JPH10303624A - 移動体搭載用衛星アンテナ装置 - Google Patents
移動体搭載用衛星アンテナ装置Info
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- JPH10303624A JPH10303624A JP11323497A JP11323497A JPH10303624A JP H10303624 A JPH10303624 A JP H10303624A JP 11323497 A JP11323497 A JP 11323497A JP 11323497 A JP11323497 A JP 11323497A JP H10303624 A JPH10303624 A JP H10303624A
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- Japan
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- reception level
- antenna
- reception
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- Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
- Details Of Aerials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 衛星からの信号の受信レベルと遮断レベルと
の差が小さいときでも、アンテナの方位角を高精度に制
御することができる移動体搭載用衛星アンテナ装置を提
供する。 【解決手段】 第一のレベル検出手段72は、特定の搬
送波の周波数を中心とする所定の周波数範囲にわたっ
て、分配手段71から送られた一のIF信号のレベルを
平均化することにより、第一の受信レベルLA を検出す
る。第二のレベル検出手段73は、搬送波の周波数帯域
以外の所定の周波数範囲にわたって、分配手段71から
送られた一のIF信号のレベルを平均化することによ
り、第二の受信レベルLB を検出する。演算手段74
は、第一の受信レベルLA と第二の受信レベルLB との
差分を取ることにより、第三の受信レベルLC を求め
る。第三の受信レベルLC には、遮断レベルが除去され
て搬送波のレベルだけが含まれる。
の差が小さいときでも、アンテナの方位角を高精度に制
御することができる移動体搭載用衛星アンテナ装置を提
供する。 【解決手段】 第一のレベル検出手段72は、特定の搬
送波の周波数を中心とする所定の周波数範囲にわたっ
て、分配手段71から送られた一のIF信号のレベルを
平均化することにより、第一の受信レベルLA を検出す
る。第二のレベル検出手段73は、搬送波の周波数帯域
以外の所定の周波数範囲にわたって、分配手段71から
送られた一のIF信号のレベルを平均化することによ
り、第二の受信レベルLB を検出する。演算手段74
は、第一の受信レベルLA と第二の受信レベルLB との
差分を取ることにより、第三の受信レベルLC を求め
る。第三の受信レベルLC には、遮断レベルが除去され
て搬送波のレベルだけが含まれる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や船舶等の
移動体に搭載され、特に衛星からの信号を受信したりす
る移動体搭載用衛星アンテナ装置に関するものである。
移動体に搭載され、特に衛星からの信号を受信したりす
る移動体搭載用衛星アンテナ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の衛星放送の普及に伴い、移動体に
搭載して使用される各種の移動体搭載用衛星アンテナ装
置が提案されている。この種のアンテナ装置において
は、移動体の向きがその走行に伴って時々刻々変化する
ため、アンテナを常に衛星の方向に向けるように、アン
テナの方位角を制御する自動追尾機構が必要になる。
搭載して使用される各種の移動体搭載用衛星アンテナ装
置が提案されている。この種のアンテナ装置において
は、移動体の向きがその走行に伴って時々刻々変化する
ため、アンテナを常に衛星の方向に向けるように、アン
テナの方位角を制御する自動追尾機構が必要になる。
【0003】かかるアンテナの方位角を制御するために
は、C/N信号やAGC信号が用いられる。ここで、C
/Nとは、アンテナのコンバータ出力における搬送波
(Carrier )電力と雑音(Noise )電力との比のことで
ある。このC/Nは、増幅器出力の搬送波レベル、増幅
利得、雑音指数、中継数等によって変化し、FM受信等
の品質の評価に使用される。また、AGC(Automatic
Gain Control)とは、自動利得制御、すなわち、出力信
号レベルを均等化するため、その信号の大小を検知して
増幅回路の増幅度(利得)を自動的に制御することをい
う。
は、C/N信号やAGC信号が用いられる。ここで、C
/Nとは、アンテナのコンバータ出力における搬送波
(Carrier )電力と雑音(Noise )電力との比のことで
ある。このC/Nは、増幅器出力の搬送波レベル、増幅
利得、雑音指数、中継数等によって変化し、FM受信等
の品質の評価に使用される。また、AGC(Automatic
Gain Control)とは、自動利得制御、すなわち、出力信
号レベルを均等化するため、その信号の大小を検知して
増幅回路の増幅度(利得)を自動的に制御することをい
う。
【0004】C/N信号は、温度依存性、経路の依存性
が小さいので、扱い易いのに対し、AGC信号は、回路
構成が簡単ではあるが、上記依存性が大きいという特徴
がある。アナログ放送を受信する場合には、C/N信号
又はAGC信号のいずれも用いることができるが、通常
は、上記の特徴から、C/N信号が使用される。一方、
ディジタル放送を受信する場合には、C/N信号方式を
用いてアンテナの方向を制御することが不可能であるの
で、AGC信号が使用される。
が小さいので、扱い易いのに対し、AGC信号は、回路
構成が簡単ではあるが、上記依存性が大きいという特徴
がある。アナログ放送を受信する場合には、C/N信号
又はAGC信号のいずれも用いることができるが、通常
は、上記の特徴から、C/N信号が使用される。一方、
ディジタル放送を受信する場合には、C/N信号方式を
用いてアンテナの方向を制御することが不可能であるの
で、AGC信号が使用される。
【0005】いま、アンテナを360°回転させて、C
/N信号又はAGC信号を検出すると、その回転角度と
C/N信号又はAGC信号との関係は、例えば、図14
に示すようになる。かかる信号は、アンテナが衛星の方
向を向いたときが一番大きく、アンテナの向きが衛星の
方向からずれていくに従って、衛星からの電波が徐々に
取れなくなり、信号が低下していく。したがって、アン
テナを衛星の方向に向けるには、C/N信号又はAGC
信号が一番高いピーク値をとる角度にアンテナの回転角
度を合わせる。
/N信号又はAGC信号を検出すると、その回転角度と
C/N信号又はAGC信号との関係は、例えば、図14
に示すようになる。かかる信号は、アンテナが衛星の方
向を向いたときが一番大きく、アンテナの向きが衛星の
方向からずれていくに従って、衛星からの電波が徐々に
取れなくなり、信号が低下していく。したがって、アン
テナを衛星の方向に向けるには、C/N信号又はAGC
信号が一番高いピーク値をとる角度にアンテナの回転角
度を合わせる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば、図
15に示すように、移動体の前方左右にビル等の遮蔽物
A,Bがあり、放送衛星が移動体の前方に位置している
とする。この場合、アンテナの回転角度に対する受信レ
ベル(例えば、AGC信号)を検出すると、図16に示
すようになる。すなわち、受信レベルは、衛星の方向に
強いピークを持つ。しかし、アンテナが遮蔽物A,Bの
位置する方向を向いているときと、前方に何もない天空
の方向を向いているときとでは、受信レベルが異なる。
スペクトルアナライザーで、受信レベルを調べてみる
と、アンテナが衛星の方向を向いているときには、図1
7に示すように、各衛星放送チャンネルの周波数に対応
したところにピークを持つ受信レベルが得られる。ま
た、アンテナが前方に何もない天空を向いているときに
は、図18において実線で示すように、天空の雑音に対
応する受信レベル(天空レベル)が得られるが、アンテ
ナが遮蔽物A又はBの方向を向いているときには、図1
8において点線で示すように、天空レベルよりも大きい
受信レベル(遮断レベル)が得られる。この遮断レベル
は、遮断物の持っている熱雑音の影響を受けて、天空の
雑音が上昇することにより、発生しているものと考えら
れる。
15に示すように、移動体の前方左右にビル等の遮蔽物
A,Bがあり、放送衛星が移動体の前方に位置している
とする。この場合、アンテナの回転角度に対する受信レ
ベル(例えば、AGC信号)を検出すると、図16に示
すようになる。すなわち、受信レベルは、衛星の方向に
強いピークを持つ。しかし、アンテナが遮蔽物A,Bの
位置する方向を向いているときと、前方に何もない天空
の方向を向いているときとでは、受信レベルが異なる。
スペクトルアナライザーで、受信レベルを調べてみる
と、アンテナが衛星の方向を向いているときには、図1
7に示すように、各衛星放送チャンネルの周波数に対応
したところにピークを持つ受信レベルが得られる。ま
た、アンテナが前方に何もない天空を向いているときに
は、図18において実線で示すように、天空の雑音に対
応する受信レベル(天空レベル)が得られるが、アンテ
ナが遮蔽物A又はBの方向を向いているときには、図1
8において点線で示すように、天空レベルよりも大きい
受信レベル(遮断レベル)が得られる。この遮断レベル
は、遮断物の持っている熱雑音の影響を受けて、天空の
雑音が上昇することにより、発生しているものと考えら
れる。
【0007】かかる遮断物のある場所を移動体が移動す
る場合、衛星からの電波が非常に強いときには、ソフト
ウエア等を用いて遮断レベルより大きい受信レベルだけ
を取り出すことにより、この受信レベルに基づいてアン
テナの方位角を制御することが可能である。しかしなが
ら、衛星からの電波が非常に弱いときには、衛星放送の
受信レベルと遮断レベルとの差が非常に小さくなるの
で、かかる受信レベルを用いたのでは、そのピーク値の
検出が困難になり、アンテナの方位角を高精度に制御す
ることができないという問題がある。尚、この場合、ソ
フトウエア等を用いて遮断レベルより大きい受信レベル
だけを取り出し、その受信レベルを所定のレベル以上に
増幅することが考えられる。しかし、かかる受信レベル
を用いると、衛星放送の受信レベルの幅が狭く、アンテ
ナを少し動かしただけで受信レベルがすぐに落ちてしま
うので、かえってアンテナの方位角の制御がしずらくな
る。
る場合、衛星からの電波が非常に強いときには、ソフト
ウエア等を用いて遮断レベルより大きい受信レベルだけ
を取り出すことにより、この受信レベルに基づいてアン
テナの方位角を制御することが可能である。しかしなが
ら、衛星からの電波が非常に弱いときには、衛星放送の
受信レベルと遮断レベルとの差が非常に小さくなるの
で、かかる受信レベルを用いたのでは、そのピーク値の
検出が困難になり、アンテナの方位角を高精度に制御す
ることができないという問題がある。尚、この場合、ソ
フトウエア等を用いて遮断レベルより大きい受信レベル
だけを取り出し、その受信レベルを所定のレベル以上に
増幅することが考えられる。しかし、かかる受信レベル
を用いると、衛星放送の受信レベルの幅が狭く、アンテ
ナを少し動かしただけで受信レベルがすぐに落ちてしま
うので、かえってアンテナの方位角の制御がしずらくな
る。
【0008】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、衛星からの信号の受信レベルと遮断レベルとの
差が小さいときでも、アンテナの方位角を高精度に制御
することができる移動体搭載用衛星アンテナ装置を提供
することを目的とするものである。
