JPH10303538A - 配線基板 - Google Patents

配線基板

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JPH10303538A
JPH10303538A JP12170597A JP12170597A JPH10303538A JP H10303538 A JPH10303538 A JP H10303538A JP 12170597 A JP12170597 A JP 12170597A JP 12170597 A JP12170597 A JP 12170597A JP H10303538 A JPH10303538 A JP H10303538A
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ring
pad
wiring board
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耕三 山崎
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晴彦 村田
Yukihiro Kimura
幸広 木村
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    • H05K3/34Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by soldering
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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Combinations Of Printed Boards (AREA)
  • Wire Bonding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱膨張係数の大きく異なる配線基板同士を接
合した後、温度変化によって生じる接続パッド間のハン
ダのクラックの進展による断線を防ぐ。 【解決手段】 各接続パッド3の外周寄り部位にハンダ
濡れ面3aを形成し、その内周側に沿って表面がハンダ
に濡れないリング状凸部4を設ける。パッド3にハンダ
ボール6をハンダ付けして端子を形成すると、ハンダボ
ール6はリング状凸部4の内側に落込み、しかもリング
状凸部4の表面にはハンダがはじかれて空隙Gができる
が、この空隙Gはこの基板1を樹脂製プリント基板にハ
ンダ付けしても残る。したがって、後で両配線基板の熱
膨張係数の差により主面に沿ってせん断力Sが作用して
もクラックKが発生し難く、クラックが発生、進展して
も、空隙Gでとまるし、ハンダボール6で抗するから断
線しにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICパッケージ等
に用いられるBGA(ボール・グリッド・アレイ)パッ
ケージ用基板やこのような配線基板を実装する樹脂製プ
リント基板(マザーボード)等として使用される配線基
板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のBGAパッケージ用基板は、アル
ミナセラミックや樹脂等の電気絶縁材料からなる基板の
主面に、多数の接続端子を備えており、その端子の構造
例としては図15に示したものがある。このものは、パ
ッケージ用基板1の主面2にメタライズされた各接続パ
ッド(群)3に、所定のメッキを施し、その表面にPb
−Sn共晶ハンダ等の鉛組成分の小なるハンダ(以下、
低融点ハンダともいう)5を介し、接続パッド間の間隙
保持手段としてPb90−Sn10など鉛組成分の大な
る比較的高融点のハンダ(以下、高融点ハンダともい
う)からなるハンダボール6などの金属ボール(球体)
をハンダ付けし、これを接続端子(バンプ)7としてい
る。
【0003】このような接続端子7をもつ配線基板1
は、その配置に対応するように配置、形成された接続パ
ッド(以下、単にパッドともいう)を有するプリント基
板に対し、両配線基板の接続パッドを位置決めして重
ね、両接続パッド間でハンダ付けすることにより電気的
接続がなされる。図16は、そのようなプリント基板2
1に図15に示した接続端子7を有するBGAパッケー
ジ用基板1を両者のパッド3,23間でハンダ接合した
構造である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
接合構造においては次のような問題があった。すなわ
ち、セラミック製のパッケージ用基板のように熱膨張係
数の小さいものが、それが大きい樹脂製プリント基板に
両者の接続パッド間でハンダ付けされて一体化されたも
のでは、その後の温度変化によって、図17に示したよ
うに、各配線基板1,21材料の熱膨張係数の違いに起
因する伸縮量の相違により、接続パッド3,23間のハ
ンダ接合部に亀裂Kが生じ、断線を生じるといったこと
があった。これは、低融点ハンダが相対的に低強度であ
り、両基板1,21間でその主面に沿って作用する熱応
力(せん断応力)に抗しきれないためであり、この応力
は各接続パッド間の低融点ハンダの接続パッドの界面近
傍で最大となる。
【0005】さらに、低融点ハンダは高融点ハンダに比
べて比較的もろく粘りがないために塑性変形し難い性質
