JPH10301614A - 数値制御装置 - Google Patents

数値制御装置

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JPH10301614A
JPH10301614A JP12286497A JP12286497A JPH10301614A JP H10301614 A JPH10301614 A JP H10301614A JP 12286497 A JP12286497 A JP 12286497A JP 12286497 A JP12286497 A JP 12286497A JP H10301614 A JPH10301614 A JP H10301614A
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JP
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movement
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data table
binary data
binary
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JP12286497A
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English (en)
Inventor
Kentaro Fujibayashi
謙太郎 藤林
Yorikazu Fukui
順和 福井
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Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイナリ運転において正逆両方向に精密かつ
高速な動作制御を行うことのできる数値制御装置を提供
すること。 【解決手段】 正方向動作を行うときの遅れを考慮した
バイナリデータを時系列で記憶した正方向動作用テーブ
ルF1と、逆方向動作を行うときの遅れを考慮したバイ
ナリデータを時系列で記憶した逆方向動作用テーブルF
2をメモリ13記憶させる。正方向動作のときにはテー
ブルF1からバイナリデータai およびai+1 を読み込
んで移動指令を求めて出力する一方、逆方向動作のとき
にはテーブルF2からバイナリデータbi およびbi-1
を読み込んで移動指令を求めて出力し、正方向動作時お
よび逆方向動作時の各々に対して最適なバイナリ制御を
行うことにより、正方向動作時の経路と逆方向動作時の
経路とを一致させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、数値制御装置の改
良、特に、バイナリ運転を実施する数値制御装置の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】数値制御装置によって精密かつ高速な制
御を行う場合、例えば、サーボモータ等のモータ軸の送
り動作によってカム動作を再現するような場合、前処理
を行ってからパルス分配を実施する通常の処理では、実
行処理が速く前処理に割り当てられた時間が不足して十
分な処理を実施できなくなる場合がある。
【0003】このような場合は、位置制御に関するバイ
ナリデータを予め求めてデータテーブルに格納してお
き、実際に機械を駆動制御する段階では、前処理を行わ
ずにデータテーブルから直接バイナリデータを読みだし
て移動指令を出力する所謂バイナリ運転を行うようにし
ている。
【0004】このようなバイナリデータを加減速やサー
ボ系の遅れ、更には駆動系の構成要素の捩じれやバック
ラッシ等を初めとする機械系のロストモーション等を考
慮して正方向運転用として作成した場合、この正方向運
転用のバイナリデータを逆読みして反転方向運転用とし
て使用すると、前述した遅れやロストモーション等の影
響で、反転時に正しい経路をとることが難しくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
従来技術の欠点を解消し、バイナリ運転において正逆両
方向に精密かつ高速な動作制御を行うことのできる数値
制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、正方向動作を
行うためのバイナリデータを時系列で順番に記憶した正