であり、衛星からの信号の受信レベルと遮断レベルとの
差が小さいときでも、アンテナの方位角を高精度に制御
することができる移動体搭載用衛星アンテナ装置を提供
することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明に係る移動体搭載用衛星アンテナ装置は、移
動体に搭載されたアンテナと、前記アンテナで受信した
電波を所定周波数の信号に変換するコンバータと、前記
コンバータで変換された信号を分配する分配手段と、搬
送波の周波数を中心とする所定の周波数範囲にわたって
前記分配手段で分配された一の信号のレベルを平均化す
ることにより、搬送波周波数における第一の受信レベル
を検出する第一のレベル検出手段と、搬送波の周波数帯
域以外の所定の周波数範囲にわたって前記分配手段で分
配された一の信号のレベルを平均化することにより、雑
音周波数における第二の受信レベルを検出する第二のレ
ベル検出手段と、前記第一の受信レベルと第二の受信レ
ベルとの差分を取ることにより、第三の受信レベルを求
める演算手段と、前記第三の受信レベルに基づいて前記
アンテナの方位角を制御する制御手段と、を具備するこ
とを特徴とするものである。
めの本発明に係る移動体搭載用衛星アンテナ装置は、移
動体に搭載されたアンテナと、前記アンテナで受信した
電波を所定周波数の信号に変換するコンバータと、前記
コンバータで変換された信号を分配する分配手段と、搬
送波の周波数を中心とする所定の周波数範囲にわたって
前記分配手段で分配された一の信号のレベルを平均化す
ることにより、搬送波周波数における第一の受信レベル
を検出する第一のレベル検出手段と、搬送波の周波数帯
域以外の所定の周波数範囲にわたって前記分配手段で分
配された一の信号のレベルを平均化することにより、雑
音周波数における第二の受信レベルを検出する第二のレ
ベル検出手段と、前記第一の受信レベルと第二の受信レ
ベルとの差分を取ることにより、第三の受信レベルを求
める演算手段と、前記第三の受信レベルに基づいて前記
アンテナの方位角を制御する制御手段と、を具備するこ
とを特徴とするものである。
【0010】第一のレベル検出手段は、特定の搬送波の
周波数を中心とする所定周波数範囲にわたって分配手段
で分配された一の信号のレベルを平均化して第一の受信
レベルを検出することにより、第一の受信レベルには、
特定の搬送波のレベルや天空雑音に対応するレベルが含
まれる。特に、移動体の前方にビル等の遮蔽物がある
と、その遮蔽物の持つ熱雑音の影響を受けた雑音のレベ
ルである遮断レベルも含まれる。一方、第二のレベル検
出手段は、搬送波の周波数帯域以外の所定周波数範囲に
わたって分配手段で分配された一の信号のレベルを平均
化して第二の受信レベルを検出することにより、第二の
受信レベルには、雑音のレベルだけが含まれる。このた
め、演算手段で第一の受信レベルと第二の受信レベルと
の差分を取ることによって得られる第三の受信レベルに
は、遮断レベルが除去され、搬送波のレベルだけが含ま
れる。したがって、たとえ衛星からの電波が非常に弱
く、衛星からの受信レベルと遮断レベルとの差が小さい
ときでも、かかる第三の受信レベルに用いることによ
り、アンテナの方位角を高精度に制御することができ
る。
周波数を中心とする所定周波数範囲にわたって分配手段
で分配された一の信号のレベルを平均化して第一の受信
レベルを検出することにより、第一の受信レベルには、
特定の搬送波のレベルや天空雑音に対応するレベルが含
まれる。特に、移動体の前方にビル等の遮蔽物がある
と、その遮蔽物の持つ熱雑音の影響を受けた雑音のレベ
ルである遮断レベルも含まれる。一方、第二のレベル検
出手段は、搬送波の周波数帯域以外の所定周波数範囲に
わたって分配手段で分配された一の信号のレベルを平均
化して第二の受信レベルを検出することにより、第二の
受信レベルには、雑音のレベルだけが含まれる。このた
め、演算手段で第一の受信レベルと第二の受信レベルと
の差分を取ることによって得られる第三の受信レベルに
は、遮断レベルが除去され、搬送波のレベルだけが含ま
れる。したがって、たとえ衛星からの電波が非常に弱
く、衛星からの受信レベルと遮断レベルとの差が小さい
ときでも、かかる第三の受信レベルに用いることによ
り、アンテナの方位角を高精度に制御することができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の第一実施形態につ
いて図面を参照して説明する。図1は本発明の第一実施
形態である移動体搭載用衛星アンテナ装置の概略ブロッ
ク図、図2はそのアンテナ装置を自動車に搭載した場合
の概略構成図である。図1に示すアンテナ装置は、移動
体に搭載して衛星放送を受信するためのものであり、ア
ンテナ10と、コンバータ20と、回転結合器30と、
チューナ40と、方位角制御装置50とを備える。ここ
では、放送衛星(BS)から送られるディジタル放送を
受信する場合を考えることにする。方位角制御装置50
は、アンテナ10を常に放送衛星の方向に向けるよう
に、アンテナ10の方位角を追尾制御するものであり、
制御部51と、角速度計52と、積分器53と、受信レ
ベル検出器54と、回転機構部55とを有する。
いて図面を参照して説明する。図1は本発明の第一実施
形態である移動体搭載用衛星アンテナ装置の概略ブロッ
ク図、図2はそのアンテナ装置を自動車に搭載した場合
の概略構成図である。図1に示すアンテナ装置は、移動
体に搭載して衛星放送を受信するためのものであり、ア
ンテナ10と、コンバータ20と、回転結合器30と、
チューナ40と、方位角制御装置50とを備える。ここ
では、放送衛星(BS)から送られるディジタル放送を
受信する場合を考えることにする。方位角制御装置50
は、アンテナ10を常に放送衛星の方向に向けるよう
に、アンテナ10の方位角を追尾制御するものであり、
制御部51と、角速度計52と、積分器53と、受信レ
ベル検出器54と、回転機構部55とを有する。
【0012】第一実施形態では、かかるアンテナ装置
を、例えば自動車に搭載する場合について考える。この
場合、アンテナ装置は、図2に示すように、各部をアン
テナユニット部1とチューナユニット部2とに分けて構
成される。アンテナユニット部1は、自動車のルーフ上
に取り付けられ、チューナユニット部2は、自動車内に
設置される。また、チューナユニット部2は、助手席の
前面部に取り付けられたテレビジョン受像機Aに接続さ
れる。
を、例えば自動車に搭載する場合について考える。この
場合、アンテナ装置は、図2に示すように、各部をアン
テナユニット部1とチューナユニット部2とに分けて構
成される。アンテナユニット部1は、自動車のルーフ上
に取り付けられ、チューナユニット部2は、自動車内に
設置される。また、チューナユニット部2は、助手席の
前面部に取り付けられたテレビジョン受像機Aに接続さ
れる。
【0013】このアンテナユニット部1には、アンテナ
10と、コンバータ20と、回転結合器30と、回転機
構部55とが含まれる。アンテナ10は、放送衛星から
送信される電波を受信するものであり、第一実施形態で
は、漏れ波導波管スロットアレーアンテナが用いられ
る。かかる漏れ波導波管スロットアレーアンテナは、チ
ルト角(ビームピーク方向)を有すると共に仰角方向に
広い半値角を持つので、移動体が移動する範囲があまり
広くならなければ、方位角の制御のみを行うだけでも、
放送衛星からの電波を確実に受信できるという利点があ
る。このため、第一実施形態のアンテナ装置では、方位
角の制御のみを行うことにしている。
10と、コンバータ20と、回転結合器30と、回転機
構部55とが含まれる。アンテナ10は、放送衛星から
送信される電波を受信するものであり、第一実施形態で
は、漏れ波導波管スロットアレーアンテナが用いられ
る。かかる漏れ波導波管スロットアレーアンテナは、チ
ルト角(ビームピーク方向)を有すると共に仰角方向に
広い半値角を持つので、移動体が移動する範囲があまり
広くならなければ、方位角の制御のみを行うだけでも、
放送衛星からの電波を確実に受信できるという利点があ
る。このため、第一実施形態のアンテナ装置では、方位
角の制御のみを行うことにしている。
【0014】コンバータ20は、アンテナ10で受信し
た衛星放送のRF(radio frequency )信号をIF(in
termediate frequency)信号に変換するものである。コ
ンバータ20は、アンテナ10の裏面に取り付けられ
る。コンバータ20で変換されたIF信号は、回転結合
器30を介してチューナ40に送られる。回転結合器3
0は、コンバータ20とチューナ40との間を接続する
電線路の途中に設けられ、信号周波数帯の電気的結合を
保ちながら、アンテナ10が方位角方向に回転できるよ
うにするためのものである。
た衛星放送のRF(radio frequency )信号をIF(in
termediate frequency)信号に変換するものである。コ
ンバータ20は、アンテナ10の裏面に取り付けられ
る。コンバータ20で変換されたIF信号は、回転結合
器30を介してチューナ40に送られる。回転結合器3
0は、コンバータ20とチューナ40との間を接続する
電線路の途中に設けられ、信号周波数帯の電気的結合を
保ちながら、アンテナ10が方位角方向に回転できるよ
うにするためのものである。
【0015】チューナユニット部2には、チューナ40
と、制御部51と、角速度計52と、積分器53と、受
信レベル検出器54とが含まれる。チューナ40は、コ
ンバータ20で変換されたIF信号をビデオ信号と音声
信号に復調し、テレビジョン受像機Aに供給する。受信
レベル検出器54は、コンバータ20で変換されたIF
信号をある周波数範囲にわたって平均化することによ
り、特定の衛星放送チャンネルについての受信レベル
(AGC信号)を検出するものである。この受信レベル
検出器54の詳細については後述する。
と、制御部51と、角速度計52と、積分器53と、受
信レベル検出器54とが含まれる。チューナ40は、コ
ンバータ20で変換されたIF信号をビデオ信号と音声
信号に復調し、テレビジョン受像機Aに供給する。受信
レベル検出器54は、コンバータ20で変換されたIF
信号をある周波数範囲にわたって平均化することによ
り、特定の衛星放送チャンネルについての受信レベル
(AGC信号)を検出するものである。この受信レベル
検出器54の詳細については後述する。
【0016】また、角速度計52は、移動体の進路を変
更したり旋回したときに発生する角速度を検出するもの
である。かかる角速度計52で検出される角速度には、
移動体の旋回方向を示す極性も含まれている。検出され
た角速度は、制御部51及び積分器53に出力される。
積分器53は、角速度の積分値を算出するものであり、
この積分値はアンテナ10の回転角度に関する情報とし
て制御部51に送られる。尚、積分器53を設ける代わ
りに、制御部51が角速度計52から送られた角速度に
基づいてその積分値を求めるようにしてもよい。
更したり旋回したときに発生する角速度を検出するもの
である。かかる角速度計52で検出される角速度には、
移動体の旋回方向を示す極性も含まれている。検出され
た角速度は、制御部51及び積分器53に出力される。
積分器53は、角速度の積分値を算出するものであり、
この積分値はアンテナ10の回転角度に関する情報とし
て制御部51に送られる。尚、積分器53を設ける代わ
りに、制御部51が角速度計52から送られた角速度に
基づいてその積分値を求めるようにしてもよい。
【0017】制御部51は、受信レベル検出器54で検
出された受信レベルと、角速度計52から送られる角速
度に関する情報と、積分器53から送られる角速度の積
分値に関する情報とに基づいて、アンテナ10の方位角
を追尾制御するための回転方向と回転角度とを決定す
る。この決定した回転方向と回転角度に応じた信号が回
転機構部55に送られて、アンテナ10の方位角が制御
される。制御部51の処理内容については、後に詳述す
る。
出された受信レベルと、角速度計52から送られる角速
度に関する情報と、積分器53から送られる角速度の積
分値に関する情報とに基づいて、アンテナ10の方位角
を追尾制御するための回転方向と回転角度とを決定す