を有する。加えて、低融点ハンダと接続パッドとの接合
界面には、接続パッド上のAuメッキ又はNiメッキと
ハンダ中のSnとの拡散によってAu−Sn、又はNi
−Snの硬くて脆い金属間化合物が形成される。こうし
たことから、接合後に大きな温度変化があると、図18
に示したように、両配線基板1,21のパッド3,23
間の低融点ハンダは、パッド3,23上面に微小厚さT
1,T2の低融点ハンダ層、すなわち低融点ハンダ薄皮
1枚を残すようにして、その外周縁を起点として各配線
基板1,21の主面2,22に沿う方向(図示矢印方
向)にクラック(亀裂)Kが発生することがあった。こ
うしたクラックKは、容易には発生しないものの、一度
発生するとその起点から反対側に向けて一気に進展(進
行)しやすく、その結果パッド3,23間の導通不良
(断線)を招いてしまうといったことがあった。
【0006】こうした問題は、接続端子が上記のように
金属ボールを用いないで低融点ハンダだけからなるハン
ダバンプの場合でも同様である。また、樹脂製のICパ
ッケージ基板を樹脂製のプリント基板に接続する場合な
ど、樹脂製の配線基板同士を接続する場合でも両者の熱
膨張係数が異なる場合や、搭載するICと樹脂の熱膨張
係数の違いなどに起因して生ずるICパッケージ基板の
変形がある場合などに発生する危険性がある。そして両
配線基板材料の熱膨張係数の差が大きいほど、また、配
線基板のサイズが大きいほど顕著に現れ、サイズによっ
ては樹脂製プリント基板にセラミック製のパッケージ用
基板は搭載できないといった問題があり、さらに一方の
配線基板の材質によっては他方の配線基板の材質が制限
されたり、サイズを大きくできないといった問題を招い
ていた。
【0007】なお、パッド間のハンダのクラックは、図
17,18に示したように、パッケージ用基板1側だけ
でなくプリント基板21側のパッド23近傍でも本来同
様に発生するといえるが、例えばセラミック製パッケー
ジ用基板(以下、セラミック基板ともいう)と樹脂製プ
リント基板との接合の場合には、実際にはセラミック基
板側のパッドとハンダとの界面近傍でハンダにクラック
が生じがちであり、樹脂製プリント基板側のパッドとハ
ンダとの界面近傍ではほとんど生じない。その理由は次
のようである。すなわち、セラミック基板の接続端子を
なすパッドは、タングステン等のメタライズ層の上に、
数ミクロンのメッキ層が形成されてなるものである一
方、プリント基板のそれは、樹脂板上に形成されたパッ
ドが通常、銅で20〜30μmと極めて厚く、しかも銅
はタングステンに比べると極めて柔らかい。
【0008】したがって、この両配線基板の各パッド間
をハンダで接合した場合には、プリント基板側ではパッ
ド自体が厚くしかも柔らい分、変形し易いため、温度差
によって発生する前記の熱応力を吸収しやすいのに対
し、セラミック基板側ではパッドが硬くて薄いためにこ
のような吸収作用はほとんど期待できない。このため、
多くの場合にはセラミック基板側のパッドとハンダとの
界面近傍でそれにクラックが生じている。
【0009】本発明は、アルミナセラミック製のパッケ
ージ用基板を樹脂製プリント基板などに接合した場合の
ように、熱膨張係数の大きく異なる配線基板同士を接合
した後、温度変化によって生じる接続パッド間のハンダ
のクラックの発生や進展を防ぎ、もって接続パッド間の
断線(接続不良)を解消し、信頼性の高い接合を得るこ
とのできる配線基板を提供することをその目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、複数の接続パッドを備えた配線基板にお
いて、その各接続パッドは、平面視、外周寄り部位にハ
ンダが濡れるハンダ濡れ面を備えると共に該外周寄り部
位のハンダ濡れ面より内周側にリング状凸部を隆起状に
備え、該リング状凸部に包囲される内側の面が該リング
状凸部の上面より低く形成され、しかも該リング状凸部
は少くともその外周側の側面がハンダに濡れないように
形成されていることにある。なお、本明細書において、
ハンダ濡れ面とはハンダ付け可能の面をいい、ハンダに
濡れない面(ハンダ不濡れ面)とはハンダ付け不能の面
をいう。
【0011】前記手段においては、以後、各接続パッド
上に、低融点ハンダペーストを印刷又は塗布し、さらに
その上にそれより高融点のハンダボールなどのハンダ付
け可能の金属ボールを搭載し、これをその低融点ハンダ
でハンダ付けすることによって、或いは各接続パッド上
に低融点ハンダペーストを印刷又は塗布してリフローす
ることによって接続端子(ハンダバンプ)が形成され
る。このように形成された各接続端子をなすハンダは、
各接続パッドにおいてリング状凸部の外周側の側面(ハ
ンダ不濡れ面)ではじかれることから、その側面側には
微小な空隙(空間)が形成される。
【0012】このような配線基板は、その各接続端子の
配置に対応するように配置、形成された低融点ハンダ付
き接続パッドを有する例えば樹脂製プリント基板に、両
配線基板の各接続パッドを位置決めして重ね、その相互
間の低融点ハンダを溶融して両接続パッド間でハンダ付
けされる。そして、このハンダ付け後においてもリング
状凸部の外周側の側面はハンダが濡れないために微小な
空隙(空間)が形成されたままである。
【0013】したがって、このような接合構造部分に温
度変化があり、両配線基板(材料)の熱膨張係数の相違
により、その主面に沿って作用する応力が各接続端子に
