JPH1030145A - 高強度アルミニウム基合金 - Google Patents
高強度アルミニウム基合金Info
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- JPH1030145A JPH1030145A JP8189426A JP18942696A JPH1030145A JP H1030145 A JPH1030145 A JP H1030145A JP 8189426 A JP8189426 A JP 8189426A JP 18942696 A JP18942696 A JP 18942696A JP H1030145 A JPH1030145 A JP H1030145A
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- Japan
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- intermetallic compounds
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C1/00—Making non-ferrous alloys
- C22C1/04—Making non-ferrous alloys by powder metallurgy
- C22C1/0408—Light metal alloys
- C22C1/0416—Aluminium-based alloys
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F3/00—Manufacture of workpieces or articles from metallic powder characterised by the manner of compacting or sintering; Apparatus specially adapted therefor ; Presses and furnaces
- B22F3/12—Both compacting and sintering
- B22F3/14—Both compacting and sintering simultaneously
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C45/00—Amorphous alloys
- C22C45/08—Amorphous alloys with aluminium as the major constituent
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F2201/00—Treatment under specific atmosphere
- B22F2201/20—Use of vacuum
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- Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高硬度、高強度、高延性などの機械的特性に
優れたAl合金を提供する。 【解決手段】 一般式:AlbalMnaMb又はAlbalM
naMbTMc(ただし、M:Ni,Co,Fe,Cuの
1種又は2種以上、TM:Ti,V,Cr,Y,Zr,
La,Ce,Mmの1種又は2種以上、a,b,cは原
子パーセント(at%)で2≦a≦5、2≦b≦6、0
<c≦2)の組成で、組織中に単斜晶を含むことを特徴
とする高強度アルミニウム基合金。
優れたAl合金を提供する。 【解決手段】 一般式:AlbalMnaMb又はAlbalM
naMbTMc(ただし、M:Ni,Co,Fe,Cuの
1種又は2種以上、TM:Ti,V,Cr,Y,Zr,
La,Ce,Mmの1種又は2種以上、a,b,cは原
子パーセント(at%)で2≦a≦5、2≦b≦6、0
<c≦2)の組成で、組織中に単斜晶を含むことを特徴
とする高強度アルミニウム基合金。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高硬度、高強度、
高延性などの機械的特性に優れたアルミニウム基合金に
関する。
高延性などの機械的特性に優れたアルミニウム基合金に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高強度、高耐熱性を有するアルミ
ニウム基合金が液体急冷法等の急冷凝固手段によって製
造されている。特に特開平1−275732号公報に開
示されている、急冷凝固手段によって得られるアルミニ
ウム基合金は、非晶質又は微結晶質であり、特に開示さ
れている微結晶質は、アルミニウムマトリックスからな
