JPH10301701A - 筆記データ入力装置およびそのプログラム記録媒体 - Google Patents

筆記データ入力装置およびそのプログラム記録媒体

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JPH10301701A
JPH10301701A JP12468597A JP12468597A JPH10301701A JP H10301701 A JPH10301701 A JP H10301701A JP 12468597 A JP12468597 A JP 12468597A JP 12468597 A JP12468597 A JP 12468597A JP H10301701 A JPH10301701 A JP H10301701A
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JP
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input
tablet
sheet
data
entry sheet
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JP12468597A
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Inventor
Takaharu Makino
宇晴 牧野
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Casio Computer Co Ltd
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タブレットに重ね合せられる用紙等の記入シ
ートが正規な重ね合せ位置から“ずれ”ていても、手書
き入力された座標値をそのずれ量に応じて補正すること
で、位置ずれによる文字の切り出し誤りを防止する。 【解決手段】 タブレット2に用紙が重ね合せられてい
る状態で、左用紙位置センサ5、右用紙位置センサ6は
用紙の左側角部、右側角部の位置を検出する。すると、
CPU11は各検出位置と書式データに定義されている
正規な重ね合せ位置とを比較し、正規な重ね合せ位置か
ら“ずれ”ている場合において、手書き入力時にタブレ
ット2から入力された入力座標値を補正関数を用いてそ
のずれ量に応じて補正する。これによって補正された入
力座標値を書式データとして定義されているタブレット
2上の入力域に入力された筆記データとして取り込んで
入力処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、用紙等の記入シ
ートに手書きされた情報をタブレットに入力された筆記
データとして取り込んで入力処理する筆記データ入力装
置およびそのプログラム記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、筆記データ入力装置においては、
文字記入領域が形成されている記入用紙をタブレットに
重ね合せた状態で、記入用紙の文字記入領域に筆記され
た情報を予め定義されている書式データに基づいてタブ
レット上の入力域に入力された筆記データとして取り込
んで文字認識を行うようにしている。この場合、タブレ
ット上に用紙を重ね合せた際にはタブレットと用紙との
位置決めを行うために、予め決められている用紙上のマ
ーク位置をタッチするキャリブレーション操作を行うよ
うにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、キャリブレー
ション操作時には、わずかでも誤差があると、用紙上の
文字記入領域とそれに対応するタブレット上の入力域と
の位置がずれるため、文字の切り出しを正常に行うこと
ができず、文字認識率が低下してしまう。そこで、キャ
リブレーション操作時には注意深く、精度良く行うよう
にしているが、タブレットに載置する用紙を交換する毎
に面倒なキャリブレーション操作を行わなければなら
ず、オペレータに大きな負担をかけていた。第1の発明
の課題は、タブレットに重ね合せられる用紙等の記入シ
ートが正規な重ね合せ位置から“ずれ”ていても、手書
き入力された座標値をそのずれ量に応じて補正すること
で、位置ずれによる文字の切り出し誤りを防止できるよ
うにすることである。第2の発明の課題は、タブレット
に重ね合せられる用紙等の記入シートが正規な重ね合せ
位置から“ずれ”ていても、タブレット上の入力域を定
義する書式データをそのずれ量に応じて補正すること
で、位置ずれによる文字の切り出し誤りを防止できるよ
うにすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明の手段は次の通
りである。請求項1記載の発明は、タブレット上に重ね
合せられる記入シートの手書き記入領域をタブレット上
の入力域として定義すると共に、タブレットに対する記
入シートの正規な重ね合せ位置を定義する書式データを
記憶する書式記憶手段と、タブレットに記入シートが重
ね合せられた状態で、記入シートの所定箇所の位置を検
出する位置検出手段と、この位置検出手段によって検出
された位置と前記書式データとして定義されている正規
な重ね合せ位置とを比較し、記入シートが正規な重ね合
せ位置からずれているか否かを判別する判別手段と、こ
の判別手段によって正規な重ね合せ位置からずれている
ことが判別されている場合に、手書き入力時にタブレッ
トから入力された座標値をそのずれ量に応じて補正する
座標補正手段と、この座標補正手段によって補正された
入力座標値を前記書式データとして定義されているタブ
レット上の入力域に入力された筆記データとして取り込
んで入力処理する入力処理手段とを具備するものであ
る。なお、手書き入力パターンの座標データを所定のサ
ンプリング時間毎に順次検出し、検出された各座標デー
タを手書き入力のサンプリングデータとして取り込んで
入力処理するサンプリング動作に同期して、前記位置検
出手段は前記サンプリング時間毎に位置検出を行うよう
にしてもよい。また、記入シートの角部の位置が前記重
ね合せ位置として書式データに定義されている場合に、
前記位置検出手段は記入シートの角部の位置を光学的に
検出するようにしてもよい。請求項1記載の発明におい
て、書式記憶手段にはタブレットに重ね合せられる記入
シートの手書き記入領域をタブレット上の入力域として
定義すると共に、タブレットに対する記入シートの正規
な重ね合せ位置を定義する書式データが記憶されてお
り、タブレットに記入シートが重ね合せられている状態
において、記入シートの所定箇所(例えば角部)の位置
が検出されると、この検出位置と書式データとして定義
されている正規な重ね合せ位置とが比較される。この結
果、記入シートが正規な重ね合せ位置から“ずれ”てい
る場合に、手書き入力時にタブレットから入力された座
標値はそのずれ量に応じて補正される。これによって補
正された入力座標値は、書式データとして定義されてい
るタブレット上の入力域に入力された筆記データとして
取り込まれて入力処理される。したがって、タブレット
に重ね合せられる用紙等の記入シートが正規な重ね合せ
位置から“ずれ”ていても、手書き入力された座標値を
そのずれ量に応じて補正することで、位置ずれによる文
字の切り出し誤りを防止することができる。
【0005】請求項2記載の発明は、タブレット上に重
ね合せられる記入シートの手書き記入領域をタブレット
上の入力域として定義すると共に、タブレットに対する
記入シートの正規な重ね合せ位置を定義する書式データ
を記憶する書式記憶手段と、タブレットに記入シートが
重ね合せられた状態で、記入シートの所定箇所の位置を
検出する位置検出手段と、この位置検出手段によって検
出された位置と前記書式データとして定義されている正
規な重ね合せ位置とを比較し、記入シートが正規な重ね
合せ位置からずれているか否かを判別する判別手段と、
この判別手段によって正規な重ね合せ位置からずれてい
ることが判別された場合に、前記書式データとして定義
されているタブレット上の入力域をそのずれ量に応じて
補正する補正手段と、記入シートの手書き記入領域に筆
記された情報を前記補正手段によって補正された入力域
に入力された筆記データとして取り込んで入力処理する
入力処理手段とを具備するものである。なお、手書き入
力パターンの座標データを所定のサンプリング時間毎に
順次検出し、検出された各座標データを手書き入力のサ
ンプリングデータとして取り込んで入力処理するサンプ
リング動作に同期して、前記位置検出手段は前記サンプ
リング時間毎に位置検出を行うようにしてもよい。ま
た、記入シートの角部の位置が前記重ね合せ位置として
書式データに定義されている場合に、前記位置検出手段
は記入シートの角部の位置を光学的に検出するようにし
てもよい。請求項2記載の発明において、書式記憶手段
にはタブレットに重ね合せられる記入シートの手書き記
入領域をタブレット上の入力域として定義すると共に、
タブレットに対する記入シートの正規な重ね合せ位置を
定義する書式データが記憶されており、タブレットに記
入シートが重ね合せられている状態において、記入シー
トの所定箇所(例えば角部)の位置が検出されると、こ
の検出位置と書式データとして定義されている正規な重