る。この決定した回転方向と回転角度に応じた信号が回
転機構部55に送られて、アンテナ10の方位角が制御
される。制御部51の処理内容については、後に詳述す
る。
【0018】図3(a)はアンテナ装置のアンテナユニ
ット部1の概略平面図、図3(b)はそのアンテナ装置
のアンテナユニット部1の概略側面図である。ここで、
アンテナユニット部1の内部構造を見やすくするため
に、図3(a)では、カバーとなるレドーム111を外
して示しており、また、図3(b)では、レドーム11
1を中心で切り欠いた状態を示している。回動機構部5
5は、図3に示すように、モータ駆動回路91と、パル
スモータ92と、減速機93と、ドライブベルト94
と、回転部95と、回転テーブル96とを有する。各部
は、底板であるベースプレート112上に載置されてい
る。回転部95は、その中心軸Cの回りに回動自在に構
成される。回転テーブル96は回転部95上に取り付け
られ、回転部95と一体的に回転する。また、回転テー
ブル96上にはアンテナ10が支持されている。制御部
51がモータ駆動回路91に信号を送り、パルスモータ
92を駆動すると、パルスモータ92の回転は、減速機
93及びドライブベルト94を介して、回転部95に伝
達され、アンテナ10の方位角が制御される。
ット部1の概略平面図、図3(b)はそのアンテナ装置
のアンテナユニット部1の概略側面図である。ここで、
アンテナユニット部1の内部構造を見やすくするため
に、図3(a)では、カバーとなるレドーム111を外
して示しており、また、図3(b)では、レドーム11
1を中心で切り欠いた状態を示している。回動機構部5
5は、図3に示すように、モータ駆動回路91と、パル
スモータ92と、減速機93と、ドライブベルト94
と、回転部95と、回転テーブル96とを有する。各部
は、底板であるベースプレート112上に載置されてい
る。回転部95は、その中心軸Cの回りに回動自在に構
成される。回転テーブル96は回転部95上に取り付け
られ、回転部95と一体的に回転する。また、回転テー
ブル96上にはアンテナ10が支持されている。制御部
51がモータ駆動回路91に信号を送り、パルスモータ
92を駆動すると、パルスモータ92の回転は、減速機
93及びドライブベルト94を介して、回転部95に伝
達され、アンテナ10の方位角が制御される。
【0019】次に、第一実施形態の移動体搭載用衛星ア
ンテナ装置に用いる受信レベル検出器54について説明
する。図4はその受信レベル検出器54の概略ブロック
図である。受信レベル検出器54は、図4に示すよう
に、分配手段71と、第一のレベル検出手段72と、第
二のレベル検出手段73と、演算手段74とを備える。
分配手段71は、コンバータ20から出力されたIF信
号を二つに分配し、その分配された各々の信号をそれぞ
れ第一のレベル検出手段72と第二のレベル検出手段7
3に送るものである。ここで、分配手段71を設けてい
るのは、第一実施形態のアンテナ装置では高周波を取り
扱う関係上、信号レベルの劣化を防止する必要があるか
らである。
ンテナ装置に用いる受信レベル検出器54について説明
する。図4はその受信レベル検出器54の概略ブロック
図である。受信レベル検出器54は、図4に示すよう
に、分配手段71と、第一のレベル検出手段72と、第
二のレベル検出手段73と、演算手段74とを備える。
分配手段71は、コンバータ20から出力されたIF信
号を二つに分配し、その分配された各々の信号をそれぞ
れ第一のレベル検出手段72と第二のレベル検出手段7
3に送るものである。ここで、分配手段71を設けてい
るのは、第一実施形態のアンテナ装置では高周波を取り
扱う関係上、信号レベルの劣化を防止する必要があるか
らである。
【0020】第一のレベル検出手段72は、特定の搬送
波の周波数を中心としてその上下の所定周波数範囲にわ
たってIF信号のレベルを平均化することにより、第一
の受信レベルLA を検出する。また、第二のレベル検出
手段73は、搬送波の周波数帯域以外の所定周波数範囲
にわたってIF信号のレベルを平均化することにより、
第二の受信レベルLB を検出する。演算手段74は、第
一の受信レベルLA と第二の受信レベルLB との差分を
取ることにより、第三の受信レベルLC を求めるもので
ある。この第三の受信レベルLC は制御部51に送られ
る。
波の周波数を中心としてその上下の所定周波数範囲にわ
たってIF信号のレベルを平均化することにより、第一
の受信レベルLA を検出する。また、第二のレベル検出
手段73は、搬送波の周波数帯域以外の所定周波数範囲
にわたってIF信号のレベルを平均化することにより、
第二の受信レベルLB を検出する。演算手段74は、第
一の受信レベルLA と第二の受信レベルLB との差分を
取ることにより、第三の受信レベルLC を求めるもので
ある。この第三の受信レベルLC は制御部51に送られ
る。
【0021】ここで、アンテナ10を方位角方向に回転
させたときに検出される各受信レベルLA ,LB ,LC
と回転角度との関係の一例を図5に示す。図5(a)は
アンテナ10の回転角度と第一の受信レベルLA との関
係を示す図、図5(b)はアンテナ10の回転角度と第
二の受信レベルLB との関係を示す図、図5(c)はア
ンテナ10の回転角度と第三の受信レベルLC との関係
を示す図である。
させたときに検出される各受信レベルLA ,LB ,LC
と回転角度との関係の一例を図5に示す。図5(a)は
アンテナ10の回転角度と第一の受信レベルLA との関
係を示す図、図5(b)はアンテナ10の回転角度と第
二の受信レベルLB との関係を示す図、図5(c)はア
ンテナ10の回転角度と第三の受信レベルLC との関係
を示す図である。
【0022】第一の受信レベルLA は、図5(a)に示
すように、アンテナ10が衛星方向を向いているとき
に、最大のピーク値を持つ。この最大ピーク値は、特定
の衛星放送チャンネルを表す搬送波の受信レベルであ
る。また、アンテナ10の向きが衛星方向からずれてい
き、アンテナ10が、前方に何もない天空の方向を向い
ているときには、天空雑音に対応するレベル(天空レベ
ル)が得られる。そして、前方にビル等の遮蔽物があ
り、アンテナ10がその遮断物の方向を向いているとき
には、遮蔽物の持つ熱雑音の影響を受けて、天空レベル
に比べて大きな雑音のレベル(遮断レベル)が得られ
る。このように、第一のレベル検出手段72で検出され
る第一の受信レベルLA には、特定の衛星放送チャンネ
ルの受信レベルだけでなく、遮断レベルも含まれること
がある。
すように、アンテナ10が衛星方向を向いているとき
に、最大のピーク値を持つ。この最大ピーク値は、特定
の衛星放送チャンネルを表す搬送波の受信レベルであ
る。また、アンテナ10の向きが衛星方向からずれてい
き、アンテナ10が、前方に何もない天空の方向を向い
ているときには、天空雑音に対応するレベル(天空レベ
ル)が得られる。そして、前方にビル等の遮蔽物があ
り、アンテナ10がその遮断物の方向を向いているとき
には、遮蔽物の持つ熱雑音の影響を受けて、天空レベル
に比べて大きな雑音のレベル(遮断レベル)が得られ
る。このように、第一のレベル検出手段72で検出され
る第一の受信レベルLA には、特定の衛星放送チャンネ
ルの受信レベルだけでなく、遮断レベルも含まれること
がある。
【0023】一方、第二の受信レベルLB は、搬送波の
周波数帯域以外の所定周波数にわたって平均化したもの
であるので、アンテナ10の回転角度に対する第二の受
信レベルLB のグラフは、図5(b)に示すように、図
5(a)の第一の受信レベルLA から特定の衛星放送チ
ャンネルの受信レベルを除いたような形状になる。すな
わち、第二の受信レベルLB には、雑音のレベルだけが
含まれる。
周波数帯域以外の所定周波数にわたって平均化したもの
であるので、アンテナ10の回転角度に対する第二の受
信レベルLB のグラフは、図5(b)に示すように、図
5(a)の第一の受信レベルLA から特定の衛星放送チ
ャンネルの受信レベルを除いたような形状になる。すな
わち、第二の受信レベルLB には、雑音のレベルだけが
含まれる。
【0024】ところで、通常、天空雑音や遮断雑音のレ
ベルは、周波数特性を持たず、どんな周波数に対しても
ほとんど一定である。このため、第一の受信レベルLA
と第二の受信レベルLB との差分を取って得られる第三
の受信レベルLC には、図5(c)に示すように、遮断
レベルが除去され、搬送波のレベルだけが含まれる。こ
の第三の受信レベルLC は、第一の受信レベルLA にお
ける搬送波のレベルを、その大きさと幅をそのままにし
て取り出したものであるので、かかる第三の受信レベル
LC を用いると、アンテナ10の方位角の制御が非常に
しやすくなる。したがって、制御部51は、アンテナ1
0の方位角を高精度で制御することができる。尚、以下
では、第三の受信レベルを単に受信レベルとも称するこ
とにする。
ベルは、周波数特性を持たず、どんな周波数に対しても
ほとんど一定である。このため、第一の受信レベルLA
と第二の受信レベルLB との差分を取って得られる第三
の受信レベルLC には、図5(c)に示すように、遮断
レベルが除去され、搬送波のレベルだけが含まれる。こ
の第三の受信レベルLC は、第一の受信レベルLA にお
ける搬送波のレベルを、その大きさと幅をそのままにし
て取り出したものであるので、かかる第三の受信レベル
LC を用いると、アンテナ10の方位角の制御が非常に
しやすくなる。したがって、制御部51は、アンテナ1
0の方位角を高精度で制御することができる。尚、以下
では、第三の受信レベルを単に受信レベルとも称するこ
とにする。
【0025】次に、制御部51が行う処理内容を具体的
に説明する。制御部51は、スイーピング制御、微分制
御、ホールド制御及びウエイト制御という四つの基本制
御を組み合わせて、アンテナ10の追尾制御を行う。ス
イーピング制御は、アンテナ10の方位角を最大360
°にわたって変化させながら衛星の方向を探索するもの
である。微分制御は、受信レベルが最大となるピーク角
度を見いだすものである。また、ホールド制御は、その
処理中、アンテナ10の方位角を保持しておくものであ
り、ウエイト制御は、所定の期間、受信レベル等を監視
し、最適な他の制御に移行するためのものである。尚、
以下では、制御部51が角速度計52からの角速度、積
分器53からの角速度の積分値、又は受信レベル検出器
54からの受信レベルを受け取ることを、制御部51が
角速度、その積分値又は受信レベルを検出するとも表現
することにする。
に説明する。制御部51は、スイーピング制御、微分制
御、ホールド制御及びウエイト制御という四つの基本制
御を組み合わせて、アンテナ10の追尾制御を行う。ス
イーピング制御は、アンテナ10の方位角を最大360
°にわたって変化させながら衛星の方向を探索するもの
である。微分制御は、受信レベルが最大となるピーク角
度を見いだすものである。また、ホールド制御は、その
処理中、アンテナ10の方位角を保持しておくものであ
り、ウエイト制御は、所定の期間、受信レベル等を監視
し、最適な他の制御に移行するためのものである。尚、
以下では、制御部51が角速度計52からの角速度、積
分器53からの角速度の積分値、又は受信レベル検出器
54からの受信レベルを受け取ることを、制御部51が
角速度、その積分値又は受信レベルを検出するとも表現
することにする。
【0026】第一実施形態では、移動体の移動に伴って
時々刻々と変化する受信レベルに応じて、上記の各種の
制御を効率よく実行するために、受信レベルに関して、
四つのしきい値Lo ,Lt ,Lm ,Lb を定義してい
る。かかるしきい値Lo ,Lt,Lm ,Lb は、図6に
示すように、受信レベルのピーク値Lp に対する比率
(相対値)で定義される。ここで、ピーク値Lp は、制
御部51が検出した最新のいくつかの受信レベルのうち
の最大値である。しきい値Lo は、ピーク値Lp よりも
所定倍率だけ大きな値、例えば、ピーク値Lp の110
%値である。しきい値Lo を越える新たな受信レベルが
検出されるたびに、その検出した受信レベルによってピ
ーク値Lp が更新される。ここで、ピーク値Lp の更新
に10%のヒステリシスを設定したのは、受信レベルの