おける低融点ハンダにかかる場合には次のような作用が
ある。すなわち、このような応力がかかったときにはそ
の空隙があるため、バンプが変形して応力を緩和するの
で従来よりもクラックが発生し難くなる。さらに、たと
え本発明に係る配線基板側の各パッドと低融点ハンダと
の界面近傍のハンダの外周縁にクラックが発生し、パッ
ド面に沿って進展してもリング状凸部の外周側の側面側
に存在する空隙に至ればそこで進展はとまる。したがっ
てリング状凸部を挟む反対側まで一気に進展することが
ないから直ちに断線に至ることが防止される。
【0014】すなわち、従来の平坦なパッドではクラッ
クは反対側に一気に進展するが、本発明ではクラックが
発生してもその進展はリング状凸部の外周側の側面側の
空隙で止まるから断線に至ることが防止される。なお前
記手段においては、リング状凸部は少くとも外周側の側
面がハンダ不濡れ面を形成していればよく、したがっ
て、リング状凸部の上面さらには内周側の側面がハンダ
不濡れ面を形成していてもよい。ただし、外周側の側面
のみをハンダ不濡れ面とする場合には、ハンダ付けされ
る面積が増えるので、ハンダバンプの引張り強度が高ま
り、その分、接合強度が向上するので好ましい。本発明
では同様の理由から、ハンダ濡れ面を上記手段における
外周寄り部位に加えて、リング状凸部に包囲される内側
の面(パッド面)に形成すると、さらにその分ハンダ付
けされる面積が増えるのでハンダバンプの引張り強度が
向上するので好ましい。
【0015】なお、セラミック製基板のパッド近傍のハ
ンダにクラックの発生がなくなれば、逆に樹脂製プリン
ト基板のパッド近傍でそれが発生する危険があるが、前
記したようにそのパッドは通常セラミック基板側のパッ
ドに比べて柔らかくて厚い銅であり、それ自体が変形し
て応力を吸収することができるので、クラックの発生に
至ることは少ない。もっとも、接合されるべき両配線基
板側のパッドで本発明を具体化すれば、さらに断線の危
険が防止され、信頼性の向上が図られる。
【0016】また、ハンダバンプの形成に用いられるハ
ンダは、鉛−すずを主成分とする合金(Pb−Sn)な
どから適宜のものを用いれば良く、また金属ボールのハ
ンダ付けに使用されるハンダは、共晶ハンダなど、鉛−
すずを主成分とする合金(Pb−Sn)のうちPb成分
比率が低いもの(Sn成分比率が高いもの)から適宜選
択して用いればよい。
【0017】さらに本発明に係る配線基板は、リング状
凸部に包囲される内側の面がリング状凸部の上面より低
く形成されていることから、接続端子として金属ボール
をハンダ付けする場合には、ハンダ付け可能の金属ボー
ルがその最下端部をリング状凸部に包囲される内側(パ
ッド中央部)において該リング状凸部の上面より低位と
されて、該金属ボールの融点より低融点のハンダで前記
ハンダ濡れ面にハンダ付けされたものとすることができ
る。
【0018】すなわち、このような配線基板では、金属
ボールがリング状凸部の内側つまりパッド中央部に落込
み、横方向に係止する形となってハンダ付けされるか
ら、金属ボールの位置が安定するし、その落込みがある
分、接合後において発生する横方向の力(熱応力)に対
する耐久性を高めることができる。とくに、リング状凸
部が、平面視、略円リング状のものは金属ボールの位置
が安定するので好ましい。なお、リング状凸部は、金属
ボールをハンダ付けする場合には、それが適切深さ安定
して落込むようにその内径や上面までの高さを設定する
とよいし、金属ボールをハンダ付けしない場合には、ク
ラックの進展を防止できる程度にその高さを設定するな
ど、配線基板の種類などに応じて設計すればよい。
【0019】そして、このような接合において、本発明
に係る配線基板側の各パッドの外周寄り部位のハンダ濡
れ面と低融点ハンダとの界面近傍のハンダの外周縁にク
ラックが発生し、ハンダ濡れ面に沿って進展して金属ボ
ールの表面側に達した場合には、前記したようにそのハ
ンダ濡れ面で、ある範囲のハンダが切断されるが、この
際においてせん断力はリング状凸部の内側に落込んで横
方向への動きが規制されている金属ボールで受圧されこ
とになる。したがって、外周寄り部位のハンダ濡れ面
で、ある範囲のハンダが切断されても、残るハンダにク
ラックが入るのを遅らせることができる。
【0020】さらに、鉛成分の多い高融点ハンダや銅か
らなる金属ボールは、柔らかく外力に対して容易に変形
して応力を吸収する作用を持つから、新たなクラックを
発生させることもなく、したがって断線に至る危険性を
低減する。とりわけ、Pb成分の割合が高い高融点ハン
ダや鉛からなる金属ボールは、極めて柔軟で展延性に富
むとともに再結晶する温度が常温に近いため、これに配
線基板の主面に沿う方向にせん断力が作用するときには
金属ボール自体が変形して応力を許容、吸収する。すな
わち、このような金属ボールを用いることによって、本
発明によれば、低融点ハンダの外周縁であって例えばセ
ラミック基板側のパッドとの界面近傍で発生しがちであ
ったクラックの進展は同金属ボールでその進展を止める
ことができるとともに、金属ボール自体の変形容易性に
よりパッド間の断線を防止することができる。
【0021】ただし、金属ボールを用いることなくハン
ダバンプを形成する場合には、鉛成分比率の高い高融点
ハンダを用いるのが好ましい。ハンダは融点が高くなる
ほど、すなわちPb成分の割合が高くなるほど、柔軟で