る固溶体、又は準安定な金属間化合物相で構成された複
合体からなるものである。しかしながら、前記特開平1
−275732号公報に開示されているアルミニウム基
合金は、高強度、高耐熱性を示す優れた合金であるが、
延性の点で改善の余地を残している。そこでさらに、特
開平7−268528号公報においては、アルミニウム
からなるマトリックス中に、少なくとも準結晶を微細に
分散した組織とすることにより、耐熱性に優れ、室温に
おける強度および高温における強度および硬度に優れ、
さらに延性を有し、比強度の高いアルミニウム基合金が
開示されている。
ニウム基合金が液体急冷法等の急冷凝固手段によって製
造されている。特に特開平1−275732号公報に開
示されている、急冷凝固手段によって得られるアルミニ
ウム基合金は、非晶質又は微結晶質であり、特に開示さ
れている微結晶質は、アルミニウムマトリックスからな
る固溶体、又は準安定な金属間化合物相で構成された複
合体からなるものである。しかしながら、前記特開平1
−275732号公報に開示されているアルミニウム基
合金は、高強度、高耐熱性を示す優れた合金であるが、
延性の点で改善の余地を残している。そこでさらに、特
開平7−268528号公報においては、アルミニウム
からなるマトリックス中に、少なくとも準結晶を微細に
分散した組織とすることにより、耐熱性に優れ、室温に
おける強度および高温における強度および硬度に優れ、
さらに延性を有し、比強度の高いアルミニウム基合金が
開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はアル
ミニウム又はアルミニウムの過飽和固溶体マトリックス
中に少なくともAl9Co2型構造金属間化合物の単斜晶
を微細に分散した組織とすることにより、強度および硬
度に優れ、さらに延性を有し、比強度の高いアルミニウ
ム基合金を提供することを目的とするものである。
ミニウム又はアルミニウムの過飽和固溶体マトリックス
中に少なくともAl9Co2型構造金属間化合物の単斜晶
を微細に分散した組織とすることにより、強度および硬
度に優れ、さらに延性を有し、比強度の高いアルミニウ
ム基合金を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明は、一
般式:AlbalMnaMb(ただし、M:Ni,Co,F
e,Cuの1種又は2種以上、a,bは原子パーセント
(at%)で2≦a≦5、2≦b≦6)の組成で、組織
中にAl9Co2型構造金属間化合物の単斜晶を含むこと
を特徴とする高強度アルミニウム基合金である。本発明
の第2発明は、一般式:AlbalMnaMbTMc(ただ
し、M:Ni,Co,Fe,Cuの1種又は2種以上、
TM:Ti,V,Cr,Y,Zr,La,Ce,Mmの
1種又は2種以上、a,b,cは原子パーセント(at
%)で2≦a≦5、2≦b≦6、0<c≦2)の組成
で、組織中にAl9Co2型構造金属間化合物の単斜晶を
含むことを特徴とする高強度アルミニウム基合金であ
る。
般式:AlbalMnaMb(ただし、M:Ni,Co,F
e,Cuの1種又は2種以上、a,bは原子パーセント
(at%)で2≦a≦5、2≦b≦6)の組成で、組織
中にAl9Co2型構造金属間化合物の単斜晶を含むこと
を特徴とする高強度アルミニウム基合金である。本発明
の第2発明は、一般式:AlbalMnaMbTMc(ただ
し、M:Ni,Co,Fe,Cuの1種又は2種以上、
TM:Ti,V,Cr,Y,Zr,La,Ce,Mmの
1種又は2種以上、a,b,cは原子パーセント(at
%)で2≦a≦5、2≦b≦6、0<c≦2)の組成
で、組織中にAl9Co2型構造金属間化合物の単斜晶を
含むことを特徴とする高強度アルミニウム基合金であ
る。
【0005】単斜晶粒子は、Al9Co2型構造を示すも
ので、本発明ではAl,Mn,Mの3つの必須元素によ
って構成される。MnとMとの量が、上記の範囲より少
ないとAl9Co2型構造金属間化合物が形成しなくなり
強化量が不足する。又、Mnの量が前記上限を超える
と、単斜晶粒子や他の金属間化合物が粗大化し、延性が
低下する。Mは単斜晶の構成元素として強化に寄与する
と共に、マトリックスに固溶することによりマトリック
スを強化する。Mの量が上限を超えるとAl9Co2型構
造金属間化合物を形成しなくなり、粗大な金属間化合物
を形成してしまい延性が著しく低下する。さらにMの量
がMnの量より少ないとAl9Co2型構造金属間化合物
が形成し難くなり、強化が不十分になりやすい。MはA
l9Co2型構造金属間化合物の構成元素であると共に、
金属間化合物相としても存在し得、強化に効果がある。
ので、本発明ではAl,Mn,Mの3つの必須元素によ
って構成される。MnとMとの量が、上記の範囲より少