短時間の変動に伴いピーク値Lp を頻繁に変更するとい
う無駄な処理を除去するためである。
時々刻々と変化する受信レベルに応じて、上記の各種の
制御を効率よく実行するために、受信レベルに関して、
四つのしきい値Lo ,Lt ,Lm ,Lb を定義してい
る。かかるしきい値Lo ,Lt,Lm ,Lb は、図6に
示すように、受信レベルのピーク値Lp に対する比率
(相対値)で定義される。ここで、ピーク値Lp は、制
御部51が検出した最新のいくつかの受信レベルのうち
の最大値である。しきい値Lo は、ピーク値Lp よりも
所定倍率だけ大きな値、例えば、ピーク値Lp の110
%値である。しきい値Lo を越える新たな受信レベルが
検出されるたびに、その検出した受信レベルによってピ
ーク値Lp が更新される。ここで、ピーク値Lp の更新
に10%のヒステリシスを設定したのは、受信レベルの
短時間の変動に伴いピーク値Lp を頻繁に変更するとい
う無駄な処理を除去するためである。
【0027】また、しきい値Lt は、ピーク値Lp より
も多少低い値、例えば、ピーク値L p の93%値であ
る。受信レベルがしきい値Lt を越えている限りは、ア
ンテナ10の回転による追尾精度の更改は行われない。
しきい値Lb は、ピーク値Lpに比べて相当小さいな
値、例えば、ピーク値Lp の20%値である。受信レベ
ルがしきい値Lb よりも低下すると、大きな角度誤差が
発生したものと見なされる。この場合、制御部51は、
スイーピング制御の実行を開始する。しきい値Lmは、
ピーク値Lp としきい値Lb の中間程度の値、例えば、
ピーク値Lp の50%値である。このしきい値Lm の意
義については後述する。
も多少低い値、例えば、ピーク値L p の93%値であ
る。受信レベルがしきい値Lt を越えている限りは、ア
ンテナ10の回転による追尾精度の更改は行われない。
しきい値Lb は、ピーク値Lpに比べて相当小さいな
値、例えば、ピーク値Lp の20%値である。受信レベ
ルがしきい値Lb よりも低下すると、大きな角度誤差が
発生したものと見なされる。この場合、制御部51は、
スイーピング制御の実行を開始する。しきい値Lmは、
ピーク値Lp としきい値Lb の中間程度の値、例えば、
ピーク値Lp の50%値である。このしきい値Lm の意
義については後述する。
【0028】最初に、制御部51が実行するスイーピン
グ制御について説明する。図7はスイーピング制御を説
明するためのフローチャートである。スイーピング制御
は、受信レベルがしきい値Lm を越えないというよう
な、大きな追尾誤差の状態が所定期間にわたって継続し
ている場合、極端に言えば追尾中に衛星方向を見失って
しまった場合や、電源投入直後に追尾動作を開始する場
合に実行される衛星方向の探索制御である。
グ制御について説明する。図7はスイーピング制御を説
明するためのフローチャートである。スイーピング制御
は、受信レベルがしきい値Lm を越えないというよう
な、大きな追尾誤差の状態が所定期間にわたって継続し
ている場合、極端に言えば追尾中に衛星方向を見失って
しまった場合や、電源投入直後に追尾動作を開始する場
合に実行される衛星方向の探索制御である。
【0029】制御部51は、追尾動作中に衛星方向を見
失ってしまうと、スイーピング制御の実行を開始する。
まず、現在の回転角度を中心にして最大限±5°の範囲
にわたってアンテナ10を回動させながら受信レベルL
を検出し、これがしきい値L b を越えたか否かを判定す
る(step11)。受信レベルLがしきい値Lb を越えない
と判定すると、次に、制御部51は、現在の回転角度を
中心にして最大限±20°の範囲にわたってアンテナ1
0を回動させながら受信レベルLを検出し、これがしき
い値Lb を越えたか否かを判定する(step12)。以下、
同様にして、制御部51は、受信レベルLがしきい値L
b を越えるまで、アンテナ10の回動範囲を±90°、
±180°という具合に段階的に増加させながらスイー
ピング制御を実行する(step13,14)。制御部51は、
step11〜14のいずれかにおいて、受信レベルLがしきい
値Lb を越えたと判定すると、この結果を生じさせたア
ンテナ10の回転方向を保存し(step15)、微分制御の
実行に移行する。
失ってしまうと、スイーピング制御の実行を開始する。
まず、現在の回転角度を中心にして最大限±5°の範囲
にわたってアンテナ10を回動させながら受信レベルL
を検出し、これがしきい値L b を越えたか否かを判定す
る(step11)。受信レベルLがしきい値Lb を越えない
と判定すると、次に、制御部51は、現在の回転角度を
中心にして最大限±20°の範囲にわたってアンテナ1
0を回動させながら受信レベルLを検出し、これがしき
い値Lb を越えたか否かを判定する(step12)。以下、
同様にして、制御部51は、受信レベルLがしきい値L
b を越えるまで、アンテナ10の回動範囲を±90°、
±180°という具合に段階的に増加させながらスイー
ピング制御を実行する(step13,14)。制御部51は、
step11〜14のいずれかにおいて、受信レベルLがしきい
値Lb を越えたと判定すると、この結果を生じさせたア
ンテナ10の回転方向を保存し(step15)、微分制御の
実行に移行する。
【0030】また、電源投入がされた直後に行うスイー
ピング制御にあっては、上記のstep14から処理が開始さ
れる。すなわち、制御部51は、現在の回転角を中心に
して360°の範囲にわたってアンテナ10を回転させ
ながら受信レベルLを検出し、これがしきい値Lb を越
えたか否かを判定する(step14)。そして、受信レベル
Lがしきい値Lb が越えたと判定すると、step15に移行
する。
ピング制御にあっては、上記のstep14から処理が開始さ
れる。すなわち、制御部51は、現在の回転角を中心に
して360°の範囲にわたってアンテナ10を回転させ
ながら受信レベルLを検出し、これがしきい値Lb を越
えたか否かを判定する(step14)。そして、受信レベル
Lがしきい値Lb が越えたと判定すると、step15に移行
する。
【0031】尚、step11〜14の各々は、便宜上、単一の
ステップで表現されている。しかしながら、これら各ス
テップにおいては、具体的には、アンテナ10を所定の
角度だけ回転させる処理と、新たな受信レベルLを検出
する処理と、この受信レベルLとしきい値Lb とを比較
する処理とからなる一連の処理が、回転方向のそれぞれ
について、最大回転角度を上記所定の角度で割った値に
等しい数だけ実行される。
ステップで表現されている。しかしながら、これら各ス
テップにおいては、具体的には、アンテナ10を所定の
角度だけ回転させる処理と、新たな受信レベルLを検出
する処理と、この受信レベルLとしきい値Lb とを比較
する処理とからなる一連の処理が、回転方向のそれぞれ
について、最大回転角度を上記所定の角度で割った値に
等しい数だけ実行される。
【0032】次に、制御部51が実行する微分制御につ
いて説明する。図8は微分制御を説明するためのフロー
チャートである。微分制御は、主として、スイーピング
制御の実行の結果、受信レベルLがしきい値Lb よりも
大きいと判定された場合や、後述するホールド制御やウ
エイト制御において、受信レベルLがしきい値Lt より
も低下すると共に、角速度やその積分値がそれぞれ所定
のしきい値よりも大きくなり、自動車の旋回に伴うかな
りの角度変化が生じたと判定された場合に行われる。
いて説明する。図8は微分制御を説明するためのフロー
チャートである。微分制御は、主として、スイーピング
制御の実行の結果、受信レベルLがしきい値Lb よりも
大きいと判定された場合や、後述するホールド制御やウ
エイト制御において、受信レベルLがしきい値Lt より
も低下すると共に、角速度やその積分値がそれぞれ所定
のしきい値よりも大きくなり、自動車の旋回に伴うかな
りの角度変化が生じたと判定された場合に行われる。
【0033】制御部51は、微分制御の実行を開始する
と、まず、アンテナ10を回転すべき方向が確定してい
るか否かを判断する(step21)。この微分制御の直前に
実行されていた追尾制御がスイーピング制御であれば、
このスイーピング制御において受信レベルLをしきい値
Lb 以上まで増加させた回転方向が回転すべき方向とし
て既に確定している。また、この微分制御の開始の契機
が、ホールド制御やウエイト制御において角速度値やそ
の積分値が所定の値を越えたことにあれば、それらの極
性によって示される自動車の旋回方向と逆の方向にアン
テナを回転させればよく、回転すべき方向が確定してい
る。しかしながら、角速度の積分値についてはその極性
が角速度の場合に比べて不確かなことも予想されるた
め、この場合についてだけ回転すべき方向を確定する処
理が行われる(step22)。すなわち、step22において
は、制御部51は、まず、角速度の積分値の極性から予
想される方向に所定角度だけ回転させ、この回転に伴い
受信レベルが増加すればこの方向を回転すべき正しい方
向として確定し、受信レベルが減少すれば逆の方向を回
転すべき正しい方向として確定する。
と、まず、アンテナ10を回転すべき方向が確定してい
るか否かを判断する(step21)。この微分制御の直前に
実行されていた追尾制御がスイーピング制御であれば、
このスイーピング制御において受信レベルLをしきい値
Lb 以上まで増加させた回転方向が回転すべき方向とし
て既に確定している。また、この微分制御の開始の契機
が、ホールド制御やウエイト制御において角速度値やそ
の積分値が所定の値を越えたことにあれば、それらの極
性によって示される自動車の旋回方向と逆の方向にアン
テナを回転させればよく、回転すべき方向が確定してい
る。しかしながら、角速度の積分値についてはその極性
が角速度の場合に比べて不確かなことも予想されるた
め、この場合についてだけ回転すべき方向を確定する処
理が行われる(step22)。すなわち、step22において
は、制御部51は、まず、角速度の積分値の極性から予
想される方向に所定角度だけ回転させ、この回転に伴い
受信レベルが増加すればこの方向を回転すべき正しい方
向として確定し、受信レベルが減少すれば逆の方向を回
転すべき正しい方向として確定する。
【0034】こうして回転すべき方向の確定が終了する
と、次に、制御部51は、アンテナ10の回転速度Vを
所定の初期値V0 に設定し(step23)、アンテナ10を
この回転速度V=V0 で確定済みの回転方向に所定角度
Δθだけ回転させる(step24)。その後、制御部51
は、新たな受信レベルLと、アンテナ10の回転前の受
信レベルに対する新たな受信レベルLの増分ΔLとを検
出する(step25)。次に、制御部51は、新たに検出し
た受信レベルLがしきい値Lb を越えているか否かを判
定する(step26)。新たな受信レベルLがしきい値Lb
を越えていなければ、衛星方向を見失ったものと判断
し、スイーピング制御に移行する。一方、新たな受信レ
ベルLがしきい値Lb を越えていると判定すると、制御
部51は、アンテナ10の回転速度VをΔLに比例した
値に変更する(step27)。
と、次に、制御部51は、アンテナ10の回転速度Vを
所定の初期値V0 に設定し(step23)、アンテナ10を
この回転速度V=V0 で確定済みの回転方向に所定角度
Δθだけ回転させる(step24)。その後、制御部51
は、新たな受信レベルLと、アンテナ10の回転前の受
信レベルに対する新たな受信レベルLの増分ΔLとを検
出する(step25)。次に、制御部51は、新たに検出し
た受信レベルLがしきい値Lb を越えているか否かを判
定する(step26)。新たな受信レベルLがしきい値Lb
を越えていなければ、衛星方向を見失ったものと判断
し、スイーピング制御に移行する。一方、新たな受信レ
ベルLがしきい値Lb を越えていると判定すると、制御
部51は、アンテナ10の回転速度VをΔLに比例した
値に変更する(step27)。
【0035】次に、制御部51は、新たな受信レベルL
がしきい値Lt を越えたか否かを判定する(step28)。
新たな受信レベルLがしきい値Lt を越えていなけれ