展延性に富むようになるとともに再結晶する温度が常温
に近付き、熱膨張係数の相違に起因する応力を吸収しや
すく、たとえクラックの発生があってもハンダが変形し
やすく、したがってその進展を防ぐことができるからで
ある。
【0022】なお、本発明におけるリング状凸部は、配
線基板が例えばセラミック製である場合にパッドがタン
グステン、モリブデン等の高融点金属からなる場合に
は、リング状凸部全体をセラミックとし、同時焼成で形
成すればよい。すなわち、セラミック基板では、それが
未焼成セラミックの段階で、パッド用の高融点金属ペー
ストを印刷ないし塗布し、その上にセラミックからなる
リング状凸部を接着したりセラミックペーストをリング
状に塗布することなどにより形成して同時焼成すればよ
い。また、セラミック基板の焼成後にパッド上にセラミ
ックやガラスペーストを塗布し焼き付けて形成してもよ
い。また、樹脂製などの配線基板では、リング状凸部
(全体)をハンダ付け不能の樹脂で形成してもよい。例
えば銅メッキでパッドを形成する際に、そのパッドの形
成後、その上に樹脂でリング状凸部を形成すればよい。
【0023】また、リング状凸部の外周側の側面のみを
ハンダ不濡れ面とする場合には、例えばセラミック基板
では、セラミックからなるリング状凸部の上面及び内周
側の側面にハンダ付け可能な金属層を設ればよい。また
樹脂製などの配線基板では銅メッキでパッド上にリング
状凸部を作り、その外周側の側面を樹脂で囲んで全体と
してリング状凸部の上面と内周面をハンダ付け可能とし
てもよい。
【0024】さらに上記各手段においては、各接続パッ
ドにおける外周寄り部位のハンダ濡れ面は、平面視、周
方向においてハンダ不濡れ面を介して適数に分割されて
いてもよい。このような接続パッドでは、外周寄り部位
のハンダ濡れ面にかかる応力が分割された各ハンダ濡れ
面部分に分散され、その各ハンダ濡れ面部分当たりの応
力が小さくなるため、基本的にクラックが発生し難くな
る。そして、その場合、外周寄り部位の各ハンダ濡れ面
部分は、平面視、略同形状同寸法とされているのが好ま
しい。このような接続パッドでは、各ハンダ濡れ面部分
に応力が平均に分散されるからである。
【0025】なおこのようにハンダ濡れ面を分割する場
合には、3以上に分割するのが好ましく、さらにこれを
略同形状同寸法で各接続パッドの中心に関して略等角度
間隔で配置するのがとくに好ましい。というのは、基板
の冷熱によって応力が作用する方向は基板の中心に関し
放射状方向と考えられる。したがって、このように分割
されている場合には、各接続パッドにおいて熱伸縮によ
る応力を略同じ状態で受けられるからである。なお、リ
ング状凸部は、無端リング状であるのがクラックの進展
を防止するために好ましいが、平面視、適数箇所で切欠
かれて分割され、有端リング状となっていてもよい。
【0026】さらに、本発明が具体化される一パッドの
平面視形状は、円形が代表的なものとして例示される
が、これ以外のものでも具体化できる。ただし、円形な
ど角部を有しない形状であるものが好ましい。角部のあ
る形状となっていると、基板に作用する応力により、角
部近傍が起点となってクラックが生じ易くなるが、角部
を有しない形状、例えば円形のように曲線で囲まれた形
状の場合には、応力が分散され、クラックの起点となる
部分が特定部分に集中し難くなり、結果としてクラック
の発生を遅らせることができるからである。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施形態例につい
て、図1〜3を参照しながら詳細に説明する。図中、1
は、アルミナセラミック製のBGAパッケージ用基板で
あって、その一主面2には平面視略円形に形成され、表
面がハンダに濡れる金属からなるパッド3,3が縦横に
多数形成されており、その各パッド3は、平面視、外周
寄り部位と内周寄り部位に同心状にハンダ濡れ面3a,
3bが存在し、両ハンダ濡れ面3a,3bの間に円リン
グ状(短円筒状)で所定高さに隆起状に形成されたセラ
ミックからなるリング状凸部4が同心状に形成されてい
る。このような構成により、本例パッド3はその内外の
ハンダ濡れ面3a,3bがリング状凸部4の上面4aよ
りその高さH分低く形成され、後述するハンダボールが
パッド中央部のハンダ濡れ面3bに落ち込むように設定
されている。
【0028】なお本例では、パッド3の直径D1が86
0μmであり、そのリング状凸部4は外径D2が600
μmで、内径D3が300μmであり、高さHが50〜
100μmに設定されており、断面形状が略矩形となる
ように形成されている。なお、本例の各パッド3は、基
板1中の図示しない所定の内部回路配線に各々接続され
ており、そのリング状凸部4の全表面(上面4aと内外
側面4b、4c)を除き、パッド3の全表面に図示はし
ないがNiメッキ及びAuメッキが施されている。
【0029】さて、このようなパッド3の上には、図3
に示されるように低融点ハンダ(Pb−Sn共晶ハン
ダ)5を介して、それより高融点の例えばPb90%−
Sn10%からなるハンダボール(単にハンダボールと
もいう)6を搭載、載置し、パッド3の内外周寄り部位
のハンダ濡れ面3a,3bにその低融点ハンダ5にてハ
ンダ付けし、図3,4に示したように、それぞれ接続端
子(バンプ)7を備えたセラミック基板1をなすように
形成されている。
【0030】かくして本例では、各接続パッド3の内外