ね合せ位置とが比較される。この結果、記入シートが正
規な重ね合せ位置から“ずれ”ている場合に、書式デー
タとして定義されているタブレット上の入力域はそのず
れ量に応じて補正される。ここで、記入シートの手書き
記入領域に筆記された情報は、補正された入力域に入力
された筆記データとして取り込まれて入力処理される。
したがって、タブレットに重ね合せられる用紙等の記入
シートが正規な重ね合せ位置から“ずれ”ていても、タ
ブレット上の入力域を定義する書式データをそのずれ量
に応じて補正することで、位置ずれによる文字の切り出
し誤りを防止することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、図1〜図12を参照してこの発
明の第1実施形態を説明する。図1は筆記データ入力装
置の外観図で、(A)はその上面図、(B)は側面図で
ある。装置本体1はその全体が平板状の矩形を成し、そ
の上面略全域にタブレット2が取り付けられている。タ
ブレット2は平板状に形成されたもので、その上に記入
用紙を重ね合せた状態において、記入用紙を通った筆圧
に基づいてその位置座標を検出することにより筆記デー
タを入力する感圧式の座標入力装置である。ここで、記
入用紙には手書き記入欄が印刷形成されているもので、
タブレット2上に記入用紙を重ね合せたのち、クリップ
部3によって押圧固定するようにしている。クリップ部
3は装置本体1に上端部に取り付けられ、用紙の上端部
をバネの弾性力によって押圧する通常の構成となってお
り、このクリップ部3の上面部には液晶表示部4が取り
付けられていると共に、その左右両端部には用紙の左側
角部を検出する左用紙位置センサ5と、用紙の右側角部
を検出する右用紙位置センサ6が設けられている。
【0007】図2は左用紙位置センサ5、右用紙位置セ
ンサ6の構成を概念的に示したもので、左用紙位置セン
サ5、右用紙位置センサ6はレーザビームを発光する発
光素子7、固定ミラー8、偏光ミラー9、受光素子10
を有する反射型光センサである。ここで発光素子7から
照射されたレーザ光は固定ミラー8によって所定角度反
射されて偏光ミラー9に照射される。偏光ミラー9はレ
ーザ光をその振れ角に応じて拡散させるもので、この偏
光ミラー9によって拡散されたレーザ光は受光素子10
に受光されるようになっている。すなわち、偏光ミラー
9はタブレット2上の用紙をレーザ光で面的にスキャン
するためにレーザ光を面的に拡散させるもので、この拡
散範囲に対応する領域に受光素子10が設けられてい
る。
【0008】図3は記入用紙をタブレット2上に重ね合
せた際に予め決められている正規な重ね合せ位置から用
紙が“ずれ”ているか否かを検出するために、レーザ光
によって用紙の角部付近をスキャンする際の様子を示し
たもので、用紙の上下、左右の“ずれ”の他、回転方向
の“ずれ”を検出するために、少なくても2ケ所の用紙
角部(この場合、左側角部、右側角部)の位置を左用紙
位置センサ5、右用紙位置センサ6によって検出するよ
うにしている。その際、左用紙位置センサ5、右用紙位
置センサ6は用紙の角部の位置を確実に検出するために
図3(B)に示すように斜め方向にスキャンする。な
お、用紙の大きな“ずれ”は操作者が容易に気付き、即
座にその“ずれ”を直すことができるので、小さな“ず
れ”を検出できればよく、左用紙位置センサ5、右用紙
位置センサ6のスキャン範囲はそれほど広く取る必要は
ない。
【0009】図4はスキャン時のビームの移動量と受光
量との関係を示した図である。ここで、タブレット2の
表面は用紙に比べて反射率が低くなるように表面加工さ
れており、その結果、レーザ光が用紙に照射されると、
受光量は増え、タブレット2の表面に照射されると受光
量は低下する。ここで、図3(B)に示すi番目からi
−1番目のようにレーザ光がタブレット2の表面で反射
する場合には、受光量は図4(A)に示すように低い状
態で遷移するが、i番目のスキャン時に、用紙の角部に
レーザ光が照射されたときだけ受光量は大きく増加する
(図4(B)参照)。以下、i番目+1からn番目のス
キャン時には図4(C)に示すように受光量は遷移す
る。ここで、最初に受光量が所定量以上増大したピーク
を検出し、このときのスキャン番号とピークの位置から
用紙角部の位置を検出するようにしている。
【0010】図5は筆記データ入力装置の全体構成を示
したブロック図である。CPU11はRAM12内にロ
ードされている各種プログラムにしたがってこのデータ
処理装置の全体動作を制御する中央演算処理装置であ
る。記憶装置13はオペレーティングシステムや各種ア
プリケーションプログラム、データファイル、文字フォ
