幅に低減し、モータ振動や騒音を小さくした。
すなわち、騒音と振動と消費電力が小さい、高性能なモ
ータを実現できる。
【0009】また、本発明の別の観点のモータの構成で
は、移動体と、3相のコイルと、2つの出力端子を有
し、直流電圧を供給する電圧供給手段と、前記電圧供給
手段の一方の出力端子側と前記3相のコイルの一つへの
電流路を形成する第1のパワートランジスタをそれぞれ
含む3個の第1のパワー増幅手段と、前記電圧供給手段
の他方の出力端子側と前記3相のコイルの一つへの電流
路を形成する第2のパワートランジスタをそれぞれ含む
3個の第2のパワー増幅手段と、切換信号を作りだす切
換作成手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動して
前記3個の第1のパワー増幅手段の動作を制御する第1
の分配制御手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動
して前記3個の第2のパワー増幅手段の動作を制御する
第2の分配制御手段と、指令信号を出力する指令手段
と、3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記
第2のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパ
ワートランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイ
ッチング動作させるスイッチング動作手段と、を具備す
るモータであって、前記第1の分配制御手段は、それぞ
れが電気角で120度よりも大きな角度幅を有する第1
の3相の信号を作りだし、前記第1の3相の信号に応動
して前記3個の第1のパワー増幅手段の動作を制御する
構成にされ、前記第2の分配制御手段は、それぞれが電
気角で120度よりも大きな角度幅を有する第2の3相
の信号を作りだし、前記第2の3相の信号に応動して前
記3個の第2のパワー増幅手段の動作を制御する構成に
され、前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手段
から前記3相のコイルに供給される通電電流に応動した
電流検出信号を得る電流検出手段と、前記電流検出信号
と前記指令信号に応動して前記3個の第1のパワー増幅
手段をパルス的に同時にオフ状態にさせるスイッチング
制御手段と、を含んで構成されている。
【0010】このように構成することにより、第1のパ
ワー増幅手段と第2のパワー増幅手段のうちで少なくと
も1個のパワー増幅手段を指令信号に応動して高周波ス
イッチング動作させ、パワー増幅手段における電力損失
を大幅に低減し、モータの消費電力を格段に小さくし
た。また、電気角で120度よりも大きな角度幅を有す
る第1の3相の信号に応動して3個の第1のパワー増幅
手段の動作を制御し、電気角で120度よりも大きな角
度幅を有する第2の3相の信号に応動して3個の第2の
パワー増幅手段の動作を制御している。電流検出手段に
より電圧供給手段から3相のコイルに供給される通電電
流に応動した電流検出信号を得て、電流検出信号と指令
信号に応動して3個の第1のパワー増幅手段をパルス的
に同時にオフ状態にさせることにより、3相のコイルへ
の電流路の滑らかな切換を可能にした。これにより、発
生駆動力の脈動を大幅に低減し、モータ振動や騒音を小
さくした。すなわち、騒音と振動と消費電力が小さい、
高性能なモータを実現できる。
【0011】また、本発明のさらに別の観点のモータの
構成では、移動体と、3相のコイルと、2つの出力端子
を有し、直流電圧を供給する電圧供給手段と、前記電圧
供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイルの一つ
への電流路を形成する第1のパワートランジスタをそれ
ぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、前記電圧供給
手段の他方の出力端子側と前記3相のコイルの一つへの
電流路を形成する第2のパワートランジスタをそれぞれ
含む3個の第2のパワー増幅手段と、切換信号を作りだ
す切換作成手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動
して前記3個の第1のパワー増幅手段の動作を制御する
第1の分配制御手段と、前記切換作成手段の出力信号に
応動して前記3個の第2のパワー増幅手段の動作を制御
する第2の分配制御手段と、指令信号を出力する指令手
段と、3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前
記第2のパワートランジスタのうちで少なくとも1個の
パワートランジスタを前記指令信号に応動して高周波ス
イッチング動作させるスイッチング動作手段と、を具備
するモータであって、前記第1の分配制御手段は、それ
ぞれが電気角で120度よりも大きな角度幅を有する第
1の3相の信号を作りだし、前記第1の3相の信号に応
動して前記3個の第1のパワー増幅手段の動作を制御す
る構成にされ、前記第2の分配制御手段は、それぞれが
電気角で120度よりも大きな角度幅を有する第2の3
相の信号を作りだし、前記第2の3相の信号に応動して
前記3個の第2のパワー増幅手段の動作を制御する構成
にされ、前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手
段から前記3相のコイルに供給される通電電流をパルス
的にし、前記通電電流のピーク値を前記切換作成手段の
出力信号に応動して変化させるように構成されている。
【0012】このように構成することにより、第1のパ
ワー増幅手段と第2のパワー増幅手段のうちで少なくと
も1個のパワー増幅手段を指令信号に応動して高周波ス
イッチング動作させ、パワー増幅手段における電力損失
を大幅に低減し、モータの消費電力を格段に小さくし
た。また、電気角で120度よりも大きな角度幅を有す
る第1の3相の信号に応動して3個の第1のパワー増幅
手段の動作を制御し、電気角で120度よりも大きな角
度幅を有する第2の3相の信号に応動して3個の第2の
パワー増幅手段の動作を制御している。また、電圧供給
手段から3相のコイルに供給される通電電流をパルス的
にし、パルス電流のピーク値を切換作成手段の出力信号
に応動して変化させることにより、3相のコイルへの電
流路を滑らかな切換えて、正弦波的な駆動電流をコイル
に供給することを可能にした。これにより、発生駆動力
の脈動を大幅に低減し、モータ振動や騒音を小さくし
た。すなわち、騒音と振動と消費電力が小さい、高性能
なモータを実現できる。
【0013】また、本発明のさらに別の観点のモータの
構成では、移動体と、3相のコイルと、2つの出力端子
を有し、直流電圧を供給する電圧供給手段と、前記電圧
供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイルの一つ
への電流路を形成する第1のパワートランジスタをそれ
ぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、前記電圧供給
手段の他方の出力端子側と前記3相のコイルの一つへの
電流路を形成する第2のパワートランジスタをそれぞれ
含む3個の第2のパワー増幅手段と、切換信号を作りだ
す切換作成手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動
して前記3個の第1のパワー増幅手段の動作を制御する
第1の分配制御手段と、前記切換作成手段の出力信号に
応動して前記3個の第2のパワー増幅手段の動作を制御
する第2の分配制御手段と、指令信号を出力する指令手
段と、3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前
記第2のパワートランジスタのうちで少なくとも1個の
パワートランジスタを前記指令信号に応動して高周波ス
イッチング動作させるスイッチング動作手段と、を具備
するモータであって、前記第1の分配制御手段は、それ
ぞれが電気角で120度よりも大きな角度幅を有する第
1の3相の信号を作りだし、前記第1の3相の信号に応
動して前記3個の第1のパワー増幅手段の動作を制御す
る構成にされ、前記第2の分配制御手段は、それぞれが
電気角で120度よりも大きな角度幅を有する第2の3
相の信号を作りだし、前記第2の3相の信号に応動して
前記3個の第2のパワー増幅手段の動作を制御する構成
にされ、前記3個の第1のパワー増幅手段はそれぞれ、
前記第1のパワートランジスタとして第1の電界効果型
パワートランジスタを含んで構成され、前記3個の第2
のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第2のパワートラン
ジスタとして第2の電界効果型パワートランジスタを含
んで構成され、前記スイッチング動作手段は、前記電圧
供給手段から前記3相のコイルに供給される通電電流に
応動した電流検出信号を得る電流検出手段と、前記電流
検出信号と前記指令信号に応動したスイッチング制御信
号を作成し、前記スイッチング制御信号に応動して前記
3個の第1のパワー増幅手段と前記3個の第2のパワー
増幅手段のうちで少なくとも1個のパワー増幅手段を高
周波スイッチング動作させるスイッチング制御手段と、
を含んで構成され、前記第1の分配制御手段は、2個の
前記第1のパワー増幅手段による前記3相のコイルへの
電流路の切換動作期間において、一方の前記第1のパワ
ー増幅手段の前記第1の電界効果型パワートランジスタ
をフルオン状態にてオン動作させている間に、他方の前
記第1のパワー増幅手段の前記第1の電界効果型パワー
トランジスタをハーフオン状態またはフルオン状態にて
オン動作させるように構成されている。
【0014】このように構成することにより、第1のパ
ワー増幅手段と第2のパワー増幅手段のうちで少なくと
も1個のパワー増幅手段を指令信号に応動して高周波ス
イッチング動作させ、パワー増幅手段における電力損失
を大幅に低減し、モータの消費電力を格段に小さくし
た。また、電気角で120度よりも大きな角度幅を有す
る第1の3相の信号に応動して3個の第1のパワー増幅
手段の動作を制御し、電気角で120度よりも大きな角
度幅を有する第2の3相の信号に応動して3個の第2の
パワー増幅手段の動作を制御している。電流検出手段に
より電圧供給手段から3相のコイルに供給される通電電
流に応動した電流検出信号を得て、電流検出信号と指令
信号に応動して3個の第1のパワー増幅手段と3個の第
2のパワー増幅手段のうちで少なくとも1個のパワー増
幅手段を高周波スイッチング動作させた。さらに、2個
の第1のパワー増幅手段によって3相のコイルへの電流
路の切換動作を行う場合に、一方の第1のパワー増幅手
段の第1の電界効果型パワートランジスタをフルオン状
態にてオン動作させている間に、他方の第1のパワー増
幅手段の第1の電界効果型パワートランジスタをハーフ
オン状態またはフルオン状態にてオン動作させることに
より、3相のコイルへの電流路の滑らかな切換を可能に
した。これにより、発生駆動力の脈動を大幅に低減し、
モータ振動や騒音を小さくした。すなわち、騒音と振動
と消費電力が小さい、高性能なモータを実現できる。
【0015】また、本発明のさらに別の観点のモータの
構成では、移動体と、3相のコイルと、2つの出力端子
を有し、直流電圧を供給する電圧供給手段と、前記電圧
供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイルの一つ
への電流路を形成する第1のパワートランジスタをそれ
ぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、前記電圧供給
手段の他方の出力端子側と前記3相のコイルの一つへの
電流路を形成する第2のパワートランジスタをそれぞれ
含む3個の第2のパワー増幅手段と、切換信号を作りだ
す切換作成手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動
して前記3個の第1のパワー増幅手段の動作を制御する
第1の分配制御手段と、前記切換作成手段の出力信号に
応動して前記3個の第2のパワー増幅手段の動作を制御
する第2の分配制御手段と、指令信号を出力する指令手
段と、3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前
記第2のパワートランジスタのうちで少なくとも1個の
パワートランジスタを前記指令信号に応動して高周波ス
イッチング動作させるスイッチング動作手段と、を具備
するモータであって、前記第1の分配制御手段は、それ
ぞれが電気角で120度よりも大きな角度幅を有する第
1の3相の信号を作りだし、前記第1の3相の信号に応
動して前記3個の第1のパワー増幅手段の動作を制御す
る構成にされ、前記第2の分配制御手段は、それぞれが
電気角で120度よりも大きな角度幅を有する第2の3
相の信号を作りだし、前記第2の3相の信号に応動して
前記3個の第2のパワー増幅手段の動作を制御する構成
にされ、前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手
段から前記3相のコイルに供給される通電電流に応動し
た電流検出信号を得る電流検出手段と、前記電流検出信
号と前記指令信号に応動したスイッチング制御信号を作
成し、前記スイッチング制御信号に応動して前記3個の
第1のパワー増幅手段と前記3個の第2のパワー増幅手
段のうちで少なくとも1個のパワー増幅手段を高周波ス
イッチング動作させるスイッチング制御手段と、を含ん
で構成され、前記3個の第1のパワー増幅手段のうちで
少なくとも1個の第1のパワー増幅手段は、前記第1の
パワートランジスタとして第1の電界効果型パワートラ
ンジスタを有し、前記第1の電界効果型パワートランジ
スタを用いた第1の電界効果型パワー部カレントミラー
回路を含んで構成されている。
【0016】このように構成することにより、第1のパ
ワー増幅手段と第2のパワー増幅手段のうちで少なくと
も1個のパワー増幅手段を指令信号に応動して高周波ス
イッチング動作させ、パワー増幅手段における電力損失
を大幅に低減し、モータの消費電力を格段に小さくし
た。また、電気角で120度よりも大きな角度幅を有す
る第1の3相の信号に応動して3個の第1のパワー増幅
手段の動作を制御し、電気角で120度よりも大きな角
度幅を有する第2の3相の信号に応動して3個の第2の
パワー増幅手段の動作を制御している。電流検出手段に
より電圧供給手段から3相のコイルに供給される通電電
流に応動した電流検出信号を得て、電流検出信号と指令
信号に応動して3個の第1のパワー増幅手段と3個の第
2のパワー増幅手段のうちで少なくとも1個のパワー増
幅手段を高周波スイッチング動作させた。さらに、第1
の電界効果型パワートランジスタを用いた第1の電界効
果型パワー部カレントミラー回路を含んで第1のパワー
増幅手段を構成するにより、3相のコイルへの電流路の
滑らかな切換を可能にした。これにより、発生駆動力の
脈動を大幅に低減し、モータ振動や騒音を小さくした。
すなわち、騒音と振動と消費電力が小さい、高性能なモ
ータを実現できる。
【0017】また、本発明のさらに別の観点のモータの
構成では、移動体と、3相のコイルと、2つの出力端子
を有し、直流電圧を供給する電圧供給手段と、前記電圧
供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイルの一つ
への電流路を形成する第1のパワートランジスタをそれ
ぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、前記電圧供給
手段の他方の出力端子側と前記3相のコイルの一つへの
電流路を形成する第2のパワートランジスタをそれぞれ
含む3個の第2のパワー増幅手段と、切換信号を作りだ
す切換作成手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動
して前記3個の第1のパワー増幅手段の動作を制御する
第1の分配制御手段と、前記切換作成手段の出力信号に
応動して前記3個の第2のパワー増幅手段の動作を制御
する第2の分配制御手段と、指令信号を出力する指令手
段と、3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前
記第2のパワートランジスタのうちで少なくとも1個の
パワートランジスタを前記指令信号に応動して高周波ス
イッチング動作させるスイッチング動作手段と、を具備
するモータであって、前記第1の分配制御手段は、それ
ぞれが電気角で120度よりも大きな角度幅を有する第
1の3相の信号を作りだし、前記第1の3相の信号に応
動して前記3個の第1のパワー増幅手段の動作を制御す
る構成にされ、前記第2の分配制御手段は、それぞれが
電気角で120度よりも大きな角度幅を有する第2の3
相の信号を作りだし、前記第2の3相の信号に応動して
前記3個の第2のパワー増幅手段の動作を制御する構成
にされ、前記3個の第1のパワー増幅手段はそれぞれ、
前記第1のパワートランジスタとして前記電圧供給手段
の負極端子側と前記3相のコイルの一つへの電流路を形
成するNチャンネルMOS構造の第1の電界効果型パワ
ートランジスタを含んで構成され、前記3個の第2のパ
ワー増幅手段はそれぞれ、前記第2のパワートランジス
タとして前記電圧供給手段の正極端子側と前記3相のコ
イルの一つへの電流路を形成するNチャンネルMOS構
造の第2の電界効果型パワートランジスタを含んで構成
され、さらに、前記モータは、3個の前記第2の電界効
果型パワートランジスタの各通電制御端子側を強制的に
前記電圧供給手段の負極端子側にそれぞれ接続する3個
のトランジスタを有し、3個の前記第2の電界効果型パ
ワートランジスタのうちで所要のパワートランジスタを
オフさせるときに前記3個のトランジスタのうちで対応
するトランジスタをオンさせるオフ動作手段を含んで構
成されている。
【0018】このように構成することにより、第1のパ
ワー増幅手段と第2のパワー増幅手段のうちで少なくと
も1個のパワー増幅手段を指令信号に応動して高周波ス
イッチング動作させ、パワー増幅手段における電力損失
を大幅に低減し、モータの消費電力を格段に小さくし
た。また、電気角で120度よりも大きな角度幅を有す
る第1の3相の信号に応動して3個の第1のパワー増幅
手段の動作を制御し、電気角で120度よりも大きな角
度幅を有する第2の3相の信号に応動して3個の第2の
パワー増幅手段の動作を制御している。第1のパワート
ランジスタをNチャンネルMOS構造の第1の電界効果
型パワートランジスタにし、第1の電界効果型パワート
ランジスタは電圧供給手段の負極端子側と3相のコイル
の一つへの電流路を形成するように接続されている。第
2のパワートランジスタをNチャンネルMOS構造の第
2の電界効果型パワートランジスタにし、第2の電界効
果型パワートランジスタは電圧供給手段の正極端子側と
3相のコイルの一つへの電流路を形成するように接続さ
れている。さらに、オフ動作手段は、3個の第2の電界
効果型パワートランジスタの各通電制御端子側を強制的
に電圧供給手段の負極端子側にそれぞれ接続する3個の
トランジスタを有し、3個の第2の電界効果型パワート
ランジスタのうちで所要のパワートランジスタをオフさ
せるときに3個のトランジスタのうちで対応するトラン
ジスタをオンさせるように構成されている。これによ
り、通電状態にある第1のパワー増幅手段が高周波スイ
ッチング動作を行っている場合に、駆動電圧が大振幅の
高周波パルス電圧になっても、オフ動作手段が同じ相の
第2の電界効果型パワートランジスタの各通電制御端子
側を電圧供給手段の負極端子側に接続しているので、第
2の電界効果型パワートランジスタは確実にオフ状態に
なり、第2の電界効果型パワートランジスタの不要な電
流通電を防止できる。また、MOS構造の電界効果型パ
ワートランジスタによって高周波スイッチング動作を行
っているので、高周波でのパルス動作が容易になる。そ
の結果、電力損失の少ない高性能なモータを実現でき
る。また、第1のパワートランジスタとしてNチャンネ
ルMOS構造の第1の電界効果型パワートランジスタを
使用し、第2のパワートランジスタとしてNチャンネル
MOS構造の第2の電界効果型パワートランジスタを使
用しているので、1チップのシリコン基板上に容易に集
積回路化することができる。すなわち、消費電力が小さ
い高性能のモータを安価に実現できる。
【0019】また、本発明のさらに別の観点のモータの
構成では、移動体と、3相のコイルと、2つの出力端子
を有し、直流電圧を供給する電圧供給手段と、前記電圧
供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイルの一つ
への電流路を形成する第1のパワートランジスタをそれ
ぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、前記電圧供給
手段の他方の出力端子側と前記3相のコイルの一つへの
電流路を形成する第2のパワートランジスタをそれぞれ
含む3個の第2のパワー増幅手段と、切換信号を作りだ
す切換作成手段と、前記切換作成手段の出力信号に応動
して前記3個の第1のパワー増幅手段の動作を制御する
第1の分配制御手段と、前記切換作成手段の出力信号に
応動して前記3個の第2のパワー増幅手段の動作を制御
する第2の分配制御手段と、指令信号を出力する指令手
段と、3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前
記第2のパワートランジスタのうちで少なくとも1個の
パワートランジスタを前記指令信号に応動して高周波ス
イッチング動作させるスイッチング動作手段と、を具備
するモータであって、前記第1の分配制御手段は、それ
ぞれが電気角で120度よりも大きな角度幅を有する第
1の3相の信号を作りだし、前記第1の3相の信号に応
動して前記3個の第1のパワー増幅手段の動作を制御す
る構成にされ、前記第2の分配制御手段は、それぞれが
電気角で120度よりも大きな角度幅を有する第2の3
相の信号を作りだし、前記第2の3相の信号に応動して
前記3個の第2のパワー増幅手段の動作を制御する構成
にされ、前記3個の第1のパワー増幅手段はそれぞれ、
前記第1のパワートランジスタとして第1の電界効果型
パワートランジスタを含んで構成され、前記3個の第2
のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第2のパワートラン
ジスタとして第2の電界効果型パワートランジスタを含
んで構成され、前記スイッチング動作手段は、前記電圧
供給手段から前記3相のコイルに供給される通電電流に
応動した電流検出信号を得る電流検出手段と、前記第1
の分配制御手段によって選択された2個の前記第1のパ
ワー増幅手段によって前記3相のコイルへの電流路の切
換動作を行う場合に、前記2個の前記第1のパワー増幅
手段を前記電流検出信号と前記指令信号に応動して同時
に高周波スイッチング動作させ、かつ、前記第2の分配
制御手段によって選択された2個の前記第2のパワー増
幅手段によって前記3相のコイルへの電流路の切換動作
を行う場合に、前記2個の前記第2のパワー増幅手段を
前記電流検出信号と前記指令信号に応動して同時に高周
波スイッチング動作させるスイッチング制御手段と、を
含んで構成されている。
【0020】このように構成することにより、第1のパ
ワー増幅手段と第2のパワー増幅手段のうちで少なくと
も1個のパワー増幅手段を指令信号に応動して高周波ス
イッチング動作させ、パワー増幅手段における電力損失
を大幅に低減し、モータの消費電力を格段に小さくし
た。また、電気角で120度よりも大きな角度幅を有す
る第1の3相の信号に応動して3個の第1のパワー増幅
手段の動作を制御し、電気角で120度よりも大きな角
度幅を有する第2の3相の信号に応動して3個の第2の
パワー増幅手段の動作を制御している。3個の第1のパ
ワー増幅手段は第1のパワートランジスタとして第1の
電界効果型パワートランジスタを使用し、3個の第2の
パワー増幅手段は第2のパワートランジスタとして第2
の電界効果型パワートランジスタを使用している。電流
検出手段により電圧供給手段から3相のコイルに供給さ
れる通電電流に応動した電流検出信号を得ている。さら
に、第1の分配制御手段によって選択された2個の第1
のパワー増幅手段によって3相のコイルへの電流路の切
換動作を行う場合に、2個の第1のパワー増幅手段を電
流検出信号と指令信号に応動して同時に高周波スイッチ
ング動作させ、第2の分配制御手段によって選択された
2個の第2のパワー増幅手段によって3相のコイルへの
電流路の切換動作を行う場合に、2個の第2のパワー増
幅手段を電流検出信号と指令信号に応動して同時に高周
波スイッチング動作させいる。その結果、3相のコイル
への電流路の滑らかな切換を可能にした。これにより、
発生駆動力の脈動を大幅に低減し、モータ振動や騒音を
小さくした。すなわち、騒音と振動と消費電力が小さ
い、高性能なモータを実現できる。これらおよびその他
の構成や動作については、発明の実施の形態において詳
細に説明する。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい数個の実施例を
添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0022】《実施例1》図1から図9に本発明の実施
例1のモータを含んで構成されたディスク装置と、モー
タを示す。図1に全体構成を示す。移動体1は、たとえ
ば、永久磁石の発生磁束により複数極の界磁磁束を発生
する永久磁石界磁部を取り付けられたロータである。こ
こでは、移動体1の界磁部を2極着磁された永久磁石で
示してある。変形例では、多極であっても良く、多数の
磁極片によって構成しても良い。3相コイル2,3,4
は、固定体であるステータに配設され、移動体1との相
対関係に関して、電気的に120度相当ずらされて配置
されている。3相コイル2,3,4は3相の駆動電流I
1,I2,I3により3相の磁束を発生し、移動体1の
界磁部との相互作用によって駆動力を発生し、移動体1
に駆動力を与える。ディスク1bは、移動体1であるロ
ータに一体的に固定して取り付けられ、移動体1によっ
て直接回転駆動されている。
【0023】ディスク1bにはディジタル的な情報信号
(例えば、高品位な音響・映像信号)が記録されてお
り、光学ヘッドもしくは磁気ヘッドによって構成される
ヘッド1cにより、ディスク1bからの信号再生をして
いる。情報処理器1dは、ヘッド1cからの出力信号を
処理し、再生情報信号(例えば、高品位な音響・映像信
号)を出力する。または、ディスク1bにはディジタル
的な情報信号を記録可能であり、光学ヘッドもしくは磁
気ヘッドによって構成されるヘッド1cにより、ディス
ク1bに信号記録している。情報処理器1dは、入力さ
れた記録情報信号(例えば、高品位な音響・映像信号)
を信号処理した記録用信号をヘッド1cに供給し、ヘッ
ド1cによってディスク1bに記録させている。
【0024】図38(a)に信号再生動作を行うディス
ク装置の例を示す。ディスク1bは移動体1の回転軸1
aに直接固定され、ロータである移動体1と一体になっ
て直接回転駆動される。ディスク1bには高密度にディ
ジタル情報信号が記録されている。ヘッド1cは、回転
しているディスク1b上の情報信号を信号再生し、再生
用信号Pfを出力する。情報処理器1dは、ヘッド1c
からの再生用信号Pfをディジタル的に処理し、再生情
報信号Pgを出力する。また、情報処理器1dは、ディ
スク1bの再生信号Pfからヘッド1cの再生半径位置
に対応した位置情報を得て、ヘッド位置情報信号Ptを
出力する。なお、ここでは固定体やコイルの図示は省略
した。
【0025】図38(b)に信号記録動作を行うディス
ク装置の例を示す。ディスク1bは移動体1の回転軸1
aに直接固定され、ロータである移動体1と一体になっ
て直接回転駆動される。ディスク1bは記録可能ディス
クであり、高密度にディジタル情報信号を記録できる。
情報処理器1dは、入力された記録情報信号Rgをディ
ジタル的に処理し、記録用信号Rfをヘッド1cに出力
する。ヘッド1cは、回転しているディスク1b上に記
録用信号Rfを高密度に記録し、新たな情報信号をディ
スク1b上に形成していく。さらに、ディスク装置は間
欠的もしくは連続的に再生動作を行い、情報処理器1d
はディスク1bの再生信号からヘッド1cの再生半径位
置に対応したヘッド位置情報信号Ptを得ている。DV
D−RAMやDVD−RやCD−RやCD−RWなどの
ような記録可能ディスクでは、記録用トラックの蛇行に
よってウォブル信号をあらかじめ有している。このウォ
ブル信号は、記録動作中に再生され、ヘッドの半径位置
を含んだヘッド位置情報信号を得ている。
【0026】なお、上記ヘッド1cとしては、状況に応
じて再生専用ヘッド、記録再生兼用ヘッド、または、記
録専用ヘッドが用いられる。すなわち、再生専用ディス
ク装置では再生専用ヘッドが使用され、記録再生ディス
ク装置では記録再生兼用ヘッドや記録専用ヘッドが使用
される。
【0027】図1の電圧供給部である直流電源50は、
その負極端子側(−)をアース電位にされ、正極端子側
(+)に所要の直流電圧Vccおよび直流電流を供給し
ている。直流電源50の負極端子側には、電流検出器2
1を介して、3個の第1のパワー増幅器11,12,1
3の電流流出端子側が共通接続されている。第1のパワ
ー増幅器11は、第1のNMOS型パワートランジスタ
61と、第1のNMOS型パワートランジスタ61に並
列に逆接続された第1のパワーダイオード61dを含ん
で構成されている。ここで、NMOS型トランジスタは
NチャンネルMOS構造の電界効果型トランジスタを意
味する。第1のNMOS型パワートランジスタ61の電
流流出端子側は直流電源50の負極端子側に電流検出器
21を介して接続され、電流流入端子側はコイル2の電
力供給端子に接続されている。第1のパワーダイオード
61dの電流流入端子側は第1のNMOS型パワートラ
ンジスタ61の電流流出端子側に接続され、電流流出端
子側は第1のNMOS型パワートランジスタ61の電流
流入端子側に接続されている。第1のパワー増幅器11
は、第1のNMOS型パワートランジスタ61とNMO
S型トランジスタ71により第1の電界効果型パワー部
カレントミラー回路を形成し、通電制御端子側への入力
電流信号を電流増幅して出力する。ここで、電界効果型
パワー部カレントミラー回路は電界効果型パワートラン
ジスタを用いた電界効果型カレントミラー回路を意味す
る。
【0028】第1のNMOS型パワートランジスタ61
とNMOS型トランジスタ71のセル面積比を100倍
にし、第1のNMOS型パワートランジスタ61が能動
領域でハーフオン動作している場合の第1のパワー部カ
レントミラー回路の電流増幅率を100倍にしている。
ここで、電界効果型トランジスタの動作状態には、3つ
の状態:フルオン状態,ハーフオン状態,オフ状態があ
る。ハーフオン状態では、電界効果型トランジスタは能
動領域の増幅動作を行っている。また、フルオン状態と
ハーフオン状態の時に、電界効果型トランジスタは活性
状態または能動状態にある。なお、第1のNMOS型パ
ワートランジスタ61は、たとえば二重拡散Nチャンネ
ルMOS構造の電界効果型トランジスタによって構成さ
れ、第1のNMOS型パワートランジスタ61の電流流
出端子側から電流流入端子側に向けて寄生ダイオード素
子が等価回路的に逆接続される。この寄生ダイオード素
子を第1のパワーダイオード61dとして使用してい
る。
【0029】同様に、第1のパワー増幅器12は、第1
のNMOS型パワートランジスタ62と、第1のNMO
S型パワートランジスタ62に並列に逆接続された第1
のパワーダイオード62dを含んで構成されている。第
1のNMOS型パワートランジスタ62の電流流出端子
側は直流電源50の負極端子側に電流検出器21を介し
て接続され、電流流入端子側はコイル3の電力供給端子
に接続されている。第1のパワーダイオード62dの電
