JPH10303055A - 巻線機 - Google Patents

巻線機

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JPH10303055A
JPH10303055A JP9112668A JP11266897A JPH10303055A JP H10303055 A JPH10303055 A JP H10303055A JP 9112668 A JP9112668 A JP 9112668A JP 11266897 A JP11266897 A JP 11266897A JP H10303055 A JPH10303055 A JP H10303055A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】太い線材を送り出す際に1回の送り出し量を多
くしても座屈しないようにする。 【解決手段】ノズル32に向けて線材1を送り出す線材
送り出し機構2とノズル32との間には線材を案内する
可撓性のチューブ5に接続されたガイド案内板222が
設けられる。線材送り出し機構2から送り出される線材
1は線材ガイド24に挿通される。この線材ガイド24
の先端はガイド案内板222に挿入され、線材送り出し
機構2による線材1の送り出しに応じてガイド案内板2
22の入口部で線材ガイド24が移動する。線材送り出
し機構2とガイド案内板222との間での線材の座屈が
防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太い線材(たとえ
ば直径が1mm以上)あるいはからげ端子が細く曲りや
すいボビンの巻線に適した巻線機に関する。
【0002】
【従来の技術】ボビンに線材を巻線する場合、線材の巻
き始め端と巻き終わり端とをボビンのからげ端子にから
げる必要があり、からげ端子の回りでノズルを公転さ
せ、これにより線材を引張り出しながらからげ端子にか
らげている。しかしながら、たとえば直径が1mm以上
の線材は剛性が大きく、線材を引張り出しながらからげ
る際に、からげ端子に大きな横荷重が働いて折れ曲るお
それがある。
【0003】特公平4−10202号公報には、このよ
うなからげ端子の折れ曲げを防止するようにした巻線機
が開示されている。すなわち、ノズルにからげ端子の挿
入孔を穿設しておき、からげ端子をその挿入孔に挿入
し、挿入孔を回転中心としてノズルを回転して線材をか
らげ端子にからげるものである。また、特開平3−60
004号公報には、上記挿入孔に代えて、からげ端子を
ノズル側方から抱え込むようにした切り欠き溝を設け
て、同様にからげ端子を中心としてノズルを回転するこ
とにより線材をからげるようにした巻線機が開示されて
いる。
【0004】これらの巻線機によれば、ノズルを移動さ
せながら線材を引張り出しつつからげる際にからげ端子
に作用する横荷重はノズルで支持され、からげ端子に不
所望な横荷重が作用することがなく、からげ端子の折れ
曲げを防止できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公平4−10202号公報や特開平3−60004号公
報に開示されている巻線機にあっても、線材とノズルの
摩擦力によりノズルから線材を引張り出す際の張力が大
きくなることがあり、からげ端子を細くすることができ
ない。また、からげ時に限らず、太い線材をノズルから
引き出す際の張力が大きい場合には、線材の表面に傷が
付いたり、あるいはボビンの脆弱な箇所が破損するなど
して好ましくない。さらにまた、上記挿入孔や切り欠き
溝にからげ端子を挿入するときに、少しでもからげ端子
が曲っていると挿入ミスが発生する。
【0006】そのため、線材をノズルに向けて送り出す
ようにした巻線機もあるが、この場合、送る出し機構か
らノズルまでの経路に線材を案内するチューブを設ける
必要がある。ところが、1回の送り出し量を多くする
と、線材送り出し機構から送り出される線材がチューブ
へ挿入されるまでの経路で線材が座屈してしまうという
問題がある。
【0007】本発明の目的は、とくに太い線材を座屈す
ることなくノズルへ送り出すことができる巻線機を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】実施の形態の図に対応づ