周寄り部位のハンダ濡れ面3a,3bにハンダボール6
がハンダ付けされて各接続端子(バンプ)7をなすBG
Aパッケージ用基板1が形成されるが、リング状凸部4
の表面はハンダに濡れないことから、低融点ハンダ5は
リング状凸部4の表面とは縁切状態(不濡れ状態)にあ
り、その間に微小な空隙Gが形成される(図3参照)。
そして、ハンダボール6は、その自重により最下端部6
aがリング状凸部4に包囲される内側にその上面4aか
ら所定深さ落込んでおり、その分、横方向の力に対する
耐久性が大きいものとなっている。なお、本例における
ハンダボール6は、その直径が600μmのものとさ
れ、ハンダボール6の下部のうちその直径の略7%の部
分がリング状凸部4の上面4aより低位となり、リング
状凸部4の内側に落込むように設定されている。
【0031】このようにハンダボール6がハンダ付けさ
れて各接続端子(バンプ)7をなすセラミック基板1
は、図4中、2点鎖線で示すようにその接続端子7の配
置に対応するように配置、形成された低融点ハンダ25
付き接続(銅製)パッド23を有する従来と同様のプリ
ント基板(例えばガラス−エポキシ樹脂製プリント基
板)21に対し、各パッド3,23が対面するようにし
て位置決めして重ね(図4,5参照)、低融点ハンダ2
5を溶融する。すると図6に示したように、両接続パッ
ド3,23間が低融点ハンダ5,25及びハンダボール
6を介してハンダ付けされるが、接続パッド3とハンダ
ボール6の接合状態は接合前の接続端子7のときと基本
的に同じであり、低融点ハンダ5はリング状凸部4の表
面に濡れることなくその間に空隙Gを形成してパッド3
の上に接着されている。
【0032】その後、この接続状態の下で温度変化を受
けると、両配線基板1,21の熱膨張係数の相違によ
り、同図中の矢印方向にその主面2に沿って応力Sが作
用する。このとき空隙Gがあるため低融点ハンダ5が比
較的容易に変形し、パッド3のハンダ濡れ面3a,3b
と低融点ハンダ5との界面にかかる応力Sを緩和する。
したがって、従来よりも空隙Gの存在によりクラックの
発生が困難となり、結果としてクラックの発生を遅らせ
ることができる。
【0033】さらに、もしその応力Sによって、同図
中、破線矢印で示した位置P、すなわちハンダ5の外周
縁であってリング状凸部4の根元のハンダ濡れ面3aと
低融点ハンダ5との界面近傍に図8に示したようにクラ
ックKが発生し、進展した場合であっても、そのクラッ
クKはリング状凸部4の外周側の側面4bの空隙Gに達
すると縁切れとなりその進展が止まる。以後は周方向そ
して後方(クラックの起点Pと反対方向(図8左))に
進展し、図7中2点鎖線で示したように横断面において
全体として略U字形に破断するもののその状態でクラッ
クの進展は止まるか、あるいは進展を遅らせることがで
きる。
【0034】そして、このような破断があっても、リン
グ状凸部4を挟み亀裂発生の起点Pと反対側(図7左)
のハンダ5はハンダ濡れ面3aにハンダ付けされた状態
にあるから断線に至ることが防止され、あるいは断線に
至る時期を遅らせることができる。しかも、本例では、
リング状凸部4に包囲される内側のハンダ濡れ面3bに
もハンダ付けされているため、接合強度が高い上に外周
寄り部位のハンダ濡れ面3aが全部切断されても、この
部位に新たなクラックが発生しないかぎり断線しない。
【0035】しかも、ハンダボール6がリング状凸部4
の内側に所定深さHb落ち込んでいるため、せん断力S
はハンダボール6にもかかるから、基本的にクラックが
発生しにくい。また、外周寄り部位のハンダ濡れ面3a
が切断されてクラックKが高融点ハンダボール6の表面
側に至ると、同ボール6にせん断力Sがかかるが、ハン
ダボール6はその最下端部6aを含む下部がリング状凸
部4の内側に落込み、横方向への動きが規制されてお
り、したがって、その際のせん断力Sはハンダボール6
でも受圧されるから、その応力によってはハンダボール
6はリング状凸部4の上面4aより上部が図8中2点鎖
線で示したように変形してその応力を吸収する。かくし
て、新たなクラックを発生させることもなく、パッド間
の断線を防止する。このように、本例においてはクラッ
クの発生を抑え、またクラックが発生しても断線に至る
ことを防止でき、基板1とプリント基板21との間の接
続全体の耐久性、信頼性を大幅に向上させることができ
る。
【0036】図9に示したように、とくにハンダボール
6がリング状凸部4の内側に落込む深さHbがボール6
の直径Dbの略15%以上となるようにすると、リング
状凸部4の上面4aがボール表面(接線Se)と交わる
角度θが45度以上となり、せん断力が確実にハンダボ
ール6内にかかるので、クラックの進行を確実に止める
ことができる。すなわち、ハンダボール6などの金属ボ
ールがリング状凸部4の内側に落込んだ際、ボール6は
リング状凸部4の内周側の側面(壁面)4cに当接状態
となるが、同ボール6がリング状凸部4の上面4aから
落込む深さHbが同ボール6の直径Dbの略15%以上
と深く落込むようにすると、ボール6がその直径Dbに
近い(円形)横断面でせん断力を受けるからである。し
たがって、ボール6の直径Db及びリング状凸部4の内
径やその隆起高さはボール6の表面と、リング状凸部4
の上面4aとのなす角度θが45度以上となるように設
定するとよい。なお、図9においてリング状凸部の断面