方向動作用データテーブルと、前記正方向動作の経路に
逆行する逆方向動作を行うためのバイナリデータを時系
列で順番に記憶した逆方向動作用データテーブルとを記
憶するメモリを備え、正方向動作のときには前記正方向
動作用データテーブルから前記所定周期毎にバイナリデ
ータを順番に読み込んで移動指令を出力する一方、逆方
向動作のときには前記逆方向動作用データテーブルから
前記所定周期毎にバイナリデータを順番に読み込んで移
動指令を出力することを特徴とする構成により前記課題
を達成した。
【0007】正方向動作用データテーブルには正方向動
作で生じる制御系の遅れや機械系のロストモーション等
を考慮したバイナリデータが記憶され、また、逆方向動
作用データテーブルには逆方向動作で生じる制御系の遅
れや機械系のロストモーション等を考慮したバイナリデ
ータが記憶されているので、正方向動作の経路と逆方向
動作の経路とを一致させて正逆両方向に精密な動作制御
を行うことができる。
【0008】また、動作方向の反転指令を検出した段階
で他方のデータテーブルの現在の時間に対応するバイナ
リデータに乗り換え、以下、次の反転指令が検出される
までの間、前記他方のデータテーブルから前記所定周期
毎に順番にバイナリデータを読み込んで移動指令を出力
することにより、経路の途中で実施される反転動作に際
しても正逆両方向に精密な動作制御を行えるようにし
た。
【0009】反転動作を2回以上繰り返した場合でも正
逆両方向に精密な動作制御を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1は本発明を適用した一実施形態
の数値制御装置10と該数値制御装置10によって駆動
制御される工作機械、例えば、フライス盤等の要部を示
すブロック図である。
【0011】プロセッサ11は数値制御装置10を全体
的に制御するプロセッサであり、バス21を介してRO
M12に格納されたシステムプログラムを読み出し、こ
のシステムプログラムに従って、数値制御装置10を全
体的に制御する。RAM13には一時的な計算データ、
表示データ等が格納される。CMOSメモリ14は図示
しないバッテリでバックアップされ、数値制御装置10
の電源がオフにされても記憶状態が保持される不揮発性
メモリとして構成されている。
【0012】インターフェイス15は外部機器用のイン
ターフェイスであり、紙テープリーダ,紙テープパンチ
ャー等の外部機器72が接続される。紙テープリーダか
らは加工プログラムが読み込まれ、また、数値制御装置
10内で編集された加工プログラムを紙テープパンチャ
ーに出力することもできる。
【0013】PMC(プログラマブル・マシン・コント
ローラ)16は数値制御装置10に内蔵されたシーケン
スプログラムで工作機械を制御する。即ち、加工プログ
ラムで指令された機能に従って、これらシーケンスプロ
グラムで工作機械側で必要な信号に変換し、I/Oユニ
ット17から工作機械側に出力する。この出力信号によ
り工作機械側の各種アクチュエータが作動する。また、
工作機械側のリミットスイッチおよび機械操作盤の各種
スイッチ等の信号を受けて、必要な処理をして、プロセ
ッサ11に渡す。
【0014】各軸の現在位置、アラーム、パラメータ、
画像データ等の画像信号はCRT/MDIユニット70
の表示装置に送られ、表示装置に表示される。インター
フェイス18はCRT/MDIユニット70内のキーボ
ードからのデータを受けてプロセッサ11に渡す。イン
ターフェイス19は手動パルス発生器71に接続され、
手動パルス発生器71からのパルスを受ける。手動パル
ス発生器71は工作機械側の機械操作盤に実装され、手
動で機械可動部を精密に位置決めするために使用され
る。
【0015】軸制御回路30〜32はプロセッサ11か
らの各軸の移動指令を受けて、各軸の指令をサーボアン
プ40〜42に出力する。サーボアンプ40〜42はこ
の指令を受けて各軸のサーボモータ50〜52を駆動す
る。X,Y,Z軸のサーボモータ50〜52には位置速
度検出用のパルスコーダが内蔵されており、このパルス
コーダからのフィードバック信号が軸制御回路30〜3
2にフィードバックされる。軸制御回路30〜32に内
蔵されたサーボ制御CPUの各々はこれらのフィードバ
ック信号と前述の移動指令とに基いて位置ループ、速度
ループ、電流ループの各処理を行い、最終的な駆動制御
のためのトルク指令を各軸毎に求めて各軸のサーボモー