ないとAl9Co2型構造金属間化合物が形成しなくなり
強化量が不足する。又、Mnの量が前記上限を超える
と、単斜晶粒子や他の金属間化合物が粗大化し、延性が
低下する。Mは単斜晶の構成元素として強化に寄与する
と共に、マトリックスに固溶することによりマトリック
スを強化する。Mの量が上限を超えるとAl9Co2型構
造金属間化合物を形成しなくなり、粗大な金属間化合物
を形成してしまい延性が著しく低下する。さらにMの量
がMnの量より少ないとAl9Co2型構造金属間化合物
が形成し難くなり、強化が不十分になりやすい。MはA
l9Co2型構造金属間化合物の構成元素であると共に、
金属間化合物相としても存在し得、強化に効果がある。
【0006】Al9Co2型構造金属間化合物の単斜晶の
粒子は10μm以下が望ましく、さらに望ましくは50
0nm以下がよい。又、Al9Co2型構造金属間化合物
の単斜晶の体積率は10%〜80%の範囲がよい。さら
にその組織は、Al9Co2型構造金属間化合物とアルミ
ニウム又はAl9Co2型構造金属間化合物とアルミニウ
ムの過飽和固溶体のいずれかからなるもので、さらにア
ルミニウムとその他の元素とが生成する種々の金属間化
合物および/又はその他の元素同士が生成する金属間化
合物が含まれていてもかまわない。特にこれらの金属間
化合物が存在することにより、マトリックスの強化およ
び結晶粒の制御をするのに有効である。又、Q元素(M
g,Si,Zn)は通常のアルミニウム合金に用いられ
る元素であり、2at%以下で添加されていてもなんら
特性に悪影響を与えない。
粒子は10μm以下が望ましく、さらに望ましくは50
0nm以下がよい。又、Al9Co2型構造金属間化合物
の単斜晶の体積率は10%〜80%の範囲がよい。さら
にその組織は、Al9Co2型構造金属間化合物とアルミ
ニウム又はAl9Co2型構造金属間化合物とアルミニウ
ムの過飽和固溶体のいずれかからなるもので、さらにア
ルミニウムとその他の元素とが生成する種々の金属間化
合物および/又はその他の元素同士が生成する金属間化
合物が含まれていてもかまわない。特にこれらの金属間
化合物が存在することにより、マトリックスの強化およ
び結晶粒の制御をするのに有効である。又、Q元素(M
g,Si,Zn)は通常のアルミニウム合金に用いられ
る元素であり、2at%以下で添加されていてもなんら
特性に悪影響を与えない。
【0007】本発明のアルミニウム基合金は、上記組成
を有する合金の溶湯を液体急冷法で急冷凝固することに
より得ることができる。この液体急冷法とは、溶融した
合金を急速に冷却させる方法をいい、例えば単ロール
法、双ロール法、回転液中紡糸法などが特に有効であ
り、これらの方法では102〜108K/sec程度の冷
却速度が得られる。この単ロール法、双ロール法等によ
り薄帯材料を製造するには、ノズル孔を通して約300
〜10000rpmの範囲の一定速度で回転している直
径30〜300mmの例えば銅あるいは鋼製のロールに
溶湯を噴出する。これにより幅が約1〜300mmで厚
さが約5〜500μmの各種薄帯材料を容易に得ること
ができる。又、回転液中紡糸法により細線材料を製造す
るには、ノズル孔を通じ、アルゴンガス背圧にて、約5
0〜500rpmで回転するドラム内に遠心力により保
持された深さ約1〜10cmの溶液冷媒層中に溶湯を噴
出して、細線材料を容易に得ることができる。この際の
ノズルからの噴出溶湯と冷媒面とのなす角度は、約60
〜90度、噴出溶湯と溶液冷媒面の相対速度比は約0.
7〜0.9であることが好ましい。なお、上記方法によ
らずスパッタリング法によって薄膜を、また高圧ガス噴
霧法などの各種アトマイズ法やスプレー法により急冷粉
末を得ることができる。
を有する合金の溶湯を液体急冷法で急冷凝固することに
より得ることができる。この液体急冷法とは、溶融した
合金を急速に冷却させる方法をいい、例えば単ロール
法、双ロール法、回転液中紡糸法などが特に有効であ
り、これらの方法では102〜108K/sec程度の冷
却速度が得られる。この単ロール法、双ロール法等によ
り薄帯材料を製造するには、ノズル孔を通して約300
〜10000rpmの範囲の一定速度で回転している直
径30〜300mmの例えば銅あるいは鋼製のロールに
溶湯を噴出する。これにより幅が約1〜300mmで厚
さが約5〜500μmの各種薄帯材料を容易に得ること
ができる。又、回転液中紡糸法により細線材料を製造す
るには、ノズル孔を通じ、アルゴンガス背圧にて、約5
0〜500rpmで回転するドラム内に遠心力により保
持された深さ約1〜10cmの溶液冷媒層中に溶湯を噴
出して、細線材料を容易に得ることができる。この際の
ノズルからの噴出溶湯と冷媒面とのなす角度は、約60
〜90度、噴出溶湯と溶液冷媒面の相対速度比は約0.