形状は略台形としたが、前例のように矩形とすることも
できる。
【0037】さて次に、この様な配線基板1ないし接続
端子7の製法について図10を参照して説明する。ま
ず、アルミナを主成分とするセラミックグリーンシート
11を成形し(図10−A参照)、その所定位置に、す
なわち各接続パッドをなす位置にタングステン等の高融
点金属からなるメタライズペースト13をパッド形状に
あわせて印刷などにより塗布する(図10−B参照)。
そして、その各パッド用のメタライズペースト13の上
面中央に、所定の高さを備えたリング状凸部用の未焼成
セラミック体14を載置し(図10−C参照)、そし
て、これらを同時(一括)焼成する。すると、セラミッ
クからなるリング状凸部が上面に隆起状に存在する接続
パッド(群)が一主面に多数存在するセラミック基板が
形成される。また、パッド用のメタライズペースト13
の上面にセラミックペーストをリング状に塗布し同時焼
成してもよい。
【0038】そして、その状態の接続パッドのうちリン
グ状凸部を除く表面に、図示はしないがNiメッキ及び
Auメッキを施すことで、ハンダ付け不能のリング状凸
部を備えた所望とする接続パッドが形成される。この
後、その接続パッドの表面に低融点ハンダ(ペースト)
17を印刷などにより塗布する(図10−D参照)。さ
らに、この上に高融点ハンダボール6を載置し、例えば
220℃に加熱して低融点ハンダ17のみを溶融させる
と、図3に示したように、各接続パッド3に同ボール6
がハンダ付けされてなる接続端子7を備えた配線基板1
となる。
【0039】上記の実施形態では、接続端子(ハンダバ
ンプ)7として高融点ハンダボール6を用い、これを低
融点ハンダ5でハンダ付けすることで形成した場合を説
明したが、金属ボールを用いる場合には高融点ハンダボ
ール6に代えてCuボールを用いてもよい。ただしCu
ボールを用いる場合にはハンダの濡れ性を高めるためそ
の表面に低融点ハンダをコーティングしておくとよい。
【0040】もっとも、本発明では、接続パッド3にこ
のような金属ボールを用いることなく、図11に示した
ように、一種類のハンダ5のみを略半球状乃至略球状に
形成したものとしておいてもよい。例えば、低融点ハン
ダ5のみをパッド3上に印刷(塗布)したあとリフロー
して接続端子7としてもよい。この場合には、接続端子
7全体が低融点ハンダ5から形成される。そして、この
場合も同図に示したようにリング状凸部4の表面(ハン
ダ不濡れ面)ではハンダ5がはじかれて空隙Gが形成さ
れ、内外周寄りのハンダ濡れ面3a,3bに跨がってハ
ンダ付けされる。なお、このような場合には、金属ボー
ルによる作用効果はないものの、クラックの発生があっ
ても、その進展は前記したように空隙Gで止まるので直
ちに断線には至らない。
【0041】上記においてはリング状凸部4の全表面4
a,4b,4cがハンダ付けされないように形成した
が、クラックの進展防止のためにはその外周側の側面4
bのみがハンダ付けされないように形成されていれば十
分であり、したがって、例えば、図12に示したよう
に、リング状凸部4の上面4a及び内周側の側面4cに
ハンダ付け可能の金属層4mを形成しておいてもよい。
この様にしておけば、同図に示したように例えば全体が
高融点ハンダ5からなるハンダバンプ7を形成すると、
ハンダ5はパッド3の内外周寄り部位のハンダ濡れ面3
a,3bとリング状凸部4の上面4a及び内周側の側面
4cの各金属層4mに付き、その外周側の側面4b側に
のみ空隙Gが形成される。すなわち接合においてリング
状凸部4の上面及び内周側の側面にもハンダが付くこと
から、その分、配線基板同士の接合強度が向上する。
【0042】なお、上記各例ではリング状凸部4の内側
のパッド面もハンダ濡れ面としたが、接合強度の低下は
招くものの、この内側の面をハンダ不濡れ面としておく
ことも可能である。金属ボールを用いない場合など、リ
ング状凸部4の内径を小さくできる場合に具体化でき
る。
【0043】また、上記においてリング状凸部4は平面
視円リング形としたが、その形はパッドの平面形状など
に応じ適宜の形とすることができる。少くとも外周側の
側面(壁面)がハンダ付け不能な表面からなるものであ
ればよく、図示はしないが平面視、四角などの多角形の
リング状とすることも可能である。ただし、リング状凸
部4の配置はパッドに同心状に設けるのが適切である。
なおリング状凸部の断面形状は上記においては矩形或い
は台形としたが、この形状に限定されるものではない。
【0044】さて次に本発明に係る別の形態例について
図13,14を参照して説明する。ただし本例のもの
は、上記例における外周寄り部位のハンダ濡れ面3aを
平面視適数(図は4箇所)のハンダ濡れ面部分13a,
13aに所定の角度間隔で分割した点のみが相違するだ
けであるから相違点のみ説明し、同一部位には同一の符
号を付し、詳細な説明を省略する。すなわち、このもの
は、外周寄り部位のハンダ濡れ面3aより内周側にリン
グ状凸部4を隆起状に形成する一方、外周寄り部位のハ
ンダ濡れ面3aが平面視4つの円弧状のハンダ濡れ面部
分13a,13aに分割されるように、リング状凸部4
の外周側の側面4bから連続して外周寄り部位のハンダ
濡れ面3aを横断する形で前記したのと同様、セラミッ
クなどからなるハンダ不濡れ材34,34を所定の厚さ
及び幅で隆起状に形成したものである。
【0045】しかして、このものにおいて図14に示し