けて本発明を説明する。 (1)請求項1の発明は、ノズル32から引出される線
材1をボビン51に巻き付ける巻線機に適用され、ノズ
ル32に向けて線材1を送り出す線材送り出し機構2
と、この線材送り出し機構2とノズル32との間の少な
くとも一部の経路において線材を案内する可撓性のチュ
ーブ5を含む線材案内路と、線材送り出し機構2から送
り出される線材1が一端側から先端側に挿通し、先端側
は線材案内路に挿入されて線材送り出し機構2による線
材1の送り出しに応じて線材案内路内で移動する線材ガ
イド24とを具備することにより、上記目的を達成す
る。 (2)請求項2の発明は、ボビン51のからげ端子51
aを中心としてノズル32を公転させることにより線材
1の巻き始め端や巻終り端をからげ端子51aにからげ
るようにした巻線機に適用される。そして、からげ端子
51aに線材1をからげるときに線材1からからげ端子
51aに作用する荷重を支える支え部材7と、ノズル3
2に向けて線材1を送り出す線材送り出し機構2と、こ
の線材送り出し機構2とノズル32との間の少なくとも
一部の経路において線材を案内する可撓性のチューブ5
を含む線材案内路と、線材送り出し機構2から送り出さ
れる線材1が一端側から先端側に挿通し、先端側は線材
案内路に挿入されて線材送り出し機構2による線材1の
送り出しに応じて線材案内路内で移動する線材ガイド2
4とを具備することにより、上記目的を達成する。 (3)請求項1または2の巻線機において、線材送り出
し機構2による線材1の送り出し量をノズル32の移動
量に応じて制御したり、線材送り出し機構2による線材
1の送り出し力を可変とすることもできる。
【0009】以上の課題を解決するための手段の項の説
明では、実施の形態の図に対応づけけて本発明を説明し
たが、これにより本発明が実施の形態に限定されるもの
ではない。
【0010】
【発明の実施の形態】図1〜図4により本発明による巻
線機の概略について説明する。図1において、たとえば
直径が1.0mm以上の線材1は図示しないドラムに巻
回され、図示しない経路で線材供給装置2まで導かれ、
さらにノズル装置3を経て、その先端は線材端挟持装置
4で挟持されている。線材供給装置2とノズル装置3と
の間には可撓性チューブ5が配設され、線材供給装置2
から供給される線材1は可撓性チューブ5に案内されて
移動する。
【0011】線材供給装置2は、固定クリップ装置21
と、その固定クリプ装置21に対して昇降する昇降クリ
ップ装置22と、昇降クリップ装置22の昇降装置23
とを備える。固定クリップ装置21を開き、昇降クリッ
プ装置22で線材1を挟持して下方に移動することによ
り、線材1がノズル装置3に向って供給される。その
後、固定クリップ装置21で線材1を挟持した後に昇降
クリップ装置22を開き上昇させて初期位置に復帰す
る。
【0012】昇降クリップ装置22には線材ガイド24
が一体に設けられ、図2に示すように、線材1はその線
材ガイド24内を貫通している。線材ガイド24の先端
はガイド案内板222に挿入され、昇降クリップ装置2
2の昇降にともなって線材ガイド24が昇降する際、線
材ガイド24の先端はガイド案内板222内で進退す
る。昇降クリップ装置22の1回の昇降量、すなわち、
線材1の1回の供給量は図2のSLで示される。
【0013】図1において、ノズル装置3はXYZ移動
装置6により図示するX方向、Y方向、およびZ方向の
3軸移動が可能にされている。ノズル装置3は本体31
とノズル32とを備える。ノズル32はXYZ移動装置
6によりからげ端子51aを中心として図3の円軌跡C
1に沿って公転運動し、この公転運動により線材がから
げ端子51aに巻き付けられる。なお、本明細書の公転
運動は円軌跡に沿った運動である必要はなく、ノズル3
2がからげ端子51aの周囲を回って線材を巻き付ける
運動ならばよい。ノズル32には支え部材7が回転可能
に設けられており、この支え部材7は、本体31内に設
けられた駆動装置8によりノズル32を回転軸として回
転する。支え部材7はノズル32のからげ端子回りの公
転運動に同期して、図3に示すように、ノズル32の軸
心AXを中心に自転する。
【0014】図4(a)〜(d)はノズル32の公転運
動と支え部材7の自転運動を時系列で説明する図であ