ば、衛星方向を捕捉していないと見なして、step24に戻
り、アンテナ10を、step27で更新済みの回転速度Vで
所定角度Δθだけ回転させる。ここで、第一実施形態で
は、所定角度Δθはパルスモータ92に供給するパルス
個数により設定され、また、回転速度Vはパルスモータ
92に供給されるパルスの時間間隔を変更することによ
って変更される。このように、制御部51は、新たに検
出した受信レベルLがしきい値Lt を越えるまで、次回
の回転速度Vを直前の回転によって検出された受信レベ
ルの増分Δθに比例する値に更新しながら、所定角度Δ
θずつの回転を反復する(step24〜step28)。
がしきい値Lt を越えたか否かを判定する(step28)。
新たな受信レベルLがしきい値Lt を越えていなけれ
ば、衛星方向を捕捉していないと見なして、step24に戻
り、アンテナ10を、step27で更新済みの回転速度Vで
所定角度Δθだけ回転させる。ここで、第一実施形態で
は、所定角度Δθはパルスモータ92に供給するパルス
個数により設定され、また、回転速度Vはパルスモータ
92に供給されるパルスの時間間隔を変更することによ
って変更される。このように、制御部51は、新たに検
出した受信レベルLがしきい値Lt を越えるまで、次回
の回転速度Vを直前の回転によって検出された受信レベ
ルの増分Δθに比例する値に更新しながら、所定角度Δ
θずつの回転を反復する(step24〜step28)。
【0036】一方、step28において、新たな受信レベル
Lがしきい値Lt を越えたと判定されると、制御部51
は、現在設定されている回転速度Vが所定のしきい値V
thよりも小さいか否かを判定する(step29)。回転速度
Vがしきい値Vth以上であれば、step24に戻り、制御部
51は、受信レベルLがしきい値Lt を越え、且つ回転
速度Vがしきい値Vthより小さくなるまで、step24から
step29までの処理を反復する。
Lがしきい値Lt を越えたと判定されると、制御部51
は、現在設定されている回転速度Vが所定のしきい値V
thよりも小さいか否かを判定する(step29)。回転速度
Vがしきい値Vth以上であれば、step24に戻り、制御部
51は、受信レベルLがしきい値Lt を越え、且つ回転
速度Vがしきい値Vthより小さくなるまで、step24から
step29までの処理を反復する。
【0037】また、新たに検出した受信レベルLがその
ピーク値Lp に十分接近すると、ピーク値Lp に対応す
る角度近傍では、受信レベルの増分は小さくなるため、
回転速度Vがしきい値Vthよりも小さくなり、step29の
判定結果は肯定的となる。こうして、制御部51は、受
信レベルLのピーク値Lp に対応する角度を検出するこ
とができ、引き続き、ホールド制御の実行を開始する。
ピーク値Lp に十分接近すると、ピーク値Lp に対応す
る角度近傍では、受信レベルの増分は小さくなるため、
回転速度Vがしきい値Vthよりも小さくなり、step29の
判定結果は肯定的となる。こうして、制御部51は、受
信レベルLのピーク値Lp に対応する角度を検出するこ
とができ、引き続き、ホールド制御の実行を開始する。
【0038】次に、制御部51が実行するホールド制御
について説明する。図9はホールド制御を説明するため
のフローチャートである。制御部51は、まず、ホール
ド制御の直前に、微分制御において検出した受信レベル
Lを新たなピーク値Lp として設定すると共に、このピ
ーク値Lp を用いて、しきい値Lo 、Lt 、Lm 、L b
を算出して設定し直す(step31)。次に、制御部51
は、新たに受信レベルLを検出し(step32)、これをし
きい値Lt と比較する(step33)。受信レベルLがしき
い値Lt よりも大きいと判定すると、制御部51は、こ
の受信レベルLとしきい値Lo とを比較する(step3
4)。新たに検出した受信レベルLがしきい値Lo を越
えたと判定されると、step31に戻る。
について説明する。図9はホールド制御を説明するため
のフローチャートである。制御部51は、まず、ホール
ド制御の直前に、微分制御において検出した受信レベル
Lを新たなピーク値Lp として設定すると共に、このピ
ーク値Lp を用いて、しきい値Lo 、Lt 、Lm 、L b
を算出して設定し直す(step31)。次に、制御部51
は、新たに受信レベルLを検出し(step32)、これをし
きい値Lt と比較する(step33)。受信レベルLがしき
い値Lt よりも大きいと判定すると、制御部51は、こ
の受信レベルLとしきい値Lo とを比較する(step3
4)。新たに検出した受信レベルLがしきい値Lo を越
えたと判定されると、step31に戻る。
【0039】一方、新たに検出した受信レベルLがしき
い値Lo 以下であれば、step32に戻り、step34までの処
理を反復する。すなわち、新たに検出した受信レベルL
がしきい値Lt としきい値Lo との間の値に保たれる安
全な受信状態が続いている限り、step32からstep34まで
の処理が反復される。この反復処理は、直前の処理を終
了すると直ちに次の処理を開始するような非同期状態で
実行してもよいが、適宜な箇所に所定時間の待ち状態を
設けて一定周期で処理を反復する同期状態で実行するこ
ともできる。このホールド制御の実行中は、アンテナ1
0の回転角度はその実行直前の値に保持される。
い値Lo 以下であれば、step32に戻り、step34までの処
理を反復する。すなわち、新たに検出した受信レベルL
がしきい値Lt としきい値Lo との間の値に保たれる安
全な受信状態が続いている限り、step32からstep34まで
の処理が反復される。この反復処理は、直前の処理を終
了すると直ちに次の処理を開始するような非同期状態で
実行してもよいが、適宜な箇所に所定時間の待ち状態を
設けて一定周期で処理を反復する同期状態で実行するこ
ともできる。このホールド制御の実行中は、アンテナ1
0の回転角度はその実行直前の値に保持される。
【0040】また、step33において、新たに検出した受
信レベルLがしきい値Lt 以下であると判定すると、制
御部51は、角速度を検出し、これが所定のしきい値を
越えているか否かを判定する(step35)。検出した角速
度がしきい値を越えていなければ、次に、その角速度の
積分値を検出し、これが所定のしきい値を越えているか
否かを検出する(step36)。この角速度の積分値は、自
動車が緩やかに大きなカーブを描く高速道路上などを走
行中のため、追尾誤差のずれ速度は小さいがその長時間
にわたる積算値が相当大きくなる場合に対処するために
導入された量である。そのような場合、角速度自体はし
きい値を越えるほどではないがその積分値が所定の値を
越えることになる。
信レベルLがしきい値Lt 以下であると判定すると、制
御部51は、角速度を検出し、これが所定のしきい値を
越えているか否かを判定する(step35)。検出した角速
度がしきい値を越えていなければ、次に、その角速度の
積分値を検出し、これが所定のしきい値を越えているか
否かを検出する(step36)。この角速度の積分値は、自
動車が緩やかに大きなカーブを描く高速道路上などを走
行中のため、追尾誤差のずれ速度は小さいがその長時間
にわたる積算値が相当大きくなる場合に対処するために
導入された量である。そのような場合、角速度自体はし
きい値を越えるほどではないがその積分値が所定の値を
越えることになる。
【0041】制御部51は、step35において角速度がし
きい値を越えたと判定し、又は、step35において角速度
はしきい値を越えないが、step36において角速度の積分
値がしきい値を越えたと判定したときには、自動車の旋
回に伴って追尾誤差が増大したものと見なし、微分制御
の実行を開始する。一方、制御部51は、step35とstep
36において、角速度とその積分値のいずれもがそれぞれ
のしきい値を越えていないと判定したときには、受信レ
ベルの低下の原因が遮蔽物による一時的なもの(瞬断)
であると見なし、ウエイト制御の実行を開始する。
きい値を越えたと判定し、又は、step35において角速度
はしきい値を越えないが、step36において角速度の積分
値がしきい値を越えたと判定したときには、自動車の旋
回に伴って追尾誤差が増大したものと見なし、微分制御
の実行を開始する。一方、制御部51は、step35とstep
36において、角速度とその積分値のいずれもがそれぞれ
のしきい値を越えていないと判定したときには、受信レ
ベルの低下の原因が遮蔽物による一時的なもの(瞬断)
であると見なし、ウエイト制御の実行を開始する。
【0042】次に、制御部51が実行するウエイト制御
について説明する。図10はウエイト制御を説明するた
めのフローチャートである。かかるウエイト制御は、基
本的には、受信レベルがしきい値Lt よりも大きな値に
復帰するか、角速度がしきい値よりも大きな値になるの
を監視し、それぞれの状態変化に則した制御状態に移行
するためのものである。このウエイト制御は、基本的に
は、受信レベルや角速度の変化の監視を短周期で反復す
る前半部分(前期ウエイト制御)と、このような状態変
化の監視を長周期で反復する後半部分(後期ウエイト制
御)とに二分されている。一例として、ウエイト制御実
行のための全期間が2秒程度に設定され、その前半部分
が0.3秒程度、後半部分が1.7秒程度に設定され
る。
について説明する。図10はウエイト制御を説明するた
めのフローチャートである。かかるウエイト制御は、基
本的には、受信レベルがしきい値Lt よりも大きな値に
復帰するか、角速度がしきい値よりも大きな値になるの
を監視し、それぞれの状態変化に則した制御状態に移行
するためのものである。このウエイト制御は、基本的に
は、受信レベルや角速度の変化の監視を短周期で反復す
る前半部分(前期ウエイト制御)と、このような状態変
化の監視を長周期で反復する後半部分(後期ウエイト制
御)とに二分されている。一例として、ウエイト制御実
行のための全期間が2秒程度に設定され、その前半部分
が0.3秒程度、後半部分が1.7秒程度に設定され
る。
【0043】制御部51は、ウエイト制御の実行を開始
すると、まず、経過時間を管理するためにカウンタによ
って一定速度で歩進される時刻Tと、状態フラグFとを
ゼロに初期設定する(step41)。次に、制御部51は、
所定のしきい値を越えるような大きさの所定の角速度が
検出されているか否かを判定する(step42)。そして、
そのような大きな角速度が検出されていなければ、新た
に受信レベルLを検出し(step43)、これがしきい値L
t を越えているか否かを判定する(step44)。
すると、まず、経過時間を管理するためにカウンタによ
って一定速度で歩進される時刻Tと、状態フラグFとを
ゼロに初期設定する(step41)。次に、制御部51は、
所定のしきい値を越えるような大きさの所定の角速度が
検出されているか否かを判定する(step42)。そして、
そのような大きな角速度が検出されていなければ、新た
に受信レベルLを検出し(step43)、これがしきい値L
t を越えているか否かを判定する(step44)。
【0044】受信レベルLがしきい値Lt を越えていな
いと判定すると、制御部51は、このウエイト制御の実
行の開始からの経過時間Tが、このウエイト制御の前半
部分(前期ウエイト制御)を定める所定の時間Tm を越
えているか否かを判定し(step45)、越えていなければ
step42に戻り、step45までの処理を反復する。この反復
処理は、図10に示すように、直前の処理を終了すると
直ちに次の処理を開始するような非同期状態で実行して
もよいが、適宜な箇所に所定時間の待ち状態を設定する
ことにより、一定周期、例えば10ミリ秒で処理を反復
する同期状態で実行してもよい。
いと判定すると、制御部51は、このウエイト制御の実
行の開始からの経過時間Tが、このウエイト制御の前半
部分(前期ウエイト制御)を定める所定の時間Tm を越
えているか否かを判定し(step45)、越えていなければ
step42に戻り、step45までの処理を反復する。この反復
処理は、図10に示すように、直前の処理を終了すると
直ちに次の処理を開始するような非同期状態で実行して