たようにハンダボール6を低融点ハンダ5にてハンダ付
けする場合には、ハンダ5はリング状凸部4の内側のハ
ンダ濡れ面3bとその外側の四つのハンダ濡れ面部分1
3a,13aに跨がって付くが、リング状凸部4の表面
の他、そのハンダ不濡れ材34の表面(ハンダ不濡れ
面)ではじかれ、その各表面で空隙Gを形成する。
【0046】したがって、このような配線基板1とプリ
ント基板とが接続端子相互で接続され、せん断力が作用
して、外周寄り部位の一ハンダ濡れ面13aに沿ってハ
ンダ5にクラックが発生、進展する場合には、図示はし
ないがその一ハンダ濡れ面13a全体に進展して空隙G
にいたって縁切れとなりその進展がとまるから、前例の
ようにU字状に進展しないのでより断線を遅らせること
ができる。すなわち、外周寄り部位のハンダ濡れ面3a
におけるハンダの切断は、分割された一ハンダ濡れ面1
3aの数分、クラックが発生するまで切断されないから
断線を遅らせることができる。図示はしないが1種類の
ハンダでハンダバンプを形成する場合でも同様である。
【0047】なお、このように分割する場合その数は最
大8程度とするのが適切である。あまり多くすると、分
割された一ハンダ濡れ面13aが小さくなり過ぎるため
である。前記ではリング状凸部4の内側もハンダ濡れ面
3bとしたが、接合強度の低下は招くものの、この内側
の部位をハンダ不濡れ面としておくことも可能である。
【0048】本発明におけるリング状凸部は、上記の各
例では無端状に連続しているものを示したが、クラック
の進展防止作用の低下はあるものの、適所で切り欠かれ
ていてもよい。このようなリング状凸部でも、少くとも
その外周側の側面がハンダ付け不能に形成されていれ
ば、接合後にはハンダとその側面との間に空隙が形成さ
れることから、熱膨張係数の相違によるせん断力でクラ
ックが発生したとしても端子間が断線に至るような進展
が防止されるからである。
【0049】上記においては、セラミック製のパッケー
ジ用基板に本発明を具体化し、これを樹脂製のプリント
基板に搭載した場合で説明したが、本発明は樹脂製のプ
リント基板にも具体化できる。このようなプリント基板
に前例のセラミック基板を搭載、接続した場合には、両
配線基板のパッド相互間の断線がさらに有効に防止され
る。すなわち、本発明は、パッケージ基板やプリント基
板など配線基板の種類、或いはその材質にかかわらず、
熱膨張係数の異なる配線基板や変形を生ずる配線基板な
どを接合する場合に極めて効果的である。
【0050】なお、ガラス−エポキシ樹脂等からなる樹
脂製の配線基板において具体化する場合には次のような
形成手法が例示される。すなわち、図1〜4のパッド3
を樹脂製の配線基板に具体化する場合には、例えば、樹
脂基板1のパッド部位に、無電解Cuメッキや電解Cu
メッキを用いたアディティブ法によって、或いはサブト
ラクティブ法によって所定厚さの銅パターン(パッド
3)を形成し、その後、ハンダ不濡れ材として例えば感
光性エポキシ樹脂を印刷し、平面視、リング状凸部4が
形成されるように露光・現像し硬化させる。これによ
り、ハンダ濡れ性のある接続パッド(群)3にその樹脂
の厚さを高さとするハンダ濡れ性のないリング状凸部4
を有する配線基板1が形成される。
【0051】そして、こうした樹脂製の基板のパッドの
表面にNiメッキ、Auメッキをかけ、その後、そのパ
ッドに低融点ハンダペーストを印刷し、金属ボールを搭
載してリフローし、或いは共晶ハンダペーストを印刷し
てリフローすれば、上記したセラミック製の配線基板と
同様、金属ボールをハンダ付けしてなるもの或いはハン
ダバンプを備えてなる配線基板を得ることができ、それ
ぞれ上記の各形態と同様な作用ないし効果がある。
【0052】上記においては、セラミック製パッケージ
用基板又は樹脂製プリント基板にて具体化した場合を説
明したが、本発明はこのような配線基板の種類や材質の
ものに限定されるものではなく、接合される配線基板で
あれば、互いに熱膨張係数の大きく相違する各種のもの
に広く適用できる。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る請求項1記載の配線基板によれば、その各接続パ
ッドに接続端子として、ハンダバンプが形成され若しく
はハンダ付け可能の金属ボールがハンダ付けされる際、
ハンダはリング状凸部の外周側の側面ではじかれてパッ
ドの表面に接合される。そして、このような配線基板で
接合した際には、その各接続パッドでは、ハンダはリン
グ状凸部の外周側の側面ではじかれて空隙を形成してい
るから、このような状態の下で熱応力(剪断力)が作用
しても、その応力によって各パッドの上面と低融点ハン
ダとの界面近傍のハンダの外周縁にクラックは発生し難
く、またたとえクラックが発生しその面に沿って進展し
た場合でも、その進展はリング状凸部の外周側の側面に
至ってそこに存在する空隙で止まる。すなわち、本発明
においてはクラックが進展しても、それが一気に反対側
まで進展することはないから断線には至らない。このよ
うに本発明によれば断線に至るまでの時間が延長される
ので、その分接合の信頼性を高めることができる。
【0054】さらに本発明に係る配線基板は、リング状
凸部に包囲される内側の面がリング状凸部の上面より低
く形成されていることから、接続端子として金属ボール
をハンダ付けする場合には、ハンダ付け可能の金属ボー
ルがその最下端部をリング状凸部に包囲される内側(パ