流流入端子側は第1のNMOS型パワートランジスタ6
2の電流流出端子側に接続され、電流流出端子側は第1
のNMOS型パワートランジスタ62の電流流入端子側
に接続されている。第1のパワー増幅器12は、第1の
NMOS型パワートランジスタ62とNMOS型トラン
ジスタ72により第1の電界効果型パワー部カレントミ
ラー回路を形成し、通電制御端子側への入力電流信号を
電流増幅して出力する(両NMOS型パワートランジス
タのセル面積比は100倍)。なお、第1のNMOS型
パワートランジスタ62は、たとえば二重拡散Nチャン
ネルMOS構造の電界効果型トランジスタによって構成
され、第1のNMOS型パワートランジスタ62の寄生
ダイオード素子を第1のパワーダイオード62dとして
使用している。
【0030】同様に、第1のパワー増幅器13は、第1
のNMOS型パワートランジスタ63と、第1のNMO
S型パワートランジスタ63に並列に逆接続された第1
のパワーダイオード63dを含んで構成されている。第
1のNMOS型パワートランジスタ63の電流流出端子
側は直流電源50の負極端子側に電流検出器21を介し
て接続され、電流流入端子側はコイル4の電力供給端子
に接続されている。第1のパワーダイオード63dの電
流流入端子側は第1のNMOS型パワートランジスタ6
3の電流流出端子側に接続され、電流流出端子側は第1
のNMOS型パワートランジスタ63の電流流入端子側
に接続されている。第1のパワー増幅器13は、第1の
NMOS型パワートランジスタ63とNMOS型トラン
ジスタ73により第1の電界効果型パワー部カレントミ
ラー回路を形成し、通電制御端子側への入力電流信号を
電流増幅して出力する(両NMOS型パワートランジス
タのセル面積比は100倍)。なお、第1のNMOS型
パワートランジスタ63は、たとえば二重拡散Nチャン
ネルMOS構造の電界効果型トランジスタによって構成
され、第1のNMOS型パワートランジスタ63の寄生
ダイオード素子を第1のパワーダイオード63dとして
使用している。
【0031】第1のパワー増幅器11,12,13の各
第1のパワー部カレントミラー回路は、それぞれ各通電
制御端子側への入力電流信号を電流増幅して出力する。
スイッチング制御器22の制御パルス信号Y1,Y2,
Y3は、第1のパワー増幅器11,12,13の第1の
NMOS型パワートランジスタ61,62,63をオン
・オフ制御して高周波スイッチング動作させる。第1の
パワー増幅器11,12,13は、コイル2,3,4の
各電力供給端子への駆動電圧V1,V2,V3を高周波
スイッチングして電力供給し、コイル2,3,4への駆
動電流I1,I2,I3の負極側電流を供給する。この
動作については、後述する。
【0032】直流電源50の正極端子側には、3個の第
2のパワー増幅器15,16,17の電流流入端子側が
共通接続されている。第2のパワー増幅器15は、第2
のNMOS型パワートランジスタ65と、第2のNMO
S型パワートランジスタ65に並列に逆接続された第2
のパワーダイオード65dを含んで構成されている。第
2のNMOS型パワートランジスタ65の電流流入端子
側は直流電源50の正極端子側に接続され、電流流出端
子側はコイル2の電力供給端子に接続されている。第2
のパワーダイオード65dの電流流入端子側は第2のN
MOS型パワートランジスタ65の電流流出端子側に接
続され、電流流出端子側は第2のNMOS型パワートラ
ンジスタ65の電流流入端子側に接続されている。第2
のパワー増幅器15は、第2のNMOS型パワートラン
ジスタ65とNMOS型トランジスタ75により第2の
電界効果型パワー部カレントミラー回路を形成し、通電
制御端子側への入力電流信号を電流増幅して出力する。
第2のNMOS型パワートランジスタ65とNMOS型
トランジスタ75のセル面積比を100倍にし、第2の
NMOS型パワートランジスタ65が能動領域で動作し
ている場合の第2のパワー部カレントミラー回路の電流
増幅率を101倍にしている。なお、第2のNMOS型
パワートランジスタ65は、たとえば二重拡散型Nチャ
ンネルMOS構造の電界効果型トランジスタによって構
成され、第2のNMOS型パワートランジスタ65の電
流流出端子側から電流流入端子側に向けて寄生ダイオー
ド素子が等価回路的に逆接続される。この寄生ダイオー
ド素子を第2のパワーダイオード65dとして使用して
いる。
【0033】同様に、第2のパワー増幅器16は、第2
のNMOS型パワートランジスタ66と、第2のNMO
S型パワートランジスタ66に並列に逆接続された第2
のパワーダイオード66dを含んで構成されている。第
2のNMOS型パワートランジスタ66の電流流入端子
側は直流電源50の正極端子側に接続され、電流流出端
子側はコイル3の電力供給端子に接続されている。第2
のパワーダイオード66dの電流流入端子側は第2のN
MOS型パワートランジスタ66の電流流出端子側に接
続され、電流流出端子側は第2のNMOS型パワートラ
ンジスタ66の電流流入端子側に接続されている。第2
のパワー増幅器16は、第2のNMOS型パワートラン
ジスタ66とNMOS型トランジスタ76により第2の
電界効果型パワー部カレントミラー回路を形成し、通電
制御端子側への入力電流信号を電流増幅して出力する
(セル面積比は100倍)。なお、第2のNMOS型パ
ワートランジスタ66は、たとえば二重拡散型Nチャン
ネルMOS構造の電界効果型トランジスタによって構成
され、第2のNMOS型パワートランジスタ66の寄生
ダイオード素子を第2のパワーダイオード66dとして
使用している。
【0034】同様に、第2のパワー増幅器17は、第2
のNMOS型パワートランジスタ67と、第2のNMO
S型パワートランジスタ67に並列に逆接続された第2
のパワーダイオード67dを含んで構成されている。第
2のNMOS型パワートランジスタ67の電流流入端子
側は直流電源50の正極端子側に接続され、電流流出端
子側はコイル4の電力供給端子に接続されている。第2
のパワーダイオード67dの電流流入端子側は第2のN
MOS型パワートランジスタ67の電流流出端子側に接
続され、電流流出端子側は第2のNMOS型パワートラ
ンジスタ67の電流流入端子側に接続されている。第2
のパワー増幅器17は、第2のNMOS型パワートラン
ジスタ67とNMOS型トランジスタ77により第2の
電界効果型パワー部カレントミラー回路を形成し、通電
制御端子側への入力電流信号を電流増幅して出力する
(セル面積比は100倍)。なお、第2のNMOS型パ
ワートランジスタ67は、たとえば二重拡散型Nチャン
ネルMOS構造の電界効果型トランジスタによって構成
され、第2のNMOS型パワートランジスタ67の寄生
ダイオード素子を第2のパワーダイオード67dとして
使用している。
【0035】第2のパワー増幅器15,16,17の各
第2のパワー部カレントミラー回路は、それぞれ各通電
制御端子側への入力電流信号を電流増幅して出力し、コ
イル2,3,4への駆動電流I1,I2,I3の正極側
電流を供給する。この動作については、後述する。この
ように、第1のパワー増幅器11,12,13は、直流
電源50の負極端子側と正極端子側の間に並列的に接続
され、直流電源50の負極端子側からコイル2,3,4
への電流路を電子的に切り換えている。同様に、第2の
パワー増幅器15,16,17は、直流電源50の負極
端子側と正極端子側の間に並列的に接続され、直流電源
50の正極端子側からコイル2,3,4への電流路を電
子的に切り換えている。
【0036】図1の指令器20は、たとえば、移動体1
やディスク1bの回転移動速度を所定値に制御する速度
制御ブロックを含んで構成され、指令信号Adを電流供
給器30と指令変形器23に出力する。図39に指令器
20の構成を示す。指令器20は、速度指令器20aと
速度制御器20bを含んで構成されている。速度指令器
20aはヘッド位置情報信号Ptにもとづいて速度指令
信号Svを出力し、速度指令信号Svはヘッド1cの半
径位置に対応してステップ的にもしくは連続的に変化す
る。速度制御器20bは、切換作成器34の切換信号J
a1の周波数もしくは周期から移動体1やディスク1b
の回転移動速度を検出し、この検出移動速度と速度指令
信号Svの差に応動した指令信号Adを出力する。指令
信号Adはコイル2,3,4への駆動電流や駆動電圧を
制御し、コイルへの供給電力を変化させる。これによ
り、ディスク1bの回転移動速度を速度指令信号Svに
一致させるように速度制御される。速度指令器20aと
速度制御器20bは、ヘッド1cの半径位置に反比例も
しくは略反比例して、ディスク1bの回転速度を制御す
る。すなわち、ヘッド1cの半径位置が大きくなると、
ディスク1bの回転速度を遅くしていく。その結果、再
生ディスク装置の場合には、ヘッド1cの半径位置が変
化しても、ディスク1bの再生信号のビットレートは一
定もしくは略一定になる。また、記録ディスク装置の場
合には、ヘッド1cの半径位置が変化しても、ディスク
1b上への記録密度は一定もしくは略一定になる。
【0037】図1の電流供給器30は、指令信号Adに
応動する第1の供給電流信号C1と第2の供給電流信号
C2を出力する。図3に電流供給器30の具体的な構成
を示す。電圧電流変換回路151は、指令信号Adに比
例した変換電流信号Bjを出力する。電圧電流変換回路
151の変換電流信号Bjは、トランジスタ171,1
72,173と抵抗174,175,176によるカレ
ントミラー回路に供給され、変換電流信号Bjに比例し
た2つの電流信号をトランジスタ172,173のコレ
クタ側に作りだす。トランジスタ172のコレクタ電流
は、トランジスタ181,182のカレントミラー回路
を介して出力される。トランジスタ182のコレクタ電
流Bp1と定電流源183の第1の所定電流Qq1を加
算し、第1の供給電流信号C1として出力する。すなわ
ち、C1=Bp1+Qq1。また、トランジスタ173
のコレクタ電流Bp2と定電流源184の第2の所定電
流Qq2を加算し、第2の供給電流信号C2として出力
する。すなわち、C2=Bp2+Qq2。これにより、
第1の供給電流信号C1と第2の供給電流信号C2は指
令信号Adに比例もしくは略比例した電流信号になる。
また、第1の供給電流信号C1と第2の供給電流信号C
2は、定電流源183,184の電流値Qq1,Qq2
による所定のバイアス電流を含んでいる。なお、定電流
源183,184の電流値Qq1,Qq2は、必要に応
じて設定すれば良く、零にする場合もある。
【0038】 図1の切換作成器34は、滑らかに変化
する3相の切換電流信号D1,D2,D3を出力する。
図2に切換作成器34の具体的な構成を示す。この例で
は、切換作成器34は位置検出部100と切換信号部1
01によって構成されている。位置検出部100は、移
動体1の発生磁束を検知する磁電変換素子(例えばホー
ル素子)からなる位置検出素子111,112を含んで
構成されている。位置検出素子111,112は、電気
的に120度の位相差を有し、移動体1の移動に伴って
滑らかな正弦波状に変化する2相の位置検出信号Ja1
とJb1、および、Ja2とJb2を出力する。ここ
で、Ja1とJa2は逆相の関係にあり(電気的に18
0度の位相差)、Jb1とJb2は逆相の関係にある。
なお、逆相の信号は新たな相数に数えない。位置検出信
号Ja2とJb2は抵抗113,114により合成され
て3相目の位置検出信号Jc1を作りだし、位置検出信
号Ja1とJb1は抵抗115,116により合成され
て3相目の位置検出信号Jc2を作りだす。これによ
り、位置検出部100は電気的に120度の位相差を有
して正弦波状に変化する3相の位置検出信号Ja1,J
b1,Jc1(Ja2,Jb2,Jc2)を得ている。
なお、3個の位置検出素子を用いて3相の位置検出信号
を作りだしても良い。
【0039】切換信号部101は、3相の位置検出信号
に応動して滑らかに変化する正弦波状の切換電流信号D
1,D2,D3を作りだす。トランジスタ122と12
3は、1相目の位置検出信号Ja1とJa2の差電圧に
応動して定電流源121の電流をコレクタ側に分流す
る。トランジスタ123のコレクタ電流は、トランジス
タ124,125のカレントミラー回路によって2倍に
増幅され、トランジスタ125のコレクタより出力され
る。トランジスタ125のコレクタ電流は、定電流源1
26の電流値と比較され、両者の差電流が1相目の切換
電流信号D1として出力される。従って、切換電流信号
D1は、位置検出信号Ja1に応動して滑らかに変化
し、電気角で180度区間は電流が流出し(正極性の電
流)、次の180度区間は電流が流入する(負極性の電
流)。同様に、切換電流信号D2は、位置検出信号Jb
1に応動して滑らかに変化し、電気角で180度区間は
電流が流出し(正極性の電流)、次の180度区間は電
流が流入する(負極性の電流)。同様に、切換電流信号
D3は、位置検出信号Jc1に応動して滑らかに変化
し、電気角で180度区間は電流が流出し(正極性の電
流)、次の180度区間は電流が流入する(負極性の電
流)。これにより、切換電流信号D1,D2,D3は所
定の位相差を有する正弦波状の3相の電流信号になる。
図10(a)に3相の切換電流信号D1,D2,D3の
波形を示す。なお。図10の横軸は移動体1の回転移動
位置である。
【0040】図1の分配作成器36は、第1の分配器3
7と第2の分配器38を含んで構成されている。第1の
分配器37は、切換作成器34の3相の切換電流信号D
1,D2,D3に応動して電流供給器30の第1の供給
電流信号C1を実質的に分配し、滑らかに変化する3相
の第1の分配電流信号E1,E2,E3を作り出す。第
2の分配器38は、切換作成器34の3相の切換電流信
号D1,D2,D3に応動して電流供給器30の第2の
供給電流信号C2を実質的に分配し、滑らかに変化する
3相の第2の分配電流信号G1,G2,G3を作り出
す。図4に分配作成器36の具体的な構成を示す。第1
の分配器37の第1の分離回路216は、切換作成器3
4の切換電流信号D1の負極側電流に相当もしくは応動
する第1の分離信号D1nを出力する。第1の分離回路
217は、切換作成器34の切換電流信号D2の負極側
電流に相当もしくは応動する第1の分離信号D2nを出
力する。第1の分離回路218は、切換作成器34の切
換電流信号D3の負極側電流に相当もしくは応動する第
1の分離信号D3nを出力する。これにより、第1の分
配器37の第1の分離回路216,217,218は、
3相の切換電流信号D1,D2,D3の負極側電流に相
当もしくは応動する3相の第1の分離信号D1n,D2
n,D3nを得ている。
【0041】第1の分配器37の第1の乗算回路211
は、第1の分離回路216の第1の分離信号D1nと第
1の帰還回路215の第1の帰還信号Ebを乗算し、乗
算結果に比例した第1の分配電流信号E1を出力する。
同様に、第1の分配器37の第1の乗算回路212は、
第1の分離回路217の第1の分離信号D2nと第1の
帰還回路215の第1の帰還信号Ebを乗算し、乗算結
果に比例した第1の分配電流信号E2を出力する。同様
に、第1の分配器37の第1の乗算回路213は、第1
の分離回路218の第1の分離信号D3nと第1の帰還
回路215の第1の帰還信号Ebを乗算し、乗算結果に
比例した第1の分配電流信号E3を出力する。
【0042】第1の合成回路214は、3相の第1の分
配電流信号E1,E2,E3の加算合成値に応動した第
1の合成信号Eaを出力する。第1の帰還回路215
は、第1の合成回路214の第1の合成信号Eaと電流
供給器30の第1の供給電流信号C1の差信号に応動し
た第1の帰還信号Ebを得ている。これにより、第1の
乗算回路211,212,213と第1の合成回路21
4と第1の帰還回路215は帰還ループを構成し、第1
の合成信号Eaを第1の供給電流信号C1に対応した値
にしている。第1の合成信号Eaは3相の第1の分配電
流信号E1,E2,E3の加算値に対応し、3相の第1
の分配電流信号E1,E2,E3はそれぞれ3相の第1
の分離信号D1n,D2n,D3nに比例している。そ
の結果、第1の分配器37の3相の第1の分配電流信号
E1,E2,E3は、切換作成器34の3相の切換電流
信号D1,D2,D3の負極側電流に応動して電流供給
器30の第1の供給電流信号C1を実質的に分配した3
相の電流信号になる。すなわち、第1の分配電流信号E
1,E2,E3の大きさは、第1の供給電流信号C1に
比例して変化する。図10(b)に3相の第1の分配電
流信号E1,E2,E3の波形を示す。第1の分配器3
7は、第1の供給電流信号C1を移動体1の回転移動に
伴って1相分もしくは2相分に交互に分配し、電気的に
120度の位相差を有する3相の第1の分配電流信号E
1,E2,E3を出力する。なお、第1の分配電流信号
E1,E2,E3は、正極性電流(流出方向電流)にな
っている。
【0043】第2の分配器38の第2の分離回路226
は、切換作成器34の切換電流信号D1の正極側電流に
相当もしくは応動する第2の分離信号D1pを出力す
る。第2の分離回路227は、切換作成器34の切換電
流信号D2の正極側電流に相当もしくは応動する第2の
分離信号D2pを出力する。第2の分離回路228は、
切換作成器34の切換電流信号D3の正極側電流に相当
もしくは応動する第2の分離信号D3pを出力する。こ
れにより、第2の分配器38の第2の分離回路226,
227,228は、3相の切換電流信号D1,D2,D
3の正極側電流に相当もしくは応動する3相の第2の分
離信号D1p,D2p,D3pを得ている。第2の分配
器38の第2の乗算回路221は、第2の分離回路22
6の第2の分離信号D1pと第2の帰還回路225の第
2の帰還信号Gbを乗算し、乗算結果に比例した第2の
分配電流信号G1を出力する。同様に、第2の分配器3
8の第2の乗算回路222は、第2の分離回路227の
第2の分離信号D2pと第2の帰還回路225の第2の
帰還信号Gbを乗算し、乗算結果に比例した第2の分配
電流信号G2を出力する。同様に、第2の分配器38の
第2の乗算回路223は、第2の分離回路228の第2
の分離信号D3pと第2の帰還回路225の第2の帰還
信号Gbを乗算し、乗算結果に比例した第2の分配電流
信号G3を出力する。
【0044】第2の合成回路224は、3相の第2の分
配電流信号G1,G2,G3の加算合成値に応動した第
2の合成信号Gaを出力する。第2の帰還回路225
は、第2の合成回路224の第2の合成信号Gaと電流
供給器30の第2の供給電流信号C2の差信号に応動し
た第2の帰還信号Gbを得ている。これにより、第2の
乗算回路221,222,223と第2の合成回路22
4と第2の帰還回路225は帰還ループを構成し、第2
の合成信号Gaを第2の供給電流信号C2に対応した値
にしている。第2の合成信号Gaは3相の第2の分配電
流信号G1,G2,G3の加算値に対応し、3相の第2
の分配電流信号G1,G2,G3はそれぞれ3相の第2
の分離信号D1p,D2p,D3pに比例している。そ
の結果、第2の分配器38の3相の第2の分配電流信号
G1,G2,G3は、切換作成器34の切換電流信号D
1,D2,D3に応動して電流供給器30の第2の供給
電流信号C2を実質的に分配した3相の電流信号にな
る。すなわち、第2の分配電流信号G1,G2,G3の
大きさは、第2の供給電流信号C2に比例して変化す
る。図10(c)に3相の第2の分配電流信号G1,G
2,G3の波形を示す。第2の分配器38は、第2の供
給電流信号C2を移動体1の回転移動に伴って1相分も
しくは2相分に交互に分配し、電気的に120度の位相
差を有する3相の第2の分配電流信号G1,G2,G3
を出力する。なお、第2の分配電流信号G1,G2,G
3は、実際には負極性電流(流入方向電流)になってい
る。
【0045】また、第1の分配電流信号E1と第2の分
配電流信号G1は180度の位相差を有し、相補的に滑
らかに変化する(E1とG1は必ず一方が零になる)。
同様に、第1の分配電流信号E2と第2の分配電流信号
G2は180度の位相差を有し、相補的に滑らかに変化
する(E2とG2は必ず一方が零になる)。同様に、第
1の分配電流信号E3と第2の分配電流信号G3は18
0度の位相差を有し、相補的に滑らかに変化する(E3
とG3は必ず一方が零になる)。図1の第1の分配器3
7の第1の分配電流信号E1,E2,E3は、それぞれ
第1の電流増幅器41,42,43に入力される。第1
の電流増幅器41,42,43は、それぞれ第1の分配
電流信号E1,E2,E3を所定倍の電流増幅して第1
の増幅電流信号F1,F2,F3を作りだす。
【0046】図5に第1の電流増幅器41,42,43
の具体的な構成を示す。第1の電流増幅器41は、トラ
ンジスタ231,232による初段のカレントミラー回
路と、トランジスタ233,234と抵抗235,23
6による次段のカレントミラー回路を縦続接続した第1
の増幅部カレントミラー回路により構成している。トラ
ンジスタ231と232のエミッタ面積は等しくされ、
初段のカレントミラー回路の電流増幅率は1倍にされて
いる。また、トランジスタ233と234のエミッタ面
積比を50倍、抵抗236と235の抵抗比を50倍に
して、次段のカレントミラー回路では電流増幅率で50
倍の所定の増幅を行う。同様に、第1の電流増幅器42
は、トランジスタ241,242,243,244と抵
抗245,246による第1の増幅部カレントミラー回
路によって構成され、電流増幅率で50倍の所定の増幅
を行う。同様に、第1の電流増幅器43は、トランジス
タ251,252,253,254と抵抗255,25
6による第1の増幅部カレントミラー回路によって構成
され、電流増幅率で50倍の所定の増幅を行う。これに
より、第1の電流増幅器41,42,43は、3相の第
1の分配電流信号E1,E2,E3をそれぞれ50倍の
増幅し、3相の第1の増幅電流信号F1,F2,F3を
出力する。図10(d)に3相の第1の増幅電流信号F
1,F2,F3の波形を示す。
【0047】図1の第2の分配器38の第2の分配電流
信号G1,G2,G3は、それぞれ第2の電流増幅器4
5,46,47に入力される。第2の電流増幅器45,
46,47は、それぞれ第2の分配電流信号G1,G
2,G3につき所定倍の電流増幅率で増幅をして第2の
増幅電流信号H1,H2,H3を作りだし、それらを高
電圧出力器51の高電位点Vuから各第2のパワー増幅
器15,16,17に供給する。高電圧出力器51は高
周波パルス信号に応動して昇圧用コンデンサに充電・蓄
積させることにより、直流電源50の正極端子側電位V
ccよりも高い高電位点電位Vuを作り出す。高電圧出
力器51の高電位点Vuから第2のパワー増幅器15,
16,17の第2の電界効果型パワー部カレントミラー
回路の各通電制御端子側に第2の増幅電流信号H1,H
2,H3を供給し、第2の電流増幅器45,46,47
の出力用トランジスタの飽和を防ぎ、第2のNMOS型
パワートランジスタ65,66,67を十分な通電状態
にする。
【0048】図6に第2の電流増幅器45,46,47
と高電圧出力器51の具体的な構成を示す。第2の電流
増幅器45は、トランジスタ261,262と抵抗26
3,264による第2の増幅部カレントミラー回路によ
り構成されている。トランジスタ261と262のエミ
ッタ面積比を50倍、抵抗264と263の抵抗比を5
0倍にして、第2の電流増幅器45は電流増幅率で50
倍の所定の増幅を行う。同様に、第2の電流増幅器46
は、トランジスタ271,272と抵抗273,274
による第2の増幅部カレントミラー回路によって構成さ
れ、電流増幅率で50倍の増幅を行う。同様に、第2の
電流増幅器47は、トランジスタ281,282と抵抗
283,284による第2の増幅部カレントミラー回路
によって構成され、電流増幅率で50倍の増幅を行う。
これにより、第2の電流増幅器45,46,47は、3
相の第2の分配電流信号G1,G2,G3をそれぞれ5
0倍の増幅し、3相の第2の増幅電流信号H1,H2,
H3を出力する。図10(e)に3相の第2の増幅電流
信号H1,H2,H3の波形を示す。
【0049】高電圧出力器51は、100kHz程度の
高周波パルス信号Paを出力するパルス発生回路421
と、第1の昇圧用コンデンサ411と、第2の昇圧用コ
ンデンサ412と、ダイオード425〜428からなる
第1の電圧制限回路と、ダイオード429からなる第2
の電圧制限回路を含んで構成されている。パルス発生回
路421のパルス信号Paに応動してインバータ回路4
22がディジタル的に変化する。インバータ回路422
が”L”(直流電源50の負極端子側電位)の時にダイ
オード423を介して第1の昇圧用コンデンサ411が
充電される。インバータ回路422が”H”(直流電源
50の正極端子側電位)に変わると、第1の昇圧用コン
デンサ411に蓄積された電荷は、ダイオード424を
介して第2の昇圧用コンデンサ412に移され、第2の
昇圧用コンデンサ412を充電・蓄積する。その結果、
第2の昇圧用コンデンサ412の端子には、直流電源5
0の正極端子側電位Vccよりも高電位になる高電位点
電位Vuが出力される。高電位点電位Vuは第2の電流
増幅器45,46,47に接続されている。
【0050】また、第2の昇圧用コンデンサ412への
充電を続けると、高電位点の電圧Vuが非常に高くな
り、集積回路化されたトランジスタやダイオードの耐圧
破壊を起こす恐れがある。そこで、ダイオード425〜
428による第1の電圧制限回路を設け、高電位点電圧
Vuが所定値以上にならないように制限した。なお、耐
圧破壊の心配がないならば、第1の電圧制限回路を無く
しても良い。また、第2の増幅電流信号H1,H2,H
3は第2の昇圧用コンデンサ412の電荷を放電させる
ように作用する。モータの起動時などの大電流動作が長
時間続くと、第2の昇圧用コンデンサ412の放電量が
多くなり、高電圧出力器51の出力電圧点の電位Vuが
著しく低下する場合もある。そこで、ダイオード429
による第2の電圧制限回路を設けて、高電圧出力器51
の高電位点電圧Vuが直流電源50の正極端子側電位V
ccより大幅に小さくならないように制限した。なお、
電流レベルの小さい通常制御状態では、第2の電圧制限
回路は動作しない。また、電位Vuの変動が小さい場合
には、第2の電圧制限回路を無くしても良い。
【0051】図1の指令変形器23は、指令器20の指
令信号Adを入力され、切換作成器34の出力信号に応
動もしくは連動して変化させた変形指令信号Afを出力
する。図7に指令変形器23の具体的な構成を示す。絶
対値回路361は、切換作成器34の位置検出信号Ja
1の絶対値に対応した絶対値信号Maを出力する。絶対
値回路362は、切換作成器34の位置検出信号Jb1
の絶対値に対応した絶対値信号Mbを出力する。絶対値
回路363は、切換作成器34の位置検出信号Jc1の
絶対値に対応した絶対値信号Mcを出力する。最小値回
路364は、3相の絶対値信号Ma,Mb,Mcの中で
最小の値に応動した最小値信号Mnを得ている。乗算回
路365は、指令信号Adと最小値信号Mnの乗算結果
に応動した乗算指令信号Anを作りだす。これにより、
乗算指令信号Anは、指令信号Adに比例もしくは略比
例した振幅を有し、切換作成器34の出力信号Ja1,
Jb1,Jc1に応動または連動して変化する高調波成
分信号になる。演算回路366は、指令信号Adと乗算
指令信号Anを加算演算もしくは減算演算して合成し、
変形指令信号Afを得ている。これにより、変形指令信
号Afは、指令信号Adに比例もしくは略比例した振幅
を有し、切換作成器34の出力信号Ja1,Jb1,J
c1に応動または連動して変化する高調波成分信号を含
んだ信号になる。
【0052】変形指令信号Afの有する高調波成分信号
は、切換作成器34の位置検出信号Ja1もしくは切換
信号D1の6倍の高次の信号になり、コイルへの電流路
の切換動作に対応して変化する高調波成分になる。すな
わち、変形指令信号Afは、指令信号Adに比例した振
幅を有し、コイルへの電流路の切換動作に応動もしくは
連動して変化する信号成分を含んだものになる。なお、
変形指令信号Afにおける高調波成分の含有率は、演算
回路366における指令信号Adと乗算指令信号Anの
合成動作によって決定され、適正な値に設定されてい
る。また、変形指令信号Afは、移動体1の移動動作に
応動もしくは連動して変化する高調波成分を含んだ信号
にもなっている。図11に信号波形の関係を示す。図1
1(a)は切換作成器34の出力信号Ja1,Jb1,
Jc1を示し、図11(b)は3相の絶対値信号Ma,
Mb,Mcを示し、図11(c)は最小値信号Mnを示
し、図11(d)は変形指令信号Afを示している(指
令信号Adが一定の場合)。なお、図11の横軸は移動
体1の回転移動位置に対応している。
【0053】図1の電流検出器21は、直流電源50か
らコイル2,3,4に供給する通電電流Igを検出し、
通電電流Igに応動した電流検出信号Agを出力する。
スイッチング制御器22は、変形指令信号Afと電流検
出信号Agを比較し、比較結果に応動して制御パルス信
号Y1,Y2,Y3をオン・オフし、第1のパワー増幅
器11,12,13の第1のNMOS型パワートランジ
スタ61,62,63を高周波スイッチング動作させ
る。なお、スイッチング制御器22と電流検出器21と
指令変形器23によってスイッチング動作ブロックを構
成している。図8に電流検出器21とスイッチング制御
器22の具体的な構成を示す。電流検出器21は、直流
電源50の電流供給路に挿入された電流検出用の抵抗3
11によって構成され、抵抗311に生じる電圧降下に
より直流電源50の通電電流Ig(直流電源50からコ
イル2,3,4に供給する合成電流)を検出し、電流検
出信号Agを出力する。
【0054】スイッチング制御器22は、スイッチング
制御信号W1を得るスイッチングパルス回路330を含
んで構成されている。スイッチングパルス回路330の
比較回路331は、変形指令信号Afと電流検出信号A
gを比較した比較出力信号Crを得る。トリガ発生回路
332は、100kHz程度の高周波のトリガパルス信
号Dpを出力し、所定時間間隔毎に繰り返し状態保持回
路333をトリガする。状態保持回路333は、トリガ
パリス信号Dpの立ち上がりエッジにおいてスイッチン
グ制御信号W1を”Lb”(低電位状態)に変化させ、
比較出力信号Crの立ち上がりエッジにおいてスイッチ
ング制御信号W1を”Hb”(高電位状態)に変化させ
る。スイッチング制御信号W1が”Lb”の時には、制
御トランジスタ341,342,343は同時にオフに
なり、制御パルス信号Y1,Y2,Y3はオフ(非電流
通電状態)になる。このとき、第1のパワー増幅器1
1,12,13はそれぞれ第1の増幅電流信号F1,F
2,F3を電流増幅するように動作し、コイル2,3,
4に負極性電流を供給する電流路を形成する。
【0055】スイッチング制御信号W1が”Hb”の時
には、制御トランジスタ341,342,343は同時
にオンになり、制御パルス信号Y1,Y2,Y3をオン
(電流通電状態)にし、第1のパワー増幅器11,1
2,13の通電制御端子側への入力電流をバイパスす
る。従って、第1のパワー増幅器11,12,13の第
1のNMOS型パワートランジスタ61,62,63は
すべて同時にオフになる。このようにして、第1のパワ
ー増幅器11,12,13は単一のスイッチング制御信
号W1により通電状態と遮断状態を高周波でスイッチン
グ制御され、コイル2,3,4への駆動電圧V1,V
2,V3をパルス的な電圧にし、コイル2,3,4への
駆動電流I1,I2,I3を変形指令信号Afに応動す
るように制御している。これについて説明する。
【0056】トリガパルス信号Dpの立ち上がりエッジ
によって状態保持回路333のスイッチング制御信号W
1が”Lb”に変化した時には、第1の分配器37によ
って選択分配された第1の分配電流信号E1,E2,E
3および第1の増幅電流信号F1,F2,F3に応動し
て、第1のパワー増幅器11,12,13の第1のNM
OS型パワートランジスタが通電状態になる。たとえ
ば、第1の分配電流信号E1および第1の増幅電流信号
F1のみが選択されている場合を考えると、第1のパワ
ー増幅器11の第1のNMOS型パワートランジスタ6