り、ボビン51は2つのからげ端子51a,51cを有
している。図4(a)はノズル32から引出された線材
の先端を線材端挟持装置4で挟持し、ノズル32をから
げ端子51aの近傍に位置決めした初期位置状態を示
し、支え部材7は図示のように斜め左上方向に向けられ
ている。この初期位置からノズル32の公転運動を開始
するとともに、支え部材7の自転も開始する。
【0015】図4(b)はノズル32が初期位置から反
時計回転方向に90度公転した時の様子を、図4(c)
は同じくノズル32が180度公転した時の様子を、図
4(d)はノズル32が同じく270度公転した時の様
子をそれぞれ示す。図4(a)から図4(d)までノズ
ル32が公転するのにしたがって線材1はからげ端子5
1aに巻付けられる。このとき、ノズル32の公転運動
により線材1はノズル32の先端から引張り出される
が、線材1がノズル32の出口から図3(b)のように
折り曲げられて引出されるので、線材1には比較的大き
な張力が発生する。そのため、からげ端子51aには、
線材巻きつけ位置に応じた方向の横荷重が作用し、から
げ端子51aにはノズル接線方向に曲げ荷重が作用す
る。
【0016】支え部材7はノズル32の公転に連動して
図4(a)の初期位置から回転し、図4(b)では初期
位置から90度自転し、図4(c)では同じく180度
自転し、図4(d)では同じく270度自転している。
その結果、線材1からからげ端子51aに作用する横荷
重の方向に常に支え部材7が位置し、横荷重は支え部材
7が受けることになり、したがってからげ端子51aの
折れ曲りが防止される。
【0017】次に線材供給装置2による線材供給動作を
説明する。線材供給装置2からノズル装置3へ線材1を
供給するには、図1および図2において上述したよう
に、固定クリップ装置21を開放し、昇降クリップ装置
22を閉じて線材1を挟持し、昇降装置23により昇降
クリップ装置22を下方に移動する。このとき、昇降ク
リップ装置22と一体の線材ガイド24の先端がガイド
案内板222に挿入されているから、線材1は線材ガイ
ド24とガイド案内板222とチューブ5内を円滑に移
動する。
【0018】線材ガイド24を用いることなく線材1を
ガイド案内板222やチューブ5に直接送り込む場合に
は、線材1とガイド案内板222との摩擦力あるいは線
材1とチューブ5との摩擦力により、ガイド案内板22
2やチューブ5の入口端部と昇降クリップ装置22の線
材把持点との間で線材1が座屈して折れ曲るおそれがあ
る。そのため、1度に線材を送り出す量を少なくせざる
を得ない。この点、図1のように、線材1がガイド案内
板222に挿入される入口部分では、線材1がガイド案
内板222と直接接触しないようにし、これにより、昇
降クリップ装置22の1回の下降動作による線材1の供
給量をより多くすることができる。
【0019】図5〜図8は線材供給装置2の具体例を示
す図である。図において、線材供給装置2はユニットジ
ョイント201でユニット支軸202を挟持することに
よりユニット支軸202に支持されている。ユニットジ
ョイント201はユニットベース203に固定され、こ
のユニットベース203に一体のベース204に固定ク
リップ装置21が設置されている。固定クリップ装置2
1は、ベース204に一体に取り付けられている取り付
け板205に設置されたクランプパッド206と、ベー
ス204に一体に取り付けられている取り付け板207
に設置されたパッドシリンダ208によりパッド206
に対して離接するクランプパッド209とからなる。取
り付け板205,207の上面にはV溝付きの一対のガ
イドローラ210が設けられている。
【0020】ベース204にはモータ212が設けら
れ、モータ出力軸のプーリ214Aはベルト213を介
してプーリ214Bと連結されている。プーリ214B
はボールねじ215と直結され、ボールねじ215はモ
ータ212により回転する。このボールねじ215は昇
降板216に設けた雌ねじと螺合し、昇降板216はモ
ータ212により昇降する。昇降板216はボールねじ
215と平行に設けられた案内ロッド223によりその
昇降が案内される。ボールねじ215と案内ロッド22
3の下端部は水平板224にそれぞれ支持されている。
【0021】昇降板216にはシリンダ取り付け板22