もよいが、適宜な箇所に所定時間の待ち状態を設定する
ことにより、一定周期、例えば10ミリ秒で処理を反復
する同期状態で実行してもよい。
【0045】制御部51は、上記反復処理中に、step42
において角速度が所定のしきい値よりも大きいと判定す
ると、受信レベルの低下の原因には、遮蔽物による瞬断
だけでなく自動車の旋回に伴う角度誤差も関係している
ものと見なし、直ちに微分制御の実行を開始する。この
ような場合としては、例えば、遮蔽物による瞬断の発生
直後に自動車の旋回に伴う角度誤差が発生するなどの複
合的な状況の変化が生じた場合などが考えられる。これ
に対して、制御部51は、上記反復処理中に、step34に
おいて受信レベルLがしきい値Lt を越えると判定する
と、受信レベルの低下が遮蔽物による瞬断によるもので
あったと見なし、直ちにホールド制御に移行する。
において角速度が所定のしきい値よりも大きいと判定す
ると、受信レベルの低下の原因には、遮蔽物による瞬断
だけでなく自動車の旋回に伴う角度誤差も関係している
ものと見なし、直ちに微分制御の実行を開始する。この
ような場合としては、例えば、遮蔽物による瞬断の発生
直後に自動車の旋回に伴う角度誤差が発生するなどの複
合的な状況の変化が生じた場合などが考えられる。これ
に対して、制御部51は、上記反復処理中に、step34に
おいて受信レベルLがしきい値Lt を越えると判定する
と、受信レベルの低下が遮蔽物による瞬断によるもので
あったと見なし、直ちにホールド制御に移行する。
【0046】制御部51は、上記反復処理中に、step45
において経過時間Tが所定の時間T m を越えたと判定す
ると、step46から開始される後期ウエイト制御に移行す
る。制御部51は、後期ウエイト制御の実行を開始する
と、まず、角速度が所定のしきい値を越えているか否か
を判定する(step46)。そのような大きな角速度が検出
されていなければ、新たな受信レベルLを検出し(step
47)、これがしきい値Lt を越えているか否かを判定す
る(step48)。受信レベルLがしきい値Lt を越えてい
ないと判定すると、制御部51は、この受信レベルLが
しきい値Lm を越えているか否かを検出する(step4
9)。受信レベルLがしきい値Lm を越えていなけれ
ば、制御部51は、状態フラグFを“0”に設定し(st
ep50)、このウエイト制御の実行を開始してからの経過
した時間Tが、このウエイト制御の実行時間を定義する
所定値Tw を越えているか否かを判定する(step51)。
ウエイト制御の実行開始からの経過時間Tが所定値Tw
を越えていなければ、step52に移行し、所定の反復周期
To を定めるために設定されている待ち状態(step52)
を経て、step46に復帰し、上記step46からstep52までの
処理を反復する。
において経過時間Tが所定の時間T m を越えたと判定す
ると、step46から開始される後期ウエイト制御に移行す
る。制御部51は、後期ウエイト制御の実行を開始する
と、まず、角速度が所定のしきい値を越えているか否か
を判定する(step46)。そのような大きな角速度が検出
されていなければ、新たな受信レベルLを検出し(step
47)、これがしきい値Lt を越えているか否かを判定す
る(step48)。受信レベルLがしきい値Lt を越えてい
ないと判定すると、制御部51は、この受信レベルLが
しきい値Lm を越えているか否かを検出する(step4
9)。受信レベルLがしきい値Lm を越えていなけれ
ば、制御部51は、状態フラグFを“0”に設定し(st
ep50)、このウエイト制御の実行を開始してからの経過
した時間Tが、このウエイト制御の実行時間を定義する
所定値Tw を越えているか否かを判定する(step51)。
ウエイト制御の実行開始からの経過時間Tが所定値Tw
を越えていなければ、step52に移行し、所定の反復周期
To を定めるために設定されている待ち状態(step52)
を経て、step46に復帰し、上記step46からstep52までの
処理を反復する。
【0047】制御部51は、前期ウエイト制御の場合と
同様に、上記反復処理中に、step46において角速度が所
定のしきい値よりも大きいと判定すると、遮蔽物による
瞬断だけでなく自動車の旋回も受信レベルの低下に関連
しているものと見なし、直ちに微分制御の実行を開始す
る。これに対して、制御部51は、上記反復処理中に、
step48において受信レベルLがしきい値Lt を越えると
判定すると、受信レベルの低下が遮蔽物による瞬断によ
るものであったと見なし、直ちにホールド制御に移行す
る。また、制御部51は、step51において、ウエイト制
御の実行開始からの経過時間Tが所定値Tw を越えてい
ると判定すると、受信レベルの低下の原因が、遮蔽物に
よる瞬断でもなく、しかも自動車の旋回でもないものと
見なし、このウエイト制御の実行を終了し、スイーピン
グ制御に移行する。
同様に、上記反復処理中に、step46において角速度が所
定のしきい値よりも大きいと判定すると、遮蔽物による
瞬断だけでなく自動車の旋回も受信レベルの低下に関連
しているものと見なし、直ちに微分制御の実行を開始す
る。これに対して、制御部51は、上記反復処理中に、
step48において受信レベルLがしきい値Lt を越えると
判定すると、受信レベルの低下が遮蔽物による瞬断によ
るものであったと見なし、直ちにホールド制御に移行す
る。また、制御部51は、step51において、ウエイト制
御の実行開始からの経過時間Tが所定値Tw を越えてい
ると判定すると、受信レベルの低下の原因が、遮蔽物に
よる瞬断でもなく、しかも自動車の旋回でもないものと
見なし、このウエイト制御の実行を終了し、スイーピン
グ制御に移行する。
【0048】また、step49において、新たに検出した受
信レベルLがしきい値Lt 以下であるが、しきい値Lm
よりも大きくなったと判定すると、状態フラグFが
“1”であるかか否かを調べる(step53)。制御部51
は、状態フラグFが“0”であると判定すると、これを
“1”に変更し(step54)、step52の待ち合わせ状態を
経てstep46に戻る。この後、制御部51は、step53で状
態フラグが“1”であることを判定すると、このウエイ
ト制御を終了し、微分制御の実行を開始する。このよう
に、状態フラグFを採用したのは、受信レベルLがしき
い値Lt を越えるほどではないにしても、連続して2回
もしきい値Lm を越えたということは、追尾誤差がそれ
ほど大きな値ではないことを意味しており、この場合、
スイーピング制御を省略して直ちに微分制御を実行する
ことにより追随性を高めるためである。
信レベルLがしきい値Lt 以下であるが、しきい値Lm
よりも大きくなったと判定すると、状態フラグFが
“1”であるかか否かを調べる(step53)。制御部51
は、状態フラグFが“0”であると判定すると、これを
“1”に変更し(step54)、step52の待ち合わせ状態を
経てstep46に戻る。この後、制御部51は、step53で状
態フラグが“1”であることを判定すると、このウエイ
ト制御を終了し、微分制御の実行を開始する。このよう
に、状態フラグFを採用したのは、受信レベルLがしき
い値Lt を越えるほどではないにしても、連続して2回
もしきい値Lm を越えたということは、追尾誤差がそれ
ほど大きな値ではないことを意味しており、この場合、
スイーピング制御を省略して直ちに微分制御を実行する
ことにより追随性を高めるためである。
【0049】第一実施形態の移動体搭載用衛星アンテナ
装置では、特定の搬送波の周波数を中心とする所定周波
数範囲にわたってIF信号のレベルを平均化することに
よって第一の受信レベルを検出する第一のレベル検出手
段と、搬送波の周波数帯域以外の所定周波数範囲にわた
ってIF信号のレベルを平均化することによって第二の
受信レベルを検出する第二のレベル検出手段と、第一の
受信レベルと第二の受信レベルとの差分を取ることによ
って第三の受信レベルを求める演算手段とを設けたこと
により、第三の受信レベルには、遮断レベルが除去さ
れ、搬送波のレベルだけが含まれるので、たとえ衛星か
らの電波が非常に弱く、衛星放送チャンネルの受信レベ
ルと遮断レベルとの差が小さいときでも、かかる第三の
受信レベルを用いると、アンテナの方位角を高精度に制
御することができる。
装置では、特定の搬送波の周波数を中心とする所定周波
数範囲にわたってIF信号のレベルを平均化することに
よって第一の受信レベルを検出する第一のレベル検出手
段と、搬送波の周波数帯域以外の所定周波数範囲にわた
ってIF信号のレベルを平均化することによって第二の
受信レベルを検出する第二のレベル検出手段と、第一の
受信レベルと第二の受信レベルとの差分を取ることによ
って第三の受信レベルを求める演算手段とを設けたこと
により、第三の受信レベルには、遮断レベルが除去さ
れ、搬送波のレベルだけが含まれるので、たとえ衛星か
らの電波が非常に弱く、衛星放送チャンネルの受信レベ
ルと遮断レベルとの差が小さいときでも、かかる第三の
受信レベルを用いると、アンテナの方位角を高精度に制
御することができる。
【0050】次に、本発明の第二実施形態について図面
を参照して説明する。図11は本発明の第二実施形態で
ある移動体搭載用衛星アンテナ装置に用いる受信レベル
検出器の概略ブロック図である。尚、第二実施形態にお
いて上記の第一実施形態と同一の機能を有するものにつ
いては、同一の符号を付すことによりその詳細な説明を
省略する。
を参照して説明する。図11は本発明の第二実施形態で
ある移動体搭載用衛星アンテナ装置に用いる受信レベル
検出器の概略ブロック図である。尚、第二実施形態にお
いて上記の第一実施形態と同一の機能を有するものにつ
いては、同一の符号を付すことによりその詳細な説明を
省略する。
【0051】第二実施形態の移動体搭載用衛星アンテナ
装置では、受信レベル検出器54aだけが第一実施形態
のものと異なる。その他の構成は第一実施形態の移動体
搭載用衛星アンテナ装置と同じである。第二実施形態の
アンテナ装置は、衛星放送チャンネル全体の周波数帯域
が広い場合であって、アンテナ自体が周波数特性を持っ
ていたり又は装置の性質上、雑音が周波数特性を持って
しまう場合に用いられる。雑音が周波数特性を持ってい
ると、例えば、周波数が高くなるにつれて、雑音の減衰
量が大きくなり、図12に示すように、受信レベルのグ
ラフは傾斜した形状になる。また、アンテナ10自体が
周波数特性を持っていると、各衛星放送チャンネルの受
信レベルは、図13に示すように、各衛星放送チャンネ
ル毎に異なり、しかも、移動体の移動に伴うアンテナと
衛星との仰角方向の角度ずれに応じて変化する。
装置では、受信レベル検出器54aだけが第一実施形態
のものと異なる。その他の構成は第一実施形態の移動体
搭載用衛星アンテナ装置と同じである。第二実施形態の
アンテナ装置は、衛星放送チャンネル全体の周波数帯域
が広い場合であって、アンテナ自体が周波数特性を持っ
ていたり又は装置の性質上、雑音が周波数特性を持って
しまう場合に用いられる。雑音が周波数特性を持ってい
ると、例えば、周波数が高くなるにつれて、雑音の減衰
量が大きくなり、図12に示すように、受信レベルのグ
ラフは傾斜した形状になる。また、アンテナ10自体が
周波数特性を持っていると、各衛星放送チャンネルの受
信レベルは、図13に示すように、各衛星放送チャンネ
ル毎に異なり、しかも、移動体の移動に伴うアンテナと
衛星との仰角方向の角度ずれに応じて変化する。
【0052】第二実施形態の受信レベル検出器54a
は、図11に示すように、分配手段81と、二つの第一
のレベル検出手段82a,82bと、二つの第二のレベ
ル検出手段83a,83bと、演算手段84と、二つの
アナログスイッチ85a,85bとを備える。分配手段
81は、コンバータ20から出力されたIF信号を四つ
に分配し、その分配された各々の信号をそれぞれ第一の
レベル検出手段82a,82bと第二のレベル検出手段
83a,83bに送るものである。
は、図11に示すように、分配手段81と、二つの第一
のレベル検出手段82a,82bと、二つの第二のレベ
ル検出手段83a,83bと、演算手段84と、二つの