1が通電状態になる。第1のNMOS型パワートランジ
スタ61はフルオン状態にされ、コイル2に駆動電流I
1の負極側電流を供給する電流路を形成する。ここに、
電界効果型トランジスタのフルオン状態とは、電流流入
端子側と電流流出端子側の間がオン抵抗による非常に小
さな電圧降下のみの動作である。
【0057】コイルのインダクタンス作用によって、コ
イル2の駆動電流I1の負極側電流値は徐々に増加す
る。従って、直流電源50の供給する通電電流Igも増
加し、電流検出器21の電流検出信号Agは大きくな
る。電流検出信号Agが変形指令信号Afより大きくな
った瞬間に、比較回路331の比較出力信号Crが立ち
上がりエッジを発生し、状態保持回路333のスイッチ
ング制御信号W1は”Hb”に変化する。スイッチング
制御信号W1が”Hb”になると、制御トランジスタ3
41,342,343がオンになる。その結果、第1の
パワー増幅器11,12,13の通電制御端子側は同時
に直流電源50の負極端子側に接続され、第1のNMO
S型パワートランジスタ61,62,63はすべて同時
にオフ状態になる。従って、通電電流Igは零になる。
ここに、電界効果型トランジスタのオフ状態とは、電流
流入端子側から電流流出端子側にかけてトランジスタ電
流を流さない状態である。
【0058】このとき、コイル2のインダクタンス作用
によって、電力供給端子側の駆動電圧V1がパルス的に
大きくなり、第2のパワー増幅器15の第2のパワーダ
イオード65dを通る電流路を形成し、コイル2の駆動
電流I1の負極側電流を連続的に流し続ける。その結
果、コイル2の駆動電流I1の負極側電流値は徐々に小
さくなる。少しの時間を経過した後に、トリガパルス信
号Dpの次の立ち上がりエッジが到来し、上述のスイッ
チング動作を繰り返す。これにより、所定の時間間隔毎
に繰り返し発生するトリガパルス信号Dpによって、第
1のパワー増幅器を高周波スイッチング動作させてい
る。なお、100kHz程度の高周波スイッチング動作
を行っているので、コイルの駆動電流の高周波リップル
分は非常に小さい。
【0059】このようにして、直流電源50からコイル
2,3,4に供給する通電電流Igを変形指令信号Af
に応動した値にパルス的に制御する。これにより、コイ
ル2,3,4への合成供給電流を変形指令信号Afに応
動した値に制御し、コイル2,3,4への連続的な駆動
電流を制御する。第1のパワー増幅器の第1のNMOS
型パワートランジスタのオン時の通電電流は、直流電源
50の通電電流Igを超えることはない。変形指令信号
Afは指令信号Adに比例しているので、指令信号Ad
に応動した第1の供給電流信号C1を分配増幅して第1
のパワー増幅器に供給することにより、第1のパワー増
幅器の第1のパワートランジスタを確実にオン状態のス
イッチング動作をさせることができる。
【0060】さらに、第1の分配器37は移動体1の移
動に伴って第1の分配電流信号を1相分もしくは2相分
に交互に滑らかに分配しているので、電流路の切換は滑
らかになる。たとえば、第1の分配電流信号E1,E2
および第1の増幅電流信号F1,F2が通電されている
場合を考える。トリガパルス信号Dpの立ち上がりエッ
ジによって状態保持回路333のスイッチング制御信号
W1が”Lb”に変化した時には、第1のパワー増幅器
11の第1のNMOS型パワートランジスタ61と第1
のパワー増幅器12の第1のNMOS型パワートランジ
スタ62が通電状態になる。第1の増幅電流信号F1に
応動して第1のNMOS型パワートランジスタ61はオ
ン状態(フルオン状態もしくはハーフオン状態)にな
り、コイル2の駆動電流I1の負極側電流を供給する電
流路を形成する。
【0061】第1の増幅電流信号F2に応動して第1の
NMOS型パワートランジスタ62はオン状態(フルオ
ン状態もしくはハーフオン状態)になり、コイル3の駆
動電流I2の負極側電流を供給する電流路を形成する。
第1のNMOS型パワートランジスタ61と62は、少
なくともいずれか一方はフルオン状態になされている。
ここに、電界効果型トランジスタのハーフオン状態と
は、能動領域において増幅動作を行っている状態であ
る。特に、パワートランジスタがハーフオン状態で動作
している場合には、パワー増幅器の電界効果型カレント
ミラー回路は通電制御端子側への入力電流信号を所定の
電流増幅率で電流増幅動作する。コイル2,3,4に供
給される駆動電流I1,I2,I3の負極側電流の合成
電流値が、直流電源50の通電電流Igになる。
【0062】コイルのインダクタンス作用によって、通
電電流Igは徐々に大きくなる。電流検出信号Agが変
形指令信号Afより大きくなると比較出力信号Crが立
ち上がりエッジを発生し、スイッチング制御信号W1
が”Hb”に変化し、制御トランジスタ341,34
2,343がオンになる。その結果、第1のパワー増幅
器11,12,13の通電制御端子側は同時に直流電源
50の負極端子側に接続され、第1のNMOS型パワー
トランジスタ61,62,63はすべて同時にオフ状態
になる。従って、通電電流Igは零になる。コイル2の
インダクタンス作用によって、電力供給端子側の駆動電
圧V1がパルス的に大きくなり、第2のパワー増幅器1
5の第2のパワーダイオード65dを通る電流路を形成
し、コイル2の駆動電流I1の負極側電流を流し続け
る。その結果、コイル2の駆動電流I1の負極側電流値
は徐々に小さくなる。
【0063】また、コイル3のインダクタンス作用によ
って、電力供給端子側の駆動電圧V2がパルス的に大き
くなり、第2のパワー増幅器16の第2のパワーダイオ
ード66dを通る電流路を形成し、コイル3の駆動電流
I2の負極側電流を流し続ける。その結果、コイル3の
駆動電流I2の負極側電流値は徐々に小さくなる。少し
の時間を経過した後に、トリガパルス信号Dpの次の立
ち上がりエッジが到来し、上述のスイッチング動作を繰
り返す。このようにして、移動体1の移動動作に伴って
第1の分配電流信号E1,E2および第1の増幅電流信
号F1,F2を変化させ、コイル2,3の駆動電流I
1,I2の負極側電流値を滑らかに変化する。他の相の
電流路の切換動作も同様である。ここで、3相の第1の
増幅電流信号を指令信号Adに比例もしくは略比例して
変化させているので、指令信号Adが変化した場合にも
常に滑らかな電流路の切り換え動作を行うことができ
る。
【0064】また、第2の分配器38によって選択分配
された第2の分配電流信号G1,G2,G3および第2
の増幅電流信号H1,H2,H3に応動して、第2のパ
ワー増幅器15,16,17の第2のNMOS型パワー
トランジスタが通電状態になる。たとえば、第2の分配
電流信号G2および第2の増幅電流信号H2のみが選択
されている場合を考えると、第2のパワー増幅器16の
第2のNMOS型パワートランジスタ66が通電状態に
なる。第2のNMOS型パワートランジスタ66はフル
オン状態にされ、コイル3に駆動電流I2の正極側電流
を供給する電流路を形成する。直流電源50の通電電流
Igおよびコイルへの合成供給電流は、すでに説明した
ように、変形指令信号Afに応動した値に制御されてい
るので、コイル3の駆動電流I2の正極側電流も変形指
令信号Afに応動した値になる。従って、指令信号Ad
に応動して変化する第2の供給電流信号C2を分配増幅
した第2の増幅電流信号を第2のパワー増幅器の通電制
御端子側に供給することにより、第2のパワー増幅器の
第2のパワートランジスタを確実にフルオン状態にする
ことができる。
【0065】さらに、第2の分配器38は移動体1の移
動に伴って第2の分配電流信号を1相分もしくは2相分
に交互に滑らかに分配しているので、電流路の切換は滑
らかになる。たとえば、第2の分配電流信号G2,G3
および第2の増幅電流信号H2,H3が通電されている
場合を考える。第2のパワー増幅器16の第2のNMO
S型パワートランジスタ66と第2のパワー増幅器17
の第2のNMOS型パワートランジスタ67が通電状態
になる。第2の増幅電流信号H2に応動して第2のNM
OS型パワートランジスタ66はオン状態(フルオン状
態もしくはハーフオン状態)になり、コイル3の駆動電
流I2の正極側電流を供給する。第2の増幅電流信号H
3に応動して第2のNMOS型パワートランジスタ67
はオン状態(フルオン状態もしくはハーフオン状態)に
なり、コイル4の駆動電流I3の正極側電流を供給す
る。
【0066】第2のNMOS型パワートランジスタ66
と67は、少なくともいずれか一方がフルオン状態にな
るようにされている。このようにして、移動体1の移動
動作に伴って第2の分配電流信号G2,G3および第2
の増幅電流信号H2,H3を変化させ、コイル3,4の
駆動電流I2,I3の正極側電流値を滑らかに変化させ
る。他の相の電流路の切換動作も同様である。ここで、
3相の第2の増幅電流信号を指令信号Adに比例もしく
は略比例して変化させているので、指令信号Adが変化
した場合にも常に滑らかな電流路の切り換え動作を行う
ことができる。
【0067】図1の第1のパワー増幅器11,12,1
3の第1のNMOS型パワートランジスタ61,62,
63と第2のパワー増幅器15,16,17の第2のN
MOS型パワートランジスタ65,66,67は、指令
器20や電流検出器21やスイッチング制御器22や指
令変形器23や電流供給器30や切換作成器34や分配
作成器36や第1の電流増幅器41,42,43や第2
の電流増幅器45,46,47や高電圧出力器51の所
要のトランジスタや抵抗等の半導体素子と一緒に単一の
シリコン基板上に接合分離して集積回路化されている。
図9に集積回路の構造の一例を示す。P型シリコン基板
上に所要のN+層やN−層やP+層やP−層等を拡散さ
せて各種のトランジスタを形成している。番号191
は、二重拡散されたNMOS型トランジスタの例であ
り、第1のNMOS型パワートランジスタや第2のNM
OS型パワートランジスタとして使用する。この二重拡
散NMOS型トランジスタの寄生ダイオード素子は、第
1のパワーダイオードや第2のパワーダイオードとして
使用される。
【0068】番号192は、NPN型バイポーラトラン
ジスタの例であり、信号増幅トランジスタとして使用す
る。番号193は、PNP型バイポーラトランジスタの
例であり、信号増幅トランジスタとして使用する。番号
194は、PチャンネルおよびNチャンネルのCMOS
型電界効果トランジスタの例であり、論理信号処理に使
用する。また、各トランジスタの間は、アース電位(0
V)に接続されたシリコン基板と同電位になるP層によ
って接合分離される。接合分離された集積回路は、誘電
分離された集積回路と比較して、低コストの製造プロセ
スを用いて、小さな1チップ基板上に多数のパワー用ト
ランジスタ素子や信号用トランジスタを高密度に集積化
できる。すなわち、安価に集積回路化できる。なお、具
体的なマスク配置は設計事項であり、詳細な説明を省略
する。
【0069】次に、実施例1の全体的な動作について説
明する。切換作成器34は、滑らかに変化する3相の切
換電流信号D1,D2,D3を作りだし、分配作成器3
6の第1の分配器37と第2の分配器38に供給する。
第1の分配器37は、3相の第1の分離信号D1n,D
2n,D3nに応動して、第1の供給電流信号C1に比
例した3相の第1の分配電流信号E1,E2,E3を出
力する。第1の電流増幅器41,42,43は、それぞ
れ第1の分配電流信号E1,E2,E3を電流増幅した
第1の増幅電流信号F1,F2,F3を出力し、第1の
パワー増幅器11,12,13の各通電制御端子側に供
給する。第1のパワー増幅器11,12,13の第1の
NMOS型パワートランジスタ61,62,63は、ス
イッチング制御器22のスイッチング制御信号W1に応
動した制御パルス信号Y1,Y2,Y3によってオン・
オフの高周波スイッチング動作する。スイッチング制御
信号W1が”Lb”の時には、第1のパワー増幅器1
1,12,13はそれぞれ第1の増幅電流信号F1,F
2,F3を電流増幅動作し、3相のコイル2,3,4に
駆動電流I1,I2,I3の負極側電流を供給する電流
路を形成する。
【0070】スイッチング制御信号W1が”Hb”時に
は、第1のパワー増幅器11,12,13の第1のNM
OS型パワートランジスタ61,62,63はすべてオ
フになる。このとき、3相のコイル2,3,4に駆動電
流I1,I2,I3の負極側電流を連続的に供給する電
流路は、第2のパワー増幅器15,16,17の第2の
パワーダイオード65d,66d,67dによって形成
される。その結果、第1のパワー増幅器11,12,1
3が高周波スイッチング動作しているにもかかわらず、
コイルへの駆動電流は滑らかに変化させることができ
る。その結果、第1のパワー増幅器11,12,13に
よる電流路の切換動作は滑らかにできる。
【0071】電流検出器21は直流電源50からコイル
2,3,4に供給する通電電流Igを検出し、通電電流
Igに応動した電流検出信号Agを出力する。スイッチ
ング制御器22は、指令変形器23の変形指令信号Af
と電流検出器21の電流検出信号Agの両者を比較し、
その比較結果に応動してスイッチング制御信号W1を変
化させ、第1のパワー増幅器11,12,13の第1の
NMOS型パワートランジスタ61,62,63(およ
び第1のパワー部カレントミラー回路)を同時にオフさ
せる。その結果、第1のパワー増幅器11,12,13
の第1のNMOS型パワートランジスタ61,62,6
3のうちで1個もしくは2個の電界効果型パワートラン
ジスタが単一のパルス信号W1に応動してオン・オフの
高周波スイッチング動作を行ない、直流電源50の通電
電流Igおよびコイルへの合成供給電流を変形指令信号
Afに応動した値に制御する。なお、電流供給器30と
第1の分配器37と第1の電流増幅器41,42,43
は第1の分配制御ブロックを形成し、第1のパワー増幅
器11,12,13の第1のNMOS型パワートランジ
スタ61,62,63の通電区間を制御している。ま
た、スイッチング制御器22と電流検出器21と指令変
形器23はスイッチング動作ブロックを形成し、第1の
パワー増幅器11,12,13の第1のNMOS型パワ
ートランジスタ61,62,63のスイッチング動作を
制御している。
【0072】一方、第2の分配器38は、3相の第2の
分離信号D1p,D2p,D3pに応動して、第2の供
給電流信号C2に比例した3相の第2の分配電流信号G
1,G2,G3を出力する。第2の電流増幅器45,4
6,47は、それぞれ第2の分配電流信号G1,G2,
G3を電流増幅した第2の増幅電流信号H1,H2,H
3を出力し、第2のパワー増幅器15,16,17の各
通電制御端子側に供給する。第1のパワー増幅器11,
12,13がオン・オフの高周波スイッチング動作して
いるにもかかわらず、第2のパワー増幅器15,16,
17はそれぞれ第2の増幅電流信号H1,H2,H3を
増幅して出力し、3相のコイル2,3,4に駆動電流I
1,I2,I3の正極側電流を供給する。その結果、第
2のパワー増幅器15,16,17による電流路の切換
動作は滑らかにできる。なお、電流供給器30と第2の
分配器38と第2の電流増幅器45,46,47は第2
の分配制御ブロックを形成し、第2のパワー増幅器1
5,16,17の第2のNMOS型パワートランジスタ
65,66,67の通電区間を制御している。
【0073】このように、立ち上がり傾斜部分および立
ち下がり傾斜部分において滑らかに変化する3相の第1
の増幅電流信号F1,F2,F3を第1のパワー増幅器
11,12,13の通電制御端子側に供給し、スイッチ
ング制御器22の制御パルス信号Y1,Y2,Y3によ
って第1のパワー増幅器11,12,13の通電制御端
子側をオン・オフのスイッチングした。これにより、第
1のNMOS型パワートランジスタ61,62,63を
単一のスイッチング制御信号W1に応動してオン・オフ
の高周波スイッチング動作させながらも、コイル2,
3,4に供給する駆動電流I1,I2,I3の負極側電
流を滑らかに変化させることができる。また、立ち上が
り傾斜部分および立ち下がり傾斜部分において滑らかに
変化する3相の第2の増幅電流信号H1,H2,H3を
第2のパワー増幅器15,16,17の通電制御端子側
に供給した。これにより、コイル2,3,4への正極側
電流を滑らかに変化させることができる。
【0074】その結果、第1のパワー増幅器11,1
2,13と第2のパワー増幅器15,16,17による
コイル2,3,4への駆動電流I1,I2,I3は脈動
が少ない滑らかな電流波形になる。これにより、発生駆
動力の脈動は小さくなり、ディスク1bの振動・騒音が
小さい高性能なディスク装置およびモータを実現でき
る。
【0075】また、スイッチング動作ブロックの指令変
形器23において、指令信号Adに比例した振幅を有
し、切換作成器34の出力信号もしくは移動体1の移動
動作に応動して変形された変形指令信号Afを得てい
る。すなわち、切換作成器34の出力信号に応動して変
化する高調波成分を含んだ変形指令信号Afを作りだし
た。スイッチング制御器22は、直流電源50からコイ
ル2,3,4に供給する通電電流Igをパルス的にし、
通電電流Igのピーク値を変形指令信号Afに応動させ
て変化させた。3相のコイル2,3,4への駆動電流I
1,I2,I3は、変形指令信号Afに応動して変化
し、変形指令信号Afの有する高調波成分を含むように
なる。これにより、駆動電流I1,I2,I3は、歪み
を低減され、滑らかな正弦波状の3相電流にできる。そ
の結果、発生駆動力の脈動や変動を大幅に小さくでき、
振動や騒音をさらに小さくできる。このように、コイル
への電流路の切換動作に応動もしくは連動して、直流電
源50の通電電流Igのピーク値を変化させることによ
り、電力損失が少なく、振動・騒音のさらに小さいディ
スク装置やモータを実現できる。
【0076】さらに、3相の第1の増幅電流信号を指令
信号Adに比例もしくは略比例して変化させ、常に適切
な入力電流が第1のパワー増幅器の通電制御端子側に供
給されるようにした。これにより、指令信号Adに応動
してコイルへの駆動電流が変化した場合であっても、滑
らかに変化する駆動電流をコイルに供給でき、常に滑ら
かな電流路の切換動作を実現できる。また、3相の増幅
電流信号を指令信号Adに比例もしくは略比例して変化
させ、常に適切な入力電流が第2のパワー増幅器の通電
制御端子側に供給されるようにした。これにより、指令
信号Adに応動してコイルへの駆動電流が変化した場合
であっても、滑らかに変化する駆動電流をコイルに供給
でき、常に滑らかな電流路の切換動作を実現できる。
【0077】また、第1の分配器37と第2の分配器3
8の動作によって、同一相の第1の分配電流信号と第2
の分配電流信号は相補的に流れるので、第1のパワー増
幅器の第1のNMOS型パワートランジスタと第2のパ
ワー増幅器の第2のNMOS型パワートランジスタも相
補的に動作する。従って、滑らかに連続的に変化する両
方向の駆動電流がコイルに供給され、かつ、同一相の第
1のパワートランジスタと第2のパワートランジスタに
よる短絡電流は生じない。
【0078】本実施例では、コイルに電力を供給するパ
ワー増幅器をオン・オフの高周波スイッチング動作させ
ながら、第1のパワー増幅器と第2のパワー増幅器を電
流路の切換動作を滑らかにしている。その結果、ディス
ク1bの回転駆動力の脈動が小さくなり、騒音や振動は
大幅に低減される。また、パワー増幅器の電力損失が小
さく、損失・発熱を大幅に小さくしている。従って、デ
ィスク1bからの信号再生時(たとえば、高品位の音声
・映像信号の鑑賞時)においても、再生機構から発生す
る騒音や振動が小さく、信号再生や信号鑑賞の妨げにな
ることがない。すなわち、ディスクの振動が小さくなる
ことから、ヘッドの再生信号のジッタが小さくなり、再
生誤りによる信号障害が極めて少なくなる。
【0079】また、ディスク再生に伴う騒音が小さく、
再生信号の鑑賞妨害になる不快音が発生しなくなる。ま
た、発熱が小さいことから、ディスク1bを高速回転で
き、再生信号のデータレートを高くできる。さらに、記
録可能ディスクの使用が容易になり、記録可能ディスク
への記録動作や再生動作を安定に行うことができる。た
とえば、記録可能ディスクへの信号記録場所の変動を小
さくでき、正確かつ安定な記録を実現できる。また、電
力損失・発熱が少ないことから、ディスク1bの温度上
昇を小さくでき、記録可能ディスクへの記録・再生を安
定にできる。このように、騒音と振動と消費電力を大幅
に小さくした、高品位・高性能なディスク装置を実現で
きる。
【0080】また、本実施例では、CLV(Constant L
ine Velocity)動作もしくはZCLV(Zone Constant Li
ne Velocity)動作を行い、ヘッドの半径位置に応動して
連続的もしくはステップ的にディスクの回転速度を変化
させ、ディスクからの再生信号のビットレートを一定も
しくは略一定にしている。また、記録ディスクの場合に
は、ヘッドの半径位置に応動して連続的もしくはステッ
プ的にディスクの回転速度を変化させ、ディスク上への
記録密度を一定もしくは略一定にしている。さらに、本
実施例のディスク装置において検索を行う場合には、デ
ィスク振動や騒音や消費電力が小さいので、ディスクの
回転移動速度を短時間に加速・減速することが可能でな
り、ディスク装置の検索時間を大幅に短縮できるという
利点もある。
【0081】また、本実施例では、第1のパワー増幅器
の第1のNMOS型パワートランジスタをオン・オフの
高周波スイッチング動作させているので、第1のパワー
増幅器の電力損失は小さい。第2のパワー増幅器の第2
のNMOS型パワートランジスタをオン動作させている
ので、第2のパワー増幅器の電力損失は小さい。従っ
て、電力効率の非常に良いモータになる。また、第1の
増幅電流信号や第2の増幅電流信号を指令信号Adに応
動して変化させているので、第1のパワー増幅器や第2
のパワー増幅器への入力電流による電力損失も小さくし
ている。
【0082】また、本実施例では、立ち上がり傾斜部分
や立ち下がり傾斜部分において滑らかに変化する3相の
第1の増幅電流信号F1,F2,F3(第1の3相の電
流信号)を3個の第1のパワー増幅器の通電制御端子側
に供給した。これにより、第1のパワー増幅器11,1
2,13の第1のNMOS型パワートランジスタ61,
62,63のうちで1個もしくは2個の第1のNMOS
型パワートランジスタをオン・オフの高周波スイッチン
グ動作させながらも、コイル2,3,4への駆動電流I
1,I2,I3の負極側電流を滑らかに変化させた。同
様に、立ち上がり傾斜部分や立ち下がり傾斜部分におい
て滑らかに変化する3相の第2の増幅電流信号H1,H
2,H3(第2の3相の電流信号)を3個の第2のパワ
ー増幅器の通電制御端子側に供給した。これにより、第
2のパワー増幅器15,16,17の第2のNMOS型
パワートランジスタ65,66,67のうちで1個もし
くは2個の第2のNMOS型パワートランジスタをオン
動作させながらも、コイル2,3,4への駆動電流I
1,I2,I3の正極側電流を滑らかに変化させた。
【0083】これにより、電流路の切換動作を滑らかに
でき、駆動電流の脈動を小さくし、発生駆動力の脈動や
ディスク振動を著しく低減した。また、第1の3相の電
流信号や第2の3相の電流信号の少なくとも傾斜部分を
指令信号Adに応動して変化させることにより、ディス
ク回転数の変化に応動して指令信号Adが変化した場合
でも、常に滑らかな電流路の切換動作を実現できる。な
お、パワー増幅器の通電制御端子側に供給する電流信号
は、実質的に滑らかに変化する電流信号で有れば良く、
たとえば、階段状のステップ的もしくは段階状のディジ
タル的に値を変化させる電流信号であっても良い。ま
た、立ち上がり傾斜部分と立ち下がり傾斜部分と平坦部
分などのなかで、少なくとも立ち上がり傾斜部分および
/または立ち下がり傾斜部分において実質的に滑らかに
変化する電流信号をパワー増幅器の通電制御端子側に供
給することにより、電流路の切換動作を滑らかにでき
る。
【0084】本実施例では、電流検出器21は直流電源
50の通電電流Ig、すなわち、コイルへの合成供給電
流に応動した電流検出信号Agを得ている。すなわち、
電流検出器21の電流検出信号Agは3相のコイルへの
合成供給電流(駆動電流I1,I2,I3の負極側電流
もしくは正極側電流の合成値)に対応して変化する。ス
イッチング制御器22は、指令変形器23の変形指令信
号Afと電流検出器21の出力信号Agを比較し、その
比較結果に応動して第1のパワー増幅器11,12,1
3の第1のNMOS型パワートランジスタ61,62,
63をオン・オフのパルス的な高周波スイッチング動作
させる。すなわち、トリガパルス信号Dpの繰り返しタ
イミングにおいてスイッチング制御器22のスイッチン
グ制御信号W1を”Lb”に変化させ、第1の3相電流
信号F1,F2,F3に応動して第1のパワー増幅器の
第1のNMOS型パワートランジスタを通電状態に変化
させる。電流検出器21の出力信号Agが変形指令信号
Afよりも大きくなった瞬間に、スイッチング制御器2
2のスイッチング制御信号W1を”Hb”に変化させ、
3個の第1のパワー増幅器11,12,13の第1のN
MOS型パワートランジスタ61,62,63を同時に
オフ状態にする。これにより、1相もしくは2相のコイ
ルに負極側の駆動電流を供給しながらも、パルス的な通
電電流Igのピーク値を変形指令信号Afに応動して制
御でき、モータの発生駆動力を指令信号Adおよび変形
指令信号Afに応動した値に正確に制御できる。
【0085】また、変形指令信号Afと電流検出器21
の出力信号Agの比較結果に応動した単一のパルス信号
(スイッチング制御信号W1)により、3個の第1のパ
ワー増幅器を同時にオン・オフの高周波スイッチング動
作をさせた。これにより、極めて簡素な構成によって、
3相コイルへの駆動電流の正確な制御を実現した。すな
わち、全体構成が極めて簡素になる。また、高周波スイ
ッチングのタイミングを決めるパルス信号が1個である
から、検出タイミングの管理が簡単であり、電流検出動
作および電流制御動作が安定になる。なお、スイッチン
グ制御器22と電流検出器21と指令変形器23は、パ
ワー増幅器のスイッチング動作を制御するスイッチング
動作ブロックを形成している。
【0086】本実施例では、集積回路化に好適のモータ
構成になっている。パワー素子としてパワートランジス
タとその寄生素子として形成されるパワーダイオードを
使用して構成しているので、部品点数が少なく、これら
のパワー素子を小さなチップ上に集積回路化することが
可能である。また、指令器20,電流検出器21,スイ
ッチング制御器22,指令変形器23,電流供給器3
0,切換作成器34,分配作成器36(第1の分配器3
7と第2の分配器38),3個の第1の電流増幅器4
1,42,43,3個の第2の電流増幅器45,46,
47,高電圧出力器51の所要のトランジスタや抵抗等
の半導体素子を、パワートランジスタと同一チップ上に
集積回路化できる。
【0087】各パワー素子における発熱を極めて小さく
しているので、集積回路化に適した構成になっている。
すなわち、第1のNMOS型パワートランジスタをオン
・オフの高周波スイッチング動作させ、第2のNMOS
型パワートランジスタをオン動作させているので、第1
のNMOS型パワートランジスタや第2のNMOS型パ
ワートランジスタや第1のパワーダイオードや第2のパ
ワーダイオードにおける電力損失・発熱が極めて小さ
い。従って、これらのパワー素子を1チップに集積回路
化しても、熱破壊が生じることはない。また、放熱板等
の発熱対策は不要である。
【0088】本実施例では、接合分離部分に形成される
寄生トランジスタ素子の動作を防止し、集積回路化に適
した構成にしている。図9に示したような接合分離技術
を用いた集積回路は、高密度集積に適した低コストのI
Cを実現できる。しかし、直流電源の負極端子側(アー
ス電位)に接続された接合分離部分をベース端子とする
多数の寄生トランジスタ素子が形成される欠点がある。
通常、これらの寄生トランジスタが動作しないように、
逆バイアスされている。しかし、集積されたトランジス
タの端子電位がアース電位よりもダイオードの順方向電
圧分低くなると、寄生トランジスタが動作し、他の集積
されたトランジスタから電流を抜き取る現象が生じる。
モータのように、インダクタンス作用を有するコイルに
大電流を供給する用途では、寄生トランジスタが動作す
ると、集積トランジスタの働きを著しく妨害する恐れが
ある。特に、コイルに電流を供給するパワートランジス
タをオン・オフの高周波スイッチングを行わせる場合に
は、コイル電圧がパルス的に暴れやすく、寄生トランジ
スタが動作しやすい。
【0089】これに対して、本実施例では、第1のパワ
ー増幅器の第1のNMOS型パワートランジスタのみを
オン・オフの高周波スイッチング動作させ、コイルに電
流を供給する構成にした。第1のNMOS型パワートラ
ンジスタの電流流出端子側は直流電源の負極端子側に接
続されているので、高周波スイッチング動作を行わせて
も、第1のNMOS型パワートランジスタの電流流入端
子側電位および電流流出端子側電位はアース電位以下に
ならない。また、第1のNMOS型パワートランジスタ
の電流流入端子側電位は直流電源50の正極端子電位以
上になるが、集積トランジスタの動作を妨害する寄生ト
ランジスタの動作は起こらない。従って、第1のNMO
S型パワートランジスタが高周波スイッチングを行って
も、安定な回路動作を得ることができる。
【0090】第2のパワー増幅器の第2のNMOS型パ
ワートランジスタは電流路を滑らかに切り換えている。
従って、第2のNMOS型パワートランジスタによる電
流路の切換動作を行っても、コイルの各電力供給端子側
電位は直流電源50の負極端子側電位以下にならない。
従って、第1のパワー増幅器の第1のNMOS型パワー
トランジスタや第2のパワー増幅器の第2のNMOS型
パワートランジスタによる電流路の切換動作や高周波ス
イッチング動作を行っても、寄生トランジスタによる妨
害動作は生じない。その結果、第1のNMOS型パワー
トランジスタや第2のNMOS型パワートランジスタを
他のトランジスタと一緒に1チップの集積回路化して
も、集積回路内のトランジスタを安定に回路動作させる
ことができる。これにより、3相のコイルへの電流路を
電子的に滑らかに切り換えるモータの回路部分を、寄生
トランジスタ素子による妨害動作を心配することなく、
1チップのシリコン基板上に集積回路化することが可能
になる。
【0091】本実施例では、第1のパワー増幅器を第1
の電界効果型パワー部カレントミラー回路によって構成
し、第2のパワー増幅器を第2の電界効果型パワー部カ
レントミラー回路によって構成し、第1のパワー増幅器
11,12,13と第2のパワー増幅器15,16,1
7の電流増幅率のばらつきを大幅に小さくした。また、
切換信号に応動して滑らかに変化する第1の3相の電流
信号F1,F2,F3を作りだし、立ち上がり傾斜部分
と立ち下がり傾斜部分と平坦部分などのなかで、少なく
とも立ち上がり傾斜部分および/または立ち下がり傾斜
部分において実質的に滑らかに変化する第1の3相の電
流信号F1,F2,F3を、3個の第1のパワー増幅器
11,12,13の通電制御端子側に供給した。
【0092】また、切換信号に応動して滑らかに変化す
る第2の3相の電流信号H1,H2,H3を作りだし、
立ち上がり傾斜部分と立ち下がり傾斜部分と平坦部分な
どのなかで、少なくとも立ち上がり傾斜部分および/ま
たは立ち下がり傾斜部分において実質的に滑らかに変化
する第2の3相の電流信号H1,H2,H3を、3個の
第2のパワー増幅器15,16,17の通電制御端子側
に供給した。これにより、第1のパワー増幅器の第1の
電界効果型パワートランジスタ61,62,63をオン
・オフの高周波スイッチング動作させながらも、3個の
第1の電界効果型パワートランジスタ61,62,63
および3個の第2の電界効果型パワートランジスタ6
5,66,67による電流路の切換動作を滑らかに行わ
せた。その結果、駆動電流の脈動やディスク振動や騒音
は著しく小さくできた。なお、電界効果型パワートラン
ジスタを集積回路化することにより、回路利得のばらつ
きをさらに低減できる。また、第1のパワー増幅器と第