6を介してシリンダ217が固定され、シリンダ217
の先端には可動パッド218が設けられている。昇降板
216には固定板219が固定され、この固定板219
に固定パッド220が設置され、この固定パッド220
と可動パッド218とにより線材1が挟持される。昇降
板216にはブッシュ228が設けられ、線材1の表面
を保護する。
【0022】固定板219には線材1が挿通される線材
ガイド221(図1の線材ガイド24)の一端が取り付
けられている。この線材ガイド221の他端は、ユニッ
トベース203の水平板224に設けたガイド案内板2
22の案内孔222aに挿入されている。そしてガイド
案内板222には、案内孔222aに連通するようにチ
ューブ5の一端が固定されている。チューブ5は可撓性
あるチューブであり、線材との摩擦抵抗が少ないテフロ
ンチューブが好適である。なお、線材ガイド24をチュ
ーブ5に直接挿入してもよく、本実施の形態の案内孔2
22aはチューブ5の一部を形成するものである。
【0023】ここで、V溝付きローラ210を通って線
材供給装置に導かれる線材は、1直線上に配置されたブ
ッシュ228、線材ガイド221、案内孔222aを通
ってチューブ5に導かれる。
【0024】図9〜図12によりノズル装置3の具体例
を説明する。図9および図10において、ノズル固定板
301はXYZ移動装置6でXYZの3軸方向に移動可
能にされている。ノズル32はノズル固定板301に回
転しないように固定されている。ノズル32にはウオー
ムホイール302が外挿され、ウオームホイール302
は押え板303でノズル固定板301に回転可能に軸止
されている。ノズル固定板301にはノズル回転用モー
タ304が設置され、モータ304の回転軸に連結され
たウオーム回転軸305がノズル固定板301に沿って
延設され、その他端はノズル固定板301の端部に設け
られた軸受け板306で支持されている。ウオーム回転
軸305には図10に示すようにウオーム307が外挿
固定され、このウオーム307がウオームホイール30
2に噛合している。
【0025】ウオームホイール302にはセンサディス
ク308が一体に固定され、センサデイスク308に支
え部材309(図1の支え部材7)が一体的に設けられ
ている。センサディスク308は図11に示すような形
状に形成され、そのスリット308aに図12(a),
(b)に示すような形状の支え部材309の取り付け部
309aが挟持される。支え部材309の荷重支持部3
09bは図12(b)に示すような略T字状断面を呈
し、ノズル32とT字状荷重支持部309bとの位置関
係は図3に示すようにされる。
【0026】ノズル本体301にはフォトセンサ310
が設置され、センサディスク308の円盤308bがフ
ォトセンサ310に挿入され、その回転位置はフォトセ
ンサ310で検出される。ノズル32のXYZ移動装置
6とウオーム回転用モータ304は制御回路311で制
御される。制御回路311にはフォトセンサ310から
の信号が入力されている。
【0027】以上のように構成されたノズル装置3の動
作を図13も参照して説明する。図13に示すように、
XYZ移動装置6によりノズル固定板301を動かして
ノズル32を初期位置に位置決めする。制御回路311
はフォトセンサ310からの信号により支え部材309
の原点位置を検出し、ノズル32で線材をからげ端子に
からげ始めるまでに、支え部材309を予め設定した所
定角度の初期位置(たとえば図4(a))に位置決めす
る。そして、ノズル32をからげ端子の周囲で所定の軌
道で公転するのに同期して、支え部材309をノズル3
2の軸心を中心として自転する。支え部材309の自転
角度はノズル32の公転角度と一致するように制御回路
311で制御される。このような同期制御により、図4
により説明したように、線材1がからげ端子51aに巻
付けられる際にからげ端子に作用する横荷重を支え部材
309で支持することができ、からげ端子の折れ曲りを
防止できる。
【0028】またこのようにノズル32を公転運動する
のに同期して、線材供給装置2から線材1を適量送りだ
すのが好ましい。すなわち、ノズル32を公転するとき
ノズル32は、一端が挟持装置4で固定されている線材
1を引張り出しつつからげ端子に巻きつけようとする。
線材1はノズル32の出口近傍で図3,図13に示すよ