アナログスイッチ85a,85bとを備える。分配手段
81は、コンバータ20から出力されたIF信号を四つ
に分配し、その分配された各々の信号をそれぞれ第一の
レベル検出手段82a,82bと第二のレベル検出手段
83a,83bに送るものである。
【0053】第一のレベル検出手段82aは、例えば、
図12に示すように、一番下の衛星放送チャンネルの周
波数を中心とする所定の周波数範囲Ca にわたってIF
信号のレベルを平均化することにより、第一の受信レベ
ルL1aを検出する。第一のレベル検出手段82bは、一
番上の衛星放送チャンネルの周波数を中心とする所定の
周波数範囲Cb にわたってIF信号のレベルを平均化す
ることにより、第一の受信レベルL1bを検出する。第一
の受信レベルL1aには一番下の衛星放送チャンネルの受
信レベルが含まれ、一方、第一の受信レベルL1bには一
番上の衛星放送チャンネルの受信レベルが含まれる。ま
た、第二のレベル検出手段83aは、一番下の衛星放送
チャンネルの周波数帯域の下側近傍の周波数を中心とす
る所定の周波数範囲Na にわたってIF信号のレベルを
平均化することにより、第二の受信レベルL2aを検出す
る。第二のレベル検出手段83bは、一番上の衛星放送
チャンネルの周波数帯域の上側近傍の周波数を中心とす
る所定の周波数範囲Nb にわたってIF信号のレベルを
平均化することにより、第二の受信レベルL2bを検出す
る。
図12に示すように、一番下の衛星放送チャンネルの周
波数を中心とする所定の周波数範囲Ca にわたってIF
信号のレベルを平均化することにより、第一の受信レベ
ルL1aを検出する。第一のレベル検出手段82bは、一
番上の衛星放送チャンネルの周波数を中心とする所定の
周波数範囲Cb にわたってIF信号のレベルを平均化す
ることにより、第一の受信レベルL1bを検出する。第一
の受信レベルL1aには一番下の衛星放送チャンネルの受
信レベルが含まれ、一方、第一の受信レベルL1bには一
番上の衛星放送チャンネルの受信レベルが含まれる。ま
た、第二のレベル検出手段83aは、一番下の衛星放送
チャンネルの周波数帯域の下側近傍の周波数を中心とす
る所定の周波数範囲Na にわたってIF信号のレベルを
平均化することにより、第二の受信レベルL2aを検出す
る。第二のレベル検出手段83bは、一番上の衛星放送
チャンネルの周波数帯域の上側近傍の周波数を中心とす
る所定の周波数範囲Nb にわたってIF信号のレベルを
平均化することにより、第二の受信レベルL2bを検出す
る。
【0054】アナログスイッチ85aは、制御部51か
らの信号に基づいて、第一のレベル検出手段82aと第
一のレベル検出手段82bとを切り替え、一方、アナロ
グスイッチ85bは、制御部51からの信号に基づい
て、第二のレベル検出手段83aと第二のレベル検出手
段83bとを切り替える。演算手段84は、アナログス
イッチ85a,85bを介して、第一の受信レベルL1a
及び第一の受信レベルL 1bのうちいずれかと、第二の受
信レベルL2a及び第二の受信レベルL2bのうちいずれか
との差分を取ることにより、第三の受信レベルを求め
る。
らの信号に基づいて、第一のレベル検出手段82aと第
一のレベル検出手段82bとを切り替え、一方、アナロ
グスイッチ85bは、制御部51からの信号に基づい
て、第二のレベル検出手段83aと第二のレベル検出手
段83bとを切り替える。演算手段84は、アナログス
イッチ85a,85bを介して、第一の受信レベルL1a
及び第一の受信レベルL 1bのうちいずれかと、第二の受
信レベルL2a及び第二の受信レベルL2bのうちいずれか
との差分を取ることにより、第三の受信レベルを求め
る。
【0055】次に、制御部51がアナログスイッチ85
a,85bをどのように切り替えるかについて説明す
る。まず、図12に示すように雑音が周波数特性を持っ
ている場合について考える。このとき、第一の受信レベ
ルL1aと第二の受信レベルL2bとから第三の受信レベル
を求めたり、また、第一の受信レベルL1bと第二の受信
レベルL2aとから第三の受信レベルを求めることにする
と、その第三の受信レベルには大きな雑音のレベルが残
ってしまい、かかる第三の受信レベルを用いたのでは、
アンテナの方位角を高精度に制御することができない。
このため、雑音のレベルが小さくなるように、第一の受
信レベルL1aと第二の受信レベルL2aの組、又は第一の
受信レベルL1bと第二の受信レベルL2bの組のいずれか
を用いて、第三の受信レベルを求める必要がある。した
がって、制御部51は、第一のレベル検出手段82aと
第二のレベル検出手段83aの組、第一のレベル検出手
段82bと第二のレベル検出手段83bの組のうちいず
れかの組に切り替えるように、アナログスイッチ85
a,85bに信号を送る。
a,85bをどのように切り替えるかについて説明す
る。まず、図12に示すように雑音が周波数特性を持っ
ている場合について考える。このとき、第一の受信レベ
ルL1aと第二の受信レベルL2bとから第三の受信レベル
を求めたり、また、第一の受信レベルL1bと第二の受信
レベルL2aとから第三の受信レベルを求めることにする
と、その第三の受信レベルには大きな雑音のレベルが残
ってしまい、かかる第三の受信レベルを用いたのでは、
アンテナの方位角を高精度に制御することができない。
このため、雑音のレベルが小さくなるように、第一の受
信レベルL1aと第二の受信レベルL2aの組、又は第一の
受信レベルL1bと第二の受信レベルL2bの組のいずれか
を用いて、第三の受信レベルを求める必要がある。した
がって、制御部51は、第一のレベル検出手段82aと
第二のレベル検出手段83aの組、第一のレベル検出手
段82bと第二のレベル検出手段83bの組のうちいず
れかの組に切り替えるように、アナログスイッチ85
a,85bに信号を送る。
【0056】次に、図13に示すようにアンテナ10自
体が周波数特性を持っている場合について考える。この
例では、一番下の衛星放送チャンネルの受信レベルより
も、一番上の衛星放送チャンネルの受信レベルの方が、
雑音のレベルとの差が大きい。そこで、制御部51は、
衛星放送チャンネルの受信レベルと雑音のレベルとの差
が大きい方の衛星放送チャンネルを選択すべく、第一の
レベル検出手段82bと第二のレベル検出手段83bと
に切り替えるようにアナログスイッチ85a,85bに
信号を送ることになる。尚、雑音が周波数特性を持たな
い場合には、アナログスイッチ85bは、第二のレベル
検出手段83a及び第二のレベル検出手段83bのうち
いずれに切り替えてもよい。したがって、かかる場合に
ついてだけ対処する必要があるときは、アナログスイッ
チ85bを設けず、第二のレベル検出手段としては一つ
だけ設ければ十分である。
体が周波数特性を持っている場合について考える。この
例では、一番下の衛星放送チャンネルの受信レベルより
も、一番上の衛星放送チャンネルの受信レベルの方が、
雑音のレベルとの差が大きい。そこで、制御部51は、
衛星放送チャンネルの受信レベルと雑音のレベルとの差
が大きい方の衛星放送チャンネルを選択すべく、第一の
レベル検出手段82bと第二のレベル検出手段83bと
に切り替えるようにアナログスイッチ85a,85bに
信号を送ることになる。尚、雑音が周波数特性を持たな
い場合には、アナログスイッチ85bは、第二のレベル
検出手段83a及び第二のレベル検出手段83bのうち
いずれに切り替えてもよい。したがって、かかる場合に
ついてだけ対処する必要があるときは、アナログスイッ
チ85bを設けず、第二のレベル検出手段としては一つ
だけ設ければ十分である。
【0057】第二実施形態の移動体搭載用衛星アンテナ
装置では、異なる搬送波周波数における第一の受信レベ
ルを検出する二つの第一のレベル検出手段と、二つの第
一のレベル検出手段を切り替えるアナログスイッチとを
設けたことにより、衛星放送チャンネル全体の周波数帯
域が広く、しかもアンテナ自体が周波数特性を持ってい
る場合に、遮断レベルを消去して、搬送波のレベルだけ
を含む第三の受信レベルを検出することができるので、
アンテナの方位角を高精度に制御することができる。ま
た、異なる雑音周波数における第二の受信レベルを検出
する二つの第二のレベル検出手段と、二つの第二のレベ
ル検出手段を切り替えるアナログスイッチとを更に設け
ることにより、雑音が周波数特性を持っている場合に
も、搬送波だけを含む第三の受信レベルを検出すること
ができる。尚、その他の効果は、上記第一実施形態のも
のと同様である。
装置では、異なる搬送波周波数における第一の受信レベ
ルを検出する二つの第一のレベル検出手段と、二つの第
一のレベル検出手段を切り替えるアナログスイッチとを
設けたことにより、衛星放送チャンネル全体の周波数帯
域が広く、しかもアンテナ自体が周波数特性を持ってい
る場合に、遮断レベルを消去して、搬送波のレベルだけ
を含む第三の受信レベルを検出することができるので、
アンテナの方位角を高精度に制御することができる。ま
た、異なる雑音周波数における第二の受信レベルを検出
する二つの第二のレベル検出手段と、二つの第二のレベ
ル検出手段を切り替えるアナログスイッチとを更に設け
ることにより、雑音が周波数特性を持っている場合に
も、搬送波だけを含む第三の受信レベルを検出すること
ができる。尚、その他の効果は、上記第一実施形態のも
のと同様である。
【0058】尚、本発明は上記の各実施形態に限定され
るものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形
が可能である。上記第一実施形態では、第一のレベル検
出手段が特定の搬送波周波数における第一の受信レベル
を検出する場合について説明したが、第一のレベル検出
手段に、第一の受信レベルの搬送波周波数を自由に変更
することができるPLL(Phase Locked Loop )を付加
するようにしてもよい。これにより、一つのPLL付き
第一のレベル検出手段を用いて、第二実施形態における
二つの第一のレベル検出手段及びアナログスイッチと同
じ機能を発揮させることができる。また、第二のレベル
検出手段に、第二の受信レベルの雑音周波数を自由に変
更することができるPLLを付加するようにしてもよ
い。これにより、一つのPLL付き第二のレベル検出手
段を用いて、第二実施形態における二つの第二のレベル
検出手段及びアナログスイッチと同じ機能を発揮させる
ことができる。
るものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形
が可能である。上記第一実施形態では、第一のレベル検
出手段が特定の搬送波周波数における第一の受信レベル
を検出する場合について説明したが、第一のレベル検出
手段に、第一の受信レベルの搬送波周波数を自由に変更
することができるPLL(Phase Locked Loop )を付加
するようにしてもよい。これにより、一つのPLL付き
第一のレベル検出手段を用いて、第二実施形態における
二つの第一のレベル検出手段及びアナログスイッチと同
じ機能を発揮させることができる。また、第二のレベル
検出手段に、第二の受信レベルの雑音周波数を自由に変
更することができるPLLを付加するようにしてもよ
い。これにより、一つのPLL付き第二のレベル検出手
段を用いて、第二実施形態における二つの第二のレベル
検出手段及びアナログスイッチと同じ機能を発揮させる
ことができる。
【0059】また、上記の第一実施形態において、分配
手段、第一のレベル検出手段及び第二のレベル検出手段
の代わりに、一つのPLL付きレベル検出手段を用いる
ことにしてもよい。この場合、一つのPLL付きレベル
検出手段で、搬送波周波数における第一の受信レベル
と、雑音の周波数における第二の受信レベルとを交互に
検出することにより、搬送波のレベルだけを含む第三の
受信レベルを求めることが可能である。
手段、第一のレベル検出手段及び第二のレベル検出手段
の代わりに、一つのPLL付きレベル検出手段を用いる
ことにしてもよい。この場合、一つのPLL付きレベル
検出手段で、搬送波周波数における第一の受信レベル
と、雑音の周波数における第二の受信レベルとを交互に
検出することにより、搬送波のレベルだけを含む第三の
受信レベルを求めることが可能である。