1の分配制御ブロックの合成伝達利得および第2のパワ
ー増幅器と第2の分配制御ブロックの合成伝達利得のば
らつきが小さくなる利点もある。
【0093】本実施例では、スイッチング動作ブロック
の動作によって、直流電源50からコイル2,3,4に
供給する通電電流Igをパルス的にし、通電電流Igの
ピーク値を切換作成器34の出力信号に応動させて変化
させた。これにより、通電電流Igのピーク値は移動体
1やディスク1bの移動動作に応動して変化し、3相の
コイル2,3,4への駆動電流I1,I2,I3は、滑
らかな正弦波状の3相電流にできる。その結果、ディス
ク振動を大幅に小さくでき、振動・騒音の著しく小さい
高性能なディスク装置を実現できる。
【0094】切換信号D1の6倍の次数の最小値信号M
nのような高調波信号を切換作成器34内で直接に作り
だし、その高調波信号を用いて変形指令信号Afを作る
ようにしても良い。たとえば、図7の絶対値回路36
1,362,363と最小値回路364を切換作成器3
4内に含めることにより、切換作成器34の出力信号と
して最小値信号Mnを指令変形器23に入力し、切換作
成器34の一つの出力信号に応動した変形指令信号Af
を作りだすことができる。また、直流電源50の通電電
流Igのピーク値を、第1のパワー増幅器と第2のパワ
ー増幅器による電流路の切換動作に応動もしくは連動し
て変化させることにより、滑らかな3相の駆動電流を得
ている。従って、たとえば、第1のパワー増幅器と第2
のパワー増幅器による電流路の切換動作を直接検出し
て、切換作成器34の出力信号に応動した最小値信号M
nのような高調波信号を作りだし、その高調波信号を用
いて変形指令信号Afを作ることも可能である。
【0095】本実施例では、指令信号Adに応動した変
形指令信号Afを作りだし、変形指令信号Afに応動し
て通電電流Igのピーク値を変化させた。これにより、
簡単な構成で、歪みの少ない正弦波状の駆動電流をコイ
ルに供給するようにした。しかし、ディスク振動やディ
スク騒音を低減する構成はこのような場合に限定される
ものではない。たとえば、変形指令変形器23を無く
し、指令信号Afの代わりに指令信号Adをもちいた場
合でも、滑らかな台形波状の駆動電流をコイルに供給す
ることが可能になり、ディスク振動やディスク騒音をか
なり小さくすることができる。このように、本実施例で
は、滑らかな台形波状もしくは正弦波状の3相の駆動電
流をコイルに供給する構成を実現しており、消費電力や
振動や騒音の少ない高性能なディスク装置を実現でき
る。
【0096】本実施例では指令信号Adに応動して電流
供給器30の第1の供給電流信号C1や第2の供給電流
信号C2を変化させることにより、第1の3相の電流信
号や第2の3相の電流信号を指令信号Adに応動して変
化させた。これにより、3個の第1のNMOS型パワー
トランジスタのうちで少なくとも1個の第1のNMOS
型パワートランジスタをフルオン状態とオフ状態の高周
波スイッチング動作させながらも、滑らかに電流路の切
換動作を行わせることができた。また、3個の第2のN
MOS型パワートランジスタのうちで少なくとも1個の
第2のNMOS型パワートランジスタを確実にフルオン
動作させながらも、滑らかに電流路の切換動作を行わせ
ることができた。このように構成することにより、起動
時の大電流供給時であっても定常制御時の小電流供給時
であっても、指令信号Adに応動し、実質的に滑らかに
変化する適切な傾斜部分を持った第1の3相の電流信号
を第1のパワー増幅器の通電制御端子側に供給できる。
また、指令信号Adに応動し、実質的に滑らかに変化す
る適切な傾斜部分を持った第2の3相の電流信号を第2
のパワー増幅器の通電制御端子側に供給できる。その結
果、脈動の少ない駆動電流をコイルに供給でき、発生駆
動力の脈動は著しく小さくなる。
【0097】滑らかな電流路の切り換えを行うために
は、第1の3相の電流信号F1,F2,F3のそれぞれ
の角度幅を電気角で120度よりも広くすることが重要
であり、150度以上ならばかなりの効果があり、18
0度もしくは略180度にすることが最も好ましい。す
なわち、上述したように、第1の分配制御ブロックの動
作によって、3個の第1のパワー増幅器のそれぞれの通
電区間を電気角で(360/3)度よりも大きい角度幅
にし、3個の第1のパワー増幅器により2相分のコイル
に通電する期間を設けることが重要である。このとき、
通電区間を180度にすることが最も好ましいが、実質
的に(360/3+10)度以上ならば効果があり、1
50度以上ならばかなりの効果がある。
【0098】滑らかな電流路の切り換えを行うために
は、第2の3相の電流信号H1,H2,H3のそれぞれ
の角度幅を電気角で120度よりも広くすることが重要
であり、150度以上ならばかなりの効果があり、18
0度もしくは略180度にすることが最も好ましい。す
なわち、上述したように、第2の分配制御ブロックの動
作によって、3個の第2のパワー増幅器のそれぞれの通
電区間を電気角で(360/3)度よりも大きい角度幅
にし、3個の第2のパワー増幅器により2相分のコイル
に通電する期間を設けることが重要である。このとき、
通電区間を180度にすることが最も好ましいが、実質
的に(360/3+10)度以上ならば効果があり、1
50度以上ならばかなりの効果がある。なお、変形指令
信号Afに応動して電流供給器30の第1の供給電流信
号C1や第2の供給電流信号C2を変化させ、第1の3
相の電流信号や第2の3相の電流信号を変形指令信号A
fに応動して変化させても良い。
【0099】本実施例では、第1相目を形成する第1の
3相の電流信号F1と第2の3相の電流信号H1は電気
角で180度の位相差を有し、相補的に流れるようにな
っている。第2相目を形成する第1の3相の電流信号F
2と第2の3相の電流信号H2についても同様に相補的
に流れ、第3相目を形成する第1の3相の電流信号F3
と第2の3相の電流信号H3についても同様に相補的に
流れる。これにより、同一相の第1のパワー増幅器と第
2のパワー増幅器が同時に通電状態になることが生じな
い。その結果、短絡電流が発生しないので、パワートラ
ンジスタの電流破壊や熱破壊は生じない。このように、
本実施例では、上述の多くの効果のそれぞれもしくはす
べてによって、騒音や振動や消費電力を大幅に低減さ
れ、高品位・高性能のディスク装置を実現できる。な
お、このような効果を発揮する構成には、各種の変形が
可能である。たとえば、変形指令信号Afを指令信号A
dと同じにしても良い。
【0100】本実施例では、第1のパワー増幅器11,
12,13と第2のパワー増幅器15,16,17と指
令器20と電流検出器21とスイッチング制御器22と
指令変形器23と電流供給器30と切換作成器34と分
配作成器36(第1の分配器37と第2の分配器38)
と第1の電流増幅器41,42,43と第2の電流増幅
器45,46,47と高電圧出力器51によって、3相
の負荷(コイル2,3,4)への駆動電流を供給する駆
動回路を形成している。また、本実施例の切換作成器3
4は、2個の磁電変換素子を使用して3相の位置検出信
号を得る位置検出部100を含んで構成した。しかし、
3個の磁電変換素子を用いても構成できる。また、その
ような検出素子を用いることなく、たとえば、コイル
2,3,4に生じる逆起電力を利用して切換信号D1,
D2,D3を作り出しても良い。このとき、切換信号に
応動もしくは連動した高調波信号を得ることにより、移
動体の移動動作に応動もしくは連動した変形指令信号A
fを作りだすことができる。
【0101】第1の3相の電流信号F1,F2,F3も
しくは第2の3相の電流信号H1,H2,H3は、立ち
上がり傾斜部分や立ち下がり傾斜部分において実質的に
時間的に傾斜を持って切り換わればよい。これにより、
駆動電流I1,I2,I3も立ち上がり傾斜部分や立ち
下がり傾斜部分において時間的に傾斜を持って滑らかに
電流路を切り換えていく。さらに、駆動電流の極性が変
化する時に連続的に電流値を変化させることが好ましい
が、同一相の第1の3相の電流信号と第2の3相の電流
信号が同時に零になる期間があり、その相の駆動電流を
零にする時間が存在してもかまわない。しかし、各第1
のNMOS型パワートランジスタの通電角度幅を電気角
で120度よりも大きくし(好ましくは150度以
上)、2個の第1のNMOS型パワートランジスタが同
時に通電状態になる期間を設けることにより、振動・騒
音は小さくなる。各第2のNMOS型パワートランジス
タの通電角度幅を電気角で120度よりも大きくし(好
ましくは150度以上)、2個の第2のNMOS型パワ
ートランジスタが同時に通電状態になる期間を設けるこ
とにより、振動・騒音は小さくなる。このとき、各第1
のNMOS型パワートランジスタの通電角度幅を180
度に等しくもしくは略等しくすることが、最も好まし
い。また、各第2のNMOS型パワートランジスタの通
電角度幅を180度に等しくもしくは略等しくすること
が、最も好ましい。
【0102】本実施例において、第1のパワー増幅器1
1,12,13や第2のパワー増幅器15,16,17
は図1に示された構成に限らず、種々の変形が可能であ
る。たとえば、第1のパワー増幅器11,12,13や
第2のパワー増幅器15,16,17のそれぞれの代わ
りに、図12に示した構成のパワー増幅器450を使用
しても良い。パワー増幅器450は電界効果型パワート
ランジスタ451とパワーダイオード451dと電界効
果型トランジスタ452と抵抗453を有し、電界効果
型パワー部カレントミラー回路を含んで構成されてい
る。
【0103】この電界効果型パワー部カレントミラー回
路は、電界効果型パワートランジスタ451の制御端子
側が電界効果型トランジスタ452の制御端子側に(直
接あるいは例えば抵抗などの何らかの要素を介して)接
続され、電界効果型トランジスタ452の電流路端子対
の一方の端子側が電界効果型パワートランジスタ451
の電流路端子対の一方の端子側に抵抗453を介して接
続され、電界効果型トランジスタ452の電流路端子対
のもう一方の端子側がパワー増幅器450の通電制御端
子側に(直接あるいは何らかの要素を介して)接続さ
れ、かつ電界効果型トランジスタ452の制御端子側が
パワー増幅器452の通電制御端子側に(直接あるいは
何らかの要素を介して)接続されるように構成されてい
る。この電界効果型パワー部カレントミラー回路は、通
電制御端子側への入力電流が小さい時から大きな電流増
幅率を有し、パワー増幅器への入力電流を小さくできる
利点がある。また、たとえば、図13に示した構成のパ
ワー増幅器460を使用しても良い。
【0104】パワー増幅器460はNMOS型パワート
ランジスタ461とパワーダイオード461dとNMO
S型トランジスタ462と抵抗463を有し、電界効果
型パワー部カレントミラー回路を含んで構成されてい
る。電界効果型パワー部カレントミラー回路は、電界効
果型パワートランジスタ461の制御端子側が電界効果
型トランジスタ462の制御端子側に(直接あるいは何
らかの要素を介して)接続され、電界効果型トランジス
タ462の電流路端子対の一方の端子側がパワー増幅器
460の通電制御端子側に抵抗463を介して接続さ
れ、電界効果型トランジスタ462の電流路端子対のも
う一方の端子側が電界効果型パワートランジスタ461
の電流路端子対の一方の端子側に(直接あるいは何らか
の要素を介して)接続され、かつ電界効果型トランジス
タ462の制御端子側がパワー増幅器460の通電制御
端子側に(直接あるいは何らかの要素を介して)接続さ
れるように構成されている。この電界効果型パワー部カ
レントミラー回路は、通電制御端子側への入力電流が小
さい内は所定の電流増幅率を有し、入力電流が大きくな
ると、その電流増幅率が急激に大きくなる。これによ
り、モータの起動時のように大電流をコイルに供給する
場合に、パワー増幅器への入力電流を小さくできる利点
がある。
【0105】本実施例において、スイッチング制御器2
2のスイッチングパルス回路330には、種々の変形が
可能である。たとえば、スイッチングパルス回路330
の代わりに図14に示した構成のスイッチングパルス回
路480が使用可能である。スイッチングパルス回路4
80の比較回路481は、変形指令信号Afと電流検出
信号Agを比較した比較出力信号Crを出力する。すな
わち、電流検出信号Agが変形指令信号Afよりも小さ
い時に比較出力信号Crは”Lb”になり、電流検出信
号Agが変形指令信号Afよりも大きくなると比較出力
信号Crは”Hb”に変わる。時定数回路482は、比
較回路481の比較出力信号Crの立ち上がりエッ
ジ(”Lb”から”Hb”への変化時点)をトリガとし
て、所定の時間幅Wpだけ”Hb”になるスイッチング
制御信号W1を発生する。この時間幅Wpはコンデンサ
483への充放電によって決められる。
【0106】スイッチング制御信号W1が”Lb”の時
には、制御パルス信号Y1,Y2,Y3をオフ(非通電
状態)にし、第1の増幅電流信号F1,F2,F3に応
じて第1のパワー増幅器11,12,13がオン状態
(フルオン状態もしくはハーフオン状態)になり、コイ
ル2,3,4への電流路を形成する。スイッチング制御
信号W1が”Hb”になると、制御パルス信号Y1,Y
2,Y3がオン(電流通電状態)になり、第1のパワー
増幅器11,12,13の第1のNMOS型パワートラ
ンジスタ61,62,63は同時にオフになる。
【0107】これにより、電流検出信号Agが変形指令
信号Afよりも小さい時にスイッチング制御信号W1
が”Lb”になり、第1のパワー増幅器はオン状態にな
る。直流電源50の通電電流Igが増加し、電流検出信
号Agが変形指令信号Afよりも大きくなったタイミン
グにおいて、比較出力信号Crは”Hb”に変化する。
比較回路481の比較出力信号Crの立ち上がりエッジ
によって時定数回路482がトリガされ、スイッチング
制御器信号W1は所定時間幅Wpだけ”Hb”になる。
その結果、第1のパワー増幅器11,12,13は所定
の時間幅Wpの間は同時にオフ状態になる。第1のパワ
ー増幅器がオフになってから所定時間幅Wpを経過後
に、スイッチング制御信号W1は”Lb”に変わり、再
度、第1のパワー増幅器はオン状態になる。このように
して、第1のパワー増幅器11,12,13の第1のN
MOS型パワートランジスタ61,62,63はオン・
オフの高周波スイッチング動作を行う。また、移動体1
の移動動作に伴って、コイル2,3,4への電流路は滑
らかに切り換えられていく。
【0108】《実施例2》図15から図17に本発明の
実施例2のモータを含んで構成されたディスク装置と、
モータを示す。図15に全体構成を示す。本実施例は、
前述の実施例1において、さらに、補助供給器500と
第1の合成器81,82,83と第2の合成器85,8
6,87を設けたものである。その他の構成において、
前述の実施例1と同様なものには同一の番号を付し、詳
細な説明を省略する。図15の補助供給器500は、切
換作成器34の出力信号に応動して3相の第1の補助電
流信号F4,F5,F6と3相の第2の補助電流信号H
4,H5,H6を供給する。図16に補助供給器500
の具体的な構成を示す。補助供給器500は補助切換作
成部510と補助電流切換部520によって構成されて
いる。補助切換作成部510は、切換作成器34の3相
の位置検出信号Ja1,Jb1,Jc1が入力され、こ
れらの位置検出信号に応動した補助切換信号J4〜J9
を出力する。
【0109】図17に補助切換作成部510の具体的な
構成例を示す。補助切換作成部510のコンパレータ回
路541,542,543は、それぞれ、3相の位置検
出信号Ja1,Jb1,Jc1の内の2相の信号を比較
し、比較結果に応動した3相のディジタル信号Jd,J
e,Jfを出力する。図18(a)〜(c)にディジタ
ル信号Jd,Je,Jfの波形関係を示す。これらの3
相のディジタル信号Jd,Je,Jfは、反転回路55
1,552,553とアンド回路561〜567によっ
て論理合成され、補助切換信号J4〜J9を作りだす。
図18(d)〜(i)に補助切換信号J4〜J9の波形
関係を示す。なお、図18の各横軸は移動体1の回転移
動位置に対応している。ディジタル信号Jd,Je,J
fは、それぞれ電気角で180度もしくは略180度の
角度幅にわたって”Hb”、残りの180度の角度幅に
わたって”Lb”になる。また、ディジタル信号Jd,
Je,Jfは、120度の位相差を有する3相の信号に
なる。補助切換信号J4,J5,J6は、それぞれ電気
角で120度もしくは略120度の角度幅にわたって”
Hb”になり、残りの240度の角度幅にわたって”L
b”になる。これらの補助切換信号J4,J5,J6
は、順番に変化する3相のディジタル信号である。ま
た、補助切換信号J7,J8,J9は、それぞれ電気角
で120度もしくは略120度の角度幅にわたって”H
b”になり、残りの240度の角度幅にわたって”L
b”になる。これらの補助切換信号J7,J8,J9
は、順番に変化する3相のディジタル信号である。
【0110】図16の補助切換作成部510の補助切換
信号J4〜J9は、補助電流切換部520に入力され
る。補助電流切換部520は、3個の第1の電流源52
1,522,523と3個の第2の電流源525,52
6,527と3個の第1のスイッチ回路531,53
2,533と3個の第2のスイッチ回路535,53
6,537を有している。第1の電流源521,52
2,523と第2の電流源525,526,527は、
高電圧出力器51の高電位点電位Vuから流出する方向
に接続されている。
【0111】第1のスイッチ回路531,532,53
3は、補助切換作成部510の補助切換信号J4,J
5,J6が”Hb”になるとスイッチをオンにする。こ
れにより、第1の電流源521,522,523の電流
を補助切換信号J4,J5,J6に応動して出力し、3
相の第1の補助電流信号F4,F5,F6を作りだす。
また、第2のスイッチ回路535,536,537は、
補助切換作成部510の補助切換信号J7,J8,J9
が”Hb”になるとスイッチをオンにする。これによ
り、第2の電流源525,526,527の電流を補助
切換信号J7,J8,J9に応動して出力し、3相の第
2の補助電流信号H4,H5,H6を作りだす。図19
(a),(b),(c)に第1の補助電流信号F4,F
5,F6の波形を示し、図19(d),(e),(f)
に第2の補助電流信号H4,H5,H6の波形を示す。
なお、図19の各横軸は移動体1の回転移動位置に対応
している。
【0112】図15の第1の合成器81は単純に結節点
で構成され、第1の電流増幅器41の第1の増幅電流信
号F1と第1の補助電流信号F4を加算合成し、第1の
合成電流信号F1+F4を出力する。第1の合成器82
は単純に結節点で構成され、第1の電流増幅器42の第
1の増幅電流信号F2と第1の補助電流信号F5を加算
合成し、第1の合成電流信号F2+F5を出力する。第
1の合成器83は単純に結節点で構成され、第1の電流
増幅器43の第1の増幅電流信号F3と第1の補助電流
信号F6を加算合成し、第1の合成電流信号F3+F6
を出力する。
【0113】第2の合成器85は単純に結節点で構成さ
れ、第2の電流増幅器45の第2の増幅電流信号H1と
第2の補助電流信号H4を加算合成し、第2の合成電流
信号H1+H4を出力する。第2の合成器86は単純に
結節点で構成され、第2の電流増幅器46の第2の増幅
電流信号H2と第2の補助電流信号H5を加算合成し、
第2の合成電流信号H2+H5を出力する。第2の合成
器87は単純に結節点で構成され、第2の電流増幅器4
7の第2の増幅電流信号H3と第2の補助電流信号H6
を加算合成し、第2の合成電流信号H3+H6を出力す
る。
【0114】図19(g)に第1の増幅電流信号F1,
F2,F3の波形を示し、図19(h)に第2の増幅電
流信号H1,H2,H3の波形を示す。また、図19
(i)に第1の合成電流信号F1+F4,F2+F5,
F3+F6の波形を示し、図19(j)に第2の合成電
流信号H1+H4,H2+H5,H3+H6の波形を示
す。第1の合成電流信号F1+F4,F2+F5,F3
+F6は、零からの立ち上がり傾斜部分および零への立
ち下がり傾斜部分において、約30度の角度幅(電気
角)にわたって滑らかに変化する第1の3相の電流信号
になっている。同様に、第2の合成電流信号H1+H
4,H2+H5,H3+H6は、零からの立ち上がり傾
斜部分および零への立ち下がり傾斜部分において、約3
0度の角度幅(電気角)にわたって滑らかに変化する第
2の3相の電流信号になっている。
【0115】第1の合成電流信号F1+F4,F2+F
5,F3+F6は、それぞれ第1のパワー増幅器11,
12,13の通電制御端子側に供給され、第1のNMO
S型パワートランジスタ61,62,63の通電を分配
制御し、コイル2,3,4への電流路を滑らかに切り換
える。実際には、第1のNMOS型パワートランジスタ
61,62,63はスイッチング制御器22によってオ
ン・オフの高周波スイッチング動作を制御されながら、
第1の合成電流信号に応動してコイルへの通電の分配制
御を行っている。同様に、第2の合成電流信号H1+H
4,H2+H5,H3+H6は、それぞれ第2のパワー
増幅器15,16,17の通電制御端子側に供給され、
第2のNMOS型パワートランジスタ65,66,67
の通電を分配制御し、コイル2,3,4への電流路を滑
らかに切り換える。その他の構成及び動作は、前述の実
施例1と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0116】本実施例では、第1のパワー増幅器の通電
制御端子側に供給される3相の第1の合成電流信号(第
1の3相の電流信号)を、それぞれ、少なくとも立ち上
がり傾斜部分および/または立ち下がり傾斜部分におい
て滑らかに変化させ、第1のNMOS型パワートランジ
スタによる電流路の切換動作を滑らかにし、滑らかに変
化する駆動電流をコイルに供給した。このとき、第1の
合成電流信号に第1の補助電流信号を含ませることによ
り、支配的に電流路を形成する第1のNMOS型パワー
トランジスタのオン抵抗を小さくし、電力損失を低減し
た。また、第1のパワー増幅器の通電制御端子側をスイ
ッチング制御器の制御パルス信号Y1,Y2,Y3によ
りオン・オフさせ、第1のNMOS型パワートランジス
タを高周波スイッチング動作させて、電力損失を大幅に
低減させた。
【0117】同様に、第2のパワー増幅器の通電制御端
子側に供給される3相の第2の合成電流信号(第2の3
相の電流信号)を、それぞれ、少なくとも立ち上がり傾
斜部分および/または立ち下がり傾斜部分において滑ら
かに変化させ、第2のNMOS型パワートランジスタに
よる電流路の切換動作を滑らかにし、滑らかに変化する
駆動電流をコイルに供給した。このとき、第2の合成電
流信号に第2の補助電流信号を含ませることにより、支
配的に電流路を形成する第2のNMOS型パワートラン
ジスタのオン抵抗を小さくし、電力損失を低減した。こ
れにより、第1のパワー増幅器の第1のNMOS型パワ
ートランジスタと第2のパワー増幅器の第2のNMOS
型パワートランジスタの電力損失を大幅に低減でき、モ
ータの電力効率は大幅に改善される。また、コイルへの
駆動電流の脈動が低減でき、振動や騒音を大幅に小さく
できる。
【0118】前述の実施例の具体的な構成では、第1の
合成電流信号の通電幅を180度もしくは略180度に
し、第1の補助電流信号の通電幅を120度もしくは略
120度にした。その結果、第1の合成電流信号は、立
ち上がり傾斜部分の30度もしくは略30度の角度幅を
滑らかに変化し、立ち下がり傾斜部分の30度もしくは
略30度の角度幅を滑らかに変化する。これにより、滑
らかな電流路の切換動作と第1のNMOS型パワートラ
ンジスタのオン抵抗による電力損失の低減を同時に実現
した。また、3相の第1の補助電流信号F4,F5,F
6を順番に切り換えて供給し、いずれか1個の第1の補
助電流信号を供給するようにした。また、同一期間に2
個以上の第1の補助電流信号が重複して流れないように
した。
【0119】また、第2の合成電流信号の通電幅を18
0度もしくは略180度にし、第2の補助電流信号の通
電幅を120度もしくは略120度にした。その結果、
第2の合成電流信号は、立ち上がり傾斜部分の30度も
しくは略30度の角度幅を滑らかに変化し、立ち下がり
傾斜部分の30度もしくは略30度の角度幅を滑らかに
変化する。これにより、滑らかな電流路の切換動作と第
2のNMOS型パワートランジスタのオン抵抗による電
力損失の低減を同時に実現した。また、3相の第2の補
助電流信号H4,H5,H6を順番に切り換えて供給
し、いずれか1個の第2の補助電流信号を供給するよう
にした。また、同一期間に2個以上の第2の補助電流信
号が重複して流れないようにした。
【0120】しかし、これらの角度幅は、適時、変更が
可能である。第1の合成電流信号や第2の合成電流信号
の角度幅は、たとえば、150度にしても良い。また、
第1の補助電流信号や第2の補助電流信号の角度幅も1
20度と異ならせることも可能である。さらに、本実施
例でも、前述の実施例1と同様な各種の利点を得ること
ができる。
【0121】《実施例3》図20と図21に本発明の実
施例3のモータを含んで構成されたディスク装置と、モ
ータを示す。図20に全体構成を示す。本実施例は、前
述の実施例2において、補助供給器500の出力電流信
号をパワー増幅器の通電制御端子側に直接供給するよう
にしたものである。その他の構成において、前述の実施
例1もしくは実施例2と同様なものには同一の番号を付
し、詳細な説明を省略する。
【0122】図20において、第1のパワー増幅器61
1は、通電制御端子側の第1端子に第1の電流増幅器4
1の第1の増幅電流信号F1が入力され、通電制御端子
側の第2端子に補助供給器500の第1の補助電流信号
F4が入力され、通電制御端子側の第3端子にスイッチ
ング制御器22の制御パルス信号Y1が入力されてい
る。同様に、第1のパワー増幅器612は、通電制御端
子側の第1端子に第1の電流増幅器42の第1の増幅電
流信号F2が入力され、通電制御端子側の第2端子に補
助供給器500の第1の補助電流信号F5が入力され、
通電制御端子側の第3端子にスイッチング制御器22の
制御パルス信号Y2が入力されている。同様に、第1の
パワー増幅器613は、通電制御端子側の第1端子に第
1の電流増幅器43の第1の増幅電流信号F3が入力さ
れ、通電制御端子側の第2端子に補助供給器500の第
1の補助電流信号F6が入力され、通電制御端子側の第
3端子にスイッチング制御器22の制御パルス信号Y3
が入力されている。
【0123】また、第2のパワー増幅器615は、通電
制御端子側の第1端子に第2の電流増幅器45の第2の
増幅電流信号H1が入力され、通電制御端子側の第2端
子に補助供給器500の第2の補助電流信号H4が入力
されている。同様に、第2のパワー増幅器616は、通
電制御端子側の第1端子に第2の電流増幅器46の第2
の増幅電流信号H2が入力され、通電制御端子側の第2
端子に補助供給器500の第2の補助電流信号H5が入
力されている。同様に、第2のパワー増幅器617は、
通電制御端子側の第1端子に第2の電流増幅器47の第
2の増幅電流信号H3が入力され、通電制御端子側の第
2端子に補助供給器500の第2の補助電流信号H6が
入力されている。
【0124】図21に第1のパワー増幅器611,61
2,613や第2のパワー増幅器615,616,61
7の具体的な構成に相当するパワー増幅器620を示
す。ここでは、パワー増幅器620を第1のパワー増幅
器611として使用する場合を示している。パワー増幅
器620は、NMOS型パワートランジスタ621と、
NMOS型パワートランジスタ621に並列に逆接続さ
れたパワーダイオード621dを含んで構成されてい
る。パワーダイオード621dの電流流入端子側はNM
OS型パワートランジスタ621の電流流出端子側に接
続され、電流流出端子側はNMOS型パワートランジス
タ621の電流流入端子側に接続されている。パワー増
幅器620は、NMOS型パワートランジスタ621と
NMOS型トランジスタ622により電界効果型パワー
部カレントミラー回路を形成している(セル面積比は1
00倍)。
【0125】パワー増幅器620の通電制御端子側の第
1端子とNMOS型トランジスタ622の電流路端子対
の一方の端子側の間に抵抗623が接続され、通電制御
端子側の第1端子と第2端子の間に抵抗624が接続さ
れ、通電制御端子側の第3端子はNMOS型パワートラ
ンジスタ621の制御端子側に接続されている。これに
より、パワー増幅器620の電界効果型パワー部カレン
トミラー回路は、通電制御端子側の第1端子への第1の
増幅電流信号F1が小さい内は所定の電流増幅率を有
し、第1の増幅電流信号F1が大きくなると、その電流
増幅率が急激に大きくなる。また、通電制御端子側の第
2端子への第1の補助電流信号F4によってNMOS型
パワートランジスタ621のオン抵抗を低減している。
さらに、パワー増幅器620のNMOS型パワートラン
ジスタ621および電界効果型パワー部カレントミラー
回路は、通電制御端子側の第3端子への制御パルス信号
Y1によってオン・オフの高周波スイッチング動作を行
っている。
【0126】なお、NMOS型パワートランジスタ62
1は、たとえば二重拡散NチャンネルMOS構造の電界
効果型トランジスタによって構成され、NMOS型パワ
ートランジスタ621の寄生ダイオード素子をパワーダ
イオード621dとして使用している。なお、パワー増
幅器620の抵抗623または/および抵抗624は、
零にしても動作上問題はない。また、第1の増幅電流信
号F1と第1の補助電流信号F4はパワー増幅器620
の内部で合成され、NMOS型パワートランジスタ62
1やパワー部カレントミラー回路に供給されている。
【0127】パワー増幅器620を第1のパワー増幅器
612,613として使用する場合は、図21に示した
構成と同様である。また、パワー増幅器620を第2の
パワー増幅器615,616,617として使用する場
合には、通電制御端子側の第3端子を接続しなければ良
い。その他の構成及び動作は、前述の実施例2もしくは
実施例1と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0128】本実施例では、第1のパワー増幅器の通電
制御端子側の第1端子に供給される3相の第1の増幅電
流信号(第1の3相の電流信号)を、それぞれ、少なく
とも立ち上がり傾斜部分および/または立ち下がり傾斜
部分において滑らかに変化させ、第1のNMOS型パワ
ートランジスタによる電流路の切換動作を滑らかにし、
滑らかに変化する駆動電流をコイルに供給した。また、
第1のパワー増幅器の通電制御端子側の第2端子に第1
の補助電流信号を供給し、支配的に電流路を形成する第
1のNMOS型パワートランジスタのオン抵抗を小さく
するようにした。ここに、支配的に電流路を形成する第
1のNMOS型パワートランジスタとは、3個の第1の
NMOS型パワートランジスタのうちで最も大きな駆動
電流を供給するパワートランジスタを意味する。さら
に、第1のパワー増幅器の通電制御端子側の第3端子に
スイッチング制御器の制御パルス信号を供給し、第1の
NMOS型パワートランジスタをオン・オフの高周波ス
イッチング動作させるようにした。
【0129】同様に、第2のパワー増幅器の通電制御端
子側の第2端子に供給される3相の第2の増幅電流信号
(第2の3相の電流信号)を、それぞれ、少なくとも立
ち上がり傾斜部分および/または立ち下がり傾斜部分に
おいて滑らかに変化させ、第2のNMOS型パワートラ
ンジスタによる電流路の切換動作を滑らかにし、滑らか
に変化する駆動電流をコイルに供給した。また、第2の
パワー増幅器の通電制御端子側の第2端子に第2の補助
電流信号を供給し、支配的に電流路を形成する第2のN
MOS型パワートランジスタのオン抵抗を小さくするよ
うにした。ここに、支配的に電流路を形成する第2のN
MOS型パワートランジスタとは、3個の第2のNMO
S型パワートランジスタのうちで最も大きな駆動電流を
供給するパワートランジスタを意味する。さらに、本実