ントデータ等が予め格納されている記憶媒体14やその
駆動系を有している。この記憶媒体14は固定的に設け
たもの、もしくは着脱自在に装着可能なものであり、フ
ロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、RA
Mカード等の磁気的・光学的記憶媒体、半導体メモリに
よって構成されている。また、記憶媒体14内のプログ
ラムやデータは、必要に応じてCPU11の制御によ
り、RAM12にロードされる。更に、CPU11は通
信回線等を介して他の機器側から送信されて来たプログ
ラム、データを受信して記憶媒体14に格納したり、他
の機器側に設けられている記憶媒体に格納されているプ
ログラム、データを通信回線等を介して使用することも
できる。そして、CPU11にはその入出力周辺デバイ
スである液晶表示部4、入力部15が接続されていると
共に、センサ制御部16を介して左用紙位置センサ5、
右用紙位置センサ6、タブレット制御部17を介してタ
ブレット2が接続されており、入出力プログラムにした
がってCPU11はそれらの動作を制御する。なお、入
力部15はパワースイッチ等の各種スイッチである。
【0011】また、センサ制御部16は左用紙位置セン
サ5、右用紙位置センサ6の動作を制御すると共に、各
センサ出力をCPU11に与えるもので、タブレット制
御部17から出力されるタイミング信号に同期して用紙
角部の位置を検出する検出動作を実行する。すなわち、
タブレット制御部17はタブレット2上の手書き入力パ
ターンの座標データを所定のサンプリング時間毎に順次
検出し、検出された座標データを順次CPU11に与え
るサンプリング動作を実行するもので、この座標検出の
サンプリング動作に同期してサンプリング時間毎にセン
サ制御部16にタイミング信号を与える。図6はこの場
合のタイムチャートを示し、タブレット座標検出タイミ
ングに同期して用紙位置検出を指示するタイミング信号
を出力し、センサ制御部16に与える。センサ制御部1
6はタブレット制御部17からタイミング信号が入力さ
れる毎に検出動作を繰り返し実行するため、タブレット
座標検出タイミングの合間に用紙位置の“ずれ”を常時
監視することができるようになっている。
【0012】図7は記憶装置13の主要内容を示したも
ので、記憶装置13には書式ファイルFT、補正関数F
U、文字認識プログラムPG、文字認識辞書CRが格納
されており、それらは必要に応じてRAM12にロード
される。書式ファイルFTはタブレット2に重ね合せら
れる記入用紙の手書き記入欄をタブレット2上の入力域
(文字枠)として定義すると共に、タブレット2に対す
る記入用紙の正規な重ね合せ位置を定義する書式データ
を用紙毎に記憶する。ここで、タブレット2に対する記
入用紙の正規な重ね合せ位置としては、用紙の左側角部
と右側角部に対応する位置座標であり、用紙の両角部が
予め決められている上記座標位置に来るように用紙をタ
ブレット2上に重ね合せることにより書式データ内の入
力域と用紙の手書き記入欄とが正確に位置合わせされ
る。補正関数FUは用紙が正規な重ね合せ位置から“ず
れ”ている場合に、手書き入力時にタブレット2から入
力された座標値をそのずれ量に応じて補正するための計
算式であり、図9はこの場合の様子を図式化したもの
で、タブレット入力座標が検出される毎に用紙のずれ量
に応じて補正関数パラメータが計算され、このパラメー
タを用いて後述する補正関数にしたがって入力座標値を
補正し、用紙が正規な位置に重ね合せられているかのよ
うに補正された座標値をサンプリングデータとして取り
込むようにしている。文字認識プログラムPGはタブレ
ットサンプリング動作にしたがって検出された各入力座
標値(筆記イメージ)を文字認識辞書CRを参照するこ
とによって文字認識し、文字コードに変換するプログラ
ムである。
【0013】図8はRAM12の主要構成を示した図
で、RAM12にはサンプリングメモリ12−1、パラ
メータメモリ12−2、今回位置メモリ12−3、前回
位置メモリ12−4を有する構成となっている。サンプ
リングメモリ12−1はタブレットサンプリング動作に
よって手書き位置座標が検出される毎に、その位置座標
が展開されるメモリである。パラメータメモリ12−2
は補正関数FUに定義されている各種のパラメータを求
めるパラメータ計算によって得られた値を記憶保持する
ものである。今回位置メモリ12−3は用紙位置座標が
検出される更新される今回の位置座標(用紙の左側、右
側の位置座標)を記憶保持し、前回位置メモリ12−4
は前回検出された位置座標を記憶保持する。
【0014】次に、この筆記データ入力装置の動作を図