タ50〜52の位置、速度を制御する。
【0016】更に、サーボモータ50〜52に対して精
密かつ高速なカム動作や短い移動指令が連続する動作等
を行わせる必要がある場合には、前処理を必要とする通
常のパルス分配処理を実施する代わりに、データテーブ
ルから直接バイナリデータを読みだして移動指令を出力
する所謂バイナリ運転を行うようになっており、バイナ
リーデータを記憶したデータテーブルも加工プログラム
と共に外部機器72からRAM13に読み込まれる。
【0017】本実施形態においては、正方向動作を行う
ためのバイナリデータを時系列で順番に記憶した従来と
同様の正方向動作用データテーブルF1(図4参照)に
加え、この正方向動作の経路に逆行する逆方向動作を行
うためのバイナリデータを記憶した逆方向動作用データ
テーブルF2(図4参照)が加工プログラムと共に外部
機器72に記憶されている。
【0018】正方向動作用データテーブルF1によって
各時点でサーボモータに与えられる指令位置は、その時
点における移動軌跡の実際位置をその時点における移動
軌跡の目標位置に一致させるための指令位置であり、正
方向動作時における加減速やサーボ系の遅れ、更には駆
動系の構成要素の捩じれやバックラッシ等を初めとする
機械系のロストモーション等を考慮した補正量を含んで
いる。従って、当然、時系列上の各時点における移動軌
跡の目標位置それ自体とサーボモータに与えられる指令
位置とは一致しない。
【0019】要するに、その時点における移動軌跡の目
標位置と、その時点で正方向動作用データテーブルF1
で与えられる指令位置との間の差が、加減速やサーボ系
の遅れ、更には駆動系の構成要素の捩じれやバックラッ
シ等を初めとする機械系のロストモーション等を考慮し
た補正量である。
【0020】例えば、カム等の運動開始時には、実際に
カム等が移動を開始する前に駆動系のシャフトに微小な
捩じれが生じたり、歯車等のバックラッシによってサー
ボモータの回転が直ちにカム等にまで伝達されないとい
った場合があるので、これらのロストモーション等を考
慮し、その時点におけるカム等の目標位置よりも先の位
置をサーボモータへの指令位置として指定することによ
って、その時点におけるカム等の実際位置をその時点に
おけるカム等の目標位置に一致させる必要がある。
【0021】このようにして決められたサーボモータへ
の指令位置を時系列に沿って記憶させたのが、図4に示
すような正方向動作用データテーブルF1である。
【0022】正方向動作用データテーブルF1に時系列
的に記憶された指令位置のデータ列a1 ,a2 ,a3 ,
・・・,an の一例を図5に実線で示す。いずれの指令
位置もサーボモータの絶対位置で示されており、各デー
タの各々には、移動軌跡の正方向移動時に作用する加減
速やサーボ系の遅れ、更には駆動系の構成要素の捩じれ
やバックラッシ等を初めとする機械系のロストモーショ
ン等を考慮した補正量が含まれており、サーボモータの
絶対位置を図5に実線で示すような曲線に沿ってa1 ,
a2 ,a3 ,・・・,an と時系列的に変化させること
により、当初予定した移動軌跡の正方向動作を達成する
ことができる。
【0023】一方、逆方向動作用データテーブルF2
(図4参照)は、本実施形態に固有のもので、移動軌跡
の逆方向動作時に作用する加減速やサーボ系の遅れ、更
には駆動系の構成要素の捩じれやバックラッシ等を初め
とする機械系のロストモーション等を考慮し、当初予定
した移動軌跡の正方向動作と全く同じ移動軌跡に沿って
移動方向のみを反転するような指令位置のデータ列bn
,bn-1 ,bn-2 ,・・・b1 が記憶されている。
【0024】逆方向動作用データテーブルF2に時系列
的に記憶された指令位置のデータ列bn ,bn-1 ,bn-
2 ,・・・b1 の一例を図5に一点鎖線で示す。いずれ
の指令位置もサーボモータの絶対位置で示されており、
各データの各々には、逆方向移動時に作用する加減速や
サーボ系の遅れ、更には駆動系の構成要素の捩じれやバ
ックラッシ等を初めとする機械系のロストモーション等
を考慮した補正量が含まれており、サーボモータの絶対
位置を図5に一点鎖線で示すような曲線に沿ってbn ,
bn-1 ,bn-2 ,・・・b1 と時系列的に変化させるこ
とにより、当初予定した移動軌跡の正方向動作と全く同
じ移動軌跡に沿って逆方向に移動させることができるよ
うになっている。
【0025】つまり、正方向動作時においては正方向動