施例でも、前述の実施例と同様な各種の利点を得ること
ができる。
【0130】また、本実施例において、第1のパワー増
幅器611,612,613や第2のパワー増幅器61
5,616,617は図21に示された構成のパワー増
幅器620に限らず、種々の変形が可能である。図22
に第1のパワー増幅器611,612,613や第2の
パワー増幅器615,616,617に使用可能な別の
構成のパワー増幅器640を示す。ここでは、パワー増
幅器640を第1のパワー増幅器611として使用する
場合を示している。パワー増幅器640は、NMOS型
パワートランジスタ641と、NMOS型パワートラン
ジスタ641に並列に逆接続されたパワーダイオード6
41dを含んで構成されている。パワーダイオード64
1dの電流流入端子側はNMOS型パワートランジスタ
641の電流流出端子側に接続され、電流流出端子側は
NMOS型パワートランジスタ641の電流流入端子側
に接続されている。パワー増幅器640は、NMOS型
パワートランジスタ641とNMOS型トランジスタ6
42により電界効果型パワー部カレントミラー回路を形
成している(セル面積比は100倍)。
【0131】パワー増幅器640の通電制御端子側の第
1端子はNMOS型トランジスタ622の電流路端子対
の一方の端子側に接続され、NMOS型トランジスタ6
22の電流路端子対の他方の端子側とNMOS型パワー
トランジスタ641の電流路端子対の一方の端子側の間
に抵抗643が接続され、通電制御端子側の第1端子と
第2端子の間に抵抗644が接続され、通電制御端子側
の第3端子はNMOS型パワートランジスタ641の制
御端子側に接続されている。これにより、パワー増幅器
640の電界効果型パワー部カレントミラー回路は、通
電制御端子側の第1端子への第1の増幅電流信号F1が
小さいときから大きな電流増幅動作を行うようになる。
また、通電制御端子側の第2端子への第1の補助電流信
号F4によってNMOS型パワートランジスタ641の
オン抵抗を低減している。さらに、パワー増幅器640
のNMOS型パワートランジスタ641および電界効果
型パワー部カレントミラー回路は、通電制御端子側の第
3端子への制御パルス信号Y1によってオン・オフの高
周波スイッチング動作を行っている。なお、パワー増幅
器640の抵抗643または/および抵抗644は、零
にしても動作上問題はない。
【0132】《実施例4》図23と図24に本発明の実
施例4のモータを含んで構成されたディスク装置と、モ
ータを示す。図23に全体構成を示す。本実施例は、前
述の実施例3において、第1のパワー増幅器の第1のN
MOS型パワートランジスタと第2のパワー増幅器の第
2のNMOS型パワートランジスタをオン・オフの高周
波スイッチング動作させるスイッチング制御器700を
設けたものである。その他の構成において、前述の実施
例1もしくは実施例2もしくは実施例3と同様なものに
は同一の番号を付し、詳細な説明を省略する。
【0133】図23のスイッチング制御器700は、変
形指令信号Afと電流検出器21の電流検出信号Agの
比較結果に応動して、制御パルス信号Y1,Y2,Y
3,Y4,Y5,Y6を作り、第1のパワー増幅器61
1,612,613と第2のパワー増幅器615,61
6,617をオン・オフの高周波スイッチング動作させ
る。第1のパワー増幅器611,612,613および
第2のパワー増幅器615,616,617の具体的な
構成は、前述の図21のパワー増幅器620もしくは図
22のパワー増幅器640と同様であり、詳細な説明は
省略する。
【0134】図24にスイッチング制御器700の具体
的な構成を示す。スイッチング制御器700のスイッチ
ングパルス回路340の比較回路341は、変形指令信
号Afと電流検出信号Agを比較した比較出力信号Cr
を得る。トリガ発生回路342は、100kHz程度の
高周波のトリガパルス信号Dpを出力する。トリガパル
ス信号Dpは、短い時間幅の間だけ”Hb”になるパル
ス信号である。状態保持回路343は、トリガパルス信
号Dpの立ち上がりエッジにおいて保持出力信号Wq
を”Lb”に変化させ、比較出力信号Crの立ち上がり
エッジにおいて保持出力信号Wqを”Hb”にする。オ
ア回路344は、保持出力信号Wqとトリガパルス信号
Dpを合成して、スイッチング制御信号W1を作りだ
す。図25(a)〜(c)にトリガパルス信号Dpと保
持出力信号Wqとスイッチング制御信号W1の波形関係
の一例を示す。なお、図25の横軸は時間に対応してい
る。
【0135】スイッチング制御信号W1が”Lb”の時
には、制御トランジスタ731,732,733,73
4,735,736は同時にオフになり、制御パルス信
号Y1,Y2,Y3,Y4,Y5,Y6はオフ(無通電
状態)になる。このとき、第1のパワー増幅器611,
612,613は、それぞれ第1の増幅電流信号F1,
F2,F3を電流増幅し、コイル2,3,4に駆動電流
I1,I2,I3の負極側電流を供給する電流路を形成
する。また、第2のパワー増幅器615,616,61
7は、それぞれ第2の増幅電流信号H1,H2,H3を
電流増幅し、コイル2,3,4に駆動電流I1,I2,
I3の正極側電流を供給する電流路を形成する。スイッ
チング制御信号W1が”Hb”の時には、制御トランジ
スタ731,732,733,734,735,736
は同時にオンになり、制御パルス信号Y1,Y2,Y
3,Y4,Y5,Y6はオン(通電状態)になる。この
とき、第1のパワー増幅器611,612,613の第
1のNMOS型パワートランジスタはすべて同時にオフ
になり、かつ、第2のパワー増幅器615,616,6
17の第2のNMOS型パワートランジスタはすべて同
時にオフになる。このようにして、第1のパワー増幅器
611,612,613および第2のパワー増幅器61
5,616,617は単一のスイッチング制御信号W1
によりオン状態とオフ状態を高周波スイッチング制御さ
れ、コイルへの駆動電流を変形指令信号Afに応動する
ようにしている。これについて説明する。
【0136】トリガパルス信号Dpの立ち上がりエッジ
によって状態保持回路343の保持出力信号Wqが”L
b”に変化し、その後に、トリガパルス信号Dpが”L
b”に変化した時には、スイッチング制御信号W1は”
Lb”になる。第1の増幅電流信号F1,F2,F3が
零でない相の第1のパワー増幅器が通電状態になり、第
2の増幅電流信号H1,H2,H3が零でない相の第2
のパワー増幅器が通電状態になる。たとえば、第1の増
幅電流信号F1のみが選択され、第2の増幅電流信号H
2のみが選択された場合を考える。第1の増幅電流信号
F1に応動して第1のパワー増幅器611の第1のNM
OS型パワートランジスタが通電状態になり、コイル2
への駆動電流I1の負極側電流を供給する電流路を形成
する。第2の増幅電流信号H2に応動して第2のパワー
増幅器616の第2のNMOS型パワートランジスタが
通電状態になり、コイル3への駆動電流I2の正極側電
流を供給する電流路を形成する。
【0137】コイル2,3に十分な駆動電流を供給する
ために、第1のパワー増幅器611の第1のNMOS型
パワートランジスタおよび第2のパワー増幅器616の
第2のNMOS型パワートランジスタはフルオン状態に
なる。コイルのインダクタンス作用によって、コイル
2,3への駆動電流値は徐々に増加する。従って、直流
電源50の供給する通電電流Igが増加し、電流検出器
21の電流検出信号Agは大きくなる。電流検出信号A
gが変形指令信号Afより大きくなった瞬間に、比較回
路341の比較出力信号Crが立ち上がりエッジを発生
する。比較出力信号Crの立ち上がりエッジによって、
状態保持回路343の保持出力信号Wqは”Hb”に変
化し、スイッチング制御信号W1は”Hb”に変化す
る。スイッチング制御信号W1が”Hb”になると制御
パルス信号Y1〜Y6がオンになり、第1のパワー増幅
器611,612,613の第1のNMOS型パワート
ランジスタおよび第2のパワー増幅器615,616,
617の第2のNMOS型パワートランジスタはすべて
同時にオフ状態に変わる。このとき、コイル2のインダ
クタンス作用によって、コイル2の電力供給端子側の駆
動電圧を急激に大きくし、第2のパワー増幅器615の
第2のパワーダイオードを通る電流路を形成する。その
結果、コイル2への駆動電流I1の負極側電流は連続的
に流れ続ける。
【0138】また、コイル3のインダクタンス作用によ
って、コイル3の電力供給端子側の駆動電圧を急激に小
さくし、第1のパワー増幅器612の第1のパワーダイ
オードを通る電流路を形成する。その結果、コイル3へ
の駆動電流I2の正極側電流は連続的に流れ続ける。こ
れにより、コイル2,3の駆動電流値は徐々に小さくな
る。少しの時間を経過した後に、トリガパルス信号Dp
の次のパルスが到来し、上述のスイッチング動作を繰り
返す。このようにして、直流電源50の通電電流Igの
ピーク値を変形指令信号Afに応動した値に制御し、コ
イル2,3,4への駆動電流を制御する。また、第1の
補助電流信号F4が第1のパワー増幅器611の通電制
御端子側に供給されている場合には、第1のパワー増幅
器611の第1のNMOS型パワートランジスタのオン
抵抗を小さくする効果がある。また、第2の補助電流信
号H5が第2のパワー増幅器616の通電制御端子側に
供給されている場合には、第2のパワー増幅器616の
第2のNMOS型パワートランジスタのオン抵抗を小さ
くする効果がある。
【0139】この例では、移動体1の移動に伴って第1
の増幅電流信号を1相分もしくは2相分に交互に滑らか
に分配しているので、第1のパワー増幅器611,61
2,613による電流路の切換は滑らかになる。第1の
パワー増幅器611,612,613の第1のNMOS
型パワートランジスタの高周波スイッチング動作は、前
述の説明と同様である。また、移動体1の移動に伴って
第2の増幅電流信号を1相分もしくは2相分に交互に滑
らかに分配しているので、第2のパワー増幅器615,
616,617による電流路の切換は滑らかになる。第
2のパワー増幅器615,616,617の第2のNM
OS型パワートランジスタの高周波スイッチング動作
は、前述の説明と同様である。これにより、駆動電流が
滑らかに変化し、電流脈動やディスク振動が著しく小さ
くなる。なお、第1の増幅電流信号F1,F2,F3や
第2の増幅電流信号H1,H2,H3を指令信号Adに
応動した必要最小限の値に小さくしているので、指令信
号Adが変化した場合でも常に滑らかな電流路の切り換
え動作を行わせることができる。また、第1の増幅電流
信号や第2の増幅電流信号による電力損失を低減でき
る。なお、第1の増幅電流信号F1,F2,F3や第2
の増幅電流信号H1,H2,H3を変形指令信号Afに
応動して変化させるようにしても良い。
【0140】次に、トリガパルス信号Dpの立ち上がり
エッジの到来前に比較出力信号Crの立ち上がりエッジ
が発生しない場合の動作について説明する。比較出力信
号Crの立ち上がりエッジが発生しない間は、保持出力
信号Wqは”Lb”の状態を続ける。オア回路344
は、保持出力信号Wqとトリガパルス信号Dpをオア合
成し、スイッチング制御信号W1を出力する。従って、
保持出力信号Wqが”Lb”を続けても、スイッチング
制御信号W1はトリガパルス信号Dpに応動した短いパ
ルス幅の間”Hb”になる信号となる。その結果、スイ
ッチング制御信号W1はトリガパルス信号Dpと同じ周
波数のパルス信号になる。すなわち、スイッチング制御
信号W1は、パルス抜けがなくなり、固定された周波数
のパルス信号になる。これにより、第1のパワー増幅器
や第2のパワー増幅器は固定された周波数の安定なスイ
ッチング動作になり、スイッチング抜けに伴って生じる
スイッチング騒音を無くすことができる。図26(a)
〜(c)にトリガパルス信号Dpと保持出力信号Wqと
スイッチング制御信号W1の波形関係の一例を示す。な
お、図26の横軸は時間に対応している。
【0141】その他の構成及び動作は、前述の実施例1
もしくは実施例2もしくは実施例3と同様であり、詳細
な説明を省略する。本実施例では、第1のパワー増幅器
の第1のNMOS型パワートランジスタおよび第2のパ
ワー増幅器の第2のNMOS型パワートランジスタを高
周波スイッチング動作しているので、これらのパワート
ランジスタにおける電力損失は大幅に低減される。この
とき、第1のパワー増幅器と第2のパワー増幅器は単一
のスイッチング制御信号W1に応動して同時にオン・オ
フするので、高周波スイッチング動作させる構成やコイ
ルへの駆動電流を制御する構成を極めて簡単にできる。
【0142】また、スイッチング制御器700は、第1
のパワー増幅器と第2のパワー増幅器の少なくとも一方
のパワー増幅器を所定時間間隔毎に確実に実質的に同時
にオフ状態になるようにスイッチングさせている。これ
により、高周波スイッチングの抜けを防止し、スイッチ
ング騒音を低減した。また、第1のパワー増幅器と第2
のパワー増幅器の少なくとも一方のパワー増幅器が所定
時間間隔毎に確実にスイッチングのオフ状態になるた
め、このオフ期間を利用して、コイルの逆起電力の変化
を正確に検出できる。これにより、コイルの逆起電力の
零クロスを検出して切換信号を作成する構成にしても、
モータ動作は安定になる。さらに、本実施例でも、前述
の実施例1もしくは実施例2もしくは実施例3と同様な
各種の利点を得ることができる。
【0143】《実施例5》図27から図31に本発明の
実施例5のモータを含んで構成されたディスク装置と、
モータを示す。図27に全体構成を示す。本実施例5で
は、前述の実施例4において、第2のパワー増幅器81
5,816,817を第2のPMOS型パワートランジ
スタを使用して構成したものである。また、スイッチン
グ制御器800,補助供給器810,第2の電流増幅器
845,846,847を変更している。その他の構成
において、前述の実施例1,実施例2,実施例3もしく
は実施例4と同様なものには同一の番号を付し、詳細な
説明を省略する。
【0144】図27において、第1のパワー増幅器61
1は、通電制御端子側の第1端子に第1の電流増幅器4
1の第1の増幅電流信号F1が入力され、通電制御端子
側の第2端子に補助供給器810の第1の補助電流信号
F4が入力され、通電制御端子側の第3端子にスイッチ
ング制御器800の制御パルス信号Y1が入力されてい
る。同様に、第1のパワー増幅器612は、通電制御端
子側の第1端子に第1の電流増幅器42の第1の増幅電
流信号F2が入力され、通電制御端子側の第2端子に補
助供給器810の第1の補助電流信号F5が入力され、
通電制御端子側の第3端子にスイッチング制御器800
の制御パルス信号Y2が入力されている。同様に、第1
のパワー増幅器613は、通電制御端子側の第1端子に
第1の電流増幅器43の第1の増幅電流信号F3が入力
され、通電制御端子側の第2端子に補助供給器810の
第1の補助電流信号F6が入力され、通電制御端子側の
第3端子にスイッチング制御器800の制御パルス信号
Y3が入力されている。
【0145】図21に示した前述のパワー増幅器620
を第1のパワー増幅器611,612,613として使
用する。図21のパワー増幅器620を第1のパワー増
幅器611として使用する場合は、すでに説明した通り
である。また、第1のパワー増幅器612,613の場
合も同様な構成である。図27において、第2のパワー
増幅器815は、通電制御端子側の第1端子に第2の電
流増幅器845の第2の増幅電流信号H1が入力され、
通電制御端子側の第2端子に補助供給器810の第2の
補助電流信号H4が入力され、通電制御端子側の第3端
子にスイッチング制御器800の制御パルス信号Y4が
入力されている。同様に、第2のパワー増幅器816
は、通電制御端子側の第1端子に第2の電流増幅器84
6の第2の増幅電流信号H2が入力され、通電制御端子
側の第2端子に補助供給器810の第2の補助電流信号
H5が入力され、通電制御端子側の第3端子にスイッチ
ング制御器800の制御パルス信号Y5が入力されてい
る。同様に、第2のパワー増幅器817は、通電制御端
子側の第1端子に第2の電流増幅器847の第2の増幅
電流信号H3が入力され、通電制御端子側の第2端子に
補助供給器810の第2の補助電流信号H6が入力さ
れ、通電制御端子側の第3端子にスイッチング制御器8
00の制御パルス信号Y6が入力されている。
【0146】図31に第2のパワー増幅器815,81
6,817の具体的な構成に相当するパワー増幅器90
0を示す。ここでは、パワー増幅器900を第2のパワ
ー増幅器815として使用する場合を示している。パワ
ー増幅器900は、PMOS型パワートランジスタ90
5と、PMOS型パワートランジスタ905に並列に逆
接続されたパワーダイオード905dを含んで構成され
ている。パワーダイオード905dの電流流入端子側は
PMOS型パワートランジスタ905の電流流出端子側
に接続され、電流流出端子側はPMOS型パワートラン
ジスタ905の電流流入端子側に接続されている。パワ
ー増幅器900は、PMOS型パワートランジスタ90
5とPMOS型トランジスタ906により電界効果型パ
ワー部カレントミラー回路を形成している(セル面積比
は100倍)。
【0147】パワー増幅器900の通電制御端子側の第
1端子とPMOS型トランジスタ906の電流路端子対
の一方の端子側の間に抵抗907が接続され、通電制御
端子側の第1端子と第2端子の間に抵抗908が接続さ
れ、通電制御端子側の第3端子はPMOS型パワートラ
ンジスタ905の制御端子側に接続されている。これに
より、パワー増幅器900の電界効果型パワー部カレン
トミラー回路は、通電制御端子側の第1端子への第2の
増幅電流信号H1が小さい内は所定の電流増幅率を有
し、第2の増幅電流信号H1が大きくなると、その電流
増幅率が急激に大きくなる。また、通電制御端子側の第
2端子への第2の補助電流信号H4によってPMOS型
パワートランジスタ905のオン抵抗を低減する。さら
に、パワー増幅器900のPMOS型パワートランジス
タ905および電界効果型パワー部カレントミラー回路
は、通電制御端子側の第3端子への制御パルス信号Y4
がオン・オフの高周波スイッチングする場合に、オン・
オフの高周波スイッチング動作を行う。なお、パワー増
幅器900の抵抗907または/および抵抗908は、
零にしても動作上問題はない。
【0148】図27の第2の電流増幅器845,84
6,847は、第1の分配電流信号G1,G2,G3を
電流増幅した第2の増幅電流信号H1,H2,H3を作
りだす。第2の増幅電流信号H1,H2,H3は、それ
ぞれ第2のパワー増幅器815,816,817の通電
制御端子側の第1端子に供給されている。図30に第2
の電流増幅器845,846,847の具体的な構成を
示す。第2の電流増幅器845は、トランジスタ95
1,952による初段のカレントミラー回路と、トラン
ジスタ953,954と抵抗955,956による次段
のカレントミラー回路を縦続接続した第2の増幅部カレ
ントミラー回路によって構成されている。第2の電流増
幅器845は、電流増幅率で50倍の所定の増幅を行
う。同様に、第2の電流増幅器846は、トランジスタ
961,962,963,964と抵抗965,966
による第2の増幅部カレントミラー回路によって構成さ
れ、電流増幅率で50倍の所定の増幅を行う。同様に、
第2の電流増幅器847は、トランジスタ971,97
2,973,974と抵抗975,976による第2の
増幅部カレントミラー回路によって構成され、電流増幅
率で50倍の所定の増幅を行う。これにより、第2の電
流増幅器845,846,847は、3相の第2の分配
電流信号G1,G2,G3をそれぞれ50倍の増幅し、
3相の増幅電流信号H1,H2,H3を出力する。
【0149】図27のスイッチング制御器800は、第
1のパワー増幅器611,612,613または/およ
び第2のパワー増幅器815,816,817をオン・
オフの高周波スイッチング動作させる。図28にスイッ
チング制御器800の具体的な構成を示す。スイッチン
グ制御器800のスイッチングパルス回路340は、前
述の図24に示した構成と同様であり、スイッチング制
御信号W1を出力する。
【0150】選択スイッチ回路840の選択スイッチ信
号Sfが”Lb”の場合には、アンド回路830の出力
は”Lb”になり、制御トランジスタ835,836,
837はオフになる。従って、制御パルス信号Y4,Y
5,Y6はオフ状態になる。また、アンド回路828の
出力はスイッチング制御信号W1になる。従って、スイ
ッチング制御信号W1に応動して制御トランジスタ83
1,832,833がオン・オフ動作し、制御パルス信
号Y1,Y2,Y3はオン・オフ出力される。その結
果、制御パルス信号Y1,Y2,Y3に応動して第1の
パワー増幅器611,612,613の第1のNMOS
型パワートランジスタがオン・オフの高周波スイッチン
グ動作する。なお、制御パルス信号Y4,Y5,Y6は
オフであるから、第2のパワー増幅器815,816,
817は第2の電流増幅器845,846,847の第
2の増幅電流信号H1,H2,H3に応動して通電を分
配制御される(高周波スイッチング動作はしない)。す
なわち、第1のパワー増幅器611,612,613が
高周波スイッチング動作し、第2のパワー増幅器81
5,816,817は高周波スイッチング動作しない。
【0151】選択スイッチ回路840の選択スイッチ信
号Sfが”Hb”の場合には、アンド回路828の出力
は”Lb”になり、制御トランジスタ831,832,
833はオフになる。従って、制御パルス信号Y1,Y
2,Y3はオフ状態になる。また、アンド回路830の
出力はスイッチング制御信号W1になる。従って、スイ
ッチング制御信号W1に応動して制御トランジスタ83
5,836,837がオン・オフ動作し、制御パルス信
号Y4,Y5,Y6はオン・オフ出力される。その結
果、制御パルス信号Y4,Y5,Y6に応動して第2の
パワー増幅器815,816,817の第2のPMOS
型パワートランジスタがオン・オフの高周波スイッチン
グ動作する。なお、制御パルス信号Y1,Y2,Y3は
オフであるから、第1のパワー増幅器611,612,
613は第1の電流増幅器41,42,43の第1の増
幅電流信号F1,F2,F3に応動して通電を分配制御
される(高周波スイッチング動作はしない)。すなわ
ち、第2のパワー増幅器815,816,817が高周
波スイッチング動作し、第1のパワー増幅器611,6
12,613は高周波スイッチング動作しない。
【0152】選択スイッチ回路840の選択スイッチ信
号Sfは、切換作成器34の出力信号もしくは移動体1
の移動動作に応動して変化する。ここでは、切換作成器
34の3相の位置検出信号Ja1,Jb1,Jc1が選
択スイッチ回路840に入力される。波形整形回路84
1,842,843は、それぞれの位置検出信号Ja
1,Jb1,Jc1を定電圧源848の所定電圧と比較
し、3相のディジタル信号Jk,Jl,Jmを作りだ
す。第1の排他的論理和回路844(Exclusive OR)
は、この3相のディジタル信号Jk,Jl,Jmの排他
的論理和を取り、ディジタル信号Jpを得る。従って、
ディジタル信号Jpは、3相のディジタル信号Jk,J
l,Jmのうちで奇数個が”Hb”の場合に”Hb”に
なり、その他の場合に”Lb”になる。第2の排他的論
理和回路845は、ディジタル信号Jpと設定信号Sg
の排他的論理和を取り、選択スイッチ信号Sfを出力す
る。従って、設定信号Sgを”Lb”にすればディジタ
ル信号Jpはそのまま選択スイッチ信号Sfになり、設
定信号Sgを”Hb”にすればディジタル信号Jpの否
定信号が選択スイッチ信号Sfになる。
【0153】これにより、選択スイッチ回路840の選
択スイッチ信号Sfは、切換作成器34の出力信号もし
くは電流路の切換動作に応動して、電気角で60度もし
くは略60度毎にその極性を変化させる。その結果、第
1のパワー増幅器と第2のパワー増幅器は、電気角で6
0度もしくは略60度毎に交互に交替しながら高周波ス
イッチング動作を行うようになる。すなわち、設定信号
Sgを所定極性に設定することにより、3個の第1のパ
ワー増幅器と3個の第2のパワー増幅器のうちで、電流
路の切換動作を行う側のパワー増幅器を選択的に高周波
スイッチング動作させることができる。その結果、確実
な電流路の切換動作を実現できる。
【0154】設定信号Sgを反対極性に設定することに
より、3個の第1のパワー増幅器と3個の第2のパワー
増幅器のうちで、電流路の切換動作を行わない側のパワ
ー増幅器を選択的に高周波スイッチング動作させること
もできる。その結果、高周波スイッチング動作を行うパ
ワートランジスタの数が少なくなり、スイッチング損失
が小さくなる。このような設定信号Sgによる選択のさ
せ方は、必要に応じて適時変更可能である。図27の補
助供給器810は、切換作成器34の出力信号に応動し
て3相の第1の補助電流信号F4,F5,F6を第1の
パワー増幅器611,612,613の通電制御端子側
に供給し、切換作成器34の出力信号に応動して3相の
第2の補助電流信号H4,H5,H6を第2のパワー増
幅器815,816,817の通電制御端子側に供給す
る。図29に補助供給器810の具体的な構成を示す。
補助供給器810の補助切換作成部510は前述の図1
7に示した構成と同様であり、詳細な説明は省略する。
補助電流切換部850は、3個の第1の電流源871,
872,873と3個の第2の電流源875,876,
877と3個の第1のスイッチ回路881,882,8
83と3個の第2のスイッチ回路885,886,88
7を有している。第1の電流源871,872,873
は直流電源50の正極端子側より流出する方向に接続さ
れ、第2の電流源875,876,877は直流電源5
0の負極端子側に流入する方向に接続されている。
【0155】第1のスイッチ回路881,882,88
3は、補助切換作成部510の補助切換信号J4,J
5,J6が”Hb”になるとスイッチをオンにし、第1
の電流源871,872,873の電流を3相の第1の
補助電流信号F4,F5,F6として出力する。第2の
スイッチ回路885,886,887は、補助切換作成
部510の補助切換信号J7,J8,J9が”Hb”に
なるとスイッチをオンにし、第2の電流源875,87
6,877の電流を3相の第2の補助電流信号H4,H
5,H6として出力する。第1の補助電流信号F4,F
5,F6と第1の増幅電流信号F1,F2,F3の波形
関係は、前述の図19(a)〜(c),(g)に示した
ものと同様である。また、第2の補助電流信号H4,H
5,H6と第2の増幅電流信号H1,H2,H3の波形
関係は、前述の図19(d)〜(f),(h)に示した
ものと同様である。
【0156】また、指令変形器23の変形指令信号Af
を電流供給器30に入力し、第1の増幅電流信号F1,
F2,F3や第2の増幅電流信号H1,H2,H3を変
形指令信号Afに応動して変化させている。これによ
り、指令信号Adが変化した場合にも、第1のパワー増
幅器や第2のパワー増幅器により滑らかな電流路の切換
動作ができる。その他の構成及び動作は、前述の実施例
1や実施例2や実施例3や実施例4と同様であり、詳細
な説明を省略する。本実施例では、第1のパワー増幅器
もしくは第2のパワー増幅器をオン・オフの高周波スイ
ッチング動作させているので、パワー増幅器の電力損失
は小さい。従って、電力効率の良いディスク装置やモー
タになる。また、第1の増幅電流信号や第2の増幅電流
信号を変形指令信号Afに応動して変化させ、第1のパ
ワー増幅器や第2のパワー増幅器の入力電流による電力
損失も小さくしている。また、直流電源50からコイル
2,3,4に供給するパルス的な通電電流Igのピーク
値を移動体1の移動動作もしくは電流路の切換動作に応
動して変化させることにより、滑らかな正弦波状の駆動
電流をコイルに供給でき、振動・騒音を著しく小さくで
きる。
【0157】本実施例では、第1のパワー増幅器に第1
のNMOS型パワートランジスタを使用し、第2のパワ
ー増幅器に第2のPMOS型パワートランジスタを使用
し、第1のNMOS型パワートランジスタや第2のPM
OS型パワートランジスタを通電制御するための構成を
大幅に簡素にした。すなわち、高電圧出力器をなくし、
パワートランジスタを駆動制御するために直流電源50
以外の電圧源を不要にした。これにより、全体の構成は
著しく簡素になった。
【0158】本実施例では、非線形な電圧増幅利得を有
するNMOS型パワートランジスタとPMOS型パワー
トランジスタを使用しながらも、電界効果型パワー部カ
レントミラー回路を構成し、第1のパワー増幅器と第2
のパワー増幅器の電流増幅率のばらつきを大幅に低減し
た。これにより、電流路の切換動作を滑らかにした。ま
た、本実施例では、第1の増幅電流信号(第1の3相の
電流信号)や第2の増幅電流信号(第2の3相の電流信
号)を変形指令信号Afに応動して変化させ、指令信号
Adが変化した場合であっても常に滑らかな電流路の切
換動作を実現した。さらに、本実施例でも、前述の実施
例と同様な各種の利点を得ることができる。また、本実
施例において、第1のパワー増幅器611,612,6
13は図21に示された構成のパワー増幅器620に限
らず、種々の変形が可能である。たとえば、図22に示
したパワー増幅器640を第1のパワー増幅器611,
612,613として使用可能である。
【0159】本実施例において、第2のパワー増幅器8
15,816,817は図31に示された構成のパワー
増幅器900に限らず、種々の変形が可能である。図3
2に第2のパワー増幅器815,816,817に使用
可能な別の構成のパワー増幅器920を示す。ここで
は、パワー増幅器920を第2のパワー増幅器815と
して使用する場合を示している。パワー増幅器920
は、PMOS型パワートランジスタ925と、PMOS
型パワートランジスタ925に並列に逆接続されたパワ
ーダイオード925dを含んで構成されている。パワー
ダイオード925dの電流流入端子側はPMOS型パワ
ートランジスタ925の電流流出端子側に接続され、電
流流出端子側はPMOS型パワートランジスタ925の
電流流入端子側に接続されている。パワー増幅器920
は、PMOS型パワートランジスタ925とPMOS型
トランジスタ926により電界効果型パワー部カレント
ミラー回路を形成している(セル面積比は100倍)。
【0160】パワー増幅器920の通電制御端子側の第
1端子はPMOS型トランジスタ926の電流路端子対
の一方の端子側に接続され、PMOS型トランジスタ9
26の電流路端子対の他方の端子側とPMOS型パワー
トランジスタ925の電流路端子対の一方の端子側の間
に抵抗927が接続され、通電制御端子側の第1端子と
第2端子の間に抵抗928が接続され、通電制御端子側
の第3端子はPMOS型パワートランジスタ925の制
御端子に接続されている。これにより、パワー増幅器9
20の電界効果型パワー部カレントミラー回路は、通電
制御端子側の第1端子への第2の増幅電流信号H1が小
さいときから、かなり大きな電流増幅動作を行うように
なる。また、通電制御端子側の第2端子への第2の補助
電流信号H4によってPMOS型パワートランジスタ9
25のオン抵抗による電力損失を低減している。さら
に、パワー増幅器920のPMOS型パワートランジス
タ925および電界効果型パワー部カレントミラー回路
は、通電制御端子側の第3端子への制御パルス信号Y4
がオン・オフ動作している場合に、オン・オフの高周波
スイッチング動作を行う。なお、パワー増幅器920の
抵抗927または/および抵抗928は零にしても動作
上問題はない。
【0161】《実施例6》図33と図34に本発明の実
施例6のモータを含んで構成されたディスク装置と、モ
ータを示す。図33に全体構成を示す。本実施例は、前
述の実施例3において、さらに、オフ動作器1000を
設けたものである。その他の構成において、前述の実施
例1,実施例2,実施例3,実施例4もしくは実施例5
と同様なものには同一の番号を付し、詳細な説明を省略
する。
【0162】図33において、第1のパワー増幅器61
1は、通電制御端子側の第1端子に第1の電流増幅器4