10に示すフローチャートにしたがって説明する。な
お、このフローチャートに記述されている各機能を実現
するためのプログラムは、CPU11が読み取り可能な
プログラムコードの形態で記憶媒体14に記憶されてお
り、その内容がRAM12内のワークメモリ(図示せ
ず)にロードされている。このことは後述する第2実施
形態においても同様である。図10はタブレット2上に
用紙が重ね合せられた際に実行開始されるフローチャー
トで、操作者は用紙をタブレット2上に重ね合せると共
に、その種類をスイッチ入力によって指定すると、その
種類に対応する書式データが記憶装置13から読み出さ
れてRAM12にロードされるが、このような用紙選択
操作を行ったのち、用紙をセットしたことをスイッチ入
力によって指示する。すると、CPU11は補正関数パ
ラメータを初期値に設定する(ステップS1)。
【0015】ここで、補正関数パラメータを図11を参
照して説明しておく。図11は正規な位置に用紙を重ね
合せた状態に対して用紙がその位置から“ずれ”て重ね
合せられた状態を示し、用紙を正規な位置に置いたとき
の左側角部の位置をN1とし、その座標を(x1、y
1)とすると共に、用紙が“ずれ”たときの左側角部の
位置をN1′とし、その座標を(x1′、y1′)とす
る。また、正規な右側角部の位置をN2とし、その座標
を(x2、y2)とすると共に、“ずれ”たときの右側
角部の位置をN2′とし、その座標を(x2′、y
2′)とする。更に、用紙を正規な位置に置いたとき用
紙上の任意の1点をPとし、その座標を(xP、yP)と
すると共に、“ずれ”たときの点Pの位置をP′、その
座標を(xP′、yP′)とする。そして、他の補正関数
パラメータは次のように定義されている。 DP:点PのN1からの距離 θP:線分(N1−P)のX軸に対する角度 Δθ:用紙がずれた時の用紙の回転角 DP′:点P′のN1′からの距離(DPに等しい) θP′:線分(N1′−P′)のX軸に対する角度
【0016】このような補正関数パラメータのうちステ
ップS1では用紙が“ずれ”たときに対応する各種パラ
メータN1′(x1′、y1′)、N2′(x2′、y
2′)を正規な位置座標として初期設定すると共に、用
紙が“ずれ”たときの用紙の回転角Δθを“0”に初期
化する。そして、センサ制御部16を介して左用紙位置
センサ5、右用紙位置センサ6を動作させ、用紙角部の
位置を検出する(ステップS2)。この場合、用紙の左
側および右側角部の位置座標が検出されるので、この検
出位置と書式データとして定義されている正規な重ね合
せ位置(設定値)とを比較し、両者の間に座標差がある
か否かにより用紙が正規な位置より“ずれ”ているか否
かを判別する(ステップS3)。ここで、用紙が“ず
れ”ていることが検出されると、そのずれ量に応じて補
正関数パラメータを算出する処理に移る(ステップS
4)。ここで、用紙の左側角部、右側角部の位置N
1′、N2′は検出された位置座標となるが、用紙が
“ずれ”たときの用紙の回転角を示すパラメータΔθは
図12に示す式にしたがって求められ、サンプリングメ
モリ12−1にセットされる。そして、用紙の左側角
部、右側角部の座標位置N1(x1′、y1′)、N2
(x2′、y2′)が今回位置メモリ12−3にセット
される(ステップS5)。
【0017】このようにイニシャライズ処理が終ると、
CPU11はタブレットサンプリング動作を開始させる
と共に(ステップS6)、これに同期してタブレット制
御部17からのタイミング信号にしたがってセンサ制御
部16は用紙位置検出動作を行う(ステップS7)。そ
して、今回位置メモリ12−3の内容を前回位置メモリ
12−4に転送すると共に(ステップS8)、今回位置
メモリ12−3に検出位置座標を書き込んでその内容を
更新し(ステップS9)、今回位置メモリ12−3と前
回位置メモリ12−4の内容とを比較する(ステップS
10)。ここで、両者に位置の差が有れば、ステップS
4と同様に補正関数パラメータを算出し、パラメータメ
モリ12−2の内容を変更する(ステップS11)。そ
して、ステップS12に進み、タブレットサンプリング
動作中において、手書き入力されることによってその位
置座標が検出されたかを調べ、タブレット入力座標値が
検出されなければ、ステップS18に進み、書き込み終
了がスイッチ入力によって指示されるまで、ステップS
6に戻り、タブレットサンプリング動作を継続する。
【0018】ここで、タブレット入力座標が検出される
と、ステップS13に進み、補正関数パラメータを算出
する処理が行われる。この場合、パラメータ(x1′、
y1′)、(x2′、y2′)、Δθは上述のように用