作用データテーブルF1に時系列的に記憶された指令位
置のデータ列a1 ,a2 ,a3 ,・・・,an に沿って
サーボモータの位置を時系列的に変化させることにより
当初予定した移動軌跡の正方向動作が達成され、また、
逆方向動作時においては逆方向動作用データテーブルF
2に時系列的に記憶された指令位置のデータ列bn ,b
n-1 ,bn-2 ,・・・b1 に沿ってサーボモータの位置
を時系列的に変化させることにより、当初予定した移動
軌跡の正方向動作と全く同じ移動軌跡に沿って移動方向
のみを反転させることができる。
【0026】なお、この例では動作説明を簡略化するた
めに1軸分の正方向動作用データテーブルF1と逆方向
動作用データテーブルF2についてのみ示しているが、
複数軸を協調動作させて駆動制御する場合には、テーブ
ルF1およびテーブルF2の各々に軸数分のバイナリデ
ータを記憶させておくようにする。例えば、テーブルF
1の各アドレスにX,Y,Z各軸の正方向動作用バイナ
リデータを書き込み、また、テーブルF2の各アドレス
にもX,Y,Z各軸の逆方向動作用バイナリデータを書
き込むようにする。
【0027】スピンドル制御回路60はスピンドル回転
指令およびスピンドルのオリエンテーション等の指令を
受けて、スピンドルアンプ61にスピンドル速度信号を
出力する。スピンドルアンプ61はこのスピンドル速度
信号を受けて、スピンドルモータ62を指令された回転
速度で回転させる。また、オリエンテーション指令によ
って、所定の位置にスピンドルモータ62の回転位置を
位置決めする。
【0028】前処理を伴う通常の位置・速度制御に関し
ては従来の数値制御装置における処理と同様である。
【0029】図2および図3は数値制御装置10のプロ
セッサ11が単位時間毎に繰り返し実施するパルス分配
処理の概略を示すフローチャートである。
【0030】なお、バイナリ運転開始前の移動が正方向
移動であれば移動方向を示すフラグFおよびデータテー
ブルF1,F2のデータアドレスを示す指標iの各々に
0および1が初期値としてセットされ、また、バイナリ
運転開始前の移動が逆方向移動であれば、移動方向を示
すフラグFおよびデータテーブルF1,F2のデータア
ドレスを示す指標iの各々に1およびnが初期値として
セットされるものとする。
【0031】パルス分配処理を開始したプロセッサ11
は、まず、この処理周期がバイナリ運転中のものである
か否かを判別し(ステップS1)、バイナリ運転中でな
ければ、従来と同様にして前処理に基く各軸へのパルス
分配を実施し(ステップS2)、この周期の処理を終了
する。
【0032】また、バイナリ運転中であれば、次いで、
プロセッサ11は、機械操作盤もしくはCRT/MDI
ユニット70からの反転指令が入力されているか否かを
判別する(ステップS3)。この反転指令は機械を操作
するオペレータの判断によって任意に入力される。
【0033】なお、ここでいう反転指令とは必ずしも軸
の逆方向動作を意味するものではない。正方向動作時に
入力された反転指令は逆方向動作を実行するための指令
となり、また、逆方向動作時に入力された反転指令は正
方向動作を実行するための指令となる。
【0034】反転指令の入力が検出されなければ、プロ
セッサ11は、更に、軸の移動方向を示すフラグFに0
がセットされているか1がセットされているか、要する
に、軸の移動方向が正方向移動であるのか、逆方向移動
であるのかを判定する(ステップS4)。
【0035】そこで、ステップS4の判別結果が真とな
った場合、つまり、軸が正方向に移動している場合、プ
ロセッサ11は、指標iの値を1インクリメントし(ス
テップS5)、該指標iの値に基いて正方向動作用デー
タテーブルF1からバイナリデータai とバイナリデー
タai+1 とを読み込み、移動指令として出力すべきイン
クリメンタル量ai+1 −ai を求め、その値をサーボモ
ータに出力して正方向動作のバイナリ運転を開始する
(ステップS6)。
【0036】既に述べた通り、指令位置のデータ列a1
,a2 ,a3 ,・・・,an はいずれもサーボモータ
の絶対位置で示されているので、ステップS6の処理に
より、当該分配周期においてサーボモータに出力すべき
移動指令の値を求めることができる。
【0037】複数軸を協調動作させて駆動制御する場合
には、正方向動作用データテーブルF1に記憶された各
軸のバイナリデータに基いて軸数分だけステップS6と