1の第1の増幅電流信号F1が入力され、通電制御端子
側の第2端子に補助供給器500の第1の補助電流信号
F4が入力され、通電制御端子側の第3端子にスイッチ
ング制御器22の制御パルス信号Y1が入力されてい
る。同様に、第1のパワー増幅器612は、通電制御端
子側の第1端子に第1の電流増幅器42の第1の増幅電
流信号F2が入力され、通電制御端子側の第2端子に補
助供給器500の第1の補助電流信号F5が入力され、
通電制御端子側の第3端子にスイッチング制御器22の
制御パルス信号Y2が入力されている。同様に、第1の
パワー増幅器613は、通電制御端子側の第1端子に第
1の電流増幅器43の第1の増幅電流信号F3が入力さ
れ、通電制御端子側の第2端子に補助供給器500の第
1の補助電流信号F6が入力され、通電制御端子側の第
3端子にスイッチング制御器22の制御パルス信号Y3
が入力されている。
【0163】第2のパワー増幅器615は、通電制御端
子側の第1端子に第2の電流増幅器45の第2の増幅電
流信号H1が入力され、通電制御端子側の第2端子に補
助供給器500の第2の補助電流信号H4が入力され、
通電制御端子側の第3端子にオフ動作器1000のオフ
電流信号Z4が入力されている。同様に、第2のパワー
増幅器616は、通電制御端子側の第1端子に第2の電
流増幅器46の第2の増幅電流信号H2が入力され、通
電制御端子側の第2端子に補助供給器500の第2の補
助電流信号H5が入力され、通電制御端子側の第3端子
にオフ動作器1000のオフ電流信号Z5が入力されて
いる。同様に、第2のパワー増幅器617は、通電制御
端子側の第1端子に第2の電流増幅器47の第2の増幅
電流信号H3が入力され、通電制御端子側の第2端子に
補助供給器500の第2の補助電流信号H6が入力さ
れ、通電制御端子側の第3端子にオフ動作器1000の
オフ電流信号Z6が入力されている。
【0164】オフ動作器1000のオフ電流信号Z4
は、少なくとも第1のパワー増幅器611が通電状態の
高周波スイッチング動作を行っている場合に、同じ相の
第2のパワー増幅器615の通電制御端子側から電流を
流出させ、第2のパワー増幅器615を確実にオフ動作
させる。また、第2のパワー増幅器615が通電状態に
なるときには、オフ電流信号Z4は無信号状態(零電
流)になり、第2のパワー増幅器615は通電制御端子
側への入力電流に応動して通電制御される。同様に、オ
フ動作器1000のオフ電流信号Z5は、少なくとも第
1のパワー増幅器612が通電状態の高周波スイッチン
グ動作を行っている場合に、同じ相の第2のパワー増幅
器616の通電制御端子側から電流を流出させ、第2の
パワー増幅器616を確実にオフ動作させる。また、第
2のパワー増幅器616が通電状態になるときには、オ
フ電流信号Z5は無信号状態(零電流)になり、第2の
パワー増幅器616は通電制御端子側への入力電流に応
動して通電制御される。同様に、オフ動作器1000の
オフ電流信号Z6は、少なくとも第1のパワー増幅器6
13が通電状態の高周波スイッチング動作を行っている
場合に、同じ相の第2のパワー増幅器617の通電制御
端子側から電流を流出させ、第2のパワー増幅器617
を確実にオフ動作させる。また、第2のパワー増幅器6
17が通電状態になるときには、オフ電流信号Z6は無
信号状態(零電流)になり、第2のパワー増幅器617
は通電制御端子側への入力電流に応動して通電制御され
る。
【0165】図34にオフ動作器1000の具体的な構
成を示す。オフ動作器1000のコンパレータ1010
は、切換作成器34の出力信号Ja1と所定電圧を比較
し、その比較結果に応動して電界効果型トランジスタ1
012をオン・オフさせる。その結果、オフ電流信号Z
4を出力し、第2のパワー増幅器615を確実にオフ動
作させる。同様に、コンパレータ1020は、切換作成
器34の出力信号Jb1と所定電圧を比較し、その比較
結果に応動して電界効果型トランジスタ1022をオン
・オフさせる。その結果、オフ電流信号Z5を出力し、
第2のパワー増幅器616を確実にオフ動作させる。同
様に、コンパレータ1030は、切換作成器34の出力
信号Jc1と所定電圧を比較し、その比較結果に応動し
て電界効果型トランジスタ1032をオン・オフさせ
る。その結果、オフ電流信号Z6を出力し、第2のパワ
ー増幅器617を確実にオフ動作させる。
【0166】その他の構成及び動作は、前述の実施例
3,実施例2もしくは実施例1と同様であり、詳細な説
明を省略する。本実施例では、通電状態にある第1のパ
ワー増幅器が高周波スイッチング動作を行っている場合
に、オフ動作器のオフ信号によって同じ相の第2のパワ
ー増幅器をオフにしているので、駆動電圧が大振幅の高
周波パルス電圧になっても、第2のパワー増幅器の不要
な電流通電を防止することができる。特に、第2のパワ
ー増幅器を電界効果型パワートランジスタを含んで構成
している場合に、電界効果型パワートランジスタの特性
ばらつきによってこのような不要電流が発生しやすく、
オフ動作器によって完全にオフする必要がある。
【0167】前述の構成では、第1のパワー増幅器のみ
を高周波スイッチング動作させるようにしたが、そのよ
うな場合に限定されず、第1のパワー増幅器と第2のパ
ワー増幅器を高周波スイッチング動作させるようにして
も良い。また、第1の増幅電流信号が零になって第1の
パワー増幅器がオフ状態になる期間に、オフ動作器の新
たなオフ信号によって第1のパワー増幅器を強制的にオ
フ動作させるようにしても良い。また、本実施例でも、
前述の実施例と同様な各種の利点を得ることができる。
【0168】このように、本発明のディスク装置では、
騒音や振動や電力損失をそれぞれもしくは同時に大幅に
低減でき、高性能なDVD装置やCD装置やHDD装置
やFDD装置などを構成できる。たとえば、ディスク振
動が小さいことから、ディスクからの再生信号のジッタ
が大幅に小さくなり、再生誤り率が小さくなる。ディス
クへの記録においては、記録場所の変動が大幅に小さく
なる。また、ディスクの騒音が小さいことから、ディス
クから再生した音声・映像信号の鑑賞において騒音妨害
を生じない。また、電力損失が小さいことから、ディス
ク装置の省電力化がはかれ、ディスクの温度上昇も小さ
くなる。また、熱に弱い記録可能ディスクを使用して、
記録可能ディスクの再生または記録を安定に行うことが
できる。このように、本発明のディスク装置は、ディス
クの使い方を大幅に広げるものである。なかでも、本発
明に基づいて、DVD装置やHDD装置などのようなデ
ィスク装置を構成した場合には、高品位の音声・映像信
号を高密度に記録されたディスクを騒音妨害なく安定に
再生鑑賞すること、または/および、高品位の音声・映
像信号をディスクに高密度に記録すること、などが容易
になり、高性能・高品位なディスク装置を実現できる。
【0169】CLV(Constant Line Velocity)動作も
しくはZCLV(Zone Constant LineVelocity)動作を行
い、ヘッドの半径位置に応動して連続的もしくはステッ
プ的にディスクの回転速度を変化させることにより、デ
ィスクからの再生信号のビットレートを一定もしくは略
一定にできる。また、記録ディスクの場合には、ヘッド
の半径位置に応動して連続的もしくはステップ的にディ
スクの回転速度を変化させることにより、ディスク上へ
の記録密度を一定もしくは略一定にできる。また、検索
などで再生位置を変える場合には、ディスク振動や騒音
や消費電力が小さいので、ディスクの回転移動速度を短
時間に加速・減速することが可能になり、ディスク装置
の検索時間を大幅に短縮できる利点もある。なお、ディ
スクの回転数を一定に制御することも可能である。
【0170】前述の各実施例の具体的な構成について
は、各種の変形が可能である。たとえば、分配作成器3
6は前述の構成に限定されるものではない。図35に他
の構成の分配作成器1136を示す。これについて説明
する。分配作成器1136は、第1の分配器1137と
第2の分配器1138を含んで構成されている。第1の
分配器1137は、切換作成器34の3相の切換電流信
号D1,D2,D3に応動して電流供給器30の第1の
供給電流信号C1を分配し、滑らかに変化する3相の第
1の分配電流信号E1,E2,E3を作り出す。第2の
分配器1138は、切換作成器34の3相の切換電流信
号D1,D2,D3に応動して電流供給器30の第2の
供給電流信号C2を分配し、滑らかに変化する3相の第
2の分配電流信号G1,G2,G3を作り出す。
【0171】第1の分配器1137は、3個の第1の入
力トランジスタ1201,1202,1203と3個の
第1の分配トランジスタ1205,1206,1207
によって構成されている。それぞれの第1の入力トラン
ジスタ1201,1202,1203の通電制御端子と
電流路端子対の信号入力端子は、切換作成器34の3相
の切換電流信号D1,D2,D3がそれぞれ供給される
電流流入流出端子側に接続されている。第1の入力トラ
ンジスタ1201,1202,1203の電流路端子対
の信号出力端子は共通接続されている。第1の分配トラ
ンジスタ1205,1206,1207の電流信号入力
端子側は共通接続され、共通接続端子側に電流供給器3
0の第1の供給電流信号C1が入力される。第1の分配
トランジスタ1205,1206,1207は、それぞ
れの通電制御端子側を3相の切換電流信号D1,D2,
D3がそれぞれ供給される電流流入流出端子側に接続さ
れている。これにより、3個の第1の分配トランジスタ
1205,1206,1207は、その電流信号出力端
子側から3相の第1の分配電流信号E1,E2,E3を
出力する。
【0172】第1の入力トランジスタ1201,120
2,1203と第1の分配トランジスタ1205,12
06,1207は同じ型のトランジスタを使用してい
る。ここでは、第1の入力トランジスタ1201,12
02,1203と第1の分配トランジスタ1205,1
206,1207にPNP型バイポーラトランジスタを
使用している。第1の入力トランジスタの通電制御端子
はベース端子,電流路端子対の信号入力端子はコレクタ
端子,電流路端子対の信号出力端子はエミッタ端子にし
ている。第1の分配トランジスタの通電制御端子はベー
ス端子,電流信号入力端子はエミッタ端子,電流信号出
力端子はコレクタ端子にしている。
【0173】第2の分配器1138は、3個の第2の入
力トランジスタ1211,1212,1213と3個の
第2の分配トランジスタ1215,1216,1217
によって構成されている。それぞれの第2の入力トラン
ジスタ1211,1212,1213の通電制御端子と
電流路端子対の信号入力端子は、切換作成器34の3相
の切換電流信号D1,D2,D3がそれぞれ供給される
電流流入流出端子側に接続されている。第2の入力トラ
ンジスタ1211,1212,1213の電流路端子対
の信号出力端子は共通接続されている。第2の分配トラ
ンジスタ1215,1216,1217の電流信号入力
端子側は共通接続され、共通接続端子側に電流供給器3
0の第2の供給電流信号C2が入力される。第2の分配
トランジスタ1215,1216,1217は、それぞ
れの通電制御端子側を3相の切換電流信号D1,D2,
D3がそれぞれ供給される電流流入流出端子側に接続さ
れている。これにより、3個の第2の分配トランジスタ
1215,1216,1217は、その電流信号出力端
子側から3相の第2の分配電流信号G1,G2,G3を
出力する。また、第2の入力トランジスタ1211,1
212,1213と第2の分配トランジスタ1215,
1216,1217は同じ型のトランジスタを使用して
いる。
【0174】さらに、第1の入力トランジスタ120
1,1202,1203のトランジスタの型を第2の入
力トランジスタ1211,1212,1213のトラン
ジスタの型とは極性が異なるようにしている。ここで
は、第2の入力トランジスタ1211,1212,12
13と第2の分配トランジスタ1215,1216,1
217にNPN型バイポーラトランジスタを使用してい
る。第2の入力トランジスタの通電制御端子はベース端
子,電流路端子対の信号入力端子はコレクタ端子,電流
路端子対の信号出力端子はエミッタ端子にしている。第
2の分配トランジスタの通電制御端子はベース端子,電
流信号入力端子はエミッタ端子,電流信号出力端子はコ
レクタ端子にしている。さらに、基準電圧源1220,
トランジスタ1221,1222は所定電圧供給部を構
成し、第1の入力トランジスタ1201,1202,1
203の共通接続端に第1の直流電圧を供給し、第2の
入力トランジスタ1211,1212,1213の共通
接続端に第2の直流電圧を供給している。
【0175】これにより、切換電流信号D1が負極側電
流の時には、第1の入力トランジスタ1201に電流を
通電し、第2の入力トランジスタ1211には電流が流
れない。また、切換電流信号D1が正極側電流の時に
は、第2の入力トランジスタ1211に電流を通電し、
第1の入力トランジスタ1201には電流が流れない。
すなわち、切換電流信号D1の極性に応じて第1の入力
トランジスタ1201と第2の入力トランジスタ121
1に相補的に滑らかな電流を供給し、第1の入力トラン
ジスタ1201と第2の入力トランジスタ1211に同
時に電流が流れることはない。同様に、切換電流信号D
2が負極側電流の時に第1の入力トランジスタ1202
に電流を通電し、正極側電流の時に第2の入力トランジ
スタ1212に電流を通電する。同様に、切換電流信号
D3が負極側電流の時に第1の入力トランジスタ120
3に電流を通電し、正極側電流の時に第2の入力トラン
ジスタ1213に電流を通電する。
【0176】第1の分配器1137の第1の分配トラン
ジスタ1205,1206,1207は、第1の入力ト
ランジスタ1201,1202,1203に流れる3相
電流に応動して、第1の供給電流信号C1をそれぞれの
電流信号出力端子側に分配し、3相の第1の分配電流信
号E1,E2,E3を作り出す。従って、3相の第1の
分配電流信号E1,E2,E3は3相の切換電流信号D
1,D2,D3の負極側電流に応動して滑らかに変化
し、分配電流信号E1,E2,E3の合成値は第1の供
給電流信号C1に等しくなる。同様に、第2の分配器1
138の第2の分配トランジスタ1215,1216,
1217は、第2の入力トランジスタ1211,121
2,1213に流れる3相電流に応動して、第2の供給
電流信号C2をそれぞれの電流信号出力端子側に分配
し、3相の第2の分配電流信号G1,G2,G3を作り
出す。従って、3相の第2の分配電流信号G1,G2,
G3は3相の切換電流信号D1,D2,D3の正極側電
流に応動して滑らかに変化し、分配電流信号G1,G
2,G3の合成値は第2の供給電流信号C2に等しくな
る。3相の第1の分配電流信号E1,E2,E3や3相
の第2の分配電流信号G1,G2,G3の波形は、図1
0に示したものと同様になる。これらの電流信号は、立
ち上がり傾斜部分および立ち下がり傾斜部分において滑
らかに変化する。
【0177】集積回路化において、周知の半導体プロセ
スによる各種の1チップ集積回路技術が使用可能であ
る。たとえば、二重拡散MOS型電界効果トランジスタ
やCMOS型電界効果トランジスタやバイポーラトラン
ジスタを単独種類もしくは複数種類使用できる各種の1
チップ集積回路技術がある。集積回路のサブストレート
を直流電源の負極端子側の電位(アース電位)に接続し
て使用し、接合分離技術により高密度の集積回路化が可
能である。しかし、誘電分離技術を使用してトランジス
タや抵抗を1チップに形成する集積回路技術を使用して
も良い。なお、1チップ内の具体的なトランジスタ配置
は、個々の集積回路設計によって異なるので、詳細な説
明を省略する。
【0178】パワー増幅器のパワーダイオードはパワー
トランジスタと一緒に集積回路内に形成することが可能
であるが、必要に応じて、集積回路に外付けにしても良
い。たとえば、パワートランジスタに並列にショットキ
ー型のパワーダイオードを逆接続してもよい。また、第
1の電流増幅器の第1の増幅部カレントミラー回路や第
2の電流増幅器の第2の増幅部カレントミラー回路は、
電流が大きくなると電流増幅率が大きくなるような非線
形な電流増幅特性を有していても良い。
【0179】スイッチング制御器は電流検出信号と変形
指令信号(もしくは指令信号)の比較結果に応動してパ
ワー増幅器のスイッチング動作を制御し、高精度な電流
制御を実現した。しかし、本発明はこのような構成に限
定されず、各種の変形が可能である。たとえば、スイッ
チング制御器が単一のスイッチング制御信号に応動し
て、第1のパワー増幅器と第2のパワー増幅器のうちの
少なくとも1個のパワー増幅器をスイッチング動作させ
ても良い。また、第1のパワー増幅器や第2のパワー増
幅器の一方もしくは両方を複数相のスイッチング制御信
号でスイッチング動作させるようにしても良い。なお、
3個の第1のパワー増幅器のみを高周波スイッチング動
作させる場合、3個の第2のパワー増幅器のみを高周波
スイッチング動作させる場合、3個の第1のパワー増幅
器と3個の第2のパワー増幅器の両方を高周波スイッチ
ング動作させる場合、3個の第1のパワー増幅器の高周
波スイッチング動作と3個の第2のパワー増幅器の高周
波スイッチング動作を適時切り換えて動作させる場合、
など、各種のスイッチング動作の行わせ方がある。ま
た、電流検出器の挿入場所は、直流電源の正極端子側で
あっても良い。さらに、電流検出器は、直流電源の供給
電流を直接に検出する方法に限定されるものではなく、
公知の各種の方法が適用可能である。たとえば、電界効
果型パワートランジスタの通電電流に応動する信号を得
るようにしても良い。
【0180】スイッチング動作ブロックは、直流電源の
通電電流をパルス的にし、前記切換作成手段の出力信号
もしくは移動体の移動動作もしくはパワー増幅器の電流
路の切換動作に応動もしくは連動して、直流電源からコ
イルへの通電電流のピーク値を変化させた。前述の実施
例では、電流検出器や指令変形器やスイッチング制御器
を用いたが、具体的な構成には各種の変形が可能であ
る。また、補助供給器は補助電流信号を出力する構成に
限定されるものではなく、パワー増幅器の通電制御端子
側に補助電圧信号を供給するようにしても良い。補助供
給器の補助信号によって、パワー増幅器の電界効果型パ
ワートランジスタのオン抵抗を小さくし、電流路の滑ら
かな切換動作を阻害すること無しに、オン抵抗による電
力損失を小さくできる。
【0181】コイルに両方向の電流を供給する場合に限
らず、片方向の電流を供給するように構成することも可
能であり、両方向の電流供給と片方向の電流供給を適時
切り換えるようにしても良い。また、第1のパワー増幅
器や第2のパワー増幅器は前述の実施例に示した構成に
限定されず、実質的に本発明の主旨に添った動作を行う
ならば、各種の変形が可能である。前述の形態では、好
ましい例として、電界効果型パワートランジスタを用い
たパワー部カレントミラー回路を有するパワー増幅器を
示したが、このような構成に限定されるものではない。
たとえば、IGBTトランジスタ(Insulated Gate bipo
lar Transistor)もしくはCOMFETトランジスタ(Co
nductivity modulated Field Effect Transistor)は非
線形な電圧増幅特性を有する複合パワートランジスタで
あり、その増幅特性のばらつきが大きいことからオン・
オフのスイッチング素子として利用されている。しか
し、IGBTトランジスタは入力側に電界効果型トラン
ジスタを有する複合電界効果型パワートランジスタであ
ることから、IGBTトランジスタを用いた電界効果型
パワー部カレントミラー回路を構成することができ、I
GBTトランジスタを用いて電流増幅特性を有するパワ
ー増幅器を構成することが可能になる。
【0182】このようなパワー増幅器の通電制御端子側
に、少なくとも立ち上がり傾斜部分および/または立ち
下がり傾斜部分において滑らかに変化する電流信号を供
給することによりによって、滑らかに電流路を切り換え
ることが可能になる。これにより、複合電界効果型パワ
ートランジスタは多くの欠点(オン電圧が大きい,増幅
利得ばらつきが大きい)を有しているけれども、複合電
界効果型パワートランジスタを含んだパワー増幅器を用
いて、本発明に示した各種の効果を得ることも可能にな
る。従って、本発明の電界効果型パワートランジスタに
は、IGBTトランジスタもしくは電界効果型トランジ
スタを入力側に有する複合電界効果型トランジスタも含
んでいる。図36にIGBTトランジスタのような入力
側に電界効果型トランジスタを有する複合電界効果型パ
ワートランジスタ1910を用いたパワー増幅器190
0の構成例を示す。
【0183】この例では、パワー増幅器1900を第1
のパワー増幅器611に使用したものである。複合電界
効果型トランジスタ1910と電界効果型トランジスタ
1911との接続により、等価的に電界効果型パワー部
カレントミラー回路を構成している。これにより、パワ
ー増幅器1900の通電制御端子側への入力電流を電流
増幅して、複合電界効果型トランジスタ1910の通電
電流路に駆動電流を出力する。パワーダイオード191
0dは、複合電界効果型トランジスタ1910の通電電
流路に並列に逆接続されている。このパワーダイオード
1910dは、複合電界効果型トランジスタ1910の
寄生ダイオードであっても良い。また、フルオン時の複
合電界効果型トランジスタ1910は、所要電圧のバイ
アス値を含んだフルオン動作を行っている。なお、抵抗
1912または/および1913は零であっても良い。
【0184】図37にIGBTトランジスタのような入
力側に電界効果型トランジスタを有する複合電界効果型
パワートランジスタ1960を用いたパワー増幅器19
50の別の構成例を示す。複合電界効果型トランジスタ
1960と電界効果型トランジスタ1961との接続に
より、等価的に電界効果型パワー部カレントミラー回路
を構成している。これにより、パワー増幅器1950の
通電制御端子側への入力電流を電流増幅して、複合電界
効果型トランジスタ1960の通電電流路に駆動電流を
出力する。パワーダイオード1960dは、複合電界効
果型トランジスタ1960の通電電流路に並列に逆接続
されている。このパワーダイオード1960dは、複合
電界効果型トランジスタ1960の寄生ダイオードであ
っても良い。なお、抵抗1962または/および196
3は零であっても良い。また、前述の実施例に示した直
流電源50は、直流電圧や直流電流を供給できるもので
あれば、各種の構成が可能である。たとえば、電池電源
やSWレギュレータ電源やACラインの交流電圧をダイ
オード整流した電源等が使用される。
【0185】本発明のディスク装置に用いたモータは、
他の各種の装置の駆動用モータとしても使用可能であ
り、そのモータ構成には各種の変形が可能である。たと
えば、各相のコイルは複数個の部分コイルを直列もしく
は並列に接続して構成しても良い。3相のコイルはスタ
ー結線に限らず、デルタ結線であってもよい。また、一
般に、多相のコイルを用いた構成が可能である。また、
移動体の界磁部は図示のものに限定されるものではな
い。一般に、界磁部は多極構成が可能である。また、移
動体の移動動作に伴って変化する磁束をコイルに供給す
る界磁部は容易に使用可能であり、公知の各種の構成が
可能である。さらに、本発明のモータは、移動体もしく
は界磁部の構成に限定されるものではなく、一般に、複
数相のコイルに滑らかな駆動電流を供給するモータを構
成できる。
【0186】本発明に基づいて各種のモータが構成でき
る。たとえば、ブラシレスモータや永久磁石界磁型ステ
ッピングモータやレラクタンス型ステッピングモータや
ハイブリッド型ステッピングモータやその他の各種のモ
ータが構成可能であり、本発明に含まれることは言うま
でもない。また、本発明のモータを用いて、各種のモー
タ応用機器が構成可能である。さらに、移動体は回転移
動に限らず、直進移動しても良い。また、スイッチング
制御器や電流検出器や分配作成器や第1の電流増幅器や
第2の電流増幅器などは前述の構成に限定されるもので
はない。また、スイッチング制御器の機能やその他の所
要の機能のすべてもしくは一部を、マイクロプロセッサ
によってディジタル的に実行しても良い。その他、本発
明の主旨を変えずして種々の変形が可能であり、本発明
に含まれることはいうまでもない。
【0187】
【発明の効果】本発明のモータを用いたディスク装置、
および、モータでは、パワー増幅器をディスクの回転速
度に応動して高周波スイッチング動作させながらも、電
流路の切換動作を滑らかにし、滑らかな駆動電流によっ
て円滑な駆動力を得ている。これにより、騒音と振動と
消費電力を同時に小さくしたディスク装置、および、モ
ータの実現を可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における全体構成を示す図で
ある。
【図2】実施例1における切換作成器34の回路図であ
る。
【図3】実施例1における電流供給器30の回路図であ
る。
【図4】実施例1における分配作成器36の構成を示す
図である。
【図5】実施例1における第1の電流増幅器41,4
2,43の回路図である。
【図6】実施例1における第2の電流増幅器45,4
6,47と高電圧出力器51の回路図である。
【図7】実施例1における指令変形器23の構成を示す
図である。
【図8】実施例1におけるスイッチング制御器22と電
流検出器21の回路図である。
【図9】実施例1における集積回路の一部の断面図であ
る。
【図10】実施例1における切換信号と第1の分配電流
信号と第2の分配電流信号と第1の増幅電流信号と第2
の増幅電流信号の信号波形を示す図である。
【図11】実施例1の指令変形器23の動作を説明する
ための信号波形を示す図である。
【図12】本発明の実施例におけるパワー増幅器の別の
構成を示す図である。
【図13】本発明の実施例におけるパワー増幅器の別の
構成を示す図である。
【図14】本発明の実施例におけるスイッチングパルス
回路の別の構成を示す図である。
【図15】本発明の実施例2における全体構成を示す図
である。
【図16】実施例2における補助供給器500の回路図
である。
【図17】実施例2における補助切換作成部510の回
路図である。
【図18】実施例2における補助切換作成部510の信
号波形を示す図である。
【図19】実施例2における第1の補助電流信号と第2
の補助電流信号と第1の増幅電流信号と第2の増幅電流
信号と第1の合成電流信号と第2の合成電流信号の信号
波形を示す図である。
【図20】本発明の実施例3における全体構成を示す図
である。
【図21】実施例3におけるパワー増幅器の回路図であ
る。
【図22】本発明の実施例におけるパワー増幅器の別の
構成を示す図である。
【図23】本発明の実施例4における全体構成を示す図
である。
【図24】実施例4におけるスイッチング制御器700
の回路図である。
【図25】実施例4におけるスイッチングパルス回路3
40の信号波形の一例を示す図である。
【図26】実施例4におけるスイッチングパルス回路3
40の信号波形の別の例を示す図である。
【図27】本発明の実施例5における全体構成を示す図
である。
【図28】実施例5におけるスイッチング制御器800
の回路図である。
【図29】実施例5における補助供給器810の回路図
である。
【図30】実施例5における第2の電流増幅器845,
846,847の回路図である。
【図31】実施例5における第2のパワー増幅器の回路
図である。
【図32】本発明の実施例における第2のパワー増幅器
の別の構成を示す図である。
【図33】本発明の実施例6における全体構成を示す図
である。
【図34】実施例6におけるオフ動作器1000の回路
図である。
【図35】本発明の実施例における分配作成器の別の構
成を示す図である。
【図36】本発明の実施例におけるパワー増幅器の別の
構成を示す図である。
【図37】本発明の実施例におけるパワー増幅器の別の
構成を示す図である。
【図38】本発明のディスク装置の再生動作および記録
動作を説明するための図である。
【図39】本発明の実施例における指令器20の構成を
示す図である。
【図40】従来のモータの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 移動体 1b ディスク 1c 再生ヘッド 1d 情報処理器 2,3,4 コイル 11,12,13,611,612,613 第1のパ
ワー増幅器 15,16,17,615,616,617,815,
816,817 第2のパワー増幅器 20 指令器 21 電流検出器 22,700,800 スイッチング制御器 23 指令変形器 30 電流供給器 34 切換作成器 36,1036 分配作成器 37,1037 第1の分配器 38,1038 第2の分配器 41,42,43 第1の電流増幅器 45,46,47,845,846,847 第2の電
流増幅器 50 直流電源 51 高電圧出力器 81,82,83 第1の合成器 85,86,87 第2の合成器 500,810 補助供給器 1000 オフ動作器

Claims (64)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体と、 3相のコイルと、 2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する電圧供給手
    段と、 前記電圧供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、 前記電圧供給手段の他方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第2のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第2のパワー増幅手段と、 切換信号を作りだす切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する第1の分配制御手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する第2の分配制御手段
    と、 指令信号を出力する指令手段と、 3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記第2
    のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパワー
    トランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイッチ
    ング動作させるスイッチング動作手段と、を具備するモ
    ータであって、 前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手段から前
    記3相のコイルに供給する通電電流に応動した電流検出
    信号を得る電流検出手段と、前記電流検出信号と前記指
    令信号に応動して前記3個の第1のパワー増幅手段と前
    記3個の第2のパワー増幅手段のうちで少なくとも1個
    のパワー増幅手段を高周波スイッチング動作させるスイ
    ッチング制御手段と、を含んで構成され、 前記3個の第1のパワー増幅手段のうちで少なくとも1
    個の第1のパワー増幅手段は、前記第1のパワートラン
    ジスタとして第1の電界効果型パワートランジスタを含
    んで構成され、 前記第1の分配制御手段は、立ち上がり傾斜部分と立ち
    下がり傾斜部分のうちの少なくとも一方の傾斜部分にお
    いて実質的に滑らかに変化する少なくとも1つの電流信
    号を作成し、前記少なくとも1つの電流信号を前記少な
    くとも1個の第1のパワー増幅手段の通電制御端子側に
    供給するように構成された、モータ。
  2. 【請求項2】 移動体と、 3相のコイルと、 2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する電圧供給手