【0060】また、上記の第二実施形態では、二つの第
一のレベル検出手段は、一番下と一番上の衛星放送チャ
ンネルの周波数における第一の受信レベルを検出する場
合について説明したが、一番下と一番上の衛星放送チャ
ンネルに限らず、中間の衛星放送チャンネルにおける第
一の受信レベルを検出するようにしてもよい。例えば、
雑音が周波数特性を持っており、図12に示すように雑
音の周波数特性が直線的であると分かっている場合を考
える。このとき、二つの第二のレベル検出手段で検出し
た雑音レベルに基づいて、任意の周波数における雑音レ
ベルを求めることができる。すなわち、二つの第二のレ
ベル検出手段で検出した雑音レベルを用いて、中間の周
波数における雑音レベルを算出し、その算出した中間の
周波数における雑音レベルを、第一のレベル検出手段で
検出した中間の衛星放送チャンネルにおける第一の受信
レベルから引くことにより、搬送波のレベルだけを含む
第三の受信レベルを得ることができる。
一のレベル検出手段は、一番下と一番上の衛星放送チャ
ンネルの周波数における第一の受信レベルを検出する場
合について説明したが、一番下と一番上の衛星放送チャ
ンネルに限らず、中間の衛星放送チャンネルにおける第
一の受信レベルを検出するようにしてもよい。例えば、
雑音が周波数特性を持っており、図12に示すように雑
音の周波数特性が直線的であると分かっている場合を考
える。このとき、二つの第二のレベル検出手段で検出し
た雑音レベルに基づいて、任意の周波数における雑音レ
ベルを求めることができる。すなわち、二つの第二のレ
ベル検出手段で検出した雑音レベルを用いて、中間の周
波数における雑音レベルを算出し、その算出した中間の
周波数における雑音レベルを、第一のレベル検出手段で
検出した中間の衛星放送チャンネルにおける第一の受信
レベルから引くことにより、搬送波のレベルだけを含む
第三の受信レベルを得ることができる。
【0061】更に、上記の第二実施形態では、第一のレ
ベル検出手段と第二のレベル検出手段をそれぞれ二つ設
けた場合について説明したが、第一のレベル検出手段だ
けを複数設けたり、また、第二のレベル検出手段だけを
複数設けたりしてもよい。更に、上記の第一又は第二実
施形態では、ディジタル放送を受信する場合について説
明したが、本発明の移動体搭載用衛星アンテナ装置は、
アナログ放送を受信する場合にも適用できる。
ベル検出手段と第二のレベル検出手段をそれぞれ二つ設
けた場合について説明したが、第一のレベル検出手段だ
けを複数設けたり、また、第二のレベル検出手段だけを
複数設けたりしてもよい。更に、上記の第一又は第二実
施形態では、ディジタル放送を受信する場合について説
明したが、本発明の移動体搭載用衛星アンテナ装置は、
アナログ放送を受信する場合にも適用できる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、特
定の搬送波の周波数を中心とする所定周波数範囲にわた
って分配手段で分配された一の信号のレベルを平均化し
て第一の受信レベルを検出する第一のレベル検出手段
と、搬送波の周波数帯域以外の所定周波数範囲にわたっ
て分配手段で分配された一の信号のレベルを平均化して
第二の受信レベルを検出する第二のレベル検出手段と、
第一の受信レベルと第二の受信レベルとの差分を取って
第三の受信レベルを求める演算手段とを設けたことによ
り、第三の受信レベルには、遮断レベルが除去され、搬
送波のレベルだけが含まれるので、たとえ衛星からの電
波が非常に弱く、衛星からの受信レベルと遮断レベルと
の差が小さいときでも、かかる第三の受信レベルに用い
て、アンテナの方位角を高精度に制御することができる
移動体搭載用衛星アンテナ装置を提供することができ
る。
定の搬送波の周波数を中心とする所定周波数範囲にわた
って分配手段で分配された一の信号のレベルを平均化し
て第一の受信レベルを検出する第一のレベル検出手段
と、搬送波の周波数帯域以外の所定周波数範囲にわたっ
て分配手段で分配された一の信号のレベルを平均化して
第二の受信レベルを検出する第二のレベル検出手段と、
第一の受信レベルと第二の受信レベルとの差分を取って
第三の受信レベルを求める演算手段とを設けたことによ
り、第三の受信レベルには、遮断レベルが除去され、搬
送波のレベルだけが含まれるので、たとえ衛星からの電
波が非常に弱く、衛星からの受信レベルと遮断レベルと
の差が小さいときでも、かかる第三の受信レベルに用い
て、アンテナの方位角を高精度に制御することができる
移動体搭載用衛星アンテナ装置を提供することができ
る。
【図1】本発明の第一実施形態である移動体搭載用衛星
アンテナ装置の概略ブロック図である。
アンテナ装置の概略ブロック図である。
【図2】そのアンテナ装置を自動車に搭載した場合の概
略構成図である。
略構成図である。
【図3】(a)はそのアンテナ装置のアンテナユニット
部の概略平面図、(b)はそのアンテナ装置のアンテナ
ユニット部の概略側面図である。
部の概略平面図、(b)はそのアンテナ装置のアンテナ
ユニット部の概略側面図である。
【図4】そのアンテナ装置に用いる受信レベル検出器の
概略ブロック図である。
概略ブロック図である。
【図5】アンテナを方位角方向に回転させたときに受信
レベル検出器で検出される受信レベルと回転角度との関
係の一例を示す図である。
レベル検出器で検出される受信レベルと回転角度との関
係の一例を示す図である。
【図6】制御部によるアンテナの追尾制御に用いられる
受信レベルの各しきい値を説明するための図である。
受信レベルの各しきい値を説明するための図である。
【図7】制御部が実行するスイーピング制御を説明する
ためのフローチャートである。
ためのフローチャートである。
【図8】制御部が実行する微分制御を説明するためのフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図9】制御部が実行するホールド制御を説明するため
のフローチャートである。
のフローチャートである。
【図10】制御部が実行するウエイト制御を説明するた
めのフローチャートである。
めのフローチャートである。
【図11】本発明の第二実施形態である移動体搭載用衛
星アンテナ装置に用いる受信レベル検出器の概略ブロッ
ク図である。
星アンテナ装置に用いる受信レベル検出器の概略ブロッ
ク図である。
【図12】雑音が周波数特性を持っている場合の受信レ
ベルと周波数との関係の一例を示す図である。
ベルと周波数との関係の一例を示す図である。
【図13】アンテナ自体が周波数特性を持っている場合
の受信レベルと周波数との関係の一例を示す図である。
の受信レベルと周波数との関係の一例を示す図である。
【図14】C/N信号又はAGC信号とアンテナの回転
角度との関係の一例を示す図である。
角度との関係の一例を示す図である。
【図15】移動体と衛星及び遮蔽物との位置関係の一例
を示す図である。
を示す図である。
【図16】移動体が図15に示す位置にあるときに、A
GC信号とアンテナの回転角度との関係を示す図であ
る。
GC信号とアンテナの回転角度との関係を示す図であ
る。
【図17】移動体が図15に示す位置にある場合、アン
テナが衛星の方向を向いているときのAGC信号と周波
数との関係を示す図である。
テナが衛星の方向を向いているときのAGC信号と周波
数との関係を示す図である。
【図18】移動体が図15に示す位置にある場合、アン
テナが前方に何もない天空を向いているとき又はアンテ
ナが遮蔽物の方向を向いているときに、AGC信号と周
波数との関係を示す図である。
テナが前方に何もない天空を向いているとき又はアンテ
ナが遮蔽物の方向を向いているときに、AGC信号と周
波数との関係を示す図である。
1 アンテナユニット部 2 チューナユニット部 10 アンテナ 20 コンバータ 30 回転結合器 40 チューナ 50 方位角制御装置 51 制御部 52 角速度計 53 積分器 54,54a 受信レベル検出器 55 回転機構部 71,81 分配手段 72,82a,82b 第一のレベル検出手段 73,83a,83b 第二のレベル検出手段 74,84 演算手段 85a,85b アナログスイッチ 91 モータ駆動回路 92 パルスモータ 93 減速機 94 ドライブベルト 95 回転部 96 回転テーブル 111 レドーム 112 ベースプレート
Claims (5)
- 【請求項1】 移動体に搭載されたアンテナと、 前記アンテナで受信した電波を所定周波数の信号に変換
するコンバータと、 前記コンバータで変換された信号を分配する分配手段
と、 搬送波の周波数を中心とする所定の周波数範囲にわたっ
て前記分配手段で分配された一の信号のレベルを平均化
することにより、搬送波周波数における第一の受信レベ
ルを検出する第一のレベル検出手段と、 搬送波の周波数帯域以外の所定の周波数範囲にわたって
前記分配手段で分配された一の信号のレベルを平均化す
ることにより、雑音周波数における第二の受信レベルを
検出する第二のレベル検出手段と、 前記第一の受信レベルと第二の受信レベルとの差分を取
ることにより、第三の受信レベルを求める演算手段と、 前記第三の受信レベルに基づいて前記アンテナの方位角
を制御する制御手段と、 を具備することを特徴とする移動体搭載用衛星アンテナ
装置。 - 【請求項2】 前記第一のレベル検出手段を複数設け、
前記各第一のレベル検出手段は異なる搬送波周波数にお
ける前記第一の受信レベルを検出するものであり、且
つ、前記制御手段からの信号に基づいて前記複数の第一
のレベル検出手段を切り替えることにより前記一の第一
のレベル検出手段からの前記第一の受信レベルを前記演
算手段に送る第一の切替手段を備えることを特徴とする
請求項1記載の移動体搭載用衛星アンテナ装置。 - 【請求項3】 前記第二のレベル検出手段を複数設け、
前記各第二のレベル検出手段は異なる雑音周波数におけ
る前記第二の受信レベルを検出するものであり、且つ、
前記制御手段からの信号に基づいて前記複数の第二のレ
ベル検出手段を切り替えることにより前記一の第二のレ
ベル検出手段からの前記第二の受信レベルを前記演算手
段に送る第二の切替手段を備えることを特徴とする請求
項2記載の移動体搭載用衛星アンテナ装置。 - 【請求項4】 前記第一のレベル検出手段は、前記第一
の受信レベルの搬送波周波数を自由に変えることができ
るフェイズロックドループ付きのものであることを特徴
とする請求項1記載の移動体搭載用衛星アンテナ装置。 - 【請求項5】 前記第二のレベル検出手段は、前記第二
の受信レベルの雑音周波数を自由に変えることができる
フェイズロックドループ付きのものであることを特徴と
する請求項4記載の移動体搭載用衛星アンテナ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11323497A JPH10303624A (ja) | 1997-04-30 | 1997-04-30 | 移動体搭載用衛星アンテナ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11323497A JPH10303624A (ja) | 1997-04-30 | 1997-04-30 | 移動体搭載用衛星アンテナ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10303624A true JPH10303624A (ja) | 1998-11-13 |
Family
ID=14606977
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11323497A Withdrawn JPH10303624A (ja) | 1997-04-30 | 1997-04-30 | 移動体搭載用衛星アンテナ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10303624A (ja) |
-
1997
- 1997-04-30 JP JP11323497A patent/JPH10303624A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040706 |