同様の処理を繰り返し実行し、各軸に対して移動指令を
出力する。
【0038】以下、ステップS3の処理で反転指令が検
出されずにバイナリ運転が継続される限りは、前記と同
様にしてステップS1およびステップS3〜ステップS
6の処理が単位時間毎に繰り返し実行され、正方向動作
用データテーブルF1に基くバイナリ運転が継続して行
われる。
【0039】この間、指標iの値は周期毎に1ずつイン
クリメントされ、該指標iの値に対応する正方向動作の
移動指令ai+1 −ai が周期毎に出力される。
【0040】一方、軸の移動方向が逆方向移動であるこ
とがステップS4の判別処理で検出された場合、プロセ
ッサ11は、指標iの値を1ディクリメントし(ステッ
プS7)、該指標iの値に基いて逆方向動作用データテ
ーブルF2からバイナリデータbi とバイナリデータb
i-1 とを読み込み、移動指令として出力すべきインクリ
メンタル量bi-1 −bi を求め、その値をサーボモータ
に出力して逆方向動作のバイナリ運転を開始する(ステ
ップS8)。
【0041】既に述べた通り、指令位置のデータ列bn
,bn-1 ,bn-2 ,・・・b1 はいずれもサーボモー
タの絶対位置で示されているので、ステップS8の処理
により、当該分配周期においてサーボモータに出力すべ
き移動指令の値を求めることができる。
【0042】複数軸を協調動作させて駆動制御する場合
には、逆方向動作用データテーブルF2に記憶された各
軸のバイナリデータに基いて軸数分だけステップS8と
同様の処理を繰り返し実行し、各軸に対して移動指令を
出力する。
【0043】以下、ステップS3の処理で反転指令が検
出されずにバイナリ運転が継続される限りは、前記と同
様にしてステップS1およびステップS3〜ステップS
4とステップS7〜ステップS8の処理が単位時間毎に
繰り返し実行され、逆方向動作用データテーブルF2に
基くバイナリ運転が継続して行われる。
【0044】この間、指標iの値は周期毎に1ずつディ
クリメントされ、該指標iの値に対応する逆方向動作の
移動指令bi-1 −bi が周期毎に出力される。
【0045】次に、軸がバイナリ運転の区間を移動する
間に反転指令が入力された場合の動作について説明す
る。
【0046】ステップS3の処理で反転指令の入力が検
出された場合、プロセッサ11は、まず、フラグFに0
がセットされているのか1がセットされているのか、つ
まり、これまでの軸の移動方向が正方向への移動であっ
たのか逆方向への移動であったのかを判別する(ステッ
プS9)。
【0047】ステップS9の判別結果が真となった場
合、つまり、これまでの軸の移動方向が正方向への移動
であった場合、プロセッサ11は、指標iの現在値に基
いて正方向動作用データテーブルF1および逆方向動作
用データテーブルF2の各々からこの時点(カム等の実
質的な現在位置)に対応するバイナリデータai とバイ
ナリデータbi の値を読み込み、正方向移動から逆方向
移動への切り替えによって生じる指令位置の偏差bi −
ai を求め、その値をサーボモータに移動指令として出
力することにより、正方向動作時における加減速やサー
ボ系の遅れ、更には駆動系の構成要素の捩じれやバック
ラッシ等を初めとする機械系のロストモーション等を考
慮した正方向動作時の補正量の影響を取り除き、更に、
逆方向動作時における加減速やサーボ系の遅れ、更には
駆動系の構成要素の捩じれやバックラッシ等を初めとす
る機械系のロストモーション等を考慮した補正量を反映
させて、逆方向動作時におけるこの時点でサーボモータ
が位置すべき絶対位置に向けてサーボモータを移動させ
る(ステップS10)。
【0048】正方向移動から逆方向移動への切り替えに
よって生じる指令位置の偏差の一例を図5に破線L1で
示す。
【0049】また、複数軸を協調動作させて駆動制御す
る場合には、正方向動作用データテーブルF1および逆
方向動作用データテーブルF2の各々に記憶された各軸
のバイナリデータに基いて軸数分だけステップS10と
同様の処理を繰り返し実行し、正方向移動から逆方向移
動への切り替えによって生じる指令位置の偏差を各軸毎
に補正する。
【0050】次いで、プロセッサ11は、フラグFに1
をセットして動作方向の反転に伴うデータテーブルの乗
り換えに備え(ステップS11)、この周期の処理を終
了する。
【0051】以下、ステップS3の処理で反転指令が再
び検出されるまでの間、プロセッサ11は、ステップS
1およびステップS3〜ステップS4(フラグFに1が