    段と、 前記電圧供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、 前記電圧供給手段の他方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第2のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第2のパワー増幅手段と、 切換信号を作りだす切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する第1の分配制御手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する第2の分配制御手段
    と、 指令信号を出力する指令手段と、 3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記第2
    のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパワー
    トランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイッチ
    ング動作させるスイッチング動作手段と、を具備するモ
    ータであって、 前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手段から前
    記3相のコイルに供給する通電電流に応動した電流検出
    信号を得る電流検出手段と、前記電流検出信号と前記指
    令信号に応動して前記3個の第1のパワー増幅手段と前
    記3個の第2のパワー増幅手段のうちで少なくとも1個
    のパワー増幅手段を高周波スイッチング動作させるスイ
    ッチング制御手段と、を含んで構成され、 前記3個の第1のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第1
    のパワートランジスタとして第1の電界効果型パワート
    ランジスタを含んで構成され、 前記第1の分配制御手段は、立ち上がり傾斜部分と立ち
    下がり傾斜部分のうちの少なくとも一方の傾斜部分にお
    いて実質的に滑らかに変化する第1の3相の電流信号を
    作成し、前記第1の3相の電流信号を前記3個の第1の
    パワー増幅手段の通電制御端子側にそれぞれ供給するよ
    うに構成された、モータ。
  3. 【請求項3】 移動体と、 3相のコイルと、 2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する電圧供給手
    段と、 前記電圧供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、 前記電圧供給手段の他方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第2のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第2のパワー増幅手段と、 切換信号を作りだす切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する第1の分配制御手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する第2の分配制御手段
    と、 指令信号を出力する指令手段と、 3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記第2
    のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパワー
    トランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイッチ
    ング動作させるスイッチング動作手段と、を具備するモ
    ータであって、 前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手段から前
    記3相のコイルに供給する通電電流に応動した電流検出
    信号を得る電流検出手段と、前記電流検出信号と前記指
    令信号に応動して前記3個の第1のパワー増幅手段と前
    記3個の第2のパワー増幅手段のうちで少なくとも1個
    のパワー増幅手段を高周波スイッチング動作させるスイ
    ッチング制御手段と、を含んで構成され、 前記3個の第1のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第1
    のパワートランジスタとして第1の電界効果型パワート
    ランジスタを含んで構成され、 前記3個の第2のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第2
    のパワートランジスタとして第2の電界効果型パワート
    ランジスタを含んで構成され、 前記第1の分配制御手段は、立ち上がり傾斜部分と立ち
    下がり傾斜部分のうちの少なくとも一方の傾斜部分にお
    いて実質的に滑らかに変化する第1の3相の電流信号を
    作成し、前記第1の3相の電流信号を前記3個の第1の
    パワー増幅手段の通電制御端子側にそれぞれ供給するよ
    うに構成され、 前記第2の分配制御手段は、立ち上がり傾斜部分と立ち
    下がり傾斜部分のうちの少なくとも一方の傾斜部分にお
    いて実質的に滑らかに変化する第2の3相の電流信号を
    作成し、前記第2の3相の電流信号を前記3個の第1の
    パワー増幅手段の通電制御端子側にそれぞれ供給するよ
    うに構成された、モータ。
  4. 【請求項4】 前記スイッチング制御手段は、前記電流
    検出信号と前記指令信号の比較結果に応動して前記3個
    の第1のパワー増幅手段をパルス的に同時にオフ状態に
    させるように構成された、請求項1から請求項3のいず
    れかに記載のモータ。
  5. 【請求項5】 前記スイッチング制御手段は、前記電流
    検出信号と前記指令信号の比較結果に応動したスイッチ
    ング制御信号を作成し、前記3個の第1のパワー増幅手
    段のうちで前記第1の分配制御手段により選択された1
    個または2個の前記第1のパワー増幅手段を前記スイッ
    チング制御信号に応動して同時に高周波スイッチング動
    作させるように構成された、請求項1から請求項4のい
    ずれかに記載のモータ。
  6. 【請求項6】 前記第1の分配制御手段は、それぞれが
    電気角で120度よりも大きな角度幅を有する前記第1
    の3相の電流信号を作りだし、前記第1の3相の電流信
    号に応動して前記3個の第1のパワー増幅手段の通電を
    制御するように構成された、請求項2から請求項5のい
    ずれかに記載のモータ。
  7. 【請求項7】 前記第1の分配制御手段は、前記指令手
    段の出力信号に応動して少なくとも1つの前記電流信号
    の少なくとも一部分を変化させるように構成された、請
    求項1から請求項6のいずれかに記載のモータ。
  8. 【請求項8】 前記第2の分配制御手段は、それぞれが
    電気角で120度よりも大きな角度幅を有する前記第2
    の3相の電流信号を作りだし、前記第2の3相の電流信
    号に応動して前記3個の第2のパワー増幅手段の通電を
    制御するように構成された、請求項3から請求項7のい
    ずれかに記載のモータ。
  9. 【請求項9】 前記第2の分配制御手段は、前記指令手
    段の出力信号に応動して前記第2の3相の電流信号の少
    なくとも一部分を変化させるように構成された、請求項
    8に記載のモータ。
  10. 【請求項10】 前記第1の分配制御手段は、2個の前
    記第1のパワー増幅手段による前記3相のコイルへの電
    流路の切換動作期間において、一方の前記第1のパワー
    増幅手段の前記第1の電界効果型パワートランジスタを
    フルオン状態にてオン動作させている間に、他方の前記
    第1のパワー増幅手段の前記第1の電界効果型パワート
    ランジスタをハーフオン状態またはフルオン状態にてオ
    ン動作させるように構成された、請求項2から請求項9
    のいずれかに記載のモータ。
  11. 【請求項11】 前記第2の分配制御手段は、2個の前
    記第2のパワー増幅手段による前記3相のコイルへの電
    流路の切換動作期間において、一方の前記第2のパワー
    増幅手段の前記第2の電界効果型パワートランジスタを
    フルオン状態にてオン動作させている間に、他方の前記
    第2のパワー増幅手段の前記第2の電界効果型パワート
    ランジスタをハーフオン状態またはフルオン状態にてオ
    ン動作させるように構成された、請求項3から請求項1
    0のいずれかに記載のモータ。
  12. 【請求項12】 移動体と、 3相のコイルと、 2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する電圧供給手
    段と、 前記電圧供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、 前記電圧供給手段の他方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第2のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第2のパワー増幅手段と、 切換信号を作りだす切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する第1の分配制御手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する第2の分配制御手段
    と、 指令信号を出力する指令手段と、 3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記第2
    のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパワー
    トランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイッチ
    ング動作させるスイッチング動作手段と、を具備するモ
    ータであって、 前記第1の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第1の3相の信号を作り
    だし、前記第1の3相の信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記第2の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第2の3相の信号を作り
    だし、前記第2の3相の信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手段から前
    記3相のコイルに供給される通電電流に応動した電流検
    出信号を得る電流検出手段と、前記電流検出信号と前記
    指令信号に応動して前記3個の第1のパワー増幅手段を
    パルス的に同時にオフ状態にさせるスイッチング制御手
    段と、を含んで構成された、モータ。
  13. 【請求項13】 移動体と、 3相のコイルと、 2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する電圧供給手
    段と、 前記電圧供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、 前記電圧供給手段の他方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第2のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第2のパワー増幅手段と、 切換信号を作りだす切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する第1の分配制御手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する第2の分配制御手段
    と、 指令信号を出力する指令手段と、 3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記第2
    のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパワー
    トランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイッチ
    ング動作させるスイッチング動作手段と、を具備するモ
    ータであって、 前記第1の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第1の3相の信号を作り
    だし、前記第1の3相の信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記第2の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第2の3相の信号を作り
    だし、前記第2の3相の信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手段から前
    記3相のコイルに供給される通電電流に応動した電流検
    出信号を得る電流検出手段と、前記電流検出信号と前記
    指令信号に応動したスイッチング制御信号を作成し、前
    記3個の第1のパワー増幅手段のうちで前記第1の分配
    制御手段により選択された1個または2個の前記第1の
    パワー増幅手段を前記スイッチング制御信号に応動して
    同時に高周波スイッチング動作させるスイッチング制御
    手段と、を含んで構成された、モータ。
  14. 【請求項14】 3個の前記第1のパワートランジスタ
    はそれぞれ、前記電圧供給手段の負極出力端子側と前記
    3相のコイルの一つへの電流路を形成するように接続さ
    れた、請求項12または請求項13のいずれかに記載の
    モータ。
  15. 【請求項15】 前記スイッチング制御手段は、前記電
    流検出信号と前記指令信号の比較結果に応動したスイッ
    チング制御信号を作成し、前記スイッチング制御信号に
    応動して前記3個の第1のパワー増幅手段を周期的また
    は略周期的に同時にオフ状態にするように構成された、
    請求項12から請求項14のいずれかに記載のモータ。
  16. 【請求項16】 前記3個の第1のパワー増幅手段はそ
    れぞれ、前記第1のパワートランジスタとして第1の電
    界効果型パワートランジスタを含んで構成され、 前記第1の分配制御手段は、立ち上がり傾斜部分と立ち
    下がり傾斜部分のうちの少なくとも一方の傾斜部分にお
    いて実質的に滑らかに変化する第1の3相の電流信号を
    前記3個の第1のパワー増幅手段の通電制御端子側に供
    給するように構成された、請求項12から請求項15の
    いずれかに記載のモータ。
  17. 【請求項17】 前記第1の分配制御手段は、前記指令
    手段の出力信号に応動して前記第1の3相の電流信号の
    少なくとも一部分を変化させるように構成された、請求
    項16に記載のモータ。
  18. 【請求項18】 前記3個の第2のパワー増幅手段はそ
    れぞれ、前記第2のパワートランジスタとして第2の電
    界効果型パワートランジスタを含んで構成され、 前記第2の分配制御手段は、立ち上がり傾斜部分と立ち
    下がり傾斜部分のうちの少なくとも一方の傾斜部分にお
    いて実質的に滑らかに変化する第2の3相の電流信号を
    前記3個の第2のパワー増幅手段の通電制御端子側に供
    給するように構成された、請求項12から請求項17の
    いずれかに記載のモータ。
  19. 【請求項19】 前記第2の分配制御手段は、前記指令
    手段の出力信号に応動して前記第2の3相の電流信号の
    少なくとも一部分を変化させるように構成された、請求
    項18に記載のモータ。
  20. 【請求項20】 前記3個の第1のパワー増幅手段はそ
    れぞれ、前記第1のパワートランジスタとして第1の電
    界効果型パワートランジスタを含んで構成され、 前記第1の分配制御手段は、2個の前記第1のパワー増
    幅手段による前記3相のコイルへの電流路の切換動作期
    間において、一方の前記第1のパワー増幅手段の前記第
    1の電界効果型パワートランジスタをフルオン状態にて
    オン動作させている間に、他方の前記第1のパワー増幅
    手段の前記第1の電界効果型パワートランジスタをハー
    フオン状態またはフルオン状態にてオン動作させるよう
    に構成された、請求項12から請求項19のいずれかに
    記載のモータ。
  21. 【請求項21】 前記3個の第2のパワー増幅手段はそ
    れぞれ、前記第2のパワートランジスタとして第2の電
    界効果型パワートランジスタを含んで構成され、 前記第2の分配制御手段は、2個の前記第2のパワー増
    幅手段による前記3相のコイルへの電流路の切換動作期
    間において、一方の前記第2のパワー増幅手段の前記第
    2の電界効果型パワートランジスタをフルオン状態にて
    オン動作させている間に、他方の前記第2のパワー増幅
    手段の前記第2の電界効果型パワートランジスタをハー
    フオン状態またはフルオン状態にてオン動作させるよう
    に構成された、請求項12から請求項20のいずれかに
    記載のモータ。
  22. 【請求項22】 移動体と、 3相のコイルと、 2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する電圧供給手
    段と、 前記電圧供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、 前記電圧供給手段の他方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第2のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第2のパワー増幅手段と、 切換信号を作りだす切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する第1の分配制御手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する第2の分配制御手段
    と、 指令信号を出力する指令手段と、 3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記第2
    のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパワー
    トランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイッチ
    ング動作させるスイッチング動作手段と、を具備するモ
    ータであって、 前記第1の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第1の3相の信号を作り
    だし、前記第1の3相の信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記第2の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第2の3相の信号を作り
    だし、前記第2の3相の信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手段から前
    記3相のコイルに供給される通電電流をパルス的にし、
    前記通電電流のピーク値を前記切換作成手段の出力信号
    に応動して変化させるように構成された、モータ。
  23. 【請求項23】 移動体と、 3相のコイルと、 2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する電圧供給手
    段と、 前記電圧供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、 前記電圧供給手段の他方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第2のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第2のパワー増幅手段と、 切換信号を作りだす切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する第1の分配制御手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する第2の分配制御手段
    と、 指令信号を出力する指令手段と、 3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記第2
    のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパワー
    トランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイッチ
    ング動作させるスイッチング動作手段と、を具備するモ
    ータであって、 前記第1の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第1の3相の信号を作り
    だし、前記第1の3相の信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記第2の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第2の3相の信号を作り
    だし、前記第2の3相の信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手段から前
    記3相のコイルに供給する通電電流に応動した電流検出
    信号を得る電流検出手段と、前記切換作成手段の出力信
    号に応動して前記指令手段の指令信号を変形させた変形
    指令信号を得る指令変形手段と、前記電流検出信号と前
    記変形指令信号に応動して前記3個の第1のパワー増幅
    手段と前記3個の第2のパワー増幅手段のうちで少なく
    とも1個のパワー増幅手段を高周波スイッチング動作さ
    せるスイッチング制御手段と、を含んで構成された、モ
    ータ。
  24. 【請求項24】 前記スイッチング動作手段は、前記電
    圧供給手段から前記3相のコイルに供給される通電電流
    に応動した電流検出信号を得る電流検出手段と、前記電
    流検出信号と前記指令信号に応動して前記3個の第1の
    パワー増幅手段をパルス的に同時にオフ状態にさせるス
    イッチング制御手段と、を含んで構成された、請求項2
    2または請求項23のいずれかに記載のモータ。
  25. 【請求項25】 前記スイッチング動作手段は、前記電
    圧供給手段から前記3相のコイルに供給される通電電流
    に応動した電流検出信号を得る電流検出手段と、前記電
    流検出信号と前記指令信号に応動したスイッチング制御
    信号を作成し、前記3個の第1のパワー増幅手段のうち
    で前記第1の分配制御手段により選択された1個または
    2個の前記第1のパワー増幅手段を前記スイッチング制
    御信号に応動して同時に高周波スイッチング動作させる
    スイッチング制御手段と、を含んで構成された、請求項
    22から請求項24のいずれかに記載のモータ。
  26. 【請求項26】 前記スイッチング動作手段は、前記電
    圧供給手段から前記3相のコイルに供給される通電電流
    に応動した電流検出信号を得る電流検出手段と、前記電
    流検出信号と前記指令信号に応動したスイッチング制御
    信号を作成し、前記切換作成手段の出力信号に応動して
    前記第1のパワー増幅手段と前記第2のパワー増幅手段
    を交互に選択して前記スイッチング制御信号に応動した
    高周波スイッチング動作させるスイッチング制御手段
    と、を含んで構成された、請求項22または請求項23
    のいずれかに記載のモータ。
  27. 【請求項27】 前記3個の第1のパワー増幅手段はそ
    れぞれ、前記第1のパワートランジスタとして第1の電
    界効果型パワートランジスタを含んで構成され、 前記第1の分配制御手段は、立ち上がり傾斜部分と立ち
    下がり傾斜部分のうちの少なくとも一方の傾斜部分にお
    いて実質的に滑らかに変化する第1の3相の電流信号を
    前記3個の第1のパワー増幅手段の通電制御端子側に供
    給するように構成された、請求項22から請求項26の
    いずれかに記載のモータ。
  28. 【請求項28】 前記第1の分配制御手段は、前記指令
    手段の出力信号に応動して前記第1の3相の電流信号の
    少なくとも一部分を変化させるように構成された、請求
    項27に記載のモータ。
  29. 【請求項29】 前記3個の第2のパワー増幅手段はそ
    れぞれ、前記第2のパワートランジスタとして第2の電
    界効果型パワートランジスタを含んで構成され、 前記第2の分配制御手段は、立ち上がり傾斜部分と立ち
    下がり傾斜部分のうちの少なくとも一方の傾斜部分にお
    いて実質的に滑らかに変化する第2の3相の電流信号を
    前記3個の第2のパワー増幅手段の通電制御端子側に供
    給するように構成された、請求項22から請求項28の
    いずれかに記載のモータ。
  30. 【請求項30】 前記第2の分配制御手段は、前記指令
    手段の出力信号に応動して前記第2の3相の電流信号の
    少なくとも一部分を変化させるように構成された、請求
    項29に記載のモータ。
  31. 【請求項31】 前記3個の第1のパワー増幅手段はそ
    れぞれ、前記第1のパワートランジスタとして第1の電
    界効果型パワートランジスタを含んで構成され、 前記第1の分配制御手段は、2個の前記第1のパワー増
    幅手段による前記3相のコイルへの電流路の切換動作期
    間において、一方の前記第1のパワー増幅手段の前記第
    1の電界効果型パワートランジスタをフルオン状態にて
    オン動作させている間に、他方の前記第1のパワー増幅
    手段の前記第1の電界効果型パワートランジスタをハー
    フオン状態またはフルオン状態にてオン動作させるよう
    に構成された、請求項22から請求項30のいずれかに
    記載のモータ。
  32. 【請求項32】 前記3個の第2のパワー増幅手段はそ
    れぞれ、前記第2のパワートランジスタとして第2の電
    界効果型パワートランジスタを含んで構成され、 前記第2の分配制御手段は、2個の前記第2のパワー増
    幅手段による前記3相のコイルへの電流路の切換動作期
    間において、一方の前記第2のパワー増幅手段の前記第
    2の電界効果型パワートランジスタをフルオン状態にて
    オン動作させている間に、他方の前記第2のパワー増幅
    手段の前記第2の電界効果型パワートランジスタをハー
    フオン状態またはフルオン状態にてオン動作させるよう
    に構成された、請求項22から請求項31のいずれかに
    記載のモータ。
  33. 【請求項33】 移動体と、 3相のコイルと、 2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する電圧供給手
    段と、 前記電圧供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、 前記電圧供給手段の他方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第2のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第2のパワー増幅手段と、 切換信号を作りだす切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する第1の分配制御手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する第2の分配制御手段
    と、 指令信号を出力する指令手段と、 3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記第2
    のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパワー
    トランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイッチ
    ング動作させるスイッチング動作手段と、を具備するモ
    ータであって、 前記第1の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第1の3相の信号を作り
    だし、前記第1の3相の信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記第2の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第2の3相の信号を作り
    だし、前記第2の3相の信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記3個の第1のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第1
    のパワートランジスタとして第1の電界効果型パワート
    ランジスタを含んで構成され、 前記3個の第2のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第2
    のパワートランジスタとして第2の電界効果型パワート
    ランジスタを含んで構成され、 前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手段から前
    記3相のコイルに供給される通電電流に応動した電流検
    出信号を得る電流検出手段と、前記電流検出信号と前記
    指令信号に応動したスイッチング制御信号を作成し、前
    記スイッチング制御信号に応動して前記3個の第1のパ
    ワー増幅手段と前記3個の第2のパワー増幅手段のうち
    で少なくとも1個のパワー増幅手段を高周波スイッチン
    グ動作させるスイッチング制御手段と、を含んで構成さ
    れ、 前記第1の分配制御手段は、2個の前記第1のパワー増
    幅手段による前記3相のコイルへの電流路の切換動作期
    間において、一方の前記第1のパワー増幅手段の前記第
    1の電界効果型パワートランジスタをフルオン状態にて
    オン動作させている間に、他方の前記第1のパワー増幅
    手段の前記第1の電界効果型パワートランジスタをハー
    フオン状態またはフルオン状態にてオン動作させるよう
    に構成された、モータ。
  34. 【請求項34】 移動体と、 3相のコイルと、 2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する電圧供給手