7〜0.9であることが好ましい。なお、上記方法によ
らずスパッタリング法によって薄膜を、また高圧ガス噴
霧法などの各種アトマイズ法やスプレー法により急冷粉
末を得ることができる。
【0008】本発明の合金は前述の単ロール法、双ロー
ル法、回転液中紡糸法、スパッタリング法、各種アトマ
イズ法、スプレー法、メカニカルアロイング法、メカニ
カルグライディング法、金型鋳造法等により得ることが
できる。又、必要に応じて適当な製造条件を選ぶことに
より平均結晶粒径および金属間化合物の平均粒子の大き
さを制御できる。
ル法、回転液中紡糸法、スパッタリング法、各種アトマ
イズ法、スプレー法、メカニカルアロイング法、メカニ
カルグライディング法、金型鋳造法等により得ることが
できる。又、必要に応じて適当な製造条件を選ぶことに
より平均結晶粒径および金属間化合物の平均粒子の大き
さを制御できる。
【0009】本発明は、又、前記一般式で示される組成
の材料を溶融して急冷凝固させ、得られた粉末又は薄片
を集成して通常の塑性加工手段により加圧成形固化して
集成固化材とする。この場合、原材料となる粉末又は薄
片は、非晶質、過飽和固溶体、金属間化合物の平均粒子
の大きさが10〜1000nmの微細結晶質又はこれら
の混相であることが必要である。非晶質材の場合は集成
時に50℃〜400℃に加熱することによって上記条件
の微細結晶質又は混相とすることができる。上記通常の
塑性加工技術とは広義のもので、加圧成形や粉末冶金技
術も包含する。
の材料を溶融して急冷凝固させ、得られた粉末又は薄片
を集成して通常の塑性加工手段により加圧成形固化して
集成固化材とする。この場合、原材料となる粉末又は薄
片は、非晶質、過飽和固溶体、金属間化合物の平均粒子
の大きさが10〜1000nmの微細結晶質又はこれら
の混相であることが必要である。非晶質材の場合は集成
時に50℃〜400℃に加熱することによって上記条件
の微細結晶質又は混相とすることができる。上記通常の
塑性加工技術とは広義のもので、加圧成形や粉末冶金技
術も包含する。
【0010】本発明のアルミニウム基合金固化材は、適
当な製造条件を選ぶことにより、平均結晶粒径と金属間
化合物の分散状態を制御できるが、強度を重視する場
合、平均結晶粒径を小さく制御し、延性を重視する場
合、平均粒径および金属間化合物の平均粒子径を大きく
することによって、種々の目的にあったものを得ること
ができる。又、平均結晶粒径を40〜2000nmの範
囲に制御することにより、10-2〜102S-1の歪速度
の領域において優れた超塑性加工材としての性質も付与
できる。
当な製造条件を選ぶことにより、平均結晶粒径と金属間
化合物の分散状態を制御できるが、強度を重視する場
合、平均結晶粒径を小さく制御し、延性を重視する場
合、平均粒径および金属間化合物の平均粒子径を大きく
することによって、種々の目的にあったものを得ること
ができる。又、平均結晶粒径を40〜2000nmの範
囲に制御することにより、10-2〜102S-1の歪速度
の領域において優れた超塑性加工材としての性質も付与
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、具体的な実施例に基づいて
本発明を説明する。 実施例1 ガスアトマイズ装置により平均冷却速度103K/se
cで所定の成分組成を有するアルミニウム基合金粉末を
作製する。作製されたアルミニウム基合金粉末を金属カ
プセルに充填後、真空ホットプレスにより脱ガスを行い
ながら押出用のビレットを作製する。このビレットを押
出機にて300〜550℃の温度で押出しを行った。
本発明を説明する。 実施例1 ガスアトマイズ装置により平均冷却速度103K/se
cで所定の成分組成を有するアルミニウム基合金粉末を
作製する。作製されたアルミニウム基合金粉末を金属カ
プセルに充填後、真空ホットプレスにより脱ガスを行い
ながら押出用のビレットを作製する。このビレットを押
出機にて300〜550℃の温度で押出しを行った。
