JPH0844822A - 文字認識装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 読み取り方向に対して傾斜角度を有する画像
データでも正確に文字の認識ができる文字認識装置を提
供することを目的とする。 【構成】 画像読み取り部１と、画像読み取り部１に読
み取られた画像データから所定の幅、高さ及び罫線の交
点を有する表領域を検出する表領域検出部５と、表領域
検出部５で検出された表領域の罫線の傾斜角度から画像
データの傾斜角度を計測する傾き計測部６と、傾き計測
部６により計測された傾斜角度だけ画像データを画像デ
ータが読み取り方向に対して正立するように回転させる
傾き補正部７と、文字切り出し部２と、文字認識部３
と、認識結果出力部４と、を備えた構成を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はコンピュータ等の入力機
器として用いられ、活字、ドット文字、手書き文字パタ
ーン等からなる画像データの各文字をＪＩＳコードなど
の認識結果に変換し、表画像は罫線データに変換する文
字認識装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、文書等の文字情報を含む画像デー
タをコンピュータ等の情報処理装置で処理することが多
くなった。その為には画像データで表されている文字情
報をＪＩＳコード等のコード情報（文字認識装置では認
識結果と呼んでいる）に変換したり、表画像は罫線デー
タに変換して処理する必要がある。

【０００３】以下に従来の文字認識装置について説明す
る。図９は従来の文字認識装置の構成を示す構成ブロッ
ク図である。図９において、１は文字を含む画像データ
を読み込む画像読み取り部、２は画像データを一文字毎
に切り出す文字切り出し部、３は文字切り出し部２で切
り出した画像データを認識結果に変換する文字認識部、
４は文字認識部３により認識された認識結果を出力する
認識結果出力部である。

【０００４】以上のように構成された文字認識装置につ
いて、以下その動作を説明する。まず、文字を含む画像
データをイメージスキャナー等の画像読み取り部１にて
読み取る。次に、文字切り出し部２において画像読み取
り部１にて読み取った画像データの黒画素領域の外接矩
形を一つの文字と認識する。次に、文字認識部３におい
て文字切り出し部２において切り出した文字領域と認識
辞書に格納されている文字パターンとを照合して認識結
果を得る。次に、文字認識部３において照合された認識
結果を認識結果出力部４に出力する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の文字認識装置は、画像データが読み取り方向に対して
正立していないと正確な文字の認識ができないという問
題点を有していた。画像データが読み取り方向に対して
正立していない場合は、画像データの読み取りを再度実
行しなけらばならないので、画像データの読み取りに手
間がかかり、読み取りに要する時間も長く必要であると
いう問題点を有していた。また画像データの再読み取り
ができない画像データでは文字の認識が全くできないと
いう問題点を有していた。

【０００６】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、傾斜角度を有する画像データでも正確に文字の認識
ができる文字認識装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項１に記載の文字認識装置は、画像デー
タを読み取る画像読み取り部と、画像読み取り部に読み
取られた画像データから所定の幅、高さ及び罫線の交点
を有する表領域を検出する表領域検出部と、表領域検出
部で検出された表領域の罫線の傾斜角度から画像データ
の傾斜角度を計測する傾き計測部と、傾き計測部により
計測された傾斜角度だけ画像データを画像データが読み
取り方向に対して正立するように回転させる傾き補正部
と、傾き補正部により補正された画像データを一文字毎
の画像データに切り出す文字切り出し部と、文字切り出
し部により切り出された画像データを認識結果に変換す
る文字認識部と、文字認識部により認識された認識結果
を出力する認識結果出力部と、を備えた構成を有してい
る。

【０００８】

【作用】この構成によって、表領域検出部が画像読み取
り部に読み取られた画像データから所定の幅、高さ及び
罫線の交点を有する表領域を検出し、傾き計測部が表領
域検出部で検出された表領域の罫線の角度から画像デー
タの傾き角度を計測し、傾き補正部が傾き計測部により
計測された傾斜角度だけ画像データを画像データが読み
取り方向に対して正立するように回転させるので、傾斜
角度を有する画像データを装置が自動的に読み取り方向
に対して正立させることができる。従って、画像データ
が傾いていることから生じる文字の認識結果のエラーを
防止することができ、正確で信頼性の高い文字の認識を
行うことができる。

【０００９】

【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。

【００１０】（実施例１）図１は本発明の一実施例にお
ける文字認識装置の構成を示す機能ブロック図である。

【００１１】図１において、１は画像読み取り部、２は
文字切り出し部、３は文字認識部、４は認識結果出力部
である。これらは従来例と同様のものであり、同一の符
号を付けて説明を省略する。