紙の“ずれ”が検出される毎に算出されて更新される
が、ステップS13でのパラメータ計算は点P′からN
1′までの距離パラメータDP′と、線分P′−N1′
のX軸に対する角度パラメータQP′を図12に示す式
にしたがって算出し、パラメータメモリ12−2にセッ
トする。そして、このパラメータメモリ12−2内の各
種パラメータを読み出し、補正関数FUを用いて入力座
標値を補正する(ステップS14)。この場合、用紙が
“ずれ”ているときの用紙上の1点P′に対応する入力
座標値(xP′、yP′)が用紙を正規な位置に置いたと
きの用紙上の1点Pに対応する座標値(xP、yP)に補
正されると共に、補正された入力座標値はサンプリング
メモリ12−1に格納される(ステップS15)。そし
て、1文字の区切りかを時間的、距離的な間隔に基づい
て調べ(ステップS16)、1文字の区切りでなけれ
ば、ステップS18に進み、上述の動作が繰り返される
が、1文字の区切りであれば、サンプリングメモリ12
−1内の座標データ群に基づいて文字認識処理を行う
(ステップs18)。このような動作は書き込み終了が
指示されるまで繰り返される。
【0019】以上のようにこの第1実施形態において
は、タブレット2に用紙が重ね合せられている状態にお
いて、用紙の左側角部および右側角部の位置をそれぞれ
検出すると共に、この各検出位置と書式データとして定
義されている正規な重ね合せ位置とを比較し、その結
果、用紙がタブレット2上の正規な重ね合せ位置から
“ずれ”ている場合にはそのずれ量に応じて補正関数の
パラメータを算出しておく。そして、手書き入力時にお
いて、入力座標値を補正関数を用いて補正するようにし
たから、補正された入力座標値は書式データとして定義
されているタブレット2上の入力域に入力された筆記デ
ータとして取り込まれて文字認識される。つまり、用紙
が“ずれ”ていても正規な位置にあるものとして文字認
識することができる。この場合、タブレットの座標サン
プリング動作に同期して用紙の角部を検出し、その結
果、位置ずれがあればその都度、ずれ量に応じて入力座
標値を補正するようにしたから、全ての入力座標値を正
しく補正することができる。この場合、用紙をセットし
たときの位置ずれの他に、手書き入力中に用紙が“ず
れ”てしまってもそれに対処することができる。
【0020】(第2実施形態)以下、図13〜図15を
参照してこの発明の第2実施形態を説明する。なお、上
述した第1実施形態においては、用紙が正規な重ね合せ
位置から“ずれ”ている場合に、タブレット2からの入
力座標値をそのずれ量に応じて補正するようにしたが、
この第2実施形態においては、書式データをそのずれ量
に応じて補正するようにしたものである。なお、この第
2実施形態においても基本的に図5と同様の構成となっ
ているため、図5を併用して説明する。図13はこの第
2実施形態における動作概要を示したフローチャートで
ある。先ず、補正関数パラメータを上述した第1実施形
態と同様に初期化しておく(ステップS101)。すな
わち、図14に示すパラメータN1′(x1′、y
1′)、N2′(x2′、y2′)を正規な位置座標と
して初期設定すると共に、用紙の回転角Δθを“0”に
初期化する。ここで、図14において、用紙を正規な位
置に置いたときの用紙上の任意の1点をFとし、その座
標を(xf、yf)とすると共に、“ずれ”たときの点F
の位置をF′、その座標を(xf′、yf′)とする。ま
たその他の補正関数パラメータは次のように定義されて
いる。 Df:点FのN1からの距離 θf:線分(N1−F)のX軸に対する角度 Δθ:用紙がずれた時の用紙の回転角 Df′:点F′のN1′からの距離(Dfに等しい) θf′:線分(N1′−F′)のX軸に対する角度
【0021】そして、用紙の左側・右側角部の位置N
1′、N2′を左用紙位置センサ5、右用紙位置センサ
6によって検出し(ステップS102)、この検出位置
と正規な重ね合せ位置とを比較し(ステップS10
3)、用紙が“ずれ”ていることが検出されると、その
ずれ量に応じて補正関数パラメータを図15の式に基づ
いて算出する処理に移る(ステップS104)。そし
て、用紙の手書き記入欄に対応するタブレット上の入力
域を示す座標値(書式データ)を図15に示す補正関数
を用いて補正する(ステップS105)。更に、今回の
検出位置を今回位置メモリ12−3にセットしておく
(ステップS106)。そして、タブレットサンプリン
グ動作を開始させると共に(ステップS107)、これ
に同期してタブレット制御部17からのタイミング信号
にしたがってセンサ制御部16は用紙位置検出動作を行
う(ステップS108)。次に、今回位置メモリ12−