    段と、 前記電圧供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、 前記電圧供給手段の他方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第2のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第2のパワー増幅手段と、 切換信号を作りだす切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する第1の分配制御手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する第2の分配制御手段
    と、 指令信号を出力する指令手段と、 3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記第2
    のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパワー
    トランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイッチ
    ング動作させるスイッチング動作手段と、を具備するモ
    ータであって、 前記第1の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第1の3相の信号を作り
    だし、前記第1の3相の信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記第2の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第2の3相の信号を作り
    だし、前記第2の3相の信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記3個の第1のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第1
    のパワートランジスタとして第1の電界効果型パワート
    ランジスタを含んで構成され、 前記3個の第2のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第2
    のパワートランジスタとして第2の電界効果型パワート
    ランジスタを含んで構成され、 前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手段から前
    記3相のコイルに供給される通電電流に応動した電流検
    出信号を得る電流検出手段と、前記電流検出信号と前記
    指令信号に応動したスイッチング制御信号を作成し、前
    記スイッチング制御信号に応動して前記3個の第1のパ
    ワー増幅手段と前記3個の第2のパワー増幅手段のうち
    で少なくとも1個のパワー増幅手段を高周波スイッチン
    グ動作させるスイッチング制御手段と、を含んで構成さ
    れ、 前記第1の分配制御手段は、2個の前記第1のパワー増
    幅手段による前記3相のコイルへの電流路の切換動作期
    間において、一方の前記第1のパワー増幅手段の前記第
    1の電界効果型パワートランジスタをフルオン状態にて
    オン動作させている間に、他方の前記第1のパワー増幅
    手段の前記第1の電界効果型パワートランジスタをハー
    フオン状態またはフルオン状態にてオン動作させるよう
    に構成され、 前記第2の分配制御手段は、2個の前記第2のパワー増
    幅手段による前記3相のコイルへの電流路の切換動作期
    間において、一方の前記第2のパワー増幅手段の前記第
    2の電界効果型パワートランジスタをフルオン状態にて
    オン動作させている間に、他方の前記第2のパワー増幅
    手段の前記第2の電界効果型パワートランジスタをハー
    フオン状態またはフルオン状態にてオン動作させるよう
    に構成された、モータ。
  35. 【請求項35】 前記スイッチング制御手段は、前記電
    流検出信号と前記指令信号の比較結果に応動した前記ス
    イッチング制御信号を作成し、前記3個の第1のパワー
    増幅手段のうちで前記第1の分配制御手段により選択さ
    れた1個または2個の前記第1のパワー増幅手段を前記
    スイッチング制御信号に応動して高周波スイッチング動
    作させる構成にされた、請求項33または請求項34の
    いずれかに記載のモータ。
  36. 【請求項36】 前記第1の分配制御手段は、立ち上が
    り傾斜部分と立ち下がり傾斜部分のうちの少なくとも一
    方の傾斜部分において実質的に滑らかに変化する第1の
    3相の電流信号を前記第1の3相の信号として作成し、
    前記第1の3相の電流信号を前記3個の第1のパワー増
    幅手段の通電制御端子側に供給するように構成された、
    請求項33から請求項35のいずれかに記載のモータ。
  37. 【請求項37】 前記第1の分配制御手段は、前記指令
    手段の出力信号に応動して前記第1の3相の電流信号の
    少なくとも一部分を変化させるように構成された、請求
    項36に記載のモータ。
  38. 【請求項38】 前記第2の分配制御手段は、立ち上が
    り傾斜部分と立ち下がり傾斜部分のうちの少なくとも一
    方の傾斜部分において実質的に滑らかに変化する第2の
    3相の電流信号を前記第2の3相の信号として作成し、
    前記第2の3相の電流信号を前記3個の第2のパワー増
    幅手段の通電制御端子側に供給するように構成された、
    請求項33から請求項37のいずれかに記載のモータ。
  39. 【請求項39】 前記第2の分配制御手段は、前記指令
    手段の出力信号に応動して前記第1の3相の電流信号の
    少なくとも一部分を変化させるように構成された、請求
    項38に記載のモータ。
  40. 【請求項40】 移動体と、 3相のコイルと、 2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する電圧供給手
    段と、 前記電圧供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、 前記電圧供給手段の他方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第2のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第2のパワー増幅手段と、 切換信号を作りだす切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する第1の分配制御手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する第2の分配制御手段
    と、 指令信号を出力する指令手段と、 3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記第2
    のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパワー
    トランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイッチ
    ング動作させるスイッチング動作手段と、を具備するモ
    ータであって、 前記第1の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第1の3相の信号を作り
    だし、前記第1の3相の信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記第2の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第2の3相の信号を作り
    だし、前記第2の3相の信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手段から前
    記3相のコイルに供給される通電電流に応動した電流検
    出信号を得る電流検出手段と、前記電流検出信号と前記
    指令信号に応動したスイッチング制御信号を作成し、前
    記スイッチング制御信号に応動して前記3個の第1のパ
    ワー増幅手段と前記3個の第2のパワー増幅手段のうち
    で少なくとも1個のパワー増幅手段を高周波スイッチン
    グ動作させるスイッチング制御手段と、を含んで構成さ
    れ、 前記3個の第1のパワー増幅手段のうちで少なくとも1
    個の第1のパワー増幅手段は、前記第1のパワートラン
    ジスタとして第1の電界効果型パワートランジスタを有
    し、前記第1の電界効果型パワートランジスタを用いた
    第1の電界効果型パワー部カレントミラー回路を含んで
    構成された、モータ。
  41. 【請求項41】 移動体と、 3相のコイルと、 2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する電圧供給手
    段と、 前記電圧供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、 前記電圧供給手段の他方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第2のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第2のパワー増幅手段と、 切換信号を作りだす切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する第1の分配制御手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する第2の分配制御手段
    と、 指令信号を出力する指令手段と、 3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記第2
    のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパワー
    トランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイッチ
    ング動作させるスイッチング動作手段と、を具備するモ
    ータであって、 前記第1の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第1の3相の信号を作り
    だし、前記第1の3相の信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記第2の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第2の3相の信号を作り
    だし、前記第2の3相の信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手段から前
    記3相のコイルに供給される通電電流に応動した電流検
    出信号を得る電流検出手段と、前記電流検出信号と前記
    指令信号に応動したスイッチング制御信号を作成し、前
    記スイッチング制御信号に応動して前記3個の第1のパ
    ワー増幅手段と前記3個の第2のパワー増幅手段のうち
    で少なくとも1個のパワー増幅手段を高周波スイッチン
    グ動作させるスイッチング制御手段と、を含んで構成さ
    れ、 前記3個の第1のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第1
    のパワートランジスタとして第1の電界効果型パワート
    ランジスタを有し、前記第1の電界効果型パワートラン
    ジスタを用いた第1の電界効果型パワー部カレントミラ
    ー回路を含んで構成され、 前記3個の第2のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第2
    のパワートランジスタとして第2の電界効果型パワート
    ランジスタを有し、前記第2の電界効果型パワートラン
    ジスタを用いた第2の電界効果型パワー部カレントミラ
    ー回路を含んで構成された、モータ。
  42. 【請求項42】 前記第1のパワー増幅手段に含まれる
    前記第1の電界効果型パワー部カレントミラー回路は、
    前記第1の電界効果型パワートランジスタと電界効果型
    トランジスタと抵抗を含んで構成され、前記第1の電界
    効果型パワートランジスタの制御端子側を前記電界効果
    型トランジスタの制御端子側に接続され、前記電界効果
    型トランジスタの電流路端子対の一方の端子側を前記抵
    抗を介して前記第1のパワー増幅手段の通電制御端子側
    に接続され、前記電界効果型トランジスタの電流路端子
    対の他方の端子側を前記第1の電界効果型パワートラン
    ジスタの電流路端子対の一方の端子側に接続され、前記
    第1の電界効果型パワートランジスタの制御端子側を前
    記第1のパワー増幅手段の通電制御端子側に接続され
    た、請求項40または請求項41のいずれかに記載のモ
    ータ。
  43. 【請求項43】 前記第1のパワー増幅手段に含まれる
    前記第1の電界効果型パワー部カレントミラー回路は、
    前記第1の電界効果型パワートランジスタと電界効果型
    トランジスタと抵抗を含んで構成され、前記第1の電界
    効果型パワートランジスタの制御端子側を前記電界効果
    型トランジスタの制御端子側に接続され、前記電界効果
    型トランジスタの電流路端子対の一方の端子側を前記抵
    抗を介して前記第1の電界効果型パワートランジスタの
    電流路端子対の一方の端子側に接続され、前記電界効果
    型トランジスタの電流路端子対の他方の端子側を前記第
    1のパワー増幅手段の通電制御端子側に接続され、前記
    第1の電界効果型パワートランジスタの制御端子側を前
    記第1のパワー増幅手段の通電制御端子側に接続され
    た、請求項40または請求項41のいずれかに記載のモ
    ータ。
  44. 【請求項44】 前記スイッチング制御手段は、前記電
    流検出信号と前記指令信号の比較結果に応動した前記ス
    イッチング制御信号を作成し、前記スイッチング制御信
    号に応動して前記3個の第1のパワー増幅手段をパルス
    的に同時にオフ状態にさせるように構成された、請求項
    40から請求項43のいずれかに記載のモータ。
  45. 【請求項45】 前記スイッチング制御手段は、前記電
    流検出信号と前記指令信号の比較結果に応動した前記ス
    イッチング制御信号を作成し、前記スイッチング制御信
    号に応動して前記3個の第1のパワー増幅手段と前記3
    個の第2のパワー増幅手段のうちで少なくとも1個のパ
    ワー増幅手段を高周波スイッチング動作させるように構
    成された、請求項40から請求項44のいずれかに記載
    のモータ。
  46. 【請求項46】 前記第1の分配制御手段は、立ち上が
    り傾斜部分と立ち下がり傾斜部分のうちの少なくとも一
    方の傾斜部分において実質的に滑らかに変化する第1の
    3相の電流信号を前記3個の第1のパワー増幅手段の通
    電制御端子側に供給するように構成された、請求項40
    から請求項45のいずれかに記載のモータ。
  47. 【請求項47】 前記第1の分配制御手段は、前記指令
    手段の出力信号に応動して前記第1の3相の電流信号の
    少なくとも一部分を変化させるように構成された、請求
    項46に記載のモータ。
  48. 【請求項48】 前記第2の分配制御手段は、立ち上が
    り傾斜部分と立ち下がり傾斜部分のうちの少なくとも一
    方の傾斜部分において実質的に滑らかに変化する第2の
    3相の電流信号を前記3個の第2のパワー増幅手段の通
    電制御端子側に供給するように構成された、請求項40
    から請求項47のいずれかに記載のモータ。
  49. 【請求項49】 前記第2の分配制御手段は、前記指令
    手段の出力信号に応動して前記第2の3相の電流信号の
    少なくとも一部分を変化させるように構成された、請求
    項48に記載のモータ。
  50. 【請求項50】 移動体と、 3相のコイルと、 2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する電圧供給手
    段と、 前記電圧供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、 前記電圧供給手段の他方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第2のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第2のパワー増幅手段と、 切換信号を作りだす切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する第1の分配制御手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する第2の分配制御手段
    と、 指令信号を出力する指令手段と、 3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記第2
    のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパワー
    トランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイッチ
    ング動作させるスイッチング動作手段と、を具備するモ
    ータであって、 前記第1の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第1の3相の信号を作り
    だし、前記第1の3相の信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記第2の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第2の3相の信号を作り
    だし、前記第2の3相の信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記3個の第1のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第1
    のパワートランジスタとして前記電圧供給手段の負極端
    子側と前記3相のコイルの一つへの電流路を形成するN
    チャンネルMOS構造の第1の電界効果型パワートラン
    ジスタを含んで構成され、 前記3個の第2のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第2
    のパワートランジスタとして前記電圧供給手段の正極端
    子側と前記3相のコイルの一つへの電流路を形成するN
    チャンネルMOS構造の第2の電界効果型パワートラン
    ジスタを含んで構成され、 さらに、前記モータは、3個の前記第2の電界効果型パ
    ワートランジスタの各通電制御端子側を強制的に前記電
    圧供給手段の負極端子側にそれぞれ接続する3個のトラ
    ンジスタを有し、3個の前記第2の電界効果型パワート
    ランジスタのうちで所要のパワートランジスタをオフさ
    せるときに前記3個のトランジスタのうちで対応するト
    ランジスタをオンさせるオフ動作手段を含んで構成され
    た、モータ。
  51. 【請求項51】 前記3個の第2のパワー増幅手段はそ
    れぞれ、前記第2の電界効果型パワートランジスタを用
    いた第2の電界効果型パワー部カレントミラー回路を含
    んで構成された、請求項50に記載のモータ。
  52. 【請求項52】 前記スイッチング動作手段は、前記電
    圧供給手段から前記3相のコイルに供給される通電電流
    に応動した電流検出信号を得る電流検出手段と、前記電
    流検出信号と前記指令信号の比較結果に応動して前記3
    個の第1のパワー増幅手段をパルス的に同時にオフ状態
    にさせるスイッチング制御手段と、を含んで構成され
    た、請求項50または請求項51のいずれかに記載のモ
    ータ。
  53. 【請求項53】 前記スイッチング動作手段は、前記電
    圧供給手段から前記3相のコイルに供給される通電電流
    に応動した電流検出信号を得る電流検出手段と、前記電
    流検出信号と前記指令信号の比較結果に応動したスイッ
    チング制御信号を作成し、前記3個の第1のパワー増幅
    手段のうちで前記第1の分配制御手段により選択された
    1個または2個の前記第1のパワー増幅手段を前記スイ
    ッチング制御信号に応動して同時に高周波スイッチング
    動作させるスイッチング制御手段と、を含んで構成され
    た、請求項50から請求項52のいずれかに記載のモー
    タ。
  54. 【請求項54】 前記第1の分配制御手段は、立ち上が
    り傾斜部分と立ち下がり傾斜部分のうちの少なくとも一
    方の傾斜部分において実質的に滑らかに変化する第1の
    3相の電流信号を前記3個の第1のパワー増幅手段の通
    電制御端子側に供給するように構成された、請求項50
    から請求項53のいずれかに記載のモータ。
  55. 【請求項55】 前記第1の分配制御手段は、前記指令
    手段の出力信号に応動して前記第1の3相の電流信号の
    少なくとも一部分を変化させるように構成された、請求
    項54に記載のモータ。
  56. 【請求項56】 前記第2の分配制御手段は、立ち上が
    り傾斜部分と立ち下がり傾斜部分のうちの少なくとも一
    方の傾斜部分において実質的に滑らかに変化する第2の
    3相の電流信号を前記3個の第2のパワー増幅手段の通
    電制御端子側に供給するように構成された、請求項50
    から請求項55のいずれかに記載のモータ。
  57. 【請求項57】 前記第2の分配制御手段は、前記指令
    手段の出力信号に応動して前記第2の3相の電流信号の
    少なくとも一部分を変化させるように構成された、請求
    項56に記載のモータ。
  58. 【請求項58】 移動体と、 3相のコイルと、 2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する電圧供給手
    段と、 前記電圧供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、 前記電圧供給手段の他方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第2のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第2のパワー増幅手段と、 切換信号を作りだす切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する第1の分配制御手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する第2の分配制御手段
    と、 指令信号を出力する指令手段と、 3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記第2
    のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパワー
    トランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイッチ
    ング動作させるスイッチング動作手段と、を具備するモ
    ータであって、 前記第1の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第1の3相の信号を作り
    だし、前記第1の3相の信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記第2の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第2の3相の信号を作り
    だし、前記第2の3相の信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記3個の第1のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第1
    のパワートランジスタとして第1の電界効果型パワート
    ランジスタを含んで構成され、 前記3個の第2のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第2
    のパワートランジスタとして第2の電界効果型パワート
    ランジスタを含んで構成され、 前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手段から前
    記3相のコイルに供給される通電電流に応動した電流検
    出信号を得る電流検出手段と、 前記第1の分配制御手段によって選択された2個の前記
    第1のパワー増幅手段によって前記3相のコイルへの電
    流路の切換動作を行う場合に、前記2個の前記第1のパ
    ワー増幅手段を前記電流検出信号と前記指令信号に応動
    して同時に高周波スイッチング動作させ、かつ、前記第
    2の分配制御手段によって選択された2個の前記第2の
    パワー増幅手段によって前記3相のコイルへの電流路の
    切換動作を行う場合に、前記2個の前記第2のパワー増
    幅手段を前記電流検出信号と前記指令信号に応動して同
    時に高周波スイッチング動作させるスイッチング制御手
    段と、を含んで構成された、モータ。
  59. 【請求項59】 移動体と、 3相のコイルと、 2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する電圧供給手
    段と、 前記電圧供給手段の一方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第1のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第1のパワー増幅手段と、 前記電圧供給手段の他方の出力端子側と前記3相のコイ
    ルの一つへの電流路を形成する第2のパワートランジス
    タをそれぞれ含む3個の第2のパワー増幅手段と、 切換信号を作りだす切換作成手段と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する第1の分配制御手段
    と、 前記切換作成手段の出力信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する第2の分配制御手段
    と、 指令信号を出力する指令手段と、 3個の前記第1のパワートランジスタと3個の前記第2
    のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパワー
    トランジスタを前記指令信号に応動して高周波スイッチ
    ング動作させるスイッチング動作手段と、を具備するモ
    ータであって、 前記第1の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第1の3相の信号を作り
    だし、前記第1の3相の信号に応動して前記3個の第1
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記第2の分配制御手段は、それぞれが電気角で120
    度よりも大きな角度幅を有する第2の3相の信号を作り
    だし、前記第2の3相の信号に応動して前記3個の第2
    のパワー増幅手段の動作を制御する構成にされ、 前記3個の第1のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第1
    のパワートランジスタとして第1の電界効果型パワート
    ランジスタを含んで構成され、 前記3個の第2のパワー増幅手段はそれぞれ、前記第2
    のパワートランジスタとして第2の電界効果型パワート
    ランジスタを含んで構成され、 前記スイッチング動作手段は、前記電圧供給手段から前
    記3相のコイルに供給される通電電流に応動した電流検
    出信号を得る電流検出手段と、 前記第1の分配制御手段によって選択された2個の前記
    第1のパワー増幅手段によって前記3相のコイルへの電
    流路の切換動作を行う場合に、前記2個の前記第1のパ
    ワー増幅手段はオン・オフのスイッチング動作を伴わな
    いオン動作を行わせ、前記第2の分配制御手段によって
    選択された少なくとも1個の前記第2のパワー増幅手段
    を前記電流検出信号と前記指令信号に応動して高周波ス
    イッチング動作させ、かつ、前記第2の分配制御手段に
    よって選択された2個の前記第2のパワー増幅手段によ
    って前記3相のコイルへの電流路の切換動作を行う場合
    に、前記2個の前記第2のパワー増幅手段はオン・オフ
    のスイッチング動作を伴わないオン動作を行わせ、前記
    第1の分配制御手段によって選択された少なくとも1個
    の前記第1のパワー増幅手段を前記電流検出信号と前記
    指令信号に応動して高周波スイッチング動作させるスイ
    ッチング制御手段と、を含んで構成された、モータ。
  60. 【請求項60】 前記スイッチング制御手段は、前記電
    流検出信号と前記指令信号の比較結果に応動したスイッ
    チング制御信号を作成し、前記3個の第1のパワー増幅
    手段と前記3個の第2のパワー増幅手段のうちで少なく
    とも1個のパワー増幅手段を前記スイッチング制御信号
    に応動して高周波スイッチング動作させる構成にされ
    た、請求項58または請求項59のいずれかに記載のモ
    ータ。
  61. 【請求項61】 前記第1の分配制御手段は、立ち上が
    り傾斜部分と立ち下がり傾斜部分のうちの少なくとも一
    方の傾斜部分において実質的に滑らかに変化する第1の
    3相の電流信号を前記第1の3相の信号として作成し、
    前記第1の3相の電流信号を前記3個の第1のパワー増
    幅手段の通電制御端子側に供給するように構成された、
    請求項58から請求項60のいずれかに記載のモータ。
  62. 【請求項62】 前記第1の分配制御手段は、前記指令
    手段の出力信号に応動して前記第1の3相の電流信号の
    少なくとも一部分を変化させるように構成された、請求
    項61に記載のモータ。
  63. 【請求項63】 前記第2の分配制御手段は、立ち上が
    り傾斜部分と立ち下がり傾斜部分のうちの少なくとも一
    方の傾斜部分において実質的に滑らかに変化する第2の
    3相の電流信号を前記第2の3相の信号として作成し、
    前記第2の3相の電流信号を前記3個の第2のパワー増
    幅手段の通電制御端子側に供給するように構成された、
    請求項58から請求項62のいずれかに記載のモータ。
  64. 【請求項64】 前記第2の分配制御手段は、前記指令
    手段の出力信号に応動して前記第1の3相の電流信号の
    少なくとも一部分を変化させるように構成された、請求
    項63に記載のモータ。
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