【００１２】５は画像読み取り部１に読み取られた画像
データから所定の幅、高さ及び罫線の交点を有する表領
域を検出する表領域検出部、６は表領域検出部５で検出
された表領域の罫線の角度から画像データの傾斜角度を
計測する傾き計測部、７は傾き計測部６により計測され
た傾斜角度だけ画像データを画像データが読み取り方向
に対して正立するように回転させる傾き補正部である。

【００１３】以上のように構成された文字認識装置につ
いて、以下図面を用いてその動作を説明する。図２は本
発明の一実施例における文字認識装置の動作を示すフロ
ーチャートである。はじめに、画像読み取り部１で文字
を含む画像データを読み取る（Ｓ１）。次に、画像読み
取り部１で読み取られた画像データの表領域を検出する
（Ｓ２）。次に、表領域検出部５で検出された表領域が
存在するかどうかを判断する（Ｓ３）。Ｎｏである場合
はＳ７にジャンプする。Ｙｅｓである場合は表領域検出
部５で検出された表領域の傾斜角度を計測する（Ｓ
４）。次に、表領域検出部５で検出された表領域の傾斜
角度が文字認識する上での許容値以下であるかどうかを
判断する（Ｓ５）。Ｙｅｓである場合はＳ７にジャンプ
する。Ｎｏである場合は傾き計測部６により計測された
傾斜角度だけ画像データを画像データが読み取り方向に
対して正立するように回転させる（Ｓ６）。次に、画像
データを一文字毎に切り出す（Ｓ７）。次に、文字切り
出し部２で切り出された各文字と認識辞書に格納された
文字パターンとを照合して認識結果を得る（Ｓ８）。次
に、文字認識部３で得られた認識結果を出力する。

【００１４】次に、表領域検出部５の動作について、図
面を用いて説明する。図３は本発明の一実施例における
文字認識装置の表領域検出部５の動作を示すフローチャ
ートである。はじめに、画像データの黒画素領域の外接
矩形を求め、各外接矩形に番号を付ける（Ｓ２−１）。
次に、変数ｎｕｍを初期値−１とする（Ｓ２−２）。次
に、ｎｕｍに１を加える（Ｓ２−３）。次に、ｎｕｍが
Ｓ２−１で求めた外接矩形の総数より小さいかまたは同
じであるかどうかを判断する（Ｓ２−４）。Ｎｏである
場合は表領域がない（表領域の番号ｒｃ＝−１）と判定
した（Ｓ２−５）後に終了する。Ｙｅｓである場合はｎ
ｕｍ番目の外接矩形の幅が表領域と認定された所定の幅
（ＴＡＢＬＥ＿ＷＩＤＴＨ）より大きいか判断する（Ｓ
２−６）。Ｎｏである場合はＳ２−３を実行する。Ｙｅ
ｓである場合はｎｕｍ番目の外接矩形の高さが表領域と
認定された所定の高さ（ＴＡＢＬＥ＿ＨＩＧＨＴ）より
高いか判断する（Ｓ２−７）。Ｎｏである場合はＳ２−
３を実行する。Ｙｅｓである場合はｎｕｍ番目の外接矩
形内に２か所以上の交点があるかどうかを判断する（Ｓ
２−８）。Ｎｏである場合はＳ２−３を実行する。Ｙｅ
ｓである場合はｎｕｍ番目の外接矩形が表領域（表領域
の番号ｒｃ＝ｎｕｍ）であると判定した後に終了する。

【００１５】次に、傾き計測部６の動作について、図面
を用いて説明する。図４は本発明の一実施例における文
字認識装置の傾き計測部６の動作を示すフローチャート
である。はじめに、表領域検出部５において検出された
表領域の水平方向の罫線の始点（ｘ₁ ，ｙ₁ ）と終点
（ｘ₂ ，ｙ₂ ）を求める（Ｓ４−１）。次に、罫線の傾
斜角度θを下式により求めた（Ｓ４−２）後に終了す
る。