ッド中央部)において該リング状凸部の上面より低位と
されて、該金属ボールの融点より低融点のハンダで前記
ハンダ濡れ面にハンダ付けされ、金属ボールが隆起する
リング状凸部の内側つまりパッド中央部に落込み、横方
向に係止する形となってハンダ付けされるから、金属ボ
ールの位置が安定するし、その落込みがある分、接合後
において横方向の力に対する耐久性を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るBGAパッケージ用基板の一実施
形態例を示す一部破断側面図及びその一接続パッドを説
明する拡大断面図。
【図2】図1の一接続パッドの拡大平面図。
【図3】図1,2の一接続パッドにハンダボールをハン
ダ付けした断面図。
【図4】接続パッドにハンダボールがハンダ付けされた
図1のBGAパッケージ用基板の概略構成側面図。
【図5】図4のBGAパッケージ用基板をプリント基板
に重ね合わせた際における両配線基板の接続端子部分の
拡大断面図。
【図6】図5においてハンダ付けした図。
【図7】図6におけるX−X断面図。
【図8】図7でクラックが発生しその進展が止まる状態
の説明用部分断面図。
【図9】一接続パッドの別の実施形態を示す断面図。
【図10】配線基板及び接続パッドの製造工程図。
【図11】図2のパッドに低融点ハンダからなるハンダ
バンプを形成した縦断面図。
【図12】リング状凸部の上面及び内周側の側面をハン
ダ付け可能にした接続パッドの拡大断面図およびそれに
ハンダバンプを形成した図。
【図13】リング状凸部の別例を示す平面図。
【図14】図13のパッドにハンダバンプを形成したY
−Y線断面図。
【図15】従来のBGA配線基板の接続端子を説明する
図。
【図16】従来のBGA配線基板をプリント基板に重ね
て接続端子を接合した状態の説明用断面図。
【図17】図16において温度変化により両配線基板の
伸縮で、ハンダにクラックが生じる状態の説明用断面
図。
【図18】図17の部分拡大図。
【符号の説明】
1 セラミック基板 2 セラミック基板の主面 3 セラミック基板の接続パッド 3a 外周寄り部位のハンダ濡れ面 3b リング状凸部に包囲される内側のハンダ濡れ面 4 リング状凸部 4a リング状凸部の上面 4b リング状凸部の外周側の側面 4c リング状凸部の内周側の側面 5 低融点ハンダ 6 ハンダボール 7 接続端子 13a 分割された一ハンダ濡れ面部分 21 プリント基板 22 プリント基板の主面 23 プリント基板の接続パッド 24 プリント基板の接続パッドのリング状凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 幸広 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の接続パッドを備えた配線基板にお
    いて、その各接続パッドは、平面視、外周寄り部位にハ
    ンダが濡れるハンダ濡れ面を備えると共に該外周寄り部
    位のハンダ濡れ面より内周側にリング状凸部を隆起状に
    備え、該リング状凸部に包囲される内側の面が該リング
    状凸部の上面より低く形成され、しかも該リング状凸部
    は少くともその外周側の側面がハンダに濡れないように
    形成されていることを特徴とする配線基板。
  2. 【請求項2】 リング状凸部に包囲される内側の面が、
    ハンダ濡れ面を形成している請求項1記載の配線基板。
  3. 【請求項3】 各接続パッドには、接続端子としてハン
    ダ付け可能の金属ボールがその最下端部をリング状凸部
    に包囲される内側において該リング状凸部の上面より低
    位とされて、該金属ボールの融点より低融点のハンダで
    ハンダ付けされている請求項1又は2記載の配線基板。
  4. 【請求項4】 各接続パッドにハンダバンプが形成され
    ている請求項1又は2記載の配線基板。
  5. 【請求項5】 リング状凸部が、平面視、略円リング状
    であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の
    配線基板。
  6. 【請求項6】 外周寄り部位のハンダ濡れ面が、平面
    視、周方向においてハンダ不濡れ面を介して適数に分割
    されていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は
    5記載の配線基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019062073A (ja) * 2017-09-26 2019-04-18 京セラ株式会社 接合構造および半導体パッケージ

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7985672B2 (en) * 2007-11-28 2011-07-26 Freescale Semiconductor, Inc. Solder ball attachment ring and method of use
JP2019062073A (ja) * 2017-09-26 2019-04-18 京セラ株式会社 接合構造および半導体パッケージ

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