【0012】上記製造条件により表1に示す組成(at
%)を有する23種の固化材(押出材)を得た。上記固
化材について、表1に示すように、室温における引張強
度、室温伸び、ヤング率(弾性率)、硬度を調べてその
結果を示す。
%)を有する23種の固化材(押出材)を得た。上記固
化材について、表1に示すように、室温における引張強
度、室温伸び、ヤング率(弾性率)、硬度を調べてその
結果を示す。
【0013】
【表1】
【0014】表1の結果より、本発明の固化材は従来
(市販)の高強度アルミニウム合金(超ジュラルミン)
が室温での引張強度が500MPaであるのに対して、
593MPa以上と優れた特性を有することが分かる。
室温伸びも一般的な加工に最低限必要な伸び2%である
のに対して5%以上と優れていることが分かる。又、ヤ
ング率(弾性率)についても、従来(市販)の高強度ア
ルミニウム合金(ジュラルミン)が約70GPaである
のに対して、84GPa以上と優れていることが分か
る。なお、本発明の固化材はヤング率が高いことにより
同一荷重がかかるとたわみ量および変形量が小さくて済
むといった効果を奏する。硬度は100gf荷重の微小
ビッカース硬度計により測定したものであり、硬度(H
v)が167DPN以上と優れていることが分かる。
(市販)の高強度アルミニウム合金(超ジュラルミン)
が室温での引張強度が500MPaであるのに対して、
593MPa以上と優れた特性を有することが分かる。
室温伸びも一般的な加工に最低限必要な伸び2%である
のに対して5%以上と優れていることが分かる。又、ヤ
ング率(弾性率)についても、従来(市販)の高強度ア
ルミニウム合金(ジュラルミン)が約70GPaである
のに対して、84GPa以上と優れていることが分か
る。なお、本発明の固化材はヤング率が高いことにより
同一荷重がかかるとたわみ量および変形量が小さくて済
むといった効果を奏する。硬度は100gf荷重の微小
ビッカース硬度計により測定したものであり、硬度(H
v)が167DPN以上と優れていることが分かる。
【0015】さらに上記製造条件により得られた固化材
(押出材)より、TEM観察用試験片を切り出し、結晶
粒径および金属間化合物およびその大きさについての観
察を行った。いずれの試料についても、アルミニウム又
はアルミニウムの過飽和固溶体のマトリックス中に、A
l9Co2型構造の単斜晶からなる化合物が微細分散した
組織であった。Al9Co2型構造の単斜晶からなる化合
物の大きさは500nm以下(10〜500nm)であ
った。
(押出材)より、TEM観察用試験片を切り出し、結晶
粒径および金属間化合物およびその大きさについての観
察を行った。いずれの試料についても、アルミニウム又
はアルミニウムの過飽和固溶体のマトリックス中に、A
l9Co2型構造の単斜晶からなる化合物が微細分散した
組織であった。Al9Co2型構造の単斜晶からなる化合
物の大きさは500nm以下(10〜500nm)であ
った。
【0016】実施例2 ガスアトマイズ装置により、平均冷却速度103K/s
ecで、Al95Mn2Cr1Ni2(at%)の成分組成
を有するアルミニウム基合金粉末を作製した。作製され
たアルミニウム合金粉末は、以下実施例1と同様にし、
固化材(押出材)とした。
ecで、Al95Mn2Cr1Ni2(at%)の成分組成
を有するアルミニウム基合金粉末を作製した。作製され
たアルミニウム合金粉末は、以下実施例1と同様にし、
固化材(押出材)とした。
【0017】上記固化材について、室温および高温にお
ける引張強度および伸びを測定した。この結果を図1に
示す。測定は、室温、373K(100℃)、473K
(200℃)、573K(300℃)、673K(40
0℃)で行った。又、引張強度および伸びの測定は、前
記温度で保持した状態で測定したものである。
ける引張強度および伸びを測定した。この結果を図1に
示す。測定は、室温、373K(100℃)、473K