うに約90度折り曲げれているから、引出すときの抵抗
がかなり大きい。このため、線材1からからげ端子に作
用する横荷重も大きくなる。そこで、ノズル32の公転
により引出される線材の量を予め推定し、その引き出し
量に応じた分だけ線材供給装置2で線材1を供給するよ
うに、昇降装置23を制御することができる。
【0029】図12(b)に示したように、支え部材3
09の荷重支持部309bをT字状にしたので、ノズル
32を時計回転方向に公転して線材1’をからげる場合
には、支え部材309の初期角度位置を図3で2点鎖線
の符号7’で示すようにすればよく、したがって線材か
らげ方向が制約されることがない。なお、支え部材30
9の荷重支持部309bをT字状にしたが、図12
(c)のようにL字状にしてもよい。
【0030】また以上では、支え部材309をノズル3
2に外挿して回転可能に設けたが、ノズル32の軸心を
中心に回転するものであれば、ノズル32に設けずにノ
ズル固定板301に自転可能に設けてもよい。さらに、
支え部材7あるいは309をノズル32の半径方向側方
に突設するものとして説明したが、ノズル32の公転運
動と連動してその回転角度位置を変えることによりから
げ端子51aに作用する横荷重を支持するものであれ
ば、どのような形状でもよい。したがって、ノズル固定
板301に直接支持した支え部材でもよい。
【0031】また以上では、ノズル32で線材1をから
げ端子にからげる際、ノズル32の移動量に応じて線材
1の供給量を制御することができると説明したが、供給
量の制御に代えて送り出し力を制御するようにしてもよ
い。これは、昇降用モータ212の出力トルクを調整し
て行なうことができ、これにより、ノズルから線材1を
引出す際の張力が軽減され、からげ端子に線材1をから
げる際や線材1をからげ端子回りで配線する際に、線材
1の被膜、端子、ボビンを傷つけたり曲げることがな
い。
【0032】さらに、線材1をボビンに巻き付ける際に
巻弛むことがあるが、その場合、ボビンに制動力を付与
した上で、線材1を把持した可動クリップ装置22を昇
降装置23で上昇させて巻弛みを解消することもでき
る。
【0033】図14は線材供給装置の変形例を示す。固
定基板61と可動基板62のそれぞれに送りベルト6
3,64がそれぞれ設けられている。可動基板62はシ
リンダ65で開閉する。送りベルト63,64はそれぞ
れモータ66,67で駆動される。送りベルト63,6
4のごく近傍にはチューブ5の入口が位置する。
【0034】線材1を送り出す時は、シリンダ65を伸
長して可動側の送りベルト64を固定側の送りベルト6
3へ押し付けた上で、モータ66,67で送りベルト6
3,64を駆動して線材を送り出す。したがって、送り
出し装置のごく近傍にチューブ5を配設することができ
るので、線材1がチューブ5に挿入されるまでの経路で
座屈するのが防止される。
【0035】図15は線材供給装置のさらに他の変形例
を示す。固定基板71と可動基板72のそれぞれに送り
ローラ群73,74がそれぞれ設けられている。可動基
板72はシリンダ75で開閉する。送りローラ群73,
74はそれぞれモータ76,77で駆動される。送りロ
ーラ群73,74のごく近傍にはチューブ5の入口が位
置する。
【0036】線材1を送り出す時は、シリンダ75を伸
長して可動側の送りローラ群74を固定側の送りローラ
群73へ押し付けた上で、モータ76,77で送りロー
ラ群73,74を駆動して線材を送り出す。したがっ
て、送り出し装置のごく近傍にチューブ5を配設するこ
とができるので、線材1がチューブ5に挿入されるまで
の経路で座屈するのが防止される。
【0037】なお、図1〜図13の巻線機、図14,1
5の巻線機において、ボビンに線材を巻線する際には、
線材供給装置を開放して線材の張力をオフしておく。
【0038】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、チューブを挿
通して線材をノズルに向けて送り出す場合、チューブを
含む線材案内路入口には線材ガイドが挿入されて線材を
ガイドしながらチューブ内へ送り出すようにしたので、
送り出し力により線材が座屈して折れ曲げることがなく
なる。また、ノズルから線材を引出す際の張力が軽減さ
れ、からげ端子に線材をからげる際にからげ端子に作用