セットされているためステップS4の判別結果は偽とな
り、使用対象となるデータテーブルがF2に乗り換えら
れる)とステップS7〜ステップS8の処理を単位時間
毎に繰り返し実行し、逆方向動作用データテーブルF2
に基く逆方向動作のバイナリ運転が継続して行われる。
【0052】この間、指標iの値は周期毎に1ずつディ
クリメントされ、該指標iの値に対応する逆方向動作の
移動指令bi-1 −bi が周期毎に出力される。
【0053】この動作は、軸の移動方向が初めから逆方
向移動であった場合の処理と全く同様である。
【0054】一方、ステップS9の判別結果が偽となっ
た場合、つまり、これまでの軸の移動方向が逆方向への
移動であった場合、プロセッサ11は、指標iの現在値
に基いて正方向動作用データテーブルF1および逆方向
動作用データテーブルF2の各々からこの時点に対応す
るバイナリデータai とバイナリデータbi の値を読み
込み、逆方向移動から正方向移動への切り替えによって
生じる指令位置の偏差ai −bi を求め、その値をサー
ボモータに移動指令として出力することにより、逆方向
動作時における加減速やサーボ系の遅れ、更には駆動系
の構成要素の捩じれやバックラッシ等を初めとする機械
系のロストモーション等を考慮した逆方向動作時の補正
量の影響を取り除き、更に、正方向動作時における加減
速やサーボ系の遅れ、更には駆動系の構成要素の捩じれ
やバックラッシ等を初めとする機械系のロストモーショ
ン等を考慮した補正量を反映させて、正方向動作時にお
けるこの時点でサーボモータが位置すべき絶対位置に向
けてサーボモータを移動させる(ステップS12)。
【0055】逆方向移動から正方向移動への切り替えに
よって生じる指令位置の偏差の一例を図5に破線L2で
示す。
【0056】また、複数軸を協調動作させて駆動制御す
る場合には、正方向動作用データテーブルF1および逆
方向動作用データテーブルF2の各々に記憶された各軸
のバイナリデータに基いて軸数分だけステップS12と
同様の処理を繰り返し実行し、逆方向移動から正方向移
動への切り替えによって生じる指令位置の偏差を各軸毎
に補正する。
【0057】次いで、プロセッサ11は、フラグFに0
をセットして動作方向の反転に伴うデータテーブルの乗
り換えに備え(ステップS13)、この周期の処理を終
了する。
【0058】以下、ステップS3の処理で反転指令が再
び検出されるまでの間、プロセッサ11は、ステップS
1およびステップS3〜ステップS4(フラグFに0が
セットされているためステップS4の判別結果は真とな
り、使用対象となるデータテーブルがF1に乗り換えら
れる)とステップS5〜ステップS6の処理を単位時間
毎に繰り返し実行し、正方向動作用データテーブルF1
に基く正方向動作のバイナリ運転が継続して行われる。
【0059】この間、指標iの値は周期毎に1ずつイン
クリメントされ、該指標iの値に対応する正方向動作の
移動指令ai+1 −ai が周期毎に出力される。
【0060】この動作は、軸の移動方向が初めから正方
向移動であった場合の処理と全く同様である。
【0061】以上に述べた通り、正方向動作時に反転指
令が入力されて逆方向動作に切り替わる場合と、逆方向
動作時に反転指令が入力されて正方向動作に切り替わる
場合とがあるが、正方向動作から逆方向動作に切り替わ
った場合には、ステップS11およびステップS4の処
理によりバイナリデータの読み込み対象となるデータテ
ーブルがF1からF2へと乗り換えられ、同時に、ステ
ップS10の処理により、正方向移動から逆方向移動へ
の切り替えによって生じる指令位置の偏差が解消され
て、以下、再び反転指令が検出されるまでの間、初めか
ら逆方向動作を行っていた場合と全く同様にして移動指
令が出力される。
【0062】また、逆方向動作から正方向動作に切り替
わった場合には、ステップS13およびステップS4の
処理によりバイナリデータの読み込み対象となるデータ
テーブルがF2からF1へと乗り換えられ、同時に、ス
テップS12の処理により、逆方向移動から正方向移動
への切り替えによって生じる指令位置の偏差が解消され
て、以下、再び反転指令が検出されるまでの間、初めか
ら正方向動作を行っていた場合と全く同様にして移動指
令が出力される。
【0063】従って、前述のアルゴリズムにおいては、
最初の動作が正方向移動であったのか逆方向移動であっ
たのかとか、今回の反転指令が何回目のものであるのか