3の内容を前回位置メモリ12−4に転送すると共に
(ステップS109)、今回位置メモリ12−3に検出
位置座標を書き込んでその内容を更新し(ステップS1
10)、今回位置メモリ12−3と前回位置メモリ12
−4の内容を比較する(ステップS111)。ここで、
両者に位置の差があれば補正関数パラメータを算出、変
更し(ステップS112)、書式データを図15に示す
補正関数を用いて補正する(ステップS113)。この
ような動作はステップS114で書き込み終了が検出さ
れるまでタブレットサンプリング動作毎に行われる。
【0022】以上のようにこの第2実施形態において
は、用紙が正規な重ね合せ位置から“ずれ”ている場合
には、そのずれ量に応じて書式データを補正関数を用い
て補正するようにしたから、用紙が“ずれ”ていても正
規な位置にあるものとして文字認識することができる。
また、第1実施形態と同様にタブレットサンプリング動
作に同期して用紙位置を検出するようにしたから、手書
き入力中における用紙のずれにも対処することができ
る。
【0023】なお、第1および第2実施形態において
は、用紙の左右角部の位置を検出するようにしたが、そ
の検出位置は任意であり、例えば、左上角部、右下角部
のような対角2点を検出するようにしてもよい。また、
用紙上の所定位置に形成されたマーク位置を検出するよ
うにしてもよい。また、各実施形態においては、光学的
センサーによって用紙位置を検出するようにしたが、機
械的センサーを用いてもよい。また、光学的センサーを
透明タブレットの下側に取り付けたものであってもよ
い。また、用紙をタブレットの上に重ね合せるようにし
たが、透明タブレットを用いればタブレットの下側に用
紙を重ね合せるようにしてもよい。
【0024】
【発明の効果】第1の発明によれば、タブレットに重ね
合せられる用紙等の記入シートが正規な重ね合せ位置か
ら“ずれ”ていても、手書き入力された座標値をそのず
れ量に応じて補正することで、位置ずれによる文字の切
り出し誤りを防止することができる。また、第2の発明
によれば、タブレットに重ね合せられる用紙等の記入シ
ートが正規な重ね合せ位置から“ずれ”ていても、タブ
レット上の入力域を定義する書式データをそのずれ量に
応じて補正することで、位置ずれによる文字の切り出し
誤りを防止することができる。したがって、タブレット
と記入シートを重ね合せてその位置決めを行うキャリブ
レーション操作が不要となり、また、文字認識率の低下
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】筆記データ入力装置の外観図で、(A)はその
上面図、(B)は側面図。
【図2】左用紙位置センサ5、右用紙位置センサ6の構
成を概念的に示した図。
【図3】(A)、(B)は用紙をタブレット2上に重ね
合せた際に、正規な重ね合せ位置から用紙が“ずれ”て
いるか否かを検出するために、レーザ光によって用紙の
角部付近をスキャンする際の様子を示した図。
【図4】スキャン時のビームの移動量と受光量との関係
を示した図。
【図5】筆記データ入力装置の全体構成を示したブロッ
ク図。
【図6】用紙位置検出タイミングはタブレット座標検出
タイミングに同期して実行されることを示したタイムチ
ャート。
【図7】記憶装置13の主要内容を示した図。
【図8】RAM12の主要構成を示した図。
【図9】タブレット入力座標値が検出される毎に、用紙
のずれ量に応じて補正関数パラメータが計算され、この
パラメータを用いた補正関数によって入力座標値が補正
されることを示した図。
【図10】筆記データ入力装置の動作を説明するための
フローチャート。
【図11】補正関数パラメータを説明するための図。
【図12】パラメータ計算式と補正関数を示した図。
【図13】第2実施形態における筆記データ入力装置の
動作を説明するためのフローチャート。
【図14】第2実施形態における補正関数パラメータを
説明するための図。
【図15】第2実施形態におけるパラメータ計算式と補
正関数を示した図。
【符号の説明】
1 装置本体 2 タブレット 5 左用紙位置センサ 6 右用紙位置センサ 7 発光素子 8 固定ミラー 9 偏光ミラー 10 受光素子 11 CPU 12 RAM 13 記憶装置 14 記憶媒体 16 センサ制御部 17 タブレット制御部 FT 書式ファイル FU 補正関数

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タブレット上に重ね合せられる記入シート
    の手書き記入領域をタブレット上の入力域として定義す
    ると共に、タブレットに対する記入シートの正規な重ね