(200℃)、573K(300℃)、673K(40
0℃)で行った。又、引張強度および伸びの測定は、前
記温度で保持した状態で測定したものである。
【0018】従来(市販)の高強度アルミニウム合金
(超ジュラルミン)が室温での引張強度が500MP
a、573K(300℃)温度下での引張強度が100
MPaであることを考慮すると、本発明の合金が高温引
張強度および延性に優れ、耐熱性に優れていることが分
かる。本実施例についても、実施例1と同様にTEM観
察を行った結果、実施例1と同様の組織構造であり、そ
の大きさも同範囲内であった。
(超ジュラルミン)が室温での引張強度が500MP
a、573K(300℃)温度下での引張強度が100
MPaであることを考慮すると、本発明の合金が高温引
張強度および延性に優れ、耐熱性に優れていることが分
かる。本実施例についても、実施例1と同様にTEM観
察を行った結果、実施例1と同様の組織構造であり、そ
の大きさも同範囲内であった。
【0019】
【発明の効果】本発明の合金は、室温および高温におけ
る硬度、強度に優れ、耐熱性、延性にも優れ、比強度の
高い材料である。そしてその集成固化材は、加工性にも
優れ、高い信頼性の要求される構造材に適用できるもの
である。
る硬度、強度に優れ、耐熱性、延性にも優れ、比強度の
高い材料である。そしてその集成固化材は、加工性にも
優れ、高い信頼性の要求される構造材に適用できるもの
である。
【図1】実施例2で得られた材料の室温および高温にお
ける引張強度および伸びの測定結果を示すグラフであ
る。
ける引張強度および伸びの測定結果を示すグラフであ
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 一般式:AlbalMnaMb(ただし、
M:Ni,Co,Fe,Cuの1種又は2種以上、a,
bは原子パーセント(at%)で2≦a≦5、2≦b≦
6)の組成で、組織中にAl9Co2型構造金属間化合物
の単斜晶を含むことを特徴とする高強度アルミニウム基
合金。 - 【請求項2】 一般式:AlbalMnaMbTMc(ただ
し、M:Ni,Co,Fe,Cuの1種又は2種以上、
TM:Ti,V,Cr,Y,Zr,La,Ce,Mmの
1種又は2種以上、a,b,cは原子パーセント(at
%)で2≦a≦5、2≦b≦6、0<c≦2)の組成
で、組織中にAl9Co2型構造金属間化合物の単斜晶を
含むことを特徴とする高強度アルミニウム基合金。 - 【請求項3】 伸びが5%以上である請求項1又は2記
載の高強度アルミニウム基合金。 - 【請求項4】 単斜晶の体積率が10%〜80%である
請求項1又は2記載の高強度アルミニウム基合金。 - 【請求項5】 その組織が、単斜晶とアルミニウム又は
単斜晶のアルミニウムの過飽和固溶体のいずれかからな
る請求項1又は2記載の高強度アルミニウム基合金。 - 【請求項6】 さらにアルミニウムとその他の元素とが
生成する種々の金属間化合物が含まれている請求項5記
載の高強度アルミニウム基合金。 - 【請求項7】 急冷凝固材、急冷凝固材を熱処理した熱
処理材、急冷凝固材を集成固化してなる集成固化材のい
ずれかである請求項1ないし請求項6のいずれかに記載
の高強度アルミニウム基合金。 - 【請求項8】 Alの2at%以下をQ元素(Q:M
g,Si,Znの少なくとも1種の元素)で置換してな
る請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の高強度ア
ルミニウム基合金。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8189426A JPH1030145A (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | 高強度アルミニウム基合金 |
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