【００１６】 θ＝ｔａｎ^-1（（ｙ₂ −ｙ₁ ）／（ｘ₂ −ｘ₁ ）） 次に、表領域検出部５の動作及び傾き計測部６の動作に
ついて、具体例を用いて説明する。図５は本発明の一実
施例における傾斜角度を有する画像データの例を示す図
であり、図６は本発明の一実施例における画像データの
例の各文字の外接矩形を求めた図であり、図７は本発明
の一実施例におけるｎｕｍ３５の外接矩形の交点を示す
図であり、図８は本発明の一実施例における画像データ
の例の傾斜角度を求めた図である。図５及び図６に示す
ように傾斜角度を有する画像データの黒画素領域を一文
字と見なしてｎｕｍ０〜３５までの外接矩形を求めた。
ｎｕｍ０〜３４までは表領域と認定される所定の外接矩
形の幅を持っていないので、表領域とは判定されない。
図７に示すように、ｎｕｍ３５は表領域と認定される所
定の外接矩形の幅及び高さを有していると同時に、外接
矩形内に交点を３か所有しているので表領域と判定され
る。また図８に示すように、ｎｕｍ３５の表領域の最下
罫線の始点（ｘ₁ ，ｙ₁ ）及び終点（ｘ₂ ，ｙ₂ ）の座
標を求め、この罫線の傾斜角度θを求める。

【００１７】以上のように本実施例によれば、画像読み
取り部１に読み取られた画像データから所定の幅、高さ
及び罫線の交点を有する表領域を検出する表領域検出部
５と、表領域検出部５で検出された表領域の罫線の角度
から画像データの傾斜角度を計測する傾き計測部６と、
傾き計測部６により計測された傾斜角度だけ画像データ
を画像データが読み取り方向に対して正立するように回
転させる傾き補正部７と、を設けることにより、画像デ
ータの傾斜角度を装置が自動的に修正することができ
る。従って、画像データの読み取りに手間がかからない
ので、迅速に画像データの読み取りができる。また傾斜
角度を有する画像データで読み取りの修正が不可能な画
像データであっても、正確に文字の認識を行うことがで
きる。

【００１８】

【発明の効果】以上のように本発明は、画像読み取り部
に読み取られた画像データから所定の幅、高さ及び罫線
の交点を有する表領域を検出する表領域検出部と、表領
域検出部で検出された表領域の罫線の角度から画像デー
タの傾斜角度を計測する傾き計測部と、傾き計測部によ
り計測された傾斜角度だけ画像データを画像データが読
み取り方向に対して正立するように回転させる傾き補正
部と、を設けることにより、傾斜角度を有する画像デー
タでも文字認識装置が自動的に正確に傾斜角度を修正
し、画像データを読み取り方向に対して正立させること
ができる。従って使用者が読み込まれた画像データが読
み取り方向に対して正立するように画像読み込みをする
必要がなく、操作を簡便に行うことができる。また再読
み込みのできない画像データでも正確に信頼性高く文字
の認識をすることができる優れた文字認識装置を実現で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における文字認識装置の構成
を示す機能ブロック図

【図２】本発明の一実施例における文字認識装置の動作
を示すフローチャート

【図３】本発明の一実施例における文字認識装置の表領
域検出部５の動作を示すフローチャート

【図４】本発明の一実施例における文字認識装置の傾き
計測部６の動作を示すフローチャート

【図５】本発明の一実施例における傾斜角度を有する画
像データの例を示す図

【図６】本発明の一実施例における画像データの例の各
文字の外接矩形を求めた図

【図７】本発明の一実施例におけるｎｕｍ３５の外接矩
形の交点を示す図

【図８】本発明の一実施例における画像データの例の傾
斜角度を求めた図

【図９】従来の文字認識装置の構成を示す構成ブロック
図

【符号の説明】

１ 画像読み取り部 ２ 文字切り出し部 ３ 文字認識部 ４ 認識結果出力部 ５ 表領域検出部 ６ 傾き計測部 ７ 傾き補正部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】画像データを読み取る画像読み取り部と、
   前記画像読み取り部に読み取られた前記画像データから
   所定の幅、高さ及び罫線の交点を有する表領域を検出す
   る表領域検出部と、前記表領域検出部で検出された前記
   表領域の罫線の傾斜角度から前記画像データの傾斜角度
   を計測する傾き計測部と、前記傾き計測部により計測さ
   れた前記傾斜角度だけ前記画像データを前記画像データ
   が読み取り方向に対して正立するように回転させる傾き
   補正部と、前記傾き補正部により補正された画像データ
   を一文字毎の画像データに切り出す文字切り出し部と、
   前記文字切り出し部により切り出された前記画像データ
   を認識結果に変換する文字認識部と、前記文字認識部に
   より認識された前記認識結果を出力する認識結果出力部
   と、を備えたことを特徴とする文字認識装置。