    合せ位置を定義する書式データを記憶する書式記憶手段
    と、 タブレットに記入シートが重ね合せられた状態で、記入
    シートの所定箇所の位置を検出する位置検出手段と、 この位置検出手段によって検出された位置と前記書式デ
    ータとして定義されている正規な重ね合せ位置とを比較
    し、記入シートが正規な重ね合せ位置からずれているか
    否かを判別する判別手段と、 この判別手段によって正規な重ね合せ位置からずれてい
    ることが判別されている場合に、手書き入力時にタブレ
    ットから入力された座標値をそのずれ量に応じて補正す
    る座標補正手段と、 この座標補正手段によって補正された入力座標値を前記
    書式データとして定義されているタブレット上の入力域
    に入力された筆記データとして取り込んで入力処理する
    入力処理手段とを具備したことを特徴とする筆記データ
    入力装置。
  2. 【請求項2】タブレット上に重ね合せられる記入シート
    の手書き記入領域をタブレット上の入力域として定義す
    ると共に、タブレットに対する記入シートの正規な重ね
    合せ位置を定義する書式データを記憶する書式記憶手段
    と、 タブレットに記入シートが重ね合せられた状態で、記入
    シートの所定箇所の位置を検出する位置検出手段と、 この位置検出手段によって検出された位置と前記書式デ
    ータとして定義されている正規な重ね合せ位置とを比較
    し、記入シートが正規な重ね合せ位置からずれているか
    否かを判別する判別手段と、 この判別手段によって正規な重ね合せ位置からずれてい
    ることが判別された場合に、前記書式データとして定義
    されているタブレット上の入力域をそのずれ量に応じて
    補正する補正手段と、記入シートの手書き記入領域に筆
    記された情報を前記補正手段によって補正された入力域
    に入力された筆記データとして取り込んで入力処理する
    入力処理手段とを具備したことを特徴とする筆記データ
    入力装置。
  3. 【請求項3】手書き入力パターンの座標データを所定の
    サンプリング時間毎に順次検出し、検出された各座標デ
    ータを手書き入力のサンプリングデータとして取り込ん
    で入力処理するサンプリング動作に同期して、前記位置
    検出手段は前記サンプリング時間毎に位置検出を行うよ
    うにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記
    載の筆記データ入力装置。
  4. 【請求項4】記入シートの角部の位置が前記重ね合せ位
    置として書式データに定義されている場合に、前記位置
    検出手段は記入シートの角部の位置を光学的に検出する
    ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2
    記載の筆記データ入力装置。
  5. 【請求項5】コンピュータに対して、 タブレットに記入シートが重ね合せられた状態で、記入
    シートの所定箇所の位置が検出されると、この検出位置
    と書式データとして定義されている正規な重ね合せ位置
    とを比較し、記入シートが正規な重ね合せ位置からずれ
    ているか否かを判別する機能と、 正規な重ね合せ位置からずれていることが判別されてい
    る場合に、手書き入力時にタブレットから入力された座
    標値をそのずれ量に応じて補正する機能と、 補正された入力座標値を前記書式データとして定義され
    ているタブレット上の入力域に入力された筆記データと
    して取り込んで入力処理する機能を実現させるためのプ
    ログラムを記録した記録媒体。
  6. 【請求項6】コンピュータに対して、 タブレットに記入シートが重ね合せられた状態で、記入
    シートの所定箇所の位置が検出されると、この検出位置
    と書式データとして定義されている正規な重ね合せ位置
    とを比較し、記入シートが正規な重ね合せ位置からずれ
    ているか否かを判別する機能と、 正規な重ね合せ位置からずれていることが判別された場
    合に、前記書式データとして定義されているタブレット
    上の入力域をそのずれ量に応じて補正する機能と、記入
    シートの手書き記入領域に筆記された情報を前記補正さ
    れた入力域に入力された筆記データとして取り込んで入
    力処理する機能を実現させるためのプログラムを記録し
    た記録媒体。
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