といった問題を考慮する必要は全くない。
【0064】また、正方向動作用データテーブルF1に
は正方向動作時における加減速やサーボ系の遅れ、更に
は駆動系の構成要素の捩じれやバックラッシ等を初めと
する機械系のロストモーション等を考慮した正方向動作
時の補正量を含んだサーボモータの指令位置が記憶さ
れ、また、逆方向動作用データテーブルF2には逆方向
動作時における加減速やサーボ系の遅れ、更には駆動系
の構成要素の捩じれやバックラッシ等を初めとする機械
系のロストモーション等を考慮した逆方向動作時の補正
量を含んだサーボモータの指令位置が記憶されているの
で、軸をどの位置で何回反転動作させたとしても、当初
予定した移動軌跡を忠実に再現して移動方向を正逆に反
転動作させることができる。
【0065】なお、カム動作等でバイナリ運転による移
動軌跡を繰り返し行う場合は、例えば、ステップS5と
ステップS6の間に指標iが「n+1」になったとき指
標iを「1」に変更する処理を加入し、ステップS7と
ステップS8の間に指標iが「0」となったとき、指標
iを「n」に変更する処理を加入して、繰り返し実行す
るようにすればよい。
【0066】
【発明の効果】本発明の数値制御装置によれば、与えら
れた経路に対して正逆両方向に精密かつ高速なバイナリ
運転を行うことができ、また、バイナリ運転の途中で軸
の動作方向を何回反転させようとも加減速やサーボ系の
遅れ、更には駆動系の構成要素の捩じれやバックラッシ
等を初めとする機械系のロストモーション等の影響によ
る不用意な遅れが生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施形態の数値制御装置と
該数値制御装置によって駆動制御される工作機械の要部
を示すブロック図である。
【図2】同実施形態の数値制御装置によるパルス分配処
理の概略を示すフローチャートである。
【図3】同実施形態の数値制御装置によるパルス分配処
理の概略を示すフローチャートの続きである。
【図4】正方向動作用データテーブルおよび逆方向動作
用データテーブルの一例を示す概念図である。
【図5】正方向動作時の遅れを考慮した正方向動作用バ
イナリデータの特性と逆方向動作時の遅れを考慮した逆
方向動作用バイナリデータの特性との関係を一例で示す
概念図である。
【符号の説明】
10 数値制御装置 11 プロセッサ 12 ROM 13 RAM 14 CMOSメモリ 15 インターフェイス 16 プログラマブル・マシン・コントローラ 17 I/Oユニット 18 インターフェイス 19 インターフェイス 21 バス 30〜32 軸制御回路 40〜42 サーボアンプ 50〜52 サーボモータ 60 スピンドル制御回路 61 スピンドルアンプ 62 スピンドルモータ 70 CRT/MDIユニット 71 手動パルス発生器 72 外部機器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定周期毎、メモリに記憶したバイナリ
    データを読み出し制御軸に出力してバイナリ運転を行う
    数値制御装置において、 正方向動作を行うためのバイナリデータを時系列で順番
    に記憶した正方向動作用データテーブルと、前記正方向
    動作の経路に逆行する逆方向動作を行うためのバイナリ
    データを時系列で順番に記憶した逆方向動作用データテ
    ーブルとを記憶するメモリを備え、 正方向動作のときには前記正方向動作用データテーブル
    から前記所定周期毎にバイナリデータを順番に読み込ん
    で移動指令を出力する一方、 逆方向動作のときには前記逆方向動作用データテーブル
    から前記所定周期毎にバイナリデータを順番に読み込ん
    で移動指令を出力して逆方向動作制御を行うことを特徴
    とする数値制御装置。
  2. 【請求項2】 動作方向の反転指令を検出した段階で他
    方のデータテーブルの現在の時間に対応するバイナリデ
    ータに乗り換え、以下、次の反転指令が検出されるまで
    の間、前記他方のデータテーブルから前記所定周期毎に
    順番にバイナリデータを読み込んで移動指令を出力する
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載の数値制御装
    置。
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