する横荷重を低減できる。請求項2の発明によれば、上
記作用効果に加えて、とくに、ノズルの側方に突設され
た支えをノズルを中心としてノズル公転運動と連動して
駆動するようにしたので、従来のようにノズルそのもの
にからげ端子挿入孔を設けたり切り欠き溝を設ける場合
のように、からげ端子をノズルの挿入孔や切り欠き溝に
挿入する手間がかかったり、ノズルの加工が煩雑になる
こともなくコスト低減に寄与する。さらにノズルが太径
になることもなく、従来よりも間隔の狭いからげ端子を
有するボビンに対しても、からげ端子を折れ曲げること
なく、ノズルを回転する機構も不要となり、構造が簡素
化される。また、線材の引出し張力が小さくできるから
支え部材を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による巻線機の概略を説明する斜視図
【図2】線材ガイド部の拡大図
【図3】(a)は支え部材とノズルとからげ端子の位置
関係を示す平面図、(b)はその正面図
【図4】ノズルをからげ端子の回りで公転するときに同
期して支え部材を自転する様子を説明する図
【図5】線材供給装置の具体例の正面図
【図6】図5の線材供給装置の左側面図
【図7】図5の線材供給装置の平面図
【図8】図6の線材供給装置のA−A線断面図
【図9】ノズル装置の具体例の正面図
【図10】図9のノズル装置のB−B線断面図
【図11】(a)は図9のセンサディスクの正面図、
(b)はその底面図
【図12】(a)は図9の支え部材の正面図、(b)は
そのC−C線断面図、(c)はC−C線断面の変形例を
示す図
【図13】図9のノズル装置で線材をからげる動作を説
明する図
【図14】線材送り出し機構の変形例を示す図
【図15】線材送り出し機構のさらに他の変形例を示す
【符号の説明】
1 線材 2 線材供給装置 3 ノズル装置 4 線材挟持装置 5 テフロンチューブ 6 ノズルXYZ移動装置 7 支え部材 8 支え自転機構(連動機構) 21 固定クリップ装置 22 方向クリップ装置 24 線材ガイド 32 ノズル 302 ウオームホイール 304 モータ 309 支え部材 311 制御回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノズルから引出される線材をボビンに巻き
    付ける巻線機において、 前記ノズルに向けて前記線材を送り出す線材送り出し機
    構と、 この線材送り出し機構と前記ノズルとの間の少なくとも
    一部の経路において前記線材を案内する可撓性のチュー
    ブを含む線材案内路と、 前記線材送り出し機構から送り出される線材が一端側か
    ら先端側に挿通し、前記先端側は前記線材案内路に挿入
    されて前記線材送り出し機構による前記線材の送り出し
    に応じて前記線材案内路内で移動する線材ガイドとを具
    備することを特徴とする巻線機。
  2. 【請求項2】ボビンのからげ端子を中心としてノズルを
    公転させることにより線材の巻き始め端や巻終り端を前
    記からげ端子にからげるようにした巻線機において、 前記からげ端子に前記線材をからげるときに前記線材か
    らからげ端子に作用する荷重を支える支え部材と、 前記ノズルに向けて前記線材を送り出す線材送り出し機
    構と、 この線材送り出し機構と前記ノズルとの間の少なくとも
    一部の経路において前記線材を案内する可撓性のチュー
    ブを含む線材案内路と、 前記線材送り出し機構から送り出される線材が一端側か
    ら先端側に挿通し、前記先端側は前記線材案内路に挿入
    されて前記線材送り出し機構による前記線材の送り出し
    に応じて前記線材案内路内で移動する線材ガイドとを具
    備することを特徴とする巻線機。
  3. 【請求項3】請求項1または2の巻線機において、前記
    線材送り出し機構による線材の送り出し量を前記ノズル
    の移動量に応じて制御することを特徴とする巻線機。
  4. 【請求項4】請求項1または2の巻線機において、前記
    線材送り出し機構による線材の送り出し力を可変とする
    ことを特徴とする巻線機。
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